JP6984175B2 - バッチプロセス監視装置、及びバッチプロセス監視方法 - Google Patents

バッチプロセス監視装置、及びバッチプロセス監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、バッチプロセス監視装置、及びバッチプロセス監視方法に関する。
従来、原料、中間製品、設備、機器、装置等の各種の監視対象について、センサ等により温度、圧力、撹拌速度、流量等の状態量を測定(計測)し、監視を行う技術が知られている。
鉄鋼、鋳造、食品、半導体等の分野の製造プロセスでは、原料や中間製品の一定量を製造単位としてまとめて、製造単位毎に繰り返し製造処理を行う。このような製造プロセスはバッチプロセスと称される。
非特許文献1には、一定のサンプリング周期ごとの状態量を時系列でプロットした管理図(シューハートチャート)に基づいて、異常と判定する8つのルールが示されている(図12参照)。
特許文献1には、基準となる最良のバッチの挙動を捉えて基準バッチとし、運用のバッチデータと基準バッチデータとの差異が信頼区間幅を超えたときに基準から外れていることを通知することにより不具合を早期発見する技術が開示されている(図13参照)。
JIS Z9021
特開2010−211671号公報
しかしながら、非特許文献1記載の技術は、監視対象の状態量が定常的に一定の平均値の周りにばらついている連続プロセスのような場合を前提としており、状態量が処理過程に応じて大きく変化する制御対象には適用できない場合があるという問題がある。
特許文献1記載の技術では、運用のバッチデータと基準バッチデータとの差異が信頼区間幅を超えた後、当該差異がすぐに信頼区間幅内に戻るような場合であって、製品の品質等に影響がないような場合にも、不具合が通知される場合があるという問題がある。
そこで、一側面では、同様な処理を繰り返すバッチプロセスにおいて、適切な異常判定を行うことを目的とする。
一つの案では、バッチプロセス監視装置において、バッチ処理の開始から終了までの各時間における測定データを取得する測定データ取得部と、前記測定データと、前記バッチに応じた基準データとの差に基づいて、前記各時間の経過に対して単調増加する値である単調増加指標を算出する指標算出部と、前記単調増加指標に基づいて、前記バッチが異常であるか否かを判定する異常判定部と、を備える。
一側面によれば、同様な処理を繰り返すバッチプロセスにおいて、適切な異常判定を行うことが可能となる。
実施形態に係る監視システムの構成例を示す図である。 実施形態に係るバッチプロセス監視装置のハードウェア構成例を示す図である。 第1の実施形態に係るバッチプロセス監視装置の機能ブロック図である。 第1の実施形態に係る異常判定設定データの一例を示す図である。 第1の実施形態に係るバッチプロセス監視装置の処理の一例を示すフローチャートである。 正常なバッチの状態量、基準バッチ、指標、単調増加指標の一例を示す図である。 異常なバッチの状態量、基準バッチ、指標、単調増加指標の一例を示す図である。 閾値以上である時間の積算値を算出する場合の例を説明する図である。 閾値以上である時間及び値の積の積算値を算出する場合の例を説明する図である。 指標の絶対値の最大値を算出する場合の例を説明する図である。 連続プロセスとバッチプロセスについて説明する図である。 従来技術の、シューハートチャートに基づいて異常と判定するルールを説明する図である。 従来技術の、運用のバッチデータと基準バッチデータに基づいて異常と判定する処理について説明する図である。 第2の実施形態に係るバッチプロセス監視装置の機能ブロック図である。 第2の実施形態に係る異常判定設定データの一例を示す図である。 実績データの一例を示す図である。 精度データの一例を示す図である。 第2の実施形態に係るバッチプロセス監視装置の監視処理の一例を示すフローチャートである。 各閾値の値に対する異常判定の精度を算出する処理の一例を示すフローチャートである。 異常判定の精度の算出するためのテーブルの一例を示す図である。 精度データの表示例の一例を示す図である。 精度データの表示例の一例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、実施形態に係る監視システムの構成例を示す図である。図1において、監視システム1は、バッチプロセス監視装置10、測定装置20、及び機器30を含む。
図1に示す監視システム1は、バッチプロセス監視装置10と、1台以上の測定装置(機器制御装置)20とが通信可能に接続されている。また、測定装置20には、1台以上の機器30が接続されている。
バッチプロセス監視装置10と測定装置20とは、LAN(Local Area Network)、無線LAN、インターネット等の通信回線Nによって通信可能に接続される。
バッチプロセス監視装置10は、例えば、サーバ、PC(Personal Computer)、タブレット型端末、スマートフォン等の端末である。バッチプロセス監視装置10は、機器30の異常を判定すると、アラームや画面表示等によりユーザに異常を報知する。
測定装置20は、機器30における温度、圧力、撹拌速度、流量等の状態量を測定し、測定結果をバッチプロセス監視装置10に通知するセンサである。
機器30は、プラント等における製造設備や、産業用・民生用の設備であり、同様な処理(以下「バッチプロセス」と称する。)を行う機器である。機器30には、例えば、同一設備を使用して多品種の製品を製造する、化学・石油・繊維・食品・飲料・鉄鋼・非鉄・パルプ・薬品・ガラス・セメント・半導体・繊維などのプラントの設備、往復動という反復した動きを繰り返す往復動式のポンプや圧縮機、所定間隔毎に除霜を行う冷蔵・冷凍庫や冷蔵・冷凍ショーケース等が含まれる。
図2は、実施形態に係るバッチプロセス監視装置10のハードウェア構成例を示す図である。図2のバッチプロセス監視装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、インタフェース装置105、表示装置106、及び入力装置107等を有する。
バッチプロセス監視装置10での処理を実現するバッチプロセス監視プログラムは、記録媒体101によって提供される。バッチプロセス監視プログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、バッチプロセス監視プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、バッチプロセス監視プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたバッチプロセス監視プログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従ってバッチプロセス監視装置10に係る機能を実現する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置106はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置107はキーボード及びマウス等、またはタッチパネル及びボタン等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。
なお、記録媒体101の一例としては、CD−ROM、DVDディスク、又はUSBメモリ等の可搬型の記録媒体が挙げられる。また、補助記憶装置102の一例としては、HDD(Hard Disk Drive)又はフラッシュメモリ等が挙げられる。記録媒体101及び補助記憶装置102のいずれについても、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に相当する。
[第1の実施形態]
<機能構成>
次に、図3を参照し、第1の実施形態に係るバッチプロセス監視装置10の機能構成について説明する。図3は、バッチプロセス監視装置10の機能ブロック図である。バッチプロセス監視装置10は、測定データ取得部12、指標算出部13、異常判定部14、及び報知部15を有する。これら各部は、バッチプロセス監視装置10にインストールされた1以上のプログラムが、バッチプロセス監視装置10のCPU104に実行させる処理により実現される。
また、バッチプロセス監視装置10は、記憶部11を有する。記憶部11は、例えば、補助記憶装置102等を用いて実現される。
記憶部11は、異常判定設定データ111を記憶する。図4は、第1の実施形態に係る異常判定設定データ111の一例を示す図である。異常判定設定データ111には、バッチプロセスID、基準バッチ(ゴールデンバッチ、「基準データ」の一例)、第1の指標変換閾値(第1の閾値)と第2の指標変換閾値(第2の閾値)とのうち少なくとも一方、増加量閾値、及び異常判定閾値の項目が含まれる。バッチプロセスIDは、各バッチプロセスの識別情報である。基準バッチは、バッチプロセスにおける各バッチ内における標準的な状態量の時間変化(「プロファイル」)を示すデータである。基準バッチには、例えば、以下のデータが、ユーザの設定操作に応じて、または異常判定部14により自動で設定される。
・実際に測定されたバッチプロセスのプロファイルのうち最良の動きをしているもの(以前に測定された測定データ)。
・正常なバッチプロセスのプロファイルの平均値(以前に測定された複数の測定データのうち異常判定部14により異常であると判定されなかったデータの各時間に対する平均値)。
・プロファイルの理論上の設計値。
第1の指標変換閾値、第2の指標変換閾値、増加量閾値、及び異常判定閾値は、バッチプロセスにおける各バッチが異常であるか否かを判定するための閾値であり、各バッチプロセスに応じた値が予め設定される。
測定データ取得部12は、測定装置20にて測定された、バッチプロセスの各時間における機器30の温度等の状態量を示す測定データ(計測データ)を取得する。
指標算出部13は、測定データ取得部12により取得された測定データと、バッチプロセスに応じた基準バッチとの差に基づいて、前記各時間の経過に対して単調増加する値である単調増加指標を算出する。
異常判定部14は、指標算出部13により算出された単調増加指標に基づいて、各バッチが異常であるか否かを判定する。
報知部15は、異常判定部14の指示に応じて、バッチプロセス監視装置10の画面、パトランプ、予め登録されているメールアドレス等に、異常の報知(通知)を行う。
<処理>
次に、図5を参照し、バッチプロセスが開始した際のバッチプロセス監視装置10の処理について説明する。図5は、第1の実施形態に係るバッチプロセス監視装置10の処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、例えば、監視の対象とするバッチプロセルにおける各バッチに対して実行されてもよい。
指標算出部13は、バッチの開始を検知し(ステップS101)、当該バッチが含まれるバッチプロセスに応じた基準バッチ等のデータを異常判定設定データ111から取得する(ステップS102)。
続いて、指標算出部13は、測定データ取得部12により測定装置20から機器30の状態量が所得されると、当該状態量と基準バッチに基づき、指標の値を算出する(ステップS103)。例えば、指標算出部13は、状態量と基準バッチの差の値を、指標の値として算出する。
続いて、指標算出部13は、バッチの開始時から現在までの指標の値に基づき、バッチの開始時から現在までの間の指標の値に関する変数を積算し、値が単調増加する単調増加指標(変換指標)を算出する(ステップS104)。
続いて、異常判定部14は、現在までの所定期間における指標または単調増加指標の増加量を算出する(ステップS105)。例えば、異常判定部14は、今回(現在)の指標または単調増加指標と、所定回数前(例えば前回や3回前等)において機器30の状態量を取得した時点の指標または単調増加指標との差を増加量とする。または、今回までの所定期間における差の平均値を増加量としてもよい。
続いて、異常判定部14は、算出した増加量が、当該バッチプロセスに応じた増加量閾値以上であるか判定する(ステップS106)。
算出した増加量が、当該バッチプロセスに応じた増加量閾値以上でない場合(ステップS106でNO)、ステップS108の処理に進む。
算出した増加量が、当該バッチプロセスに応じた増加量閾値以上である場合(ステップS106でYES)、異常判定部14は、異常であると判定し、報知部15に単調増加指標の増加量が異常である旨を報知させる(ステップS107)。これにより、例えば機器30が扱う製品等の品質に異常がなくても、設備に異常があるかもしれない場合に、ユーザに異常を報知することができる。なお、増加量閾値に基づく異常判定は行わないようにしてもよい。
続いて、異常判定部14は、単調増加指標の値が、当該バッチプロセスに応じた異常判定閾値以上であるか否かを判定する(ステップS108)。
単調増加指標の値が、当該バッチプロセスに応じた異常判定閾値以上であれば(ステップS108でYES)、異常判定部14は、異常であると判定し、報知部15に異常を報知させ(ステップS109)、当該バッチプロセスに対する処理を終了する。
単調増加指標の値が、当該バッチプロセスに応じた異常判定閾値以上でなければ(ステップS108でNO)、異常判定部14は、バッチが終了したか判定する(ステップS110)。
バッチが終了していない場合(ステップS110でNO)、ステップS103の処理に進む。
バッチが終了した場合(ステップS110でYES)、当該バッチに対する処理を終了する。
次に、図6、図7を参照して、機器30の状態量、基準バッチ、指標、単調増加指標について説明する。図6は正常なバッチの状態量、基準バッチ、指標、単調増加指標の一例を示す図である。図7は異常なバッチの状態量、基準バッチ、指標、単調増加指標の一例を示す図である。
図6(A)、図7(A)は、各バッチにおいて、測定データ取得部12により測定装置20から所得された機器30の状態量の時間変化の例を示している。状態量は、例えば化学プラントのバッチプロセスにおける温度であるとする。バッチA、及びバッチBにおいて、機器30の温度は、測定装置20の各サンプリング(測定)時間において、それぞれ図6(A)、及び図7(A)に示すように変化する。
図6(B)、図7(B)は、各バッチに対応付けて異常判定設定データ111に設定されている基準バッチの例を示している。バッチA、及びバッチBのそれぞれに対する基準バッチでは、機器30の温度の時間変化が、測定装置20の各サンプリング時間において、それぞれ図6(B)、及び図7(B)に示すように変化することが期待されている。
図6(C)、図7(C)は、各バッチおける状態量と基準バッチの差(乖離分)の絶対値である指標の例を示している。
図6(D)、図7(D)は、各バッチおける単調増加指標の例を示している。501、502は、各バッチに対する閾値を示している。図7(D)の例では、単調増加指標の値が閾値502以上となった時点503で、異常であると判定される。
<<単調増加指標の算出処理>>
次に、図8乃至図10を参照し、ステップS104の、指標算出部13による単調増加指標を算出する処理について説明する。指標算出部13は、例えば以下の(1)乃至(3)のようにして、単調増加指標を算出する。なお、指標算出部13は、以下のうちの複数の方法により複数の単調増加指標をそれぞれ算出し、異常判定部14は、複数の単調増加指標のそれぞれに対して設定された増加量閾値、及び異常判定閾値に基づいて、異常か否かを判定してもよい。
(1)閾値以上である時間の積算
図8は、閾値以上である時間の積算値を算出する場合の例を説明する図である。
指標算出部13は、バッチの開始から現在までの間における、指標の絶対値が所定の閾値(第1の指標変換閾値)以上である時間(期間)の積算値を、単調増加指標として算出する。この場合、単調増加指標は、例えば以下の式により算出できる。
y(t) = ΔtΣ{ max( sign(x(t') - xc ) , 0) |0≦t'≦t } ・・・(1)
ここで、x:指標、xc:xに対する閾値(第1の指標変換閾値)、y:単調増加指標、t:現在時刻、t':バッチ開始から現在までの時刻を表す変数、Δt:サンプリング間隔。sign(x):xの符号関数(x>0なら1、x=0なら0、x<0なら-1)。max( A, B,…): A, B,…のうちの最大値。例えばmax( -1, 0 ) = 0。
図8(A)では、指標の値の例を示す。図8(B)では、図8(A)に対する単調増加指標の値の例を示す。この場合、指標の絶対値が第1の指標変換閾値511以上である時間t1とt2が積算された値が、単調増加指標の値となる。
(2)閾値以上である時間及び値の積の積算
図9は、閾値以上である時間及び値の積(乗算した値)の積算値を算出する場合の例を説明する図である。
指標算出部13は、バッチの開始から現在までの間における、指標の絶対値が第2の指標変換閾値以上である時間(期間)と、指標の絶対値と第2の指標変換閾値との差の積の積算値を、単調増加指標として算出する。この場合、単調増加指標は、例えば以下の式により算出できる。
y(t) = Σ{ max( x(t') - xc, 0) |0≦t'≦t } ・・・(2)
ここで、xは指標、xcはxに対する閾値(第2の指標変換閾値)、yは単調増加指標、tは現在時刻、t'はバッチ開始から現在までの時刻を表す変数、max( A, B,…)はA, B,…のうちの最大値である。なお、例えばmax( -1, 0) = 0である。
図9(A)では、指標の値の例を示す。図9(B)では、図9(A)に対する単調増加指標の値の例を示す。この場合、図9(A)の指標の絶対値が第2の指標変換閾値512以上である部分A及びBの面積が積算された値が、単調増加指標の値となる。
なお、指標算出部13は、上記(1)、(2)の場合において、第1の指標変換閾値や第2の指標変換閾値以上となったタイミングを、線形補間やスプライン曲線により補間により算出してもよい。これにより、状態量をサンプリングする時間間隔が大きい場合であっても、単調増加指標の値をより正確に算出できる。
(3)指標の絶対値の最大値
図10は、指標の絶対値の最大値を算出する場合の例を説明する図である。
指標算出部13は、バッチの開始から現在までの間における、指標の絶対値の最大値を、単調増加指標として算出する。この場合、単調増加指標は、例えば以下の式により算出できる。
y(t) = max { x(t') | 0≦t'≦t } ・・・(3)
ここで、xは指標、yは単調増加指標、tは現在時刻、t'はバッチ開始から現在までの時刻を表す変数である。
なお、(3)の式に代えて、以下の式(3)'を用いてもよい。
y(t) = max { x(t') - xc | 0≦t'≦t } ・・・(3)'
ここで、xcはxに対する閾値(第3の指標変換閾値)である。
図10(A)では、指標の絶対値の例を示す。図10(B)では、図10(A)に対する単調増加指標の値の例を示す。この場合、図10(A)の各時間における最大値m1、m2、m3が、当該各時間以降の単調増加指標の値となる。
<バッチプロセスの説明>
次に、図11を参照し、連続プロセスとバッチプロセスについて説明する。図11は、連続プロセスとバッチプロセスについて説明する図である。
図11(A)は、「連続プロセス」について説明する図である。石油化学プロセスのエチレンプラント等のように、同種類の製品を連続して作り続けているプロセスは「連続プロセス」と呼ばれる。
図11(B)は、「バッチプロセス」について説明する図である。化学の中でも一般化学や、鉄鋼・鋳造・食品・医薬・半導体等、多くの分野の製造プロセスでは原料や中間製品の一定量を製造単位としてこれをまとめて製造処理を行い、処理結果として得られる中間製品や製品を次工程へ移行する。このように原料や中間製品を一定量の製造単位に分割してこの製造単位ごとに処理を行い、一般に時間的に同じ設備を繰り返し使うことでこの製造単位処理を繰り返し行う製造プロセスは、上述した実施例が対象とする「バッチプロセス」に含まれる。
なお、連続プロセスを実現するためには大規模な設備投資が必要であることが多く、少なくとも日本国内の多くの割合を占める中小規模のプラントにおいてはバッチプロセスが大部分を占める。このようなバッチプロセスの安定操業により、製造品質を高めることは製造業全体にとって非常に重要な課題であり、バッチプロセスにおいて異常があればそれを早期に検知または予知し、それに対して迅速または望ましくは異常発生前に異常回避の対処を行うことが求められる。
また、一般の産業用・民生用の機器や設備においても、例えば往復動式のポンプや圧縮機は往復動という反復した動きを繰り返している。また、冷蔵・冷凍庫や冷蔵・冷凍ショーケースは一般に一定時間ごとに除霜を行っており、除霜間隔ごとに類似した動きを繰り返している。そのため、これらについても、上述した実施例が対象とする「バッチプロセス」に含まれる。
バッチプロセスに関する状態量の時系列データは、各バッチの処理に応じて一定周期で繰り返した動きをしており、バッチ内の処理が進むにしたがって装置や製品の温度等の状態量が同様なパターンで変化している。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、各バッチの処理の途中で、異常を検出して報知する例について説明した。
第2の実施形態では、第1の実施形態に加え、各バッチの処理が終了した時点でも、各バッチの異常を判定するようにするとともに、異常を判定するための各種の閾値について、最適な値を推定できるようにする例について説明する。
なお、第2の実施形態は一部を除いて第1の実施形態と同様であるため、適宜説明を省略する。以下では、第1の実施形態と共通する部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。なお、第2の実施形態に記載の内容は、第1の実施形態にも適用可能である。
<機能構成>
次に、図14を参照し、第2の実施形態に係るバッチプロセス監視装置10の機能構成について説明する。図14は、第2の実施形態に係るバッチプロセス監視装置10の機能ブロック図である。
第2の実施形態に係る記憶部11は、異常判定設定データ111A、実績データ112、及び精度データ113を記憶する。図15は、第2の実施形態に係る異常判定設定データ111Aの一例を示す図である。異常判定設定データ111Aには、第2の実施形態に係る異常判定設定データ111の項目に加え、バッチプロセスIDに対応付けて、バッチ全体閾値の項目が含まれる。バッチ全体閾値は、バッチプロセスにおける各バッチの終了時の製品(最終製品、または途中製品)の品質が、異常であるか否かを判定するための閾値であり、各バッチプロセスに応じた値が予め設定される。
図16は、実績データ112の一例を示す図である。実績データ112には、バッチプロセスID、及びバッチIDに対応付けて、プロファイルデータ、及び実際の異常判定結果が記憶される。バッチIDは、バッチプロセスにおける各バッチのIDである。プロファイルデータは、各バッチにおける状態量の時間変化を示すデータである。実際の異常判定結果は、従来の品質検査手法により判定された、各バッチが終了した段階での、各バッチに係る製品の品質が正常であるか、異常であるかを示すデータである。
図17は、精度データ113の一例を示す図である。精度データ113には、バッチ全体閾値、及び指標変換閾値の各組み合わせに対応付けて、異常判定の精度が記憶される。指標変換閾値は、上述した第1の指標変換閾値、及び第2の指標変換閾値の少なくとも一方である。異常判定の精度は、バッチ全体閾値、及び指標変換閾値の組み合わせに対する、異常判定結果の精度を示すデータである。
第2の実施形態に係るバッチプロセス監視装置10は、精度算出部16、及び表示部17をさらに有する。これら各部は、バッチプロセス監視装置10にインストールされた1以上のプログラムが、バッチプロセス監視装置10のCPU104に実行させる処理により実現される。
精度算出部16は、実績データ112に含まれる各バッチに対する実際の異常判定結果と、異常判定部14よる異常判定の結果とに基づいて、バッチ全体閾値、及び指標変換閾値の各組み合わせに対する異常判定の精度を算出し、精度データ113に記憶させる。
表示部17は、精度算出部16により算出された異常判定の精度のうち、当該精度が比較的高くなる指標変換閾値、及びバッチ全体閾値の組み合わせをユーザが判別可能なように、精度データ113を画面に表示する
<処理>
≪監視処理≫
次に、図18を参照し、第2の実施形態に係るバッチプロセスが開始した際のバッチプロセス監視装置10の監視処理について説明する。図18は、第2の実施形態に係るバッチプロセス監視装置10の監視処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS201乃至ステップS208の処理は、図5のステップS101乃至ステップS108の処理と同様である。
ステップS209の処理において、異常判定部14は、報知部15に異常を報知させる。
続いて、異常判定部14は、バッチが終了したか判定する(ステップS210)。
バッチが終了していない場合(ステップS210でNO)、ステップS203の処理に進む。
バッチが終了した場合(ステップS210でYES)、異常判定部14は、単調増加指標の値が、当該バッチが含まれるバッチプロセスに応じたバッチ全体閾値以上であるか否かを判定する(ステップS211)。
単調増加指標の値が、バッチ全体閾値以上である場合(ステップS211でYES)、異常判定部14は、当該バッチが異常であると判定し(ステップS212)、処理を終了する。
単調増加指標の値が、バッチ全体閾値以上でない場合(ステップS211でNO)、異常判定部14は、当該バッチが正常であると判定し(ステップS213)、処理を終了する。
なお、バッチ全体閾値と、異常判定閾値は、いずれも、単調増加指標の値に対する閾値であり、バッチ全体閾値と、異常判定閾値は、同一の値が設定されてもよい。この場合、ステップS209の、バッチの処理の途中における異常を報知する処理が行われないまま、バッチの処理が終了した場合、当該バッチは正常に終了したと判定される。
または、異常判定閾値を、バッチの処理の途中におけるアラーム用の閾値とし、バッチ全体閾値とは異なる値としてもよい。この場合、例えば、異常判定閾値を、バッチ全体閾値よりも所定の割合だけ小さい値として設定されてもよい。この場合、ステップS209の処理により、バッチの途中で異常を報知して、例えば、ユーザが当該バッチにおける中止し、正常な状態に戻した後で再開できるようにするとともに、当該バッチが終了した後に、当該バッチに係る製品(ロット)の最終的な異常をユーザに通知できる。なお、当該バッチに係る製品が最終的に異常である場合は、当該製品は破棄されてもよい。
≪各閾値による異常判定の精度を算出処理≫
次に、図19、図20を参照し、各バッチプロセスに対し、最適な指標変換閾値及びバッチ全体閾値の組み合わせを算出するために、各閾値の値を変化させた場合の異常判定の精度を算出する処理について説明する。図19は、各閾値の値に対する異常判定の精度を算出する処理の一例を示すフローチャートである。図20は、異常判定の精度の算出するためのテーブルの一例を示す図である。
ステップS301において、精度算出部16は、指標変換閾値の値を初期値(例えば、0)に設定する。
続いて、精度算出部16は、バッチ全体閾値の値を初期値(例えば、0)に設定する(ステップS302)。
続いて、精度算出部16は、実績データ112を参照し、指標変換閾値と、バッチ全体閾値とを用いて、過去のバッチプロセスにおける各バッチに対する状態量の時間変化のデータに基づく、図18に示す監視処理をシミュレーションし、過去のバッチプロセスにおける各バッチが異常であったか否かを判定(推定)する(ステップS303)。
続いて、精度算出部16は、実績データ112を参照し、各バッチに対する実際の異常判定結果と、ステップS303で判定した異常判定結果とに基づいて、指標変換閾値、及びバッチ全体閾値に対する異常判定の精度を算出する(ステップS304)。
ここで、異常判定の精度を算出するについて説明する。図20に示す表は、いわゆる混同行列(Confusion Matrix)であり、監視処理をシミュレーションして推定された正常、及び異常と、実際の正常、及び異常の各組合せについて、当該組合せに該当するバッチ数を示す表である。図20の例では、正常であると正しく判定されたバッチ数である「真の正常(True Positive、TP)」、異常であると誤判定されたバッチ数である「偽の異常(False Negative、FN)」、正常であると誤判定されたバッチ数である「偽の正常(False Positive、FP)」、及び異常であると正しく判定されたバッチ数である「真の異常(True Negative、TN)」の4つがそれぞれ記憶されている。
異常判定の精度は、これら4つの項目の値の少なくとも一部を用いて算出されてもよい。
例えば、実際には正常であるバッチのうち、異常と判定されたバッチの割合である誤検知率α、及び実際には異常であるバッチのうち、正常と判定されたバッチの割合である検知漏れ率βを、以下の式によりそれぞれ算出する。
α = FN/(TP+FN) ・・・(4)
β = FP/(FP+TN) ・・・(5)
さらに、誤検知率α、検知漏れ率βは、いずれも、小さい方が異常判定の精度がより高くなるため、誤検知率α、及び検知漏れ率βのうち、以下の式により、値が大きい方をγとする。
γ = max(α,β) ・・・(6)
なお、γも、小さい方が異常判定の精度がより高くなる。ここで、γは、指標変換閾値及びバッチ全体閾値を設定して異常検知シミュレーションを行うことで得られ、指標変換閾値及びバッチ全体閾値を変化させると変化する値である。そのため、γは、指標変換閾値及びバッチ全体閾値の関数である。
なお、上述したγに代えて、例えば、以下の式によりγを算出してもよい。
γ = (FN+FP)/(TP+FN+FP+TN) ・・・(7)
続いて、精度算出部16は、算出した、指標変換閾値、及びバッチ全体閾値に対する異常判定の精度を示すデータを、精度データ113に記憶させる(ステップS305)。
続いて、精度算出部16は、バッチ全体閾値の値を、所定の値(例えば1)だけインクリメントする(ステップS306)。
続いて、精度算出部16は、バッチ全体閾値の値が、バッチ全体閾値に対する所定の終値を超えたか否かを判定する(ステップS307)。
バッチ全体閾値の値が、所定の終値を超えていない場合(ステップS307でNO)、ステップS303の処理に進む。
バッチ全体閾値の値が、所定の終値を超えた場合(ステップS307でYES)、精度算出部16は、指標変換閾値を、所定の値(例えば1)だけインクリメントする(ステップS308)。
続いて、精度算出部16は、指標変換閾値が、指標変換閾値に対する所定の終値を超えたか否かを判定する(ステップS309)。
指標変換閾値が、指標変換閾値に対する所定の終値を超えていない場合(ステップS309でNO)、ステップS303の処理に進む。
指標変換閾値が、指標変換閾値に対する所定の終値を超えた場合(ステップS309でYES)、処理を終了する。
このように、指標変換閾値及びバッチ全体閾値をそれぞれ変化させて、監視処理のシミュレーションを行って異常判定の精度を算出することで、異常判定の精度ができるだけ高くなる指標変換閾値及びバッチ全体閾値を求めることができ、これにより最適な指標変換閾値及びバッチ全体閾値を設定することができる。
≪各閾値の選択≫
次に、図21、図22を参照し、表示部17による表示画面を用いて、最適な指標変換閾値及びバッチ全体閾値の組み合わせを選択して設定するための処理について説明する。
図21は、精度データ113の表示例の一例を示す図である。図21(A)、図21(B)の例では、それぞれ、所定のバッチプロセスに対する精度データ113が、3次元表示、等高線表示されている。図21の例では、領域601に含まれる指標変換閾値及びバッチ全体閾値の組み合わせの場合に、上述したγの値が比較的小さいため、異常判定の精度が比較的高いことが分かる。この場合、ユーザが領域601に含まれる指標変換閾値及びバッチ全体閾値の組み合わせを選択した際、異常判定設定データ111Aに記憶される指標変換閾値及びバッチ全体閾値の値を、選択された組み合わせの値に更新するようにしてもよい。
なお、精度算出部16は、異常判定設定データ111Aに記憶される指標変換閾値及びバッチ全体閾値の値を、上述したγの値が比較的小さい指標変換閾値及びバッチ全体閾値の組み合わせの値に自動で更新してもよい。
図22は、精度データ113の表示例の一例を示す図である。なお、図22で示される精度データ113は、図21で示される精度データ113の例とは異なる。図22(A)、図22(B)の例では、それぞれ、所定のバッチプロセスに対する精度データ113が、3次元表示、等高線表示されている。図22の例では、領域611に含まれる指標変換閾値及びバッチ全体閾値の組み合わせの場合に、上述したγの値が比較的小さいため、異常判定の精度が比較的高いことが分かる。
このように、指標変換閾値及びバッチ全体閾値の値を変化させて、監視処理のシミュレーションを行い、指標変換閾値及びバッチ全体閾値の値の組み合わせに応じた、異常判定の精度を算出する。そして、算出した異常判定の精度を、3次元表示や等高線表示することで、指標変換閾値及びバッチ全体閾値の値の組み合わせに対する異常判定の精度の分布が視覚的に捉え易くなり、最適な指標変換閾値及びバッチ全体閾値の値の組み合わせをユーザが見つけ易くすることができる。
<まとめ>
従来のように、測定データと基準データとの差が所定の閾値以上の場合に、バッチプロセスが異常であると判定すると、当該差が一時的に大きくなることは異常ではないバッチプロセスの場合に、適切に異常を判定できない。
上述した実施形態では、バッチプロセスの各時間の経過に対して単調増加する値である単調増加指標に基づいて、異常であるか否かを判定する。これにより、バッチプロセスの異常を適切に判定できる。なお、単調増加指標は、例えば、状態量と基準バッチの差の絶対値である指標が、指標変換閾値以上である時間を、バッチの開始から現在までの間において積算することにより算出される。または、単調増加指標は、例えば、状態量と基準バッチの差の絶対値である指標が、指標変換閾値以上である時間と、当該指標と指標変換閾値との差との乗算値を、バッチの開始から現在までの間において積算することにより算出される。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
バッチプロセス監視装置10は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより、監視システムとして実現されていてもよい。また、バッチプロセス監視装置10と測定装置20は、一体の装置として構成してもよい。
バッチプロセス監視装置10の各部の機能のうちの少なくとも一部を、専用のハードウェア回路(例えば半導体集積回路等)で実現してもよい。例えば、指標算出部13や異常判定部14を、FPGA(Field Programmable Gate Array)や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の半導体集積回路を用いて実現してもよい。
10 バッチプロセス監視装置
11 記憶部
111、111A 異常判定設定データ
112 実績データ
113 精度データ
12 測定データ取得部
13 指標算出部
14 異常判定部
15 報知部
16 精度算出部
17 表示部
20 測定装置
30 機器

Claims (10)

  1. バッチプロセス監視装置であって、
    バッチ処理の開始から終了までの各時間における測定データを取得する測定データ取得部と、
    前記測定データと、前記バッチに応じた基準データとの差に基づいて、前記各時間の経過に対して単調増加する値である単調増加指標を算出する指標算出部と、
    前記単調増加指標に基づいて、前記バッチが異常であるか否かを判定する異常判定部と、
    を備え
    前記指標算出部は、前記測定データと、前記バッチに応じた基準データとの差の絶対値を算出し、当該差の絶対値と、当該差の絶対値に対する閾値である指標変換閾値との差に基づいて、前記単調増加指標を算出し、
    前記異常判定部は、前記単調増加指標、及び前記単調増加指標に対する閾値であるバッチ全体閾値に基づいて、前記指標変換閾値、及び前記バッチ全体閾値の複数の組み合わせのそれぞれに対して、前記バッチが異常であるか否かを判定し、
    前記バッチプロセス監視装置は、前記バッチに対して予め記憶された正しい異常判定の結果と、前記異常判定部による異常判定の結果とに基づいて、前記複数の組み合わせのそれぞれに対する異常判定の精度を算出する精度算出部を備える、ことを特徴とするバッチプロセス監視装置。
  2. バッチ処理の開始から終了までの各時間における測定データを取得する測定データ取得部と、
    前記測定データと、前記バッチに応じた基準データとの差に基づいて、前記各時間の経過に対して単調増加する値である単調増加指標を算出する指標算出部と、
    前記単調増加指標に基づいて、前記バッチが異常であるか否かを判定する異常判定部と、
    を備え、
    前記異常判定部は、所定期間における前記測定データと前記基準データとの差の増加量、または所定期間における前記単調増加指標の増加量が、所定の増加量閾値以上である場合に、異常であると判定する、ことを特徴とするバッチプロセス監視装置。
  3. 前記指標算出部は、前記バッチの開始から現在までの間における、前記測定データと前記基準データとの差の絶対値が第1の閾値以上である時間の積算値を含む、前記単調増加指標を算出する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のバッチプロセス監視装置。
  4. 前記指標算出部は、前記測定データと前記基準データとの差の絶対値が第2の閾値以上である期間における、前記測定データと前記基準データとの差の絶対値と、前記第2の閾値との差を算出し、
    当該期間と、当該差を乗算した値を、前記バッチの開始から現在までの間において積算した値を含む、前記単調増加指標を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のバッチプロセス監視装置。
  5. 前記精度算出部により算出された異常判定の精度のうち、当該精度が比較的高くなる前記指標変換閾値、及び前記バッチ全体閾値の組み合わせを判別可能なように、前記複数の組み合わせのそれぞれに対する異常判定の精度を画面に表示する表示部を備える、
    ことを特徴とする請求項に記載のバッチプロセス監視装置。
  6. 前記指標算出部は、前記バッチの開始から現在までの間における、前記測定データと前記基準データとの差の絶対値の最大値を含む、前記単調増加指標を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のバッチプロセス監視装置。
  7. 前記基準データは、以前に測定された前記測定データ、以前に測定された複数の前記測定データのうち前記異常判定部により異常であると判定されなかったものの平均、または予め設定されたデータである、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のバッチプロセス監視装置。
  8. 前記指標算出部は、前記測定データについて、前記各時間の間のデータを補間する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のバッチプロセス監視装置。
  9. コンピュータ
    バッチ処理の各時間における測定データを取得する測定データ取得ステップと、
    前記測定データと、前記バッチに応じた基準データとの差に基づいて、前記各時間の経過に対して単調増加する値である単調増加指標を算出する指標算出ステップと、
    前記単調増加指標に基づいて、前記バッチが異常であるか否かを判定する異常判定ステップと、
    を実行し、
    前記指標算出ステップは、前記測定データと、前記バッチに応じた基準データとの差の絶対値を算出し、当該差の絶対値と、当該差の絶対値に対する閾値である指標変換閾値との差に基づいて、前記単調増加指標を算出し、
    前記異常判定ステップは、前記単調増加指標、及び前記単調増加指標に対する閾値であるバッチ全体閾値に基づいて、前記指標変換閾値、及び前記バッチ全体閾値の複数の組み合わせのそれぞれに対して、前記バッチが異常であるか否かを判定し、
    前記コンピュータは、前記バッチに対して予め記憶された正しい異常判定の結果と、前記異常判定ステップによる異常判定の結果とに基づいて、前記複数の組み合わせのそれぞれに対する異常判定の精度を算出する精度算出ステップを実行する、ことを特徴とするバッチプロセス監視方法。
  10. コンピュータが、
    バッチ処理の開始から終了までの各時間における測定データを取得する測定データ取得ステップと、
    前記測定データと、前記バッチに応じた基準データとの差に基づいて、前記各時間の経過に対して単調増加する値である単調増加指標を算出する指標算出ステップと、
    前記単調増加指標に基づいて、前記バッチが異常であるか否かを判定する異常判定ステップと、
    を実行し、
    前記異常判定ステップは、所定期間における前記測定データと前記基準データとの差の増加量、または所定期間における前記単調増加指標の増加量が、所定の増加量閾値以上である場合に、異常であると判定する、ことを特徴とするバッチプロセス監視方法。
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