JP6983389B2 - 燃料電池システム用ガス圧力調整器 - Google Patents

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Description

この発明は、容器に貯蔵された高圧の液化石油ガスのガス圧力を所定圧力に減圧した上で燃料電池システムに供給する燃料電池システム用ガス圧力調整器に関する。
燃料電池システム用ガス圧力調整器は、ガスシリンダ等の容器に貯蔵された高圧の液化石油ガス(プロパン等)を、燃料電池システムへの供給ガス圧力まで減圧するために用いられる。この燃料電池システムは、燃料改質部と発電部を備えている。燃料改質部で液化石油ガスを水素に改質し、さらに、発電部で改質した水素と酸素を反応させて、電気と熱を得る構成となっている。
液化石油ガスには、ガス漏れ時に使用者がすぐに気付くように、付臭剤が添加されている。この付臭剤には、硫黄を成分として含むものが多い。付臭剤に添加された硫黄は、燃料改質部の機能に悪影響を与えるため、上記改質の前に脱硫剤を用いて除去される。図5に示すように、この付臭剤の濃度は、容器中の残液量が多いときは比較的低いが、残液量の減少とともに次第に高くなる。これは、付臭剤が液化石油ガス等のガス成分よりも気化しにくく、次第に付臭剤が濃縮されるためである。付臭剤の濃度が高くなると、頻繁に脱硫剤を交換しなければならず、コストの点で問題がある。
そこで、例えば特許文献1は、硫黄系付臭剤を含むガス容器から燃料電池システムへ燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置において、所定濃度以上の付臭剤を含むガスが燃料電池システムに流れないようにその制御を行なっている。例えば、燃料電池システムに悪影響を与え始める付臭剤の濃度がcである場合、図5に示すように、この付臭剤の濃度cに相当する容器中の残液量はVcとなる。容器中の残液量と容器内圧力の関係を示す図6から分かるように、容器内の圧力は、容器中の残液量の減少とともに低下し、容器中の残液量がVcとなる(付臭剤の濃度がcとなる)のは、容器内圧力がPcとなるときである。
そこで、この燃料ガス供給装置においては、使用側ガスシリンダからのガス供給と予備側ガスシリンダからのガス供給を切り替える自動切替調整器に内蔵された中圧コイルスプリングとして適切な付勢力を有するものを採用することによって、使用側ガスシリンダの内圧がPcまで低下した段階で、予備側ガスシリンダからガスが供給されるようにガス供給路を切り替えて、燃料電池システムに濃度がc以上の付臭剤を含むガスが流れないようにしている(本文献の段落0067〜0069、0093等参照)。
特開2005−11753号公報
特許文献1に記載の構成においては、使用側ガスシリンダのガス圧力が低下して、ガス供給路が予備側ガスシリンダに切り替わった後においても、使用側ガスシリンダ側のガス流路は開放状態となっている。このため、例えば、ガス流量が小さく、中圧室内のガス圧力が低い場合は、供給を停止した使用側ガスシリンダから中圧室に、付臭剤濃度が比較的高いガス(濃度がc以上のガス)が混入し、高濃度の付臭剤を含むガスがそのまま燃料電池システムに供給される虞がある。
そこで、この発明は、燃料電池システムに高い濃度の付臭剤を含むガスが供給されるのを防止することを課題とする。
上記の課題を解決するため、この発明は、ガスを貯蔵する容器から供給された、硫黄を含む付臭剤が添加されたガスのガス圧力から、前記ガス圧力の低下に伴って上昇する付臭剤の濃度が、所定の濃度に到達したことを検知して、前記容器からのガスの供給を遮断する遮断装置と、前記遮断装置から供給されたガスのガス圧力を、所定の圧力まで減圧した上で燃料電池システムに送出する調整器本体と、を備えた燃料電池システム用ガス圧力調整器を構成した。
このように、調整器本体にガスが送られる前段階で、このガスのガス圧力に対応してその供給を遮断し得るようにすることで、ガス流量が小さい場合であっても、調整器本体から燃料電池システムに高い濃度の付臭剤を含むガスが送られるのを防止することができる。
前記構成においては、前記遮断装置が、前記容器側に設けられる逆止弁と、この逆止弁の下流側に設けられる差圧弁と、を備え、前記差圧弁が、弁体と、この弁体に対し軸方向にスライド可能に設けられたオリフィスと、このオリフィスを前記弁体に当接させる向きに付勢する付勢部材と、を有し、前記弁体の上流側に形成された一次室のガス圧力から、前記オリフィスの下流側に形成された二次室のガス圧力を引いた差圧が所定圧力以上のときに、前記オリフィスが前記付勢部材の付勢力に抗して軸方向にスライドして、前記弁体と前記オリフィスとの間にガスが流れる流路が形成される一方で、前記差圧が前記所定圧力よりも小さいときに、前記オリフィスが前記弁体に当接して、前記流路を塞ぐ構成とするのが好ましい。
このように遮断装置を構成すると、簡便な構成で、ガスの調整器本体への供給を遮断することができる。
この発明は、ガスを貯蔵する容器から燃料電池システムに減圧したガスを送る調整器本体に、所定の濃度以上の付臭剤を含むガスが流れるのを防止する遮断装置を併設する構成を採用したので、燃料電池システムに高い濃度の付臭剤を含むガスが供給されるのを防止することができる。
この発明に係る燃料電池システム用ガス圧力調整器の第一実施形態を示す全体構成図(一部縦断面図) 図1に示す燃料電池システム用ガス圧力調整器の遮断装置を示す縦断面図であって、(a)はガス流動遮断時、(b)はガス流動許容時、(c)は逆止弁作動時 図1中のIII−III線に沿う断面図 図1中のIV−IV線に沿う断面図 収納容器中のプロパンと付臭剤の濃度変化の一例を示す図 収納容器中の残液と容器内圧力の関係を示す図 この発明に係る燃料電池システム用ガス圧力調整器の第二実施形態を示す全体構成図(一部縦断面図)
この発明に係る燃料電池システム用ガス圧力調整器(以下において、圧力調整器と略称する。)の第一実施形態を図1から図4に示す。この圧力調整器は、ガスシリンダ等の容器に蓄えられた液化石油ガス(プロパン等)を、燃料電池システムに送るための装置であって、図1に示すように、遮断装置10と調整器本体20を主要な構成要素としている。遮断装置10には、ホースHを介して、主容器Bと、主容器Bのガス残量が減少したときに使用される予備としての副容器Bがそれぞれ接続される。また、調整器本体20には、ホース(図示せず)を介して、燃料電池システム(図示せず)が接続される。
遮断装置10は、図2に示すように、筒状の第一筒部11とこの第一筒部にねじ込まれる第二筒部12を有している。両筒部11、12内の主容器B又は副容器B(図1参照)との接続側には逆止弁13が、この逆止弁13の下流側には差圧弁14がそれぞれ設けられる。
逆止弁13は、軸方向に移動可能な弁体13aと、この弁体13aが当接可能な弁座13bと、弁体13aと弁座13bが離間するようにこの弁体13aを軸方向に付勢する付勢部材13cと、を備えている。弁体13aの先端部にはOリング13dが設けられており、弁体13aが弁座13bに着座した際の気密性を高めている。弁体13aの下流側には止め輪(CR形止め輪)13eが設けられており、この止め輪13eによって、弁体13aが所定量を越えて下流側に移動するのを阻止している。
この逆止弁13は、ノーマルオープンタイプであって、容器接続口15のガス圧力から、逆止弁13の下流側の一次室16のガス圧力を引いた差圧が所定圧力以上のとき(容器B、Bが容器接続口15に接続されているとき)に弁体13aと弁座13bが離間している。その一方で、例えば、容器交換に伴って容器接続口15のガス圧力が大気圧となったときに、図2(c)に示すように、前記差圧によって弁体13aが弁座13bに着座して、ガスの逆流を防止するようになっている。
差圧弁14は、第二筒部12内に設けられた弁体14aと、この弁体14aに対し軸方向にスライド可能に設けられたオリフィス14bと、このオリフィス14bを弁体14aに当接させる向きに付勢する付勢部材14cと、を備えている。弁体14aは、先端部材14aと、この先端部材14aに挿し込まれる軸部材14aから構成される。先端部材14aは、止め輪(CR形止め輪)14dを介して、第二筒部12内に軸方向に移動不能に固定されている。
この差圧弁14は、ノーマルクローズタイプであって、弁体14aの上流側の一次室16のガス圧力から、下流側の二次室17のガス圧力を引いた差圧が所定圧力よりも小さいときは、図2(a)に示すように、付勢部材14cの付勢力によってオリフィス14bが弁体14aに当接して、ガスの流れる流路が塞がれる。その一方で、前記差圧が所定圧力以上のときに、図2(b)に示すように、オリフィス14bが付勢部材14cの付勢力に抗して下流側にスライドする。このオリフィス14bのスライドに伴って、弁体14aとオリフィス14bとの間にガスが流れる流路が形成される。そして、この流路を通ってガスが流れる(本図中の矢印f参照)。
このように、逆止弁13と差圧弁14を連続して設けることにより、容器交換時における遮断装置10からのガスの逆流を確実に防止することができる。
図5及び図6に概念的に示すように、主容器B中の残液量と、付臭剤の濃度及び容器内圧力との間には所定の関係がある。このため、容器内圧力が分かれば、付臭剤濃度を推定することができる。また、容器内圧力と前記差圧との間にも所定の関係がある。このため、付臭剤濃度と前記差圧は、直接関連付けることができる。燃料電池システムに悪影響を与えない付臭剤濃度cとするための所定の差圧を予め決定しておき、この差圧を基準として遮断装置10の差圧弁14を作動させることによって、調整器本体20及び燃料電池システムに、所定濃度c以上の付臭剤を含むガスが流入するのを防止することができる。
調整器本体20は、主容器Bと副容器Bからのガス供給を自動的に切り替えるとともにそのガス圧力を減圧する、いわゆる自動切替式圧力調整器であって、図3及び図4にその断面図で示すように、主容器Bからのガス流路と副容器Bからのガス流路を切り替える切替機構21と、遮断装置10から供給されたガスのガス圧力を燃料電池システムへの供給圧力まで下げる減圧機構22とを有する。各機構21、22は、ハウジング23(前側ハウジング23a、後側ハウジング23b)内に収納されている。
切替機構21は、前側ハウジング23aと後側ハウジング23bとの間に挟み込まれるように設けられた中圧ダイヤフラム24を有する。この中圧ダイヤフラム24によって、切替機構21の内部は、第一大気室25と中圧室26に区画される。中圧ダイヤフラム24の中心には、中圧連動子27と中圧受圧板28が同軸に設けられており、中圧ダイヤフラム24は、中圧連動子27と中圧受圧板28との間に挟み込まれた状態となっている。中圧連動子27の軸方向一端側(図3の左側)には、軸方向に延びるフランジ27aが形成され、このフランジ27aの外周面には、ねじが形成されている。
第一大気室25は、後述する中圧キャップ29の内部空間29aと通気路(図示せず)によって連通している。この内部空間29aは、中空キャップ29と前側ハウジング23aとの間に形成された通気隙間30によって外部と連通している。これにより、第一大気室25内の気圧は、大気圧に保たれている。
中圧ダイヤフラム24、中圧連動子27、及び、中圧受圧板28の軸心には、切替軸31が挿通されている。中圧連動子27のフランジ27aには、ナット32がねじ込まれている。これにより、切替軸31に中圧ダイヤフラム24、中圧連動子27、及び、中圧受圧板28が締結されて、これらが軸方向に一体に移動するようになっている。
前側ハウジング23aの前面側(図3の左側)には、切替軸31と後述するシグナル台33を挿通する貫通孔34が形成されている。この貫通孔34の周縁部は、切替軸31に向かって一旦折り込まれ、さらに、前側ハウジング23aの後方側(図3の右側)に向かって折り込まれている。この2回の折り込みによって形成された凹部35(ばね座)には、中圧スプリング36が設けられている。この中圧スプリング36は、中圧受圧板28を第一大気室25側から中圧室26側に向けて付勢している。中圧室26には、大気圧よりも高い圧力のガスが導入され、このガスのガス圧力によって、中圧ダイヤフラム24(中圧連動子27、中圧受圧板28)を中圧スプリング36の付勢力に抗して押し返している。この付勢力とガス圧力がバランスする軸方向位置で、中圧ダイヤフラム24等は停止する。
前側ハウジング23aの前面側には、軸心に貫通孔33aが形成されたシグナル台33が嵌め込まれている。シグナル台33には、中圧キャップ29がこのシグナル台33とともに軸周りに回転可能に嵌め込まれている。シグナル台33に形成された貫通孔33aには、切替軸31の一端側が挿し込まれている。このシグナル台33には、シグナル37が起伏可能に設けられている。このシグナル37は、切替軸31が中圧キャップ29側(図3の左側)に位置するときは伏せた状態(図3に示す状態)となる一方で、切替軸31が中圧室26側(図3の右側)に移動すると起き上がって、その端部が、中圧キャップ29の軸心に形成された表示窓38の前に位置するように構成されている。
主容器Bの残液量が十分あってガス圧力が高いときは、大気圧と比較して中圧室26のガス圧力が十分高い。このため、中圧ダイヤフラム24とともに軸方向に一体に移動する切替軸31は、中圧キャップ29側に位置している。このとき、シグナル37は伏せた状態となっているため、このシグナル37を表示窓38から視認することはできない。その一方で、主容器Bの残液量が減少して、中圧室26のガス圧力が使用開始時点と比較して相対的に低くなると、切替軸31は、次第に中圧室26側に移動する。この移動に伴ってシグナル37が起き上がって、このシグナル37を表示窓38から視認することができる。これによって、使用者は、主容器Bの内圧が低くなって、交換時期にあることを知ることができる。
中圧キャップ29には、径方向外向きに突出する切替表示部39が形成されている。中圧キャップ29を軸周りに回転して、切替表示部39の先端を主容器Bに接続されたホースHとの接続口側、又は、副容器Bに接続されたホースHとの接続口側のいずれかに向けることによって、当初ガス供給を受ける容器B、Bを指定することができる。通常は、初期状態において、切替表示部39は、主容器Bに接続されたホースHとの接続口側を向くようにセットされる。
切替軸31の後端側(図3の右側)には、この切替軸31とともに軸周りに回転するとともに軸方向に移動する切替プレート40が設けられている。この切替プレート40は、軸方向に厚肉の厚肉部40aと、軸方向に薄肉の薄肉部40bが形成されており、厚肉部40aと薄肉部40bは傾斜面40cによって接続されている。この切替プレート40は、中圧キャップ29とともに軸周りに回転するようになっている。
図4に示すように、後側ハウジング23bには、主容器B及び副容器Bに接続された遮断装置10をそれぞれ接続するための接続口41a、41bが形成されている。この接続口41a、41bの奥側に形成された凹部42には、各容器B、Bから供給されるガスの遮断と流量の調節を行うための一対の中圧バルブ機構43a、43bが設けられている。
中圧バルブ機構43a、43bの内部には、中圧ノズル44が設けられている。この中圧ノズル44の中央部には、切替プレート40の回転軸40dが挿通される貫通孔45が形成されている。この中圧ノズル44に形成された後述するガイド孔49の端部には、中圧弁座46が形成されている。この中圧弁座46の中心軸と同軸に、軸方向に移動して中圧弁座46に接離可能な中圧弁体47が設けられている。中圧弁体47には、この中圧弁体47と同軸に弁棒48が一体に設けられている。
弁棒48は、切替プレート40に対向している。中圧キャップ29の切替表示部39の先端を主容器Bに接続されたホースHとの接続口41a側に向けた状態においては、主容器Bに接続された接続口41a側の中圧バルブ機構43aの弁棒48が、切替プレート40の厚肉部40aに対向し、副容器Bに接続された接続口41b側の中圧バルブ機構43bの弁棒48が、切替プレート40の薄肉部40bに対向している。中圧ノズル44には、弁棒48が挿通されるガイド孔49が形成されている。ガイド孔49に弁棒48を通すことによって、この弁棒48を軸方向にスムーズにガイドすることができる。
凹部42には、ばね座50が設けられている。このばね座50には、中圧弁体47に当接して、この中圧弁体47を中圧弁座46に向けて付勢するカウンタースプリング51が設けられている。弁棒48に外力が作用しない状態においては、このカウンタースプリング51の付勢力によって中圧バルブ機構43a、43bは閉弁した状態となっている。
主容器Bからのガス供給時においては、中圧スプリング36の付勢力と中圧室26内のガス圧力がバランスする軸方向位置で、中圧ダイヤフラム24がほぼ停止した状態となっている。このとき、中圧ダイヤフラム24とともに軸方向に移動する切替プレート40の肉厚部40aによって、カウンタースプリング51の付勢力に抗して主容器B側の中圧バルブ機構43aの弁棒48が押し込まれ、この中圧バルブ機構43aが開弁した状態となっている。中圧バルブ機構43aの開弁度は、中圧室26のガス圧力が所定の値に維持されるように、適宜調整されている。副容器B側の中圧バルブ機構43bの弁棒48は、切替プレート40の薄肉部40bとは離間しており、この中圧バルブ機構40bは閉弁状態のままとなっている(図4参照)。
主容器Bからのガス供給に伴って、主容器内圧力が所定の圧力Pcまで下がり、主容器B側の遮断装置10が作動してガスの供給が遮断されると、中圧室26のガス圧力が低下する。このガス圧力の低下に伴って、中圧ダイヤフラム24は切替プレート40とともに中圧室26側に移動する。すると、切替プレート40の薄肉部40bと副容器B側の中圧バルブ機構43bの弁棒48が当接し、この弁棒48がカウンタースプリング51の付勢力に抗して押し込まれる。これにより、副容器B側の中圧バルブ機構43bが開弁状態となり、主容器Bからのガス供給が遮断された後も、副容器Bから引き続いてガスが供給される。
副容器B側の中圧バルブ機構43bが開弁状態のとき、主容器B側の中圧バルブ機構43aは開弁状態のままとなっているが、主容器B側に設けられた遮断装置10が遮断状態となっているため、この主容器B側から高濃度の付臭剤を含むガスが調整器本体20に流入する虞はない。
減圧機構22は、前側ハウジング23aと後側ハウジング23bとの間に挟み込まれるように設けられた低圧ダイヤフラム52を有する。この低圧ダイヤフラム52によって、減圧機構22の内部は、第二大気室53と低圧室54に区画される。低圧ダイヤフラム52の中心には、低圧連動子55と低圧受圧板56が同軸に設けられており、低圧ダイヤフラム52は、低圧連動子55と低圧受圧板56との間に挟み込まれた状態となっている。第二大気室53の内壁面と低圧受圧板56との間には、低圧スプリング57が介在して設けられている。この低圧スプリング57は、低圧受圧板56を第二大気室53側から低圧室54側に向けて付勢している。低圧室54には、大気圧よりも高い圧力のガスが導入され、このガスのガス圧力によって、低圧ダイヤフラム52(低圧連動子55、低圧受圧板56)を低圧スプリング57の付勢力に抗して押し返している。この付勢力とガス圧力がバランスする軸方向位置で低圧ダイヤフラム52は停止する。
この低圧ダイヤフラム52は、安全弁58としての機能も備えている。この安全弁58は、低圧連動子55に径方向外向きに形成され、低圧ダイヤフラムの表面に当接可能な環状突起55aを有する。第二大気室53内には、軸心に貫通孔が形成されたばね座59が設けられている。この貫通孔によって、低圧連動子55の一端側に形成された抜け止め部55bが保持されている。ばね座59と低圧受圧板56との間には、安全弁スプリング60が介在して設けられている。この安全弁スプリング60は、低圧受圧板56に対して、ばね座59を前方(図3の左側)に付勢している。この付勢によって、このばね座59によって保持された低圧連動子55の環状突起55aが低圧ダイヤフラム52の表面に押し付けられ、第二大気室53と低圧室54との間の気密が確保される。
何らかの理由で低圧室54の圧力が許容値以上に高まったときには、第二大気室53と低圧室54との差圧によって、低圧ダイヤフラム52が第二大気室53側に移動する。その一方で、低圧連動子55は、後述するレバー64によって係止されているため、低圧ダイヤフラム52と同方向に移動することができない。この結果、安全弁スプリング60の付勢力に抗して、低圧ダイヤフラム52と低圧連動子55の環状突起55aとの間に隙間が生じる。この隙間を通って、低圧室54内のガスが第二大気室53側に逃がされることによって、安全性が確保される。
第二大気室53は、大気連通路61によって第一大気室25と連通しており、この第二大気室53内の気圧は、大気圧に保たれている。また、低圧室54と中圧室26との間には、中圧流路62が形成されている。
低圧連動子55の他端側には、係止部55cが形成されている。この係止部55cには、回動軸63を中心に回動可能なレバー64の一端が係止されている。中圧流路62の終端部には、中圧バルブ機構43a、43bによって減圧されたガスを燃料電池システムへの供給圧力までさらに減圧するための低圧バルブ機構65が設けられている。
低圧バルブ機構65の内部には、低圧ノズル66が設けられている。この低圧ノズル66の軸心には貫通孔67が形成されており、この貫通孔67の出口端部には、低圧弁座68が形成されている。この低圧弁座68の中心軸と同軸に、軸方向に移動して低圧弁座68に接離可能な低圧弁体69が設けられている。この低圧弁体69の低圧弁座68との当接部には、低圧弁ゴム70が設けられており、閉弁時の気密性を高めている。低圧弁体69には係合孔71が形成されており、この係合孔71にレバー64の他端側が係合している。
低圧室54のガス圧力が低下すると、低圧スプリング57の付勢力によって、低圧連動子55は低圧ダイヤフラム52とともに低圧室54側に移動する。すると、レバー64が回動軸周りの一方向(図3において時計回り方向)に回動し、このレバー64の他端側に係止された低圧弁体69を低圧弁座68と離間するように移動させる。これにより、低圧バルブ機構65が開弁状態となって、中圧室26から中圧流路62を通って、低圧室54にガスが導入される。
その一方で、低圧室54のガス圧力が高まると、低圧スプリング57の付勢力に抗して、低圧連動子55は低圧ダイヤフラム52とともに第二大気室53側に移動する。すると、レバー64が回動軸周りの前記一方向とは逆方向(図3において反時計回り)に回動し、低圧弁体69を低圧弁座68と当接するように移動させる。これにより、低圧バルブ機構65の開弁度が小さくなり、又は、低圧バルブ機構65が閉弁状態となって、低圧室54のガス圧力の上昇が制御される。低圧バルブ機構65の開弁度は、低圧室54のガス圧力が所定の値に維持されるように、適宜調整されている。この低圧バルブ機構65によって減圧されたガスは、低圧流路72及び送出口73を通って、燃料電池システムに送られる。
この発明に係る圧力調整器の第二実施形態を図7に示す。この圧力調整器は、遮断装置10の構成は、第一実施形態に係る圧力調整器の遮断装置10と同じであるが、調整器本体20の構成が、第一実施形態に係る調整器本体20とは異なっている。この調整器本体20は、容器内圧力を中圧に減圧した後に、さらに燃料電池システムへの供給に適した低圧に減圧する、いわゆる、二段式一体型圧力調整器である。この調整器本体20には、容器B、Bからのガス供給を切り替える機能は有しておらず、調整器本体20へのガス導入前に一方の容器Bから供給されるガスと、他方の容器Bから供給されるガスが混合される。各容器B、Bからの供給路には、それぞれ遮断装置10が設けられている。
この第二実施形態に係る圧力調整器においても、各容器B、B内の圧力が所定の圧力を下回ったときに、各容器B、Bからのガス供給を遮断装置10で遮断することができるため、高濃度の付臭剤を含むガスが調整器本体20を経由して燃料電池システムに供給されるのを防止することができる。
上記の各実施形態に係る圧力調整器は、既設の圧力調整器との交換により設置することができるが、調整器本体20が既設の場合は、遮断装置10のみ後付けで設置することによって、圧力調整器を構成することもできる。このように、既設の調整器本体20をそのまま用いることにより、設置コストを大幅に削減することができる。
上記において説明した圧力調整器はあくまでも例示であって、燃料電池システムに高い濃度の付臭剤を含むガスが供給されるのを抑制する、というこの発明の課題を解決し得る限りにおいて、遮断装置10及び調整器本体20の構成を適宜変更することができる。上記の各実施形態においては、主容器(一方の容器)Bに副容器(他方の容器)Bを併設した構成を例示したが、主容器(一方の容器)Bのみを接続した構成とすることもできる。
10 遮断装置
13 逆止弁
14 差圧弁
14a 弁体
14b オリフィス
14c 付勢部材
16 一次室
17 二次室
20 調整器本体
容器(主容器)

Claims (1)

  1. ガスを貯蔵する容器(B)から供給された、硫黄を含む付臭剤が添加されたガスのガス圧力から、前記ガス圧力の低下に伴って上昇する付臭剤の濃度が、所定の濃度に到達したことを検知して、前記容器(B)からのガスの供給を遮断する遮断装置(10)と、
    前記遮断装置(10)から供給されたガスのガス圧力を、所定の圧力まで減圧した上で燃料電池システムに送出する調整器本体(20)と、
    を備え
    前記遮断装置(10)が、前記容器(B )側に設けられる逆止弁(13)と、この逆止弁(13)の下流側に設けられる差圧弁(14)と、を備え、
    前記差圧弁(14)が、弁体(14a)と、この弁体(14a)に対し軸方向にスライド可能に設けられたオリフィス(14b)と、このオリフィス(14b)を前記弁体(14a)に当接させる向きに付勢する付勢部材(14c)と、を有し、
    前記弁体(14a)の上流側に形成された一次室(16)のガス圧力から、前記オリフィス(14b)の下流側に形成された二次室(17)のガス圧力を引いた差圧が所定圧力以上のときに、前記オリフィス(14b)が前記付勢部材(14c)の付勢力に抗して軸方向にスライドして、前記弁体(14a)と前記オリフィス(14b)との間にガスが流れる流路が形成される一方で、前記差圧が前記所定圧力よりも小さいときに、前記オリフィス(14b)が前記弁体(14a)に当接して、前記流路を塞ぐ燃料電池システム用ガス圧力調整器。
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