JP6978609B2 - 新規なプロモーター及びその用途 - Google Patents

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Description

本出願は、新規なプロモーター及びそれを用いて標的産物を製造する方法に関する。
技術の発展に伴って細胞内のメカニズムについての理解度が高くなっており、細胞の代謝作用を調節して様々な標的産物を生産する方法が開発されている。現在、エシェリキア属やコリネバクテリウム属などの微生物が最も多く用いられており、アミノ酸、ポリフェノール、フラボノイド、抗体、天然ゴムなどの様々な低分子、高分子化合物、医薬品タンパク質などの生産に直接用いられている。
代謝作用を調節する様々な方法のうち、とりわけ標的遺伝子の過剰発現を誘導するための高効率の遺伝子発現系が主に研究されている。例えば、遺伝子発現に最も大きく関与する要素はプロモーターであることが周知されているので、大腸菌由来のいくつかのプロモーター(Ptac,Ptrc,Plac)を用いた研究が盛んに行われている。また、本出願人は、先行研究において、大腸菌のtacプロモーターの296%に相当する強い活性を示すコリネバクテリウム・アンモニアゲネス由来のcj1プロモーターを見出した(特許文献1)。しかし、効率的に標的産物を高収率で生産する方法に関する研究は依然として必要である。
韓国公開特許第10−2006−0068505号公報 韓国登録特許第10−1250651号公報 韓国登録特許第10−1208267号公報
Karlin及びAltschul, Pro. Natl. Acad. Sci. USA, 90, 5873, 1993 Methods Enzymol., 183, 63, 1990 http://www.ncbi.nlm.nih.gov Sambrook et al., supra,9.50-9.51, 11.7-11.8 Mino K及びIshikawa K, FEBS letters, 551: 133-138, 2003 BurnsKE外, J. Am.Chem. Soc., 127: 11602-11603, 2005 Westrop GD外, J.Biol.Chem., 281: 25062-25075, 2006
本発明者らは、標的遺伝子の発現を増加させることにより標的産物を効率的に製造する方法を開発すべく鋭意研究した結果、活性が高いことが知られている従来のcj1プロモーターの配列を変異させて新規のプロモーター(cj2.2)を作製し、それがcj1プロモーターの約3倍以上の高い活性を示すことを確認し、本出願を完成するに至った。
本出願は、配列番号1のポリヌクレオチド配列を含む、プロモーター活性を有するポリヌクレオチドを提供することを目的とする。
また、本出願は、前記プロモーター活性を有するポリヌクレオチドを含むベクターを提供することを目的とする。
さらに、本出願は、前記ベクターが導入された宿主細胞を提供することを目的とする。
さらに、本出願は、前記宿主細胞を培養するステップと、前記宿主細胞又はそれを培養した培地から標的物質を分離するステップとを含む、標的物質を生産する方法を提供することを目的とする。
本出願の新規プロモーターは、微生物に導入されると、それに連結された遺伝子の発現及び活性を増加させることができるので、前記プロモーター及び遺伝子の影響を受ける標的産物を効率的に生産するのに有用である。
本出願の一実施例により作製した、組換えベクターの変異ライブラリーの個別クローンから発現した緑色蛍光タンパク質の蛍光強度を分析した結果を示すグラフである。cj1はcj1プロモーターを含むクローンを示し、M1〜M20は前記変異ライブラリーの各個別クローンを示す。 本出願の一実施例により作製した、cj2.2プロモーター及びmetZ遺伝子を含むベクターの開裂地図である。 本出願の一実施例により作製した、cj2.2プロモーター及びopss遺伝子を含むベクターの開裂地図である。
以下、これらを具体的に説明する。なお、本出願で開示される各説明及び実施形態はそれぞれ他の説明及び実施形態にも適用される。すなわち、本出願で開示される様々な要素のあらゆる組み合わせが本出願に含まれる。また、以下の具体的な記述に本出願が限定されるものではない。
本出願の一態様は、配列番号1のポリヌクレオチド配列を含む、プロモーター活性を有するポリヌクレオチドを提供する。
本出願における「プロモーター」とは、ポリメラーゼ(polymerase)に対する結合部位を含み、プロモーターの標的遺伝子のmRNAへの転写開始活性を有する、コード領域の上流(upstream)に位置する翻訳されないヌクレオチド配列、すなわちポリメラーゼが結合して遺伝子の転写を開始させるDNA領域を意味する。前記プロモーターは、mRNA転写開始部位の5’部位に位置してもよい。
本出願における配列番号1のポリヌクレオチド配列を含むプロモーター活性を有するポリヌクレオチドは、「ポリヌクレオチド」や「cj2.2プロモーター」と混用されてもよく、本明細書においてはこれらの用語が全て用いられてもよい。
本出願の目的上、前記ポリヌクレオチドは、従来のプロモーターより増加したプロモーター活性を有してもよい。また、標的宿主細胞において前記ポリヌクレオチドと作動可能に連結された標的遺伝子の発現を増加させることができ、前記標的遺伝子の発現だけでなく、前記標的遺伝子によりコードされるタンパク質の発現及び活性も増加させることができる。
さらに、前記ポリヌクレオチドは、汎用プロモーターとして用いられてもよい。
ここで、前記「標的遺伝子」とは、発現を増加させる標的タンパク質をコードする遺伝子を意味し、例えばアミノ酸生産に関与する遺伝子が挙げられるが、これに限定されるものではない。
具体的には、前記遺伝子は、メチオニンやシステインなどのアミノ酸生産に関与するタンパク質をコードするものであってもよく、より具体的にはメチオニンの生産に関与するメチオニン変換酵素、又はシステインの生産に関与するシステイン変換酵素をコードするものであってもよく、さらに具体的にはメチオニンの生産に関与するO−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ(O-acetylhomoserine sulfhydrylase)、又はシステインの生産に関与するO−ホスホセリンスルフヒドリラーゼ(O-phosphoserine sulfhydrylase: OPSS)をコードするものであってもよく、最も具体的にはmetZ遺伝子又はopss遺伝子であってもよいが、これらに限定されるものではない。前記各遺伝子の配列は、米国国立衛生研究所のGenBankなどの公知のデータベースから当業者が容易に入手することができる。
本出願における前記ポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド配列からなるものであってもよい。
また、本出願のヌクレオチド配列は、従来公知の突然変異誘発法、例えば指向性進化法(direct evolution)や部位特異的突然変異誘発法(site-directed mutagenesis)などにより改変してもよい。
よって、前記ポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド配列に対して60%以上、具体的には70%以上、より具体的には80%以上、さらに具体的には83%以上、84%以上、88%以上、90%以上、93%以上、95%以上又は97%以上の相同性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドであってもよい。前記配列と相同性を有し、実質的に配列番号1のヌクレオチド配列と同一又は相当する生物学的活性を示すポリヌクレオチド配列を有するものであれば、一部の配列が欠失、改変、置換又は付加されたポリヌクレオチド配列を有するものも本出願に含まれることは言うまでもない。
本出願における「相同性」とは、与えられたヌクレオチド配列に一致する程度を意味し、百分率で表される。本明細書において、与えられたヌクレオチド配列と同一又は類似の活性を有するその相同性配列は「%相同性」で表される。前記ヌクレオチド配列の相同性は、例えば文献によるアルゴリズムBLAST(参照:非特許文献1)やPearsonによるFASTA(参照:非特許文献2)を用いて決定することができる。このようなアルゴリズムBLASTに基づいて、BLASTNやBLASTXというプログラムが開発されている(参照:非特許文献3)。
前記「ストリンジェントな条件」とは、ポリヌクレオチド間の特異的ハイブリダイゼーションを可能にする条件を意味する。このような条件は、公知の文献に具体的に記載されている。例えば、相同性の高い遺伝子同士、60%以上、具体的には90%以上、より具体的には95%以上、さらに具体的には97%以上、特に具体的には99%以上の相同性を有する遺伝子同士をハイブリダイズし、それより相同性の低い遺伝子同士をハイブリダイズしない条件、又は通常のサザンハイブリダイゼーションの洗浄条件である60℃、1×SSC、0.1%SDS、具体的には60℃、0.1×SSC、0.1%SDS、より具体的には68℃、0.1×SSC、0.1%SDSに相当する塩濃度及び温度において、1回、具体的には2回〜3回洗浄する条件が挙げられる。ハイブリダイゼーションは、たとえハイブリダイゼーションの厳格さに応じて塩基間のミスマッチ(mismatch)が可能であっても、2つのヌクレオチドが相補的配列を有することが求められる。前記「相補的」とは、互いにハイブリダイゼーションが可能なヌクレオチド塩基間の関係を表すために用いられるものである。例えば、DNAにおいて、アデノシンはチミンに相補的であり、シトシンはグアニンに相補的である。よって、本出願には、実質的に類似したポリヌクレオチド配列だけでなく、全配列に相補的な単離されたポリヌクレオチド断片が含まれてもよい。
具体的には、相同性を有するポリヌクレオチドは、55℃のTm値でハイブリダイゼーションステップが行われるハイブリダイゼーション条件と前述した条件を用いて検知することができる。また、前記Tm値は、60℃、63℃又は65℃であってもよいが、これらに限定されるものではなく、その目的に応じて当業者により適宜調節される。ポリヌクレオチドをハイブリダイズする適切な厳格さはポリヌクレオチドの長さ及び相補性の程度に依存し、変数は当該技術分野で公知である(非特許文献4参照)。
特に、配列番号1のヌクレオチド配列からなるという表現は、当該ポリヌクレオチドをプロモーターとして標的遺伝子に連結して用いる場合に、制限酵素の使用のように標的遺伝子に連結する過程中に発生し得るヌクレオチドの追加、及び/又は削除、及び/又は変異などを排除するものではない。
また、配列番号1のヌクレオチド配列からなるプロモーター活性を有するポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド配列の全部又は一部に対する相補配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることにより本出願のプロモーター活性を有するヌクレオチド配列であればいかなるものでもよい。
本出願の他の態様は、前記プロモーター活性を有するポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。
ここで、前記「プロモーター」については前述した通りである。
本出願における「ベクター」とは、好適な宿主細胞内で標的遺伝子を発現させることができるように、遺伝物質を保有する人為的DNA分子であり、好適な遺伝子発現調節配列、及びそれに作動可能に連結された標的遺伝子のヌクレオチド配列を含有するDNA産物を意味する。
具体的には、前記「遺伝子発現調節配列」とは、前記プロモーター活性を有するポリヌクレオチドを含み、それに作動可能に連結された標的遺伝子を発現させることのできる配列を意味する。
具体的には、前記遺伝子発現調節配列には、遺伝子の転写を行うためのプロモーター以外にも、転写を調節するための任意のオペレーター配列、好適なmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、並びに転写及び翻訳の終結を調節するDNAを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。また、原核生物に好適な調節配列としてプロモーター及びリボソーム結合部位を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。本出願のプロモーター活性を有するポリヌクレオチドは、当業者の必要に応じて、前述したような遺伝子発現調節のための配列を構成することができる。
また、前記「作動可能に連結された(operatively linked)」とは、前記プロモーター活性を有するポリヌクレオチドが標的遺伝子の転写を開始及び媒介するように、前記標的遺伝子のヌクレオチド配列と機能的に連結されていることを意味する。作動可能な連結は当該技術分野で公知の遺伝子組換え技術を用いて作製することができ、部位特異的DNA切断及び連結は当該技術分野の切断及び連結酵素などを用いて作製することができるが、これらに限定されるものではない。
本出願に用いられるベクターは、宿主細胞内で発現可能なものであれば特に限定されるものではなく、当該技術分野で公知の任意のベクターを用いて宿主細胞を形質転換することができる。通常用いられるベクターの例としては、天然状態又は組換え状態のプラスミド、コスミド、ウイルス及びバクテリオファージが挙げられる。
例えば、ファージベクター又はコスミドベクターとしては、pWE15、M13、λLB3、λBL4、λIXII、λASHII、λAPII、λt10、λt11、Charon4A、Charon21Aなどを用いることができ、プラスミドベクターとしては、pBR系、pUC系、pBluescriptII系、pGEM系、pTZ系、pCL系、pET系などを用いることができる。
また、宿主細胞内染色体挿入用ベクターにより、染色体内の内在性プロモーターを本出願のプロモーター活性を有するポリヌクレオチドに置換することができる。例えば、pECCG117、pDZ、pACYC177、pACYC184、pCL、pUC19、pBR322、pMW118、pCC1BAC、pCES208、pXMJ19ベクターなどを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
また、前記ポリヌクレオチドの染色体内への挿入は、当該技術分野で公知の任意の方法、例えば相同組換えにより行うことができる。
本出願のベクターは、相同組換えを起こして染色体内に挿入されるので、前記染色体に挿入されたか否かを確認するための選択マーカー(selection marker)をさらに含んでもよい。選択マーカーは、ベクターで形質転換された細胞を選択、すなわちポリヌクレオチドが挿入されたか否か確認するためのものであり、薬物耐性、栄養要求性、細胞毒性剤に対する耐性、表面タンパク質の発現などの選択可能表現型を付与するマーカーを用いることができる。選択剤(selective agent)で処理された環境においては、選択マーカーを発現する細胞のみ生存するか、他の表現形質を示すので、形質転換された細胞を選択することができる。
本出願のさらに他の態様は、前記ベクターが導入された宿主細胞を提供する。ここで、前記「ベクター」については前述した通りである。
本出願における「宿主細胞」とは、前記ポリヌクレオチドを含む前記ベクターにより形質転換された形質転換体を意味する。
ここで、前記「形質転換」とは、プロモーター活性を有する前記ポリヌクレオチドを含む前記ベクターを宿主細胞内に導入することにより、宿主細胞内で前記ポリヌクレオチドの調節を受ける標的遺伝子を発現させることを意味する。
具体的には、前記宿主細胞は、前記ポリヌクレオチドが導入されてプロモーターとして作動することができ、それにより前記ポリヌクレオチドの調節を受ける標的遺伝子の発現が増加するものであればいかなるものでもよい。例えば、微生物、植物細胞、動物細胞などが挙げられ、具体的にはエシェリキア属やコリネバクテリウム属などの微生物が挙げられ、より具体的にはエシェリキア属の大腸菌が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記形質転換の方法は、前記ベクターを宿主細胞内に導入するいかなる方法であってもよく、当該分野において公知であるように、宿主細胞に適した標準技術を選択して行うことができる。例えば、エレクトロポレーション(electroporation)、リン酸カルシウム(CaPO)沈殿、塩化カルシウム(CaCl)沈殿、微量注入法(microinjection)、ポリエチレングリコール(PEG)法、DEAE−デキストラン法、カチオン性リポソーム法、酢酸リチウム−DMSO法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本出願のさらに他の態様は、前記宿主細胞を培養するステップと、前記宿主細胞又はそれを培養した培地から標的物質を分離するステップとを含む、標的物質を生産する方法を提供する。
ここで、前記「宿主細胞」については前述した通りである。
本出願において、前記標的物質はアミノ酸であってもよい。具体的には、前記アミノ酸は、特に断らない限りL型のアミノ酸であり、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、セリン、システイン、グルタミン、メチオニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、リシン、アルギニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるが、これらに限定されるものではない。より具体的には、前記アミノ酸は、メチオニン又はシステインであるが、これらに限定されるものではない。
本出願における「培養」とは、宿主細胞を人工的に調節した好適な環境条件で生育させることを意味する。本出願において、前記ポリヌクレオチドを含む宿主細胞を用いて標的物質を生産する方法は、当該技術分野で周知の方法を用いることができる。具体的には、前記培養は、バッチプロセス又は流加もしくは反復流加プロセス(fed batch or repeated fed batch process)で連続して培養することができるが、これらに限定されるものではない。培養に用いられる培地は、好適な方法で特定菌株の要件を満たすものでなければならない。
培地に用いることのできる糖源としては、グルコース、スクロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、デンプン、セルロースなどの糖及び炭水化物、大豆油、ヒマワリ油、ヒマシ油、ココナッツ油などの油脂、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸などの脂肪酸、グリセリン、エタノールなどのアルコール、酢酸などの有機酸が挙げられる。これらの物質は、単独で用いることもでき、混合物として用いることもできるが、これらに限定されるものではない。
用いることのできる窒素源としては、ペプトン、酵母抽出物、肉汁、麦芽抽出物、トウモロコシ浸漬液、黄粉及び尿素、又は無機化合物、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムが挙げられる。窒素源も、単独で用いることもでき、混合物として用いることもできるが、これらに限定されるものではない。
用いることのできるリン源としては、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、又はそれらに相当するナトリウム含有塩が挙げられる。また、培養培地は、成長に必要な硫酸マグネシウム、硫酸鉄などの金属塩を含有してもよい。最後に、前記物質以外に、アミノ酸、ビタミンなどの必須成長物質が用いられてもよい。また、培養培地に好適な前駆体が用いられてもよい。前述した原料は、培養過程において培養物に好適な方法でバッチ毎に又は連続して添加されてもよい。
前記宿主細胞の培養中に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどの基礎化合物、又はリン酸、硫酸などの酸性化合物を好適な方法で用いて培養物のpHを調整してもよい。また、脂肪酸ポリグリコールエステルなどの消泡剤を用いて気泡生成を抑制してもよい。好気状態を維持するために、培養物中に酸素又は酸素含有気体(例えば、空気)を注入してもよい。
培養物(培地)の温度は、通常は20℃〜45℃、具体的には25℃〜40℃であってもよい。培養時間は、所望の標的物質の生成量が得られるまで続けてもよく、具体的には10〜160時間であってもよい。
培養物(培地)からの標的物質の回収は、当該技術分野で公知の通常の方法により分離して行うことができる。その分離方法としては、遠心分離、濾過、クロマトグラフィー、結晶化などの方法が用いられてもよい。例えば、培養物を低速で遠心分離することによりバイオマスを除去して得られた上清をイオン交換クロマトグラフィーにより分離することができるが、これに限定されるものではない。
前記回収ステップは、精製工程をさらに含んでもよい。
以下、実施例を挙げて本出願を詳細に説明する。しかし、これらの実施例は本出願を例示するものにすぎず、本出願がこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
cj1プロモーター配列を含む組換えベクターの変異ライブラリーの作製
微生物菌株において遺伝子発現を強く誘導するプロモーターを見出すために、強力な活性を示すことが知られている従来のcj1プロモーター(特許文献1)に基づいて変異ライブラリーを作製した。
具体的には、cj1プロモーターの配列を含む組換えベクターpCL−cj1−gfpを鋳型として変異ライブラリーを作製した。ライブラリーは、error−prone PCRキット(clontech Diversify(登録商標) PCR Random Mutagenesis Kit)を用いて作製した。変異が起こる条件において、配列番号2及び3のプライマーを用いてPCRを行った。1000bp当たり1個の変異が起こる条件は次の通りである。MnSO(8mM)を入れずにdGTPを40μM(final rxn)添加し、94℃で30秒間予熱処理(pre-heating)し、その後94℃で30秒間、68℃で1分間の過程を25サイクル行った。ここで、得られたPCR産物に対して、メガプライマー(500〜125ng)により、95℃で50秒間の変性(denaturation)、60℃で50秒間のアニーリング(annealing)、及び68℃で12分間の伸長(extension)過程を25サイクル行い、その後DpnI処理過程を経て、大腸菌DH5α菌株に形質転換してライブラリーを作製した。
(実施例2)
組換えベクターの緑色蛍光タンパク質(green fluorescent protein, GFP)活性強度の評価
実施例1で作製した組換えベクター変異ライブラリーの活性を評価するために、そのGFP活性を比較した。
具体的には、約10,000株以上のライブラリーをM9培地に接種し、37℃、900rpmで約24時間培養した。培養した大腸菌を4000rpmで10分間遠心分離して菌体を得て、その後PBS(phosphate buffered saline)に懸濁し、蛍光細胞分析器により緑色蛍光タンパク質の強度が強い変異株を選択した。
1次スクリーニングでcj1プロモーターと比較し、GFP活性が約1.1倍〜5倍高い変異株を20種選択した(図1)。それらのうちGFP活性が最も高い変異プロモーターM11をcj2.2プロモーター(配列番号1)と命名し、その配列を分析した。
(実施例3)
cj2.2プロモーターの発現ベクターの作製
実施例2において組換えベクターライブラリーのうちcj2.2プロモーターの活性が最も高いことが確認されたので、それを微生物菌株に導入するために、pCL_Pcj1ベクターを用いて部位特異的突然変異誘発(Site-directed mutagenesis)を行った。
具体的には、配列番号4及び5のプライマーを用いてPCRを行った。前記PCRは、94℃で30秒間の変性、55℃で30秒間のアニーリング、及び68℃で12分間の伸長過程を含み、それを18サイクル行った。
この過程で得られた産物をDpnIで処理し、その後DH5α菌株に形質転換して前記cj2.2プロモーターを含むpCL_Pcj2.2ベクターを作製した。
(実施例4)
cj2.2プロモーターの活性の測定
実施例4−1:メチオニン変換酵素(O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ)の発現量の測定
cj2.2プロモーターの活性及びそれによる遺伝子発現誘導能を確認するために、cj2.2プロモーターにメチオニン変換酵素(O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ)を連結してその発現量を確認した。
具体的には、実施例3で作製したpCL_Pcj2.2ベクターに、O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼをコードするmetZ遺伝子(特許文献2)をクローニングした。PCRは、ロドバクター・スフェロイデスの染色体を鋳型とし、配列番号6及び7のプライマーを用いて行い、94℃で30秒間の変性、55℃で30秒間のアニーリング、及び72℃で2分間の伸長過程を30サイクル行った。前記PCR反応で得られたDNA断片をBamHI/SalIで切断し、その後同じ制限酵素で切断したpCL_P2.2ベクターにクローニングした。前記方法で作製したベクターをpCL−Pcj2.2−metZと命名した。前記ベクターの模式図を図2に示す。
前記pCL−Pcj2.2−metZベクターを大腸菌K12菌株に形質転換し、50μg/Lのスペクチノマイシンを含むLB平板培地で培養し、その後コロニーを選択した。選択したコロニーを50μg/Lのスペクチノマイシンを含むLB培地3mlに接種し、37℃、200rpmの条件で16時間培養した。それを新たな25mlのLB液体培地(容量250mlのフラスコ)に再接種し、OD600が0.5〜0.6になるように(2〜3時間)同一培養条件で生育させ、その後グルコース4%を添加したLB培地500ml(1L容器)をグルコースが枯渇するまで培養した。培養終了後に、培養液1mlを回収し、遠心分離機で上清を除去して細胞を得た。前記細胞を0.1Mリン酸カリウム緩衝液(potassium phosphate, pH7.5)で洗浄し、その後1mlのリン酸カリウム緩衝液に懸濁し、超音波により細胞を破砕した。
その後、前記破砕物中のメチオニン変換酵素(O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ)の活性を測定した。酵素活性を測定するために、80g/LのO−アセチルホモセリン1mlにメチルメルカプタンナトリウム(15%,w/v)0.01ml、O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ0.01ml及びピリドキサールリン酸(pyridoxal 5'-phosphate)0.1mMを混合した基質溶液に、前記破砕物を5μl添加し、その後800rpmで攪拌しながら33℃で酵素反応を行った。前記反応終了後に、メチオニン及びO−アセチルホモセリンの濃度を分析するためにHPLCを行い、HPLCで分析した結果を用いて従来の方法でタンパク質活性を計算した。その結果を表1に示す。
Figure 0006978609
表1に示すように、微生物菌株において遺伝子発現を強く誘導することが知られている従来のcj1プロモーターに比べて、本出願のcj2.2プロモーターは、遺伝子(O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ)の活性を約3.1倍に増加させることが確認された。
よって、前記cj2.2プロモーターは、従来のプロモーターに比べてより強い活性を有するので、それに連結された遺伝子がコードする標的酵素の活性もさらに増加することが確認された。
実施例4−2:システイン変換酵素(O−ホスホセリンスルフヒドリラーゼ)の発現量の測定
cj2.2プロモーターの活性及びそれによる遺伝子発現誘導能を確認するために、cj2.2プロモーターにシステイン変換酵素(O−ホスホセリンスルフヒドリラーゼ)を連結してその発現量を確認した。
具体的には、実施例3で作製したベクターにO−ホスホセリンスルフヒドリラーゼ(O-phosphoserine sulfhydrylase; 以下「OPSS」という,特許文献3)をクローニングした。PCRは、マイコバクテリウム・スメグマチスの染色体を鋳型とし、配列番号8及び9のプライマーを用いて行い、実施例4−1と同様にベクターを作製した。作製したベクターをpCL−Pcj2.2−opssと命名した。前記ベクターの模式図を図3に示す。
前記pCL−Pcj2.2−opssベクターを大腸菌K12菌株に形質転換し、50μg/Lのスペクチノマイシンを含むLB平板培地で培養し、その後コロニーを選択した。選択したコロニーを50μg/Lのスペクチノマイシンを含むLB培地5mlに接種し、37℃、200rpmの条件で16時間培養した。それを新たな25mlのLB液体培地(容量250mlのフラスコ)に250ml再接種し、OD600が0.5〜0.6になるように(2〜3時間)同一培養条件で生育させ、その後グルコース4%を添加したLB培地500ml(1L容器)をグルコースが枯渇するまで培養した。培養液に2%(v/v)キシレンを添加して破砕し、それを活性の評価に用いた。
その後、前記pCL−Pcj2.2−opssベクターを用いて作製したOPSS酵素の活性評価条件及び方法は、従来の文献(非特許文献5,6,7)を引用した。基質の添加量の単位はmlであり、酵素の活性を測定する条件を表2に示す。
Figure 0006978609
表2において、酵素を除く混合物を37℃で5分間プレインキュベーションし、次いでOPSS酵素50mgを添加して37℃で反応させ、次いで前記反応液に33.2%TCA 0.1mlを追加して反応を停止させ、その後0.1N HClで希釈してLC分析によりシステインとシスチンを分析した。測定した活性の結果を表3に示す。
Figure 0006978609
表3に示すように、微生物菌株において遺伝子発現を強く誘導することが知られている従来のcj1プロモーターに比べて、本出願のcj2.2プロモーターは、遺伝子(O−ホスホセリンスルフヒドリラーゼ)の活性を約2倍に増加させることが確認された。
よって、前記cj2.2プロモーターは、従来のプロモーターに比べてより強い活性を有するので、それに連結された遺伝子がコードする標的酵素の活性もさらに増加することが確認された。
(実施例5)
cj2.2プロモーターで生産した酵素を用いた標的産物の生産
実施例5−1:メチオニンの生産
実施例4−1により、cj2.2プロモーターを用いるとメチオニン変換酵素(O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ)の活性が増加することが確認されたので、前記酵素を用いて標的産物であるメチオニンを生産することにより、その活性及び反応器システムにおけるメチオニン生産効率を確認した。
なお、O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼは、O−アセチルホモセリンをメチオニンに変換する。
具体的には、まず酵素反応の基質であるO−アセチルホモセリンは、従来の特許(特許文献2)に記載されている微生物菌株を発酵させて生産したものを用い、培養した発酵液から遠心分離機で細胞を除去し、その後約70g/Lの濃度の培養液500mlを基質として用いた。酵素であるO−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼとしては、実施例4−1で生産した破砕物(酵素液)50mlを用いた。酵素反応にはメチルメルカプタンナトリウム約50mlを用い、ピリドキサールリン酸(pyridoxal 5'-phosphate, 米国Sigma)は0.1mMの濃度で投入した。反応はpH7.0、33℃、攪拌は700rpmに設定した。反応時間は、メチルメルカプタンナトリウムを供給してから3時間とした。O−アセチルホモセリンとL−メチオニンの各時間の濃度の分析はHPLCを用いて行った。その結果を表4に示す。
Figure 0006978609
表4に示すように、微生物菌株において遺伝子発現を強く誘導することが知られている従来のcj1プロモーターに比べて、本出願のcj2.2プロモーターを用いると、O−アセチルホモセリンがL−メチオニンに変換される速度が速いので、L−メチオニンが速く生産されることが確認された。
よって、本出願のcj2.2プロモーターによる遺伝子の発現は、当該遺伝子がコードする標的産物、すなわちメチオニン変換酵素(O−アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ)の活性増加によるものであることが分かった。
実施例5−2:システインの生産
実施例4−2により、cj2.2プロモーターを用いるとシステイン変換酵素(O−ホスホセリンスルフヒドリラーゼ)の活性が増加することが確認されたので、前記酵素を用いて標的産物であるシステインを生産することにより、その活性及び反応器システムにおけるシステイン生産効率を確認した。
なお、O−ホスホセリンスルフヒドリラーゼは、OPSをシステイン(又はその酸化物であるシスチン)に変換する。
具体的には、変換反応液のシステイン濃度は、Gaitonde法及びLC分析により定量した。また、システインが酸化されて生じたシスチンは、LC分析により定量した。まず、1L容器スケールでの変換反応に先立ち、1L容器スケールの発酵により得たOPS発酵液に対して遠心分離(10000rpm,10分,4℃)を行って上清を得て、それを膜透過(0.45μm)させて菌体を除去した。前記OPS発酵液(19.317g/L)に72g NaSを投入し、それから生じる沈殿物はワットマン濾紙(6μm)を用いて除去した。その後、10mM PLP(pyridoxal 5'-phosphate)を投入し、37℃、200rpmで5分間プレインキュベーションし、最終的に50mg OPSスルフヒドリラーゼを添加し、1L容器スケールでの変換反応を行った。酵素活性を測定するための条件を表5に示す。
Figure 0006978609
その後、反応の0、10、30、60、120分後に前記反応液を100μlずつ採取し、33.2%TCA 100μlと混合して反応を停止させ、反応液を0.1N HClで希釈し、LC分析によりシステインとシスチンを分析した。また、Gaitonde法によりシステインとシスチンを定量した。分析した結果を表6に示す。
Figure 0006978609
表6に示すように、微生物菌株において遺伝子発現を強く誘導することが知られている従来のcj1プロモーターに比べて、本出願のcj2.2プロモーターを用いると、システイン及びシスチンが速く生産されることが確認された。
よって、本出願のcj2.2プロモーターによる遺伝子の発現は、当該遺伝子がコードする標的産物、すなわちシステイン変換酵素(O−ホスホセリンスルフヒドリラーゼ)の活性増加によるものであることが分かった。
以上の説明から、本出願の属する技術分野の当業者であれば、本出願がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施できることを理解するであろう。なお、前記実施例はあくまで例示的なものであり、限定的なものでないことを理解すべきである。本出願には、明細書ではなく請求の範囲の意味及び範囲とその等価概念から導かれるあらゆる変更や変形された形態が含まれるものと解釈すべきである。

Claims (6)

  1. 配列番号1のポリヌクレオチド配列を含む、プロモーター活性を有するポリヌクレオチド。
  2. 請求項1に記載のプロモーター活性を有するポリヌクレオチドを含むベクター。
  3. 前記ベクターは、標的タンパク質をコードする遺伝子を含む、請求項2に記載のベクター。
  4. 請求項2に記載のベクターが導入され、請求項1に記載のポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
  5. 前記宿主細胞は、コリネバクテリウム属又はエシェリキア属に属するバクテリア細胞である、請求項4に記載の宿主細胞。
  6. 請求項4に記載の宿主細胞を培養するステップと、前記宿主細胞又はそれを培養した培地から標的物質を分離するステップとを含む、標的物質を生産する方法。
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