JP6977651B2 - ピストン式圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明はピストン式圧縮機に関する。
特許文献1に従来のピストン式圧縮機が開示されている。この圧縮機は、ハウジングと、駆動軸と、固定斜板と、複数のピストンと、吐出弁とを備えている。
ハウジングは、複数のシリンダボアと、シリンダボアに連通する第1連通路とが形成されたシリンダブロックを有している。また、ハウジングには、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔とが形成されている。駆動軸には、吸入室と連通する軸内通路が形成されている。
駆動軸は、軸孔内で回転可能に支承されている。固定斜板は、駆動軸の回転によって斜板室内で回転可能であり、駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である。ピストンは、シリンダボア内に圧縮室を形成し、固定斜板に連結される。圧縮室と吐出室との間には、圧縮室内の冷媒を吐出室に吐出させるリード弁式の吐出弁が設けられている。
また、この圧縮機では、駆動軸と別体のロータリバルブが設けられている。ロータリバルブは、軸孔内に駆動軸と一体回転可能に設けられている。また、ロータリバルブは、制御弁で制御された制御圧力と吸入圧力との差圧により、駆動軸の駆動軸心方向に移動可能である。ロータリバルブには、吸入室と連通する弁開口が形成されている。弁開口は、ロータリバルブの駆動軸心方向の位置によって第1連通路との駆動軸心周りの連通角度が変化するように形成されている。
このロータリバルブは、ロータリバルブの駆動軸心方向の位置により、第1連通路と弁開口とが連通する。このため、吸入室内の冷媒が弁開口及び第1連通路を経て圧縮室に吸入される。この際、弁開口と第1連通路との駆動軸心周りの連通角度が変化するため、圧縮室内に吸入される冷媒の流量が変化し、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量が変化する。こうして、この圧縮機では、斜板の傾斜角度を変更させて容量を変更する圧縮機と比べ、構造の簡素化を実現しようとしている。
特開平7−119631号公報
しかし、上記従来の圧縮機では、ロータリバルブ内にインナーバルブを有し、インナーバルブによって各圧縮室内に吸入する冷媒の流量を絞っているため、構造が複雑となってしまう。
また、上記従来の圧縮機では、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を減少させている低流量状態において、ロータリバルブにおける連通角度が小さい弁開口と圧縮室とが連通することにより、圧縮室に冷媒が供給される。また、弁開口と圧縮室との連通が非連通となることにより、吸入行程の途中から圧縮室への冷媒の供給を遮断している。このため、吸入行程時における圧縮室内の圧力が所定の吸入圧力よりも低くなるおそれがある。このため、低流量状態では、そうでない状態よりも圧縮比が高くなり、摩擦による動力損失、振動及びトルク変動が大きくなる懸念がある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を変更可能であるとともに、構造の簡素化を実現しつつ、低流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能なピストン式圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明のピストン式圧縮機は、複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有し、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔とが形成されたハウジングと、
前記軸孔内で回転可能に支承された駆動軸と、
前記駆動軸の回転によって前記斜板室内で回転可能であり、前記駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である固定斜板と、
前記シリンダボア内に圧縮室を形成し、前記固定斜板に連結されるピストンと、
前記圧縮室内の冷媒を前記吐出室に吐出させる吐出弁とを備えたピストン式圧縮機であって、
前記シリンダブロックに設けられ、前記シリンダボアに連通する第1連通路と、
前記駆動軸と一体又は別体であるとともに、前記駆動軸と一体回転可能であり、前記駆動軸の回転に伴い間欠的に前記第1連通路と連通する第2連通路が形成された回転体と、
前記吸入室内の冷媒を前記圧縮室内に吸入させる吸入弁と、
前記吐出室内の冷媒を前記圧縮室に戻す流量を制御する制御弁とを備え、
前記制御弁で制御された冷媒が前記第1連通路及び前記第2連通路を介して前記圧縮室に導入され、前記吸入室から前記圧縮室に吸入される冷媒の流量を変化させることを特徴とする。
本発明の圧縮機では、制御弁が吐出室内の冷媒を圧縮室に戻す流量を制御する。そして、駆動軸の回転に伴い、吐出行程後の冷媒の一部が回転体の第2連通路を経て間欠的に第1連通路に供給される。この場合、冷媒が吐出室から第1連通路を介して圧縮室に還流され、圧縮室内で再膨張する。そのため、圧縮室内の圧力が吸入室内の吸入圧力よりも低くならないと、吸入弁は開かず、その際には吸入室から冷媒が圧縮室に吸入されないため、圧縮室に吸入される冷媒の流量が減少する。そのため、圧縮室から吐出室に吐出される冷媒の流量が減少する。
吐出行程後の冷媒の一部を回転体の第2連通路を経て第1連通路に供給しない場合には、圧縮室から吐出室に吐出される冷媒の流量は減少しない。
一方、この圧縮機では、圧縮室内の圧力が吸入室内の吸入圧力よりも低くなれば、吸入弁が開き、吸入室内の冷媒が圧縮室内に吸入される。このため、吸入行程時における圧縮室内の圧力が過度に低くなることはない。このため、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を減少させている低流量状態と、そうでない状態とで圧縮比が高くなることはない。このため、低流量状態であっても、摩擦による動力損失、振動及びトルク変動が大きくならない。
また、この圧縮機では、固定斜板の傾斜角度が一定であり、インナーバルブも採用していないことから、構造の簡素化を実現できる。
したがって、本発明の圧縮機では、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を変更可能であるとともに、構造の簡素化を実現しつつ、低流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能である。
第2連通路は、ピストンがピストンの上死点からピストンの下死点まで移動する間に、第1連通路と連通することが好ましい。この場合には、圧縮室に還流された高圧の冷媒が吸入行程にある圧縮室内で再膨張してピストンを押圧し、動力の低減効果を得ることができる。
ピストンが上死点から下死点まで移動する間に、第2連通路が第1連通路と連通する場合、第2連通路は、ピストンが上死点に位置しているとき、第1連通路と連通していることが好ましい。この場合、圧縮室が吸入行程に移行した瞬間に冷媒が再膨張してピストンを押圧でき、動力の低減効果をさらに高めることができる。
本発明の圧縮機が両頭ピストン型であれば、斜板とピストンとの間に設けられるシュー、斜板又はピストンが優れた耐久性を発揮する。
すなわち、この圧縮機では、シリンダボアは、駆動軸の駆動軸心方向の一方側に配置された一方側シリンダボアと、駆動軸心方向の他方側に配置された他方側シリンダボアとからなる。第1連通路は、一方側シリンダボアと連通する一方側第1連通路と、他方側シリンダボアと連通する他方側第1連通路とからなる。ピストンは、一方側シリンダボア内に一方側圧縮室を形成する一方側ヘッドと、他方側シリンダボア内に他方側圧縮室を形成する他方側ヘッドとを有する。第2連通路は、一方側第1連通路と連通する一方側第2連通路と、他方側第1連通路と連通する他方側第2連通路とを有する。一方側第2連通路は、一方側ヘッドが上死点から下死点まで移動する間に、一方側第1連通路と連通する。他方側第2連通路は、他方側ヘッドが上死点から下死点まで移動する間に、他方側第1連通路と連通する。そして、固定斜板とピストンとの間には対をなすシューが設けられている。
この場合、一方側圧縮室に還流された高圧の冷媒が吸入行程にある一方側圧縮室内で再膨張し、ピストンを上死点から下死点に向かう方向に付勢力が作用する。また、一方側圧縮室が吸入行程にある時には、他方側圧縮室は圧縮行程となっており、他方側圧縮室では、ピストンに圧縮反力が作用している。すなわち、付勢力と圧縮反力とが駆動軸心方向でこれらの力の一部が打ち消し合うこととなる。このため、シュー、斜板又はピストンが優れた耐久性を発揮する。
回転体が駆動軸と一体とされていることが好ましい。この場合、部品点数を削減し、製造コストのより一層の低廉化を実現することができる。
本発明の圧縮機では、圧縮室から吐出室へ吐出する冷媒の流量を変更可能であるとともに、構造の簡素化を実現しつつ、低流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能である。
図1は、実施例1のピストン式圧縮機の断面図である。 図2は、図1のII−II矢視断面図である。 図3は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、図2の状態における駆動軸と第2連通路との回転位相を示す模式断面図である。 図4は、図1のIII−III矢視断面図である。 図5は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、図4の状態における駆動軸と第2連通路との回転位相を示す模式断面図である。 図6は、実施例1のピストン式圧縮機に係り、駆動軸の回転角度と、第1ヘッドや第2ヘッドの位置とのタイミング、第1横孔や第2横孔とのタイミング、第1吸入リード弁や第2吸入リード弁とのタイミング、及び第1圧縮室や第2圧縮室の圧力のタイミングを示すタイミングチャートである。 図7は、実施例1のピストン式圧縮機におけるある圧縮室の体積と圧力との関係を示すグラフである。 図8は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、図2と同様の駆動軸と第2連通路との回転位相を示す模式断面図である。 図9は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、図4と同様の駆動軸と第2連通路との回転位相を示す模式断面図である。 図10は、実施例2のピストン式圧縮機に係り、駆動軸の回転角度と、第1ヘッドや第2ヘッドのストロークとのタイミング、第1横孔や第2横孔とのタイミング、第1吸入リード弁や第2吸入リード弁とのタイミング、及び第1圧縮室や第2圧縮室の圧力のタイミングを示すタイミングチャートである。 図11は、実施例2のピストン式圧縮機におけるある圧縮室の体積と圧力との関係を示すグラフである。
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
実施例1のピストン式圧縮機は、図1に示すように、いわゆる両頭型である。この圧縮機は、ハウジング1と、駆動軸3と、固定斜板5と、5個の両頭ピストン7(図2及び図4参照)と、第1吸入弁9Fと、第2吸入弁9Rと、第1吐出弁11Fと、第2吐出弁11Rと、制御弁13とを備えている。
ハウジング1は、第1シリンダブロック15、第2シリンダブロック17、第1ハウジング21及び第2ハウジング23を有している。以下、圧縮機の第1ハウジング21側を前方とし、第2ハウジング23側を後方とする。また、図2及び図4に示すように、後述する吸入通路29及び吐出通路31は上方に位置する。
図1に示すように、第1シリンダブロック15と第2シリンダブロック17との間にガスケット19が配置されている。ガスケット19はハウジング1の内部と外部とを封止する。第1シリンダブロック15と第2シリンダブロック17とは、両者間にガスケット19を有して互いに締結され、両者間に斜板室25を形成している。第1ハウジング21には、環状の第1吸入室21aと、環状の第1吐出室21bとが形成されている。第1吐出室21bは第1吸入室21aの外周側に位置している。第2ハウジング23には、環状の第2吸入室23aと、環状の第2吐出室23bとが形成されている。第2吐出室23bは第2吸入室23aの外周側に位置している。
第1ハウジング21と第1シリンダブロック15とは、両者間に第1弁ユニット33を有して互いに締結されている。第2ハウジング23と第2シリンダブロック17とは、両者間に第2弁ユニット35を有して互いに締結されている。図2及び図4に示すように、第1弁ユニット33、第1シリンダブロック15、ガスケット19、第2シリンダブロック17及び第2弁ユニット35には、前後に延びる5本の前後通路27、吸入通路29及び吐出通路31が形成されている。吸入室21a及び吸入室23aは、吸入通路29によって互いに連通されているとともに、前後通路27によって斜板室25(図1参照)に連通されている。第1シリンダブロック15には、吸入通路29を外部に開く図示しない吸入口が形成されている。図1に示すように、第1吐出室21b及び第2吐出室23bは、吐出通路31によって互いに接続されている。第1シリンダブロック15には、吐出通路31を外部に開く吐出口31aが形成されている。
図1及び図2に示すように、第1シリンダブロック15には、斜板室25と連通する5個の第1シリンダボア37Fa〜37Feが形成されている。第1シリンダボア37Fa〜37Feは、図2に示すように、駆動軸3の駆動軸心O周りで等角度間隔隔てられている。図1及び図4に示すように、第2シリンダブロック17には、斜板室25と連通する5個の第2シリンダボア37Ra〜37Reが形成されている。第2シリンダボア37Ra〜37Reは、図4に示すように、駆動軸3の駆動軸心O周りで等角度間隔隔てられている。図1に示すように、第1シリンダボア37Faと第2シリンダボア37Raとは同軸かつ同一の略円柱状の空間である。第1シリンダボア37Fbと第2シリンダボア37Rb、第1シリンダボア37Fcと第2シリンダボア37Rc、第1シリンダボア37Fdと第2シリンダボア37Rd、第1シリンダボア37Feと第2シリンダボア37Reも同様である。第1シリンダボア37Fa〜37Fe及び第2シリンダボア37Ra〜37Reの各中心軸は駆動軸心Oから等距離隔てられている。第1シリンダボア37Fa〜37Feが一方側シリンダボアに相当し、第2シリンダボア37Ra〜37Reが他方側シリンダボアに相当する。
第1ハウジング21、第1弁ユニット33、第1シリンダブロック15、第2シリンダブロック17、第2弁ユニット35及び第2ハウジング23には、第1吸入室21a及び第2吸入室23aよりも内側で駆動軸心O方向に延びる軸孔39が形成されている。
図2に示すように、第1シリンダブロック15には、第1シリンダボア37Fa〜37Feから駆動軸心Oに向かって延び、軸孔39と連通するフロント側第1連通路41Fa〜41Feが形成されている。図4に示すように、第2シリンダブロック17には、第2シリンダボア37Ra〜37Reから駆動軸心Oに向かって延び、軸孔39と連通するリヤ側第1連通路41Ra〜41Reが形成されている。また、図1に示すように、第2ハウジング23には、軸孔39と連通する制御圧室23cが形成されている。
駆動軸3は軸孔39内に回転可能に延在しており、ハウジング1に支承されている。駆動軸3は、外周面に図示しない摺動層を有し、第1シリンダブロック15及び第2シリンダブロック17に直接支持されている。第1ハウジング21と駆動軸3との間には軸封装置43が配置されている。軸封装置43はハウジング1の内部と外部とを封止している。
駆動軸3内には、駆動軸3の後端に開いて制御圧室23cと連通し、後端から前方に延びる軸内通路45aが形成されている。また、駆動軸3には、駆動軸3の前方で駆動軸3の径方向に延びて駆動軸3の外周面に開く第1横孔45Fと、駆動軸3の後方で駆動軸3の径方向に延びて駆動軸3の外周面に開く第2横孔45Rとが形成されている。軸内通路45aは第1横孔45Fと第2横孔45Rとに連通している。第1横孔45Fと第2横孔45Rとは、図3及び図5に示すように、駆動軸心O周りで180°ずれている。第1横孔45Fは、図2に示すように、駆動軸3の回転に伴い、フロント側第1連通路41Fa〜41Feと間欠的に連通可能な位置に形成されている。第2横孔45Rは、図4に示すように、リヤ側第1連通路41Ra〜41Reと間欠的に連通可能な位置に形成されている。駆動軸3が本発明の回転体であり、軸内通路45a、第1横孔45F及び第2横孔45Rが第2連通路である。第1横孔45Fが一方側第2連通路に相当し、第2横孔45Rが他方側第2連通路に相当する。
図1に示すように、固定斜板5は駆動軸3に圧入されて固定されている。第1シリンダブロック15と固定斜板5との間には第1スラスト軸受47が設けられ、第2シリンダブロック17と固定斜板5との間には第2スラスト軸受49が設けられている。固定斜板5の前端面は駆動軸心Oと直交する平坦面5aとされ、第1シリンダブロック15の後端面も駆動軸心Oと直交する平坦面15aとされている。一方、固定斜板5の後端面には環状の突条5bが形成され、第2シリンダブロック17の前端面には環状の突条17aが形成されている。突条17aは突条5bより小径である。第2スラスト軸受49は、突条5b及び突条17aによって前後方向に弾性変形可能に支持されている。固定斜板5は、これら第1スラスト軸受47及び第2スラスト軸受49によって、斜板室25内で駆動軸3によって回転可能となっている。固定斜板5は駆動軸心O方向と直交する平面に対してなす傾斜角度が一定である。
第1シリンダボア37Fa〜37Fe及び第2シリンダボア37Ra〜37Re内に両頭のピストン7が設けられている。ピストン7は、第1シリンダボア37Fa〜37Fe内に第1圧縮室51Fを形成する第1ヘッド7Fと、第2シリンダボア37Ra〜37Re内に第2圧縮室51Rを形成する第2ヘッド7Rとを有している。第1ヘッド7Fが一方側ヘッドに相当し、第2ヘッド7Rが他方側ヘッドに相当する。ピストン7は第1ヘッド7Fと第2ヘッド7Rとの間に凹部7cを有し、ピストン7の凹部7cの前後面と固定斜板5との間には前後で対をなすそれぞれ半球状のシュー53が設けられている。ピストン7は、シュー53によって固定斜板5に連結されている。
第1弁ユニット33は、第1リテーナ33a、第1吐出リード弁33b、第1弁板33c及び第1吸入リード弁33dがこの順で積層されたものである。第1リテーナ33aが第1ハウジング21側に位置する。第1リテーナ33a、第1吐出リード弁33b及び第1弁板33cには、第1吸入リード弁33dが開けば、第1吸入室21aと第1圧縮室51Fとを連通させる第1吸入ポート33eが形成されている。また、第1弁板33c及び第1吸入リード弁33dには、第1吐出リード弁33bが開けば、第1吐出室21bと第1圧縮室51Fとを連通させる第1吐出ポート33fが形成されている。第1弁ユニット33及び第1吸入ポート33eが第1吸入弁9Fを構成し、第1弁ユニット33及び第1吐出ポート33fが第1吐出弁11Fを構成している。
第2弁ユニット35は、第2リテーナ35a、第2吐出リード弁35b、第2弁板35c及び第2吸入リード弁35dがこの順で積層されたものである。第2リテーナ35aが第2ハウジング23側に位置する。第2リテーナ35a、第2吐出リード弁35b及び第2弁板35cには、第2吸入リード弁35dが開けば、第2吸入室23aと第2圧縮室51Rとを連通させる第2吸入ポート35eが形成されている。また、第2弁板35c及び第2吸入リード弁35dには、第2吐出リード弁35bが開けば、第2吐出室23bと第2圧縮室51Rとを連通させる第2吐出ポート35fが形成されている。第2弁ユニット35及び第2吸入ポート35eが第2吸入弁9Rを構成し、第2弁ユニット35及び第2吐出ポート35fが第2吐出弁11Rを構成している。
第2ハウジング23には制御弁13が設けられている。また、第2ハウジング23には低圧通路13a、高圧通路13b及び制御通路13cが形成されている。低圧通路13aは吸入室23aと制御弁13とを接続している。高圧通路13bは吐出室23bと制御弁13とを接続している。制御通路13cは制御圧室23cと制御弁13とを接続している。制御弁13は、低圧通路13aによって吸入室23a内の冷媒の吸入圧力Psを感知し、吐出室23b内の吐出圧力Pdの冷媒の流量を絞ることにより制御圧力Pcの冷媒とし、制御圧室23cに導入する。
この圧縮機では、図2及び図3に示すように、第1横孔45Fの駆動軸心O周りの位置が固定斜板5の上死点位置との関係で以下のように設定されている。
すなわち、駆動軸3の回転によって第1ヘッド7Fが上死点に位置し、例えば、第1シリンダボア37Faの第1圧縮室51Fが吐出行程を終える場合、第1横孔45Fは、第1シリンダボア37Faに連通するフロント側第1連通路41Faと、第2シリンダボア37Fbに連通するフロント側第1連通路41Fbとに連通している。そして、図6に示すように、駆動軸3がθ1角度回転し、ピストン7の第1ヘッド7Fが上死点から下死点まで一定位置だけ移動する間は、図2に示すように、第1横孔45Fはフロント側第1連通路41Fa又はフロント側第1連通路41Fbと連通する。そして、駆動軸3がθ1角度を過ぎて回転し、第1ヘッド7Fが一定位置を超えて移動すると、第1横孔45Fはフロント側第1連通路41Fbと非連通となる。このため、図6に示すように、第1吸入リード弁33dが開く。
また、図4及び図5に示すように、第2横孔45Rの駆動軸心O周りの位置は固定斜板5の上死点位置との関係で以下のように設定されている。
すなわち、駆動軸3の回転によって第2ヘッド7Rが上死点に位置し、例えば、第2シリンダボア37Rdの第2圧縮室51Rが吐出行程を終える場合、第2横孔45Rは、第2シリンダボア37Rdに連通するリヤ側第1連通路41Rdに連通している。そして、図6に示すように、駆動軸3がθ1角度回転し、ピストン7の第2ヘッド7Rが上死点から下死点まで一定位置だけ移動する間は、第2横孔45Rはリヤ側第1連通路41Rdと連通している。そして、駆動軸3がθ1角度を過ぎて回転し、第2ヘッド7Rが一定位置を超えて移動すると、第2横孔45Rはリヤ側第1連通路41Rdと非連通となる。このため、図6に示すように、第2吸入リード弁35dが開く。
この圧縮機は車両の空調装置に用いられる。駆動軸3がエンジンやモータによって駆動されれば、固定斜板5が斜板室25内で駆動軸3によって回転する。このため、ピストン7の第1ヘッド7F及び第2ヘッド7Rがそれぞれ下死点から上死点まで移動するとともに、上死点から下死点まで移動する。
このため、図1に示すように、第1圧縮室51Fの容積が拡大し、第1圧縮室51F内の圧力が第1吸入室21aより低くなれば、第1吸入リード弁33dが開いて第1吸入室21aと第1圧縮室51Fとが連通し、第1吸入室21aから吸入圧力Psの冷媒が第1圧縮室51Fに吸入される。そして、第1圧縮室51Fの容積が縮小し、第1圧縮室51F内の圧力が第1吐出室21bより高くなれば、第1吐出リード弁33bが開いて第1吐出室21bと第1圧縮室51Fとが連通し、第1圧縮室51Fから吐出圧力Pdの冷媒が第1吐出室21bに吐出される。
また、第2圧縮室51Rの容積が拡大し、第2圧縮室51R内の圧力が第2吸入室23aより低くなれば、第2吸入リード弁35dが開いて第2吸入室23aと第2圧縮室51Rとが連通し、第2吸入室23aから吸入圧力Psの冷媒が第2圧縮室51Rに吸入される。そして、第2圧縮室51Rの容積が縮小し、第2圧縮室51R内の圧力が第2吐出室23bより高くなれば、第2吐出リード弁35bが開いて第2吐出室23bと第2圧縮室51Rとが連通し、第2圧縮室51Rから吐出圧力Pdの冷媒が第2吐出室23bに吐出される。
第1吸入室21a及び第2吸入室23aには吸入通路29の吸入口から蒸発器を経た冷媒が供給される。また、第1吐出室21b及び第2吐出室23b内の冷媒は吐出通路31の吐出口31aを経て凝縮器に向かって吐出される。
この間、この圧縮機では、制御弁13が第2吐出室23b内の吐出圧力Pdを用いて制御圧室23c内の制御圧力Pcを制御する。そして、図6に示すように、駆動軸3の回転に伴い、第1横孔45Fが間欠的にフロント側第1連通路41Fa〜41Feと連通する。このため、吐出行程後の冷媒の一部が駆動軸3の軸内通路45a及び第1横孔45Fを経て間欠的にフロント側第1連通路41Fa〜41Feに供給される。フロント側第1連通路41Fa〜41Feに供給された冷媒は、第1吐出室21bから外部に吐出されることなく、吸入行程初期の第1圧縮室51Fに還流されることとなる。この場合、図6に示すように、第1圧縮室51F内の圧力は、一般的な吸入弁のみを用いた圧縮機が示す破線で示す圧力よりも、上死点近くで高くなる。
第1圧縮室51Fに還流された冷媒は第1圧縮室51F内で再膨張する。このため、第1圧縮室51F内の圧力が第1吸入室21a内の吸入圧力Psよりも低くならないと、第1吸入弁9Fの第1吸入リード弁33dは開かず、第1吸入室21aから冷媒は第1圧縮室51Fに吸入されない。このため、第1圧縮室51Fに吸入される冷媒の流量が減少する。そのため、第1圧縮室51Fから第1吐出室21bに吐出される冷媒の流量が減少する。
また、この圧縮機では、第2横孔45Rが間欠的にリヤ側第1連通路41Ra〜41Reと連通する。このため、吐出行程後の冷媒の一部が駆動軸3の軸内通路45a及び第2横孔45Rを経て間欠的にリヤ側第1連通路41Ra〜41Reに供給される。リヤ側第1連通路41Ra〜41Reに供給された冷媒は、第2吐出室23bから外部に吐出されることなく、吸入行程初期の第2圧縮室51Rに還流されることとなる。この場合も、図6に示すように、第2圧縮室51R内の圧力は、一般的な吸入弁のみを用いた圧縮機が示す破線で示す圧力よりも、上死点近くで高くなる。
第2圧縮室51Rに還流された冷媒は第2圧縮室51R内で再膨張する。このため、第2圧縮室51R内の圧力が第2吸入室23a内の吸入圧力Psよりも低くならないと、第2吸入弁9Rの第2吸入リード弁35dは開かず、第2吸入室23aから冷媒は第2圧縮室51Rに吸入されない。このため、第2圧縮室51Rに吸入される冷媒の流量も減少する。そのため、第2圧縮室51Rから第2吐出室23bに吐出される冷媒の流量も減少する。
吐出行程後の冷媒の一部を駆動軸3の軸内通路45a、第1横孔45F及び第2横孔45Rを経てフロント側第1連通路41Fa〜41Fe及びリヤ側第1連通路41Ra〜41Reに供給しない場合には、第1圧縮室51Fから第1吐出室21bに吐出される冷媒の流量及び第2圧縮室51Rから第2吐出室23bに吐出される冷媒の流量は減少しない。
一方、第1横孔45Fがフロント側第1連通路41Fa〜41Feと非連通となり、第1圧縮室51F内の圧力が第1吸入室21a内の吸入圧力Psよりも低くなれば、第1吸入弁9Fの第1吸入リード弁33dが開き、第1吸入室21a内の冷媒が第1圧縮室51F内に吸入される。このため、吸入行程時における第1圧縮室51F内の圧力が過度に低くなることはない。
また、第2横孔45Rがリヤ側第1連通路41Ra〜41Reと非連通となり、第2圧縮室51R内の圧力が第2吸入室23a内の吸入圧力Psよりも低くなれば、第2吸入弁9Rの第2吸入リード弁35dが開き、第2吸入室23a内の冷媒が第2圧縮室51R内に吸入される。このため、吸入行程時における第2圧縮室51R内の圧力が過度に低くなることはない。
このため、この圧縮機では、第1、2圧縮室51F、51Rから第1、2吐出室21b、23bへ吐出する冷媒の流量を減少させている低流量状態と、そうでない状態とで圧縮比が高くなることはない。このため、低流量状態であっても、摩擦による動力損失、振動及びトルク変動が大きくならない。
特に、この圧縮機では、第1ヘッド7Fが上死点に位置しているときから、第1ヘッド7Fが下死点まで移動するまでの間に、第1横孔45Fがフロント側第1連通路41Fa〜41Feと連通する。また、第2ヘッド7Rが上死点に位置しているときから、第2ヘッド7Fが下死点まで移動するまでの間に、第2横孔45Rがリヤ側第1連通路41Ra〜41Reと連通する。このため、第1、2圧縮室51F、51Rに還流された高圧の冷媒が吸入行程にある第1、2圧縮室51F、51R内で再膨張してピストン7を押圧する。より詳細には、第1圧縮室51Fや第2圧縮室51Rが吸入行程に移行した瞬間に冷媒が再膨張してピストン7を押圧する。このため、この圧縮機では、動力の低減効果が得られる。
こうして、この圧縮機では、図7に示すように、第1圧縮室51Fや第2圧縮室51Rの体積と圧力との関係がA→B1→B2→C→Dとなる。この場合、第1、2圧縮室51F、51Rから第1、2吐出室21b、23bに吐出される冷媒の流量が減少していることから、一般的な吸入弁のみを用いた圧縮機が示す関係A→B→C→Dよりも、斜線の部分だけ仕事量が減少している。
また、この圧縮機では、固定斜板5の傾斜角度が一定であり、インナーバルブも採用していないことから、構造の簡素化を実現できる。
したがって、この圧縮機では、第1、2圧縮室51F、51Rから第1、2吐出室21b、23bへ吐出する冷媒の流量を変更可能であるとともに、構造の簡素化を実現しつつ、低流量状態における動力損失、振動及びトルク変動を低減可能である。
また、この圧縮機は両頭型であるため、第1圧縮室51Fに還流された高圧の冷媒が吸入行程にある第1圧縮室51F内で再膨張し、ピストン7を第1ヘッド7Fの上死点から第1ヘッド7Fの下死点に向かう方向に付勢力が作用する。また、第1圧縮室51Fが吸入行程にある時には、第2圧縮室51Rは圧縮行程となっており、第2圧縮室51Rでは、ピストン7に圧縮反力が作用している。すなわち、付勢力と圧縮反力とが駆動軸心O方向でこれらの力の一部が打ち消し合うこととなる。このため、シュー53、固定斜板5又はピストン7が優れた耐久性を発揮する。
さらに、この圧縮機では、回転体が駆動軸3と一体とされているため、部品点数を削減し、製造コストのより一層の低廉化を実現することができる。
(実施例2)
実施例2の圧縮機は、第1横孔55F及び第2横孔55Rの駆動軸心O周りの位置が実施例1と異なる。
すなわち、図8及び図10に示すように、駆動軸3が回転すると、第1ヘッド7Fが上死点を過ぎて下死点まで一定位置まで移動する途中、駆動軸3がθ2角度回転した段階で、第1横孔55Fはフロント側第1連通路41Fa〜41Feと連通する。そして、各ピストン7の第1ヘッド7Fがさらに一定位置まで移動し、駆動軸3がさらにθ3角度回転するまで、第1横孔55Fはフロント側第1連通路41Fa〜41Feと連通する。そして、駆動軸3がθ3角度を過ぎて回転し、第1ヘッド7Fがその一定位置を超えて移動すると、第1横孔55Fはフロント側第1連通路41Fa〜41Feと非連通となる。このため、第1吸入リード弁33dが開く。
第1横孔55Fと第2横孔55Rとは駆動軸心O周りで180°ずれている。このため、図9及び図10に示すように、駆動軸3が回転すると、第2ヘッド7Rが上死点を過ぎて下死点まで一定位置まで移動する途中、駆動軸3がθ2角度回転した段階で、第2横孔55Rはリヤ側第1連通路41Ra〜41Reと連通する。そして、各ピストン7の第2ヘッド7Rがさらに一定位置まで移動し、駆動軸3がさらにθ3角度回転するまで、第2横孔55Rはリヤ側第1連通路41Ra〜41Reと連通する。そして、駆動軸3がθ3角度を過ぎて回転し、第2ヘッド7Rがその一定位置を超えて移動すると、第2横孔55Rはリヤ側第1連通路41Ra〜41Reと非連通となる。このため、第2吸入リード弁35dが開く。他の構成は実施例1と同様である。
この圧縮機では、駆動軸3の回転に伴い、第1横孔55Fが間欠的にフロント側第1連通路41Fa〜41Feと連通する。このため、駆動軸3の軸内通路45a及び第1横孔55Fを経て間欠的にフロント側第1連通路41Fa〜41Feに供給される。フロント側第1連通路41Fa〜41Feに供給された冷媒は、第1吐出室21bから外部に吐出されることなく、吸入行程初期の第1圧縮室51Fに還流されることとなる。この場合、図10に示すように、第1圧縮室51F内の圧力は、一般的な吸入弁のみを用いた圧縮機が示す破線で示す圧力よりも、上死点近くで高くなる。
第1圧縮室51Fに還流された冷媒は第1圧縮室51F内で再膨張する。このため、第1吸入リード弁33dは一旦開いた後で閉じ、再度開くこととなる。このため、第1圧縮室51Fに吸入される冷媒の流量が減少する。
また、駆動軸3の回転に伴い、第2横孔55Rが間欠的にリヤ側第1連通路41Ra〜41Reと連通する。このため、駆動軸3の軸内通路45a及び第2横孔55Rを経て間欠的にリヤ側第1連通路41Ra〜41Reに供給される。リヤ側第1連通路41Ra〜41Reに供給された冷媒は、第2吐出室23bから外部に吐出されることなく、吸入行程初期の第2圧縮室51Rに還流されることとなる。この場合も、図10に示すように、第2圧縮室51R内の圧力は、一般的な吸入弁のみを用いた圧縮機が示す破線で示す圧力よりも、上死点近くで高くなる。
第2圧縮室51Rに還流された冷媒は第2圧縮室51R内で再膨張する。このため、第2吸入リード弁35dは一旦開いた後で閉じ、再度開くこととなる。このため、第2圧縮室51Rに吸入される冷媒の流量が減少する。
こうして、この圧縮機では、図11に示すように、第1圧縮室51Fや第2圧縮室51Rの体積と圧力との関係がA→B→B1→B2→B3→C→Dとなる。この場合、第1、2圧縮室51F、51Rから第1、2吐出室21b、23bに吐出される冷媒の流量が減少していることから、一般的な吸入弁のみを用いた圧縮機が示す関係A→B→C→Dよりも、斜線の部分だけ仕事量が減少している。他の作用効果は実施例1と同様である。
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施例1、2では、両頭型圧縮機に本発明を具体化したが、本発明は片頭型圧縮機に具体化されることも可能である。本発明が片頭型圧縮機であれば、構造がより簡素化され、製造コストのより一層の低廉化を実現することができる。本発明は、ワッブル式圧縮機に適用されることも可能である。
また、上記実施例1、2では、駆動軸3が回転体とされているが、回転体を駆動軸3と別体としてもよい。
制御圧室は、第2ハウジングではなく、駆動軸の後端と第2弁ユニットとの間に設けられていてもよい。また、制御圧室は、第2ハウジングに位置しつつ、駆動軸の後端と第2弁ユニットとの間に位置するように設けられていてもよい。さらに、制御圧室はハウジングに形成されている必要は無い。制御通路と駆動軸内の軸内通路とは直接連通されていてもよい。
制御弁は、吐出室内の冷媒を圧縮室に戻す流量を制御するものであれば、どのようなものでもよく、実施例1、2のような制御弁13だけではなく、吐出室と制御圧室との間の開度を調整するスプールでもよい。また、実施例1、2のような制御弁13と、吐出室と制御圧室との間の開度を調整するスプールとを組み合わせて制御弁とすることも可能である。
本発明は車両の空調装置に利用可能である。
37Fa〜37Fe、37Ra〜37Re…シリンダボア(37Fa〜37Fe…一方側シリンダボア(第1シリンダボア)、37Ra〜37Re…他方側シリンダボア(第2シリンダボア))
21a、23a…吸入室(21a…第1吸入室、23a…第2吸入室)
21b、23b…吐出室(21b…第1吐出室、23b…第2吐出室)
25…斜板室
39…軸孔
1…ハウジング(21…第1ハウジング、23…第2ハウジング、15…第1シリンダブロック、17…第2シリンダブロック)
3…駆動軸、回転体
5…固定斜板
51F、51R…圧縮室(51F…第1圧縮室、51R…第2圧縮室)
7…ピストン(7F…一方側ヘッド(第1ヘッド)、7R…他方側ヘッド(第2ヘッド))
11F、11R…吐出弁(11F…第1吐出弁、11R…第2吐出弁)
41Fa〜41Fe、41Ra〜41Re…第1連通路(41Fa〜41Fe…一方側第1連通路(フロント側第1連通路)、41Ra〜41Re…他方側第1連通路(リヤ側第1連通路))
45a、45F、45R、55F、55R…第2連通路(45a…軸内通路、45F、55F…一方側第2連通路(第1横孔)、45R、55R…他方側第2連通路(第2横孔))
9F、9R…吸入弁(9F…第1吸入弁、9R…第2吸入弁)
13…制御弁
O…駆動軸心
53…シュー

Claims (5)

  1. 複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有し、吸入室と、吐出室と、斜板室と、軸孔とが形成されたハウジングと、
    前記軸孔内で回転可能に支承された駆動軸と、
    前記駆動軸の回転によって前記斜板室内で回転可能であり、前記駆動軸に垂直な平面に対する傾斜角度が一定である固定斜板と、
    前記シリンダボア内に圧縮室を形成し、前記固定斜板に連結されるピストンと、
    前記圧縮室内の冷媒を前記吐出室に吐出させる吐出弁とを備えたピストン式圧縮機であって、
    前記シリンダブロックに設けられ、前記シリンダボアに連通する第1連通路と、
    前記駆動軸と一体又は別体であるとともに、前記駆動軸と一体回転可能であり、前記駆動軸の回転に伴い間欠的に前記第1連通路と連通する第2連通路が形成された回転体と、
    前記吸入室内の冷媒を前記圧縮室内に吸入させる吸入弁と、
    前記吐出室内の冷媒を前記圧縮室に戻す流量を制御する制御弁とを備え、
    前記制御弁で制御された冷媒が前記第1連通路及び前記第2連通路を介して前記圧縮室に導入され、前記吸入室から前記圧縮室に吸入される冷媒の流量を変化させることを特徴とするピストン式圧縮機。
  2. 前記第2連通路は、前記ピストンが前記ピストンの上死点から前記ピストンの下死点まで移動する間に、前記第1連通路と連通する請求項1記載のピストン式圧縮機。
  3. 前記第2連通路は、前記ピストンが前記上死点に位置しているとき、前記第1連通路と連通している請求項2記載のピストン式圧縮機。
  4. 前記シリンダボアは、前記駆動軸の駆動軸心方向の一方側に配置された一方側シリンダボアと、前記駆動軸心方向の他方側に配置された他方側シリンダボアとからなり、
    前記第1連通路は、前記一方側シリンダボアと連通する一方側第1連通路と、前記他方側シリンダボアと連通する他方側第1連通路とからなり、
    前記ピストンは、前記一方側シリンダボア内に一方側圧縮室を形成する一方側ヘッドと、前記他方側シリンダボア内に他方側圧縮室を形成する他方側ヘッドとを有し、
    前記第2連通路は、前記一方側第1連通路と連通する一方側第2連通路と、前記他方側第1連通路と連通する他方側第2連通路とを有し、
    前記一方側第2連通路は、前記一方側ヘッドが上死点から下死点まで移動する間に、前記一方側第1連通路と連通し、
    前記他方側第2連通路は、前記他方側ヘッドが上死点から下死点まで移動する間に、前記他方側第1連通路と連通し、
    前記固定斜板と前記ピストンとの間には対をなすシューが設けられている請求項1記載のピストン式圧縮機。
  5. 前記回転体が前記駆動軸と一体とされている請求項1乃至4のいずれか1項記載のピストン式圧縮機。
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