JP6975653B2 - 麺類およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、実質的にグルテンを含まない穀粉を主原料とする麺類、およびその製造方法に関する。
食糧自給の観点から、またはアレルギーの問題の少ない食材として、米粉を原料とする麺類が注目されている。しかしながら、米粉はグルテンを含まないため、米粉を原料とする麺類は、小麦粉を原料とする通常の麺類と比べて、一般に製麺性や保形性が悪く、またコシや弾力に劣る。
これまでに、米粉麺の物性や食感を改善する手段が提案されている。例えば、特許文献1には、米粉にアルギン酸エステルを混合した製麺用粉が開示されている。特許文献2には米粉にグァーガムとキサンタンガムを添加した原料粉からなる麺類が開示されている。特許文献3には、米粉と、食感維持素材としてタピオカと、増粘剤としてアルギン酸エステルおよびアルギン酸とを含む原料粉を複数回α化処理する米麺の製造方法が開示されている。特許文献4には、米粉、α化澱粉、α化澱粉以外の澱粉およびアルギン酸エステルを含有する米粉麺が開示されている。特許文献5には、グルコマンナンまたはこんにゃく粉と、キサンタンガム、および増粘多糖類を含有する米粉製品用改質剤が開示されている。特許文献6には、米乳液または米粉と澱粉との混合物に、各種増粘多糖類、乳化剤、糖類などから選択される一種以上を添加して米麺を製造することが開示されている。特許文献7には、澱粉含有穀粉粉末と水を含有するドゥ組成物に特定の基置換度の水不溶性あるいは水膨潤性のカルボキシメチルセルロースを含めることにより、生地の機械的特性を改善することが記載されている。
特許文献8〜11には、食感やボリュームが改善されたグルテンフリー食品用生地、および当該生地にヒドロキシプロピルメチルセルロースを添加することが開示されている。
特開2010−187548号公報 特許4558470号公報 特開2011−115090号公報 特開2013−198420号公報 特開2013−123421号公報 特開2006−314312号公報 特開平10−262541号公報 欧州特許出願公開第1561380号 欧州特許出願公開第2153724号 米国特許出願公開第2008/0038434号 特表2014−506480号公報
本発明は、製麺および調理の際の作業性が良好でかつ食感に優れた、実質的にグルテンを含まない穀粉を主原料とする麺類の提供に関する。
本発明者らは、米粉等のグルテンを含まない穀粉を主原料とする麺類の製造において、原料粉に特定の性質のヒドロキシプロピルメチルセルロースを添加することにより、小麦粉やグルテンを使用しなくとも、製麺性が良好で、かつ食感に優れた麺類を製造することができることを見出した。
したがって、本発明は、実質的にグルテンを含まない穀粉を主体とする穀粉原料とヒドロキシプロピルメチルセルロースとを含有し、該ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、温度20℃の2質量%水溶液において150,000〜250,000cpsの粘度を有し、該穀粉原料100質量部に対する該ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量が0.25〜5質量部である、麺類用原料粉を提供する。
また本発明は、当該麺類用原料粉を用いる麺類の製造方法を提供する。
さらに本発明は、当該麺類用原料粉を含有する麺類を提供する。
本発明の麺類用原料粉を用いて製造した麺類生地は、グルテンの含有量が少ないかまたは含んでいないにもかかわらず、結着性がよく、製麺中や調理中にちぎれたり、剥がれたり、また崩れたりすることもなく製麺性が良好である。また当該生地から製造される本発明の麺類は、粘性と弾性のバランスに優れた好ましい食感を有する。さらに本発明の麺類は、実質的にグルテンを含まない穀粉から製造されるグルテンフリー麺類とすることができるので、小麦アレルギーの者でも安全に喫食可能である。
本発明は、麺類の製造に使用するための麺類用原料粉を提供する。本明細書における麺類とは、麺線類、麺皮類等のあらゆる形状のものを含み、その例としては、うどん、素麺、冷麦、中華麺、パスタ(ショートパスタ、ロングパスタ、平打ちパスタ等を含む)、餃子、焼売、ワンタンなどが挙げられる。本発明の麺類用原料粉を用いて製造される麺類の種類としては、生麺、調理麺(茹で麺、蒸し麺等)、それらの冷凍麺、冷蔵麺またはチルド麺、ならびにノンフライ即席麺、フライ即席麺、乾麺などが挙げられ、特に限定されない。
本発明の麺類用原料粉は、実質的にグルテンを含まない穀粉(以下、「グルテン不含穀粉」ということがある)を主体とする穀粉原料を含有する。本発明において、グルテン不含穀粉としては、好ましくは米粉、大麦粉、モチ大麦粉、そば粉、大豆粉、コーンフラワーおよびオーツ麦粉からなる群より選択される1種以上が挙げられ、より好ましくは米粉、大麦粉、モチ大麦粉からなる群より選択される1種以上が挙げられる。これらグルテン不含穀粉は、いずれか単独または2種以上の組み合わせで使用することができるが、より好ましくは米粉である。当該グルテン不含穀粉は、一部がα化加工粉であってもよいが、製麺適性(作業性)の観点から、該α化加工粉の含有量は20質量%以下とするとよい。
当該グルテン不含穀粉を主体とする穀粉原料(以下、単に「穀粉原料」ということがある)は、該グルテン不含穀粉を50質量%以上含有し、好ましくは80質量%以上含有する。より好ましくは、該穀粉原料は、米粉を50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上含有する。さらに好ましくは、該グルテン不含穀粉は米粉であって、かつ該穀粉原料は米粉を50質量%以上、好ましくは80質量%以上含有する。なお好ましくは、該穀粉原料は米粉である。
当該穀粉原料に含まれる米粉としては、原料米の種類や産地に制限されるものではなく、例えばうるち米粉、もち米粉、およびそれらの混合粉を用いることができる。生地結着性の観点からは、うるち米粉が好ましい。該米粉は、精白米粉、玄米粉、またはそれらの混合粉であってもよいが、好ましくは精白米粉である。生地結着性等の製麺性の観点からは、該米粉は、平均粒径が好ましくは100μm以下であり、より好ましくは50μm以下である。なお本明細書において、平均粒径とは、マイクロトラック粒度分析計(例えば、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分布測定装置「9200FRA」など)を用いて乾式で測定した値をいう。
さらに、製麺性および食感の観点からは、当該米粉は、損傷澱粉量が好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。本明細書において、米粉中の損傷澱粉量は、特開2015−159759号公報に記載の測定法、すなわちAACC Method 76−31に従って測定される。より詳細には、試料中に含まれている損傷澱粉のみをカビ由来α−アミラーゼでマルトサッカライドと限界デキストリンに分解し、次いでアミログルコシダーゼでグルコースにまで分解し、生成されたグルコースを定量することにより、試料中の損傷澱粉量を測定することができる。あるいは、AACC Method 76−31に準じた市販のキット(例えばMegaZyme製、Starch Damage Assay Kit)を用いて測定することもできる。
本発明において、当該穀粉原料は、上述したグルテン不含穀粉以外に、他の穀粉または澱粉を含有していてもよい。当該他の穀粉としては、小麦粉、ライ麦粉、それらのα化加工粉などが挙げられるが、これらに限定されない。また当該澱粉の種類としては、特に限定されず、例えば、タピオカ澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉などの未加工澱粉、およびそれらを加工(例えば、架橋化、リン酸化、アセチル化、エーテル化、酸化、α化など)した加工澱粉が挙げられる。本発明において、上述した他の穀粉および澱粉は、いずれか単独でまたはいずれか2種以上の組み合わせで使用することができる。
当該穀粉原料中における当該他の穀粉または澱粉の含有量は、米粉等のグルテン不含穀粉をより多く摂取させる観点からは、該他の穀粉または澱粉の合計量として、50質量%以下、好ましくは20質量%以下である。さらに当該穀粉原料中における該澱粉の含有量は、好ましくは20質量%未満、より好ましくは10質量%未満である。本発明の麺類用原料粉における当該穀粉原料(グルテン不含穀粉とそれ以外の他の穀粉および澱粉の合計)の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上である。
本発明の麺類用原料粉は、上述した穀粉原料に加えて、高粘度を示すヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下「高粘度HPMC」ということがある)を含有する。本明細書において、高粘度HPMCとは、その2質量%水溶液(温度:20℃)が150,000〜250,000cpsの粘度を有するHPMCをいう。なお、本明細書におけるHPMCの粘度の値は、その2質量%水溶液(温度:20℃)を単一円筒形粘度計を用いて測定した値である。本発明の麺類用原料粉における高粘度HPMCの含有量は、上述した穀粉原料100質量部に対して、好ましくは0.25〜5質量部、より好ましくは1〜3質量部である。本発明の麺類用原料粉における該高粘度HPMCの含有量が上記範囲を外れると、生地結着性等の製麺性が低下して、麺類の製麺もしくは調理中に麺帯や麺線が結着せず、ちぎれたり、剥がれたり、崩れたりするか、または麺類の食感が低下する傾向がある。高粘度HPMCとしては、市販品(例えば、メトセル(登録商標)K250Mなど)を使用することができる。
本発明の麺類用原料粉は、さらにアルギン酸エステルを含有していてもよい。該アルギン酸エステルとしては、アルギン酸プロピレングリコールエステルが好ましい。本発明の麺類用原料粉におけるアルギン酸エステルの含有量は、上述した穀粉原料100質量部に対して、好ましくは0.02〜0.4質量部、より好ましくは0.04〜0.3質量部、さらに好ましくは0.05〜0.2質量部である。本発明の麺類用原料粉にアルギン酸エステルを添加することにより、生地結着性等の製麺性または麺類の食感をより向上させることができる。
本発明の麺類用原料粉における該高粘度HPMCと該アルギン酸エステルとの質量比は、好ましくは5〜100:1であり、より好ましくは10〜60:1、さらに好ましくは10〜40:1である。高粘度HPMCとアルギン酸エステルとの質量比が上記範囲から外れると、アルギン酸エステル添加による製麺性や麺類の食感の向上効果が充分に得られない可能性がある。
製麺性向上の観点からは、本発明の麺類用原料粉は、さらに糖類、乳化剤、トランスグルタミナーゼおよびグルコマンナンからなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。より好ましくは、該麺類用原料粉は、糖類、乳化剤、トランスグルタミナーゼおよびグルコマンナンからなる群より選択される2種以上、さらに好ましくは3種以上を含有する。好ましい例として、該麺類用原料粉は、糖類、乳化剤およびトランスグルタミナーゼを含有する。別の好ましい例として、該麺類用原料粉は、糖類、乳化剤、トランスグルタミナーゼおよびグルコマンナンを含有する。
糖類としては、単糖類(ブドウ糖、果糖、マンノース、フルクトース等)、二糖類(ショ糖、麦芽糖、乳糖等)、オリゴ糖、糖アルコール、液糖、デキストリン(水あめ)などが挙げられ、これらをいずれか単独でまたはいずれか2種以上の組み合わせで用いることができる。なお、該糖類には、上述の高粘度HPMCおよびアルギン酸エステル、ならびに後述する他の増粘剤は含まれない。本発明の麺類用原料粉における該糖類の含有量は、上述した穀粉原料100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜8質量部、さらに好ましくは1〜4質量部である。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド(酢酸モノグリセド、クエン酸モノグリセド、ジアセチル酒石酸モノグリセド、乳酸モノグリセド、コハク酸モノグリセド等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理(分解)レシチン、ステロール、スウィンゴ脂質、サポニン、ユッカフォーム抽出物、キラヤ抽出物、胆汁末、カゼインナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリソルベート、オクテニルコハク酸デンプンまたはその塩(例えばナトリウム塩)などが挙げられ、これらをいずれか単独でまたはいずれか2種以上の組み合わせで用いることができる。本発明の麺類用原料粉における該乳化剤の含有量は、上述した穀粉原料100質量部に対して、好ましくは0.1〜1.5質量部、より好ましくは0.2〜1質量部である。
トランスグルタミナーゼとしては、食品に使用できるものであれば特に限定されない。食品用のトランスグルタミナーゼは市販されており、これらを適宜使用することができる。本発明の麺類用原料粉におけるトランスグルタミナーゼの含有量は、上述した穀粉原料に対して、好ましくは(外割で)0.1〜10ppm、より好ましくは1〜5ppmである。
グルコマンナンとしては、食品に使用できるものであれば特に限定されない。食品用のグルコマンナンは市販されており、これらを適宜使用することができる。本発明の麺類用原料粉におけるグルコマンナンの含有量は、上述した穀粉原料100質量部に対して、好ましくは0.25〜10質量部、より好ましくは0.5〜8質量部、さらに好ましくは0.5〜4質量部である。
本発明の麺類用原料粉はさらに、麺類の製造に通常用いられる他の材料、例えば大豆蛋白質、大豆多糖類、卵黄粉、卵白粉、全卵粉、卵蛋白酵素分解物、脱脂粉乳等の蛋白質素材;動植物油脂、粉末油脂等の油脂類;かんすい、焼成カルシウム、食物繊維、膨張剤、食塩、甘味料、香辛料、調味料、ビタミン類、ミネラル類、色素、香料、デキストリン、難消化性デキストリン、難消化性でん粉、アルコール、保存剤、pH調整剤、酵素剤、モルトなどを適宜含有していてもよい。好ましくは、難消化性デキストリン、難消化性でん粉の合計量は5質量%未満である。また、麺類の製麺性および食感に対する本発明の効果を損なわない限りにおいて、本発明の麺類用原料粉は、高粘度HPMCおよびアルギン酸エステル以外の他の増粘剤(例えばグァーガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、タラガム、これらの部分分解物等)を含有していてもよいが、必ずしも含有する必要はない。該原料粉中での該他の増粘剤の量は、上述した穀粉原料100質量部に対して0.5質量部未満が好ましい。
本発明の麺類用原料粉には、小麦粉や小麦グルテンを含有させてもかまわないが、これらは食物アレルギーの原因となるため含有させないことが好ましい。本発明の麺類は、小麦粉や小麦グルテンを使用しなくても、粘弾性に優れた良好な食感を有する。
本発明の麺類用原料粉を用いて、本発明の麺類を製造することができる。本発明の麺類は、原料粉として該本発明の麺類用原料粉を用いる以外は、従来の麺類の製法と同様にして製造することができる。例えば、常法に従って、本発明の麺類用原料粉に加水し、混練して、本発明の麺類用原料粉を含有する麺生地を作製する。次いで、該麺生地を成形して本発明の麺類用原料粉を含有する麺類を製造する。本発明において、該麺類用原料粉への加水量は、麺類の種類等に応じて適宜調整すればよいが、好ましくは該原料粉100質量部に対して50〜70質量部である。水分としては、通常使用される水、塩水、かん水などのほか、ガス含有水(炭酸水等)を使用することもできる。麺生地の成形の方法は、圧延、複合や切出し等の工程を含むロール製麺、押出し、それらの組み合わせなど、特に限定されない。斯くして得られた生麺類に対して、さらに常法に従って、乾燥、調理、凍結、冷蔵、それらの組み合わせなどの処理を施してもよい。
本発明を具体的に説明するために、以下に実施例を記載するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
(製造例1)
表1記載の量で米粉、HPMC(2質量%水溶液(温度20℃)の粘度:250,000cps)を含む原料粉に水を添加し、ミキシングして生地を調製した。該生地を製麺ロールを用いて圧延・複合して麺帯を作製し、切り刃(#14角)で切り出して麺線を製造した(麺厚2mm)。米粉は、「ふわり」(日清製粉株式会社製、平均粒径約29μm、澱粉損傷量3.8%)を用いた。米粉の平均粒径は、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分布測定装置「9200FRA」により乾式で、損傷澱粉量は、市販のキット(Starch Damage Assay Kit;MegaZyme)により測定した。
(比較例1)
米粉のみを含む原料粉を用いて製造例1と同様の手順で麺線を製造した。
(比較例2)
粘度の異なるHPMC(2質量%水溶液(温度20℃)の粘度:100,000cps)を含む原料粉を用いて製造例1と同様の手順で麺線を製造した。
(試験例1)
製造例1および比較例1〜2の麺線を熱湯で2分間茹で、水洗冷却した。得られた調理済み麺の食感を下記基準にて評価した。また、麺線の製造および調理中での製麺性を下記基準にて評価した。評価は訓練された10名のパネラーによって行い、平均点を求めた。結果を表1に示す。
評価基準
(食感)
5点:粘弾性ある硬さで、極めて良好。
4点:やや粘弾性ある硬さで、良好。
3点:標準的な硬さ。
2点:やや軟らかめ、もしくは硬さが目立ち、やや不良。
1点:軟らかい、もしくは硬過ぎて、不良。
(製麺性)
5点:生地結着性に優れ、茹で時にくずれることもない。
4点:生地結着性はあるが、茹で時にくずれる傾向がみられる。
3点:生地は一時的に結着するものの、製麺中にくずれる。
2点:生地はややしっとりするものの、結着しない。
1点:生地が全く結着しない。
Figure 0006975653
(試験例2)
HPMCの代わりに、アルギン酸エステル(比較例3)、キサンタンガム(比較例4)、アルギン酸(比較例5)またはα化澱粉(比較例6)を含む原料粉を用いて、製造例1と同様の手順で麺線を製造した。得られた麺線を、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表2に示す。なお表2には製造例1の結果を再掲する。
Figure 0006975653
(試験例3)
表3のとおりHPMCの量を変更して、製造例1と同様の手順で麺線を製造し、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表3に示す。
Figure 0006975653
(試験例4)
原料粉にアルギン酸エステルと、糖類、乳化剤、トランスグルタミナーゼまたはグルコマンナンとをさらに添加して、製造例1と同様の手順で麺線を製造し、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表4に示す。なお表4には製造例1、5および比較例3の結果を再掲する。
Figure 0006975653
(試験例5)
表5のとおりアルギン酸エステルの量を変更して、製造例5と同様の手順で麺線を製造し、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表5に示す。なお、表5には製造例5の結果を再掲する。
Figure 0006975653
(試験例6)
米粉の代わりに大麦粉を用いて、製造例1と同様の手順で麺線を製造した。得られた麺線を、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表6に示す。
Figure 0006975653
(試験例7)
米粉の一部を小麦粉又は澱粉に置き換えて、製造例5と同様の手順で麺線を製造した。得られた麺線を、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表7に示す。なお、表5には製造例5および比較例1の結果を再掲する。
Figure 0006975653

Claims (6)

  1. 実質的にグルテンを含まない穀粉を主体とする穀粉原料とヒドロキシプロピルメチルセルロースとアルギン酸エステルとを含有し、
    該ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、温度20℃の2質量%水溶液において150,000〜250,000cpsの粘度を有し、該穀粉原料100質量部に対する該ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量が0.25〜5質量部であり、
    該穀粉原料100質量部に対する該アルギン酸エステルの含有量が0.02〜0.4質量部であり、
    該ヒドロキシプロピルメチルセルロースと該アルギン酸エステルとの質量比が5〜100:1である
    麺類用原料粉。
  2. 前記実質的にグルテンを含まない穀粉が、米粉、大麦粉、モチ大麦粉、そば粉、大豆粉、コーンフラワーおよびオーツ麦粉からなる群より選択される1種以上である、請求項1記載の麺類用原料粉。
  3. さらに糖類、乳化剤、トランスグルタミナーゼおよびグルコマンナンからなる群より選択される少なくとも1種を含有する、請求項1又は2記載の麺類用原料粉。
  4. 前記穀粉原料中における前記実質的にグルテンを含まない穀粉の含有量が50質量%以上である、請求項1〜のいずれか1項記載の麺類用原料粉。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載の麺類用原料粉を用いる麺類の製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載の麺類用原料粉を含有する麺類。
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