JP6954083B2 - Fz用シリコン原料棒の製造方法およびfzシリコン単結晶の製造方法 - Google Patents
Fz用シリコン原料棒の製造方法およびfzシリコン単結晶の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6954083B2 JP6954083B2 JP2017241710A JP2017241710A JP6954083B2 JP 6954083 B2 JP6954083 B2 JP 6954083B2 JP 2017241710 A JP2017241710 A JP 2017241710A JP 2017241710 A JP2017241710 A JP 2017241710A JP 6954083 B2 JP6954083 B2 JP 6954083B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon
- raw material
- rod
- material rod
- cone portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Description
まず、シリコン原料棒としてシリコン結晶棒をチャンバー内に設置された上軸の上部保持治具に保持する。一方、直径の小さい単結晶の種(種結晶)を、シリコン結晶棒の下方に位置する下軸の下部保持治具に保持する。
上記誘導加熱コイルとしては、銅または銀からなる単巻または複巻の冷却用の水を流通させた誘導加熱コイルが用いられている。
シリコン原料棒の機械加工は歩留り低下の要因になるが、円柱状のシリコン原料棒の端面が平らな面の場合、種付け、絞り、コーン部の製造をするのは、レシピの作成や制御が非常に困難であり、FZ法により所望のコーン形状に制御するのは不可能である。
FZシリコン単結晶のコーン部の製造工程では、コーン部の直径は拡大されると同時に、シリコン原料棒が溶融するにつれて、溶融部の直径も拡大していくので製造のレシピや制御が難しい。この時、シリコン原料棒の直径の変動が大きいと、FZシリコン単結晶のコーン部の製造の制御が不安定化し、シリコン融液が溢れたり、固化が生じたり、単結晶が有転位化する要因となる。
逆に目標形状から外れたシリコン原料棒を使用すると、FZシリコン単結晶のコーン部の製造のレシピが不適合となり、制御が不安定化し、シリコン融液が溢れたり、固化が生じたり、FZシリコン単結晶が有転位化する要因となる。
CZ法のシリコン結晶棒をFZ法のシリコン原料棒として用いることにより、高純度で、クラックやワレが生じにくく、均一なシリコン原料棒を安定して製造することができる。更に、FZ法で製造したいシリコン単結晶の直径に適したシリコン原料棒を製造することができ、扁平やクランクが少なく、表面状態が良い、シリコン原料棒を安定して供給できる。
また、FZ用シリコン原料棒のコーン部の目標形状やその許容範囲をさして考慮せずに、やや円錐形状にCZシリコン結晶棒のコーン部を製造するだけの場合よりも、より効率的に加工ロスの低減、歩留りの向上を図ることができる。
また、上記のように機械加工を省略することもでき、FZ用シリコン原料棒の生産性も改善することができる。しかも、本発明で製造したFZ用シリコン原料棒を用いてFZシリコン単結晶を製造した場合、目標形状に合わせて作製されたFZ法の製造のレシピに適合する範囲内であり、有転位化率は従来と同程度に抑えることができる。
まず、本発明のFZ用シリコン原料棒の製造方法で用いることができるCZ法による単結晶引上げ装置や、本発明のFZシリコン単結晶の製造方法で用いることができるFZ単結晶製造装置について説明する。
図8にCZ法による単結晶引上げ装置の一例を示す。
図8に示すように、単結晶引上げ装置41は、引上げ室42と、引上げ室42内に設けられたルツボ43(内側に石英ルツボ、外側に黒鉛ルツボ)と、ルツボ43の周囲に配置されたヒータ44と、ルツボ43を回転・昇降させるルツボ保持軸45及びその回転・昇降機構(図示せず)と、シリコンの種結晶46を保持するシードチャック47と、シードチャック47を引上げるワイヤ48と、ワイヤ48を回転又は巻き取る巻取機構(図示せず)を備えて構成されている。また、ヒータ44の外側周囲には断熱材49が配置されている。
シリコン単結晶(CZシリコン結晶棒50)は、原料のシリコン融液51からワイヤ48によって引上げられる。
ルツボ43はルツボ保持軸45により結晶成長軸方向に昇降可能であり、結晶成長中に結晶化して減少した融液の液面下降分を補うように該ルツボ43を上昇させる。結晶の側方にはシリコン融液51から発する酸化性蒸気を整流するために不活性ガスが流されている。
図7に示すように、FZ単結晶製造装置30は、チャンバー20を有しており、チャンバー20内には、上下動および回転可能な上軸3および下軸5が設けられている。
上軸3には上部保持治具4が取り付けられており、該上部保持治具4によってFZ用シリコン原料棒1(本発明のFZ用シリコン原料棒の製造方法で製造したもの)が保持されている。下軸5に取り付けられた下部保持治具6には種結晶8が取り付けられており、該種結晶8の上方に絞り部9を経てFZシリコン単結晶2を成長させることができる。
まず、FZ用シリコン原料棒のコーン部の目標形状とその許容範囲を設定する。ここでは、コーン部の先端の角度θが所定角度である円錐形状を目標形状とする(図1の工程100)。
なおこの目標形状における角度θの値は特に限定されず、例えば、50°〜150°の範囲から適宜選択することができる。各種条件、例えば、使用するFZ単結晶製造装置、シリコン原料棒の直径、製造するFZシリコン単結晶の直径などによってその都度設定すれば良い。
一方で、目標の所定角度よりも上回る角度でコーン部が形成される場合、図4に示すように、例えば先端から所定高さHの位置の直径の実測値D’’は、目標直径Dよりも大きくなる。
目標形状の許容範囲としては、例えば、高さ方向の各位置に対する、上記目標直径Dと実測値との差が±3%以内のものとすることができる。このような基準であれば、目標形状に合わせて作成されたFZ法の製造のレシピに十分に適合する範囲であり、FZ法のコーン部の製造において、シリコン融液の溢れ、固化の発生、単結晶の有転位化などが生じる確率を、より確実に従来法の場合と同程度に抑制できる。
また、CZ法にてコーン部を製造した時の操業データを用いて、コーン部の角度θ等を計算してもよい。操業データに基づいてコーン部の形状の算出を行えば、形状の測定(さらには後述の判定)をより簡単に行うことができる。
一方、コーン部の角度θが基準(許容範囲)を上回っている場合の機械加工の方法は、図6に示すように、コーン部の先端部を基準に、角度θが許容範囲内に入るように、コーン部および直胴部を機械加工すれば良い。
そして、再判定において、許容範囲内であると判定された場合、それ以上のコーン部の機械加工は行わず、テール部14に上部保持治具4に取り付けるための必要な加工を実施し、このシリコン結晶棒1の加工歪みを除去するために表面のエッチングを行う。工程103において、一旦、許容範囲外と判定された場合は、上記のようにしてFZ用シリコン原料棒を用意する。
FZ用シリコン原料棒1を、FZ単結晶製造装置30のチャンバー20内に収容し、図2のように、切断加工済みのテール部14を上方に、コーン部12を下方に向けた状態で上部保持治具4によってテール部14を保持する。また、下軸5の下部保持治具6に種結晶8を取り付ける。この際、例えば、テール部14をネジなどで上部保持治具4に固定することによって保持すれば良い。
そして、上軸3と下軸5を回転させながら、FZ用シリコン原料棒1のコーン部12からテール部14に向けてゾーニングしてFZシリコン単結晶2を成長させる。このとき、FZ用シリコン原料棒1を所定の速度、例えば2.0〜3.0mm/minで下降させる(図7のA方向)ことで浮遊帯域10をFZ用シリコン原料棒1のテール部14側に移動させてゾーニングすることができる。
ゾーニングが所定の長さまで来たところで、終了し、切り離しを実施する。
(実施例)
図1に示す本発明のフローに従って、CZ法により、FZ法のシリコン原料棒に用いるための10本のシリコン結晶棒を、図8に示すCZ単結晶引上げ装置を用いて製造した。
なお、直径150mm、長さ(直胴部)1500mmのものを製造した。コーン部はFZ法にて必要とされる円錐形状を目標形状として製造した。目標形状としては、所定高さを有する円錐形状で、その先端の角度θが120°とし、許容範囲としては、コーン部の高さ方向の各位置に対する、目標直径Dと実測値の差が±3%以内のものとした。なお、この許容範囲を、先端の角度の範囲で言い換えると、117.1°≦θ≦123.0°である。
そして各々のCZシリコン結晶棒をエッチング後、FZ法のシリコン原料棒として使用し、図7に示すFZ単結晶製造装置を用いてFZシリコン単結晶を製造した。コーン部の機械加工不要率、機械加工による加工ロス、FZ法での有転位化率について、表2にまとめた。
CZ法により、FZ法のシリコン原料棒に用いるための10本のシリコン結晶棒を、図8に示すCZ単結晶引上げ装置を用いて製造した。
なお、直径150mm、長さ(直胴部)1500mmのものを製造した。コーン部は一般的なCZ法にて製造される比較的フラットな形状(先端の角度θ:130°〜160°)にて製造した。
その部分を実施例の許容範囲と同様の範囲(先端の角度θ:120°に対して、117.1°≦θ≦123.0°)に入るまで機械加工を実施した。エッチング後、FZ法のシリコン原料棒として使用し、図7に示すFZ単結晶製造装置を用いてFZシリコン単結晶を製造した。
コーン部の機械加工不要率、機械加工による加工ロス、FZ法での有転位化率について、表3にまとめた。
4…上部保持治具、 5…下軸、 6…下部保持治具、
7a…高周波発振機、 7b…誘導加熱コイル、
8…種結晶、 9…絞り部、 10…浮遊帯域、 11…ガス吹き付け用ノズル、
12…CZシリコン結晶棒のコーン部、 13…CZシリコン結晶棒の直胴部、
14…CZシリコン結晶棒のテール部(切断加工済み)、 20…チャンバー、
30…FZ単結晶製造装置、 31…機械加工前のコーン部の形状、
32…機械加工後のコーン部の形状、 33…機械加工範囲。
41…単結晶引上げ装置、 42…引上げ室、 43…ルツボ、 44…ヒータ、
45…ルツボ保持軸、 46…種結晶、 47…シードチャック、
48…ワイヤ、 49…断熱材、 50…CZシリコン結晶棒、
51…シリコン融液。
Claims (4)
- CZ法で製造したシリコン結晶棒をFZ法のシリコン原料棒として用いるときのFZ用シリコン原料棒の製造方法であって、
予め、前記FZ用シリコン原料棒のコーン部の目標形状と該目標形状の許容範囲を設定しておき、
前記CZシリコン結晶棒を製造するとき、コーン部が前記目標形状になる製造条件で製造し、
該製造したCZシリコン結晶棒のコーン部の形状が前記許容範囲に入っているかどうかを判定し、
該判定において、前記許容範囲に入っている場合は、前記CZシリコン結晶棒のコーン部の機械加工を行わずに前記FZ用シリコン原料棒とし、前記許容範囲に入っていない場合は、前記許容範囲に入るように前記CZシリコン結晶棒のコーン部の機械加工を行って前記FZ用シリコン原料棒とし、
前記FZ用シリコン原料棒のコーン部の目標形状を円錐形状とし、該円錐形状のコーン部の高さ方向の各位置に対する目標直径をDとするとき、
前記許容範囲として、前記目標直径Dと実測値との差が±3%以内のものとすることを特徴とするFZ用シリコン原料棒の製造方法。 - 前記FZ用シリコン原料棒のコーン部の目標形状を、前記コーン部の先端が50°〜150°の範囲から選択される角度θを有する円錐形状とすることを特徴とする請求項1に記載のFZ用シリコン原料棒の製造方法。
- 前記CZシリコン結晶棒のコーン部の形状の判定を行うとき、該CZシリコン結晶棒の製造時のコーン部の高さ方向の位置と直径からコーン部の形状を算出して判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のFZ用シリコン原料棒の製造方法。
- FZ法により、誘導加熱コイルを用いてシリコン原料棒を加熱溶融して浮遊帯域を形成し、該浮遊帯域を移動させてFZシリコン単結晶を製造する方法であって、
前記シリコン原料棒として、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のFZ用シリコン原料棒の製造方法により製造したFZ用シリコン原料棒を用いることを特徴とするFZシリコン単結晶の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017241710A JP6954083B2 (ja) | 2017-12-18 | 2017-12-18 | Fz用シリコン原料棒の製造方法およびfzシリコン単結晶の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017241710A JP6954083B2 (ja) | 2017-12-18 | 2017-12-18 | Fz用シリコン原料棒の製造方法およびfzシリコン単結晶の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019108239A JP2019108239A (ja) | 2019-07-04 |
JP6954083B2 true JP6954083B2 (ja) | 2021-10-27 |
Family
ID=67178976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017241710A Active JP6954083B2 (ja) | 2017-12-18 | 2017-12-18 | Fz用シリコン原料棒の製造方法およびfzシリコン単結晶の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6954083B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0777996B2 (ja) * | 1990-10-12 | 1995-08-23 | 信越半導体株式会社 | コーン部育成制御方法及び装置 |
JP4367213B2 (ja) * | 2004-04-21 | 2009-11-18 | 信越半導体株式会社 | シリコン単結晶の製造方法 |
JP5176915B2 (ja) * | 2008-12-04 | 2013-04-03 | 株式会社Sumco | シリコン単結晶の育成方法 |
JP6007892B2 (ja) * | 2013-12-20 | 2016-10-19 | 信越半導体株式会社 | シリコン単結晶の製造方法 |
JP6572827B2 (ja) * | 2016-05-24 | 2019-09-11 | 信越半導体株式会社 | 単結晶インゴットの切断方法 |
-
2017
- 2017-12-18 JP JP2017241710A patent/JP6954083B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019108239A (ja) | 2019-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101997565B1 (ko) | 실리콘 단결정의 제조방법 | |
US8172943B2 (en) | Single Crystal manufacturing method | |
JP6491763B2 (ja) | シリコン単結晶インゴットの製造方法 | |
JP2003313089A (ja) | 単結晶シリコンの製造方法、単結晶シリコンウェーハの製造方法、単結晶シリコン製造用種結晶、単結晶シリコンインゴットおよび単結晶シリコンウェーハ | |
JP2009292659A (ja) | シリコン単結晶育成における肩形成方法 | |
JPH076972A (ja) | シリコン単結晶の成長方法及び装置 | |
JP5318365B2 (ja) | シリコン結晶素材及びこれを用いたfzシリコン単結晶の製造方法 | |
JP2937115B2 (ja) | 単結晶引き上げ方法 | |
JP2973917B2 (ja) | 単結晶引き上げ方法 | |
JP3698080B2 (ja) | 単結晶引上げ方法 | |
JP6954083B2 (ja) | Fz用シリコン原料棒の製造方法およびfzシリコン単結晶の製造方法 | |
US20090293802A1 (en) | Method of growing silicon single crystals | |
JPH09235186A (ja) | 単結晶引き上げ用種結晶及び該種結晶を用いた単結晶の引き上げ方法 | |
JP4407188B2 (ja) | シリコンウェーハの製造方法およびシリコンウェーハ | |
JP6451478B2 (ja) | シリコン単結晶の製造方法 | |
JP2007284324A (ja) | 半導体単結晶の製造装置及び製造方法 | |
JP4899608B2 (ja) | 半導体単結晶の製造装置及び製造方法 | |
JP5924181B2 (ja) | Fz単結晶シリコンの製造方法 | |
JP5846071B2 (ja) | Fz法による半導体単結晶棒の製造方法 | |
JP6996477B2 (ja) | 単結晶の製造方法 | |
JP6777013B2 (ja) | 単結晶の製造方法 | |
JP7452314B2 (ja) | Fz用シリコン原料結晶の製造方法及びfz用シリコン原料結晶の製造システム | |
JP2013040087A (ja) | 単結晶製造方法 | |
JP2018095489A (ja) | シリコン単結晶製造方法及びシリコン単結晶ウェーハ | |
JP2002249397A (ja) | シリコン単結晶の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200615 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210318 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210406 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210525 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210831 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210913 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6954083 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |