JP6953177B2 - 酸化グラフェン構造物、及びその製造方法 - Google Patents

酸化グラフェン構造物、及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸化グラフェン構造物、及びその製造方法に関する。
従来より、半導体を用いた電子装置もしくはパワーモジュールの放熱部材(基板、ヒートシンク、ヒートスプレッダなど)、又は機械装置の発熱部周辺部材として、グラファイト、あるいはベリリア、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素などの高熱伝導材料が用いられている。さらに、それら装置の小型軽量化に伴い、放熱部材の小型軽量化が求められている。
このような要望から、優れた熱伝導性を有し、かつ軽量である炭素繊維を用いた金属基炭素繊維複合材料が注目されている。例えば、シート状又はフォイル状の金属支持体状に炭素繊維と金属粉との混合物を塗布したプリフォームを形成し、前記プリフォームを積み重ね、加熱圧接して一体化させた金属基炭素繊維複合材料、及びその製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、小型軽量化された装置に実際に利用されている放熱材料の厚みは、100μm以下であるのに対し、この製造方法で作製された金属基炭素繊維複合材料の厚みは1mmであり、十分に小型軽量化されていないという問題がある。また、厚みの薄い放熱部材を得るためには、厚みの薄い前記プリフォームを利用する必要があり、取り扱いが難しいという問題がある。
また、金属と炭素との複合材料の形成方法に関して、樹脂基材上にコーティングされた酸化グラフェンを還元してグラフェン薄膜を形成し、還元された前記グラフェン薄膜上に電気めっきを行う樹脂のめっき方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この方法は、樹脂の外観向上と、堅固性の向上を目的とするものであるが、還元された酸化グラフェンの積層構造は、層内で剥離しやすいため、表面にのみめっき層を有する場合には、めっき層の応力で剥離が発生しやすいという問題がある。
特許第5145591号公報 特開2011−241479号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、酸化グラフェンの内部を還元し、熱伝導性に優れ、小型軽量である金属−炭素複合材料を形成可能な酸化グラフェン構造物、及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 下記式(1)、及び下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする酸化グラフェン構造物である。
/R>3.0 ・・・式(1)
<1.0 ・・・式(2)
ここで、Rは、X線光電子分光分析(XPS)による、前記酸化グラフェン構造物の一方の表面におけるC1sのスペクトルのうち、炭素と酸素の結合由来のピークのピーク面積(P1o)に対する、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピーク面積(P1c)の比(P1c/P1o)を表し、Rは、前記酸化グラフェン構造物の他の表面におけるC1sのスペクトルのうち、炭素と酸素の結合由来のピークのピーク面積(P2o)に対する、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピーク面積(P2c)の比(P2c/P2o)を表す。
<2> 内部に金属めっき層を有し、
酸化グラフェン、金属めっき層、及び還元された酸化グラフェンが、この順に配置されてなる前記<1>に記載の酸化グラフェン構造物である。
<3> 前記酸化グラフェンと前記金属めっき層との間に、金属めっき層、及び還元された酸化グラフェンの積層構造を更に有する前記<2>に記載の酸化グラフェン構造物である。
<4> 金属めっき層、及び還元された酸化グラフェンの積層構造を複数有することを特徴とする酸化グラフェン構造物である。
<5> 電極上に酸化グラフェン膜を形成する酸化グラフェン膜形成工程と、
前記酸化グラフェン膜が形成された電極を陰極とし、電解液中に陽極とともに配設して通電し、前記酸化グラフェン膜の前記電極と接する面側を還元する還元工程と、を有することを特徴とする酸化グラフェン構造物の製造方法である。
<6> 前記還元工程の後に、得られた酸化グラフェン膜の前記電極と接する面とは反対側から金属めっきを施すめっき工程を更に有する前記<5>に記載の酸化グラフェン構造物の製造方法である。
<7> 前記めっき工程の後に、前記還元工程、及び前記めっき工程をこの順に更に有する前記<6>に記載の酸化グラフェン構造物の製造方法である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、その内部に金属めっき層を有し、熱伝導性に優れ、小型軽量である金属−炭素複合材料を形成可能な酸化グラフェン構造物、及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の酸化グラフェン構造物の一例を示す図である。 図2は、本発明の第1の実施形態の酸化グラフェン構造物の一例を示す図である。 図3は、本発明の第2の実施形態の酸化グラフェン構造物の一例を示す図である。 図4は、本発明の第3の実施形態の酸化グラフェン構造物の一例を示す図である。 図5は、本発明の第4の実施形態の酸化グラフェン構造物の一例を示す図である。 図6は、本発明の第5の実施形態の酸化グラフェン構造物の一例を示す図である。 図7は、従来技術における金属と炭素との複合材料の一例を示す図である。 図8Aは、第1の実施形態の酸化グラフェン構造物の製造方法の一例を示す図である。 図8Bは、第1の実施形態の酸化グラフェン構造物の製造方法の一例を示す図である。 図8Cは、第1の実施形態の酸化グラフェン構造物の製造方法の一例を示す図である。 図9は、実施例1の酸化グラフェン構造物の断面を電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した写真を示す図である。 図10は、実施例1の酸化グラフェン構造物の断面を電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した写真を示す図である。 図11は、比較例1のめっき工程後の酸化グラフェン膜の断面を電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した写真を示す図である。 図12は、比較例2の酸化グラフェン構造物の断面を電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した写真を示す図である。 図13は、比較例3の酸化グラフェン構造物の断面を電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した写真を示す図である。 図14は、実施例2の酸化グラフェン構造物の断面を電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した写真、並びにエネルギー分散型X線分光器(EDS)により炭素原子(C)、及び銅原子(Cu)の分布を検出した写真を示す図である。
(酸化グラフェン構造物)
本発明の酸化グラフェン構造物は、下記式(1)、及び下記式(2)の関係を満たす。
/R>3.0 ・・・式(1)
<1.0 ・・・式(2)
ここで、Rは、X線光電子分光分析(XPS)による、前記酸化グラフェン構造物の一方の表面におけるC1sのスペクトルのうち、炭素と酸素の結合由来のピークのピーク面積(P1o)に対する、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピーク面積(P1c)の比(P1c/P1o)を表し、Rは、前記酸化グラフェン構造物の他の表面におけるC1sのスペクトルのうち、炭素と酸素の結合由来のピークのピーク面積(P2o)に対する、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピーク面積(P2c)の比(P2c/P2o)を表す。
前記酸化グラフェン構造物は、以下に説明する本発明の酸化グラフェン構造物の製造方法により好適に製造することができる。
前記X線光電子分光分析(XPS)による測定方法としては、例えば、製造された酸化グラフェン構造物又はその一部を電極から剥離し、装置名:ThetaProbe(Thermo Scientific社製)を用いてX線光電子分光分析(XPS)により酸化グラフェン構造物の一方の表面、及び他の表面における炭素原子の結合状態を測定し、それぞれの分析面について、C1sのスペクトルのうち、炭素と酸素の結合を示すピークのピーク面積(P)に対する、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピーク面積(P)の比(P/P)を求めることにより測定する方法などが挙げられる。また、前記測定は、チャージアップの影響が出ないように行うことが好ましい。
前記比(R=P1c/P1o)、及び前記比(R=P2c/P2o)は、XPSによる酸化グラフェン構造物の分析面(一方の表面、及び他の表面)における還元状態を示す。
図1に、本発明の酸化グラフェン構造物の一例を示す。
酸化グラフェン構造物10は、還元された酸化グラフェン1(reduced Graphene Oxide;以下、「rGO」と略することがある。)と、酸化グラフェン2(Graphene Oxide;以下、「GO」と略することがある。)とを有する。前記式(1)に規定される通り、前記一方の表面と前記他の表面との還元状態が非対称であり、前記一方の表面が還元された酸化グラフェン(rGO)であり、前記他の表面が前記式(2)に規定される通り、酸化グラフェン(GO)である。
(酸化グラフェン構造物の製造方法)
本発明の酸化グラフェン構造物の製造方法は、酸化グラフェン膜形成工程、還元工程を有し、更に必要に応じて、剥離工程、成形工程などのその他の工程を有する。
<酸化グラフェン膜形成工程>
前記酸化グラフェン膜形成工程は、電極上に酸化グラフェン膜を形成する工程である。
−酸化グラフェン−
「酸化グラフェン」とは、グラフェン表面の一部が酸素若しくは酸素を含む官能基によって置換又は修飾されたものを意味する。前記酸化グラフェンは、その表面に極性基を有することから、親水性を有する。そのため、グラフェンとは異なり、溶液中に酸化グラフェンを分散させた分散液を製造することができ、薄膜化が可能である。また、前記酸化グラフェンは、グラフェンとは異なり、電気絶縁性を有する。
−グラフェン−
「グラフェン」とは、複数の炭素原子が互いに共有結合で連結されて形成された多環芳香族分子を意味する。前記グラフェンにおいて、一般に共有結合で連結された各炭素原子は、基本的な反復単位として6員環を含むが、5員環、7員環などの6員環以外の環構造を含んでもよい。
前記グラフェンにおける、炭素−炭素結合の結合距離は、約0.142nmであり、グラフェンの層を層間距離約0.335nmで多数積層すると、グラファイトが形成される。
前記グラフェンは、電子伝導性を有し、前記酸化グラフェンを還元することによっても製造することができる。
前記酸化グラフェンとしては、市販品を用いてもよく、適宜合成したものを用いてもよい。
前記市販品としては、例えば、乾燥酸化グラフェン(商品名:Rap dGO、株式会社仁科マテリアル製)、剥離酸化グラフェン分散液(商品名:Exfoliated GO、株式会社仁科マテリアル製)などが挙げられる。また、酸化グラフェンを含有する、比較的安価である酸化グラファイトを用いてもよい。
前記酸化グラフェンの合成方法としては、例えば、シュタウデンマイヤ法(Staudenmaier L.Verfahren zurdarstellung der graphitsaure,Ber Dtsch Chem Ges 1898,31,1481−99)、ハマーズ法(William S.Hummers Jr.,Richard E.Offeman,Preparation of graphite oxide,J.Am.Chem.Soc.,1958,80(6),p.1339)、ブロディ法(Brodie BC,Sur le poids atomique du graphite,Ann Chim Phys 1860,59 466−72)などが挙げられる。
前記酸化グラフェン膜を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記酸化グラフェンの分散液を電極上に塗布して乾燥させる方法などが挙げられる。前記酸化グラフェン分散液を電極上に塗布する方法としては、例えば、ディップコーティング、ドロップコーティング、スプレーコーティング等のコーティング方法などが挙げられる。
前記電極としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素電極が好ましい。
前記酸化グラフェンの分散液の製造方法としては、例えば、酸化グラフェンに溶媒を添加して超音波処理することによって酸化グラフェンを溶媒に分散させ、酸化されていないグラファイトを遠心分離により除去する方法などが挙げられる。
前記酸化グラフェンを分散可能な溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、アセトン、エタノール、1−プロパノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ピリジン、エチレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)などが挙げられる。
前記酸化グラフェン膜を形成する際の乾燥温度としては、140℃を超えると酸化グラフェンが還元されてしまうため、140℃以下が好ましく、70℃以下がより好ましい。
前記酸化グラフェン膜の厚みとしては、特に制限はなく、前記分散液における前記酸化グラフェンの濃度、前記分散液の塗布量などを制御することにより、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5μm〜20μmが好ましく、1μm〜10μmがより好ましい。前記厚みが、0.5μm未満であると、一方の表面のみを還元することが難しく、20μmを超えると、膜の間に空孔が生じやすくなるため、還元の進行が膜の途中で止まってしまうおそれがある。
<還元工程>
前記還元工程は、前記酸化グラフェン膜が形成された電極を陰極とし、電解液中に陽極とともに配設して通電し、前記酸化グラフェン膜の前記電極と接する面側を還元する工程である。
これにより、前記式(1)、及び前記式(2)の関係を満たす、本発明の酸化グラフェン構造物を好適に製造することができる。
ここで、前記酸化グラフェン膜の還元においては、電極と接する面から、他方の表面に向かってその反応が進行する。そのため、電気化学還元における、還元時間、電位、電気量などの条件を制御することにより、前記酸化グラフェン膜の還元状態を制御することができ、前記酸化グラフェン膜の前記電極と接する面側を還元した酸化グラフェン膜を得ることができる。
前記陰極として用いる電極としては、炭素電極などの水素発生の過電圧が高い電極が好ましい。
前記電気量としては、前記酸化グラフェンが含有する酸素量、前記酸化グラフェン膜の厚みなどに応じて、適宜選択することができるが、前記厚み1μmあたりの電気量として、0.07C/cm〜0.1C/cmが好ましい。
前記酸化グラフェン膜の一方の表面側が還元されたことを確認する方法としては、例えば、上述のように、ThetaProbeを用いてX線光電子分光分析により酸化グラフェン構造物の一方の表面における炭素原子の結合状態を測定し、C1sのスペクトルのうち、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピークの面積(P1c)と、炭素と酸素の結合を示すピークのピークの面積(P1o)とを測定し、ピーク面積(P1o)に対するピーク面積(P1c)の比(P1c/P1o)を求め、還元前の酸化グラフェン膜における前記比よりも高いことを判別することにより確認する方法が挙げられる。
また、製造された前記酸化グラフェン構造物は、下記式(1)、及び下記式(2)の関係を満たすことが好ましい。
/R>3.0 ・・・式(1)
<1.0 ・・・式(2)
ここで、Rは、前記ピーク面積(P1o)に対する前記ピーク面積(P1c)の比(P1c/P1o)を表し、Rは、前記酸化グラフェン構造物の他の表面における炭素と酸素の結合を示すピークのピーク面積(P2o)に対する炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピーク面積(P2c)の比(P2c/P2o)を表す。
<剥離工程、成形工程>
前記その他の工程として、必要に応じて、例えば、前記基材から前記酸化グラフェン構造物を剥離する剥離工程、剥離した前記酸化グラフェン構造物を成形する成形工程を行ってもよい。
前記成形する方法としては、例えば、プレスする方法、ロールする方法、打ち抜きする方法などが挙げられる。
(酸化グラフェン構造物)
本発明の酸化グラフェン構造物は、内部に金属めっき層を更に有することができる。この金属めっき層は2以上でもよく、更に必要に応じて、電極などのその他の部材を備えてもよい。
以下、内部に金属めっき層を有する酸化グラフェン構造物の例を5つ挙げる。なお、内部に金属めっき層を有する酸化グラフェン構造物を「金属−炭素複合体」と称することがある。
[第1の実施形態の酸化グラフェン構造物]
第1の実施形態の酸化グラフェン構造物は、図2にその一例を示す通り、図1に示す酸化グラフェン構造物10に対し、その内部に金属めっき層3を有し、酸化グラフェン(GO)2、金属めっき層3、及び還元された酸化グラフェン(rGO)1が、この順に配置されてなる酸化グラフェン構造物20である。
酸化グラフェン構造物20は、後述する本発明の製造方法において、酸化グラフェン膜形成工程と、還元工程に続き、めっき工程を行うことで製造できる。
[第2の実施形態の酸化グラフェン構造物]
第2の実施形態の酸化グラフェン構造物は、図3にその一例を示す通り、複数の金属めっき層を有する酸化グラフェン構造物30であり、図2に示す酸化グラフェン構造物20に対して、その酸化グラフェン(GO)2と金属めっき層3との間に、金属めっき層3、及び還元された酸化グラフェン(rGO)1の積層構造を更に有する。
酸化グラフェン構造物30は、後述する本発明の製造方法において、酸化グラフェン膜形成工程と、還元工程と、めっき工程に続き、追加の還元工程、及び追加のめっき工程をこの順に行うことで製造できる。
[第3の実施形態の酸化グラフェン構造物]
第3の実施形態の酸化グラフェン構造物は、図4にその一例を示す通り、複数の金属めっき層を有する酸化グラフェン構造物40であり、金属めっき層3、及び還元された酸化グラフェン(rGO)1の積層構造を複数有する。
酸化グラフェン構造物40は、後述する本発明の製造方法において、酸化グラフェン膜形成工程と、還元工程と、めっき工程に続き、追加の還元工程、及び追加のめっき工程をこの順に行うことで製造できる。
[第4、及び第5の実施形態の酸化グラフェン構造物]
図5に示す一例(第4の実施形態の酸化グラフェン構造物)のように、第2の実施形態の変形例として、酸化グラフェン構造物50は、酸化グラフェン(GO)2を有し、金属めっき層3がほぼ連続するように、還元された酸化グラフェン(rGO)1の間に形成されてもよい。
また、図6に示す一例(第5の実施形態の酸化グラフェン構造物)のように、第3の実施形態の変形例として、酸化グラフェン構造物60は、酸化グラフェン(GO)2を有さず、他の表面まで金属めっき層3がほぼ連続するように、還元された酸化グラフェン(rGO)1の間に形成されてもよい。
ここで、金属めっき層3が酸化グラフェン構造物の内部に形成されていればよく、金属めっき層3、及び還元された酸化グラフェン(rGO)1の積層構造は明確に確認できなくてもよい。
これらの酸化グラフェン構造物に対し、従来技術における金属と炭素との複合材料は、特開2011−241479号公報に記載されたように、還元された酸化グラフェン(rGO)1上に電気めっきを行い、その表面にのみ金属めっき層3が形成され、その内部に金属めっき層を有しない(図7参照)。還元された酸化グラフェンの積層構造は、層内で剥離しやすいため、表面にのみめっき層を有する場合には、めっき層の応力で剥離が発生しやすいという問題がある。
(酸化グラフェン構造物の製造方法)
本発明の酸化グラフェン構造物の製造方法において、前記酸化グラフェン膜形成工程と、前記還元工程に続き、めっき工程を有し、前記めっき工程の後に、追加の還元工程、及び追加のめっき工程をこの順に更に有することが好ましい。更に必要に応じて、剥離工程、成形工程などのその他の工程を有することができる。
<めっき工程>
前記めっき工程は、前記還元工程の後に、得られた酸化グラフェン膜の前記電極と接する面とは反対側から金属めっきを施す工程である。
前記金属めっきとしては、電気化学めっきが挙げられる。
前記電気化学めっきとしては、例えば、前記酸化グラフェン構造物が形成された電極を電気めっき液に入れ、めっきの析出反応を進行させる方法などが挙げられる。
ここで、前記酸化グラフェン構造物の還元されていない前記他方の表面においては、酸化グラフェン(GO)は電子絶縁性を有するため、還元乃至析出反応が進行せず、金属イオンは酸化グラフェンを浸透する。浸透した金属イオンが還元された酸化グラフェン(rGO)の層に到達すると、前記rGOは電子伝導性を有するため、前記電極から供給された電子により金属の析出反応が進行し、前記一方の表面から内側(すなわち、前記rGOの層上)にめっき層が形成される。これにより、第1の実施形態の酸化グラフェン構造物を製造することができる。
前記電気化学めっきの種類としては、例えば、銅、ニッケル、スズ、亜鉛、銀、金、アルミニウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、前記酸化グラフェン膜の金属めっき反応は、還元された酸化グラフェン(rGO)の表面で進行する。前記めっき工程における、めっき時間、電位、電気量などの条件を制御することにより、前記金属めっき層の厚みなどのめっき反応の進行状態を制御することができ、酸化グラフェン構造物の内部に金属めっき層が形成された酸化グラフェン構造物を得ることができる。
前記電気量としては、前記酸化グラフェンが含有する酸素量、前記酸化グラフェン膜の厚みなどに応じて、適宜選択できるが、前記厚み1μmあたりの電気量として、0.07C/cm〜0.1C/cmが好ましい。
<追加の還元工程、及び追加のめっき工程>
前記めっき工程に続けて追加の還元工程及び追加のめっき工程を行うことができる。このときは、上述した前記還元工程及び前記めっき工程において説明した事項を適宜採用できる。
<剥離工程、成形工程>
前記その他の工程として、必要に応じて、例えば、前記基材から前記酸化グラフェン構造物を剥離する剥離工程、剥離した前記酸化グラフェン構造物を成形する成形工程を行ってもよい。
[第1の実施形態の酸化グラフェン構造物の製造方法]
ここで、図8A〜Cを参照しながら、第1の実施形態の酸化グラフェン構造物の製造方法の一例を説明する。
まず、前記酸化グラフェン膜形成工程により、電極4の表面(図中左側)に酸化グラフェン2の膜を形成する(図8A参照)。次いで、酸化グラフェン(GO)2からなる膜が形成された電極4を陰極とし、電解液中に陽極とともに配設して通電し、酸化グラフェン(GO)2からなる膜の電極4と接する面側を還元する。この還元工程により、電極4の表面(図中左側)に還元された酸化グラフェン(rGO)1、酸化グラフェン(GO)2が順に形成された酸化グラフェン構造物が得られる(図8B参照)。
続くめっき工程において、得られた酸化グラフェン構造物を形成する酸化グラフェン(GO)2の表面から電極4の方向へ(図中左側から右側へ)金属めっきを施す。このめっき工程において、酸化グラフェン(GO)2は電気絶縁性を有するため、ここでは還元乃至析出反応が進行せず、電気めっき液中の金属イオンが、酸化グラフェン(GO)2を浸透し、還元された酸化グラフェン(rGO)1の表面に至る。一方、電極4から供給された電子は、電子伝達性を有する還元された酸化グラフェン(rGO)1の表面に移動するが、電気絶縁性を有する酸化グラフェン(GO)2には伝達されない。したがって、還元された酸化グラフェン(rGO)1の表面で金属が析出する。これにより、酸化グラフェン構造物の内部に金属めっき層3が形成される(図8C参照)。
[第2、及び第3の実施形態の酸化グラフェン構造物の製造方法]
前記めっき工程に続いて、前記追加の還元工程、及び前記追加のめっき工程をこの順で行うことにより、追加のめっき層を形成することができ、第2、及び第3の実施形態の酸化グラフェン構造物を製造することができる。
図3に示すように、追加の還元工程により、前記酸化グラフェン構造物において電極と接する面とは反対側まで(図中最上面まで)還元することなく、酸化グラフェン(GO)2を有したままで追加のめっき工程を行うと、第2の実施形態の酸化グラフェン構造物を得ることができる(図3参照)。
一方、追加の還元工程により、前記酸化グラフェン構造物において電極と接する面とは反対側まで(図中最上面まで)すべての酸化グラフェン(GO)還元し、該酸化グラフェン(GO)を有しない状態としてから、追加のめっき工程を行うと、第3の実施形態の酸化グラフェン構造物を得ることができる(図4参照)。
なお、酸化グラフェンの厚みと還元深さに応じて、前記追加のめっき層の形成を繰り返し、3層以上の金属めっき層を形成することができる。
[第4、及び第5の実施形態の酸化グラフェン構造物の製造方法]
また、前記追加の還元工程、及び前記追加のめっき工程の条件を適宜調整することにより、例えば、前記追加の還元工程、及び前記追加のめっき工程を、1工程あたりの電気量を抑えて繰り返し行うことにより、金属めっき層がほぼ連続するように、還元された酸化グラフェン(rGO)の間に形成された、第4、及び第5の実施形態の酸化グラフェン構造物を製造できる(図5及び6参照)。
ここで、第4、及び第5の実施形態における酸化グラフェン(GO)の有無は、第2、及び第3の実施形態と同様に、追加の還元工程の条件を適宜調整することにより、選択することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−炭素電極の作製−
グラッシーカーボン電極(商品名:ガラス状カーボン、BAS社製)上に絶縁テープ(商品名:PTFE電気絶縁テープ、日東電工アメリカ社製)を張り付けた後に、絶縁テープを0.5cm切り取り、炭素電極を作製した。
−酸化グラフェン膜の作製−
次に、炭素電極上にグラファイト粉末(商品名:グラファイト、和光純薬工業株式会社製)からハマーズ法で作製した10mg/mLの酸化グラフェン溶液200μLを滴下して、その後、炭素電極を乾燥することにより、炭素電極上に酸化グラフェン膜を形成した。
同じ条件にて酸化グラフェン膜を作製し、炭素電極から剥離した後に、X線光電子分光分析(XPS、装置名:ThetaProbe、Thermo Scientific社製)により酸化グラフェン膜の表面における炭素原子の結合状態を測定した。炭素と酸素との結合を示す287eVを中心とするピークのピーク面積(以下、酸素結合ピーク「P」と称する)に対する、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算した285eVを中心とするピークのピーク面積(以下、炭素結合ピーク「P」と称する)の比(R=P/P)を測定した結果、裏面(すなわち、炭素電極に接していた面)における前記比(R=P1c/P1o)が42/58であり、表面における前記比(R=P2c/P2o)が42/58であった。また、表面の前記比に対する裏面の前記比(R/R)は、1.0であった。このことは、裏面と表面の還元状態が同じ(対称)であることを示している。
−還元工程、及び酸化グラフェン構造物の作製−
作製した酸化グラフェン膜が形成された炭素電極を陰極とし、白金板を陽極として、0.1M硫酸ナトリウム水溶液中で−1.1V(vs.Ag/AgCl参照電極)の電位で10分間の還元を行った。この還元工程により、酸化グラフェン膜の炭素電極側(裏面)が還元された酸化グラフェン構造物を得た。
同じ条件にて炭素電極側(裏面)が還元された酸化グラフェン構造物を作製し、炭素電極から剥離した後に、XPSにより炭素原子の結合状態を測定した。その結果、裏面における前記比(R=P1c/P1o)が76/24であり、表面における前記比(R=P2c/P2o)が46/54であった。また、表面の前記比に対する裏面の前記比(R/R)は、3.7であった。このことは、裏面と表面の還元状態が非対称であり、表面の酸化グラフェンが還元されておらず、裏面の酸化グラフェンが還元されたことを示している。
−めっき工程、及び酸化グラフェン構造物の作製−
作製した炭素電極側(裏面)が還元された酸化グラフェン構造物が形成された炭素電極を陰極とし、白金板を陽極として、0.1M硫酸銅水溶液中で−1.0V(vs.Ag/AgCl参照電極)の電位で5分間のめっきを行い、実施例1の酸化グラフェン構造物を作製した。
このめっき工程の後に、炭素電極から酸化グラフェン構造物を剥がし、切断して電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM、装置名:SU−8000、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)により断面観察を行った。結果を表1、図9及び図10に示す。その結果、酸化グラフェン構造物の層間に銅が析出していることを確認した。
なお、図10の酸化グラフェン構造物では、炭素電極から剥がす際に酸化グラフェン層が剥離した部分が認められるが、プレス等により成形することにより実用可能である。
(比較例1)
実施例1において、酸化グラフェン膜の還元工程を行わないこと以外は、実施例1と同様の試験を行った。すなわち、実施例1と同様に酸化グラフェン膜を作製し、酸化グラフェン膜が形成された炭素電極を陰極としてめっき工程を行った。
めっき工程後に炭素電極から酸化グラフェン膜を剥がし、切断して断面観察を行った。結果を表1、及び図11に示す。その結果、酸化グラフェン膜には銅が析出していなかった。一方、炭素電極上に銅が析出されていた。
(比較例2)
実施例1において、酸化グラフェン膜を還元する時間を10分間から60分間に変更したこと以外は、実施例1と同様の試験を行った。
同じ条件にて還元された酸化グラフェン構造物を作製し、炭素電極から剥離した後に、XPSにより炭素原子の結合状態を測定した。その結果、裏面における前記比(R=P1c/P1o)が79/21であり、表面における前記比(R=P2c/P2o)が60/40であった。また、表面の前記比に対する裏面の前記比(R/R)は、2.5であった。このことは、裏面の酸化グラフェンが還元され、表面の酸化グラフェンも、裏面よりも程度は低いものの還元されたことを示している。
めっき工程後に炭素電極から酸化グラフェン構造物を剥がし、切断して断面観察を行った。結果を表1、及び図12に示す。その結果、銅は酸化グラフェン構造物の表面に主に析出していた。
(比較例3)
実施例1の酸化グラフェン膜の還元工程において、電気化学還元を行わず、140℃にて60分間の加熱により還元を行い、下記のめっき工程を行ったこと以外は、実施例1と同様の試験を行った。
同じ条件にて熱還元を行った酸化グラフェン構造物を作製し、炭素電極から剥離した後に、XPSにより炭素原子の結合状態を測定した。その結果、裏面における前記比(R=P1c/P1o)が61/39であり、表面における前記比(R=P2c/P2o)が61/39であった。また、表面の前記比に対する裏面の前記比(R/R)は、1.0であった。
−めっき工程−
熱還元を行った酸化グラフェン構造物を電極として、両面から銅めっきを施した。
めっき工程後に酸化グラフェン構造物を切断して断面観察を行った。結果を表1及び図13に示す。その結果、酸化グラフェン構造物の表面に銅が析出されている一方で、酸化グラフェン構造物の内部では銅の析出が確認されなかった。
Figure 0006953177
(実施例2)
実施例1において、以下の通り還元工程、及びめっき工程を変更し、続いて追加の還元工程、及び追加のめっき工程を行ったこと以外は、実施例1と同様の試験を行い、2層の金属めっき層を有する実施例2の酸化グラフェン構造物を作製した。
−還元工程、及び酸化グラフェン構造物の作製−
作製した酸化グラフェン膜が形成された炭素電極を陰極とし、白金板を陽極として、0.1M硫酸ナトリウム水溶液中で−1.1V(vs.Ag/AgCl参照電極)の電位で14分間の還元を行った。この還元工程により、酸化グラフェン膜の炭素電極側(裏面)が還元された酸化グラフェン構造物を得た。
−めっき工程、及び酸化グラフェン構造物の作製−
作製した炭素電極側(裏面)が還元された酸化グラフェン構造物を有する炭素電極を陰極とし、白金板を陽極として、0.1M硫酸銅水溶液中で−1.0V(vs.Ag/AgCl参照電極)の電位で35分間の金属めっきを行い、1層の金属めっき層を有する酸化グラフェン構造物を作製した。
−追加の還元工程−
続いて、作製した1層の金属めっき層を有する金属−炭素複合材料が形成された炭素電極を陰極とし、白金板を陽極として、0.1M硫酸ナトリウム水溶液中で−1.1V(vs.Ag/AgCl参照電極)の電位で30分間の還元を行った。この追加の還元工程により、金属めっき層から酸化グラフェン構造物の表面側までが還元された。
−追加のめっき工程−
続いて、作製した還元された1層の金属めっき層を有する酸化グラフェン構造物が形成された炭素電極を陰極とし、白金板を陽極として、0.1M硫酸銅水溶液中で−1.0V(vs.Ag/AgCl参照電極)の電位で5分間の金属めっきを行い、2層の金属めっき層を有する金属−炭素複合材料を作製した。
この追加のめっき工程後に、炭素電極から酸化グラフェン構造物を剥がし、切断して断面観察を行った。結果を図14に示す。図14は、実施例2の金属−炭素複合材料の断面を電界放出型電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した写真(左パネル)、並びにエネルギー分散型X線分光器(EDS;装置名:GENESIS、EDAX社製)により炭素原子(C;中央パネル)、及び銅原子(Cu;右パネル)の分布を検出した写真を示す図である。
その結果、酸化グラフェン構造物の層間に銅が析出した第1の金属めっき層と、表面上に銅が析出した第2の金属めっき層の2層の金属めっき層が形成されていることが確認できた。
1 還元された酸化グラフェン(rGO)
2 酸化グラフェン(GO)
3 金属めっき層
4 電極
10、20、30、40、50、60 酸化グラフェン構造物

Claims (7)

  1. 下記式(1)、及び下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする酸化グラフェン構造物。
    /R>3.0 ・・・式(1)
    <1.0 ・・・式(2)
    ここで、Rは、X線光電子分光分析(XPS)による、前記酸化グラフェン構造物の一方の表面におけるC1sのスペクトルのうち、炭素と酸素の結合由来のピークのピーク面積(P1o)に対する、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピーク面積(P1c)の比(P1c/P1o)を表し、Rは、前記酸化グラフェン構造物の他の表面におけるC1sのスペクトルのうち、炭素と酸素の結合由来のピークのピーク面積(P2o)に対する、炭素と水素の結合由来のピークのピーク面積と、炭素と炭素の結合由来のピークのピーク面積とを合算したピーク面積(P2c)の比(P2c/P2o)を表す。
  2. 内部に金属めっき層を有し、
    酸化グラフェン、金属めっき層、及び還元された酸化グラフェンが、この順に配置されてなる請求項1に記載の酸化グラフェン構造物。
  3. 前記酸化グラフェンと前記金属めっき層との間に、金属めっき層、及び還元された酸化グラフェンの積層構造を更に有する請求項2に記載の酸化グラフェン構造物。
  4. 金属めっき層、及び還元された酸化グラフェンの積層構造を複数有することを特徴とする酸化グラフェン構造物。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の酸化グラフェン構造物の製造方法であって、
    電極上に酸化グラフェン膜を形成する酸化グラフェン膜形成工程と、
    前記酸化グラフェン膜が形成された電極を陰極とし、電解液中に陽極とともに配設して通電し、前記酸化グラフェン膜の前記電極と接する面側を還元する還元工程と、
    を有することを特徴とする酸化グラフェン構造物の製造方法。
  6. 前記還元工程の後に、得られた酸化グラフェン膜の前記電極と接する面とは反対側から金属めっきを施すめっき工程を更に有する請求項5に記載の酸化グラフェン構造物の製造方法。
  7. 前記めっき工程の後に、前記還元工程、及び前記めっき工程をこの順に更に有する請求項6に記載の酸化グラフェン構造物の製造方法。
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