JP6951767B2 - 抗癌薬として使用される複素環式化合物 - Google Patents
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Description
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)は重要な細胞過程、たとえば細胞周期または転写調節に関与するプロテインキナーゼである。合計13のCDKキナーゼのサブタイプがあり、異なるCDKサブタイプは静止細胞の活性化、および細胞周期のG1から有糸***への進入を担当する。各CDKは細胞周期の特定のチェックポイントを制御する。CDKはサイクリンに結合して活性化し、特定の複合体が形成することで、活性化される。多くのヒトの癌では、CDKが過剰に活性化するか、あるいはCDK阻害タンパク質が作用しない。そのため、CDK機能を標的とし、癌細胞の制御されない拡散を防止することが合理的である(Nature Reviews, 2009, 9, 153-166)。たとえば、CDK4はG1-S移行期の重要なレギュレーターである。サイクリンDとの複合体において、CDK4はRbをリン酸化させ、p16で抑制される細胞周期の進行を駆動することができる。p16-CDK4-サイクリンD-Rb複合体は大半の癌で異常なものであるため、これは癌治療の注目される標的である。
HDAC阻害剤が非悪性疾患、たとえば炎症や神経変性疾患を治療する潜在的な使用を有することを示す証拠が増えてきた。
本発明は、新規な複素環式化合物およびたとえばプロテインキナーゼ阻害剤(たとえばCDK)およびHDACとしてのその使用を提供する。
本発明は、分子式が(I)の化合物、そのジアステレオマーもしくはエナンチオマー、可能であれば、その重水素置換誘導体を含め、および/またはその相応する薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物、その溶媒和物を提供する。
本発明の第一の側面では、下記式(I)で表される化合物、またはその分子における任意の可能な部位で重水素置換された誘導体、ジアステレオマー、またはエナンチオマー(あれば)、
(ただし、UはNR7、OまたはSである。
TはOである。
R2は水素、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、またはヘテロアリール基である。
R3は水素、ハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO2、(CR9R10)mOR5、(CR9R10)mSR5、(CR9R10)mNR5R6、(CR9R10)mC(O)R5、(CR9R10)mC(O)OR5、(CR9R10)mC(O)NR5R6、(CR9R10)mOC(O)R5、(CR9R10)mOC(O)OR5、(CR9R10)mOC(O)NR5R6、(CR9R10)mNR7C(O)R5、(CR9R10)mNR7C(O)OR5、(CR9R10)mNR7C(O)NR5R6、(CR9R10)mS(O)R5、または(CR9R10)mS(O)2R5である。
mは0、1、2または3である。
各R5およびR6はそれぞれ独立に水素、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、またはヘテロアリール基であるか、
あるいは、R5およびR6はこれらに連結する窒素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSから選ばれる別のヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を構成する。
R7は水素またはC1-4アルキル基である。
各R9およびR10はそれぞれ独立に水素またはC1-8アルキル基であるか、あるいは、R9およびR10はこれらに連結する炭素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSから選ばれる別のヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を構成する。
Aは式(II)、式(III)、式(IV)または式(V)である。
Wはアリール基またはヘテロアリール基である。
nは0、1、2または3である。
各R1はそれぞれ独立にハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、OC(O)R5、NR6C(O)R5、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、条件は、nが1の場合、R1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、あるいはnが2または3の場合、1つのR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)で、かつ残りのR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)以外の群から選ばれる。
あるいはnが0の場合、式(II)は、
VはCH2、CH=CH、C≡C、O、S、NR13、C(O)、OC(O)、C(O)O、OC(O)O、C(O)NH、NHC(O)、NHC(O)NH、S(O)、S(O)2、S(O)2NH、NHS(O)2、C1-8アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CR14R15、V1(CH2)tV2である。
R13は水素、C1-4アルキル基、C(O)R5、またはS(O)2R5である。
R14およびR15はそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、OC(O)R5、NR6C(O)R5、S(O)2R5であるか、
あるいはR14およびR15はこれらに連結する炭素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSから選ばれるヘテロ原子を0〜3個有する3〜9員環を構成する。
V1およびV2はそれぞれ独立にCH=CH、C≡C、O、S、NR13、C(O)NH、NHC(O)、S(O)2、S(O)2NH、NHS(O)2、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基である。
tは0、1、2、3、4、5である。
前提条件はV、V1、V2、p、qおよびtが科学的に安定した構造を形成できるような条件に合うことである。
式(III)の場合、Bはそれぞれ独立にN、OまたはSである1〜5個のヘテロ原子を含有する5〜15員環である。
K、M、PおよびQはそれぞれ独立にNまたはCR8である。
nおよびR1は式(II)で定義されるものと同様である。
JはO、S、NR12、CR9R10、C(O)、S(O)、またはS(O)2である。
GはNR12、O、S、S(O)、S(O)2、またはCR9R10である。
kは0、1、2または3である。
各R1aはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1-4アルキル基であるか、あるいは2つのR1aはこれらに連結する炭素原子とともにカルボニル基(=O)を形成する。
R12は水素原子、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
各a、bおよびcはそれぞれ独立に0、1、2または3である。
「*」はキラル中心を表す。
ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基またはヘテロアリール基は任意にそれぞれ独立にハロゲン、C1-8アルキル基、C2-8アルケニル基、C2-8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO2、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、またはS(O)2R5からなる群から選ばれる1〜3個の置換基で置換されてもよい。
別途に説明しない限り、前記のアリール基は6〜12個の炭素原子を含み、ヘテロアリール基は5〜15員のヘテロアリール基で、シクロアルキル基はC3-8シクロアルキル基で、かつ複素環基は3〜12員の複素環基である。)
もう一つの好適な例において、R2はシクロペンチル基で、R3はC(O)CH3で、R4はメチル基で、XおよびYはいずれもNで、ZはCHで、かつUはNHである。
もう一つの好適な例において、式(II)の場合、Hetは4〜8員の単環式複素環あるいはそれぞれ独立にNまたはOであるヘテロ原子を1〜4個含有する9〜15員の橋架けまたはスピロ二環で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
もう一つの好適な例において、Wはフェニル基またはピリジル基である。
もう一つの好適な例において、式(II)は、
である。
もう一つの好適な例において、式(III)の場合、Bはそれぞれ独立にNまたはOであるヘテロ原子を1〜4個含有する5〜12員の非芳香族単環で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
もう一つの好適な例において、式(III)の場合、K、M、PおよびQのうちの多くとも一つはNである。
もう一つの好適な例において、式(III)は、
各dおよびeはそれぞれ独立に0、1、2、または3で、前提条件はdとeの合計が2以上であることで、
各fはそれぞれ独立に1、2または3で、かつ
各gおよびhはそれぞれ独立に2、3または4である。)
である。
もう一つの好適な例において、JはO、NH、NCH3、NC(O)CH3またはCH2で、EはNで、かつGはNR12、O、S、S(O)、S(O)2、またはCR9R10で、a、bおよびcはそれぞれ独立に1で、R9、R10およびR12は請求項1に記載の通りである。
もう一つの好適な例において、JはOで、EはNで、かつGはNR12またはOで、a、bおよびcはそれぞれ独立に1で、kは0、1、または2で、R1aはそれぞれ独立に水素であるか、あるいは2つのR1aはこれらに連結する炭素原子とともにカルボニル基(C=O)を形成し、
R12は水素原子、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、C2-4アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、S(O)2R5、または(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である。
式(V)におけるWはフェニル基またはピリジル基で、nは1で、かつR1は(CH2)p-V-(CH2)qC(O)NH(OH)である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
各pおよびqはそれぞれ独立に0、1、2、3、4、5、6で、あるいはVはCH2、CH=CH、C≡C、O、NR13、C(O)、C(O)O、C(O)NH、S(O)2、S(O)2NH、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、V1(CH2)tV2で、ここで、V1およびV2はそれぞれ独立にCH=CH、O、NR13、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基で、tは0、1、2、または3で、かつR13は水素、C1-4アルキル基で、制限条件はV、V1、V2、p、qおよびtの選択が化学的に安定した構造を形成できる条件に合うことである、ことを特徴とする請求項1〜6および8〜15のいずれかに記載の化合物。)
である。
本発明の第三の側面では、サイクリン依存性キナーゼまたはヒストン脱アセチル化酵素を介する疾患または病状を治療および/または予防する医薬組成物の製造における本発明の第一の側面に記載の化合物の使用を提供する。
本発明の第四の側面では、被験者におけるサイクリン依存性キナーゼまたはヒストン脱アセチル化酵素を介する疾患または病状を治療する方法であって、それが必要な被験者に治療有効量の本発明の第一の側面に記載の化合物、または本発明の第二の側面に記載の組成物を施用する工程を含む方法を提供する。
もう一つの好適な例において、前記の疾患または病状は、乳癌、リンパ癌、白血病、肺癌、卵巣癌、肝臓癌、メラノーマ、結腸癌、直腸癌、腎細胞癌、小腸癌、食道癌、膀胱癌、前立腺癌、または咽頭癌からなる群から選ばれる。
もちろん、本発明において、コンテストの具体的に記述された技術特徴(たとえば実施例)は互いに組合せることによって、新しい、または好ましい技術方案を構成することができ、特別な説明が必要ではないことが理解される。
定義
本明細書で用いられるように、別途に明確に説明しない限り、使用される用語「一」、「1個」などとは一つまたは複数である。
本明細書で用いられるように、用語「または」は、別途に明確に「または」に限定しない限り、「または」および「および」の意味を有し、かつ「および/または」と同等である。
本明細書で用いられるように、別途に説明しない限り、本発明における化合物のキラル炭素原子(またはキラル中心)は任意にR配置、S配置またはこれらの組み合わせから選ばれる。
本明細書で用いられるように、別途に説明しない限り、用語「アルキル基」とはそのものまたは別の置換基(「アルキル」を含む簡単な形態でもよく、たとえばアルコキシ基)の一部として、直鎖(即ち、非分岐鎖)、分岐鎖または環状炭化水素基、またはこれらの組み合わせで、完全飽和、単不飽和または多不飽和でもよく、かつ2価または多価の基を含んでもよい。アルキル基の前に炭素原子数の修飾がある時、たとえばC1-10の場合、それはアルキル基が炭素原子を1〜10個含有することを表す。たとえば、C1-8アルキル基の実例は、炭素原子を1〜8個有する直鎖または分岐鎖のアルキル基を含んでもよいが、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基やt-ブチル基が挙げられる。
本明細書で用いられるように、用語「アルキニル基」とはそのものまたは別の置換基の一部として、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する脂肪族炭化水素基である。アルキニル基は直鎖または分岐鎖またはこれらの組み合わせでもよい。一部の実施形態において、2〜12(たとえば2〜8、2〜6または2〜4)個の炭素原子を含んでもよい。アルキニル基の前に炭素原子数の修飾がある時、たとえばC2-8の場合、それはアルキニル基が炭素原子を2〜8個含有することを表す。アルキニル基(たとえばC2-8アルキニル基)の実例は、エチニル基、プロパギル基、イソプロパギル基、1-ブチニル基、イソブチニル基やsec-ブチニルなどを含んでもよい。
本明細書で用いられるように、用語「ハロゲン置換」または「ハロゲン」とはそのものまたは別の置換基(たとえばハロゲン置換のアルキル基)の一部として、F、Cl、Brおよび/またはIを含むことをいう。
本明細書で用いられるように、用語「カルボニル」基とは-C(O)-または-C(=O)-である。
本明細書で用いられるように、用語「窒素含有ヘテロアリール基」とは環に一つまたは複数の窒素原子を有する芳香族基である。好ましくは炭素原子数が4〜10個の窒素含有ヘテロアリール基、すなわち環に1個以上の窒素原子が含まれる、4〜10個の炭素原子の芳香族基である。具体的な実例は、置換または無置換のピリジル基、ピリミジニル基やピロリル基を含むが、これらに限定されない。
本明細書で用いられるように、用語「硫黄含有ヘテロアリール基」とは環に一つまたは複数の硫黄原子を有する芳香族基である。好ましくはC4-10硫黄含有ヘテロアリール基で、環に4〜10個の炭素原子と一つまたは複数の硫黄原子を有する芳香族基で、たとえば任意に置換されてもよいチエニル基が挙げられる。
以下は一部のヘテロアリール基の例である。
本明細書で用いられるように、「オキソ」または「オキシド」基とは=Oである。
本明細書で用いられるように、用語「薬学的に許容される塩」とは、別途に説明しない限り、適用時被験者(たとえばヒト)の組織と接触しても過剰な副作用が生じない塩である。一部の実施形態において、薬学的に許容される塩は、酸性基(たとえばカリウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩)または塩基性基(たとえば硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩)を有する本発明化合物の塩を含む。
別途に特別に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての用語は当業者にその既知の通常の意味を有する。
一つの好適な実施形態において、式(I)の化合物は上記で示される化合物から選ばれる。
一つの好適な実施形態において、式(I)における各R1、R1a、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、およびR15は独立に上記具体的な化合物に含まれる相応する基から選ばれる。
もちろん、式(I)化合物の重水素を多く含有する誘導体または異なる結晶形も本願の範囲に含まれる。
略称
Boc2O = 二炭酸ジ-t-ブチル
Cs2CO3 = 炭酸セシウム
DAST = ジエチルアミノ三フッ化硫黄
DCM = ジクロロメタン
DIPEA = N,N-ジイソプロピルアミン
DMAP = 4-ジメチルアミノピリジン
DMF = N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO = ジメチルスルホキシド
e.e. = 鏡像体過剰率
EtOAc または EA = 酢酸エチル
HATU = 1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
MgCl2 = 塩化マグネシウム
NH4HCO3 = 炭酸水素アンモニウム
Pd(OAc)2 = 酢酸パラジウム(II)
Pd2dba3 = トリス(ジ二ベンジリデンアセトン)パラジウム(0)
PE = 石油エーテル
RT = 室温
TEA = トリエチルアミン
TFA = トリフルオロ酢酸
通常、反応は不活性溶媒において、-40〜還流温度(たとえば100または120℃)の温度で行われ、反応時間は1分間〜72時間、好ましくは0.1〜24時間または0.2〜12時間である。例示的な溶媒と温度は実施例で使用されたものである。
本発明によって提供される化合物はキナーゼ阻害剤、特にCDK4および/またはCDK6阻害剤および/またはHDAC阻害剤として有用である。そのため、これらの化合物は癌に対して優れた治療効果を有する。
本発明の医薬組成物は(i)安全有効量の本発明化合物または薬学的に許容される塩と(ii)薬学的に許容される賦形剤または担体と含む。本明細書で用いられるように、用語「安全有効量」とは患者の病症の改善に十分だが、何らかの重度な副作用を引き起こすことがない化合物の量である。通常、医薬組成物は、本発明化合物を0.01〜100mg/製剤で、好ましくは0.10〜10mg/製剤で含有する。一部の実施形態において、「1製剤」とはカプセルまたは錠剤である。
経口投与に用いられる固体剤形は、カプセル、錠剤、丸剤、粉剤および顆粒剤を含む。これらの固体剤型において、活性化合物は少なくとも1種類の通常の不活性賦形剤(または担体)、たとえばクエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムと混合するか、あるいは(a)充填剤または相溶剤、たとえば、でん粉、乳糖、ショ糖、ブドウ糖、マンニトールやケイ酸、(b)バインダー、たとえば、ヒドロメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖やアラビアゴム、(c)保湿剤、たとえば、グリセリン、(d)崩壊剤、たとえば、寒天、炭酸カルシウム、馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉、アルギン酸、一部の複合ケイ酸塩や炭酸ナトリウム、(e)溶解遅延剤、たとえばパラフィン、(f)吸収促進剤、たとえば、アンモニウム化合物、(g)湿潤剤、たとえばセタノールやグリセリンモノステアレート、(h)吸着剤、たとえば、カオリン、また(i)潤滑剤、たとえば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムまたはこれらの混合物、のような成分と混合する。カプセル、錠剤および丸剤において、剤形にさらに緩衝剤を含んでもよい。
経口投与に用いられる液体剤形は、薬学的に許容される乳剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤またはチンキ剤を含む。活性化合物の他、液体剤形は、さらに本分野で既知の通常の不活性希釈剤、たとえば、水またはほかの溶媒、相溶剤および乳化剤、たとえば、エタノール、イソプロパノール、炭酸エチル、酢酸エチル、プロピレングリコール、3-ブタンジオール、ジメチルホルムアミドおよび油、特に、綿実油、落花生油、コーン油、オリーブ油、ヒマシ油やゴマ油またはこれらの混合物などを含んでもよい。
活性化合物のほか、懸濁液は懸濁剤、たとえばエトキシ化イソオクタデカノール、ポリオキシエチレンソルビトールやソルビタンエステル、微晶質セルロース、メトキシアルミニウムや寒天、またはこれらの混合物などを含んでもよい。
胃腸外注射用組成物は、生理的に許容される無菌の水溶液または無水溶液、分散液、懸濁液や乳液、および無菌の注射液または分散液に再溶解することができる無菌粉末を含む。適切な水性または非水性担体、希釈剤、溶媒または賦形剤は、水、エタノール、多価アルコールおよびこれらの適切な混合物を含む。
本発明化合物は、単独で施用してもよいし、あるいは他の薬学的に許容される化合物と組み合わせて施用してもよい。
医薬組成物を使用する場合、安全有効量の本発明化合物を治療が必要な哺乳動物(たとえばヒト)に投与または送達するが、この時の投与量は薬学的に有効な量である。体重が約60kgの人に対し、一日の投与量は通常、1〜2000mg、好ましくは20〜500mgである。もちろん、特定の投与量は、ほかの要素、たとえば施用形態、患者の健康状況などにもよるが、これらはいずれも熟練な医師の技術の範囲内にある。
本発明はキナーゼ阻害剤および/またはヒストン脱アセチル化酵素阻害剤として有用な新規な複素環式化合物を提供する。
本発明はこられの新規な式(I)複素環式化合物がCDK4、CDK6および/またはHDACを抑制する活性に対して突出した作用を有する。
以下、具体的な実施例を参照してさらに本発明を説明する。これらの実施例は本発明を説明するために用いられるものだけで、本発明の範囲の制限にはならないと理解されるものである。別途に説明しない限り、部と百分率は重量で計算される。
2-t-ブトキシカルボニル-7-(6-ニトロピリジン-3-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン(3b)(0.45 g,70%,0.91 mmol)、ラネーニッケル(5.9 mg,0.10 mmol)および水加ヒドラジン(45.2 mg,0.91 mmol)のメタノール(15 mL)溶液を室温で1時間撹拌した。セライトでろ過した後、ろ液を濃縮させ、黄色固体として粗製化合物3cを得た(280 mg、2ステップ収率30%)。ESI+ m/z 319.4 (M + 1)。
II/II'(200 mg、〜0.6 mmol)および2-t-ブトキシカルボニル-7-(6-アミノピリジン-3-イル)-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン(3c)(280 mg、0.78 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(116 mg、0.90 mmol)のトルエン(3 mL)における混合物を120℃で一晩撹拌した。 真空で揮発物を除去した後、残留物を分取HPLCによって精製し、黄色固体の化合物3dを得た(40 mg、収率11%)。ESI+ m/z 588.3 (M + 1)。
化合物4d(2.0 g, 5.6 mmol)のDMF(20 mL)溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.6 mL, 28 mmol)および5-ブロモ-2-ニトロピリジン(1.14 g, 5.6 mmol)を滴下した。混合物を100℃で一晩撹拌した。反応完了後、水(50 mL)でクエンチングし、ジクロロメタン(3×50 mL)で抽出した。有機相を合併し、減圧で濃縮させ、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して黄色油状物として異性体4e-1(250 mg、収率11%)と4e-2(800 mg、収率35%)を得た。 化合物4e-1: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 9.09 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.24 (dd, J = 9.6 Hz and 2.8 Hz, 1H), 6.70-6.50 (m, 4H), 6.52 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.67-3.25 (m, 2H), 3.23 (s, 2H), 3.00-2.80 (m, 2H), 2.63-2.57 (m, 2H), 2.48-2.30 (m, 2H); ESI+ m/z 404.8 (M + 1); 化合物 4e-2: 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ (ppm) 8.22 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 9.2 Hz and 2.8 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.68 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.95-3.90 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.67-3.60 (m, 2H), 3.34 (s, 2H), 2.96-2.92 (m, 2H), 2.65-2.60 (m, 2H), 2.45-2.35 (m, 2H); ESI+ m/z 404.8 (M + 1)。
4e-2(800 mg, 2 mmol)のトリフルオロ酢酸(4 mL)溶液をマイクロ波で130℃に加熱して4時間反応させた。反応完了後、濃縮させて褐色油状物の粗製品4f-2(800 mg)を得た。ESI+ m/z 285.0 (M + 1)。
化合物II'(45.9 mg, 0.13 mmol)、化合物5c(35 mg, 0.1 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(26 mg, 0.2 mmol)および乾燥トルエン(4 mL)をマイクロ波反応器で130℃に加熱して10時間反応させた。混合物を濃縮させ、そして分取HPLCによって精製して5dを得た(16 mg、収率25.5%)。
化合物6を化合物5の製造と同様の方法によって合成した。
化合物7Rは購入されたキラルな出発原料7bRで上記化合物7の製造と同様の工程によって製造された。
化合物7Sは購入されたキラルな7bSで上記化合物7の製造と同様の方法によって製造された。
12b(17 mg, 0.089 mmol)、12c(20 mg, 0.045 mmol, 文献J. Med. Chem. 2005, 48(7), 2388-2406に従って製造された)、HATU(38 mg, 0.099 mmol)およびDIPEA(25 mg, 0.198 mmol)のDMF(3 mL)における混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をそのまま分取HPLC(SunfireTMPrep C18カラム、10 μm × 19 × 150 mm。移動相A:水(0.1% ギ酸)、移動相B:アセトニトリル、流速(ml/min):25)によって精製し、黄色固体の化合物12を得た(12.8 mg、収率46%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz): δ 10.34 (s, 1H), 10.17 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.08 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 8.8 Hz, 3.2 Hz, 1H), 5.88-5.77 (m. 1H), 3.61 (br, s, 4H), 3.16-3.11 (m, 4H), 2.42 (s, 3H), 2.35 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.31 (s, 3H), 2.27-2.21 (m, 2H), 1.95-1.88 (m, 4H), 1.80-1.74 (m, 2H), 1.60-1.57 (m, 2H), 1.52-1.44 (m, 4H), 1.30-1.24 (m, 4H); MS (ESI): 619.3 (M+H)+ 。
0℃において、化合物16c(35 mg, 0.051 mmol)のジクロロメタン(1 mL)溶液に4M 塩化水素の1,4-ジオキサン溶液(0.2 mL)を入れた。反応液を室温で3時間撹拌した。混合物を室温において減圧で濃縮させ、残留物を分取HPLC(条件は実施例12と同様)によって精製して黄色固体の化合物16を得た(8.96 mg、収率27%)。 1H NMR (DMSO-d6 , 400 Hz) δ 11.25-11.13 ( br s, 1H), 10.10 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.04 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.87-7.65 (m, 3H), 7.50-7.33 (m, 3H), 5.87-5.75 (m, 1H), 3.58 (s, 2H), 3.60-3.50 (m, 2H), 3.28-3.03 (m, 6H), 2.42 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.29-2.16 (m, 2H), 1.94-1.71(m, 4H), 1.64-1.51 (m, 2H); MS: 597.3 [M + H]+。
室温で17b(46 mg, 0.11 mmol)の1:1のメタノールと水(5 mL)における混合物にLiOH(46 mg, 1.09 mmol)を入れ、混合物を50℃で5時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、2N 塩酸でpH=5に調整した。水溶液を酢酸エチル(5 mL×3)で抽出した。有機相を合併して飽和食塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮させて淡褐色固体の化合物17cを得た(44 mg、収率99%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 Hz) δ 13.06 (br s, 1H), 10.84 (s, 1H), 9.09 (s, 1H), 8.85-8.84 (m, 1H), 8.31-8.24 (m, 2H), 5.93-5.83 (m, 1H), 2.44 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 2.31-2.21 (m, 2H), 2.01-1.92 (m, 2H), 1.88-1.76 (m, 2H), 1.68-1.59 (m, 2H)。
上記の経路に従って化合物23を得た。 MS: 609.3 [M + H]+。
CDK2、CDK4およびCDK6キナーゼテスト:
移動度シフト測定来によってFAMで標識されたポリペプチドのリン酸化の比率をモニタリングすることによって(ポリペプチド18はCDK2 / CycA2に、ポリペプチド8はCDK4 / CycD3に使用された)、CDKの各サブタイプのCDK2 / CycA2、CDK4 / CycD3およびCDK6 / cycD3の体外酵素活性を測定した。 CDK2/CycA2およびCDK6/cycD3は、50 mM HEPES(pH7.5)、10 mM MgCl 2、0.0015%Brij-35および2 mMジチオトレイトールのような緩衝液の条件において活性をテストした。CDK4 / CycD3は、 20 mM HEPES(pH7.5)、10 mM MgCl 2、0.01%Triton X-100および2 mMジチオトレイトールのような緩衝液の条件において活性をテストした。100%DMSOで化合物を最終的に必要な最高阻害剤濃度の50倍にし、かつ3倍段階希釈法によって合計10個の濃度の溶液を調製した。各キナーゼのサブタイプ、酵素および基質の使用量は、CDK2/CycA2 12 nM、ATP Km 39 μM、CDK4/CycD3 10 nM、ATP Km 221μM、CDK6/cycD3 15 nM、ATP Km 800μMであった。 28℃でそれぞれ60分間、180分間、60分間テストし、反応は停止溶液(50 mM EDTA、0.015% Brij-35、0.2% コーディング試薬#3および100 mM HEPES (pH 7.5))で停止させた。Caliper EZ Readerによって転換率を収集した。Xlfit excelロードバージョン4.3.1で投与量-反応曲線をフィットしてIC 50値を計算した。
代表的な化合物のテスト結果は下記表1に示した。
化合物のHDAC-1、HDAC-2およびHDAC-6機能に対する抑制作用は体外で384ウェルプレートにおいて行われる最適化の均質測定によって確認した。このテストにおいて、組み換えられた全長のHDAC-1、HDAC-2またはHDAC-6タンパク質(BPS Biosciences)をKm図における濃度のAc-ポリペプチド-AMCとともに培養した。 反応をTrisベースの測定緩衝液において行った後、脱アセチル化酵素およびトリプターゼの酵素活性で基質の7-アミノ-4-メチルクマリンから蛍光を放出させた。 蛍光の測定はマルチモードマイクロプレートリーダー(Synergy MX、355nm励起および460nm放出)によって行われた。 データはそれぞれのプレートに基づいて分析することによって、蛍光の時間に対する線形範囲を確認した。データをGraphPad Prism V5.0ソフトによってフィッティングし、公式(Y =底部+(頂部 - 底部)/(1 + 10 ^((LogIC50-X)×傾き)によってIC50値を得たが、Yは%抑制で、Xは化合物濃度であった。
以上、特定の例および実施例を参照して本発明を説明したが、なんらかの形式で本発明の範囲に制限するものにならない。もちろん、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、公開された具体的な例示および実施例に対して様々な変更および添加を行ってもよく、このような変更および添加は本発明の一部と見なす。
Claims (13)
- 式(I)で表される化合物、そのジアステレオマーおよびエナンチオマー、
UがNHであり、
XおよびYが両方ともNであり、
ZがCHであり、各R8がそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1−8アルキル基、C2−8アルケニル基、C2−8アルキニル基、OR5、SR5、NR5R6、CN、C(O)R5、またはC(O)OR5であり、
TがOであり、
R2がシクロアルキル基であり、
R3がC(O)CH 3 であり、
R 4 がメチルであり、
各R5およびR6がそれぞれ独立に水素、C1−8アルキル基、C2−8アルケニル基、C2−8アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、またはヘテロアリール基であるか、
あるいは、R5およびR6がこれらに連結する窒素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSである0〜3個の更なるヘテロ原子を含有する3〜9員環を形成し、
各R9およびR10がそれぞれ独立に水素またはC1−8アルキル基であるか、あるいは、R9およびR10がこれらに連結する炭素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSである0〜3個の更なるヘテロ原子を含有する3〜9員環を形成し、
Aが式(II)、式(IV)または式(V)であり、
R 1 が(CH 2 ) p −V−(CH 2 ) q C(O)NH(OH)であり、
dとeの合計が2以上であることを条件として、各dおよびeがそれぞれ独立に0、1、2、または3であり、
各fはそれぞれ独立に1、2、または3であり、かつ
各gおよびhはそれぞれ独立に2、3、または4であり、
Wがアリール基またはヘテロアリール基であり、
式(II)の場合、Hetが、それぞれ独立にN、O、S、S(O)またはS(O)2である0〜5個のヘテロ原子を含有する、4〜15員の単環または多環式の複素環またはシクロアルキル基であり(ここで、多環式の複素環またはシクロアルキル基が橋架け環構造またはスピロ環構造を含む)、
nが1であり、R1が(CH2)p−V−(CH2)qC(O)NH(OH)であり、
各pおよびqがそれぞれ独立に0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10であり、
VがCH2、CH=CH、C≡C、O、S、NR13、C(O)、OC(O)、C(O)O、OC(O)O、C(O)NH、NHC(O)、NHC(O)NH、S(O)、S(O)2、S(O)2NH、NHS(O)2、C1−8アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CR14R15、またはV1(CH2)tV2であり、
R13が水素、C1−4アルキル基、C(O)R5、またはS(O)2R5であり、
R14およびR15がそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1−4アルキル基、C2−4アルケニル基、C2−4アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、OC(O)R5、NR6C(O)R5、またはS(O)2R5であるか、あるいはR14およびR15がこれらに連結する炭素原子とともに任意にそれぞれ独立にN、OまたはSである0〜3個のヘテロ原子を含有する3〜9員環を形成し、
V1およびV2がそれぞれ独立にCH=CH、C≡C、O、S、NR13、C(O)NH、NHC(O)、S(O)2、S(O)2NH、NHS(O)2、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基であり、
tが0、1、2、3、4、または5であり、
V、V1、V2、p、qおよびtが化学的に安定した構造を形成する要件に適うことを条件とし、
式(IV)の場合、EがNまたはCR11であり、ここで、R11が水素、C1−4アルキル基、またはOR5であり、
各K、M、PおよびQはそれぞれ独立にNまたはCR 8 であり、
JがO、S、NR12、CR9R10、C(O)、S(O)、またはS(O)2であり、
GがNR 12 であり、
kが0、1、2、または3であり、
各R1aがそれぞれ独立に水素、ハロゲン、C1−4アルキル基であるか、あるいは2つのR1aがこれらに連結する炭素原子とともにカルボニル基(=O)を形成し、
R12 が(CH2)p−V−(CH2)qC(O)NH(OH)であり、
各a、bおよびcがそれぞれ独立に0、1、2、または3であり、
「*」がキラル中心を表し、
式(V)の場合、W、nおよびR1が式(II)で定義されるものと同様であり、かつ
ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基またはヘテロアリール基が任意にそれぞれ独立に、ハロゲン、C1−8アルキル基、C2−8アルケニル基、C2−8アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO2、OR5、SR5、NR5R6、C(O)R5、C(O)OR5、C(O)NR5R6、またはS(O)2R5からなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく、
別途に説明しない限り、前記のアリール基は6〜12個の炭素原子を含み、ヘテロアリール基は5〜15員のヘテロアリール基であり、シクロアルキル基はC3−8シクロアルキル基であり、かつ複素環基は3〜12員の複素環基である、
またはそれらの相応する薬学的に許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物。 - Aが式(II)であり、Wがピリジニルであり、Hetが4〜8員の単環式複素環あるいはそれぞれ独立にNまたはOである1〜4個のヘテロ原子を含有する9〜15員の橋架けまたはスピロ二環であり、nは1であり、かつR1は(CH2)p−V−(CH2)qC(O)NH(OH)である、請求項1または2に記載の化合物。
- Aが式(IV)であり、K、M、PおよびQのうちの多くとも一つがNであり、JがO、NH、NCH3、NC(O)CH3またはCH2であり、EがNであり、a、bおよびcがそれぞれ独立に1である、請求項1に記載の化合物。
- JがOであり、EがNであり、かつGがNR12またはOであり、a、bおよびcがそれぞれ独立に1であり、kが0、1、または2であり、R1aが独立に水素であるか、あるいは2つのR1aはこれらに連結する炭素原子とともにカルボニル基(C=O)を形成し、
R12 が(CH2)p−V−(CH2)qC(O)NH(OH)である、
請求項1または4に記載の化合物。 - Aが式(V)であり、Wがピリジニル基であり、nが1であり、かつR1が(CH2)p−V−(CH2)qC(O)NH(OH)である、請求項1に記載の化合物。
- 存在する場合、各pおよびqがそれぞれ独立に0、1、2、3、4、5、6であり、VがCH2、CH=CH、C≡C、O、NR13、C(O)、C(O)O、C(O)NH、S(O)2、S(O)2NH、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、V1(CH2)tV2であり、ここで、V1およびV2がそれぞれ独立にCH=CH、O、NR13、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基から選択され、tが0、1、2、または3であり、かつR13が水素、C1−4アルキル基であり、V、V1、V2、p、qおよびtの選択が化学的に安定した構造を形成する要件に適うことを条件とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
- 存在する場合、pが0、1、2であり、qが0、1、2、3、4、5、6であり、VがCH2、C(O)、C(O)NH、アリール基、V1(CH2)tV2であり、ここで、V1およびV2が独立にCH=CH、アリール基から選択され、tが0であり、V、V1、V2、p、qおよびtの選択が化学的に安定した構造を形成する要件に適うことを条件とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む、医薬組成物。
- サイクリン依存性キナーゼおよびヒストン脱アセチル化酵素により仲介される疾患または病状を処置および/または予防するための医薬組成物の製造のための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物の使用。
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