JP6951294B2 - 錠剤および錠剤印刷装置 - Google Patents

錠剤および錠剤印刷装置 Download PDF

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Description

本発明は、錠剤および錠剤印刷装置に関する。
近年、錠剤に対し印字を行う装置が急速に普及しており、薬剤名などが印刷されて識別性がより向上した錠剤が増えつつある。特にここ最近では、印刷用の版が要らず、錠剤に対して1錠毎に異なる画像を印刷可能であるというインクジェット方式の利点を活かし、薬剤名だけでなく錠剤のロット番号、消費期限、および、偽薬防止のためのセキュリティコードなどの情報を錠剤毎に可変的に印刷しようという試みが試験的になされるようになってきた。また、これらの情報を2次元バーコードで錠剤に印刷することも提案されている(例えば特許文献1)。
特開平8−712号公報
錠剤に印刷する情報の量を増やすためには、より大きいサイズで2次元バーコードを印刷することが有効である。ところで、錠剤の表面には割線が形成される場合がある。割線とは、錠剤を半分に割るための溝である。このような錠剤の表面に、大きなサイズの2次元バーコードを印刷すると、当該2次元バーコードと割線とが重なり得る。このような錠剤上の2次元バーコードを読み取り装置で読み取る際には、2次元バーコードの全体に焦点を合わせることが困難となり、ひいては読み取りが困難となる。また、その撮像画像において、割線と重なる領域で2次元バーコードが歪むこともある。この場合にも、2次元バーコードの読み取りは困難となる。
そこで、本願は、割線を避けつつも、より情報量の大きなコードが印刷された錠剤、および、当該錠剤を印刷できる錠剤印刷装置を提供することを目的とする。
錠剤の第1の態様は、表面に割線が形成された錠剤本体と、前記表面のうち前記割線によって区画された一方の第1区画領域内に定着したインク層であって、第1分割多次元バーコードを示す第1インク層と、前記表面のうち前記割線によって区画された他方の第2区画領域内に定着したインク層であって、前記第1分割多次元バーコードと共に原情報を構成する第2分割多次元バーコードを示す第2インク層とを備え、前記第1分割多次元バーコードおよび前記第2分割多次元バーコードは、分割されているか否かを示す分割情報を含む
錠剤の第2の態様は、第1の態様にかかる錠剤であって、前記第1区画領域のうち前記第1分割多次元バーコードが示される第1画像領域は、前記第2区画領域のうち前記第2分割多次元バーコードが示される第2画像領域と、前記割線に対して対称である。
錠剤の第3の態様は、第1または第2の態様にかかる錠剤であって、前記錠剤本体の裏面のうち、前記第1区画領域と平面視で重なり合う第3区画領域内に定着し、前記第2分割多次元バーコードを示す第3インク層と、前記裏面のうち前記第2区画領域と平面視で重なり合う第4区画領域内に定着し、前記第1分割多次元バーコードを示す第4インク層とを更に備える。
錠剤印刷装置の第1の態様は、錠剤印刷装置であって、表面に割線が形成された錠剤本体を所定の搬送方向に搬送する搬送機構と、前記錠剤本体を撮像して第1撮像画像を生成する第1カメラと、前記第1カメラに対して前記搬送方向の下流側に設けられ、前記錠剤本体に印刷を行う第1印刷部と、原情報を所定の変換規則に従って第1分割多次元バーコードおよび第2分割多次元バーコードに変換する分割コード生成部と、前記第1撮像画像に基づいて前記錠剤本体の前記表面上の前記割線を特定し、特定した前記割線に基づいて把握される第1区画領域内および第2区画領域内にそれぞれ前記第1分割多次元バーコードおよび前記第2分割多次元バーコードを印刷するように前記第1印刷部を制御する印刷制御部とを備え、前記第1分割多次元バーコードおよび前記第2分割多次元バーコードは、分割されているか否かを示す分割情報を含む

錠剤印刷装置の第2の態様は、第1の態様にかかる錠剤印刷装置であって、第2カメラおよび第2印刷部を更に備え、前記搬送機構は複数の錠剤本体を搬送し、前記第1カメラは、前記複数の錠剤本体の一方面を撮像し、前記第2カメラは、前記第1印刷部に対して上流側に設けられ、前記複数の錠剤本体の他方面を撮像して第2撮像画像を生成し、前記第1印刷部は、前記錠剤本体の前記一方面に対して印刷を行い、前記第2印刷部は、前記第1カメラおよび前記第2カメラの両方に対して下流側に設けられ、前記複数の錠剤本体の前記他方面に対して印刷を行い、前記印刷制御部は、前記第1撮像画像および前記第2撮像画像に基づいて、前記錠剤本体の前記表面上の前記割線を特定し、特定した前記割線に基づいて把握される前記第1区画領域内および前記第2区画領域内には、それぞれ前記第1分割多次元バーコードおよび前記第2分割多次元バーコードを印刷するように、かつ、前記錠剤本体の裏面のうち平面視において前記第1区画領域と重なる第3区画領域内には、前記第2分割多次元バーコードを、前記第2区画領域と重なる第4区画領域内には、前記第1分割多次元バーコードを、それぞれ印刷するように、前記第1印刷部および前記第2印刷部を制御する。
錠剤の第1の態様によれば、第1分割多次元バーコードおよび第2分割多次元バーコードが割線を避けて形成されることとなる。よって、読み取り装置は第1分割多次元バーコードおよび第2分割多次元バーコードを読み取りやすい。しかも、第1区画領域および第2区画領域の両方に多次元バーコードを形成するので、より情報量の大きい原情報を錠剤に表示することができる。
錠剤の第2の態様によれば、読み取り装置が第1分割多次元バーコードおよび第2分割多次元バーコードを読み取りやすい。
錠剤の第3の態様によれば、割線を境界として錠剤を割って2つの錠剤片を得ることができる。しかも、一つの錠剤片の表裏にそれぞれ第1分割多次元バーコードおよび第2分割多次元バーコードが示されている。よって、当該一つの錠剤片のみで原情報を復元することができる。
錠剤印刷装置の第1の態様によれば、第1の態様にかかる錠剤の製造に資する。
錠剤印刷装置の第2の態様によれば、第3の態様にかかる錠剤の製造に資する。
本願明細書に開示される技術に関する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、さらに明白となる。
錠剤の構成の一例を概略的に示す平面図である。 比較例にかかる錠剤の構成の一例を概略的に示す平面図である。 錠剤印刷装置の構成の一例を概略的に示す図である。 搬送ドラムおよび第1搬送ベルトの外観の一例を示す斜視図である。 錠剤印刷装置の動作の一例を示すフローチャートである。 錠剤印刷装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第1外観検査カメラによる撮像結果の一例を概略的に示す図である。 第2外観検査カメラによる撮像結果の一例を示す図である。 第1印刷部による印刷結果の一例を示す図である。 第3外観検査カメラによる撮像結果の一例を示す図である。 第2印刷部による印刷処理結果の一例を示す図である。 裏面側から見た錠剤の構成の一例を概略的に示す平面図である。 第1印刷部による印刷処理結果の一例を示す図である。 第2印刷部による印刷処理結果の一例を示す図である。 錠剤の構成の一例を概略的に示す平面図である。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。
なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされるものである。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
また、以下に記載される説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「側」または「底」などの特定の位置と方向とを意味する用語が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、実際に実施される際の方向とは関係しないものである。
また、以下に記載される説明において、「第1の」、または、「第2の」などの序数が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、これらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
また以下に参照する図面において、適宜にXYZ座標系が付記されることがある。ここでは、Z軸は鉛直方向に沿うように配置され、X軸およびY軸は水平方向に沿うように配置されている。
第1の実施の形態.
<錠剤>
図1は、錠剤9の構成の一例を概略的に示す平面図である。錠剤9は例えばOD(Oral Disintegration)錠、素錠、FC(Film Coating)錠または糖衣錠などの錠剤である。錠剤9は医薬品用途の錠剤であってもよく、食品用途の錠剤であってもよい。食品用途の錠剤の例としては、サプリメント等の健康食品およびラムネ等の錠菓が挙げられる。
図1に例示するように、この錠剤9は、錠剤本体91と、錠剤本体91の表面に定着したインク層921,922とを備えている。
<錠剤本体>
錠剤本体91は、錠剤9の本来的な効能(あるいは味)を発揮するための成分を含んでいる。錠剤本体91は、その成分を含んだ錠剤材料が一定の形状に圧縮および/または成形されることにより製造される。この錠剤本体91は、インク層921,922を形成する前の錠剤である、ともいえる。錠剤本体91は例えば円盤状の形状を有している。ただし、錠剤本体91は必ずしも円盤形状に限らず、任意の形状を有していてもよい。
図1に例示するように、錠剤本体91の一方の第1主面(以下、表面と呼ぶ)91aには、割線911が形成されている。割線911は、錠剤本体91の表面91a上に形成された溝であって、表面91aの中心を通って直線的に延在している。つまり、割線911は表面91aの直径に沿って延在している。この割線911により、例えば服薬者は錠剤9を2つに割りやすい。
以下では、割線911によって区画された表面91aの一方の領域を第1区画領域91a1と呼び、他方の領域を第2区画領域91a2と呼ぶ。
ここでは一例として、錠剤本体91の第2主面(以下、裏面と呼ぶ)には、割線は形成されておらず、またインク層も形成されていないものとする。
<インク層>
インク層921は第1区画領域91a1内において、割線911を避けて形成されている。インク層922は第2区画領域91a2内において、割線911を避けて形成されている。つまり、インク層921,922のいずれもが割線911とは重なっていない。インク層921,922は割線911に対して互いに反対に位置しており、割線911を隔てて互いに離れている。図1の例では、インク層921,922の配列方向(紙面縦方向)は割線911の延在方向と略直交している。
インク層921,922は、錠剤本体91の表面91aに対して印刷が行われることで形成される。具体的には、所定の錠剤印刷装置によって錠剤本体91の表面91aにインクが吐出され、そのインクが表面91aに定着することによりインク層921,922が形成される。錠剤印刷装置の一例については後に詳述する。
インクは少なくとも色材および溶媒を含んでいる。色材は、インクの溶媒中に溶け込む染料であってもよく、あるいは、インクの溶媒中に分散される顔料であってもよい。染料が採用される場合、インク層921,922は、錠剤本体91の表面91aからインクが染み込んだ部分に相当し、顔料が採用される場合、インク層921,922は、錠剤本体91の表面91a上でインクが乾燥した乾燥皮膜に相当する。インクには、色材および溶剤の他、適宜に、分散剤、表面張力調整剤、湿潤剤、水溶性樹脂、有機アミン、界面活性剤、pH(水素イオン指数)調整剤、キレート化剤、防腐剤、粘度調整剤および消泡剤の少なくともいずれか一つが含まれていてもよい。
錠剤9は人に経口投与されるので、インク層921,922は、可食性を有する材料によって形成されることが好ましい。ここでいう「可食性」とは、人による摂食が認められていることを意味し、より具体的には、薬事法等の法律によって医薬品もしくは医薬品添加物として認められているもの、および/または、食品衛生法等の法律によって食品もしくは食品添加物として認められているものを意味する。
<多次元バーコード>
図1に例示するように、インク層921は分割多次元バーコード(以下、分割コードと呼ぶ)MC1を示し、インク層922は分割コードMC2を示している。図1に例示するように、分割コードMC1および分割コードMC2の各々には、平面座標上に複数のセルC1が設定される。複数のセルC1はマトリクス状に配置されており、各セルC1は矩形状の形状を有している。図1の例では、各セルC1の形状を図示すべく、各セルC1の輪郭に沿って破線が示されているものの、実際には、この破線が印刷される必要はない。各セルC1は自身の状態(例えば色)に基づいて多値を表現する。例えば各セルC1には適宜に黒色および白色のいずれか一方が付加される。この場合、各セルC1は自身に付加された白色および黒色によって2値を表現することができる。分割コードMC1および分割コードMC2はセルC1の平面座標における色(白黒)パターンに応じて各種の情報を表現することができる。このような分割コードとしては、例えばQR(Quick Response)コード(登録商標)における分割コードを採用できる。
分割コードMC1および分割コードMC2は一纏まりの情報(以下、原情報と呼ぶ)を構成している。読み取り装置は錠剤9を撮像して分割コードMC1および分割コードMC2を読み取り、これらを連結することで原情報を再現する。原情報は、例えば、錠剤9に関する情報および服薬者に関する情報の少なくともいずれか一方を含む。錠剤9に関する情報としては、例えば、その錠剤9の名前(錠剤名)、ロット番号、製造年月日、消費期限、用量、用法および偽薬防止のセキュリティコードなどの情報が挙げられる。服薬者に関する情報としては、例えば、服薬者の氏名、年齢、身長、体重および服薬履歴などの情報が挙げられる。
分割コードMC1および分割コードMC2の各々には、分割されているか否かを示す分割有無情報、その分割数を示す分割数情報、および、自身の分割位置を示す分割位置情報が含まれている。例えば分割コードMC1は、原情報の符号列をその途中の位置を境界として2分割したときに、その先頭側に位置する符号列(第1分割情報と呼ぶ)を、多次元バーコードに変換して得られる分割コードであり、分割コードMC2は、その末尾側に位置する符号列(第2分割情報と呼ぶ)を多次元バーコードに変換して得られる分割コードである。読み取り装置は、分割有無情報、分割数情報および分割位置情報に基づいて、分割コードMC1および分割コードMC2を互いに連結する。
具体的には、読み取り装置は、イメージセンサと、ディスプレイと、制御部とを有している。イメージセンサは例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサであって、錠剤9を撮像して、その撮像画像を制御部に出力する。制御部はこの撮像画像をディスプレイに表示してもよい。ディスプレイは例えば液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどのディスプレイである。制御部は撮像画像に基づいて分割コードMC1および分割コードMC2を抽出する。そして制御部は、予め決められた変換規則に従って、分割コードMC1および分割コードMC2を変換してそれぞれ第1分割情報および第2分割情報を復元し、これらを連結することで原情報を復元する。制御部は、復元した原情報をディスプレイに表示する。これにより、ユーザは原情報を確認することができる。
以上のように、錠剤9では、原情報が分割コードMC1および分割コードMC2によって表現されている。よって、原情報を一つの多次元バーコードで表現する場合に比べて、分割コードMC1および分割コードMC2の個々のサイズを低減することができる。したがって、錠剤9においては分割コードMC1および分割コードMC2を割線911を避けて、それぞれ第1区画領域91a1内および第2区画領域91a2内に形成することができる。つまり、分割コードMC1および分割コードMC2を割線911と重ならない領域にそれぞれ形成できるのである。
図2は、比較例にかかる錠剤9’の構成の一例を概略的に示す平面図である。図2の例では、インク層921およびインク層922の替わりにインク層92が形成されている。インク層92は多次元バーコードMCを示している。言い換えれば、分割コードMC1および分割コードMC2の替わりに、多次元バーコードMCが錠剤本体91の表面91aに印刷されている。多次元バーコードMCは、原情報を変換して得られるコードであり、その多次元バーコードMCのサイズは分割コードMC1および分割コードMC2のいずれのサイズよりも大きい。図2の例では、多次元バーコードMCの一部は割線911上に印刷されている。
割線911は表面91a上に形成される溝であるので、読み取り装置のイメージセンサが錠剤9’を撮像する際に、そのイメージセンサの撮像面と多次元バーコードMCとの間の距離は、割線911において長くなり、割線911以外の領域において短くなる。したがって、多次元バーコードMCの全体に対して焦点を合わせることは難しい。また、イメージセンサが生成した撮像画像において、割線911と重なるセルC1には歪みが生じやすい。
これに対して、本実施の形態にかかる錠剤9においては、割線911と重ならない領域に、分割コードMC1および分割コードMC2がそれぞれ形成されている。したがって、読み取り時において、分割コードMC1および分割コードMC2の両方に対して焦点を合わせることが容易であり、また、その撮像画像において、割線911に起因したセルC1の歪みを回避することができる。
また分割コードMC1および分割コードMC2が原情報を構成するので、分割コードMC1および分割コードMC2の各々と同じサイズの一つの多次元バーコードが印刷される場合に比して、大きな情報量を表現できる。
<対称性>
図1に例示するように、第1区画領域91a1において分割コードMC1が示される画像領域は、第2区画領域91a2において分割コードMC2が示される画像領域と、割線911に対して略対称であってもよい。
これによれば、読み取り装置において、分割コードMC1および分割コードMC2を読み取りやすい。なぜなら、分割コードMC1に対する分割コードMC2の位置および向きが予め決められるので、読み取り装置は、当該位置および当該向きを検出する処理をより短時間で実行することができるからである。
<錠剤印刷装置>
次に、錠剤に対して分割コードを印刷できる錠剤印刷装置の一例を説明する。図3は、錠剤印刷装置の構成の一例を概略的に示す図である。図3に例示されるように、錠剤印刷装置1は、錠剤本体91の表裏両面に対して印刷処理を行うことができる装置である。ここではまず、錠剤本体91の表面9aのみに分割コードMC1および分割コードMC2を印刷する場合について説明する。
例えば錠剤印刷装置1は、ホッパー8と、搬送機構(搬送ドラム10、第1搬送ベルト20および第2搬送ベルト30)と、第1外観検査カメラ51と、第2外観検査カメラ52と、第3外観検査カメラ53と、第1印刷部61と、第2印刷部62とを備える。また、錠剤印刷装置1は、装置に設けられた各駆動部を制御して錠剤9に対する検査処理および印刷処理を進行させる制御部3を備える。
ホッパー8は、錠剤印刷装置1の筐体5の天井部上側に設けられる。ホッパー8は、多数の錠剤本体91(印刷前の錠剤)を一括して装置内に投入するための投入部である。ホッパー8から投入された複数の錠剤本体91は、ホッパー8の傾斜面に沿って直進フィーダ122へ流れ込む。直進フィーダ122に供給された複数の錠剤本体91は、振動トラフの振動によって、回転フィーダ123側へ搬送される。そして、回転フィーダ123における回転台の回転による遠心力で、回転台の外周部付近へ集まる。そして、回転台の外周部付近に集まった錠剤本体91は、回転台の外周部から搬送ドラム10まで鉛直下向きに延びる供給フィーダ124によって、搬送ドラム10に供給される。
図4は、搬送ドラム10および第1搬送ベルト20の外観の一例を概略的に示す斜視図である。搬送ドラム10は、略円筒形状を有しており、回転駆動モータ(ここでは、図示しない)によってY軸方向に沿う中心軸を回転中心として時計回りに回転する。図4に例示されるように、搬送ドラム10の外周面には複数の吸着孔11が形成されている。本実施の形態では、搬送ドラム10の中心軸に沿って等間隔で5列に吸着孔11が形成されている。また、5列1組の吸着孔11が搬送ドラム10の外周面の周方向に沿って等間隔で複数行に設けられている。
吸着孔11の形状は、検査処理および印刷処理の対象物の形状に応じたものとなる。例えば、本実施の形態では円盤形状の錠剤本体91を処理するため、吸着孔11の形状も円形としている。吸着孔11のサイズは錠剤本体91の大きさよりもやや大きい。例えば、円盤形状の錠剤本体91の直径が約10mmであれば、吸着孔11の直径は約12mmとされる。
複数の吸着孔11の底部には吸着孔11よりも小さな小孔が設けられており、複数の吸着孔11のそれぞれは当該小孔を介して搬送ドラム10の内部に設けられた吸引機構(ここでは、図示しない)と連通している。当該吸引機構を作動させることによって、複数の吸着孔11のそれぞれに大気圧よりも低い負圧を作用させることができる。これによって、搬送ドラム10の各吸着孔11は1個の錠剤本体91を吸着保持することができる。
複数の錠剤本体91は、5列ずつ整列されて搬送されるものの、各錠剤本体91の表面91aが搬送ドラム10の内側(搬送ドラム10の中心側)を向いているか外側を向いているかはランダムである。また、搬送ドラム10によって搬送される各錠剤本体91の割線911の向きもランダムである。
また、搬送ドラム10の内部には、第1搬送ベルト20に対向する部位の近傍にブロー機構が設けられている。当該ブロー機構は、吸着孔11の底部に設けられた上記の小孔に向けて加圧されたエアーを吹き付ける。ブロー機構が小孔にエアーを吹き付けることによって、吸着孔11には大気圧よりも高い圧力を作用させることができる。これによって、吸着孔11による錠剤本体91の吸着状態を解除することができる。このように、搬送ドラム10に設けられた複数の吸着孔11の全体には吸引機構によって吸引力を作用させつつも、第1搬送ベルト20に対向している5列1行の吸着孔11についてはブロー機構によって吸着を解除することができる。吸着解除された錠剤本体91は第1搬送ベルト20に落下して受け渡される。よって、錠剤本体91は搬送ドラム10上の姿勢とは表裏が反転した姿勢で第1搬送ベルト20上を搬送される。また、この受け渡し時において、錠剤本体91はほとんど回転しないので、割線911の向きは維持される。
第1搬送ベルト20は錠剤本体91を搬送する。第1搬送ベルト20は、複数の保持板22をベルト状につなぎ合わせたものを一対のプーリ10Aに掛け渡して構成される。一対のプーリ10Aが駆動モータ(ここでは、図示しない)によって回転駆動されることによって、複数の保持板22からなるベルト状体が図3の矢印の方向に移動する。第1搬送ベルト20は、複数の保持板22からなるベルト状体の一部が搬送ドラム10の外周面に近接して対向するように設置されている。
図4に例示されるように、複数の保持板22のそれぞれにはベルトの幅方向(Y軸方向)に沿って等間隔で複数の吸着孔21が形成されている。本実施の形態では、各保持板22にY軸方向に沿って5列に吸着孔21が形成されている。第1搬送ベルト20の吸着孔21自体の形状および大きさは搬送ドラム10の吸着孔11と同じである。また、各保持板22に5列に並べられた吸着孔21の間隔も、搬送ドラム10の中心軸に沿って5列に並べられた吸着孔11の間隔と等しい。
吸着孔11と同様に、複数の吸着孔21の底部には吸着孔21よりも小さな小孔が設けられており、複数の吸着孔21のそれぞれは当該小孔を介して第1搬送ベルト20の内部に設けられた吸引機構と連通している。当該吸引機構を作動させることによって、複数の吸着孔21のそれぞれに大気圧よりも低い負圧を作用させることができる。これによって、第1搬送ベルト20の各吸着孔21は1個の錠剤本体91を吸着保持することができる。
プーリ10Aが回転駆動されることにより、吸着孔21に吸着された錠剤本体91は図3の矢印の方向に搬送される。後述のように、この第1搬送ベルト20による搬送中において、表面91aが外側を向いている錠剤本体91に対して第1印刷部61により印刷が行われる。なお、裏面に対しても印刷が行われる場合には、この第1搬送ベルト20による搬送中において、裏面91bが外側を向いている錠剤本体91に対しても印刷が行われる。裏面に対する印刷の具体例については第2の実施の形態で述べる。
また、第1搬送ベルト20の内部には、後述する第2搬送ベルト30に対向する部位の近傍にブロー機構が設けられている。当該ブロー機構は、吸着孔21の底部に設けられた上記の小孔に向けて加圧されたエアーを吹き付ける。ブロー機構が小孔にエアーを吹き付けることによって、吸着孔21には大気圧よりも高い圧力を作用させることができる。これによって、吸着孔21による錠剤本体91の吸着状態を解除することができる。錠剤本体91は鉛直下方に向いた姿勢で吸着解除されて、第2搬送ベルト30に落下して受け渡される。よって、錠剤本体91は第1搬送ベルト20上の姿勢とは表裏が反転した姿勢で第2搬送ベルト30上を搬送される。また、この受け渡し時において、錠剤本体91はほとんど回転しないので、割線911の向きは維持される。
第2搬送ベルト30の構成は、第1搬送ベルト20と概ね同様である。すなわち、第2搬送ベルト30は、複数の保持板をベルト状につなぎ合わせたものを一対のプーリ10Bに掛け渡して構成される。一対のプーリ10Bが駆動モータによって回転駆動されることにより、第2搬送ベルト30は図3の矢印の方向に移動する。第2搬送ベルト30は、複数の保持板からなるベルト状体の一部が第1搬送ベルト20に近接して対向するように設置されている。
第2搬送ベルト30の保持板にも、ベルトの幅方向(Y軸方向)に沿って等間隔で複数(本実施の形態では5列)の吸着孔が形成されている。
上記と同様に、第2搬送ベルト30の吸着孔には、第2搬送ベルト30の内部に設けられた吸引機構によって大気圧よりも低い負圧を作用させることができる。これによって、第2搬送ベルト30の各吸着孔は1個の錠剤本体91を吸着保持することができる。
後述のように、この第2搬送ベルト30による搬送中において、表面91aが外側を向いている錠剤本体91に対して第2印刷部62により印刷が行われる。なお、裏面に対しても印刷が行われる場合には、この第2搬送ベルト30による搬送中において、裏面が外側を向いている錠剤本体91に対しても印刷が行われる。裏面に対する印刷の具体例については第2の実施の形態で述べる。
また、第2搬送ベルト30の内部には、例えば3箇所にわたって、ブロー機構が設けられている。ブロー機構がエアーを吹き付けることによって第2搬送ベルト30の吸着孔に大気圧よりも高い圧力を作用させて当該吸着孔による錠剤9の吸着状態を解除することができる。
第2搬送ベルト30の3箇所のブロー機構は、いずれも下方または斜め下方に向けてエアーを吹き付ける。したがって、3箇所のブロー機構のうち、良品ダクト48に対向する部位に設けられたブロー機構がエアーを吹き付けることによって、吸着孔による錠剤9の吸着状態を解除して当該錠剤9を良品ダクト48に放出することができる。良品ダクト48に放出された錠剤9は良品回収ボックス58に回収される。
また、外観不良品ダクト47に対向する部位に設けられたブロー機構がエアーを吹き付けることによって、吸着孔による錠剤9の吸着状態を解除して当該錠剤9を外観不良品ダクト47に放出することができる。外観不良品ダクト47に放出された錠剤9は外観不良品ボックス57に回収される。
さらに、印刷不良品ダクト46に対向する部位に設けられたブロー機構がエアーを吹き付けることによって、吸着孔による錠剤9の吸着状態を解除して当該錠剤9を印刷不良品ダクト46に放出することができる。印刷不良品ダクト46に放出された錠剤9は印刷不良品ボックス56に回収される。
第1外観検査カメラ51は、所定領域を撮像するための撮像部であり、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)カメラまたはCCD(Charge Coupled Device)カメラである。
第1外観検査カメラ51は、撮像エリアが搬送ドラム10の外周面となるように当該外周面に対向して設置されている。
第1外観検査カメラ51は、搬送ドラム10の吸着孔11に吸着保持されて搬送される複数の錠剤本体91を撮像する。第1外観検査カメラ51の撮像エリアの大きさは適宜のものとすることが可能であるが、搬送ドラム10の円筒周面を撮像することとなるため、その円筒周面の広範囲にわたって焦点を合わせることは困難である。このため、第1外観検査カメラ51の撮像エリアは、少なくとも第1外観検査カメラ51に対向している5列1行の錠剤本体91を撮像可能な大きさであればよい。なお第1外観検査カメラ51が複数設けられ、それぞれが1つの錠剤本体91を順次撮像してもよい。
第2外観検査カメラ52は、第1搬送ベルト20の搬送方向に沿って搬送ドラム10との対向位置よりも下流側であって、かつ、第1印刷部61よりも上流側を撮像できる位置に設けられている。第2外観検査カメラ52は5列1行の錠剤本体91を撮像する。なお第2外観検査カメラ52は複数設けられて、それぞれが1つの錠剤本体91を順次撮像してもよい。
第3外観検査カメラ53は、第2搬送ベルト30の搬送方向に沿って第1搬送ベルト20との対向位置よりも下流側であって、かつ、第2印刷部62よりも上流側を撮像できる位置に設けられている。第3外観検査カメラ53は5列1行の錠剤本体91を撮像する。なお第3外観検査カメラ53は複数設けられて、それぞれが1つの錠剤本体91を順次撮像してもよい。
第1印刷部61および第2印刷部62は、複数のインクジェットヘッドを備えており、それらインクジェットヘッドからインクジェット方式によってインクの液滴を吐出する。インクジェットの方式は、ピエゾ素子(圧電素子)に電圧を加えて変形させることによってインクの液滴を吐出するピエゾ方式であってもよいし、ヒータに通電してインクを加熱することによってインクの液滴を吐出するサーマル方式であってもよい。
本実施の形態においては、医薬品などの錠剤に印刷処理を行うため、第1印刷部61および第2印刷部62から吐出するインクとしては、可食性のインクを使用することが望ましい。また、第1印刷部61および第2印刷部62の各々は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)および黒(K)の4色のインクを吐出可能であり、これらを混合することによってカラー印刷が可能である。
つまり、第1印刷部61は、シアンのインクが供給されるインクジェットヘッド61aと、マゼンタのインクが供給されるインクジェットヘッド61bと、イエローのインクが供給されるインクジェットヘッド61cと、黒色のインクが供給されるインクジェットヘッド61dとを有している。インクジェットヘッド61aはその下面に形成された吐出口を有している。インクジェットヘッド61aの吐出口は、錠剤9の搬送方向に対して交差する配列方向(例えば搬送方向に直交する方向)に沿って間隔を隔てて配列される。なお、インクジェットヘッド61aの吐出口は配列方向を行方向とし、搬送方向を列方向とした行列状に配列されてもよい。他の色に対応するインクジェットヘッド61b〜61dも同様である。
第2印刷部62も、各色に対応した複数のインクジェットヘッド62a〜62dを有している。第2印刷部62の構成は第1印刷部61の構成と同様である。
なお、第1印刷部61および第2印刷部62の各々が吐出するインクの色はこれに限られるものではない。また、それぞれのヘッドが吐出するインクの色が全て異なる色である必要はなく、一部のヘッドが吐出するインクの色が同じ色であってもよい。
第1印刷部61は、第1搬送ベルト20の搬送方向に沿って第2外観検査カメラ52よりも下流側に設けられている。第1印刷部61は、第1搬送ベルト20に対して鉛直上方に位置しており、第1搬送ベルト20とZ軸方向において対向する。第1印刷部61は、第1搬送ベルト20によって吸着保持されて搬送される複数の錠剤本体91に対して印刷処理を行う。
また、第2印刷部62は、第2搬送ベルト30の搬送方向に沿って第3外観検査カメラ53よりも下流側に設けられている。第2印刷部62は、第2搬送ベルト30に対して鉛直上方に位置しており、第2搬送ベルト30とZ軸方向において対向する。第2印刷部62は、第2搬送ベルト30によって吸着保持されて搬送される複数の錠剤本体91に対して印刷処理を行う。
なお、第1印刷部61および第2印刷部62は、それぞれ第1搬送ベルト20および第2搬送ベルト30の幅方向全域をカバーするフルラインヘッドであることが好ましい。
また、錠剤印刷装置1は、製品検査カメラ71および製品検査カメラ72を備える。製品検査カメラ71および製品検査カメラ72としては、例えばCCDカメラを用いることができる。製品検査カメラ71は、第1搬送ベルト20の搬送方向に沿って第1印刷部61よりも下流側を撮像できる位置に設けられている。例えば、製品検査カメラ71は、撮像エリアがプーリ10Aの外周面となるように当該外周面に対向して設置されている。製品検査カメラ71は、第1搬送ベルト20によって吸着保持されて搬送される複数の錠剤本体91を撮像する。
製品検査カメラ72は、第2搬送ベルト30の搬送方向に沿って第2印刷部62よりも下流側を撮像できる位置に設けられている。例えば、製品検査カメラ72は、撮像エリアがプーリ10Bの外周面となるように当該外周面に対向して設置されている。製品検査カメラ72は、第2搬送ベルト30によって吸着保持されて搬送される複数の錠剤9を撮像する。
また、錠剤印刷装置1は、第1ヒータ76および第2ヒータ77を備える。第1ヒータ76および第2ヒータ77としては、例えば熱風を吹き付けて錠剤9を加熱して乾燥させる熱風乾燥式ヒータを用いることができる。第1ヒータ76は、第1搬送ベルト20の搬送方向に沿って第1印刷部61よりも下流側に設けられている。第1ヒータ76は、第1印刷部61によって印刷処理が行われた錠剤本体91に対して熱風を吹き付ける。これにより、第1印刷部61によって印刷処理が行われた錠剤本体91の表面91a上のインクの溶剤が乾燥してインク層921,922を形成する。このインク層921,922は例えばインクが乾燥した乾燥皮膜である。
第2ヒータ77は、第2搬送ベルト30の搬送方向に沿って第2印刷部62よりも下流側に設けられている。第2ヒータ77は、第2印刷部62によって印刷処理が行われた錠剤本体91に対して熱風を吹き付ける。これにより、第2印刷部62によって印刷処理が行われた錠剤本体91の表面91a上のインクの溶剤が乾燥してインク層921,922を形成する。
なお、第1ヒータ76および第2ヒータ77はそれぞれ第1搬送ベルト20および第2搬送ベルト30に対して鉛直下方に設けられているが、第1搬送ベルト20および第2搬送ベルト30は錠剤本体91を吸着保持して搬送するため、錠剤本体91が鉛直下側を向いている状態であっても当該錠剤本体91は落下せずに搬送される。
また、錠剤本体91の乾燥処理にはヒータが必ずしも用いられる必要はなく、錠剤本体91の種類によっては自然乾燥によって乾燥させることが望ましい場合もある。その場合には、第1ヒータ76および第2ヒータ77は備えられていなくてもよい。
さらに、錠剤印刷装置1は、清掃機構83および清掃機構84を備える。第1搬送ベルト20および第2搬送ベルト30には、錠剤本体91から生じた粉体が付着することがある。清掃機構83および清掃機構84は、それぞれ第1搬送ベルト20および第2搬送ベルト30に付着した粉体を除去する。清掃機構83および清掃機構84としては、例えばエアーを吹き付けて周辺雰囲気を吸引回収するものを採用することができる。
制御部3は、錠剤印刷装置1に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアおよびデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えて構成される。制御部3のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって錠剤印刷装置1における錠剤に対する処理が進行する。なお制御部3が実行する各種機能の一部または全部は専用のハードウェア回路で実行されてもよい。
<制御部の機能>
図3に例示するように、制御部3は、分割コード生成部31と、印刷制御部32とを備えている。分割コード生成部31には、原情報が入力される。原情報は分割コードMC1および分割コードMC2の元となる情報であり、例えば錠剤9に関する情報および服薬者に関する情報の少なくとも一方を含む。
錠剤印刷装置1には、当該原情報を入力するためのユーザインタフェース(不図示)が設けられていてもよい。このユーザインタフェースは例えばディスプレイと入力部とを有している。ディスプレイとしては、例えば液晶ディスプレイおよび有機ELディスプレイなどのディスプレイを採用できる。入力部としては、例えばマウス、キーボードおよびタッチパネルなどの入力部を採用できる。作業者は入力部を用いて原情報を入力することができる。入力部は、ユーザによって入力された原情報を制御部3へ出力する。
分割コード生成部31は、予め設定された変換規則に従って原情報を分割コードMC1および分割コードMC2に変換する。例えば分割コード生成部31は原情報を第1分割情報および第2分割情報に2分割し、その第1分割情報および第2分割情報をそれぞれ分割コードMC1および分割コードMC2に変換する。より具体的には、分割コード生成部31は、例えば国際標準化機構(ISO/IEC18004)または日本工業規格(JIS-X-0510)で規定されたQRコードの変換規則に従って、原情報を分割コードMC1および分割コードMC2に変換してもよい。分割コード生成部31は、分割コードMC1および分割コードMC2を示す画像情報IM1を生成し、この画像情報IM1を印刷制御部32に出力する。
ところで、上述のように、搬送中における割線911の向きは錠剤本体91毎にランダムである。よって、割線911の向きを錠剤本体91毎に特定し、その割線911の向きに応じて画像情報IM1における分割コードMC1および分割コードMC2の向きを調整する必要がある。
そこで、印刷制御部32は、例えば第1外観検査カメラ51および第2外観検査カメラ52からの撮像画像に基づいて錠剤本体91の表面91a上の割線911を特定し、特定した割線911に基づいて把握される第1区画領域91a1内および第2区画領域91a2内にそれぞれ分割コードMC1および分割コードMC2を印刷するように、第1印刷部61および第2印刷部62を制御する。以下、フローチャートを参照しつつ、錠剤印刷装置1の具体的な動作の一例を説明する。
<錠剤印刷装置の動作>
図5および図6は、錠剤印刷装置1における処理動作の手順を示すフローチャートである。ここでは、制御部3(分割コード生成部31)は、分割コードMC1および分割コードMC2を示す画像情報IM1を生成済みである。
まず、錠剤印刷装置1のホッパー8に複数の錠剤本体91(印刷前の錠剤)を一括投入する(ステップS1)。錠剤本体91の一括投入は、作業者がバケツなどを用いて手動で行うようにしても良いし、錠剤印刷装置1とは別体の搬送機構などによって自動で行うようにしても良い。但し、一括投入される複数の錠剤本体91は全て同一種のものである。
本実施形態では、複数の円盤形状の錠剤本体91がホッパー8に投入される。ホッパー8に投入された複数の錠剤本体91は直進フィーダ122、回転フィーダ123および供給フィーダ124を経て搬送ドラム10に導かれ、複数の錠剤本体91が1個ずつ搬送ドラム10の吸着孔11に吸着保持される。搬送ドラム10は、各吸着孔11に個別に錠剤本体91を吸着保持し、複数の錠剤本体91を5列複数行に整列させた状態にて搬送する(ステップS2)。なお、ホッパー8から投入された錠剤本体91を搬送ドラム10が5個ずつ円滑に吸着保持できるように、ホッパー8に複数の錠剤本体91を5個ずつ整列させて送給する整列機構を付設するようにしても良い。このような整列機構としては、例えばボールフィーダー方式の機構を採用することができる。
次に、搬送ドラム10によって搬送されている複数の錠剤本体91を第1外観検査カメラ51が撮像する(ステップS3)。第1外観検査カメラ51は、搬送ドラム10によって搬送される複数の錠剤本体91の一方面を撮像する。ここで、「一方面」とは、錠剤本体91の表面91aであるか裏面91bであるかに関わりなく、搬送ドラム10によって搬送されている錠剤本体91の外側を向いている面である。
図7は、第1外観検査カメラ51による撮像結果(以下、撮像画像G1とも呼ぶ)の一例を示す図である。第1外観検査カメラ51は、搬送ドラム10によって搬送される複数の錠剤本体91の一方面を撮像する。各錠剤本体91が搬送ドラム10に吸着保持されるときに表面91aが外側を向くか内側を向くかはランダムであるため、第1外観検査カメラ51によって撮像される複数の錠剤本体91の一方面には割線911が形成された表面91aとその反対面である裏面91bとがランダムに含まれている。図7の例では、5列に配列された錠剤本体91として、錠剤本体91Aから錠剤本体91Eが示されている。錠剤本体91Aから錠剤本体91Eは左からこの順で配列されている。図7の例では、5つの錠剤本体91のうち、左端の錠剤本体91Aと中央の錠剤本体91Cについては表面91aが撮像され、その他の錠剤本体91については裏面91bが第1外観検査カメラ51によって撮像されている。第1外観検査カメラ51によって撮像された結果である図7に示す如き撮像画像G1は制御部3に伝達される。なお図7では、Y軸が示されているものの、これは向きを示すためのものであり、実際に撮像されるものではない。
次に、第1外観検査カメラ51によって撮像された5列1行の錠剤本体91が搬送ドラム10によってさらに搬送されて第1搬送ベルト20に近接対向する位置に到達する。このときに、搬送ドラム10のブロー機構が当該5列1行の錠剤本体91が吸着保持されている5個の吸着孔11にエアーを吹き付けることによって当該5列1行の錠剤本体91に対する吸着状態を解除する。一方、搬送ドラム10に近接対向する位置における第1搬送ベルト20の保持板22の吸着孔21には負圧が作用している。したがって、搬送ドラム10による吸着状態が解除された5列1行の錠剤本体91は、搬送ドラム10の吸着孔11から第1搬送ベルト20の吸着孔21に受け渡されて吸着保持されることとなる。このような錠剤本体91の受け渡しを確実に行うため、制御部3は、搬送ドラム10の搬送速度と第1搬送ベルト20の搬送速度とを等しくするとともに、吸着孔11と吸着孔21とが正確に対向するように双方の搬送部の動作を同期させる制御を行っている。
搬送ドラム10から第1搬送ベルト20に錠剤本体91が受け渡されるとき、その錠剤本体91は回転等することなくそのまま移動する。すなわち、それぞれの錠剤本体91は割線911の方向を維持したまま搬送ドラム10から第1搬送ベルト20に受け渡されることとなる。
また、搬送ドラム10から第1搬送ベルト20に錠剤本体91が受け渡されるときに、それぞれの錠剤本体91は表裏反転することとなる。すなわち、搬送ドラム10では割線911が形成された表面91aを外側に向けて吸着保持されていた錠剤本体91は裏面91bを外側に向けて第1搬送ベルト20の吸着孔21に吸着保持される。逆に、搬送ドラム10では裏面91bを外側に向けて吸着保持されていた錠剤本体91は表面91aを外側に向けて第1搬送ベルト20に吸着保持される。したがって、搬送ドラム10によって搬送されていた各錠剤本体91はその方向を維持したまま表裏反転されて第1搬送ベルト20に受け渡されて搬送されるのである(ステップS4)。
続いて、第1搬送ベルト20によって搬送されている複数の錠剤本体91を第2外観検査カメラ52が撮像する(ステップS5)。第1搬送ベルト20は、搬送ドラム10から表裏反転させて受け取った複数の錠剤本体91を搬送方向と垂直な方向に5列ずつ整列させて搬送している。第2外観検査カメラ52は、第1搬送ベルト20の外側から錠剤本体91を撮像する。よって、第2外観検査カメラ52によって撮像される複数の錠剤本体91にも、第2外観検査カメラ52に対して表面91aを向けているものと裏面91bを向けているものとがランダムに含まれている。但し、搬送ドラム10から第1搬送ベルト20に各錠剤本体91を受け渡すときに表裏が反転するため、第1外観検査カメラ51が撮像した各錠剤本体91の表裏と第2外観検査カメラ52が撮像した対応する錠剤本体91の表裏とは逆となる。
換言すれば、第2外観検査カメラ52は、第1搬送ベルト20によって搬送される複数の錠剤本体91の他方面を撮像しているのである。ここで、「他方面」とは、上述の一方面とは反対側の面という意味であり、錠剤本体91の表面91aであるか裏面91bであるかに関わりなく、第1搬送ベルト20によって搬送されている錠剤本体91の外側を向いている面である。
図8は、第2外観検査カメラ52による撮像結果(以下、撮像画像G2とも呼ぶ)の一例を示す図である。
第1外観検査カメラ51によって表面91aが撮像された錠剤本体91については第2外観検査カメラ52で裏面91bが撮像される。逆に、第1外観検査カメラ51によって裏面91bが撮像された錠剤本体91については第2外観検査カメラ52で表面91aが撮像される。
よって図8の例では、図7とは逆に、5列に配列された錠剤本体91のうち、左端の錠剤本体91Aと中央の錠剤本体91Cについては裏面91bが撮像され、その他の錠剤本体91については割線911が形成された表面91aが第2外観検査カメラ52によって撮像されている。第2外観検査カメラ52によって撮像された結果である図8に示す如き撮像画像G2は制御部3に伝達される。
また、図8において、点線で示しているのは第1外観検査カメラ51によって撮像されて認識されている錠剤本体91の一方面側の割線911であり、第2外観検査カメラ52によって撮像されるものではない。なお搬送ドラム10から第1搬送ベルト20への受け渡しの際に割線911の向きは維持されるものの、撮像画像G1および撮像画像G2において左右が反転するので、撮像画像G2において裏面91b上の仮想的な割線(点線)は撮像画像G1の割線911に対して左右反転したものとなる。
次に、第2外観検査カメラ52によって撮像された錠剤本体91が第1搬送ベルト20によってさらに搬送されて第1印刷部61に対向する位置に到達する。そして、第1印刷部61が錠剤本体91に対する印刷処理を行う(ステップS6)。
具体的には、まず、印刷制御部32は、撮像画像G2において表面91aが写っている錠剤本体91(以下、第1印刷対象と呼ぶ:図8では、錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91E)の割線911の方向を、撮像画像G2に対する画像処理により特定する。次に印刷制御部32は、分割コードMC1と分割コードMC2との配列方向が、特定した割線911の延在方向と略直交するように、例えば−90度から90度の範囲で画像情報IM1を回転させて、第1印刷対象の各々についての印刷画像を生成する。
また印刷制御部32は、第2外観検査カメラ52によって取得された撮像画像G2に基づいて、第1印刷部61による各第1印刷対象に対する印刷位置の微調整(修正)を行う。第1搬送ベルト20の吸着孔21のサイズは錠剤本体91の大きさよりもやや大きいため、搬送ドラム10から第1搬送ベルト20に錠剤本体91が受け渡されるとき、各錠剤本体91の方向性は維持されるものの、吸着孔21の範囲内で若干の位置のバラツキが生じる。印刷制御部32は、第2外観検査カメラ52によって取得された撮像画像G2から吸着孔21内における各第1印刷対象の位置のずれを検出し、その検出結果に基づいて印刷画像内における分割コードMC1および分割コードMC2の位置の微調整を実行するのである。
印刷制御部32は当該印刷画像を第1印刷対象の表面91aに印刷するように、第1印刷部61による印刷処理を制御する。つまり、印刷制御部32は、分割コードMC1を第1区画領域91a1内に、分割コードMC2を第2区画領域91a2内に、それぞれ印刷するように、第1印刷部61による印刷処理を制御する。図9は、第1印刷部61による印刷処理結果の一例を示す図である。図9に例示するように、錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91Eの表面91aには、分割コードMC1および分割コードMC2が印刷される。
次に、印刷処理が行われた錠剤本体91が第1搬送ベルト20によってさらに搬送されて製品検査カメラ71に対向する位置に到達する。製品検査カメラ71は、第1搬送ベルト20によって搬送される複数の錠剤本体91の他方面を撮像し、第1印刷部61による印刷処理の結果(例えば図9)を撮像する。製品検査カメラ71は、取得した撮像画像を制御部3に伝達する。制御部3は、製品検査カメラ71によって取得された撮像画像に基づいて、複数の錠剤本体91の表面91aに対する第1印刷部61の印刷処理結果を確認する(ステップS7)。
次に、確認処理が行われた錠剤本体91が第1搬送ベルト20によってさらに搬送されて第1ヒータ76に対向する位置に到達する。
第1ヒータ76は、第1搬送ベルト20によって搬送される複数の錠剤本体91に対して熱風を吹き付けてそれら複数の錠剤本体91を乾燥させる(ステップS8)。このような乾燥処理を行うことによって、第1印刷部61から複数の錠剤本体91に吐出されたインクを迅速に乾燥させてにじみを防止することができる。なお表面91aへの印刷が完了した錠剤本体91は錠剤9と呼ぶべきであるものの、ステップS14の説明までは、錠剤本体91との称呼を維持する。
次に、第1ヒータ76によって乾燥された5列1行の錠剤本体91が第1搬送ベルト20によってさらに搬送されて第2搬送ベルト30に近接対向する位置に到達する。このときに、第1搬送ベルト20のブロー機構が当該5列1行の錠剤本体91が吸着保持されている5個の吸着孔21にエアーを吹き付けることによって当該5列1行の錠剤本体91に対する吸着状態を解除する。一方、第1搬送ベルト20に近接対向する位置における第2搬送ベルト30の吸着孔には負圧が作用している。したがって、第1搬送ベルト20による吸着状態が解除された5列1行の錠剤本体91は、第1搬送ベルト20の吸着孔21から第2搬送ベルト30の吸着孔に受け渡されて吸着保持されることとなる。このような錠剤本体91の受け渡しを確実に行うため、制御部3は、第1搬送ベルト20の搬送速度と第2搬送ベルト30の搬送速度とを等しくするとともに、双方の搬送ベルトの吸着孔が正確に対向するように双方の搬送ベルトの動作を同期させる制御を行っている。
第1搬送ベルト20から第2搬送ベルト30に錠剤本体91が受け渡されるとき、その錠剤本体91は回転等することなくそのまま移動する。すなわち、それぞれの錠剤本体91は割線911の方向を維持したまま第1搬送ベルト20から第2搬送ベルト30に受け渡されることとなる。
また、第1搬送ベルト20から第2搬送ベルト30に錠剤本体91が受け渡されるときに、それぞれの錠剤本体91は表裏反転することとなる。すなわち、第1搬送ベルト20では割線911が形成された表面91aを外側に向けて吸着保持されていた錠剤本体91は裏面91bを外側に向けて第2搬送ベルト30に吸着保持される。逆に、第1搬送ベルト20では裏面91bを外側に向けて吸着保持されていた錠剤本体91は表面91aを外側に向けて第2搬送ベルト30に吸着保持される。したがって、第1搬送ベルト20によって搬送されていた各錠剤本体91はその方向を維持したまま表裏反転されて第2搬送ベルト30に受け渡されて搬送されるのである(ステップS9)。
続いて、第2搬送ベルト30によって搬送されている複数の錠剤本体91を第3外観検査カメラ53が撮像する(ステップS10)。第2搬送ベルト30は、第1搬送ベルト20から表裏反転させて受け取った複数の錠剤本体91を搬送方向と垂直な方向に5列ずつ整列させて搬送している。第3外観検査カメラ53は、第2搬送ベルト30の外側から錠剤本体91を撮像する。したがって、第3外観検査カメラ53が撮像した各錠剤本体91の表裏は、第2外観検査カメラ52が撮像した対応する錠剤本体91の表裏とは逆になる一方で、第1外観検査カメラ51が撮像した対応する錠剤本体91の表裏とは一致する。すなわち、第3外観検査カメラ53は、第1外観検査カメラ51と同じく、第2搬送ベルト30によって搬送される複数の錠剤本体91の一方面を撮像しているのである。
図10は、第3外観検査カメラ53による撮像結果(以下、撮像画像G3とも呼ぶ)の一例を示す図である。第3外観検査カメラ53による撮像結果は、第1外観検査カメラ51による撮像結果と概ね同じになる。特に、複数の錠剤本体91のそれぞれの方向性については、第3外観検査カメラ53による撮像結果と第1外観検査カメラ51による撮像結果とはほぼ一致する。その一方で、錠剤本体91の位置(吸着孔に対する位置)については、第3外観検査カメラ53による撮像結果と第1外観検査カメラ51による撮像結果と相違し得る。
図10の例では、図7と同様に、5列に配列された錠剤本体91のうち、左端の錠剤本体91Aと中央の錠剤本体91Cについては割線911が形成された表面91aが撮像され、その他の錠剤本体91については裏面91bが第3外観検査カメラ53によって撮像されている。第3外観検査カメラ53によって撮像された結果である図10に示す如き撮像画像G3は制御部3に伝達される。なお、図10においても、紙面上側が第2搬送ベルト30の搬送方向の上流側である。また、図10において、点線で示しているのは第2外観検査カメラ52によって撮像されて認識されている錠剤本体91の他方面側の割線911であり、第3外観検査カメラ53によって撮像されるものではない。
次に、第3外観検査カメラ53によって撮像された錠剤本体91が第2搬送ベルト30によってさらに搬送されて第2印刷部62に対向する位置に到達する。そして、第2印刷部62が錠剤本体91に対する印刷処理を行う(ステップS11)。
具体的には、まず、印刷制御部32は、撮像画像G1または撮像画像G3において表面91aが写っている錠剤本体91(以下、第2印刷対象と呼ぶ:図7,10では、錠剤本体91Aおよび錠剤本体91C)の割線911の方向を、撮像画像G1または撮像画像G3に対する画像処理により特定する。次に印刷制御部32は、分割コードMC1と分割コードMC2との配列方向が、特定した割線911の延在方向と略直交するように、例えば−90度から90度の範囲で画像情報IM1を回転させて、第2印刷対象の各々についての印刷画像を生成する。
また印刷制御部32は、第3外観検査カメラ53によって取得された撮像画像G3に基づいて、第2印刷部62による各第2印刷対象に対する印刷位置の微調整(修正)を行う。具体的には、印刷制御部32は、第3外観検査カメラ53によって取得された撮像画像G3から吸着孔内における各第2印刷対象の位置のずれを検出し、その検出結果に基づいて印刷画像内における分割コードMC1および分割コードMC2の位置の微調整を実行するのである。
印刷制御部32は当該印刷画像を錠剤本体91の表面91aに印刷するように、第2印刷部62による印刷処理を制御する。つまり、印刷制御部32は、分割コードMC1を第1区画領域91a1内に、分割コードMC2を第2区画領域91a2内に、それぞれ印刷するように、第2印刷部62による印刷処理を制御する。図11は、第2印刷部62による印刷処理結果の一例を示す図である。図11に例示するように、錠剤本体91Aおよび錠剤本体91Cの表面91aには、分割コードMC1および分割コードMC2が印刷される。
次に、印刷処理が行われた錠剤本体91が第2搬送ベルト30によってさらに搬送されて製品検査カメラ72に対向する位置に到達する。製品検査カメラ72は、第2搬送ベルト30によって搬送される複数の錠剤本体91の一方面を撮像し、第2印刷部62による印刷処理の結果(例えば図11)を撮像する。製品検査カメラ72は、取得した撮像画像を制御部3に伝達する。制御部3は、製品検査カメラ72によって取得された撮像画像に基づいて、複数の錠剤本体91の表面91aに対する第2印刷部62の印刷処理結果を確認する(ステップS12)。
次に、印刷処理が行われた錠剤本体91が第2搬送ベルト30によってさらに搬送されて第2ヒータ77に対向する位置に到達する。第2ヒータ77は第2搬送ベルト30によって搬送される複数の錠剤本体91に対して熱風を吹き付けてそれら複数の錠剤本体91を乾燥させる(ステップS13)。以上の処理により、5列の錠剤本体91の表面91aに対して印刷を行うことができ、錠剤9を製造できる。
最後に、表裏両面の検査が終了した錠剤9の仕分け処理が行われる(ステップS14)。ステップS7およびステップS12における表裏両面の検査結果に問題の無かった錠剤9、つまり良品の錠剤9についてはブロー機構からのエアー吹き付けによって良品ダクト48に投入される。良品ダクト48に放出された錠剤9は良品回収ボックス58に回収される。また、錠剤9の外観の形状に問題のあった錠剤9、つまり外観不良の錠剤9についてはブロー機構からのエアー吹き付けによって外観不良品ダクト47に投入される。外観不良品ダクト47に放出された錠剤9は外観不良品ボックス57に回収される。また、印刷結果に問題のあった錠剤9、つまり印刷不良の錠剤9についてはブロー機構からのエアー吹き付けによって印刷不良品ダクト46に投入される。印刷不良品ダクト46に放出された錠剤9は印刷不良品ボックス56に回収される。以上のようにして、錠剤印刷装置1における錠剤本体91に対する印刷処理が終了する。
第2の実施の形態.
第2の実施の形態では、錠剤本体91の裏面91bにも分割コードMC1および分割コードMC2が印刷される。図12は、裏面91b側から見た錠剤9Aの構成の一例を概略的に示す平面図である。なお、表面91a側から見た錠剤9Aの構成の一例は図1の錠剤9と同様である。
錠剤9Aは、錠剤本体91と、インク層921,922(図1)と、錠剤本体91の裏面91bに定着したインク層923,924(図12)とを備えている。インク層923,924はインク層921,922と同様に、錠剤本体91の裏面91b上にインクが吐出されることによって形成される。インク層923,924はそれぞれ以下で説明する裏面91bの第3区画領域91b1内および第4区画領域91b2内に形成されている。
第3区画領域91b1は裏面91b内の領域であって、平面視において(つまり、錠剤本体91の厚み方向に沿って見て)、錠剤本体91の表面91aの第1区画領域91a1と重なり合う領域である。第4区画領域91b2は裏面91b内の領域であって、平面視において第2区画領域91a2と重なり合う領域である。つまり、第3区画領域91b1および第4区画領域91b2は、割線911を錠剤本体91の厚み方向に沿って裏面91bに投影した仮想的な割線によって区画される。
インク層923は第1区画領域91b1内において仮想的な割線を避けて形成される。インク層924は第2区画領域91b2内において仮想的な割線を避けて形成される。
インク層923はインク層922と同様に分割コードMC2を示しており、インク層924はインク層921と同様に分割コードMC1を示している。
この錠剤9Aによれば、裏面91bにも分割コードMC1および分割コードMC2が形成される。よって、錠剤9Aの表面91aおよび裏面91bのいずれからも原情報を復元することができる。
錠剤9Aによれば、表面91aにおいて分割コードMC1が印刷された第1区画領域91a1(図1)の裏面側の第3区画領域91b1(図12)では、分割コードMC2が印刷されている。同様に、表面91aにおいて分割コードMC2が印刷された第2区画領域91a2の裏面側の第4区画領域91b2では、分割コードMC1が印刷されている。
これによれば、割線911に沿って錠剤9を割って得られた2つの錠剤片の各々において、表裏に分割コードMC1および分割コードMC2が表示される。よって、一つの錠剤片の一方側の分割コードMC1と、当該一つの錠剤片の他方側の分割コードMC2とを、読み取り装置において読み取ることで、これらを連結して原情報を復元することができる。これによれば、例えば錠剤9を割って2つの錠剤片とし、その一方を服薬し、他方を保管した場合に、その他方の錠剤片のみから原情報を復元することができる。
<対称性>
第3区画領域91b1において分割コードMC2が示される画像領域は、第4区画領域91b2において分割コードMC1が示される画像領域と、仮想的な割線に対して略対称であってもよい。これによれば、読み取り装置において、裏面91bの分割コードMC1および分割コードMC2を読み取りやすい。
<錠剤印刷装置>
第2の実施の形態にかかる錠剤印刷装置1の構成の一例は第1の実施の形態と同様である。ただし、分割コード生成部31は表面91a用の画像情報IM1に加えて、裏面91b用の画像情報IM2も生成する。画像情報IM1および画像情報IM2において、分割コードMC1と分割コードMC2との位置関係が互いに反対となっている。例えば画像情報IM1において、分割コードMC1が分割コードMC2よりも上側に位置しているのに対して、画像情報IM2においては、分割コードMC2が分割コードMC1よりも上側に位置している。
印刷制御部32は撮像画像G1および撮像画像G2に基づいて、錠剤本体91の表面91a上の割線911を特定し、特定した割線911に基づいて把握される第1区画領域91a1内および第2区画領域91a2内には、それぞれ分割コードMC1および分割コードMC2を印刷するように、かつ、錠剤本体91の裏面91bのうち平面視において第1区画領域91a1と重なる第3区画領域91b1内には、分割コードMC2を、第2区画領域91a2と重なる第4区画領域91b2内には、分割コードMC1を、それぞれ印刷するように、第1印刷部61および第2印刷部62を制御する。
<錠剤印刷装置の動作>
錠剤印刷装置1の動作の一例は図5および図6と同様である。ただし、ステップS6およびステップS11の具体的な処理内容が第1の実施の形態と相違する。
ステップS6では、印刷制御部32は第1の実施の形態と同様に、第1搬送ベルト20において表面91aを外側に向けて搬送される錠剤本体91のそれぞれに対して、表面91a用の印刷画像を生成する。
さらに印刷制御部32は、第1搬送ベルト20において裏面91bを外側に向けて搬送される錠剤本体91のそれぞれに対して、裏面91b用の印刷画像を生成する。以下に詳述する。
まず印刷制御部32は、第1搬送ベルト20において裏面91bを外側に向けて搬送される錠剤本体91(図8における錠剤本体91Aおよび錠剤本体91C)の割線911の向きを、第1外観検査カメラ51によって取得された撮像画像G1(図7)に基づいて特定する。つまり、第1搬送ベルト20において裏面91bを外側に向ける錠剤本体91は、搬送ドラム10において表面91aを外側に向けて搬送されるので、その表面91aが第1外観検査カメラ51による撮像画像G1に写っている。印刷制御部32はこの撮像画像G1に基づいて錠剤本体91Aおよび錠剤本体91Cの割線911の向きを特定する。
印刷制御部32は、特定した割線911の向きに基づいて裏面91b上の仮想的な割線の向きを求める。具体的には、特定した割線911(図7)を左右反転させて仮想的な割線(図8)の向きを求める。印刷制御部32は、特定した仮想的な割線の向きに対して分割コードMC2および分割コードMC1の配列方向が略直交するように、−90度から90度の範囲で画像情報IM2を回転させて、裏面91b用の印刷画像を生成する。この処理を、錠剤本体91Aおよび錠剤本体91C毎に行うことで、錠剤本体91Aおよび錠剤本体91Cのそれぞれについて裏面91b用の印刷画像が生成される。
印刷制御部32は、第2外観検査カメラ52によって取得された撮像画像G2から吸着孔21内における各錠剤本体91の位置のずれを検出し、その検出結果に基づいて表面91a用の印刷画像および裏面91b用の印刷画像内における分割コードMC1および分割コードMC2の位置の微調整を実行する。
次に印刷制御部32は、第1搬送ベルト20において表面91aを外側に向けて搬送される錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91Eに対しては表面91a用の印刷画像を印刷し、裏面91bを外側に向けて搬送される錠剤本体91Aおよび錠剤本体91Cに対しては裏面91b用の印刷画像を印刷するように、第1印刷部61による印刷処理を制御する。つまり印刷制御部32は、表面91aについては分割コードMC1を第1区画領域91a1内に、分割コードMC2を第2区画領域91a2内に、それぞれ印刷するように、かつ、裏面91bについては分割コードMC1を第4区画領域91b2内に、分割コードMC2を第3区画領域91b1内に、それぞれ印刷するように、第1印刷部61による印刷処理を制御する。
図13は、第1印刷部61による印刷処理結果の一例を示す図である。図13に例示するように、錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91Eの表面91aの第1区画領域91a1および第2区画領域91a2には、それぞれ分割コードMC1および分割コードMC2が印刷され、錠剤本体91Aおよび錠剤本体91Cの裏面91bの第3区画領域91b1および第4区画領域91b2には、それぞれ分割コードMC2および分割コードMC1が印刷されている。
またステップS11においても、印刷制御部32は表面91a用の印刷画像のみならず裏面91b用の印刷画像も生成する。つまり、印刷制御部32は第1の実施の形態と同様に、第2搬送ベルト30において表面91aを外側に向けて搬送される錠剤本体91のそれぞれに対して、表面91a用の印刷画像を生成し、さらに、第2搬送ベルト30において裏面91bを外側に向けて搬送される錠剤本体91のそれぞれに対して、裏面91b用の印刷画像を生成する。裏面91b用の印刷画像の生成について以下に詳述する。
印刷制御部32は、第2搬送ベルト30において裏面91bを外側に向けて搬送される錠剤本体91(図10における錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91E)の割線911の向きを、第2外観検査カメラ52によって取得された撮像画像G2(図8)に基づいて特定する。つまり、第2搬送ベルト30において裏面91bを外側に向ける錠剤本体91は、第1搬送ベルト20において表面91aを外側に向けて搬送されるので、その表面91aが第2外観検査カメラ52による撮像画像G2に写っている。印刷制御部32はこの撮像画像G2に基づいて錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91Eの割線911の向きを特定する。
次に印刷制御部32は、特定した割線911の向きに基づいて裏面91b上の仮想的な割線の向きを求める。具体的には、特定した割線911(図8)を左右反転させて仮想的な割線(図10)の向きを求める。印刷制御部32は、特定した仮想的な割線の向きに対して分割コードMC2および分割コードMC1の配列方向が略直交するように、−90度から90度の範囲で画像情報IM2を回転させて、裏面91b用の印刷画像を生成する。この処理を、錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91E毎に行うことで、錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91Eのそれぞれについて裏面91b用の印刷画像が生成される。
次に印刷制御部32は、第2搬送ベルト30において表面91aを外側に向けて搬送される錠剤本体91Aおよび錠剤本体91Cに対しては表面91a用の印刷画像を印刷し、裏面91bを外側に向けて搬送される錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91Eに対しては裏面91b用の印刷画像を印刷するように、第2印刷部62による印刷処理を制御する。つまり印刷制御部32は、表面91aについては分割コードMC1を第1区画領域91a1内に、分割コードMC2を第2区画領域91a2内に、それぞれ印刷するように、かつ、裏面91bについては分割コードMC1を第4区画領域91b2内に、分割コードMC2を第3区画領域91b1内に、それぞれ印刷するように、第2印刷部62による印刷処理を制御する。
図14は、第2印刷部62による印刷処理結果の一例を示す図である。図14に例示するように、錠剤本体91Aおよび錠剤本体91Cの表面91aの第1区画領域91a1および第2区画領域91a2には、それぞれ分割コードMC1および分割コードMC2が印刷され、錠剤本体91B、錠剤本体91Dおよび錠剤本体91Eの裏面91bの第3区画領域91b1および第4区画領域91b2には、それぞれ分割コードMC2および分割コードMC1が印刷されている。
<以上に記載された実施の形態における変形例について>
以上、実施の形態が説明されたが、この錠剤9および錠剤印刷装置1はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば上述の例では、第1区画領域91a1内に一つの分割コードMC1が印刷され、第2区画領域91a2内に一つの分割コードMC2が印刷された。しかるに、第1区画領域91a1内に複数の第1分割コードが印刷され、第2区画領域91a2内に複数の第2分割コードが印刷されてもよい。複数の第1分割コードおよび複数の第2分割コードは互いに協働して一つの原情報を構成する。要するに、分割数は2に限らず任意に設定することができる。
上述の例では、分割コードMC1および分割コードMC2としてQRコードを例示しているものの、これに限らない。例えばデータマトリックスコードなどの2次元コードを採用してもよい。
また上述の例では、各セルC1は白黒の2値を表現しているものの、3値以上の多値を表現してもよい。各セルC1は例えばグレースケールの濃度の相違および/または色(彩度および明度)の相違によって3値以上の多値を表現することができる。
上述の例では、分割コードMC1および分割コードMC2は、平面座標上において、マトリックス状に配列される複数のセルC1を有しているものの、必ずしもこれに限らない。複数のセルC1は平面座標上においてどのように配列されてもよい。例えば複数のセルC1は1次元的に配列されてもよい。
また上述の例では、分割コードMC1および分割コードMC2の各セルC1は矩形状を有しているものの、必ずしもこれに限らない。各セルC1は任意の形状を有していてもよい。
また上述の例では、原情報を分割して得られた分割情報をそれぞれ変換して、分割コードを生成した。しかるに、必ずしもこれに限らない。例えば分割コード生成部31は原情報を変換して多次元バーコード(以下、原コードと呼ぶ)を生成し、その原コードを幾何学的に分割することで、複数の分割コードを生成してもよい。そして、分割コード生成部31は、分割コードを示す画像情報IM1を印刷制御部32に出力する。印刷制御部32は分割コードを適宜に第1区画領域91a1および第2区画領域91a2に印刷するように、第1印刷部61および第2印刷部62を制御する。
図15は、錠剤9Bの構成の一例を示す図である。図15の例では、インク層921は分割コードMC11を示しており、インク層922は分割コードMC12を示している。分割コードMC11および分割コードMC12は一つの原コード(QRコード)を幾何学的に上下に2分割して得られるバーコードである。これらの分割コードMC11および分割コードMC12も原情報を構成する。分割数、原コードにおける分割境界の位置および分割コードの配置順序は例えば予め設定されていてもよい。あるいは、これらの情報が別途に錠剤9Bの表面に印刷されていてもよい。例えばこれらの情報を別途にマイクロQRコードとして印刷してもよい。
読み取り装置による分割コードMC11および分割コードMC12の読み取りを容易にすべく、分割コードMC11と分割コードMC12との間隔は例えばセルC1の整数倍に予め決められていてもよい。
また原コードのうち、分割境界に位置する1行分のセルC1を、分割コードMC11および分割コードMC12の両方に含めてもよい。つまり、分割コードMC11のうち、分割コードMC12側の端には当該一行分のセルC1が含まれ、分割コードMC12のうち、分割コードMC11側の端にも、当該一行分のセルC1が含まれる。これによれば、分割コードMC11および分割コードMC12が当該一行分のセルC1で連結することが明確となるので、読み取り装置における分割コードMC11および分割コードMC12の連結をより確実に行うことができる。
読み取り装置の制御部は、撮像画像に基づいて分割コードMC11および分割コードMC12を特定し、配置順序にしたがって分割コードMC11および分割コードMC12を統合して原コードを復元し、この原コードを所定の変換規則にしたがって変換することで原情報を復元する。
例えば上記実施形態においては、インクの液滴を吐出するインクジェット方式によって印刷処理を行っていたが、印刷処理の手法はこれに限定されるものではなく、凸版印刷、グラビア印刷を含む凹版印刷、または、レーザー印刷などであってもよい。
また、錠剤本体91の形状は円盤形状に限定されるものではなく、例えば略楕円形状や棒状など他の形状であってもよい。この場合、各搬送部の吸着孔は錠剤本体91の形状に応じたものとなる。
また上述の例では、インク層921〜924は可視インクによって形成されているものの、潜像用のインクを採用してもよい。潜像用のインクとしては、例えば紫外線などの不可視光を照射することで顕像化するインクを採用できる。このようなインクの色材としては、例えば不可視光(例えば紫外線)を吸収する粒子(例えば酸化チタン粒子)を採用できるほか、蛍光材料も採用することができる。
また、上記実施形態においては、5列1行の単位で錠剤本体91を搬送するようにしていたが、これに限定されるものではなく、1列で錠剤本体91を搬送するようにしてもよいし、2列以上の複数列にて錠剤本体91を搬送するようにしてもよい。
また、上述の例では、錠剤本体91に対して印刷を行っているものの、印刷対象はカプセル剤であってもよい。要するに、固体製剤の本体に対して印刷を行えばよい。この場合、固体製剤の本体と、その本体の表面に定着したインク層とが固体製剤を構成する。また固体製剤印刷装置は、錠剤印刷装置1と同様の構成を有しており、少なくとも、固体製剤を搬送する搬送部と、固体製剤にインクの液滴を吐出するインクジェットヘッドと、分割コード生成部と、印刷制御部とを備えている。
以上のように、錠剤および錠剤印刷装置は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この開示がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない多数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 錠剤印刷装置
9 錠剤
31 分割コード生成部
32 印刷制御部
51 第1カメラ(第1外観検査カメラ)
52 第2カメラ(第2外観検査カメラ)
61 第1印刷部
62 第2印刷部
91,91A〜91E 錠剤本体
91a1 第1区画領域
91a2 第2区画領域
91b1 第3区画領域
91b2 第4区画領域
921〜924 インク層
MC1,MC2,MC11,MC12 分割多次元バーコード

Claims (5)

  1. 表面に割線が形成された錠剤本体と、
    前記表面のうち前記割線によって区画された一方の第1区画領域内に定着したインク層であって、第1分割多次元バーコードを示す第1インク層と、
    前記表面のうち前記割線によって区画された他方の第2区画領域内に定着したインク層であって、前記第1分割多次元バーコードと共に原情報を構成する第2分割多次元バーコードを示す第2インク層と
    を備え
    前記第1分割多次元バーコードおよび前記第2分割多次元バーコードは、分割されているか否かを示す分割情報を含む、錠剤。
  2. 請求項1に記載の錠剤であって、
    前記第1区画領域のうち前記第1分割多次元バーコードが示される第1画像領域は、前記第2区画領域のうち前記第2分割多次元バーコードが示される第2画像領域と、前記割線に対して対称である、錠剤。
  3. 請求項1または請求項2に記載の錠剤であって、
    前記錠剤本体の裏面のうち、前記第1区画領域と平面視で重なり合う第3区画領域内に定着し、前記第2分割多次元バーコードを示す第3インク層と、
    前記裏面のうち前記第2区画領域と平面視で重なり合う第4区画領域内に定着し、前記第1分割多次元バーコードを示す第4インク層と
    を更に備える、錠剤。
  4. 錠剤印刷装置であって、
    表面に割線が形成された錠剤本体を所定の搬送方向に搬送する搬送機構と、
    前記錠剤本体を撮像して第1撮像画像を生成する第1カメラと、
    前記第1カメラに対して前記搬送方向の下流側に設けられ、前記錠剤本体に印刷を行う第1印刷部と、
    原情報を所定の変換規則に従って第1分割多次元バーコードおよび第2分割多次元バーコードに変換する分割コード生成部と、
    前記第1撮像画像に基づいて前記錠剤本体の前記表面上の前記割線を特定し、特定した前記割線に基づいて把握される第1区画領域内および第2区画領域内にそれぞれ前記第1分割多次元バーコードおよび前記第2分割多次元バーコードを印刷するように前記第1印刷部を制御する印刷制御部と
    を備え
    前記第1分割多次元バーコードおよび前記第2分割多次元バーコードは、分割されているか否かを示す分割情報を含む、錠剤印刷装置。
  5. 請求項4に記載の錠剤印刷装置であって、
    第2カメラおよび第2印刷部を更に備え、
    前記搬送機構は複数の錠剤本体を搬送し、
    前記第1カメラは、前記複数の錠剤本体の一方面を撮像し、
    前記第2カメラは、前記第1印刷部に対して上流側に設けられ、前記複数の錠剤本体の他方面を撮像して第2撮像画像を生成し、
    前記第1印刷部は、前記錠剤本体の前記一方面に対して印刷を行い、
    前記第2印刷部は、前記第1カメラおよび前記第2カメラの両方に対して下流側に設けられ、前記複数の錠剤本体の前記他方面に対して印刷を行い、
    前記印刷制御部は、
    前記第1撮像画像および前記第2撮像画像に基づいて、前記錠剤本体の前記表面上の前記割線を特定し、
    特定した前記割線に基づいて把握される前記第1区画領域内および前記第2区画領域内には、それぞれ前記第1分割多次元バーコードおよび前記第2分割多次元バーコードを印刷するように、かつ、前記錠剤本体の裏面のうち平面視において前記第1区画領域と重なる第3区画領域内には、前記第2分割多次元バーコードを、前記第2区画領域と重なる第4区画領域内には、前記第1分割多次元バーコードを、それぞれ印刷するように、前記第1印刷部および前記第2印刷部を制御する、錠剤印刷装置。
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