JP6950999B1 - グミ状可食性組成物及びその製造方法 - Google Patents

グミ状可食性組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒアルロン酸をゲル化剤として用いた新規なグミ状可食性組成物を提供する。【解決手段】ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、前記ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水を含む、グミ状可食性組成物であって、前記ヒアルロン酸の分子量が、2.0×105ダルトン以上1.6×106ダルトン以下であり、前記糖の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、8質量部以上35質量部以下であり、前記水の含有率が、10質量%以上25質量%以下である、グミ状可食性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、グミ状可食性組成物及びその製造方法に関する。
従来、グミキャンディなどの弾力のあるグミ状可食性組成物が、食品、医薬品などの分野において広く親しまれている。このようなグミ状可食性組成物には、一般にゲル化剤としてゼラチンが使用され、弾力のある食感が付与されている(特許文献1など)。
特開2019−154388号公報
近年、生体適合性に優れ、保湿作用をはじめとする多くの有効作用を示すヒアルロン酸が、美容分野、医療分野、食品分野などにおいて注目されている。そこで、本発明者は、ヒアルロン酸をゲル化剤として用いた新規なグミ状可食性組成物の開発を鋭意検討した。
本発明は、ヒアルロン酸をグミ状可食性組成物のゲル化剤として用いた新規なグミ状可食性組成物を提供することを主な課題とする。
本発明者は、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水を用いた上で、ヒアルロン酸の分子量、糖の含有量、及び水の含有率を、それぞれ特定の範囲に設定することで、弾力のあるグミ食感の可食性組成物が得られることを見出した。さらに、このようなグミ状可食性組成物は、その製造において、グミ状可食性組成物を構成する各成分が混合・加熱された状態では流動性を有しており、型に容易に充填・成型することができ、冷却すると弾力のあるグミ状可食性組成物が得られることを見出した。すなわち、本発明のグミ状可食性組成物は、その製造において多量の水の添加と除去(蒸発)を行う必要が無いことから、高い生産性で製造可能である。さらに、本発明のグミ状可食性組成物は、カビが生えにくいという特徴を有することも見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、前記ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水を含む、グミ状可食性組成物であって、
前記ヒアルロン酸の分子量が、2.0×105ダルトン以上1.6×106ダルトン以下であり、
前記糖の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、8質量部以上35質量部以下であり、
前記水の含有率が、10質量%以上25質量%以下である、グミ状可食性組成物。
項2. 以下の測定方法によって測定される水溶液のpHが、2.0以上4.5以下である、項1に記載のグミ状可食性組成物。
(pHの測定方法)
ヒアルロン酸1gを含む分量の前記グミ状可食性組成物に含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。
項3. 前記糖が、トレハロース、トレハルロース、ラフィノース、糖アルコール、オリゴ糖、デキストリン、水飴、ハチミツ、及び水溶性食物繊維からなる群より選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載のグミ状可食性組成物。
項4. 25℃において液体である液性多価アルコールをさらに含む、項1〜3のいずれか1項に記載のグミ状可食性組成物。
項5. 粒状である、項1〜4のいずれか1項に記載のグミ状可食性組成物。
本発明によれば、ヒアルロン酸をゲル化剤として用いた新規なグミ状可食性組成物を提供することができる。本発明のグミ状可食性組成物は、その製造において、グミ状可食性組成物を構成する各成分が混合・加熱された状態では流動性を有しており、型に容易に充填・成型することができ、冷却すると弾力のあるグミ状可食性組成物が得られる。また、本発明のグミ状可食性組成物は、カビが生えにくい。
本発明のグミ状可食性組成物は、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、前記ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水を含む、グミ状可食性組成物であって、ヒアルロン酸の分子量が、2.0×105ダルトン以上1.6×106ダルトン以下であり、糖の含有量が、ヒアルロン酸1質量部に対して、8質量部以上35質量部以下であり、水の含有率が、10質量%以上25質量%以下であることを特徴とする。
本発明のグミ状可食性組成物は、このような構成を備えていることにより、ヒアルロン酸をゲル化剤として用いた、新規なグミ状可食性組成物となる。また、本発明のグミ状可食性組成物は、その製造において、グミ状可食性組成物を構成する各成分が混合・加熱された状態では流動性を有しており、型に容易に充填・成型することができ、冷却すると弾力のあるグミ状可食性組成物が得られるという特徴を発揮し得る。また、本発明のグミ状可食性組成物は、カビが生えにくいという特徴も発揮し得る。以下、本発明のグミ状可食性組成物について詳述する。
本発明のグミ状可食性組成物は、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水を含む。後述の通り、本発明のグミ状可食性組成物は、例えば、分子量が2.0×105〜1.6×106ダルトンのヒアルロン酸と、ヒアルロン酸1質量部に対して8〜35質量部の糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)と、組成物中の含有率が10〜25質量%となる水とを加熱環境(温度60〜100℃程度)で混合することによって、流動性の組成物とし、これを型に充填・成型し、更に冷却(温度5〜40℃程度)することによって好適に製造できる。なお、本発明のグミ状可食性組成物の製造において、組成物中の含有率が25質量%を超える水(例えば組成物中の水の含有率が30〜60質量%程度となる量の水)を混合し、その後の工程で水を蒸発させて、組成物中の水の含有率を10〜25質量%の範囲に調整してもよい。
本発明のグミ状可食性組成物においては、ヒアルロン酸が、ゲル形成成分として含まれている。本発明のグミ状可食性組成物中においては、ヒアルロン酸が実質的に単独でゲル形成成分として含まれており、他のゲル形成成分が実質的に含まれないことが好ましい。なお、本発明の効果を阻害しないことを限度として、本発明のグミ状可食性組成物は、ヒアルロン酸に加えて、他のゲル形成成分を少量含んでいてもよい。他のゲル形成成分としては、特に制限されないが、例えば、ゼラチン、寒天、ペクチン、ポリアクリル酸またはその塩、キサンタンガム、ゲランガム、グルコマンナン、グアーガム、ローカストビーンガム、カゼンイン、アラビアゴム、カラギーナン、アガロース、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースNa、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、デンプン/アクリル酸塩グラフト共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体等の公知のゲル形成成分が挙げられる。ただし、他のゲル形成成分を含む場合、本発明のグミ状可食性組成物の特性を生かす観点から、他のゲル形成成分の含有率は、本発明のグミ状可食性組成物の組成において、ヒアルロン酸を配合しない場合にはゲルが形成されない量以下であることが好ましい。たとえば、他のゲル形成成分の含有率は、他のゲル形成成分の種類によっても異なるが、本発明のグミ状可食性組成物中、例えば、5質量%以下、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下、より一層好ましくは0.1質量%以下である。
本発明において、「ヒアルロン酸」は、ヒアルロン酸及びその塩を含む概念で使用される。従って、特に「ヒアルロン酸の塩」などと明示しない限り、本発明においては、「ヒアルロン酸及び/又はその塩」を、単に「ヒアルロン酸」と表記する。ヒアルロン酸の塩としては、特に制限されないが、例えば、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸カリウム、ヒアルロン酸マグネシウム、ヒアルロン酸カルシウムなどが挙げられる。本発明において、ヒアルロン酸は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、ヒアルロン酸の分子量は、2.0×105ダルトン以上1.6×106ダルトン以下の範囲に設定する。本発明の効果をより好適に発揮する観点から、ヒアルロン酸の分子量は、好ましくは2.5×105〜1.2×106ダルトン程度、より好ましくは3.0×105〜1.0×106ダルトン程度が挙げられる。ヒアルロン酸としては、単一分子量のものを用いてもよいし、複数種類の分子量のものを混合して用いてもよい。
ヒアルロン酸の由来は特に制限されず、例えば、鶏の鶏冠、臍帯等から単離抽出されたものや、ストレプトコッカス属等の微生物を用いた発酵法などにより調製されたものなどが好適に使用できる。本発明において、ヒアルロン酸としては、市販品を使用することができる。本発明のグミ状可食性組成物は、ヒアルロン酸として化学修飾したものを用いる必要がないため、生体適合性に優れ、天然のヒアルロン酸が有する特徴を発揮することができる。すなわち、本発明のグミ状可食性組成物において、ヒアルロン酸としては、実質的に化学修飾されていないヒアルロン酸のみを用いてよい。なお、本発明のグミ状可食性組成物は、本発明の効果を阻害しないことを限度として、化学修飾されたヒアルロン酸をさらに含んでいてもよい。
化学修飾されたヒアルロン酸の具体例としては、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、加水分解ヒアルロン酸アルキル(C12−13)グリセリル、ヒアルロン酸プロピレングリコール、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウムなどが挙げられる。化学修飾されたヒアルロン酸は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のグミ状可食性組成物において、ヒアルロン酸の含有率としては、弾性のあるグミ状組成物を形成することができれば特に制限されないが、本発明の効果をより一層好適に発揮する観点からは、例えば0.2〜15質量%程度、好ましくは0.4〜10質量%程度、より好ましくは0.7〜7.5質量%程度が挙げられる。グミ状可食性組成物におけるヒアルロン酸の含有率が0.2質量%未満となる場合、グミ状の組成物が形成されない場合がある。また、グミ状可食性組成物におけるヒアルロン酸の含有率が15質量%を超える場合、グミ状可食性組成物が固くなり過ぎる場合がある。
糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)としては、特に限定されず、単糖、二糖〜十糖程度までの糖、水溶性食物繊維などを用いることができる。
単糖〜十糖程度までの糖の具体例としては、グルコース、フルクトース、トレハロース、トレハルロース、ラクトース、マルトース、スクロース、イソマルツロース、ラフィノース、糖アルコール(ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、キシリトール、エリスルトール、還元水飴、イソマルチトールなど)、オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、 マンナンオリゴ糖、乳果オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、乳糖オリゴ糖、マルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖など)、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、デキストリン、水飴、ハチミツなどが挙げられる。
また、水溶性食物繊維は、グルコースを構成糖とし、1−4結合及び1−6結合以外の結合を有し、環状構造ではない多糖類が挙げられる。このような多糖類には、例えば、環状構造である難消化性シクロデキストリンなどは含まれない。当該多糖類は、グルコアミラーゼによって加水分解されない成分が、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。当該水溶性食物繊維の好ましい具体例としては、イソマルトデキストリン、難消化性デキストリン、難消化性グルカン、及びポリデキストロースなどが挙げられ、好ましくは加熱による着色の少ないイソマルトデキストリンが挙げられる。これらの水溶性食物繊維についても、グルコアミラーゼによって加水分解されない成分が、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。本発明のグミ状可食性組成物に含まれる水溶性食物繊維は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。糖は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
イソマルトデキストリンとは、コーンスターチなどのでん粉に酵素を作用させることによりα結合のグルコースのみから構成される高度に分岐した多分岐α−グルカンであり、必要に応じて脱塩、脱色した水溶性食物繊維であり、難消化性の特徴を持つものをいう。イソマルトデキストリンの市販品としては、例えば、ファイバリクサ(林原株式会社製)等が挙げられる。
また、難消化性デキストリンとは、とうもろこし、小麦、米、豆類、イモ類、タピオカなどの植物由来の澱粉を加酸(例えば塩酸を添加)及び/又は加熱して得た焙焼デキストリンを、必要に応じてαアミラーゼ及び/又はグルコアミラーゼで酵素処理した後、必要に応じて脱塩、脱色した水溶性食物繊維であり、難消化性の特徴を持つものをいう。難消化性デキストリンには、水素添加により製造される、難消化性デキストリンの還元物も含まれるものとする。難消化性デキストリンの市販品としては、例えば、ファイバーソル2(松谷化学工業株式会社製)、アミレッツC−7099M(王子コーンスターチ株式会社製)、ニュートリオース(ロケット・フルーレ社製)、プロミター85(テイト&ライル社製)等が挙げられる。
また、難消化性グルカンとは、澱粉分解物(好ましくは、デキストロース当量(DE)が70〜100の澱粉分解物)を加熱重合させて得られる水溶性食物繊維であり、難消化性の特徴を持つものをいう。この際、原料には、グルコース以外の単糖又はこれらの単糖を含むオリゴ糖等が含まれていてもよい。なお、「難消化性グルカン」は、難消化性グルカンそのものであってよく、難消化性グルカンを糖質分解酵素で処理した難消化性グルカン酵素処理物であってもよく、難消化性グルカン酵素処理物を分画処理した難消化性グルカン分画処理物であってもよく、難消化性グルカンにおける還元末端のアルデヒド基を水酸基に還元した難消化性グルカン還元処理物であってもよい。難消化性グルカンの市販品としては、例えば、フィットファイバー#80(日本食品化工株式会社製)等が挙げられる。
ポリデキストロースとは、ソルビトールと酸(例えば、クエン酸、リン酸)の存在下で、D−グルコースを高温で重合させて得られる、高度に分岐しランダムに結合した水溶性食物繊維であり、難消化性の特徴を持つものをいう。ポリデキストロースには、ポリデキストロースの還元物も含まれるものとする。ポリデキストロースの市販品としては、例えば、スターライトIII(株式会社光洋商会製)、スターライトエリート(株式会社光洋商会製)、ライテスII(ダニスコ社製)等が挙げられる。
本発明において、グミ状可食性組成物に含まれる前記糖の含有量は、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、8質量部以上35質量部以下である。本発明の効果をより一層好適に発揮する観点から、グミ状可食性組成物に含まれる前記糖の含有量は、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、例えば8〜30質量%程度、10〜35質量%程度、10〜30質量%程度などが挙げられる。なお、グミ状可食性組成物に糖が複数種類含まれる場合は、糖の含有量は、全ての糖の合計含有量を意味する。
ヒアルロン酸とは異なる酸としては、水と混合して酸性を示すものであれば、特に制限されず、無機酸、有機酸のいずれを使用することもできる。無機酸としては、例えば、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、炭酸などが挙げられ、好ましくはリン酸、塩酸、硫酸が挙げられる。また、有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、リポ酸等のモノカルボン酸;コハク酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸等のジカルボン酸;グリコール酸、クエン酸、乳酸、ピルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、サリチル酸等のオキシカルボン酸;グルコノ−δ−ラクトン、ラクトピオン酸等のポリヒドロキシ酸;グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ナールスゲン(登録商標、カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル)等のアミノ酸誘導体;アスコルビン酸、アスコルビン酸エチル、アスコルビン酸グルコシド等のアスコルビン酸またはその誘導体が挙げられ、好ましくは酢酸、アスコルビン酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸エチル、アスコルビン酸グルコシドなどが挙げられる。酸は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
グミ状可食性組成物は、以下の測定方法によって測定される水溶液のpHが、2.0〜4.5の範囲にあることが好ましく、2.5〜4.3の範囲にあることがより好ましく、2.9〜3.9の範囲にあることがさらに好ましい。pHは、ヒアルロン酸とは異なる酸の配合量などによって調整することができる。
(pHの測定方法)
ヒアルロン酸1gを含む分量の前記グミ状可食性組成物に含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。
グミ状可食性組成物をそのまま水に溶解させてpHを測定すると、グミ状可食性組成物に含まれる非イオン性成分の種類や量などによっては、本発明において好適なpHを測定することが困難になる場合があるため、上記のような測定方法によって調製した水溶液のpHを測定する。例えば、グミ状可食性組成物中に、非イオン性である水溶性食物繊維や糖などが多量に含まれている場合、pHが正確に測定し難くなる。このため、本発明においては、グミ状可食性組成物に配合する成分のうち、水を除く全てのイオン性成分のみを水に溶解し、得られた水溶液のpHを測定する方法を用いる。
本発明のグミ状可食性組成物において、水の含有率は、10質量%以上25質量%以下である。本発明の効果をより好適に発揮する観点から、水の含有率は、好ましくは10〜22質量%程度、12〜25質量%程度、15〜25質量%程度、12〜22質量%程度、15〜22質量%程度などである。なお、グミ状可食性組成物において、水の含有率が30質量%以上になると、カビが発生しやすくなるため望ましくない。
また、本発明のグミ状可食性組成物において、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、前記ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水の合計含有率は、グミ状可食性組成物100質量%中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。なお、当該合計含有率は、70質量%以上であってもよいし、80質量%以上であってもよいし、90質量%以上であってもよいし、95質量%以上であってもよいし、100質量%であってもよい。なお、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、前記ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水以外の他の成分が含まれる場合、他の成分としては、後述する液性多価アルコール、各種添加量などが挙げられる。当該他の成分の含有率としては、例えば0.1〜5質量%程度、1〜5質量%程度、5〜50質量%程度、5〜40質量%程度、5〜30質量%程度、5〜20質量%程度、5〜10質量%程度などが挙げられる。
液性多価アルコールとしては、特に制限されないが、好ましくはグリセリン、ジグリセリン等のグリセリン類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のプロピレングリコール類;1,3−プロパンジオール、ブタンジオール(1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールなど)、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のエチレングリコール類などが挙げられ、より好ましくはグリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600などが挙げられる。これらの中でも、グリセリンが特に好ましい。多価アルコールは、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のグミ状可食性組成物における前記液性多価アルコールの含有率としては、特に制限されないが、前記の他の成分の含有率として記載した通り、例えば5〜50質量%程度、5〜40質量%程度、5〜30質量%程度、5〜20質量%程度、5〜10質量%程度などが挙げられる。なお、グミ状可食性組成物に液性多価アルコールが複数種類含まれる場合は、液性多価アルコールの含有率は、全ての液性多価アルコールの合計含有率を意味する。
なお、本発明のグミ状可食性組成物は、液性多価アルコールを含まなくても、好適にゲル化している。すなわち、本発明のグミ状可食性組成物は、実質的に液性多価アルコールを含まなくてもよい。例えば、本発明のグミ状可食性組成物中における液性多価アルコールの含有率としては、1質量%以下、さらには0.1質量%以下、0質量%であってよい。
本発明のグミ状可食性組成物の弾性、機械的強度、形状維持性などは、グミ状可食性組成物中の各成分の含有率、ヒアルロン酸の分子量、または前述のpHの測定方法における水溶液のpHの範囲を所定範囲に設定することにより、調整することができる。例えば、グミ状可食性組成物中のヒアルロン酸の含有率を多くする(割合を大きくする)と、グミ状可食性組成物が固くなり、グミ状可食性組成物の弾性、機械的強度、形状維持性が高くなる傾向がある。また、例えば、グミ状可食性組成物中のヒアルロン酸の分子量を大きくすると、グミ状可食性組成物が固くなり、グミ状可食性組成物の弾性、機械的強度、形状維持性が高くなる傾向がある。
本発明のグミ状可食性組成物の形状は、特に制限されず、用途に応じて適宜設定することができる。本発明のグミ状可食性組成物の形状としては、例えば、グミキャンディなどとして親しまれているグミ状組成物と同様とすることができ、粒状などが挙げられる。グミ状可食性組成物が粒状である場合には、栄養補助食品等の食品組成物や経口医薬組成物などとして好適に使用することができる。また、本発明のグミ状可食性組成物は、公知のグミキャンディなどと同様、弾性を有するグミ部と、当該グミ部の表面の少なくとも一部を覆う糖衣部とを有する構成としてもよい。なお、本発明のグミ状可食性組成物がグミ部と糖衣部を有する場合、グミ部が本発明の構成(すなわち、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、前記ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水を含む、グミ状可食性組成物であって、ヒアルロン酸の分子量が、2.0×105ダルトン以上1.6×106ダルトン以下であり、前記糖の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、8質量部以上35質量部以下であり、水の含有率が、10質量%以上25質量%以下である。)を充足し、糖衣部については、異なる組成を有していてもよい。糖衣部は、公知のグミキャンディと同様、糖質、結合剤、乳化剤、光沢剤、香料などを含む構成とすることができる。
また、前述の通り、本発明のグミ状可食性組成物は、ヒアルロン酸や糖など、食用または医薬用として使用できる成分のみによって構成することができるため、グミ状可食性組成物を含む食品組成物、経口医薬組成物などとして好適に使用することができる。
本発明のグミ状可食性組成物を食品組成物として使用する場合、食品組成物に配合される公知の成分(添加剤)をさらに配合することができる。このような成分としては、例えば、甘味料、高糖味度甘味料(アスパラテーム、スクラロース、グリチルリチン、サッカリン、ステビア、ズルチン、トリクロロシュークロース、ソーマチン、アセスルファムカリウムなど)、香料、着色料、酸味料、抗酸化剤、乳化剤、防腐剤、安定剤などが挙げられる 。更に、栄養補助食品組成物とする場合、栄養補助食品組成物に配合される公知の有効成分(添加剤)をさらに配合することができる。このような有効成分としては、例えば、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ペプチド、プロテイン、グルコサミン、コンドロイチン、コラーゲン、メチルサルフォニルメタン、カルニチン、クルクミン、α−リポ酸、アスタキサンチン、ルテイン、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、コエンザイムQ10、大豆イソフラボン、動植物エキス、ラクトフェリン、ビフィズス菌、乳酸菌、緑茶抽出物などが挙げられる。
また、本発明のグミ状可食性組成物を経口医薬組成物として使用する場合、経口医薬組成物に配合される公知の成分(添加剤)をさらに配合することができる。このような成分としては、例えば、薬効成分、香料、着色料、酸味料、抗酸化剤、乳化剤、防腐剤、安定剤などが挙げられる。食品組成物または経口医薬組成物において、これらの成分は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のグミ状可食性組成物を用いた栄養補助食品組成物または経口医薬組成物は、ヒアルロン酸を含有しているため、当該栄養補助食品組成物または経口医薬組成物を経口摂取することによって、例えば、皮膚の含水量を増加させ、皮膚の保湿効果を高め得る効果などが期待できる。
また、当該栄養補助食品組成物や経口医薬組成物に水溶性食物繊維を含有している場合は、糖の吸収スピードの遅延作用(食後血糖の上昇抑制作用)、整腸作用、脂肪の吸収スピードの遅延作用(食後中性脂肪の上昇抑制作用)、内臓脂肪の低減作用、ミネラルの吸収促進作用、などの効果が期待できる。
また、当該栄養補助食品組成物や経口医薬組成物にオリゴ糖を含有している場合は、整腸作用、ミネラルの吸収促進、免疫の改善、脂質代謝の改善、などの効果が期待できる。
また、当該栄養補助食品組成物や経口医薬組成物に糖アルコールを含有している場合は、虫歯の原因になりにくい、低カロリーで血糖値を上げない、などの効果が期待できる。特に、キシリトールを用いることにより、キシリトールが有する口腔内の細菌によるう蝕性を阻害する効果も期待できる。
また、当該栄養補助食品組成物や経口医薬組成物に前述の水溶性食物繊維とオリゴ糖を含有することにより、相乗的な前述の効果が期待できる。
さらに、前述のような公知の成分(添加剤)を含む場合には、これらの成分による効果も発揮することができる。
本発明のグミ状可食性組成物を食品組成物または経口医薬組成物とする場合、これらの形状としては特に限定されないが、例えば、粒状などとすることができる。
本発明のグミ状可食性組成物の製造方法は、特に制限されないが、例えば、分子量が2.0×105〜1.6×106ダルトンのヒアルロン酸と、ヒアルロン酸1質量部に対して8〜35質量部の糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)と、組成物中の含有率が10〜25質量%となる水とを加熱環境(温度60〜100℃程度)で混合することによって、流動性の組成物とし、例えばこれを型に充填・成型し、更に冷却(温度5〜40℃程度)することによって、好適に製造することができる。なお、前記の通り、本発明のグミ状可食性組成物の製造において、組成物中の含有率が25質量%を超える水(例えば組成物中の水の含有率が30〜50質量%程度となる量の水)を混合し、その後の工程で水を蒸発させて、組成物中の水の含有率を10〜25質量%の範囲に調整してもよい。
本発明のグミ状可食性組成物の製造方法において、水を多量に蒸発させる工程を行う必要はない。すなわち、加熱されて流動性を有する組成物がゲル化する温度に冷却すれば、本発明のグミ状可食性組成物と実質的に同一の組成を有する流動性の組成物から、本発明のグミ状可食性組成物が得られる。
本発明のグミ状可食性組成物の製造方法において、加熱された組成物を容器に入れて冷却することにより、例えば、容器内に形成されたグミ状可食性組成物を、容器ごとそのまま最終製品とすることもでき、グミ状可食性組成物を切断するなどの加工工程を省略することができる。
本発明のグミ状可食性組成物の製造方法において、各成分の混合順序は、特に制限されないが、ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、及び水が含まれる溶液を加熱し、ヒアルロン酸とは異なる酸を添加することで、流動性の組成物からグミ状可食性組成物が形成されやすい。また、各成分の混合方法も特に制限されず、例えば攪拌機などを用いて攪拌すればよい。
また、本発明のグミ状可食性組成物の製造方法において、グミ状可食性組成物を構成する成分を含む流動性の組成物をゲル化した後、例えば、食品、医薬品、医薬部外品等に配合される上記各種成分(添加剤)を添加する工程をさらに備えていてもよい。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。なお、以下の実施例及び比較例で用いた試薬は、以下の通りである。各表中の組成の単位は、質量部である。
<試薬>
ヒアルロン酸(230万):ヒアルロン酸ナトリウム、キューピー株式会社 製の商品名「HYALURONSANHA−LQSH」(製品表示:分子量 160万〜290万、平均分子量230万)
ヒアルロン酸(120万):ヒアルロン酸ナトリウム、キューピー株式会社 製の商品名「HYALURONSANHA−LQ」(製品表示:分子量85万〜160万、平均分子量120万)
ヒアルロン酸(80万):ヒアルロン酸ナトリウム、キューピー株式会社製 の商品名「ヒアベスト(J)」(製品表示:分子量60万〜120万、平均 分子量80万)
ヒアルロン酸(35万):ヒアルロン酸、キューピー株式会社製の商品名「 ヒアルロン酸HA−LF−P」(製品表示:分子量20万〜50万、平均分 子量35万)
ヒアルロン酸(10万):ヒアルロン酸ナトリウム、キッコーマンバイオケ ミファ株式会社製の商品名「ヒアルロン酸FCH−SU」(製品表示:平均 分子量5万〜11万)
フルクトース:和光純薬工業株式会社製のD(−)−フルクトース(特級)
グルコース:和光純薬工業株式会社製のD(+)−グルコース(特級)
ラクトース;和光純薬工業株式会社製のラクトース一水和物(特級)
トレハロース;和光純薬工業株式会社製のトレハロース二水和物(特級)
キシリトール:和光純薬工業株式会社製のキシリトール(特級)
イソマルチトール;三井製糖株式会社製の商品名「パラチニット」
ラフィノース;日本甜菜製糖株式会社製のラフィノース
イソマルトオリゴ糖:株式会社林原製の商品名「パノラップ」
フラクトオリゴ糖:株式会社明治フードマテリアル製の商品名「メイオリゴ P(粉末)」
乳糖果糖オリゴ糖;株式会社林原製の商品名「乳果オリゴ糖700」
水飴;株式会社林原製の商品名「ハローデックス」
還元水飴;物産フードサイエンス製の商品名「エスイー600」
イソマルトデキストリン:株式会社林原製の商品名「ファイバリクサ」
還元難消化性デキストリン:松谷化学工業株式会社製の商品名「ファイバー ソル2H」
難消化性グルカン:日本食品化工株式会社製の商品名「フィットファイバー #80」還元ポリデキストロース:株式会社光洋商会製の商品名「スターライトエリート」
ハチミツ:アピ株式会社製の精製蜂蜜
クエン酸:和光純薬工業株式会社製のクエン酸(特級)
乳酸:和光純薬工業株式会社製のDL−乳酸(特級)
酒石酸:和光純薬工業株式会社製のD(−)−酒石酸(一級)
アスコルビン酸グルコシド;株式会社林原製の商品名「アスコフレッシュ」
アスパラギン酸:和光純薬株式会社製のDL−アスパラギン酸(特級)
リン酸:和光純薬工業株式会社製のリン酸(特級)
[実施例1〜5及び比較例1〜3]
表1に記載の配合比(質量部;試薬が水溶液の場合は固形分値)となるように、各成分を混合して可食性組成物を調製した。具体的には、広口瓶中でヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)を蒸留水に均一に溶解した。次に90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながら糖成分を添加して均一に溶解させた。更に、90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながらクエン酸を少量ずつ添加して均一に溶解し、水分を蒸発させながらスパチュラで攪拌できない状態まで水分を濃縮させて軟らかい可食性組成物(餅状物)を得た。但し、比較例3は、組成物中の水分濃度が30%になった時点で濃縮を中止した。得られた組成物を直ちに底面積が9.1cm2のプラスチックシャーレに約5gを充填し、蓋をしてパラフィルムで密閉し、室温(25℃)で1日保管して可食性組成物を得た。結果を表1に示す。
[食感の評価]
プラスチックシャーレ内の組成物を取り出し、食感を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
A;弾力性のあるグミ食感
B;弾力性のない硬めのゼリー食感
C;弾力性のない軟らかめのゼリー食感
[カビの抑制効果]
前記の組成物が入ったプラスチックシャーレの蓋を開け、組成物を4時間実験室内の空気に暴露した後、再度蓋をしてパラフィルムで密閉し、37℃の恒温槽中で5日間保管して、組成物のカビの発生状況を観察した。結果を表1に示す。
[カビの発生状況]
A;カビの発生なし
C;黒いカビが発生
[pHの測定]
別途、ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)は1g、酸はヒアルロン酸1gに対して表1に記載の配合比(質量部)となるように、ヒアルロン酸と酸を蒸留水200mLにプロペラ式回転型撹拌装置を用いて均一に混合して、pH測定用水溶液を得た。得られた水溶液のpHを、株式会社堀場製作所製のpHメーター(製品名LAQUA)を用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006950999
[実施例6〜11及び比較例4〜5]
表2に記載の配合比(質量部;試薬が水溶液の場合は固形分値)となるようにして、各成分を混合して可食性組成物を調製した。具体的には、広口瓶中でヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)を蒸留水に均一に溶解した。次に90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながら糖成分を添加して均一に溶解させた。更に、90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながらクエン酸を少量ずつ添加して均一に溶解し、水分を蒸発させながらスパチュラで攪拌できない状態まで水分を濃縮させて軟らかい可食性組成物(餅状物)を得た。得られた組成物を直ちに底面積が9.1cm2のプラスチックシャーレに約5gを充填し、蓋をしてパラフィルムで密閉し、室温で1日保管して可食性組成物を得た。また、実施例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、食感の評価、カビの抑制評価、及びpHの測定を行った。それぞれの結果を表2に示す。
Figure 0006950999
[実施例12〜14及び比較例6〜7]
表3に記載の配合比(質量部;試薬が水溶液の場合は固形分値)となるようにして、各成分を混合して可食性組成物を調製した。具体的には、広口瓶中でヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム*1)を蒸留水に均一に溶解した。次に90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながら糖成分を添加して均一に溶解させた。更に、90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながらクエン酸を少量ずつ添加して均一に溶解し、水分を蒸発させながらスパチュラで攪拌できない状態まで水分を濃縮させて軟らかい餅状物を得た。得られた餅状物を直ちに底面積が9.1cm2のプラスチックシャーレに約5gを充填し、蓋をしてパラフィルムで密閉し、室温で1日保管して可食性組成物を得た。また、実施例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、食感の評価、カビの抑制評価、及びpHの測定を行った。それぞれの結果を表3に示す。
*1;ヒアルロン酸(26万)は、ヒアルロン酸(35万)とヒアルロン酸(10万)を2:1の質量比で均一に混合して調製した。
Figure 0006950999
[実施例15〜19]
表4に記載の配合比(質量部;試薬が水溶液の場合は固形分値)となるようにして、各成分を混合して可食性組成物を調製した。具体的には、広口瓶中でヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)を蒸留水に均一に溶解した。次に90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながら糖成分を添加して均一に溶解させた。更に、90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながら酸成分を少量ずつ添加して均一に溶解し、水分を蒸発させながらスパチュラで攪拌できない状態まで水分を濃縮させて軟らかい可食性組成物(餅状物)を得た。得られた組成物を直ちに底面積が9.1cm2のプラスチックシャーレに約5gを充填し、蓋をしてパラフィルムで密閉し、室温で1日保管して可食性組成物を得た。また、実施例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、食感の評価、カビの抑制評価、及びpHの測定を行った。それぞれの結果を表4に示す。
Figure 0006950999
[実施例20〜33]
表5に記載の配合比(質量部;試薬が水溶液の場合は固形分値)となるように、各成分を混合して可食性組成物を調製した。具体的には、広口瓶中でヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)を蒸留水に均一に溶解した。次に90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながら糖成分(ハチミツ、グリセリンを含む)を添加して均一に溶解させた。更に、90℃の温水浴で広口瓶を加温し、スパチュラで攪拌しながらクエン酸を少量ずつ添加して均一に溶解し、水分を蒸発させながらスパチュラで攪拌できない状態まで水分を濃縮させて軟らかい可食性組成物(餅状物)を得た。得られた組成物を直ちに底面積が9.1cm2のプラスチックシャーレに約5gを充填し、蓋をしてパラフィルムで密閉し、室温で1日保管して可食性組成物を得た。また、実施例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、食感の評価、カビの抑制評価、及びpHの測定を行った。それぞれの結果を表5に示す。
Figure 0006950999

Claims (5)

  1. ヒアルロン酸、糖(但し、25℃において、液体である液性多価アルコールを除く)、前記ヒアルロン酸とは異なる酸、及び水を含む、グミ状可食性組成物であって、
    前記ヒアルロン酸の分子量が、2.0×105ダルトン以上1.6×106ダルトン以下であり、
    前記糖の含有量が、前記ヒアルロン酸1質量部に対して、8質量部以上35質量部以下であり、
    前記水の含有率が、10質量%以上25質量%以下であり、
    前記糖は、単糖、二糖から十糖、又は、グルコースを構成糖とし1−4結合及び1−6結合以外の結合を有し、環状構造ではない多糖類である水溶性食物繊維である、グミ状可食性組成物。
  2. 以下の測定方法によって測定される水溶液のpHが、2.0以上4.5以下である、請求項1に記載のグミ状可食性組成物。
    (pHの測定方法)
    ヒアルロン酸1gを含む分量の前記グミ状可食性組成物に含まれる成分のうち、水を除く全てのイオン性成分を水に溶解して200mLとなるように水溶液を調製し、得られた水溶液のpHを測定する。
  3. 前記糖が、トレハロース、トレハルロース、ラフィノース、糖アルコール、オリゴ糖、デキストリン、水飴、ハチミツ、及び水溶性食物繊維からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のグミ状可食性組成物。
  4. 25℃において液体である、前記糖とは異なる液性多価アルコールをさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のグミ状可食性組成物。
  5. 粒状である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグミ状可食性組成物。
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