JP6949668B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
例えば、縦方向の両側部に、吸収性物品の縦方向に延びる一対の側方防漏溝を設けて、吸収体の横方向の両端からの経血が漏れを防止することが広く行われている。また、吸収性物品の前方部や後方部に、横方向に延びる防漏溝を設けて、吸収体の縦方向の両端からの経血の漏れを防止することも行われている。
また、本発明者らは、赤血球の凝集塊の形成能が高い血球凝集剤が、ナプキンの吸収領域の全域に配置されていると、ナプキンの側部や前後部に、血球の凝集塊による赤味が強く表れ、着用者が、使用後のナプキンを取り外して見たときに漏れが生じたのではないかと心配になる場合があるとの知見を得た。
本発明の一実施形態である生理用ナプキン1(以下、ナプキン1ともいう。)は、経血吸収用の吸収性物品であり、図1及び図2に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2、非肌対向面を形成する裏面シート3及びこれら両シート2,3間に配されている液保持性の吸収体4を備えている。表面シート2、吸収体4及び裏面シート3は、一体化されて吸収性本体5を構成している。吸収性本体5の長手方向両側部の表面シート2側には、サイド防漏シート6が配されている。
サイド防漏シート6は、表面シート2に接合されていない自由端61と、表面シート2に接合された固定端62とを有しており、使用時には、固定端62と自由端61との間が表面シート2から離間し、側方への横漏れを防止する防漏ポケット(図示せず)を形成する。吸収性本体5の非肌対向面側の面にはショーツのクロッチ部への固定に用いられる本体粘着部(図示せず)が設けられている。また、ナプキン1は、縦方向Xにおける両側部に、一対のウイング部7を有している。一対のウイング部7の裏面シート3側の面には、ショーツのクロッチ部の非肌対向面への固定に用いられるウイング部粘着部(図示せず)が設けられている。
コアラップシート42は、吸収性コア41の肌対向面側を被覆する上側部分42aと、吸収性コア41の非肌対向面側に巻き下げられて、該吸収性コア41の非肌対向面側を被覆する下側部分42bとを有している。また、コアラップシート42は、下側部分42bにシートどうしの重なり部42cを有している。
吸収性コア41を被覆するコアラップシートは、一枚のシートで吸収性コア41の全体を包んでいても良いし、2枚以上のシートで吸収性コア41の全体を包んでいても良い。例えば、吸収性コア41の肌対向面側と非肌対向面側とが別々のシートで被覆されていても良い。吸収性コア41の被覆に使用されているシートの枚数に拘わらずに、吸収性コア41の肌対向面側を被覆しているコアラップシートを肌側コアラップシート42a、吸収性コア41の非肌対向面側を被覆する部分を非肌側コアラップシート42bともいう。
血球凝集剤を含む凝集剤配置部9は、吸収性物品の厚み方向において、吸収体4より肌対向面側に位置する部材である表面シート2や、表面シート2と吸収体4との間に所望により配されるサブレイヤー(図示せず)に形成されていても良いが、吸収性物品の厚み方向において表面シート2より下方に位置する下方部材である、サブレイヤー(図示せず)や肌側コアラップシート42aに形成されていることが好ましく、本実施形態のナプキン1におけるように、吸収体4の肌対向面側の面を形成する部材に形成されていることが好ましく、特に吸収性コア41の肌対向面側を被覆する肌側コアラップシート42aに形成されていることが好ましい。
薄紙を構成するセルロース系繊維としては、木材パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース繊維等が挙げられる。セルロース系繊維の原料パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ或いは広葉樹クラフトパルプのような木材パルプ、木綿パルプ或いはワラパルプ等の非木材パルプが挙げられる。これらのセルロース系繊維は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また強度向上の観点から、非セルロース系繊維を少量混合することもできる。非セルロース系繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系繊維等が挙げられる。薄紙の構成繊維中、セルロース系繊維の割合は、好ましくは70質量%以上100質量%以下、より好ましくは90質量%以上100質量%以下、更に好ましくは100質量%である。
溶液を構成部材に付着させる方法としては、構成部材の所定箇所への溶液の滴下、各種の塗工方法を採用することができる。例えば、スプレー法、ディッピング法、転写法、ダイ塗工、グラビア塗工、インクジェット法、スクリーン印刷等の公知の液体塗工装置を用いた構成部材の所定箇所への液体の塗工等が挙げられる。また、乾燥は、加熱による乾燥、減圧による乾燥、加熱と減圧とを組み合わせた乾燥の何れでも良いが、これらの強制乾燥に代えて自然乾燥でも良い。
前方防漏溝82及び後方防漏溝83は、それぞれ、少なくとも、ナプキン1の縦方向中央線CLを横方向Yに横断していることが好ましい。図1に示すように、前方防漏溝82は、前方に向かって凸に湾曲した円弧状であることが好ましく、後方防漏溝83は、後方に向かって凸に湾曲した円弧状であることが好ましい。
ここで、前方防漏溝82及び後方防漏溝83に関し、横方向Yに延びるとは、全体として概ね横方向Yに延びているということであり、ナプキン1の横方向に直線状に延びていても良く、前方に向かって凸に湾曲していても良く、後方に向かって凸に湾曲していても良く、更に、前方に向かって凸の湾曲部と後方に向かって凸の湾曲部とが横方向に連続して形成されている防漏溝であっても良い。
また、側方防漏溝81,81それぞれの中央円弧状部81bの横方向Yの外側に第2側方防漏溝84を有している。第2側方防漏溝84は、側方防漏溝81の中央円弧状部81bと同様に、横方向Yの外方に向かって凸状に湾曲した平面視形状を有している。側方防漏溝81の中央円弧状部81bとその外側の第2側方防漏溝84とは横方向Yに並べて形成されており、相互に略平行に形成されている。
側方防漏溝81、前方防漏溝82、後方防漏溝83、第2側方防漏溝84は、いずれも、図2に示す側方防漏溝81及び第2側方防漏溝84のように、表面シート2と吸収体4とが一体的に窪んだ防漏溝であり、各防漏溝は、例えば、表面シート2と吸収体4とを重ねたものに対して、表面シート2側から一体に、加圧又は加熱及び加圧を伴うエンボス加工を施すことにより形成することができる。
使用中にナプキン1の***スポット部Pに経血が***されると、それが少量の場合は、***スポット部Pから吸収体4に吸収されるが、繰り返し***されたり、***量が多い場合は、血球凝集剤と接触して、血球の凝集塊と赤みの少ない液状成分(血漿成分)とに分離された経血のうち、低粘度の血漿成分が、優先して側方防漏溝81を伝って縦方向Xに流れ、縦方向Xに流れた後、吸収体4に吸収される。
しかも、縦方向Xに拡散した経血が、前方防漏溝82又は後方防漏溝83に到達した場合、赤味のある血球凝集塊が、前方防漏溝82又は後方防漏溝83で捕捉され、赤みの少ない液状成分(血漿成分)が、前方防漏溝82又は後方防漏溝83を越えて拡散する。赤みの少ない液状成分(血漿成分)は、ナプキン1の吸収体の端部付近に拡散しても赤味を生じさせないため、使用後のナプキン1を見た使用者に、該端部から液が漏れだしたのではないかとの心配や危惧を与えない。しかも、高吸収性ポリマーを含む吸収体の場合、前方防漏溝82又は後方防漏溝83を越えて拡散する液状成分(血漿成分)は、吸水性ポリマーの表面に、吸液性を低下させる原因ともなり得る血球凝集塊の被膜を形成しないので、該吸水性ポリマーに効率よく吸収され、吸収体4の縦方向の端部からの液漏れも生じにくい。更に、前方防漏溝82及び後方防漏溝83はそれぞれ、横方向Yに延びているので、血漿成分を横方向Yに導き、場合によって、側方防漏溝81を伝わって前方部、後方部から***部対向部B方向へと導かれることもあり、吸収体4の縦方向の端部からの液漏れが一層生じ難くなっている。
このような作用により、本実施形態のナプキン1によれば、吸収体の横方向の両端からの液漏れを抑制することができるともに、縦方向への液の拡散性に優れることによって、吸収体の吸収容量を有効活用でき、しかも吸収体の縦方向の端部付近に血球凝集塊の赤味が生じることによる使用者の漏れ不安を防止することができる。吸収体の吸収容量は、本来は液を吸収可能であるが、液が到達しない等により液を吸収しない部分の潜在的な吸収能力を含めた吸収体が本来有する全体としての吸収能力である。
また、経血を縦方向Xへ拡散し、吸収体の利用効率を高める観点から、***部対向部B、特に***スポット部Pが位置する***部対向部Bの縦方向の中央部において、凝集剤配置部9の横方向Yの長さL9は、当該部位における吸収体4の横方向Yの全幅W4の、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上であり、また好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは60%以上90%以下、より好ましくは70%以上80%以下である。
また、吸収体4の縦方向Xの広い範囲の吸収能力の有効活用の観点から、後方防漏溝83は、図1に示すように、ウイング部7の後端より後方に位置する後方部Cに形成され、図3に示すように、血球凝集剤が、***スポット部Pから、その後方防漏溝83の位置を越える位置まで配されていることが好ましい。凝集剤配置部9が縦断する後方防漏溝83は、少なくとも一部が、後方部Cに位置することが好ましく、その全体が後方部Cに位置することが好ましい。
また、吸収体4は、通常、縦方向Xの全長L4が横方向Yの最大長さより長く、凝集剤配置部9も、通常、縦方向Xの長さが横方向Yの長さより長い。凝集剤配置部9の縦方向Xの長さは、横方向Yの長さの好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2倍以上であり、また好ましくは10倍以下、より好ましくは5倍以下であり、また好ましくは1.5倍以上10倍以下、より好ましくは2倍以上5倍以下である。
本実施形態のように、側方防漏溝81の外側に第2側方防漏溝84を有し、血球凝集剤が、***スポット部Pの左右両側それぞれにおいて、第2側方防漏溝84より内側のみに配されていると、血球の凝集により生成した凝集物が効果的に側方防漏溝81および第2側方防漏溝84に捕捉され、ナプキン側部での赤みを低減できる。
斯かる効果は、第2側方防漏溝84を有しない場合も同様に奏される。
なお、***スポット部Pの両側それぞれに、図1及び図4に示す側方防漏溝81及び第2側方防漏溝84のような、縦方向Yに延びる2本以上の防漏溝を有する場合、***スポット部Pに近い、横方向Y内側の防漏溝を側方防漏溝81とし、横方向Y外側の防漏溝を第2側方防漏溝84とする。図4中には、図1に示すナプキン1の構成要素と同様の構成要素に同一の符号を付してある。
また本実施形態のナプキン1における側方防漏溝81,81は、後方部C側の端部どうしが、後方防漏溝83を介して連結されており、その後方防漏溝83の全体又は一部を前述した凝集剤配置部9が縦断している。これにより、***スポット部Pに***されて平面方向に拡散する経血が、後方防漏溝83の凝集剤配置部9と重なる部分に効率よく運ばれ、それによって、吸収体4の後端からの液漏れ及び該後端付近の赤味の発生を一層効率よく防止することができる。
また、いずれの場合においても、血球凝集剤によって分離した血漿成分が、横方向Yに延びる前方防漏溝82、後方防漏溝83から側方防漏溝81へと受け渡され易くなっており、血漿成分が縦方向Yの***部対向部B側へと移動し易くなって、吸収体全面を吸収領域として活用し易くなることから、液漏れ抑制が一層向上する。
吸収体4の前後端からの液漏れ及び吸収体4の縦方向の両端の赤味の発生を防止する観点から、前方防漏溝82、側方防漏溝81及び後方防漏溝83は、図3に示すように、連続して環状の防漏溝80を形成していることが更に好ましい。
斯かる血球凝集剤の詳細は、特開2017−113513号公報に記載されており、当該公報に血液凝集剤として記載の各種のものを本発明の血球凝集剤として用いることができる。
水溶性のカチオン性ポリマーに関し、「水溶性」とは、100mLのガラスビーカー(5mmΦ)に0.05gの1mm以下の粉末状又は厚み0.5mm以下のフィルム状カチオン性ポリマーを25℃の50mLイオン交換水に添加混合したときに、長さ20mm、幅7mmのスターラーチップを入れ、アズワン株式会社製マグネチックスターラーHPS−100を用いて600rpm攪拌下、その全量が24時間以内に水に溶解する性質のことである。なお、更に好ましい溶解性としては、全量が3時間以内に水に溶解することが好ましく、全量が30分以内に水に溶解することが更に好ましい。
ここでいう、血球凝集剤の量とは、血球凝集剤がカチオン性ポリマーである場合、そのカチオン性ポリマーの純分量であり、血球凝集剤の単位面積当たりの量は、例えば、以下のようにして求められる。
[測定方法]
カチオン性ポリマーを溶解させた溶液を配置させた後、30℃10%RHの条件下で24時間静置して乾燥させ、凝集剤配置部を切り出し、その面積を測定し、凝集剤配置前後の重量を比較することで、乾燥後に含有する単位面積当たりの血球凝集剤の存在量として算出する。
また本発明の吸収性物品は、サイド防漏シート及びそれによる防漏機構を有しないものであっても良く、ウイング部を有しないものであっても良い。また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティーライナー(おりものシート)等であってもよい。
〔実施例1〕
図1及び図2に示す生理用ナプキンと同様の構成を有する生理用ナプキンを作成し、これを実施例1の生理用ナプキンとした。表面シートとしては、坪量30g/m2のエアスルー不織布を用い、裏面シートとしては、坪量28g/m2の非透湿性のポリプロピレンフィルムを用い、サイド防漏シートとしては、坪量20g/m2のスパンボンド不織布を用いた。吸収体としては、坪量280g/m2のパルプ繊維及び高吸収性ポリマーの混合積繊物をコアラップシートで被覆した、縦方向の長さが186mm、横方向の長さが70mmの大きさのものを用いた。
コアラップシートは、坪量16g/m2のセルロース繊維からなるシート基材における、吸収性コアの肌対向面側の面を被覆する部分に、血球凝集剤を、図2及び図3に示す態様で分布するように塗工した後、乾燥させたものを用いた。得られたコアラップシートは、吸収性コアの肌対向面側を被覆する部分の横方向中央部に、カチオン性ポリマーの坪量が6g/m2の凝集剤配置部9が形成されていた。
血球凝集剤としては、ニットーボーメディカル社製の「PAS−H−5L」を用いた。この血球凝集剤は、水溶性の第4級アンモニウム塩ホモポリマーであるポリDADMAC(重量平均分子量:3万)を含んでいる。
血球凝集剤の塗工幅は実施例1と同じとし、血球凝集剤を塗工する吸収体縦方向の範囲を、前方防漏溝より内側に10mmの位置から後方防漏溝より内側に10mmの位置までとした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の生理用ナプキンを作成した。
コアラップシートとして、前記のシート基材に全く血球凝集剤を塗工しないものを用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例2の生理用ナプキンを作成した。
実施例及び比較例の各生理用ナプキンについて、それぞれ以下の方法により、吸収性能、吸収体の吸収容量の活用の程度、及びナプキン端部での赤味の発現抑制性を評価し、それらの結果を表1に示した。
以下の方法により動的最大吸収量を測定し、その測定結果に基づき、以下の評価基準により吸収性能を評価した。
(動的最大吸収量の測定方法)
評価対象の生理用ナプキンを生理用ショーツに固定し、人体の動的モデルに装着した。人体の動的モデルとしては、両脚を歩行運動させることが可能な可動式女性腰部モデルを用いた。動的モデルの歩行動作を開始させ、歩行動作開始より1分後に、液***点より2gの疑似血液を注入した(1回目)。更に1回目の液注入終了より3分後に3gの疑似血液を注入した(2回目)。更に2回目の液注入終了より3分後に2gの疑似血液を注入した(3回目)。3回目以降は、液注入後から3分後に2gの疑似血液を注入する操作を繰り返し、生理用ナプキンのウイング部から疑似血液が染み出した時点で液注入操作を終了し、その時点までに注入した疑似血液の総重量を動的最大吸収量とした。
擬似血液は、B型粘度計(東機産業株式会社製 型番TVB−10M、測定条件:ローターNo.19、30rpm、25℃、60秒間)を用いて測定した粘度が8mPa・sになるように、脱繊維馬血(株式会社日本バイオテスト研究所製)の血球・血漿比率を調製したものを用いた。
各生理用ナプキンについて、動的最大吸収量の測定値に基づき、以下の基準で、吸収性能を評価した。動的最大吸収量が多いほど、経血の吸収性能に優れることを示す。
A:動的最大吸収量13g以上
B:動的最大吸収量13g未満
以下の方法により吸収体拡散面積を測定し、その測定結果に基づき、以下の評価基準により吸収体の吸収容量の活用の程度を評価した。
(吸収体拡散面積の測定方法)
各生理用ナプキンをアクリル板に固定し、液排スポット部P相当個所に3gの擬似血液を注入し、液注入終了より3分静置させ、3分静置後に再び3gの擬似血液を注入した。この擬似血液及び3分間静置の操作を、血液が9g注入されるまで繰り返した後、表面シート側から観察し、吸収体で経血が拡がっている部分の面積を測定し、吸収体拡散面積とした。
各生理用ナプキンについて、吸収体拡散面積に基づき、以下の基準で、吸収体の吸収容量の活用の程度を評価した。吸収体拡散面積が広いほど、吸収体の吸収材料が吸収に利用され、吸収体の吸収容量の活用の程度が高いことを示す。但し、吸収体拡散面積が70cm2超であると、吸収体の長手または幅方向の端部へ到達している恐れがあり、吸収体からの液漏れを生じる可能性が高まること示す。。
A:吸収体拡散面積が50cm2以上70cm2以下
B:吸収体拡散面積が50cm2未満
各生理用ナプキンを、水平に配置したアクリル板に固定し、***スポット部P相当個所より3gの擬似血液を注入し、液注入終了より3分静置させ、3分静置後に再び3gの擬似血液を注入した。この擬似血液及び3分間静置の操作を、血液が9g注入されるまで繰り返した後、色差計を用いて、上記***スポット部P相当個所(***部対向部Bの縦方向及び横方向の中央部)及び該***スポット部P相当個所と横方向Yの位置が同位置における吸収体の縦方向の端部について、L*値a*値をそれぞれ測定し、赤味を確認した。色差計は、日本電色工業社製、NF333を用いた。
各生理用ナプキンについて、吸収体の縦方向の端部でのL*値a*値に基づき、以下の基準で、ナプキン端部での赤味の発現抑制性を評価した。端部のL*値が大きいほど、ナプキンの縦方向の端部での赤味の発現抑制性に優れることを示す。
〇:L*値65以上、かつa*値5未満
△:L*値60以上65未満、又はa*値5以上10未満
×:L*値60未満、又はa*値10以上
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
41 吸収性コア
42 コアラップシート
42a 肌側コアラップシート(吸収性コアの肌対向面側を被覆するコアラップシート)
5 吸収性本体
6 サイド防漏シート
7 ウイング部
8 防漏溝
81 側方防漏溝
82 前方防漏溝
83 後方防漏溝
84 第2側方防漏溝
9 凝集剤配置部
A 前方部
B ***部対向部
P ***スポット部
C 後方部
Claims (7)
- 肌対向面を形成する液透過性の表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート及びこれら両シート間に配されている吸収体を備え、着用者の前後方向に沿う縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する経血吸収用の吸収性物品であって、
前記表面シートと前記吸収体とが一体的に窪んだ防漏溝として、着用者の液***部が対向配置される***スポット部を挟んでその左右両側に形成され、それぞれ前記縦方向に延びる側方防漏溝と、前記***スポット部を挟んでその前後に形成され、それぞれ前記横方向に延びる前方及び後方防漏溝とを有しており、
前記吸収体の前記肌対向面側の面を形成するか又は該吸収体より前記肌対向面側に位置する部材に血球凝集剤が配されており、前記血球凝集剤は、前記横方向については、前記***スポット部に存在し且つ前記吸収体の前記横方向の両端に達しないように配されており、前記縦方向については、前記***スポット部に存在し且つ前記前方及び後方防漏溝の少なくとも一方を越える位置まで配されている、吸収性物品。 - 前記吸収性物品が、一対のウイング部を有し、前記前方防漏溝及び前記後方防漏溝が、該ウイング部の前端より前方に位置する前方部及び該ウイング部の後端より後方に位置する後方部に形成されている、請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記側方防漏溝よりも前記横方向の外側に、該側方防漏溝に沿って延びる第2側方防漏溝を有しており、前記血球凝集剤は、前記***スポット部の左右両側それぞれにおいて、前記第2側方防漏溝より内側のみに配されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記血球凝集剤は、前記***スポット部の左右両側それぞれにおいて、前記側方防漏溝より内側のみに配されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記側方防漏溝と、前記前方防漏溝とが連続しているか、又は該側方防漏溝と前記後方防漏溝とが連続している、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記前方防漏溝及び後方防漏溝のうち、前記血球凝集剤がその防漏溝を越えて存在する方の防漏溝と前記側方防漏溝とが連続している、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
- 前記防漏溝は、底部に高圧搾部と低圧搾部とを有している、請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
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