JP6949668B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、経血吸収用の吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の経血吸収用の吸収性物品については、経血の平面方向への拡散を、表面シートと吸収体とが一体的に窪んだ防漏溝により制御し、吸収性能や漏れ防止性能を向上させることが行われている。
例えば、縦方向の両側部に、吸収性物品の縦方向に延びる一対の側方防漏溝を設けて、吸収体の横方向の両端からの経血が漏れを防止することが広く行われている。また、吸収性物品の前方部や後方部に、横方向に延びる防漏溝を設けて、吸収体の縦方向の両端からの経血の漏れを防止することも行われている。
また経血吸収用の流体処理剤を吸収性物品に適用して、経血の吸収性能を向上させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、多価イオンの塩を含有する吸収性パッドを含む月経帯が開示されている。また、本出願人は、先に、水溶性の金属化合物を含む血液凝固剤を、吸収性コアに含有した吸収性物品を提案した(特許文献2参照)。
特公昭38−17449号公報 特開2005−287997号公報
しかし、防漏溝として、吸収性物品の前方部や後方部に、横方向に延びる防漏溝を設けると、該防漏溝より先への経血の拡散が抑制されるため、結果として、吸収体に液を吸収しない部分が多く残ることになり、吸収体の利用効率が低下する。
また、本発明者らは、赤血球の凝集塊の形成能が高い血球凝集剤が、ナプキンの吸収領域の全域に配置されていると、ナプキンの側部や前後部に、血球の凝集塊による赤味が強く表れ、着用者が、使用後のナプキンを取り外して見たときに漏れが生じたのではないかと心配になる場合があるとの知見を得た。
本発明の課題は、前述の従来技術が有する解決課題を解決し得る吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、肌対向面を形成する液透過性の表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート及びこれら両シート間に配されている吸収体を備え、着用者の前後方向に沿う縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する経血吸収用の吸収性物品であって、前記表面シートと前記吸収体とが一体的に窪んだ防漏溝として、着用者の液***部が対向配置される***スポット部を挟んでその左右両側に形成され、それぞれ前記縦方向に延びる側方防漏溝と、前記***スポット部を挟んでその前後に形成され、それぞれ前記横方向に延びる前方及び後方防漏溝とを有しており、前記吸収体の前記肌対向面側の面を形成するか又は該吸収体より前記肌対向面側に位置する部材に血球凝集剤が配されており、前記血球凝集剤は、前記横方向については、前記***スポット部に存在し且つ前記収体の前記横方向の両端に達しないように配されており、前記縦方向については、前記***スポット部に存在し且つ前記前方及び後方防漏溝の少なくとも一方を越える位置まで配されている、吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、吸収体の横方向からの液漏れを抑制することができるとともに、吸収体の吸収容量を有効活用でき、しかも吸収体の縦方向の端部付近に血球凝集塊の赤味が生じることによる使用者の漏れ不安を防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態である生理用ナプキンを肌対向面側から視た平面図である。 図2は、図1のII−II線模式断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンの吸収体を肌対向面側から視た模式平面図であり、血球凝集剤が配されている部位が斜線部で示されている。 図4は、本発明の他の実施形態である生理用ナプキンの吸収体の図3相当図である。 図5は、底部に高圧搾部及び低圧搾部を設けた防漏溝の例を示す拡大平面図である。
以下、本発明の経血吸収用の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しつつ説明する。
本発明の一実施形態である生理用ナプキン1(以下、ナプキン1ともいう。)は、経血吸収用の吸収性物品であり、図1及び図2に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2、非肌対向面を形成する裏面シート3及びこれら両シート2,3間に配されている液保持性の吸収体4を備えている。表面シート2、吸収体4及び裏面シート3は、一体化されて吸収性本体5を構成している。吸収性本体5の長手方向両側部の表面シート2側には、サイド防漏シート6が配されている。
サイド防漏シート6は、表面シート2に接合されていない自由端61と、表面シート2に接合された固定端62とを有しており、使用時には、固定端62と自由端61との間が表面シート2から離間し、側方への横漏れを防止する防漏ポケット(図示せず)を形成する。吸収性本体5の非肌対向面側の面にはショーツのクロッチ部への固定に用いられる本体粘着部(図示せず)が設けられている。また、ナプキン1は、縦方向Xにおける両側部に、一対のウイング部7を有している。一対のウイング部7の裏面シート3側の面には、ショーツのクロッチ部の非肌対向面への固定に用いられるウイング部粘着部(図示せず)が設けられている。
表面シート2、裏面シート3、サイド防漏シート6としては、生理用ナプキン等の吸収性物品に従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては、単層又は多層構造の不織布や、開孔フィルム等を用いることができる。表面シート2は、肌対向面側に凹凸を有するものであっても良く、また構成繊維の表面に親水性を制御する目的の剤等の油剤が付着しているものであっても良い。表面シート2が多層構造のものである場合、該表面シート2として、着用者の肌に近い側に位置する第1繊維層と、着用者の肌から遠い側に位置する第2繊維層とを有し、両繊維層が、部分的に形成された多数の接合部によって厚さ方向に一体化されており、第1繊維層における、複数の該接合部どうし間に位置する部分が凸状に***して、前記凹凸形状の凸部を形成している凹凸シートを用いることができる。凸部が中実構造である凹凸シートとしては、例えば特開2007−182662号公報や特開2002−187228号公報に記載のものを用いることができる。裏面シート3としては、樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布と積層体等を用いることができる。裏面シート3は、液不透過性(液難透過性も含む)又は撥水性のものが用いられ、透湿性の樹脂フィルム等を用いることも好ましい。サイド防漏シート6としては、耐水圧の高い積層不織布、樹脂フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。
ナプキン1は、図1に示すように、着用者の前後方向に沿う縦方向X及び該縦方向Xに直交する横方向Yを有している。またナプキン1は、横方向Y中央部に膣口等の着用者の液***部に対向配置される***スポット部Pを有する***部対向部Bと、該***部対向部Bより着用者の前側に配される前方部Aと、該***部対向部Bより着用者の後側に配される後方部Cとを有している。即ち、ナプキン1は、縦方向Xに、前方部A、***部対向部B及び後方部Cにこの順番に区分される。
本発明の吸収性物品において、肌対向面は、吸収性物品(ナプキン1)における、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品(ナプキン1)における、着用時に肌側とは反対側(通常着衣側)に向けられる面である。***スポット部Pとは、ナプキン1等の吸収性物品の着用時に、着用者の膣口等の液***部に対向配置され、経血が直接的に供給される部位であり、通常、前述した***部対向部Bの縦方向X及び横方向Yの中央部に位置している。
本発明の吸収性物品において、***部対向部Bとは、本実施形態のナプキン1のように、ウイング部を有する場合には、吸収性物品の縦方向Xにおいてウイング部を有する領域(一方のウイング部の縦方向Xに沿う付け根と他方のウイング部の縦方向Xに沿う付け根とに挟まれた領域)を意味する。また、吸収性物品が、ウイング部を有しない場合には、吸収性物品を、その縦方向Xの全長を三等分して3領域に区分したときの中央の領域を***部対向部Bとすることができる。
ナプキン1においては、表面シート2は、吸収体4の肌対向面側の全域を被覆し、裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面側の全域を被覆している。表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4の縦方向Xの両端縁からの延出部分が互いに接合されている。また裏面シート3及びサイド防漏シート6は、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出した部分が互いに接合されている。このようにして、吸収体4が表面シート2と裏面シート3とで挟持され、表面シート2又はサイド防漏シート6と裏面シート3とがナプキン1の外縁部全周で接合されている。ナプキン1を構成するシート間の接合には、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の任意の接合手段が用いられる。
本実施形態のナプキン1の吸収体4は、図2に示すように、セルロース系の親水性繊維を含む吸収性コア41と該吸収性コア41を被覆するコアラップシート42とを有している。
コアラップシート42は、吸収性コア41の肌対向面側を被覆する上側部分42aと、吸収性コア41の非肌対向面側に巻き下げられて、該吸収性コア41の非肌対向面側を被覆する下側部分42bとを有している。また、コアラップシート42は、下側部分42bにシートどうしの重なり部42cを有している。
吸収性コア41を被覆するコアラップシートは、一枚のシートで吸収性コア41の全体を包んでいても良いし、2枚以上のシートで吸収性コア41の全体を包んでいても良い。例えば、吸収性コア41の肌対向面側と非肌対向面側とが別々のシートで被覆されていても良い。吸収性コア41の被覆に使用されているシートの枚数に拘わらずに、吸収性コア41の肌対向面側を被覆しているコアラップシートを肌側コアラップシート42a、吸収性コア41の非肌対向面側を被覆する部分を非肌側コアラップシート42bともいう。
本実施形態のナプキン1においては、図2及び図3に示すように、コアラップシート42における、吸収性コア41の肌対向面側を被覆する上側部分である肌側コアラップシート42aに血球凝集剤が配されている。コアラップシート42の前記上側部分には、部分的に血球凝集剤が配されている。すなわち、肌側コアラップシート42aは、血球凝集剤が配されている凝集剤配置部9と、血球凝集剤が配されていない凝集剤非配置部9Nとを有している。
肌側コアラップシート42aは、吸収体4の肌対向面側の面を形成する部材である。また、肌側コアラップシート42aは、ナプキン1の厚み方向において、表面シート2よりも裏面シート3に近い位置に配されている下方部材の一つである。
血球凝集剤を含む凝集剤配置部9は、吸収性物品の厚み方向において、吸収体4より肌対向面側に位置する部材である表面シート2や、表面シート2と吸収体4との間に所望により配されるサブレイヤー(図示せず)に形成されていても良いが、吸収性物品の厚み方向において表面シート2より下方に位置する下方部材である、サブレイヤー(図示せず)や肌側コアラップシート42aに形成されていることが好ましく、本実施形態のナプキン1におけるように、吸収体4の肌対向面側の面を形成する部材に形成されていることが好ましく、特に吸収性コア41の肌対向面側を被覆する肌側コアラップシート42aに形成されていることが好ましい。
また血球凝集剤は2つ以上の部材に含有させても良い。例えば、血球凝集剤を含む凝集剤配置部9は、表面シート2と肌側コアラップシート42aに形成されていても良く、表面シート2とサブレイヤー(図示せず)に形成されていても良く、表面シート2とサブレイヤー(図示せず)と肌側コアラップシート42aとに形成されていても良い。また血球凝集剤を含む凝集剤配置部9は、肌側コアラップシート42aのみに形成されていても良いが、吸収性コア41の非肌対向面側を被覆する非肌側コアラップシート42bにも血球凝集剤が配されていても良い。
本実施形態のナプキン1における前記血球凝集剤が配されている肌側コアラップシート42aは、図3に示すように、***部対向部Bにおける吸収体4の横方向Yの中央部に位置する部分に、凝集剤配置部9を有しており、吸収体4の横方向Yの両端近傍に位置する吸収体4の両側部に、凝集剤非配置部9Nを有している。
コアラップシートは、単独では保形性が不十分な吸収性コアの保形性を高めたり、吸収性コアの構成材料の漏れだしを防止する目的で使用されるものであり、薄紙や不織布等の繊維シートが使用されている。
薄紙を構成するセルロース系繊維としては、木材パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース繊維等が挙げられる。セルロース系繊維の原料パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ或いは広葉樹クラフトパルプのような木材パルプ、木綿パルプ或いはワラパルプ等の非木材パルプが挙げられる。これらのセルロース系繊維は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また強度向上の観点から、非セルロース系繊維を少量混合することもできる。非セルロース系繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系繊維等が挙げられる。薄紙の構成繊維中、セルロース系繊維の割合は、好ましくは70質量%以上100質量%以下、より好ましくは90質量%以上100質量%以下、更に好ましくは100質量%である。
コアラップシートとして不織布を用いることもできる。不織布の種類としては、各種製法による不織布を特に制限なく用いることができ、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、高速水流処理により繊維ウエブの構成繊維同士を交絡させて得られる不織布であるスパンレース不織布、熱風処理により繊維ウエブの構成繊維同士を熱融着させて得られる不織布であるエアスルー不織布、接着剤で繊維ウエブの構成繊維同士を接着させて得られる不織布であるレジンボンド不織布等が挙げられる。スパンレース不織布やエアスルー不織布、レジンボンド不織布の繊維ウエブは、カード機や空気中で繊維を積繊してなるエアレイド法等によって製造することができる。
不織布の原料繊維は、木材パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロース系の親水性繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド等の合成樹脂からなる合成繊維が挙げられる。合成繊維は、芯鞘型やサイドバイサイド型の複合繊維を用いることもできる。これらの中でも、薄紙を用いるのと同様の理由から、不織布製法を採った場合も原料繊維がセルロース系繊維であるものが好ましい。不織布の構成繊維中、セルロース系繊維の割合は、好ましくは70質量%以上100質量%以下、より好ましくは90質量%以上100質量%以下、更に好ましくは100質量%である。不織布の原料繊維は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
またナプキン1の吸収性コア41は、好ましくは、セルロース系の親水性繊維であるパルプ繊維と高吸収性ポリマーとの混合積繊体からなる。混合積繊体は、周面に集積用凹部を有する積繊ドラムを備えた公知のドラム式積繊装置により製造されたものであり、集積用凹部の底面から吸引しつつ、積繊ドラムの周面に、吸収性コアの形成材料としてのパルプ繊維及び高吸収性ポリマーを飛散状態にて供給し、吸収性コアの形成材料を集積用凹部内に堆積させた後、集積用凹部から離型して得られるものである。本実施形態のナプキン1の吸収性コア41は、高吸収性ポリマーを含まないセルロース系の親水性繊維である単独積繊体であっても良い。
吸収性コア41を構成するセルロース系の親水性繊維としては、木材パルプ繊維、木綿パルプ或いはワラパルプ等の非木材を原料とする非木材パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等系の親水性繊維が挙げられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また強度向上の観点から、吸収性コア41には、セルロース系の親水性繊維の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンからなるポリオレフィン系繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド等の縮合系繊維等の合成繊維を少量混ぜても良い。なお、吸収性コアは、セルロース系の親水性繊維、特に木材パルプ繊維の割合が、吸収性コアの全質量中、100質量%以下であり、好ましくは50質量%以上95質量%以下、より好ましくは60質量%以上90質量%以下、更に好ましくは70質量%以上80質量%以下である。
本実施形態におけるように、吸収性コア41には、高吸収性ポリマー(吸水性ポリマー)が含有されていてもよい。高吸収性ポリマーとしては、一般に粒子状のものが用いられるが、繊維状のものでもよい。粒子状の高吸収性ポリマーを用いる場合、その形状は球状、塊状、俵状又は不定形のいずれでもよい。高吸収性ポリマーとしては、一般に、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を用いることができる。その例としては、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリメタクリル酸及びその塩が挙げられる。ポリアクリル酸塩やポリメタクリル酸塩としては、ナトリウム塩を好ましく用いることができる。また、アクリル酸又はメタクリル酸にマレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又はスチレンスルホン酸等のコモノマーを高吸収性ポリマーの性能を低下させない範囲で共重合させた共重合物も用いることができる。吸収性コアは、高吸収性ポリマーの割合が、吸収性コアの全質量中、好ましくは5質量%以上50質量%以下、より好ましくは10質量%以上40質量%以下、更に好ましくは15質量%以上30質量%以下である。吸収性コア41が高吸水性ポリマーを含有することで、吸収性コア41はより安定的に大量の血液などの***液を素早く吸収し、保持することができる。また、吸収性コア41には、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じて配合しても良い。吸収性コア41における消臭剤及び抗菌剤の配合量には特に制限はなく、当該技術分野で通常配合されている量とすればよい。
コアラップシート42等のナプキンの構成部材に血球凝集剤を含有させる方法としては、特に制限されないが、例えば、カチオン性ポリマーを含む血球凝集剤を、水、エタノール、及びこれらの混合液等の適宜の溶媒に溶解させ、溶液として、構成部材の所望の箇所に付着させた後、乾燥して溶媒を除去することが、血球凝集剤の塗工をコアラップシート42等の被塗工シートの製造工程と併せて製造工程と連続する一連の製造ライン中で行い、かつ、血球凝集剤を所望の濃度で被塗工シートへ塗工することが容易となる点から好ましい。
溶液を構成部材に付着させる方法としては、構成部材の所定箇所への溶液の滴下、各種の塗工方法を採用することができる。例えば、スプレー法、ディッピング法、転写法、ダイ塗工、グラビア塗工、インクジェット法、スクリーン印刷等の公知の液体塗工装置を用いた構成部材の所定箇所への液体の塗工等が挙げられる。また、乾燥は、加熱による乾燥、減圧による乾燥、加熱と減圧とを組み合わせた乾燥の何れでも良いが、これらの強制乾燥に代えて自然乾燥でも良い。
肌側コアラップシート42aに、凝集剤配置部9及びその両側に位置する凝集剤非配置部9Nを形成するには、帯状のコアラップシート連続体に血球凝集剤を塗工するに当たり、該コアラップシート連続体の幅方向の、吸収体4の幅方向の中央部に配される部分のみに血球凝集剤を塗工する。血球凝集剤を塗工したコアラップシート連続体は、吸収性コア41に重ねて吸収体4の連続体とした後、個々の吸収性物品の寸法に切断して、ナプキン1に組み込む。
本実施形態のナプキン1は、図1及び図2に示すように、ナプキン1の肌対向面における、ナプキン1の縦方向中央線CLの両側それぞれに、縦方向Xに延びる側方防漏溝81,81を有している。側方防漏溝81,81は、少なくとも***部対向部Bに形成されており、***部対向部Bにおいては、***スポット部Pを挟む両側それぞれにおいて、縦方向Xに延びている。側方防漏溝81は、***部対向部Bから前方部A又は後方部Cに亘って延在していることが好ましく、図1に示すように、前方部A、***部対向部B及び後方部Cに亘って延在していることがより好ましいが、***部対向部Bのみに形成されていても良い。
また本実施形態のナプキン1は、ナプキン1の肌対向面における、***スポット部Pを挟んでその前後に、前方防漏溝82及び後方防漏溝83を有している。前方防漏溝82は、***スポット部Pより前方に形成されており、縦方向中央線CLを左右に横断して、ナプキン1の横方向Yに延びている。後方防漏溝83は、***スポット部Pより後方に形成されており、縦方向中央線CLを左右に横断して、ナプキン1の横方向Yに延びている。
前方防漏溝82及び後方防漏溝83は、それぞれ、少なくとも、ナプキン1の縦方向中央線CLを横方向Yに横断していることが好ましい。図1に示すように、前方防漏溝82は、前方に向かって凸に湾曲した円弧状であることが好ましく、後方防漏溝83は、後方に向かって凸に湾曲した円弧状であることが好ましい。
ここで、前方防漏溝82及び後方防漏溝83に関し、横方向Yに延びるとは、全体として概ね横方向Yに延びているということであり、ナプキン1の横方向に直線状に延びていても良く、前方に向かって凸に湾曲していても良く、後方に向かって凸に湾曲していても良く、更に、前方に向かって凸の湾曲部と後方に向かって凸の湾曲部とが横方向に連続して形成されている防漏溝であっても良い。
側方防漏溝81,81のそれぞれは、***スポット部Pを挟んで横方向Yの両側に位置する部分に、横方向Yの外方に向かって凸状に湾曲した平面視形状を有する中央円弧状部81bを有しており、縦方向Xにおける中央円弧状部81bの前後に、それぞれ横方向Yの外方に向かって凸状に湾曲した平面視形状を有する前方円弧状部81a及び後方円弧状部81cを有している。側方防漏溝81,81のそれぞれは、横方向Yの外方に向かって凸に湾曲した前記の3つの円弧状部81a,81b,81cが、縦方向Xに3つ連なった平面視形状を有しており、中央円弧状部81bと前方円弧状部81aとの接続部及び中央円弧状部81bと後方円弧状部81cとの接続部は、一対の側方防漏溝81の距離が狭まった括れ部となっている。
また、側方防漏溝81,81それぞれの中央円弧状部81bの横方向Yの外側に第2側方防漏溝84を有している。第2側方防漏溝84は、側方防漏溝81の中央円弧状部81bと同様に、横方向Yの外方に向かって凸状に湾曲した平面視形状を有している。側方防漏溝81の中央円弧状部81bとその外側の第2側方防漏溝84とは横方向Yに並べて形成されており、相互に略平行に形成されている。
側方防漏溝81、前方防漏溝82、後方防漏溝83、第2側方防漏溝84は、いずれも、図2に示す側方防漏溝81及び第2側方防漏溝84のように、表面シート2と吸収体4とが一体的に窪んだ防漏溝であり、各防漏溝は、例えば、表面シート2と吸収体4とを重ねたものに対して、表面シート2側から一体に、加圧又は加熱及び加圧を伴うエンボス加工を施すことにより形成することができる。
本実施形態のナプキン1においては、肌側コアラップシート42aに配された血球凝集剤は、図3に示すように、ナプキン1の横方向Yについては、***スポット部Pに存在し且つ吸収体の横方向の両端4Sに達しないように配されており、縦方向Xについては、***スポット部Pに存在し且つ前方防漏溝82の位置及び後方防漏溝83の位置のそれぞれを越える位置まで配されている。より具体的には、肌側コアラップシート42aは、吸収体4の横方向Yの中央部に、凝集剤配置部9を有し、その左右両側に凝集剤非配置部9Nを有している。また本実施形態においては、凝集剤配置部9は、***スポット部Pから前方防漏溝82を越える位置まで連続して延在し、前方部Aにおいて、該前方防漏溝82を縦方向Xに縦断している。また凝集剤配置部9は、***スポット部Pから後方防漏溝83を越える位置まで連続して延在し、後方部Cにおいて、後方防漏溝83を縦方向Xに縦断している。凝集剤配置部9は、前方防漏溝82の前端から吸収体4の前端方向に、1cm以上延出していることが好ましく、2cm以上延出していることが更に好ましく、2cm以上延出し且つ吸収体4の前端まで達していることが更に好ましい。また、凝集剤配置部9は、前方防漏溝83の後端から吸収体4の後端方向に、1cm以上延出していることが好ましく、2cm以上延出していることが更に好ましく、2cm以上延出し且つ吸収体4の後端まで達していることが更に好ましい。
本実施形態のナプキン1は、通常の生理用ナプキンと同様に、ショーツのクロッチ部等に固定して使用される。
使用中にナプキン1の***スポット部Pに経血が***されると、それが少量の場合は、***スポット部Pから吸収体4に吸収されるが、繰り返し***されたり、***量が多い場合は、血球凝集剤と接触して、血球の凝集塊と赤みの少ない液状成分(血漿成分)とに分離された経血のうち、低粘度の血漿成分が、優先して側方防漏溝81を伝って縦方向Xに流れ、縦方向Xに流れた後、吸収体4に吸収される。
しかも、縦方向Xに拡散した経血が、前方防漏溝82又は後方防漏溝83に到達した場合、赤味のある血球凝集塊が、前方防漏溝82又は後方防漏溝83で捕捉され、赤みの少ない液状成分(血漿成分)が、前方防漏溝82又は後方防漏溝83を越えて拡散する。赤みの少ない液状成分(血漿成分)は、ナプキン1の吸収体の端部付近に拡散しても赤味を生じさせないため、使用後のナプキン1を見た使用者に、該端部から液が漏れだしたのではないかとの心配や危惧を与えない。しかも、高吸収性ポリマーを含む吸収体の場合、前方防漏溝82又は後方防漏溝83を越えて拡散する液状成分(血漿成分)は、吸水性ポリマーの表面に、吸液性を低下させる原因ともなり得る血球凝集塊の被膜を形成しないので、該吸水性ポリマーに効率よく吸収され、吸収体4の縦方向の端部からの液漏れも生じにくい。更に、前方防漏溝82及び後方防漏溝83はそれぞれ、横方向Yに延びているので、血漿成分を横方向Yに導き、場合によって、側方防漏溝81を伝わって前方部、後方部から***部対向部B方向へと導かれることもあり、吸収体4の縦方向の端部からの液漏れが一層生じ難くなっている。
このような作用により、本実施形態のナプキン1によれば、吸収体の横方向の両端からの液漏れを抑制することができるともに、縦方向への液の拡散性に優れることによって、吸収体の吸収容量を有効活用でき、しかも吸収体の縦方向の端部付近に血球凝集塊の赤味が生じることによる使用者の漏れ不安を防止することができる。吸収体の吸収容量は、本来は液を吸収可能であるが、液が到達しない等により液を吸収しない部分の潜在的な吸収能力を含めた吸収体が本来有する全体としての吸収能力である。
血球凝集剤が、吸収体4の横方向Yの両端に達しないように配されていることは、ナプキンの側部での血球の凝集による凝集物の赤みを低減するという利点がある。斯かる利点ないし効果がより確実に得られるようにする観点から、***部対向部B、特に***スポット部Pが位置する***部対向部Bの縦方向の中央部において、凝集剤配置部9と吸収体4の横方向Yの両端4S,4Sそれぞれとの間の横方向Yの距離Lnは、当該部位における吸収体4の横方向Yの全幅W4の、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上であり、また好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下であり、また好ましくは10%以上40%以下、より好ましくは20%以上30%以下である。
また、経血を縦方向Xへ拡散し、吸収体の利用効率を高める観点から、***部対向部B、特に***スポット部Pが位置する***部対向部Bの縦方向の中央部において、凝集剤配置部9の横方向Yの長さL9は、当該部位における吸収体4の横方向Yの全幅W4の、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上であり、また好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは60%以上90%以下、より好ましくは70%以上80%以下である。
また、吸収体4の縦方向Xの広い範囲の吸収能力の有効活用の観点から、前方防漏溝82は、図1に示すように、ウイング部7の前端より前方に位置する前方部Aに形成され、図3に示すように、血球凝集剤が、***スポット部Pから、その前方防漏溝82の位置を越える位置まで配されていることが好ましい。凝集剤配置部9が縦断する前方防漏溝82は、少なくとも一部が、前方部Aに位置することが好ましく、その全体が前方部Aに位置することが好ましい。
また、吸収体4の縦方向Xの広い範囲の吸収能力の有効活用の観点から、後方防漏溝83は、図1に示すように、ウイング部7の後端より後方に位置する後方部Cに形成され、図3に示すように、血球凝集剤が、***スポット部Pから、その後方防漏溝83の位置を越える位置まで配されていることが好ましい。凝集剤配置部9が縦断する後方防漏溝83は、少なくとも一部が、後方部Cに位置することが好ましく、その全体が後方部Cに位置することが好ましい。
上述した一又は二以上の効果が一層確実に奏されるようにする観点から、肌側コアラップシート42a等の血球凝集剤が配されている部材は、凝集剤配置部9の縦方向Xの長さが、吸収体4の縦方向Xの全長L4に対して、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上であり、また好ましくは100%以下、より好ましくは90%以下であり、また好ましくは50%以上100%以下、より好ましくは60%以上90%以下である。
また、吸収体4は、通常、縦方向Xの全長L4が横方向Yの最大長さより長く、凝集剤配置部9も、通常、縦方向Xの長さが横方向Yの長さより長い。凝集剤配置部9の縦方向Xの長さは、横方向Yの長さの好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2倍以上であり、また好ましくは10倍以下、より好ましくは5倍以下であり、また好ましくは1.5倍以上10倍以下、より好ましくは2倍以上5倍以下である。
本実施形態のナプキン1においては、図3に示すように、***部対向部Bにおける縦方向中央線CLの両側それぞれに、側方防漏溝81の中央円弧状部81bが形成され、その横方向の外側に第2側方防漏溝84が形成されている。肌側コアラップシート42aの凝集剤配置部9は、側方防漏溝81に達している一方、第2側方防漏溝84には達していない。
本実施形態のように、側方防漏溝81の外側に第2側方防漏溝84を有し、血球凝集剤が、***スポット部Pの左右両側それぞれにおいて、第2側方防漏溝84より内側のみに配されていると、血球の凝集により生成した凝集物が効果的に側方防漏溝81および第2側方防漏溝84に捕捉され、ナプキン側部での赤みを低減できる。
更に、図3に示すように、***スポット部Pの左右両側それぞれに、血球凝集剤が、側方防漏溝81に達し且つ第2側方防漏溝84に達しない部位を有していても良い。***部対向部Bに、斯かる部位を有すると、血球の凝集により分離した血漿成分が効果的に吸収体の縦方向Xへ拡散するため、吸収体利用効率が向上する。
血球凝集剤は、図4に示すように、***スポット部Pの左右両側それぞれにおいて、側方防漏溝81より内側のみに配されていることも好ましい。側方防漏溝81と重なる部位に血球凝集剤が存在しないことにより、血球凝集塊が、側方防漏溝81に溜まりにくくなり、経血ないし血漿の、縦方向Xへの拡散性が向上する。
斯かる効果は、第2側方防漏溝84を有しない場合も同様に奏される。
なお、***スポット部Pの両側それぞれに、図1及び図4に示す側方防漏溝81及び第2側方防漏溝84のような、縦方向Yに延びる2本以上の防漏溝を有する場合、***スポット部Pに近い、横方向Y内側の防漏溝を側方防漏溝81とし、横方向Y外側の防漏溝を第2側方防漏溝84とする。図4中には、図1に示すナプキン1の構成要素と同様の構成要素に同一の符号を付してある。
本実施形態のナプキン1における側方防漏溝81,81は、前方部A側の端部どうしが、前方防漏溝82を介して連結されており、その前方防漏溝82の全体又は一部を前述した凝集剤配置部9が縦断している。これにより、***スポット部Pに***されて平面方向に拡散する経血が、前方防漏溝82の凝集剤配置部9と重なる部分に効率よく運ばれ、それによって、吸収体4の前端からの液漏れ及び該前端付近の赤味の発生を一層効率よく防止することができる。
また本実施形態のナプキン1における側方防漏溝81,81は、後方部C側の端部どうしが、後方防漏溝83を介して連結されており、その後方防漏溝83の全体又は一部を前述した凝集剤配置部9が縦断している。これにより、***スポット部Pに***されて平面方向に拡散する経血が、後方防漏溝83の凝集剤配置部9と重なる部分に効率よく運ばれ、それによって、吸収体4の後端からの液漏れ及び該後端付近の赤味の発生を一層効率よく防止することができる。
また、いずれの場合においても、血球凝集剤によって分離した血漿成分が、横方向Yに延びる前方防漏溝82、後方防漏溝83から側方防漏溝81へと受け渡され易くなっており、血漿成分が縦方向Yの***部対向部B側へと移動し易くなって、吸収体全面を吸収領域として活用し易くなることから、液漏れ抑制が一層向上する。
吸収体4の前後端からの液漏れ及び吸収体4の縦方向の両端の赤味の発生を防止する観点から、前方防漏溝82、側方防漏溝81及び後方防漏溝83は、図3に示すように、連続して環状の防漏溝80を形成していることが更に好ましい。
本発明における、側方防漏溝81、前方防漏溝82、後方防漏溝83及び第2側方防漏溝84は、前述したとおり、表面シート2と吸収体4とに一体的にエンボス加工を施して形成することができるが、これらの防漏溝は、底部に高圧搾部と低圧搾部とを有する防漏溝であることが好ましい。底部に設ける高圧搾部及び低圧搾部の配置態様は、種々知られており、公知のものを特に制限なく用いることができる。底部8aに高圧搾部8b及び低圧搾部8cを設けた防漏溝8のいくつかの例を図5に示す。図1及び図5に示す各防漏溝は、エンボスロールとして、その外周面に設けた凸条部の先端に、更に突出する高圧搾部8b形成用の凸部を設けたものを用い、そのエンボスロールとアンビルロールとの間で、表面シート及び吸収体を一体的に加熱及び加圧して形成したものである。
防漏溝が、その底部に高圧搾部及び低圧搾部を有すると、血漿成分の拡散性向上と赤味を生じる血球凝集物の捕捉性の向上が両立できる。そのため、側方防漏溝81、第2側方防漏溝84、前方防漏溝82や後方防漏溝83が、底部に高圧搾部及び低圧搾部を有すると、血球の凝集により生成する凝集塊は高圧搾部および低圧搾部のどちらにも捕捉されるが、血漿成分は低圧搾部を通過し、前方防漏溝82および後方防漏溝83の外方まで拡散できる。
本発明に用いられる血球凝集剤としては、血液中の赤血球を凝集させる作用を有するものが用いられる。本発明で用いる血球凝集剤は、好ましくは、血液中の赤血球を凝集させて赤血球の凝集塊を形成し、血漿成分と分離しうるものであり、好ましくは以下の性質を有するものである。即ち、擬似血液に、測定サンプル剤を1000ppm添加した際に、血液の流動性が維持された状態で、少なくとも2個以上の赤血球が凝集して凝集塊を形成するものである。前記擬似血液は、B型粘度計(東機産業株式会社製 型番TVB−10M、測定条件:ローターNo.19、30rpm、25℃、60秒間)を用いて測定した粘度が8mPa・sになるように、脱繊維馬血(株式会社日本バイオテスト研究所製)の血球・血漿比率を調製したものである。
斯かる血球凝集剤の詳細は、特開2017−113513号公報に記載されており、当該公報に血液凝集剤として記載の各種のものを本発明の血球凝集剤として用いることができる。
血球凝集剤は、カチオン性ポリマーを含んでいることが好ましい。カチオン性ポリマーとしては、例えばカチオン化セルロースや、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン等のカチオン化デンプンなどが挙げられる。また、血球凝集剤は、カチオン性ポリマーとして、第4級アンモニウム塩ホモポリマー、第4級アンモニウム塩共重合物又は第4級アンモニウム塩重縮合物を含むこともできる。本発明において「第4級アンモニウム塩」とは、窒素原子の位置にプラス一価の電荷を有している化合物、又は中和によって窒素原子の位置にプラス一価の電荷を生じさせる化合物を包含し、その具体例としては、第4級アンモニウムカチオンの塩、第3級アミンの中和塩、及び水溶液中でカチオンを帯びる第3級アミンが挙げられる。以下に述べる「第4級アンモニウム部位」も同様の意味で用いられ、水中で正に帯電する部位である。また、本発明において「共重合物」とは、2種以上の重合性単量体の共重合によって得られた重合物のことであり、二元系共重合物及び三元系以上の共重合物の双方を包含する。本発明において「重縮合物」とは、2種以上の単量体からなる縮合物を重合することで得られた重縮合物である。血球凝集剤が、カチオン性ポリマーとして、第4級アンモニウム塩ホモポリマー及び/又は第4級アンモニウム塩共重合物及び/又は第4級アンモニウム塩重縮合物を含む場合、該血球凝集剤は、第4級アンモニウム塩ホモポリマー、第4級アンモニウム塩共重合物及び第4級アンモニウム塩重縮合物のうちのいずれか1種を含んでいてもよく、あるいは任意の2種以上の組み合わせを含んでいてもよい。また第4級アンモニウム塩ホモポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。同様に、第4級アンモニウム塩共重合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。更に同様に、第4級アンモニウム塩重縮合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、本明細書において「血球凝集剤」とは、血液の赤血球を凝集させることができる化合物又はその組合せ、更には化合物の組み合わせによって赤血球の凝集を発現する剤のことである。つまり、血球凝集剤とは、あくまで血球凝集作用があるものに限定した剤のことである。したがって、血球凝集剤に第三成分を含む場合には、それを血球凝集剤組成物と表現し、血球凝集剤と区別する。
上述した各種のカチオン性ポリマーのうち、特に、第4級アンモニウム塩ホモポリマー、第4級アンモニウム塩共重合物又は第4級アンモニウム塩重縮合物を用いることが、赤血球への吸着性の点から好ましい。以下の説明においては、簡便のため、第4級アンモニウム塩ホモポリマー、第4級アンモニウム塩共重合物及び第4級アンモニウム塩重縮合物を総称して「第4級アンモニウム塩ポリマー」と言う。
カチオン性ポリマーは、その分子量が2000以上であることが好ましく、1万以上であることが更に好ましく、3万以上であることが一層好ましい。カチオン性ポリマーの分子量がこれらの値以上であることによって、赤血球間でのカチオン性ポリマーどうしの絡み合いや、赤血球間でのカチオン性ポリマーの架橋が十分に生じる。分子量の上限値は1000万以下であることが好ましく、500万以下であることが更に好ましく、300万以下であることが一層好ましい。カチオン性ポリマーの分子量がこれらの値以下であることによって、カチオン性ポリマーが経血中へ良好に溶解する。カチオン性ポリマーの分子量は、2000以上1000万以下であることが好ましく、2000以上500万以下であることが更に好ましく、2000以上300万以下であることが一層好ましく、1万以上300万以下であることが更に一層好ましく、3万以上300万以下であることが特に好ましい。本発明に言う分子量とは、重量平均分子量のことであり、当該分子量は、特開2017−113513号公報の段落〔0032〕に記載の測定方法及び測定条件にて測定する。
カチオン性ポリマーは、主鎖とそれに結合した複数の側鎖とを有する構造のものであることが好ましい。特に第4級アンモニウム塩ポリマーは、主鎖とそれに結合した複数の側鎖とを有する構造のものであることが好ましい。第4級アンモニウム部位は側鎖に存在していることが好ましい。この場合、主鎖と側鎖とが1点で結合していると、側鎖の可撓性が阻害されにくくなり、側鎖に存在している第4級アンモニウム部位が赤血球の表面に円滑に吸着するようになる。尤も本発明において、カチオン性ポリマーの主鎖と側鎖とが2点又はそれ以上で結合していることは妨げられない。本発明において「1点で結合している」とは、主鎖を構成する炭素原子のうちの1個が、側鎖の末端に位置する1個の炭素原子と単結合していることをいう。「2点以上で結合している」とは、主鎖を構成する炭素原子のうちの2個以上が、側鎖の末端に位置する2個以上の炭素原子とそれぞれ単結合していることをいう。
カチオン性ポリマーが、主鎖とそれに結合した複数の側鎖とを有する構造のものである場合、例えば第4級アンモニウム塩ポリマーが、主鎖とそれに結合した複数の側鎖とを有する構造のものである場合、各側鎖の炭素数は4以上であることが好ましく、5以上であることが更に好ましく、6以上であることが一層好ましい。炭素数の上限値は、10以下であることが好ましく、9以下であることが更に好ましく、8以下であることが一層好ましい。例えば側鎖の炭素数は4以上10以下であることが好ましく、5以上9以下であることが更に好ましく、6以上8以下であることが一層好ましい。側鎖の炭素数とは、該側鎖における第4級アンモニウム部位(カチオン部位)の炭素数のことであり、対イオンであるアニオン中に炭素が含まれているとしても、その炭素は計数に含まない。特に、側鎖の炭素原子のうち、主鎖に結合している炭素原子から、第4級窒素に結合している炭素原子までの炭素数が前述の範囲であることが、第4級アンモニウム塩ポリマーが赤血球の表面の表面に吸着するときの立体障害性が低くなるので好ましい。
また、本発明で用いる血球凝集剤は、ポリカチオン(カチオン性ポリマー)以外に、第三成分、例えば、溶媒、可塑剤、香料、抗菌・消臭剤、スキンケア剤等の他の成分を1種以上含んだ組成物(血球凝集剤組成物)の形態であってもよい。溶媒としては、水、炭素数1ないし4の飽和脂肪族一価アルコール等の水溶性有機溶媒、又は該水溶性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。可塑剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブタンジオールなどを用いることができる。香料としては、特許第4776407号公報に記載されているグリーンハーバル様香気を有する香料、植物の抽出エキス、柑橘類の抽出エキスなどを用いることができる。抗菌・消臭剤としては、特許第4526271号公報に記載されている抗菌性を有する金属を含むカンクリナイト様鉱物、特許第4587928号公報に記載されているフェニル基を有する重合性モノマーから重合された多孔性ポリマー、特許第4651392号公報に記載されている第4級アンモニウム塩、活性炭、粘土鉱物などを用いることができる。スキンケア剤としては、特許第4084278号公報に記載されている植物エキス、コラーゲン、天然保湿成分、保湿剤、角質柔軟化剤、消炎剤などを用いることができる。
前記血球凝集剤組成物に占めるカチオン性ポリマーの割合は、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることが更に好ましく、5質量%以上であることが一層好ましい。また、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることが更に好ましく、10質量%以下であることが一層好ましい。前記血球凝集剤組成物に占めるカチオン性ポリマーの割合をこの範囲内に設定することで、吸収性物品に有効量のカチオン性ポリマーを付与することができる。
また血球凝集剤は、水溶性のカチオン性ポリマーが挙げられる。
水溶性のカチオン性ポリマーに関し、「水溶性」とは、100mLのガラスビーカー(5mmΦ)に0.05gの1mm以下の粉末状又は厚み0.5mm以下のフィルム状カチオン性ポリマーを25℃の50mLイオン交換水に添加混合したときに、長さ20mm、幅7mmのスターラーチップを入れ、アズワン株式会社製マグネチックスターラーHPS−100を用いて600rpm攪拌下、その全量が24時間以内に水に溶解する性質のことである。なお、更に好ましい溶解性としては、全量が3時間以内に水に溶解することが好ましく、全量が30分以内に水に溶解することが更に好ましい。
凝集剤配置部9は、血球凝集剤の単位面積当たりの量(以下、坪量ともいう)が、好ましくは2g/m2以上、より好ましくは4g/m2以上であり、また好ましくは20g/m2以下、より好ましくは10g/m2以下であり、また2g/m2以上20g/m2以下、より好ましくは4g/m2以上10g/m2以下である。
ここでいう、血球凝集剤の量とは、血球凝集剤がカチオン性ポリマーである場合、そのカチオン性ポリマーの純分量であり、血球凝集剤の単位面積当たりの量は、例えば、以下のようにして求められる。
[測定方法]
カチオン性ポリマーを溶解させた溶液を配置させた後、30℃10%RHの条件下で24時間静置して乾燥させ、凝集剤配置部を切り出し、その面積を測定し、凝集剤配置前後の重量を比較することで、乾燥後に含有する単位面積当たりの血球凝集剤の存在量として算出する。
以上、本発明について説明したが、本発明は前述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、腹側コアラップシートに代えて、表面シート2又はサブレイヤーに、血球凝集剤が図3又は図4に示す態様で配されていても良い。
また、本発明の吸収性物品は、第2側方防漏溝84を有しないものであっても良く、また血球凝集剤が、***スポットPから、前方防漏溝82及び後方防漏溝83のいずれか一方のみを越える位置まで配されていても良い。また前方防漏溝82及び後方防漏溝83は、一方又は双方が側方防漏溝81と連続していないものであっても良い。
また本発明の吸収性物品は、サイド防漏シート及びそれによる防漏機構を有しないものであっても良く、ウイング部を有しないものであっても良い。また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティーライナー(おりものシート)等であってもよい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例によって何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
図1及び図2に示す生理用ナプキンと同様の構成を有する生理用ナプキンを作成し、これを実施例1の生理用ナプキンとした。表面シートとしては、坪量30g/m2のエアスルー不織布を用い、裏面シートとしては、坪量28g/m2の非透湿性のポリプロピレンフィルムを用い、サイド防漏シートとしては、坪量20g/m2のスパンボンド不織布を用いた。吸収体としては、坪量280g/m2のパルプ繊維及び高吸収性ポリマーの混合積繊物をコアラップシートで被覆した、縦方向の長さが186mm、横方向の長さが70mmの大きさのものを用いた。
コアラップシートは、坪量16g/m2のセルロース繊維からなるシート基材における、吸収性コアの肌対向面側の面を被覆する部分に、血球凝集剤を、図2及び図3に示す態様で分布するように塗工した後、乾燥させたものを用いた。得られたコアラップシートは、吸収性コアの肌対向面側を被覆する部分の横方向中央部に、カチオン性ポリマーの坪量が6g/m2の凝集剤配置部9が形成されていた。
血球凝集剤としては、ニットーボーメディカル社製の「PAS−H−5L」を用いた。この血球凝集剤は、水溶性の第4級アンモニウム塩ホモポリマーであるポリDADMAC(重量平均分子量:3万)を含んでいる。
〔比較例1〕
血球凝集剤の塗工幅は実施例1と同じとし、血球凝集剤を塗工する吸収体縦方向の範囲を、前方防漏溝より内側に10mmの位置から後方防漏溝より内側に10mmの位置までとした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の生理用ナプキンを作成した。
〔比較例2〕
コアラップシートとして、前記のシート基材に全く血球凝集剤を塗工しないものを用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例2の生理用ナプキンを作成した。
〔評価〕
実施例及び比較例の各生理用ナプキンについて、それぞれ以下の方法により、吸収性能、吸収体の吸収容量の活用の程度、及びナプキン端部での赤味の発現抑制性を評価し、それらの結果を表1に示した。
<吸収性能>
以下の方法により動的最大吸収量を測定し、その測定結果に基づき、以下の評価基準により吸収性能を評価した。
(動的最大吸収量の測定方法)
評価対象の生理用ナプキンを生理用ショーツに固定し、人体の動的モデルに装着した。人体の動的モデルとしては、両脚を歩行運動させることが可能な可動式女性腰部モデルを用いた。動的モデルの歩行動作を開始させ、歩行動作開始より1分後に、液***点より2gの疑似血液を注入した(1回目)。更に1回目の液注入終了より3分後に3gの疑似血液を注入した(2回目)。更に2回目の液注入終了より3分後に2gの疑似血液を注入した(3回目)。3回目以降は、液注入後から3分後に2gの疑似血液を注入する操作を繰り返し、生理用ナプキンのウイング部から疑似血液が染み出した時点で液注入操作を終了し、その時点までに注入した疑似血液の総重量を動的最大吸収量とした。
擬似血液は、B型粘度計(東機産業株式会社製 型番TVB−10M、測定条件:ローターNo.19、30rpm、25℃、60秒間)を用いて測定した粘度が8mPa・sになるように、脱繊維馬血(株式会社日本バイオテスト研究所製)の血球・血漿比率を調製したものを用いた。
(評価基準)
各生理用ナプキンについて、動的最大吸収量の測定値に基づき、以下の基準で、吸収性能を評価した。動的最大吸収量が多いほど、経血の吸収性能に優れることを示す。
A:動的最大吸収量13g以上
B:動的最大吸収量13g未満
<吸収体の吸収容量の活用の程度>
以下の方法により吸収体拡散面積を測定し、その測定結果に基づき、以下の評価基準により吸収体の吸収容量の活用の程度を評価した。
(吸収体拡散面積の測定方法)
各生理用ナプキンをアクリル板に固定し、液排スポット部P相当個所に3gの擬似血液を注入し、液注入終了より3分静置させ、3分静置後に再び3gの擬似血液を注入した。この擬似血液及び3分間静置の操作を、血液が9g注入されるまで繰り返した後、表面シート側から観察し、吸収体で経血が拡がっている部分の面積を測定し、吸収体拡散面積とした。
(評価基準)
各生理用ナプキンについて、吸収体拡散面積に基づき、以下の基準で、吸収体の吸収容量の活用の程度を評価した。吸収体拡散面積が広いほど、吸収体の吸収材料が吸収に利用され、吸収体の吸収容量の活用の程度が高いことを示す。但し、吸収体拡散面積が70cm2超であると、吸収体の長手または幅方向の端部へ到達している恐れがあり、吸収体からの液漏れを生じる可能性が高まること示す。。
A:吸収体拡散面積が50cm2以上70cm2以下
B:吸収体拡散面積が50cm2未満
<ナプキン端部での赤味の発現抑制性>
各生理用ナプキンを、水平に配置したアクリル板に固定し、***スポット部P相当個所より3gの擬似血液を注入し、液注入終了より3分静置させ、3分静置後に再び3gの擬似血液を注入した。この擬似血液及び3分間静置の操作を、血液が9g注入されるまで繰り返した後、色差計を用いて、上記***スポット部P相当個所(***部対向部Bの縦方向及び横方向の中央部)及び該***スポット部P相当個所と横方向Yの位置が同位置における吸収体の縦方向の端部について、L*値a*値をそれぞれ測定し、赤味を確認した。色差計は、日本電色工業社製、NF333を用いた。
(評価基準)
各生理用ナプキンについて、吸収体の縦方向の端部でのL*値a*値に基づき、以下の基準で、ナプキン端部での赤味の発現抑制性を評価した。端部のL*値が大きいほど、ナプキンの縦方向の端部での赤味の発現抑制性に優れることを示す。
〇:L*値65以上、かつa*値5未満
△:L*値60以上65未満、又はa*値5以上10未満
×:L*値60未満、又はa*値10以上
Figure 0006949668
表1の結果によれば、実施例1の生理用ナプキンは、比較例2の生理用ナプキンと比べて、吸収性能、吸収体の吸収容量の有効活用の程度、及び吸収体の端部での赤味発現の抑制性のいずれについても向上しており、比較例1の生理用ナプキンと比べても、吸収体の吸収容量の有効活用の程度及び吸収体の端部での赤味発現の抑制性が向上している。このことから、血球凝集剤を、***スポット部から前方防漏溝又は後方防漏溝を越える位置まで配することにより、吸収性能を高めることができる上に、吸収体の端部での赤味の発現を抑制し、吸収体の吸収容量を有効活用することができることが判る。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
41 吸収性コア
42 コアラップシート
42a 肌側コアラップシート(吸収性コアの肌対向面側を被覆するコアラップシート)
5 吸収性本体
6 サイド防漏シート
7 ウイング部
8 防漏溝
81 側方防漏溝
82 前方防漏溝
83 後方防漏溝
84 第2側方防漏溝
9 凝集剤配置部
A 前方部
B ***部対向部
P ***スポット部
C 後方部

Claims (7)

  1. 肌対向面を形成する液透過性の表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート及びこれら両シート間に配されている吸収体を備え、着用者の前後方向に沿う縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する経血吸収用の吸収性物品であって、
    前記表面シートと前記吸収体とが一体的に窪んだ防漏溝として、着用者の液***部が対向配置される***スポット部を挟んでその左右両側に形成され、それぞれ前記縦方向に延びる側方防漏溝と、前記***スポット部を挟んでその前後に形成され、それぞれ前記横方向に延びる前方及び後方防漏溝とを有しており、
    前記吸収体の前記肌対向面側の面を形成するか又は該吸収体より前記肌対向面側に位置する部材に血球凝集剤が配されており、前記血球凝集剤は、前記横方向については、前記***スポット部に存在し且つ前記吸収体の前記横方向の両端に達しないように配されており、前記縦方向については、前記***スポット部に存在し且つ前記前方及び後方防漏溝の少なくとも一方を越える位置まで配されている、吸収性物品。
  2. 前記吸収性物品が、一対のウイング部を有し、前記前方防漏溝及び前記後方防漏溝が、該ウイング部の前端より前方に位置する前方部及び該ウイング部の後端より後方に位置する後方部に形成されている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記側方防漏溝よりも前記横方向の外側に、該側方防漏溝に沿って延びる第2側方防漏溝を有しており、前記血球凝集剤は、前記***スポット部の左右両側それぞれにおいて、前記第2側方防漏溝より内側のみに配されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記血球凝集剤は、前記***スポット部の左右両側それぞれにおいて、前記側方防漏溝より内側のみに配されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  5. 前記側方防漏溝と、前記前方防漏溝とが連続しているか、又は該側方防漏溝と前記後方防漏溝とが連続している、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記前方防漏溝及び後方防漏溝のうち、前記血球凝集剤がその防漏溝を越えて存在する方の防漏溝と前記側方防漏溝とが連続している、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記防漏溝は、底部に高圧搾部と低圧搾部とを有している、請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
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