JP6949662B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、経血吸収用の吸収性物品に関する。
血液に作用させる流体処理剤を吸収性物品に適用して、該吸収性物品の経血の吸収性能を向上させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、多価イオンの塩を含有する吸収性パッドを含む月経帯が開示されている。また、本出願人は、先に、水溶性の金属化合物を含む血液凝固剤を、吸収性コアに含有した吸収性物品を提案した(特許文献2参照)。
特公昭38−17449号公報 特開2005−287997号公報
ところで、東南アジアの複数の国では、生理用ナプキン(以下「ナプキン」ともいう)の交換時に***部を水で洗浄した後、水分を吹き取らずに新しい生理用ナプキンを装着することがある。前述した特許文献1及び2には、血球凝集剤として水溶性の血球凝集剤が記載されているが、水溶性の血球凝集剤がナプキンの吸収領域の全域に配置されていると、水分とともに、血球凝集剤が、ナプキンの表面を前後方向や左右方向の外方に向かって拡散したり、ナプキンの厚み方向の内部に浸透したりして、ナプキンの側部や前後部における血球凝集剤の量が中央部よりも多くなってしまうことがあり、そのようなナプキンにおいては、最初に経血が触れた中央部では十分な血球凝集が生じず、吸収性能の向上が見込めない上に、ナプキンの側部や前後部で経血と血球凝集剤が触れると血球の凝集による赤味がその部位に強く表れ、着用者が、使用後のナプキンを取り外して見たときに漏れが生じたのではないかと心配をしてしまう。
本発明の課題は、従来技術が有する解決課題を解決し得る吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、肌対向面を形成する液透過性の表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート及びこれら両シート間に配されている吸収体を備え、着用者の前後方向に沿う縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する経血吸収用の吸収性物品であって、前記吸収体の前記肌対向面側の面を形成するか又は該吸収体より前記肌対向面側に位置する部材に血球凝集剤が配されており、前記部材は、***部対向部における前記吸収体の前記横方向の中央部に位置する部分に、前記血球凝集剤の坪量が最も高い高坪量部を有し、該高坪量部を挟むその両側それぞれに、前記血球凝集剤の坪量が前記高坪量部よりも低い低坪量部を有している、吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、液***部に付着した水分が吸収性物品に移行しても、側部に赤血球の凝集剤が多くなりすぎることを抑制でき、赤血球の凝集が側部で優先的に生じることによる漏れ等の不安を着用者に感じさせにくい。
図1は、本発明の一実施形態である生理用ナプキンを肌対向面側から視た平面図である。 図2は、図1のII−II線模式断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンの吸収体を肌対向面側から視た模式平面図であり、血球凝集剤が配されている部位が斜線部で示されている。 図4(a)〜図4(d)は、血球凝集剤が配されている部材における、***部対向部の横方向における血球凝集剤の分布の様々な態様を示すグラフである。 図5は、本発明の他の実施形態である生理用ナプキンの吸収体の図3相当図である。
以下、本発明の経血吸収用の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態である生理用ナプキン1(以下、ナプキン1ともいう。)は、経血吸収用の吸収性物品であり、図1及び図2に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2、非肌対向面を形成する裏面シート3及びこれら両シート2,3間に配されている液保持性の吸収体4を備えている。表面シート2、吸収体4及び裏面シート3は、一体化されて吸収性本体5を構成している。吸収性本体5の長手方向両側部の表面シート2側には、サイド防漏シート6が配されている。
サイド防漏シート6は、表面シート2に接合されていない自由端61と、表面シート2に接合された固定端62とを有しており、使用時には、固定端62と自由端61との間が表面シート2から離間し、側方への横漏れを防止する防漏ポケット(図示せず)を形成する。吸収性本体5の非肌対向面側の面にはショーツのクロッチ部への固定に用いられる本体粘着部(図示せず)が設けられている。また、ナプキン1は、縦方向Xにおける両側部に、一対のウイング部7を有している。一対のウイング部7の裏面シート3側の面には、ショーツのクロッチ部の非肌対向面への固定に用いられるウイング部粘着部(図示せず)が設けられている。
表面シート2、裏面シート3、サイド防漏シート6としては、生理用ナプキン等の吸収性物品に従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては、単層又は多層構造の不織布や、開孔フィルム等を用いることができる。表面シート2は、肌対向面側に凹凸を有するものであっても良く、また構成繊維の表面に親水性を制御する目的の剤等の油剤が付着しているものであっても良い。表面シート2が多層構造のものである場合、該表面シート2として、着用者の肌に近い側に位置する第1繊維層と、着用者の肌から遠い側に位置する第2繊維層とを有し、両繊維層が、部分的に形成された多数の接合部によって厚さ方向に一体化されており、第1繊維層における、複数の該接合部どうし間に位置する部分が凸状に***して、前記凹凸形状の凸部を形成している凹凸シートを用いることができる。凸部が中実構造である凹凸シートとしては、例えば特開2007−182662号公報や特開2002−187228号公報に記載のものを用いることができる。裏面シート3としては、樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布と積層体等を用いることができる。裏面シート3は、液不透過性(液難透過性も含む)又は撥水性のものが用いられ、透湿性の樹脂フィルム等を用いることも好ましい。サイド防漏シート6としては、耐水圧の高い積層不織布、樹脂フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。
ナプキン1は、図1に示すように、着用者の前後方向に沿う縦方向X及び該縦方向Xに直交する横方向Yを有している。またナプキン1は、横方向Yの中央部に膣口等の着用者の液***部に対向配置される***スポット部Pを有する***部対向部Bと、該***部対向部Bより着用者の前側に配される前方部Aと、該***部対向部Bより着用者の後側に配される後方部Cとを有している。即ち、ナプキン1は、縦方向Xに、前方部A、***部対向部B及び後方部Cにこの順番に区分される。
本発明の吸収性物品において、肌対向面は、吸収性物品(ナプキン1)における、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品(ナプキン1)における、着用時に肌側とは反対側(通常着衣側)に向けられる面である。***スポット部Pとは、ナプキン1等の吸収性物品の着用時に、着用者の膣口等の液***部に対向配置され、経血が直接的に供給される部位であり、通常、前述した***部対向部Bの縦方向X及び横方向Yの中央部に位置している。
本発明の吸収性物品において、***部対向部Bとは、本実施形態のナプキン1のように、ウイング部を有する場合には、吸収性物品の縦方向Xにおいてウイング部を有する領域(一方のウイング部の縦方向Xに沿う付け根と他方のウイング部の縦方向Xに沿う付け根とに挟まれた領域)を意味する。また、吸収性物品が、ウイング部を有しない場合には、吸収性物品を、その縦方向Xの全長を三等分して3領域に区分したときの中央の領域を***部対向部Bとすることができる。
ナプキン1においては、表面シート2は、吸収体4の肌対向面側の全域を被覆し、裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面側の全域を被覆している。表面シート2及び裏面シート3は、吸収体4の縦方向Xの両端縁からの延出部分が互いに接合されている。また裏面シート3及びサイド防漏シート6は、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出した部分が互いに接合されている。このようにして、吸収体4が表面シート2と裏面シート3とで挟持され、表面シート2又はサイド防漏シート6と裏面シート3とがナプキン1の外縁部全周で接合されている。ナプキン1を構成するシート間の接合には、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の任意の接合手段が用いられる。
第1実施形態のナプキン1の吸収体4は、図2に示すように、セルロース系の親水性繊維を含む吸収性コア41と該吸収性コア41を被覆するコアラップシート42とを有している。
コアラップシート42は、吸収性コア41の肌対向面側を被覆する上側部分42aと、吸収性コア41の非肌対向面側に巻き下げられて、該吸収性コア41の非肌対向面側を被覆する下側部分42bとを有している。また、コアラップシート42は、下側部分42bにシートどうしの重なり部42cを有している。
吸収性コア41を被覆するコアラップシートは、一枚のシートで吸収性コア41の全体を包んでいても良いし、2枚以上のシートで吸収性コア41の全体を包んでいても良い。例えば、吸収性コア41の肌対向面側と非肌対向面側とが別々のシートで被覆されていても良い。吸収性コア41の被覆に使用されているシートの枚数に拘わらずに、吸収性コア41の肌対向面側を被覆しているコアラップシートを肌側コアラップシート42a、吸収性コア41の非肌対向面側を被覆する部分を非肌側コアラップシート42bともいう。
第1実施形態のナプキン1においては、図2及び図3に示すように、コアラップシート42における、吸収性コア41の肌対向面側を被覆する上側部分である肌側コアラップシート42aの全域が、血球凝集剤を含む凝集剤配置部9となっている。
肌側コアラップシート42aは、吸収体4の肌対向面側の面を形成する部材である。また、肌側コアラップシート42aは、ナプキン1の厚み方向において、表面シート2よりも裏面シート3に近い位置に配されている下方部材の一つである。
血球凝集剤を含む凝集剤配置部9は、吸収性物品の厚み方向において、吸収体4より肌対向面側に位置する部材である表面シート2や、表面シート2と吸収体4との間に所望により配されるサブレイヤー(図示せず)に形成されていても良いが、吸収性物品の厚み方向において表面シート2より下方に位置する下方部材である、サブレイヤー(図示せず)や肌側コアラップシート42aに形成されていることが好ましく、本実施形態のナプキン1におけるように、吸収体4の肌対向面側の面を形成する部材に形成されていることが好ましく、特に吸収性コア41の肌対向面側を被覆する肌側コアラップシート42aに形成されていることが好ましい。
また血球凝集剤は2つ以上の部材に含有させても良い。例えば、血球凝集剤を含む凝集剤配置部9は、表面シート2と肌側コアラップシート42aに形成されていても良く、表面シート2とサブレイヤー(図示せず)に形成されていても良く、表面シート2とサブレイヤー(図示せず)と肌側コアラップシート42aとに形成されていても良い。また、また血球凝集剤を含む凝集剤配置部9は、肌側コアラップシート42aのみに形成されていても良いが、吸収性コア41の非肌対向面側を被覆する非肌側コアラップシート42bにも血球凝集剤が配されていても良い。但し、吸収体4の肌対向面側の面を形成する部材よりも裏面シート3側に位置する部材に配された血球凝集剤は、血球凝集剤の坪量を算出する際の血球凝集剤に含めない。また、表面シート2と肌側コアラップシート42aとに血球凝集剤が配される場合等、2つ以上の部材に血球凝集剤が配されている場合は、血球凝集剤の坪量は、異なる部材のそれぞれの坪量の合算値とする。
第1実施形態のナプキン1における前記血球凝集剤が配されている肌側コアラップシート42aは、図3に示すように、***部対向部Bにおける吸収体4の横方向Yの中央部Mに位置する部分に、血球凝集剤の坪量が最大の高坪量部91を有し、該高坪量部91を挟むその両側それぞれに、血球凝集剤の坪量が該高坪量部91よりも低い低坪量部92,92を有している。
図4(a)〜図4(d)は、血球凝集剤が配されている部材における、***部対向部Bの横方向Yにおける血球凝集剤の分布の様々な態様を示すグラフであり、横軸は、血球凝集剤が配されている部材である肌側コアラップシート42a等における、吸収体4の横方向Yの位置を基準とする位置を示し、縦軸は、横軸に示される各位置における血球凝集剤の坪量を示している。図中、Saは、血球凝集剤が配されている部材における吸収体4の横方向Yの一端に対応する位置、Sbは、同部材における吸収体4の横方向Yの他端に位置する位置、Mは、血球凝集剤が配されている部材における吸収体4の横方向Yの中央部Mに対応する位置を示す。
第1実施形態のナプキン1の肌側コアラップシート42aは、図4(a)に示すように、吸収体4の横方向Yの中央部Mに位置する部分に、血球凝集剤の坪量が略一定の領域が形成されており、その領域が、肌側コアラップシート42aにおける、血球凝集剤の坪量が最も高い高坪量部91となっている。他方、その肌側コアラップシート42aにおける高坪量部91を挟む両側それぞれには、吸収体4の横方向Yの外方に向かって、血球凝集剤の坪量が漸減する低坪量部92,92が形成されている。第1実施形態のナプキン1における高坪量部91は、図3に示すように、吸収体4の縦方向Xに長い平面視形状を有している。より具体的には、高坪量部91は一定の幅で、吸収体4の全長に亘って延びており、一対の低坪量部92,92それぞれも、一定の幅で、吸収体4の全長に亘って延びている。なお、本発明において、高坪量部91及び低坪量部92は、それぞれの幅が一定のものに制限されず、例えば、高坪量部91及び低坪量部92が、それらの一方又は双方の幅を変化させながら、***部対向部Bの縦方向Xの全長に亘って延在していても良いし、高坪量部91及び低坪量部92が、それらの一方又は双方の幅を変化させながら、吸収体4の縦方向Xにおける一端縁から他端縁に亘って延在していても良い。また、高坪量部91と低坪量部92との境界線の平面視形状は、縦方向Xに延びる直線状の他、横方向Yの外方に向かって凸の円弧状、横方向Yの内方に向かって凸の円弧状、全体として縦方向Xに延びるS字状、縦方向Xに延びる連続波型形状等、多様な形状とすることができる。
図4(b)に示す実施形態の肌側コアラップシート42aは、吸収体4の横方向Yの中央部Mに位置する部分に、血球凝集剤の坪量が略一定の領域として高坪量部91が形成されている点では、図4(a)に示す態様と同じであるが、低坪量部92,92における血球凝集剤の坪量が漸減する態様が異なっている。
図4(c)に示す実施形態の肌側コアラップシート42aにおいては、吸収体4の横方向Yの中央部Mに位置する部分に、血球凝集剤の坪量が略一定の領域として高坪量部91が形成されている一方、その肌側コアラップシート42aにおける高坪量部91を挟む両側にも、血球凝集剤の坪量が略一定の領域として低坪量部92が形成されている。
図4(d)に示す実施形態の肌側コアラップシート42aにおいては、吸収体4の横方向Yの中央部Mに位置する部分に、血球凝集剤の坪量が最も高い高坪量部91を有し、その両側に、血球凝集剤の坪量が漸減する低坪量部92,92が形成されている。
なお、吸収体4の横方向Yの中央部Mは、吸収体の縦方向に延びる2本の平行な直線を、***部対向部Bの縦方向の中央位置における吸収体4の幅を3等分するように引いたときに、該2本の直線L1,L1間に位置する領域であり、吸収体4の両側部Sは、2本の直線L1,L1それぞれより横方向Yの外方に位置する部分である。
図4(b)〜図4(d)に示す肌側コアラップシート42aも、高坪量部91及び一対の低坪量部92,92のそれぞれが、吸収体4の縦方向に長い形状を有することが好ましく、吸収体4の全長に亘って延びていることがより好ましい。吸収体4の全長に亘って延びているとは、吸収体4の縦方向Xの一端縁から他端縁に亘って延びていることをいう。
コアラップシートは、単独では保形性が不十分な吸収性コアの保形性を高めたり、吸収性コアの構成材料の漏れだしを防止する目的で使用されるものであり、薄紙や不織布等の繊維シートが使用されている。
薄紙を構成するセルロース系繊維としては、木材パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース繊維等が挙げられる。セルロース系繊維の原料パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ或いは広葉樹クラフトパルプのような木材パルプ、木綿パルプ或いはワラパルプ等の非木材パルプが挙げられる。これらのセルロース系繊維は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また強度向上の観点から、非セルロース系繊維を少量混合することもできる。非セルロース系繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系繊維等が挙げられる。薄紙の構成繊維中、セルロース系繊維の割合は、好ましくは70質量%以上100質量%以下、より好ましくは90質量%以上100質量%以下、更に好ましくは100質量%である。
コアラップシートとして不織布を用いることもできる。不織布の種類としては、各種製法による不織布を特に制限なく用いることができ、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、高速水流処理により繊維ウエブの構成繊維同士を交絡させて得られる不織布であるスパンレース不織布、熱風処理により繊維ウエブの構成繊維同士を熱融着させて得られる不織布であるエアスルー不織布、接着剤で繊維ウエブの構成繊維同士を接着させて得られる不織布であるレジンボンド不織布等が挙げられる。スパンレース不織布やエアスルー不織布、レジンボンド不織布の繊維ウエブは、カード機や空気中で繊維を積繊してなるエアレイド法等によって製造することができる。
不織布の原料繊維は、木材パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロース系の親水性繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド等の合成樹脂からなる合成繊維が挙げられる。合成繊維は、芯鞘型やサイドバイサイド型の複合繊維を用いることもできる。これらの中でも、薄紙を用いるのと同様の理由から、不織布製法を採った場合も原料繊維がセルロース系繊維であるものが好ましい。不織布の構成繊維中、セルロース系繊維の割合は、好ましくは70質量%以上100質量%以下、より好ましくは90質量%以上100質量%以下、更に好ましくは100質量%である。不織布の原料繊維は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
またナプキン1の吸収性コア41は、好ましくは、セルロース系の親水性繊維であるパルプ繊維と高吸収性ポリマーとの混合積繊体からなる。混合積繊体は、周面に集積用凹部を有する積繊ドラムを備えた公知のドラム式積繊装置により製造されたものであり、集積用凹部の底面から吸引しつつ、積繊ドラムの周面に、吸収性コアの形成材料としてのパルプ繊維及び高吸収性ポリマーを飛散状態にて供給し、吸収性コアの形成材料を集積用凹部内に堆積させた後、集積用凹部から離型して得られるものである。本実施形態のナプキン1の吸収性コア41は、高吸収性ポリマーを含まないセルロース系の親水性繊維である単独積繊体であっても良い。
吸収性コア41を構成するセルロース系の親水性繊維としては、木材パルプ繊維、木綿パルプ或いはワラパルプ等の非木材を原料とする非木材パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等系の親水性繊維が挙げられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また強度向上の観点から、吸収性コア41には、セルロース系の親水性繊維の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンからなるポリオレフィン系繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド等の縮合系繊維等の合成繊維を少量混ぜても良い。なお、吸収性コアは、セルロース系の親水性繊維、特に木材パルプ繊維の割合が、吸収性コアの全質量中、100%以下であり、好ましくは50質量%以上95質量%以下、より好ましくは60質量%以上90質量%以下、更に好ましくは70質量%以上80質量%以下である。
本実施形態におけるように、吸収性コア41には、高吸収性ポリマー(吸水性ポリマー)が含有されていてもよい。高吸収性ポリマーとしては、一般に粒子状のものが用いられるが、繊維状のものでもよい。粒子状の高吸収性ポリマーを用いる場合、その形状は球状、塊状、俵状又は不定形のいずれでもよい。高吸収性ポリマーとしては、一般に、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を用いることができる。その例としては、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリメタクリル酸及びその塩が挙げられる。ポリアクリル酸塩やポリメタクリル酸塩としては、ナトリウム塩を好ましく用いることができる。また、アクリル酸又はメタクリル酸にマレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又はスチレンスルホン酸等のコモノマーを高吸収性ポリマーの性能を低下させない範囲で共重合させた共重合物も用いることができる。吸収性コアは、高吸収性ポリマーの割合が、吸収性コアの全質量中、好ましくは5質量%以上50質量%以下、より好ましくは10質量%以上40質量%以下、更に好ましくは15質量%以上30質量%以下である。吸収性コア41が高吸水性ポリマーを含有することで、吸収性コア41はより安定的に大量の血液などの***液を素早く吸収し、保持することができる。また、吸収性コア41には、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じて配合しても良い。吸収性コア41における消臭剤及び抗菌剤の配合量には特に制限はなく、当該技術分野で通常配合されている量とすればよい。
コアラップシート42等のナプキンの構成部材に血球凝集剤を含有させる方法としては、特に制限されないが、例えば、カチオン性ポリマーを含む血球凝集剤を、水、エタノール、及びこれらの混合液等の適宜の溶媒に溶解させ、溶液として、構成部材の所望の箇所に付着させた後、乾燥して溶媒を除去することが、血球凝集剤の塗工をコアラップシート42等の被塗工シートの製造工程と連続する一連の製造ライン中で行い、かつ、血球凝集剤を所望の濃度で被塗工シートへ塗工することが容易となる点から好ましい。
溶液を構成部材に付着させる方法としては、構成部材の所定箇所への溶液の滴下、各種の塗工方法を採用することができる。例えば、スプレー法、ディッピング法、転写法、ダイ塗工、グラビア塗工、インクジェット法、スクリーン印刷等の公知の液体塗工装置を用いた構成部材の所定箇所への液体の塗工等が挙げられる。また、乾燥は、加熱による乾燥、減圧による乾燥、加熱と減圧とを組み合わせた乾燥の何れでも良いが、これらの強制乾燥に代えて自然乾燥でも良い。
肌側コアラップシート42aに、高坪量部91及びその両側に位置する低坪量部92,92を形成するには、帯状のコアラップシート連続体に血球凝集剤を塗工するに当たり、該コアラップシート連続体の幅方向に血球凝集剤の存在量に差が生じるように塗工する。例えば、血球凝集剤の塗工機を、帯状のコアラップシート連続体の幅方向に3台併設し、中央の塗工機とその両側の配置した塗工機とで塗工する血球凝集剤の坪量を異ならせる方法や、第1の塗工機で、帯状のコアラップシート連続体に血球凝集剤を幅広に塗工した後、第2の塗工機で、第1の塗工機で塗工した血球凝集剤の幅方向中央部に血球凝集剤を重ねて塗工する方法、スプレー塗工法において血球凝集剤を塗工する際、帯状のコアラップシート連続体の幅方向の一部、好ましくは中央部に、該中央部に血球凝集剤が多く噴射されるように調整した単数又は多数のノズルから該血球凝集剤に噴射する方法等が挙げられる。その他、所望する血球凝集剤の分布態様に応じた任意の方法を採用することがきる。血球凝集剤を塗工したコアラップシート連続体を、吸収性コア41を重ねて、吸収体4の連続体とした後、個々の吸収性物品の寸法に切断して、ナプキン1に組み込む。
第1実施形態のナプキン1は、通常の生理用ナプキンと同様に、ショーツのクロッチ部等に固定して使用される。
第1実施形態のナプキン1によれば、ナプキンの交換時等に液***部付近を水で洗浄し、その水分を拭き取らずに装着すること等によって、***部対向部Bの中央部付近に比較的多量の水分が供給され、その水分により血球凝集剤が吸収体4の横方向Yの外方に向かって拡散したとしても、肌側コアラップシート41aが、前述した高坪量部91及びその両側の低坪量部92を有するため、吸収体4の側部に、血球凝集剤の過度の集中が生じにくい。そのため、吸収体4の側部に集中した血球凝集剤により、該側部に赤血球の凝集が優先的に生じることが防止され、使用後のナプキンを見た使用者が、吸収体4の側部に生じた血球凝集塊の赤味によって漏れが生じた等の不安を感じることがない。
また、***部対向部Bの中央部付近に比較的多量の水分が供給され、その水分により血球凝集剤が、吸収体4の厚み方向の下方に位置する部材、例えば吸収性コア41内に移動しても、肌側コアラップシート41aが、両側の低坪量部92よりも血球凝集剤の存在量が多い高坪量部91を有することによって、***部対向部Bの中央部付近においても、血球凝集剤による血球の凝集能が損なわれにくく、優れた吸収性能が得られる。ここでいう、吸収性能の向上は、例えば、血球凝集剤が、その血球凝集能によって経血を、血球の凝集塊と血漿とに分離し、その分離された血漿が、吸収性コアや該吸収性コア中の吸水性ポリマーに効率的に吸収されることによって達成される。
上述した効果は、血球凝集剤が水により拡散しやすい場合に一層顕著に表れる。水に拡散しやすい血球凝集剤としては、水溶性のカチオン性ポリマーが挙げられる。
水溶性のカチオン性ポリマーに関し、「水溶性」とは、100mLのガラスビーカー(5mmΦ)に0.05gの1mm以下の粉末状又は厚み0.5mm以下のフィルム状カチオン性ポリマーを25℃の50mLイオン交換水に添加混合したときに、長さ20mm、幅7mmのスターラーチップを入れ、アズワン株式会社製マグネチックスターラーHPS−100を用いて600rpm攪拌下、その全量が24時間以内に水に溶解する性質のことである。なお、更に好ましい溶解性としては、全量が3時間以内に水に溶解することが好ましく、全量が30分以内に水に溶解することが更に好ましい。
なお、血球凝集剤として水溶性のカチオン性ポリマーを用いることは、(1)血球凝集剤が経血、または陰部洗浄により混入した水等へ効果的に溶解する、(2)コアラップシート等の被塗工シートの製造工程で、血球凝集剤を水溶液として塗工できる等の利点を有する。
上述した一又は二以上の効果が一層確実に奏されるようにする観点から、肌側コアラップシート42a等の血球凝集剤が配されている部材は、***部対向部Bにおいて、吸収体4の両側部Sにおける血球凝集剤の坪量が、吸収体4の中央部Mにおける血球凝集剤の坪量に対して、80%以下であることが好ましく、より好ましくは70%以下であり、また、20%以上であることが好ましく、より好ましくは30%以上であり、また20%以上80%以下が好ましく、より好ましくは30%以上70%以下である。
また、***部対向部Bにおいて、吸収体4の中央部Mにおける血球凝集剤の坪量は、好ましくは2g/m2以上、より好ましくは4g/m2以上であり、また好ましくは20g/m2以下、より好ましくは10g/m2以下であり、また好ましくは2g/m2以上20g/m2以下、より好ましくは4g/m2以上10g/m2以下である。
また、***部対向部Bにおいて、吸収体4の両側部Sそれぞれにおける血球凝集剤の坪量は、好ましくは1g/m2以上、より好ましくは2g/m2以上であり、また好ましくは15g/m2以下、より好ましくは8g/m2以下であり、また好ましくは1g/m2以上15g/m2以下、より好ましくは2g/m2以上8g/m2以下である。
吸収体4の両側部Sにおける、血球凝集剤の坪量は、血球凝集剤が配されている部材から、***部対向部Bの縦方向Xの中央位置における各側部Sの横方向Yの中央位置を中心とする縦方向Xの長さ20mm、横方向Yの長さ20mmの矩形状の試験片を切り出し、該試験片に含まれる血球凝集剤の質量を、試験片の質量から、血球凝集剤が配されていない場合の該部材の理論質量を差し引くことにより計測し、その計測値を試験片の面積で除した値を1m2当たりの質量値に換算して求める。吸収体4の中央部Mにおける、血球凝集剤の坪量は、血球凝集剤が配されている部材から、***部対向部Bの縦方向Xの中央位置における中央部Mの横方向Yの中央位置を中心とする縦方向Xの長さ40mm、横方向Yの長さ40mmの矩形状の試験片を切り出し、該試験片に含まれる血球凝集剤の質量を、上記と同一の方法により計測し、その計測値を試験片の面積で除した値を1m2当たりの質量値に換算して求める。
ここでいう、血球凝集剤の質量とは、血球凝集剤がカチオン性ポリマーである場合、そのカチオン性ポリマーの純分量である。
また第1実施形態のナプキン1における吸収体4においては、図3に示すように、***部対向部Bの横方向Yの中央部Mに形成された高坪量部91が、***部対向部Bから前方部A及び後方部Cに延びており、該吸収体4は、血球凝集剤の坪量が一定の領域を、該吸収体4の縦方向Xの全長に亘って有している。
ナプキン1は、縦方向Xに長い縦長の形状を有するため、縦方向Xの外方への液漏れは、横方向Yの外方への液漏れに比して生じにくく、前方部Aや後方部Cで、血球凝集剤による血球の凝集が生じたとしても、漏れが生じたとの不安を使用者に感じさせにくい。そのため、縦方向Xにおいては、血球凝集剤の坪量が一定の領域を、該吸収体4の縦方向の全長に亘って設けることにより、漏れが生じたとの不安を使用者に感じさせることなく、ナプキン1として吸収性能を向上させることができる。
血球凝集剤の坪量が一定の領域が吸収体4の縦方向の全長に亘って設けられているか否かは、図3に示すように、縦方向中央線CL上に、吸収体4の縦方向Xの全長L4を6等分する5つの測定点C1〜C5を設定し、各測定点を中心とする縦方向の長さ20mm、横方向の長さ20mmの試験片について、血球凝集剤の坪量の算出したときに、坪量が最も高い試験片と坪量が最も低い試験片との坪量の差が、坪量が最も高い試験片の坪量の6分の1以下であるか否かで判断し、6分の1以下の場合は設けられていると判定し、6分の1超の場合は設けられていないと判定する。
第1実施形態のナプキン1は、図1及び図2に示すように、ナプキン1の肌対向面における縦方向中央線CLの両側それぞれに、縦方向Xに延びる側方防漏溝81,81を有している。側方防漏溝81,81は、少なくとも***部対向部Bに形成されていることが好ましく、また***部対向部Bにおける、***スポット部Pを挟む両側それぞれにおいて、縦方向Xに延びていることが好ましい。また側方防漏溝81は、***部対向部Bから前方部A又は後方部Cに亘って延在していることが好ましく、図1に示すように、前方部A、***部対向部B及び後方部Cに亘って延在していることがより好ましい。
また側方防漏溝81,81は、***スポット部Pより前方側を通る前方防漏溝82により、前方部A側の端部どうしが連結されていることが好ましく、また、***スポット部Pより後方側を通る後方防漏溝83により、後方部C側の端部どうしが連結されていることが好ましい。
側方防漏溝81,81のそれぞれは、***スポット部Pを挟んで横方向Yの両側に位置する部分に、横方向Yの外方に向かって凸状に湾曲した平面視形状を有する中央円弧状部81bを有しており、縦方向Xにおける中央円弧状部81bの前後に、それぞれ横方向Yの外方に向かって凸状に湾曲した平面視形状を有する前方円弧状部81a及び後方円弧状部81cを有している。側方防漏溝81,81のそれぞれは、横方向Yの外方に向かって凸に湾曲した前記の3つの円弧状部81a,81b,81cが、縦方向Xに3つ連なった平面視形状を有しており、中央円弧状部81bと前方円弧状部81aとの接続部及び中央円弧状部81bと後方円弧状部81cとの接続部は、一対の側方防漏溝81の距離が狭まった括れ部となっている。
また、側方防漏溝81,81それぞれの中央円弧状部81bの横方向Yの外側に第2防漏溝84を有している。第2防漏溝84は、側方防漏溝81の中央円弧状部81bと同様に、横方向Yの外方に向かって凸状に湾曲した平面視形状を有している。側方防漏溝81の中央円弧状部81bとその外側の第2防漏溝84とは横方向Yに並べて形成されており、相互に略平行に形成されている。側方防漏溝81、前方防漏溝82、後方防漏溝83、第2防漏溝84等の防漏溝8は、例えば、表面シート2と吸収体4とを重ねたものに対して、表面シート2側から一体に、加圧又は加熱及び加圧を伴うエンボス加工を施すことにより形成することができ、各防漏溝8においては、図2に示す側方防漏溝81及び第2防漏溝84のように、表面シート2が吸収体4内に凹陥している。各防漏溝8は、底部に、高圧搾部と低圧搾部とが形成されていることが好ましい。
第1実施形態のナプキン1においては、図3に示すように、***部対向部Bにおける縦方向中央線CLの両側それぞれに、側方防漏溝81の中央円弧状部81bが形成されており、側方防漏溝81の中央円弧状部81bのそれぞれにおいては、肌側コアラップシート42aに配された血球凝集剤が、側方防漏溝81の横方向Yの内側から側方防漏溝81と重なる部位まで配されている。内側から側方防漏溝と重なる部位まで配されているとは、側方防漏溝81が存在する部位を含めて、側方防漏溝81よりも横方向Yの内側の部位から側方防漏溝81の外側縁に達するまで連続して血球凝集剤が配されていることを意味する。
血球凝集剤が、側方防漏溝81の横方向Yの内側から側方防漏溝81と重なる部位まで配されていると、経血中の赤血球と血漿の分離が効果的に起こり、かつ血球の凝集により生じた凝集塊が、防漏溝81を越えて移動しにくくなる。これにより、ナプキンの側部での赤味が低減し、漏れなどの不安感をより効果的に払しょくできる。
同様の観点から、***部対向部Bにおける側方防漏溝81は、側方防漏溝81の横方向Yの両側に亘って配されていることが好ましい。
血球凝集剤が、側方防漏溝81の横方向Yの内側から側方防漏溝81と重なる部位まで配されている態様、又は血球凝集剤が、側方防漏溝81の両側に亘って配されている態様としては、側方防漏溝81の両側に存在する血球凝集剤の坪量が同じであっても異なっていても良いが、第1実施形態のナプキン1の***部対向部Bに形成された側方防漏溝81は、図3に示すように、横方向Yにおける外側に、血球凝集剤の坪量が相対的に低い領域92を有し、該横方向Yにおける内側に、該血球凝集剤の坪量が相対的に高い領域91を有している。斯かる構成により、***部対向部Bでの吸収性能向上が確実に発現し、かつ、血球の凝集により生じた凝集塊を防漏溝81で一層効果的に捕捉できる。
また第1実施形態のナプキン1は、図1及び図2に示すように、***部対向部Bにおける側方防漏溝81の外側に第2防漏溝84を有するため、***部対向部Bの中央部付近に供給された比較的多量の水分によって血球凝集剤が、吸収体4の横方向Yの外方に向かって拡散したとしても、その血球凝集剤によって生じた血球の凝集塊が、第2防漏溝84の存在によって、吸収体4の横方向Yの両端部に移動しにくい。それにより、吸収体4の横方向Yの両端部に、血球凝集剤によって生じた血球凝集塊の赤味が一層表れにくくなり、使用者が、赤味による漏れ不安を感じることを一層抑制することができる。
同様の観点から、***部対向部Bに形成された側方防漏溝81及び第2防漏溝84は、図3に示すように、第2防漏溝84が形成されている部位が、側方防漏溝81が形成されている部位よりも、血球凝集剤の坪量が低いことが好ましい。
また第1実施形態のナプキン1においては、前述したとおり、***部対向部Bより着用者の前側に配される前方部Aに前方防漏溝82が形成され、***部対向部Bより着用者の後側に配される後方部Cに後方防漏溝83が形成されている。そのため、吸収体4の両側部に加えて、吸収体4の縦方向の両端寄りの部位においても、血球凝集剤により生じる赤血球の凝集塊による赤味が生じにくい。そのため、赤血球の凝集塊の赤味によって、吸収体4の縦方向の端部からの漏れが生じたとの不安を使用者に一層感じさせにくい。
斯かる観点から、本発明の吸収性物品は、前方部A及び後方部Cの何れか一方に、横方向Yに延びる防漏溝を有することが好ましく、図1に示すように、前方部A及び後方部Cの両方に、横方向Yに延びる防漏溝を有することが更に好ましい。横方向に延びる防漏溝である前方防漏溝82及び後方防漏溝83は、それぞれ、概ね横方向に延びていれば良く、横方向Yと平行であっても良いし、図1に示すように、縦方向Xの外方に向かって凸の形状に湾曲していても良い。
本発明に用いられる血球凝集剤としては、血液中の赤血球を凝集させる作用を有するものが用いられる。本発明で用いる血球凝集剤は、好ましくは、血液中の赤血球を凝集させて赤血球の凝集塊を形成し、血漿成分と分離しうるものであり、好ましくは以下の性質を有するものである。即ち、擬似血液に、測定サンプル剤を1000ppm添加した際に、血液の流動性が維持された状態で、少なくとも2個以上の赤血球が凝集して凝集塊を形成するものである。前記擬似血液は、B型粘度計(東機産業株式会社製 型番TVB−10M、測定条件:ローターNo.19、30rpm、25℃、60秒間)を用いて測定した粘度が8mPa・sになるように、脱繊維馬血(株式会社日本バイオテスト研究所製)の血球・血漿比率を調製したものである。
斯かる血球凝集剤の詳細は、特開2017−113513号公報に記載されており、当該公報に血液凝集剤として記載の各種のものを本発明の血球凝集剤として用いることができる。
血球凝集剤は、カチオン性ポリマーを含んでいることが好ましい。カチオン性ポリマーとしては、例えばカチオン化セルロースや、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン等のカチオン化デンプンなどが挙げられる。また、血球凝集剤は、カチオン性ポリマーとして、第4級アンモニウム塩ホモポリマー、第4級アンモニウム塩共重合物又は第4級アンモニウム塩重縮合物を含むこともできる。本発明において「第4級アンモニウム塩」とは、窒素原子の位置にプラス一価の電荷を有している化合物、又は中和によって窒素原子の位置にプラス一価の電荷を生じさせる化合物を包含し、その具体例としては、第4級アンモニウムカチオンの塩、第3級アミンの中和塩、及び水溶液中でカチオンを帯びる第3級アミンが挙げられる。以下に述べる「第4級アンモニウム部位」も同様の意味で用いられ、水中で正に帯電する部位である。また、本発明において「共重合物」とは、2種以上の重合性単量体の共重合によって得られた重合物のことであり、二元系共重合物及び三元系以上の共重合物の双方を包含する。本発明において「重縮合物」とは、2種以上の単量体からなる縮合物を重合することで得られた重縮合物である。血球凝集剤が、カチオン性ポリマーとして、第4級アンモニウム塩ホモポリマー及び/又は第4級アンモニウム塩共重合物及び/又は第4級アンモニウム塩重縮合物を含む場合、該血球凝集剤は、第4級アンモニウム塩ホモポリマー、第4級アンモニウム塩共重合物及び第4級アンモニウム塩重縮合物のうちのいずれか1種を含んでいてもよく、あるいは任意の2種以上の組み合わせを含んでいてもよい。また第4級アンモニウム塩ホモポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。同様に、第4級アンモニウム塩共重合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。更に同様に、第4級アンモニウム塩重縮合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、本明細書において「血球凝集剤」とは、血液の赤血球を凝集させることができる化合物又はその組合せ、更には化合物の組み合わせによって赤血球の凝集を発現する剤のことである。つまり、血球凝集剤とは、あくまで血球凝集作用があるものに限定した剤のことである。したがって、血球凝集剤に第三成分を含む場合には、それを血球凝集剤組成物と表現し、血球凝集剤と区別する。
上述した各種のカチオン性ポリマーのうち、特に、第4級アンモニウム塩ホモポリマー、第4級アンモニウム塩共重合物又は第4級アンモニウム塩重縮合物を用いることが、赤血球への吸着性の点から好ましい。以下の説明においては、簡便のため、第4級アンモニウム塩ホモポリマー、第4級アンモニウム塩共重合物及び第4級アンモニウム塩重縮合物を総称して「第4級アンモニウム塩ポリマー」と言う。
カチオン性ポリマーは、その分子量が2000以上であることが好ましく、1万以上であることが更に好ましく、3万以上であることが一層好ましい。カチオン性ポリマーの分子量がこれらの値以上であることによって、赤血球間でのカチオン性ポリマーどうしの絡み合いや、赤血球間でのカチオン性ポリマーの架橋が十分に生じる。分子量の上限値は1000万以下であることが好ましく、500万以下であることが更に好ましく、300万以下であることが一層好ましい。カチオン性ポリマーの分子量がこれらの値以下であることによって、カチオン性ポリマーが経血中へ良好に溶解する。カチオン性ポリマーの分子量は、2000以上1000万以下であることが好ましく、2000以上500万以下であることが更に好ましく、2000以上300万以下であることが一層好ましく、1万以上300万以下であることが更に一層好ましく、3万以上300万以下であることが特に好ましい。本発明に言う分子量とは、重量平均分子量のことであり、当該分子量は、特開2017−113513号公報の段落〔0032〕に記載の測定方法及び測定条件にて測定する。
カチオン性ポリマーは、主鎖とそれに結合した複数の側鎖とを有する構造のものであることが好ましい。特に第4級アンモニウム塩ポリマーは、主鎖とそれに結合した複数の側鎖とを有する構造のものであることが好ましい。第4級アンモニウム部位は側鎖に存在していることが好ましい。この場合、主鎖と側鎖とが1点で結合していると、側鎖の可撓性が阻害されにくくなり、側鎖に存在している第4級アンモニウム部位が赤血球の表面に円滑に吸着するようになる。尤も本発明において、カチオン性ポリマーの主鎖と側鎖とが2点又はそれ以上で結合していることは妨げられない。本発明において「1点で結合している」とは、主鎖を構成する炭素原子のうちの1個が、側鎖の末端に位置する1個の炭素原子と単結合していることをいう。「2点以上で結合している」とは、主鎖を構成する炭素原子のうちの2個以上が、側鎖の末端に位置する2個以上の炭素原子とそれぞれ単結合していることをいう。
カチオン性ポリマーが、主鎖とそれに結合した複数の側鎖とを有する構造のものである場合、例えば第4級アンモニウム塩ポリマーが、主鎖とそれに結合した複数の側鎖とを有する構造のものである場合、各側鎖の炭素数は4以上であることが好ましく、5以上であることが更に好ましく、6以上であることが一層好ましい。炭素数の上限値は、10以下であることが好ましく、9以下であることが更に好ましく、8以下であることが一層好ましい。例えば側鎖の炭素数は4以上10以下であることが好ましく、5以上9以下であることが更に好ましく、6以上8以下であることが一層好ましい。側鎖の炭素数とは、該側鎖における第4級アンモニウム部位(カチオン部位)の炭素数のことであり、対イオンであるアニオン中に炭素が含まれているとしても、その炭素は計数に含まない。特に、側鎖の炭素原子のうち、主鎖に結合している炭素原子から、第4級窒素に結合している炭素原子までの炭素数が前述の範囲であることが、第4級アンモニウム塩ポリマーが赤血球の表面の表面に吸着するときの立体障害性が低くなるので好ましい。
また、本発明で用いる血球凝集剤は、ポリカチオン(カチオン性ポリマー)以外に、第三成分、例えば、溶媒、可塑剤、香料、抗菌・消臭剤、スキンケア剤等の他の成分を1種以上含んだ組成物(血球凝集剤組成物)の形態であってもよい。溶媒としては、水、炭素数1ないし4の飽和脂肪族一価アルコール等の水溶性有機溶媒、又は該水溶性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。可塑剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブタンジオールなどを用いることができる。香料としては、特許第4776407号公報に記載されているグリーンハーバル様香気を有する香料、植物の抽出エキス、柑橘類の抽出エキスなどを用いることができる。抗菌・消臭剤としては、特許第4526271号公報に記載されている抗菌性を有する金属を含むカンクリナイト様鉱物、特許第4587928号公報に記載されているフェニル基を有する重合性モノマーから重合された多孔性ポリマー、特許第4651392号公報に記載されている第4級アンモニウム塩、活性炭、粘土鉱物などを用いることができる。スキンケア剤としては、特許第4084278号公報に記載されている植物エキス、コラーゲン、天然保湿成分、保湿剤、角質柔軟化剤、消炎剤などを用いることができる。
前記血球凝集剤組成物に占めるカチオン性ポリマーの割合は、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることが更に好ましく、5質量%以上であることが一層好ましい。また、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることが更に好ましく、10質量%以下であることが一層好ましい。前記血球凝集剤組成物に占めるカチオン性ポリマーの割合をこの範囲内に設定することで、吸収性物品に有効量のカチオン性ポリマーを付与することができる。
以上、本発明について説明したが、本発明は前述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、図5に示すように、吸収体4の横方向Yの中央部Mに位置する部分に、血球凝集剤の坪量が略一定の領域である高坪量部91が、吸収体4の長手方向の両端に達しない状態に形成されていても良い。また、表面シート2又はサブレイヤーに、血球凝集剤が図3又は図5に示す態様で平面方向に分布していても良く、その表面シート2又はサブレイヤーに、血球凝集剤が、図4(a)〜(d)の何れかに示す態様で横方向Yに分布していても良い。
また、本発明の吸収性物品は、第2防漏溝84を有しないものであっても良く、前方防漏溝82及び後方防漏溝83の何れか一方又は双方を有しないものであっても良い。また前方防漏溝82及び後方防漏溝83は、一方又は双方が側方防漏溝81と連続していないものであっても良い。また表面シート2が吸収体4内に陥入した防漏溝を全く有しないものであっても良い。
また本発明の吸収性物品は、サイド防漏シート及びそれによる防漏機構を有しないものであっても良く、ウイング部を有しないものであっても良い。また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティーライナー(おりものシート)等であってもよい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例によって何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
図1及び図2に示す生理用ナプキンと同様の構成を有する生理用ナプキンを作成し、これを実施例1の生理用ナプキンとした。表面シートとしては、坪量30g/m2のエアスルー不織布を用い、裏面シートとしては、坪量28g/m2の非透湿性のポリプロピレンフィルムを用い、サイド防漏シートとしては、坪量20g/m2のスパンボンド不織布を用いた。吸収体としては、坪量280g/m2のパルプ繊維及び高吸収性ポリマーの混合積繊物をコアラップシートで被覆したものを用いた。
コアラップシートは、坪量16g/m2のセルロース繊維からなるシート基材における、吸収性コアの肌対向面側の面を被覆する部分に、血球凝集剤を、図3及び図4(b)に示す態様で分布するように塗工した後、乾燥させたものを用いた。得られたコアラップシートは、吸収性コアの肌対向面側を被覆する部分に、カチオン性ポリマーの坪量が6g/m2の高坪量部91と、カチオン性ポリマーの坪量が2g/m2の低坪量部92,92が形成されていた。
血球凝集剤としては、ニットーボーメディカル社製の「PAS−H−5L」を用いた。この血球凝集剤は、水溶性の第4級アンモニウム塩ホモポリマーであるポリDADMAC(重量平均分子量:3万)を含んでいる。
〔比較例1〕
コアラップシートとして、前記のシート基材における吸収性コアの肌対向面側を被覆する部分に、血球凝集剤をその全域に亘って均一な坪量となるように塗工したものを用いる以外は、実施例1と同様にして、比較例1の生理用ナプキンを作成した。
使用した乾燥後のコアラップシートは、カチオン性ポリマーの坪量が4g/m2であった。
〔比較例2〕
コアラップシートとして、前記のシート基材に全く血球凝集剤を塗工しないものをもちいる以外は、実施例1と同様にして、比較例2の生理用ナプキンを作成した。
〔評価〕
実施例及び比較例の各生理用ナプキンについて、それぞれ以下の方法により、水非吸収状態での経血吸収力、水吸収状態での経血吸収力、及びナプキン端部での赤味の発現抑制性を評価し、それらの結果を表1に示した。
<水非吸収状態での経血吸収力>
以下の方法により動的最大吸収量を測定し、その測定結果に基づき、以下の評価基準により水非吸収状態での経血の吸収力を評価した。
(動的最大吸収量の測定方法)
評価対象の生理用ナプキンを生理用ショーツに固定し、人体の動的モデルに装着した。人体の動的モデルとしては、両脚を歩行運動させることが可能な可動式女性腰部モデルを用いた。動的モデルの歩行動作を開始させ、歩行動作開始より1分後に、液***点より2gの疑似血液を注入した(1回目)。更に1回目の液注入終了より3分後に3gの疑似血液を注入した(2回目)。更に2回目の液注入終了より3分後に2gの疑似血液を注入した(3回目)。3回目以降は、液注入後から3分後に2gの疑似血液を注入する操作を繰り返し、生理用ナプキンのウイング部から疑似血液が染み出した時点で液注入操作を終了し、その時点までに注入した疑似血液の総重量を動的最大吸収量とした。
擬似血液は、B型粘度計(東機産業株式会社製 型番TVB−10M、測定条件:ローターNo.19、30rpm、25℃、60秒間)を用いて測定した粘度が8mPa・sになるように、脱繊維馬血(株式会社日本バイオテスト研究所製)の血球・血漿比率を調製したものを用いた。
(評価基準)
各生理用ナプキンについて、動的最大吸収量の測定値に基づき、以下の基準で、水非吸収状態での吸収力、即ち水を吸収していない状態での経血の吸収力を評価した。動的最大吸収量が多いほど、経血の吸収性能に優れることを示す。
A:動的最大吸収量13g以上
B:動的最大吸収量11g以上13g未満
<水吸収状態での経血吸収性>
以下の方法により静的最大吸収量を測定し、その測定結果に基づき、以下の評価基準により水吸収状態での経血の吸収力を評価した。
(静的最大吸収量の測定方法)
水平に配置したアクリル板上にイオン交換水3gが200cm2内に均一になるよう滴下し、生理用ナプキンをその肌当接面側が水と接触するように重ね、3分間放置した。その後、その生理用ナプキンをどかし、再びアクリル板上に、イオン交換水3gを200cm2内に均一になるよう滴下し、再度同様に生理用ナプキンを重ねてに吸収させ1分間放置した。その生理用ナプキンをラップで覆い、6kgの荷重を15分間与えることによって、水吸収サンプルを準備した。
得られた水吸収サンプルをアクリル板に固定し、液排スポット部P相当箇所に3gの擬似血液を注入し、液注入終了より3分静置させた後、上記排液スポット部P相当箇所に、単位平方センチメートル当たり50gとなるよう1分間荷重を加えた。以降、同操作(3gの擬似血液の注入、3分の静置及び1分間の荷重付加)を、繰り返し行い、生理用ナプキンのウイング部から液がしみ出した時点で終了し、その時点までに注入した疑似血液の総重量を静的最大吸収量とした。
(評価基準)
各生理用ナプキンについて、静的最大吸収量の測定値に基づき、以下の基準で、水吸収状態での吸収力、即ち水を吸収した状態での経血の吸収力を評価した。静的最大吸収量が多いほど、水を吸収した状態での経血の吸収性能に優れることを示す。
A:動的最大吸収量15g以上
B:動的最大吸収量12g以上15g未満
<ナプキン端部での赤味の発現抑制性>
水吸収状態での経血吸収性におけるのと同様にして水吸収サンプルを調製した。
得られた水吸収サンプルを、水平に配置したアクリル板に固定し、液排スポット部相当箇所に3gの擬似血液を注入し、液注入終了より3分静置させた。この操作を、血液が9g注入されるまで繰り返した後、色差計を用いて、上記***スポット部P相当箇所(***部対向部Bの縦方向及び横方向の中央部)及び該液排スポット部P相当箇所と縦方向Xの位置が同位置における吸収体の横方向の端部についてL*値a*値をそれぞれ測定し、赤味を確認した。色差計は、日本電色工業社製、NF333を用いた。
(評価基準)
各生理用ナプキンについて、吸収体の横方向端部でのL*値a*値に基づき、以下の基準で、ナプキン端部での赤味の発現抑制性を評価した。吸収体の横方向端部でのL*値が大きいほど、水を吸収した状態での、ナプキン端部での赤味の発現抑制性に優れることを示す。
〇:L*値65以上かつa*値10以下
×:L*値65以下又はa*値10以上
Figure 0006949662
表1の結果によれば、実施例1の生理用ナプキン、水を吸収していない状態及び水を吸収した状態のいずれについても経血の吸収力に優れるが、比較例1の生理用ナプキンは、水を吸収していない状態では経血の吸収力に優れる一方、水を吸収した状態では、経血の吸収力が低下している。また、実施例1の生理用ナプキンは、比較例1,2の生理用ナプキンに比して、吸収体の横方向端部での赤味の発現抑制性に優れている。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
41 吸収性コア
42 コアラップシート
42a 肌側コアラップシート(吸収性コアの肌対向面側を被覆するコアラップシート)
5 吸収性本体
6 サイド防漏シート
7 ウイング部
8 防漏溝
81 側方防漏溝
84 第2防漏溝
9 凝集剤配置部
A 前方部
B ***部対向部
P ***スポット部
C 後方部

Claims (8)

  1. 肌対向面を形成する液透過性の表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート及びこれら両シート間に配されている吸収体を備え、着用者の前後方向に沿う縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する経血吸収用の吸収性物品であって、
    前記吸収体の前記肌対向面側の面を形成するか又は該吸収体より前記肌対向面側に位置する部材に血球凝集剤が配されており、前記部材は、***部対向部における前記吸収体の前記横方向の中央部に位置する部分に、前記血球凝集剤の坪量が最も高い高坪量部を有し、該高坪量部を挟むその両側それぞれに、前記血球凝集剤の坪量が前記高坪量部よりも低い低坪量部を有している、吸収性物品。
  2. 前記血球凝集剤が、水溶性のカチオン性ポリマーである、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体は、前記横方向の中央部に、前記血球凝集剤の坪量が一定の領域を、該吸収体の前記縦方向の全長に亘って有している、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記***部対向部における縦方向中央線の両側それぞれに、該縦方向に延びる側方防漏溝を有しており、前記血球凝集剤が、前記側方防漏溝の前記横方向の内側から該側方防漏溝と重なる部位まで配されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記側方防漏溝は、前記横方向における外側に、前記血球凝集剤の坪量が相対的に低い領域を有し、該横方向における内側に、該血球凝集剤の坪量が相対的に高い領域を有している、請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記***部対向部における前記側方防漏溝それぞれの前記横方向の外側に第2防漏溝を有する、請求項4又は5に記載の吸収性物品。
  7. 前記第2防漏溝が形成されている部位は、前記側方防漏溝が形成されている部位よりも、前記血球凝集剤の坪量が低い、請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 着用時に前記***部対向部より着用者の前側に配される前方部及び該***部対向部より着用者の後側に配される後方部の何れか一方又は双方に、前記横方向に延び、前記表面シートが前記吸収体内に凹陥している防漏溝を有する、請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
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