JP6940227B2 - 乗客コンベアのチェーン緩み検出装置 - Google Patents

乗客コンベアのチェーン緩み検出装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、乗客コンベアのチェーン緩み検出装置に関する。
従来、乗客コンベアでは、複数の踏段が踏段チェーンで無端状に連結されている。そして、スプロケット、駆動チェーン及び減速機を介して連結されたモータの駆動によって、踏段チェーンが駆動され、踏段が周回(循環)移動される。また、移動手すりは手すりベルト駆動チェーンによって駆動される。これらのチェーンには、長年の使用により伸びが生じる。このようにして、チェーンに伸び(緩み)が生じると、チェーンとスプロケットとの噛み合いが悪くなってしまう。
特開2010−149970号公報
そこで、保守・点検作業を行い、チェーンに緩みが生じているか否かを確認する必要がある。チェーンに緩みが生じているか否かの確認は、作業者がチェーンを押し込んだり引っ張ったりした際の変形量を確認し、その変形量が異常であるか否かを判断することで行う。このため、チェーンに緩みが生じているか否かの判断は、作業者によってばらつきが生じるおそれがあった。
本実施形態は、チェーンの緩みを正確に検出することができる乗客コンベアのチェーン緩み検出装置を提供することを目的とする。
実施形態の乗客コンベアのチェーン緩み検出装置は、チェーンが掛け渡された一対のスプロケットが実際に回転し始めたタイミングである動作タイミングをそれぞれ検出する駆動タイミング検出部と、前記駆動タイミング検出部により検出された一対の動作タイミングの差が所定の基準タイミング差を超えて検出された場合に所定の基準値以上のチェーンの緩みが発生したと判断する制御部と、を備え、前記駆動タイミング検出部は、一方のスプロケットの前記動作タイミングを検出する第1駆動タイミング検出部と、他方のスプロケットの前記動作タイミングを検出する第2駆動タイミング検出部と、を備え、前記一対のスプロケットのそれぞれには、予め回転基準位置が設定されており、前記制御部は、さらに、前記回転基準位置の位相差を継続的に検出することで、前記所定の基準値以上のチェーンの緩みの発生を判断する。
図1は、実施形態に係るチェーン緩み検出装置が適用されたエスカレータの概略構成例を示す図である。 図2は、エスカレータの制御系の概要構成ブロック図である。 図3は、実施形態のチェーン緩み検出装置の要部説明図である。 図4は、実施形態の緩み検出原理の説明図である。 図5は、実施形態の動作フローチャートである。
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態は例示であり、発明の範囲がそれらに限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、実施形態に係るチェーン緩み検出装置が適用されたエスカレータの概略構成例を示す図である。
本実施形態では、無端状に連結された複数の踏段を周回(循環)移動させて動作する乗客コンベアとして、エスカレータ100を一例に挙げて説明する。
実施形態に係るエスカレータのチェーン緩み検出装置(以下、単に、チェーン緩み検出装置と記す)10は、図1に示すように、エスカレータ100に設置される。エスカレータ100は、建造物(建築物ともいう)に設置されて、この建造物の一の階(以下、下階と記す)とこの下階よりも上方の他の階(以下、上階と記す)とに亘って乗客などを運搬する。
エスカレータ100は、トラス(構造フレーム)110と、複数の踏段120と、欄干130とを備えている。トラス110の内部には、フレーム(図示省略)や、エスカレータ100の駆動機構が配設されている。
エスカレータ100の駆動機構は、駆動源としてのモータ105と、減速機106と、駆動チェーン(チェーン)112と、駆動輪(スプロケット)113と、従動輪(スプロケット)114と、踏段チェーン(チェーン)115とを備えている。
モータ105は、エスカレータ100の上階側に設けられている。モータ105の出力軸には、減速機106が取り付けられている。
駆動チェーン112は、無端状に形成され、減速機106のスプロケット111と駆動輪113とに亘って掛けられている。駆動チェーン112は、減速機106を介して伝達されたモータ105の駆動力によって、駆動輪113と減速機106のスプロケット111との周りを循環走行することで、駆動輪113を回転させる。すなわち、駆動チェーン112は、減速機106を介して伝達されたモータ105の駆動力を駆動輪113に伝達している。
エスカレータ100は、駆動輪113を駆動することで、駆動輪113と従動輪114との間に掛け渡された踏段チェーン115を駆動させ、無端状に連結された複数の踏段120を周回移動させて動作する。
エスカレータ100が下降方向に稼動する場合、上方の乗り口(上階側乗降口101)において、複数の踏段120の中で進行方向に向けて隣接する踏段120同士が水平状でトラス110内から進出される。そして、上部遷移カーブにおいて、隣接する踏段120間の段差が拡大されて、複数の踏段120は階段状に遷移される。そして、中間傾倒部において、複数の踏段120は階段状となって下降される。
そして、下部遷移カーブにおいて、隣接する踏段120間の段差が縮小されて、複数の踏段120は水平状に遷移される。そして、下方の降り口(下階側乗降口102)において、複数の踏段120は再び水平状となってトラス110内に進入する。そして、複数の踏段120は、トラス110内に進入された後に上方に反転され、帰路側を水平状で上昇される。そして、複数の踏段120は再度反転されて、上階側乗降口101において、トラス110内から進出される。
エスカレータ100が上昇方向に稼動する場合は、上記の逆の動作となる。
このように、上階側乗降口101、下階側乗降口102において、踏段120は、利用者を乗せる上面の踏み面を水平状として、トラス110内から進出し、またはトラス110内へ進入する。
エスカレータ100は、複数の踏段120の進行方向における両脇に一対の欄干130を備える。欄干130は、主として、スカートガードパネル(図示省略)と、内デッキ131と、ガラス132と、手すりベルト133と、から構成されている。
スカートガードパネルは、複数の踏段120の走行方向(エスカレータ100が稼働する下降方向および上昇方向)に対して直交する方向(幅方向)の両側において近接して、かつ、上階側乗降口101と下階側乗降口102との間に亘って設けられている。
スカートガードパネルの上側には、内デッキ131が取り付けられている。内デッキ131の上側には、ガラス132が取り付けられている。ガラス132の外周に取り付けられた手すりレール(図示省略)には、手すりベルト133が移動可能に嵌め込まれている。エスカレータ100は、複数の踏段120の進行および進行方向に合わせて、欄干130の手すりベルト133が手すりベルト駆動チェーン(図示省略)によって周回移動するよう構成されている。
このように、エスカレータ100には、駆動チェーン112と、踏段チェーン115と、図示しない手すりベルト駆動チェーンの3つのチェーンが使用されている。駆動チェーン112、踏段チェーン115、手すりベルト駆動チェーンは、中央部を撓ませたときに、振れ幅(変形量)が基準値Xmm(例えば、数十mm)以下であれば正常と判断するという基準がそれぞれ設けられている。
換言すれば、振れ幅がXmmより大きくなると、駆動チェーン112、踏段チェーン115、手すりベルト駆動チェーンは、緩みが生じており、異常と判断される。
そして、このようにチェーンに緩みが生じた場合には、当該チェーンが掛け渡されているスプロケットの回転開始タイミングにずれが生じる。
例えば、駆動チェーン112の場合には、駆動スプロケットとして機能するスプロケット111と、従動スプロケットとして機能する駆動輪113とが、停止状態から動作状態(回転状態)に移行する段階で駆動スプロケットであるスプロケット111の回転開始タイミングから従動スプロケットである駆動輪113の回転開始タイミングまでには、駆動チェーンの緩みに応じてずれが生じることとなる。
従って、この回転開始タイミングのずれが所定の基準時間以上となると対応するチェーンには、所定の基準量以上の緩みが生じていると判断することができるのである。
以下、本実施形態では、駆動チェーン112の緩みを検出する場合を例として説明するものとする。
このようなエスカレータ100の動作は、トラス110内に設置される制御盤(制御装置)200によって、減速機106やモータ105を制御することで実現される。
制御盤200は、物理的には、CPU、RAMとROMなどを有するコンピュータである。制御盤200の機能は、ROMに保持されるアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することによって、CPUの制御のもとでエスカレータ100内の各種装置を動作させるとともに、RAMやROMにおけるデータの読み出し、書き込みを行うことで実現される。
図2は、エスカレータの制御系の概要構成ブロック図である。
エスカレータ100の制御盤200は、図2に示すように、チェーン緩み検出装置10と、エスカレータ100の遠隔に設けられた遠隔監視装置300と相互に通信可能に接続され、検出信号や駆動信号、制御信号を送受信する。
制御盤200は、踏段120の移動開始・移動停止、移動速度などを制御することでエスカレータ100を駆動制御する。
制御盤200は、制御部201と、制御用記憶部202と、通信部203とを有している。ここで、制御盤200は、通信部203を介して入力される遠隔監視装置300からの指示に基づいてエスカレータ100の駆動制御を行うことができる。つまり、エスカレータ100は、遠隔監視装置300により遠隔操作され得る。
制御部201は、チェーン緩み検出装置10の制御部13から第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の距離検出状態、すなわち、チェーン緩みに関する検出信号を受信した場合は、制御用記憶部202にチェーン緩みに関する検出の履歴情報を記憶させる制御を行う。また、制御部201は、検出信号を受信した場合は、遠隔監視装置300に対して、チェーン緩みに関する検出状態の通知データを送信する制御を行う。
制御用記憶部202は、記憶装置であり、制御部201から受信したチェーン緩みに関する検出信号の距離検出状態及び制御部13の制御状態情報等を記憶する。具体的には、制御用記憶部202は、動作時刻、第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の距離検出状態、第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12を識別する識別情報などが第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の動作履歴情報として記憶する。また、制御用記憶部202は、制御部13の制御時刻、制御状態(各種動作検出状態も含む)を制御履歴情報として記憶する。
通信部203は、遠隔監視装置300との間で行う通信の制御を行う。
遠隔監視装置300は、例えば、エスカレータ100から離れた遠隔監視センタに設置される。
遠隔監視装置300は、通信部303を介して制御盤200と相互に通信可能に接続され、制御盤200における検出信号に対応する検出データ、制御履歴データ、制御盤200ひいてはエスカレータ100を制御するための制御データを送受信する。
遠隔監視装置300は、監視者が遠隔監視盤(図示省略)を通じてエスカレータ100の各部を遠隔監視する。遠隔監視装置300は、図2に示すように、制御部301と、監視用記憶部302と、通信部303と、警報ユニット304と、を有している。
制御部301は、制御盤200から受信した第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の距離検出状態、に係る制御信号に基づいて、警報ユニット304から駆動チェーン112に緩みが生じていることを報知させる制御を行ったり、監視用記憶部302に第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の検出履歴情報を記憶させる制御を行ったりする。
監視用記憶部302は、記憶装置であり、制御部301から受信した第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の距離検出状態を第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の検出履歴情報として記憶する。また、監視用記憶部302は、監視者ごとに電話番号、FAX番号、電子メールアドレスを含む連絡先を監視者連絡先情報として記憶している。
通信部303は、制御盤200との間で行う通信の制御を行う。
警報ユニット304は、例えば、スピーカ、警報器、警報灯、電話やFAX、電子メールを含む通信機器などで構成される。警報ユニット304は、監視者に、駆動チェーン112に緩みが生じていることを報知するためものである。警報ユニット304は、制御部301からの制御信号に基づいて、例えば、スピーカや警報器から音声を出力したり、警報灯を点灯したり、通信機器を介して予め記憶されている監視者連絡先情報に基づいて報知したりする。
本実施形態のチェーン緩み検出装置10は、図1に示したように、エスカレータ100のチェーン、具体的には、駆動チェーン112の緩みを検出するものである。
チェーン緩み検出装置10は、大別すると、第1ロータリエンコーダ11と、第2ロータリエンコーダ12と、制御部13と、警報ユニット14と、を備えている。
上記構成において、第1ロータリエンコーダ11は、エスカレータ100が動作を行っている場合に、スプロケット111の回転状態を検出する。
第2ロータリエンコーダ12は、エスカレータ100が動作を行っている場合に、駆動輪113の回転状態を検出する。
制御部13は、いわゆるマイクロコンピュータとして構成されており、制御プログラムに従い、第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の回転検出状態に基づいて、駆動チェーン112に所定基準値以上の緩みが発生しているか否かを検出して、検出状態を制御盤200の制御部201に通知するとともに、駆動チェーン112に所定基準値以上の緩みが発生している場合には、警報ユニット14を制御して警報出力を行う。
警報ユニット14は、制御部13の制御下で、駆動チェーン112に所定基準値以上の緩みが発生している場合には、警報処理を行う。
図3は、実施形態のチェーン緩み検出装置の要部説明図である。
実施形態のチェーン緩み検出装置10は、図3に示すように、第1ロータリエンコーダ11と、第2ロータリエンコーダ12と、を備える。図3中、矢印VRTは、鉛直方向である(以下、同様)。
この場合において、第1ロータリエンコーダ11は、駆動スプロケットであるスプロケット111の回転を検出するように設けられ、第2ロータリエンコーダ12は、従動スプロケットである駆動輪113の回転を検出するように設けられ、それぞれ図示しない固定治具を介して固定されている。
上記構成において、第1ロータリエンコーダ11は、スプロケット111の回転にともなって回転状態に応じたパルス数の第1パルス信号SG1(図4参照)を出力する。
一方、第2ロータリエンコーダ12は、駆動輪113の回転にともなって回転状態に応じたパルス数の第2パルス信号SG2(図4参照)を出力する。
そして、スプロケット111及び駆動輪113が停止状態から回転状態に移行する場合には、第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12は、回転の開始に伴ってそれぞれパルス信号(第1パルス信号SG1、第2パルス信号SG2)の出力を開始する。
したがって、制御部13は、第1パルス信号SG1におけるパルスの出力開始タイミングと、第2パルス信号SG2におけるパルスの出力開始タイミングと、のずれが所定基準時間以上となった場合には、スプロケット111と駆動輪113との間に掛け渡された駆動チェーン112に、所定の基準量以上の緩みが発生していることを検出できることなる。
警報ユニット14は、制御部13の制御下で、駆動チェーン112に所定基準値以上の緩みが発生している場合には、警報処理を行う。
次に実施形態の緩み検出原理について説明する。
図4は、実施形態の緩み検出原理の説明図である。
エスカレータ100が起動され、モータ105が始動されると、モータ105の駆動力によって、駆動チェーン112が、駆動輪113と減速機106のスプロケット111との周りを循環走行を開始する。
このとき、スプロケット111は、モータ105の駆動力が減速機106を介して伝達されるので、駆動輪113よりも先に回転を開始することとなる。
この結果、図4に示すように、第1ロータリエンコーダ11が出力したパルス信号である第1パルス信号SG1の最初のパルスは、時刻t1において制御部13に出力されることとなる。
さらにモータ105の駆動力は、スプロケット111の回転に伴って、駆動チェーン112を介して駆動輪113に伝達される。
この結果、スプロケット111と駆動輪113との間に掛け渡された駆動チェーンの緩みが吸収された時点で駆動輪113も回転を開始することとになる。
そして、図4に示すように、第2ロータリエンコーダ12が出力したパルス信号である第2パルス信号SG2の最初のパルスは、時刻t2において制御部13に出力されることとなる。
これらの結果、制御部13は、第1パルス信号SG1のパルスの出力開始タイミングである時刻t1と、第2パルス信号SG2のパルスの出力開始タイミングである時刻t2との時間差Δθを位相差として算出し、検出することとなる。
ところで、上述したように、第1パルス信号SG1におけるパルスの出力開始タイミングと、第2パルス信号SG2におけるパルスの出力開始タイミングと、のずれが所定基準時間以上となった場合には、制御部13は、スプロケット111と駆動輪113との間に掛け渡された駆動チェーン112に、所定の基準量以上の緩みが発生していると判断することとなるので、所定基準時間に相当する時間差Δθrと、時間差Δθと、を比較することとなる。
図4の例の場合には、時間差Δθ<時間差Δθrであるので、制御部13は、スプロケット111と駆動輪113との間に掛け渡された駆動チェーン112に、所定の基準量以上の緩みは発生していないと判断することとなる。
これに対し、時間差Δθ≧時間差Δθrである場合には、制御部13は、スプロケット111と駆動輪113との間に掛け渡された駆動チェーン112に、所定の基準量以上の緩みが発生していると判断することとなる。
以上の説明のように、本実施形態によれば、チェーンが掛け渡された一対のスプロケットの回転開始タイミングのずれを検出するだけで、容易にチェーンの緩みが発生していることを検出することができる。
次に実施形態の動作を説明する。
図5は、実施形態の動作フローチャートである。
以下の説明においては、図3の第1実施形態のチェーン緩み検出装置10を例として説明する。また、駆動チェーンの動作において、駆動輪113は、駆動輪として機能するスプロケット111に対して、従動輪として機能している。
この状態において、エスカレータ100には、電源が供給されているものとする。
まず、制御盤200の制御部201は、キースイッチがオンになっているか否かを検出し(ステップS11)、キースイッチが未だオフ状態である場合には(ステップS11;No)、待機状態となる。
ステップS11の判断において、キースイッチがオン状態とされた場合には(ステップS11;Yes)、エスカレータを駆動する(ステップS12)。
続いて、チェーン緩み検出装置10の制御部13は、第1ロータリエンコーダ11の回転パルス検出を行い(ステップS14)、第1ロータリエンコーダ11からの回転パルスの出力タイミング、すなわち、スプロケット111の回転開始タイミングの時刻(図4における時刻t1)を検出する。
次に制御部13は、第2ロータリエンコーダ12の回転パルス検出を行い(ステップS15)、第2ロータリエンコーダ12からの回転パルスの出力タイミング、すなわち、駆動輪113の回転開始タイミングの時刻(図4における時刻t2)を検出する。
そして、制御部13は、第1パルス信号SG1のパルスの出力開始タイミングである時刻t1と、第2パルス信号SG2のパルスの出力開始タイミングである時刻t2との時間差Δθを位相差として算出し、算出履歴として記憶するとともに、位相差が所定基準時間に相当する位相差(時間差)Δθr以上であるか否かを判断する(ステップS15)。
ステップS15の判断において、位相差Δθ<位相差Δθrであった場合には(ステップS15;No)、制御部13は、スプロケット111と駆動輪113との間に掛け渡された駆動チェーン112に、所定の基準量以上の緩みは発生していないと判断し、処理を再びステップS12に移行して、以下、同様の処理を繰り返すこととなる。
また、ステップS15の判断において、時間差Δθ≧時間差Δθrであった場合には、制御部13は、スプロケット111と駆動輪113との間に掛け渡された駆動チェーン112に、所定の基準量以上の緩みが発生していると判断し、警報ユニット14を制御して、警報出力を行う(ステップS16)。
続いて、制御部13は、制御盤200の制御部201に対して異常通知を行い(ステップS17)、ステップS15の処理において、記憶していた履歴を通知する(ステップS18)。その後、エスカレータ停止処理を行って処理を終了する(ステップS19)。
この場合において、エスカレータ停止処理は、警報ユニット14を介した警報を行うとともに、ゆっくりとモータ105の駆動を停止することにより行う。
その後、作業者や遠隔監視者によって、駆動チェーン112に緩みが生じていると判断されて、駆動チェーン112の修理や交換が行われる。
以上の説明は、エスカレータの駆動開始時に駆動チェーン112の緩みを検出するものであったが、駆動スプロケットとしてのスプロケット111及び従動スプロケットとしての駆動輪113の回転基準位置を予め設定しておき、これらの回転基準位置の位相差を継続的に検出して同様に駆動チェーン112の緩みを検出するように構成することも可能である。
このように構成することにより、何らかの理由により、急激に駆動チェーン112の緩みが生じた場合でも、同様に対応することが可能である。
以上の説明のように、本実施形態に係る乗客コンベアのチェーン緩み検出装置10によれば、駆動チェーン112の緩みにより、スプロケット111の回転と駆動輪113の回転との位相差(あるいは、所定回転基準位置の検出時刻差)が所定の位相差(あるいは時刻差)より大きくなると、緩みが検出されたと判断され、チェーン緩み検出装置10の警報ユニットが警報処理を行ったり、遠隔監視装置300の警報ユニット304が報知したりする。
さらには、本実施形態に係るチェーン緩み検出装置10によれば、制御盤200の制御用記憶部202及び遠隔監視装置300の監視用記憶部302において、第1ロータリエンコーダ11又は第2ロータリエンコーダ12の検出履歴情報を記憶することができる。
このように本実施形態の乗客コンベアのチェーン緩み検出装置10によれば、駆動チェーン112の緩みを正確に検出して、報知したり、第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12の検出履歴、すなわち、駆動チェーン112に生じた緩みの時系列的な変化を記録させたりできる。
このように、以上で説明した実施形態に係るチェーン緩み検出装置10によれば、エスカレータ100のチェーンの緩みを正確に検出することができる。
上記実施形態においては、駆動タイミング検出部として、第1ロータリエンコーダ11及び第2ロータリエンコーダ12を用いる構成としていたが、反射型光学式センサあるいは透過型光学式センサ等により、回転検出対象のスプロケットの回転位置を検出するようにすれば、同様に適用が可能である。
また、上記実施形態では、駆動チェーン112の緩みを検出する場合について説明したが、チェーン緩み検出装置10は、踏段チェーン115や手すりベルト駆動チェーンの緩みを検出することも可能である。これにより、チェーン緩み検出装置10によって、エスカレータ100に配設されている各種チェーンの緩みを正確に検出することができる。
なお、上記実施形態では、無端状に連結された複数の踏段120が周回移動するよう動作する乗客コンベアの一例としてエスカレータ100を挙げて説明したが、本実施形態は、エスカレータ100に限らず、動く歩道など他のタイプの乗客コンベアにも同様に適用することができる。
上記実施形態や変形例は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、組み合わせが可能である。
本発明のいくつかの実施形態や変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…検出装置、11…第1ロータリエンコーダ(第1駆動タイミング検出部)、11A…アクチュエータ部、12…第2ロータリエンコーダ(第2駆動タイミング検出部)、13…制御部、14…警報ユニット、100…エスカレータ(乗客コンベア)、105…モータ、106…減速機、111…スプロケット(駆動スプロケット)、112…駆動チェーン、113…駆動輪(従動スプロケット)、114…従動輪、115…踏段チェーン、120…踏段、200…制御盤、201…制御部、202…制御用記憶部、203…通信部、300…遠隔監視装置、301…制御部、302…報知部、302…監視用記憶部、303…通信部、304…警報ユニット。

Claims (4)

  1. チェーンが掛け渡された一対のスプロケットが実際に回転し始めたタイミングである動作タイミングをそれぞれ検出する駆動タイミング検出部と、
    前記駆動タイミング検出部により検出された一対の動作タイミングの差が所定の基準タイミング差を超えて検出された場合に所定の基準値以上のチェーンの緩みが発生したと判断する制御部と、を備え、
    前記駆動タイミング検出部は、一方のスプロケットの前記動作タイミングを検出する第1駆動タイミング検出部と、他方のスプロケットの前記動作タイミングを検出する第2駆動タイミング検出部と、を備え、
    前記一対のスプロケットのそれぞれには、予め回転基準位置が設定されており、
    前記制御部は、さらに、前記回転基準位置の位相差を継続的に検出することで、前記所定の基準値以上のチェーンの緩みの発生を判断する、
    乗客コンベアのチェーン緩み検出装置。
  2. 前記一方のスプロケットは、駆動スプロケットであり、前記他方のスプロケットは、前記駆動スプロケットの動作により駆動される従動スプロケットであり、
    前記制御部は、前記駆動スプロケットの動作タイミングから前記従動スプロケットの動作タイミングまでのタイミング差が基準タイミング差を超えて検出された場合に所定の基準値以上のチェーンの緩みが発生したとする、
    請求項記載の乗客コンベアのチェーン緩み検出装置。
  3. 前記制御部は、前記駆動スプロケットが停止状態から動作状態に移行した場合に前記タイミング差を算出する、
    請求項記載の乗客コンベアのチェーン緩み検出装置。
  4. 前記制御部により前記基準値以上の前記チェーンの緩みが発生したとされた場合に、所定の警報処理を行う警報ユニットを備えた、
    請求項1乃至請求項のいずれか一項記載の乗客コンベアのチェーン緩み検出装置。
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