JP6939912B2 - イメージング質量分析用データ処理装置 - Google Patents
イメージング質量分析用データ処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6939912B2 JP6939912B2 JP2019568521A JP2019568521A JP6939912B2 JP 6939912 B2 JP6939912 B2 JP 6939912B2 JP 2019568521 A JP2019568521 A JP 2019568521A JP 2019568521 A JP2019568521 A JP 2019568521A JP 6939912 B2 JP6939912 B2 JP 6939912B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- charge ratio
- value
- imaging
- data processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/0027—Methods for using particle spectrometers
- H01J49/0036—Step by step routines describing the handling of the data generated during a measurement
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/0004—Imaging particle spectrometry
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N27/00—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
- G01N27/62—Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating the ionisation of gases, e.g. aerosols; by investigating electric discharges, e.g. emission of cathode
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
Description
本発明は、試料上の測定領域内の多数の測定点それぞれについてマススペクトルデータを取得することが可能であるイメージング質量分析装置において、取得されたマススペクトルデータを処理するためのデータ処理装置に関する。
質量分析イメージング法は、生体組織切片などの試料の2次元的な測定領域内の複数の測定点(微小領域)に対しそれぞれ質量分析を行うことにより、特定の質量を有する物質の空間分布を調べる手法であり、創薬やバイオマーカ探索、各種疾病・疾患の原因究明などへの応用が進められている。質量分析イメージングを実施するための質量分析装置は一般にイメージング質量分析装置と呼ばれている(非特許文献1等参照)。
イメージング質量分析装置では一般に、試料上の各測定点について所定の質量電荷比(m/z)範囲に亘るマススペクトルデータ(nが2以上であるMSnスペクトルデータを含む)が得られる。そして、観察したい化合物由来のイオンの質量電荷比をユーザが指定すると、その指定された質量電荷比における各測定点の信号強度が抽出され、その信号強度値をグレイスケールやカラースケールに従って可視化して測定点の位置に対応付けた2次元画像(MSイメージング画像)が作成され表示部の画面上に表示される。
近年、こうしたイメージング質量分析装置を利用し、生体組織から切り出された試料における特定の化合物の2次元的な分布を観察することで、薬物動態解析、代謝パスウェイ解析、分子相関性の解析など行う研究が盛んに行われている。こうした解析においては、観察対象のターゲットである化合物が決まっており、その化合物の2次元的な分布が生体染色などの手法によって可視化できる場合がしばしばある(特許文献1等参照)。
一例を挙げると、マウスやヒトなどの動物の脂肪組織細胞は脂肪滴を蓄えることが知られており、それら動物の生体組織切片等である試料にHE(ヘマトキシリン・エオジン)染色を施すことにより、光学顕微鏡を用いた脂肪滴の観察が可能である。そこで、例えば脂肪肝であるマウス肝臓切片においてターゲットを脂肪としてそれに関連する化合物を探索したい場合には、その生体組織切片をHE染色することで得たHE染色画像と画像パターンが類似しているMSイメージング画像が得られる質量電荷比値を探索すればよい。以下、このように特定の画像パターンを示すMSイメージング画像を見つけるために利用される画像を「参照画像」と呼ぶこととする。この参照画像は、単に生体組織切片等の試料に対する光学顕微鏡画像である場合もあるし、上述したような染色画像である場合、或いは蛍光顕微鏡画像である場合もある。
上述したように参照画像と画像パターンが類似した2次元分布を示す質量電荷比値(以下、質量電荷比を「m/z」ということがある)を探索する場合、一般的には、まず、測定領域内の全測定点における多数のマススペクトルにおける信号強度値を質量電荷比値毎に積算したTIC(Total Ion Count又はTotal Ion Current)スペクトルを作成する。そして、そのTICスペクトルにおいて信号強度値が大きい順にピークを選択し、その選択したピークに対応するm/z値におけるMSイメージング画像と参照画像との画像パターンの類似性をユーザが目視で判定するようにしている。
しかしながら、通常、TICスペクトルには、様々な化合物由来の多数のピークが現れるため、信号強度値が所定の閾値以上であるピークに絞るにしても、MSイメージング画像の作成及び画像パターンの確認にはかなりの労力を要する。また、そうした作業には多大な時間が掛かり効率的でない。
そこで、人間による判断ではなく、統計解析の手法を利用して参照画像と画像パターンが類似するMSイメージング画像を与えるm/z値を自動的に探索する手法が従来提案されている。この方法では、例えば、参照画像の画素値を目的変数、各測定点におけるマススペクトルデータを説明変数とした回帰分析を行う。そして、その結果得られた回帰係数の絶対値が大きいm/z値を選択することにより、参照画像の画像パターンに類似した分布を示す化合物を見い出すようにしている。
こうした手法は、人手に頼ることなく的確なm/z値を抽出するうえで有効であるものの、次のような問題がある。
即ち、生体由来の試料に含まれる化合物には同位体を有するものが多い。そのため、それぞれ同位体を有する多種類の化合物を含む試料をイメージング質量分析装置により測定し上述したようにTICスペクトルを求めると、該TICスペクトルには多くの同位体ピークが観測される。同じ化合物由来の同位体ピークは同じような空間分布を示すため、上記のような手法によりm/z値の候補を求めても、一又は少数の化合物由来の同位体ピークのm/z値ばかりが選択されてしまうことがある。一つの化合物由来の同位体ピークは、m/z値は相違しても化合物としては同じであるため、抽出される化合物の数が少なくなってしまい、参照画像に類似した分布を示す別の化合物が探索結果から漏れる要因になる。また、こうした実質的に同じ化合物である複数の物質の2次元分布をユーザが確認するのも時間的な無駄である。
「iMScope TRIO イメージング質量顕微鏡」、[online]、[平成29年6月5日検索]、株式会社島津製作所、インターネット<URL: http://www.an.shimadzu.co.jp/bio/imscope/>
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、統計解析処理等により参照画像と画像パターンが類似した2次元分布を示す化合物を見つける際に、化合物の同位体の影響を排除して多様な化合物由来のイオンを目的とする化合物の候補として挙げることができるイメージング質量分析用データ処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明は、試料上の2次元的な測定領域内の複数の測定点においてそれぞれ得られたマススペクトルデータを処理するイメージング質量分析用データ処理装置であって、
a)前記測定領域についての参照画像を形成する参照画像データを取得する参照画像情報取得部と、
b)前記測定領域内の各測定点のマススペクトルデータ及び前記参照画像情報取得部により取得された参照画像データに基づく統計解析により、質量電荷比毎にその質量電荷比を有するイオンの信号強度の分布を示すMSイメージング画像と参照画像との画像パターンの類似性に関連した指標値を算出する解析処理部と、
c)前記解析処理部により得られた質量電荷比毎の指標値の中で相対的に大きな指標値を示す質量電荷比を探索して選出するものであって、すでに選出された一つの質量電荷比値を含む所定の質量電荷比範囲内に存在する、該質量電荷比値に対応する指標値よりも小さな指標値を示す質量電荷比値を選出対象から除外する質量電荷比値探索部と、
を備えることを特徴としている。
a)前記測定領域についての参照画像を形成する参照画像データを取得する参照画像情報取得部と、
b)前記測定領域内の各測定点のマススペクトルデータ及び前記参照画像情報取得部により取得された参照画像データに基づく統計解析により、質量電荷比毎にその質量電荷比を有するイオンの信号強度の分布を示すMSイメージング画像と参照画像との画像パターンの類似性に関連した指標値を算出する解析処理部と、
c)前記解析処理部により得られた質量電荷比毎の指標値の中で相対的に大きな指標値を示す質量電荷比を探索して選出するものであって、すでに選出された一つの質量電荷比値を含む所定の質量電荷比範囲内に存在する、該質量電荷比値に対応する指標値よりも小さな指標値を示す質量電荷比値を選出対象から除外する質量電荷比値探索部と、
を備えることを特徴としている。
本発明に係るイメージング質量分析用データ処理装置において、上記参照画像は質量分析以外の様々な手法で得られたものを利用することができる。参照画像としては例えば、電子顕微鏡や光学顕微鏡、蛍光顕微鏡などで得られる観察画像、ラマン分光測定や様々な波長(テラヘルツ域、遠近赤外域、可視域、紫外域、X線域など)の電磁波の放出強度の測定や吸収測定などにより得られるイメージング画像、さらには、PET(Positron Emission Tomography)測定、MRI(Magnetic Resonance Imaging)測定、ESR(Electron Spin Resonance)測定、CT(Computed Tomography)測定、EPMA(Electron Probe MicroAnalyser)による表面分析などの各種の測定や分析で得られる画像などが考えられる。
本発明に係るイメージング質量分析用データ処理装置において、参照画像情報取得部は、例えば染色された試料を光学顕微鏡で撮影することで得られた光学画像を構成するデータを読み込む。解析処理部は、測定領域内の各測定点のマススペクトルデータ及び参照画像データに基づく統計解析を実行することで、m/z値毎にそのm/zを有するイオンの信号強度の分布を示すMSイメージング画像と参照画像との画像パターンの類似性に関連した指標値を算出する。
具体的には例えば、統計解析の手法として部分最小二乗回帰分析(PLS)を用いることができる。この場合、各測定点におけるマススペクトルデータを説明変数とし、各測定点に対応する参照画像における各画素の画素値を目的変数とした回帰分析を行うことで、m/z値毎の回帰係数を上記指標値として求めることができる。
回帰係数等の指標値が大きければ(なお、回帰係数は負になることもあるので、厳密には回帰係数の場合にはその絶対値が大きければ)、その回帰係数を与えるm/z値の2次元分布は参照画像の画像パターンに近い筈である。しかしながら、上述したように、単に上記指標値が大きいm/z値を選択すると、同じ化合物の同位体由来のイオンも選択されてしまう。そこで、質量電荷比値探索部は、基本的には、算出された指標値の中で相対的に大きな指標値を示すm/z値を探索するが、すでに選出された一つのm/z値を含む所定のm/z範囲内に存在する、より小さな指標値を与えるm/z値はさらなるm/z値の選出対象から除外する。つまりはそうしたm/z値は無視する。
一般に、マススペクトル上で或る化合物由来のイオンのピークとその同位体ピークとのm/z値差は大きくても数Da程度と小さい。そのため、一つの化合物分子由来のピークに対するm/z範囲を適当に定めておけば、その同位体ピークはほぼそのm/z値範囲内に収まることになる。したがって、質量電荷比値探索部による上述した処理によれば、或る化合物由来のイオンのm/z値が選出されたとき、それ以降に、その化合物の同位体由来のイオンのm/z値が選出されることを実際上殆ど回避することができる。つまり、或る化合物由来のm/z値とその化合物の同位体由来のm/z値とが重複して選出されることは殆どなくなる。
上記本発明に係るイメージング質量分析用データ処理装置の第1の実施態様では、測定質量電荷比範囲全体を所定の質量電荷比幅毎に区切った、連続した複数の質量電荷比探索範囲を定めておき、前記質量電荷比値探索部は、一つの質量電荷比探索範囲において該範囲内で最も大きな指標値を示す質量電荷比値が選出された場合に、該質量電荷比探索範囲に含まれる他の質量電荷比値を選出対象から除外する構成とするとよい。
この構成では、予め定められている質量電荷比探索範囲を単位としてm/z値の選出対象から除外する処理を行えばよい。そのため、そうしたm/z範囲を除外する処理が簡単である。
上記第1の実施態様において、前記質量電荷比値探索部は、前記複数の質量電荷比探索範囲のそれぞれにおいて最も大きな指標値を示す質量電荷比値を選出したあと、さらにその選出された複数の質量電荷比値の中で所定の閾値以上である指標値を示す質量電荷比値を選出する構成とすることができる。
この構成では、同位体由来のm/z値を除外しつつ、指標値が所定の閾値以上である、つまりは参照画像との分布の類似性が確実に高いと推測されるm/z値を選出することができる。
また、上記第1の実施態様において、前記質量電荷比値探索部は、測定対象の質量電荷比範囲全体において指標値が大きい順に複数の質量電荷比値を選出する構成としてもよい。
この構成によれば、同位体由来のm/z値を除外しつつ、指標値が大きい順に、つまりは参照画像と分布が類似している可能性が高いと推測される順に、適切なm/z値を選出することができる。それにより、参照画像と分布が近い、目的とする化合物由来のイオン候補を効率良く選出することができる。
本発明に係るイメージング質量分析用データ処理装置の第2の実施態様では、前記質量電荷比値探索部は、一つの質量電荷比値を選出したあと、その一つの質量電荷比値に対して質量電荷比の減少方向及び増加方向にそれぞれ同一の又は異なる幅を設定した除外範囲を決定し、該除外範囲に含まれる他の質量電荷比値を選出対象から除外する構成とするとよい。
この構成では、上記第1の実施態様とは異なり、質量電荷比探索範囲は予め定められておらず、実際に選出されたm/z値に応じて除外m/z範囲が決定される。上記第1の実施態様では、マススペクトル上で或る一つの化合物分子由来のピークとその同位体ピークとが隣り合う質量電荷比探索範囲に跨って存在しているような場合に、その同位体ピークのm/z値を選出対象から除外することができない。それに対し、第2の実施態様では、或る一つの化合物に対する一又は複数の同位体由来のイオンを選出対象からほぼ完全に除外することができる。
なお、この構成においても上記第1の実施態様と同様に、前記質量電荷比値探索部は、測定対象の全質量電荷比範囲において指標値が大きい順に複数の質量電荷比値を選出する構成とするとよい。これにより、参照画像と分布が近い、目的とする化合物由来のイオン候補を効率良く選出することができる。
本発明に係るイメージング質量分析用データ処理装置によれば、光学顕微画像などの参照画像と類似した分布を示す化合物を探索する際に、実質的に同じ化合物である同位体の影響を排除して、多様な化合物由来のイオンを見つけ出すことができる。それにより、参照画像と分布が近い化合物を精度良く且つ迅速に見つけ出すことができる。
以下、本発明に係るイメージング質量分析用データ処理装置を用いたイメージング質量分析装置の一実施例について、添付図面を参照して説明する。
図1は本実施例のイメージング質量分析装置の概略構成図、図2は本実施例のイメージング質量分析装置においてイメージング質量分析部で測定される試料上の測定領域の概念図である。
本実施例のイメージング質量分析装置は、イメージング質量分析部4と、参照画像撮影部5と、データ処理部1と、操作部2と、表示部3と、を備える。操作部2及び表示部3はユーザインターフェイスである。
本実施例のイメージング質量分析装置は、イメージング質量分析部4と、参照画像撮影部5と、データ処理部1と、操作部2と、表示部3と、を備える。操作部2及び表示部3はユーザインターフェイスである。
イメージング質量分析部4は例えばマトリクス支援レーザ脱離イオン化イオントラップ飛行時間型質量分析装置(MALDI−IT−TOFMS)を含み、生体組織切片などの試料6上の2次元的な測定領域内の多数の測定点(微小領域)それぞれのマススペクトルデータを取得可能なものである。このマススペクトルデータは、nが2以上のMSnスペクトルデータも含む。一方、参照画像撮影部5は光学顕微鏡や蛍光顕微鏡、或いは位相差顕微鏡などであり、試料6上の少なくとも測定領域を含む範囲の光学顕微画像、染色画像、蛍光画像、位相差顕微画像などの参照画像を取得するものである。もちろん、参照画像としては、それ以外の様々な測定手法により得られる試料についての2次元画像を用いることができる。
データ処理部1は、イメージング質量分析部4で収集された各測定点におけるマススペクトルデータ及び参照画像撮影部5による撮像によって得られた参照画像データを受けて所定の処理を行うものであり、参照画像データ格納部11、MSイメージングデータ格納部12、参照画像作成部13、MSイメージング画像作成部14、演算データ作成部15、回帰分析実行部16、m/z値探索部17、m/z値候補提示部18など、の機能ブロックを備える。
通常、データ処理部1の実体はパーソナルコンピュータ(又はより高性能なワークステーション)であり、該コンピュータにインストールされた専用のソフトウェアを該コンピュータ上で動作させることにより、上記各ブロックの機能が達成される構成とすることができる。その場合、操作部2はキーボードやマウス等のポインティングデバイスであり、表示部3はディスプレイモニタである。
図2に示すように、本実施例のイメージング質量分析装置において、マウス肝臓切片といった生体由来の試料6上に測定領域60が設定されると、イメージング質量分析部4はその測定領域60の範囲内の多数の測定点61についてそれぞれ質量分析(又はMSn分析)を実行し、所定のm/z範囲に亘るマススペクトルデータを取得する。その結果、測定領域60内の測定点61の数に相当するマススペクトルデータの集合(これを以下「MSイメージングデータ」という)が得られ、このデータがイメージング質量分析部4からデータ処理部1に入力されてMSイメージングデータ格納部12に格納される。
一方、参照画像撮影部5は同じ試料6についての例えば染色画像を撮影する。なお、このときに得られる染色画像の撮影範囲は測定領域60と一致していなくてもよく、測定領域60を含めばよい。参照画像データ格納部11は参照画像撮影部5で得られた参照画像を構成する参照画像データを読み込んで格納する。
上述したようにMSイメージングデータ格納部12にMSイメージングデータ、参照画像データ格納部11に参照画像データがそれぞれ格納されている状態で、データ処理部1において実行される特徴的なm/z値探索処理について図3、図4を参照しつつ説明する。図3はこのm/z値探索処理の手順を示すフローチャート、図4はこのm/z値探索処理を説明するための概念図である。
処理が開始されると、演算データ作成部15は参照画像データ格納部11から処理に利用する参照画像データを読み出す(ステップS1)。なお、このとき、参照画像作成部13は読み出された参照画像データから参照画像を作成して表示部3の画面上に表示するようにしてもよい。また演算データ作成部15はMSイメージングデータ格納部12から、処理に利用する、測定領域60内の各測定点61のマススペクトルデータを読み出す(ステップS2)。
演算データ作成部15は、測定領域60内の各測定点61に対応する参照画像における各画素の画素値データと、測定点61毎のマススペクトルデータとをそれぞれ行列の形式とした演算データを作成する(ステップS3)。上述したように、参照画像の撮影範囲が測定領域60よりも広い場合には、参照画像の中でその測定領域60に相当する部分のみを切り取って使用すればよい。また、通常、参照画像の画素と質量分析が実施された測定点61とではそのサイズが異なり、殆どの場合、画素は測定点61に比べて遙かに小さい。そのため、一つの測定点61に対応する複数の画素における画素値を用いた補正処理等により、該測定点に対応する画素値を求めるようにするとよい。なお、こうしたデータの変換処理自体は既知であり、例えば特許文献2などに開示されている手法を用いることができる。参照画像における画素値データに基づく行列は、測定点61毎の画素値y1、y2、…、ynを並べた1次元の行列Yである。また、測定点毎のマススペクトルデータに基づく行列は、測定点毎及びm/z値毎の信号強度値(ピーク強度値)x11、x12、…、x1m、x21、x22、…、x2m、…、xn1、xn2、…、xnmを2次元的に並べた2次元行列Xである。
回帰分析実行部16は、上記ステップS3で作成されたマススペクトルデータに基づく信号強度値の2次元行列Xを説明変数(入力変数)、参照画像データに基づく画素値の1次元行列Yを目的変数(出力変数)とし、周知の部分最小二乗回帰分析(PLS)の演算を実行する。これにより、回帰係数行列が算出される(ステップS4)。
この回帰係数行列の要素数はmであり、これはm/z値毎の回帰係数が並べられた1次元行列である。各回帰係数の値は、参照画像における画素値を教師データとした、参照画像とMSイメージング画像とのm/z値毎の画像パターン(2次元分布状況)の類似性の高さを示している。したがって、回帰係数の絶対値が大きいm/z値は、参照画像に類似した画像パターンを有するMSイメージング画像が得られるm/zである。そこで、例えば回帰係数行列の中で回帰係数が或る閾値以上であるm/z値を選択すれば、そのm/zは参照画像の画像パターンと類似した分布を示す化合物由来のイオンのm/zであるといえる。
この回帰係数行列の要素数はmであり、これはm/z値毎の回帰係数が並べられた1次元行列である。各回帰係数の値は、参照画像における画素値を教師データとした、参照画像とMSイメージング画像とのm/z値毎の画像パターン(2次元分布状況)の類似性の高さを示している。したがって、回帰係数の絶対値が大きいm/z値は、参照画像に類似した画像パターンを有するMSイメージング画像が得られるm/zである。そこで、例えば回帰係数行列の中で回帰係数が或る閾値以上であるm/z値を選択すれば、そのm/zは参照画像の画像パターンと類似した分布を示す化合物由来のイオンのm/zであるといえる。
ただし、一つの化合物由来のイオンとその化合物の同位体由来のイオンとではm/zが異なり、それらの複数のm/zを選択してしまうと実質的に同じ化合物を重複して選択することになる。そこで、本実施例のイメージング質量分析装置では、回帰係数行列から有意なm/z値を選出する際に、同位体をできるだけ排除するように以下のような特徴的な処理を実施する。
ここでは、図4(a)に示すように、測定m/z範囲の全体を所定m/z幅ΔM毎に区切った、連続する複数(N個)の探索m/z範囲を予め定めておく。m/z幅ΔMは、例えば10Da等、適宜に定めることができる。m/z値探索部17は、上記のように予め定められている探索m/z範囲のそれぞれにおいて、回帰係数の絶対値が最大であるm/z値を探索し、その回帰係数の値とm/z値とをその探索m/z範囲の代表値として決定する。この処理により、N個の代表値が求まる(ステップS5)。
いま、横軸をm/z軸とした図4(b)において、回帰係数行列中の各要素(つまりは回帰係数)を○印で示している。つまり、m/z軸における○印の位置がその回帰係数に対応するm/z値を表している。図4(c)に示すように、各探索m/z範囲において、回帰係数が最大でないもの(×印が付されたもの)を除外すると、図4(c)中に○印で示す要素が残る。或る探索m/z範囲において一つの要素しかなければ、必然的に、その要素が代表値となる。
次に、m/z値探索部17は、ステップS5で求まったN個の代表値の中で、回帰係数の絶対値が閾値以上である代表値のm/z値を選出する(ステップS6)。或いは、回帰係数の絶対値が閾値以上であるという条件の代わりに、別の適宜の条件を満たす代表値のm/z値を選出してもよい。例えば、回帰係数の絶対値が大きい順に所定個数の代表値を選出して、その代表値のm/z値を求めてもよい。これにより、図4(e)に示すように、設定された条件を満たさないm/z値が除外され、各探索m/z範囲において回帰係数の絶対値が最大で且つ設定された条件を満たすm/z値が選出される。
m/z値候補提示部18は、ステップS6で選出された全てのm/z値を列記したm/z値候補一覧を作成し、これを表示部3の画面上に表示する(ステップS7)。ユーザはこれを確認し、例えば一つのm/z値候補を操作部2により選択指示する。すると、この指示を受けてMSイメージング画像作成部14は測定領域60内の各測定点61におけるマススペクトルデータから、指示されたm/z値の信号強度値を抽出し、MSイメージング画像を作成して表示部3の画面上に表示する。これにより、ユーザは参照画像と画像パターンが類似していると推定されるm/z値候補のMSイメージング画像を画面上で確認することができる。その際に、参照画像を併せて表示するとよい。ユーザはこうした確認を通して適切なm/z値候補を見つけ出し、そのm/z値から目的とする化合物を推定することができる。
次に、本発明に係るイメージング質量分析用データ処理装置を用いたイメージング質量分析装置の別の実施例について説明する。この実施例のイメージング質量分析装置の構成は図1に示した上記実施例のイメージング質量分析装置の構成と同じであるので説明を略す。
図5はこの実施例のイメージング質量分析装置におけるm/z値探索処理のフローチャート、図6はm/z値探索処理を説明するための概念図である。図5に示すように、ステップS1〜S4の処理、即ち、PLSにより回帰係数行列を算出するまでの処理は上記実施例と全く同じであり、m/z値探索部17において実施される、回帰係数行列から適当なm/z値を探索する処理のみが相違する。そこで、この点について以下に詳述する。
図6(a)に示すように、測定m/z範囲を所定m/z幅ΔM毎に区切った、連続する複数の探索m/z範囲を予め定めておく点は上記実施例と同じである。m/z値探索部17はまず、測定m/z範囲全体において、回帰係数の絶対値が最大であるものを探索し、その回帰係数に対応するm/z値を選出する(ステップS15)。いま、回帰係数行列中の各要素が図6(b)に示すように存在しているものとして、この中で、最大の回帰係数を探索した結果が図6(c)である。
m/z値探索部17は、ステップS15において選出された唯一つのm/z値を含む探索m/z値範囲を除外して、新たな測定m/z範囲を設定する(ステップS16)。即ち、図6(c)の例では、○印で示す一つの要素に対応するm/z値が選出されているから、図6(d)中に×で示した一つの探索m/z範囲が測定m/z範囲から除外され、新たな測定m/z範囲が設定される。そして、その一又は複数の探索m/z範囲が除外された測定m/z範囲において、最も大きい回帰係数を探索しその回帰係数に対応するm/z値を選出する(ステップS17)。したがって、仮に、先に除外された探索m/z範囲に大きな回帰係数を示すm/z値が存在したとしても、そのm/z値は選出されない。図6(d)に示した測定m/z範囲の中で最大の回帰係数を探索したところ、図6(e)に示す○印で示すものが見つかったものとする。
そのあと、予め決められている終了条件が満たされたか否かを判定し(ステップS18)、満たされていなければステップS18からS16へと戻る。例えば予め定めた個数のm/z値が選出されたことを終了条件としてもよいし、処理開始からの時間が所定時間を経過したことを終了条件としてもよい。或いは、その時点での最大の回帰係数が所定の閾値を下回ったことを終了条件としてもよい。このように終了条件としては様々なものが考えられる。
いずれにしてもステップS18で終了条件が満たされたと判定されるまで、ステップS16〜S18の処理が繰り返される。例えば図6(e)に示す○印で示すものが選出されたあとにステップS16に戻ると、図6(f)に示すように、その新たに選出されたm/z値を含む探索m/z値範囲が測定m/z範囲から除外される。したがって、上記実施例と同様に、一つの探索m/z範囲内では最大1個のm/z値しか選出されず、すでに選出されたm/z値を含む探索m/z範囲内に同位体由来のm/z値が存在しても、それが選出されることは回避されることになる。
終了条件にもよるが、この実施例のイメージング質量分析装置でも図6(g)に示すように、各探索m/z範囲において最大1個の、回帰係数が相対的に大きなm/z値が選出される。m/z値候補提示部18は、ステップS15及び複数回のステップS17で選出されたm/z値を列記したm/z値候補一覧を作成し、これを表示部3の画面上に表示する(ステップS19)。
続いて、本発明に係るイメージング質量分析用データ処理装置を用いたイメージング質量分析装置のさらに別の実施例について説明する。この実施例のイメージング質量分析装置の構成も図1に示した上記実施例のイメージング質量分析装置の構成と同じであるので説明を略す。
図7はこの実施例のイメージング質量分析装置におけるm/z値探索処理のフローチャート、図8はm/z値探索処理を説明するための概念図である。図7に示すように、ステップS1〜S4の処理、即ち、PLSにより回帰係数行列を算出するまでの処理は上記実施例と全く同じであり、m/z値探索部17において実施される、回帰係数行列から適当なm/z値を探索する処理のみが相違する。そこで、この点について以下に詳述する。
m/z値探索部17はまず、与えられた測定m/z範囲において、回帰係数の絶対値が最大であるものを探索し、その回帰係数に対応するm/z値を選出する(ステップS25)。いま、図8(b)に示す回帰係数の中で、最大の回帰係数を探索した結果が図8(c)である。
m/z値探索部17は、ステップS25において選出された一つのm/z値の前後に所定幅の除外m/z範囲を定める。具体的には、m/zが小さい方向のm/z幅ΔMa、m/zが大きい方向のm/z幅ΔMb(ΔMaと同じでもよい)をそれぞれ定めておき、選出されたm/z値M1が決まると、M1−ΔMa〜M1+ΔMbの範囲を除外m/z範囲とすればよい。ΔMa、ΔMbはそれぞれ、一つの化合物の同位体ができるだけ含まれ、且つできるだけ小さいように決めておくことが望ましい。そして、除外m/z範囲が決まったならば、測定m/z範囲から除外m/z範囲を除外したものを新たな測定m/z範囲に設定する(ステップS26)。
例えば図8(c)に示した一つの回帰係数に対応するm/z値に基づいて図8(d)にΔPで示す除外m/z範囲を定めることができる。m/z値探索部17は、その一又は複数の除外m/z範囲が除外された測定m/z範囲において、その絶対値が最も大きい回帰係数を探索し、その回帰係数に対応するm/z値を選出する(ステップS27)。したがって、仮に、先に選出されたm/z値のごく近傍に(上記除外m/z範囲内に)大きな値の回帰係数が存在したとしても、その回帰係数に対応するm/z値は選出されない。図8(d)に示した測定m/z範囲の中で最大の回帰係数を探索したところ、図8(e)に示す○印で示すものが見つかったものとする。
そのあと、予め決められている終了条件が満たされたか否かを判定し(ステップS28)、満たされていなければステップS28からS26へと戻る。このときの終了条件は上述したステップS18の終了条件と同じである。
いずれにしてもステップS28で終了条件が満たされたと判定されるまで、ステップS26〜S28の処理が繰り返される。例えば図8(e)に示す○印で示すものが選出されたあとにステップS26に戻ると、図8(f)に示すように、その新たに選出されたm/z値を含む除外m/z範囲が測定m/z範囲から除外される。したがって、マススペクトル上ですでに選出されたm/z値の近傍に同位体由来のイオンピークが存在しても、そのイオンピークのm/z値は選出されない。
以上のいずれの実施例のイメージング質量分析装置においても、或る化合物の同位体由来のイオンのm/z値が候補として選出されるのを回避しながら、参照画像の画像パターンに類似した2次元分布を示す化合物由来のイオンのm/z値をm/z値候補として的確に選出することができる。即ち、一つの化合物由来のイオンのm/z値と同じ化合物の同位体由来のイオンのm/z値とが重複して選出されることは避けられる。
なお、上記実施例では、統計解析の処理にPLSを用いたが、m/z毎にイオン強度の2次元分布と参照画像との画像パターンの類似性を反映した指標値を得ることができる手法であれば、PLS以外の多変量解析を利用しても構わない。具体的には相関分析などを用いることができる。
また、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜に変更、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…データ処理部
11…参照画像データ格納部
12…MSイメージングデータ格納部
13…参照画像作成部
14…MSイメージング画像作成部
15…演算データ作成部
16…回帰分析実行部
17…m/z値探索部
18…m/z候補提示部
2…操作部
3…表示部
4…イメージング質量分析部
5…参照画像撮影部
6…試料
11…参照画像データ格納部
12…MSイメージングデータ格納部
13…参照画像作成部
14…MSイメージング画像作成部
15…演算データ作成部
16…回帰分析実行部
17…m/z値探索部
18…m/z候補提示部
2…操作部
3…表示部
4…イメージング質量分析部
5…参照画像撮影部
6…試料
Claims (7)
- 試料上の2次元的な測定領域内の複数の測定点においてそれぞれ得られたマススペクトルデータを処理するイメージング質量分析用データ処理装置であって、
a)前記測定領域についての参照画像を形成する参照画像データを取得する参照画像情報取得部と、
b)前記測定領域内の各測定点のマススペクトルデータ及び前記参照画像情報取得部により取得された参照画像データに基づく統計解析により、質量電荷比毎にその質量電荷比を有するイオンの信号強度の分布を示すMSイメージング画像と参照画像との画像パターンの類似性に関連した指標値を算出する解析処理部と、
c)前記解析処理部により得られた質量電荷比毎の指標値の中で相対的に大きな指標値を示す質量電荷比を探索して選出するものであって、すでに選出された一つの質量電荷比値を含む所定の質量電荷比範囲内に存在する、該質量電荷比値に対応する指標値よりも小さな指標値を示す質量電荷比値を選出対象から除外する質量電荷比値探索部と、
を備えることを特徴とするイメージング質量分析用データ処理装置。 - 請求項1に記載のイメージング質量分析用データ処理装置であって、
測定質量電荷比範囲全体を所定の質量電荷比幅毎に区切った、連続した複数の質量電荷比探索範囲を定めておき、前記質量電荷比値探索部は、一つの質量電荷比探索範囲において該範囲内で最も大きな指標値を示す質量電荷比値が選出された場合に、該質量電荷比探索範囲に含まれる他の質量電荷比値を選出対象から除外することを特徴とするイメージング質量分析用データ処理装置。 - 請求項2に記載のイメージング質量分析用データ処理装置であって、
前記質量電荷比値探索部は、前記複数の質量電荷比探索範囲のそれぞれにおいて最も大きな指標値を示す質量電荷比値を選出したあと、さらにその選出された複数の質量電荷比値の中で所定の閾値以上である指標値を示す質量電荷比値を選出することを特徴とするイメージング質量分析用データ処理装置。 - 請求項2に記載のイメージング質量分析用データ処理装置であって、
前記質量電荷比値探索部は、測定対象の質量電荷比範囲全体において指標値が大きい順に複数の質量電荷比値を選出することを特徴とするイメージング質量分析用データ処理装置。 - 請求項1に記載のイメージング質量分析用データ処理装置であって、
前記質量電荷比値探索部は、一つの質量電荷比値を選出したあと、その一つの質量電荷比値に対して質量電荷比の減少方向及び増加方向にそれぞれ同一の又は異なる幅を設定した除外範囲を決定し、該除外範囲に含まれる他の質量電荷比値を選出対象から除外することを特徴とするイメージング質量分析用データ処理装置。 - 請求項5に記載のイメージング質量分析用データ処理装置であって、
前記質量電荷比値探索部は、測定対象の質量電荷比範囲において指標値が大きい順に複数の質量電荷比値を選出することを特徴とするイメージング質量分析用データ処理装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のイメージング質量分析用データ処理装置であって、
前記統計解析は部分最小二乗回帰であり、前記指標値は回帰係数であることを特徴とするイメージング質量分析用データ処理装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2018/003601 WO2019150554A1 (ja) | 2018-02-02 | 2018-02-02 | イメージング質量分析用データ処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2019150554A1 JPWO2019150554A1 (ja) | 2020-12-10 |
JP6939912B2 true JP6939912B2 (ja) | 2021-09-22 |
Family
ID=67478097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019568521A Active JP6939912B2 (ja) | 2018-02-02 | 2018-02-02 | イメージング質量分析用データ処理装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11276565B2 (ja) |
EP (1) | EP3748350A4 (ja) |
JP (1) | JP6939912B2 (ja) |
CN (1) | CN111587374B (ja) |
WO (1) | WO2019150554A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3318866A4 (en) * | 2015-07-01 | 2018-09-19 | Shimadzu Corporation | Data processing device |
US11211235B2 (en) * | 2018-05-30 | 2021-12-28 | Shimadzu Corporation | Imaging mass spectrometry data processing device |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6983213B2 (en) * | 2003-10-20 | 2006-01-03 | Cerno Bioscience Llc | Methods for operating mass spectrometry (MS) instrument systems |
US8119982B2 (en) * | 2007-04-04 | 2012-02-21 | Shimadzu Corporation | Method and system for mass spectrometry data analysis |
JP4973360B2 (ja) | 2007-07-24 | 2012-07-11 | 株式会社島津製作所 | 質量分析装置 |
US8666681B2 (en) * | 2008-06-04 | 2014-03-04 | Shimadzu Corporation | Mass analysis data analyzing method and mass analysis data analyzing apparatus |
JP5673348B2 (ja) * | 2011-05-25 | 2015-02-18 | 株式会社島津製作所 | 質量分析データ解析方法及び解析装置 |
WO2015052842A1 (ja) * | 2013-10-11 | 2015-04-16 | 株式会社島津製作所 | 質量分析データ解析装置 |
FR3016461B1 (fr) * | 2014-01-10 | 2017-06-23 | Imabiotech | Procede de traitement de donnees d'imagerie moleculaire et serveur de donnees correspondant |
WO2016015108A1 (en) * | 2014-08-01 | 2016-02-04 | Katholieke Universiteit Leuven | System for interpretation of image patterns in terms of anatomical or curated patterns |
EP3318866A4 (en) * | 2015-07-01 | 2018-09-19 | Shimadzu Corporation | Data processing device |
-
2018
- 2018-02-02 CN CN201880086132.7A patent/CN111587374B/zh active Active
- 2018-02-02 JP JP2019568521A patent/JP6939912B2/ja active Active
- 2018-02-02 WO PCT/JP2018/003601 patent/WO2019150554A1/ja unknown
- 2018-02-02 US US16/966,664 patent/US11276565B2/en active Active
- 2018-02-02 EP EP18903784.9A patent/EP3748350A4/en not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN111587374A (zh) | 2020-08-25 |
EP3748350A1 (en) | 2020-12-09 |
CN111587374B (zh) | 2024-02-06 |
US11276565B2 (en) | 2022-03-15 |
WO2019150554A1 (ja) | 2019-08-08 |
EP3748350A4 (en) | 2021-01-27 |
JPWO2019150554A1 (ja) | 2020-12-10 |
US20210035790A1 (en) | 2021-02-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11776799B2 (en) | Data processing device | |
JP5348029B2 (ja) | 質量分析データ処理方法及び装置 | |
JP5527232B2 (ja) | 質量分析データ処理方法及び装置 | |
JP5565810B2 (ja) | 質量分析データ処理方法及び装置 | |
JP6207036B2 (ja) | 質量分析データ処理方法及び装置 | |
JP6908136B2 (ja) | データ解析装置 | |
JP6939912B2 (ja) | イメージング質量分析用データ処理装置 | |
JP7004073B2 (ja) | イメージングデータ処理装置 | |
JP6179600B2 (ja) | 質量分析データ解析装置 | |
WO2019150575A1 (ja) | イメージング質量分析データ解析装置 | |
JP6477833B2 (ja) | データ処理装置 | |
JP7040537B2 (ja) | イメージング質量分析装置 | |
US20240153086A1 (en) | Imaging analysis device and imaging data analysis method | |
WO2019150574A1 (ja) | イメージング質量分析装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200623 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210803 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210816 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6939912 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |