JP6939221B2 - 射出装置の射出速度制御方法及び制御装置 - Google Patents

射出装置の射出速度制御方法及び制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、溶融状態の材料を金型に射出充填させる射出装置の射出速度制御方法、及び、射出装置の制御装置に関するものである。
溶融状態の材料を金型に射出充填させる射出装置を備える成形装置としては、アルミニウム等の金属を材料として、金属鋳造品を鋳造するダイカストマシンや、樹脂を材料として、樹脂成形品を成形する射出成形機がある。これらのダイカストマシンや射出成形機においては、射出装置により溶融材料を金型内に射出充填させる際の速度、すなわち、射出速度が、所定の条件の下で制御される。そこで、そこで、図1を参照しながら、油圧式射出装置を備える、一般的な横型ダイカストマシンを使用するアルミニウム製品の鋳造方法における射出速度制御を説明する。
横型ダイカストマシン100は、金型装置101と、射出装置102とから構成されている。金型装置101には、対向する一対の固定プラテン1と可動プラテン2との間に、固定金型3と可動金型4とがそれぞれ取付けられている。固定金型3及び可動金型4は、それぞれが取り付けられた固定プラテン1及び可動プラテン2が、図示しない型開閉手段によって型閉じされることにより、その間に製品形状を含む金型キャビティ(空洞)5が形成される。また、固定プラテン1には、アルミニウム(AL)等の溶湯(高温で溶融状態)が供給(注湯)されるスリーブ6が、固定プラテン1の固定金型3側から、固定プラテン1を貫通させて突出されるように配置されている。そして、スリーブ6内は、固定金型3を貫通させて金型キャビティ5内に連通されている。
次に、射出装置102には、本体13と、往復運動するピストン12とを具備する油圧式の射出シリンダ10が設けられている。ピストン12は、図1において右端にピストンヘッドを具備し、その左端は、射出カップリング9によってプランジャロッド8と連結され、プランジャロッド8の左端にプランジャチップ7が取付けられている。プランジャチップ7は、スリーブ6の突出端側からスリーブ6内に嵌合されており、射出シリンダ10のピストン12を前進(図1の左側)させることにより、スリーブ6内に注湯された溶湯を金型キャビティ5内に射出充填させることができる。
そして、横型ダイカストマシン100は、同ダイカストマシンを操作するための操作盤201と、同ダイカストマシンを制御するための、各種制御機器や電子機器が収納された制御装置202とを備えている。それぞれの盤には、運転状況及び警報・警告メッセージ等の表示や、タッチパネルとして、各種鋳造条件等の入力・設定が可能な表示装置201a、202aが配置されている。
図1においては、射出シリンダ10が油圧式であるので、図示せぬ油圧供給源(油圧ポンプ、蓄圧器等)より、圧油を射出シリンダ10のヘッド室10Hに供給させて、ピストン12を前進させる。金型キャビティ5内に射出充填させた溶湯を凝固させた後、図示せぬ型開閉手段によって可動金型4を固定金型3から型開きさせて、図示しない製品取出手段等で、いずれかの金型(一般的には可動金型4側)に保持させたアルミニウム製品を金型装置101外へ搬送させることにより、アルミニウム製品が鋳造成形される。
このような鋳造方法では、スリーブ6内に供給(注湯)された溶湯を、金型キャビティ5内に満たす(射出充填工程)までの射出速度(ピストン12の前進速度)、その後(増圧工程)の射出圧力(ピストン12の前方への押圧力/メタル圧)、そして、射出充填工程(速度制御)から増圧工程(圧力制御)への切換タイミングを好適に設定できるかが、良品を鋳造するために極めて重要である。一般的なアルミニウム製品の鋳造方法の、射出充填工程における射出速度と、増圧工程における射出圧力の関係とを、図2を用いて説明する。射出充填工程が開始される前の注湯工程において、図示せぬ注湯装置により溶湯がスリーブ6上面の開口部からスリーブ6内に注湯され射出開始状態となる。この時のプランジャチップ7の先端位置はAである。(図2の上の図を参照)
この状態から、まず低速射出工程(S)が行われる。この工程ではプランジャチップ7を安定した低速(V)で前進させる制御が要求される。この状態でプランジャチップ7を高速で前進させたり、速度変動を伴う不安定な状態で前進させたりすると、スリーブ6の内部において溶湯を波立たせて、溶湯内に空気が巻き込まれ、巣等の品質不良の要因となるためである。溶湯がスリーブ6内を満たし、更に、溶湯の湯面がゲート(金型キャビティ5内への溶湯流入口)近傍まで上昇するB位置までプランジャチップ7を前進させると、図示しない射出ストロークセンサ等によりこれを検出させて、低速射出工程から高速射出工程に切り換えさせる。(図2の上から2番目の図を参照)
高速射出工程(Sh)では、プランジャチップ7の前進速度を一気に加速させ、高速(Vh)で金型キャビティ5内に溶湯を射出充填させる。これは、溶湯に対して温度が低い金型キャビティ5の表面に溶湯が接触すると急速に溶湯の凝固が進行するためであり、良品の鋳造のためには、できるだけ短時間で金型キャビティ5内への溶湯の射出充填を完了させることが望ましい。特に、アルミニウム製品が大型の場合、あるいは複雑な形状の場合、高速射出工程においてより高速での射出充填が求められる。
そして、金型キャビティ5内が溶湯で完全に満たされる直前になると、金型キャビティ5内の各部位に充填された溶湯の冷却凝固の進行に伴い、溶湯の流動性が低下し、金型キャビティ5内への溶湯の充填抵抗が急激に上昇する。そのため、射出圧力(射出シリンダ10のヘッド室10Hの圧力)が急激に上昇し、これに呼応するように射出速度が急速に低下する。そして、プランジャチップ7がC位置に達し、金型キャビティ5内が溶湯で完全に満たされる(VP切換位置等と呼称する)と、次の増圧工程に切り換えさせる(図2の上から3番目の図を参照)。
ここで、上記の射出充填工程(速度制御)では、高速射出工程(Sh)における射出速度が重要である。図2の上から2番目の図に示すように、高速射出工程(Sh)が開始されるのは、先に説明した、溶湯の湯面がゲート近傍まで上昇するB位置である。一般的に、スリーブ6の内径の断面積(以後:スリーブ断面積)に対して、ゲート通過時の溶湯の流動方向に直交するゲート断面積(以後:ゲート断面積)は小さい。従って、スリーブ6から金型キャビティ5内に充填される溶湯は、ゲート通過時に流動断面積が減少し、流動が絞り込まれるため、流動抵抗(充填抵抗)が急増する。横型ダイカストマシン100の射出装置102には、スリーブ6内の溶湯を、同溶湯がゲートを通過する際の充填抵抗に打ち勝って、且つ、所望する射出速度(Vh)で金型キャビティ5内に充填させる能力(以後:鋳造能力)が要求される。
なお、図示はしていないが、横型ダイカストマシン100の射出装置102は、射出装置102(ヘッド室10H)への圧湯の供給量、及び、射出装置102(ロッド室10R)からの圧湯の排出量の少なくとも一方を制御して、射出速度の、後述するリアルタイムフィードバック制御が可能な流量制御弁を備えているものとする。
上述したような、ゲートを通過する際の溶湯の充填抵抗は、ゲート断面積に反比例し、ゲートを通過する溶湯の流量(単位時間当たりの流動容積/以後:溶湯流量)に比例する。また、このようなゲートは、ゲート断面積も含め、形状等、金型設計の要素であるため、金型(アルミニウム製品)毎に異なる。そのため、様々な金型が取り付けられる前提の横型ダイカストマシンにおいて、このような、金型のゲートに起因する充填抵抗を加味した鋳造能力を、横型ダイカストマシン単体の装置仕様として提示することは困難である。そこで、横型ダイカストマシンでは、溶湯の充填抵抗を考慮していない、空打ち等で再現可能な最大射出速度を、装置仕様上の最大射出速度として提示すると共に、ダイカストマシンの操作盤等で設定する設定射出速度を、同最大射出速度に基づいた、溶湯の充填抵抗を考慮していない、空打ち等で再現可能な射出速度とすることが一般的である。これは、射出成形機単体の装置仕様としての最大射出速度や設定射出速度においても同様である。尚、次の増圧工程については、本発明と直接関係ないため、説明を割愛する。
上記のように、ダイカストマシンや射出成形機における、射出装置の設定射出速度は、溶融状態の材料の金型への充填抵抗を考慮していない装置仕様上の射出速度であるため、実際の射出装置の射出速度制御においては、所定のタイミング(位置)において所望する射出速度(例えばVやVh)を設定射出速度として再現する制御と合わせて、同充填抵抗により生じる、実射出速度及び設定射出速度の差違を補正する制御が必要となる。特に、同充填抵抗が大きくなる高速射出工程(Sh)において、実射出速度及び設定射出速度の差違は大きく、高速射出工程における射出速度制御がより重要となる。
上記のような、充填抵抗により生じる、実射出速度及び設定射出速度の差違を補正する制御、所謂、フィードバック制御(FB制御)について、図3を参照しながら説明する。図3は、実射出速度を設定射出速度に近づけるフィードバック制御を行わない場合(FBなし)の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフである。横軸が時間、縦軸が速度(射出速度)を示す。射出充填工程において、点線で示す射出速度(設定射出速度)をそのタイミング(位置)を含めて設定したものとする。点線中の丸印は、設定射出速度の変位タイミング(位置)を分かり易くするために図示したものである。また、実線が、各種センサ類で計測される実射出速度(FBなし/補正なし)を示す。
射出充填工程前半の低速射出工程においては、溶融状態の材料の金型への充填抵抗が小さいため、射出速度はほぼ設定射出速度通りに制御されており、実射出速度及び設定射出速度の差違は小さい。しかしながら、低速射出工程から高速射出工程に移行し、設定射出速度が急激に高くなると、移行初期はかろうじて実射出速度が設定射出速度に追従するものの、実射出速度が設定射出速度に到達することはなく、また上昇した実射出速度が維持されることもない。
この状況は、先に説明したように、射出装置の設定射出速度は、溶融状態の材料の金型への充填抵抗を考慮していない装置仕様上の射出速度であるため、充填抵抗が生じる実際の鋳造(成形)において、設定射出速度に伴う射出力が同充填抵抗に抗することができず発生するものである。従って、実射出速度を所望する射出速度に到達させる、すなわち、補正するためには、設定射出速度に伴う射出力が同充填抵抗に抗することができるように、所望する射出速度よりも大きな設定射出速度の設定が必要になることが一般的である。
このような射出装置の射出速度制御方法における、実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違を補正する手段としては、射出充填工程中に、複数のタイミング(位置)で実射出速度及び設定射出速度の差違を検出して、次の射出充填工程において、同差違を補正して、設定射出速度を変更させるフィードバック制御と、その射出充填工程中に、同差違を補正して、実射出速度を設定射出速度に近づけるフィードバック制御とが一般的である。前者をサイクルフィードバック制御、後者をリアルタイムフィードバック制御と呼称するものとする。
前者のサイクルフィードバック制御(サイクルFB制御)について、図4を参照しながら説明する。図4は、従来のサイクルフィードバック制御を行った場合(サイクルFB)の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフである。横軸が時間、縦軸が速度(射出速度)を示す。射出充填工程における設定射出速度及びそのタイミング(位置)は、図3と同様に点線及び丸印で、実射出速度を実線で示している。
サイクルフィードバック制御においては、前の射出充填工程(前の鋳造・成形サイクル)における、実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違に基づいて、次の射出充填工程(次の鋳造・成形サイクル)の設定射出速度を変更させる補正が行われる。そのため、図4の高速射出工程(設定射出速度が高い部分)に示すように、実射出速度(実線)及び当初の設定射出速度(所望する射出速度)の差違が射出充填工程(鋳造・成形サイクル)を重ねる度に小さくなり(補正なし/1回目)、最終的に、実射出速度を当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達させることができる(2回目)。
しかしながら、一般的なサイクルフィードバック制御においては、前の射出充填工程における、実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違に基づいて、次の射出充填工程の設定射出速度を変更させる補正において、同差違をそのまま設定射出速度に加算又は減算させることは少ない。実際には、1を最大値とする所定の係数を同差違に乗じた補正値を設定射出速度に加算又は減算させることが多く、該所定の係数としては、0.5〜0.8の範囲から選択されることが多い。これは、同差違をそのまま設定射出速度に加算又は減算させた場合に発生する可能性があるハンチング(設定値に対して実測値が所定幅で上下変動し、設定値近傍に収束しない)を防止することや、同差違が大きい場合に、設定射出速度の一度の補正量が過大なことによる、機械的負荷の急増を抑制することを目的としたものである。
図4においては、図を見易くするために、2回目の補正、すなわち、3回目の射出充填工程(鋳造・成形サイクル)で到達するよう図示されているが、上記のような理由で、一般的なサイクルフィードバック制御において、実射出速度を設定射出速度(所望する射出速度)に到達させるには、上記所定の係数にも依るが、更に射出充填工程(鋳造・成形サイクル)を要する場合が一般的であり、その間は良品を製造(鋳造/成形)することができないという問題がある。
また、実射出速度が当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達した場合でも、射出充填工程中の実射出速度及び設定射出速度の差違の補正が行われないため、図4に示すように、高速射出工程(設定射出速度が高い部分)において、実射出速度を到達した当初の設定射出速度(所望する射出速度)に維持させることができないという問題もある。
射出装置の射出速度制御に係るサイクルフィードバック制御には上記のような問題がある。その一方で、射出装置に採用される被制御機器及び制御機器、例えば、流量制御弁や電磁制御弁、サーボモータ、及び各種センサ等の電子機器等、の制御・被制御能力が向上し、制御系の応答速度が短縮された近年においては、射出装置の射出速度制御方法が、サイクルフィードバック制御ではなく、リアルタイムフィードバック制御であることが多い。
後者のリアルタイムフィードバック制御(リアルタイムFB制御)について、図5を参照しながら説明する。図5は、従来のリアルタイムフィードバック制御(リアルタイムFB/(制御能力内))を行った場合の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフである。横軸が時間、縦軸が速度(射出速度)を示す。射出充填工程における設定射出速度及びそのタイミング(位置)は、図3と同様に点線及び丸印で、実射出速度を実線で示している。
リアルタイムフィードバック制御においては、その射出充填工程(鋳造・成形サイクル)中に、実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違に基づき、その射出充填工程中(リアルタイム)に、その設定射出速度を変更させる補正が行われる。そのため、図5の高速射出工程(設定射出速度が高い部分)に示すように、実射出速度(実線)が、当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達するように制御されている(FBあり)。また、射出充填工程中の実射出速度及び設定射出速度の差違の補正が行われるため、高速射出工程(設定射出速度が高い部分)において、実射出速度を到達した当初の設定射出速度(所望する射出速度)に維持させるように制御されている。図5に同じく実線で示した「補正なし」の実射出速度と比較するとその差は明白である。
しかしながら、射出装置の射出速度制御に係るリアルタイムフィードバック制御について、特許文献1には、強制的に設定速度を出すよう制御されることに起因する、金型や射出機構の破損(同文献明細書の段落[0006])や、ハンチングが収束するまでの不安定状態(同文献明細書の段落[0008])が課題として挙げられている。また、後者のハンチングについては、特許文献2にも課題として挙げられている(同文献明細書の段落[0003])。
特開平08−080554号公報 特開平08−206812号公報
一方、射出装置の射出速度制御に係るリアルタイムフィードバック制御については、採用される被制御機器(例えばサーボ電磁制御弁、高速比例電磁制御弁、サーボモータ等)に依って、短時間での射出速度の制御範囲(制御能力/設定射出速度の変更可能範囲)に機械構造上の制約がある場合がある。また、これが十分に確保されている場合でも、前述したハンチングを防止するために、あるいは、短時間での大幅な設定射出速度の変更による、制御上の意図しない制御不能状態の発生や、急激な負荷変動を受ける被制御機器の駆動部位等の機械的負荷の急増を抑制するために、制御上、一回の射出速度制御範囲(制御能力)に所定の最大制御範囲が設定されている場合がある。
そのため、射出装置の射出速度制御に係る、従来のリアルタイムフィードバック制御においては、溶融状態の材料の金型への充填抵抗等に起因する、実射出速度及び設定射出速度の差違が大きく、この差違が、前述した射出速度の最大制御範囲(制御能力)を超える場合、実射出速度が所望する射出速度に到達しないという問題があった。
また、上記のように、実射出速度及び設定射出速度の差違が、前述した射出速度の最大制御範囲を超える場合、実射出速度が所望する射出速度に到達するように、設定射出速度を変更する必要があるが、同最大制御範囲が、被制御機器の機械構造上の制約である場合は、このような設定射出速度の変更が困難であり、あるいは、制御上の制約である場合は、このような設定射出速度の変更を自動で行わせることはできない。従って、成形装置のオペレーターが手動で、このような設定射出速度の変更(設定変更)を都度行う必要があるため、その間は良品を製造(鋳造/成形)することが出来ないという問題があった。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたもので、具体的には、射出装置の射出速度制御に係るフィードバック制御において、金型に依らず、実射出速度を、少ない射出回数で所望する射出速度に到達させることができる、射出装置の射出速度制御方法、及び、射出装置の制御装置を提供することを目的としている。
本発明の上記目的は、溶融状態の材料を金型に射出充填させる射出装置の射出速度制御方法であって、
射出充填工程中に、実射出速度及び設定射出速度の差違を検出して、該射出充填工程中に該差違を補正して、該実射出速度を該設定射出速度に近づけるリアルタイムフィードバック制御において、
次の射出充填工程において、前記差違を補正して、前記設定射出速度を変更させるサイクルフィードバック制御を含み、
前記サイクルフィードバック制御では、
検出された前記差違を、許容差違と比較する射出速度監視工程と、
前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、1を最大値とする所定の係数を前記差違に乗じた補正値を前記設定射出速度に加算又は減算させた修正設定射出速度が設定される設定射出速度再設定工程と、
前記リアルタイムフィードバック制御とは独立して行われ、
前記次回の射出充填工程の前記リアルタイムフィードバック制御が、前記修正設定射出速度に基づいて行われるとともに、
実射出速度及び前記設定射出速度の差違を検出して、該差違が前記許容差違を超える場合に、前記サイクルフィードバック制御を、前記リアルタイムフィードバック制御と平行して行うことにより、該差違を補正することを特徴とする、射出装置の射出速度制御方法によって達成される。
また、本発明に係る、射出装置の射出速度制御方法は、前記設定射出速度再設定工程において、前記射出充填工程中の1つ以上のタイミングにおいて検出された前記差違を、前記次回の射出充填工程中の1つ以上の前記タイミングにおける前記設定射出速度に加算又は減算させた修正設定射出速度が設定されても良い。
また、本発明に係る、射出装置の射出速度制御方法は、前記修正設定射出速度に基づく前記リアルタイムフィードバック制御が行われる射出充填工程において、前記設定射出速度再設定工程が行われない該射出充填工程における前記修正設定射出速度を、最終修正設定射出速度として記録させて、
該最終修正設定射出速度が記録された射出充填工程以降の射出充填工程の、前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、前記設定射出速度再設定工程を行わず、射出速度制御異常信号を発信させることが好ましい。
そして、本発明に係る、射出装置の射出速度制御方法は、前記最終修正設定射出速度が、前記設定射出速度及び前記金型のデータとともに保存され、
前記金型を使用する成形の射出充填工程において、前記設定射出速度の設定に対して、前記最終修正設定射出速度に基づく前記リアルタイムフィードバック制御が行われても良い。
一方、本発明に係る、射出装置の射出速度制御方法は、前記射出装置が、ダイカストマシンの、油圧アクチュエータで構成される射出装置であって、前記リアルタイムフィードバック制御が、前記油圧アクチュエータに供給される作動油の流量、及び、前記油圧アクチュエータから排出される作動油の流量、の少なくとも一方を制御して行われても良い。
また、本発明の上記目的は、溶融状態の材料を金型に射出充填させる射出装置の制御装置であって、
射出充填工程中に、実射出速度及び設定射出速度の差違を検出して、該射出充填工程中に該差違を補正して、該実射出速度を該設定射出速度に近づけるリアルタイムフィードバック制御において、
次の射出充填工程において、前記差違を補正して、前記設定射出速度を変更させるサイクルフィードバック制御を含み、
前記サイクルフィードバック制御では、
検出された前記差違を、許容差違と比較する射出速度監視工程と、
前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、1を最大値とする所定の係数を前記差違に乗じた補正値を前記設定射出速度に加算又は減算させた修正設定射出速度が設定される設定射出速度再設定工程と、
前記リアルタイムフィードバック制御とは独立して行われ、
前記次回の射出充填工程の前記リアルタイムフィードバック制御が、前記修正設定射出速度に基づいて行われることを特徴とする、射出装置の制御装置によって達成される。
また、本発明に係る、射出装置の制御装置は、前記修正設定射出速度に基づく前記リアルタイムフィードバック制御が行われる射出充填工程において、前記設定射出速度再設定工程が行われない該射出充填工程における前記修正設定射出速度を、最終修正設定射出速度として記録させて、
該最終修正設定射出速度が記録された射出充填工程以降の射出充填工程の、前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、前記設定射出速度再設定工程を行わず、射出速度制御異常信号を発信させることが好ましい。
そして、本発明に係る、射出装置の制御装置は、前記設定射出速度再設定工程において設定された前記最終修正設定射出速度が、前記設定射出速度及び前記金型のデータとともに保存され、
前記金型を使用する成形の射出充填工程において、前記設定射出速度の設定に対して、前記最終修正設定射出速度に基づく前記リアルタイムフィードバック制御が行われても良い。
本発明に係る、射出装置の射出速度制御方法は、溶融状態の材料を金型に射出充填させる射出装置の射出速度制御方法であって、
射出充填工程中に、実射出速度及び設定射出速度の差違を検出して、該射出充填工程中に該差違を補正して、該実射出速度を該設定射出速度に近づけるフィードバック制御において、
検出された前記差違を、許容差違と比較する射出速度監視工程と、
前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、1を最大値とする所定の係数を前記差違に乗じた補正値を前記設定射出速度に加算又は減算させた修正設定射出速度が設定される設定射出速度再設定工程と、
が行われ、
前記次回の射出充填工程の前記フィードバック制御が、前記修正設定射出速度に基づいて行われるとともに、
実射出速度及び前記設定射出速度の差違を検出して、該射出充填中に該差違を補正するため、射出装置の射出速度制御に係るリアルタイムフィードバック制御において、金型に依らず、実射出速度を、少ない射出回数で所望する射出速度に到達させることができる。
また、本発明に係る、射出装置の制御装置は、本発明に係る、射出装置の射出速度制御方法を実施するのに好適である。
一般的なダイカストマシンの射出装置及び金型装置を示す概略断面図(側面)である。 一般的なダイカストマシンの射出充填工程におけるプランジャチップの位置、溶湯の状態、射出速度、射出圧力の関係を示す図及びグラフである。 実射出速度を設定射出速度に近づけるフィードバック制御を行わない場合の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフである。 実射出速度を設定射出速度に近づける、従来のサイクルフィードバック制御を行った場合の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフである。 実射出速度を設定射出速度に近づける、従来のリアルタイムフィードバック制御を行った場合の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフであって、実射出速度及び設定射出速度の差違が、射出速度の最大制御範囲内(制御能力内)の場合である。 実射出速度を設定射出速度に近づける、従来のリアルタイムフィードバック制御を行った場合の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフであって、実射出速度及び設定射出速度の差違が、射出速度の最大制御範囲を超える(制御能力外)場合である。 実射出速度を設定射出速度に近づける、本発明に係る、射出装置の射出速度制御(新制御)を行った場合の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本発明の、後述する第1実施形態は、先に説明した、横型ダイカストマシン100を使用するアルミニウム製品の鋳造方法を前提としている。まず、採用される被制御機器の、一回の射出速度制御範囲(制御能力)に所定の最大制御範囲が設定されている場合で、実射出速度及び設定射出速度の差違が、射出速度の同最大制御範囲を超える(制御能力外)場合に、従来のリアルタイムフィードバック制御を行う形態を、後述する第1実施形態の比較実施形態として、図6を参照しながら説明する。
[比較実施形態]
後述する第1実施形態と同様に、比較実施形態においても、横型ダイカストマシン100の射出装置102は、射出装置102(ロッド室10R)からの圧湯の排出量を制御して、射出速度の、リアルタイムフィードバック制御が可能な図示しない流量制御弁を備えており、同流量制御弁が、サーボモータ及びボールねじ機構を組み合わせた駆動手段により、弁体(スプール)を弁本体内で直接移動・位置制御させて、弁本体内を流動する圧油の流量を調整する形態のものとする。
図6は、従来のリアルタイムフィードバック制御(リアルタイムFB/(制御能力外))を行った場合の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフであって、実射出速度及び設定射出速度の差違が、射出速度の最大制御範囲を超える(制御能力外)場合である。図5と同様に、横軸が時間、縦軸が速度(射出速度)を示す。射出充填工程における設定射出速度及びそのタイミング(位置)は、図3と同様に点線及び丸印で、実射出速度を実線で示している。
リアルタイムフィードバック制御においては、その射出充填工程(鋳造・成形サイクル)中に、実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違に基づき、その射出充填工程中(リアルタイム)に、その設定射出速度を変更させる補正が行われる。そのため、図6の高速射出工程(設定射出速度が高い部分)に示すように、実射出速度(実線)が、当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達するように制御される。例えば、図6の高速射出工程において、補正なしで制御タイミングに沿って到達した実射出速度の最高速度(約3.2m/sec.)及び設定射出速度(4m/sec.)との差違が約0.8m/sec.であったとする(FBあり)。
一方、採用される被制御機器、ここでは、先に説明した、弁体(スプール)を弁本体内で直接移動・位置制御させて、弁本体内を流動する圧油の流量を調整する流量制御弁の、一回の射出速度制御範囲(制御能力)に、最大制御範囲「0.2m/sec.」が設定されているものとする。
射出装置の射出速度制御に係る、従来のリアルタイムフィードバック制御においては、補正なしで制御タイミングに沿って到達した実射出速度の最高速度(約3.2m/sec.)及び設定射出速度(4m/sec.)との差違が、そのタイミングで約0.8m/sec.であることを検出して、リアルタイムで設定射出速度を補正して大きく変更する。しかしながら、被制御機器の一回の射出速度制御範囲(制御能力)に、最大制御範囲「0.2m/sec.」が設定されているため、実際には、実射出速度が到達した約3.2m/sec.に対応する設定射出速度4m/sec.に、最大制御範囲「0.2m/sec.」を加えた約4.2m/sec.までしか設定射出速度を大きく変更できない。
この補正された設定射出速度約4.2m/sec.に伴う射出力が、所望する射出速度4m/sec.を実射出速度として実現可能な設定射出速度に伴う射出力よりも小さいため、所望する射出速度4m/sec.に伴う充填抵抗に抗することができない。そのため、図6の高速射出工程に示すように、リアルタイムフィードバック制御を行った場合でも、実射出速度(FBあり)は、「補正なし」の実射出速度と比較して、当初の設定射出速度(所望する射出速度)に漸次近づくものの、所望するタイミングで当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達することはなく、実射出速度を維持することもできない。
[第1実施形態]
引き続き、第1実施形態に係る、射出装置の射出速度制御方法について、図7を参照しながら説明する。先に説明したとおり、第1実施形態も、先に説明した、横型ダイカストマシン100を使用するアルミニウム製品の鋳造方法を前提としており、採用される被制御機器の、一回の射出速度制御範囲(制御能力)に所定の最大制御範囲が設定されている場合で、実射出速度及び設定射出速度の差違が、射出速度の同最大制御範囲を超える(制御能力外)場合である点は、比較実施形態と同じである。
図7は、本発明に係る、射出装置の射出速度制御(新制御)を行った場合の、時間経過に伴う、実射出速度及び設定射出速度のグラフである。図6と同様に、横軸が時間、縦軸が速度(射出速度)を示す。射出充填工程における設定射出速度及びそのタイミング(位置)は、図3と同様に点線及び丸印で、実射出速度を実線で示している。
本発明に係る、射出装置の射出速度制御(新制御)の、実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違の補正も、比較実施形態と同様にリアルタイムフィードバック制御で行われる。比較実施形態との相違点は、射出充填工程中、検出された実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違を、予め設定する許容差違と比較する「射出速度監視工程」と、同射出速度監視工程において、検出された同差違が同許容差違を超えると、1を最大値とする所定の係数をこの差違に乗じた補正値を設定射出速度に加算させた修正設定射出速度が設定される「設定射出速度再設定工程」とが行われ、同修正設定射出速度が設定された射出充填工程の、次の射出充填工程のリアルタイムフィードバック制御が、当初設定した設定射出速度ではなく、この修正設定射出速度に基づいて行われるともに、実射出速度及び設定射出速度の差違を検出して、該射出充填中に該差違を補正する点である。
尚、これら「射出速度監視工程」及び「設定射出速度再設定工程」は、リアルタイムフィードバック制御中に行われる工程であっても、リアルタイムフィードバック制御とは独立して行われる工程であって、「設定射出速度再設定工程」で設定される修正設定射出速度は、その射出充填工程中に、実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違に基づき、その射出充填工程中(リアルタイム)に変更される設定射出速度ではない。この修正設定射出速度は、これが設定された射出充填工程の、次の射出充填工程のリアルタイムフィードバック制御において、当初の設定射出速度(所望する射出速度)に代えて、射出速度を制御するための制御基準となるものである。
図7の説明に戻る。比較実施形態と同様に、図7の高速射出工程において、補正なしで制御タイミングに沿って到達した実射出速度の最高速度(約3.2m/sec.)及び設定射出速度(4m/sec.)との差違が約0.8m/sec.であったとする。
本発明に係る、射出装置の射出速度制御(新制御)の、実射出速度及び設定射出速度(所望する射出速度)の差違の補正も、比較実施形態と同様にリアルタイムフィードバック制御で行われる。そのため、最初の射出充填工程のリアルタイムフィードバック制御においては、被制御機器の一回の射出速度制御範囲(制御能力)に、最大制御範囲「0.2m/sec.」が設定されているため、比較実施形態と同様に、所望するタイミングで当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達することはなく、実射出速度を維持することもできない。ここで、以降の説明を分かり易くするため、この射出充填工程を「射出充填工程1」(FBあり)とする。
しかしながら、本発明に係る、射出装置の射出速度制御(新制御)においては、上記リアルタイムフィードバック(射出充填工程1/FBあり)中に、「射出速度監視工程」が行われる。予め設定する許容差違は、被制御機器の一回の射出速度制御範囲(制御能力)として設定されている最大制御範囲「0.2m/sec.」と同じ値で設定されることが好ましい。検出された、実射出速度(約3.2m/sec.)及び設定射出速度(4m/sec.)との差違が約0.8m/sec.で、同許容差違を超えるため、「射出速度監視工程」に引き続き「設定射出速度再設定工程」が行われる。
この「設定射出速度再設定工程」においては、1を最大値とする所定の係数を同差違に乗じた補正値を設定射出速度に加算又は減算させた修正設定射出速度が設定される。ここで設定される修正設定射出速度は、先に説明したように、次の射出充填工程のリアルタイムフィードバック制御において、当初の設定射出速度(所望する射出速度)に代えて、射出速度を制御するための制御基準となるものである。すなわち、この「設定射出速度再設定工程」は、従来のサイクルフィードバック制御を、リアルタイムフィードバック制御と平行して行うものであるから、一般的なサイクルフィードバック制御と同様に、上記所定の係数が0.5〜0.8の範囲から選択されることが好ましい。しかしながら、本第1実施形態においては、説明や図(グラフ)を簡単にするために、上記所定の係数を1として、修正設定射出速度=同差違+設定射出速度を前提に説明する。従って、この差違(0.8m/sec.)を、当初の設定射出速度(4m/sec.)に加算させた修正設定射出速度(4.8m/sec)が設定される。
ここで、被制御機器の一回の射出速度制御範囲(制御能力)として設定されている最大制御範囲「0.2m/sec.」は、リアルタイムフィードバック制御における、1射出充填工程中のリアルタイムでの最大制御範囲として設定されているものである。そのため、上記の「設定射出速度再設定工程」で再設定される、修正設定射出速度(4.8m/sec)の設定に、制御上の制約をもたらすものではない。そして、上記の「設定射出速度再設定工程」で再設定される修正設定射出速度は、上記の被制御機器の最大制御範囲に依らず、ダイカストマシンや射出成形機等の成形装置の射出装置に、溶融状態の材料を金型に射出充填させる際の充填抵抗を考慮していない、装置仕様上の最大射出速度を上限として再設定されることが可能である。
上記の修正設定射出速度が設定された射出充填工程の、次の射出充填工程(この射出充填工程を「射出充填工程2」(新FB1回目)とする。)のリアルタイムフィードバック制御においては、射出速度を制御する被制御機器の制御が、当初の設定射出速度(4m/sec.)ではなく、上記修正設定射出速度(4.8m/sec)に基づいて行われる。設定射出速度が大きく変更されているため、当然ながら、制御タイミングに沿って到達した実射出速度の最高速度は約3.7m/sまで上昇する。また、このリアルタイムフィードバック制御(射出充填工程2/新FB1回目)においては、上記修正設定射出速度により制御タイミングに沿って到達した実射出速度の最高速度(約3.7m/sec.)及び当初の設定射出速度(4m/sec.)との差違が、そのタイミングで約0.3m/sec.であることを検出して、リアルタイムで設定射出速度を、最大制御範囲「0.2m/sec.」分補正して、上記修正設定射出速度(4.8m/sec)を5m/sec.(=4.8m/sec.+0.2m/sec.)まで大きく変更する。
検出された、実射出速度(約3.7m/sec.)及び設定射出速度(4m/sec.)との差違が約0.3m/sec.であり、許容差違である最大制御範囲「0.2m/sec.」を超えているため、これにより、図7の高速射出工程に示すように、射出充填工程2のリアルタイムフィードバック制御において、所望するタイミングで当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達させることはできないが、射出充填工程1のリアルタイムフィードバック制御に対しては、実射出速度(新FB1回目)は、当初の設定射出速度(所望する射出速度)に近づく。
一方、射出充填工程2(新FB1回目)のリアルタイムフィードバック制御においても、「射出速度監視工程」が行われ、検出された、実射出速度及び設定射出速度との差違が約0.3m/sec.が、許容差違である最大制御範囲「0.2m/sec.」を超えているため、「射出速度監視工程」に引き続き「設定射出速度再設定工程」が行われる。そして、この差違(0.3m/sec.)を、射出充填工程2の修正設定射出速度(5m/sec.)に加算させた新たな修正設定射出速度(5.3m/sec)が設定される。
上記射出充填工程2(新FB1回目)の、次の射出充填工程(この射出充填工程を「射出充填工程3」(新FB2回目)とする。)のリアルタイムフィードバック制御においては、射出速度を制御する被制御機器の制御が、上記修正設定射出速度(4.8m/sec)ではなく、上記射出充填工程2(新FB1回目)で新たに設定された修正設定射出速度(5.3m/sec)に基づいて行われる。設定射出速度が大きく変更されているため、上記射出充填工程2(新FB1回目)よりも更に実射出速度が高くなり、制御タイミングに沿って実射出速度が当初の設定射出速度4m/sec.に到達する。また、実射出速度及び当初の設定射出速度との差違を検出が継続され、実射出速度に変動が生じた場合に、リアルタイムで設定射出速度を、最大制御範囲「0.2m/sec.」内で変更するため、実射出速度が当初の設定射出速度に維持される。その結果、図7に示すように、3回目の射出充填工程(鋳造・成形サイクル)で、実射出速度を当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達させることができる。
3回目の射出充填工程(新FB2回目/鋳造・成形サイクル)で、実射出速度を当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達させることができるのは、サイクルフィードバック制御を説明した図3においても同じであるが、これは、あくまでも図を見易くするためであって、先に説明したように、サイクルフィードバック制御の場合、実射出速度を当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達させるのに、更に射出充填工程(鋳造・成形サイクル)を必要とすることが一般的であり、また、当初の設定射出速度(所望する射出速度)に到達させた実射出速度を必要なタイミングまで維持させることができない。
一方、射出充填工程3(新FB2回目)のリアルタイムフィードバック制御においても、「射出速度監視工程」が行われる。しかしながら、実射出速度及び設定射出速度との差違がほぼ0(ゼロ)で、許容差違である最大制御範囲「0.2m/sec.」を超えていないため、「設定射出速度再設定工程」は行われない。
従って、上記射出充填工程3(新FB2回目)の、次の射出充填工程(この射出充填工程を「射出充填工程4」とする。図7中では、新FB2回目と略同じになるため図示せず。)のリアルタイムフィードバック制御においては、射出速度を制御する被制御機器の制御が、上記射出充填工程2で設定された修正設定射出速度(5.3m/sec)に基づいて行われる。そして、実射出速度に変動が生じた場合に、リアルタイムで設定射出速度を、最大制御範囲「0.2m/sec.」内で変更して、実射出速度が当初の設定射出速度(4m/sec.)に維持される。
ここで、射出充填工程2の「設定射出速度再設定工程」で設定された修正設定射出速度(5.3m/sec)に基づくリアルタイムフィードバック制御が行われる射出充填工程3において、上記のように「設定射出速度再設定工程」が行われない場合、所望する射出速度(当初の設定射出速度)を実現可能な、適切な修正設定射出速度の情報が得られたものと判断して、同射出充填工程3における修正設定射出速度(5.3m/sec)を、最終修正設定射出速度として、制御装置202他に記録させることが好ましい。
そして、この最終修正設定射出速度が記録された射出充填工程3以降の射出充填工程の、「射出速度監視工程」において、検出された差違が許容差違を超えると、新たに「設定射出速度再設定工程」を行わず、射出速度制御異常信号を発信させることが好ましい。この射出速度制御異常信号により、操作盤201の表示装置201aや制御装置202の表示装置202aへの異常発生表示、あるいは、異常表示灯の点灯・点滅、あるいは、異常発生音声により、横型ダイカストマシン100の操作者(オペレーター)や管理者に、射出速度制御の異常をアナウンスさせる。
これは、所望する射出速度(当初の設定射出速度)を実現可能な、適切な修正設定射出速度(最終修正設定射出速度)に基づくリアルタイムフィードバック制御が行われるようになった後に、実射出速度及び当初の設定射出速度(所望する射出速度)の差違が、許容差違(最大制御範囲)を超えるような状況の発生が、射出速度制御に影響を与える、何らかの内因あるいは外因の発生に起因する可能性が高いと判断するものである。
この状況において、「設定射出速度再設定工程」で新たに修正設定射出速度を設定し、次の射出充填工程が、その新たな修正設定射出速度に基づくリアルタイムフィードバック制御が行われれば、その射出充填工程における実射出速度は、所望する射出速度から掛け離れた速度になる可能性が高い。すなわち、多く掛け離れた場合は、急激な負荷変動による被制御機器の駆動部位等への機械的負荷の急増を招き、少なく掛け離れた場合は、射出速度の不足による、良品の製造(鋳造/成形)を招く。このような問題の発生を防ぐために、最終修正設定射出速度が記録された射出充填工程以降の射出充填工程の、「射出速度監視工程」において、検出された差違が許容差違を超えると、「設定射出速度再設定工程」を行わず、射出速度制御異常信号を発信させ、射出速度制御に影響を与える内因あるいは外因を追求することが好ましい。
ここで、レアケースではあるが、上記射出充填工程2(新FB1回目)で設定された修正設定射出速度が大きすぎて、上記射出充填工程3(新FB2回目)で、実射出速度が当初の設定射出速度を超えた場合について説明する。図示はしていないが、上記射出充填工程3(新FB2回目)のリアルタイムフィードバック制御において、実射出速度及び当初の設定射出速度の差違を、リアルタイムで設定射出速度を、最大制御範囲「0.2m/sec.」内で変更して、実射出速度を当初の設定射出速度(4m/sec.)に到達させる(この場合は実射出速度を下げる方向)ように制御する。
また、この場合も、上記射出充填工程3(新FB2回目)のリアルタイムフィードバック制御において、「射出速度監視工程」が行われ、検出された、実射出速度及び当初の設定射出速度との差違が、許容差違である最大制御範囲「0.2m/sec.」を超えていない場合は「設定射出速度再設定工程」は行われず、上記のようなリアルタイムフィードバック制御で、実射出速度を当初の設定射出速度に到達させるように制御する。同差違が、許容差違を超えている場合は、「射出速度監視工程」に引き続き「設定射出速度再設定工程」が行われ、同差違を、射出充填工程2の修正設定射出速度に減算させた新たな修正設定射出速度が設定され、これに基づいて、上記射出充填工程4が行われる。この射出充填工程4において「設定射出速度再設定工程」が行われない場合も、最終修正設定射出速度が記録され、これが記録された射出充填工程以降の射出充填工程の、「射出速度監視工程」において、検出された差違が許容差違を超えると、「設定射出速度再設定工程」を行わず、射出速度制御異常信号を発信させることが好ましいことは言うまでもない。
以上説明したように、本発明に係る、射出装置の射出速度制御方法は、従来のリアルタイムフィードバック制御をベースにしながら、溶融状態の材料の金型への充填抵抗等に起因する、実射出速度及び設定射出速度の差違が大きい場合に、この差違を、あえてリアルタイムではなく、次の射出充填工程において補正する、所謂、サイクルフィードバック制御で補正するものである。これにより、この差違が、前述した射出速度の最大制御範囲(制御能力)を超える場合であっても、設定射出速度の変更を自動で行わせることが可能になり、成形装置のオペレーターが手動で設定変更を行う必要がなくなり、金型に依らず、実射出速度を、少ない射出回数で所望する射出速度に到達させることができる。その結果、不良品の製造(鋳造/成形)数を押さえ、少ない射出回数で良品を製造(鋳造/成形)することができるようになる。
一方、射出充填工程において「設定射出速度再設定工程」が行われない場合、同射出充填工程における修正設定射出速度を最終修正設定射出速度として記録させて、これが記録された射出充填工程以降の射出充填工程の、「射出速度監視工程」において、検出された差違が許容差違を超えると、「設定射出速度再設定工程」を行わず、射出速度制御異常信号を発信させて、操作者(オペレーター)や管理者に、射出速度制御の異常をアナウンスさせることにより、射出速度制御の異常発生時に、射出速度制御に影響を与える内因あるいは外因をただちに追求することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る、射出装置の射出速度制御方法及び射出装置の制御装置について、図1を参照しながら説明する。第2実施形態も、先に説明した、横型ダイカストマシン100を使用するアルミニウム製品の鋳造方法を前提としており、射出装置の射出速度制御方法も、基本的に第1実施形態と同じであるため、第1実施形態とことなる点のみ説明し、それ以外の点については、同じ構成については、第1実施形態と同じ符号を使用すると共に、重複する説明は割愛する。
第1実施形態で説明したように、溶融状態の材料の金型への充填抵抗が大きければ大きい程、所望する射出速度と、射出装置の装置仕様上の設定射出速度との乖離は大きくなり、所望する射出速度に対して、大きな設定射出速度に基づく射出速度制御が必要となる。第1実施形態で説明した、射出装置の射出速度制御方法は、これを手動ではなく自動で可能にするが、制御上、使用する金型毎に、所望する射出速度を実現可能な、実際に、射出速度制御に使用される最終修正設定射出速度がデータとして取得できる。
第2実施形態に係る、射出装置の射出速度制御方法及び射出装置の制御装置は、この金型毎に入手可能な、所望する射出速度を実現可能な、実際に、射出速度制御に使用される最終修正設定射出速度のデータを活用して、金型に依らず、実射出速度を、更に少ない射出回数で所望する射出速度に到達させることができるものである。
ある金型(図1の固定金型3及び可動金型4)を使用して、横型ダイカストマシン100でアルミニウム製品を鋳造した結果、所望する射出速度を実現可能な最終修正設定射出速度HVがデータとして取得できたものとする。一般的に、横型ダイカストマシン100等の成形装置は、使用する金型毎に、良品製造(鋳造・成形)に必要な諸条件(製造条件)が決まっており、これら製造条件を使用する金型に紐付けて、成形装置の制御装置に記憶させる。従って、新しい金型でない限り、固定金型3及び可動金型4を横型ダイカストマシン100に取り付けて、金型を特定する情報を操作盤201の表示装置201aや、制御装置202の表示装置202aから入力することによって、同金型に必要な製造条件が自動で設定される。
しかしながら、設定射出速度については、所望する射出速度(≒最終修正設定射出速度)と装置仕様上の設定射出速度が異なるため、いずれか一方のみを、表示装置201aや202aに表示させると、横型ダイカストマシン100のオペレーターが混乱する虞がある。また、製品の品質向上のために所望する射出速度を変更しようとした場合、それぞれに説明を付記したとしても、表示装置201aや202aからの設定射出速度の設定変更において、いずれの射出速度をどのくらい変更するのか、表示や入力、データの記録に混乱が生じる虞がある。
そこで、最終修正設定射出速度が、設定射出速度及び金型データとともに制御装置202に保存され、同金型を使用する成形(鋳造・成形)の射出充填工程において、所望する射出速度とは異なる設定射出速度の設定や表示に対して、最初の射出充填工程から、最終修正設定射出速度に基づいて、第1実施形態に係る、射出装置の射出速度制御(新制御)が行われれば、理論上は、最初の射出充填工程(鋳造・成形サイクル)から良品を製造することが可能である。
そして、基本的に、使用する金型に対して、装置仕様上の設定射出速度を、所望する射出速度として、射出速度の表示や入力、データの記録を行わせ、その金型の設定射出速度に対応する最終修正設定射出速度については、表示装置201aや202aに表示しないか、表示するとしても、修正設定射出速度の設定変更や保存が、表示装置201aや202aからできないようにしても良い。
このようにすることで、データ管理上は、使用する金型に対して、所望する射出速度と設定射出速度とはほぼ同じとオペレーターが認識することができ、混乱することがない。また、設定射出速度の設定変更においても、表示や入力、データの記録に混乱が生じることがない。
以上、発明を実施するための形態について、第1実施形態及び第2実施形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された内容を逸脱しない範囲で、色々な形で実施できることは言うまでもない。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態は、横型ダイカストマシン100を使用するアルミニウム製品の鋳造方法を前提としている。しかしながら、本発明に係る、射出装置の射出速度制御方法及び射出装置の制御装置は、樹脂を材料とする射出成形機の射出装置に採用されても良い。
また、第1実施形態及び第2実施形態は、油圧式射出装置を前提としているが、サーボモータ及びボールねじ機構を組み合わせた電動式射出装置であっても、油圧式射出装置と電動式射出装置を組み合わせた射出装置であっても良い。
3 固定金型、4 可動金型、100 横型ダイカストマシン、102 射出装置、201 操作盤、201a 表示装置、202 制御装置、202a 表示装置

Claims (8)

  1. 溶融状態の材料を金型に射出充填させる射出装置の射出速度制御方法であって、
    射出充填工程中に、実射出速度及び設定射出速度の差違を検出して、該射出充填工程中に該差違を補正して、該実射出速度を該設定射出速度に近づけるリアルタイムフィードバック制御において、
    次の射出充填工程において、前記差違を補正して、前記設定射出速度を変更させるサイクルフィードバック制御を含み、
    前記サイクルフィードバック制御では、
    検出された前記差違を、許容差違と比較する射出速度監視工程と、
    前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、1を最大値とする所定の係数を前記差違に乗じた補正値を前記設定射出速度に加算又は減算させた修正設定射出速度が設定される設定射出速度再設定工程と、
    前記リアルタイムフィードバック制御とは独立して行われ、
    前記次回の射出充填工程の前記リアルタイムフィードバック制御が、前記修正設定射出速度に基づいて行われるとともに、
    実射出速度及び前記設定射出速度の差違を検出して、該差違が前記許容差違を超える場合に、前記サイクルフィードバック制御を、前記リアルタイムフィードバック制御と平行して行うことにより、該差違を補正することを特徴とする、射出装置の射出速度制御方法。
  2. 前記設定射出速度再設定工程において、前記射出充填工程中の1つ以上のタイミングにおいて検出された前記差違を、前記次回の射出充填工程中の1つ以上の前記タイミングにおける前記設定射出速度に加算又は減算させた修正設定射出速度が設定されることを特徴とする、請求項1に記載の射出装置の射出速度制御方法。
  3. 前記修正設定射出速度に基づく前記リアルタイムフィードバック制御が行われる射出充填工程において、前記設定射出速度再設定工程が行われない該射出充填工程における前記修正設定射出速度を、最終修正設定射出速度として記録させて、
    該最終修正設定射出速度が記録された射出充填工程以降の射出充填工程の、前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、前記設定射出速度再設定工程を行わず、射出速度制御異常信号を発信させる、請求項1又は2に記載の射出装置の射出速度制御方法。
  4. 前記最終修正設定射出速度が、前記設定射出速度及び前記金型のデータとともに保存され、
    前記金型を使用する成形の射出充填工程において、前記設定射出速度の設定に対して、前記最終修正設定射出速度に基づく前記リアルタイムフィードバック制御が行われることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の射出装置の射出速度制御方法。
  5. 前記射出装置が、ダイカストマシンの、油圧アクチュエータで構成される射出装置であって、前記リアルタイムフィードバック制御が、前記油圧アクチュエータに供給される作動油の流量、及び、前記油圧アクチュエータから排出される作動油の流量、の少なくとも一方を制御して行われることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の射出装置の射出速度制御方法。
  6. 溶融状態の材料を金型に射出充填させる射出装置の制御装置であって、
    射出充填工程中に、実射出速度及び設定射出速度の差違を検出して、該射出充填工程中に該差違を補正して、該実射出速度を該設定射出速度に近づけるリアルタイムフィードバック制御において、
    次の射出充填工程において、前記差違を補正して、前記設定射出速度を変更させるサイクルフィードバック制御を含み、
    前記サイクルフィードバック制御では、
    検出された前記差違を、許容差違と比較する射出速度監視工程と、
    前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、1を最大値とする所定の係数を前記差違に乗じた補正値を前記設定射出速度に加算又は減算させた修正設定射出速度が設定される設定射出速度再設定工程と、
    前記リアルタイムフィードバック制御とは独立して行われ、
    前記次回の射出充填工程の前記リアルタイムフィードバック制御が、前記修正設定射出速度に基づいて行われることを特徴とする、射出装置の制御装置。
  7. 前記修正設定射出速度に基づく前記リアルタイムフィードバック制御が行われる射出充填工程において、前記設定射出速度再設定工程が行われない該射出充填工程における前記修正設定射出速度を、最終修正設定射出速度として記録させて、
    該最終修正設定射出速度が記録された射出充填工程以降の射出充填工程の、前記射出速度監視工程において、前記差違が前記許容差違を超えると、前記設定射出速度再設定工程を行わず、射出速度制御異常信号を発信させる、請求項6に記載の射出装置の制御装置。
  8. 前記最終修正設定射出速度が、前記設定射出速度及び前記金型のデータとともに保存され、
    前記金型を使用する成形の射出充填工程において、前記設定射出速度の設定に対して、前記最終修正設定射出速度に基づく前記リアルタイムフィードバック制御が行われることを特徴とする、請求項6または7に記載の、射出装置の制御装置。
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