JP6938996B2 - 路面判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、路面判定装置に関する。
従来から、路面摩擦係数や路面摩擦状態を推定する技術が提案されている。
特許文献1には、制駆動時の車両前後加速度に基づく路面摩擦状態推定装置において、路面勾配による重力成分の影響を除去した前後加速度を用いることにより、推定精度を向上させる技術が記載されている。
特許文献2には、ある車速以上の走行状態からの加速時、加速開始から路面判定までの間におけるスロットル開度の最大値と車輪速度検出値を微分した車輪加速度の最大値を検出し、検出値がどの領域にあるかを判別して路面判定を行う技術が記載されている。
特開2013−28258号公報 特開平10−299529号公報
特許文献1に記載の技術では、 制駆動が平坦路で開始され、その直後に坂道に入ると重力加速度成分の影響が除去できない。また、路面勾配は必ずしも一定ではないため、前後基準値による補正値が正しく行われず、路面摩擦状態の推定が正しく行われない問題がある。
特許文献2に記載の技術では、車輪速検出は、通常、電磁ピックアップと凸歯を等間隔で並べた回転速度検出用スリットを用い、スリットの凸歯接近を電磁ピックアップで検出するが、回転速度が低い場合には、電磁ピックアップの逆起電力が小さくなるため速度検出が難しく、凸歯の歯数も制約があるため、低回転ほど車輪速の検出精度が低下する。その結果、ある程度の車速以上でないと路面判定できない問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであり、その目的は、路面傾斜の影響を受けず、かつ、速度の影響を受けず(たとえ低速であったとしても)高精度に路面を判定し得る技術を提供することにある。
本発明は、車両のエンジン前後共振の振動成分を検出する振動検出手段と、前記車両のエンジンの加減速トルクを検出する検出手段と、路面の摩擦係数をμとして、予め所定の車両諸元の下で得られた、乾燥路を含む高μ路と氷上路を含む低μ路の、車両のタイヤグリップ状態からタイヤスリップ状態に移行するμの最大値μmax対応するトルク基準値を記憶する記憶手段と、前記車両の現在のトランスミッションギヤ段を検出するギヤ段検出手段と、前記車両のエンジン前後共振周波数を記憶する周波数記憶手段と、前記振動成分と前記エンジン前後共振周波数を照合する照合手段と、前記振動成分と前記エンジン前後共振周波数とが一致する時点の前記加減速トルクと前記トルク基準値とを比較して前記車両が走行している路面が前記高μ路であるか前記低μ路であるかを判定する判定手段とを備え、前記判定手段は、検出されたトランスミッションギヤ段に対応するドライブシャフト捩れ共振周波数を参照テーブルから読み出し、読み出したドライブシャフト捩れ共振周波数が前記エンジン前後共振周波数に等しい場合においては前記判定を実行しない、路面判定装置である。
また、本発明は、車両のスロットル開度を検出する検出手段と、前記スロットル開度が変化した時点における前記車両のエンジン前後共振の振動成分を検出する振動検出手段と、路面の摩擦係数をμとして、予め所定の車両諸元の下で得られた、乾燥路を含む高μ路と氷上路を含む低μ路の、車両のタイヤグリップ状態からタイヤスリップ状態に移行するμの最大値μ max に対応するアクセル開度基準値を記憶する記憶手段と、前記車両の現在のトランスミッションギヤ段を検出するギヤ段検出手段と、前記車両のエンジン前後共振周波数を記憶する周波数記憶手段と、前記振動成分と前記エンジン前後共振周波数を照合する照合手段と、前記振動成分と前記エンジン前後共振周波数とが一致する時点の前記スロットル開度と前記スロットル開度基準値とを比較して前記車両が走行している路面が前記高μ路であるか前記低μ路であるかを判定する判定手段とを備え、前記判定手段は、検出されたトランスミッションギヤ段に対応するドライブシャフト捩れ共振周波数を参照テーブルから読み出し、読み出したドライブシャフト捩れ共振周波数が前記エンジン前後共振周波数に等しい場合においては前記判定を実行しない、路面判定装置である
本発明の1つの実施形態では、振動検出手段は、前記車両のエンジンの前後加速度を検出するエンジン前後加速度検出手段、前記車両のばね上の前後加速度を検出するばね上前後加速度検出手段、前記ドライブシャフトのトルクを検出するトルク検出手段、前記車両のエンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段のいずれかを備えてもよい
本発明のさらに他の実施形態では、前記振動検出手段は、さらに、特定の周波数成分を抽出するバンドパスフィルタ回路を備え、前記バンドパスフィルタ回路の出力から前記振動成分を検出する。
本発明のさらに他の実施形態では、前記振動検出手段は、さらに、高速フーリエ変換回路を備え、前記高速フーリエ変換回路の出力から前記振動成分を検出する。
本発明では、従来のように、路面μと因果関係が深いと考えられていた路面と接したタイヤ車輪速度やタイヤ前後力を用いて路面判定するのではなく、タイヤグリップ、スリップの違いによるエンジン前後共振の振動の有無を用いて路面判定するものであり、具体的には、エンジン回転速度やばね上前後加速度、エンジン前後加速度、ドライブシャフトのトルク等の検出信号を用いるものである。本発明では、振動の有無を用いて路面判定するので、重力g成分の影響を排除できる。また、振動の有無は車両の速度がたとえゼロでも検出し得る。
本発明によれば、路面傾斜の影響を受けず、かつ、速度の影響を受けずに高精度に路面状態を判定できる。
実施形態の原理説明模式図である。 高μ路及び低μ路でのドライブシャフトトルク、及びスリップ率と路面μとの関係を示す図である。 実施形態のシミュレーション説明図である。 実施形態1の実車試験結果を示す図である。 実施形態1の構成ブロック図である。 実施形態1の他の構成ブロック図である。 実施形態1の処理フローチャートである。 実施形態2の実車試験結果を示す図である。 実施形態2の構成ブロック図である。 実施形態2の処理フローチャートである。 実施形態3の実車試験結果を示す図である。 実施形態3の構成ブロック図である。 実施形態3の処理フローチャートである。 実施形態4の実車試験結果を示す図である。 実施形態4の構成ブロック図である。 実施形態4の処理フローチャートである。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
<基本原理>
まず、実施形態の基本原理について説明する。
実施形態における路面判定方法は、タイヤグリップ、スリップの違いによるドライブシャフト(DS)振動減衰の有無を車両各部位で検出し、印加したスロットル開度を参照して路面を判定するものである。振動計測の一部に従来と同様に加速度センサを用いるが、直流(DC)成分を参照せず交流成分の周波数に着目するため重力加速度の影響を受けない。また、トランスミッション(T/M)回転速度以外は車両停止状態より検出値を得ることができるため、車両停止からの発進時点で路面判定が可能である。
駆動トルク印加時、タイヤがグリップした状態ではドライブシャフト(DS)捩れ振動が発生し、他方で、タイヤがスリップした状態(路面μmax(摩擦係数の最大値)状態)ではタイヤ滑りによりドライブシャフト(DS)ばねの捩れが開放されドライブシャフト(DS)捩れ振動が消滅する。ドライブシャフト(DS)捩れ振動発生時は、エンジン(E/G)ブロック、ばね上にエンジン(E/G)ブロック前後共振(E/G前後共振)とドライブシャフト(DS)捩れ共振の複合した振動モードが現れ、ドライブシャフト(DS)捩れ振動消滅時はエンジン(E/G)前後共振の単振動が現れる。また、ドライブシャフト(DS)捩れ振動発生時はドライブシャフト(DS)トルクに捩れ振動が、エンジン(E/G)、トランスミッション(T/M)の回転速度にはドライブシャフト(DS)トルク振動による回転変動が現れる。
そこで、エンジン(E/G)ブロック、ばね上前後、エンジン(E/G)あるいはトランスミッション(T/M)の回転速度、ドライブシャフト(DS)トルク信号に基づき各部位の振動モードを確認することで、間接的にタイヤグリップ状態かどうかを知ることができ、その時の加減速トルク(つまりスロットル開度)を、路面毎に設けたμmax(摩擦係数μの最大値)となるトルク基準値と比較すれば、現走行路面の判定が可能となる。
図1は、エンジン(E/G)ブロック10、トランスミッション(T/M)12〜ドライブシャフト(DS)14(パワートレイン(PT)系)、タイヤ16、車体18、及びマウント20の接続関係を示した原理モデルの構成図である。
図1において、タイヤ16のスリップ(Slip)率と路面μ特性との関係である、スリップ(Slip)率−路面μ特性を設定し、エンジントルクを0Nm状態からステップで与えた場合の高μ路(乾燥路(ドライ))、低μ路(氷上路(アイス))の場合のドライブシャフト(DS)トルク等を計測する。
図2は、スリップ(Slip)率−路面μ特性、及び高μ路と低μ路におけるドライブシャフト(DS)トルクの一例を示す。
図3(a)〜図3(k)は、所定の中型車両諸元を与えてコンピュータシミュレーションした結果を示す。図において、上からエンジン(E/G)トルク、ドライブシャフト(D/S)トルク、車速、車輪速、スリップ率、路面μ、ばね上前後加速後、エンジン(E/G)前後加速度、エンジン(E/G)ピッチ角加速度、ばね下前後加速度、及びタイヤ駆動力を示す。エンジン(E/G)ブロックについては前後及びピッチの2自由度の挙動として示す。また、ばね下及びエンジン(E/G)前後加速度は、ばね上前後加速後との相対加速度として示す。
図3より、低μ路(氷上路)では、スロットルの印加に伴い図3(f)に示すように路面μmaxに至るため、図3(h)に示すようにエンジン(E/G)ブロック前後加速度は前後共振の単振動状態となる。図において、この単振動を「E/G前後共振周期」として示す。このように単振動状態となるのは、タイヤスリップに伴いドライブシャフト(DS)ばねの捩れが開放され、その後のドライブシャフト(DS)捩れ振動によるばね上からの加振がなくなるためである。
これに対し、高μ路(乾燥路)では、タイヤグリップ状態にあるためドライブシャフト(DS)ばね捩れが保たれ、ドライブシャフト(DS)上流側に基づくドライブシャフト(DS)捩れ共振を生じ、ばね上が加振される。その結果、図3(h)に示すようにエンジン(E/G)ブロック前後加速度はばね上からのドライブシャフト(DS)捩れ周波数と、エンジン(E/G)前後共振との2つの周波数をもつ振動となる。
そこで、エンジン(E/G)ブロック前後加速度の単振動状態を検出し、単振動検出時点の加減速トルク(スロットル開度)を所定のトルク基準値と比較すれば、路面判別が可能となる。通常、エンジン(E/G)ブロック前後共振は10Hz近傍であるから、この周波数域の振動に着目すればよく、これ以外の直流(DC)〜数Hzの低周波数成分をバンドパスフィルタ等で除去することが可能であり、従来の重力加速度による誤判定の問題を解決し得る。
ここで、図3において、図3(h)に示すエンジン(E/G)前後加速度と、図3(g)に示すばね上前後加速度との間で縦方向に実線を示しており、低μ路(氷上路)走行時のエンジン(E/G)前後加速度の凸部と、ばね上前後加速度の凹部(あるいは凹と凸)が時間的に一致していることが分かる。これは、エンジン(E/G)ブロックとばね上が車両進行方向の前後のばねで接続される結果、両者が作用力、反作用力を受ける関係にあるためである。
従って、エンジン(E/G)前後加速度に代えて、ばね上前後加速度に着目し、そのバンドパスフィルタ処理値に基づいてエンジン(E/G)前後共振の単振動かどうかを判定し、判定時の加減速トルク(スロットル開度)をトルク基準値(スロットル基準値)と比較して路面判定することもできる。
また、高μ路(乾燥路)では、ドライブシャフト(DS)捩れ振動が持続することから、ドライブシャフト(DS)トルクを計測し、トランスミッション(T/M)ギヤ比に対応したドライブシャフト(DS)捩れ周波数の振動かどうかを判定し、判定時の加減速トルク(スロットル開度)をトルク基準値(スロットル基準値)と比較して路面判定することもできる。
また、ドライブシャフト(DS)捩じれトルク発生時は、その反トルクをエンジン(E/G)ブロック側で受け持つことから、エンジン(E/G)回転速度あるいはトランスミッション(T/M)回転速度にドライブシャフト(DS)捩じれ振動に対応した回転速度変動を生じる。そこで、回転速度にドライブシャフト(DS)捩じれ振動が含まれているかを判定し、判定時の加減速トルク(スロットル開度)をトルク基準値(スロットル基準値)と参照して路面判定することもできる。
以上が実施形態の基本原理であり、次に、実施形態の路面判定をより詳細に説明する。
<実施形態1>
図4は、トランスミッション(T/M)ギヤをLow側ギヤ設定で高μ路、低μ路でのコースト状態からチップイン加速した時の実車試験結果を示す。図において、上からエンジン(E/G)トルク推定値、ばね上前後加速度、エンジン(E/G)前後加速度を示す。なお、エンジン(E/G)前後加速度は、バンドパスフィルタ処理した結果の波形を示す。
低μ路走行時では、チップイン直後のエンジン(E/G)前後加速度のバンドパス値は、エンジン(E/G)前後共振の単振動状態となっていることから、この振動状態検出時のスロットル開度をスロットル水準値と比較することで路面判定可能であることが分かる。
図5は、本実施形態の構成ブロック図を示す。装置は、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30、スロットル開度検出器32、エンジン(E/G)前後加速度検出器34、バンドパスフィルタ回路36、エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38、振動周波数検出回路40、スロットル開度水準判定回路42、スロットル開度記憶回路44、エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46、及び路面判定回路48を備える。
トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30は、トランスミッション(T/M)のギヤ段を検出して路面判定回路48に出力する。
スロットル開度検出器32は、加減速トルクとしてスロットル開度を検出して振動周波数検出回路40及びスロットル開度水準判定回路42に出力する。
エンジン(E/G)前後加速度検出器34は、エンジン(E/G)前後加速度を検出してバンドパスフィルタ回路36に出力する。
バンドパスフィルタ回路36は、既述したようにエンジン(E/G)前後加速度から特定の周波数(10Hz近傍)の信号を抽出し、それ以外の周波数成分をノイズとして除去して振動周波数検出回路40に出力する。
振動周波数検出回路40は、スロットル開度検出器32からのスロットル開度検出信号とバンドパスフィルタ回路36の出力信号に基づき、スロットル開度が変化した場合の振動周波数を検出してエンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46に出力する。
エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38は、予めエンジン(E/G)前後共振値を記憶する。
エンジン前後(E/G)前後共振周波数照合回路46は、エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38に記憶されたエンジン(E/G)前後共振周波数と、振動周波数検出回路40で検出された振動周波数とを照合し、両者がほぼ一致するか否かを判定する。
スロットル開度水準判定回路42は、検出されたスロットル開度と、スロットル開度記憶回路44に記憶された、各路面のμmaxとなるスロットル開度(スロットル基準値)とを比較してその結果を路面判定回路48に出力する。
路面判定回路48は、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30で検出されたギヤ段と、エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46の照合結果と、スロットル開度水準判定回路42の判定結果に基づき、路面を判定して出力する。すなわち、検出されたトランスミッション(T/M)ギヤ段を考慮し、検出された振動周波数がエンジン(E/G)前後共振周波数とほぼ一致する場合のスロットル開度の判定結果を路面判定結果として出力する。
トランスミッション(T/M)ギヤ段によっては、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数がエンジン(E/G)前後共振周波数に接近し、エンジン(E/G)前後共振周波数の検出による路面判定が困難となり得る(高μ路と低μ路とで同じような周波数のエンジン(E/G)前後振動が生じると両者を判別することが困難となり得る)ところ、ギヤ段を考慮し、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数がエンジン(E/G)前後共振周波数に接近するような特定のギヤ段では路面判定を行わないことにより、路面判定の精度を確保し得る。
具体的には、エンジン(E/G)前後加速度検出器34は加速度センサで構成され、バンドパスフィルタ回路36、エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38、振動周波数検出回路40、スロットル開度水準判定回路42、スロットル開度記憶回路44、エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46、及び路面判定回路48は、1又は複数のプロセッサとメモリを備えるECU(電子制御回路)で構成される。プロセッサは、ROM等に記憶された処理プログラムを実行することで振動周波数検出回路40や路面判定回路48等として機能する。メモリは、エンジン(E/G)前後共振周波数や各路面のμmaxとなるスロットル開度を記憶し、エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38やスロットル開度記憶回路44として機能する。
図5の構成ブロック図では、バンドパスフィルタ回路36と振動周波数検出回路40とを組み合わせてスロットル開度変化時のエンジン(E/G)前後加速度の振動周波数を検出しているが、高速フーリエ変換(FFT)を用いて振動周波数を検出してもよい。
図6は、この場合の構成ブロック図を示す。図5におけるバンドパスフィルタ回路36、振動周波数検出回路40、エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46に代えて、FFT回路50及びエンジン(E/G)前後共振周波数のゲイン読取回路52を備える。
FFT回路50は、検出されたエンジン(E/G)前後加速度信号をスロットル開度が変化したタイミングで高速フーリエ変換(FFT)してエンジン(E/G)前後共振周波数のゲイン読取回路52に出力する。
エンジン(E/G)前後共振周波数のゲイン読取回路52は、エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38に記憶された共振周波数におけるFFTゲインを読み取り、これが所定の閾値を超えている場合に当該ゲインを路面判定回路48に出力する。
路面判定回路48は、エンジン(E/G)前後共振周波数のゲイン読取回路52からの判定結果を用いて路面判定して出力する。
図7は、本実施形態の処理フローチャートを示す。図5に示される構成ブロックで実行される処理フローチャートである。
まず、路面判定を行うための初期値を設定する(S101)。すなわち、エンジン(E/G)前後共振値、トランスミッション(T/M)ギヤ段に対するドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数参照テーブル、バンドパスフィルタ定数等を設定する。
次に、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30でギヤ段(ギヤポジション)を検出する(S102)。検出されたギヤ段は、路面判定回路48に供給される。
路面判定回路48は、検出されたギヤ段に対応するドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数を参照テーブルから読み出し(S103)、読み出したドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数と初期値として設定されたエンジン(E/G)前後共振値がほぼ等しいか否かを判定する(S104)。両者がほぼ等しい場合にはS102以降の処理を繰り返して路面判定を行わず、両者がほぼ等しくない場合に次の処理に移行する。この判定処理は、既述したように、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数がエンジン(E/G)前後共振周波数に接近するような特定のギヤ段では路面判定を行わないようにするものである。
両者がほぼ等しくない場合(S104でNO)、スロットル開度検出器32でスロットル開度を検出し(S105)、エンジン(E/G)前後加速度検出器34でエンジン(E/G)前後加速度を検出する(S106)。バンドパスフィルタ回路36は、検出されたエンジン(E/G)前後加速度をバンドパスフィルタ処理する(S107)。
次に、振動周波数検出回路40は、スロットル開度が変化したか否かを判定し(S108)、スロットル開度が変化した場合に(S108でYES)、バンドパスフィルタ処理されたエンジン(E/G)前後加速度信号から振動周波数を検出する(S109)。
次に、エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46は、初期値として設定されたエンジン(E/G)前後共振値と、検出された振動周波数がほぼ一致するか否かを判定する(S110)。検出された信号周波数がエンジン(E/G)前後共振周波数とほぼ一致する場合に(S110でYES)、スロットル開度水準判定回路42においてスロットル開度の水準を判定し(S111)、路面判定する(S112)。すなわち、スロットル開度と、スロットル開度記憶回路44に記憶された各路面のμmaxとなるスロットル開度とを比較し、対応する路面を判定して出力する。
<実施形態2>
図8は、本実施形態における実車試験結果を示す。図において、上からエンジン(E/G)トルク推定値、エンジン(E/G)前後加速度信号をバンドパスフィルタ処理した信号、ばね上前後加速度信号をバンドパスフィルタ処理した信号を示す。ばね上加速度のバンドパスフィルタ処理値がエンジン(E/G)前後共振の単振動状態と対応していることを利用して路面判定が可能である。
図9は、本実施形態の構成ブロック図を示す。装置は、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30、スロットル開度検出器32、ばね上前後加速度検出器35、バンドパスフィルタ回路36、エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38、振動周波数検出回路40、スロットル開度水準判定回路42、スロットル開度記憶回路44、エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46、及び路面判定回路48を備える。図5との相違点は、エンジン(E/G)前後加速度検出器34に代えて、ばね上前後加速度検出器35を備える点である。
トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30は、トランスミッション(T/M)のギヤ段を検出して路面判定回路48に出力する。
スロットル開度検出器32は、スロットル開度を検出して振動周波数検出回路40及びスロットル開度水準判定回路42に出力する。
ばね上前後加速度検出器35は、ばね上の前後加速度を検出してバンドパスフィルタ回路36に出力する。
バンドパスフィルタ回路36は、ばね上の前後加速度から特定の周波数(10Hz近傍)の信号を抽出し、それ以外の周波数成分をノイズとして除去して振動周波数検出回路40に出力する。
振動周波数検出回路40は、スロットル開度検出器32からのスロットル開度検出信号とバンドパスフィルタ回路36の出力信号に基づき、スロットル開度が変化した場合の振動周波数を検出してエンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46に出力する。
エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38は、予めエンジン(E/G)前後共振値を記憶する。
エンジン前後(E/G)前後共振周波数照合回路46は、エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38に記憶されたエンジン(E/G)前後共振周波数と、振動周波数検出回路40で検出された振動周波数とを照合し、両者がほぼ一致するか否かを判定する。
スロットル開度水準判定回路42は、検出されたスロットル開度と、スロットル開度記憶回路44に記憶された、各路面のμmaxとなるスロットル開度とを比較してその結果を路面判定回路48に出力する。
路面判定回路48は、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30で検出されたギヤ段と、エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46の照合結果と、スロットル開度水準判定回路42の判定結果に基づき、路面を判定して出力する。すなわち、検出されたトランスミッション(T/M)ギヤ段を考慮し、検出された振動周波数がエンジン(E/G)前後共振周波数とほぼ一致する場合のスロットル開度の判定結果を路面判定結果として出力する。
図10は、本実施形態の処理フローチャートを示す。
まず、路面判定を行うための初期値を設定する(S201)。すなわち、エンジン(E/G)前後共振値、トランスミッション(T/M)ギヤ段に対するドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数参照テーブル、バンドパスフィルタ定数等を設定する。
次に、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30でギヤ段(ギヤポジション)を検出する(S202)。検出されたギヤ段は、路面判定回路48に供給される。
路面判定回路48は、検出されたギヤ段に対応するドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数を参照テーブルから読み出し(S203)、読み出したドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数と初期値として設定されたエンジン(E/G)前後共振値がほぼ等しいか否かを判定する(S204)。両者がほぼ等しい場合にはS202以降の処理を繰り返して路面判定を行わず、両者がほぼ等しくない場合に次の処理に移行する。この判定処理は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数がエンジン(E/G)前後共振周波数に接近するような特定のギヤ段では路面判定を行わないようにするものである。
両者がほぼ等しくない場合(S204でNO)、スロットル開度検出器32でスロットル開度を検出し(S205)、ばね上前後加速度検出器35でばね上の前後加速度を検出する(S206)。バンドパスフィルタ回路36は、検出されたばね上の前後加速度をバンドパスフィルタ処理する(S207)。
次に、振動周波数検出回路40は、スロットル開度が変化したか否かを判定し(S208)、スロットル開度が変化した場合に(S208でYES)、バンドパスフィルタ処理されたばね上の前後加速度信号から振動周波数を検出する(S209)。
次に、エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路46は、初期値として設定されたエンジン(E/G)前後共振値と、検出された振動周波数がほぼ一致するか否かを判定する(S210)。検出された信号周波数がエンジン(E/G)前後共振周波数とほぼ一致する場合に(S210でYES)、スロットル開度水準判定回路42においてスロットル開度の水準を判定し(S211)、路面判定する(S212)。すなわち、スロットル開度と、スロットル開度記憶回路44に記憶された各路面のμmaxとなるスロットル開度とを比較し、対応する路面を判定して出力する。
<実施形態3>
図11は、本実施形態における実車試験結果を示す。図において、上からエンジン(E/G)トルク、ドライブシャフト(DS)トルクを示す。高μ路のドライブシャフト(DS)トルク計測値にトランスミッション(T/M)ギヤで決まるドライブシャフト(DS)捩れ共振の振動波形が現れ、低μ路に現れていないことから、ドライブシャフト(DS)捩れ共振の有無を検出し、検出時のスロットル開度をスロットル水準値と比較することで路面判定が可能である。
なお、ドライブシャフト(DS)捩れ共振の振動検出の際に、ドライブシャフト(DS)トルクの数Hz〜数十Hzバンドパスフィルタ処理値を用いてノイズを除去してもよい。
図12は、本実施形態の構成ブロック図を示す。装置は、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30、スロットル開度検出器32、ドライブシャフト(DS)トルク検出器33、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39、振動周波数検出回路40、スロットル開度水準判定回路42、スロットル開度記憶回路44、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47、及び路面判定回路48を備える。
トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30は、トランスミッション(T/M)のギヤ段を検出して路面判定回路48に出力する。
スロットル開度検出器32は、スロットル開度を検出して振動周波数検出回路40及びスロットル開度水準判定回路42に出力する。
ドライブシャフト(DS)トルク検出器33は、ドライブシャフト(DS)のトルクを検出して振動周波数検出回路40に出力する。
振動周波数検出回路40は、スロットル開度検出器32からのスロットル開度検出信号とドライブシャフト(DS)トルク検出器33の出力信号に基づき、スロットル開度が変化した場合の振動周波数を検出してドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47に出力する。
ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39は、予めギヤ段毎のドライブシャフト(DS)の捩れ共振値を記憶する。
ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39に記憶された、検出されたギヤ段に対応するドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数と、振動周波数検出回路40で検出された振動周波数とを照合し、両者がほぼ一致するか否かを判定する。
スロットル開度水準判定回路42は、検出されたスロットル開度と、スロットル開度記憶回路44に記憶された、各路面のμmaxとなるスロットル開度とを比較してその結果を路面判定回路48に出力する。
路面判定回路48は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47の照合結果と、スロットル開度水準判定回路42の判定結果に基づき、路面を判定して出力する。すなわち、検出された振動周波数がドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数とほぼ一致する場合のスロットル開度の判定結果を路面判定結果として出力する。
具体的には、ドライブシャフト(DS)トルク検出器33はトルクセンサで構成され、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39、振動周波数検出回路40、スロットル開度水準判定回路42、スロットル開度記憶回路44、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47、及び路面判定回路48は、1又は複数のプロセッサとメモリを備えるECU(電子制御回路)で構成される。プロセッサは、ROM等に記憶された処理プログラムを実行することで振動周波数検出回路40や路面判定回路48等として機能する。メモリは、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数や各路面のμmaxとなるスロットル開度を記憶し、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39やスロットル開度記憶回路44として機能する。
ドライブシャフト(DS)トルク検出器33と振動周波数検出回路40との間に、バンドパスフィルタ回路をさらに設けてもよいのは既述した通りである。
図13は、本実施形態の処理フローチャートを示す。
まず、路面判定を行うための初期値を設定する(S301)。すなわち、トランスミッション(T/M)ギヤ段に対するドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数参照テーブル、バンドパスフィルタ定数等を設定する。
次に、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30でギヤポジションを検出し(S302)、スロットル開度検出器32でスロットル開度を検出する(S303)。
また、ドライブシャフト(DS)トルク検出器33でドライブシャフト(DS)トルクを検出し(S304)、バンドパスフィルタ回路でバンドパスフィルタリング処理して(S305)振動周波数検出回路40に出力する。
振動周波数検出回路40は、スロットル開度検出器32からの検出信号に基づいてスロットル開度が変化したか否かを判定し(S306)、スロットル開度が変化した場合にドライブシャフト(DS)トルク信号から振動周波数を検出する(S307)。
次に、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39からの捩れ周波数と、検出された振動周波数がほぼ一致するか否かを判定し(S308)、その判定結果を路面判定回路48に出力する。
他方、スロットル開度水準判定回路42は、検出されたスロットル開度と、スロットル開度記憶回路44に記憶された、各路面のμmaxとなるスロットル開度とを比較してその結果を路面判定回路48に出力する(S309)。
路面判定回路48は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47で一致すると判定された場合の、スロットル開度水準判定回路42における判定結果を用いて路面判定して出力する(S310)。
<実施形態4>
図14は、本実施形態の実車試験結果を示す。図において、上からエンジン(E/G)トルク、ドライブシャフト(DS)トルク、エンジン(E/G)回転速度を示す。なお、エンジン(E/G)回転速度は、数Hz〜数十Hzのバンドパスフィルタをかけた結果を示す。この図に示すように、エンジン(E/G)回転速度には高μ路のドライブシャフト(DS)捩れ振動と同じ周期の成分が現れている。
そこで、エンジン(E/G)回転速度バンドパスフィルタ処理値に基づき、ドライブシャフト(DS)捩れ振動を検出し、検出時のスロットル開度をスロットル水準値と比較して路面判定することができる。エンジン(E/G)回転速度に代えて、トランスミッション(T/M)回転速度を用いてもよい。
図14では、ドライブシャフト(DS)トルク波形に対してエンジン(E/G)回転速度のバンドパスフィルタ値に位相ずれがあり、ドライブシャフト(DS)トルクが凸ピークに達した時点から270°遅れた時点でエンジン(E/G)回転速度が凸ピークに達している。これは、エンジン(E/G)回転慣性側ではドライブシャフト(DS)トルクは負荷トルクであるため180°遅れとなり、さらにエンジン(E/G)回転速度はエンジン(E/G)回転角加速度の1階積分で90°遅れとなる結果、総計で270°遅れとなる。
図15は、本実施形態の構成ブロック図を示す。装置は、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30、スロットル開度検出器32、エンジン(E/G)回転速度検出器31、バンドパスフィルタ回路36、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39、振動周波数検出回路40、スロットル開度水準判定回路42、スロットル開度記憶回路44、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47、及び路面判定回路48を備える。
トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30は、トランスミッション(T/M)のギヤ段を検出して路面判定回路48に出力する。
スロットル開度検出器32は、スロットル開度を検出して振動周波数検出回路40及びスロットル開度水準判定回路42に出力する。
エンジン(E/G)回転速度検出器31は、エンジン(E/G)の回転速度を検出してバンドパスフィルタ回路36に出力する。
バンドパスフィルタ回路36は、エンジン(E/G)の回転速度信号から特定の周波数成分を抽出して振動周波数検出回路40に出力する。
振動周波数検出回路40は、スロットル開度検出器32からのスロットル開度検出信号とバンドパスフィルタ回路36の出力信号に基づき、スロットル開度が変化した場合の振動周波数を検出してドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47に出力する。
ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39は、予めギヤ段毎のドライブシャフト(DS)の捩れ共振値を記憶する。
ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39に記憶された、検出されたギヤ段に対応するドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数と、振動周波数検出回路40で検出された振動周波数とを照合し、両者がほぼ一致するか否かを判定する。
スロットル開度水準判定回路42は、検出されたスロットル開度と、スロットル開度記憶回路44に記憶された、各路面のμmaxとなるスロットル開度とを比較してその結果を路面判定回路48に出力する。
路面判定回路48は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47の照合結果と、スロットル開度水準判定回路42の判定結果に基づき、路面を判定して出力する。すなわち、検出された振動周波数がドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数とほぼ一致する場合のスロットル開度の判定結果を路面判定結果として出力する。
図16は、本実施形態の処理フローチャートを示す。
まず、路面判定を行うための初期値を設定する(S401)。すなわち、トランスミッション(T/M)ギヤ段に対するドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数参照テーブル、バンドパスフィルタ定数等を設定する。
次に、トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器30でギヤポジションを検出し(S402)、スロットル開度検出器32でスロットル開度を検出する(S403)。
また、エンジン(E/G)回転速度検出器31でエンジン(E/G)回転速度を検出し(S404)、バンドパスフィルタ回路36でバンドパスフィルタリング処理して(S405)、振動周波数検出回路40に出力する。
振動周波数検出回路40は、スロットル開度検出器32からの検出信号に基づいてスロットル開度が変化したか否かを判定し(S406)、スロットル開度が変化した場合にバンドパスフィルタ処理値から振動周波数を検出する(S407)。
次に、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数記憶回路39からの捩れ周波数と、検出された振動周波数がほぼ一致するか否かを判定し(S408)、その判定結果を路面判定回路48に出力する。
他方、スロットル開度水準判定回路42は、検出されたスロットル開度と、スロットル開度記憶回路44に記憶された、各路面のμmaxとなるスロットル開度とを比較してその結果を路面判定回路48に出力する(S409)。
路面判定回路48は、ドライブシャフト(DS)捩れ共振周波数照合回路47で一致すると判定された場合の、スロットル開度水準判定回路42における判定結果を用いて路面判定して出力する(S410)。
以上のように、実施形態1ではエンジン(E/G)前後加速度を用いて路面判定することができ、実施例2ではばね上前後加速度を用いて路面判定することができ、実施形態3ではドライブシャフト(DS)トルクを用いて路面判定することができ、実施形態4ではエンジン(E/G)回転速度あるいはトランスミッション(T/M)回転速度を用いて路面判定することができるので、重力g成分の影響を除去して路面判定できる。また、トランスミッション(T/M)回転速度以外の物理量は車両が停止状態であっても得られるため、車両停止〜発進時点においても路面判定が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、実施形態1〜実施形態4のいずれかを単独で用いて路面判定を行う他に、実施形態1〜実施形態4のうち、2つ以上を組み合わせて複合的に路面判定を行ってもよい。例えば、実施形態1と実施形態4の組合せ等である。
また、実施形態2〜4においても、実施形態1と同様にバンドパスフィルタ回路に代えてFFT回路を用いて振動周波数を検出してもよい。
また、実施形態1では、エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路38〜路面判定回路48を1又は複数のプロセッサ及びメモリを備えるECUで構成しているが、これらの構成ブロックの少なくともいずれかを専用のハードウェア回路(ASICやFPGA等)として実装してもよい。
また、本実施形態では、パワートレイン(PT)をエンジン(E/G)及びトランスミッション(T/M)として説明したが、エンジン(E/G)にはモータが含まれるものとし、エンジン(モータを含む)及びトランスミッション(T/M)としてもよい。車両がモータのみを搭載する場合、エンジン(E/G)をモータに読み替えて適用すればよい。
10 エンジン(E/G)ブロック、12 パワートレイン(PT)、14 ドライブシャフト(DS)、16 タイヤ、18 車体、20 マウント、30 トランスミッション(T/M)ギヤ設定値検出器、32 スロットル開度検出器、34 エンジン(E/G)前後加速度検出器、36 バンドパスフィルタ回路、38 エンジン(E/G)前後共振周波数記憶回路、40 振動周波数検出回路、42 スロットル開度水準判定回路、44 スロットル開度記憶回路、46 エンジン(E/G)前後共振周波数照合回路、48 路面判定回路。

Claims (8)

  1. 車両のエンジン前後共振の振動成分を検出する振動検出手段と、
    前記車両のエンジンの加減速トルクを検出する検出手段と、
    路面の摩擦係数をμとして、予め所定の車両諸元の下で得られた、乾燥路を含む高μ路と氷上路を含む低μ路の、車両のタイヤグリップ状態からタイヤスリップ状態に移行するμの最大値μmax対応するトルク基準値を記憶する記憶手段と、
    前記車両の現在のトランスミッションギヤ段を検出するギヤ段検出手段と、
    前記車両のエンジン前後共振周波数を記憶する周波数記憶手段と、
    前記振動成分と前記エンジン前後共振周波数を照合する照合手段と、
    前記振動成分と前記エンジン前後共振周波数とが一致する時点の前記加減速トルクと前記トルク基準値とを比較して前記車両が走行している路面が前記高μ路であるか前記低μ路であるかを判定する判定手段と、
    を備え、前記判定手段は、検出されたトランスミッションギヤ段に対応するドライブシャフト捩れ共振周波数を参照テーブルから読み出し、読み出したドライブシャフト捩れ共振周波数が前記エンジン前後共振周波数に等しい場合においては前記判定を実行しない、路面判定装置。
  2. 車両のスロットル開度を検出する検出手段と、
    前記スロットル開度が変化した時点における前記車両のエンジン前後共振の振動成分を検出する振動検出手段と、
    路面の摩擦係数をμとして、予め所定の車両諸元の下で得られた、乾燥路を含む高μ路と氷上路を含む低μ路の、車両のタイヤグリップ状態からタイヤスリップ状態に移行するμの最大値μ max に対応するアクセル開度基準値を記憶する記憶手段と、
    前記車両の現在のトランスミッションギヤ段を検出するギヤ段検出手段と、
    前記車両のエンジン前後共振周波数を記憶する周波数記憶手段と、
    前記振動成分と前記エンジン前後共振周波数を照合する照合手段と、
    前記振動成分と前記エンジン前後共振周波数とが一致する時点の前記スロットル開度と前記スロットル開度基準値とを比較して前記車両が走行している路面が前記高μ路であるか前記低μ路であるかを判定する判定手段と、
    を備え、前記判定手段は、検出されたトランスミッションギヤ段に対応するドライブシャフト捩れ共振周波数を参照テーブルから読み出し、読み出したドライブシャフト捩れ共振周波数が前記エンジン前後共振周波数に等しい場合においては前記判定を実行しない、路面判定装置。
  3. 前記振動検出手段は、
    前記車両のエンジンの前後加速度を検出するエンジン前後加速度検出手段
    を備え、検出された前記エンジンの前後加速度から前記振動成分を検出する
    請求項1、2のいずれかに記載の路面判定装置。
  4. 前記振動検出手段は、
    前記車両のばね上の前後加速度を検出するばね上前後加速度検出手段
    を備え、検出された前記ばね上の前後加速度から前記振動成分を検出する
    請求項1、2のいずれかに記載の路面判定装置。
  5. 前記振動検出手段は、
    前記ドライブシャフトのトルクを検出するトルク検出手段
    を備え、検出された前記トルクから前記振動成分を検出する
    請求項1、2のいずれかに記載の路面判定装置。
  6. 前記振動検出手段は、
    前記車両のエンジンの回転速度を検出する回転速度検出手段
    を備え、検出された前記エンジンの回転速度から前記振動成分を検出する
    請求項1、2のいずれかに記載の路面判定装置。
  7. 前記振動検出手段は、さらに、
    特定の周波数成分を抽出するバンドパスフィルタ回路
    を備え、前記バンドパスフィルタ回路の出力から前記振動成分を検出する請求項1〜6のいずれかに記載の路面判定装置。
  8. 前記振動検出手段は、さらに、
    高速フーリエ変換回路
    を備え、前記高速フーリエ変換回路の出力から前記振動成分を検出する請求項1〜6のいずれかに記載の路面判定装置。
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