JP6934274B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車室の温度調整に利用される車両用空調装置に関する。
昨今、省スペース化の要望などからセンターHVAC(Heating,Ventilation,and Air Conditioning)と呼ばれる車両用空調装置が提案されている。センターHVACは、特許文献1に記載されるように、ブロアと、エバポレータと、ヒータコアとを一つのユニットケースに収納した装置である。ユニットケースは、車両前方のインストルメントパネルの下方であって、車幅方向の中央位置に組み付けられる。
特許文献1は、ヒータコア31からの温風が流れる空気流路の下流にリブ38を設けて、上記温風と、エバポレータ21を経た冷風とのミックス性を高めることを開示する。上記リブ38は、上方に向かって傾斜しており、上記空気流路を形成するユニットケースCの前面壁Cfから内方に突出して設けられ、上記冷風が流れるバイパス通路32に上記温風を強制的に押し込む。
特開2001−113931号公報
センターHVACに対して、圧力損失の増大を低減しつつ、吹出し温度の均一性を向上することが望まれている。
上述のように冷風と温風とのミックス性を高めることで、車室に複数の吹出し口が車幅方向に並んで設けられている場合に、各吹出し口から吹出される空調風の温度を均一的にし易い。しかし、特許文献1に記載されるように、ヒータコアからの温風が流れる空気流路の下流にリブを単に設けると、圧力損失が大きくなり、所定の風量が得られないという問題がある。
そこで、本発明の目的の一つは、圧力損失の増大を低減しつつ、吹出し温度の均一性を向上できる車両用空調装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る車両用空調装置は、
ブロアと、冷却用熱交換器と、加熱用熱交換器とを備え、これらが一括して、車両の車幅方向の中央部に組み付けられる車両用空調装置であって、
前記加熱用熱交換器の車両上方に設けられる突部を備え、
前記突部は、前記加熱用熱交換器よりも車両前方に配置される前記冷却用熱交換器を経て流れる空気を受ける受風面を備え、
前記受風面は、前記突部における車幅方向の中央部の上端部と前記車幅方向の各側端部とが前記中央部の下端部よりも車両後方に位置する傾斜面を含む。
上記の車両用空調装置は、特定の形状の受風面を有する突部を加熱用熱交換器の上方に備えることで、以下に説明するように圧力損失の増大を低減しつつ、吹出し温度の均一性を向上できる。
加熱用熱交換器からの温風の流れは、加熱用熱交換器の上方を突部の設置箇所とするため、突部によって阻害され難い。冷却用熱交換器を経て流れる空気は、突部の受風面、特に車幅方向の中央部の下端部に当たると、傾斜面に沿って、中央部の上端部及び車幅方向の左右の側端部に向かってそれぞれ流れつつ、車両前方から車両後方に向かって流れることができ、突部に当たっても流速が低下され難い。このように特定の突部を特定の位置に備えることで、圧損の増大を低減して、所定の風量を確保し易い。
冷却用熱交換器を経て流れる空気は、上述のように突部に当たると、傾斜面に沿って左の側端部と右の側端部とのそれぞれに向かって均一的に流れ易い。各側端部に向かって流れる空気は、上述のように所定の風量が確保されるため温風と良好に混合でき、適切な温度の空調風を形成できる。即ち、上記の混合を車幅方向に均一的に行い易い。そのため、車室に複数の吹出し口が車幅方向に並んで設けられている場合でも、各吹出し口からの空調風の温度差を低減でき、吹出し温度の均一性を高められる。
実施形態1の車両用空調装置を示す概略構成図であり、ドア部の開度が0%の状態を示す。 実施形態1の車両用空調装置を示す概略構成図であり、ドア部の開度が30%の状態を示す。 実施形態1の車両用空調装置において、(A)は図1に示す(a)−(a)線から見た状態を模式的に示す平面図であり、(B)は突部を模式的に示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の車両用空調装置を具体的に説明する。図面において、同一符号は同一名称物を示す。
[実施形態1]
(全体構成)
図1〜図3を参照して、実施形態1の車両用空調装置1を説明する。図3(A)は、図1に示す(a)−(a)線から車両用空調装置1を平面視した図であり、冷却用熱交換器3及びドア部5を透視して示す。各図における車両前方をFR、車両後方をRR、車両右方をR、車両左方をL、車両上方をUP、車両下方をLWとし、矢印で示す。図1,図2において、円の中心に黒点を付したマークは紙面手前側、円内にX印を付したマークは紙面奥側を意味する。図1,図2では、紙面手前側が車両左方Lである。
実施形態1の車両用空調装置1は、ブロア7と、冷却用熱交換器3と、加熱用熱交換器4とを備え、これらが一括して、車両の車幅方向の中央部に組み付けられるものであり、いわゆるセンターHVACである。代表的には、更に、空調風8の温度調整に用いられるドア部5、ブロア7・熱交換器3,4・ドア部5を一括して収納するケース2を備え、これらが一体のユニットとして、車両のインストルメントパネル(図示せず)などに取り付けられる。このような車両用空調装置1は、ブロア7によってケース2内に外気又は内気(車室からの空気)を導入し、ドア部5の開度に応じて冷却用熱交換器3や加熱用熱交換器4を通過させて、適宜、熱交換器3,4を経た空気(後述の迂回風83、温風84)を混合させて(図2)、所定の温度に調節した空調風8を車室の各所に供給する。
実施形態1の車両用空調装置1は、更に、加熱用熱交換器4の車両上方に設けられる突部6を備える。突部6は、冷却用熱交換器3を経て流れる空気を受ける受風面60を備える。受風面60は、図3に示すように、突部6における車幅方向の中央部の上端部Tと車幅方向の各側端部LS,RSとが中央部の下端部Cよりも車両後方に位置する傾斜面を含む。この例では、突部6は、図3(B)に示すように三角錘状であり、傾斜面は、中央部の下端部Cから上端部Tに向かって連続的に先細ると共に、中央部の下端部Cから各側端部LS,RSに向かって連続的に先細る形状である。そのため、この例の受風面60は、中央部の下端部Cから、上端部T、及び各側端部LS,RSに向かうに従って車両後方に延びる面で形成される。以下、車両用空調装置1の各要素を簡単に説明し、その後に突部6を詳細に説明する。
(ケース)
ケース2は、代表的には、図1に示すように、車両前方かつ車両上方にブロア7、ブロア7の下方に冷却用熱交換器3、冷却用熱交換器3よりも車両後方に加熱用熱交換器4を収納する。この例のケース2は、更に突部6も収納する。ケース2は、これら収納部材を用いて、上述のように外気又は内気を所定の温度の空調風8にすると共に、これらの流路を形成する。流路は、車両前方かつ車両上方から、車両下方に向かいつつ車両後方に向かい、再度、車両上方に向かうようにU字状に設けられる。車両後方かつ車両上方に位置する下流側流路には、加熱用熱交換器4を迂回して冷却用熱交換器3のみを経た空気(以下、迂回風83と呼ぶことがある)と、冷却用熱交換器3を経て更に加熱用熱交換器4を経た空気(温風84、図2)とが合流して混合されるエアミックス領域2M(図1,図2では二点鎖線で示す)を備える。
ケース2は、空調風8を車室の各所に導くための複数の開口部を備える。代表的には、ケース2の車両後方であって、車両上方に設けられるフェイス側の開口部21、デフロスター(図示せず)に繋がる開口部25、車両下方に設けられるフット側の開口部23が挙げられる。
フェイス側の開口部21には、フェイスダクト(図示せず)が接続され、フット側の開口部23には、フットダクト(図示せず)が接続される。各ダクトは、車室に向かって開口し、空調風8を吹出す吹出し口を備える。代表的には、車幅方向に離間して複数の吹出し口を備える。フェイスダクトの各吹出し口は、車室の上側(運転席や助手席の乗員の上半身)に向かって空調風8を吹出す。フットダクトの各吹出し口は、車室の足元付近に配置される。
その他、図1では、ケース2は、フェイス側の開口部21とデフロスター側の開口部25とを切り替える切替ドア20、車両上方の開口部21,25と車両下方の開口部23とを切り替える切替ドア22を備える場合を例示する。
(冷却用熱交換器)
冷却用熱交換器3は、外気又は内気を冷却する部材である。本例の冷却用熱交換器3は、冷媒が循環されるエバポレータである。エバポレータを備える熱交換システムには公知の構成を利用できる。エバポレータ内に冷媒を循環させておけば、外気又は内気はエバポレータを通過する際に冷却されて、冷風を形成できる。エバポレータ内の冷媒の循環を停止しておけば、外気又は内気は冷却されることなく、単にエバポレータを通過する。
(加熱用熱交換器)
加熱用熱交換器4は、冷却用熱交換器3を通過した空気を加熱する部材である。本例の加熱用熱交換器4は、車両のエンジンを冷却する冷媒が循環されるヒータコアである。ヒータコアを備える熱交換システムには公知の構成を利用できる。エンジンの熱によって高温になった冷媒をヒータコア内に循環させておけば、上記空気はヒータコアを通過する際に加熱されて、温風を形成できる。その他の加熱用熱交換器4として、電熱線ヒータを備えるものが挙げられる。
(ドア部)
この例のドア部5は、冷却用熱交換器3と加熱用熱交換器4との間にスライド自在に設けられる。ドア部5の開度(スライド位置)を変更することで、エアミックス領域2Mに流入される冷却用熱交換器3を経た空気(迂回風83)と、加熱用熱交換器4からの温風84との混合比を調整する。スライド機構は、ラックとピニオンとの噛合機構といった公知の構成を利用できる。
図1は、ドア部5の開度が0%である場合を示す。この場合、ドア部5は、冷却用熱交換器3を経た空気が加熱用熱交換器4に流れることを阻止するように配置される。この状態は、いわば完全冷房状態であり、ケース2に導入された外気又は内気は、加熱用熱交換器4を実質的に通過せず、冷却用熱交換器3のみを通過して冷却され、冷風(空調風8の一例)として下流側流路を流れ、車室に供給される。
ドア部5の開度が100%である場合、ドア部5は、冷却用熱交換器3を経た空気が加熱用熱交換器4を通過するように配置される。この状態は、いわば完全暖房状態であり、冷却用熱交換器3の冷媒循環が停止され、単に冷却用熱交換器3を経た外気又は内気は加熱用熱交換器4を通過して加熱され、温風(空調風8の一例)として下流側流路を流れ、車室に供給される。
ドア部5の開度が0%超100%未満である場合(図2では開度が30%の場合を示す)、冷却用熱交換器3を経た迂回風83と加熱用熱交換器4を経た温風84との双方がエアミックス領域2Mで合流して混合され、中間温度風(空調風8の一例)として、車室に供給される。
(突部)
《概要》
突部6は、加熱用熱交換器4の上方に設けられて導風部材として機能すると共に、エアミックス領域2Mでの混合性を高めることに寄与する。詳しくは、突部6は、迂回風83を車両前方及び車両下方から車両後方及び車両上方に向かわせつつ、車幅方向の中央部から左右の側端部側に向かうように導く受風面60を備える。受風面60は、図3に示すように、中央部の下端部Cに対して、中央部の上端部T、左の側端部LS、右の側端部RSのいずれもが車両後方に位置するように形成された傾斜面を含む。この例の受風面60は実質的に上記傾斜面からなる。
《主な機能、作用》
ここで、上述のようにダクトが車幅方向に並ぶ複数の吹出し口を備える場合、これらの吹出し口に対応して、フェイス側の開口部21やフット側の開口部23における車幅方向に沿った長さもある程度長くすることがある。このような長穴の開口部21,23から吹出す空調風8の温度は、車幅方向に均一的であることが望まれる。突部6を備える場合、上述の傾斜面は車両前方の中央部の下端部Cから車両後方の各側端部LS,RSに向かって傾斜するため、突部6の中央部の下端部Cに当たった迂回風83を、各側端部LS,RSに向かって分配して流すことができる。この傾斜面に沿って流れることで、突部6に当たった後の迂回風83の流速は低下し難い。そのため、各側端部LS,RSに向かう空気を勢いよく流せることから、例えば、完全冷房の場合には、冷却用熱交換器3からの冷風を開口部21,23の車幅方向に均一的に流すことができる上に、所定の風量を確保できる。また、上述のダクトの各吹出し口から吹出す冷風の温度は、ばらつきが少なく、均一的な温度になり易い。又は、例えば、中間温度風を望む場合には、迂回風83は、温風84とエアミックス領域2Mで合流すると、上述の勢いを利用して混合され易く、適切な温度となった中間温度風を開口部21,23の車幅方向に均一的に流すことができる上に、所定の風量を確保し易い。突部6の配置箇所である加熱用熱交換器4の上方領域は、温風84がエアミックス領域2Mに向かって流れることを阻害し難い箇所といえる。そのため、突部6は、温風84の流速も低下させ難く、このことからも上述の混合を良好に行える。その結果、上述のダクトの各吹出し口から吹出す中間温度風の温度は、ばらつきが少なく、均一的な温度になり易い。このように突部6は、上記の流速低下などによる圧力損失の増大を低減しつつ、吹出し温度の均一性の向上に寄与する。また、突部6は、迂回風83と温風84との混合性の向上にも寄与する。
《形状》
突部6の具体的な形状として、この例のように三角錘状の中実体が挙げられる。図3では、突部6をなす各面、具体的には車両下方に配置され、加熱用熱交換器4への設置面となる下面C−LS−RS、車両前方に配置される二つの前側面T−C−LS,T−C−RS、車両後方に配置される後側面T−LS−RSが平面である場合を例示する。また、図3では、後側面T−LS−RSが車両上下方向に平行な平面である場合を例示する。この場合、突部6の後側面T−LS−RSとケース2における車両後方側の壁面とで挟まれる領域は、図3(A)に示すように平面視長方形状といった単純な形状になり易い。この領域は、温風84(図1,図2)の流路をなす領域であり、温風84の流れを阻害し難い形状といえる。このように突部6は、温風84の流れをより阻害し難く、所定の風量を確保して、混合性を高め易い。
《大きさ》
突部6における加熱用熱交換器4からの突出高さhは、迂回風83や温風84が車両上方に向かって流れることを阻害せず、圧損が過大にならない範囲で適宜選択できる。例えば、突出高さhは、ドア部5の開度が50%以下のときに、冷却用熱交換器3を経て流れる空気(迂回風83)に当たる大きさであることが挙げられる。この基準条件を満たす突出高さhとは、図1に示す本例のように、突部6の上端部Tにおける車両上下方向の位置が、ドア部5の開度が50%であるときのドア部5の上端縁の位置と実質的に等しいことが挙げられる。突出高さhが上記基準条件を満たす効果を以下に説明する。
まず、ドア部5の開度が50%超である場合を説明する。この場合とは、開度が100%である完全暖房状態から、中間温度風のうち、温風84の混合割合が比較的大きいことを望む場合といえる。この場合、温風84の風量が比較的多く、温風84の流速も比較的大きい傾向にあるといえる。そのため、この場合には、突部6が無くても温風84の勢いを利用して、迂回風83と温風84とを混合したり、温風84などが車幅方向の各側端部LS,RS側に流れたりし易く、開口部21などから、その車幅方向に均一的な温度の空調風8を吹出せると期待される。
一方、ドア部5の開度が50%以下である場合とは、開度が0%である完全冷房状態(図1)から、中間温度風のうち、温風84の混合割合が比較的小さいことを望む場合といえる。この場合、温風84の風量が少なく、温風84の流速も比較的小さい傾向にあるといえる。この場合に突部6が無ければ、迂回風83と温風84とが不均一に混合される可能性がある。これに対して、突出高さhが上述の基準条件を満たす突部6があれば、例えば、図2に示す開度が30%である場合、突部6のうち、車両上方に配置される上端部Tを含む上方領域をドア部5から露出させて、迂回風83をこの露出箇所に当てさせることができる。迂回風83は、露出箇所に当たると、上述のように傾斜面に沿って車幅方向の左右に向かって均一的に分配されると共に、分配されても勢いよく流れることができる。この勢いを利用して、分配された迂回風83と温風84とを良好に混合できる上に、開口部21などから、その車幅方向に均一的な温度の空調風8を吹出せる。開度が0%に近づくほど、迂回風83の風量が多くなるものの、突部6における露出箇所も大きくなるため、迂回風83を良好に分配でき、分配された迂回風83の勢いも大きい。従って、開度が0%に近づくほど、温風84の風量が少なくなるものの、迂回風83との混合を良好に行えて、上述のように車幅方向に均一的な温度の空調風8を吹出せる。更に、突出高さhをドア部5の開度が50%超のときに迂回風83が当たる大きさとすることができるが、突出高さhが上記基準条件を満たせば、突部6が大き過ぎず、温風84の流路を適切に確保して、突部6が温風84の流れを阻害し難い。突出高さhが上記基準条件を満たす場合、以上のような効果を奏する。
以下、車幅方向(図3(A)では上下方向)に沿った大きさを幅、車両前後方向(図3(A)では左右方向)に沿った大きさを厚さと呼ぶ。
突部6の最大幅、最大厚さは、突部6に当たる迂回風83を車幅方向に適切に分配可能であり、迂回風83の流速を過度に低下させない範囲で適宜選択できる。例えば、最大幅は、加熱用熱交換器4の幅と同等、又はそれ以上とすることができる。図3(A)では、突部6の最大幅(ここでは、左の側端部LSから右の側端部RS間の距離)が、加熱用熱交換器4の幅よりも大きい場合を例示する。突部6の最大幅は、例えば、フェイス側の開口部21の幅やフット側の開口部23の幅などに応じて調整すると、上述のダクトの各吹出し口から均一的な温度に調整された空調風8を吹出し易い。また、突部6の最大幅は、冷却用熱交換器3の幅に対応した大きさであると、迂回風83が突部6に過不足無く当たり易く好ましい。最大厚さは、例えば、加熱用熱交換器4の厚さと同等、又はそれ以下、又はそれ以上とすることができる。図3(A)では、突部6の最大厚さ(ここでは、下端部Cと上端部T間の距離)が、加熱用熱交換器4の厚さよりも若干大きい場合を例示する。
《配置》
突部6は、加熱用熱交換器4の上方に配置する。特に、中央部の下端部Cと上端部Tとを繋ぐ稜線がフェイス側の開口部21及びフット側の開口部23の少なくとも一方について、幅方向の中央部に位置するように突部6を配置すると、開口部21などから、車幅方向に均一的な温度の空調風8を吹出し易い。ひいては上述のダクトの各吹出し口から均一的な温度の空調風8を吹出し易い。その他、例えば、突部6の上記稜線が冷却用熱交換器3の幅方向の中央部に位置すると、迂回風83を均一的に分配し易い。
《材料》
突部6は加熱用熱交換器4に近接配置されるため、耐熱性に優れる材料からなることが好ましい。また、突部6は接触する迂回風83の温度を変化させ難いように、熱をある程度伝え難い材料からなることも好ましい。具体的な材料として、各種の樹脂が挙げられる。タルクやガラス繊維などの耐熱性材料を含む樹脂であると、耐熱性、熱絶縁性により優れる。
この例の突部6は、ケース2とは独立した部材である。この場合、上述の樹脂などの材料を用いて、所定の形状、大きさの突部6に容易に成形できる。このような突部6は、ボルト及びナットなど適宜な部材を用いて、加熱用熱交換器4などに固定するとよい。
(その他)
車両には、空調装置1の制御を行う制御部(図示せず)と、乗員が所望の空調状態となるように制御部に指令を出すダイヤルやツマミなどの操作部(図示せず)とを備える。制御部は、上述した冷媒の循環の作動・停止・循環量の調整、ドア部5の開度の調整などを行う。その他、車両用空調装置1の基本構成や上述の制御部や操作部などは公知の構成を参照できる。
(主要な効果)
実施形態1の車両用空調装置1は、特定の形状の受風面60を有する突部6を加熱用熱交換器4の上方に備えることで、上述の機能、作用によって、圧力損失の増大を低減しつつ、吹出し温度の均一性を向上できる。例えば、上述のフェイスダクトが運転席側寄りに二つ、助手席側に寄りに二つ、合計四つの吹出し口を車幅方向に離間して備える場合に、実施形態1の車両用空調装置1は、各吹出し口から均一的な温度の空調風8を供給することができる。
本例のように突部6の突出高さhが上述の基準条件を満たすと、特に、ドア部5の開度が50%以下であり、中間温度風を望む場合に、吹出し温度が均一的である上に、迂回風83と温風84とを良好に混合できるため、吹出し温度を乗員の所望の温度により確実にすることができる。そのため、車両用空調装置1は、より快適な環境を提供できると期待される。
また、本例のように突部6が三角錐状であり、受風面60が中央部の下端部Cから上端部T、及び各側端部LS,RSに向かって、連続して車両後方に延びる面からなるため、圧損を低減しつつ、迂回風83の分配を良好に行える。更に、突部6が三角錐状であれば、突部6を屈曲させた板材などで形成する場合と比較して、温風84の流れを阻害し難く、所定の風量を確保し易い。そのため、迂回風83と温風84との混合性も向上できる。その上、突部6が三角錐状であれば、設置面積を十分に確保できるため、突部6の設置状態の安定性にも優れる。
[変形例]
実施形態1の車両用空調装置1に対して、以下の少なくとも一つの変更が可能である。
(1)突部6を三角錐状の中実体であって、設置面、二つの前側面、及び後側面の少なくとも一つを湾曲面などとする。例えば、傾斜面は、中央部の下端部Cから、上端部T、及び各側端部LS,RSに向かうに従って車両後方に延びており、中央部に稜線が無い湾曲面を含むことが挙げられる。
(2)突部6を三角錘状の中実体に代えて、山折りに折り曲げられた板材からなるものとする。但し、中央部の上端部Tと各側端部LS,RSとが中央部の下端部Cよりも車両後方に位置するように下端縁C−LS,C−RSを設ける。
(3)突部6をケース2と一体成形する。この場合、車両用空調装置1における組み付け部品点数を低減できる。
1 車両用空調装置
2 ケース、20,22 切替ドア、21,23,25 開口部、
2M エアミックス領域
3 冷却用熱交換器
4 加熱用熱交換器
5 ドア部
6 突部、60 受風面
T 上端部 C 下端部 LS,RS 側端部
7 ブロア
8 空調風、83 迂回風、84 温風

Claims (1)

  1. ブロアと、冷却用熱交換器と、加熱用熱交換器とを備え、これらが一括して、車両の車幅方向の中央部に組み付けられる車両用空調装置であって、
    前記加熱用熱交換器の車両上方に設けられる突部を備え、
    前記突部は、前記加熱用熱交換器よりも車両前方に配置される前記冷却用熱交換器を経て流れる空気を受ける受風面と、前記加熱用熱交換器を経て流れる温風に接する後側面とを備え、
    前記受風面は、前記突部における車幅方向の中央部の上端部と前記車幅方向の各側端部とが前記中央部の下端部よりも車両後方に位置する傾斜面を含む車両用空調装置。
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