JP6933004B2 - 光学異方体 - Google Patents

光学異方体 Download PDF

Info

Publication number
JP6933004B2
JP6933004B2 JP2017113403A JP2017113403A JP6933004B2 JP 6933004 B2 JP6933004 B2 JP 6933004B2 JP 2017113403 A JP2017113403 A JP 2017113403A JP 2017113403 A JP2017113403 A JP 2017113403A JP 6933004 B2 JP6933004 B2 JP 6933004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
oco
coo
group
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017113403A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018025752A (ja
Inventor
雅弘 堀口
雅弘 堀口
清香 野瀬
清香 野瀬
桑名 康弘
康弘 桑名
浩一 延藤
浩一 延藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp filed Critical DIC Corp
Priority to US15/668,235 priority Critical patent/US10655066B2/en
Publication of JP2018025752A publication Critical patent/JP2018025752A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6933004B2 publication Critical patent/JP6933004B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は光学フィルム、当該光学フィルムを用いた表示装置に関する。
重合性基を有する化合物(重合性化合物)は種々のフィルムの原料として使用される。例えば、重合性化合物を含む重合性組成物を液晶状態で配列させた後、重合させることにより、均一な配向を有するフィルム状の重合体を作製することが可能である。このようにして作製したフィルムは、ディスプレイに必要な偏光板、位相差板等に使用することができる。多くの場合、要求される光学特性、重合速度、溶解性、融点、ガラス転移温度、フィルムの透明性、機械的強度、表面硬度、耐熱性及び耐光性を満たすために、2種類以上の重合性化合物を含む重合性組成物が使用される。その際、使用する重合性化合物には、他の特性に悪影響を及ぼすことなく、重合性組成物に良好な物性をもたらすことが求められる。また、このような重合性組成物にキラル化合物を添加し、重合性組成物をコレステリック液晶状態で配列させた後、重合させることによって、コレステリック構造を有するフィルムを作製することができる。 コレステリック構造を有するフィルムの作製を目的とする場合、広い温度範囲で液晶相として存在でき、かつ高いコレステリック配向性を有する重合性化合物が必要である。また、工業的に重合性液晶組成物を使用する際は、長時間保管しても成分中の重合性化合物が析出することが無いよう、高い保存安定性が求められる。
当該コレステリック構造を有するフィルムを表示装置等の光学フィルムとして使用する場合、配向欠陥が少なく、高温状態に置かれた場合に選択反射波長の変化量が少ないことが求められる。しかしながら、従来知られていた材料は、重合性コレステリック液晶組成物を調製しフィルムを作製した場合に、配向欠陥が生じたり、フィルムを高温下で保管した場合に選択反射波長が大きく変化してしまったりする問題があった(特許文献1、2)。配向欠陥が生じやすかったり選択反射波長が変化しやすかったりするフィルムを、例えばディスプレイに使用した場合、長期間の使用によって画面の明るさが不均一となってしまったり、色味が不自然となってしまったり、目的の光学特性が得られなくなったりしてしまい、ディスプレイ製品の品質を大きく低下させてしまう問題があった。
また、ディスプレイ等の光学補償用に使用される位相差板においては、配向欠陥が少なく、高温状態に置かれた場合に位相差の変化量が少ないことが求められる。しかしながら、従来知られていた材料は、重合性液晶組成物を調製しフィルムを作製した場合に、配向欠陥が生じたり、フィルムを高温下で保管した場合に位相差が大きく変化してしまったりする問題があった(特許文献1、2)。
WO2005/054406A1号公報 WO2016/047648A1号公報
本発明が解決しようとする課題は、配向欠陥が少なく、高温状態に置かれた場合に光学特性の変化が生じにくい光学フィルムを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、特定の化合物に由来する構造単位を含有する光学フィルムの開発に至った。すなわち、本願発明は一般式(I)で表される化合物に由来する構造単位を含有する光学フィルムを提供し、併せて当該光学フィルムを用いた表示装置を提供する。
本願発明の光学フィルムは、配向欠陥が少なく、高温状態に置かれた場合に光学特性の変化が生じにくいことから、表示装置用途の位相差フィルム、選択反射フィルム等として有用である。
本願発明は特定の化合物に由来する構造単位を含有する光学フィルムを提供し、併せて当該光学フィルムを用いた表示装置を提供する。
本願発明の光学フィルムは、下記の一般式(I)で表される化合物に由来する構造単位を含有する。
Figure 0006933004
(式中、Pは下記の式(P−1)から式(P−20)
Figure 0006933004
から選ばれる基を表し、
S1は1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、
Spは炭素原子数1から20のアルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
は−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
k1は0から10の整数を表し、
n11及びn12は各々独立して0から8の整数を表し、
は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、若しくは、Rは下記の式(I−R2)
Figure 0006933004
(式中、Pは上記の式(P−1)から式(P−20)から選ばれる基を表し、
S2は1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、
Spは炭素原子数1から20のアルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
は−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
k2は0から10の整数を表し、
n21及びn22は各々独立して0から8の整数を表す。)
但し、一般式(I)に−O−O−結合は含まない。
一般式(I)において、P及び存在するPは式(P−1)から式(P−20)から選ばれる基を表すが、特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−7)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−15)又は式(P−18)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−8)、式(P−11)又は式(P−13)がより好ましく、式(P−1)、式(P−2)又は式(P−3)がさらに好ましく、式(P−1)又は式(P−2)が特に好ましい。
一般式(I)において、RS1は基中の任意の水素原子がフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。原料の入手容易さ、合成の容易さ、液晶性、配向欠陥の少なさ及び光学特性の安定性の観点から、RS1は基中の任意の水素原子がフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−又は−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、RS1は基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されても良い炭素原子数1から10の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、RS1は基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−によって置換されても良い炭素原子数1から10の直鎖状アルキル基を表すことがさらに好ましく、RS1は炭素原子数1から3の直鎖状アルキル基を表すことがさらにより好ましく、RS1はメチル基を表すことが特に好ましい。
一般式(I)において、Spは炭素原子数1から20のアルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。液晶性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、Spは複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、炭素原子数2から12のアルキレン基を表すことが好ましく、炭素原子数2から10のアルキレン基を表すことがより好ましく、炭素原子数2から8のアルキレン基を表すことがさらに好ましく、炭素原子数2から6のアルキレン基を表すことがさらにより好ましく、炭素原子数2のアルキレン基を表すことが特に好ましい。
一般式(I)において、Xは−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、Xは複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、−O−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、−O−又は単結合を表すことがさらにより好ましく、単結合を表すことが特に好ましい。
一般式(I)において、k1は0から10の整数を表すが、合成の容易さ及び液晶性の観点から、0から5の整数を表すことが好ましく、0から2の整数を表すことがより好ましく、0又は1を表すことがさらに好ましく、硬化収縮の少なさの観点から、1を表すことが特に好ましい。
一般式(I)において、n11及びn12は各々独立して0から8の整数を表すが、原料の入手容易さ、合成の容易さ、液晶性、配向欠陥の少なさ及び光学特性の安定性の観点から、各々独立して0から6の整数を表すことが好ましく、各々独立して0から4の整数を表すことがより好ましく、各々独立して0から2の整数を表すことがさらに好ましく、各々独立して0又は1を表すことが特に好ましい。また、重合性組成物に添加した際の保存安定性を重視する場合には、n11及びn12は各々異なる整数を表すことが好ましい。
一般式(I)において、Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、若しくは、Rは下記の式(I−R2)
Figure 0006933004
で表される基を表す。フィルムにした場合の柔軟性を重視する場合、Rは式(I−R2)で表される基以外の基を表すことが好ましく、フィルムにした場合の機械的強度を重視する場合、Rは式(I−R2)で表される基を表すことが好ましい。
が式(I−R2)で表される基以外の基を表す場合、液晶性及び合成の容易さの観点から、Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表すことが好ましく、Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、若しくは、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−又は−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表すことがより好ましく、Rは水素原子、フッ素原子、塩素原子、若しくは、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことがさらに好ましく、Rは炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
また、Rが式(I−R2)で表される基を表す場合、P、RS2、Sp、X、k2、n21及びn22の好ましい構造は、それぞれ、P、RS1、Sp、X、k1、n11及びn12の採用する好ましい構造と同様である。
一般式(I)において、Mは下記の式(I−M1)で表される基を表す。
Figure 0006933004
及びAは各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良いが、Aが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。合成の容易さ、原料の入手容易さ及び液晶性の観点から、A及びAは、各々独立して無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基を表すことがより好ましく、各々独立して下記の式(A−1)から式(A−13)
Figure 0006933004
から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、さらに屈折率異方性の低さを重視する場合は、各々独立して式(A−1)から式(A−8)、式(A−13)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−5)、式(A−13)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−4)、式(A−13)から選ばれる基を表すことがさらにより好ましく、各々独立して式(A−1)、式(A−2)又は式(A−13)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、若しくは、Lは下記の式(I−RL)
Figure 0006933004
で表される基を表すが、化合物内にLが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。液晶性、合成の容易さの観点から、置換基Lはフッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、置換基Lはフッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、置換基Lはフッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、置換基Lはフッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表すことがさらにより好ましく、置換基Lはフッ素原子、塩素原子、又は、メチル基又はメトキシ基を表すことが特に好ましい。また、Lが式(I−RL)で表される基を表す場合、P、RSL、Sp、X、kL、nL1及びnL2の好ましい構造は、それぞれ、P、RS1、Sp、X、k1、n11及びn12の採用する好ましい構造と同様である。
は−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Zが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。液晶性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、Z及びZは各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHCH−、−CFCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHCH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−又は単結合を表すことがより好ましく、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−又は単結合を表すことがさらに好ましく、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことがさらにより好ましく、−COO−又は−OCO−を表すことが特に好ましい。
m1は0から5の整数を表すが、溶媒への溶解性及び液晶性の観点から、0から4の整数を表すことが好ましく、1から4の整数を表すことがより好ましく、1、2又は4を表すことがさらに好ましく、2又は4を表すことが特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物はキラル化合物であってもよい。その場合、下記の一般式(I−C)
Figure 0006933004
(式中、P、RS1、Sp、X、k1、n11、n12及びMは各々一般式(I)におけるP、RS1、Sp、X、k1、n11、n12及びMと同じ意味を表し、Cは不斉炭素原子を表し、R2Cは水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、若しくは、R2Cは下記の式(I−R2−C)
Figure 0006933004
(式中、P、RS2、Sp、X、k2、n21及びn22は各々一般式(I)におけるP、RS2、Sp、X、k2、n21及びn22と同じ意味を表し、Cは不斉炭素原子を表す。)で表される化合物が好ましい。各基の好ましい構造は上記と同様である。
一般式(I)で表される化合物としては、下記の一般式(I−A)
Figure 0006933004
(式中、P及びMは各々一般式(I)におけるP及びMと同じ意味を表し、Sp11及びX11は各々一般式(I)におけるSp及びXと同じ意味を表し、n111及びn121は各々独立して0又は1を表すが、n111+n121は1を表し、R21は下記の式(I−R2−A)
Figure 0006933004
(式中、Pは一般式(I)におけるPと同じ意味を表し、Sp21及びX21は各々一般式(I)におけるSp及びXと同じ意味を表し、n211及びn221は各々独立して0又は1を表すが、n211+n221は1を表す。)で表される基を表す。)で表される化合物であることが好ましい。重合性組成物に添加した際の保存安定性を特に重視する場合、一般式(I−A)において、n111が0を表し、n121が1を表し、R21が式(I−R2−A)で表される基を表し、n211が1を表し、n221が0を表すことが好ましい。また、合成の容易さ及び原料の入手容易さを重視する場合、一般式(I)で表される化合物としては、下記の一般式(I−A−11)
Figure 0006933004
(式中、P、P、Sp11、Sp21、X11、X21及びMは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP、P、Sp11、Sp21、X11、X21及びMと同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−22)
Figure 0006933004
(式中、P、P、Sp11、Sp21、X11、X21及びMは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP、P、Sp11、Sp21、X11、X21及びMと同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−12)
Figure 0006933004
(式中、P、P、Sp11、Sp21、X11、X21及びMは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP、P、Sp11、Sp21、X11、X21及びMと同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−21)
Figure 0006933004
(式中、P、P、Sp11、Sp21、X11、X21及びMは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP、P、Sp11、Sp21、X11、X21及びMと同じ意味を表す。)で表される化合物との混合物であることが好ましく、下記の一般式(I−A−111)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP及びPと同じ意味を表し、A11、A12及びA21は各々独立して1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Z11及びZ12は各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−221)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP及びPと同じ意味を表し、A11、A12、A21、Z11及びZ12は各々一般式(I−A−111)におけるA11、A12、A21、Z11及びZ12と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−121)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP及びPと同じ意味を表し、A11、A12、A21、Z11及びZ12は各々一般式(I−A−111)におけるA11、A12、A21、Z11及びZ12と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−211)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP及びPと同じ意味を表し、A11、A12、A21、Z11及びZ12は各々一般式(I−A−111)におけるA11、A12、A21、Z11及びZ12と同じ意味を表す。)で表される化合物との混合物若しくは下記の一般式(I−A−112)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP及びPと同じ意味を表し、A11、A12、A13、A14及びA21は各々独立して1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Z11、Z12、Z13及びZ14は各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−222)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP及びPと同じ意味を表し、A11、A12、A13、A14、A21、Z11、Z12、Z13及びZ14は各々一般式(I−A−112)におけるA11、A12、A13、A14、A21、Z11、Z12、Z13及びZ14と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−122)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP及びPと同じ意味を表し、A11、A12、A13、A14、A21、Z11、Z12、Z13及びZ14は各々一般式(I−A−112)におけるA11、A12、A13、A14、A21、Z11、Z12、Z13及びZ14と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−212)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々一般式(I−A)又は一般式(I−R2−A)におけるP及びPと同じ意味を表し、A11、A12、A13、A14、A21、Z11、Z12、Z13及びZ14は各々一般式(I−A−112)におけるA11、A12、A13、A14、A21、Z11、Z12、Z13及びZ14と同じ意味を表す。)で表される化合物との混合物であることがより好ましく、下記の一般式(I−A−1111)
Figure 0006933004
(式中、W及びWは各々独立して水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はフッ素原子を表し、A121は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Z111及びZ121は各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−又は−OCO−を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−2211)
Figure 0006933004
(式中、W、W、A121、Z111及びZ121は各々一般式(I−A−1111)におけるW、W、A121、Z111及びZ121と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−1211)
Figure 0006933004
(式中、W、W、A121、Z111及びZ121は各々一般式(I−A−1111)におけるW、W、A121、Z111及びZ121と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−2111)
Figure 0006933004
(式中、W、W、A121、Z111及びZ121は各々一般式(I−A−1111)におけるW、W、A121、Z111及びZ121と同じ意味を表す。)で表される化合物との混合物若しくは下記の一般式(I−A−1121)
Figure 0006933004
(式中、W及びWは各々独立して水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はフッ素原子を表し、A121及びA141は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Z111、Z121、Z131及びZ141は各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−又は−OCO−を表し、Lはフッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−2221)
Figure 0006933004
(式中、W、W、A121、A141、Z111、Z121、Z131、Z141及びLは各々一般式(I−A−1121)におけるW、W、A121、A141、Z111、Z121、Z131、Z141及びLと同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−1221)
Figure 0006933004
(式中、W、W、A121、A141、Z111、Z121、Z131、Z141及びLは各々一般式(I−A−1121)におけるW、W、A121、A141、Z111、Z121、Z131、Z141及びLと同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−2121)
Figure 0006933004
(式中、W、W、A121、A141、Z111、Z121、Z131、Z141及びLは各々一般式(I−A−1121)におけるW、W、A121、A141、Z111、Z121、Z131、Z141及びLと同じ意味を表す。)で表される化合物との混合物であることがさらに好ましく、下記の一般式(I−A−11111)
Figure 0006933004
(式中、W11及びW21は各々独立して水素原子又はメチル基を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−22111)
Figure 0006933004
(式中、W11及びW21は各々一般式(I−A−11111)におけるW11及びW21と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−12111)
Figure 0006933004
(式中、W11及びW21は各々一般式(I−A−1111)におけるW11及びW21と同じ意味を表す。)で表される化合物との混合物若しくは下記の一般式(I−A−11211)
Figure 0006933004
(式中、W11及びW21は各々独立して水素原子又はメチル基を表し、L11はフッ素原子、塩素原子、又は、メチル基又はメトキシ基を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−22211)
Figure 0006933004
(式中、W11、W21及びL11は各々一般式(I−A−11211)におけるW11、W21及びL11と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−12211)
Figure 0006933004
(式中、W11、W21及びL11は各々一般式(I−A−11211)におけるW11、W21及びL11と同じ意味を表す。)で表される化合物と、下記の一般式(I−A−21211)
Figure 0006933004
(式中、W11、W21及びL11は各々一般式(I−A−11211)におけるW11、W21及びL11と同じ意味を表す。)で表される化合物との混合物であることが特に好ましい。
また、液晶性の観点から、一般式(I)で表される化合物に含まれる1,4−シクロヘキシレン基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基及びデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基はシス体及びトランス体のいずれか一方のみであっても、両方の混合物であっても良いが、液晶性の観点からトランス体が主成分であることが好ましく、トランス体のみであることが特に好ましい。以下の化合物においても同様である。
本願発明の光学フィルムは、ネマチック相、スメクチック相、キラルスメクチック相又はコレステリック相構造を有することが好ましく、キラルスメクチック相又はコレステリック相構造を有することがより好ましく、コレステリック相構造を有することが特に好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物は1種又は2種以上用いても良いが、光学フィルムを製造する際に使用する当該重合性化合物の合計含有量は、光学フィルムを製造する際に使用する重合性化合物の合計量のうち、1〜99質量%含有することが好ましく、10〜90質量%含有することがより好ましく、20〜80質量%含有することが特に好ましい。得られる光学フィルムの配向性を重視する場合には上限値を80質量%以下とすることが好ましく、70質量%以下とすることがより好ましく、60質量%以下とすることが特に好ましい。また、液晶組成物の保存安定性を重視する場合には下限値を20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上とすることがより好ましく、40質量%以上とすることが特に好ましい。また、一般式(I)で表される化合物がキラル化合物である場合、光学フィルムを製造する際に使用する一般式(I)で表されるキラル化合物の合計含有量は、光学フィルムを製造する際に使用する重合性化合物の合計量のうち、0.1〜80質量%含有することが好ましく、1〜70質量%含有することがより好ましく、5〜50質量%含有することが特に好ましい。
本願発明の光学フィルムの材料として、一般式(I)で表される化合物以外に他の化合物を添加しても構わない。一般式(I)で表される化合物と混合して使用される他の重合性化合物としては、下記の一般式(II)
Figure 0006933004
(式中、P及びPは各々独立してラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合によって重合する基を表し、
Sp及びSpは各々独立してスペーサー基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
及びXは各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
k3及びk4は各々独立して0から10の整数を表し、
及びAは各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良いが、Aが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
は−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Zが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
m2は0から5の整数を表す。)で表される化合物が好ましい。ただし、一般式(II)で表される化合物には一般式(I)で表される化合物を含まない。
一般式(II)において、P及びPは各々独立してラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合により重合する基を表すが、各々独立して上記の式(P−1)から式(P−20)から選ばれる基を表すことが好ましい。特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−7)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−15)又は式(P−18)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−8)、式(P−11)又は式(P−13)がより好ましく、式(P−1)、式(P−2)又は式(P−3)がさらに好ましく、式(P−1)又は式(P−2)が特に好ましい。
一般式(II)において、Sp及びSpはそれぞれ独立してスペーサー基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、液晶性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、Sp及びSpは複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数1から20のアルキレン基を表すことが好ましく、Sp及びSpは複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数1から20のアルキレン基を表すことがより好ましく、Sp及びSpは複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は−OCO−O−に置き換えられても良い炭素原子数1から20の直鎖状アルキレン基を表すことがさらに好ましく、Sp及びSpは複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−に置き換えられても良い炭素原子数1から12の直鎖状アルキレン基を表すことがさらにより好ましく、Sp及びSpは複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して炭素原子数1から12の直鎖状アルキレン基を表すことが特に好ましい。
一般式(II)において、X及びXは各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、X及びXは複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、各々独立して−O−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、各々独立して−O−又は単結合を表すことがさらにより好ましく、それぞれ−O−を表すことが特に好ましい。
一般式(II)において、k3及びk4は各々独立して0から10の整数を表すが、合成の容易さ及び液晶性の観点から、各々独立して0から5の整数を表すことが好ましく、各々独立して0から2の整数を表すことがより好ましく、各々独立して0又は1を表すことがさらに好ましく、フィルムにした場合の硬化収縮の少なさの観点から、各々1を表すことが特に好ましい。
ただし、一般式(II)において、P−(Sp−Xk3−及び−(X−Spk4−Pには−O−O−結合を含まない。
一般式(II)において、A、A、Z及びm2の好ましい構造は、それぞれ、一般式(I)におけるA、A、Z及びm1の採用する好ましい構造と同様である。また、Lの好ましい構造は上記と同様である。
一般式(II)で表される化合物としては、下記の一般式(II−A)
Figure 0006933004
(式中、P、P、Sp、Sp、X、X、k3及びk4は各々一般式(II)におけるP、P、Sp、Sp、X、X、k3及びk4と同じ意味を表し、A31、A32及びA41は各々独立して1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Z21及びZ22は各々独立して−OCH−、−CHO−、−CHCH−、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−又は単結合を表す。)で表される化合物が好ましく、下記の一般式(II−A−1)
Figure 0006933004
(式中、P、P、Sp、Sp、X、X、k3及びk4は各々一般式(II)におけるP、P、Sp、Sp、X、X、k3及びk4と同じ意味を表し、A321は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Z211及びZ221は各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−又は単結合を表し、rは0から4の整数を表す。)で表される化合物がより好ましく、下記の一般式(II−A−11)
Figure 0006933004
(式中、P、P、Sp、Sp、X、X、k3及びk4は各々一般式(II)におけるP、P、Sp、Sp、X、X、k3及びk4と同じ意味を表し、rは0から4の整数を表す。)で表される化合物がさらに好ましく、下記の一般式(II−A−111)
Figure 0006933004
(式中、W及びWは各々独立して水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はフッ素原子を表し、k31及びk41は2から10の整数を表す。)で表される化合物が特に好ましい。
上記一般式(II)で表される化合物、より好ましくは一般式(II−A)で表される化合物、さらに好ましくは一般式(II−A−11)で表される化合物、特に好ましくは一般式(II−A−111)で表される化合物は1種又は2種以上用いても良いが、光学フィルムを製造する際に使用する当該重合性化合物の合計含有量は、光学フィルムを製造する際に使用する重合性化合物の合計量のうち、1〜99質量%含有することが好ましく、10〜90質量%含有することがより好ましく、20〜80質量%含有することが特に好ましい。得られる光学フィルムの配向性を重視する場合には下限値を20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上とすることがより好ましく、40質量%以上とすることが特に好ましい。また、液晶組成物の保存安定性を重視する場合には上限値を80質量%以下とすることが好ましく、70質量%以下とすることがより好ましく、60質量%以下とすることが特に好ましい。
その他の一般式(II)で表される化合物として、コレステリック配向性、液晶相温度範囲、フィルムの表面硬度等を調整する目的で下記の式(X−1−1)から式(X−1−3)
Figure 0006933004
(式中、W101及びW102は各々独立して水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はフッ素原子を表し、k101及びk102は2から10の整数を表す。)で表される化合物を添加することもできる。
また、その他の化合物として下記の式(X−1−4)から式(X−1−7)
Figure 0006933004
(式中、W101及びW102は各々独立して水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はフッ素原子を表し、k101及びk102は2から10の整数を表し、R101は水素原子、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数1から10のアルコキシ基を表す。)で表される化合物が好ましい。
本発明の光学フィルムには、さらにキラル化合物を用いて製造しても良い。キラル化合物は1種又は2種以上用いても良いが、光学フィルムを製造する際に使用するキラル化合物の合計含有量は、光学フィルムを製造する際に使用する重合性化合物の合計量1に対し、0.1〜30質量%含有することが好ましく、1〜20質量%含有することがより好ましく、5〜10質量%含有することが特に好ましい。
キラル化合物としてはイソソルビド構造又はビナフチル構造を有するキラル化合物が好ましく、下記の式(X−2−1)から式(X−2−3)
Figure 0006933004
(式中、Lは一般式(I)におけるLと同じ意味を表し、rは0から4の整数を表し、tは0から2の整数を表し、A101、A102、A103及びA104は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、Z101、Z102、Z103、Z104、Z105及びZ106は各々独立して−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−又は単結合を表し、m101、m102、m103及びm104は0から5の整数を表し、B101は1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、若しくはB101は1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数1から20のアルキレン基を表し、R102、R103、R104及びR105は各々独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、又は、基中の任意の水素原子がフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、若しくは、R102、R103、R104及びR105は各々独立してP101−(Sp101−X101k101−で表される基(式中、P101はラジカル重合、カチオン重合又はアニオン重合によって重合する基を表し、Sp101はスペーサー基を表すが、Sp101が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、X101は−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、X101が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、k101は0から10の整数を表す。)を表す。)で表される化合物が好ましく、より具体的には下記の式(X−2−1−1)から式(X−2−3−2)
Figure 0006933004
Figure 0006933004
(式中、Lは一般式(I)におけるLと同じ意味を表し、rは0から4の整数を表し、W103及びW104は各々独立して水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はフッ素原子を表し、k103及びk104は2から10の整数を表し、R106及びR107は水素原子、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数1から10のアルコキシ基を表し、R108及びR109は炭素原子数1から10のアルキル基を表す。)で表される化合物がより好ましい。
本願発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物には、当該組成物の液晶性を大きく損なわない程度に、液晶性を示さない重合性化合物を添加することも可能である。具体的には、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識される化合物であれば特に制限なく使用可能である。具体例として例えば「光硬化技術データブック、材料編(モノマー,オリゴマー,光重合開始剤)」(市村國宏、加藤清視監修、テクノネット社)記載のものが挙げられる。
また、本願発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物光重合開始剤を使用しなくても重合させることが可能であるが、目的により光重合開始剤を添加しても構わない。その場合は光重合開始剤の濃度は、光学フィルムを製造する際に使用する重合性化合物の合計量100質量部に対し0.1質量部から15質量部が好ましく、0.2質量部から10質量部がより好ましく、0.4質量部から8質量部がさらに好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。光重合開始剤の具体例としては2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907)、安息香酸[1−[4−(フェニルチオ)ベンゾイル]ヘプチリデン]アミノ(IRGACURE OXE 01)等が挙げられる。熱重合開始剤としては、アゾ化合物、過酸化物等が挙げられる。熱重合開始剤の具体例としては2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)等が挙げられる。また、1種類の重合開始剤を用いても良く、2種類以上の重合開始剤を併用して用いても良い。
また、本発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン類、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、光学フィルムを製造する際に使用する重合性化合物の合計量100質量部に対して0.005質量部から1質量部の範囲が好ましく、0.02質量部から0.8質量部がより好ましく、0.03質量部から0.5質量部がさらに好ましい。また、1種類の安定剤を用いても良く、2種類以上の安定剤を併用して用いても良い。安定剤としては、具体的には式(X−13−1)から式(X−13−35)
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
(式中、nは0から20の整数を表す。)で表される化合物が好ましい。
また、本願発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物にはフィルム類、光学素子類、機能性顔料類、医薬品類、化粧品類、コーティング剤類、合成樹脂類等の用途に利用する場合には、その目的に応じて金属、金属錯体、染料、顔料、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物等を添加することもできる。
本願発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物を重合することにより得られるポリマーは種々の用途に利用できる。例えば、本願発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物を、配向させずに重合することにより得られるポリマーは、光散乱板、偏光解消板、モアレ縞防止板として利用可能である。また、配向させた後に重合することにより得られるポリマーは、光学異方性を有しており有用である。このような光学異方体は、例えば、本願発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物を、布等でラビング処理した基板、有機薄膜を形成した基板又はSiOを斜方蒸着した配向膜を有する基板に担持させるか、基板間に挟持させた後、当該重合性組成物を重合することによって製造することができる。
重合性組成物を基板上に担持させる際の方法としては、スピンコーティング、ダイコーティング、エクストルージョンコーティング、ロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、ディッピング、プリント法等を挙げることができる。またコーティングの際、重合性液晶組成物に有機溶媒を添加しても良い。有機溶媒としては、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、非プロトン性溶媒等を使用することができるが、例えば炭化水素系溶媒としてはトルエン又はヘキサンを、ハロゲン化炭化水素系溶媒としては塩化メチレンを、エーテル系溶媒としてはテトラヒドロフラン、アセトキシ−2−エトキシエタン又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、アルコール系溶媒としてはメタノール、エタノール又はイソプロパノールを、ケトン系溶媒としてはアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチルラクトン又はN−メチルピロリジノン類を、エステル系溶媒としては酢酸エチル又はセロソルブを、非プロトン性溶媒としてはジメチルホルムアミド又はアセトニトリルを挙げることができる。これらは単独でも、組み合わせて用いても良く、その蒸気圧と重合性組成物の溶解性を考慮し、適宜選択すれば良い。添加した有機溶媒を揮発させる方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥を用いることができる。重合性液晶材料の塗布性をさらに向上させるためには、基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けることや、重合性液晶材料にレベリング剤を添加する事も有効である。基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設ける方法は、重合性液晶材料を重合することにより得られるポリマーと基板との密着性を向上させるために有効である。
上記以外の配向処理としては、液晶材料の流動配向の利用、電場又は磁場の利用を挙げることができる。これらの配向手段は単独で用いても、また組み合わせて用いても良い。さらに、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。基板の形状としては、平板の他に、曲面を構成部分として有していても良い。基板を構成する材料は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。基板の材料となる有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、また、無機材料としては、例えば、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
本願発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物を重合させる際、迅速に重合が進行することが望ましいため、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することにより重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良く、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性を有していなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、さらに活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。また、照射時の温度は、本発明の光学フィルムを作製する際に用いる重合性組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって光学異方体を製造しようとする場合には、意図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り室温に近い温度、即ち、典型的には25℃での温度で重合させることが好ましい。活性エネルギー線の強度は、0.1mW/cm〜2W/cmが好ましい。強度が0.1mW/cm以下の場合、光重合を完了させるのに多大な時間が必要になり生産性が悪化してしまい、2W/cm以上の場合、重合性晶化合物又は重合性組成物が劣化してしまう危険がある。
重合によって得られた光学異方体は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は50〜250℃の範囲であることが好ましく、熱処理時間は30秒〜12時間の範囲であることが好ましい。
このような方法によって製造される当該光学異方体は、基板から剥離して単体で用いても、剥離せずに用いても良い。また、得られた光学異方体を積層しても、他の基板に貼り合わせて用いてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に記述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。各工程において酸素及び/又は水分に不安定な物質を取り扱う際は、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス中で作業を行うことが好ましい。通常の後処理とは、反応液から目的の化合物を得るために行う作業であり、反応のクエンチ、分液・抽出、中和、洗浄、乾燥、濃縮等の当業者間において通常行われている作業を意味する。
(合成例1)式(A−1−1)から式(A−1−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−1)の製造
Figure 0006933004
反応容器に式(A−1−a)で表される化合物(混合物)5.0g、無水コハク酸4.2g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.5g、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール25mg、ジクロロメタン40mLを加え40℃で12時間加熱撹拌した。冷却し水40mLを加え室温で1時間撹拌した。分液処理した後、5%塩酸及び飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を留去することにより、式(A−1−b)で表される化合物(混合物)8.4gを得た。
反応容器に式(A−1−b)で表される化合物(混合物)8.4g、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール42mg、酢酸エチル24mL、N,N−ジメチルアセトアミド8mLを加えた。5℃に冷却し塩化チオニル4.6gを滴下し5℃で1時間撹拌した。2−(4−ヒドロキシフェニル)エタノール5.0gをN,N−ジメチルアセトアミド25mLに溶解させた溶液を滴下し室温で12時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した後、5%塩酸、水及び食塩水で順次で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を留去することにより、式(A−1−c)で表される化合物(混合物)12.1gを得た。
反応容器にtrans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸1.0g、メタンスルホン酸クロリド1.3g、テトラヒドロフラン5mL、N,N−ジメチルアセトアミド5mLを加えた。トリエチルアミン1.2gを滴下し室温で2時間撹拌した。式(A−1−c)で表される化合物(混合物)4.1gと2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール20mgをテトラヒドロフラン12mLに溶解させた溶液を滴下した。トリエチルアミン1.2gを滴下し室温で12時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、5%塩酸及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再結晶(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行い、式(A−1)で表される化合物(混合物)を得た。
LCMS:m/z 837[M+1]
(合成例2)式(A−2−1)から式(A−2−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−2)の製造
Figure 0006933004
合成例1において式(A−1−a)で表される化合物(混合物)を式(A−2−a)で表される化合物(混合物)に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−2−b)で表される化合物(混合物)を製造した。
窒素雰囲気下、反応容器に式(A−2−b)で表される化合物(混合物)3.0g、4−テトラヒドロピラニルオキシフェノール2.4g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.1g、ジクロロメタン30mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド1.7gを滴下し室温で8時間撹拌した。1%塩酸、水及び食塩水で洗浄した後、カラムクロマトグラフィー(アルミナ、ジクロロメタン)により精製を行い、式(A−2−c)で表される化合物(混合物)4.1gを得た。
反応容器に式(A−2−c)で表される化合物(混合物)4.1g、テトラヒドロフラン20mL、メタノール20mLを加えた。濃塩酸0.2mLを加え室温で8時間撹拌した。酢酸エチルで希釈した後、水及び食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)により精製を行い、式(A−2−d)で表される化合物(混合物)3.0gを得た。
合成例1において式(A−1−c)で表される化合物(混合物)を式(A−2−d)で表される化合物(混合物)に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−2)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 809[M+1]
(合成例3)式(A−3−1)から式(A−3−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−3)の製造
Figure 0006933004
窒素雰囲気下、反応容器に式(A−3−a)で表される化合物20.0g、ジイソプロピルエチルアミン14.3g、ジクロロメタン200mLを加えた。氷冷しながら塩化アクリロイル10.0gを滴下し室温で6時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、分液処理した後、メタノールと水の混合溶媒及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)により精製を行い、式(A−3−b)で表される化合物(混合物)11.5gを得た。
合成例2において式(A−2−a)で表される化合物(混合物)を式(A−3−b)で表される化合物(混合物)に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−3)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 809[M+1]
(合成例4)式(A−4)で表される化合物の製造
Figure 0006933004
反応容器に式(A−4−a)で表される化合物5.0g、3−クロロプロパノール2.4g、炭酸カリウム5.3g、N,N−ジメチルホルムアミド40mLを加え、90℃で12時間加熱撹拌した。冷却し水に注いだ後、酢酸エチルで抽出した。水及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(アルミナ、酢酸エチル)により精製を行い、式(A−4−b)で表される化合物5.2gを得た。
合成例3において式(A−3−a)で表される化合物を式(A−4−c)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−4)で表される化合物を製造した。
LCMS:m/z 925[M+1]
(合成例5)式(A−5−1)から式(A−5−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−5)の製造
Figure 0006933004
合成例3において式(A−3−a)で表される化合物を式(A−5−a)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−5−c)で表される化合物(混合物)を製造した。
窒素雰囲気下、反応容器に式(A−5−d)で表される化合物5.0g、式(A−5−e)で表される化合物3.5g、炭酸カリウム3.9g、エタノール50mL、水30mL、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.4gを加え12時間加熱還流させた。冷却した後、酢酸エチルで希釈し、5%塩酸、水及び食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(アルミナ、酢酸エチル)及び再結晶(トルエン/エタノール)により精製を行い、式(A−5−f)で表される化合物4.3gを得た。
合成例1において式(A−1−b)で表される化合物(混合物)を式(A−5−c)で表される化合物(混合物)に、2−(4−ヒドロキシフェニル)エタノールを式(A−5−f)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−5)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 947[M+1]
(合成例6)式(A−6−1)から式(A−6−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−6)の製造
Figure 0006933004
合成例3において式(A−3−a)で表される化合物を式(A−6−a)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−6−c)で表される化合物(混合物)を製造した。
合成例1において式(A−1−b)で表される化合物を式(A−6−c)で表される化合物(混合物)に、2−(4−ヒドロキシフェニル)エタノールをtrans−4−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサノールに置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−6−d)で表される化合物(混合物)を製造した。
反応容器にtrans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸9.0g、メタンスルホン酸クロリド2.0g、テトラヒドロフラン20mL、N,N−ジメチルアセトアミド20mLを加えた。トリエチルアミン1.8gを滴下し室温で2時間撹拌した。式(A−6−d)で表される化合物(混合物)6.3gと2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール20mgをテトラヒドロフラン12mLに溶解させた溶液を滴下した。N,N−ジメチルアミノピリジン0.6gを加えた後トリエチルアミン1.8gを滴下し室温で12時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、5%塩酸及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)及び再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)により精製を行い、式(A−6−e)で表される化合物(混合物)6.8gを得た。
反応容器に式(A−6−e)で表される化合物(混合物)6.8g、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール7mg、酢酸エチル35mL、N,N−ジメチルアセトアミド14mLを加えた。5℃に冷却し塩化チオニル2.7gを滴下し5℃で1時間撹拌した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン2.0gを滴下した。2−メチル−1,4−ヒドロキノン0.9gをテトラヒドロフラン5mLに溶解させた溶液及びN,N−ジメチルアミノピリジン0.2gを加えた。5℃でN,N−ジイソプロピルエチルアミン4.7gを滴下し室温で5時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した後、5%塩酸、水及び食塩水で順次で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再結晶(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行い、式(A−6)で表される化合物(混合物)6.9gを得た。
LCMS:m/z 1193[M+1]
(合成例7)式(A−7−1)から式(A−7−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−7)の製造
Figure 0006933004
合成例6において式(A−6−d)で表される化合物(混合物)を式(A−7−a)で表される化合物(混合物)に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−7)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 1097[M+1]
(合成例8)式(A−8−1)から式(A−8−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−8)の製造
Figure 0006933004
合成例1において2−(4−ヒドロキシフェニル)エタノールを1,4−ブタンジオールに置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−8−b)で表される化合物(混合物)を製造した。
合成例6において式(A−6−d)で表される化合物(混合物)を式(A−8−b)で表される化合物(混合物)に、2−メチル−1,4−ヒドロキノンを2−アセチル−1,4−ヒドロキノンに置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−8)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 1029[M+1]
(合成例9)式(A−9−1)から式(A−9−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−9)の製造
Figure 0006933004
合成例3において式(A−3−a)で表される化合物を式(A−9−a)で表される化合物に、4−テトラヒドロピラニルオキシフェノールを4−ヒドロキシベンズアルデヒドに置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−9−d)で表される化合物(混合物)を製造した。
反応容器に式(A−9−d)で表される化合物(混合物)5.0g、メタノール20mL、リン酸二水素ナトリウム二水和物1.6gを水20mLに溶解させた水溶液、30%過酸化水素水2.3gを加えた。亜塩素酸ナトリウム1.5gを水15mLに溶解させた水溶液を滴下し50℃で10時間加熱撹拌した。冷却し水を加え酢酸エチルで抽出した。5%塩酸及び食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させ溶媒を留去することによって式(A−9−e)で表される化合物(混合物)4.2gを得た。
合成例1において式(A−1−c)で表される化合物(混合物)を4,4’−ジヒドロキシビフェニルに、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を式(A−9−e)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−9)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 963[M+1]
(合成例10)式(A−10−1)から式(A−10−3)で表される化合物によって構成される混合物(A−10)の製造
Figure 0006933004
合成例6において式(A−6−a)で表される化合物を式(A−10−a)で表される化合物に、塩化アクリロイルを塩化メタクリロイルに、trans−4−(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサノールをエチレングリコールに、2−メチル−1,4−ヒドロキノンを2,5−ジヒドロキシ安息香酸メチルに置き換えた以外は同様の方法によって、式(A−10)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 1077[M+1]
(合成例11)式(B−1−1)及び式(B−1−2)で表される化合物によって構成される混合物(B−1)の製造
Figure 0006933004
反応容器にtrans−4−(trans−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸3.0g、メタンスルホン酸クロリド1.4g、テトラヒドロフラン20mL、N,N−ジメチルアセトアミド20mLを加えた。トリエチルアミン1.3gを滴下し室温で2時間撹拌した。式(B−1−a)で表される化合物(混合物)4.2gと2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール20mgをテトラヒドロフラン12mLに溶解させた溶液を滴下した。N,N−ジメチルアミノピリジン0.6gを加えた後トリエチルアミン1.5gを滴下し室温で12時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、5%塩酸及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再結晶(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行い、式(B−1)で表される化合物(混合物)4.9gを得た。
LCMS:m/z 585[M+1]
(合成例12)式(B−2−1)及び式(B−2−2)で表される化合物によって構成される混合物(B−2)の製造
Figure 0006933004
合成例6において式(A−6−d)で表される化合物を式(B−2−a)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(B−2−b)で表される化合物(混合物)を製造した。
反応容器に式(B−2−b)で表される化合物(混合物)5.0g、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール7mg、酢酸エチル35mL、N,N−ジメチルアセトアミド14mLを加えた。5℃に冷却し塩化チオニル1.5gを滴下し5℃で1時間撹拌した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン2.0gを滴下した。4−(trans−4−ペンチルシクロヘキシル)フェノール2.5gをテトラヒドロフラン5mLに溶解させた溶液及びN,N−ジメチルアミノピリジン0.2gを加えた。5℃でN,N−ジイソプロピルエチルアミン4.7gを滴下し室温で5時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した後、5%塩酸、水及び食塩水で順次で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再結晶(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行い、式(B−2)で表される化合物(混合物)5.9gを得た。
LCMS:m/z 719[M+1]
(合成例13)式(B−3−1)及び式(B−3−2)で表される化合物によって構成される混合物(B−3)の製造
Figure 0006933004
合成例9において式(A−9−c)で表される化合物(混合物)を式(B−3−a)で表される化合物(混合物)に置き換えた以外は同様の方法によって、式(B−3−c)で表される化合物(混合物)を製造した。
特開2013−253041号公報に記載の方法によって、式(B−3−d)で表される化合物を製造した。
合成例12において式(B−2−b)で表される化合物(混合物)を式(B−3−c)で表される化合物(混合物)に、4−(trans−4−ペンチルシクロヘキシル)フェノールを式(B−3−d)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(B−3)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 625[M+1]
(合成例14)式(B−4−1)及び式(B−4−2)で表される化合物によって構成される混合物(B−4)の製造
Figure 0006933004
反応容器に式(B−4−a)で表される化合物5.0g、3−クロロプロパノール4.6g、炭酸カリウム8.5g、N,N−ジメチルホルムアミド50mLを加え90℃で12時間加熱撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)により精製を行い、式(B−4−b)で表される化合物5.9gを得た。
合成例4において式(A−4−c)で表される化合物(混合物)を式(B−4−c)で表される化合物(混合物)に、式(A−4−b)で表される化合物を式(B−4−b)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(B−4−f)で表される化合物(混合物)を製造した。
合成例13において式(B−3−b)で表される化合物(混合物)を式(B−4−f)で表される化合物(混合物)に、式(B−3−d)で表される化合物を4−シアノ−4’−ヒドロキシビフェニルに置き換えた以外は同様の方法によって、式(B−4)で表される化合物(混合物)を製造した。
LCMS:m/z 628[M+1]
(合成例15)式(B−5−1)及び式(B−5−2)で表される化合物によって構成される混合物(B−5)の製造
Figure 0006933004
合成例12において式(B−2−a)で表される化合物(混合物)をtrans−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸tert−ブチルに、trans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸をtrans−4−(trans−4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸に置き換えた以外は同様の方法によって、式(B−5−b)で表される化合物を製造した。
反応容器に式(B−5−b)で表される化合物5.0g、ジクロロメタン25mL、ギ酸25mLを加え40℃で10時間加熱撹拌した。溶媒を留去しジイソプロピルエーテルで分散洗浄することによって式(B−5−c)で表される化合物3.9gを得た。
合成例11においてtrans−4−(trans−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸を式(B−5−c)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(B−5)で表される化合物を製造した。
LCMS:m/z 697[M+1]
(合成例16)式(B−6−1)及び式(B−6−2)で表される化合物によって構成される混合物(B−6)の製造
Figure 0006933004
特開平11−147853号公報に記載の方法によって、式(B−6−b)で表される化合物を製造した。合成例9において式(A−9−c)で表される化合物を式(B−6−a)で表される化合物に、4−ヒドロキシベンズアルデヒドを式(B−6−b)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(B−6)で表される化合物を製造した。
LCMS:m/z 543[M+1]
(合成例17)式(C−1)で表される化合物の製造
Figure 0006933004
合成例1において式(A−1−a)で表される化合物を式(C−1−a)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(C−1−d)で表される化合物を製造した。
反応容器に式(C−1−d)で表される化合物5.0g、テトラヒドロフラン20mL、メタノール20mL、濃塩酸0.2mLを加え室温で8時間撹拌した。酢酸エチルで希釈した後、水及び食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)により精製を行い、式(C−1−e)で表される化合物3.7gを得た。
窒素雰囲気下、反応容器に式(C−1−e)で表される化合物3.7g、ジイソプロピルエチルアミン1.6g、ジクロロメタン40mLを加えた。氷冷しながら塩化アクリロイル1.0gを滴下し室温で6時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、分液処理した後、1%塩酸及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再結晶(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行い、式(C−1)で表される化合物2.9gを得た。
LCMS:m/z 837[M+1]
(合成例18)式(C−2)で表される化合物の製造
Figure 0006933004
合成例17において式(C−1−a)で表される化合物を式(C−2−a)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(C−2)で表される化合物を製造した。
LCMS:m/z 837[M+1]
(合成例19)式(C−3)で表される化合物の製造
Figure 0006933004
窒素雰囲気下、反応容器に式(C−3−a)で表される化合物5.0g、ジイソプロピルエチルアミン6.0g、ジクロロメタン40mLを加えた。氷冷しながら塩化アクリロイル3.1gを滴下し室温で6時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、分液処理した後、1%塩酸及び食塩水で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)により精製を行い、式(C−3−b)で表される化合物5.3gを得た。
反応容器に式(C−3−b)で表される化合物5.3g、テトラヒドロフラン20mL、メタノール20mL、濃塩酸0.2mLを加え室温で8時間撹拌した。酢酸エチルで希釈した後、水及び食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)により精製を行い、式(C−3−c)で表される化合物2.9gを得た。
合成例1において式(A−1−a)で表される化合物(混合物)を式(C−3−c)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(C−3)で表される化合物を製造した。
LCMS:m/z 837[M+1]
(合成例20)式(C−4)で表される化合物の製造
Figure 0006933004
合成例19において式(C−3−a)で表される化合物を式(C−4−a)で表される化合物に置き換えた以外は同様の方法によって、式(C−4)で表される化合物を製造した。
LCMS:m/z 837[M+1]
(合成例21)式(A−11−1)から式(A−11−4)で表される化合物によって構成される混合物(A−11)の製造
Figure 0006933004
合成例7と同様の方法によって、式(A−11−a)で表される化合物(混合物)を製造した。
反応容器に式(A−11−a)で表される化合物(混合物)5.0g、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール7mg、酢酸エチル35mL、N,N−ジメチルアセトアミド14mLを加えた。5℃に冷却し塩化チオニル1.4gを滴下し5℃で1時間撹拌した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン2.0gを滴下した。トリメチルヒドロキノン0.8gをテトラヒドロフラン5mLに溶解させた溶液及びN,N−ジメチルアミノピリジン0.2gを加えた。5℃でN,N−ジイソプロピルエチルアミン4.7gを滴下し室温で5時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した後、5%塩酸、水及び食塩水で順次で順次洗浄した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)及び再結晶(ジクロロメタン/メタノール)により精製を行い、式(A−11)で表される化合物(混合物)4.5gを得た。
LCMS:m/z 1125[M+1]
(実施例1〜156、比較例1〜16)
合成例1から合成例21記載の式(A−1)から式(C−4)で表される化合物及び/又は混合物、特許文献1に記載の化合物(R−1)、特許文献2に記載の化合物(R−2)を評価対象とした。
Figure 0006933004
その他の2官能重合性化合物として、下記の式(D−1)から式(D−12)で表される化合物を、その他の単官能重合性化合物として、下記の式(E−1)から式(E−8)で表される化合物を、その他のキラル化合物として、下記の式(F−1)から式(F−3)、式(F−5)から式(F−7)で表される化合物及び化合物(F−4)としてLC756(BASF社製)を、その他の添加剤として、下記の式(G−1)から式(G−3)で表される化合物及び化合物(G−4)としてポリプロピレン(重量平均分子量1275)を使用した。
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
撹拌装置を備えた遮光反応装置に、下表に記載の組成比で上記の式(A−1−1)から式(F−7)で表される化合物及び/又は混合物を添加した各組成物100部、メチルエチルケトン300部、シクロヘキサノン100部、p−メトキシフェノール0.1部、IRGACURE819(BASF社製)2部、及び、下記の式(G−1)から式(G−3)で表される化合物又は化合物(G−4)としてポリプロピレン(重量平均分子量1275)を下表に記載の重量部添加し、50℃で1時間加熱撹拌することによって、実施例1〜156、比較例1〜16に用いる重合性組成物の塗布液をそれぞれ得た。
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
ラビング処理したPET上に、重合性組成物の塗布液を室温でバーコーター#4を使用して塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、UV照射(500mJ/cm)を行った。得られたフィルムについて、偏光顕微鏡観察によって配向欠陥を評価した。塗布膜を縦10マス×横10マス、計100マスの領域に区分し、配向欠陥の生じたマス目の数をカウントした。値が小さいほど、配向欠陥が少ないことを意味する。結果を下表に示す。
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
表より、本願発明の光学フィルムは比較例の光学フィルムと比較し、配向欠陥が少ないことがわかる。次に、各光学フィルムに対し120℃で5時間加熱処理を行った。実施例1から実施例48及び比較例1から比較例4で得られたコレステリック配向を有する光学フィルムについて、加熱処理前後における選択反射波長の中心値の変化量の絶対値を計測した。また、実施例49から実施例78及び比較例5から比較例8で得られたホモジニアス配向を有する光学フィルムについて、加熱処理前後における位相差Reの変化量の絶対値を測定した。結果を下表に示す。
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
Figure 0006933004
表より、本願発明の光学フィルムは比較例の光学フィルムと比較し、加熱処理後の選択反射波長の変化量又は位相差の変化量が少ないことがわかる。以上の結果から、本願発明の光学フィルムは配向欠陥が少なく、高温状態に置かれた場合に光学特性の変化が生じにくいことから、表示装置用途の位相差フィルム、選択反射フィルム等として有用である。

Claims (5)

  1. 下記の一般式(I−A−111)
    Figure 0006933004
    (式中、P 及びP は下記の式(P−1)から式(P−20)
    Figure 0006933004
    から選ばれる基を表し、
    11 、A 12 及びA 21 は各々独立して1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基Lによって置換されても良く、
    Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、若しくは、Lは下記の式(I−RL)
    Figure 0006933004
    (式中、Pは上記の式(P−1)から式(P−20)から選ばれる基を表し、RSLは1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Spは炭素原子数1から20のアルキレン基を表すが、Spが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Xは−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、kLは0から10の整数を表し、nL1及びnL2は各々独立して0から8の整数を表す。)で表される基を表すが、化合物内にLが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
    11 及びZ 12 は各々独立して−OCH −、−CH O−、−CH CH −、−COO−、−OCO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH CH −、−OCO−CH CH −、−CH CH −COO−、−CH CH −OCO−又は単結合を表す。)で表される化合物に由来する構造単位と、下記の一般式(I−A−221)
    Figure 0006933004
    (式中、P 及びP は各々一般式(I−A−111)におけるP 及びP と同じ意味を表し、A 11 、A 12 、A 21 、Z 11 及びZ 12 は各々一般式(I−A−111)におけるA 11 、A 12 、A 21 、Z 11 及びZ 12 と同じ意味を表す。)で表される化合物に由来する構造単位と、下記の一般式(I−A−121)
    Figure 0006933004
    (式中、P 及びP は各々一般式(I−A−111)におけるP 及びP と同じ意味を表し、A 11 、A 12 、A 21 、Z 11 及びZ 12 は各々一般式(I−A−111)におけるA 11 、A 12 、A 21 、Z 11 及びZ 12 と同じ意味を表す。)で表される化合物に由来する構造単位と、下記の一般式(I−A−211)
    Figure 0006933004
    (式中、P 及びP は各々一般式(I−A−111)におけるP 及びP と同じ意味を表し、A 11 、A 12 、A 21 、Z 11 及びZ 12 は各々一般式(I−A−111)におけるA 11 、A 12 、A 21 、Z 11 及びZ 12 と同じ意味を表す。)で表される化合物に由来する構造単位とを含有する光学フィルム。
  2. さらに、キラル化合物に由来する構造単位を含有する請求項1に記載の光学フィルム。
  3. コレステリック構造を有する、請求項1又は請求項2に記載の光学フィルム。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学フィルムを用いた積層フィルム。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光学フィルム又は請求項に記載の積層フィルムを備えた表示装置。
JP2017113403A 2016-08-03 2017-06-08 光学異方体 Active JP6933004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/668,235 US10655066B2 (en) 2016-08-03 2017-08-03 Optical isomer

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016152889 2016-08-03
JP2016152889 2016-08-03

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018025752A JP2018025752A (ja) 2018-02-15
JP6933004B2 true JP6933004B2 (ja) 2021-09-08

Family

ID=61194849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017113403A Active JP6933004B2 (ja) 2016-08-03 2017-06-08 光学異方体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6933004B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6725893B2 (ja) * 2017-11-17 2020-07-22 Dic株式会社 重合性化合物、並びにそれを使用した液晶組成物及び液晶表示素子
WO2019167640A1 (ja) 2018-03-01 2019-09-06 Dic株式会社 重合性化合物並びにそれを使用した液晶組成物及び液晶表示素子

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5407870B2 (ja) * 2007-12-19 2014-02-05 日本ゼオン株式会社 重合性液晶化合物、重合性液晶組成物、液晶性高分子および光学異方体
JP6080884B2 (ja) * 2014-03-28 2017-02-15 富士フイルム株式会社 重合性化合物、ポリマー、重合性組成物、フィルム、および投映像表示用ハーフミラー
CN105524625B (zh) * 2014-10-21 2020-10-09 富士胶片株式会社 光学各向异性层及其制造方法、层叠体、偏振片、显示装置、液晶化合物及其制造方法、羧酸化合物
JP6718464B2 (ja) * 2015-09-30 2020-07-08 富士フイルム株式会社 光学フィルム、偏光板および画像表示装置
JP6718468B2 (ja) * 2015-11-26 2020-07-08 富士フイルム株式会社 光学フィルム、偏光板、画像表示装置および重合性化合物
CN108885300B (zh) * 2016-03-30 2021-01-29 富士胶片株式会社 光学薄膜、偏振片及图像显示装置
JP6687477B2 (ja) * 2016-07-27 2020-04-22 富士フイルム株式会社 エステル化合物の製造方法
JP6639446B2 (ja) * 2016-07-28 2020-02-05 富士フイルム株式会社 液晶混合物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018025752A (ja) 2018-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5510045B2 (ja) 重合性化合物およびその重合体
JP5103774B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP4576832B2 (ja) 重合性化合物およびその重合体
JP4608852B2 (ja) 液晶性ビニルケトン誘導体およびその重合体
JP5168976B2 (ja) ビフェニル及びテルフェニル化合物、該化合物を含有する重合性液晶組成物
JP4961795B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP5162985B2 (ja) 三官能性化合物、組成物およびその重合体
JP6031781B2 (ja) 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物
JP5834489B2 (ja) 重合性ナフタレン化合物
JP5531475B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP2005179557A (ja) 低屈折率異方性化合物、組成物およびそれらの重合体または重合体組成物
JP5509678B2 (ja) 重合性化合物及び該化合物を用いた重合性組成物
JP5288156B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP4924865B2 (ja) 重合性液晶化合物、重合性液晶組成物及びこれの重合体
JP2011184417A (ja) 重合性アセチレン化合物
JP2004002373A (ja) マレイミド誘導体およびその重合体
WO2017188001A1 (ja) 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物
JP5040259B2 (ja) 側方α−置換アクリレート化合物およびその重合体
JP6933004B2 (ja) 光学異方体
JP6270016B2 (ja) 重合性化合物
WO2018128084A1 (ja) 重合性化合物及び光学異方体
KR20100086922A (ko) 중합성 비페닐 화합물
JP7078089B2 (ja) 重合性化合物及び光学異方体
JP6550742B2 (ja) 重合性化合物及び光学異方体
US10655066B2 (en) Optical isomer

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20180220

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190620

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200407

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210720

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210802

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6933004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154