JP6930115B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク等の液体を吐出する技術に関する。
ノズルからインク等の液体を吐出する液体吐出装置では、液体を流通させる液体流路の他に、弁などの駆動用の気体を流通させる気体流路を備え、その気体流路が加圧室と減圧室とで兼用される場合がある。例えば特許文献1では、液体流路を減圧して気泡を取り除く減圧脱泡室と、ダイヤフラムが設けられた加圧室と、これら加圧室および減圧脱泡室(減圧室)に連通する気体流路とを備える。気体流路はポンプに連通しているので、気体流路をポンプで減圧すれば、減圧脱泡室が減圧されて、液体流路を流通する液体から気泡を取り除くことができる。また気体流路をポンプで加圧すれば、加圧室が加圧されてダイヤフラムを駆動することができる。
特開2010−052320号公報
特許文献1のように加圧室と減圧脱泡室とで気体流路を兼用する構成では、気体流路を減圧状態から加圧へ切り替える場合がある。ところが、気体流路を減圧から加圧へ移行する際には、減圧の圧力が低いほど、減圧から加圧への移行に時間がかかり、圧力変化の応答性が低下してしまうという問題があった。以上の事情を考慮して、本発明は、気体流路を減圧から加圧に移行する際の圧力変化の応答性を向上させることを目的とする。
[態様1]
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様(態様1)に係る液体吐出装置は、液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、液体流路の一部を減圧して液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、減圧脱泡室に連通する気体流路と、気体流路に連通する加圧室と、気体流路を介して減圧脱泡室と加圧室とに連通するポンプと、を備え、ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、複数のシーケンスは、減圧脱泡室の平均圧力が異なるように減圧脱泡室を減圧する複数の減圧シーケンスと、加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含む。以上の態様によれば、複数の減圧シーケンスから選択するシーケンスを変えてポンプを駆動することによって、減圧脱泡室の平均圧力を変えることができる。したがって、減圧脱泡室の平均圧力が高い減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替えることができるので、気体流路の圧力が高い減圧状態から加圧することができる。これにより、気体流路を減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。しかも、減圧シーケンスを選択することで、ポンプの駆動時間が変わり、減圧脱泡室の平均圧力を変えることができるので、ポンプの寿命を延ばすことができる。
[態様2]
本発明の好適な態様(態様2)に係る液体吐出装置は、液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、液体流路の一部を減圧して液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、減圧脱泡室に連通する気体流路と、気体流路に連通する加圧室と、気体流路に連通するポンプと、を備え、ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、複数のシーケンスは、ポンプの消費電力が異なるように減圧脱泡室を減圧する複数の減圧シーケンスと、加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含む。以上の態様によれば、複数の減圧シーケンスから選択するシーケンスを変えてポンプを駆動することによって、ポンプの消費電力量を変えることができる。ポンプの消費電力量を変えることで、減圧脱泡室Qの平均圧力も変えることができる。したがって、ポンプの消費電力量が低い減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替えることで、気体流路の圧力が高い減圧状態から加圧できる。これにより、気体流路を減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。また、減圧シーケンスを選択することで、ポンプの消費電力量を変えることができるので、ポンプの寿命を延ばすことができる。
[態様3]
態様1または態様2の好適例(態様3)において、複数の減圧シーケンスは、ポンプによる減圧脱泡室の目標とする到達圧力が異なる。以上の態様によれば、複数の減圧シーケンスから選択するシーケンスを変えてポンプを駆動することによって、減圧脱泡室の目標とする到達圧力を変えることができる。したがって、到達圧力が低い減圧シーケンスを選択することで、気泡の排出速度を速めることができる。他方、到達圧力が高い減圧シーケンスを選択することで、ポンプの寿命を延ばすことができる。
[態様4]
態様1から態様3の何れかの好適例(態様4)において、複数の減圧シーケンスは、ポンプの駆動周期が異なる。以上の態様によれば、複数の減圧シーケンスから選択するシーケンスを変えてポンプを駆動することによって、ポンプの駆動周期を変えることができる。ポンプの駆動周期を変えることで、減圧脱泡室の平均圧力を変えることができる。したがって、減圧脱泡室の平均圧力が高い減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替えることができるので、気体流路を減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。また、ポンプの駆動周期を変えることで、ポンプの消費電力量を変えることもできる。ポンプの駆動周期を短くするほど、減圧脱泡室の到達圧力が高くても目標とする平均圧力を実現できる。このため、ポンプや液体吐出装置の流路構造の耐圧性を低減できるので、流路構造を簡素化できる。
[態様5]
態様1から態様4の何れかの好適例(態様5)において、加圧室は、加圧シーケンスによる加圧によって撓む可撓膜を備え、複数の減圧シーケンスは、可撓膜を加圧するタイミングに応じて選択される。以上の態様によれば、可撓膜を加圧するタイミングに応じて、減圧シーケンスを使い分けることができる。したがって、例えば可撓膜を加圧しない場合には、気体流路の圧力が低い減圧シーケンスを選択して脱泡速度を高めることができる。また、可撓膜を加圧するタイミングでは、加圧シーケンスを実行する前に気体流路の圧力が高い減圧シーケンスを選択して、減圧から加圧への移行する際の可撓膜の応答性を高めることができる。
[態様6]
態様1から態様5の何れかの好適例(態様6)において、複数の減圧シーケンスは、液体流路内の気泡量に応じて選択される。以上の態様によれば、複数の減圧シーケンスは、液体流路内の気泡量に応じて選択されるから、液体流路内の気泡量が所定量以下のときに、気体流路の圧力が高い減圧シーケンスを選択することで、ポンプの消費電力を抑えることができるので、ポンプの寿命を延ばすことができる。また液体流路内の気泡量が所定量を超えるときに、気体流路の圧力が低い減圧シーケンスを選択することで、例えば液体の初期充填時などのように気泡が多いときに気泡を排出する速度を速めることができる。
[態様7]
態様1から態様6の何れかの好適例(態様7)において、複数の減圧シーケンスは、ポンプの駆動時間に応じて選択される。以上の態様によれば、複数の減圧シーケンスは、ポンプの駆動時間に応じて選択されるから、ポンプの駆動時間が所定時間以下のときに、気体流路の圧力が低い減圧シーケンスを選択し、ポンプの駆動時間が所定時間を超えたときに、気体流路の圧力が高い減圧シーケンスを選択することで、ポンプの寿命を延ばすことができる。
[態様8]
態様1から態様7の何れかの好適例(態様8)において、加圧シーケンスによって加圧室の可撓膜を撓ませることにより、液体流路の体積を減少させて、ノズルから液体を排出する。以上の態様によれば、加圧シーケンスによって加圧室の可撓膜を撓ませることにより、液体流路の体積を減少させて、ノズルから液体を排出するから、加圧シーケンスによってノズルから増粘した液体を排出できる。このとき、気体流路の圧力が高い減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替えることで、可撓膜の応答性を向上できるので、ノズルから増粘した液体を排出する効率を高めることができる。
[態様9]
本発明の好適な態様(態様9)に係る液体吐出装置の駆動方法は、液体吐出装置の駆動方法であって、液体吐出装置は、液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、液体流路の一部を減圧して液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、減圧脱泡室に連通する気体流路と、気体流路に連通する加圧室と、気体流路に連通するポンプと、を備え、減圧脱泡室の平均圧力が異なるように減圧脱泡室を減圧する複数の減圧シーケンスから選択された減圧シーケンスと、加圧室を加圧する加圧シーケンスとによってポンプを駆動する。以上の態様によれば、複数の減圧シーケンスから選択するシーケンスを変えてポンプを駆動することによって、減圧脱泡室の平均圧力を変えることができる。したがって、減圧脱泡室の平均圧力が高い減圧シーケンスによってポンプを駆動すれば、その減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替えることで、気体流路の圧力が高い減圧状態から加圧できるので、気体流路を減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。
[態様10]
態様9の好適例(態様10)において、複数の減圧シーケンスは、第1減圧シーケンスと第2減圧シーケンスを含み、第2減圧シーケンスは、第1減圧シーケンスよりも減圧脱泡室の平均圧力が高く、第2減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替える。以上の態様によれば、減圧脱泡室の平均圧力が高い第2減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替えるから、気体流路の圧力が高い減圧状態から加圧できるので、気体流路を減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。また、減圧脱泡室の平均圧力が低い第1減圧シーケンスを選択することで、減圧脱泡室の気泡の排出速度を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置の構成図である。 液体吐出ヘッドの分解斜視図である。 図2に示す液体吐出ヘッドのIII−III断面図である。 第1実施形態の減圧シーケンス(第1減圧シーケンス)G1を示す図である。 第1実施形態の減圧シーケンス(第2減圧シーケンス)G2を示す図である。 第1実施形態におけるポンプを駆動するためのシーケンスを示す図である。 比較例におけるポンプを駆動するためのシーケンスを示す図である。 第2実施形態におけるポンプを駆動するためのシーケンスを示す図である。 第3実施形態におけるポンプを駆動するためのシーケンスを示す図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置10の部分的な構成図である。第1実施形態の液体吐出装置10は、液体の例示であるインクを印刷用紙等の媒体11に吐出するインクジェット方式の印刷装置である。図1に示す液体吐出装置10は、制御装置12と搬送機構15とキャリッジ18と液体吐出ヘッド20とを具備する。液体吐出装置10にはインクを貯留する液体容器14が装着される。
液体容器14は、液体吐出装置10の本体に着脱可能な箱状の容器からなるインクタンクタイプのカートリッジである。なお、液体容器14は、箱状の容器に限られず、袋状の容器からなるインクパックタイプのカートリッジであってもよい。液体容器14には、インクが貯留される。インクは、黒色インクであってもよく、カラーインクであってもよい。液体容器14に貯留されるインクは、液体吐出ヘッド20に圧送される。
制御装置12は、液体吐出装置10の各要素を統括的に制御する。搬送機構15は、制御装置12による制御のもとで媒体11をY方向に搬送する。液体吐出ヘッド20は、液体容器14から供給されるインクを制御装置12による制御のもとで複数のノズルNの各々から媒体11に吐出する。
液体吐出ヘッド20はキャリッジ18に搭載される。図1では、キャリッジ18に1つの液体吐出ヘッド20を搭載した場合を例示したが、これに限られず、キャリッジ18に複数の液体吐出ヘッド20を搭載してもよい。制御装置12は、Y方向に交差(図1では直交)するX方向にキャリッジ18を往復させる。媒体11の搬送とキャリッジ18の往復との反復に並行して液体吐出ヘッド20が媒体11にインクを吐出することで媒体11の表面に所望の画像が形成される。なお、キャリッジ18には、複数の液体吐出ヘッド20を搭載してもよい。X−Y平面(媒体11の表面に平行な平面)に垂直な方向をZ方向と表記する。
図2は、液体吐出ヘッド20の分解斜視図である。図3は、図2に示す液体吐出ヘッド20のIII−III断面図である。図2および図3に示すように、液体吐出ヘッド20は、弁機構ユニット41と流路ユニット42と液体吐出部44と流路部品46とを備える。液体吐出部44は、複数のノズルNからインクを吐出する。流路ユニット42は、弁機構ユニット41を経由したインクを液体吐出部44に供給する液体流路Dが内部に形成された構造体である。液体吐出部44は、液体容器14から流路部品46および流路ユニット42を介して供給されるインクを媒体11に吐出する。弁機構ユニット41は、流路部品46から供給されるインクの液体流路Dの開閉を制御する後述の開閉弁Bを内包する。弁機構ユニット41は、流路ユニット42に、その側面からX方向に張り出すように設置される。他方、流路部品46は、流路ユニット42の側面に対向するように設置される。流路部品46の上面と弁機構ユニット41の底面とは、Z方向に相互に間隔をあけて対向する。流路部品46内の液体流路Dと弁機構ユニット41内の液体流路Dとは相互に連通する。
液体吐出部44は、圧力室基板482と振動板483と圧電素子484と筐体部485と封止体486とが流路基板481の一方側に配置されるとともに、他方側にノズル板487および緩衝板488が配置された構造体である。流路基板481と圧力室基板482とノズル板487とは例えばシリコンの平板材で形成され、筐体部485は例えば樹脂材料の射出成形で形成される。複数のノズルNはノズル板487に形成される。ノズル板487のうち流路基板481とは反対側の表面が吐出面(液体吐出部44のうち媒体11との対向面)に相当する。
複数のノズルNは、第1ノズル列L1と第2ノズル列L2とに区分される。第1ノズル列L1および第2ノズル列L2の各々は、Y方向に沿って配列された複数のノズルNの集合である。第1ノズル列L1と第2ノズル列L2とは、X方向に相互に間隔をあけて並列する。なお、第1ノズル列L1の各ノズルNと第2ノズル列L2の各ノズルNとでY方向の位置を相違させること(いわゆる千鳥配置またはスタガ配置)も可能である。
図3に示すように、本実施形態の液体吐出部44は、第1ノズル列L1に対応する構造(図3の左側部分)と第2ノズル列L2に対応する構造(図3の右側部分)とが、X方向の仮想線O−Oに対して略線対称に形成され、両構造は実質的に共通する。このため、以下では、主に第1ノズル列L1に対応する構造(図3の仮想線O−Oよりも左側部分)に着目して説明する。
流路基板481には、開口部481Aと分岐流路(絞り流路)481Bと連通流路481Cとが形成される。分岐流路481Bおよび連通流路481CはノズルN毎に形成された貫通孔であり、開口部481Aは複数のノズルNにわたり連続する開口である。緩衝板488は、流路基板481のうち圧力室基板482とは反対側の表面に設置されて開口部481Aを閉塞する平板材(コンプライアンス基板)である。開口部481A内の圧力変動は緩衝板488により吸収される。
筐体部485には、流路基板481の開口部481Aに連通する共通液室(リザーバー)SRが形成される。図3の左側の共通液室SRは、第1ノズル列L1を構成する複数のノズルNに供給されるインクを貯留する空間であり、これら複数のノズルNにわたり連続する。図3の右側の共通液室SRは、第2ノズル列L2を構成する複数のノズルNに供給されるインクを貯留する空間であり、これら複数のノズルNにわたり連続する。各共通液室SRには、上流側から供給されるインクが流入する流入口Rinが形成される。
圧力室基板482にはノズルN毎に開口部482Aが形成される。振動板483は、圧力室基板482のうち流路基板481とは反対側の表面に設置された弾性変形可能な平板材である。圧力室基板482の各開口部482Aの内側で振動板483と流路基板481とに挟まれた空間は、共通液室SRから分岐流路481Bを介して供給されるインクが充填される圧力室(キャビティ)SCとして機能する。各圧力室SCは、流路基板481の連通流路481Cを介してノズルNに連通する。
振動板483のうち圧力室基板482とは反対側の表面にはノズルN毎に圧電素子484が形成される。各圧電素子484は、相互に対向する電極間に圧電体を介在させた駆動素子である。駆動信号の供給により圧電素子484が変形することで振動板483が振動すると、圧力室SC内の圧力が変動して圧力室SC内のインクがノズルNから吐出される。封止体486は、複数の圧電素子484を保護する。なお、圧電素子484は、不図示のフレキシブルプリントケーブル(FPC:Flexible Printed Circuit)やチップオンフィルム(COF:Chip On Film)などを経由して制御装置12に接続される。
弁機構ユニット41と流路ユニット42とは、液体流路Dと気体流路Aを備えた流路構造体として機能する。液体流路Dは、ノズルNに連通する流路である。気体流路Aは、液体流路Dの開閉弁Bの制御を行う加圧室RCと、気体透過膜MA、MB、MCを介して液体流路Dの脱泡(インクから気泡を取り除く動作)を行う減圧脱泡室Qに連通する。
先ず、開閉弁Bと加圧室RCについて説明する。弁機構ユニット41の内部には、液体流路Dの一部を構成する上流側流路R1と下流側流路R2と、気体流路Aに連通する加圧室RCとが形成される。上流側流路R1は、流路部品46を介して液体圧送機構16に接続される。液体圧送機構16は、液体容器14に貯留されたインクを加圧状態で液体吐出ヘッド20に供給(すなわち圧送)する機構である。上流側流路R1と下流側流路R2との間には開閉弁Bが設置され、下流側流路R2と加圧室RCとの間には可撓膜71が介在する。
開閉弁Bは、液体吐出部44にインクを供給する液体流路Dを開閉する弁機構である。開閉弁Bは、弁体Vを備える。弁体Vは、上流側流路R1と下流側流路R2との間に設けられ、上流側流路R1と下流側流路R2とを連通(開状態)または遮断(閉状態)する。弁体Vには、上流側流路R1と下流側流路R2とが遮断される方向に付勢するバネSpが設けられている。したがって、弁体Vに力が作用していないときには、上流側流路R1と下流側流路R2とが遮断される。他方、バネSpの付勢力に抗して弁体Vに力がかかってZ方向の正側に移動することで、上流側流路R1と下流側流路R2とが連通する。
加圧室RCには袋状体73が設置される。袋状体73は、ゴム等の弾性材料で形成された袋状の部材である。袋状体73は、気体流路Aの加圧により膨張するとともに減圧により収縮する。袋状体73は、流路部品46内の気体流路Aを介してポンプ19に接続される。本実施形態のポンプ19は、気体流路Aの加圧と減圧が可能である。ポンプ19は、加圧用と減圧用とを兼用する1つのポンプで構成してもよく、また加圧用のポンプと減圧用のポンプに分けて構成してもよい。ポンプ19は、制御装置12からの指示に応じて複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動される。複数のシーケンスには、気体流路Aに空気を供給する加圧シーケンスと、気体流路Aから空気を吸引する減圧シーケンスとが含まれる。加圧シーケンスによって気体流路Aが加圧(空気が供給)されることで袋状体73は膨張し、減圧シーケンスによって気体流路Aが減圧(空気が吸引)されることで袋状体73は収縮する。
袋状体73が収縮した状態では、下流側流路R2内の圧力が所定の範囲内に維持されている場合には、弁体VがバネSpに付勢されて上方(Z方向の負側)に押しつけられ、上流側流路R1と下流側流路R2とが遮断される。他方、液体吐出部44によるインクの吐出や外部からの吸引に起因して下流側流路R2内の圧力が所定の閾値を下回る数値まで低下すると、弁体VがバネSpによる付勢力に対抗して下方(Z方向の正側)に移動し、上流側流路R1と下流側流路R2とが連通される。また、ポンプ19による加圧で袋状体73が膨張すると、袋状体73による押圧によって、バネSpの付勢力に抗して可撓膜71が弁体Vを押し下げて、Z方向の正側に移動する。したがって、可撓膜71による押圧により弁体Vが移動して開閉弁Bが開放される。すなわち、下流側流路R2内の圧力の高低に関わらず、ポンプ19による加圧で強制的に開閉弁Bを開放することが可能である。ポンプ19による加圧で強制的に可撓膜71を可動して開閉弁Bを開放するのは、例えば液体吐出ヘッド20に最初にインクを充填(以下「初期充填」という)する場合、クリーニングの際にノズルNからインクを排出する場合が挙げられる。
次に、気体透過膜MA、MB、MCと減圧脱泡室Qについて説明する。流路ユニット42には、鉛直空間RVに連通するフィルター室RFと減圧脱泡室Qとが形成されている。減圧脱泡室Qは、液体流路Dの一部を減圧してインクから気泡を取り除くための空間である。減圧脱泡室Qは、インクから取り除かれた気泡(気体)が一時的に滞留する脱泡空間として機能する。なお、減圧脱泡室Qは、互いに連通する減圧室と脱泡室との2つの空間に分けて構成し、減圧室と脱泡室との連通部分に開閉弁または逆止弁を設けるようにしてもよい。
フィルター室RFには、フィルターFが設けられている。フィルターFは、液体吐出部44に液体流路Dを横断するように設置され、インクに混入した気泡や異物を捕集する。具体的には、フィルターFは、空間RF1と空間RF2とを仕切るように設置される。上流側の空間RF1は弁機構ユニット41の下流側流路R2に連通し、下流側の空間RF2は鉛直空間RVに連通する。
鉛直空間RVは、インクを一時的に貯留するための空間である。鉛直空間RVには、フィルターFを通過したインクが空間RF2から流入する流入口Vinと、インクがノズルN側に流出する流出口Voutとが形成される。流入口Vinは、流出口Voutと比較して鉛直方向の上方(Z方向の負側)に位置する。このような構成によれば、空間RF2内のインクは、流入口Vinを介して鉛直空間RVに流入し、鉛直空間RV内のインクは流出口Voutを介して共通液室SRに流入する。共通液室SRに流入したインクは、開口部481Aを経由して各圧力室SCに供給されて、各ノズルNから吐出される。
気体透過膜MA、MB、MCは減圧脱泡室Qと液体流路Dの複数の箇所を仕切るように設置される。ただし、気体透過膜の配置位置や数は例示したものに限られない。例えば液体流路Dの1カ所の部分(例えば気体透過膜MCの部分)だけに気体透過膜を設けるようにしてよい。気体透過膜MAは、鉛直空間RVと減圧脱泡室Qとの間に介在する。気体透過膜MBは、共通液室SRと減圧脱泡室Qとの間に介在する。気体透過膜MCは、空間RF1と減圧脱泡室Qとの間に介在する。気体透過膜MA〜MCは、気体(空気)は透過させるけれどもインク等の液体は透過させない気体透過性の膜体(気液分離膜)であり、例えば公知の高分子材料で形成される。フィルターFで捕集された気泡は、気体透過膜MCを透過することで減圧脱泡室Qに排出され、インクから取り除かれる。またフィルターFを通過してしまった気泡も、空間RF1から流入口Vinを介して鉛直空間RVに流入し、鉛直空間RVに流入する。したがって、鉛直空間RVに流入した気泡も気体透過膜MAを透過することで、減圧脱泡室Qに排出される。
また、共通液室SRには排出口Routが形成される。排出口Routは、共通液室SRの天井面49に形成された流路である。共通液室SRの天井面49は、流入口Rin側から排出口Rout側にかけて高くなる傾斜面(平面または曲面)である。したがって、流入口Rinから進入した気泡も排出口Rout側に誘導され、気体透過膜MBを透過することで、減圧脱泡室Qに排出される。
減圧脱泡室Qは、気体流路Aに連通しているので、ポンプ19で気体流路Aを減圧することで、減圧脱泡室Qが減圧される。減圧脱泡室Qが減圧されると、液体流路D内の気泡が気体透過膜MA、MB、MCを通過する。気体透過膜MA、MB、MCを通過して減圧脱泡室Qに移動した気体は、気体流路Aを通って装置外部に排出される。こうして、液体流路Dから気泡が取り除かれる。
なお、本実施形態の液体流路Dは、流路ユニット42から弁機構ユニット41を経由して流路部品46の内部に至る排出経路76を有する。排出経路76は、流路ユニット42の内部流路(具体的には液体吐出部44にインクを供給するための流路)に連通する経路である。具体的には、排出経路76は、各液体吐出部44の共通液室SRの排出口Routと鉛直空間RVとに連通する。
排出経路76の弁機構ユニット41側の端部は、閉塞弁78に接続される。閉塞弁78が設置される位置は任意であるが、図3では流路部品46内に閉塞弁78を設置した構成を例示している。閉塞弁78は、通常状態では排出経路76を閉塞し(ノーマリークローズ)、一時的に排出経路76を大気に開放可能な弁機構である。
上述のとおり、本実施形態の液体吐出ヘッド20では、気体流路Aが加圧室RCと減圧脱泡室Qに連通している。したがって、ポンプ19によって気体流路Aを加圧することで、加圧室RCの袋状体73を膨張させて開閉弁Bを開放出来ると共に、ポンプ19によって気体流路Aを減圧することで、減圧脱泡室Qを減圧させて液体流路Dから気体を取り除くことができる。
ところで、本実施形態のように、加圧室RCと減圧脱泡室Qとで気体流路Aを兼用する構成では、気体流路Aを減圧状態から加圧へ切り替える場合がある。ところが、気体流路Aを減圧から加圧へ移行する際には、減圧の圧力が低いほど、減圧から加圧への移行に時間がかかり、圧力変化の応答性(可撓膜71の応答性)が低下してしまうという問題があった。
そこで、第1実施形態では、減圧脱泡室Qの平均圧力が異なるように減圧脱泡室Qを減圧する複数の減圧シーケンスのうちから、制御装置12が選択した減圧シーケンスによってポンプ19を駆動できるようにしている。ここでの減圧シーケンスは、ポンプ19の駆動が開始されてから目標とする到達圧力までと、その到達圧力から次にポンプ19の駆動が開始されるまでのシーケンスである。減圧脱泡室Qの平均圧力とは、減圧シーケンスにおいて、上述した目標とする到達圧力から次にポンプ19の駆動が開始されるまでの圧力の平均値である。
このような構成によれば、複数の減圧シーケンスから選択するシーケンスを変えてポンプ19を駆動することによって、減圧脱泡室Qの平均圧力を変えることができる。したがって、減圧脱泡室Qの平均圧力が高い減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替えることで、気体流路Aの圧力が高い減圧状態から加圧できる。これにより、気体流路Aを減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性(可撓膜71の応答性)を向上させることができる。しかも、減圧シーケンスを選択することで、ポンプの駆動時間が変わり、減圧脱泡室Qの平均圧力を変えることができるので、ポンプ19の寿命を延ばすことができる。また、減圧脱泡室Qの平均圧力が低い減圧シーケンスを選択することで、気体透過膜MA、MB、MCを通過して排出される気泡の排出速度を速めることができる。
以下、第1実施形態における複数の減圧シーケンスの具体例について説明する。ここでは、減圧脱泡室Qの平均圧力が異なる減圧シーケンスG1(第1減圧シーケンス)および減圧シーケンスG2(第2減圧シーケンス)を例示する。ただし、減圧脱泡室Qの平均圧力が異なる減圧シーケンスは、例示した2つに限られず、3つ以上であってもよい。図4は、減圧シーケンスG1を示す図であり、図5は、減圧シーケンスG2を示す図である。図4および図5において、横軸は1時間単位の経過時間[h]であり、縦軸は減圧脱泡室Qの圧力[kPa]である。
本実施形態の減圧シーケンスG1、G2はそれぞれ、ポンプ19の駆動が開始されてから目標とする到達圧力までと、その到達圧力から次にポンプ19の駆動が開始されるまでを1つのシーケンスとする。減圧シーケンスG1、G2は、所定時間(図4および図5では1時間)ごとに複数回繰り返される。図4におけるP1は、次の減圧シーケンスG1によりポンプ19が駆動される直前の圧力である。図5におけるP2は、次の減圧シーケンスG1によりポンプ19が駆動される直前の圧力である。
図4の1回目の減圧シーケンスG1では、減圧脱泡室Qの圧力が0の状態から、ポンプ19を駆動して減圧する。そして、減圧脱泡室Qの圧力が目標の到達圧力である−60kPaに到達すると、ポンプ19を停止する。その後は、減圧脱泡室Qでの脱泡が進み、減圧脱泡室Qへ気体が流入するので徐々に圧力が減衰(上昇)する。そして1時間後に2回目の減圧シーケンスG1により再びポンプ19を駆動して減圧する。図4は、減圧シーケンスG1を1時間ごとに繰り返すシーケンスである。したがって、図4のシーケンスにおいては、減圧シーケンスG1ではポンプ19は1時間ごとに駆動する。ただし、ポンプ19を駆動するタイミングは、例示したものに限られない。
図5の1回目の減圧シーケンスG2では、減圧脱泡室Qの圧力が0の状態から、ポンプ19を駆動して減圧する。そして、減圧脱泡室Qの圧力が目標の到達圧力である−30kPaに到達すると、ポンプ19を停止する。その後は、減圧脱泡室Qでの脱泡が進むので徐々に圧力が上昇する。そして1時間後に2回目の減圧シーケンスG2により再びポンプ19を駆動して減圧する。図5は、減圧シーケンスG2を1時間ごとに繰り返すシーケンスである。したがって、図5のシーケンスにおいても、図4の場合と同様に、ポンプ19は1時間ごとに駆動する。ただし、ポンプ19を駆動するタイミングは、例示したものに限られない。
図4の減圧シーケンスG1による減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力(−60kPa)は、図5の減圧シーケンスG2による減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力(−30kPa)よりも低い。このため、図4の到達圧力(−60kPa)からP1までの平均の圧力である図4の減圧脱泡室Qの平均圧力は、図5の到達圧力(−30kPa)からP2までの平均圧力である減圧シーケンスG1の減圧脱泡室Qの平均圧力よりも低い。したがって、減圧シーケンスG1の方が、減圧シーケンスG2よりも減圧脱泡室Qの圧力を低くできるので、脱泡の速度を高めることができる。この点で、減圧シーケンスG1は、高速脱泡シーケンスであると言える。
見方を変えれば、図5の減圧シーケンスG2による減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力は、図4の減圧シーケンスG1による減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力よりも高く。また図5の減圧シーケンスG1の減圧脱泡室Qの平均圧力は、図4の減圧脱泡室Qの平均圧力よりも高い。したがって、減圧シーケンスG2の方が、減圧シーケンスG1よりも減圧脱泡室Qの圧力を高くできるので、ポンプ19の負荷を軽減することができる。この点で、減圧シーケンスG2は、低負荷脱泡シーケンスであると言える。なお、減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力や平均圧力は、例示したものに限られない。
図5における減圧シーケンスG2による減圧脱泡室Qの平均圧力は、図4における、減圧シーケンスG1による減圧脱泡室Qの平均圧力よりも高い圧力となる。したがって、減圧から加圧に切り替える際には、減圧シーケンスG2から加圧した方が減圧シーケンスG1から加圧するよりも、短い時間で加圧に移行することができ、圧力変化の応答性を高めることができる。したがって、本実施形態では、減圧シーケンスG2から加圧シーケンスKに切り替えることで、減圧から加圧に移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。
以下、このような加圧シーケンスKを行う場合について、具体的に説明する。図6は、減圧シーケンスG1から加圧シーケンスKに切り替える本実施形態のシーケンスを示す図であり、図7は、減圧シーケンスG2から加圧シーケンスK’に切り替える比較例のシーケンスを示す図である。図6および図7において、横軸は1時間単位の経過時間[h]であり、縦軸は減圧脱泡室Qの圧力[kPa]である。図6および図7の加圧シーケンスK、K’は、減圧脱泡室Qの目標の到達圧力が60kPaである場合を例示する。ただし、減圧脱泡室Qの目標の到達圧力は、例示したものに限られない。
図6および図7の加圧シーケンスK、K’はそれぞれ、減圧シーケンスG1、G2を終えた後にポンプ19を駆動して、目標とする到達圧力60kPaまで加圧し、元の圧力に戻す場合のシーケンスである。このとき、図7の比較例のように、減圧シーケンスG1から加圧シーケンスK’に切り替える場合には、P2よりも低い圧力P1から加圧シーケンスK’が開始される。これに対して、図6の本実施形態のように、減圧シーケンスG2から加圧シーケンスKに切り替える場合には、P1よりも高い圧力P2から加圧シーケンスKが開始される。したがって、図6の本実施形態の方が、図7の比較例よりも、減圧から加圧に移行する際の圧力変化の応答性を高めることができる。また、ポンプ19を駆動して、目標とする到達圧力60kPaまで加圧するタイミングは、減圧シーケンスG1、G2を終えた後でなくてもよく、減圧シーケンスG1、G2の途中であってもよい。この場合であっても、減圧シーケンスG2による減圧脱泡室Qの平均圧力が、減圧シーケンスG1による減圧脱泡室Qの平均圧力よりも高いので、減圧シーケンスG2から加圧シーケンスKに切り替えることにより、減圧から加圧に移行する際の圧力変化の応答性を高めることができる。
本実施形態の液体吐出装置10によれば、制御装置12は、減圧脱泡室Qの平均圧力が異なるように減圧脱泡室Qを減圧する複数の減圧シーケンスG1、G2から選択された減圧シーケンスと、加圧室RCを加圧する加圧シーケンスKとによってポンプ19を駆動する。このように、制御装置12が、2つ減圧シーケンスG1、G2から選択するシーケンスを変えてポンプ19を駆動することによって、減圧脱泡室Qの平均圧力(または到達圧力)を変えることができる。したがって、制御装置12が、減圧シーケンスG2から加圧シーケンスKに切り替えることで、圧力が高い減圧状態から加圧できるので、減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。しかも、制御装置12が、減圧シーケンスG2を選択することで、ポンプ19の消費電力を抑えることができ、ポンプ19の寿命を延ばすことができる。また、制御装置12が、減圧シーケンスG1を選択することで、液体流路Dの脱泡速度を高めることができる。
なお、減圧シーケンスG1、G2が、可撓膜71を加圧するタイミングに応じて選択されるようにするようにしてもよい。このようにすることで、可撓膜71を加圧するタイミングに応じて、減圧シーケンスG1、G2を使い分けることができる。例えば制御装置12は、可撓膜71を加圧しない場合には、減圧シーケンスG1を選択して脱泡速度を高めることができる。また、制御装置12は、可撓膜71を加圧するタイミングでは、加圧シーケンスKを実行する前に減圧シーケンスG2を選択することで、減圧から加圧への移行する際の可撓膜71の応答性を高めることができる。
また、減圧シーケンスG1、G2は、液体流路D内の気泡量に応じて選択されるようにしてもよい。このようにすることで、液体流路D内の気泡量に応じて、減圧シーケンスG1、G2を使い分けることができる。例えば制御装置12は、インクの速度や圧力を検出するセンサー(図示略)で液体流路D内の気泡量を検出し、その検出された気泡量に応じて減圧シーケンスG1、G2が選択される。この構成によれば、例えば制御装置12は、液体流路D内の気泡量が所定量以下のときに、気体流路Aの圧力が高い減圧シーケンスG2を選択する。これにより、ポンプ19の消費電力を抑えることができるので、ポンプ19の寿命を延ばすことができる。他方、制御装置12は、液体流路D内の気泡量が所定量を超えるときには、気体流路Aの圧力が低い減圧シーケンスG1を選択する。これにより、例えばインクの初期充填時などのように気泡が多いときに気泡を排出する速度を速めることができる。
また、減圧シーケンスG1、G2は、ポンプ19の駆動時間に応じて選択されるようにしてもよい。このようにすることで、ポンプ19の駆動時間に応じて、減圧シーケンスG1、G2を使い分けることができる。例えば制御装置12は、ポンプ19の駆動時間を取得し、ポンプ19の駆動時間が所定時間以下のときに、気体流路Aの圧力が低い減圧シーケンスG1を選択する。他方、制御装置12は、ポンプ19の駆動時間が所定時間を超えたときに、気体流路Aの圧力が高い減圧シーケンスG2を選択する。このように減圧シーケンスG1、G2を使い分けることで、ポンプ19の寿命を延ばすことができる。
また、本実施形態の加圧シーケンスKによれば、加圧室RCの可撓膜71を撓ませることにより、液体流路Dの体積を減少させて、ノズルNからインクを排出することもできる。これにより、加圧シーケンスKによってノズルNから増粘した液体を排出したり、ノズルNからインクを排出して紙粉やゴミなどを付着させてから、吐出面をブレードでクリーニングしたりこともできる。このような加圧を行う際に、気体流路Aの圧力が高い減圧シーケンスG2から加圧シーケンスKに切り替えることで、可撓膜71の応答性を向上できるので、ノズルNから増粘したインクを排出する効率を高めることができる。なお、本実施形態の加圧室RCでは、袋状体73を設けた場合を例示したが、これに限られず、袋状体73を設けずに気体の圧力だけで可撓膜71を可動させるようにしてもよい。また、加圧室RCでは、開閉弁Bを設けずに、可撓膜71だけを駆動する構成にしてもよい。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について説明する。以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。図8は、第2実施形態においてポンプ19を駆動するシーケンスを示す図である。なお、図8において、減圧シーケンスG1は図4と同様であり、減圧シーケンスG2が図5と異なる。図5の減圧シーケンスG2は、図4の減圧シーケンスG1とは、ポンプ19を駆動する周期が同じで、減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力が異なるようにすることで、減圧脱泡室Qの平均圧力が異なるようにした場合を例示した。これに対して、図8の減圧シーケンスG2では、減圧シーケンスG1とは、減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力(−60kPa)が同じで、ポンプ19を駆動する周期が異なるようにすることで、減圧脱泡室Qの平均圧力が異なるようにした場合を例示する。
具体的には、減圧シーケンスG1では、1時間ごとにポンプ19を駆動するのに対して、図8の減圧シーケンスG2では、3時間ごとにポンプ19を駆動する。この構成によれば、減圧シーケンスG1、G2から選択するシーケンスを変えてポンプ19を駆動することによって、ポンプ19の駆動周期を変えることができる。このように、ポンプ19の駆動周期を変えることで、減圧脱泡室Qの平均圧力を変えることができる。したがって、減圧脱泡室Qの平均圧力が高い減圧シーケンスG2から加圧シーケンスKに切り替えることができるので、気体流路Aの圧力が高い減圧状態から加圧することができる。このため、気体流路Aを減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。
また、ポンプ19の駆動周期を変えることで、ポンプ19の消費電力量を変えることもできる。ポンプ19の駆動周期を短くするほど、減圧脱泡室Qの到達圧力が高くても目標とする平均圧力を実現できる。このため、ポンプ19や液体吐出装置10の流路構造の耐圧性を低減できるので、流路構造を簡素化できる。なお、図8では、減圧シーケンスG2との比較のために、減圧シーケンスG1を点線で重ねて示しているが、減圧シーケンスG1は図8とは別のタイミングで実施可能である。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について説明する。図9は、第3実施形態においてポンプ19を駆動するシーケンスを示す図である。図9の減圧シーケンスG2では、減圧シーケンスG1とは、ポンプ19を駆動する周期だけではなく、減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力(−60kPa)も異なるようにすることで、減圧脱泡室Qの平均圧力が異なるようにした場合を例示する。
具体的には、図9の減圧シーケンスG2では、3時間ごとにポンプ19を駆動し、減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力は−30kPaである。このように、ポンプ19の駆動周期と減圧脱泡室Qの平均圧力を変えることで、減圧脱泡室Qの平均圧力を変えることができる。したがって、減圧脱泡室Qの平均圧力が高い減圧シーケンスG2から加圧シーケンスKに切り替えることができるので、気体流路Aの圧力が高い減圧状態から加圧することができる。しかも、図9の減圧シーケンスG2では、図8の場合よりも減圧脱泡室Qの目標とする到達圧力が高いため、図8の場合よりも圧力が高い減圧状態から加圧することができる。このため、図9の減圧シーケンスG2では、図8の場合よりも、気体流路Aを減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を高めることができる。また、図9の減圧シーケンスG2においても、図8の場合と同様にポンプ19の駆動周期を短くするほど、ポンプ19や液体吐出装置10の流路構造の耐圧性を低減できるので、流路構造を簡素化できる。なお、図9では、減圧シーケンスG2との比較のために、減圧シーケンスG1を点線で重ねて示しているが、減圧シーケンスG1は図9とは別のタイミングで実施可能である。
<変形例>
以上に例示した各実施形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(1)上述した実施形態では、減圧脱泡室Qの平均圧力が異なるように減圧脱泡室Qを減圧する複数の減圧シーケンスによってポンプ19を駆動する場合を例示したが、これに限られない。例えばポンプ19の消費電力が異なるように減圧脱泡室Qを減圧する複数の減圧シーケンスによってポンプ19を駆動するようにしてもよい。この構成によれば、複数の減圧シーケンスから選択するシーケンスを変えてポンプ19を駆動することによって、ポンプ19の消費電力量を変えることができる。ポンプ19の消費電力量を変えることで、減圧脱泡室Qの平均圧力も変えることができる。したがって、ポンプ19の消費電力量が低い減圧シーケンスから加圧シーケンスに切り替えることで、気体流路Aの圧力が高い減圧状態から加圧できる。これにより、気体流路Aを減圧から加圧への移行する際の圧力変化の応答性を向上させることができる。また、減圧シーケンスを選択することで、ポンプ19の消費電力量を変えることができるので、ポンプ19の寿命を延ばすことができる。
(2)上述した実施形態では、液体吐出ヘッド20を搭載したキャリッジ18をX方向に沿って反復的に往復させるシリアルヘッドを例示したが、液体吐出ヘッド20を媒体11の全幅にわたり配列したラインヘッドにも本発明を適用可能である。
(3)上述した実施形態では、圧力室に機械的な振動を付与する圧電素子を利用した圧電方式の液体吐出ヘッド20を例示したが、加熱により圧力室の内部に気泡を発生させる発熱素子を利用した熱方式の液体吐出ヘッドを採用することも可能である。
(4)上述した実施形態で例示した液体吐出装置は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置やコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体吐出装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を吐出する液体吐出装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を吐出する液体吐出装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。
10…液体吐出装置、11…媒体、12…制御装置、14…液体容器、15…搬送機構、16…液体圧送機構、18…キャリッジ、19…ポンプ、20…液体吐出ヘッド、41…弁機構ユニット、42…流路ユニット、44…液体吐出部、46…流路部品、481…流路基板、481A…開口部、481B…分岐流路、481C…連通流路、482…圧力室基板、482A…開口部、483…振動板、484…圧電素子、485…筐体部、486…封止体、487…ノズル板、488…緩衝板、49…天井面、71…可撓膜、73…袋状体、76…排出経路、78…閉塞弁、A…気体流路、B…開閉弁、D…液体流路、F…フィルター、Q…減圧脱泡室、RC…加圧室、G1、G2…減圧シーケンス、K、K’…加圧シーケンス、L1…第1ノズル列、L2…第2ノズル列、MA、MB、MC…気体透過膜、N…ノズル、O−O…仮想線、R1…上流側流路、R2…下流側流路、RF…フィルター室、RF1…空間、RF2…空間、RV…鉛直空間、Rin…流入口、Rout…排出口、Sp…バネ、SC…圧力室、SR…共通液室、V…弁体、Vin…流入口、Vout…流出口。

Claims (14)

  1. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    加圧室と、
    前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通する気体流路と、
    前記気体流路を介して前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記減圧脱泡室の平均圧力が前記第1減圧シーケンスよりも高くなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含むことを特徴とする液体吐出装置であって、
    前記加圧室は、前記加圧シーケンスによる加圧によって撓む可撓膜を備え、
    前記可撓膜を加圧しない場合には、前記第1減圧シーケンスを選択し、前記可撓膜を加圧する場合には前記第2減圧シーケンスを選択することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    加圧室と、
    前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通する気体流路と、
    前記気体流路を介して前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記減圧脱泡室の平均圧力が前記第1減圧シーケンスよりも高くなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含むことを特徴とする液体吐出装置であって、
    気泡量が所定量より多い場合には前記第1減圧シーケンスを選択し、気泡量が前記所定量より低い場合には前記第2減圧シーケンスを選択することを特徴とする液体吐出装置。
  3. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    加圧室と、
    前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通する気体流路と、
    前記気体流路を介して前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記減圧脱泡室の平均圧力が前記第1減圧シーケンスよりも高くなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含むことを特徴とする液体吐出装置であって、
    前記ポンプの駆動時間が所定時間より短い場合には前記第1減圧シーケンスを選択し、前記ポンプの駆動時間が前記所定時間より長い場合には前記第2減圧シーケンスを選択する液体吐出装置。
  4. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    加圧室と、
    前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通する気体流路と、
    前記気体流路を介して前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記減圧脱泡室の平均圧力が前記第1減圧シーケンスよりも高くなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含むことを特徴とする液体吐出装置であって、
    前記液体流路に最初に液体を充填するとき、前記第1減圧シーケンスが選択されることを特徴とする液体吐出装置。
  5. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    加圧室と、
    前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通する気体流路と、
    前記気体流路を介して前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記減圧脱泡室の平均圧力が前記第1減圧シーケンスよりも高くなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含むことを特徴とする液体吐出装置であって、
    前記減圧脱泡室の減圧を行った後に前記加圧室の加圧を行うときに、前記第2減圧シーケンスが選択されることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    加圧室と、
    前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通する気体流路と、
    前記気体流路を介して前記減圧脱泡室と前記加圧室とに連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記減圧脱泡室の平均圧力が前記第1減圧シーケンスよりも高くなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含むことを特徴とする液体吐出装置であって、
    前記ポンプは、(i)前記第1減圧シーケンスと前記第2減圧シーケンスにおいて、前記気体流路を介して、前記減圧脱泡室と前記加圧室の両方から空気を吸引し、(ii)前記加圧シーケンスにおいて、前記気体流路を介して、前記減圧脱泡室と前記加圧室の両方に空気を供給することを特徴とする液体吐出装置。
  7. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    前記減圧脱泡室に連通する気体流路と、
    前記気体流路に連通する加圧室と、
    前記気体流路に連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記ポンプの消費電力が前記第1減圧シーケンスよりも小さくなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含み、
    前記加圧室は、前記加圧シーケンスによる加圧によって撓む可撓膜を備え、
    前記可撓膜を加圧しない場合には、前記第1減圧シーケンスを選択し、前記可撓膜を加圧する場合には前記第2減圧シーケンスを選択することを特徴とする請求項1から4のいずれかの液体吐出装置。
  8. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    前記減圧脱泡室に連通する気体流路と、
    前記気体流路に連通する加圧室と、
    前記気体流路に連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記ポンプの消費電力が前記第1減圧シーケンスよりも小さくなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含み、
    気泡量が所定量より多い場合には前記第1減圧シーケンスを選択し、気泡量が前記所定量より低い場合には前記第2減圧シーケンスを選択することを特徴とする液体吐出装置。
  9. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    前記減圧脱泡室に連通する気体流路と、
    前記気体流路に連通する加圧室と、
    前記気体流路に連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記ポンプの消費電力が前記第1減圧シーケンスよりも小さくなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含み、
    前記ポンプの駆動時間が所定時間より短い場合には前記第1減圧シーケンスを選択し、前記ポンプの駆動時間が前記所定時間より長い場合には前記第2減圧シーケンスを選択する液体吐出装置。
  10. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    前記減圧脱泡室に連通する気体流路と、
    前記気体流路に連通する加圧室と、
    前記気体流路に連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記ポンプの消費電力が前記第1減圧シーケンスよりも小さくなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含み、
    前記液体流路に最初に液体を充填するとき、前記第1減圧シーケンスが選択されることを特徴とする液体吐出装置。
  11. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    前記減圧脱泡室に連通する気体流路と、
    前記気体流路に連通する加圧室と、
    前記気体流路に連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記ポンプの消費電力が前記第1減圧シーケンスよりも小さくなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含み、
    前記減圧脱泡室の減圧を行った後に前記加圧室の加圧を行うときに、前記第2減圧シーケンスが選択されることを特徴とする液体吐出装置。
  12. 液体を吐出するノズルに連通する液体流路と、
    前記液体流路の一部を減圧して前記液体から気泡を取り除くための減圧脱泡室と、
    前記減圧脱泡室に連通する気体流路と、
    前記気体流路に連通する加圧室と、
    前記気体流路に連通するポンプと、を備え、
    前記ポンプは、複数のシーケンスから選択されたシーケンスにより駆動され、
    複数の前記シーケンスは、前記減圧脱泡室を減圧する第1減圧シーケンスと、前記ポンプの消費電力が前記第1減圧シーケンスよりも小さくなるようにして前記減圧脱泡室を減圧する第2減圧シーケンスと、前記加圧室を加圧する加圧シーケンスと、を含み、
    前記ポンプは、(i)前記第1減圧シーケンスと前記第2減圧シーケンスにおいて、前記気体流路を介して、前記減圧脱泡室と前記加圧室の両方から空気を吸引し、(ii)前記加圧シーケンスにおいて、前記気体流路を介して、前記減圧脱泡室と前記加圧室の両方に空気を供給することを特徴とする液体吐出装置。
  13. 前記第2減圧シーケンスは、前記ポンプによる前記減圧脱泡室の目標とする到達圧力が前記第1減圧シーケンスよりも高いことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  14. 前記加圧シーケンスによって前記加圧室の可撓膜を撓ませることにより、前記液体流路の体積を減少させて、前記ノズルから前記液体を排出することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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