JP6924027B2 - 樹脂製回転伝達部材の軸穴構造 - Google Patents

樹脂製回転伝達部材の軸穴構造 Download PDF

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Description

この発明は、樹脂製回転伝達部材の軸穴と回転伝達軸との嵌合部のがたつきをなくす樹脂製回転伝達部材の軸穴構造に関する。
従来から、回転伝達機構において、歯車等の回転伝達部材を回転伝達軸(駆動軸又は被動軸)と一体に回動させるため、回転伝達軸にはDカット軸部(回転伝達軸の軸心に直交する断面形状がD形状の軸部)が形成され、回転伝達部材にはDカット軸部と嵌合するDカット穴(回転伝達部材の回転軸心に直交する断面形状がD形状の穴)が形成されている。そして、回転伝達軸と回転伝達部材は、Dカット軸部とDカット穴とが嵌合されることにより、Dカット軸部の軸側平坦面とDカット穴の穴側平坦面とで相対回動が阻止されるようになっている(特許文献1及び2参照)。
実開平2−80251号公報(図1及び図2の記載参照) 特許第5030555号公報(段落番号0032、段落番号0036、及び図2の記載参照)
しかしながら、回転伝達軸と回転伝達部材は、Dカット軸部とDカット穴に嵌合隙間Δがある場合、Dカット軸部とDカット穴との嵌合部分にがたつきが生じ、回転伝達誤差を生じる。また、図16に示すように、回転伝達軸100と回転伝達部材101は、Dカット軸部102とDカット穴103に嵌合隙間Δがある場合、回転始動時、回転停止時、及び逆回転時等にDカット軸部102の軸側平坦面104の端部104a,104bとDカット穴103の穴側平坦面105とが衝突して衝突音を発生する。
そこで、本発明は、回転伝達軸との嵌合部分のがたつきに起因する回転伝達誤差の発生及び衝突音の発生を防止できる樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を提供する。
本発明は、回転伝達軸2に嵌合される樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造に関するものである。本発明において、前記回転伝達軸2は、前記樹脂製回転伝達部材1の軸穴4に嵌合される軸端部3に、軸方向に沿って延びる軸側平坦面6が形成されている。また、前記樹脂製回転伝達部材1の前記軸穴4は、前記回転伝達軸1の前記軸端部3の嵌合方向に沿って第1軸穴部分と第2軸穴部分とが順に形成されている。また、前記第1軸穴部分は、前記軸方向に直交する断面形状が円形の丸穴である。また、前記第2軸穴部分は、前記回転伝達軸2の前記軸側平坦面6に対向する穴側平坦面13が形成されている。また、前記穴側平坦面13は、前記丸穴の内周面に傾斜面14で滑らかに接続され、前記軸穴4に前記回転伝達軸2の前記軸端部3が嵌合される際に、前記軸端部3によって変形させられる線状突起17が前記軸端部3の嵌合方向に沿って延びるように形成されている。また、前記線状突起17は、前記軸端部3が前記軸穴4に挿入される側の先端部の突起高さを前記軸端部3の嵌合方向に沿って漸増させている。また、前記樹脂製回転伝達部材は、前記軸端部の前記軸側平坦面が前記第2軸穴部分の前記穴側平坦面に対向するように前記第2軸穴部分に挿入されることにより、前記軸端部との嵌合部分にがたつきを生じることなく、前記回転伝達軸との相対回動が阻止されるようになっている。
本発明は、回転伝達軸の軸端部が樹脂製回転伝達部材の軸穴に嵌合される際に、樹脂製回転伝達部材の軸穴の穴側平坦面に形成された線状突起が回転伝達軸の軸端部で変形させられて、軸穴の穴側平坦面と軸端部の軸側平坦面との隙間を線状突起が部分的に埋め、軸穴と軸端部との嵌合部分のがたつきが防止される。その結果、本発明は、軸穴と軸端部との嵌合部分のがたつきに起因する回転伝達誤差の発生及び衝突音の発生を防止できる。
図1(a)は回転伝達軸(駆動軸又は被動軸)の軸端部の側面図であり、図1(b)は回転伝達軸の正面図である。 図2(a)は樹脂製回転伝達部材の正面図であり、図2(b)は図2(a)のA1−A1線に沿って切断して示す断面図である。 図3(a)は回転伝達軸の軸端部と樹脂製回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図であり、図3(b)は図3(a)の一部を拡大して示す図である。 第1実施形態の変形例1に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、樹脂製回転伝達部材の正面図である。 第1実施形態の変形例1に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、回転伝達軸の軸端部と樹脂製回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図である。 線状突起の断面形状を示す図である。 第1実施形態の変形例2に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、図7(a)は樹脂製回転伝達部材の正面図、図7(b)は図7(a)のA2−A2線に沿って切断して示す断面図である。 第1実施形態の変形例3に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、図8(a)は樹脂製回転伝達部材の正面図、図8(b)は図8(a)のA3−A3線に沿って切断して示す断面図である。 第1実施形態の変形例4に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、図9(a)は樹脂製回転伝達部材1の正面図、図9(b)は回転伝達軸の軸端部と樹脂製回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、図10(a)は回転伝達軸(駆動軸又は被動軸)の軸端部の側面図であり、図10(b)は回転伝達軸の正面図である。 図11(a)は樹脂製回転伝達部材の正面図であり、図11(b)は図11(a)のA4−A4線に沿って切断して示す断面図である。 図12(a)は回転伝達軸の軸端部と樹脂製回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図であり、図12(b)は図12(a)の一部を拡大して示す図である。 第2実施形態の変形例1に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、樹脂製回転伝達部材の正面図である。 第2実施形態の変形例1に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、回転伝達軸の軸端部と樹脂製回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図である。 第2実施形態の変形例2に係る樹脂製回転伝達部材の軸穴構造を説明するための図であり、図15(a)は樹脂製回転伝達部材1の正面図、図15(b)は回転伝達軸の軸端部と樹脂製回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図である。 従来の回転伝達軸の軸端部と回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
[第1実施形態]
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造を説明するための図である。なお、図1(a)は回転伝達軸2(駆動軸又は被動軸)の軸端部3の側面図であり、図1(b)は回転伝達軸2の正面図である。また、図2(a)は樹脂製回転伝達部材1の正面図であり、図2(b)は図2(a)のA1−A1線に沿って切断して示す断面図である。また、図3(a)は回転伝達軸2の軸端部3と樹脂製回転伝達部材1の軸穴4との嵌合部分の断面図であり、図3(b)は図3(a)の一部を拡大して示す図である。
図1に示すように、回転伝達軸2は、軸端部3が樹脂製回転伝達部材1の軸穴4に嵌合されるようになっている。回転伝達軸2の軸端部3は、軸方向(軸心5の延びる方向)に直交する断面形状がD形状であり、軸方向に沿って延びる軸側平坦面6が丸棒を切り欠くようにして形成されている。
図2に示すように、樹脂製回転伝達部材1は、有底の軸穴4が形成されたボス7の外周側にウォーム8が形成され、そのウォーム8が図外のウォームホイールと噛み合うようになっている。この樹脂製回転伝達部材1は、溶融状態の合成樹脂材料(ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)等)を金型のキャビティ内に射出して成形されている。軸穴4は、回転軸心10に沿って形成されており、開口端側軸穴部分(第1軸穴部分)11と穴底側軸穴部分(第2軸穴部分)12とが形成されている。開口端側軸穴部分11は、回転軸心10に直交する断面形状が円形の丸穴である。穴底側軸穴部分12は、回転軸心10に直交する断面形状がD形状の穴(以下、D形状穴と略称する)であり、軸穴4に嵌合された軸端部3の軸側平坦面6に対向する穴側平坦面13が形成されている。そして、穴側平坦面13が開口端側軸穴部分(丸穴)11の内周面に傾斜面14で滑らかに接続されている。これにより、軸穴4の開口端側軸穴部分11に挿入された回転伝達軸2の軸端部3は、傾斜面14に案内されて、穴底15側のD形状穴12に円滑に嵌合する。また、D形状穴12の穴側平坦面13は、回転軸心10に沿った方向(軸端部3の嵌合方向に沿った方向)を長手方向とし、この長手方向に直交する方向を幅方向とすると、傾斜面14から所定寸法だけ長手方向にずれた位置で且つ幅方向中央(A1−A1線と穴側平坦面13との交点)16から幅方向一端部側にずれた位置に線状突起17が形成されている。線状突起17は、長手方向に沿って穴底15まで形成されており、長手方向に直交する断面形状が略半円形状であり(図6(a)参照)、先端部が突起高さを長手方向に沿って(穴底15へ向かって)漸増させる傾斜面18になっている。そして、この線状突起17は、回転伝達軸2の軸端部3が軸穴4のD形状穴12に嵌合される際に、軸端部3の軸側平坦面6で傾斜面18から徐々に変形させられるようになっているため、無理なく変形させられる。また、線状突起17は、穴側平坦面13の幅方向一端から僅かに幅方向中央16寄りにずれて位置しているため、幅方向の両側に変形を許容するスペースが確保され、軸端部3の軸側平坦面6で円滑に変形させられ、軸穴4への軸端部3の嵌合作業を妨げる程の大きな嵌合抵抗を生じさせることがない。なお、線状突起17は、図6(a)に示した略半円形状の断面形状のものに限定されず、図6(b)に示すような略二等辺三角形の断面形状のものでもよく、また、図6(c)に示すような略直角三角形の断面形状のものでもよい。また、線状突起17は、略半円形状の断面形状のものと同様の効果を得ることができる限り、図6(a)乃至図6(c)の断面形状のものに限定されない。
図3は、D形状の軸端部3とD形状穴12との嵌合部分を拡大して示す図である。この図3に示すように、穴側平坦面13の幅方向の一端部側に位置する線状突起17は、D形状の軸端部3とD形状穴12との間に隙間Δがある場合、D形状の軸端部3がD形状穴12に嵌合される際に、軸端部3の軸側平坦面6の幅方向の一端部側で変形させられながら、穴側平坦面13の幅方向の他端部側に軸側平坦面6の幅方向の他端部を当接させて(隙間を部分的に埋めて)、D形状の軸端部3とD形状穴12との嵌合部分のがたつきを防止する。その結果、本実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、軸穴4と軸端部3との嵌合部分のがたつきに起因する回転伝達誤差の発生及び衝突音の発生を防止できる。
(第1実施形態の変形例1)
図4及び図5は、第1実施形態の変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造を説明するための図である。なお、図4は、本変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の正面図である。また、図5は、回転伝達軸2の軸端部3と樹脂製回転伝達部材1の軸穴4との嵌合部分の断面図であり、図3(a)に対応する図である。
本変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造は、一対の線状突起17,17が穴側平坦面13の幅方向中央16に対して対称に配置されている。このような本変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、一対の線状突起17,17が軸端部3の軸側平坦面6で均等に変形させられて、変形させられた一対の線状突起17,17が軸側平坦面6の幅方向両端部側と穴側平坦面13との隙間(Δ)を埋めて、軸端部3と軸穴4との嵌合部分のがたつきを防止することができる。その結果、本変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、第1実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造と同様に、軸穴4と軸端部3との嵌合部分のがたつきに起因する回転伝達誤差の発生及び衝突音の発生を防止できる。
(第1実施形態の変形例2)
図7は、本変形例2に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造を説明するための図である。なお、図7(a)は樹脂製回転伝達部材1の正面図であり、図7(b)は図7(a)のA2−A2線に沿って切断して示す断面図である。
本変形例2に係る樹脂製回転伝達部材1は、軸穴4がボス7を回転軸心10に沿って貫通しており、有底の軸穴4がボス7に形成された第1実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1と相違するが、他の構成が第1実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1と同様である。本変形例2において、線状突起17は、図7(b)に示すように、軸穴4の右側の開口端まで第2軸穴部分の穴側平坦面13と共に形成されている。このような本変形例2に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、第1実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造と同様の効果を得ることができる。
(第1実施形態の変形例3)
図8は、本変形例3に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造を説明するための図である。なお、図8(a)は樹脂製回転伝達部材1の正面図であり、図8(b)は図8(a)のA3−A3線に沿って切断して示す断面図である。
本変形例3に係る樹脂製回転伝達部材1は、ボス7の外周側に歯20が形成された平歯車であり、軸穴4がボス7を回転軸心10に沿って貫通しており、軸穴4の両開口端のいずれの側からも軸端部3を嵌合することができるようになっている。そして、図8(b)に示すように、本変形例3に係る樹脂製回転伝達部材1は、軸穴4における第2軸穴部分の穴側平坦面13及び線状突起17の形状がボス7を回転軸心10に沿った方向に二分する中心線21に対して左右対称となるように形成されている。なお、図8(a)に示すように、本変形例3に係る樹脂製回転伝達部材1は、軸穴4の正面側の形状が第1実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴4の正面側の形状と同様である(図2(a)参照)。このような本変形例3に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、第1実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造と同様の効果を得ることができる。
(第1実施形態の変形例4)
図9は、本変形例4に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造を説明するための図であり、図9(a)が樹脂製回転伝達部材1の正面図であり、図9(b)が回転伝達軸の軸端部と樹脂製回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図である。なお、図9に示す樹脂製回転伝達部材1は、線状突起17の形成位置を除き、他の構成が第1実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1と同様である(図2(a)参照)。
本変形例に係る樹脂製回転伝達部材1は、線状突起17がD形状穴12の穴側平坦面13の幅方向中央16に形成されている。このような本変形例に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、樹脂製回転伝達部材1の軸穴4の穴側平坦面13に形成された線状突起17が回転伝達軸2の軸端部3で変形させられて、軸穴4の穴側平坦面13と軸端部3の軸側平坦面6との隙間(Δ)を線状突起17が部分的に埋め、軸穴4と軸端部3との嵌合部分のがたつきが防止される。
[第2実施形態]
図10乃至図12は、本発明の第2実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造を説明するための図である。なお、図10(a)は回転伝達軸2(駆動軸又は被動軸)の軸端部3の側面図であり、図10(b)は回転伝達軸2の正面図である。また、図11(a)は樹脂製回転伝達部材1の正面図であり、図11(b)は図11(a)のA4−A4線に沿って切断して示す断面図である。また、図12(a)は回転伝達軸の軸端部と樹脂製回転伝達部材の軸穴との嵌合部分の断面図であり、図12(b)は図12(a)の一部を拡大して示す図である。
図10に示すように、回転伝達軸2の軸端部3は、軸方向(軸心5の延びる方向)に直交する断面形状が小判形形状であり、軸方向に沿って延びる一対の軸側平坦面6,6が丸棒を軸方向に沿って平行に切り欠くようにして形成されている。
図11に示すように、樹脂製回転伝達部材1は、有底の軸穴4が形成されたボス7の外周側にウォーム8が形成され、そのウォーム8が図外のウォームホイールと噛み合うようになっている。この樹脂製回転伝達部材1は、溶融状態の合成樹脂材料(ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)等)を金型のキャビティ内に射出して成形されている。軸穴4は、回転軸心10に沿って形成されており、開口端側軸穴部分(第1軸穴部分)11と穴底側軸穴部分(第2軸穴部分)22とが形成されている。開口端側軸穴部分11は、回転軸心10に直交する断面形状が円形の丸穴である。穴底側軸穴部分22は、回転軸心10に直交する断面形状が小判形形状の穴(以下、小判形形状穴と略称する)であり、軸穴4に嵌合された軸端部3の一対の軸側平坦面6,6に対向する一対の穴側平坦面13,13が形成されている。そして、穴側平坦面13,13が開口端側軸穴部分(丸穴)11の内周面に傾斜面14で滑らかに接続されている。これにより、軸穴4の開口端側に位置する開口端側軸穴部分11に挿入された回転伝達軸2の小判形形状の軸端部3は、傾斜面14に案内されて、穴底15側の小判形形状穴22に円滑に嵌合する。また、小判形形状穴22の穴側平坦面13,13は、回転軸心10に沿った方向(軸端部3の嵌合方向に沿った方向)を長手方向とし、この長手方向に直交する方向を幅方向とすると、傾斜面14から所定寸法だけ長手方向にずれた位置で且つ幅方向中央16から幅方向一端部側にずれた位置に線状突起17,17が形成されている。そして、一対の線状突起17,17は、一方の線状突起17と他方の線状突起17を結ぶ仮想直線が軸穴4の中心(回転軸心10)を通るような位置に形成されており、軸穴4の回転軸心10を回転中心とする2回対称の位置にある。また、一対の線状突起17,17は、長手方向に沿って穴底15まで形成されており、長手方向に直交する断面形状が略半円形状であり(図6(a)参照)、先端部が突起高さを長手方向に沿って(穴底へ向かって)漸増させる傾斜面18になっている。そして、この線状突起17は、回転伝達軸2の軸端部3が軸穴4の小判形形状穴22に嵌合される際に、軸端部3の軸側平坦面6で傾斜面18から徐々に変形させられるようになっているため、無理なく変形させられる。また、線状突起17は、穴側平坦面13,13の幅方向一端から僅かに幅方向中央16寄りにずれて位置しているため、幅方向の両側に変形を許容するスペースが確保され、軸端部3の軸側平坦面6で円滑に変形させられ、軸穴4への軸端部3の嵌合作業を妨げる程の大きな嵌合抵抗を生じさせることがない。なお、線状突起17は、図6(a)に示した略半円形状の断面形状のものに限定されず、図6(b)に示すような略二等辺三角形の断面形状のものでもよく、また、図6(c)に示すような略直角三角形の断面形状のものでもよい。また、線状突起17は、略半円形状の断面形状のものと同様の効果を得ることができる限り、図6(a)乃至図6(c)の断面形状のものに限定されない。
図12は、小判形形状の軸端部3と小判形形状穴22との嵌合部分を拡大して示す図である。この図11に示すように、穴側平坦面13の幅方向の一端部側に位置する線状突起17は、小判形形状の軸端部3の軸側平坦面6と小判形形状穴22の穴側平坦面13との間に隙間Δがある場合、小判形形状の軸端部3が小判形形状穴22に嵌合される際に、軸端部3の軸側平坦面6の幅方向の一端部側で変形させられながら、穴側平坦面13の幅方向の他端部側に軸側平坦面6の幅方向の他端部を当接させて、小判形形状の軸端部3と小判形形状穴22との嵌合部分のがたつきを防止する。その結果、本実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、軸穴4と軸端部3との嵌合部分のがたつきに起因する回転伝達誤差の発生及び衝突音の発生を防止できる。
(第2実施形態の変形例1)
図13及び図14は、第2実施形態の変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造を説明するための図である。なお、図13は、本変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の正面図である。また、図14は、回転伝達軸2の軸端部3と樹脂製回転伝達部材1の軸穴4との嵌合部分の断面図であり、図12(a)に対応する図である。
本変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造は、一対の線状突起17,17が一対の穴側平坦面13,13の一方の幅方向中央16に対して対称に配置されると共に、一対の線状突起17,17が一対の穴形平坦面13,13の他方の幅方向中央16に対して対称に配置されている。このような本変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、一対の穴側平坦面13,13の一方に形成された一対の線状突起17,17が軸端部3の一対の軸側平坦面6,6の一方で均等に変形させられると共に、一対の穴側平坦面13,13の他方に形成された一対の線状突起17,17が軸端部3の一対の軸側平坦面6,6の他方で均等に変形させられ、一対の穴側平坦面13,13の一方に形成された一対の線状突起17,17が一対の軸側平坦面6,6の一方の幅方向両端部側と一対の穴側平坦面13,13の一方との隙間(Δ)を埋め、一対の穴側平坦面13,13の他方に形成された一対の線状突起17,17が一対の軸側平坦面6,6の他方の幅方向両端部側と一対の穴側平坦面13,13の他方との隙間(Δ)を埋めて、軸端部3と軸穴4との嵌合部分のがたつきを防止することができる。その結果、本変形例1に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、第2実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造と同様に、軸穴4と軸端部3との嵌合部分のがたつきに起因する回転伝達誤差の発生及び衝突音の発生を防止できる。
(第2実施形態の変形例2)
図15は、本変形例2に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造を説明するための図であり、図15(a)が樹脂製回転伝達部材1の正面図であり、図15(b)が回転伝達軸2の軸端部3と樹脂製回転伝達部材1の軸穴4との嵌合部分の断面図である。なお、図15に示す樹脂製回転伝達部材1は、線状突起17の形成位置を除き、他の構成が第2実施形態に係る樹脂製回転伝達部材1と同様である(図11(a)参照)。
本変形例2に係る樹脂製回転伝達部材1は、線状突起17が小判形形状穴22の穴側平坦面13,13の幅方向中央16に形成されている。このような本変形例2に係る樹脂製回転伝達部材1の軸穴構造によれば、樹脂製回転伝達部材1の軸穴4の穴側平坦面13、13に形成された線状突起17が回転伝達軸2の軸端部3で変形させられて、軸穴4の穴側平坦面13、13と軸端部3の軸側平坦面6,6との隙間(Δ)を線状突起17が部分的に埋め、軸穴4と軸端部3との嵌合部分のがたつきが防止される。
なお、本発明において、樹脂製回転伝達部材1は、ウォームや平歯車等の歯車に限定されず、歯付きベルト用プーリ、カム、ローラ等の回転を伝達する物に広く適用される。
1……樹脂製回転伝達部材、2……回転伝達軸、3……軸端部、4……軸穴、6……軸側平坦面、13……穴側平坦面、16……幅方向中央、17……線状突起

Claims (5)

  1. 回転伝達軸に嵌合される樹脂製回転伝達部材の軸穴構造において、
    前記回転伝達軸は、前記樹脂製回転伝達部材の軸穴に嵌合される軸端部に、軸方向に沿って延びる軸側平坦面が形成され、
    前記樹脂製回転伝達部材の前記軸穴は、前記回転伝達軸の前記軸端部の嵌合方向に沿って第1軸穴部分(開口端側軸穴部分)と第2軸穴部分とが順に形成され、
    前記第1軸穴部分は、前記軸方向に直交する断面形状が円形の丸穴であり、
    前記第2軸穴部分は、前記回転伝達軸の前記軸側平坦面に対向する穴側平坦面が形成され、
    前記穴側平坦面は、前記丸穴の内周面に傾斜面で接続され、前記軸穴に前記回転伝達軸の前記軸端部が嵌合される際に、前記軸端部によって変形させられる線状突起が前記軸端部の嵌合方向に沿って延びるように形成され、
    前記線状突起は、前記軸端部が前記軸穴に挿入される側の先端部の突起高さを前記軸端部の嵌合方向に沿って漸増させ、
    前記樹脂製回転伝達部材は、前記軸端部の前記軸側平坦面が前記第2軸穴部分の前記穴側平坦面に対向するように前記第2軸穴部分に挿入されることにより、前記軸端部との嵌合部分にがたつきを生じることなく、前記回転伝達軸との相対回動が阻止される、
    ことを特徴とする樹脂製回転伝達部材の軸穴構造。
  2. 前記線状突起は、前記軸端部の嵌合方向に沿った方向が前記穴側平坦面の長手方向とし、この長手方向に直交する方向が前記穴側平坦面の幅方向とすると、前記穴側平坦面の幅方向中央よりも前記幅方向にずれて位置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂製回転伝達部材の軸穴構造。
  3. 前記回転伝達軸の前記軸端部は、前記軸方向に直交する断面の形状がD形状であり、
    前記樹脂製回転伝達部材の前記軸穴は、前記軸端部の嵌合方向に直交する断面の形状がD形状である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製回転伝達部材の軸穴構造。
  4. 前記回転伝達軸の前記軸端部は、前記軸方向に直交する断面の形状が小判形形状であり、
    前記樹脂製回転伝達部材の前記軸穴は、前記軸端部の嵌合方向に直交する断面の形状が小判形形状である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製回転伝達部材の軸穴構造。
  5. 前記線状突起は、前記先端部が前記軸穴の開口端から離れた位置に形成された、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂製回転伝達部材の軸穴構造。
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