JP6920070B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、スキンケア剤が配された表面シートと、該表面シートの両側に配された防漏カフとを備えた吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品において、尿などの***物の股下からの横漏れを防止する防漏壁として、着用時に股下部において着用者の肌に向かって起立する防漏カフを備えたものが知られている。典型的な防漏カフは、疎水性の防漏カフ形成用シートの横方向一端側が裏面シートなどの他の部材に接合されて固定部を形成し、他端側が折り返されその折り返し部分の内部に弾性部材が伸長状態で固定された構成を有する。斯かる構成の防漏カフにおいて、防漏カフ形成用シートの折り返し部分は、股下部の前後に延在する腹側部及び背側部では表面シートなどの他の部材に接合され、股下部では他の部材と非接合の自由端部とされている。これにより吸収性物品の着用時には、横方向と直交する縦方向即ち着用者の前後方向に相当する方向に弾性部材の収縮力が働き、股下部で防漏カフが、前記固定部を起点としてその自由端部側を着用者の肌に向けて起立する。起立した防漏カフと表面シートとの間にポケットが形成され、股下からの体液の横漏れが防止される。
また、吸収性物品を着用すると、蒸れ等によって皮膚にかぶれが生じることがある。そこで、このような肌トラブルを防止するべく、吸収性物品における着用者の肌と接触し得る部位にスキンケア剤を配することが従来行われている。例えば特許文献1には、防漏カフを備えた使い捨ておむつの表面シートに、スキンケア効果を有するローションを配置することが記載されている。特許文献1記載技術は、表面シートにローションを配置することで懸念される吸収力の低下を抑制することを主たる課題とするもので、その課題解決手段は、表面シートにおけるローションの配置パターンによって特徴付けられる。
特表2008−522772号公報
吸収性物品に適用される有用なスキンケア剤には親水性のものがあるところ、その親水性のスキンケア剤を、疎水性の防漏カフを具備する吸収性物品の表面シートに配置した場合、防漏カフが表面シート側に倒伏してこれと接触した際に、スキンケア剤が表面シートから防漏カフに転移して該防漏カフの疎水性を低下させ、その防漏カフの疎水性を低下させた部分から、尿な便などの***物が漏れ出すおそれがある。
従って本発明の課題は、表面シートに配されたスキンケア剤が防漏カフに付着することによって起こる、***物の漏れが抑制され、スキンケア効果に優れた吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、液保持性の吸収体と、該吸収体の縦方向に沿う両側に沿って配され、他の部材との固定部を起点として着用者の肌に向かって起立する起立部を有する一対の防漏カフと、該一対の防漏カフ間に配され、該吸収体よりも着用者の肌に近い位置で該吸収体と重なる表面シートとを備える吸収性物品であって、前記表面シートに親水性のスキンケア剤が配されており、前記起立部は、該起立部を前記表面シート側に倒伏させたときに平面視において前記吸収体と重なる先端部と、該先端部と前記固定部との間に位置する基端部とを有し、前記基端部は、前記吸収体から相対的に近い位置に配された内側シートと、該吸収体から相対的に遠い位置にて該内側シートに対向配置された外側シートとを含んで構成されており、該外側シート及び該内側シートは、それぞれ、少なくとも片面が疎水性であり、前記内側シートと前記外側シートとの間に、両シートが互いに厚み方向に離間された離間部が存している吸収性物品である。
本発明によれば、表面シートに配されたスキンケア剤が防漏カフに付着することによって起こる、***物の漏れが抑制され、スキンケア効果に優れた吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である展開型使い捨ておむつの肌対向面即ち表面シート側を模式的に示す平面図であり、各部の弾性部材を伸長させて平面状に拡げた展開状態における平面図である。 図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す横断面図であり、防漏カフがおむつの横方向内側に倒伏している状態を示す図である。 図3は、図2の片側の防漏カフ及びその近傍を拡大して模式的に示す横断面図である。 図4は、図3に示す防漏カフの起立状態を模式的に示す横断面図である。 図5は、本発明の吸収性物品の他の実施形態の図3相当図である。 図6は、本発明の吸収性物品のさらに他の実施形態の図4相当図である。 図7は、本発明の吸収性物品のさらに他の実施形態の図4相当図である。 図8は、本発明の吸収性物品のさらに他の実施形態の図4相当図である。 図9は、本発明の吸収性物品のさらに他の実施形態の図4相当図である。 図10は、本発明の吸収性物品のさらに他の実施形態の図4相当図である。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である展開型使い捨ておむつに基づき図面を参照して説明する。図1及び図2に示す展開型使い捨ておむつ1Aは、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる方向に相当する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有すると共に、着用者の股間部に配される股下部B並びにその前後に延在する腹側部A及び背側部Cを有する。腹側部A、股下部B及び背側部Cは、おむつ1Aを縦方向Xに三等分した場合の各領域に相当する。股下部Bは、おむつ1Aの着用時に着用者のペニス、肛門等の***部に対向配置される***部対向部を有しており、該***部対向部は通常、おむつ1Aの縦方向Xの中央部又はその近傍に位置している。
おむつ1Aは、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収体4と、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁4S,4Sよりも横方向Yの外方に位置する固定部54を起点として着用者の肌に向かって起立する一対の防漏カフ5,5と、一対の防漏カフ5,5間に配され、吸収体4よりも着用者の肌に近い位置で吸収体4と重なる表面シート2と、吸収体4の非肌対向面側に配され、吸収体4よりも着用者の肌から遠い位置で吸収体4と重なる裏面シート3とを具備し、図1に示す如き平面視において、股下部Bに位置する縦方向Xの中央部が内方に括れ且つ一方向即ち縦方向Xに長い、縦長の砂時計状をなしている。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、両シート2,3間に介在配置された吸収体4よりも大きな寸法を有し、図1に示す如き展開且つ伸長状態のおむつ1Aの外形を形成している。表面シート2及び裏面シート3としては、この種の吸収性物品において通常用いられているものを特に制限なく用いることができる。表面シート2としては、例えば、液透過性を有する親水性の不織布や穿孔フィルムなどを用いることができ、これらの不織布やフィルムは一般に熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂等から構成されている。裏面シート3としては、例えば、液不透過性のフィルムや液難透過性の不織布などを用いることができ、液不透過性のフィルムは透湿性を有していてもよい。
尚、本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば表面シート2)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌から遠い側である。尚、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置が維持された状態を意味する。
吸収体4は、図1に示す如き平面視において縦方向Xに長い形状をなし、腹側部Aから背側部Cにわたって延在している。吸収体4は、吸収性材料を含む液保持性の吸収性コア40と、該吸収性コア40の肌対向面及び非肌対向面を被覆するコアラップシート41とを含んで構成されている。吸収性コア40とコアラップシート41との間は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により接合されている。吸収性コア40は図1に示す如き平面視において、長手方向即ち縦方向Xの中央部が内方に括れた砂時計状をなしている。吸収性コア40は吸収性材料を含むコア形成材料が積繊されてなる。吸収性材料としては、この種の吸収性コアの形成材料として通常用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えば、木材パルプ、親水化剤により処理された合繊繊維等の親水性繊維や吸水性ポリマー粒子が挙げられる。吸収性コア40は、親水性繊維の積繊体、あるいは該積繊体に吸水性ポリマー粒子を担持させたものであり得る。コアラップシート41としては、透水性のシート材を用いることができ、例えば、紙、不織布等を用いることができる。おむつ1Aにおいては、コアラップシート41は、吸収性コア40の横方向Yの長さの2倍以上3倍以下の幅を有する1枚の連続したシートであり、この1枚のコアラップシート41は、図2に示すように、吸収性コア40の肌対向面の全域を被覆し、且つ吸収性コア40の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出し、その延出部が、吸収性コア40の下方に巻き下げられて、吸収性コア40の非肌対向面の全域を被覆している。尚、コアラップシート41の形態はこれに限定されず、例えば、吸収性コア40の肌対向面を被覆する肌側コアラップシートと、吸収性コア40の非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシートとを含み、且つ両シートがそれぞれ別体のシートであっても良い。
図1に示すように、腹側部A及び背側部Cそれぞれのウエスト部、即ち縦方向Xの端部における表面シート2と裏面シート3との間には、帯状の弾性部材11が横方向Yに伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1Aの着用時における該ウエスト部には、弾性部材11の収縮によりウエストギャザーが形成される。また、背側部Cにおける着用者の胴周りに対応する胴周り部における表面シート2と裏面シート3との間には、糸状の弾性部材12が横方向Yに伸長状態で複数固定されており、これにより、おむつ1Aの着用時における該胴周り部には、弾性部材12の収縮により胴周りギャザーが形成される。また、着用者の脚周りに配される左右のレッグ部における防漏カフ形成用シート50と裏面シート3との間には、糸状の弾性部材13が縦方向Xに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1Aの着用時におけるレッグ部には、弾性部材13の収縮により一対のレッグギャザーが形成される。表面シート2、裏面シート3、吸収体4、シート50及び各弾性部材11〜13は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により互いに接合されている。
図1に示すように、おむつ1Aの背側部Cの縦方向Xに沿う両側縁部には、一対のファスニングテープ6,6が設けられている。ファスニングテープ6には、機械的面ファスナーのオス部材からなる止着部61が取り付けられている。また、おむつ1Aの腹側部Aの非肌対向面には、機械的面ファスナーのメス部材からなる被止着領域7が形成されている。被止着領域7は、腹側部Aの非肌対向面を形成する裏面シート3の非肌対向面に、機械的面ファスナーのメス部材を公知の接合手段、例えば接着剤やヒートシール等で接合固定して形成されており、ファスニングテープ6の止着部61を着脱自在に止着可能になされている。
おむつ1Aにおいては、図3に示すように、表面シート2に親水性のスキンケア剤10が配されている。このように、おむつ1Aにおける着用者の肌と直接接触し得る部位である表面シート2にスキンケア剤10が配されることで、おむつ1Aの着用中における着用者の皮膚のかぶれ等の肌トラブルが効果的に抑制され得る。
表面シート2におけるスキンケア剤10の配置パターンは特に制限されず、例えば、表面シート2の肌対向面の全域にまんべんなく配置してもよく、あるいは、表面シート2の肌対向面にスキンケア剤10の存在域と非存在域とが形成されるように、スキンケア剤10を不連続に配置してもよい。後者の不連続配置の一例として、スキンケア剤10の存在域と非存在域とが所定の幅をもって縦方向Xに延び、且つ両域が横方向Yに交互に配置される形態を例示できる。尚、図3では、理解容易の観点から、表面シート2の肌対向面にスキンケア剤10が積層されているように記載されているが、実際にこのような積層状態が形成されているとは限らず、スキンケア剤10の種類、表面シート2の材質などによっては、表面シート2にスキンケア剤10が内包されている形態などもあり得る。
表面シート2にスキンケア剤10を配置する方法は特に限定されず、スキンケア剤10の種類などに応じて公知の方法を適宜選択できる。典型的には、必要に応じて適当な溶媒に溶解させるかあるいは加熱するなどして調製された、流動性を有するスキンケア剤10を、塗布、噴霧、浸漬などの方法で、表面シート2の肌対向面に付着させる。スキンケア剤10の付着手段として、例えば、ダイコーター方式、スロットスプレー方式、カーテンスプレー方式、メルトブローン方式、スパイラルスプレー方式、グラビア方式、ビード方式が挙げられる。
表面シート2におけるスキンケア剤10の付着量は、スキンケア剤10の種類などに応じて十分なスキンケア効果が発現する範囲で適宜選択すればよく特に制限されないが、坪量として、好ましくは0.05g/m以上、さらに好ましくは0.1g/m以上、そして、好ましくは5.0g/m以下、さらに好ましくは3.0g/m以下である。
スキンケア剤10が配される表面シート2として典型的なものは、熱可塑性樹脂から構成される繊維を含む疎水性不織布であり、表面シート2は本来的に疎水性である場合が多い。このような表面シート2に親水性のスキンケア剤10を付着させる場合、その付着に先立ち、表面シート2に親水化処理を施しておくことができる。具体的には例えば、表面シート2が各種の不織布からなる場合には、該不織布の構成繊維の表面に親水化剤を付着させたり、該構成繊維中に親水化剤を練り込んだりすることで、親水化処理を行うことができる。即ち、表面シート2は、疎水性シート材(例えば疎水性不織布)に親水化処理が施されたものであり得、その場合、その親水化処理の後に、表面シート2の構成繊維の表面にスキンケア剤10を付着すればよい。表面シート2の坪量は、好ましくは5g/m以上、さらに好ましくは10g/m以上、そして、好ましくは40g/m以下、さらに好ましくは50g/m以下である。
表面シート2の肌対向面は、親水性のスキンケア剤10が配されていること等に起因して、親水性である。本発明において、表面シートや防漏カフ形成用シートなどのシートや後述するスペーサー部材あるいは所定の面積を有する領域の親水度は、下記方法で測定される水との接触角に基づき評価される。水との接触角が小さいほど親水性が高く(疎水性が低く)、該接触角が大きいほど親水性が低い(疎水性が高い)。また、水との接触角が90度未満であれば親水性、90度以上であれば疎水性である。従って、親水性である表面シート2の肌対向面の水との接触角は、90度未満であり、好ましくは55度以上85度以下である。
<接触角の測定方法>
吸収性物品における測定対象たる構成部材(表面シートなど)から繊維を取り出し、その繊維に対する水の接触角を測定する。測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA−Jを用いる。接触角の測定には蒸留水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC−25)から吐出される液量を20ピコリットルに設定して、水滴を、繊維の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msec毎に画像が録画される。録画された映像において、繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維とのなす角を算出し、接触角とする。測定対象物から取り出した繊維は、繊維長1mmに裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持する。繊維1本につき異なる2箇所の接触角を測定する。N=5本の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定値を平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)を、当該繊維の水との接触角と定義する。測定環境は、室温22±2℃、湿度65±2%RHとする。
尚、接触角の測定に際し、吸収性物品からその測定対象たる表面シートなどの構成部材を取り出す場合において、その構成部材が、接着剤、融着などによって他の構成部材に固定されている場合には、その固定部分を、溶剤の塗布、ドライヤーによる熱風吹き付け、コールドスプレー(例えばニチバン株式会社製の市販品)の吹き付けなどによって除去してから取り出す。
本発明で用いるスキンケア剤について説明する。この種の吸収性物品で使用されるスキンケア剤には、親水性のものと疎水性のものがあるが、本発明で用いるスキンケア剤は親水性である。スキンケア剤が親水性であることで、肌への親和性が高まるという効果が奏される。
本発明で用いるスキンケア剤としては、親水性であって、着用者の肌に対して保護、治癒等の効能を有するものを特に制限なく用いることができる。例えば、好ましいスキンケア剤として、下記式(I)で表されるジアミド誘導体が挙げられる。下記式(I)で表されるジアミド誘導体は、国際公開公報WO00/61097号に記載されている発明のジアミド誘導体であり、角質層の水分保持能力及びバリヤ機能を改善する、という薬効を有している。該ジアミド誘導体が、おむつ1の着用中に着用者の肌に移行すると、油性スキンケア剤として機能し、肌のかぶれを抑制/改善することができる。
Figure 0006920070
スキンケア剤として前記ジアミド誘導体を使用する場合、使用するジアミド誘導体は1種のみであってもよいし、2種以上を併用することもできる。
本発明で使用可能な他の親水性のスキンケア剤としては、例えば化粧品の分野においてエモリエント剤として用いられているスキンケア剤等を用いることができる。他の親水性のスキンケア剤の具体例としては、流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ベニバナ油、スクワラン及びスクワレン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、ワセリン、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン、シリコーン系レジン、特開2004−298643号公報又は特表2008−522772号公報に記載されている発明で使用されるエモリエント剤やエモリエント剤と固定化剤を含むローション組成物等が挙げられる。前記各種の親水性のスキンケア剤は、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記各種の親水性のスキンケア剤の中でも特に、C12〜C22脂肪アルコール(好ましくはステアリルアルコール)と前記式(I)のジアミド誘導体との混合物は、表面シートに配された場合に該表面シートの体液透過性を阻害しないため好ましい。スキンケア剤の肌への移行性、スキンケア効果、使用時の感触、及び表面シートの体液透過性の観点から、ステアリルアルコールと前記式(I)のジアミド誘導体との混合質量比は、ステアリルアルコール/ジアミド誘導体として、90/10〜50/50の範囲にあることが好ましい。前記混合物は、加熱してその流動性を高めてから、表面シート上に塗布して付着させることが好ましい。また、前記混合物を表面シート2に付着させた後は、常温で放置することにより、該混合物の流動性を低下させて、該表面シートに保持され易くすることが好ましい。
表面シートにスキンケア剤を配する際には、種々のコーティング方式の塗工手段を特に制限なく利用でき、例えば、ダイスコーター方式、スロットスプレー方式、カーテンスプレー方式、メルトブローン方式、スパイラルスプレー方式、グラビア方式、ビード方式等が挙げられる。
おむつ1Aの主たる特徴部分の1つである防漏カフ5について説明すると、一対の防漏カフ5,5は、それぞれ、図2に示すように、おむつ1Aの縦方向Xの全長にわたって連続する1枚の防漏カフ形成用シート50と、該シート50に縦方向Xに伸長状態で固定された1本又は複数本(図示の形態では2本)の糸状の防漏カフ形成用弾性部材53とを含んで構成されている。
防漏カフ形成用シート50は、図2及び図3に示すように、吸収体4の縦方向Xに沿う側縁4Sを横方向Yに跨ぐように配され、縦方向Xに沿う内側縁部55と、該内側縁部55よりも横方向Yの外方に位置して縦方向Xに沿う外側縁部56とを有し、図1に示す如き展開且つ伸長状態のおむつ1Aの平面視において、内側縁部55は吸収体4と重なり、外側縁部56は吸収体4の側縁4Sよりも横方向Yの外方に位置している。内側縁部55は、少なくとも股下部B、具体的には例えば、股下部B並びに腹側部A及び背側部Cにおける股下部B寄りの部分においては、表面シート2をはじめとするおむつ1Aの他の構成部材と非接合の自由端部とされ、腹側部A及び背側部Cにおける縦方向Xの前後端部においては、表面シート2に接合されている(図示せず)。外側縁部56は、縦方向Xの全長にわたって、おむつ1Aを構成する他の部材(図示の形態では裏面シート3)に接合されている。防漏カフ形成用弾性部材53は、縦方向Xに伸長状態でシート50の内側縁部55(自由端部)に固定されている。以上の構成により、おむつ1Aの着用時には縦方向Xに弾性部材53の収縮力が働き、防漏カフ5は、少なくとも内側縁部55が自由端部とされている領域である股下部Bにおいて、図4に示すように、シート50の他の部材(裏面シート3)との固定部54を起点として、内側縁部55側を図示しない着用者の肌に向けて起立する。このように防漏カフ5は、他の部材との固定部54を起点として着用者の肌に向かって起立する起立部5Sを有する。起立部5Sは、防漏カフ5における、他の部材に対して非固定の部分である。
防漏カフ形成用シート50としては、一部(片面)が親水性のシート材料を用いることもできるが、典型的には、全部(両面)が疎水性のシート材料が用いられる。疎水性のシート材料としては、例えば、疎水性の不織布として、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、SMMS不織布、SSMS不織布等を用いることができ、その他にも、疎水性の樹脂フィルム、該樹脂フィルムと該不織布との積層体等を用いることができる。ここでいう「S」はスパンボンド不織布、「M」はメルトブローン不織布を意味する。防漏カフ形成用シート50は少なくとも一部(片面)が疎水性であり、その疎水性部分の、前記方法により測定される水との接触角は、90度以上である。
防漏カフ形成用シート50の他の部材(図示の形態では裏面シート3)との固定部54は、前記の通り、防漏カフ5(シート50)が起立する際の起点となるもので、横方向Yに所定の長さを持って縦方向Xに延在している。おむつ1Aにおいて固定部54は、ホットメルト接着剤等の疎水性接着剤が塗布されて形成されており、図1に示す如き平面視において縦方向Xに延びる連続した直線状をなしている。固定部54は、平面視において縦方向Xに延在していれば良く、その平面視形状は直線状に限定されず、例えば、波線、湾曲線、ジグザグ線などでも良く、また、1本の連続線でなくても良く、比較的長さの短い小固定部と非固定部とが縦方向Xに交互に配置された構成の破断線でも良い。
防漏カフ5における他の部材に対して非固定の起立部5Sは、図3に示すように、該起立部5Sを表面シート2側即ち横方向Yの内側に倒伏させたときに、図1に示す如きおむつ1Aの平面視において、吸収体4と重なる先端部5S1と、該先端部5sS1と固定部54との間に位置する基端部5S2とを有する。図3に示す如き起立部5Sの倒伏状態において、先端部5S1は、吸収体4の側縁4Sから横方向Yの内方に延出し、基端部5S2は、吸収体4とは重ならずに該側縁4Sから固定部54にわたって連続している。吸収体4の側縁4Sは、表面シート2側に倒伏された状態の起立部5Sにおいて、先端部5S1と基端部5S2との境界となる。
起立部5Sの基端部5S2は、図3に示すように、吸収体4から相対的に近い位置に配された内側シート51と、吸収体4から相対的に遠い位置にて内側シート51に対向配置された外側シート52とを含んで構成されている。おむつ1Aにおいては、基端部5S2のみならず先端部5S1も、基端部5S2と同様に両シート51,52を含んで構成されている。両シート51,52は、それぞれ、少なくとも片面が疎水性であり、両面が疎水性でもよい。
おむつ1Aにおいては、防漏カフ形成用シート50は図3に示すように1枚の帯状シートからなり、該帯状シートは縦方向Xに延びる図示しない折曲線にて横方向Yに2つ折りされ、その折曲線側(自由端側)が、防漏カフ5の内側縁部55、該折り線側とは反対側即ち該帯状シートの縦方向Xに沿う側縁側(固定端側)が、防漏カフ5の外側縁部56とされているところ、前記の内側シート51及び外側シート52は、それぞれ、1枚のシート50(帯状シート)の一部であり、両シート51,52で連続した1枚のシート50を構成している。
おむつ1Aの主たる特徴の1つとして、図2〜図4に示すように、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間に、両シート51,52が互いに厚み方向に離間された離間部58が存している点が挙げられる。離間部58は、少なくとも股下部Bに存在し、さらに腹側部A及び/又は背側部Cに存在していてもよい。
おむつ1Aにおいては、図3及び図4に示すように、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間に疎水性のスペーサー部材8が部分的に配され、両シート51,52間におけるスペーサー部材8の非配置部に離間部58が存している。スペーサー部材8は、内側シート51に固定されてもよく、外側シート52に固定されてもよく、両シート51,52の双方に固定されてもよい。
スペーサー部材8は、図1に示す如きおむつ1Aの平面視において縦方向Xに延びる連続直線状をなしており、図示の形態では、基端部5S2において3個の直線状のスペーサー部材8が横方向Yに間欠配置されている。スペーサー部材8はシート51,52の厚み方向に所定の厚みを有している。このように、相対向する2枚のシート51,52間にスペーサー部材8が複数介在配置されていることで、少なくとも隣接する2個のスペーサー部材8,8間(スペーサー部材8の非配置部)に、両シート51,52が互いに厚み方向に離間された離間部58が形成される。
防漏カフ5のこのような特徴的な構成により、表面シート2に配されたスキンケア剤10が防漏カフ5の起立部5S、特に基端部5S2に付着することによって起こる、***物の漏れが効果的に抑制される。即ち、少なくとも片面が本来的に疎水性である、基端部5S2の表面シート2側即ち内側シート51に、親水性のスキンケア剤10が付着することによってその付着部の疎水度が低下し、その疎水度が低下した部分から***物がおむつ1Aの外部に漏れ出すことが懸念される事態となっても、基端部5S2は内側シート51と外側シート52という、2層の疎水層を含んで構成されており、内側シート51にスキンケア剤10が付着してもその横方向Yの外側には疎水層を有する外側シート52が配されているため、内側シート51の疎水度低下部分(スキンケア剤10の付着部)を透過した***物は、外側シート52によって堰き止められる。また、基端部5S2には両シート51,52どうしの接触が無い空間部である離間部58が形成されており、この離間部58では内側シート51から外側シート52への***物の移行が起こり難いため、外側シート52に付着する***物の量が抑制され、前記の外側シート52による***物の堰き止め効果と相俟って、***物が外側シート52を越えておむつ1Aの外部に漏れ出す不都合が効果的に防止される。
また、おむつ1Aにおいては、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間に疎水性のスペーサー部材8が配されていることによって、離間部58の安定性が一層向上しているため、***物の漏れ防止がより一層効果的且つ安定的になされる。また、スペーサー部材8が基端部5S2における両シート51,52間の全体にまんべんなく配されていると、防漏カフ5の柔軟性が損なわれる結果、防漏カフ5の機能低下を招くことが懸念されるが、おむつ1Aにおいては、スペーサー部材8は基端部5S2に部分的に配されているため、そのような懸念は払拭されている。また、離間部58をはじめとする、基端部5S2におけるスペーサー部材8の非配置部は、***物を取り込むスペースとしても機能し得るため、表面シート2と防漏カフ5(内側シート51)との間に溜まる***物の量が低減し、***物の拡散が効果的に抑制される。
前述したように、両シート51,52は少なくとも片面が疎水性であればよく、例えば内側シート51に関して、外面(表面シート2側)が親水性、内面(外側シート52側)が疎水性の形態でもよく、これとは逆の形態でもよいが、内側シート51がこのように親水性の面及び疎水性の面の両方を有する場合は、前者の形態が好ましい。内側シート51の表面シート2側の面が親水性、外側シート52側の面が疎水性であると、表面シート2から転移したスキンケア剤10の外側シート52側への染み出しが、より一層効果的に抑制される。
スペーサー部材8としては、離間部58の形成及び維持に有用な疎水性部材を用いることができ、例えば、疎水性のホットメルト接着剤の如き、疎水性接着剤が挙げられる。つまり、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間に疎水性接着剤を部分的に塗布することで、スペーサー部材8を形成することができる。スペーサー部材8の他の例としては、疎水性の不織布、樹脂製フィルム、不織布と樹脂製フィルムとを貼り合わせてなる複合物などが挙げられる。
スペーサー部材8による作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、スペーサー部材8の各部の寸法等は下記のように設定することが好ましい。
スペーサー部材8の、防漏カフ形成用シート50(シート51,52)の厚み方向における長さ(スペーサー部材8の厚み)81(図4参照)は、好ましくは0.1mm以上、さらに好ましくは0.3mm以上、そして、好ましくは2.5mm以下、さらに好ましくは2.0mm以下である。
スペーサー部材8の防漏カフ幅方向Y1の長さ82(図4参照)は、好ましくは0.1mm以上、さらに好ましくは0.3mm以上、そして、好ましくは5.0mm以下、さらに好ましくは3.0mm以下である。防漏カフ幅方向Y1は、防漏カフ5(防漏カフ形成用シート50)の長手方向と直交する方向である。
隣り合う2個のスペーサー部材8,8の間隔83(図4参照)、即ち離間部58の防漏カフ幅方向Y1の長さは、好ましくは1.0mm以上、さらに好ましくは2.0mm以上、そして、好ましくは5.0mm以下、さらに好ましくは4.0mm以下である。
片側の防漏カフ5(基端部5S2)における、防漏カフ幅方向Y1に沿って配置されているスペーサー部材8の数は、例えば図4では3個であるが、好ましくは3個以上、さらに好ましくは5個以上、そして、好ましくは20個以下、さらに好ましくは15個以下である。
以下、本発明の吸収性物品の他の実施形態について図5〜図10を参照して説明する。後述する他の実施形態については、前述した実施形態のおむつ1Aと異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、おむつ1Aについての説明が適宜適用される。
おむつ1Aにおいては、防漏カフ5の外側縁部56が吸収体4の側縁4Sよりも横方向Yの外方に位置していたが(図3等参照)、図5に示すおむつ1Bにおいては、防漏カフ5の外側縁部56及びその近傍が吸収体4と裏面シート3との間に配されており、外側縁部56が吸収体4の側縁4Sよりも横方向Yの内方に位置している。おむつ1Bにおいては、防漏カフ5(防漏カフ形成用シート50)における吸収体4と裏面シート3との間に配されている部分が、起立部5Sが着用者の肌に向かって起立する際の固定部54として機能する。つまり、おむつ1Bでは、防漏カフ5の他の部材との固定部54が図1に示す如き平面視において吸収体4と重なっており、この点で、固定部54が吸収体4の側縁4Sよりも横方向Yの外方に位置するおむつ1A(図3参照)と相違する。おむつ1Bによっても、おむつ1Aと同様の効果が奏される。
図6に示すおむつ1Cにおいては、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間に吸水性材料9が配されている。吸水性材料9は、平面視において一方向に長い帯状をなし、その長手方向を縦方向Xに一致させて両シートは51,52間に介在配置されている。吸水性材料9は、内側シート51の内面(外側シート52との対向面)に固定され、外側シート52に対して非接触に配されている。吸水性材料9と外側シート52との間に離間部58が存している。
吸水性材料9の一例として、吸水性ポリマー、親水性繊維等の吸水性材料を含むシート状の吸収構造体が挙げられ、該吸収構造体として、湿潤状態の吸水性ポリマーに生じる粘着力や別に添加した接着剤や接着性繊維等のバインダーを介して、構成繊維間や構成繊維と吸水性ポリマーとの間を結合させてシート状とした吸収性シートが挙げられる。吸収性シートは、吸水性ポリマーを含まずに、木材パルプ等の親水性繊維のみから構成されていてもよい。吸水性材料9としての吸収性シートの無荷重下における厚みは、好ましくは0.5mm以上、さらに好ましくは0.8mm以上、そして、好ましくは2.0mm以下、さらに好ましくは1.5mm以下である。
おむつ1Cによっても、おむつ1Aと同様の効果が奏される。特におむつ1Cにおいては、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間に表面疎水性の吸水性材料9が配されているため、離間部58の安定性に優れ、また、吸水性材料9自体が***物を吸収し得るため、内側シート51から外側シート52への***物の移行が起こり難く、表面シート2に配されたスキンケア剤10が防漏カフ5に付着することによって起こる、***物の漏れが効果的に抑制される。
図7に示すおむつ1Dにおいては、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間に、シート51側から順に、吸水性材料9、複数(3個)のスペーサー部材8が配されている。隣り合うスペーサー部材8、8間に離間部58が存している。スペーサー部材8は、吸水性材料9に固定されてもよく、外側シート52に固定されてもよく、吸水性材料9及び外側シート52の双方に固定されてもよい。おむつ1Dによっても、おむつ1Aと同様の効果が奏される。特におむつ1Dにおいては、両シート51,52間に吸水性材料9及びスペーサー部材8が配されているため、内側シート51から外側シート52への***物の移行が効果的に阻害され、防漏カフ5からの***物の漏れ出し防止効果に特に優れる。
図8に示すおむつ1E、図9に示すおむつ1F、図10に示すおむつ1Gは何れも、基端部5S2の内側シート51における外側シート52との対向面とは反対側の面、即ちシート51の外面が、凹凸59を有している点で特徴付けられる。このように、内側シート51の外面が凹凸面であると、シート51の外面が凹凸の無い平坦面である場合に比して、防漏カフ5の起立部5Sが表面シート2側に倒伏してシート51が表面シート2と接触した際の、シート51の表面シート2との接触面積が低減するため、表面シート2に配されているスキンケア剤10のシート51への転移が抑制され、結果として、防漏カフ5からの***物の漏れ出しが効果的に抑制される。また、内側シート51に凹凸59が付与されていることで、防漏カフ5(起立部5S)の柔軟性が向上することも期待できる。内側シート51に凹凸59を付与する方法としては、例えば、凹凸が付与されていない内側シート用原反シートを、歯と歯底とが周方向に交互に形成された一対の歯溝ロール間に導入する方法が挙げられる。
図8に示すおむつ1Eにおいては、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間に、スペーサー部材8、吸水性材料9などの他の部材が配されておらず、両シート51,52間に離間部58が存している。
図9に示すおむつ1Fにおいては、基端部5S2における内側シート51と外側シート52との間にスペーサー部材8が複数(図示の形態では3個)配され、その複数のスペーサー部材8の近傍に離間部58が存している。
図10に示すおむつ1Gにおいては、基端部5S2における内側シート51の内面に吸水性材料9が固定され、該吸水性材料9と外側シート52との間に離間部58が存している。
以上、本発明をその実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に制限されることなく適宜変更が可能である。例えば、吸収性や防漏性等の向上の観点から、表面シート2と吸収体4(コアラップシート41)との間に、サブレイヤーなどとも呼ばれる、紙あるいは各種不織布からなる液透過性シートが介在配置されていても良い。同様の観点から、おむつ1の肌対向面に、表面シート2及び吸収体4が一体的に圧密化されてなる溝が形成されていても良い。
本発明は、前記実施形態の如き展開型の使い捨ておむつに制限されず、人体から排出される体液(尿、軟便、経血、汗等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含される。
前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G 展開型使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
4S 吸収体の側縁
5 防漏カフ
5S 起立部
5S1 先端部
5S2 基端部
50 防漏カフ形成用シート
51 内側シート
52 外側シート
53 防漏カフ形成用弾性部材
54 固定部
55 防漏カフ形成用シートの内側縁部
56 防漏カフ形成用シートの外側縁部
57 防漏カフにおける吸収体の側縁との重なり部
58 離間部
59 凹凸
8 スペーサー部材
9 吸水性材料
10 スキンケア剤
A 腹側部
B 股下部
C 背側部
X 縦方向
Y 横方向

Claims (5)

  1. 着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、液保持性の吸収体と、該吸収体の縦方向に沿う両側に沿って配され、他の部材との固定部を起点として着用者の肌に向かって起立する起立部を有する一対の防漏カフと、該一対の防漏カフ間に配され、該吸収体よりも着用者の肌に近い位置で該吸収体と重なる表面シートとを備える吸収性物品であって、
    前記表面シートに親水性のスキンケア剤が配されており、
    前記起立部は、該起立部を前記表面シート側に倒伏させたときに平面視において前記吸収体と重なる先端部と、該先端部と前記固定部との間に位置する基端部とを有し、
    前記基端部は、前記吸収体から相対的に近い位置に配された内側シートと、該吸収体から相対的に遠い位置にて該内側シートに対向配置された外側シートとを含んで構成されており、
    前記外側シートは、少なくとも片面が疎水性であり、
    前記内側シートは、前記表面シート側の面が親水性、前記外側シート側の面が疎水性であり、
    前記内側シートと前記外側シートとの間に、両シートが互いに厚み方向に離間された離間部が存している吸収性物品。
  2. 前記内側シートと前記外側シートとの間に、疎水性接着剤からなる疎水性のスペーサー部材が部分的に配され、両シート間における該スペーサー部材の非配置部に前記離間部が存している請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記内側シートと前記外側シートとの間に吸水性材料が配されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸水性材料は、前記内側シートに固定され且つ前記外側シートに対して非接触に配されている請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記内側シートにおける前記外側シートとの対向面とは反対側の面が凹凸を有している請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
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