JP3809290B2 - 使い捨ておむつおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は乳幼児用、大人用あるいは失禁用などのパンツ形状の使い捨ておむつおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の使い捨ておむつには、例えば、特公平4−67865号公報に示す構成の使い捨ておむつが知られている。
【0003】
この特公平4−67865号公報に記載の使い捨ておむつは、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を介在し、この吸収体の幅方向の外側に下面が不透液性を有するサイドストラップからなるおむつ本体を形成し、前記サイドストラップの長手方向に伸縮ギャザーを形成する脚回り用のエラスチックバンドが取り付けられ、前記サイドストラップが、前記吸収体の外側縁から外側方向へ延出する第1フラップと、この第1フラップの上面から分岐し、幅方向の外側端が固定され、中央域が着用者身体側へ起立する第2フラップとからなる構成が採られている。
【0004】
しかしながら、上記従来の特公平4−67865号公報に記載のように、第2フラップの幅方向の外側端が固定されているため、着用者が装着する際、第2フラップの起立する位置の先端部分が、幅方向の脚回り部の両端縁部分になるため第1フラップと重なり、外側に傾いた状態となり第2フラップを乗り越えて尿等が流出するおそれがある。
【0005】
また、例えば、特公平6−93901号公報に示す構成の使い捨ておむつが知られており、この公報に記載の使い捨ておむつは、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に配設された吸収体の長手方向の両縁に隣接して弾性収縮性を有するサイドストラップを配設し、このサイドストラップに、内側方向に隣接して配設され、かつ弾性部材等のスペーサー手段によって前記透液性表面シートの表面から離れるとともに、装着時に装着者の肌に向かう方向に起立する尿漏れ防止ギャザー部を有する構成が採られている。
【0006】
しかしながら、上記従来の特公平6−93901号公報に記載のように、着用前、尿漏れ防止ギャザー部が幅方向の内方に傾いて配置されているため、装着する時に尿漏れ防止ギャザー部が吸収体に重なり、尿漏れを誘発するおそれがあり、また、尿漏れ防止ギャザー部の起立方向の先端が線状で装着者の肌に接触するため、脱着時、肌に線状の跡が残る問題を有している。
【0007】
さらに、例えば、特公平7−93937号公報に示す構成の使い捨ておむつが知られており、この公報に記載の使い捨ておむつは、透液性表面シートと、不透液性裏面シートと、この両シートの間に介在する吸収体と、この吸収体の両端縁から延出する不透液性のサイドストラップと、このサイドストラップの外側縁近傍に取り付けた第1の弾性部材と、この第1の弾性部材と前記吸収体の幅方向の側縁の近傍との間に取り付けた第2の弾性部材とを有し、前記サイドストラップが、使用者の肌が接する面に位置するとともに、前記吸収体の長手方向に対する側縁部を覆う疎水性の第1のシートと、この第1のシートの下面に疎水性の第2のシートからなる構成が採られている。
【0008】
しかしながら、上記従来の特公平7−93937号公報に記載のように、着用者が装着する際に、第2の弾性部材の弾性力等により第1のシートが着用者側に***するが、この***を高くするためには、吸収体の吸収面積を減少しなければならず、また、第1のシートを第2の弾性部材の弾性力のみで***させるため、効率良く***させることが困難であり、さらに、第1のシートを効率良く***させるために第2の弾性部材の伸縮率を大きくすると装着後に着用者の肌に線状の跡が付き易い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、特公平4−67865号公報に記載の使い捨ておむつでは、装着時に第2フラップが外側に傾き易いため、尿等が流出するおそれがある。また、特公平6−93901号公報に記載の使い捨ておむつでは、尿漏れ防止ギャザー部の起立方向の先端部分が装着前に内方に傾いて配設されているため、尿漏れを誘発するおそれがある。さらに、特公平7−93937号公報に記載の使い捨ておむつでは、第2の弾性部材の弾性力のみで第1のシートを効率良く***させることが困難であり、脱着時に使用者の肌に線状の跡が付き易いという問題を有している。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、脚回り部からの尿漏れを確実に防止できる使い捨ておむつおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の使い捨ておむつは、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次に一体的に形成したおむつ本体を備え、このおむつ本体は、前記脚回り部の前記吸収体の幅方向の縁から外方に向けて前記透液性表面シートおよび前記不透液性裏面シートが延出している位置に第1の弾性体を配設して設けた脚回りギャザー部と、前記透液性表面シートの前記吸収体の幅方向の端部近傍の位置に、前記おむつ本体の長手方向にほぼ沿って疎水性シートがそれぞれ設けられ、これら疎水性シートは装着時に前記おむつ本体の幅方向の内側起立面、外側傾斜面および底面が形成されるとともに、前記底面と前記外側傾斜面とにより第1の接線が形成され、前記外側傾斜面と前記内側起立面とにより第2の接線が形成され、前記内側起立面と前記底面とにより第3の接線が形成され、第2の弾性体が前記第2の接線に沿って内設され、前記疎水性シートが断面略直角三角形状に起立する尿漏れ防止ギャザー部とを具備し、この尿漏れ防止ギャザー部は、この尿漏れ防止ギャザー部の前記底面が前記吸収体の上面に位置するように前記おむつ本体の長手方向の中央域で前記吸収体の上面両側部に位置しているものである。
【0012】
そして、おむつ本体に設けられている尿漏れ防止ギャザー部の疎水性シートは、装着時に内側起立面、外側傾斜面、および底面を有する断面略直角三角形状に起立する。また、この尿漏れ防止ギャザー部には、外側傾斜面と内側起立面とによって形成される第2の接線に沿って、長手方向に伸長された第2の弾性体が内設されている。よって、この第2の弾性体の弾性力により、使用者が装着する時に尿漏れ防止ギャザー部が確実に起立して、脚回り部からの尿などの漏れをしっかりと防止する。また、尿漏れ防止ギャザー部は、装着時に断面略直角三角形状の立体形状に起立するため、クッション性が増加し、尿漏れ防止ギャザー部の肌ざわりが良好である。
【0013】
さらに、おむつ本体に設けられた尿漏れ防止ギャザー部は、装着時に内側起立面および外側傾斜面を有する立体形状に起立するため、尿漏れ防止ギャザー部の内側起立面および外側傾斜面が二重のシートとなって尿などの漏れを防止するので、確実に脚回り部からの尿等の漏れを防止する。また、尿漏れ防止ギャザー部が、おむつ本体の透液性表面シートの吸収体の幅方向の端部近傍の位置に、おむつ本体の長手方向に沿って設けられているため、尿漏れ防止ギャザー部の内側起立面などによってせき止められた尿などを迅速および確実に吸収体に吸収するので、さらに確実に脚回り部からの尿等の漏れを防止する。
【0014】
請求項2記載の使い捨ておむつは、請求項1記載の使い捨ておむつにおいて、尿漏れ防止ギャザー部の外側傾斜面の内側には、複数の前記第2の弾性体が、前記外側傾斜面の長手方向に沿って配設されているものである。
【0015】
そして、外側傾斜面の内側に、複数の第2の弾性体を長手方向に沿って配設すると、外側傾斜面が面となって着用者の肌に接するため、着用者の装着感が良い。また、複数の第2の弾性体で尿漏れ防止ギャザー部を起立させているため、装着者の股下回り部に対する締め付けが強すぎないので、脱着後、肌に尿漏れ防止ギャザー部の跡が残りにくい。
【0016】
請求項3記載の使い捨ておむつは、請求項2記載の使い捨ておむつにおいて、複数の第2の弾性体は、外側傾斜面の第2の接線が位置する側に配設されている弾性体の弾性率が、前記外側傾斜面の第1の接線が位置する側に配設されている弾性体の弾性率に比べて大きいものである。
【0017】
そして、尿漏れ防止ギャザー部の第2の接線側に配設されている第2の弾性体の弾性率を、第1の接線側に配設されている第2の弾性体の弾性率よりも大きくすると、尿漏れ防止ギャザー部は、装着時に着用者の肌に面となって接触するため、着用者の装着感が良い。また、装着時に尿漏れ防止ギャザー部は、さらに立体的に起立するため、脚回り部からの尿など漏れをさらにしっかりと防止する。
【0018】
請求項4記載の使い捨ておむつの製造方法は、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を、長手方向に順次に一体的に形成したおむつ本体を設け、このおむつ本体の前記脚回り部の前記吸収体の幅方向の縁から外方に向けて前記透液性表面シートおよび前記不透液性裏面シートが延出している位置に第1の弾性体を配設して脚回りギャザー部を設ける使い捨ておむつの製造方法において、連続して走行している疎水性を有する疎水性シートの幅方向の略中間部を長手方向に沿って切断する工程と、この疎水性シートの切断端部から離間した位置に、第2の弾性体を前記疎水性シートの長手方向に沿ってそれぞれ配設する工程と、前記疎水性シートの切断端部から離間した位置の余布部分を内側に折り返して前記第2の弾性体を包容し、切断端部と疎水性シートとを長手方向に沿ってそれぞれ接合する工程と、前記疎水性シートの余布部分の略中間部と、この疎水性シートに対して並走している前記透液性表面シートとを長手方向に沿ってそれぞれ接合する工程と、前記吸収体が幅方向の中間部に配設された前記不透液性裏面シートと、前記透液性表面シートとを接合して、前記透液性表面シートの前記吸収体の幅方向の端部近傍の位置に、前記おむつ本体の長手方向にほぼ沿ってそれぞれ設けられ、装着時に断面略直角三角形状に起立する尿漏れ防止ギャザー部をそれぞれ形成する工程とを具備するものである。
【0019】
そして、連続して走行している疎水性シートの幅方向の中間部を長手方向に沿って切断し、この切断端部から離間した位置に第2の弾性体を配設し、切断端部から離間した位置の余布部分を内側に折り返して第2の弾性体を包容し、切断端部と疎水性シートとを接合し、余布部分の略中間部と、疎水性シートに対して並走している透液性表面シートとを接合し、吸収体が中間部に配設された不透液性裏面シートと、透液性表面シートとを接合して、透液性表面シートの吸収体の幅方向の端部近傍の位置に、装着時に断面略直角三角形状に起立する尿漏れ防止ギャザー部を形成しているため、尿漏れ防止ギャザー部を有する使い捨ておむつの製造性が向上する。連続して走行している疎水性シートで尿漏れ防止ギャザー部を形成しているため、一連の流れ作業で尿漏れ防止ギャザー部を有する使い捨ておむつが製造できるので、使い捨ておむつの製造が容易である。
【0020】
請求項5記載の使い捨ておむつの製造方法は、請求項4記載の使い捨ておむつの製造方法において、前記疎水性シートの切断端部から離間した位置に、複数の第2の弾性体を前記疎水性シートの長手方向に沿ってそれぞれ接合するものである。
【0021】
そして、尿漏れ防止ギャザー部を有する使い捨ておむつを製造する際に、疎水性シートの切断端部から離間した位置に複数の第2の弾性体を配設すると、着用者の肌に面として接触するため、装着者の肌に優しい尿漏れ防止ギャザー部が容易に製造される。また、この尿漏れ防止ギャザー部は、複数の第2の弾性体で尿漏れ防止ギャザー部を起立させているため、クッション性が向上し、装着者の装着感が良い。さらに、この製造方法を用いれば、クッション性に優れた尿漏れ防止ギャザー部を有する使い捨ておむつを連続的な流れ作業で容易に製造できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の使い捨ておむつの実施の一形態の構成を図面を参照して説明する。
【0023】
図1ないし図7において、1はおむつ本体で、このおむつ本体1は、液透過性を有する透液性表面シート2と、液不透過性を有する不透液性裏面シート3との間に液吸収性を有する吸収体4を配設して、展開状態で略細長状である左右対称の形状に形成されている。
【0024】
そして、前記おむつ本体1は、長手方向の中央部を中心として略線対称な形状に形成するとともに、幅方向の中央部を中心として線対称な形状に形成され、さらに、前記吸収体4についても、長手方向の中央部を中心として略線対称な形状に形成するとともに、幅方向の中央部を中心として線対称な形状に形成し、図1に示すように長手方向の中央部を幅狭状に形成する。
【0025】
まず、この透液性表面シート2は、尿等の***液を前記吸収体4へ透過させるために液透過性を有するものであり、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム、合成繊維などにておむつ本体1の全表面を覆う形状に成形されている。そして、この透液性表面シート2は、前記おむつ本体1の装着時に身体に接触するものであり、その装着者に不快感を与えることを防止するために、肌着に近い感触を有している。
【0026】
次いで、前記不透液性裏面シート3は、上面周縁部が前記透液性表面シート2の下面周辺部に接合されている。この不透液性裏面シート3は、尿等の***液にて下着などの他の衣類、或いはシートなどが汚れるのを防止するために液不透過性を有するもので、例えばポリエチレン樹脂等の合成樹脂などにて長手方向の中間部が内方に向けて略凹弧状に切り欠かれた略細長矩形状に成形されている。
【0027】
また、前記吸収体4は、前記透液性表面シート2の下面中央部と前記不透液性裏面シート3の上面中央部との間に扁平状に成形されて配設されており、この吸収体4は、尿等の***液を十分に吸収できるもので、例えばパルプを主とする材料であって一部に高分子吸収体等の物質を含んだ材料にて成形されている。
【0028】
さらに、前記おむつ本体1の表面の透液性表面シート2の表面には、中央部を露出させて、尿等の***液を浸透しない性質を有する疎水性シート5,5が重合されている。この疎水性シート5,5は、透液性表面シート2に合わせて長手方向の中間部の側縁が内方に向って略凹弧状に切り欠かれた略細長矩形状に形成され、この疎水性シート5,5の下面周縁部が、透液性表面シート2の上面周縁部に接合されている。また、この疎水性シート5,5は、例えばポリプロピレン樹脂等などの不透液性材料にて形成されている。
【0029】
ここで、前記おむつ本体1は、図1に示す展開状態から適宜に折り曲げられて、幼児、失禁者等の身体に装着されるもので、展開状態における長手方向の中間部に形成した身体への装着時に股下に位置する股下回り部6の長手方向の一端側には身体への装着時に背中側に位置する背側腰回り部7が一体に形成され、かつ前記股下回り部6の長手方向の他端側には身体への装着時に腹側に位置する腹側腰回り部8が一体に形成されている。
【0030】
この股下回り部6は、前記おむつ本体1の幅方向に沿った両側中央部に、脚回り部9,9が形成されている。この脚回り部9,9は、身体への装着の際に装着者の脚回りに位置する部分で、前記吸収体4の幅方向の縁から幅方向の外側へ前記透液性表面シート2、前記不透液性裏面シート3、および疎水性シート5,5が延出され略凹弧状に切り欠かれた部分に形成されている。この脚回り部9,9には1本または複数のゴムなどで形成された略紐状の第1の弾性体10,10が前記おむつ本体1の長手方向に沿って前記透液性表面シート2の下面と前記不透液性裏面シート3の上面の間に配設され、この第1の弾性体10,10で不透液性裏面シート3の延出部に脚回りギャザー部11,11を形成している。
【0031】
そして、前記背側腰回り部7は、前記股下回り部6の一端部に連続して一体に形成されており、この背側腰回り部7の前記おむつ本体1に対する幅方向の長さ寸法は、前記股下回り部6の幅方向の長さ寸法よりも大きく成形されている。また、この背側腰回り部7の幅方向の一側部には、一側突部12が形成されており、他側部には、他側突部13が形成されている。
【0032】
さらに、前記腹側腰回り部8は、前記背側腰回り部7とほぼ同様に、前記股下回り部6の他端部に連続して一体に形成されており、この腹側腰回り部8の前記おむつ本体1に対する幅方向の長さ寸法は、前記股下回り部6の幅方向の長さ寸法よりも大きく成形されている。また、この腹側腰回り部8の一側部には、一側突部14が形成されており、他側部には、他側突部15が形成されている。
【0033】
また、前記背側腰回り部7に形成されている一側突部12および他側突部13の前記おむつ本体1に対する幅方向の側縁部には、一方の装着用の第1のファスナ体16および第2のファスナ体17が形成されている。そして、腹側腰回り部8の略中央部に、第1のファスナ体16および第2のファスナ体17と互いに係脱自在に係合し略矩形状の装着ファスナ部18が形成されている。この装着ファスナ部18は、腹側腰回り部8のほぼ半分を覆う大きさを有している。
【0034】
前記第1のファスナ体16および前記第2のファスナ体17は、図1に示すように、例えば前記おむつ本体1に対する幅方向の前記一側突部12および前記他側突部13それぞれの端部に前記おむつ本体1に対する長手方向に沿ってそれぞれ2個ずつ互いに対称する位置に固着されている。これら第1のファスナ体16および第2のファスナ体17は、細帯状に成形されており、装着する際に、腹側腰回り部8に形成されている装着ファスナ部18にそれぞれを係合させる。
【0035】
ここで、前記吸収体4は、この吸収体4の前記背側腰回り部7に位置する部分の前記おむつ本体1に対するの幅方向の長さ寸法が、前記股下回り部6に位置する部分の幅方向の長さ寸法よりも大きく形成された背側吸収部19を有する。また、この吸収体4は、この吸収体4の前記腹側腰回り部8に位置する部分の前記おむつ本体1に対する幅方向の長さ寸法が、前記股下回り部6に位置する部分の幅方向の長さ寸法よりも大きく形成された腹側吸収部20を有する。そして、この吸収体4の股下回り部6に位置する部分には、中央吸収部21が形成されている。
【0036】
そして、前記吸収体4の中央吸収部21の幅方向に対する端部近傍には、前記吸収体4の長手方向に沿って装着時に起立し、内部に空間を有する尿漏れ防止ギャザー部22,22が、左右対称に疎水性シート5,5で形成されている。
【0037】
また、図3に示すように、装着前の状態については、前記吸収体4の中央吸収部21の幅方向の端部近傍に位置する前記尿漏れ防止ギャザー部22,22が内方に向けて前記吸収体4の表面形状に沿った形状に折り曲げられている。
【0038】
次いで、装着時の前記尿漏れ防止ギャザー部22,22の長手方向の中央域は、図4に示すように、装着者の肌に向けて立体的な断面略直角三角形状に起立する。この尿漏れ防止ギャザー部22,22は、前記おむつ本体1の幅方向に対して、長手方向に沿って内側に形成されて略垂直に起立する内側起立面23,23、外側に形成され外方に向けて傾斜する外側傾斜面24,24、およびこの内側起立面23,23と外側傾斜面24,24とにより形成される凸部に対する底部に形成されている底面25,25を有する。
【0039】
さらに、装着時の前記尿漏れ防止ギャザー部22,22は、前記底面25,25と前記外側傾斜面24,24との境界部に形成される第1の接線26,26、前記外側傾斜面24,24と前記内側起立面23,23との境界部に形成される第2の接線27,27、および前記内側起立面23,23と前記底面25,25との境界部に形成される第3の接線28,28を有する。
【0040】
また、前記尿漏れ防止ギャザー部22,22の第2の接線27,27近傍には、長手方向に沿って伸長させた略紐状の第2の弾性体29,29が、前記尿漏れ防止ギャザー部22,22の長手方向に沿って内設されている。この第2の弾性体29,29は、1本または複数のゴムなどで形成されている。
【0041】
次に、上記実施の一形態についての製造方法を図面を参照して説明する。
【0042】
まず、連続して走行している疎水性シート5の幅方向の略中間部を長手方向に沿って切断する。
【0043】
そして、切断された疎水性シート5,5の切断端部30,30から離間した位置に、長手方向に沿って伸長した第2の弾性体29,29を、疎水性シート5,5の長手方向に沿ってそれぞれ配設して、第1の接合部31,31で接合部材などを用いて接合する。
【0044】
次に、疎水性シート5,5の切断端部30,30から離間した位置の余布部分32,32を内側に折り返す。このとき、疎水性シート5,5の余布部分32,32で第2の弾性体29,29を包容する。そして、疎水性シート5,5の切断端部30,30と、折り返した際に切断端部30,30が位置する疎水性シート5,5とを第2の接合部33,33で接合部材などを用いて疎水性シート5,5の長手方向に沿ってそれぞれ接合する。
【0045】
そして、疎水性シート5,5の余布部分32,32の略中間部と、この疎水性シート5,5に対して長手方向に沿って並走している透液性表面シート2とを、疎水性シート5,5の長手方向に沿って接合部材などを用いて第3の接合部34,34でそれぞれ接合する。
【0046】
さらに、不透液性裏面シート3の幅方向の中間部に、吸収体4を長手方向に沿って配設する。そして、吸収体4が配設された不透液性裏面シート3の上面周縁部と、疎水性シート5,5に接合された透液性表面シート2の下面周縁部とを接合して、透液性表面シート2の表面上に位置するとともに、吸収体4の幅方向の端部近傍の内方の位置に、吸収体4の長手方向に沿って装着時に断面略直角三角形状に起立し内部に空間を有する尿漏れ防止ギャザー部22,22をそれぞれ形成する。
【0047】
そして、尿漏れ防止ギャザー部22,22を形成する際、吸収体4の幅方向の縁から外方に向けて透液性表面シート2および不透液性裏面シート3が延出している位置の脚回り部9,9に、おむつ本体1の長手方向に沿って、長手方向に伸長させた第1の弾性体10,10を透液性表面シート2および不透液性裏面シート3の間に、おむつ本体1の長手方向に沿って、例えば4本を平行に配設して接合部材などを用いて第4の接合部35,35で接合して脚回りギャザー部11,11を形成して、尿漏れ防止ギャザー部22,22を有する使い捨ておむつを製造する。
【0048】
また、図2に示すように、尿漏れ防止ギャザー部22,22の長手方向の両側端近傍の第2の接線27,27が位置する側の近傍を、透液性表面シート2の表面に長手方向に沿って接合部材などを用いて第5の接合部36,36で接合する。このため、この尿漏れ防止ギャザー部22,22の長手方向の両側端近傍は装着時に起立することはない。よって、装着時の尿漏れ防止ギャザー部22,22は、長手方向の中央域を頂点として、両端部を支点とする凸状に起立する。
【0049】
ここで、疎水性シート5を切断する工程から尿漏れ防止ギャザー部22,22をおむつ本体1に形成するまでの工程を、疎水性シート5を連続して走行させながら行って尿漏れ防止ギャザー部22,22を有する使い捨ておむつを製造する。よって、一連の流れ作業として尿漏れ防止ギャザー部22,22を有する使い捨ておむつが製造できる。
【0050】
次に、上記一実施の形態の作用について説明する。
【0051】
おむつ本体1を身体に装着する場合について説明すると、このおむつ本体1の身体への装着は、おむつ本体1の股下回り部6を股下に位置させるとともに背側腰回り部7を背中側に位置させかつ腹側腰回り部8を腹側に位置させる。そして、このおむつ本体1の透液性表面シート2を身体に接触させ、このおむつ本体1の前記背側腰回り部7の一側突部12に固着されている前記第1のファスナ体16および前記背側腰回り部7の他側突部13に固着されている前記第2のファスナ体17を、それぞれ腹側腰回り部8に固着されている装着ファスナ部18に係脱自在に係合させて行う。その際、おむつ本体1の脚回りギャザー部11,11が装着者の脚回りに密着し、さらに、おむつ本体1に形成されている尿漏れ防止ギャザー部22,22が身体側に向けて起立して、身体から***される尿等の***液が脚回り部9,9から外部に向けて流出することを防止する。
【0052】
上述したように、上記実施の一形態では、尿漏れ防止ギャザー部22,22は、内側起立面23,23、外側傾斜面24,24、および底面25,25から形成されており、第2の接線27,27の内部に、尿漏れ防止ギャザー部22,22の長手方向に沿って伸長された第2の弾性体29,29が配設されているため、装着時に身体側に向けて効率良く起立し、脚回り部9,9からの尿等の***液の漏れをしっかりと防止できる。
【0053】
また、尿漏れ防止ギャザー部22,22は、装着時に立体的な断面略直角三角形状に起立し、尿漏れ防止ギャザー部22,22の第2の接線27,27が、装着者の肌に接触するため、装着者の肌に対してのクッション性を増加できる。そして、尿漏れ防止ギャザー部22,22は、装着時に装着者の肌に対して面状に接触するため、肌ざわりが良好になり、装着者の装着感を向上できる。
【0054】
さらに、おむつ本体1の尿漏れ防止ギャザー部22,22は、装着時に内側起立面23,23および外側傾斜面24,24を有する立体形状に起立するため、この内側起立面23,23および外側傾斜面24,24が二重のシートとなって尿などの漏れを防止するので、確実に脚回り部9,9からの尿等の漏れが防止できる。
【0055】
また、尿漏れ防止ギャザー部22,22が、おむつ本体1の透液性表面シート2の吸収体4の幅方向の端部近傍の位置に、おむつ本体1の長手方向に沿って設けられているため、尿漏れ防止ギャザー部22,22の内側起立面23,23などによってせき止められた尿などを迅速および確実に吸収体4に吸収できるので、さらに確実に脚回り部9,9からの尿等の漏れが防止できる。
【0056】
そして、尿漏れ防止ギャザー部22,22の長手方向の両側端近傍の第2の接線27,27が位置する側の近傍は、長手方向に沿って透液性表面シート2の表面に接合されており、装着した際にこの尿漏れ防止ギャザー部22,22の長手方向の両側端部は起立せず、尿漏れ防止ギャザー部22,22の中央域が装着者の肌に向けて起立するため、装着感を向上できる。
【0057】
また、連続して走行している疎水性シート5を長手方向に沿って切断し、この切断端部30,30から離間した位置に第2の弾性体29,29を長手方向に沿って配設し、切断端部30,30から離間した位置の余布部分32,32を折り返して第2の弾性体29,29を包容し、切断端部30,30と疎水性シート5,5とを長手方向に沿って接合し、余布部分32,32の略中間部と、並走している透液性表面シート2とを長手方向に沿って接合し、吸収体4が配設されている不透液性裏面シート3と、透液性表面シート2とを接合して、尿漏れ防止ギャザー部22,22を形成している。よって、疎水性シート5を切断、折り返し、および接合するだけで尿漏れ防止ギャザー部22,22が形成されているため、連続的な流れ作業で尿漏れ防止ギャザー部22,22を有する使い捨ておむつを効率良く製造でき、製造性を向上できる。そして、尿漏れ防止ギャザー部22,22が、装着時に立体的に起立するため、尿漏れ防止ギャザー部22,22の弾力性が増加し、使用者の装着感を向上できる尿漏れ防止ギャザー部22,22を有する使い捨ておむつを、容易に製造できる。
【0058】
また、装着ファスナ部18は、表面全体が第1のファスナ体16および第2のファスナ体17と係脱自在に形成されているため、装着者のウエストサイズに合わせておむつ本体1をしっかりと装着できる。
【0059】
そして、おむつ本体1の表面の中央部に露出している透液性表面シート2は、必要に応じて一部を液不透過性を有するシートで形成することもできる。
【0060】
また、おむつ本体1の背側腰回り部7の一側突部12に形成された第1のファスナ体16、およびおむつ本体1の背側腰回り部7の他側突部13に形成された第2のファスナ体17と、おむつ本体1の腹側腰回り部8に形成された装着ファスナ部18とは、互いに係脱自在に形成されているため、フィット感の調整を容易にできる。さらに、この第1のファスナ体16および第2のファスナ体17の個数は、必要に応じて適宜の数を形成すれば良い。
【0061】
次に、本発明の使い捨ておむつの他の実施の形態を図8ないし図14を参照して説明する。
【0062】
この図8ないし図14に示す実施の形態は、図1ないし図7に示す実施の形態のおむつ本体1に形成されている尿漏れ防止ギャザー部22,22の外側傾斜面24,24の内側に、長手方向に伸長させた第2の弾性体29,29を、尿漏れ防止ギャザー部22,22の長手方向に沿って、例えば平行に5本配設した構成である。
【0063】
次に、上記実施の形態についての製造方法を、図12ないし図14を参照して説明する。
【0064】
まず、連続して走行している疎水性シート5の幅方向の略中間部を長手方向に沿って切断する。
【0065】
そして、長手方向に伸長させた複数の第2の弾性体29,29を、例えば、疎水性シート5,5の長手方向に沿って平行に配設された5本の第2の弾性体29,29を、略長方形状の補助シート37,37に長手方向に沿って配設する。
【0066】
さらに、この補助シート37,37に配設された複数の第2の弾性体29,29を、切断された疎水性シート5,5の切断端部30,30から離間した位置に、疎水性シート5,5の長手方向に沿ってそれぞれ配設して、第1の接合部31,31で接合部材などを用いて接合する。
【0067】
そして、図1ないし図7に示す実施の形態についての使い捨ておむつの製造方法と同様に製造して、尿漏れ防止ギャザー部22,22を有する使い捨ておむつを製造する。
【0068】
上述したように、この構成によれば、尿漏れ防止ギャザー部22,22の外側傾斜面24,24に複数の第2の弾性体29,29を配設することにより、この外側傾斜面24,24が面として着用者の肌に接触するため、装着者の肌に対するクッション性がさらに増加し、着用者の装着感を向上できる。また、複数の第2の弾性体29,29を配設することにより、装着者の脚回りを尿漏れ防止ギャザー部22,22で締め付けすぎないため、脱着時に着用者の肌に尿漏れ防止ギャザー部22,22の跡が付きにくい。
【0069】
また、尿漏れ防止ギャザー部22,22の外側傾斜面24,24に複数の第2の弾性体29,29を配設することにより、装着時に効率良く尿漏れ防止ギャザー部22,22が起立して、脚回り部9,9からの尿等の***物の流出をしっかりと防止できるため、使用者の使い勝手が良い。
【0070】
そして、複数の第2の弾性体29,29が配設された補助シート37,37を、切断後の疎水性シート5,5の切断端部30,30から離間した位置に配設して、尿漏れ防止ギャザー部22,22を有する使い捨ておむつを製造するため、装着者が装着する際に、複数の第2の弾性体29,29の弾性力により疎水性シート5,5が面となって装着者の肌に接触し、さらに尿漏れ防止ギャザー部22,22のクッション性が増加し、装着者の装着感を向上できる。
【0071】
さらに、連続して走行している疎水性シート5を切断し、折り返して、接合して尿漏れ防止ギャザー部22,22を形成するため、尿漏れ防止ギャザー部22,22を有する使い捨ておむつが、連続的な流れ作業等で容易に製造できる。
【0072】
また、複数の第2の弾性体29,29を尿漏れ防止ギャザー部22,22に配設したため、クッション性の向上により、脱着した際、装着者の肌に尿漏れ防止ギャザー部22,22の跡が残らない尿漏れ防止ギャザー部を有する使い捨ておむつを容易に製造できる。
【0073】
なお、尿漏れ防止ギャザー部22,22の外側傾斜面24,24に配設された複数の第2の弾性体29,29の弾性率を、第2の接線27,27が位置する側に配設されている第2の弾性体29,29の弾性率が、第1の接線26,26が位置する側に配設されている第2の弾性体29,29の弾性率よりも大きくすることにより、尿漏れ防止ギャザー部22,22をさらに断面略直角三角形状に起立しやすくなため、脚回り部9,9から尿等の***物の漏れを効率良く防止でき、さらに装着者の使い勝手を向上できる。
【0074】
また、疎水性シート5,5に配設された第2の弾性体29,29は、必要に応じた数を適宜に配設すればよい。
【0075】
【発明の効果】
請求項1記載の使い捨ておむつによれば、おむつ本体の尿漏れ防止ギャザー部の疎水性シートは、装着時に内側起立面、外側傾斜面、底面、第1の接線、第2の接線、および第3の接線が形成され、断面略直角三角形状に起立するため、使用者が装着した際に尿漏れ防止ギャザー部が、しっかりと起立し、脚回り部からの尿等の漏れが防止できる。また、尿漏れ防止ギャザー部が立体的に起立するため、尿漏れ防止ギャザー部のクッション性が増加でき、尿漏れ防止ギャザー部の肌ざわりが良好なため装着感を向上できる。
【0076】
さらに、装着時の尿漏れ防止ギャザー部は、内側起立面および外側傾斜面によって二重のシートによる尿漏れ防止ができるため、確実に脚回り部からの尿等の漏れが防止できる。また、尿漏れ防止ギャザー部が、透液性表面シートの吸収体の幅方向の端部近傍の位置に設けられているため、尿漏れ防止ギャザー部の内側起立面などによってせき止められた尿などを迅速および確実に吸収体に吸収できるので、さらに確実に脚回り部からの尿等の漏れが防止できる。
【0077】
請求項2記載の使い捨ておむつによれば、請求項1記載の使い捨ておむつの効果に加え、尿漏れ防止ギャザー部の外側傾斜面に複数の第2の弾性体を配設すると、外側傾斜面が面となって着用者の肌に接するため、着用者の装着感を向上でき、また、尿漏れ防止ギャザー部の締め付けが強すぎないため、脱着時に着用者の肌に尿漏れ防止ギャザー部の跡が付きにくい。
【0078】
請求項3記載の使い捨ておむつによれば、請求項2記載の使い捨ておむつの効果に加え、第2の弾性体は、外側傾斜面の第2の接線側に位置する弾性体が、第1の接線側に位置する弾性体よりも弾性率が大きいため、尿漏れ防止ギャザー部がさらに断面略直角三角形状に起立しやすくなり、脚回り部から尿等の漏れを効率良く防止できる。また、尿漏れ防止ギャザー部が、装着時にさらに立体的に起立するため、着用者の肌に対するクッション性をさらに増加でき、装着感を向上できる。
【0079】
請求項4記載の使い捨ておむつの製造方法によれば、連続して走行している疎水性シートの幅方向の中間部を長手方向に沿って切断し、この切断端部から離間した位置に第2の弾性体を配設し、切断端部から離間した位置の余布部分を内側に折り返して第2の弾性体を包容し、切断端部と疎水性シートとを接合し、余布部分の略中間部と、疎水性シートに対して並走している透液性表面シートとを接合し、吸収体が中間部に配設された不透液性裏面シートと、透液性表面シートとを接合して、装着時に断面略直角三角形状に起立する尿漏れ防止ギャザー部を形成しているため、尿漏れ防止ギャザー部を有する使い捨ておむつの製造性を向上できる。また、連続して走行している疎水性シートで尿漏れ防止ギャザー部を形成しているため、一連の流れ作業で尿漏れ防止ギャザー部を有する使い捨ておむつが容易に製造できるので、製造性を向上できる。
【0080】
請求項5記載の使い捨ておむつの製造方法によれば、請求項4記載の使い捨ておむつの製造方法の効果に加え、使い捨ておむつを製造する際に、疎水性シートの切断端部から離間した位置に複数の第2の弾性体を配設すると、装着時に尿漏れ防止ギャザー部が着用者の肌に面として接触するため、装着者の肌に優しい尿漏れ防止ギャザー部を容易に製造できる。また、尿漏れ防止ギャザー部は、複数の第2の弾性体で起立するため、クッション性が向上し、装着者の装着感を向上できる。さらに、この製造方法を用いれば、クッション性に優れた尿漏れ防止ギャザー部を有する使い捨ておむつを連続的な流れ作業等で容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の使い捨ておむつの実施の一形態を示す平面図である。
【図2】 同上図1中に示す尿漏れ防止ギャザー部のa−a断面図である。
【図3】 同上図1中に示す尿漏れ防止ギャザー部の装着前の状態を示すb−b断面図である。
【図4】 同上図1中に示す尿漏れ防止ギャザー部の装着時の状態を示すb−b断面図である。
【図5】 同上使い捨ておむつの製造方法を示す疎水性シートの一部の斜視図である。
【図6】 同上使い捨ておむつの製造方法を示す疎水性シートの一部の斜視図である。
【図7】 同上使い捨ておむつの製造方法を示す疎水性シート、および透液性表面シートの一部の斜視図である。
【図8】 本発明の使い捨ておむつの他の実施の形態を示す平面図である。
【図9】 同上図8中に示す尿漏れ防止ギャザー部のc−c断面図である。
【図10】 同上図8中に示す尿漏れ防止ギャザー部の装着前の状態を示すd−d断面図である。
【図11】 同上図8中に示す尿漏れ防止ギャザー部の装着時の状態を示すd−d断面図である。
【図12】 同上使い捨ておむつの製造方法を示す疎水性シートの一部の斜視図である。
【図13】 同上使い捨ておむつの製造方法を示す疎水性シートの一部の斜視図である。
【図14】 同上使い捨ておむつの製造方法を示す疎水性シート、および透液性表面シートの一部の斜視図である。
【符号の説明】
1 おむつ本体
2 透液性表面シート
3 不透液性裏面シート
4 吸収体
5 疎水性シート
6 股下回り部
7 背側腰回り部
8 腹側腰回り部
9 脚回り部
10 第1の弾性体
11 脚回りギャザー部
22 尿漏れ防止ギャザー部
23 内側起立面
24 外側傾斜面
25 底面
26 第1の接線
27 第2の接線
28 第3の接線
29 第2の弾性体
30 切断端部
32 余布部分
Claims (5)
- 透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を長手方向に順次に一体的に形成したおむつ本体を備え、
このおむつ本体は、
前記脚回り部の前記吸収体の幅方向の縁から外方に向けて前記透液性表面シートおよび前記不透液性裏面シートが延出している位置に第1の弾性体を配設して設けた脚回りギャザー部と、
前記透液性表面シートの前記吸収体の幅方向の端部近傍の位置に、前記おむつ本体の長手方向にほぼ沿って疎水性シートがそれぞれ設けられ、これら疎水性シートは装着時に前記おむつ本体の幅方向の内側起立面、外側傾斜面および底面が形成されるとともに、前記底面と前記外側傾斜面とにより第1の接線が形成され、前記外側傾斜面と前記内側起立面とにより第2の接線が形成され、前記内側起立面と前記底面とにより第3の接線が形成され、第2の弾性体が前記第2の接線に沿って内設され、前記疎水性シートが断面略直角三角形状に起立する尿漏れ防止ギャザー部とを具備し、
この尿漏れ防止ギャザー部は、この尿漏れ防止ギャザー部の前記底面が前記吸収体の上面に位置するように前記おむつ本体の長手方向の中央域で前記吸収体の上面両側部に位置している
ことを特徴とした使い捨ておむつ。 - 尿漏れ防止ギャザー部の外側傾斜面の内側には、複数の前記第2の弾性体が、前記外側傾斜面の長手方向に沿って配設されている
ことを特徴とする請求項1記載の使い捨ておむつ。 - 複数の第2の弾性体は、外側傾斜面の第2の接線が位置する側に配設されている弾性体の弾性率が、前記外側傾斜面の第1の接線が位置する側に配設されている弾性体の弾性率に比べて大きい
ことを特徴とする請求項2記載の使い捨ておむつ。 - 透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体を配設し、背側腰回り部、両側に脚回り部を有する股下回り部、および腹側腰回り部を、長手方向に順次に一体的に形成したおむつ本体を設け、このおむつ本体の前記脚回り部の前記吸収体の幅方向の縁から外方に向けて前記透液性表面シートおよび前記不透液性裏面シートが延出している位置に第1の弾性体を配設して脚回りギャザー部を設ける使い捨ておむつの製造方法において、
連続して走行している疎水性を有する疎水性シートの幅方向の略中間部を長手方向に沿って切断する工程と、
この疎水性シートの切断端部から離間した位置に、第2の弾性体を前記疎水性シートの長手方向に沿ってそれぞれ配設する工程と、
前記疎水性シートの切断端部から離間した位置の余布部分を内側に折り返して前記第2の弾性体を包容し、切断端部と疎水性シートとを長手方向に沿ってそれぞれ接合する工程と、
前記疎水性シートの余布部分の略中間部と、この疎水性シートに対して並走している前記透液性表面シートとを長手方向に沿ってそれぞれ接合する工程と、
前記吸収体が幅方向の中間部に配設された前記不透液性裏面シートと、前記透液性表面シートとを接合して、前記透液性表面シートの前記吸収体の幅方向の端部近傍の位置に、前記おむつ本体の長手方向にほぼ沿ってそれぞれ設けられ、装着時に断面略直角三角形状に起立する尿漏れ防止ギャザー部をそれぞれ形成する工程と
を具備することを特徴とする使い捨ておむつの製造方法。 - 前記疎水性シートの切断端部から離間した位置に、複数の第2の弾性体を前記疎水性シートの長手方向に沿ってそれぞれ接合する
ことを特徴とする請求項4記載の使い捨ておむつの製造方法。
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