JP6919535B2 - 分注装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吸引するプローブと、前記プローブの先端が液面に接触したか否かを検知する液面検知部とを備えた分注装置に関するものである。
例えば前処理装置のような試料や試薬などの液体を取り扱う装置においては、液体を分注するための分注装置が用いられている。分注装置を用いることにより、試料を試料容器から分注したり、試料に混合される試薬を試薬容器から分注したりすることができる(例えば下記特許文献1参照)。
分注装置において液体を分注する際には、プローブを用いた吸引動作及び吐出動作が行われる。具体的には、試料又は試薬などの液体が収容されている容器が吸引位置に設置され、この容器内にプローブが挿入されることにより、プローブの先端が液体中に浸漬される。この状態でシリンジを動作させることにより、プローブ内に液体が吸引される。その後、プローブを吐出位置に移動させ、再びシリンジを動作させることにより、プローブの先端から液体が吐出される。分注後のプローブは、洗浄ポートにおいて洗浄液により洗浄される。
吸引位置においてプローブに液体を吸引する際には、プローブの先端が液体中に確実に挿入されている必要がある。そのため、一般的な分注装置には、プローブの先端が液面に接触したか否かを検知するための液面検知部が備えられている。液面検知部としては、例えば静電容量式で液面を検知する構成が用いられる。
図8は、従来技術において液面検知部により液面が正常に検知された場合のプローブ300の動作を示した図である。図8に示すように、液体が収容された容器100は、容器保持部200に保持されている。容器100の上面は開口となっており、当該開口に対して上方からプローブ300が挿入される(図8(a)参照)。
その後、さらにプローブ300を容器100内に挿入すると、プローブ300の先端が容器100内の液体の液面に接触する(図8(b)参照)。このようにして液面が検知された場合には、液面が検知されたときのプローブ300の先端の高さを基準高さH100として、基準高さH100から所定の降下量D100だけ低い位置までプローブ300を降下させる(図8(c)参照)。その後、シリンジを動作させることにより、プローブ300内に液体が吸引される(図8(d)参照)。
上記降下量D100は、容器100の形状や液体の吸引量などに基づいて、必要最低限の値に設定される。これにより、プローブ300における液体と接触する範囲を狭くすることができるため、プローブ300の洗浄範囲を限定することができる。また、容器100内における所定の高さにプローブ300の先端が到達するまでに液面が検知されなければ、容器100内の液量が少ない旨のエラーを検知することができる。
特開2016−205998号公報
しかしながら、上記のような従来の分注装置では、液面検知部による液面の誤検知に起因して、プローブ300が液体に挿入されていない状態で吸引動作(空吸引)が行われる危険性があった。
図9は、従来技術において液面検知部により液面が誤検知された場合のプローブ300の動作を示した図である。例えば、ユーザが事前に容器100内の液体を攪拌した場合などには、容器100の開口周辺に液滴400が飛散してしまうことがある。
このような場合、プローブ300を容器100内に挿入する過程で、プローブ300が容器100の開口周辺に付着している液滴400に接触し、液面と誤って検知してしまうおそれがある(図9(a)参照)。特に、容器100の開口が比較的小径である場合には、このような誤検知が生じやすい。
液滴400を液面と誤検知した場合には、そのときのプローブ300の先端の高さを基準高さとして、基準高さから所定の降下量だけ低い位置までプローブ300を降下させた上で、吸引動作が行われる(図9(b)参照)。その結果、プローブ300が液体に挿入されていない状態で吸引動作が行われ、空吸引することとなる。
一方で、液面検知を行うことなく、一定の高さまでプローブ300を降下させて吸引動作を行うような構成の分注装置も従来から知られている。この種の分注装置では、液面検知を行わないため、容器100内の液量が少なくプローブ300が液体に挿入されていない場合でも、そのまま吸引動作が行われてしまい、やはり空吸引する場合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、容器内の液量が少ない場合にエラー処理を行うことができ、かつ、プローブが液体に挿入されていない状態で吸引動作が行われるのを防止することができる分注装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る分注装置は、プローブと、移動機構と、液面検知部と、移動処理部と、吸引処理部と、エラー判定部とを備える。前記プローブは、吸引位置において容器内の液体を吸引する。前記移動機構は、前記プローブを前記吸引位置において上下方向に移動させる。前記液面検知部は、前記プローブの先端が液面に接触したか否かを検知する。前記移動処理部は、前記液面検知部による検知を行いながら、前記プローブを前記吸引位置において目標高さまで降下させる降下処理を行う。前記吸引処理部は、前記目標高さにおいて前記プローブに液体を吸引させる。前記エラー判定部は、前記降下処理中に前記液面検知部により前記プローブの先端が液面に接触したと検知されなかった場合に、エラー処理を行う。前記移動処理部は、前記降下処理中に前記液面検知部により前記プローブの先端が液面に接触したと検知されるか否かにかかわらず、前記プローブを前記吸引位置において前記目標高さまで降下させる。前記吸引処理部は、前記降下処理中に前記液面検知部により前記プローブの先端が液面に接触したと検知された場合にのみ、前記目標高さにおいて前記プローブに液体を吸引させる。
このような構成によれば、容器内の液量が少なく、降下処理中に液面検知部によりプローブの先端が液面に接触したと検知されなかった場合に、エラー処理を行うことができる。また、降下処理中に液面検知部によりプローブの先端が液面に接触したと検知されるか否かにかかわらず、プローブが吸引位置において目標高さまで降下されるため、目標高さを適切に設定しておけば、液面の誤検知に起因するプローブが液体に挿入されていない状態での空吸引動作を防止することができる。
また、降下処理中に液面検知部によりプローブの先端が液面に接触したと検知されなければ、吸引動作は行われないため、プローブが液体に挿入されていない状態で吸引動作が行われるのを確実に防止することができる。
(2)前記移動処理部は、前記プローブを洗浄位置に移動させて、前記プローブを先端から所定の洗浄範囲まで洗浄液で洗浄する洗浄処理を行ってもよい。この場合、前記目標高さが、前記洗浄範囲に基づいて決定されてもよい。前記分注装置は、前記容器と前記目標高さとを対応付けて記憶する記憶部をさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、洗浄処理におけるプローブの洗浄範囲内で、プローブを液体中に挿入することができるため、プローブに付着した液体を確実に洗浄することができる。また、洗浄範囲に加えて容器の種類を考慮することで、容器の形状に応じた適切な目標高さを設定できる。あらかじめ、記憶部に容器の種類と目標高さを対応付けて記憶しておくことで、測定を行うたびに目標高さを決定する必要がなく、測定の準備作業が容易となる。
(3)前記吸引処理部は、前記降下処理中に前記プローブが前記吸引位置において第1高さに降下するまで前記液面検知部による検知が行われた後、前記目標高さにおいて前記プローブに液体を吸引させてもよい。この場合、前記第1高さは、前記目標高さと同一、又は、前記目標高さよりも高くてもよい。
このような構成によれば、降下処理中は、目標高さと同一、又は、目標高さよりも高い第1高さにプローブが降下するまで、液面検知部による検知が行われ、その後に、目標高さにおいてプローブに液体を確実に吸引することができる。
(4)前記降下処理中に前記液面検知部が液面を検知したときの前記プローブの先端位置が、前記目標高さに対して上方の所定範囲内である場合に、前記吸引処理部は、前記目標高さよりも低い第2高さにおいて前記プローブに液体を吸引させてもよい。
このような構成によれば、降下処理中に液面検知部により液面が検知されたときのプローブの先端位置が、目標高さに対して比較的近く液体の吸引が十分に行えないことが予想される場合に、目標高さよりも低い第2高さまでプローブが降下されるため、当該第2高さにおいてプローブに液体を確実に吸引することができる。
本発明によれば、容器内の液量が少なく、降下処理中に液面検知部によりプローブの先端が液面に接触したと検知されなかった場合に、エラー処理を行うことができる。また、本発明によれば、目標高さを適切に設定しておけば、液面の誤検知によってプローブが液体に挿入されていない状態で吸引動作が行われるのを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る分注装置の全体構成を示した概略図である。 図1の分注装置における吸引機構の構成例を示した概略図である。 分注装置の電気的構成を示したブロック図である。 分注時の制御部による制御の流れを示したフローチャートである。 降下処理中のプローブの動作について説明するための図である。 目標高さの決定方法について説明するための図である。 降下処理中にプローブを追加で降下させる際のプローブの動作について説明するための図である。 従来技術において液面検知部により液面が正常に検知された場合のプローブの動作を示した図である。 従来技術において液面検知部により液面が誤検知された場合のプローブの動作を示した図である。
1.分注装置の全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る分注装置1の全体構成を示した概略図である。この分注装置1は、例えば前処理装置に用いられ、試料や試薬などの液体を分注するための装置である。以下の説明では、試料容器2から試料を吸引して、吐出容器3に吐出する場合について説明するが、本実施形態に係る分注装置1は、他の液体(例えば試薬容器に収容されている試薬など)を分注する際にも用いることができる。
分注装置1には、試料容器2から試料を吸引するプローブ4が備えられている。プローブ4は、細長い管状の部材であり、その先端(下端)から試料を吸引することができる。プローブ4は、図1に示すように試料容器2に対して上方に対向する位置(吸引位置)において試料の吸引を行う。
プローブ4は、回転軸5を中心に回動可能に保持されている。回転軸5を中心に回動するプローブ4の軌道上には、試料容器2や吐出容器3の他、洗浄ポート6などが配置されている。したがって、回転軸5を中心にプローブ4を回動させることにより、上記吸引位置と、吐出容器3に対して上方に対向する位置(吐出位置)と、洗浄ポート6に対して上方に対向する位置(洗浄位置)との間で、プローブ4を水平方向に移動させることができる。
回転軸5は、第1モータ7の駆動により回転し、それに伴いプローブ4が上記軌跡上を移動する。また、回転軸5は、第2モータ8の駆動により上下方向に変位し、それに伴いプローブ4が上下方向に移動する。吸引位置、吐出位置及び洗浄位置などの各位置においては、第2モータ8の駆動によってプローブ4が上下方向に適宜移動する。これらの第1モータ7及び第2モータ8は、プローブ4を水平方向及び上下方向に移動させるための移動機構9を構成している。
2.吸引機構の構成
図2は、図1の分注装置1における吸引機構10の構成例を示した概略図である。分注装置1には、図1のプローブ4に連通する吸引機構10が備えられている。吸引機構10は、プローブ4に連通する配管11に接続されたシリンジ12と、シリンジ12を動作させるためのシリンジモータ13とを備えている。
シリンジ12は、中空状の部材であり、内部にプランジャ14が挿入されている。プランジャ14は、シリンジモータ13の駆動により軸線方向に変位し、シリンジ12内に対して進退可能となっている。
プローブ4の先端が吸引位置において試料容器2内の試料中に挿入された状態で、プランジャ14をシリンジ12内から退避させれば、試料容器2からプローブ4内に試料を吸引することができる。また、試料を吸引した後、プローブ4を吐出位置に移動させ、プランジャ14をシリンジ12内に挿入すれば、プローブ4内の試料を吐出容器3に吐出することができる。
シリンジ12には、洗浄水を吸引するための配管15の一端が接続されている。配管15の他端は、洗浄水が収容された洗浄水タンク16内に連通している。また、配管15の途中には、洗浄水バルブ17及び洗浄水ポンプ18が介装されている。試料の吸引動作及び吐出動作を行う際には、洗浄水バルブ17が閉じられた状態でシリンジモータ13が駆動される。
プローブ4を洗浄する際には、プローブ4を洗浄位置に移動させ、プローブ4の先端を洗浄ポート6内に挿入させる。この状態で洗浄水バルブ17を開くとともに、洗浄水ポンプ18を駆動させることにより、シリンジ12内及び配管11を介して、プローブ4の先端から洗浄ポート6内に洗浄水を吐出させることができる。これにより、洗浄ポート6内に洗浄水が溜められ、その洗浄水にプローブ4が浸漬されることにより、洗浄水に浸漬された範囲(洗浄範囲)でプローブ4が洗浄される。ただし、プローブ4を洗浄するための洗浄液は、水に限らず、他の液体であってもよい。
3.分注装置の電気的構成
図3は、分注装置1の電気的構成を示したブロック図である。分注装置1には、上述の移動機構9及び吸引機構10の他に、制御部20、記憶部30、表示部40及び入力部45などが備えられている。
制御部20は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む構成であり、CPUがプログラムを実行することにより、移動処理部21、液面検知部22、吸引処理部23及びエラー判定部24などとして機能する。記憶部30は、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などにより構成されている。表示部40は、例えば液晶表示器により構成されている。入力部45は、例えばキーボード、マウス又は操作キーなどにより構成されている。
移動処理部21は、移動機構9を制御することにより、プローブ4を移動させるための処理を行う。特に試料の吸引動作の際には、移動処理部21により、プローブ4を吸引位置において目標高さまで降下させる降下処理が行われる。目標高さは、プローブ4内への試料の吸引を行うとき(シリンジモータ13を駆動させるとき)のプローブ4の先端の固定高さとして、試料容器2の種類ごとに対応付けて予め記憶部30に記憶されている。目標高さは、相対的な高さであってもよいし、絶対的な高さであってもよい。ユーザは、入力部45を操作することにより試料容器2の種類を指定することができる。これにより、指定された試料容器2の種類に対応する目標高さが記憶部30から読み出され、設定される。
また、プローブ4を洗浄する際には、移動処理部21によりプローブ4が洗浄位置に移動された後、プローブ4が降下されることにより、洗浄ポート6内でプローブ4が洗浄水に浸漬される。これにより、プローブ4を先端から所定の洗浄範囲まで洗浄水で洗浄することができる(洗浄処理)。
液面検知部22は、プローブ4の先端が液面に接触したか否かを検知(液面検知)するための処理を行う。本実施形態におけるプローブ4は、いわゆる静電容量式の液面検知機能を備えている。具体的には、プローブ4は、外筒内に内筒が設けられた構成(図示せず)となっており、これらの外筒及び内筒に対して通電が行われる。これにより、プローブ4が液体に浸漬されたときには、外筒と内筒との間の静電容量が変化し、その変化に基づいて液面を検知することができる。液面検知部22は、プローブ4に印加される電圧を検出することにより、プローブ4における静電容量の変化に基づいて液面検知を行う。ただし、液面検知部22は、静電容量式以外の方式で液面検知を行うような構成であってもよい。
移動処理部21は、降下処理を行う際に、液面検知部22による検知を並行して行う。すなわち、降下処理中は、液面検知部22による検知を行いながら、プローブ4を吸引位置において目標高さまで降下させる。このとき、移動処理部21は、液面検知部22によりプローブ4の先端が液面に接触したと検知されるか否かにかかわらず、プローブ4を目標高さまで降下させる。言い換えれば、液面検知部22による検知結果は、移動処理部21によるプローブ4の降下処理に影響を与えないようになっている。
吸引処理部23は、吸引機構10を制御することにより、プローブ4に液体を吸引させるための処理を行う。試料の吸引動作の際には、上記目標高さにおいてプローブ4に試料が吸引される。本実施形態では、吸引処理部23は、液面検知部22の検知結果に基づいて試料の吸引動作を行うようになっている。具体的には、降下処理中に液面検知部22によりプローブ4の先端が液面に接触したと検知された場合にのみ、目標高さにおいてプローブ4に試料が吸引される。
エラー判定部24は、液面検知部22による検知結果に基づいてエラー処理を行う。試料の吸引動作の際には、プローブ4が目標高さに降下するまでの間に液面検知部22によりプローブ4の先端が液面に接触したと検知されなかった場合に、エラー処理が行われる。本実施形態では、エラー処理として、異常が発生している旨(エラー)を表示部40に対する表示によりユーザに報知するような構成となっている。ただし、このような構成に限らず、エラー処理は、音声などの他の手段によりエラーをユーザに報知する処理や、分注装置1の動作を停止させる処理などであってもよい。
4.分注時の制御
図4は、分注時の制御部20による制御の流れを示したフローチャートである。試料の分注を行う際には、まず、移動処理部21が移動機構9の第1モータ7を制御することにより、プローブ4を吸引位置に移動させる(ステップS101)。
その後、移動処理部21が移動機構9の第2モータ8を制御することにより、吸引位置においてプローブ4の降下処理が開始される(ステップS102)。降下処理中は液面検知部22による検知が行われるが、その検知結果にかかわらず、プローブ4の先端が目標高さに到達するまで降下処理が行われる。
図5は、降下処理中のプローブ4の動作について説明するための図である。図5に示すように、試料容器2は、容器保持部50により保持されており、その上面は開口となっている。試料容器2の開口周辺に液滴60が付着している場合には、図5(a)に示すように、降下処理中にプローブ4が液滴60に接触し、液面検知部22が液面と誤って検知してしまうおそれがある。このような場合であっても、降下処理は、液面検知部22による検知結果にかかわらず、プローブが目標高さHに降下するまで行われる(図5(b)参照)。
目標高さHは、試料容器2の底面の高さから所定量D1だけ高い位置に設定されている。試料容器2の底面の高さは、例えば装置の組立調整時に容器保持部50に数種類の空の試料容器2を設置することにより、公知の技術を用いて測定し、各試料容器2に対応付けて記憶部30に予め記憶することができる。本実施形態では、洗浄ポート6におけるプローブ4の洗浄範囲に基づいて、目標高さHが決定される。
図6は、目標高さHの決定方法について説明するための図である。洗浄ポート6には一定水位まで洗浄水61が溜められ、その洗浄水61中にプローブ4が挿入される。上記一定水位を超えて洗浄ポート6に供給された洗浄水は、流出路62を介してオーバーフローするようになっている。したがって、洗浄ポート6におけるプローブ4の洗浄範囲R1は、上記一定水位に応じた一定の値となる。
降下処理中に試料容器2内にプローブ4を降下させる場合、仮に試料容器2の開口まで満杯に試料が収容されていれば、試料容器2の上端からプローブ4の先端までの範囲が試料に接触することとなり、その範囲でプローブ4を洗浄する必要がある。そのため、試料容器2の上端の高さを基準として、洗浄範囲R1の分だけ下方の高さが目標高さHとして決定される。言い換えれば、試料容器2の底面から上端までの高さから洗浄範囲R1を差し引いた値が、上述の所定量D1(図5参照)となる。
試料容器2の上端の高さは、試料容器2の種類に応じて異なるため、目標高さHは試料容器2の種類に応じて異なる値となる。なお、試料容器2は、例えば1mL程度の容量を有しており、通常は、その容量の半分程度まで試料が収容される。
再び図4を参照すると、降下処理中にプローブ4の先端が目標高さHに到達した場合には(ステップS103でYes)、プローブ4の降下処理が停止され(ステップS104)、降下処理中に液面検知部22により液面が検知されたか否かが判定される(ステップS105)。液面検知部22による検知は、降下処理中にプローブ4の先端が所定の高さ(第1高さ)に降下するまで行われる。本実施形態では、上記第1高さが目標高さHと同一である場合について説明する。
降下処理中に液面検知部22により液面が検知されなかった場合には(ステップS105でNo)、試料容器2内の試料の液量が少ない、又は、試料容器2内が空であると判断され、エラー判定部24によりエラー処理が行われる(ステップS112)。この場合、吸引処理部23による吸引処理は行われない。
一方、降下処理中に液面検知部22により液面が検知された場合には(ステップS105でYes)、液面が検知されたときのプローブ4の先端位置が、目標高さHに対して上方の所定範囲内であるか否かが判定される(ステップS106)。そして、液面が検知されたときのプローブ4の先端位置が上記所定範囲内でない場合(ステップS106でNo)、すなわち目標高さHよりも比較的高い位置で液面が検知されたときには、そのまま目標高さHにおいて吸引処理部23が吸引機構10を動作させることにより、プローブ4に試料が吸引される(ステップS108)。
液面が検知されたときのプローブ4の先端位置が上記所定範囲内である場合(ステップS106でYes)、すなわち目標高さHに比較的近い位置で液面が検知されたときには、そのまま目標高さHにおいて吸引動作を行うと、試料を良好に吸引できないおそれがある。そこで、このような場合には、移動処理部21が移動機構9の第2モータ8を制御することにより、プローブ4の先端が目標高さHよりも低い所定の高さ(第2高さ)まで追加で降下され(ステップS107)、この第2高さにおいて吸引処理部23が吸引機構10を動作させることにより、プローブ4に試料が吸引される(ステップS108)。
このようにして吸引処理が行われた後、移動処理部21が移動機構9の第2モータ8を制御することによりプローブ4を上昇させる(ステップS109)。そして、移動処理部21が移動機構9の第1モータ7を制御することにより、プローブ4を吐出位置に移動させた後(ステップS110)、その吐出位置においてプローブ4内の試料が吐出容器3内に吐出される(ステップS111)。
図7は、降下処理中にプローブ4を追加で降下させる際のプローブ4の動作について説明するための図である。図5を用いて説明した通り、降下処理は、液面検知部22による検知結果にかかわらず、プローブ4が目標高さHに降下するまで行われる(図7(a)及び(b)参照)。
しかし、試料容器2内に収容されている試料の量が少ない場合には、図7(b)に示すように、目標高さHにおけるプローブ4の先端位置と液面との距離が短くなり、そのまま目標高さHにおいて吸引動作を行うと、吸引中にプローブ4の先端まで液面が下がり、試料を良好に吸引できないおそれがある。そこで、本実施形態では、液面が検知されたときのプローブ4の先端位置(液面高さ)が、目標高さHに対して上方の所定範囲R2内である場合に、目標高さHよりも所定量D2だけ低い所定の高さ(第2高さ)までプローブ4の先端が追加で降下されるようになっている。
5.作用効果
(1)本実施形態では、試料容器2内の試料の液量が少なく、降下処理中に液面検知部22によりプローブ4の先端が液面に接触したと検知されなかった場合に(図4のステップS105でNo)、エラー処理を行うことができる(ステップS112)。また、降下処理中に液面検知部22によりプローブ4の先端が液面に接触したと検知されるか否かにかかわらず、プローブ4が吸引位置において目標高さHまで降下されるため(ステップS102〜S104)、目標高さHを適切に設定しておけば、プローブ4が試料に挿入されていない状態で吸引動作が行われ、空吸引するのを防止することができる。
(2)また、本実施形態では、降下処理中に液面検知部22によりプローブ4の先端が液面に接触したと検知されなければ(ステップS105でNo)、吸引動作(ステップS108)は行われないため、プローブ4が試料に挿入されていない状態で吸引動作が行われ、空吸引するのを確実に防止することができる。
(3)本実施形態では、図6を用いて説明した通り、目標高さHが洗浄範囲R1に基づいて決定される。これにより、洗浄処理におけるプローブ4の洗浄範囲R1内で、プローブ4を試料中に挿入することができるため、プローブ4に付着した試料を確実に洗浄することができる。
(4)本実施形態では、降下処理中に液面検知部22による検知が行われるプローブ4の先端の下限の高さ(第1高さ)が、目標高さHと同一である。そのため、降下処理中は、目標高さHと同一の高さにプローブ4が降下するまで、液面検知部22による検知が行われ、その後に、目標高さHにおいてプローブ4に試料を確実に吸引することができる。
(5)また、本実施形態では、降下処理中に液面検知部22により液面が検知されたときのプローブの先端位置が、目標高さHに対して上方の所定範囲R2内である場合、すなわち目標高さHに対して比較的近い場合に、目標高さHよりも所定量D2だけ低い高さ(第2高さ)までプローブ4が降下される。これにより、当該第2高さにおいてプローブ4に試料を確実に吸引することができる。
6.変形例
以上の実施形態では、降下処理中に液面検知部22によりプローブ4の先端が液面に接触したと検知されなかった場合に(図4のステップS105でNo)、吸引動作(ステップS108)を行わないような構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、エラー処理によりエラーを認識したユーザが、手動で吸引動作を停止させるような構成であってもよい。
以上の実施形態では、降下処理中に液面検知部22による検知が行われるプローブ4の先端の下限の高さ(第1高さ)が、目標高さHと同一である場合について説明した。しかし、このような構成に限らず、上記第1高さが目標高さHよりも高く設定されていてもよい。
以上の実施形態では、分注装置1により分注する液体が試料容器2内の試料である場合について説明した。しかし、本発明は、試料をプローブ4に吸引する場合に限らず、他の液体をプローブ4に吸引する場合にも適用可能である。
1 分注装置
2 試料容器
3 吐出容器
4 プローブ
5 回転軸
6 洗浄ポート
7 第1モータ
8 第2モータ
9 移動機構
10 吸引機構
20 制御部
21 移動処理部
22 液面検知部
23 吸引処理部
24 エラー判定部
30 記憶部
40 表示部
60 液滴
61 洗浄水
R1 洗浄範囲
R2 所定範囲

Claims (3)

  1. 吸引位置において容器内の液体を吸引するプローブと、
    前記プローブを前記吸引位置において上下方向に移動させる移動機構と、
    前記プローブの先端が液面に接触したか否かを検知する液面検知部と、
    前記プローブを前記吸引位置において、前記容器の種類と前記プローブの洗浄範囲とに基づいて決定される目標高さまで降下させながら、前記目標高さと同一、又は、前記目標高さよりも高い第1高さに前記プローブが降下するまで前記液面検知部による検知を行う降下処理を行う移動処理部と、
    前記目標高さにおいて前記プローブに液体を吸引させる吸引処理部と、
    前記降下処理中に前記液面検知部により前記プローブの先端が液面に接触したと検知されなかった場合に、エラー処理を行うエラー判定部とを備え、
    前記移動処理部は、前記降下処理中に前記液面検知部により前記プローブの先端が液面に接触したと検知されるか否かにかかわらず、前記プローブを前記吸引位置において前記目標高さまで降下させ、
    前記吸引処理部は、前記降下処理中に前記液面検知部により前記プローブの先端が液面に接触したと検知された場合にのみ、前記目標高さにおいて前記プローブに液体を吸引させることを特徴とする分注装置。
  2. 前記容器と前記目標高さとを対応付けて記憶する記憶部をさらに備え、
    前記移動処理部は、前記プローブを洗浄位置に移動させて、前記プローブを先端から前記洗浄範囲まで洗浄液で洗浄する洗浄処理を行ことを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
  3. 前記降下処理中に前記液面検知部が液面を検知したときの前記プローブの先端位置が、前記目標高さに対して上方の所定範囲内である場合に、前記吸引処理部は、前記目標高さよりも低い第2高さにおいて前記プローブに液体を吸引させることを特徴とする請求項1又は2に記載の分注装置。
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