<第1の実施形態>
[本実施の形態において前提となる情報処理システムSの構成]
まず、本実施の形態において前提となる情報処理システムSの構成について説明する。図1は、本実施の形態において前提となる情報処理システムSの構成を示す図である。情報処理システムSは、通信端末1と、サービス提供サーバ2と、会員基盤システム3と、情報処理装置4とを有する。
情報処理システムSは、情報処理サービスを提供するシステムである。情報処理サービスは、サービス提供サーバ2及び会員基盤システム3の間において連携される情報を処理するサービスである。通信端末1は、ユーザが使用する端末であり、例えばスマートフォン、タブレット等である。
サービス提供サーバ2は、ユーザにサービスを提供するサービス事業者が管理するサーバである。サービス事業者が提供するサービスは、例えば、ロッカーの予約を受け付けるサービス(以下、ロッカーサービスという)、宿泊の予約を受け付けるサービス(以下、宿泊サービスという)、又は電子書籍を販売するサービス等であるが、これらに限定されるものではない。サービス提供サーバ2は、ユーザにサービスを提供するためのサービス提供サイトを管理する。ユーザは、サービス提供サイトにおいてロッカーを予約したり、電子書籍を購入したりすることができる。
会員基盤システム3は、システム事業者が管理するシステムであり、システム事業者と提携又は契約したサービス事業者が提供するサービスを、登録したユーザに利用させるためのシステムである。例えば、システム事業者が鉄道輸送サービスを運営する企業である場合、システム事業者は、会員基盤システム3を介して、提携した他社(サービス事業者)が提供する宿泊サービスを、当該会員基盤システム3に登録されたユーザに利用させる。
システム事業者は、登録されたユーザに会員基盤システム3を介してサービス提供者が提供するサービスを利用させる際に、当該ユーザが会員基盤システム3を介さずにサービス提供者が提供するサービスを利用する場合よりも優遇して当該サービスを利用させる。システム事業者は、例えば、サービス提供者が提供するサービスの価格よりも安い優待価格でサービスを利用させたり、サービス事業者が所定の条件を満たすユーザ(例えばVIP会員)に限定して提供するサービスを、会員基盤システム3に登録されたユーザに無条件で利用させたりする。また、システム事業者は、例えば、会員基盤システム3においてサービス提供者が提供するサービスを利用させる際に特典(例えば、ユーザが利用するサービスに適用できるクーポン、又は蓄積したり、ユーザが利用するサービスに適用したりできるポイント等)を提供してもよい。また、システム事業者は、例えば、自社が提供する決済サービス(例えばクレジットカード)を用いてサービス提供者が提供するサービスを利用させてもよい。
システム事業者は、情報処理サービスに加入している。会員基盤システム3は、ユーザにサービスを利用させるための会員基盤サイトを管理する。ユーザは、会員基盤サイトにおいて会員登録することにより、当該会員基盤サイトを管理する会員基盤システム3に当該ユーザに関する情報が登録される。会員基盤システム3に登録されたユーザは、会員基盤サイトを介して、サービス提供サイトが提供するサービスを受けることができる。
情報処理装置4は、情報処理サービスを提供する装置であり、例えばサーバである。情報処理装置4は、情報処理サービスによって得られた情報を、会員基盤システム3に登録されているユーザ、サービス事業者又はシステム事業者に提供する。情報処理装置4は、情報処理サービスによって得られた情報を提供するための情報提供サイトを管理する。
[本実施の形態における情報処理システムS1の概要]
続いて、本実施の形態における情報処理システムS1の概要について説明する。図2は、本実施の形態における情報処理システムS1の概要を説明するための図である。図2に示すように、情報処理システムS1は、複数のサービス提供サーバ2(2x、2y、2z)と、複数の会員基盤システム3(3a、3b、3c、3z)とを有する。
ユーザが利用可能なサービスは、会員基盤システム3ごとに異なる。また、複数のシステム事業者が同じサービス事業者と提携している場合であっても、システム事業者(会員基盤システム3)ごとにサービスの内容(例えば、利用料金又は利用可能な場所等のシステム事業者が優遇する内容)が異なる。本実施の形態における情報処理システムS1は、このように、ユーザが利用可能なサービスが異なったり、ユーザが利用可能なサービスの内容が異なったりする会員基盤システム3の中から、ユーザが指定した利用条件を満たすサービスを利用可能な会員基盤システム3を示す情報をユーザに通知する。
本実施の形態における情報処理装置4は、ユーザが指定した利用条件を満たすサービスを利用可能な会員基盤システム3を示す情報をユーザに通知する通知装置として機能する。情報処理装置4には、図2における利用可能サービス一覧を示す情報が記憶されている。
以下において、会員基盤システム3a、3b、3c、3zを管理するシステム事業者は、それぞれA社、B社、C社、Z社であるとし、A社、B社、C社、Z社が運営する会員基盤サイトは、それぞれA会員基盤サイト、B会員基盤サイト、C会員基盤サイト、Z会員基盤サイトであるとして説明する。また、サービス提供サーバ2x、2y、2zを管理するサービス事業者は、それぞれX社、Y社、Z社であるとし、X社、Y社、Z社が運営するサービス提供サイトは、それぞれXサービス提供サイト、Yサービス提供サイト、Zサービス提供サイトであるとして説明する。X社、Y社、Z社は、同じ種類のサービス(例えばロッカーサービス)を提供しているとする。なお、Z会員基盤サイトを運営するZ社と、Zサービス提供サイトを運営するZ社とは、同一の事業者である。
図2の利用可能サービス一覧は、システム事業者ごとに、各サービス事業者との提携の有無を示している。例えば、図2の利用可能サービス一覧に示す例において、A社は、X社及びZ社と提携している。そのため、A社が管理する会員基盤システム3aに登録されているユーザは、会員基盤システム3aにおいてX社及びZ社それぞれが提供するサービスを利用することができる。一方、A社は、Y社と提携していない。そのため、会員基盤システム3aに登録されているユーザは、会員基盤システム3aにおいてY社が提供するサービスを利用することができない。
そのため、ユーザは、会員登録した会員基盤システム3で利用できないサービスを利用したい場合、利用したいサービスを利用できる会員基盤システム3に新たに会員登録しなければならなかった。例えば、会員基盤システム3aに登録されているユーザは、Y社が提供するYサービスを利用するために、Y社と提携するB社又はZ社に会員登録する必要があり、Yサービスを利用できるようになるまでに手間がかかっていた。そのため、ユーザがB社又はZ社に会員登録することを躊躇してしまうと、Y社は、Yサービスを利用する新たなユーザを獲得することができなくなってしまう。
そこで、情報処理装置4は、ユーザが新たな会員基盤システムに会員登録することなく、サービス事業者が提供するサービスを利用できるようにする。このようにすることで、情報処理装置4は、サービス事業者が提供するサービスを利用できるユーザを増やすことができる。図3は、サービス事業者が提供するサービスを会員基盤システム3のユーザが利用できるようにする処理の概要を説明するための図である。図3を用いて、サービス事業者Y社が提供するYサービスを、A社が管理する会員基盤システム3aのユーザが利用できるようにする処理の流れを説明する。
情報処理装置4は、会員基盤システム3aのユーザにY社が提供するYサービスを提供するための許可の要請である許可要請を、Y社が管理するサービス提供サーバ2yから受け付ける(図3の(1))。情報処理装置4は、許可要請を受け付けると、許可要請を会員基盤システム3aに通知する。許可要請を受けた会員基盤システム3aの管理者は、許可要請に示されるYサービスをY社が会員基盤システム3aのユーザに提供することを許可するか否かを判断し、許可する場合、YサービスをY社が提供することを許可する提供許可を情報処理装置4に通知する。情報処理装置4は、提供許可を会員基盤システム3aから取得する(図3の(2))。
情報処理装置4は、提供許可を会員基盤システム3aから取得すると、利用可能サービス一覧を更新し、会員基盤システム3aのユーザの通信端末1からのYサービスの利用要求の受け付けを許可する。そして、情報処理装置4は、Yサービスを提供することが許可されたことをサービス提供サーバ2yに通知する(図3の(3))。
続いて、Yサービスの提供を許可した会員基盤システム3aが管理するユーザが、Yサービスを利用する場合の処理の流れを説明する。図4は、サービスを利用する場合の処理の流れを説明するための図である。図4において、ユーザUは、会員基盤システム3aが管理するユーザである。ユーザUは、通信端末1を用いて会員基盤サイト、サービス提供サイト及び情報提供サイトのうちのいずれかにアクセスすることにより、Yサービスを利用することができる。
ユーザUは、例えば、通信端末1を用いてA会員基盤サイトにアクセスし、A会員基盤サイトにおいて利用可能なYサービスを選択する(図4の(1))。A会員基盤サイトを管理する会員基盤システム3aは、ユーザUが選択したYサービスを示すサービス識別情報と、会員基盤システム3aを識別するための会員基盤情報と、ユーザUを識別するための情報として会員基盤システム3aに登録されているユーザ識別情報とを含むYサービスの利用を要求する利用要求を情報処理装置4に送信する(図4の(2))。
情報処理装置4は、会員基盤システム3aから取得した会員基盤情報と、サービス識別情報に基づいて、会員基盤システム3aのユーザにYサービスの提供が許可されているか否かを判定する。情報処理装置4は、会員基盤システム3aのユーザにYサービスの提供が許可されている場合、Yサービスの提供に関する情報をサービス提供サーバ2yから取得する(図4の(3))。情報処理装置4は、取得したYサービスの提供に関する情報を会員基盤システム3aに送信する(図4の(4))。会員基盤システム3aは、利用要求を行ったユーザUの通信端末1にYサービスの提供に関する情報を送信する(図4の(5))。
情報処理装置4は、会員基盤システム3を介さずに、サービス提供サイトにおいてサービスを利用させてもよい。この場合、情報処理装置4は、情報処理サービスに加入したシステム事業者が管理するユーザに関する情報(基盤用ユーザID)を記憶しているとする。また、サービス提供サーバ2は、サービス提供サイトにおいて、サービス提供者と提携しているシステム事業者が管理するユーザに関する情報(基盤用ユーザID)を用いてログインすることにより、当該システム事業者が優遇する内容にてサービスを提供しているとする。
情報処理装置4は、ユーザUが登録する会員基盤システム3が管理する会員基盤サイトと、当該会員基盤サイトを介してサービスを受けることができるサービス提供サイトとが選択可能な情報提供サイトの画面を通信端末1に表示させる。
ユーザUが、通信端末1に表示された情報提供サイトにおいて会員基盤サイトとサービス提供サイトとを選択する操作を行うと、情報処理装置4は、選択されたサービス提供サイトのログイン画面を、選択された会員基盤サイトに対応するユーザの基盤用ユーザIDが入力された状態で通信端末1に表示させる。そして、ユーザUは、表示されたサービス提供サイトのログイン画面において、情報処理装置4が入力した基盤用ユーザIDに対応するパスワードを入力してログインし、当該サービス提供サイトにおいてサービスを利用するための手続きを行う。
このように、情報処理装置4は、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供するための許可の要請である許可要請をサービス提供サーバ2から受け付け、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供することを許可する提供許可を会員基盤システム3から取得する。このように、情報処理装置4は、サービス事業者が提供するサービスを会員基盤システム3のユーザに提供できるようにする。そのため、情報処理装置4は、サービス事業者が提供するサービスを利用できるユーザを増やすことができる。
[第1実施の形態に係る情報処理装置4の構成]
図5は、情報処理装置4の構成を示す図である。情報処理装置4は、通信部41と、記憶部42と、制御部43とを有する。通信部41は、ネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えば通信コントローラを含んで構成されている。
記憶部42は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部42は、制御部43が実行するプログラムを記憶している。また、記憶部42は、ユーザUを管理するユーザ管理データベースと、情報処理サービスに加入した会員基盤システム3に関する情報を管理するシステム管理データベースとを記憶している。
図6は、ユーザ管理データベースの構成を示す図である。図6に示すように、ユーザ管理データベースは、管理用ユーザIDと、会員基盤システム3(システム事業者)ごとに、会員基盤IDと、基盤用ユーザIDとを関連付けて記憶している。管理用ユーザIDは、ユーザUを識別するための情報として情報処理装置4が管理するユーザ識別情報である。会員基盤IDは、会員基盤システム3を識別するための情報である。基盤用ユーザIDは、ユーザUを識別するための情報として会員基盤システム3が管理するユーザ識別情報である。
ユーザ管理データベースの基盤用ユーザID項目に基盤用ユーザIDが記憶されている場合、ユーザUが、当該基盤用ユーザID項目に関連付けられている会員基盤IDが示す会員基盤システム3に登録されていることを示す。一方、ユーザ管理データベースの基盤用ユーザID項目が空白である場合、ユーザUが、当該基盤用ユーザID項目に関連付けられている会員基盤IDが示す会員基盤システム3に登録されていないことを示す。
図7は、システム管理データベースの構成を示す図である。図7に示すように、システム管理データベースは、会員基盤システム3に関する情報として、システム事業者名と、会員基盤IDと、利用可能サービスとを関連付けて記憶している。システム事業者名は、会員基盤システム3を管理するシステム事業者の名称である。利用可能サービスは、サービスの種類ごとに、各会員基盤システム3に登録されているユーザUが、当該種類のサービスを提供するサービス事業者が提供するサービスを利用可能であるか否かを示す。
図5に戻り、制御部43は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部43は、記憶部42に記憶されたプログラムを実行することにより、要請受付部430、許可取得部431、決定部432、通知部433、要求受付部434、情報取得部435、送信部436、及び推奨部437としての機能を実現する。
要請受付部430は、サービスの利用の許可の要請を受け付ける。例えば、要請受付部430は、会員登録したユーザを管理する会員基盤システム3のユーザUにサービスを提供するための許可の要請である許可要請を、サービスを提供するサービス事業者が管理するサービス提供サーバ2から受け付ける。具体的には、要請受付部430は、サービス事業者が提供するサービスを識別するためのサービス識別情報と、サービス識別情報に示されるサービスを提供するための許可を要請する会員基盤システム3を識別するための会員基盤識別情報とを関連付けた許可要請を受け付ける。また、要請受付部430は、要請を行うサービス事業者を識別するための事業者識別情報を関連付けた許可要請を受け付けてもよい。要請受付部430は、許可要請を受け付けると、許可要請に示される会員基盤システム3に許可要請を通知する。
許可取得部431は、サービスの利用の許可を取得する。例えば、許可取得部431は、許可要請に示されるサービスをサービス事業者がユーザUに提供することを許可する提供許可を会員基盤システム3から取得する。具体的には、許可取得部431は、会員基盤システム3を識別するための会員基盤識別情報と、提供することを許可するサービスのサービス識別情報と、会員基盤識別情報に示される会員基盤システム3のユーザにサービス識別情報に示されるサービスを提供することを許可する提供許可情報とを関連付けて取得する。
決定部432は、許可取得部431が許可情報を取得すると、許可情報に基づいて、システム管理データベースを更新する。例えば、決定部432は、会員基盤識別情報に示される会員基盤システム3のユーザにサービス識別情報に示されるサービスを提供することを許可することを示す情報と、会員基盤識別情報とサービス識別情報とを関連付けてシステム管理データベースに記憶させる。
通知部433は、サービスの利用が許可されたことを通知する。例えば、通知部433は、提供許可に示されるサービスを提供することが許可されたことをサービス提供サーバ2に通知する。
以下、サービスの提供許可を取得する処理の流れについて説明する。図8は、サービスの提供許可を取得する処理のフローチャートである。まず、要請受付部430は、会員基盤システム3のユーザUにサービスを提供するための許可の要請である許可要請をサービス提供サーバ2から受け付ける(ステップS1)。次に、要請受付部430は、許可要請を会員基盤システム3に通知する(ステップS2)。
続いて、許可取得部431は、サービスの提供許可を会員基盤システム3から取得する(ステップS3)。そして、通知部433は、サービスの提供許可をサービス提供サーバ2に通知する(ステップS4)。なお、通知部433は、許可取得部431が許可要請を通知した会員基盤システム3からサービスの提供許可を取得しない場合、提供許可が取得できなかったことをサービス提供サーバ2に通知する。
このように、情報処理装置4は、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供するための許可の要請である許可要請をサービス提供サーバ2から受け付け、許可要請を受けた会員基盤システム3からサービスを提供することを許可する提供許可を取得する。そして、サービスを提供することを許可した会員基盤システム3は、新たなサービスが利用できることを会員基盤システム3が管理するユーザUの通信端末1に通知する。このようにすることで、会員基盤システム3に会員登録するユーザは、新たなサービスを利用することができる。
サービスを利用したいユーザUは、ユーザUの通信端末1を操作してサービスの利用要求を行う。通信端末1は、ユーザから入力された操作に基づいて、サービスの利用要求を情報処理装置4に送信する。なお、通信端末1は、ユーザが登録する会員基盤システム3を介してサービスの利用要求を情報処理装置4に送信してもよい。
要求受付部434は、サービスの利用を要求する利用要求をユーザの通信端末1から受け付ける。例えば、要求受付部434は、提供許可に示されるサービスの利用要求を、サービスの提供を許可した会員基盤システム3が管理するユーザUの通信端末1から受け付ける。具体的には、要求受付部434は、会員基盤識別情報と、利用を要求するサービスのサービス識別情報とを関連付けた利用要求を受け付ける。また、要求受付部434は、サービスの提供を許可した会員基盤システム3を介してサービスの利用要求を通信端末1から受け付けてもよい。
要求受付部434は、利用要求を受け付けると、システム管理データベースを参照し、利用要求を行った通信端末1のユーザが会員登録する会員基盤システム3が、サービスを提供することを許可しているか否かを判定する。要求受付部434は、サービスを提供することが許可されている場合、利用要求を受け付け、サービスの利用が許可されていない場合、利用要求を受け付けない。
情報取得部435は、利用要求が行われたサービスの提供に関する情報を取得する。サービスの提供に関する情報は、ユーザがサービスを利用するために必要な情報である。ユーザがサービスを利用するために必要な情報は、例えば、サービスの提供場所、サービスを利用する利用料、又はサービスを利用できる利用可能時間の少なくともいずれかを含む情報である。また、サービスを利用するために必要な情報は、サービスを利用するためのウェブサイトのアドレスであってもよい。情報取得部435は、サービスの提供に関する情報を、利用要求を受け付けたサービスを提供するサービス提供サイト又はサービスを提供するサービス提供サーバ2から取得してもよく、記憶部42に記憶された情報を取得してもよい。
送信部436は、情報取得部435が取得したサービスの提供に関する情報を、利用要求を行った通信端末1に送信する。送信部436は、サービスの提供に関する情報を、会員基盤システム3を介さずに通信端末1に送信してもよく、会員基盤システム3を介してユーザの通信端末1に送信してもよい。例えば、送信部436は、サービス識別情報に示されるサービスの提供に関する情報を利用要求に示される会員基盤識別情報に示される会員基盤システム3に送信する。この場合、会員基盤システム3は、受信したサービスの提供に関する情報を、利用要求を行った通信端末1に送信する。
以下、サービスの提供に関する情報を送信する処理の流れを説明する。図9は、サービスの提供に関する情報を送信する処理のフローチャートである。情報処理装置4は、ユーザの通信端末1からサービスの利用要求を受信すると、サービスの提供に関する情報を送信する処理を実行する。
まず、要求受付部434は、利用要求を行った通信端末1のユーザが会員登録する会員基盤システム3が、サービスを提供することを許可しているか否かを判定する(ステップS11)。要求受付部434は、許可されていない場合(ステップS11でNo)、処理を終了する。情報取得部435は、許可されている場合(ステップS11でYes)、利用要求を受け付けたサービスの提供に関する情報をサービス提供サーバ2から取得する(ステップS12)。そして、送信部436は、取得したサービスの提供に関する情報を、利用要求を行った会員基盤システム3のユーザの通信端末1に送信する(ステップS13)。
通信端末1は、サービスの提供に関する情報を受信すると、受信したサービスの提供に関する情報を表示画面に表示する。そして、ユーザは、表示画面に表示されたサービスの提供に関する情報に基づいて、通信端末1を適宜操作することにより、サービスを利用できる。
[サービス事業者から指定された条件を満たす会員基盤システム3の利用許可を取得する処理]
サービス事業者は、複数の会員基盤システム3がある場合、提供するための許可を要請する会員基盤システム3を選択できるが、選択できる会員基盤システム3の数が多くなると、選択するのに手間がかかってしまう。そこで、情報処理装置4は会員基盤システム3を特定するための条件をサービス事業者から取得し、取得した条件を満たす会員基盤システム3に許可要請を通知する。
要請受付部430は、会員基盤システム3を特定するための条件を含む許可要請をサービス提供サーバ2から受け付ける。特定するため条件は、サービスを提供するための許可を要請する会員基盤システム3と、許可を要請しない会員基盤システム3とを分類するための条件である。例えば、要請受付部430は、会員基盤システム3が管理するユーザの数に関する条件を含む許可要請を受け付ける。具体的には、要請受付部430は、許可を要請するか否かを判定するためのユーザの数の閾値である要請判定閾値を含む許可要請を受け付ける。
要請受付部430は、会員基盤システム3が管理するユーザの属性に関する条件を含む許可要請を受け付ける。登録会員の属性は、例えば、年齢、性別、職業、住所である。ユーザの属性に関する条件は、会員基盤システム3が管理するユーザの総数に対する特定の属性を有するユーザの数の割合に関する条件である。例えば、要請受付部430は、ユーザの総数に対する、職業が会社員であるという属性を有するユーザの数の割合の閾値と、数の割合が閾値以上である会員基盤システム3に許可要請を行うか否かを示す情報とを関連付けた許可要請を受け付ける。
要請受付部430は、会員基盤システム3の属性に関する条件を含む許可要請を受け付ける。会員基盤システム3の属性は、会員基盤システム3を2以上のグループに分類するために情報処理装置4の管理者により設定される項目である。会員基盤システム3の属性の具体的な項目は、例えば「ロッカーサービス」「宿泊サービス」「運輸サービス」などである。
要請受付部430は、会員基盤システム3を特定するための条件を含む許可要請を受け付けると、条件を満たす会員基盤システム3に許可要請を通知する。例えば、要請受付部430は、情報処理サービスを利用する複数の会員基盤システム3のうち、ユーザの数がサービス提供サーバ2から受け付けた要請判定閾値以上である会員基盤システム3に許可要請を通知する。
許可取得部431は、条件を満たす会員基盤システム3から提供許可を取得する。例えば、許可取得部431は、ユーザの数がサービス提供サーバ2から受け付けた要請判定閾値以上である会員基盤システム3から提供許可を取得する。このようにすることで、情報処理装置4は、サービス事業者が、複数の会員基盤システム3から条件を満たす会員基盤システム3を選択する手間を低減できる。
[サービス事業者から受け付けたサービスの利用条件を基盤に通知する]
会員基盤システム3のユーザに提供されるサービスは、サービスを提供するサービス事業者ごとにサービスの内容(例えば、利用料金又はサービスの提供場所等)が異なる。システム事業者は、ユーザの利便性を高めるため、複数のサービスのうち、ユーザがサービスを利用する場合の条件が他のサービスよりもよいサービスを提供することを許可したい。しかしながら、システム事業者は、許可要請を受けた場合に条件がわからないと、許可するか否かを判断しづらい。そこで、情報処理装置4は、サービス事業者が提供するサービスを会員基盤システム3のユーザが利用する場合の条件を受け付け、会員基盤システム3に通知する。
要請受付部430は、ユーザがサービスを利用する場合の条件を含む許可要請をサービス提供サーバ2から受け付ける。要請受付部430は、ユーザがサービスを利用する場合の条件として、サービスの提供場所を示す場所情報、サービスを提供する提供時間を示す時間情報、又はユーザがサービスを利用する場合の利用料金を示す料金情報の少なくともいずれかを含む許可要請を受け付ける。サービスを提供する提供時間は、サービス事業者がサービスの提供を開始する時刻からサービスの提供を終了する時刻までの提供時間帯である。
要請受付部430は、サービス提供サーバ2から受け付けたユーザがサービスを利用する場合の条件を、許可要請に示される会員基盤システム3に通知する。このようにすることで、システム事業者は、会員基盤システム3のユーザがサービスを利用する場合の条件を把握できるので、許可するか否かの判断が容易になる。
[利用許可を推奨する処理]
システム事業者は、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供することを許可することで、ユーザの数を増やしたいという欲求がある。しかしながら、システム事業者は、複数のサービスがある場合、複数のサービスのうちいずれのサービスを提供することを許可すると、ユーザの数がより増えるかがわからないことがある。そこで、情報処理装置4は、サービスを提供することを許可することによりユーザの増加が見込めるサービスを特定し、特定したサービスを提供すること許可することを推奨する。以下、情報処理装置4が実行する、会員基盤システム3のユーザによるサービスを提供することの許可をシステム事業者に推奨する処理について説明する。
推奨部437は、サービスの提供許可を会員基盤システム3に推奨する。例えば、推奨部437は、他の会員基盤システムがサービスを提供することを許可したことにより他の会員基盤システムが管理するユーザの数が増加したサービスの提供許可を推奨する。具体的には、推奨部437は、他の会員基盤システム3がサービスの提供を許可する前の他の会員基盤システム3のユーザの数である許可前ユーザ数と、他の会員基盤システム3がサービスの提供を許可した後の他の会員基盤システム3のユーザの数である許可後ユーザ数とを取得する。推奨部437は、許可後ユーザ数が許可前ユーザ数よりも多いサービスの提供許可を会員基盤システム3に推奨する。このようにすることで、情報処理装置4は、ユーザの数が増加する蓋然性が他のサービスよりも高いサービスを会員基盤システム3に推奨することができる。
推奨部437は、提供許可を推奨する会員基盤システム3と異なる他の会員基盤システム3がサービスを提供することを許可しているサービスのうち、所定の条件を満たすサービスの提供許可を推奨する。推奨部437は、例えば、サービスを利用するユーザの数が所定の利用者実績数以上であるサービスを提供するサービス事業者がサービスを提供することの許可を推奨する。また、推奨部437は、サービスの利用料収入が所定の利用料収入以上であるサービスを提供するサービス事業者がサービスを提供することの許可を推奨してもよい。なお、推奨部437は、サービスを提供することの許可を推奨する場合、サービスを提供する会員基盤システム3の追加を拒否していないサービス事業者を選択する。
また、推奨部437は、会員基盤システム3がサービスを提供することを許可したことにより、会員基盤システム3のユーザが増えたか否かを判定してもよい。例えば、推奨部437は、サービスを提供することを許可した後に会員登録したユーザが、提供することを許可したサービスを利用したか否かに基づいて、サービスを提供することを許可したことによりユーザが増加したか否かを判定する。具体的には、推奨部437は、提供することを許可した後に会員登録したユーザの総数に対する、提供することを許可した後に会員登録したユーザのうち提供することを許可したサービスを利用したユーザの数の割合である許可サービス利用率に基づいて判定する。例えば、推奨部437は、許可サービス利用率が、ユーザの数が増加したか否かを判定するための増加判定閾値以上であれば、提供することを許可したことによりユーザの数が増加したと判定する。増加判定閾値は、複数のサービスごとに定めればよく、サービス提供サーバ2又は会員基盤システム3から取得してもよい。
このようにすることで、情報処理装置4は、提供することを許可したことによりユーザの数が増加した実績に基づいてサービスを提供することの許可を推奨することができる。なお、情報処理システムSは、サービスを提供することを許可することによりユーザの数が増加した場合、会員基盤システム3を管理するシステム事業者からサービス事業者に報酬を支払うようにしてもよい。
[サービスの利用を禁止する処理]
会員基盤システム3のシステム事業者は、サービス事業者から許可要請を受けた場合であっても、サービスを提供することを許可したくない場合がある。また、システム事業者は、サービスを提供することを許可した後に、サービスを提供することを不許可にしたい場合がある。そこで、情報処理装置4は、サービスを提供することを許可しない提供不可を会員基盤システム3から取得し、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供することを許可しない。以下、情報処理装置4が実行する会員基盤システム3のユーザにサービスを提供することを許可しない処理について説明する。
許可取得部431は、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供することを許可しない提供不可を会員基盤システム3から取得する。例えば、許可取得部431は、会員基盤システム3の会員基盤IDと、会員基盤IDに示される会員基盤システム3のユーザにサービスを提供することを許可しないことを示す情報とを関連付けた提供不可情報を取得する。また、許可取得部431は、要請受付部430が受け付けた許可要請に含まれる基盤IDに示される会員基盤システム3から、許可要請を受けたサービスを提供することを許可しないことを示す提供不可情報を取得してもよい。
通知部433は、提供不可情報で示されるサービス提供サーバ2にサービスを提供することを許可しないことを通知する。要求受付部434は、提供不可情報に示される会員基盤システム3のユーザの通信端末1からサービスの利用要求を受け付けない。このようにすることで、情報処理装置4は、システム事業者が利用を許可したくないサービスを、会員基盤システム3のユーザが利用することを禁止できる。
[特定の提供場所で提供されるサービスの提供を要請する処理]
サービス事業者は、サービス事業者がサービスを提供する複数の提供場所のうち、特定の提供場所で提供されるサービスを提供したい場合がある。この場合、要請受付部430は、サービス提供サーバ2から、複数の提供場所のうちサービスを提供するための許可を要請する提供場所の選択を受け付ける。許可取得部431は、サービス提供サーバ2から選択を受け付けた提供場所で提供されるサービスの提供許可を取得する。このようにすることで、サービス事業者は、指定した提供場所で提供されるサービスを会員基盤システム3のユーザに利用させることができる。
(変形例1)
サービス事業者は、サービスの利用状況に応じて、ユーザにサービスを提供したい場合がある。例えば、サービス事業者は、複数のサービスの提供場所のうち、他の提供場所よりもサービスの利用率が低い提供場所で提供されるサービスを会員基盤システム3のユーザに提供することにより、サービスの利用率を向上させたいという欲求がある。そこで、情報処理装置4は、サービスの利用率に応じてサービスを提供するための許可を要請する。以下、サービスの利用率に応じてサービスの利用の許可を要請する処理について説明する。
サービスの利用率は、サービス事業者がサービスをユーザに提供できる数に制限があり、サービスが提供されるユーザに占有されるサービスにおいて、ユーザに提供可能なサービスの数に対するユーザに利用されているサービスの数の割合である。具体的には、サービスの利用率は、物理的な空間をユーザに提供するサービスの提供場所で提供される空間の総数に対するユーザが利用する空間の数の割合である。より具体的には、物理的な空間をユーザに提供するサービスは、コインロッカー、ワーキングスペースを提供するシェアオフィスサービス、駅やビルに設置されるパーソナルスペース又は会議室をユーザに提供するサービスである。また、数に制限があるサービスは、サービス事業者が提供する物品を貸し出すサービスであってもよい。例えば、サービス事業者が提供する物品を貸し出すサービスは、自動車レンタルサービス、又は自転車レンタルサービスである。
図10は、変形例1に係る情報処理装置4の構成を示す図である。変形例1に係る制御部43は、記憶部42に記憶されたプログラムを実行することにより、第1の実施の形態に係る制御部43に加えてさらに利用率取得部438及び場所特定部439としての機能を実現する。
要請受付部430は、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供するための許可を要請するか否かを判定するための利用率の閾値を示す要請判定閾値を含む許可要請をサービス提供サーバ2から受け付ける。要請受付部430は、サービス事業者がサービスを提供する複数の提供場所それぞれに関連付けた要請判定閾値を受け付けてもよい。
利用率取得部438は、サービス事業者が提供するサービスの利用率を取得する。例えば、利用率取得部438は、サービス事業者がサービスを提供する複数の提供場所ごとにサービスの利用率を取得する。
サービスの利用率は、現在又は過去におけるサービスの利用率だけでなく、将来の特定の日時又は期間におけるサービスの利用率でもよい。将来の特定の日時又は期間におけるサービスの利用率は、将来の特定の日時又は期間においてユーザに提供可能なサービスの数に対する、ユーザが利用を予約した数の割合であるサービスの予約率である。
場所特定部439は、サービスを提供するための許可を要請する提供場所を特定する。例えば、場所特定部439は、サービスの利用率が要請判定閾値以下である提供場所を、サービスを提供するための許可を要請する提供場所として特定する。また、場所特定部439は、複数の提供場所ごとにサービスの利用率が要請判定閾値以下であるか否かを判定し、利用率が要請判定閾値以下であると判定された提供場所を特定する。
場所特定部439は、利用率取得部438がサービスの予約率を取得した場合、現在の日時から所定の時間が経過した後のサービスの予約率が、要請判定閾値以下である提供場所を特定する。所定の時間は、サービス事業者、システム管理者又は情報処理装置4の管理者が適宜設定すればよく、例えば1週間である。要請判定閾値は、サービス事業者、システム管理者又は情報処理装置4の管理者が適宜設定すればよく、例えば50%である。推奨部437は、場所特定部439が特定した提供場所において提供されるサービスの提供許可を、会員基盤システム3に推奨する。また、推奨部437は、会員基盤システム3が許可していないサービスを提供するための提供許可を、会員基盤システム3に推奨する。
許可取得部431は、推奨部437が推奨したサービスの提供許可を取得する。例えば、許可取得部431は、場所特定部439が特定した提供場所で提供されるサービスを提供するための許可を会員基盤システム3から取得する。このようにすることで、情報処理装置4は、サービス事業者が提供するサービスの利用率が要請判定閾値以下である提供場所の提供許可を取得することができる。このように、情報処理装置4は、他の提供場所よりもサービスの利用率が低い提供場所で提供されるサービスを会員基盤システム3のユーザが利用できるようにするので、利用率が低いサービスの利用率の向上が期待できる。
(変形例2)
情報処理装置4は、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供する場合の料金体系をサービス提供サーバ2から取得し、取得した料金体系を会員基盤システム3に通知する。また、情報処理装置4は、会員基盤システム3のユーザが利用するサービスの利用料金を会員基盤システム3に通知し、会員基盤システム3に対して、サービスの料金体系に基づいて、サービスを利用したユーザへの利用料金の請求、及び支払決済を要請する。
[第1の実施の形態に係る情報処理装置4の効果]
以上説明したとおり、情報処理装置4は、サービスを提供するための許可の要請をサービス提供サーバ2から受け付け、サービスを提供するための許可を会員基盤システム3から取得する。そして、情報処理装置4は、サービスの利用が許可された会員基盤システム3のユーザにサービスの提供に関する情報を送信する。このようにすることで、会員基盤システム3に会員登録するユーザは、新たなサービスを利用することができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態において、サービス提供サーバ2が、会員基盤システム3のユーザにサービスを提供するための許可を会員基盤システム3に要請し、会員基盤システム3が提供することを許可したが、第2の実施の形態は、会員基盤システム3が、管理するユーザにサービスを利用させるための許可をサービス提供サーバ2に要請し、サービス提供サーバ2がサービスを利用することを許可する点で第1の実施の形態と異なる。
会員登録した会員基盤システムで利用できないサービスを利用したいユーザは、利用したいサービスを利用できる会員基盤システムに新たに会員登録しなければならなかった。この場合、ユーザは、利用できるサービスの数が少ない会員基盤システム3よりも利用できるサービスの数が多い会員基盤システム3を利用するメリットがあるので、利用できるサービスの数が少ない会員基盤システム3から退会してしまうことがある。そのため、会員基盤システム3は、登録するユーザのメリットを高めて、ユーザが退会することを抑制するために、登録するユーザが利用できるサービスを増やしたいという欲求があった。
そこで、情報処理装置4は、会員基盤システム3のユーザが利用できるサービスを増やす。図11は、ユーザが利用できるサービスを増やす処理の概要について説明するための図である。図11を用いて、サービス事業者X社が提供するXサービスを、C社が管理する会員基盤システム3cのユーザが利用できるようにする処理の流れを説明する。
情報処理装置4は、X社が提供するXサービスを利用する許可を要請する利用許可要請を、Xサービスの利用が許可されていない会員基盤システム3cから受け付ける(図11の(1))。情報処理装置4は、利用許可要請を受け付けると、Xサービスを利用する許可が要請されたことをサービス提供サーバ2xに通知する。利用許可の要請を受けたXサービスを提供するX社は、サービスの利用を許可するか否かを判断し、利用を許可する場合、会員基盤システム3cのユーザがサービスを利用する許可を情報処理装置4に通知する。情報処理装置4は、会員基盤システム3cのユーザによるXサービスの利用の許可をサービス提供サーバ2xから取得する(図11の(2))。
情報処理装置4は、サービス提供サーバ2xからXサービスの利用の許可を取得すると、利用可能サービス一覧を更新し、会員基盤システム3cのユーザの通信端末1からのXサービスの利用要求の受け付けを許可する。そして、情報処理装置4は、Xサービスの利用が許可されたことを会員基盤システム3cに通知する(図11の(3))。このようにすることで、情報処理装置4は、会員基盤システム3cのユーザが利用できるサービスを増やすことができるので、会員基盤システム3cに登録するユーザの利便性を高めることができる。
[第2の実施の形態に係る情報処理装置4の構成]
第2の実施の形態に係る情報処理装置4は、第1の実施の形態に係る情報処理装置4と同様の構成を備える。以下、第2の実施の形態に係る情報処理装置4の構成について、第1の実施の形態に係る情報処理装置4と異なる点について説明し、同様の点については説明を割愛する。
要請受付部430は、会員基盤システム3が管理するユーザUにサービスを利用させる許可の要請である利用要請を会員基盤システム3から受け付ける。要請受付部430は、利用許可を受け付けると、利用要請に示されるサービスを提供するサービス事業者のサービス提供サーバ2にサービスを利用させる許可の要請を通知する。
許可取得部431は、会員基盤システム3が管理するユーザUにサービスを利用させることを許可する許可情報をサービス提供サーバ2から取得する。許可取得部431は、会員基盤システム3のユーザUにサービスを利用させる場合の条件を含む許可情報をサービス提供サーバ2から取得してもよい。例えば、許可取得部431は、利用させる場合の条件として、利用を許可するサービスの提供場所を示す場所情報を含む許可情報を取得する。許可取得部431は、サービスの利用を許可する時間を示す利用許可時間、又はサービスを利用する利用料を示す料金情報を含む許可情報を取得する。
決定部432は、許可取得部431が許可情報を取得すると、許可情報に基づいて、会員基盤システム3のユーザの通信端末1からのサービスの利用要求の受け付け許可を決定し、システム管理データベースを更新する。
通知部433は、サービス提供サーバ2から取得した許可情報に示される会員基盤システム3にサービスの利用の許可を示す許可情報を通知する。例えば、通知部433は、許可取得部431が取得したサービスを利用させる場合の条件を含む許可情報を会員基盤システム3に通知する。
このように、情報処理装置4は、会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させる許可の要請を受け付け、利用要請に示されるサービスを提供するサービス提供サーバ2からサービスを利用させる許可を取得する。情報処理装置4は、サービスの利用が許可された会員基盤システム3に、サービスの利用が許可されたことを通知する。そして、サービスの利用が許可された会員基盤システム3は、新たなサービスが利用できることをユーザUの通信端末1に通知する。このようにすることで、情報処理装置4は、会員基盤システム3に会員登録するユーザUが利用できるサービスを増やすことができる。
[会員基盤システム3の利用の許可を推奨する処理]
サービス事業者は、会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることで、サービスの利用者を増やしたいという欲求がある。しかしながら、サービス事業者は、複数の会員基盤システム3がある場合、複数の会員基盤システム3のうちいずれの会員基盤システム3にサービスを利用させると、利用者がより増えるかがわからないことがある。そこで、情報処理装置4は、サービスを利用する利用者の増加が見込める会員基盤システム3を特定し、特定した会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させる許可を推奨する。以下、情報処理装置4が実行する、会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させる許可をサービス事業者に推奨する処理について説明する。
推奨部437は、会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させる許可をサービス事業者に推奨する。例えば、推奨部437は、会員基盤システム3の属性に基づいてサービスの利用許可を推奨する。会員基盤システム3の属性は、会員基盤システム3を特徴づける要素であって、例えば、登録するユーザの数、会員基盤システム3を管理するシステム事業者が行う事業の種別又はシステム事業者が提供するサービスの種別である。
推奨部437は、ユーザの数が他の会員基盤システム3よりも多い会員基盤システム3の利用許可を推奨する。このようにすることで、サービス事業者は、より多くのユーザにサービスの利用を許可できる。そのため、サービス事業者は、会員基盤システム3のユーザがサービスを利用する機会の増加が見込めるので、サービスの利用者の増加が期待できる。
推奨部437は、会員基盤システム3を管理するシステム事業者が行う事業の種別(以下、会員基盤システム3の種別という)に基づいて会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させる許可を推奨する。会員基盤システム3の種別は、会員基盤システム3に対して比較対象となる複数の会員基盤システム3を2以上のグループに分類するために情報処理装置4の管理者により設定される項目である。
例えば、推奨部437は、サービス事業者が提供するサービスの種別と、サービスの利用の許可を推奨する会員基盤システム3の種別とを関連付けた利用推奨データテーブルに基づいて利用の許可を推奨する。サービスの種別は、サービス事業者が提供するサービスに対して比較対象となる複数のサービスを2以上のグループに分類するために情報処理装置4の管理者により設定される項目である。具体的には、推奨部437は、サービス事業者が提供するサービスの種別に関連付けられた会員基盤システム3の種別である会員基盤システム3の利用の許可を推奨する。
図12は、利用推奨データテーブルを模式的に示す図である。例えば、推奨部437は、利用推奨データテーブルを参照し、ロッカーサービスを提供するサービス事業者に、種別が「旅行」である会員基盤システム3の利用許可を推奨する。なお、利用推奨データテーブルは、情報処理装置4の管理者により、記憶部42に記憶されているものとする。
推奨部437は、サービス事業者が提供するサービスに関連付けられた他のサービスの利用が許可された会員基盤システム3の利用許可を推奨する。サービス事業者が提供するサービスに関連付けられた他のサービスは、サービス事業者が提供するサービスに対して比較対象となる他のサービスである。比較対象となる他のサービスは、例えば、複数の異なるサービス事業者それぞれが提供する同一の種別に関連付けられた複数のサービスである。具体的には、同一の種別に関連付けられた複数のサービスは、種別「ロッカーサービス」に関連付けられた、サービス事業者X社が提供するサービスと、サービス事業者Y社が提供するサービスとである。なお、複数のサービスであって互いに関連付けられたサービスは、情報処理装置4の管理者によって、サービスの種別を示す種別識別情報に、複数の異なるサービス事業者それぞれが提供するサービスを識別するサービス識別情報を関連付けて記憶部42に格納されていてもよい。
推奨部437は、サービスの利用要求を受け付けた回数に基づいて、サービスの利用許可を推奨してもよい。この場合、記憶部42は、サービスの利用要求を受けると、利用要求を受けたサービスのサービス識別情報(以下、サービスIDという)と、利用要求を行った会員基盤システム3の会員基盤IDとを関連付けた利用要求受付情報を記憶する。図13は、利用要求受付情報を模式的に示す図である。
推奨部437は、記憶部42に記憶された利用要求受付情報に基づいて利用の許可を推奨する会員基盤システム3を特定する。具体的には、まず、推奨部437は、サービス事業者が提供するサービスに関連付けられた他のサービスの利用要求を特定する。より具体的には、推奨部437は、複数の会員基盤システム3それぞれから他のサービスの利用要求を受けた回数を特定する。推奨部437は、サービスの利用要求を受けた回数が他の会員基盤システム3よりも多い会員基盤システム3を特定する。そして、推奨部437は、特定した会員基盤システム3の利用の許可をサービス事業者に推奨する。
このように、情報処理装置4は、サービスの利用要求が他の会員基盤システム3よりも多い会員基盤システム3の利用許可を推奨する。そのため、サービス事業者は、利用を許可することによりサービスを利用するユーザの増加が期待できる。
[サービスの利用を禁止する処理]
サービス事業者は、会員基盤システム3から利用要請を受けた場合であっても、サービスの利用を許可したくない場合がある。また、サービス事業者は、サービスの利用を許可した後に、サービスの利用を不許可にしたい場合がある。そこで、情報処理装置4は、会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることを許可しないことを示す不可情報を取得すると、会員基盤システム3のユーザがサービスを利用することを禁止する。以下、情報処理装置4が実行するサービスに利用を禁止する処理について説明する。
許可取得部431は、会員基盤システム3のユーザにサービスの利用を許可しないことを示す不可情報をサービス提供サーバ2から取得する。例えば、許可取得部431は、会員基盤システム3の会員基盤IDと、会員基盤IDに示される会員基盤システム3のユーザにサービスの利用を許可しないことを示す情報とを関連付けた不可情報を取得する。また、許可取得部431は、要請受付部430が受け付けた利用許可要請に含まれる事業者識別情報に示されるサービス提供サーバ2から、サービスの利用の不可を示す不可情報を取得する。
通知部433は、不可情報で示される会員基盤システム3にサービスの利用の不可を示す不可情報を通知する。要求受付部434は、不可情報に示される会員基盤システム3のユーザUの通信端末1からのサービスの利用要求を受け付けない。このようにすることで、情報処理装置4は、サービス事業者がサービスを利用させたくない会員基盤システム3のユーザUがサービスを利用することを抑制できる。
[サービスの利用の可否を決定する処理]
サービス事業者は、サービスの利用状況に応じて、サービスの利用を許可したり、禁止したりする場合がある。情報処理装置4は、サービスの利用状況が変化する度にサービス提供サーバ2から許可情報又は不可情報を取得すると、利用状況が変化する度にサービス提供サーバ2と通信を行う必要が生じ、処理が煩雑になってしまう。
そこで、情報処理装置4は、サービスの利用を許可する条件、又はサービスの利用を許可しない条件をサービス提供サーバ2から取得し、サービスの利用状況に応じてサービスの利用の可否を決定する。以下、情報処理装置4が実行するサービスの利用の可否を決定する処理について説明する。
まず、許可取得部431は、サービスの利用状況に応じてサービスの利用を許可する会員基盤システム3を示す基盤識別情報をサービス提供サーバ2から取得する。例えば、許可取得部431は、サービス事業者がサービスを利用させることを許可している会員基盤システム3と異なる他の会員基盤システム3を識別する基盤識別情報に関連付けて、基盤識別情報に示される会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることを許可するか否かを判定するための条件を取得する。例えば、許可取得部431は、判定するための条件としてサービスの利用率の閾値を示す許可判定閾値を取得する。また、許可取得部431は、サービス事業者がサービスを提供する複数のサービスの提供場所それぞれに関連付けて許可判定閾値を取得してもよく、複数の日付それぞれ、複数の時刻それぞれ、又は複数の時間帯それぞれに関連付けて許可判定閾値を取得してもよい。
次に、利用率取得部438は、サービス事業者が提供するサービスの利用率を取得する。例えば、利用率取得部438は、サービス事業者がサービスを提供する複数の提供場所それぞれで提供されるサービスの利用率を取得する。
そして、決定部432は、サービスの利用率が会員基盤システム3のユーザにサービスの利用を許可するか否かを判定するため条件を満たす場合、サービスを利用させることを許可する。例えば、決定部432は、サービスの利用率が許可判定閾値未満である場合、許可判定閾値に関連付けられた基盤識別情報に示される会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることを許可する。決定部432は、サービスの利用率が許可判定閾値以上である場合、許可判定閾値に関連付けられた基盤識別情報に示される会員基盤システム3のユーザUにサービスを利用させることを許可しない。このようにすることで、サービス事業者は、サービスの利用率が許可判定閾値未満の場合にサービスの利用率が上がることを期待でき、サービスの利用率が許可判定閾値以上の場合に自社ユーザの満足度の低下を抑制できる。
なお、情報処理装置4は、サービスを利用させることを許可しない否かを判定するためのサービスの利用率の閾値を示す不可判定閾値に基づいて利用の可否を決定してもよい。具体的には、まず、許可取得部431は、基盤識別情報に関連付けた不可判定閾値をサービス提供サーバ2から取得する。次に、利用率取得部438は、サービス事業者が提供するサービスの利用率を取得する。
決定部432は、サービスの利用率が不可判定閾値より大きい場合、不可判定閾値に関連付けられた基盤識別情報に示される会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることを許可しない。決定部432は、サービスの利用率が不可判定閾値以下である場合、不可判定閾値に関連付けられた基盤識別情報に示される会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることを許可してもよい。
以下、サービスの利用の可否を決定する処理の流れを説明する。図14は、サービスの利用の可否を決定する処理のフローチャートである。なお、以下の説明において、許可取得部431は、許可判定閾値及び不可判定閾値をサービス提供サーバ2から取得したものとする。
まず、利用率取得部438は、サービスの利用率又は予約率を取得する(ステップS31)。次に、決定部432は、取得したサービスの利用率又は予約率が、不可判定閾値より大きいか否かを判定する(ステップS32)。
決定部432は、取得したサービスの利用率又は予約率が不可判定閾値より大きい場合(ステップS32でYes)、会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることを許可しないと決定し(ステップS33)、システム管理データベースを更新する。決定部432は、取得したサービスの利用率又は予約率が不可判定閾値以下である場合(ステップS32でNo)、利用率又は予約率が許可判定閾値以下か否かを判定する(ステップS34)。
決定部432は、利用率又は予約率が許可判定閾値以下である場合(ステップS34でYes)、会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることを許可すると決定し(ステップS35)、システム管理データベースを更新する。決定部432は、利用率又は予約率が許可判定閾値より大きい場合(ステップS34でNo)、サービスの利用状態を維持することを決定し(ステップS36)、システム管理データベースを更新しない。このようにすることで、情報処理装置4は、サービスの利用状況に応じてサービスの利用の可否を決定することができるので、サービス提供サーバ2と通信する回数を低減でき、処理負荷を低減できる。
以上の説明において、情報処理装置4は、サービスを利用させる許可の要請を会員基盤システム3から受け付け、サービスを利用させる許可をサービス提供サーバ2から取得したが、これに限らず、会員基盤システム3から利用要請を受け付けずに、会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させる許可をサービス提供サーバ2から取得してもよい。また、情報処理装置4は、サービス事業者がサービスを提供する提供場所に関連付けてサービスを利用させる許可を取得してもよい。このようにすることで、サービス事業者は、任意のタイミングで会員基盤システム3のユーザにサービスを利用させることを許可できる。また、サービス事業者は、任意の提供場所で提供されるサービスを利用させることを許可できる。そのため、サービス事業者は、サービスの利用状況やサービスの提供場所の周辺環境に応じて、ユーザにサービスを利用させることができる。
[第2の実施の形態に係る情報処理装置4の効果]
以上説明したとおり、情報処理装置4は、会員基盤システム3のユーザがサービスを利用する許可をサービス提供サーバ2から取得し、利用が許可された会員基盤システム3に利用許可を通知する。そして、情報処理装置4は、サービスの利用が許可された会員基盤システム3からサービスの利用要求を受け付け、サービスの提供に関する情報を送信する。このようにすることで、情報処理装置4は、会員基盤システム3aのユーザが利用できるサービスを増やすことができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。