JP6917813B2 - プラズマリアクタ、空気清浄器 - Google Patents

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Description

本発明は、空気を浄化するプラズマリアクタ及びそれを使用した空気清浄器に関するものである。
農作物を保管する倉庫や農作物を輸送するコンテナでは、保管期間や輸送期間が長くなると、農作物に付着していた菌が繁殖して農作物が腐敗する可能性がある。そして、繁殖した菌が倉庫内やコンテナ内に拡散すると、農作物の被害はさらに大きくなってしまう。また、例えばリンゴ等の青果物をコンテナで輸送する場合、リンゴの出荷量がコンテナを満杯にするほどの量ではないときには、リンゴとともに他の青果物(柿、柑橘類など)がコンテナに積載されることが多い。しかし、この場合、リンゴから発生したエチレンが他の青果物を腐敗させてしまうという問題がある。そこで、従来では、プラズマリアクタを用いることにより、菌の殺菌、ウイルスの不活性化、エチレンの分解等の各種処理を行うことが考えられている(例えば、特許文献1,2参照)。
例えば、特許文献1には、隣接する電極パネル間にプラズマを発生させることにより、電極パネル間を流れる空気の浄化(菌の殺菌、ウイルスの不活性化、エチレンの分解等)を行うことが開示されている。また、特許文献2には、セラミック基板に貫通孔を包囲する第1電極及び第2電極を埋設し、両電極間にプラズマを発生させることにより、貫通孔を通過する空気を浄化する技術が開示されている。
特許第4926653号公報(図3等) WO2013/031800号公報(図3等)
ところで、倉庫やコンテナに空気清浄器を設置する場合には、設置スペースに限りがあるため、空気清浄器の小型化が求められる。また、コンテナに空気清浄器を設置する際には、空気清浄器の動力源としてバッテリーが必要になるが、コンテナを長期間輸送するとバッテリーを消耗してしまうため、空気清浄器の省電力化が求められる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、構造上、複数の電極パネルを積層する必要があるため、プラズマリアクタの部品コストや組立コストが高いという問題がある。また、特許文献1のプラズマリアクタは、複数の電極パネルを積層する構造であるため、静電容量が大きくなる傾向にある。よって、プラズマリアクタを駆動させるためには、大きな電力を印加しなければならないため、省電力化が困難であるという問題がある。なお、プラズマリアクタをパルス電源を用いて駆動し、パルス電源のパルス印加周波数を例えば100Hz程度に低くすることにより、省電力化を図ることも考えられる。しかし、この場合、パルス印加周波数が可聴域内まで低下するため、プラズマリアクタの駆動時に発生する騒音が大きくなるという問題がある。
また、特許文献2に記載の従来技術は、セラミック基板に設けた貫通孔の内側面に沿ってプラズマを発生させる構造を有している。よって、空気が貫通孔を通過する際の圧力損失を低減させるために、貫通孔の内径を大きくすると、貫通孔の中央部にプラズマが行き届かなくなり、空気を確実に浄化できないという問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、空気を確実に浄化しつつ消費電力を抑えることができ、かつ製作コストの低減を図ることができるプラズマリアクタ及びそれを用いた空気清浄器を提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、一対の主面を有するとともに前記一対の主面を貫通する貫通部が形成された誘電体製の基板と、前記基板に形成された第1放電電極と、前記基板に形成され前記第1放電電極とは極性が異なる第2放電電極とを備えたプラズマリアクタにおいて、前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、前記主面に垂直な方向から見たときに前記貫通部を挟むように配置され、かつ前記主面の面方向に延びる層状の電極であり、前記貫通部を横断して前記第1放電電極及び前記第2放電電極間に生じる放電により、プラズマを発生させることを特徴とするプラズマリアクタがある。
従って、上記手段1に記載の発明では、プラズマを発生させる第1放電電極及び第2放電電極と、プラズマで浄化する空気が通過する貫通部とが同一の基板に形成されるため、複数の基板を用いなくてもプラズマリアクタを構成することができる。従って、プラズマリアクタの製作コストを低減することができる。また、プラズマリアクタを複数枚の基板で構成する場合に比べて、プラズマリアクタの静電容量が小さくなる。その結果、プラズマリアクタを駆動させる際に、大きな電力を印加しなくても済むため、消費電力を抑えることができる。さらに、手段1に記載の発明では、貫通部を横断する放電によってプラズマが発生するため、貫通部全体にプラズマが行き届くようになる。その結果、貫通部を通過する空気を確実に浄化することができる。
上記プラズマリアクタは、誘電体製の基板と、基板に形成された第1放電電極と、基板に形成され第1放電電極とは極性が異なる第2放電電極とを備える。ここで、第1放電電極及び第2放電電極の形成材料としては、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、酸化ルテニウム(RuO)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)などを挙げることができる。また、誘電体の形成材料としては、例えば、ガラス(SiO)、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化イットリウム(Y)等のセラミックやそれらの混合物を挙げることができる。なお、第1放電電極及び第2放電電極の材料がタングステンであり、誘電体の材料がアルミナであれば、窒化アルミニウム等よりも焼成温度が低いため、プラズマリアクタを容易にかつ安価に形成することができる。
また、第1放電電極及び第2放電電極のうちの少なくとも一方は、貫通部の内壁面にて非露出の状態となっていることが好ましい。仮に、第1放電電極及び第2放電電極が貫通孔の内壁面に露出すると、放電によりそれらの放電電極が消耗する虞がある。
さらに、第1放電電極及び第2放電電極は、基板の主面の面方向に延びる層状の電極であ。この場合、第1放電電極及び第2放電電極を貫通孔の外周部に沿って延びるように配置できるため、貫通部を横断する放電を広範囲に亘って行うことができる。また、第1放電電極及び第2放電電極は、基板内部に埋設された層状の電極であることが好ましい。仮に、第1放電電極及び第2放電電極が基板の外部に露出すると、放電によりそれらの放電電極が消耗する虞がある。なお、第1放電電極及び第2放電電極は、基板内部における同一の深さに埋設された層状の電極であることが好ましい。このようにすれば、第1放電電極及び第2放電電極を同一工程で同時に形成できるため、プラズマリアクタを容易に形成することができる。
また、第1放電電極及び第2放電電極は、基板の主面の面方向に延びるととも主面上に設けられた層状の電極であって、誘電体からなる保護層により被覆されていてもよい。この場合、第1放電電極及び第2放電電極は、基板外部に露出するようになる。しかし、第1放電電極及び第2放電電極には保護層が被覆されているため、放電による放電電極の消耗を防止することができる。また、第1放電電極及び第2放電電極は、基板内部に埋設されるのではなく、基板外部に位置するようになる。しかも、第1放電電極及び第2放電電極は同じ主面上に設けられるため、第1放電電極及び第2放電電極を同一工程で同時に形成することが可能である。従って、第1放電電極及び第2放電電極、ひいては、プラズマリアクタを容易に形成することができる。
さらに、上記基板には、一対の主面を貫通する貫通部が形成される。ここで、貫通部の平面視の形状としては、例えば、平面視円形状、平面視楕円形状、平面視矩形状、平面視三角形状などを挙げることができる。なお、貫通部は溝状の貫通部であり、第1放電電極及び第2放電電極は、溝状の貫通部の長さ方向に沿って延びるように配置されていることが好ましい。このようにすれば、貫通部の開口面積が大きくなるため、空気が貫通部を通過する際の圧力損失を低減させることができる。また、第1放電電極及び第2放電電極が貫通部の長さ方向に沿って延びるように配置されるため、貫通部を横断する放電をより広範囲に亘って行うことができる。さらに、貫通部が溝状の貫通部である場合、複数の溝状の貫通部が並列に配置され、第1放電電極及び第2放電電極は、溝状の貫通部の幅方向に沿って交互に配置されていることが好ましい。このようにすれば、プラズマの発生量が大きくなるため、貫通部を通過する空気を効率良く浄化することができる。
なお、溝状の貫通部は、端部が幅広に形成されていてもよい。このようにした場合、貫通部の内壁面において隣接する第1放電電極及び第2放電電極間の沿面距離が長くなるため、隣接する第1放電電極及び第2放電電極間での沿面放電を抑制することができる。また、基板は、基板厚さ方向に複数枚積層されていてもよい。このようにした場合、プラズマの発生量がいっそう大きくなるため、貫通部を通過する空気をより効率良く浄化することができる。
上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、上記手段1に記載のプラズマリアクタと、前記プラズマリアクタにプラズマを発生させるための電圧を印加する電源と、前記貫通部に空気を流すとともに、前記プラズマリアクタにて発生したオゾンを前記空気とともに放出する送風手段とを備えたことを特徴とする空気清浄器がある。
従って、上記手段2に記載の発明では、プラズマを発生させる第1放電電極及び第2放電電極と、プラズマで浄化する空気が通過する貫通部とが同一の基板に形成されるため、複数の基板を用いなくてもプラズマリアクタを構成することができる。従って、プラズマリアクタの製作コスト、ひいては、空気清浄器の製作コストを低減することができる。また、プラズマリアクタを複数枚の基板で構成する場合に比べて、プラズマリアクタの静電容量が小さくなる。その結果、プラズマリアクタを駆動させる際に、大きな電力を印加しなくても済むため、プラズマリアクタの消費電力、ひいては、空気清浄器の消費電力を抑えることができる。さらに、プラズマリアクタでは、貫通部を横断する放電によってプラズマが発生するため、貫通部全体にプラズマが行き届くようになる。その結果、貫通部を通過する空気を確実に浄化することができる。
なお、プラズマリアクタは、電圧波形の中心周波数が20kHz以上の電源を用いて駆動されることが好ましい。この場合、電源の中心周波数が可聴域よりも高くなるため、プラズマリアクタの駆動時に発生する騒音を低減することができる。また、電源は、バッテリーであってもよい。このようにした場合、電源を小型化できるため、倉庫やコンテナ等に対して電源を確実に設置することができる。
上記空気清浄器を構成する送風手段は、貫通部に空気を流すとともに、プラズマリアクタにて発生したオゾンを空気とともに放出する機能を有する。ここで、送風手段の種類は特に限定される訳ではなく、例えば、回転翼を有するファンなどを挙げることができる。このようなファンは、送風手段の中でも比較的小型、安価かつ省電力なものであるため、空気清浄器に設置するのに適している。また、送風手段としては、回転翼のような回転運動をする部材を有していないもの、例えば、流路内を真空状態にして空気を流路内に流すものを選択することも可能である。なお、送風手段の位置は特に限定される訳ではないが、例えば、送風手段は、プラズマリアクタよりも上流側に配置されることが好ましい。仮に、送風手段をプラズマリアクタの下流側に配置すると、プラズマリアクタにて発生したオゾンにより、送風手段を構成する部品が劣化等してしまう可能性がある。
ところで、プラズマリアクタにて発生したオゾンの濃度が高くなると、オゾンが作業者等に影響を及ぼす可能性がある。そこで、上記空気清浄器は、オゾンの濃度を測定するオゾン濃度センサと、オゾン濃度センサによって測定されたオゾンの濃度が許容値を超えた場合に、電源からプラズマリアクタに印加する電力を低下させる制御を行う制御手段とを備えることが好ましい。このようにすれば、オゾンの濃度が許容値を超えた場合にプラズマリアクタに印加する電力を低下させることにより、オゾンの発生量自体が低下するようになる。よって、オゾンの濃度を確実に制御することができる。
さらに、制御手段は、オゾン濃度センサによって測定されたオゾンの濃度が許容値を超えた場合に、送風手段の出力を低下させる制御を行うようにしてもよい。このようにすれば、送風手段の出力を低下させることにより、貫通部への空気の流入量やオゾンの放出量が低下するようになる。よって、オゾンの濃度をより確実に制御することができる。
第1実施形態において、空気清浄器が設置された倉庫を示す概略断面図。 空気清浄器を示す概略断面図。 プラズマリアクタを示す斜視図。 プラズマリアクタを示す正面図。 図4のA−A線断面図。 プラズマリアクタを示す要部正面図。 図5のB−B線断面図。 貫通孔を示す要部正面図。 貫通孔の幅が一定である場合の問題点を示す要部正面図。 第1のセラミックグリーンシートを示す要部正面図。 第2のセラミックグリーンシートを示す要部正面図。 第1のセラミックグリーンシートに対して未焼成電極を印刷した状態を示す要部正面図。 第2実施形態におけるプラズマリアクタを示す斜視図。 図13のC−C線断面図。 他の実施形態において、プラズマリアクタを示す要部正面図。 他の実施形態において、プラズマリアクタを示す部分断面図。 他の実施形態において、空気清浄器が設置されたコンテナを示す概略断面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の空気清浄器を具体化した第1実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の空気清浄器1は、農作物を保管する倉庫2に設置された農業用の空気清浄器である。空気清浄器1は、倉庫2の内部空間から取り込んだ空気A1を浄化し、浄化した空気A1を再び内部空間に供給するようになっている。また、空気清浄器1を構成する装置本体3は、倉庫2内の床部8上に設置されており、装置本体3の内部領域は、区画板6によって上部領域4と下部領域5とに区画されている。
図1,図2に示されるように、空気清浄器1は、プラズマリアクタ11、電源12及びファン13(送風手段)を備えている。プラズマリアクタ11は、上部領域4内に収容されたハウジング14内に収容されている。
なお、ハウジング14は、例えばステンレス(本実施形態ではSUS316)を用いて矩形筒状に形成されている。ハウジング14の第1端部(図1,図2では左端部)は上流側に位置しており、ハウジング14の第2端部(図1,図2では右端部)は下流側に位置している。なお、倉庫2内の空気A1は、第1端部を介してハウジング14内に流入し、ハウジング14内を通過した後、第2端部を介して倉庫2内に流出する。
図2〜図7に示されるように、プラズマリアクタ11は、電源12(図1参照)を用いて駆動され、セラミック基板20を備えている。本実施形態のセラミック基板20は、厚さ方向において互いに反対側に位置する一対の主面(第1主面21及び第2主面22)を有し、一辺が95mmであって、厚さが1.0mmの略矩形平板状を成している。なお、セラミック基板20は、第1主面21をハウジング14の上流側(図2では左端側)に向け、かつ、第2主面22をハウジング14の下流側(図2は右端側)に向けた状態で、直立するようになっている。
そして、セラミック基板20には、第1主面21及び第2主面22を貫通し、第1主面21と第2主面22とにおいて開口する貫通孔31(貫通部)が複数箇所に形成されている。各貫通孔31は、長さが70mm以上80mm以下(本実施形態では78mm)となる溝状の貫通部である。また、各貫通孔31は、同貫通孔31の幅方向に沿って等間隔に配置され、かつ並列に配置されている。
図3,図4,図6,図7に示されるように、各貫通孔31は、同貫通孔31の長さ方向に沿って延びる中央部32と、一対の端部(第1端部33及び第2端部34)とによって構成されている。中央部32は、長さが70mm以上80mm以下(本実施形態では74mm)であって、幅が1mm以上2mm以下(本実施形態では1mm)となる矩形状の貫通部である。また、第1端部33及び第2端部34は、長さが1mm以上5mm以下(本実施形態では2mm)であって、幅が1mm以上5mm以下(本実施形態では1.5mm)となる略矩形状の貫通部である。即ち、本実施形態の貫通孔31は、端部33,34が中央部32よりも幅広に形成されている。なお、端部33,34における中央部32との接続部分は、中央部32に近付くに従って徐々に幅狭となるように形成されている。
図5,図7に示されるように、セラミック基板20は、複数の第1放電電極41と、第1放電電極41とは極性が異なる複数の第2放電電極42とを、矩形板状の誘電体23に内蔵してなる構造を有している。本実施形態では、第1放電電極41及び第2放電電極42の材料がタングステン(W)であり、誘電体23の材料がアルミナ(Al)である。また、各第1放電電極41及び各第2放電電極42は、誘電体23を構成する第1及び第2のセラミック絶縁層24,25の間に配置されている。即ち、各第1放電電極41及び各第2放電電極42は、セラミック基板20の内部における同一の深さに埋設され、基板平面方向に延びる層状の電極である。
なお、図7に示されるように、各第1放電電極41及び各第2放電電極42は、各貫通孔31の長さ方向に沿って延びるように配置されている。また、各第1放電電極41及び各第2放電電極42は、各貫通孔31の幅方向に沿って交互に配置されている。なお、各貫通孔31は、基板平面視で第1放電電極41と第2放電電極42との間に挟まれるように配置される。
詳述すると、各第1放電電極41の基端部は、同第1放電電極41とは直交する方向に延びる第1連結部43に接続されている。つまり、各第1放電電極41は、第1連結部43を介して互いに電気的に接続されている。そして、各第1放電電極41の先端は、貫通孔31における中央部32と第2端部34との接続部分の近傍に位置している。同様に、各第2放電電極42の基端部は、同第2放電電極42とは直交する方向に延びる第2連結部44に接続されている。つまり、各第2放電電極42は、第2連結部44を介して互いに電気的に接続されている。そして、各第2放電電極42の先端は、中央部32と第1端部33との接続部分の近傍に位置している。以上の結果、各貫通孔31は、第1放電電極41と第2放電電極42とによってほぼ包囲されるようになる。換言すると、第1放電電極41及び第2放電電極42は、基板平面視でいずれも単独では貫通孔31を包囲しないようになっている。
図7に示されるように、各放電電極41,42は、長さ87mm×幅0.4mm×厚さ10μmの帯板状を成している。なお、第1放電電極41の外周縁と貫通孔31の開口縁との距離、及び、第2放電電極42の外周縁と貫通孔31の開口縁との距離は、消費電力の抑制という観点から言えば、できるだけ小さい方が好ましい。しかしながら、セラミック(誘電体23)の材料としてアルミナを用いた本実施形態では、耐電圧が15kV/mmとなるため、ピーク電圧9kVの電源12を用いる場合には、第1放電電極41の外周縁と第2放電電極42の外周縁との距離を0.6mm以上確保する必要がある。そのため、第1放電電極41の外周縁と貫通孔31の開口縁との距離の最小値や、第2放電電極42の外周縁と貫通孔31の開口縁との距離の最小値は、0.3mm以上(本実施形態では0.3mm)であることが好ましい。仮に、上記した距離の最小値が0.3mm未満になると、セラミックを貫通する放電が発生し、正常な放電ができなくなる虞がある。
また、貫通孔31の中央部32の幅は、プラズマの形成に必要な電圧のレベルに応じて変化する。一般的に、大気の絶縁破壊電圧は3kV/mm程度であり、放電電極41,42間に印加される電圧は、10kV未満(本実施形態では9kV)である。従って、本実施形態では、安定した放電を行うために、中央部32の幅を1mmに設定している。
さらに、貫通孔31の端部33,34の内壁面において隣接する放電電極41,42間の沿面距離も、プラズマの形成に必要な電圧のレベルに応じて変化する。一般的に、沿面放電の発生を防止するためには、3kV当り1mm程度離間させればよい。従って、沿面距離は、放電電極41,42間に印加される電圧(9kV)に応じた距離とすることが好ましく、例えば3mm以上に設定されることが好ましい。そこで、本実施形態の貫通孔31では、端部33,34を中央部32よりも幅広に形成することにより、沿面距離L1を3mm以上(本実施形態では3.5mm)に設定している(図8参照)。なお、沿面距離L1は、例えば、貫通孔30の幅が一定(例えば1mm)である場合の沿面距離L2(図9参照)よりも長いため、沿面放電の発生をより確実に防止することができる。
図3〜図7に示されるように、セラミック基板20を構成する第1のセラミック絶縁層24の表面上には、第1放電電極41に電圧を印加するための第1パッド部35と、第2放電電極42に電圧を印加するための第2パッド部36とが形成されている。第1パッド部35は、第1連結部43の両端(上端及び下端)にそれぞれ接続され、第2パッド部36は、第2連結部44の両端(上端及び下端)にそれぞれ接続されている。また、第1パッド部35は、セラミック基板20の四隅のうちの2箇所(図4では右上部及び右下部)に配置され、第2パッド部36は、セラミック基板20の四隅のうちの2箇所(図4では左上部及び左下部)に配置されている。第1パッド部35及び第2パッド部36は、それぞれ平面視矩形状を成しており、表面にNi等のめっきが施されている。なお、セラミック基板20の右上部に位置する第1パッド部35には、第1の配線(図示略)がはんだ付けによって接続され、セラミック基板20の左上部に位置する第2パッド部36には、第2の配線(図示略)がはんだ付けによって接続されている。第1の配線は、電源12の第1の端子に電気的に接続され、第2の配線は、電源12の第2の端子に電気的に接続されている。なお、パッド部35,36にコンタクトピンを接触させることにより、パッド部35,36に第1及び第2の配線を接続するようにしてもよい。
なお、図2〜図4に示されるように、本実施形態のプラズマリアクタ11は、貫通孔31を通過する空気A1の浄化(菌の殺菌、ウイルスの不活性化、倉庫2内の農作物から発生したエチレンの分解)に用いられる。この場合、電源12(本実施形態では交流電源)から隣接する放電電極41,42間に電圧(例えば、ピーク電圧:9kV、電圧波形の中心周波数:20kHz)が印加されると、貫通孔31を通過する空気A1に含まれる菌がセラミック基板20に静電捕集される。また、隣接する放電電極41,42間に電圧が印加されると、貫通孔31を横断して放電電極41,42間に誘電体バリア放電が生じ、プラズマが発生される。そして、誘電体バリア放電による電撃により、貫通孔31を通過する空気A1に含まれる菌が殺菌され、同じく貫通孔31を通過する空気A1に含まれるウイルスが不活性化される。また、プラズマにより、貫通孔31を通過する空気A1に含まれるエチレンが分解される。即ち、セラミック基板20は、空気A1に含まれる菌及びウイルスを静電捕集する捕集部としての機能と、空気A1に含まれる菌及びセラミック基板20に静電捕集された菌を殺菌する殺菌部としての機能と、空気A1に含まれるウイルス及びセラミック基板20に静電捕集されたウイルスを不活性化する不活性化部としての機能と、空気A1に含まれるエチレンを分解する分解部としての機能とを兼ねている。
図1,図2に示されるように、ファン13は、装置本体3の上部領域4内においてプラズマリアクタ11よりも上流側に配置されており、プラズマリアクタ11に空気A1を送る機能を有している。また、ファン13は、貫通孔31内に空気A1を流す機能も有している。さらに、ファン13は、プラズマリアクタ11にて誘電体バリア放電を行った際に発生したオゾンを、空気A1とともに倉庫2内に放出する機能も有している。なお、オゾンは、装置本体3よりも上方にて開口するダクト7を介して排出される。
図1に示されるように、装置本体3の下部領域5は、上流側(図1では左端側)に位置する吸気口51と、下流側(図1では右端側)に位置する排気口52とを有している。そして、排気口52には、下部領域5内を換気するファン53が取り付けられている。即ち、本実施形態では、装置本体3においてハウジング14の第1端部と同じ側に位置する吸気口51から下部領域5内に空気A1を導入し、装置本体3においてハウジング14の第2端部と同じ側に位置する排気口52から下部領域5外に空気A1を排出するようになっている。
そして、下部領域5内には、吸気口51と排気口52とを繋ぐ直線状の流路が設けられ、流路上には、オゾン濃度センサ54、電源12及び制御装置60が上流側から順番に配置されている。オゾン濃度センサ54は、下部領域5内に導入されてきた空気A1に含まれるオゾンの濃度(オゾン濃度)を測定して、制御装置60のCPU61にオゾン濃度検出信号を出力するようになっている。また、電源12及び制御装置60は、ファン13によって冷却されるようになっている。
次に、空気清浄器1の電気的構成について説明する。
図1に示されるように、空気清浄器1は、設備全体を統括的に制御するための制御装置60を備えている。制御装置60は、CPU61(制御手段)、ROM62、RAM63及び入出力回路等により構成されている。CPU61は、プラズマリアクタ11、電源12及びファン13に電気的に接続されており、各種の駆動信号によってそれらを制御する。
また、CPU61は、空気清浄器1が備える操作盤71に有線で電気的に接続されている。操作盤71は、CPU61との間で信号の送受信を行うようになっている。また、操作盤71は、空気清浄器1の装置本体3から離間して配置されている。具体的に言うと、操作盤71は、倉庫2の外側に配置され、倉庫2の壁部72に対して取り付けられている。操作盤71の表示画面には、例えば、倉庫2内のオゾン濃度を示す情報などが表示されるようになっている。なお、操作盤71は、無線(例えば、電話回線、インターネット回線等)でCPU61に接続されていてもよい。また、操作盤71は、パーソナルコンピュータや、スマートフォン等の携帯機器であってもよい。
次に、空気清浄器1による空気A1の浄化方法を説明する。
まず、CPU61は、プラズマリアクタ11を駆動させる制御を行い、プラズマリアクタ11の第1放電電極41及び第2放電電極42間にパルス電圧を印加して誘電体バリア放電を発生させる制御を行う。その結果、第1放電電極41及び第2放電電極42間に誘電体バリア放電によるプラズマが発生する。これに伴い、オゾンを含む活性酸素(活性種)が発生する。なお、プラズマ発生時のプラズマリアクタ11の温度は、30℃以下(本実施形態では23℃)となっている。
次に、CPU61は、ファン13を駆動する制御を行い、プラズマリアクタ11にて発生したオゾンを含む活性酸素を倉庫2内に放出させる。その結果、活性酸素の接触により、倉庫2内の空気A1に含まれている菌(具体的には、倉庫2内に浮遊する菌や倉庫2内の農作物に付着した菌)が殺菌される。また、活性酸素の接触により、倉庫2内の空気A1に含まれているウイルスが不活性化され、倉庫2内の農作物から発生したエチレンが分解される。
また、ファン13を駆動した際には、活性酸素が倉庫2内に放出されるのに伴い、倉庫2内の空気A1が空気清浄器1に取り込まれる。この場合、空気清浄器1に取り込まれた空気A1は、ファン13を通過してプラズマリアクタ11に導かれる。プラズマリアクタ11に導かれた空気A1がセラミック基板20の貫通孔31を通過すると、空気A1に含まれている菌やウイルスが第1放電電極41及び第2放電電極42に静電捕集される。そして、誘電体バリア放電による電撃により、菌が殺菌され、ウイルスが不活性化される。さらに、誘電体バリア放電で発生したプラズマに含まれている陽イオンが衝突することにより、菌が殺菌され、ウイルスが不活性化され、空気A1に含まれているエチレンが分解される。また、誘電体バリア放電により発生した活性酸素の接触により、菌が殺菌され、ウイルスが不活性化される。なお、菌やウイルスの一部は、誘電体バリア放電において発生する熱により燃焼する。その後、発生した活性酸素の一部と、菌が殺菌され、ウイルスが不活性化され、エチレンが分解された空気A1は、倉庫2内に放出される。
なお、空気清浄器1から放出されたオゾンが倉庫2内に充満していくと、倉庫2内のオゾン濃度は、作業者や農作物に悪影響を及ぼす程度の濃度に達してしまう。そこで、本実施形態では、オゾン濃度センサ54を用いてオゾン濃度を監視し、許容値を超えた場合に、プラズマリアクタ11に印加する電力やファン13の出力に制限をかけることで、倉庫2内のオゾン濃度を低下させる制御を行っている。
詳述すると、CPU61は、オゾン濃度センサ54から出力されたオゾン濃度検出信号が入力された際に、オゾン濃度検出信号が示すオゾン濃度が許容値(本実施形態では、環境基準値である0.1ppm)を超えているか否かを判定する。そして、オゾン濃度が許容値を超えていると判定された場合、CPU61は、プラズマリアクタ11に印加する電力を低下させる制御を行う。例えば、本実施形態のCPU61は、第1放電電極41及び第2放電電極42間に印加する電圧を9kVから6kVに低下させる制御を行う。なお、本実施形態では、オゾン濃度が許容値を超えている場合に、第1放電電極41及び第2放電電極42間に印加する電圧を低下させる制御を行っているが、第1放電電極41及び第2放電電極42間に印加する電圧を遮断する(0kVに低下させる)制御を行ってもよい。それとともに、CPU61は、ファン13の出力(本実施形態では、ファン13の駆動電圧)を低下させる制御を行う。本実施形態では、オゾン濃度が許容値を超えている場合に、ファン13の駆動電圧を低下させる制御を行っているが、ファン13の駆動電圧を遮断する(0Vに低下させる)制御を行ってもよい。以上の結果、プラズマリアクタ11にて発生するオゾンの発生量が減少するとともに、倉庫2内に放出されるオゾンの供給量が減少するため、倉庫2内のオゾン濃度が低下する。
そして、倉庫2内のオゾン濃度が低下し、オゾン濃度が許容値以下であると判定されると、CPU61は、プラズマリアクタ11に印加する電力を元に戻す制御を行うとともに、ファン13の出力を元に戻す制御を行う。また、CPU61は、操作盤71に対して表示信号を出力し、操作盤71の表示画面に対して、倉庫2内への立ち入りを許可する旨をイラストや文字にて表示する制御を行う。
次に、プラズマリアクタ11の製造方法を説明する。
まず、アルミナ粉末を主成分とするセラミック材料を用いて、誘電体23となる第1,第2のセラミックグリーンシート81,82を形成する(図10,図11参照)。なお、セラミックグリーンシート81,82の形成方法としては、テープ成形や押出成形などの周知の成形法を用いることができる。そして、各セラミックグリーンシート81,82に対してパンチング加工を行い、貫通孔31となる孔部83を形成する。また、第2のセラミックグリーンシート82の四隅に対してパンチング加工を行い、パッド部35,36を露出させる切欠部84を形成する。なお、孔部83及び切欠部84の形成を、レーザ加工、ドリル加工等によって行ってもよい。
次に、第1のセラミックグリーンシート81を支持台(図示略)に載置する。さらに、従来周知のペースト印刷装置(図示略)を用いて、第1のセラミックグリーンシート81の主面85上に導電性ペースト(本実施形態では、タングステンペースト)を印刷する。その結果、第1のセラミックグリーンシート81の主面85上に、放電電極41,42、連結部43,44及びパッド部35,36となる厚さ10μmの未焼成電極86が形成される。なお、第1のセラミックグリーンシート81に対する未焼成電極86の印刷方法としては、スクリーン印刷などの周知の印刷法を用いることができる。
そして、導電性ペーストの乾燥後、未焼成電極86が印刷された第1のセラミックグリーンシート81の主面85上に第2のセラミックグリーンシート82を積層し、シート積層方向に押圧力を付与する。その結果、各セラミックグリーンシート81,82が一体化され、セラミック積層体が形成される。次に、周知の手法に従って乾燥工程や脱脂工程などを行った後、セラミックグリーンシート81,82及び未焼成電極86をアルミナ及びタングステンが焼結しうる所定の温度(例えば、1400℃〜1600℃程度)に加熱する同時焼成を行う。その結果、第1,第2のセラミックグリーンシート81,82中のアルミナ、及び、導電性ペースト中のタングステンが同時焼結し、誘電体23、放電電極41,42、連結部43,44及びパッド部35,36が同時焼成によって形成され、第1,第2のセラミックグリーンシート81,82がセラミック基板20となる。その後、第1パッド部35に第1の配線を接続するとともに、第2パッド部36に第2の配線を接続する。以上のプロセスを経て、プラズマリアクタ11が完成する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)従来、放電電極を内蔵した電極パネルと、隣接する電極パネル間に空間を形成させるためのスペーサとを交互に積層することによって、プラズマリアクタを形成することが提案されている。しかし、この場合、プラズマリアクタを構成する部品点数や工数の増加が避けられなくなり、製作コストの上昇につながってしまうという問題がある。
一方、本実施形態の空気清浄器1では、プラズマを発生させる第1放電電極41及び第2放電電極42と、プラズマで浄化する空気A1が通過する貫通孔31とが1枚のセラミック基板20に形成されるため、複数のセラミック基板20を用いなくてもプラズマリアクタ11が構成されるようになる。従って、プラズマリアクタ11の製作コストを大幅に低減することができる。また、プラズマリアクタ11を複数枚のセラミック基板20で構成する場合に比べて、プラズマリアクタ11の静電容量が小さくなる。その結果、プラズマリアクタ11を駆動させる際に、大きな電力を印加しなくても済むため、消費電力を抑えることができる。さらに、本実施形態では、貫通孔31を横断する放電によってプラズマが発生するため、貫通孔31全体にプラズマが行き届くようになる。その結果、貫通孔31を通過する空気A1を確実に浄化することができる。
(2)本実施形態では、プラズマの接触に加えて、誘電体バリア放電による電撃やオゾンを含む活性種の接触によっても、菌の殺菌やウイルスの不活性化が行われる。さらに、本実施形態では、プラズマの接触に加えて、オゾンを含む活性種の接触によっても、エチレンの分解が行われる。このため、空気A1の処理量が増加したとしても、放電電極41,42間(貫通孔31内)に高電圧を印加しなくても済み、プラズマリアクタ11の消費電力の増加が抑えられる。しかも、貫通孔31内への高電圧の印加を可能とするためにプラズマリアクタ11を大型化しなくても済むため、空気清浄器1の小型化を図ることができる。
(3)本実施形態では、第1放電電極41及び第2放電電極42がセラミック基板20の中央部に配置され、第1パッド部35及び第2パッド部36がセラミック基板20の外周部(具体的には、セラミック基板20の四隅)に配置されている。このため、放電電極41,42とパッド部35,36とを離間して配置できるため、放電電極41,42及びパッド部35,36間で発生する異常放電を回避することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に基づいて説明する。ここでは、前記第1実施形態と相違する部分を中心に説明する。本実施形態では、プラズマリアクタの構造が前記第1実施形態とは異なっている。
詳述すると、図13,図14に示されるように、本実施形態のプラズマリアクタ91は、セラミック基板92を基板厚さ方向に複数枚積層することによって構成されている。なお、各セラミック基板92は、第1のセラミック絶縁層93を厚さ方向に貫通するスルーホール導体94を備えている。スルーホール導体94の上流側(図14では左側)の端部は、パッド部95に電気的に接続されており、スルーホール導体の下流側(図14では右側)の端部は、セラミック基板92の第2主面96に露出している。
また、プラズマリアクタ91は、各セラミック基板92を互いに導通させる電気導通部97が形成されている。本実施形態の電気導通部97は、導電性金属ペーストの硬化物から成る。また、電気導通部97は、各セラミック基板92を互いに固定保持する機能を有している。具体的に言うと、電気導通部97は、互いに隣接する一対のセラミック基板92の間に充填されている。詳述すると、電気導通部97は、所定のセラミック基板92の第2主面96と、下流側に隣接するセラミック基板92に設けられたパッド部95の表面と、切欠部98の内面99とによって囲まれた空間内に充填されている。そして、電気導通部97は、第2主面96に露出したスルーホール導体94の端面と、パッド部95の表面とに電気的に接続されている。その結果、隣接するセラミック基板92のパッド部95同士が、電気導通部97及びスルーホール導体94を介して電気的に接続される。なお、セラミック基板92の端面100は、電気導通部97に覆われることなく露出している。
従って、本実施形態では、セラミック基板92を基板厚さ方向に複数枚積層することにより、プラズマの発生量がいっそう大きくなるため、貫通孔101(貫通部)を通過する空気A1をより効率良く浄化することができる。また、セラミック基板92を複数枚積層する場合には、プラズマリアクタ91を構成する部品点数が増加するため、製作コストの上昇につながる虞がある。しかし、本実施形態では、隣接するセラミック基板92間に、空気A1の通過空間を確保するためのスペーサを介在させなくても済むため、セラミック基板92を複数枚積層したとしても、製作コストの上昇を抑えることができる。しかも、スペーサを介在させる工程が不要になるため、プラズマリアクタ91を容易に製作することができる。
なお、上記各実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、第1放電電極41及び第2放電電極42の両方が、貫通孔31,101の内壁面にて非露出の状態となっていた。しかし、第1放電電極41及び第2放電電極42のうちのいずれか一方が、貫通孔31,101の内壁面に露出していてもよいし、第1放電電極41及び第2放電電極42の両方が、貫通孔31,101の内壁面に露出していてもよい。
・上記各実施形態では、第1放電電極41及び第2放電電極42が、セラミック基板20,92の内部における同一の深さに埋設されていたが、セラミック基板20,92の内部において異なる深さに埋設されていてもよい。例えば、セラミック基板を第1〜第3のセラミック絶縁層によって構成し、第1放電電極を第1のセラミック絶縁層の表面上に形成するとともに、第2放電電極を第2のセラミック絶縁層の表面上に形成してもよい。
・図15のプラズマリアクタ111に示されるように、第1放電電極112及び第2放電電極113は、基板平面方向に延びるとともにセラミック基板114の主面115上に設けられた層状の電極であって、誘電体からなる保護層(図示略)により被覆されるものであってもよい。この場合、第1放電電極112及び第2放電電極113は、セラミック基板114の外部に露出するようになる。しかし、第1放電電極112及び第2放電電極113には保護層が被覆されているため、放電による放電電極112,113の消耗を防止することができる。なお、保護層を構成する誘電体としては、ガラス、アルミナなどを挙げることができる。
なお、プラズマリアクタ111は以下のように形成される。まず、アルミナ粉末を主成分とするセラミック材料を用いて、セラミック基板114となるセラミックグリーンシートを形成する。そして、各セラミックグリーンシートに対してパンチング加工を行い、貫通孔116(貫通部)となる孔部を形成する。次に、セラミックグリーンシートを支持台に載置する。さらに、ペースト印刷装置を用いて、セラミックグリーンシートの主面上に導電性ペースト(ここでは、タングステンペースト)を印刷する。その結果、セラミックグリーンシートの主面上に、放電電極112,113、連結部117及びパッド部118となる未焼成電極が形成される。そして、導電性ペーストの乾燥後、未焼成電極を覆うように保護層となる誘電体(ここでは、アルミナ)をコーティングする。次に、周知の手法に従って乾燥工程や脱脂工程などを行った後、セラミックグリーンシート、未焼成電極及び誘電体をアルミナ、タングステンが焼結しうる所定の温度(1400℃〜1600℃程度)に加熱する同時焼成を行う。その結果、プラズマリアクタ111が完成する。
・上記第2実施形態では、複数のセラミック基板92を互いに固定保持する電気導通部97が、所定のセラミック基板92の第2主面96と、下流側に隣接するセラミック基板92に設けられたパッド部95の表面と、切欠部98の内面99とによって囲まれた空間内に充填されていた。そして、セラミック基板92の端面100は、電気導通部97に覆われることなく露出していた。しかし、図16に示されるように、電気導通部121は、所定のセラミック基板122の第2主面123と、下流側に隣接するセラミック基板122に設けられたパッド部124の表面と、切欠部の内面125とによって囲まれた空間内に充填されるとともに、各セラミック基板122の端面126を覆っていてもよい。
・上記各実施形態では、オゾン濃度センサ54によって測定されたオゾン濃度が許容値を超えた場合に、プラズマリアクタ11,91に印加する電力を低下させる制御を行うとともに、ファン13の出力を低下させる制御を行っていた。しかし、オゾン濃度が許容値を超えた場合に、プラズマリアクタ11,91に印加する電力を低下させる制御のみを行ってもよいし、ファン13の出力を低下させる制御のみを行ってもよい。また、オゾン濃度が許容値を超えた場合に、警報を鳴らす制御を行ってもよいし、警告する旨を示す文字を操作盤71の表示画面に表示させる制御を行ってもよい。さらに、オゾン濃度が許容値を超えた場合に、倉庫2の換気用のファン(図示略)を駆動させる制御を行ってもよいし、倉庫2の窓(図示略)を開放させる制御を行ってもよい。また、オゾン濃度が許容値を超えた場合に、倉庫2のドア(図示略)を施錠する制御を行ってもよい。
・上記各実施形態のオゾン濃度センサ54は、装置本体3の下部領域5内に配置されていたが、他の場所に配置されていてもよい。例えば、オゾン濃度センサ54は、空気清浄器1を構成するプラズマリアクタ11,91とファン13との間に配置されていてもよいし、倉庫2内(例えば壁部72)に配置されていてもよい。また、オゾン濃度センサ54は複数設けられていてもよい。この場合、CPU61は、例えば、それぞれのオゾン濃度センサ54によって測定された測定値の平均値を算出し、算出した平均値を倉庫2内のオゾン濃度としてもよい。なお、各オゾン濃度センサ54は、互いに離間した位置に配置されることが好ましい。このようにすれば、倉庫2内のオゾン濃度をより正確に測定することができる。また、一部のオゾン濃度センサ54が故障したとしても、オゾン濃度を確実に測定することができる。
・上記各実施形態の空気清浄器1では、プラズマリアクタ11,91の上流側にファン13が配置されていたが、プラズマリアクタ11,91の下流側にファン13が配置されていてもよい。
・上記各実施形態のプラズマリアクタ11,91は、交流電源を用いて駆動されていたが、パルス電源を用いて駆動されていてもよい。なお、パルス電源を用いる場合も、周波数は可聴域よりも高い20kHz以上であることが好ましい。このようにすれば、プラズマリアクタ11,91の駆動時に発生する騒音を低減することができる。
・上記各実施形態の空気清浄器1を構成する装置本体3は、倉庫2内の床部8上に設置されていた。しかし、装置本体3は、壁部72に設置されていてもよいし、天井部9に設置されていてもよい。
・上記各実施形態の空気清浄器1は、農作物を保管する倉庫2内において、菌の殺菌、ウイルスの不活性化及びエチレンの分解を行うものであった。しかし、空気清浄器1は、農作物を栽培するビニールハウス内などにおいて、菌の殺菌、ウイルスの不活性化及びエチレンの分解を行うものであってもよい。
さらに、図17に示されるように、空気清浄器131は、農作物を輸送するコンテナ132内において、菌の殺菌、ウイルスの不活性化及びエチレンの分解を行うものであってもよい。なお、空気清浄器131は、コンテナ132内の冷蔵機133に設けられた空気A2の出口近傍に配置される。また、プラズマリアクタ(図示略)に電圧を印加する電源134は、バッテリーである。このようにすれば、電源134を小型化できるため、コンテナ132に対して電源134を確実に設置することができる。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)上記手段1において、前記基板はセラミック基板であることを特徴とするプラズマリアクタ。
(2)上記手段1において、前記貫通部は、前記一対の主面において開口する貫通孔であることを特徴とするプラズマリアクタ。
(3)上記手段1において、前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、基板平面視でいずれも単独では前記貫通部を包囲していないことを特徴とするプラズマリアクタ。
(4)上記手段1において、前記貫通部は配列された複数の貫通孔であり、前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、配列された前記複数の貫通孔の長さ方向に沿って延びるように配置されていることを特徴とするプラズマリアクタ。
1,131…空気清浄器
11,91,111…プラズマリアクタ
12,134…電源
13…送風手段としてのファン
20,92,114,122…基板としてのセラミック基板
21…主面としての第1主面
22,96,123…主面としての第2主面
23…誘電体
31,101,116…貫通部としての貫通孔
33…貫通部の端部としての第1端部
34…貫通部の端部としての第2端部
41,112…第1放電電極
42,113…第2放電電極
54…オゾン濃度センサ
61…制御手段としてのCPU
115…主面
A1,A2…空気

Claims (16)

  1. 一対の主面を有するとともに前記一対の主面を貫通する貫通部が形成された誘電体製の基板と、前記基板に形成された第1放電電極と、前記基板に形成され前記第1放電電極とは極性が異なる第2放電電極とを備えたプラズマリアクタにおいて、
    前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、前記主面に垂直な方向から見たときに前記貫通部を挟むように配置され、かつ前記主面の面方向に延びる層状の電極であり、
    前記貫通部を横断して前記第1放電電極及び前記第2放電電極間に生じる放電により、プラズマを発生させる
    ことを特徴とするプラズマリアクタ。
  2. 前記第1放電電極及び前記第2放電電極のうちの少なくとも一方が、前記貫通部の内壁面にて非露出の状態となっていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマリアクタ。
  3. 前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、基板内部に埋設された層状の電極であることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマリアクタ。
  4. 前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、基板内部における同一の深さに埋設された層状の電極であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマリアクタ。
  5. 前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、前記基板の前記主面の面方向に延びるととも前記主面上に設けられた層状の電極であって、誘電体からなる保護層により被覆されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマリアクタ。
  6. 前記貫通部は溝状の貫通部であり、前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、前記溝状の貫通部の長さ方向に沿って延びるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマリアクタ。
  7. 複数の前記溝状の貫通部が並列に配置され、前記第1放電電極及び前記第2放電電極は、前記溝状の貫通部の幅方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする請求項に記載のプラズマリアクタ。
  8. 前記溝状の貫通部は、端部が幅広に形成されていることを特徴とする請求項またはに記載のプラズマリアクタ。
  9. 前記第1放電電極及び前記第2放電電極の材料がタングステンであり、前記誘電体の材料がアルミナであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマリアクタ。
  10. 前記基板は、基板厚さ方向に複数枚積層されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマリアクタ。
  11. 請求項1乃至1のいずれか1項に記載のプラズマリアクタと、
    前記プラズマリアクタにプラズマを発生させるための電圧を印加する電源と、
    前記貫通部に空気を流すとともに、前記プラズマリアクタにて発生したオゾンを前記空気とともに放出する送風手段と
    を備えたことを特徴とする空気清浄器。
  12. 前記オゾンの濃度を測定するオゾン濃度センサと、
    前記オゾン濃度センサによって測定された前記オゾンの濃度が許容値を超えた場合に、前記電源から前記プラズマリアクタに印加する電力を低下させる制御を行う制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄器。
  13. 前記制御手段は、前記オゾン濃度センサによって測定された前記オゾンの濃度が許容値を超えた場合に、前記送風手段の出力を低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の空気清浄器。
  14. 前記送風手段は、前記プラズマリアクタよりも上流側に配置されることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の空気清浄器。
  15. 前記プラズマリアクタは、電圧波形の中心周波数が20kHz以上の電源を用いて駆動されることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の空気清浄器。
  16. 前記電源は、バッテリーであることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の空気清浄器。
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