JP6910200B6 - 上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化上部消化管粘膜吸収抗腫瘍剤 - Google Patents

上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化上部消化管粘膜吸収抗腫瘍剤 Download PDF

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Description

本発明は、特定の摂取方法・服用方法によって上部消化管の粘膜から吸収させ、副交感神経を優位化しリンパ球を活性化する抗腫瘍剤に関し、更に詳しくは、天然の特定の原材料からの抽出物を有効成分として含有し、更に糖若しくは糖誘導体を含有し、特定の摂取方法・服用方法を使用することによって、副交感神経を優位化しリンパ球を活性化する用途に用いられる上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤に関するものである。
冬虫夏草とは、地中にいる昆虫又は蜘蛛に子嚢菌が寄生し、地上にキノコ(子実体)を生じたときの該キノコ(子実体)のことを言い、該昆虫としては、蛾、蝉、蟻、蜂、カメムシ等の幼虫、蛹若しくは成虫が知られている。中国の四川、雲南、チベット等で見つかったとされている。
冬虫夏草の抽出物は、免疫力強化作用、抗腫瘍作用、抗酸化作用、精力向上作用、老化防止作用、動脈硬化予防作用等があると言われている(特許文献1〜6)。
しかし、特に免疫力強化作用や抗腫瘍作用に有効な冬虫夏草は、実際にはその殆どが蟻(例えば擬黒多刺蟻)に寄生した冬虫夏草であった。
ただ、蚕を宿主としてそれに寄生した冬虫夏草としては、品種改良され家畜化され上質の糸を産するようになり、宮中の御養蚕所で用いられる「小石丸」と言う蚕種の蚕に寄生した冬虫夏草が知られており、特許文献4、特許文献5によれば、その抽出物は、免疫賦活剤、癌細胞増殖抑制剤、抗酸化剤等として有効であるとしている。
しかしながら、「小石丸」は、非常に細い糸を産するように人工的に改良された蚕種であり、「野蚕」ではない。
また、プロポリス、アガリクス茸又は霊芝のそれぞれ単独にも、免疫力強化作用や抗腫瘍作用があると言われている。
更に、特許文献6には、藍、プロポリス、アガリクス茸、及び、冬虫夏草のうち少なくとも何れか1つを含有する物質が免疫増強剤として有効であることが記載されている。
しかしながら、何れの特許文献にも、それらが副交感神経を優位化し、アセチルコリンやその前駆体が、リンパ球のレセプターから摂り入れられてリンパ球を活性化させることは記載されていない。
また、実際に病院や家庭等で、ヒトを対象として、リンパ球の活性化、抗腫瘍効果等が確認された訳ではない。
また、天然の原材料からの有効成分の抽出方法や、有効成分に結合している不要な脂肪やタンパク質の除去等に気を配ったものではなかった。通常の抽出方法は、原材料の乾燥品から有機溶剤等で抽出するだけのものであった。
更に、経口投与される抗腫瘍剤に関して、その用法まで検討し、該抗腫瘍剤の摂取方法・服用方法まで規定したものはなかった。
抗腫瘍剤への要求は、ますます高くなってきているが、天然物に由来しない合成物である抗腫瘍剤では不十分であり、更なる探索・検討して改善する必要があった。
特開2002−209552号公報 特開2005−035928号公報 特開2005−097192号公報 特開2009−084248号公報 特開2013−151558号公報 特開2014−005249号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、優れた抗腫瘍剤を提供することにある。更に、摂取方法が限定されることによって効果を奏する抗腫瘍剤を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、有効成分として、特定の4種の天然物からの抽出物を複合的に含有させ、経口摂取した後に該有効成分が好適に体内に取り入れられるように残部に糖若しくは糖誘導体を含有させ、更に剤型を限定し、更に経口摂取する方法(服用方法)を規定することによって、ヒトの上部消化管の粘膜からの吸収を促進させてリンパ球をより活性化できることを見出した。
また、糖若しくは糖誘導体を含有させた上で特定の服用方法を用いて、口腔内粘膜からの吸収を促進させることによって初めて、副交感神経を優位化(刺激、興奮)させ、有効成分が天然素材であるためにリンパ球をより活性化できて、ヒトが本来有する免疫機能を亢進させ得ることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、コリン又はコリン誘導体を含有する有効成分、及び、糖又は糖誘導体を含有し、剤型が粉末又は顆粒であり、経口摂取した後、口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させることによって上部消化管の粘膜から吸収させて副交感神経を優位化及びリンパ球を活性化する用途に用いられる、上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤であって、
該有効成分が、野蚕由来の冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物を含有することを特徴とする、上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤を提供するものである。
また、本発明は、上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤全体中、
上記冬虫夏草抽出物の含有量が0.5〜10質量%、
上記プロポリス抽出物の含有量が0.1〜10質量%、
上記アガリクス茸抽出物の含有量が0.1〜8質量%、及び、
上記霊芝抽出物の含有量が0.03〜5質量%である上記の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤を提供するものである。
また、本発明は、上記の「上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤」の製造方法であって、以下の工程(1)ないし(9)を含むことを特徴とする、「上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤の製造方法」を提供するものである。
(1)野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択された少なくとも1種の原材料を、アルコールと水の混合溶媒Xに浸漬し、室温下に静置した後、濾過して濾液Aを得る工程。
(2)工程(1)で得た濾液Aに脂質分解酵素を加えて酵素処理をした後、濾過して濾液Bを得る工程。
(3)工程(2)で得た濾液Bから混合溶媒を留去して固形物Fを得る工程。
(4)工程(3)で得た固形物Fから、超臨界抽出法を用いて固形物Gを得る工程。
(5)工程(4)で得た固形物Gをアルコールと水の混合溶媒Yに溶解し、そこに更に、ナイアシンアミドを溶解して溶液Jを得る工程。
(6)工程(5)で得た溶液J又は該溶液Jの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Pを得る工程。
(7)工程(6)で得た粉末P及び上記糖若しくは糖誘導体を、アルコールと水の混合溶媒Zに溶解して溶液Kを得る工程。
(8)工程(7)で得た溶液K又は該溶液Kの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Qを得る工程。
(9)工程(1)において、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択されなかった原材料がある場合は、該選択されなかった原材料の抽出物を混合する工程。
また、本発明は、上記の工程(1)ないし(9)を含む製造方法を使用して製造されるようなものであることを特徴とする「上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤」を提供するものである。
また、本発明は、上記の「上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤」であることを特徴とする「頭蓋顔面粘膜免疫活性化剤」又は「口腔内粘膜免疫活性化剤」を提供するものである。
本発明によれば、前記問題点と上記課題を解決し、優れた抗腫瘍剤を提供することができる。
本発明の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤(以下、「本発明の抗腫瘍剤」と略記することがある。)は、経口摂取すると実際に眠くなり、副交感神経が交感神経より優位になる午後から夜中にかけて摂取するとより眠くなった。
また、本発明の抗腫瘍剤(の有効成分)は、分析の結果、「コリン又はコリン誘導体」の一種であるアセチルコリンを多く含有していた。それらのことから、本発明の抗腫瘍剤を摂取すると副交感神経が優位となる。
一方、白血球のうちのリンパ球にはアセチルコリンのレセプター(受容体)が存在するので、副交感神経が優位になってアセチルコリンが分泌されると、リンパ球が反応してリンパ球の数が増える等と言ったリンパ球の活性化が起こる。また、経口摂取によって上部消化管から体内にアセチルコリンが取り込まれるとリンパ球が反応し、リンパ球の数が増える等と言ったリンパ球の活性化が起こる。その効果は、口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させ、口腔内粘膜からの吸収を助長するように服用することによって、更に上昇した。
そして、このようにリンパ球が活性化することにより、結果として抗腫瘍剤としての効果を発揮する。
本発明の抗腫瘍剤を経口摂取することによって、特に口腔内に30秒以上留めて唾液と接触させて口腔内粘膜吸収を起こさせるように服用することによって、実施例に示すように体温が約0.5℃から約1℃の範囲で上昇した。このことからも、リンパ球の数が増えて抗腫瘍効果が現出していることが裏付けられた。
また、本発明の抗腫瘍剤の原材料は天然の生物由来のものである。天然物ではない合成の(純粋の)アセチルコリン、その誘導体又はその前駆体を摂取しても、眠くもならなければ抗腫瘍効果もなかった。
本発明の抗腫瘍剤における抽出物は、その成分の化学構造は明らかではないが、数百種類以上の化学物質を含むと考えられ、それらは全て生物由来のもの(天然物)である。それらが生物進化の過程で生じた天然物であるが故に、ヒトの体内の上記機序(副交感神経を優位化、リンパ球の活性化等)に対し有効に作用したものと考えられる。すなわち、原材料が天然素材であるために、リンパ球のレセプター(受容体)が受け入れたと考えられる。
本発明の抗腫瘍剤は、賦形剤として若しくは「有効成分以外の殆ど全部の成分」として「糖若しくは糖誘導体」を含有し、かつ特定の方法で経口摂取されることによって、主に口腔又は食道からヒトの体内に取り込まれる。そのため、従来の「腸間膜からの吸収による免疫機構」には依存しないため、本発明の新たな優れた効果を生じさせたと考えられる。
このことは、パイエル板を有する下部消化管からの吸収を促進させるような服用方法、例えば、口に入れたら水等と一緒に直ぐに呑み込む、口腔粘膜からの吸収を阻害するような飲食物を同時に摂る、一度に大量を服用する、等の行為を行うと、実際に本発明の効果が激減したことからも立証された。
また、そのことは、口腔内に長時間留めておくように摂取するに際し、本発明の抗腫瘍剤における有効成分の含有量に上限を設けると、すなわち、1回に摂取する有効成分の量に上限を設けると、本発明の効果を奏し易くなることからも裏付けられた。
本発明の抗腫瘍剤は、上部消化管の粘膜(特に口腔粘膜)から吸収されることによって初めて、副交感神経を優位化でき、リンパ球を活性化できて、抗腫瘍効果を発揮する。
更に、本発明の抗腫瘍剤(特にその中の「野蚕由来の冬虫夏草からの抽出物」)は、特定の製造方法で製造されたものであると特にその効果を発揮する。該「特定の製造方法」は、天然の原材料に対し、特定の溶媒で抽出したり、脂質分解酵素を加えて酵素処理をしたり、超臨界抽出法を用いたり、ナイアシンアミドを加えたりすることで、(得られた抗腫瘍剤の成分の化学構造は明らかにはなってはいないが)ヒトの体内での上記機序(上部消化管からの吸収、副交感神経の優位化、リンパ球の活性化等)に対し特に有効に作用する成分組成になったものと考えられる。
実際、癌患者に、本発明の抗腫瘍剤を経口投与し口腔内に30秒以上留めておいてもらったところ、実施例に示すように、7日で白血球数が0.48×10[個/L(血液)]から1.32×10[個/L(血液)]と2.8倍になり、リンパ球数が0.34×10[個/L(血液)]から0.86×10[個/L(血液)]と2.5倍になった。
癌患者は例外なく免疫抑制状態にあると言われ、大半の癌患者でリンパ球の個数が30%以下になっており、進行癌患者では約20%、末期癌患者で約10%になっていると言われている。また、既存の抗癌剤を投与すると一般にリンパ球が激減する。
本発明の抗腫瘍剤は、腫瘍(癌)に対し直接攻撃するのを避けて、本来体内で異物攻撃すべき免疫機能に働きかけて、具体的にはリンパ球を活性化して(リンパ球数を増加させて)、間接的に腫瘍(癌)を攻撃させる、と言う効果を有する。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明の「上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤」(本発明の抗腫瘍剤)は、コリン又はコリン誘導体を含有する有効成分、及び、糖又は糖誘導体を含有し、剤型が粉末又は顆粒であり、経口摂取した後、口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させることによって上部消化管の粘膜から吸収させて、副交感神経を優位化及びリンパ球を活性化する用途に用いられるものであって、
該有効成分が、野蚕由来の冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物を含有することを特徴とする。
本発明の抗腫瘍剤は、粉末状又は顆粒状と言った経口摂取できる剤型を有し、経口摂取する用途に用いられるものである。更に、口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させる用途に用いられるものであり、副交感神経を興奮・刺激等して交感神経に対して優位化させる用途に用いられるものである。
更に、本発明の抗腫瘍剤は、リンパ球を活性化する用途に用いられるものである。リンパ球にはアセチルコリンのレセプター(受容体)が存在するので、本発明の抗腫瘍剤を投与して、副交感神経が優位になることでアセチルコリンが分泌されると、リンパ球が活性化し抗腫瘍効果を奏する。
本発明の抗腫瘍剤は、経口摂取した後、口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させて上部消化管の粘膜(特に口腔内粘膜)から吸収させることによって、特に上記した効果、すなわち副交感神経を優位化させ、リンパ球を活性化させる効果が得られる。
本発明の抗腫瘍剤は、上記上部消化管の粘膜が口腔内粘膜であることが好ましい。すなわち、本発明の抗腫瘍剤は、口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させるようにして口腔内粘膜から吸収させることで上記効果が得られるものである。
逆に言えば、本発明の抗腫瘍剤は、パイエル板を有する下部消化管からの吸収を抑制することで副交感神経を優位化及びリンパ球を活性化する効果を得るものである。
従来、一般には、(少なくとも従来の)免疫機能亢進の有効成分は、下部消化管の腸間膜のパイエル板から吸収されることによって、該免疫機能を発揮すると考えられていた。
本発明では、有効成分を口腔内に意識的に30秒以上留めておくようにする、剤型と賦形剤を限定する、好ましくは有効成分の1回の摂取量に上限を設ける等の規定によって、「唾液と接触させて口腔内粘膜からの吸収を助長する」と言った「パイエル板からの吸収を抑制(腸管免疫機能の抑制)する方向の規定」を設けることでその効果を発揮した。
なお、本発明の抗腫瘍剤は、言い換えれば「抗癌剤」であり、該腫瘍(癌)には血液細胞が腫瘍化したもの(白血病等)も含まれる。
本発明の抗腫瘍剤は、有効成分として、野蚕由来の冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物を含有する。
本発明で「抽出物」とは、原材料から「溶剤を用いた抽出を含む工程」を経た後に、該溶剤を除いたものを言う。該抽出は、1回でも複数回行ってもよく、抽出溶媒は都度変えてもよく、超臨界流体で抽出してもよい。ただし、抽出物の含有量(質量)の規定には、後述する工程(6)で得られる粉末Pの質量が用いられる。
このうち、「野蚕由来の冬虫夏草抽出物」における「野蚕」とは、絹糸を生成する野生の昆虫の幼虫又は蛹であって、家畜化された蚕(家蚕)以外のものを言う。
冬虫夏草とは、地中にいる昆虫又は蜘蛛に子嚢菌等の菌が寄生し、地上にキノコ(子実体)を生じたときの該キノコ(子実体)のことを言い、「野蚕由来」とは、野蚕の幼虫又は蛹から生じることを言う。
抗腫瘍に有効と言われる従来の冬虫夏草は、その殆どが蟻(特に、擬黒多刺蟻)から生じるものであったが、本発明の抗腫瘍剤における冬虫夏草は、野蚕から生じるものであり、そのために本発明の顕著な効果を奏する。家畜化された蚕(家蚕)からの抽出物では、本発明の効果を十分に示さないことが確かめられている。
プロポリスは、ミツバチ等が植物源から採取した樹脂等が練り合わされてなる混合物である。
アガリクス茸は、ハラタケ科ハラタケ属のキノコであり、ニセモリノカサで、キノコヒメマツタケカワリハラタケ、ヒメマツタケとも言われるものである。
霊芝は、マンネンタケ科のキノコであり、万年茸、霊芝草とも言われるものである。
野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝の原産地、更に下位の分類である亜種等は、特に限定はない。また、本発明の抗腫瘍剤に実際に使用される原材料として、自然界から採取したものでもよく、栽培したものでもよい。
本発明の抗腫瘍剤は、該抗腫瘍剤全体中、
上記冬虫夏草抽出物の含有量が0.5〜10質量%、
上記プロポリス抽出物の含有量が0.1〜10質量%、
上記アガリクス茸抽出物の含有量が0.1〜8質量%、及び、
上記霊芝抽出物の含有量が0.03〜5質量%、
であることが好ましい。
また、より好ましくは、該抗腫瘍剤全体中、
上記冬虫夏草抽出物の含有量が0.7〜7質量%、
上記プロポリス抽出物の含有量が0.5〜7質量%、
上記アガリクス茸抽出物の含有量が0.2〜5質量%、及び、
上記霊芝抽出物の含有量が0.05〜3質量%、である。
更に、特に好ましくは、該抗腫瘍剤全体中、
上記冬虫夏草抽出物の含有量が0.8〜5質量%、
上記プロポリス抽出物の含有量が1〜5質量%、
上記アガリクス茸抽出物の含有量が0.3〜3質量%、及び、
上記霊芝抽出物の含有量が0.1〜1質量%、である。
上記した4種の抽出物は、何れも本発明における「有効成分」であり、4種とも後記する好ましい製造方法である工程(1)ないし(6)を行って得た粉末Pの質量を基準とするものである。
本発明における抽出物は、後記する工程(1)ないし(6)(従って工程(1)ないし(8))を全て行って得たものには限定はされないが、「抽出物」を定義するにあたり、「抽出物の質量」とは、「工程(1)ないし(6)を行って得た粉末Pの質量」とする。すなわち、上記4種の抽出物には、ナイアシンアミドは含有されるが、「糖若しくは糖誘導体」は含有されない。ここで、「抽出物の質量」の定義に用いられる「使用するナイアシンアミドの量」は、工程(1)で使用した原材料全体の1質量部に対して1質量部とする。
上記した4種の抽出物の含有量の値は、好ましい範囲、より好ましい範囲、特に好ましい範囲の間で、相互に交換(入れ替え)できるものとする。
冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、霊芝抽出物の含有量の上限が上記以下であると、本発明の前記した効果を特に発揮する。
後述する通り、本発明の抗腫瘍剤は、最も好ましくは1包(個)当たり約1gとし、1回に約1包(個)〜約3包(個)摂取し、1日当たり約3回〜約4回摂取することであるが、各含有量の上限が上記以下であると、1回の摂取での体内への吸収が、主に口腔又は食道から行われ、空腸や回腸の腸間膜に存在するパイエル板からの有効成分の吸収量が少なくなるために、その効果が長期間継続する。各有効成分の含有量が多過ぎると、パイエル板から有効成分が相対的に多く吸収され、そのことによる免疫機能の亢進は、約1か月で弱まるので、長期間に亘り1回の摂取量を多くして摂取し続けた場合には、本発明の前記効果が減少する場合がある。
また、各含有量の上限が上記以下であると、上部消化管の粘膜(特に、口腔内粘膜)からの吸収が好適に行われ、有効成分が効率的に体内に取り込まれる。各有効成分の含有量が多過ぎると、すなわち有効成分の1回の摂取量が多過ぎると、上部消化管の粘膜(特に、口腔内粘膜)からの吸収が逆に抑制される場合がある。
一方、各含有量の下限が上記以上であると、4種の抽出物である各有効成分の量が少な過ぎて効果を発揮しないと言うことがなく、4種の抽出物が相乗的に作用して前記した効果を発揮する。
本発明の抗腫瘍剤には、上記有効成分と後述する「糖若しくは糖誘導体」以外に、その他の成分を含有することもできる。該「その他の成分」としては、無機微粒子、「本発明における糖若しくは糖誘導体」以外の有機微粒子、安定剤、風味調整剤等、公知のものが使用され得る。該「その他の成分」は、特に限定はないが、本発明の抗腫瘍剤全体中の含有量として、10質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が特に好ましく、含有しないことが最も好ましい。
本発明の抗腫瘍剤は、前記した「有効成分」と後記する「糖又は糖誘導体」を含有する。該有効成分は、虫の風味、キノコの風味、その他の雑風味等があって、単独では極めて不味いものである。「糖又は糖誘導体」(特に好ましくは、マルチトール)を配合することで、有効成分の不味さが軽減される。
本発明の抗腫瘍剤は、口腔内に30秒以上留めておくことが必須であり、留めておくと効果的であるので、該不味い有効成分を長時間口腔内に留めておいたときに不味さを感じさせない点で、「糖又は糖誘導体」は極めて重要である。
本発明の抗腫瘍剤においては、上記「有効成分」と「その他の成分」以外は「糖若しくは糖誘導体」である。従って、該「糖若しくは糖誘導体」の含有量は、該抗腫瘍剤全体に対して、70〜99質量%が好ましく、75〜98.5質量%がより好ましく、80〜98質量%が特に好ましい。
該糖としては、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖(澱粉、セルロース、ガム等を含む)等が挙げられ、該糖誘導体としては、糖アルコール、糖のエステル化物、糖のメトキシ化物、糖のヒドロキシプロピル化物、糖の分解物等が挙げられる。「糖若しくは糖誘導体」は、常温で固体であることが、抗腫瘍剤の剤型を粉末又は顆粒にするために好ましい。また、カロリーが少ないものであること、雑味がないものであることが好ましい。また、有効成分の効果をブロックし難いものであることが好ましい。
例えば、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)等の単糖;スクロース(ショ糖)、トレハロース等の二糖、澱粉等の多糖は不要なカロリーがある。トレハロースでもカロリーが多過ぎる場合があり、また口腔内に(夜摂取した際の特に朝に)、ネバネバ感が残り気持ちが悪い場合がある。
より好ましくは、本発明の抗腫瘍剤を口腔内に留めておき易い、製造がし易い等の点から糖アルコールであり、特に好ましくは、有効成分の効果をブロックし難い、雑味がない等の点からマルチトールである。糖アルコールは、カロリーが一般には低いので好ましいが、キシリトールやエリスリトールは雑味が気になる場合がある。
本発明の抗腫瘍剤は、直ぐに呑み込まず口腔内に30秒以上留めておくことが必須であるので、雑味がないことや、ネバネバ感が生じ得ないことが特に重要である。雑味があると、癌患者には苦痛であることに加え、直ぐに吐き出すか又は逆に直ぐに(30秒経過前に)呑み込んでしまう場合がある。
本発明における「糖若しくは糖誘導体」は、雑味やネバネバ感を抑える賦形剤であると共に、本発明の抗腫瘍剤の1回の摂取量の上限を抑えて上記した効果を得るために特に重要である。すなわち、本発明の抗腫瘍剤を、口腔内に留めさせて、上部消化管(口腔から十二指腸)から吸収させ、特に口腔又は食道から吸収させ、腸間膜に多くは至らせないために特に重要である。
「糖若しくは糖誘導体」の増量は、本発明の抗腫瘍剤自体の1回の摂取量を唾液の分泌を促進させるに十分なだけ多くしたり、該抗腫瘍剤中の有効成分の1回の摂取量を低く抑えたりするために重要である。上記した通り、有効成分の1回の摂取量を低く抑えると、口腔内の粘膜からの吸収が促進されたり、腸のパイエル板からの有効成分の吸収量が少なくなって長期間継続摂取しても効果が持続したりする。
本発明の抗腫瘍剤を摂取すると、それが口腔内の粘膜で吸収され、口腔内の粘膜で刺激・活性化されたリンパ球の影響が全身(の粘膜又はリンパ球)に広がっていることが考えられる。前記効果は、経口摂取した後、口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させることによって極めて助長される。口腔内に45秒以上留めておくことが好ましく、1分以上留めておくことが特に好ましい。また、意識して呑み込む行為をしないようにすることも好ましい。
従って、本発明の抗腫瘍剤は、粘膜免疫活性化剤でもあり、更には上部消化管粘膜免疫活性化剤でもあり、頭蓋顔面粘膜免疫活性化剤でもあり、特に口腔内粘膜免疫活性化剤でもある。
限定はされないが、本発明の抗腫瘍剤の製造に際しては、例えば、後述する工程(2)を行って「有効成分に結合している脂質」を除去することが好ましい。このように脂質が除去されると有効成分の濃度が実質的に上がることになるため、余分な脂質が結合して質量(配合量)を無駄に増加させていた従来のものに比べ、本発明の抗腫瘍剤の1回の摂取量は、なおさら低く抑えることが好ましい。
本発明の抗腫瘍剤は、副交感神経優位時に服用すると、更に前記した効果を発揮する。特に、午後5時以降翌日午前5時までに服用することが、該時間帯が一般に副交感神経優位であるために好ましい。特に好ましくは、午後7時以降翌日午前5時までに服用することである。1日に複数回摂取するときは、少なくとも1回は上記時間帯に服用することが上記点から好ましいが、全回上記時間帯に服用することが上記点から特に好ましい。
血液中の顆粒球が活性化しているときに摂取すると、「リンパ球活性化による抗腫瘍効果」が薄れる場合がある。
また、経口摂取の前後30分以上(好ましくは前後1時間以上)は、果物、ジュース、食酢、ビタミンC等の酸性飲食品;酒等のアルコール含有飲食品;歯磨き粉、歯磨きペースト等の歯磨剤;ポリフェノール(含有飲食品);茶、コーヒー、(唐)辛子(含有食品)、煙草等の刺激物;塩素含有の水道水;等を、飲食若しくは使用しないで上部消化管の粘膜から吸収させることが、前記効果を効率よく奏させるために好ましい。更に、経口摂取の前1時間以上は、上記飲食物を摂らないことが特に好ましい。上記飲食物等によって、本発明の抗腫瘍剤の口腔内粘膜からの吸収が抑制される場合がある。
また、摂取の後1時間以上(好ましくは1.5時間以上)は、水道水、生理食塩水、純水等の水;他の食物;等を飲まない又は食べないことが口腔内粘膜から有効成分を吸収させるために好ましい。そうすることで、上部消化管(口腔内)の粘膜の感受性を高めることができる。
更に、本発明の抗腫瘍剤は、モルヒネ及び/又は抗癌剤を使用しないで上部消化管の粘膜から吸収させることが好ましい。モルヒネ及び/又は抗癌剤を使用しながら本発明の抗腫瘍剤を服用すると、リンパ球を活性化させられない場合、免疫機能を活性化できない場合等があり、結果として抗腫瘍効果が減少する場合がある。
また、既存の抗癌剤を投与すると一般にリンパ球が激減するので、本発明の抗腫瘍剤を服用しても、十分なリンパ球の活性化(数の増加)が達成されない場合がある。
なお、モルヒネ及び/又は抗癌剤を使用しない期間(例えば、前後1日以上が好ましく、前後2日以上がより好ましく、前後3日〜前後60日が更に好ましく、前後4日〜前後30日が特に好ましい)に、本発明の抗腫瘍剤を服用することが望ましい。
本発明の抗腫瘍剤は、従来の抗癌剤のように腫瘍(癌)に対して直接攻撃はせず、免疫機能に働きかけて間接的に腫瘍(癌)を攻撃させる。
本発明の抗腫瘍剤は、経口摂取して口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させるように服用するもの、副交感神経優位時に服用するもの、午後5時以降翌日午前5時までに服用するもの、と言ったように、用途が限定された抗腫瘍剤として使用されることが特に好ましい。
本発明の抗腫瘍剤の有効成分は「コリン又はコリン誘導体」を含有する。「コリン」は、以下の示性式で表される第四級アンモニウムカチオンである。
(CH(CHOH X
ここで「X」は、塩化物イオン、水酸化物イオン、酒石酸イオン等の対アニオンである。
「コリン誘導体」とは、化学構造中に上記した「コリン」の骨格を有するもの、ヒトの体内でアセチルコリンに変換される化学構造を主たる化学構造として有するものを言う。
「コリン又はコリン誘導体」としては、例えば、コリン、アセチルコリン、ホスホコリン、グリセロホスホコリン、ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリンの一部等が挙げられる。
本発明の抗腫瘍剤は、「コリン又はコリン誘導体」を、「糖若しくは糖誘導体」等を除いた有効成分全体に対して、0.01質量%以上含有することが好ましく、0.03質量%以上含有することがより好ましく、0.1質量%以上含有することが特に好ましい。
本発明の抗腫瘍剤は、その有効成分として、野蚕由来の冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物を含有するが、該有効成分は、実施例の測定例に記載した通り、アセチルコリンと言った「コリン又はコリン誘導体」を含有することが確認された。
そのことは、本発明の抗腫瘍剤が、副交感神経優位化と言う用途に効果を発揮することを裏付けている。また、実施例に記載した通り、本発明の抗腫瘍剤を摂取すると眠くなることからも、本発明の抗腫瘍剤が、副交感神経優位化と言う用途に効果を発揮することを裏付けている。なお、本発明の抗腫瘍剤は、副交感神経優位化剤としての用途にも、睡眠を促すので睡眠導入剤としての用途にも有用である。
本発明の抗腫瘍剤は、剤型が粉末又は顆粒である。「糖若しくは糖誘導体」を含有することに加え、更に「粉末又は顆粒」であると、経口摂取したときに、上部消化管(口腔、食道、胃を経て十二指腸までの範囲)、特に口腔又は食道から体内に吸収され易くなり、本発明の前記効果を発揮する。
本発明の抗腫瘍剤は、粉末又は顆粒であって、1包(1単位)あたり抗腫瘍剤全体として、0.3g以上3g以下を含有することが好ましく、0.5g以上2g以下を含有することがより好ましく、0.7g以上1.5g以下を含有することが特に好ましい。
1包(1単位)あたりの抗腫瘍剤が上記範囲であると、例えば、特に好ましい「包/回」の範囲で摂取したときに、好適な1回の摂取量となる。
従って、好適な本発明の抗腫瘍剤の1回の摂取量は、1回の摂取包数に、上記1包(1単位)に含まれる抗腫瘍剤の量を掛け合わせた値の範囲である。すなわち、好ましくは0.3g以上5g以下であり、より好ましくは0.5g以上4.5g以下であり、特に好ましくは0.7g以上4g以下である。
1包(1単位)あたり抗腫瘍剤の量や、抗腫瘍剤の1回の摂取量が上記上限以下であると、前記した「有効成分の含有量が前記上限以下であるときの効果」が発揮され易くなる。一方、上記下限以上であると、摂取量として十分となり、摂取量が少な過ぎて本発明の効果を発揮しないと言うことがない。
上記の抗腫瘍剤は、以下の工程(1)ないし(9)を含む製造方法で製造されることが好ましい。すなわち、本発明は、上記の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤の製造方法であって、以下の工程(1)ないし(9)を含む副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤の製造方法でもある。
(1)野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択された少なくとも1種の原材料を、アルコールと水の混合溶媒Xに浸漬し、室温下に静置した後、濾過して濾液Aを得る工程。
(2)工程(1)で得た濾液Aに脂質分解酵素を加えて酵素処理をした後、濾過して濾液Bを得る工程。
(3)工程(2)で得た濾液Bから混合溶媒を留去して固形物Fを得る工程。
(4)工程(3)で得た固形物Fから、超臨界抽出法を用いて固形物Gを得る工程。
(5)工程(4)で得た固形物Gをアルコールと水の混合溶媒Yに溶解し、そこに更に、ナイアシンアミドを溶解して溶液Jを得る工程。
(6)工程(5)で得た溶液J又は該溶液Jの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Pを得る工程。
(7)工程(6)で得た粉末P及び上記糖若しくは糖誘導体を、アルコールと水の混合溶媒Zに溶解して溶液Kを得る工程。
(8)工程(7)で得た溶液K又は該溶液Kの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Qを得る工程。
(9)工程(1)において、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択されなかった原材料がある場合は、該選択されなかった原材料の抽出物を混合する工程。
野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、又は、霊芝のうちの少なくとも1種に対して上記工程(1)ないし(9)を行うが、少なくとも野蚕由来の冬虫夏草は、上記工程を行うことが好ましく、少なくとも野蚕由来の冬虫夏草とプロポリスは、上記工程を行うことがより好ましく、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、霊芝の全てに対して、上記工程を行うことが特に好ましい。
野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から、まず1種選択し、工程(1)〜(8)を行い、次いで他の3種についても、別々に工程(1)〜(8)を行い、最後に工程(9)において、それらを混合することが最も好ましい。その場合、上記4種全てに対して、上記工程が行われたことになる。
上記工程(1)ないし(9)を行うことが好ましい原材料は、工程(1)での静置抽出が特に有効なもの、工程(2)で酵素処理をして主に脂質を除去する効果が特に高いもの、工程(5)で加えるナイアシンアミドの効果が高いもの等である。
工程(1)では、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択された少なくとも1種の原材料を、アルコールと水の混合溶媒Xに浸漬し、室温下に静置した後、濾過して濾液Aを得る。
上記原材料は、乾燥前のものでも乾燥したものでもよい。全ての原材料の合計質量(kg)と混合溶媒Xの体積(L)の比率は、特に限定はなく常法に従えばよいが、1:[0.6〜10]が好ましく、1:[1〜5]がより好ましく、1:[2〜3]が特に好ましい。この範囲であると、溶媒が無駄にならず、溶媒留去に時間と費用がかからず、浸漬や撹拌が好適に行われて抽出効率が上がる。
上記アルコールは、抽出効率、生体に対しての安全性、沸点等から決められるが、エタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。中でも、エタノールが上記点等から特に好ましい。
混合溶媒Xにおけるアルコール(好ましくはエタノール)と水の比率は、混合溶媒Xを調製する際の両者の配合体積全体に対して、アルコール(特に好ましくはエタノール)45〜98体積%が好ましく、60〜95体積%がより好ましく、75〜90体積%が特に好ましく、80〜85体積%が最も好ましい。
少なくとも室温下に静置した後に濾過をするが、静置する期間があればよく、途中で撹拌や振動を与えてもよい。静置する期間は、トータルで1日以上が好ましく、2日〜10日がより好ましく、3日〜6日が特に好ましい。少なくとも室温に静置する期間があればよく、途中で加熱(好ましくは60℃以下)期間があってもよい。上記「室温」は、5℃〜40℃を意味し、好ましくは10℃〜35℃であり、特に好ましくは15℃〜30℃である。
上記濾過は、常法に従えばよく、吸引濾過、加圧濾過、自然濾過等が挙げられる。濾材等も適宜選択される。濾過前等にデカンテーションを加えてもよい。
工程(2)では、工程(1)で得た濾液Aに脂質分解酵素を加えて酵素処理をした後、濾過して濾液Bを得る。
該脂質分解酵素としては、グリセリンのエステルを分解して脂肪酸を遊離するリパーゼ、リン脂質を分解するホスホリパーゼ等が挙げられるが、リパーゼが好ましい。
酵素処理は、例えば、室温(定義と好ましい範囲は上記と同じ)で、好ましくは1〜10時間、より好ましくは2〜6時間処理する。処理中は適宜撹拌を加えることが好ましい。
上記濾液Aの体積に対して加える上記脂質分解酵素の質量は特に限定はないが、濾液Aの1Lに対して、脂質分解酵素3g〜300gが好ましく、10g〜100gがより好ましく、20g〜60gが特に好ましい。
濾過して濾液Bを得る際の濾過は、常法に従えばよく、吸引濾過、加圧濾過、自然濾過等が挙げられる。濾材等も適宜選択される。濾過前等にデカンテーションを加えてもよい。
工程(3)では、工程(2)で得た濾液Bから混合溶媒を留去して固形物Fを得る。該混合溶媒は、主に工程(1)で加えた混合溶媒Xに由来するものである。加熱及び/又は減圧して混合溶媒を留去することが好ましい。
上記「固形物F」には、反固形物を含み、ハルツ状態のもの、混合溶媒を若干含むもの等も含まれる。
工程(4)では、工程(3)で得た固形物Fから、超臨界抽出法を用いて固形物Gを得る。超臨界抽出法は常法に従って行う。該超臨界抽出法に用いられる抽出流体は二酸化炭素が好ましい。すなわち、工程(4)では、超臨界二酸化炭素抽出法を用いることが好ましい。
工程(5)では、工程(4)で得た固形物Gをアルコールと水の混合溶媒Yに溶解し、そこに更に、ナイアシンアミドを溶解して溶液Jを得る。
該混合溶媒Yの実際に使用される組成は、上記混合溶媒Xの実際に使用される組成と異なるものでもよいが、混合溶媒Yの好ましい組成範囲は、混合溶媒Xの上記した好ましい組成範囲と同じである。
ナイアシンアミドを溶解させるが、ナイアシンアミドを溶媒に一旦溶解しておいてから該溶液を、固形物Gの混合溶媒Yに溶解させることが好ましい。該溶媒の好ましい範囲としては、混合溶媒Xの上記した好ましい組成範囲と同じである。
ナイアシンアミドを用いることによって、該ナイアシンアミド(由来物)が最終の抗腫瘍剤に残存して、該抗腫瘍剤の副交感神経優位化及び/又はリンパ球活性化が促進される。
使用するナイアシンアミドの量は、工程(1)で使用した原材料全体の1質量部に対して、0.3質量部以上3質量部が好ましく、0.5質量部以上2質量部がより好ましく、0.7質量部以上1.5質量部が特に好ましい。
工程(6)では、工程(5)で得た溶液J又は該溶液Jの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Pを得る。スプレードライ法は常法に従って行う。
溶液Jからその濃縮溶液得る方法は、溶媒を留去する方法が好ましく、減圧留去が特に好ましい。濃縮率については、スプレードライ法が好適にできる濃度、粘度等にまで濃縮することが好ましい。
工程(7)では、工程(6)で得た粉末P及び上記糖若しくは糖誘導体を、アルコールと水の混合溶媒Zに溶解して溶液Kを得る。
ここで用いる「糖若しくは糖誘導体」の好ましいものや範囲は前記した通りである。「糖若しくは糖誘導体」としては、マルチトールが特に好ましい。また、混合溶媒Zの好ましい組成範囲は、混合溶媒Xの上記した好ましい組成範囲と同じである。
「糖若しくは糖誘導体」(好ましくはマルチトール)の好ましい使用量は、前記した「有効成分と「糖若しくは糖誘導体」との比が前記した好ましい比になるようにする。すなわち、抗腫瘍剤中の有効成分の含有量が、前記した好ましい含有量になるように、「糖若しくは糖誘導体」を加える。
限定はされないが、具体的には、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝の全てに対して、かかる工程を行う場合であって、該4種の有効成分を抗腫瘍剤全体に対して、例えば全てそれぞれ5質量%に設定する場合には、有効成分である該4種の抽出物が、抗腫瘍剤全体に対してそれぞれ約20質量%(5質量%×4種)になるように、「糖若しくは糖誘導体」(好ましくはマルチトール)を加え、工程(8)で得られた粉末Qを最後に等量ずつ混合する。
工程(6)で得た粉末Pを一旦溶液として、「糖若しくは糖誘導体」も一旦溶液として、それら2つの溶液を混合することで、混合溶媒Zに溶解した溶液Kを得てもよい。
工程(8)では、工程(7)で得た溶液K又は該溶液Kの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Qを得る。スプレードライ法は常法に従って行う。
濃縮については、スプレードライ法が好適にできる濃度、粘度等にまで濃縮することが好ましい。
工程(9)では、工程(1)において、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択されなかった原材料がある場合は、該選択されなかった原材料の抽出物を混合する。選択されなかった原材料の抽出方法は特に限定はない。
前記した通り、工程(1)において、4種から1種選択し、工程(1)〜(8)を行い、次いで他の3種についても、別々に工程(1)〜(8)を行い、最後に工程(9)において、それらを混合することが最も好ましいが、工程(1)で2種以上選択し、該2種以上の混合原材料から出発して、同時に工程(1)〜(8)を行ってもよい。
上記工程(1)において、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択された少なくとも1種の原材料が、野蚕由来の冬虫夏草であることが好ましい。言い換えると、少なくとも「野蚕由来の冬虫夏草」については、上記工程(1)〜(8)を経て抽出されることがより好ましい。
更に、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝の全てに対して、上記工程(1)ないし工程(9)の全てを行って抽出することが特に好ましい。
上記した「上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤」の製造方法における「工程(1)ないし(9)を含む製造方法」を使用して製造されるようなものである抗腫瘍剤は、前記した本発明の効果をより発揮する。
「工程(1)ないし(9)を含む製造方法」を使用して製造されるようなものである抗腫瘍剤は、成分を数百種類以上含むと考えられるが、それらの成分を同定すること、それらの成分から本発明の効果を奏する少数の有効な物質を同定することは、不可能であるか又はおよそ実際的でない(「不可能・非実際的事情」がある)。
天然物が複数種含有される対象物については、含有される成分の構造同定の困難さ以上に、それらが有効成分か否かの判定は、実験室での簡便法がないので、直接哺乳類で、最終的にはヒトで行わなくてはならず、なおさら、不可能であるか又はおよそ実際的でない(「不可能・非実際的事情」がある)。
従って、特に好ましい「本発明の抗腫瘍剤」については、製造方法で特定する以外に方法がない。
本発明の抗腫瘍剤は、悪性腫瘍、癌等の患者に投与することができるが、該患者以外への投与として、癌等の予防目的、健康目的、副交感神経を活性化させて落ち着くため、深い睡眠や睡眠導入のために用いることもできる。本発明の抗腫瘍剤は、癌予防剤、副交感神経優位化剤、睡眠導入剤、としての用途にも有用である。
本発明の抗腫瘍剤の摂取方法は、本発明の抗腫瘍剤の有効成分が上部消化管(特に口腔)で体内に吸収されるように、口腔内で30秒以上留まらせておくことが必須である。好ましくは45秒以上、より好ましくは1分以上留まらせておくようにする。また、故意になるべく呑み込まないようにすることが好ましい。また、水を用いて呑み込まないようにすることが好ましい。「糖又は糖誘導体」(特に好ましくは、マルチトール)は、有効成分を口腔内に留めておいても、有効成分の不味さを軽減してくれる。
本発明の抗腫瘍剤は、口腔内で30秒以上留まらせておくように摂取すると、効果を発揮することが、実際に実施例で確かめられている。下部消化管にまで達してそこで吸収されると、前記した通り、本発明の抗腫瘍剤の効果が低減する場合がある。
本発明の抗腫瘍剤を口腔内に留まらせるとその効果が増大することから、本発明の抗腫瘍剤は、摂取すると口腔内の粘膜で吸収され、該粘膜で活性化されたリンパ球の影響が全身のリンパ球に広がっていると考えられる。
従って、本発明の抗腫瘍剤は、免疫活性化剤でもあり、粘膜免疫活性化剤でもあり、更には頭蓋顔面粘膜免疫活性化剤でもあり、特に口腔内粘膜免疫活性化剤でもある。
本発明の抗腫瘍剤は、1日に1回以上摂取することが好ましく、1日に2回以上摂取することがより好ましく、1日に3回以上摂取することが特に好ましい。上限は、特に限定はないが、1日に7回以下摂取することが好ましく、1日に5回以下摂取することが特に好ましい。
本発明の抗腫瘍剤は、午後5時以降翌日午前9時までに服用することが好ましく、午後5時以降翌日午前5時までに服用することが特に好ましい。既に副交感神経が優位となっている時間帯に、更に副交感神経を優位化させることができる。午後7時以降翌日午前5時までに服用することが特に好ましい。
1日に複数回摂取するときは、少なくとも1回は上記時間帯に摂取することが好ましく、摂取回数の少なくとも半分は上記時間帯に摂取することがより好ましく、かかる複数回の摂取の略全回を、上記時間帯に摂取することが特に好ましい。
腫瘍のある患者(癌患者)は、夜中に複数回、目を覚ますことが多いが、その度に、摂取することで、上記時間帯に複数回(好ましくは略全回)摂取することが可能となる。
本発明の抗腫瘍剤は、特定の用法によってヒトの体内に摂取させて、上部消化管の粘膜(特に口腔内粘膜)から吸収させることによって効果を発揮する。
本発明の「特定の服用方法に限定された抗腫瘍剤」が、上部消化管の粘膜(特に口腔内粘膜)からヒトの体内に吸収されることの立証は前記した通りであるが(例えば[発明の効果]等)、更に進んで、上部消化管の粘膜(特に口腔内粘膜)から吸収されることが、抗腫瘍効果の発現に有効であることの作用原理としては以下のように考えている。
粘膜には、全身免疫機構とは異なる粘膜免疫機構が構築されており、粘膜免疫機構を担当する細胞として、具体的に幾つかの細胞が同定されている。
更に、扁桃、舌下等を含む口腔;鼻腔;結膜、涙嚢等を含む眼;等に存在する粘膜免疫機構も見出され、それらは、全体として頭蓋顔面粘膜免疫機構を構築していることが明らかになってきている。
生体を厚さのある円筒に例えると、口腔から肛門まで厚さのある1本の円筒が通じている。該円筒の外表面は皮膚で被覆されており、該円筒の内表面は粘膜によって被覆されており、その間の厚さ部分に種々の臓器が配置されている。該円筒の内表面を被覆している粘膜は、消化管の絨毛構造や肺の肺胞構造を含め、ヒトでは約360mの面積を持ち、該円筒の外表面である皮膚の約200倍以上の面積を持ち、外界(消化管の内部)に接している。
そのため、該粘膜には、生体内のリンパ球の60%〜70%以上が分布しており、該外界(消化管の内部)から、必要なものを吸収し不必要なものを排除している。
そしてそれらのリンパ球は、粘膜免疫機構を形成して粘膜面を防御するのみならず、全身免疫機構にも影響を与えている。
このように、上部消化管粘膜免疫機構、更には頭蓋顔面粘膜免疫機構、特に口腔内粘膜免疫機構は、粘膜の面積やリンパ球の数からして極めて大きい(多い)ので、抗腫瘍効果に支配的に影響していると考えられる。
本発明の抗腫瘍剤は、天然素材からできているため粘膜から吸収され易く、ヒトが本来持っている免疫機構に有効に作用して抗腫瘍効果を奏したと考えられる。
以下に、製造例、評価例等を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1
前記した以下の工程(1)ないし(9)を行った。
ただし、工程(1)では、野蚕由来の冬虫夏草のみを選択した。「室温」は25℃で行い、混合溶媒はX、Y、Zの何れもエタノールとした。超臨界抽出法の抽出媒体は二酸化炭素とし、スプレードライ法、酵素処理、濾過、留去等は、常法に従って行った。
(1)野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択された少なくとも1種の原材料を、アルコールと水の混合溶媒Xに浸漬し、室温下に静置した後、濾過して濾液Aを得る工程。
(2)工程(1)で得た濾液Aに脂質分解酵素を加えて酵素処理をした後、濾過して濾液Bを得る工程。
(3)工程(2)で得た濾液Bから混合溶媒を留去して固形物Fを得る工程。
(4)工程(3)で得た固形物Fから、超臨界抽出法を用いて固形物Gを得る工程。
(5)工程(4)で得た固形物Gをアルコールと水の混合溶媒Yに溶解し、そこに更に、ナイアシンアミドを溶解して溶液Jを得る工程。
(6)工程(5)で得た溶液J又は該溶液Jの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Pを得る工程。
(7)工程(6)で得た粉末P及び上記糖若しくは糖誘導体を、アルコールと水の混合溶媒Zに溶解して溶液Kを得る工程。
(8)工程(7)で得た溶液K又は該溶液Kの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Qを得る工程。
(9)工程(1)において、野蚕由来の冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択されなかった原材料がある場合は、該選択されなかった原材料の抽出物を混合する工程。
工程(1)では「野蚕由来の冬虫夏草」のみが選択されたので、工程(9)では、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物及び霊芝抽出物を混合した。
プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物及び霊芝抽出物についても、全て上記工程(1)ないし(8)で抽出した。すなわち、プロポリス、アガリクス茸及び霊芝をそれぞれ原材料とし、それぞれに工程(1)ないし工程(8)を行って、3種の粉末Qを得た。
次いで、その3種の粉末Qを、上記工程(8)で得られた「野蚕由来の冬虫夏草抽出物とマルチトールからなる粉末Q」に配合し、均一になるまで混合して、「4種の粉末Q」よりなる粉末状の抗腫瘍剤を製造した。
得られた抗腫瘍剤は、有効成分である、野蚕由来の冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物を、抗腫瘍剤全体に対して、それぞれ5質量%ずつ含有するものであり、残量は全てマルチトールであった。
得られた抗腫瘍剤の粉末を、1包に1.00gずつ包んで、「抗腫瘍剤包」とした。
<測定例1>
製造例1で得られた抗腫瘍剤中のアセチルコリンを、蛍光法で定量した結果、4種の有効成分の合計質量に対して、0.137質量%のアセチルコリンを含有していた。「コリン又はコリン誘導体」の含有量は、アセチルコリンだけの上記含有量より更に多いと考えられる。
野蚕は、通常は地中で動かない状態であるため、野蚕の体内にアセチルコリンが蓄積したことが考えられる。
<評価例1>
20歳から80歳の健康な男女10人に、製造例1で得られた「抗腫瘍剤包」を、それぞれ1包だけ口に入れて、唾液と接触させつつ、1分以上口腔内に留めてもらった。
摂取の時刻は、10人とも午後8時から午後10時までの間とし、摂取の前後2時間は、何も口に入れないでもらった。
10人中9人が、直ぐに眠くなったと証言した。なお、10人とも、摂取しないときには眠くならなかった。摂取後に副交感神経が優位になったと考えられた。
また、10人中9人が、摂取後に体温が有意に上昇した。10人の摂取前後での体温の平均変化は、摂取後は摂取前に比べて0.5℃〜1.0℃上昇した。
後記する評価例7で実際に癌患者に投与した結果、該患者は眠くなり、更に白血球数とリンパ球数が増加していたので、「眠くなること」で、抗腫瘍剤の効果を推し量ることができると推認された。すなわち、眠くなることが抗腫瘍剤の効果のバロメータとなると考えられた。
従って以上から、製造例1で製造された抗腫瘍剤は、副交感神経を優位に導いて抗腫瘍効果を奏すると推認された。
また、評価例7で実際に癌患者に投与した結果、該患者の体温は0.5℃上昇したので、「体温上昇」で、抗腫瘍剤の効果を推し量ることができると推認された。すなわち、体温上昇が抗腫瘍剤の効果のバロメータとなると考えられた。
また、製造例1で製造された抗腫瘍剤は、リンパ球を活性化させて抗腫瘍効果を奏すると推認された。
<評価例2>
評価例1において、「抗腫瘍剤包」を、1包だけ口に入れてもらったことに代えて、1/8、1/5包、1/3包、1/2包、1.5包、2包を口に入れてもらった以外は、評価例1と同様に評価した。
その結果、1/5包、1/3包、1/2包及び1.5包は、評価例1とほぼ同様の人数だけ眠くなった人がいたが、それ以外の1/8包と2包は、眠くなった人が有意に少なかった。従って、有効成分の好ましい摂取量には、下限と上限があることが分かった。
<評価例3>
評価例1において、「抗腫瘍剤包」を口に入れてから1分以上口腔内に留めてもらったことに代えて、口に入れてから直ぐに呑み込んでもらった。すなわち、30秒未満しか口腔内に留めることをしなかった。
その結果、10人中2人が眠くなったと回答したに過ぎなかった。なお、10人とも、摂取しないときには眠くならなかった。また、10人中1人の体温が有意に上昇したに過ぎなかった。
評価例1では、抗腫瘍剤が、上部消化管で特に口腔内粘膜で吸収されて本発明の効果を奏すると考えられた。一方、評価例3では、抗腫瘍剤が口腔内粘膜から吸収されるだけの時間がなかったため、本発明の効果を奏さなかった。
<評価例4>
製造例1において製造した抗腫瘍剤の剤型が粉末状(粉末剤)であったことに代え、顆粒剤、懸濁液、カプセル剤、錠剤、トローチ剤に代えて評価した。それ以外は評価例1と同様に評価した。
眠くなる程度は、高い順に、粉末剤=顆粒剤≫トローチ剤=錠剤≫懸濁液=カプセル剤、であった。なお、「=」は同等、「≫」は左辺が右辺より非常に大きいことを示す。
これより、本発明の抗腫瘍剤は、粉末又は顆粒である必要があり、口腔内に留めておくことが極めて有効であることが示唆された。
<製造例2>
製造例1のマルチトールに代えて、スクロース(ショ糖)、トレハロース、キシリトール、エリスリトールを、それぞれ同量用いて抗腫瘍剤を製造した以外は、製造例1と同様に抗腫瘍剤と抗腫瘍剤包を製造した。
<評価例5>
製造例2で製造した抗腫瘍剤を、評価例1と同様に評価したところ、眠くなった人の数は評価例1と同様であった。
しかし、スクロース(ショ糖)とトレハロースは、カロリーがあるため、長期間の摂取や糖尿病の人には好適ではないと考えられた。また、口腔内に留めておいたときに、唾液で消化されるためか、口腔内がネバネバしてしまった。
エリスリトールが存在すると、口腔内での吸収が抑えられるためか、眠くなり方が低くなった。
また、キシリトールやエリスリトールは雑味があるために、口腔内に留めておくことが苦痛になることがあった。特に、癌患者では吐き気が生じてしまうことがあった。
一方、評価例1の場合には、マルチトールが比較的安価な上に、上記した障害が全く見られなかった。
<製造例3>
製造例1の工程(9)において、野蚕由来の冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物のうちから、それぞれ1種だけを混合しないで、他の3種だけの粉末Qを均一になるまで混合して、合計4種類の粉末状の比較抗腫瘍剤(1種だけを欠いている比較抗腫瘍剤)を製造した。それぞれの有効成分の抗腫瘍剤全体に対する含有量は、製造例1と同様に5質量%とした。
<評価例6>
製造例3で製造した比較抗腫瘍剤を、評価例1と同様に評価したところ、4種類の比較抗腫瘍剤で、眠くなった人の数は、10人中1〜2人であった。
野蚕由来の冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物の4種全てが必須であることが分かった。
<評価例7>
中華人民共和国の航天中心医院(北京大学航天臨床医学院)において、35歳の骨髄性白血病の末期癌の女性患者に、製造例1で製造した本発明の抗腫瘍剤を摂取してもらった。1回の摂取量は、製造例1で製造した抗腫瘍剤包で3包であり、口腔内に入れた後は故意に呑み込まないでいてもらった(30秒以上は唾液と共に口腔内に留まっていた)。なお、下記期間中は常用していた抗癌剤を中断してもらった。
第1日目は、夕方(午後5時)から投与を始め、1晩(1日)に3回投与した。
第2〜4日目は、第1日目と同様に、1晩(1日)に3回投与した。
第5日目は、夕方(午後5時)に1回投与した。それ以後の夜中の投与は、吐き気がひどいため中止した。
第6〜8日目は、吐き気がひどいため、終日中止した。
結果を以下に示す。( )内は、第2日目の個数に対する個数比である。
第2日目の午前は、白血球数は、0.48×10[個/L(血液)]
リンパ球数は0.34×10[個/L(血液)]
第5日目の午前は、白血球数は、1.21×10[個/L(血液)](2.5倍)
リンパ球数は0.82×10[個/L(血液)](2.4倍)
第8日目の午前は、白血球数は、1.32×10[個/L(血液)](2.8倍)
リンパ球数は0.86×10[個/L(血液)](2.5倍)
なお、正常値は、以下の通りである。
白血球数は、(3.5〜9.0)×10[個/L(血液)]
リンパ球数は(1.1〜3.2)×10[個/L(血液)]
本発明の抗腫瘍剤を摂取前の体温は、平均で36.7℃であり、摂取後の体温は、平均で37.2℃であり、摂取前後で平均0.5℃上昇した。
第1日目と第17日目に、骨髄より採取した細胞の検査を行った。
その結果、癌細胞が78%から43%に減少した。減少率45%(=(78−43)/78)であった。
上記の通り、7日間で、白血球数が2.8倍になり、リンパ球数が2.5倍になった。また、投与によって骨髄中の癌細胞が45%減少した。その後、この女性患者は退院した。
<評価例8>
乳癌の末期で肺と肝臓に転移している51歳の女性で、1年前から抗癌剤を摂取していない女性に、1か月間、製造例1で製造した本発明の抗腫瘍剤を摂取してもらった。1回の摂取量は、製造例1で製造した抗腫瘍剤包で1包であり、口腔内に入れた後は故意に呑み込まないでいてもらった(30秒以上は唾液と共に口腔内に留まっていた)。
TPA(組織ポリペプタイド抗原)が、摂取前は664U/Lであったが、摂取後は240U/Lとなった。なお、正常値は75U/L以下である。
<評価例9>
大腸、肝臓、肺に癌があり1年前から手術を3回行っている71歳の男性に、抗癌剤を摂取せず、2週間、製造例1で製造した本発明の抗腫瘍剤を摂取してもらった。1回の摂取量は、製造例1で製造した抗腫瘍剤包で1包であり、口腔内に入れた後は故意に呑み込まないでいてもらった(30秒以上は唾液と共に口腔内に留まっていた)。およそ、午後5時、午後11時、翌日午前5時の、1日に3回、上記のように摂取してもらった。
摂取後、該男性は、抗癌剤を使用することをせずに、体調に合わせて休みながら農作業ができるようになった。
本発明の、「野蚕由来の冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物を含有する有効成分」並びに「糖若しくは糖誘導体」を含有する抗腫瘍剤は、有効成分は実質的に全て天然素材からなり、特定の摂取方法により上部消化管の粘膜から吸収され、上部消化管粘膜免疫機構に作用して、従来の抗腫瘍剤にはない作用・機序により抗腫瘍効果を発揮するので、製薬分野、健康食品分野等に広く利用されるものである。

Claims (14)

  1. アセチルコリンを含有する有効成分、及び、マルチトールを含有し、剤型が粉末又は顆粒であり、経口摂取した後、口腔内に30秒以上留めておいて唾液と接触させることによって上部消化管の粘膜から吸収させて副交感神経を優位化及びリンパ球を活性化する用途に用いられる、上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤であって、
    該有効成分が、野蚕から生じる冬虫夏草抽出物、プロポリス抽出物、アガリクス茸抽出物、及び、霊芝抽出物を含有することを特徴とする、上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  2. 上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤全体中、
    上記冬虫夏草抽出物の含有量が0.5〜10質量%、
    上記プロポリス抽出物の含有量が0.1〜10質量%、
    上記アガリクス茸抽出物の含有量が0.1〜8質量%、及び、
    上記霊芝抽出物の含有量が0.03〜5質量%である、請求項1に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  3. 上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤全体中、
    上記冬虫夏草抽出物の含有量が0.7〜7質量%、
    上記プロポリス抽出物の含有量が0.5〜7質量%、
    上記アガリクス茸抽出物の含有量が0.2〜5質量%、及び、
    上記霊芝抽出物の含有量が0.05〜3質量%である、請求項2に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  4. 上記上部消化管の粘膜が口腔内粘膜である、請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  5. パイエル板を有する下部消化管からの吸収を抑制することで副交感神経を優位化及びリンパ球を活性化する効果を得る、請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  6. 副交感神経優位時に服用するものである、請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  7. 午後5時以降翌日午前5時までに服用するものである、請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  8. 経口摂取の前後30分以上は、酸性飲食品、アルコール含有飲食品及び歯磨剤を、飲食若しくは使用しないで上部消化管の粘膜から吸収させる、請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  9. モルヒネ及び/又は抗癌剤を使用しないで上部消化管の粘膜から吸収させる、請求項1ないし請求項8の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤。
  10. 請求項1ないし請求項9の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤の製造方法であって、以下の工程(1)ないし(9)を含むことを特徴とする、上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤の製造方法。
    (1)野蚕から生じる冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択された少なくとも1種の原材料を、アルコールと水の混合溶媒Xに浸漬し、室温下に静置した後、濾過して濾液Aを得る工程。
    (2)工程(1)で得た濾液Aに脂質分解酵素を加えて酵素処理をした後、濾過して濾液Bを得る工程。
    (3)工程(2)で得た濾液Bから混合溶媒を留去して固形物Fを得る工程。
    (4)工程(3)で得た固形物Fから、超臨界抽出法を用いて固形物Gを得る工程。
    (5)工程(4)で得た固形物Gをアルコールと水の混合溶媒Yに溶解し、そこに更に、ナイアシンアミドを溶解して溶液Jを得る工程。
    (6)工程(5)で得た溶液J又は該溶液Jの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Pを得る工程。
    (7)工程(6)で得た粉末P及び上記マルチトールを、アルコールと水の混合溶媒Zに溶解して溶液Kを得る工程。
    (8)工程(7)で得た溶液K又は該溶液Kの濃縮溶液から、スプレードライ法によって粉末Qを得る工程。
    (9)工程(1)において、野蚕から生じる冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択されなかった原材料がある場合は、該選択されなかった原材料の抽出物を混合する工程。
  11. 上記工程(1)において、野蚕から生じる冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝よりなる群から選択された少なくとも1種の原材料が、野蚕から生じる冬虫夏草である、請求項10に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤の製造方法。
  12. 野蚕から生じる冬虫夏草、プロポリス、アガリクス茸、及び、霊芝の全てに対して、上記工程(1)ないし工程(9)の全てを行う、請求項10又は請求項11に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤の製造方法。
  13. 請求項1ないし請求項9の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤であることを特徴とする、頭蓋顔面粘膜免疫活性化剤。
  14. 請求項1ないし請求項9の何れかの請求項に記載の上部消化管粘膜吸収による副交感神経優位化リンパ球活性化抗腫瘍剤であることを特徴とする、口腔内粘膜免疫活性化剤。
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