JP6907280B2 - 減圧乾燥装置 - Google Patents

減圧乾燥装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6907280B2
JP6907280B2 JP2019166447A JP2019166447A JP6907280B2 JP 6907280 B2 JP6907280 B2 JP 6907280B2 JP 2019166447 A JP2019166447 A JP 2019166447A JP 2019166447 A JP2019166447 A JP 2019166447A JP 6907280 B2 JP6907280 B2 JP 6907280B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
substrate
peripheral portion
vacuum drying
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019166447A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021042919A (ja
Inventor
慎也 福井
慎也 福井
雅樹 横山
雅樹 横山
寿夫 神戸
寿夫 神戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Ro Co Ltd
Original Assignee
Chugai Ro Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugai Ro Co Ltd filed Critical Chugai Ro Co Ltd
Priority to JP2019166447A priority Critical patent/JP6907280B2/ja
Priority to TW109120269A priority patent/TWI737353B/zh
Priority to CN202010939262.XA priority patent/CN112474205A/zh
Publication of JP2021042919A publication Critical patent/JP2021042919A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6907280B2 publication Critical patent/JP6907280B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C9/00Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important
    • B05C9/08Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying liquid or other fluent material and performing an auxiliary operation
    • B05C9/12Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying liquid or other fluent material and performing an auxiliary operation the auxiliary operation being performed after the application
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C9/00Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important
    • B05C9/08Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying liquid or other fluent material and performing an auxiliary operation
    • B05C9/14Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying liquid or other fluent material and performing an auxiliary operation the auxiliary operation involving heating or cooling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D3/00Pretreatment of surfaces to which liquids or other fluent materials are to be applied; After-treatment of applied coatings, e.g. intermediate treating of an applied coating preparatory to subsequent applications of liquids or other fluent materials
    • B05D3/04Pretreatment of surfaces to which liquids or other fluent materials are to be applied; After-treatment of applied coatings, e.g. intermediate treating of an applied coating preparatory to subsequent applications of liquids or other fluent materials by exposure to gases
    • B05D3/0406Pretreatment of surfaces to which liquids or other fluent materials are to be applied; After-treatment of applied coatings, e.g. intermediate treating of an applied coating preparatory to subsequent applications of liquids or other fluent materials by exposure to gases the gas being air
    • B05D3/0413Heating with air
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D3/00Pretreatment of surfaces to which liquids or other fluent materials are to be applied; After-treatment of applied coatings, e.g. intermediate treating of an applied coating preparatory to subsequent applications of liquids or other fluent materials
    • B05D3/04Pretreatment of surfaces to which liquids or other fluent materials are to be applied; After-treatment of applied coatings, e.g. intermediate treating of an applied coating preparatory to subsequent applications of liquids or other fluent materials by exposure to gases
    • B05D3/0486Operating the coating or treatment in a controlled atmosphere

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

この発明は、減圧乾燥装置に関する。
基板上に形成された塗工膜の膜周縁部では、膜周縁部よりも内側に位置する膜内周部に比べて膜厚が大きくなる現象(いわゆる、エッジビード:edge-bead)が知られている。半導体デバイスの分野では、エッジビードが発生すると、基板内でチップとして利用可能な有効面積が縮小し、歩留りが低下する。表示ディスプレイの分野では、エッジビードの存在は、画像品位に直接的な影響を及ぼす。したがって、膜厚均一性の高い塗工膜を基板上に形成するための様々な取り組みがなされている。
特許文献1は、液送ポンプからの塗工液の吐出とダイヘッドおよび基板の間の相対移動とのタイミングを制御する塗工装置を開示する。特許文献2は、塗布領域の周縁部に対してライン状の塗工膜をあらかじめ形成しておき、ライン状の塗工膜によって面状の塗工膜の広がりを規制する塗工装置を開示する。
特開2001−137764号公報 特開2007−007639号公報
特許文献1では、塗工液の特性(材質や粘度)、所望とする塗工膜の厚みが変わると、その都度、制御を調整する必要があるという問題がある。特許文献2では、ライン状の塗工膜を形成する工程と、面状の塗工膜を形成する工程という2つの膜形成工程が必要になるので、生産時間が長くなるという問題がある。特許文献1および特許文献2のいずれもが、塗工液膜を基板上に塗工することに関し、塗工後に行われる減圧乾燥に関するものではない。
基板に塗工される塗工液膜は、揮発性の溶媒を多量に含み、その後の減圧乾燥によって揮発性の溶媒が気化して抜けていくので、減圧乾燥における揮発性の溶媒の気化が、それ以降の形状を画定する上で多大な影響を及ぼす。それにもかかわらず、従来、減圧乾燥について十分な検討がなされていなかった。
そこで、この発明の課題は、膜厚均一性の高い塗工膜を基板上に形成できる減圧乾燥装置を提供することである。
上記課題を解決するため、この発明の一態様に係る減圧乾燥装置は、
溶媒を含む塗工液膜が塗工された基板を収容するチャンバと、
前記チャンバの内部を減圧排気する減圧排気部と、
前記塗工液膜からの前記溶媒の気化を促進する気化促進部とを備える減圧乾燥装置であって、
前記気化促進部を、前記基板に塗工された前記塗工液膜の液周縁部の周辺に配設することを特徴とする。
この発明によれば、液周縁部の周辺に配設される気化促進部により、液周縁部が保形性を有するともに、それ以外の部分が液周縁部に向けて流動することによって、液周縁部においてレベリングが行われるので、膜厚均一性の高い塗工膜を基板上に形成できる。
一実施形態に係る減圧乾燥装置を含む塗工乾燥装置の模式図である。 塗工液膜が塗工された基板の断面図である。 接触加熱部の斜視図である。 開放状態にある減圧乾燥装置を説明する断面図である。 減圧乾燥状態にある減圧乾燥装置を説明する断面図である。 図5に示した減圧乾燥装置に配設された基板を上方から見た模式図である。 取出可能状態にある減圧乾燥装置を説明する断面図である。 変形例に係る減圧乾燥装置を説明する断面図である。
以下、図面を参照しながら、この発明に係る減圧乾燥装置3の実施の形態を説明する。
〔実施形態〕
図1を参照しながら、一実施形態に係る減圧乾燥装置3を含む塗工乾燥装置1を説明する。図1は、一実施形態に係る減圧乾燥装置3を含む塗工乾燥装置1の模式図である。
図1に示すように、塗工乾燥装置1は、塗工装置2、減圧乾燥装置3、硬化装置4および搬送ロボット5を備えている。
塗工装置2では、図2のように、溶質および揮発性の溶媒を含む塗工液が、基板7の上面に塗工されて、塗工液膜8が塗工される。基板7上に塗工された塗工液膜8は、塗工液膜8の周縁部に位置する液周縁部49と、液周縁部49の近傍であって液周縁部49よりも内側に位置する液内周部48とを有する。塗工液膜8が平面視で矩形形状をしている場合、液周縁部49は、矩形の4つの辺に対応した矩形形状をしている。基板7は、基板7を挟んで液周縁部49の反対側において、液周縁部49に対応する下面側周縁部39を有する。
塗工装置2は、例えば、塗工液を吐出口から吐出するスリット状のノズルを基板7に対して相対的に走査して塗工液膜8を塗工する、いわゆるスリットコーターである。当該構成によれば、フラットパネルディスプレイや半導体の製造に用いられる大型の基板7に対して、フォトレジスト液などからなる塗工液膜8を均一に塗工できる。もちろん、例えばスピンコートのような他方式の塗工装置を用いることができる。なお、所望厚みの塗工膜を形成するには、揮発性の溶媒の気化を考慮して、塗工膜よりも厚みの厚い塗工液膜8が形成される。
塗工液膜8が塗工された基板7は、搬送ロボット5によって塗工装置2から減圧乾燥装置3に搬送される。減圧乾燥装置3では、塗工液膜8に含まれる揮発性の溶媒を気化させる(すなわち、塗工液膜8を乾燥させる)ことにより、厚みが薄くなった塗工液膜8が形成される。なお、減圧乾燥装置3の構成および動作の詳細については、後述する。
厚みが薄くなった塗工液膜8が形成された基板7は、搬送ロボット5により減圧乾燥装置3から硬化装置4に搬送される。硬化装置4は、熱や紫外線などを用いて、乾燥された塗工液膜8を硬化させることにより、塗工膜を形成する。硬化装置4は、基板7を一枚ごと加熱する枚葉式の加熱であってもよいし、複数の基板7を一括して加熱するバッチ式や連続式の加熱であってもよい。
次に、図3から図7を参照しながら、減圧乾燥装置3の構成および動作について説明する。
図4に示すように、減圧乾燥装置3は、チャンバ6と、ピン昇降部17と、下加熱部12と、上加熱部22と、接触加熱部30と、減圧排気部20と、復圧部19と、制御部(図示せず)とを備える。
チャンバ6は、基板7を収容して、基板7に対して減圧乾燥処理(=減圧処理+加熱処理)を行うための内部空間10を有する耐圧容器である。チャンバ6は、互いに離間可能なベース11と蓋21とから構成されている。ベース11は、図示しない装置フレーム上に設置されている。
蓋21には、蓋21を上下に駆動する蓋昇降機構27が接続されている。これにより、図示しない制御部からの昇降指令に応じて蓋昇降機構27が動作することで、ベース11に対して蓋21が上下に移動する。図5のように蓋21を下降させたときには、ベース11と蓋21とが当接して一体となり、その内部に内部空間10(基板7の処理空間)が形成される。ベース11の上面の周縁部には、Oリング溝11bが設けられている。Oリング溝11bには、シリコンゴムなどの弾性体で構成されたOリング11aが取り付けられている。蓋21の下降時には、ベース11の上面と蓋21の下面との間に介在されるOリング11aにより、チャンバ6の内部空間10が気密状態となる。一方、図7のように蓋21の上昇時には、チャンバ6が開放され、チャンバ6の内部空間10に対して基板7の出し入れが可能になる。基板7がピン昇降部17によって持ち上げられる。持ち上げられた基板7は、搬送ロボット5によって減圧乾燥装置3から硬化装置4に搬送される。
チャンバ6の内部空間10を減圧するために、減圧排気部20が設けられている。減圧排気部20は、揮発性の溶媒を含むガス(以下「排気ガス」という)を、チャンバ6の内部空間10から排気する排気ポンプ20である。チャンバ6と排気ポンプ20との間は、排気管18によって接続されている。排気管18の途中には、排気ガスの排気量を制御する排気バルブ18aが設けられている。図5に示すように、チャンバ6の内部空間10を気密状態にした状態で、制御部からの動作指令に応じて排気ポンプ20が作動するとともに制御部からの開閉指令に応じて排気バルブ18aを開くと、排気バルブ18aの開度に応じた排気量で排気ガスが排気管18を通じて排気ラインに排気され、内部空間10が所定の圧力に減圧される。内部空間10の圧力を減圧することにより、塗工液膜8に含まれる揮発性の溶媒が気化する。
減圧された内部空間10を大気圧に復圧するために、復圧部19が設けられている。復圧部19は、外部からのガス(以下、「外部ガス」という)をチャンバ6の内部空間10に導入する復圧管19aと、外部ガスの導入量を制御する復圧バルブ19bとを有する。内部空間10が減圧された状態で、制御部からの開閉指令に応じて復圧バルブ19bを開くと、復圧バルブ19bの開度に応じて、外部ガスが復圧管19aを通じて内部空間10に導入され、内部空間10が大気圧に復圧する。
下加熱部12は、下支持部13を介して、ベース11の上面に立設されている。上加熱部22は、上支持部23を介して、蓋21の下面から吊り下げられている。上加熱部22および下加熱部12は、例えば、電熱ヒータであり、制御部からの加熱指令に応じて内部空間10を所定の温度に昇温し、基板7を上下から加熱する。下加熱部12および上加熱部22は、チャンバ加熱部として働き、チャンバ6の内部温度を常温(20℃)よりも高温になるように、温度制御される。当該構成によれば、塗工液膜8に含まれる揮発性の溶媒が気化することを促進できる。
接触加熱部30は、下加熱部12を介して、ベース11の上面に立設されている。接触加熱部30は、図3のように平面視で矩形形状をしている。接触加熱部30は、熱伝導性の良い金属材料、例えばアルミニウムや銅から構成されている。接触加熱部30は、熱容量の大きな材料、例えば樹脂材料から構成することもできる。接触加熱部30は、基板7の下面に向けて延在している。接触加熱部30は、例えば外側から内側に向けて斜め上方に延在している。すなわち、接触時において、接触加熱部30の下端は、塗工液膜8よりも外側に位置し、接触加熱部30の上端すなわち接触端31は、基板7を挟んで液周縁部49の反対側にある下面側周縁部39に位置するように構成される。すなわち、接触加熱部30は、下面側周縁部39および基板7の厚み部分を介して、液周縁部49の周辺に配設され、好ましくは、液周縁部49の直下に配設される。
接触加熱部30の上端である接触端31は、先端が尖ったナイフエッジ形状をしており、基板7の下面側周縁部39に対して線状に接触するように構成されている。接触加熱部30の接触端31の反対側すなわち下端側には、接触加熱用加熱源32として、例えば、電熱ヒータが設けられている。接触加熱用加熱源32からの熱は、接触加熱部30の本体部を伝導して、接触端31に伝導する。接触加熱用加熱源32は、制御部によって制御される。接触加熱部30は、チャンバ6の内部よりも高温に加熱される。当該構成によれば、液周縁部49において塗工液膜8に含まれる揮発性の溶媒が、気化することを促進できる。制御部からの加熱指令に応じて接触加熱用加熱源32を所定の温度に加熱すると、接触加熱部30は、接触端31を介して、基板7の下面側周縁部39を接触加熱する。基板7の下面側周縁部39、基板7の厚み部分、および塗工液膜8の液周縁部49が、この順番で接触加熱される。当該構成によれば、簡単な構成で、液周縁部49を下面側から加熱できる。
ピン昇降部17は、複数の支持ピン14と、リンク15と、ピン昇降モータ16とを備える。複数の支持ピン14として、例えば図6に示すように、4つの支持ピン14が配設されている。各支持ピン14の頭部が基板7の下面に当接することにより、基板7が、チャンバ6の内部空間10において水平姿勢で支持される。各支持ピン14は、ベース11および下加熱部12を貫通してチャンバ6の内部空間10に突出している。複数の支持ピン14は、チャンバ6の外部に配置されたリンク15によって一体化されている。
リンク15には、ピン昇降モータ16が接続されている。制御部からの昇降指令に応じてピン昇降モータ16が作動することで、リンク15によって一体となった複数の支持ピン14が上下に移動する。複数の支持ピン14上に基板7を載置しつつピン昇降モータ16を作動させることにより、搬送ロボット5による基板7の受け渡しを可能にするとともに、下加熱部12に対する基板7の高さ位置を調整できる。例えば、図5に示すように、チャンバ6の内部空間10を気密状態にした状態で、各支持ピン14が下降することにより、各支持ピン14の上端が基板7の下面から離間するように、ピン昇降部17が制御される。これにより、基板7の下面は、各支持ピン14とは非接触になり、接触加熱部30の接触端31だけに接触して接触加熱部30で支持される。したがって、チャンバ6の内部空間10が減圧された状態で、上述した、接触加熱部30による接触加熱が行われる。
従来技術で説明したように、基板7上に形成された塗工膜の膜周縁部では、膜周縁部の内側に位置する膜内周部に比べて膜厚が大きくなる現象(いわゆる、エッジビード:edge-bead)が知られている。当該現象は、十分に解明されていないが、例えば、塗工液膜8を基板7上に塗工する段階で、液周縁部49での塗工液の表面張力が液内周部48での塗工液の表面張力よりも大きいために、液内周部48での塗工液が液周縁部49に流動することにより、液周縁部49の厚みが液内周部48の厚みよりも厚くなると仮定することができる。
塗工液膜8は、上述したように、溶質および揮発性の溶媒から構成されているが、塗工液膜8の減圧乾燥によって塗工液膜8の厚みが大幅に低下することから、塗工液膜8には揮発性の溶媒が多く含まれている。したがって、塗工液膜8のうち、含有量の多い揮発性の溶媒が、エッジビードに関与していると推察することができる。
接触加熱部30は、液周縁部49からの揮発性の溶媒の気化を促進する気化促進部として働き、接触加熱部30は、基板7に塗工された塗工液膜8の液周縁部49の周辺に配設される。図4および図5では、接触加熱部30の接触端31が、基板7を挟んで液周縁部49の反対側にある下面側周縁部39に接触するように、接触加熱部30が配設されている。接触加熱部30は、基板7の下面側周縁部39を加熱したあと、基板7の厚み部分および塗工液膜8の液周縁部49の順で加熱し、最終的に、液周縁部49を局所的に加熱する。
従来技術ではエッジビードが形成されるのに対して、気化促進部として働く接触加熱部30を備える減圧乾燥装置3では、エッジビードが低減可能であることについて、一仮説に基づいて説明する。
塗布直後の塗工液膜8は、揮発性の溶媒を多く含有するので、塗工液膜8の流動性が高いのに対して、減圧乾燥が行われた塗工液膜8は、揮発性の溶媒の含有量が少なくなるので、塗工液膜8の流動性が低くなる。
塗布直後の塗工液膜8の液周縁部49では、それ以外の部分(液内周部48)との比較で、基板7との界面が存在する分だけ、表面張力が大きくなるので、液周縁部49での盛り上がりが生じると考えられる。従来技術のように、液周縁部49が盛り上がりを有する状態で塗工液膜8を単に減圧乾燥するだけでは、液周縁部49での盛り上がりを維持した状態で膜厚が全体的に均等に薄くなるため、減圧乾燥後に、エッジビードが生じてしまう。
これに対して、この発明に係る減圧乾燥装置3では、接触加熱部30が液周縁部49を局所的に加熱して、液周縁部49での溶媒の気化を促進する。これにより、液周縁部49において、揮発性の溶媒の含有量が少なくなって、液周縁部49の流動性が低下するので、液周縁部49が保形性を有するようになる。液周縁部49が保形性を有するものの、液周縁部49以外の部分(液内周部48)は、液周縁部49よりも大きな流動性を有する。液周縁部49が盛り上がりを有していても、塗工液膜8を減圧乾燥する過程で、それ以外の部分(液内周部48)での揮発性の溶媒が、保形性を有する液周縁部49に向けて流動することによって、液周縁部49とそれ以外の部分(液内周部48)との間でレベリングが行われる。これにより、液周縁部49とそれ以外の部分(液内周部48)との間で高低差が少なくなり、膜厚均一性の高い塗工膜を基板7上に形成できる。
したがって、上記構成の減圧乾燥装置3によれば、液周縁部49の周辺に配設される接触加熱部(気化促進部)30により、液周縁部49が保形性を有するともに、それ以外の部分(液内周部48)が液周縁部49に向けて流動することによって、液周縁部49においてレベリングが行われるので、膜厚均一性の高い塗工膜を基板7上に形成できる。
〔変形例〕
図8は、変形例に係る減圧乾燥装置3を説明する断面図である。変形例に係る減圧乾燥装置3では、離間加熱部35が気化促進部として用いられている。
図8に示すように、気化促進部として働く離間加熱部35は、液周縁部49および下面側周縁部39に対して離間して上方および下方で対面するように構成されている。すなわち、上方に位置する離間加熱部35は、液周縁部49の周辺に配設され、好ましくは、液周縁部49の直上に配設される。下方に位置する離間加熱部35は、下面側周縁部39および基板7の厚み部分を介して、液周縁部49の周辺に配設され、好ましくは、液周縁部49の直下に配設される。上方に位置する離間加熱部35は、上加熱部22を貫通する複数の離間支持部36によって、蓋21の下面から支持されている。下方に位置する離間加熱部35は、下加熱部12を貫通する複数の離間支持部36によって、ベース11の上面に支持されている。
離間加熱部35は、平面視で矩形形状をしている。離間加熱部35は、例えば、電熱ヒータである。離間加熱部35は、制御部によって制御される。制御部からの加熱指令に応じて上下の離間加熱部35を所定の温度に昇温すると、上下の離間加熱部35は、間隙を介して、液周縁部49および下面側周縁部39を局所的に加熱する。下面側周縁部39への加熱は、基板7の厚み部分を介して、最終的に液周縁部49を局所的に加熱する。
上下の離間加熱部35を備える減圧乾燥装置3は、上下の離間加熱部35によって液周縁部49および下面側周縁部39に対して局所的に離間加熱(非接触加熱)することにより、液周縁部49での溶媒の気化を促進している。これにより、液周縁部49において、揮発性の溶媒の含有量が少なくなって、液周縁部49の流動性が低下するので、液周縁部49が保形性を有するようになる。液周縁部49が保形性を有するものの、液周縁部49以外の部分(液内周部48)は、液周縁部49よりも大きな流動性を有する。液周縁部49が盛り上がりを有していても、塗工液膜8を減圧乾燥する過程で、それ以外の部分(液内周部48)での揮発性の溶媒が、保形性を有する液周縁部49に向けて流動することによって、液周縁部49とそれ以外の部分(液内周部48)との間でレベリングが行われる。これにより、液周縁部49とそれ以外の部分(液内周部48)との間で高低差が少なくなり、膜厚均一性の高い塗工膜を基板7上に形成できる。
したがって、上記構成の減圧乾燥装置3によれば、液周縁部49の周辺に配設される離間加熱部(気化促進部)35により、液周縁部49が保形性を有するともに、それ以外の部分(液内周部48)が液周縁部49に向けて流動することによって、液周縁部49においてレベリングが行われるので、膜厚均一性の高い塗工膜を基板7上に形成できる。さらに、例えば、上下の離間加熱部35により、溶媒の気化を複数の方向から行うことができるので、液周縁部49からの溶媒の気化が促進される。また、非接触での気化促進であるので、接触跡が基板7や液周縁部49に付くことを防止できる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
塗工液膜8の液周縁部49が基板7の縁部の近傍まで延在しているとき、基板7の側方部分(厚み部分)を加熱する側方の離間加熱部35を追加配置することもできる。側方からも離間加熱部35で加熱することにより、液周縁部49からの溶媒の気化が促進される。
離間加熱部35は、例えば、赤外線ハロゲンランプによる放射加熱方式や、熱風を吹き出す熱風ヒータ方式にすることもできる。
下面側周縁部39を接触加熱部30で加熱するとともに、液周縁部49を離間加熱部35で上方から加熱する構成にすることもできる。
液周縁部49からの溶媒の気化を促進する気化促進部は、上述した加熱タイプだけでなく、液周縁部49の周辺を減圧する減圧タイプとすることもできる。減圧タイプの気化促進部は、例えば、排気管18の一部を分岐した分岐排気管を、液周縁部49の周辺に配設した構成にすることもできる。
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
この発明の一態様に係る減圧乾燥装置3は、
溶媒を含む塗工液膜8が塗工された基板7を収容するチャンバ6と、
前記チャンバ6の内部を減圧排気する減圧排気部20と、
前記塗工液膜8からの前記溶媒の気化を促進する気化促進部30,35とを備える減圧乾燥装置3であって、
前記気化促進部30,35を、前記基板7に塗工された前記塗工液膜8の液周縁部49の周辺に配設することを特徴とする。
上記構成によれば、液周縁部49の周辺に配設される気化促進部30,35により、液周縁部49が保形性を有するともに、それ以外の部分(液内周部48)が液周縁部49に向けて流動することによって、液周縁部49においてレベリングが行われるので、膜厚均一性の高い塗工膜を基板7上に形成できる。
また、一実施形態の減圧乾燥装置3では、
前記気化促進部30,35が、前記チャンバ6の内部よりも高温に加熱された加熱部である。
上記実施形態によれば、液周縁部49に含まれる溶媒が、気化することを促進できる。
また、一実施形態の減圧乾燥装置3では、
前記加熱部が、前記液周縁部49に対応して前記基板7の下面に位置する下面側周縁部39に接触する接触加熱部30である。
上記実施形態によれば、簡単な構成で、液周縁部49を下面側から加熱できる。
また、一実施形態の減圧乾燥装置3では、
前記気化促進部35を、前記液周縁部49に対して離間して配設する。
上記実施形態によれば、非接触での気化促進であるので、接触跡が基板7や液周縁部49に付くことを防止でき、溶媒の気化を複数の方向から行うことができるので、液周縁部49からの溶媒の気化が促進される。
また、一実施形態の減圧乾燥装置3では、
前記チャンバ6の内部を常温よりも高温に加熱するチャンバ加熱部12,22を、前記チャンバ6の内部に配設する。
上記実施形態によれば、塗工液膜8に含まれる溶媒が気化することを促進できる。
また、一実施形態の減圧乾燥装置3では、
スリット状のノズルから前記塗工液を吐出しながら前記基板7の上を走査する塗工装置2によって、前記塗工液膜8を前記基板7に塗工する。
上記実施形態によれば、フラットパネルディスプレイや半導体の製造に用いられる大型の基板7の上に、フォトレジスト液などからなる塗工液膜8を均一に塗工できる。
1…塗工乾燥装置
2…塗工装置
3…減圧乾燥装置
4…硬化装置
5…搬送ロボット
6…チャンバ
7…基板
8…塗工液膜
10…内部空間
11…ベース
11a…Oリング
11b…Oリング溝
12…下加熱部(チャンバ加熱部)
13…下支持部
14…支持ピン
15…リンク
16…ピン昇降モータ
17…ピン昇降部
18…排気管
18a…排気バルブ
19…復圧部
19a…復圧管
19b…復圧バルブ
20…排気ポンプ(減圧排気部)
21…蓋
22…上加熱部(チャンバ加熱部)
23…上支持部
27…蓋昇降機構
30…接触加熱部(気化促進部)
31…接触端
32…接触加熱用加熱源
35…離間加熱部(気化促進部)
36…離間支持部
39…下面側周縁部
48…液内周部
49…液周縁部

Claims (6)

  1. 溶媒を含む塗工液膜が塗工される上面と、前記塗工液膜の液周縁部の反対側にある下面側周縁部を有する下面とを含む基板を収容するチャンバと、
    前記チャンバの内部を減圧排気する減圧排気部と、
    前記塗工液膜からの前記溶媒の気化を促進する気化促進部とを備える減圧乾燥装置であって、
    前記気化促進部は、前記チャンバの内部よりも高温に加熱される接触加熱部であり、
    前記接触加熱部は、前記下面側周縁部に対向配置される接触端を有し、
    前記接触加熱部の前記接触端が前記下面側周縁部に接触して前記液周縁部を加熱することによって、前記液周縁部からの前記溶媒の気化が促進されることを特徴とする、減圧乾燥装置。
  2. 前記塗工液膜は、平面視で矩形形状であり、
    前記接触加熱部は、平面視で矩形形状であることを特徴とする、請求項1に記載の減圧乾燥装置。
  3. 前記接触端は、先端の尖ったナイフエッジ形状をしていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の減圧乾燥装置。
  4. 前記基板の前記下面を支持する支持ピンと、前記支持ピンを上下に移動させるピン昇降モータとを有するピン昇降部をさらに備え、前記ピン昇降部によって前記基板の前記下面に対する前記支持ピンの離接を制御し、
    前記液周縁部を加熱するとき、前記支持ピンは、前記基板の前記下面から離れていることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の減圧乾燥装置。
  5. 前記接触加熱部は、前記液周縁部の直下に配設されることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の減圧乾燥装置。
  6. 前記チャンバの内部を常温よりも高温に加熱するチャンバ加熱部を、前記チャンバの内部に配設することを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の減圧乾燥装置。
JP2019166447A 2019-09-12 2019-09-12 減圧乾燥装置 Active JP6907280B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019166447A JP6907280B2 (ja) 2019-09-12 2019-09-12 減圧乾燥装置
TW109120269A TWI737353B (zh) 2019-09-12 2020-06-16 減壓乾燥裝置
CN202010939262.XA CN112474205A (zh) 2019-09-12 2020-09-09 减压干燥装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019166447A JP6907280B2 (ja) 2019-09-12 2019-09-12 減圧乾燥装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021042919A JP2021042919A (ja) 2021-03-18
JP6907280B2 true JP6907280B2 (ja) 2021-07-21

Family

ID=74863226

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019166447A Active JP6907280B2 (ja) 2019-09-12 2019-09-12 減圧乾燥装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6907280B2 (ja)
CN (1) CN112474205A (ja)
TW (1) TWI737353B (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69635682T2 (de) * 1995-09-18 2006-10-19 Minnesota Mining And Manufacturing Company, St. Paul Trocknungssystem für ein beschichtetes Substrat
US6695922B2 (en) * 1999-12-15 2004-02-24 Tokyo Electron Limited Film forming unit
US6808566B2 (en) * 2001-09-19 2004-10-26 Tokyo Electron Limited Reduced-pressure drying unit and coating film forming method
JP3806660B2 (ja) * 2002-03-12 2006-08-09 東京エレクトロン株式会社 減圧乾燥装置及び減圧乾燥方法
JP2003338499A (ja) * 2002-05-20 2003-11-28 Tokyo Electron Ltd 膜形成方法及び膜形成装置
JP2007234991A (ja) * 2006-03-02 2007-09-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP5089288B2 (ja) * 2007-01-26 2012-12-05 大日本スクリーン製造株式会社 減圧乾燥装置
KR100912837B1 (ko) * 2008-03-17 2009-08-18 참앤씨(주) 건식식각장치
JP2010182893A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Panasonic Corp 基板処理方法および基板処理装置
JP6945314B2 (ja) * 2017-03-24 2021-10-06 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW202111268A (zh) 2021-03-16
JP2021042919A (ja) 2021-03-18
CN112474205A (zh) 2021-03-12
TWI737353B (zh) 2021-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI342385B (en) Reduced pressure drying apparatus
KR101080487B1 (ko) 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치
US7150628B2 (en) Single-wafer type heat treatment apparatus for semiconductor processing system
JP6872328B2 (ja) 減圧乾燥装置、減圧乾燥システム、減圧乾燥方法
US10274827B2 (en) Substrate treating apparatus and substrate treating method
KR100933610B1 (ko) 감압 건조 장치
JP6907280B2 (ja) 減圧乾燥装置
JP6910798B2 (ja) 減圧乾燥方法および減圧乾燥装置
JP6967637B1 (ja) 縁部平坦化デバイスおよび該デバイスを含む塗工乾燥システム
JP4267809B2 (ja) 基板の処理装置及び処理方法
CN111373510A (zh) 基板处理装置
JP2006059844A (ja) 減圧乾燥装置
JP2007073827A (ja) 減圧乾燥装置
US20170341113A1 (en) Apparatus and method for treating a substrate
JP6535828B1 (ja) 基板処理装置
TWI826757B (zh) 基板處理裝置及基板處理方法
JP2021084064A (ja) 基板処理方法及び基板処理装置
KR20190068121A (ko) 베이크공정용 가열유닛 및 이를 포함하는 베이크장치
TWI786302B (zh) 加熱裝置及加熱方法
CN118218221A (zh) 减压干燥装置
CN117884329A (zh) 减压干燥装置及减压干燥方法
CN118218220A (zh) 减压干燥装置及减压干燥方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6907280

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150