JP6892039B1 - 抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法 - Google Patents

抵抗スポット溶接方法および溶接部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

本通電が2段以上の加圧力ステップを有し、かつ、該本通電における第1加圧力ステップの加圧力:F1および第2加圧力ステップの加圧力:F2について、F1>F2の関係を満足させ、また、本通電における第1加圧力ステップから第2加圧力ステップへの加圧力切替時点Tfを、所定の関係式を満足するように設定する。

Description

本発明は、抵抗スポット溶接方法に関する。本発明は、特に、板厚比の大きな3枚重ね以上の板組みにおいて、外乱の影響によらず、散りを発生させることなく安定して所望のナゲット径を確保することを可能ならしめようとするものである。
一般に、重ね合わせた金属板同士、特には重ね合わせた鋼板同士の接合には、重ね抵抗溶接法の一種である抵抗スポット溶接法が用いられている。
この溶接法は、重ね合わせた2枚以上の鋼板を挟んでその上下から一対の電極で加圧しつつ、上下電極間に高電流の溶接電流を短時間通電して接合する方法である。この溶接法では、高電流の溶接電流を流すことで発生する抵抗発熱を利用して、点状の溶接部を形成する。この点状の溶接部は、ナゲットと呼ばれる。ナゲットは、重ね合わせた鋼板に電流を流した際に鋼板の接触箇所で両鋼板が溶融し、凝固した部分である。このナゲットにより、鋼板同士が点状に接合される。
抵抗スポット溶接部の接合強度は、ナゲット径に左右される。そのため、自動車部品等の高い接合強度を必要とする場合には、特に、所定の径以上のナゲット径を確保することが重要となってくる。
一般に、加圧力および通電時間を一定とした場合には、ナゲット径は、溶接電流の増加にしたがって徐々に増加する。しかし、溶接電流が一定値以上になると、鋼板間に溶融金属が飛散する散りという現象が生じる。さらに、散りの発生は、ナゲット径や継手引張強度にばらつきを生じさせる。その結果、溶接継手部の品質が不安定になる。
また、自動車の部品構造、例えばセンターピラーでは、アウターとインナーとの間にリインフォースメントを挟み込んだ構造が採用されている。この構造では、単純な2枚重ねの金属板をスポット溶接する場合と異なり、3枚以上の金属板を重ね合わせてスポット溶接することが要求される。
さらに、最近では、車体の衝突安全性のさらなる向上要求にともない、リインフォースメントなどの高強度化、厚肉化が進んでいる。そのため、外側に板厚の薄いアウターを配置し、その内側に板厚の厚いインナーおよびリインフォースメントを組み合わせた板組みをスポット溶接することが必要となる場合が多い。
なお、板組みを構成する金属板のうち、板厚が相対的に小さい金属板を薄板、板厚が相対的に大きい金属板を厚板とそれぞれ称する。以下も同様である。
このような板厚比(板組みの全体厚み/板組みを構成する最も薄い金属板の板厚)の大きな3枚重ね以上の板組みにおいて、従来のような、加圧力および溶接電流を一定値とする一般的な抵抗スポット溶接を行った場合には、一番外側(電極チップと接触する側)の薄板と厚板の間に必要なサイズのナゲットが形成されにくい。特に、板厚比が3超、さらには5以上となるような板組みでは、この傾向が強い。
これは、電極チップとの接触によって、一番外側の薄板と厚板の間では温度が上がりにくいことが原因と考えられる。
すなわち、通常、ナゲットは、電極間の中央付近から鋼板の固有抵抗により体積抵抗発熱にて形成される。しかし、電極チップとの接触によって、一番外側の薄板と厚板の間では温度が上がりにくい。そのため、薄板−厚板間でナゲットが成長する前に、電極間中央部近傍、換言すれば、厚板−厚板間でナゲットが大きく成長する。その結果、電極による加圧では溶融金属を抑えきれずに、散りが発生する。
また、アウターには成形性が求められるため、アウターに使用される薄板は軟鋼となることが多い。一方、インナーおよびリインフォースメントは強度補強部材であるため、これらに使用される厚板は、高張力鋼板となることが多い。このような薄板と厚板を組み合わせた板組みでは、発熱する位置が、固有抵抗の高い高張力鋼板(厚板)側に偏る。加えて、使用される金属板がめっき鋼板となると、低温で溶融しためっき層によって鋼板間の通電経路が拡大し、電流密度が減少する。そのため、薄板−厚板間ではさらにナゲットが形成されにくくなる。
このような板厚比の大きい3枚重ね以上の板組みに適用される抵抗スポット溶接方法として、例えば、特許文献1には、
「複数の鋼板を重ね合わせて抵抗スポット溶接する、継手強度に優れた高強度鋼板のスポット溶接方法であって、
前記複数の鋼板は、
引張強さが共に780MPa以上、1850MPa以下である2枚の鋼板であって、板厚比={鋼板の板厚の総和}/{薄い側の鋼板の板厚(同厚の場合は1枚当たりの板厚)}が2以上、5以下の範囲となる2枚の鋼板である、
あるいは、引張強さが共に780MPa以上、1850MPa以下である3枚の鋼板、又は、引張強さが共に780MPa以上、1850MPa以下である2枚の鋼板とその外側の引張強さが780MPa未満である1枚の鋼板であって、板厚比={鋼板の板厚の総和}/{薄い側の鋼板の板厚(同厚の場合は1枚当たりの板厚)}が3以上、6以下の範囲となる3枚の鋼板であり、
前記スポット溶接は、加圧力P1(kN)、溶接電流I1(kA)の前通電である第1通電工程と、加圧力P2(kN)、溶接電流I2(kA)の本通電である第2通電工程とからなり、
前記加圧力P1、P2を、前記複数の鋼板の平均板厚をt(mm)とするとき、下記(2)式、(3)式で表される範囲とし、
0.5≦P2≦3.0t(1/3) ・・・(2)
1.0×P2<P1≦2.0×P2 ・・・(3)
前記溶接電流I1を、前記溶接電流I2の30%以上、90%以下の範囲とし、
前記第1通電工程が終了した後、0.1(s)以内に前記第2通電工程を開始することを特徴とする継手強度に優れた高強度鋼板のスポット溶接方法。」
が提案されている。
国際公開2014/045431号
ところで、溶接に際して外乱が存在する場合、例えば、溶接する点の近くにすでに溶接した点(既溶接点)がある場合や、被溶接材の表面凹凸が大きく溶接する点の近くに被溶接材の接触点が存在するなどの場合には、溶接時に既溶接点や接触点に電流が分流する。このような状態では、所定の条件で通電しても、電極直下の溶接したい位置における電流密度は低下するため、必要な径のナゲットが得られなくなる。
また、表面凹凸や部材の形状などにより溶接する点の周囲が強く拘束されている場合には、鋼板間の板隙が大きくなる。これにより、鋼板同士の接触径が狭まり、やはり必要な径のナゲットが得られなかったり、散りが発生しやすくなることもある。
特許文献1の技術は、被溶接材となる鋼板間に隙間が存在する場合に、第1ステップの加圧力を第2ステップの加圧力よりも大きくして、通電初期の第1ステップで鋼板間に十分な接触面積を確保しようとする技術である。
しかし、自動車の製造工程などの実作業においては、次々と流れてくる被処理材を連続的に溶接する。外乱の状態は、施工条件や被処理材の寸法誤差などによって、溶接位置や被処理材ごとに変動する。そのため、実際に溶接を開始する時点で、当該被処理材の外乱の状態を正確に把握することは困難である。
このため、特許文献1の技術でも、想定以上の外乱が存在する場合には、散りを発生させることなく所望のナゲット径を確保することができないという問題がある。
また、上述したとおり、外乱の状態は、施工条件や被処理材の寸法誤差などによって、溶接位置や被処理材ごとに変動する。そのため、仮に、溶接前に被処理材の外乱の状態を把握できたとしても、外乱の状態ごとに当該外乱の状態を加味した最適な溶接条件を設定する必要があり、作業効率やコストといった点での問題が大きい。
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたものであって、特には、板厚比の大きな3枚重ね以上の板組みにおいて、外乱の影響によらず、散りの発生なしに、安定して所望のナゲット径を得ることができる抵抗スポット溶接方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記の抵抗スポット溶接方法により、重ね合わせた複数枚の金属板を接合する、溶接部材の製造方法を提供することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の目的を達成すべく、鋭意検討を重ねたところ、以下の知見を得た。
(1)ナゲットを形成する本通電を2段以上の加圧力ステップに分割し、第1加圧力ステップの加圧力を第2加圧力ステップの加圧力よりも大きくする場合、外乱の状態によらず、所望とする通電経路が確保されているか否か、ひいては、所望とする発熱形態が得られるか否かは、本通電の通電開始から一定時間が経過するまでの電極間抵抗の時間積分値から判断することができる。
(2)また、この電極間抵抗の時間積分値に応じて、第1加圧力ステップの加圧力から第2加圧力ステップの加圧力に切り替えるタイミングを設定することによって、外乱の影響を有効に緩和することができる。
(3)その結果、自動車の製造などの実作業において次々と流れてくる被処理材を連続的に溶接する(溶接位置や被処理材ごとに外乱の状態が変動する)場合であっても、外乱の状態の変動に有効に対応して、散りの発生なしに、所望のナゲット径を安定的に確保することが可能になる。
本発明は、上記の知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.複数枚の金属板を重ね合わせた被溶接材を、一対の電極によって挟み、加圧しながら通電して接合する抵抗スポット溶接方法であって、
本通電が2段以上の加圧力ステップを有し、かつ、該本通電における第1加圧力ステップの加圧力:F1および第2加圧力ステップの加圧力:F2が、F1>F2の関係を満足し、
また、上記本通電における第1加圧力ステップから第2加圧力ステップへの加圧力切替時点Tfを、次式(1)〜(3)を満足するように設定する、抵抗スポット溶接方法。
・TA≦0.8×T0の場合
TA≦Tf<T0 ・・・(1)
・0.8×T0<TA≦T0、または、0.9×R0≦RA≦R0の場合
0.9×T0<Tf<1.1×T0 ・・・(2)
・RA<0.9×R0の場合
T0<Tf≦T0+2×(R0-RA)/R0×Tm ・・・(3)
ここで、
T0:第1加圧力ステップから第2加圧力ステップへの基準加圧力切替時点
Tm:本通電の合計通電時間
RA:本通電の通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値
R0:被溶接材に外乱がない場合に本通電と同じ条件で通電を行ったときに得られる、通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値
TA:本通電における電極間抵抗の時間積分値が、R0に到達する時間
である。
2.前記基準加圧力切替時点T0が次式を満足する、前記1に記載の抵抗スポット溶接方法。
0.1×Tm≦T0≦0.8×Tm
3.前記本通電を行う本溶接工程と、該本溶接工程に先立つテスト溶接工程とをそなえ、
前記テスト溶接工程の本通電では、定電流制御により通電して適正なナゲットを形成する場合の電極間の電気特性から算出される、単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および単位体積当たりの累積発熱量を記憶させ、
さらに、前記本溶接工程の本通電では、前記テスト溶接の本通電における単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および単位体積当たりの累積発熱量を目標値に設定し、該目標値に従って通電量を制御する、前記1または2に記載の抵抗スポット溶接方法。
4.前記1〜3のいずれかに記載の抵抗スポット溶接方法により、重ね合わせた複数枚の金属板を接合する、溶接部材の製造方法。
本発明によれば、板厚比の大きな3枚重ね以上の板組みであっても、外乱の影響によらず、散りの発生なしに、安定して所望のナゲット径を得ることができる。
また、本発明によれば、自動車の製造などの実作業において次々と流れてくる被処理材を連続的に溶接する(溶接位置や被処理材ごとに外乱の状態が変動する)場合であっても、外乱の状態の変動に有効に対応して所望のナゲット径を安定的に確保することが可能となる。その結果、作業効率や歩留まりの向上という点でも極めて有利となる。
本発明の一実施形態に係る抵抗スポット溶接方法において、(1)式を満足する場合(TA≦0.8×T0の場合)の本通電における加圧力と時間、および、本通電における電極間抵抗の時間積分値と時間の関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る抵抗スポット溶接方法において、(2)式を満足する場合(0.8×T0<TA≦T0、または、0.9×R0≦RA≦R0の場合)の本通電における加圧力と時間、および、本通電における電極間抵抗の時間積分値と時間の関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る抵抗スポット溶接方法において、(3)式を満足する場合(RA<0.9×R0の場合)の本通電における加圧力と時間、および、本通電における電極間抵抗の時間積分値と時間の関係を示す図である。 外乱のない状態で溶接を行う場合の例を模式的に示す図である。 板隙のある板組みに対して溶接を行う場合の例を模式的に示す図である。 既溶接点のある板組みに対して溶接を行う場合の例を模式的に示す図である。
本発明を、以下の実施形態に基づき説明する。
本発明の一実施形態は、複数枚の金属板を重ね合わせた被溶接材を、一対の電極によって挟み、加圧しながら通電して接合する抵抗スポット溶接方法であって、
本通電が2段以上の加圧力ステップを有し、かつ、該本通電における第1加圧力ステップの加圧力:F1および第2加圧力ステップの加圧力:F2が、F1>F2の関係を満足し、
また、上記本通電における第1加圧力ステップから第2加圧力ステップへの加圧力切替時点Tf(以下、加圧力切替時点Tfともいう)を、所定の関係を満足するように設定する、というものである。
なお、加圧力切替時点Tf(および後述する基準加圧力切替時点T0)は、加圧力の切替動作を開始する時点とする。
また、加圧力切替時点Tf(および後述する基準加圧力切替時点T0)は、本通電の通電開始時点を起点として(本通電の通電開始時点からの経過時間により)表すものとする(なお、後述するTA(本通電における電極間抵抗の時間積分値が、R0に到達する時間)なども同様である。)。
また、本発明の一実施形態に係る抵抗スポット溶接方法は、特に、外乱によらず、散りの発生なく必要なサイズのナゲットを薄板−厚板間に得ることが困難であった板厚比(板組みの全体厚み/板組みを構成する最も薄い金属板の板厚)が3超、さらには5以上の板組みに用いて好適である。勿論、2枚重ねの板組みにも有効に用いることができる。
なお、薄板とは、板組みに用いられる鋼板のうち、板厚が相対的に小さい金属板を意味し、厚板とは、板厚が相対的に大きい金属板を意味する。なお、薄板の板厚は、最も板厚の大きい金属板(厚板)の3/4以下の板厚となる。
さらに、本発明の一実施形態に係る抵抗スポット溶接方法で使用可能な溶接装置としては、上下一対の電極を備え、溶接中に加圧力および溶接電流をそれぞれ任意に制御可能であればよく、形式(定置式、ロボットガン等)、電極形状等はとくに限定されない。
以下、本発明の一実施形態に係る抵抗スポット溶接方法について、説明する。
(A)本通電(後述するテスト溶接工程における本通電と区別するため、本溶接(工程)における本通電ともいう。なお、単に「本通電」という場合には、テスト溶接工程における本通電ではなく、本溶接工程における本通電を意味するものとする。ここで、「本通電」はナゲットを形成するための通電を意味する。また、「本溶接工程」とは、対象とする被溶接材を実際に溶接する工程を意味し、後述するテスト溶接工程と区別するために使用する。)
上述したように、板厚比の大きな3枚重ね以上の板組みにおいて、ナゲットを形成する本通電を2段以上の加圧力ステップに分割して、以下の関係、すなわち、第1加圧力ステップの加圧力:F1(以下、単にF1ともいう)を第2加圧力ステップの加圧力(以下、単にF2ともいう)よりも大きくすることによって、より有利に被溶接材となる金属板間の接触径を確保することが可能となる。
F1>F2
好ましくは、F1≧1.1×F2、より好ましくはF1≧1.2×F2、さらに好ましくは、F1≧1.5×F2である。
なお、F1およびF2は、上記の関係を満足させたうえで、被溶接材を構成する金属板の材質や厚さなどに応じて、適宜、設定すればよい。
例えば、板厚比の大きな3枚重ね以上の板組み(例えば、厚板(厚さ:0.8〜3.0mmのいわゆる軟鋼または490〜2000MPa級のZn系めっき鋼板またはめっきなし鋼板)2枚と、薄板(厚さ:0.5〜2.0mmのZn系めっき鋼板またはめっきなし鋼板(軟鋼))1枚とを重ね合せた板組)を使用する場合、F1は2.0〜10.0kN、F2は1.0〜6.0kNとすることが好適である。
また、一般的な2枚重ねの板組みを使用する場合、F1は2.0〜7.0kN、F2は1.0〜5.0kNとすることが好適である。
そして、本発明の一実施形態に係る抵抗スポット溶接方法では、本通電の通電開始から一定時間が経過するまでの電極間抵抗の時間積分値に応じて、F1からF2に切り替えるタイミング、換言すれば、加圧力切替時点Tfを、次式(1)〜(3)を満足するように設定することが極めて重要である。
・TA≦0.8×T0の場合
TA≦Tf<T0 ・・・(1)
・0.8×T0<TA≦T0、または、0.9×R0≦RA≦R0の場合
0.9×T0<Tf<1.1×T0 ・・・(2)
・RA<0.9×R0の場合
T0<Tf≦T0+2×(R0-RA)/R0×Tm ・・・(3)
ここで、
T0:第1加圧力ステップから第2加圧力ステップへの基準加圧力切替時点
Tm:本通電の合計通電時間
RA:本通電の通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値
R0:被溶接材に外乱がない場合に本通電と同じ条件で通電を行ったときに得られる、通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値
TA:本通電における電極間抵抗の時間積分値が、R0に到達する時間
である。
ここで、TA≦0.8×T0の場合、すなわち、RAが、R0と比較して一定量大きくなると予想される場合(図1参照)、例えば、外側にZnめっき鋼板を有する板組みに対し、同じ電極を使用して連続的な溶接(以下、連続打点溶接ともいう)を行う場合、溶接回数が増えるにつれて、電極がZnと合金化し、表面抵抗が増加する。すなわち、連続打点溶接が進むにつれて、各溶接回での電極間抵抗は増加する。しかし、実際には、電極−金属板間の接触面積の増加により、電流密度が低下して、ナゲット径が小さくなり易い状態にある。このような場合には、F1からF2に切り替えるタイミングを早める、具体的には、上掲式(1)を満足するように、加圧力切替時点Tfを設定することが有効である。
一方、RA<0.9×R0の場合、すなわち、RAが、R0と比較して一定量小さい場合(図3参照)、例えば、板隙により金属板が反る(板隙のある状態の板組みを電極で加圧することによって、板隙により金属板が反る)場合、電極−金属板間の接触面積が増加して電極間抵抗は低下する。しかし、金属板間の接触面積は十分には確保されておらず、この状態でF1からF2への切り替えを行うと、散りの発生を招くおそれがある。このような場合には、F1からF2に切り替えるタイミングを遅らせる、具体的には、上掲式(3)を満足するように加圧力切替時点Tfを設定して、散り発生を抑止することが有効である。また、後述する適応制御溶接などで電流が増加する際は、さらに有効となる。
ただし、0.8×T0<TA≦T0、または、0.9×R0≦RA≦R0の場合(図2参照)、すなわち、RAがR0と同程度になる(または予想される)場合には、外乱の影響がそれほど大きくないと考えられるので、上掲式(2)を満足させればよい。
このように、本発明の一実施形態に係る抵抗スポット溶接方法では、本通電の通電開始から一定時間が経過するまでの電極間抵抗の時間積分値などに応じて、加圧力切替時点Tfを、上掲式(1)〜(3)を満足するように設定することが、重要となる。
また、上掲式(1)〜(3)はそれぞれ、次式(1)´〜(3)´とすることがより好ましい。
・TA≦0.8×T0の場合
TA≦Tf≦0.95×T0 ・・・(1)´
・0.8×T0<TA≦T0、または、0.9×R0≦RA≦R0の場合
0.95×T0<Tf<1.05×T0 ・・・(2)´
・RA<0.9×R0の場合
1.05×T0≦Tf≦T0 +2×(R0-RA)/R0×Tm ・・・(3)´
また、被溶接材に外乱がない場合に本通電と同じ条件で通電を行ったときに得られる、通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値R0は、例えば、本通電と同じ板厚、材質の金属板から構成される外乱のない被溶接材を別途用意し、本通電と同じ条件で、当該被溶接材を溶接する予備溶接試験を行って、求めればよい。
なお、後述するテスト溶接を行う場合には、当該テスト溶接の、本通電における通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値を、R0としてもよい。
また、第1加圧力ステップから第2加圧力ステップへの基準加圧力切替時点T0(ms)は、被溶接材を構成する金属板の材質や厚さなどに応じて、適宜、設定すればよいが、本通電の合計通電時間Tm(ms)を用いて、次式を満足するように設定することが好ましい。
0.1×Tm≦T0≦0.8×Tm
というのは、T0 が0.1×Tm未満になると、加圧力の切り替えのタイミングを制御することによる外乱の影響の緩和効果が、十分に得られなくなるおそれがある。一方、T0が0.8×Tm超になる場合にも、やはり加圧力の切り替えのタイミングを制御することによる外乱の影響の緩和効果が、十分に得られなくなるおそれがある。そのため、T0は、0.1×Tm以上、0.8×Tm以下の範囲で設定することが好ましい。
T0は、より好ましくは0.2×Tm以上、さらに好ましくは0.3×Tm以上である。また、T0は、より好ましくは0.75×Tm以下、さらに好ましくは0.7×Tm以下である。
なお、本通電の合計通電時間Tm(ms)は、被溶接材を構成する金属板の材質や厚さなどに応じて、適宜、設定すればよい。
例えば、上記した板厚比の大きな3枚重ね以上の板組みを使用する場合、Tmは120〜1000msとすることが好適である。また、一般的な2枚重ねの板組みを使用する場合、Tmは80〜800msとすることが好適である。
なお、本通電を2段以上の通電ステップに分割して通電ステップ間に通電休止時間を設ける場合、本通電の合計通電時間には、この通電ステップ間の通電休止時間も含むものとする。
さらに、本通電は、定電流制御により行ってもよいし、後述するテスト溶接を行ったのちに、当該テスト溶接で設定した目標値に従って、通電量を制御する適応制御溶接を行ってもよい。
定電流制御の場合、溶接電流は、被溶接材を構成する金属板の材質や厚さなどに応じて、適宜、設定すればよい。また、2段以上の通電ステップに分割して行ってもよく、この通電ステップの間に通電休止時間を設けてもよい。
なお、通電ステップを分割するタイミングは、加圧力を分割するタイミングと同じであっても、異なっていてもよい。また、本通電における第1通電ステップから第2通電ステップへの電流値の切替時点(通電ステップを分割するタイミング)を、本通電における加圧力切替時点の変更に連動させる必要もない。後述する適応制御溶接の場合も同様である。
例えば、一般的な2枚重ねの板組みに対して、1段の通電ステップで溶接を行う場合、電流値は4.0〜12.0kAとすることが好適である。
また、2段以上の通電ステップに分割して溶接を行う場合、第1通電ステップの電流値および通電時間はそれぞれ3.0〜12.0kA、40〜800ms、第2通電ステップの電流値および通電時間はそれぞれ4.0〜14.0kA、20〜400msとすることが好適である。特に、上記した板厚比の大きな3枚重ね以上の板組みに対して溶接を行う場合には、第1通電ステップの電流値<第2通電ステップの電流値の電流値とすることが好適である。また、第1通電ステップと第2通電ステップの間に通電休止時間を設ける場合には、通電休止時間を10〜400msとすることが好ましい。
適応制御溶接の場合、後述するテスト溶接により得た目標値(単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および累積発熱量)を基準として溶接を行い、単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化量が基準である時間変化曲線に沿っている場合には、そのまま溶接を行って溶接を終了する。ただし、単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化量が基準である時間変化曲線から外れた場合には、その外れ量を残りの通電時間内で補償すべく、本溶接での単位体積当たりの累積発熱量が目標値として設定した単位体積当たりの累積発熱量と一致するように通電量を制御する。
さらに、適応制御溶接の場合にも、本通電を2段以上の通電ステップに分割し、通電ステップ毎の適応制御溶接を行ってもよい。
すなわち、本溶接における本通電、および、後述するテスト溶接の本通電を、互いに対応するように2段以上の通電ステップに分割する。
そして、テスト溶接により得た通電ステップ毎の目標値(単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および累積発熱量)を基準として溶接を行う。また、いずれかの通電ステップにおいて、単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化量が基準である時間変化曲線から外れた場合には、その外れ量を当該通電ステップの残りの通電時間内で補償すべく、当該通電ステップでの単位体積当たりの累積発熱量が、テスト溶接の当該通電ステップでの単位体積当たりの累積発熱量と一致するように、通電量を制御する。
なお、発熱量の算出方法については特に制限はないが、特開平11−33743号公報にその一例が開示されており、本発明でもこの方法を採用することができる。この方法による単位体積・単位時間当たりの発熱量qおよび単位体積当たりの累積発熱量Qの算出要領は次のとおりである。
被溶接材の合計厚みをt、被溶接材の電気抵抗率をr、電極間電圧をV、溶接電流をIとし、電極と被溶接材が接触する面積をSとする。この場合、溶接電流は横断面積がSで、厚みtの柱状部分を通過して抵抗発熱を発生させる。この柱状部分における単位体積・単位時間当たりの発熱量qは次式(4)で求められる。
q=(V・I)/(S・t) --- (4)
また、この柱状部分の電気抵抗Rは、次式(5)で求められる。
R=(r・t)/S --- (5)
(5)式をSについて解いてこれを(4)式に代入すると、発熱量qは次式(6)
q=(V・I・R)/(r・t2
=(V2)/(r・t2) --- (6)
となる。
上掲式(6)から明らかなように、単位体積・単位時間当たりの発熱量qは、電極間電圧Vと被溶接物の合計厚みtと被溶接物の電気抵抗率rから算出でき、電極と被溶接物が接触する面積Sによる影響を受けない。なお、(6)式は電極間電圧Vから発熱量を計算しているが、電極間電流Iから発熱量qを計算することもでき、このときにも電極と被溶接物が接触する面積Sを用いる必要がない。そして、単位体積・単位時間当たりの発熱量qを通電期間にわたって累積すれば、溶接に加えられる単位体積当たりの累積発熱量Qが得られる。(6)式から明らかなように、この単位体積当たりの累積発熱量Qもまた電極と被溶接材が接触する面積Sを用いないで算出することができる。
以上、特開平11−33743号公報に記載の方法によって、累積発熱量Qを算出する場合について説明したが、その他の算出式を用いても良いのは言うまでもない。
(B)テスト溶接工程
上記の本溶接の本通電を適応制御溶接により行う場合には、本溶接に先立ち、テスト溶接を行う。そして、該テスト溶接の本通電において、定電流制御により通電して適正なナゲットを形成する場合の電極間の電気特性から算出される、単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および単位体積当たりの累積発熱量を記憶させる。
すなわち、テスト溶接では、本溶接で使用する被溶接材と同じ鋼種、厚みの予備溶接試験を、既溶接点への分流や板隙のない状態で、定電流制御にて種々の条件で行い、テスト溶接における最適条件を見つける。
そして、上記の条件で通電を行い、この通電の際の電極間の電気特性から算出される、単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および単位体積当たりの累積発熱量を、本溶接における目標値として、記憶させる。なお、電極間の電気特性とは、電極間抵抗または電極間電圧を意味する。
また、上述したように、テスト溶接における本通電を2段以上の通電ステップに分割し、本溶接において、通電ステップ毎の適応制御溶接を行ってもよい。
なお、上記した板厚比の大きな3枚重ね以上の板組みに対して溶接を行う場合には、テスト溶接においても、第1通電ステップの電流値<第2通電ステップの電流値とすることが好適である。
(C)その他
ナゲットを形成するための本通電(本溶接および/またはテスト溶接の本通電)の前に、接触径を安定化させるための予通電を行ってもよいし、後熱処理のための後通電を行ってもよい。これらの予通電および後通電は、定電流制御により行っても、アップスロープ状やダウンスロープ状の通電パターンとしてもよい。
また、予通電と本通電の間、および、本通電と後通電の間にそれぞれ通電休止時間を設けてもよい。
また、使用する被溶接材は特に制限はなく、軟鋼から超高張力鋼板までの各種強度を有する鋼板およびめっき鋼板、アルミ合金などの軽金属板の溶接にも適用でき、3枚以上の鋼板を重ねた板組みにも適用できる。
そして、上記した抵抗スポット溶接方法を用いて重ね合わせた複数枚の金属板を接合することで、外乱の状態の変動に有効に対応して所望のナゲット径を安定的に確保しつつ、種々の溶接部材、特には、自動車部品等の溶接部材を製造することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性および効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
表1に示す金属板の板組みについて、図4〜6の状態でそれぞれ、表3および4に示す条件による本溶接(本通電)を行い、溶接継手を作製した。
なお、図5は、金属板間にスペーサ15を挿入し、上下からクランプすることで(図示せず)、種々の厚さの板隙を設けたものである。なお、スペーサ間距離はいずれも60mmとした。
また、図6は、既溶接点16を2点設けたものであり、溶接位置(電極間中心)が既溶接点同士の中間(既溶接点との距離Lがそれぞれ同じ)となるように調整した。なお、既溶接点のナゲット径は、4√t´(mm)(t´:板組みのうち最も薄い金属板の板厚(mm))とした。
なお、No.1-5では、(外側にZnめっき鋼板を有する板組みに対し連続打点溶接を行った際に生じる)電極とZnの合金化状態を模擬するため、別途用意した外側にZnめっき鋼板を有する板組みに対して1000点で抵抗スポット溶接を行った。ついで、当該1000点での抵抗スポット溶接に用いた電極を使用して、本溶接を行った。
また、一部の実施例については、本溶接の前に、図4に示す外乱のない状態で、表2に示す条件によるテスト溶接を行い、テスト溶接の本通電における、単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および単位体積当たりの累積発熱量を記憶させた。また、当該テスト溶接の本通電における通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値を測定し、この測定値をR0とした。
また、定電流制御による通電を行ったものについては、別途、本通電で使用するものと同じ板厚、材質の金属板から構成される外乱のない被溶接材を用意し、本溶接と同じ条件で、当該被溶接材を溶接する予備溶接試験を行って、R0を求めた。
上記のようにして求めたR0を表3に併記する。
また、作製した各溶接継手について、溶接部を切断し、断面をエッチング後、光学顕微鏡により観察し、ナゲット径および散り発生の有無から、以下の3段階で評価した。なお、3枚重ねの板組みの場合は、最も薄い外側の金属板11と、これに隣接する金属板12との間に形成されたナゲットの径(ナゲット径)により、評価を行った。評価結果を表4に併記する。
A:外乱によらず、ナゲット径が4.5√t´(mm)以上(t´:板組みのうち最も薄い金属板の板厚(mm))、かつ散りの発生無し
B:外乱によらず、ナゲット径が4√t´(mm)以上、かつ散りの発生無し(ただし、Aの場合を除く)
F:外乱によっては、ナゲット径が4√t´(mm)未満、および/または、散りの発生あり
Figure 0006892039
Figure 0006892039
Figure 0006892039
Figure 0006892039
発明例ではいずれも、外乱によらず、散りの発生なく、十分な大きさのナゲット径が得られた。
一方、比較例では、外乱によっては、十分なナゲット径が得られなかったり、散りが発生したりした。
11,12,13:金属板
14:電極
15:スペーサ
16:既溶接点

Claims (4)

  1. 複数枚の金属板を重ね合わせた被溶接材を、一対の電極によって挟み、加圧しながら通電して接合する抵抗スポット溶接方法であって、
    本通電が2段以上の加圧力ステップを有し、かつ、該本通電における第1加圧力ステップの加圧力:F1および第2加圧力ステップの加圧力:F2が、F1>F2の関係を満足し、
    また、上記本通電における第1加圧力ステップから第2加圧力ステップへの加圧力切替時点Tfを、次式(1)〜(3)を満足するように設定する、抵抗スポット溶接方法。
    ・TA≦0.8×T0の場合
    TA≦Tf<T0 ・・・(1)
    ・0.8×T0<TA≦T0、または、0.9×R0≦RA≦R0の場合
    0.9×T0<Tf<1.1×T0 ・・・(2)
    ・RA<0.9×R0の場合
    T0<Tf≦T0+2×(R0-RA)/R0×Tm ・・・(3)
    ここで、
    T0:第1加圧力ステップから第2加圧力ステップへの基準加圧力切替時点
    Tm:本通電の合計通電時間
    RA:本通電の通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値
    R0:被溶接材に外乱がない場合に本通電と同じ条件で通電を行ったときに得られる、通電開始から基準加圧力切替時点T0までの電極間抵抗の時間積分値
    TA:本通電における電極間抵抗の時間積分値が、R0に到達する時間
    である。
  2. 前記基準加圧力切替時点T0が次式を満足する、請求項1に記載の抵抗スポット溶接方法。
    0.1×Tm≦T0≦0.8×Tm
  3. 前記本通電を行う本溶接工程と、該本溶接工程に先立つテスト溶接工程とをそなえ、
    前記テスト溶接工程の本通電では、定電流制御により通電して適正なナゲットを形成する場合の電極間の電気特性から算出される、単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および単位体積当たりの累積発熱量を記憶させ、
    さらに、前記本溶接工程の本通電では、前記テスト溶接の本通電における単位体積当たりの瞬時発熱量の時間変化曲線および単位体積当たりの累積発熱量を目標値に設定し、該目標値に従って通電量を制御する、請求項1または2に記載の抵抗スポット溶接方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の抵抗スポット溶接方法により、重ね合わせた複数枚の金属板を接合する、溶接部材の製造方法。
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