JP6886430B2 - 部分放電検出装置および部分放電検出方法 - Google Patents
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Description
この接地線に対して、絶縁劣化による部分放電を、電流測定器(CT)で測定する(例えば、特許文献1等を参照。)。
そこで、混在したノイズを除去するために、AD変換器の前段に、第1ナイキスト周波数帯域のアナログ入力のみを通過させる、ローパスフィルタが設けられる。
そして、部分放電の信号は、1MHz〜数百MHzの広帯域にわたって発生する可能性があるため、特定のナイキスト周波数帯域を検出するだけでは、検出する帯域が狭くなり、発生した部分放電を検出できないことが有り得る。
また、本発明の上記の目的およびその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかにする。
これにより、広帯域にわたって発生する部分放電を検出することができ、また、比較的安価な部品によって、部分放電の検出を実現することが可能である。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
まず、本発明の第1の実施の形態を説明する。
この第1の実施の形態における、部分放電検出装置を用いた部分放電検出システムの一形態の概略構成図を、図1に示す。
部分放電検出装置1000は、電流測定器(CT)40と、ロゴスキーコイル20にそれぞれ接続されている。また、部分放電検出装置100は、外部ネットワーク50を介して、上位計測装置60とデータのやりとりを行うように構成されている。
このように、電力ケーブル30と中間接続箱10に対して、ロゴスキーコイル20と電流測定器40と部分放電検出装置1000を設けて、部分放電検出装置1000と上位計測装置60がデータのやりとりを行うように、部分放電検出システムを構成する。
部分放電検出装置1000には、電流測定器40とロゴスキーコイル20からそれぞれ出力されたアナログ信号が入力される。電流測定器40から出力されるアナログ信号は、部分放電のアナログ信号である。
低速AD変換器1110は、電力ケーブル30に流れる交流波形のアナログ信号をデジタル信号に変換する第1の変換器に相当するものであり、低周波アナログ入力回路1100に入力された、交流波形のアナログ信号をデジタル化する。低速AD変換器1110においてデジタル化された、交流波形のデジタル信号は、部分放電検出のデジタル信号処理部1300に入力される。
高周波アナログ入力回路1200は、電流測定器40から出力された、部分放電の電流のアナログ信号が入力される。
高速AD変換器1210は、部分放電の電流のアナログ信号をデジタル信号に変換する第2の変換器に相当するものであり、高周波アナログ入力回路1200に入力された、部分放電の電流のアナログ信号をデジタル化する。高速AD変換器1210においてデジタル化された、部分放電のデジタル信号は、部分放電検出のデジタル信号処理部1300に入力される。
部分放電検出のデジタル信号処理部1300は、デジタル化した交流波形の位相毎に部分放電のデジタル信号を処理する。即ち、低速AD変換器1110においてデジタル化された交流波形のデジタル信号から交流波形の位相を求め、求めた交流波形の位相を用いて、高速AD変換器1210においてデジタル化された部分放電のデジタル信号を処理する。
通信部1400は、部分放電の検出結果を、外部ネットワーク50に出力する。
そして、上位計測装置60は、外部ネットワーク50を介して、図1に示す部分放電検出装置1000を含む複数個の部分放電検出装置の検出結果を、総合的に監視する。
このようにベースバンド・サンプリング方式とアンダー・サンプリング方式を併用するので、広帯域のアナログ信号を高速AD変換器1210に入力させる。
図2に示すように、折り返しノイズフィルタの特性1201は、第1〜第n(nは2以上の整数)までの複数のナイキスト領域にまたがる、広範囲の周波数通過特性を有する。これにより、広帯域な部分放電パルスのアナログ入力に対するデジタル化を実施することができる。
そして、部分放電の信号の検知したい周波数帯域に応じて、ナイキスト領域の数nがこの好適な程度となるように、サンプリング周波数Fsを選定すればよい。
これに対して、本実施の形態では、部分放電の有無を調べればよいので、部分放電の有無を検出できるデータであれば十分であり、詳細を後述するように、デジタルデータを全て利用することはない。従って、本実施の形態では、折り返しノイズの除去は不要になる。このように折り返しノイズが許容されるので、複数のナイキスト周波数帯域nに亘る信号を高速AD変換器1210に入力しても問題を生じない。
図3に示すように、交流波形1310の特定の位相間隔の1つの区間において、デジタル化した信号から、部分放電のその区間の電荷量として、部分放電パルス信号1320の総和を、もしくは、部分放電パルス信号1320の最大値1330を、求める。そして、特定の位相間隔の全ての区間において、同様に、各区間の電荷量として、部分放電パルス信号1320の総和もしくは最大値1330を求める。
特定の位相間隔は、50Hzまたは60Hzの交流波形の1周期360°を、所定数で分割する。例えば、1周期360°を96区間に分割して、1つの区間を3.75°位相間隔とする。なお、図3では、図示の都合により、便宜的に、交流波形の1周期を20区間に分割しているが、図3の20区間に限定されるものではない。
また、交流波形1310としては、低速AD変換器1110において交流波形のアナログ信号からデジタル化された、交流波形のデジタル信号を用いる。そして、交流波形のデジタル信号から交流波形の位相を求めて、求めた交流波形の位相を用いて、図3に示したように、特定の位相間隔に分割する。
そして、部分放電検出のデジタル信号処理部1300における信号処理によって、求めた部分放電の電荷量のデータを間引く。
例えば、前述した1周期360°を96区間に分割して電荷量を求めて、交流波形の所定周期を10周期とした場合には、96×10=960個の部分放電の電荷量のデータから、部分放電の電荷量の最大値のみ、即ち、1個のデータのみに間引く。
上述したように位相間隔の全区間の所定周期数のデジタルデータを1つの最大値の電荷量に間引いても、間引いた後の最大値の電荷量が部分放電の有無に応じて変化するので、最大値の電荷量に部分放電の有無が反映される。従って、最大値の電荷量によって、部分放電の有無を検出することができる。
上位計測装置60において、最大値の電荷量の推移を監視することにより、電力ケーブル30の絶縁劣化の兆候を監視することができる。また、既設の電力ケーブル30の劣化の状態を調べて、寿命を予測することができる。
そして、上位計測装置60において、受信した現在の部分放電の最大の電荷量のデータと、過去に受信した部分放電の最大の電荷量のデータとの比較を、継続的に行うようにすれば、多数の電力ケーブル30全体の劣化の進行状況を随時把握することができる。
図4のフローチャートでは、まず、ステップS1において、交流波形の特定の位相間隔の区間毎の電流の最大値または総和を全ての区間で求め、これを各区間の電荷量とする。
次に、ステップS2において、交流波形の所定周期数毎に、区間の電荷量の最大値を抽出する。これにより、(1周期の区間数×周期数)個のデータが1個のデータに間引かれる。
次に、ステップS3において、抽出した電荷量の最大値のデータを、上位計測装置60に送信する。
このようにして、抽出により間引いたデータが上位計測装置60に送信されるので、上位計測装置60に送るデータの量を減らすことができる。
データを間引いて、送るデータの量を減らすことにより、部分放電検出装置1000の高速AD変換器1210のコストや消費電力を低減することができる。これにより、部分放電検出装置1000の常時設置を実現することが可能になる。
ハードウェアで構成する場合には、部分放電検出装置1000内に設けられた集積回路等で構成する。
コンピュータソフトウェアで構成する場合には、アナログ入力回路、AD変換器、部分放電検出のデジタル信号処理部のそれぞれの機能を実現するプログラムを使用して、マイクロコンピュータ等のプロセッサがプログラムを解釈して、実行するように構成する。
また、一部をハードウェアで構成して、残りをコンピュータソフトウェアで構成することも可能である。
コンピュータソフトウェアで構成した場合には、計算結果等を記憶するメモリが必要になり、ソフトウェアの起動やメモリの動作のための電力も必要となる。
これに対して、ハードウェアで構成した場合には、ソフトウェアの起動やメモリの動作のための電力は不要であるため、コンピュータソフトウェアで構成した場合と比較して、部分放電検出装置1000の動作に必要な電力を少なくすることができる。これにより、多数の電力ケーブル30全体に対して、より多くの部分放電検出装置1000を設置することが可能になる。
これにより、複数のナイキスト周波数領域という広帯域のアナログ信号をデジタル信号に変換するので、広帯域にわたって発生する部分放電を検出することができる。
さらに、部分放電検出のデジタル信号処理部1300が、全区間の交流波形の所定の周期数毎における部分放電の電荷量の最大値を抽出する。これにより、(区間数×所定の周期数)の個数の電荷量の信号が、最大値の電荷量の1個の信号に間引かれて、信号の量が低減される。
これにより、複数のナイキスト周波数領域という広範囲の周波数領域の信号を取り扱っていても、処理の後の信号の量が少なくなる。信号の量が少なくなるので、信号を記憶するための構成(メモリ等)の簡略化、通信部1400から外部ネットワーク50に送信する際のオーバーフローの防止、部分放電検出装置1000の消費電力の低減、等を実現することが可能になる。
また、低速AD変換器1110においてデジタル変換された、交流波形のデジタル信号から交流波形の位相を求め、この交流波形の位相を用いて所定位相間隔の区間に分割して、部分放電の信号の低減を行っている。交流波形の位相を用いていることにより、広範囲の周波数領域の信号から、容易に信号の量を低減することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態の構成において、部分放電の電荷量を求める過程と、電荷量の信号の量を低減する過程について、各過程を行うための構成と各過程の詳細を、より具体的に設定している。
また、第2の実施の形態では、特定の位相間隔の各区間の部分放電の電荷量として、各区間の部分放電パルス信号1320の最大値を採用している。
なお、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と共通する構成は、同一の符号を使用して、共通する構成の説明は、簡略化または省略する。
そして、第2の実施の形態では、図1に示した部分放電検出装置1000の部分放電検出のデジタル信号処理部1300において、上述した各過程を行うための具体的な構成を設ける。
この例では、1区間(位相3.75°)の経過時間が、交流波形50Hzの場合に、約208μsである。そして、高速AD変換器1210のサンプリング周波数を200MHzとすると、サンプリングの間隔が5nsとなるので、1区間のデータ取得回数は、208μs/5ns=41600回となる。
図5に示す部分放電検出のデジタル信号処理部1300は、位相0検出部1301、周期カウンタ1302、高速ADデータ入力回数カウンタ1303、位相カウンタ1304、部分放電情報テーブル1305、大小判定部1306、の各部を有する。
位相0検出部1301は、低速AD変換器1110からの交流波形サンプルデータから、交流波形の位相0(位相0°)を検出する。
周期カウンタ1302は、位相0検出部1301からの信号を用いて、交流波形の周期をカウントする。
高速ADデータ入力回数カウンタ1303は、部分放電のデータの入力回数をカウントする。
位相カウンタ1304は、位相0検出部1301からの信号によってリセットされた後に、高速ADデータ入力回数カウンタ1303からの信号を用いて、交流波形の位相をカウントする。
部分放電情報テーブル1305は、詳細を後述するように、部分放電のデータに関する情報を記憶し保存する。
大小判定部1306は、高速AD変換器1210からの部分放電のサンプルデータと、部分放電情報テーブル1305内のリードデータとを比較して、これらのデータの大小を判定する。
ハードウェアで構成する場合には、集積回路等で構成する。
コンピュータソフトウェアで構成する場合には、各部1301〜1306のそれぞれの機能を実現するプログラムを使用して、マイクロコンピュータ等のプロセッサがプログラムを解釈して、実行するように構成する。
また、一部をハードウェアで構成して、残りをコンピュータソフトウェアで構成することも可能である。
図6は、交流波形の位相のカウントと部分放電の検出に関するフローチャートを示す。図7は、部分放電情報テーブルのクリアと部分放電情報の通信部への送信に関するフローチャートを示す。図8は、交流波形の位相のカウントと部分放電の検出の具体的な方法を説明する図を示す。図9は、部分放電情報テーブルのクリアと部分放電情報の送信のタイミングを説明するタイムチャートを示す。
交流波形の位相のカウントと、部分放電の検出は、図6のフローチャートに示すように実行される。
このとき、図8において、交流波形1310が左端のゼロクロス点となっている。
このとき、図8において、位相カウンタ1304へ初期化のパルスが入力され、位相カウンタ1304の値が「0」になる。
部分放電情報テーブル1305は、図8の右下の図に示すように、位相の3.75°毎の区間(96個の区間)の位相と、その位相の区間の交流波形10周期分の検出最大値(10周期分の部分放電の電荷量の最大値)とから構成されている。そして、位相カウンタ1304の位相(0,3.75,7.5,・・・,356.25)の値を参照アドレスとして、部分放電情報テーブル1305から、その位相の区間の交流波形10周期分の検出最大値(リードデータ)を取得する。
部分放電の入力値(電荷量)は、図8に示すように、高速AD変換器1210の200MHzのサンプリング間隔(5ns)でサンプリングされた、部分放電パルス信号1320となっている。
そして、最大値(テーブル1305の検出最大値)<入力値の場合には、ステップS15に進み、最大値(テーブル1305の検出最大値)≧入力値の場合には、ステップS16に進む。
そして、41600回入力値を取得した場合には、ステップS17に進む。41600回入力値を取得していない場合には、ステップS12に戻る。
このとき、図8においては、位相カウンタ1304が、次の位相の区間に移る。例えば位相3.75の区間から位相7.5の区間に移る。そして、次の位相の区間について、部分放電の入力値の取得、および、入力値と部分放電情報テーブル1305の検出最大値の比較が、実行される。
部分放電情報テーブルのクリアと、部分放電情報の通信部への送信は、図7のフローチャートに示すように、実行される。
このとき、周期カウンタ1302は、図9に示すように、値「0」に初期化される。
位相0°を検出した場合には、ステップS24に進み、位相0°を検出していない場合には、ステップS23の前に戻る。
10周期目である場合には、ステップS25に進み、10周期目ではない場合には、ステップS26に進む。
このとき、図9では、周期カウンタ1302の値が10周期目に当たる「9」であり、その後に周期カウンタ1302が初期化されることにより、周期カウンタ1302の値が1周期目に当たる「0」に戻る。
また、通信部1400に送信した部分放電情報テーブル1305の全データを、周期カウンタ1302を初期化し、部分放電情報テーブル1305をクリアする前に、さらに通信部1400から上位測定装置60へ送信する。
そして、周期カウンタ1302を初期化する際に、部分放電情報テーブル1305のクリアも実行する。
このとき、図9では、周期カウンタ1302の値が、0から1、1から2、2から3といったように、1つ増えて、交流波形の次の周期に移行する。
上位計測装置60は、部分放電検出装置1000の通信部1400から受信した部分放電情報テーブル1305のデータを、過去に受信した部分放電情報テーブルを参照して、比較を行う。そして、通信部1400から受信した、現在の部分放電情報テーブル1305のデータが、参照した過去に受信した部分放電情報テーブルのデータと比較して、部分放電の検出最大値の増加が大きい、と判定した場合には、絶縁劣化の兆候があることを警告する。
なお、上位計測装置60が参照する、過去に受信した部分放電情報テーブルの受信した時期は、ユーザーの設定により、1日前、1ヶ月前、1年前、等々、任意に選べるようにすることが好ましい。
また、部分放電の検出最大値の増加が大きい、と判定する基準としては、例えば、検出最大値が2倍以上になる等、所定の基準を選定する。
上位計測装置60での電力ケーブルの絶縁劣化の有無の判定に関するフローチャートを、図10に示す。
そして、ステップS33において、過去と比較して部分放電検出最大値の増加が大きい、と判定した場合には、ステップS34に進み、「絶縁劣化の兆候有り」の警告を出力する。
一方、過去と比較して部分放電検出最大値の増加が大きくない、と判定した場合には、ステップS35に進み、「絶縁劣化の兆候無し」として、警告は行わない。
このように、部分放電検出のデジタル信号処理部1300が、高速AD変換器1210においてデジタル変換された、部分放電の電流の信号の量を低減する処理を行っているので、広範囲の周波数領域の信号を取り扱っていても処理の後の信号の量が少なくなる。従って、信号を記憶するための構成(メモリ等)の簡略化、通信部1400から外部ネットワークに送信する際のオーバーフローの防止、部分放電検出装置1000の消費電力の低減、等を実現することが可能になる。
また、低速AD変換器1110においてデジタル変換された、交流波形のデジタル信号から交流波形の位相を求め、この交流波形の位相を用いて所定位相間隔の区間に分割して、部分放電の信号の低減を行っている。交流波形の位相を用いていることにより、広範囲の周波数領域の信号から、容易に信号の量を低減することができる。
交流波形の特定の位相間隔の分割の数や、電荷量の最大値を抽出する交流波形の周期の数は、この例に限定されず、その他の数としても良い。
そして、これら2つの数を、パラメータとして、任意に設定を変更することができるように、制御するコンピュータプログラム等で構成してもよい。
また、電荷量の最大値を抽出する交流波形の周期の数は、例えば、部分放電を検出するナイキスト周波数領域の範囲に合わせて、第1ナイキスト領域のみの場合に1周期として、第1〜第nナイキスト領域を確認する場合に(n×2)周期としてもよい。
上述した各実施の形態では、図3や図8に示した部分放電パルス信号1320から、部分放電の電荷量を求める過程を、交流波形1310の特定の位相間隔の全区間(例えば、96分割の全区間)について行っていた。
従って、実際の部分放電の発生頻度に対応して、部分放電の電荷量を求める過程を行う区間を選定することになる。
部分放電の発生頻度は、50Hzまたは60Hzの交流波形のゼロクロス(電流量の符号が変わるゼロ点、位相が0°,180°,360°の点)近傍が高く、部分放電はゼロクロスの前後に分布する。そこで、例えば、前述した96分割した96個の区間のうち、ゼロクロスの前後の部分放電の発生頻度が高い方の所定個数(例えば、50個や70個)の区間を選定して、選定した区間について部分放電の電荷量を求めればよい。
部分放電のデジタル信号に対して、信号の量を低減する処理の方法は、上述した実施の形態と変形例の方法に限定されず、その他の方法を採用することもできる。その他の方法を採用する場合でも、交流波形のデジタル信号から交流波形の位相を求め、求めた交流波形の位相を用いて、部分放電のデジタル信号に対して、信号の量を低減する処理を行う。これにより、部分放電のデジタル信号を交流波形の位相と対応させることができるので、特定の位相であるゼロクロス近傍に発生しやすい部分放電をより確実に検出しつつ、部分放電のデジタル信号の量を低減することが可能になる。
Claims (5)
- 電力ケーブルにおける部分放電を検出する部分放電検出装置であって、
前記電力ケーブルに流れる交流波形のアナログ信号をデジタル信号に変換する、第1の変換器と、
部分放電の電流のアナログ信号をデジタル信号に変換する、第2の変換器と、
前記第2の変換器によって変換された前記部分放電の電流のデジタル信号の処理を行う信号処理部と、を備え、
前記第2の変換器は、複数のナイキスト周波数領域のアナログ信号に対して、デジタル信号への変換を行い、
前記信号処理部は、前記第1の変換器で変換された前記交流波形のデジタル信号から、前記交流波形の位相を求め、求めた前記交流波形の位相を用いて、前記第2の変換器で変換された前記部分放電の電流のデジタル信号に対して、信号の量を低減する処理を行う 部分放電検出装置。 - 前記信号処理部において処理を行った信号を外部ネットワークに出力する、通信部をさらに備えた、請求項1に記載の部分放電検出装置。
- 前記信号処理部は、前記交流波形の1周期を所定の位相間隔に分割して、前記所定の位相間隔の全ての区間もしくは一部の区間について、部分放電の電荷量として前記部分放電の電流の最大値または総和を求め、前記全ての区間もしくは前記一部の区間の前記交流波形の所定の周期数毎における前記部分放電の電荷量の最大値を抽出することにより、信号の量を低減する処理を行う、請求項1に記載の部分放電検出装置。
- 電力ケーブルにおける部分放電を検出する部分放電検出方法であって、
前記電力ケーブルに流れる交流波形のアナログ信号をデジタル信号に変換し、
複数のナイキスト周波数領域の前記部分放電の電流のアナログ信号に対して、デジタル信号への変換を行い、
前記交流波形のデジタル信号から前記交流波形の位相を求め、求めた前記交流波形の位相を用いて、前記部分放電の電流のデジタル信号に対して、信号の量を低減する処理を行う
部分放電検出方法。 - 前記交流波形の1周期を所定の位相間隔に分割して、前記所定の位相間隔の全ての区間もしくは一部の区間について、部分放電の電荷量として前記部分放電の電流の最大値または総和を求め、前記全ての区間もしくは前記一部の区間の前記交流波形の所定の周期数毎における前記部分放電の電荷量の最大値を抽出することにより、信号の量を低減する処理を行う、請求項4に記載の部分放電検出方法。
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