JP4106253B2 - 部分放電検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転中の電力機器から部分放電センサにより測定した信号に基づいて部分放電信号を検出する部分放電検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1、2に開示されているように、従来から用いられている部分放電検出装置は、電力機器が発する信号(例えば接地線に流れる電流)を部分放電センサを用いて測定し、その信号をアナログ−ディジタル変換して得たディジタルデータを直ちにデータ処理装置において処理し、その処理結果をその場で表示装置に表示させるようになっている。そして、作業者は、この表示を見て部分放電の発生あるいは電力機器の絶縁劣化状態を判断している。
【0003】
この場合、部分放電センサからの信号をアナログ−ディジタル変換して得られたディジタルデータには、部分放電信号以外にバックグラウンドノイズが含まれているため、ディジタルフィルタなどにより不要なノイズ成分を除去することが必要となる。従来の部分放電検出装置では、信号測定、アナログ−ディジタル変換、バックグラウンドノイズの除去がリアルタイムで行われているため、多くの計算時間を要するディジタルフィルタに替えて、例えば特許文献3に開示されているような計算時間の短い簡易的な雑音除去方法が用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−151575号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平8−264331号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2000−2741号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
部分放電センサからの信号に含まれる部分放電信号およびノイズの信号特性(例えば周波数帯域)は一定ではなく、電力機器の種類や当該電力機器の設置環境などに依存して異なる。このため、各電力機器に取り付けた部分放電センサから得た上記信号に対し、同一のデータ処理方法例えば固定化されたカットオフ周波数を持つフィルタを適用しても、必ずしも部分放電信号を分離、検出できるとは限らない。
【0008】
部分放電信号を検出できなかった場合、作業者は異なるデータ処理条件を設定して再度データ処理を行うことになる。しかし、従来の部分放電検出装置では、信号測定、データ処理および部分放電検出のための解析を一連の作業として行うようになっているため、再度データ処理を行おうとするともう一度信号測定作業から繰り返さなければならないという不都合があった。
【0009】
また、ディジタルフィルタは優れたノイズ除去性能を有しているが、繰り返し演算回数が多く計算時間が長くなるため、アナログ−ディジタル変換したデータをリアルタイムで処理しなければならない従来の部分放電検出装置では採用し辛いという問題もあった。
【0010】
さらに、部分放電センサからの信号に含まれるノイズは部分放電信号と酷似している場合が多く、表示装置の表示を見て部分放電信号とノイズとを識別するには熟練作業者の判断が必要であった。しかし、上述したように従来の部分放電検出装置では、信号測定、データ処理および部分放電検出のための解析を一連の作業として行うようになっているため、上記識別能力のある熟練作業者が電力機器の設置場所まで赴かなければならなかった。
【0011】
こうした中、近年の半導体技術の進歩に伴ってA/D変換器の変換性能も飛躍的に向上し、現在では100MHzサンプリングでアナログ−ディジタル変換可能なものも利用できる状況となっている。部分放電信号の帯域は十数MHz以上あるため、より精度よく部分放電信号を検出するには上記100MHz程度のサンプリング性能を持つA/D変換器を採用することが望ましい。また、部分放電を検出するには、基本的に電力機器の印加電圧の1周期分以上に亘って信号測定することが必要である。
【0012】
そうなると、アナログ−ディジタル変換して得られるディジタルデータの量は膨大となり、その膨大なディジタルデータに対しリアルタイムで上記フィルタ処理をはじめとする部分放電信号の分離、検出処理を実行することは一層困難なものとなる。
【0013】
本発明はこうした事情に鑑みてなされたもので、その目的は、より多くの測定データを処理することができ、作業者が電力機器における部分放電の発生状況の確認作業を容易に且つ精度良く行うことができる部分放電検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1、2に記載した部分放電検出装置は、運転中の電力機器から部分放電信号を含んだ信号を測定する部分放電センサと当該部分放電センサが測定した信号をアナログ−ディジタル変換するA/D変換装置とからなる信号測定手段と、前記A/D変換装置を制御するA/D変換装置制御手段と、前記A/D変換装置により変換されたディジタルデータを蓄積するデータ蓄積手段と、このデータ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータに対し前記部分放電信号の抽出処理を行うデータ処理手段と、このデータ処理手段により処理されたデータを表示するデータ表示手段とを備えて構成されている。
【0015】
この構成によれば、部分放電センサにより測定された信号は、A/D変換装置によりアナログ−ディジタル変換され、その変換後のディジタルデータは、ファイルなどの形式を伴ってデータ蓄積手段に蓄積される。すなわち、このディジタルデータの蓄積は、例えばメモリへの極短時間の一時的な蓄積とは異なり、データ処理が完了するまでの間保持し得るような態様での蓄積である。
【0016】
そして、データ処理手段は、この蓄積されたディジタルデータに対して部分放電信号の抽出処理を行うので、データ処理条件を変えて複数回に亘りデータ処理を試みる場合であっても、再度信号測定を行う必要がなく、作業者が電力機器における部分放電の発生状況の確認作業を容易に行うことができる。特に、部分放電検出技術にあっては、部分放電信号とノイズの信号特性が電力機器の種類や当該電力機器の設置環境などに依存して異なるため、ディジタルフィルタのカットオフ周波数などのデータ処理条件を最適化する作業が必要であり、蓄積データに対し何度も繰り返しデータ処理を施すことのできる本装置は好適となる。
【0017】
また、従来の装置とは異なり、信号測定とデータ処理とを一連の作業として行う必要がないため、データ処理時間による制限がない。このため、高速サンプリング可能なA/D変換装置を用いて測定したより多くのディジタルデータを処理することができるとともに、演算量は多いものの優れたノイズ除去性能を有するディジタルフィルタを使用することができる。その結果、従来よりも精度良く部分放電信号を検出することが可能となる。
【0019】
請求項1に記載した手段によれば、データ処理手段は、蓄積されているディジタルデータに対してカットオフ周波数を順次変更しながらフィルタをかけ、バックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数が最多となるカットオフ周波数を決定し、その決定したカットオフ周波数を持つフィルタをかけた後のフィルタ通過後データを得る。そして、フィルタ通過後データの中で比較的大きい強度を持つ複数のパルス状信号に対してその周波数スペクトルを計算して平均し、当該平均周波数スペクトルの中で信号強度が最大の周波数を得ることによって、パルス状信号が最も顕著に現れる周波数帯域を探索し、前記蓄積されているディジタルデータに対して前記周波数帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタを施してパルス状信号を抽出する。
【0020】
この構成によれば、データ処理手段が、自らパルス状信号が最も顕著に現れる周波数帯域を探索するので、電力機器の種類や当該電力機器の設置環境などに応じて部分放電信号およびノイズの信号特性が異なっても、部分放電信号とバックグラウンドノイズとを容易に分離することができる。
【0021】
請求項2に記載した手段によれば、データ処理手段は、蓄積されているディジタルデータに対して離散ウェーブレット変換をかけ、その得られた各レベルでの高周波域信号においてバックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数が最多となるレベルを検出し、そのレベルに基づいてパルス状信号が最も顕著に現れる周波数帯域を探索し、前記蓄積されているディジタルデータに対して前記周波数帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタを施してパルス状信号を抽出する。
【0022】
この構成によっても、データ処理手段が、自らパルス状信号が最も顕著に現れる周波数帯域を探索するので、電力機器の種類や当該電力機器の設置環境などに応じて部分放電信号およびノイズの信号特性が異なっても、部分放電信号とバックグラウンドノイズとを容易に分離することができる。
【0023】
請求項3に記載した手段によれば、ディジタルデータと信号変換条件情報と環境情報とが同一ファイルとなっているので、ディジタルデータとその付随情報との対応関係が不明となることがなく、ファイル管理が容易になる。また、ウェーブ(WAVE)形式ファイルを用いることにより、放電音を測定するセンサで測定した部分放電信号、部分放電センサで測定した部分放電信号またはこれらの信号を処理した後の部分放電信号を音として確認することが可能となる。
請求項4に記載した手段によれば、データ表示手段は、データ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータあるいはデータ処理手段により処理されたデータを、電圧位相−測定時刻−信号強度を軸とした3次元表示を行う。
【0024】
この構成によれば、作業者は、3次元表示の表示パターンから、部分放電信号(パルス状信号)あるいはパルス状ノイズの発生位相や信号強度の時間推移を視覚的に捉えることができるので、部分放電信号とパルス状ノイズの識別が容易になり部分放電の検出精度が向上する。
【0025】
請求項5に記載した手段によれば、データ表示手段は、データ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータあるいはデータ処理手段により処理されたデータを、電圧位相−測定時刻を軸として信号強度により色を変えて表示する。
【0026】
この構成によれば、作業者は、色についての表示パターンから、部分放電信号(パルス状信号)あるいはパルス状ノイズの発生位相や信号強度の時間推移を視覚的に捉えることができるので、部分放電信号とパルス状ノイズの識別が容易になり部分放電の検出精度が向上する。
【0027】
請求項6に記載した手段によれば、A/D変換装置制御手段、データ蓄積手段、データ処理手段、データ表示手段のすべてあるいは一部が通信手段を介してLANやインターネットなどにより互いに接続されているので、例えば信号測定手段とA/D変換装置制御手段とを電力機器の傍らに設置し、データ蓄積手段、データ処理手段およびデータ表示手段を監視室あるいは遠方の事務所などに設置することができるので、作業者が電力機器の設置場所まで赴くことなくデータ処理や解析を行うことができ、作業性の一層の向上が図られる。
【0028】
請求項7に記載した手段によれば、データ表示手段に汎用のブラウザを用いるので新規にデータ表示手段を開発する必要がない。また、請求項6記載の手段とともに用いれば既存のインターネット環境を利用でき、部分放電現象の遠隔監視システムを構築できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をモールド変圧器の部分放電検出について適用した第1の実施形態について図1ないし図10を参照しながら説明する。
図1は、部分放電検出装置の全体構成を示すブロック図である。この図1において、電力機器であるモールド変圧器1の接地線2には、当該接地線2に流れる電流を検出するための例えば高周波CTからなる部分放電センサ3が設けられている。この部分放電センサ3は、A/D変換装置4とともに信号測定装置5(信号測定手段に相当)を構成している。
【0030】
A/D変換装置4は、高速(100MHz)サンプリングが可能なA/D変換器6とメモリ7とから構成されており、部分放電センサ3が検出したアナログデータである電流検出信号をディジタルデータに変換してメモリ7に書き込むようになっている。この信号測定装置5の近くにはパソコン8が設置されており、このパソコン8は以下に述べる構成を備えている。なお、図1においてパソコン8の内部に記載された「モジュール」とはソフトウェアの実行モジュールを示している。
【0031】
データ蓄積手段であるデータ蓄積装置10は、ハードディスク、光−磁気ディスク、コンパクトディスク、ディジタルビデオディスクなどのディスク11とそのディスクドライブ装置12とから構成されており、上記A/D変換装置4のメモリ7に一旦記憶されたディジタルデータをウェーブ(WAVE)形式のディジタルデータファイル9として蓄積するものである。
【0032】
A/D変換装置制御手段であるA/D変換装置制御モジュール13は、A/D変換装置4に対して電流検出のサンプリング周波数、変換タイミング、変換するデータ数などの信号変換条件を指示したり、メモリ7に記憶されているディジタルデータの送信要求をしてA/D変換装置4を制御するソフトウェア実行モジュールである。A/D変換装置4から送信されてきたディジタルデータは、上記データ蓄積装置10にディジタルデータファイル9として蓄積される。
【0033】
データ処理手段であるデータ処理モジュール14は、ディスク11に蓄積されたディジタルデータファイル9を用いて後述するディジタルフィルタ処理または離散ウェーブレット変換処理をはじめとする種々のデータ処理を行うソフトウェア実行モジュールで、その処理結果をデータ表示装置15に出力するようになっている。
【0034】
データ表示手段であるデータ表示装置15は、CRTやカラー液晶ディスプレイ装置からなる表示装置16と、データ処理モジュール14から入力した処理結果を表示装置16に表示するためのデータ表示モジュール17とから構成されている。
【0035】
図2は、ディスク11に蓄積されるディジタルデータファイル9の構造を示している。このファイル形式は「WINDOWS(ウインドーズ)」(登録商標)の標準フォーマットであるウェーブ(WAVE)形式である。ウェーブ形式ファイルは、チャンクと称する論理的なデータの塊で構成されている。
【0036】
本実施形態の部分放電検出装置においては、ディジタルデータファイル9の内部に、サンプリング周波数やデータビット数などのデータフォーマットを記述するフォーマットチャンク18、信号測定日時や場所、温度などの測定環境情報を記述する環境情報チャンク19、A/D変換装置4を制御する制御情報を記述するA/D変換情報チャンク20、およびA/D変換装置4で変換された測定信号のディジタルデータを記述するデータチャンク21が用意される。ここで、フォーマットチャンク18とA/D変換情報チャンク20が、本発明でいう信号変換条件情報を構成している。
【0037】
次に、具体的な部分放電の検出方法について図3ないし図10も参照しながら説明する。
パソコン8内部のA/D変換装置制御モジュール13が実行されると、パソコン8はA/D変換装置4に対してA/D変換タイミングであるゲート信号を出力し、モールド変圧器1の印加電圧の所定周期分例えば64周期分のデータを測定する。
【0038】
A/D変換器6は、1つの電流検出信号を例えば2バイトのディジタルデータに変換しそれをメモリ7に書き込む。A/D変換装置4のサンプリング周波数が100MHz、モールド変圧器1の印加電圧の周波数が50Hzとすれば、1周期分のディジタルデータを記憶するために必要となるメモリ7の容量は4Mバイトとなる。
【0039】
メモリ7の記憶容量は限られているので、A/D変換装置4は、上記ゲート信号に従って最初の1周期分のデータを測定しそれをパソコン8のデータ蓄積装置10に送った後、次の1周期分のデータを測定しそれを再びパソコン8のデータ蓄積装置10に送る。このデータの測定処理と送信処理が64回繰り返される。これら64周期分のディジタルデータは、上述したように測定環境情報と制御情報とともにディジタルデータファイル9としてディスクドライブ装置12を通してディスク11に書き込まれる。
【0040】
部分放電信号は一般的にパルス状信号となることが知られている。そこで、パソコン8においてデータ処理モジュール14は、ディスク11に蓄積されているディジタルデータファイル9を用いてディジタルフィルタ処理あるいは離散ウェーブレット変換処理を行い、ディジタルデータに変換された検出信号からパルス状信号(部分放電信号)とバックグラウンドノイズとを分離する。
【0041】
図3は、データ処理モジュール14がディジタルフィルタ処理を行う場合において、パルス状信号が顕著に現れる周波数帯域すなわちバンドパスフィルタのカットオフ周波数を探索するためのアルゴリズムを示している。まず、ステップS1において、ディジタルデータファイル9のデータに対し、部分放電センサ3の有する周波数帯域の下限周波数(例えば100kHz)であるf0と当該周波数f0よりもΔfだけ高い周波数(f0+Δf)とをカットオフ周波数とするバンドパスフィルタをかけてデータD0を得る。
【0042】
バンド幅Δfは、例えば数MHz程度に設定される。これは、パルス状信号は実際には減衰振動波形でありその周波数は幅を持っているため、バンド幅Δfをあまり狭く設定するとパルス状信号自体を通過させることができなくなるからである。図4は、モールド変圧器1に印加される電圧の位相を横軸、信号強度を縦軸として、このデータD0をプロットしたものである。
【0043】
ステップS2では、データD0においてバックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数をカウントし、そのカウント値N0を保持する。
【0044】
ステップS3では、上記ステップS1における高域側のカットオフ周波数である(f0+Δf)をf1として、ディジタルデータファイル9のデータに対し、当該周波数f1と周波数(f1+Δf)とをカットオフ周波数とするバンドパスフィルタをかけてデータD1を得る。ステップS4では、ステップS2と同様にして、データD1においてバックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数をカウントし、そのカウント値N1を保持する。
【0045】
以降、データ処理モジュール14は、カットオフ周波数を順次更新しながら、上記ステップS3とS4と同様の処理を繰り返し実行する。そして、最終的にステップS5では、ステップS5の直前のステップにおける高域側のカットオフ周波数である(fn-1 +Δf)をfnとして、ディジタルデータファイル9のデータに対し、当該周波数fnと周波数(fn+Δf)とをカットオフ周波数とするバンドパスフィルタをかけてデータDnを得る。ただし、このときの高域側のカットオフ周波数(fn+Δf)は、部分放電センサ3の有する周波数帯域の上限周波数(例えば30MHz)を超えるものとする。ステップS6では、データDnにおいてバックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数をカウントし、そのカウント値Nnを保持する。
【0046】
データ処理モジュール14は、続くステップS7において、上記ステップS2、S4、…、S6で得られたパルス状信号数N0、N1、…、Nnの中の最大値Nxを検索し、その最大値Nxを得たときのカットオフ周波数であるfxと(fx+Δf)を得る。そして、ステップS8では、ディジタルデータファイル9のデータに対し、当該周波数fxと周波数(fx+Δf)とをカットオフ周波数とするバンドパスフィルタをかけてデータDxを得る。図5は、電圧位相を横軸、信号強度を縦軸として上記データDxをプロットしたものである。
【0047】
ステップS9では、データDxにおいてバックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号のうち比較的信号強度の大きいパルス状信号22、23、24、25を抽出し、それぞれパワスペクトルを計算してそれらの平均値を算出する。この場合、パルス状信号の誤抽出を防止するため、バックグラウンドノイズの強度よりも所定値以上大きい強度を持つパルス状信号だけを抽出する。図6は、パルス状信号22、23、24、25についてのパワスペクトルを平均した結果を示している。
【0048】
ステップS10では、パワが最大となる周波数fmを検出し、この周波数fmをパルス状信号が最も顕著となる周波数帯域の中心周波数とする。データ処理モジュール14は、ディジタルデータファイル9のデータに対し、以上の探索処理により得られた中心周波数fmを持つバンドパスフィルタを施して、パルス状信号とバックグラウンドノイズとを分離する。
【0049】
以上はディジタルフィルタ処理を用いる場合であるが、これとは別に離散ウェーブレット変換処理を行うことによってもパルス状信号とバックグラウンドノイズとを分離することができる。離散ウェーブレット変換は、信号s(x)を低周波成分a1(x)と高周波成分d1(x)とに分解し、その低周波成分a1(x)をさらに低周波成分a2(x)と高周波成分d2(x)とに分解するというように、低周波成分と高周波成分との分解を順次繰り返す変換処理手法である。
【0050】
この場合、任意の低周波成分ai(x)は、(1)式に示すように次レベルの低周波成分ai+1 (x)と高周波成分di+1 (x)との和として表される。
ai(x)=ai+1 (x)+di+1 (x) …(1)
【0051】
信号s(x)に対してこのような分解を繰り返すと、図7に示すような階層構造が得られる。このとき、信号s(x)のサンプリング周波数をFsとすれば、各階層(レベル)でのサンプリング周波数Fisは次の(2)式のように表される。
Fis=Fs/2i …(2)
【0052】
図8は、ディジタルデータファイル9のデータに対し、上記離散ウェーブレット変換を適用した結果を示している。横軸は1周期分の時間(規格値)であり、縦軸は信号強度を示している。データ処理モジュール14は、各レベルの高周波成分であるd1(x)からd5(x)までの信号に対して、それぞれバックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数をカウントし、その数が最多となるレベルを検索する。図8においては、レベル5の高周波成分d5(x)について、バックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数が最多となり、パルス状信号が分離されている。
【0053】
このときのサンプリング周波数Fsは100MHzであるので、レベル5の高周波成分d5(x)は(2)式から3.125MHzでサンプリングした信号を示している。サンプリング定理によれば、分離されたパルス状信号の周波数帯域はおよそ1.5MHz以下であることが分かる。
【0054】
以上の処理により分離されたパルス状の部分放電信号は、データ表示モジュール17によって作業者に認識し易い表示形式に変換されて、表示装置16に表示される。図9は、バンドパスフィルタを用いて分離したパルス状信号の画面表示を示している。この表示は、電圧位相−測定時刻−信号強度を軸とした3次元表示である。電圧位相の軸は、モールド変圧器1の印加電圧の位相0°から360°までを示しており、測定時刻の軸は、64周期分の経過時刻を等間隔に示している。部分放電信号は、電圧位相においてある一定位相、例えば電圧レベルがゼロクロスする位相付近で継続的に発生することが知られている。3次元表示により各位相における信号強度の時間的変化が非常に認識し易くなっており、図9においては位相P1、P2、P3付近で部分放電が発生していることが容易に判定できる。
【0055】
一方、図10は、図9と同じデータについて、電圧位相と測定時刻を軸として信号強度を色の変化として表した画面表示を示している。図10は、図面作成上の制約により、信号強度の大きいパルス状信号を黒色で示した白黒の2値表示となっているが、実際の表示装置16には信号強度に応じた色で表示され非常に認識し易くなっている。この図10においても位相P1、P2、P3付近で部分放電が発生していることが容易に判定できる。なお、色の種類に替えて色の濃淡を変えて表示しても良い。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば部分放電センサ3により測定した信号は、A/D変換装置4によりアナログ−ディジタル変換され、その変換後のディジタルデータは、ディジタルデータファイル9としてパソコン8のデータ蓄積装置10に蓄積される。そして、データ処理モジュール14は、その蓄積されたディジタルデータファイル9を用いてデータ処理を行うので、一度信号測定をすれば、データ処理条件を変えて複数回に亘りデータ処理を試みる場合であっても再度信号測定を行う必要がなく、作業者がモールド変圧器1における部分放電の発生状況の確認作業を容易に行うことができる。
【0057】
また、信号測定とデータ処理とを一連の作業として行う必要がないため、データ処理時間による制限がない。このため、高速サンプリング可能なA/D変換装置4を用いて測定した膨大なディジタルデータを処理することができるとともに、演算量は多いものの優れたノイズ除去性能を有するディジタルフィルタを使用することができる。その結果、従来よりも精度良く部分放電信号を検出することが可能となる。
【0058】
測定信号のディジタルデータ、データフォーマット、測定環境情報およびA/D変換装置4の制御情報が一つのウェーブ形式ファイルとして蓄積されるので、全体のファイルサイズを小さくでるとともに、ディジタルデータとその付随情報との対応関係が明確となり、作業者はファイル管理を容易且つ正確に行うことができる。また、ウェーブ形式ファイルを用いることにより、放電音を測定するセンサ(例えばマイクロフォン)で測定した部分放電信号、部分放電センサで測定した部分放電信号またはこれらの信号を処理した後の部分放電信号を音として確認することができるので、部分放電の発生を判定するのに有効となる。
【0059】
パソコン8のデータ処理モジュール14は、蓄積されているディジタルデータに対してカットオフ周波数を順次変更した結果に基づいて当該バンドパスフィルタのカットオフ周波数を決定し、バンドパスフィルタ通過後のデータの中で比較的大きい強度を持つ複数のパルス状信号に対して計算したパワスペクトルの平均結果に基づいて、パルス状信号が最も顕著に現れる周波数帯域を探索する。これにより、電力機器の種類や当該電力機器の設置環境などに応じて部分放電信号およびノイズの信号特性が異なっても、部分放電信号とバックグラウンドノイズとを容易に分離することができる。
【0060】
また、データ処理モジュール14は、蓄積されているディジタルデータに対して離散ウェーブレット変換をかけて得られる各レベルでの高周波成分に基づいてパルス状信号が最も顕著に現れる周波数帯域を探索することも可能である。これにより、上述同様に部分放電信号とバックグラウンドノイズとを容易に分離することができる。
【0061】
データ表示装置15は、蓄積されているディジタルデータにデータ処理を施して得られるデータを、電圧位相−測定時刻−信号強度を軸とした3次元表示するので、部分放電信号あるいはパルス状ノイズの発生位相や信号強度の時間推移を視覚的に捉えることができ、部分放電信号とノイズの識別が容易になり部分放電の検出精度が向上する。
【0062】
また、データ表示装置15は、蓄積されているディジタルデータにデータ処理を施して得られるデータを、電圧位相−測定時刻を軸として信号強度により色を変えて表示することも可能であるため、上述同様に部分放電信号あるいはパルス状ノイズの発生位相や信号強度の時間推移を視覚的に捉えることができ、部分放電の検出精度が向上する。
【0063】
図11ないし図17は、それぞれ本発明の第2ないし第8の実施形態を示す部分放電検出装置の全体構成図である。これら各実施形態の部分放電検出装置は、上述した第1の実施形態と同様のデータ処理を行うが、構成要素の設置形態あるいは接続形態を異にしている。
【0064】
図11に示す第2の実施形態に係る部分放電装置は、A/D変換装置制御モジュール13、データ蓄積装置10、データ処理モジュール14、データ表示装置15をそれぞれ異なるパソコン26、27、28、29に配置し、各パソコン間を通信装置30(通信手段)を介してLAN31により相互接続した構成となっている。LAN31に替えて、携帯電話、PHS、インターネットなどの通信装置を用いても良い。
【0065】
この構成において、A/D変換装置4内のメモリ7に記憶されたディジタルデータは、パソコン26、通信装置30およびLAN31を経由してパソコン27内のデータ蓄積装置10に送信され、ディジタルデータファイル9としてディスク11に蓄積される。パソコン28内のデータ処理モジュール14は、ディスク11に蓄積されたディジタルデータファイル9をLAN31および通信装置30を経由して入力し、ディジタルフィルタなどのデータ処理を行い、その結果をパソコン28内に設けられたデータ蓄積装置32にデータ処理結果ファイルの形式で保持する。パソコン29のデータ表示装置15には汎用のブラウザが用いられており、このデータ表示装置15は、データ処理結果ファイルをLAN31および通信装置30を経由して入力し表示する。
【0066】
また、上記データ処理結果ファイルをパソコン28からパソコン27内のデータ蓄積装置10に送信してディスク11内に蓄積しておき、パソコン29内のデータ表示装置15は、その蓄積されたデータ処理結果ファイルをディスク11から取り込んで表示するように構成しても良い。さらに、データ処理モジュール14が処理した結果を直接パソコン29内のデータ表示装置15に送っても良い。
【0067】
本実施形態によれば、信号測定装置5とA/D変換装置制御モジュール13を備えたパソコン26のみを被検出機器であるモールド変圧器1の近傍に設置し、データ蓄積装置10、データ処理モジュール14、データ表示装置15を備えたパソコン27、28、29を監視室あるいは遠方の事務所などに設置することができるので、作業者が電力機器の設置場所まで赴くことなくデータ処理や解析を行うことができ、作業性の向上が図られる。また、データ表示装置15に汎用のブラウザを用いるので、既存のインターネット環境を利用して容易に部分放電現象の遠隔監視システムを構築できる。
【0068】
図12に示す第3の実施形態に係る部分放電装置は、上記第2の実施形態に係る部分放電装置に対し、A/D変換装置制御モジュール13とデータ蓄積装置10とを一つのパソコン33に配置した点が異なっている。
【0069】
図13に示す第4の実施形態に係る部分放電装置は、上記第3の実施形態に係る部分放電装置に対し、さらにデータ処理モジュール14とデータ表示装置15とを一つのパソコン34に配置した構成となっている。
【0070】
図14に示す第5の実施形態に係る部分放電装置は、上記第2の実施形態に係る部分放電装置に対し、データ蓄積装置10とデータ処理モジュール14とを一つのパソコン35に配置した点が異なっている。
【0071】
図15に示す第6の実施形態に係る部分放電装置は、上記第2の実施形態に係る部分放電装置に対し、データ処理モジュール14とデータ表示装置15とを一つのパソコン34に配置した点が異なっている。これら、第3ないし第6の実施形態によっても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0072】
図16に示す第7の実施形態に係る部分放電装置は、上記第2の実施形態に係る部分放電装置に対し、データ蓄積装置10とデータ処理モジュール14とデータ表示装置15とを一つのパソコン36に配置した点が異なっている。この構成によれば、部分放電センサ3からの信号測定に必要となるA/D変換装置制御モジュール13を備えたパソコン26だけを、信号測定装置5とともに被検出機器であるモールド変圧器1の近傍に設置し、その他の手段を備えたパソコン36を監視センターなどに設置することができる。
【0073】
例えばパソコン26と36とをインターネットを介して接続すれば、パソコン36を設置した監視センターにおいて、モールド変圧器1の近傍に設置されたパソコン26から常時または所定時間ごとに送られてくるディジタルデータを受信して、熟練した監視員が部分放電の発生を監視することができる。
【0074】
図17に示す第8の実施形態に係る部分放電装置は、上記第2の実施形態に係る部分放電装置に対し、A/D変換装置制御モジュール13とデータ蓄積装置10とデータ処理モジュール14とを一つのパソコン37に配置した点が異なっている。この構成によれば、LAN31またはインターネットに接続されたパソコン29があれば、データ表示モジュール17をインストールするだけで、データ処理された部分放電データを表示することができるので、作業者(監視者)は様々な場所からデータの確認をすることができる。
【0075】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
データ蓄積手段として、信号測定装置5にメモリーカードの書き込み装置を備え、パソコン8、27、33、35、36、37にメモリーカードの読み込み装置と書き込み装置を備えても良い。
また、図9に示す3次元表示において、パルス状信号の信号強度に応じて当該パルス状信号の表示色に濃淡や変化を付けても良い。
【0076】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の部分放電検出装置は、部分放電センサが測定した信号をアナログ−ディジタル変換して得られるディジタルデータをデータ蓄積手段に蓄積し、その蓄積されたディジタルデータに対し部分放電信号の抽出処理を行うので、データ処理条件を変えて複数回に亘りデータ処理を試みる場合であっても、再度信号測定を行う必要がなく、作業者が電力機器における部分放電の発生状況の確認作業を容易に行うことができる。また、信号測定とデータ処理とを一連の作業として行う必要がないため、データ処理時間による制限がなく、ディジタルフィルタなどの優れたノイズ除去性能を有する処理を施すことができ、精度良く部分放電信号を検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す部分放電検出装置の全体構成図
【図2】ディジタルデータファイルの構造を示す図
【図3】バンドパスフィルタのカットオフ周波数を探索するためのアルゴリズムを示す図
【図4】電流検出信号の信号強度を示す図
【図5】バンドパスフィルタを通過した後の信号強度を示す図
【図6】パルス状信号の平均化したパワスペクトルを示す図
【図7】離散ウェーブレット変換の結果得られる階層構造を示す図
【図8】離散ウェーブレット変換における各レベルの信号強度を示す図
【図9】分離したパルス状信号の画面表示を示す図
【図10】図9相当図
【図11】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図12】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図13】本発明の第4の実施形態を示す図1相当図
【図14】本発明の第5の実施形態を示す図1相当図
【図15】本発明の第6の実施形態を示す図1相当図
【図16】本発明の第7の実施形態を示す図1相当図
【図17】本発明の第8の実施形態を示す図1相当図
【符号の説明】
1はモールド変圧器(電力機器)、3は部分放電センサ、4はA/D変換装置、5は信号測定装置(信号測定手段)、10はデータ蓄積装置(データ蓄積手段)、13はA/D変換装置制御モジュール(A/D変換装置制御手段)、14はデータ処理モジュール(データ処理手段)、15はデータ表示装置(データ表示手段)、30は通信装置(通信手段)である。
Claims (7)
- 運転中の電力機器から部分放電信号を含んだ信号を測定する部分放電センサと当該部分放電センサが測定した信号をアナログ−ディジタル変換するA/D変換装置とからなる信号測定手段と、
前記A/D変換装置を制御するA/D変換装置制御手段と、
前記A/D変換装置により変換されたディジタルデータを蓄積するデータ蓄積手段と、
このデータ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータに対し前記部分放電信号の抽出処理を行うデータ処理手段と、
このデータ処理手段により処理されたデータを表示するデータ表示手段とを備え、
前記データ処理手段は、前記データ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータに対してカットオフ周波数を順次変更しながらフィルタをかけ、バックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数が最多となるカットオフ周波数を決定し、前記蓄積されているディジタルデータに対してその決定したカットオフ周波数を持つフィルタをかけた後のフィルタ通過後データを得た後、当該フィルタ通過後データの中で比較的大きい強度を持つ複数のパルス状信号に対してその周波数スペクトルを計算して平均し、当該平均周波数スペクトルの中で信号強度が最大の周波数を得ることによって、前記ディジタルデータにおいてパルス状信号が最も顕著に現れる周波数帯域を探索し、前記蓄積されているディジタルデータに対して前記周波数帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタを施してパルス状信号を抽出するように構成されていることを特徴とする部分放電検出装置。 - 運転中の電力機器から部分放電信号を含んだ信号を測定する部分放電センサと当該部分放電センサが測定した信号をアナログ−ディジタル変換するA/D変換装置とからなる信号測定手段と、
前記A/D変換装置を制御するA/D変換装置制御手段と、
前記A/D変換装置により変換されたディジタルデータを蓄積するデータ蓄積手段と、
このデータ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータに対し前記部分放電信号の抽出処理を行うデータ処理手段と、
このデータ処理手段により処理されたデータを表示するデータ表示手段とを備え、
前記データ処理手段は、前記データ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータに対して離散ウェーブレット変換をかけ、その得られた各レベルでの高周波域信号においてバックグラウンドノイズの信号強度よりも大きい強度を持つパルス状信号の数が最多となるレベルを検出し、そのレベルに基づいて前記ディジタルデータにおいてパルス状信号が最も顕著に現れる周波数帯域を探索し、前記蓄積されているディジタルデータに対して前記周波数帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタを施してパルス状信号を抽出するように構成されていることを特徴とする部分放電検出装置。 - 前記データ蓄積手段は、前記A/D変換装置により変換されたディジタルデータと、前記A/D変換装置がアナログ−ディジタル変換する時に用いた信号変換条件情報と、前記信号測定手段による信号測定日、測定場所などの環境情報をウェーブ(WAVE)形式ファイルとして蓄積することを特徴とする請求項1または2記載の部分放電検出装置。
- 前記データ表示手段は、前記データ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータあるいは前記データ処理手段により処理されたデータについて、電圧位相−測定時刻−信号強度を軸とした3次元表示を行うように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の部分放電検出装置。
- 前記データ表示手段は、前記データ蓄積手段に蓄積されているディジタルデータあるいは前記データ処理手段により処理されたデータについて、電圧位相−測定時刻を軸として信号強度により色を変えて表示するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の部分放電検出装置。
- 前記A/D変換装置制御手段、データ蓄積手段、データ処理手段およびデータ表示手段のすべてあるいは一部が通信手段を介して互いに接続されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の部分放電検出装置。
- 前記データ表示手段に汎用のブラウザを用いることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の部分放電検出装置。
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