JP6880729B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP6880729B2
JP6880729B2 JP2016255200A JP2016255200A JP6880729B2 JP 6880729 B2 JP6880729 B2 JP 6880729B2 JP 2016255200 A JP2016255200 A JP 2016255200A JP 2016255200 A JP2016255200 A JP 2016255200A JP 6880729 B2 JP6880729 B2 JP 6880729B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
encapsulant
solar cell
surface side
receiving surface
sealing material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016255200A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018107385A (ja
Inventor
慶太 在原
慶太 在原
元伸 濱上
元伸 濱上
直博 小保内
直博 小保内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2016255200A priority Critical patent/JP6880729B2/ja
Publication of JP2018107385A publication Critical patent/JP2018107385A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6880729B2 publication Critical patent/JP6880729B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。更に詳しくは、非受光面側に配置されている封止材に反射機能を持たせた太陽電池モジュールに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。現在、種々の形態からなる太陽電池モジュールが開発され、提案されている。一般に太陽電池モジュールは、受光面側ガラス保護基板、受光面側の封止材、太陽電池素子、非受光面側の封止材、及び裏面保護シートが、この順で積層された構成である。
このような太陽電池モジュールにおいては、高い電気出力を得るために、複数の太陽電池素子が接続して用いられており、この複数の太陽電池素子は、耐衝撃性、耐熱性、耐候性、及び絶縁性を有する受光面側及び非受光面側の封止材によって封止されている。
近年、太陽電池モジュールに対する更なる発電効率の向上の要求は厳しく、太陽電池モジュール内に入射した光の利用効率を高め、太陽電池の発電効率を向上させることを目的として、太陽電池素子の非受光面側に配置されている封止材に反射機能を持たせるために、これを酸化チタン等の白色顔料を配合した白色封止材とした構成のモジュールが開発されている(特許文献1参照)。
一方で、太陽電池モジュールは、近年、熱帯域或いは砂漠地域等の高温地域の過酷な環境下に設置されるケースも増えていることから、高度の耐熱性が求められるケースが増えている。そのような要求に対応するためには、通常、太陽電池モジュールとしての一体化のための熱ラミネート処理時にベース樹脂を架橋することによって高度の耐熱性を担保する熱硬化型の架橋系封止材が多く用いられる(特許文献2参照)。但し、ポリエチレン系樹脂からなる架橋系封止材の場合、架橋処理によりベース樹脂に高度の耐熱性を付与する一方で、従来よりも流動性の大きな低分子量、高MFR(MI)のベース樹脂を選択することによって低温領域での柔軟性が担保する必要があった。
ここで、太陽電池モジュールに上記のような高度の耐熱性が求められる場合に、上記の白色封止材を架橋系封止材で構成すると、太陽電池モジュールとしての一体化のための熱ラミネート時に、流動性の大きな樹脂材料からなる白色封止材が太陽電池素子の受光面側に流動して回りこみ、太陽電池素子の入射光側表面の一部を覆って太陽電池モジュールの発電効率を低下させてしまうことがあるという問題があった。
特開2006−210405号公報 特開2012−54521号公報
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、非受光面側に配置されている封止材に反射機能を持たせた太陽電池モジュールにおいて、高度な耐熱性を保持しながら、製造時における白色封止材の受光面側への回り込みを抑制して、耐熱性と発電効率の向上を高水準で両立させた太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
本発明者らは、太陽電池モジュールにおける太陽電池素子の受光面側封止材を耐熱性に優れる熱硬化型の架橋系封止材とする一方で、太陽電池素子の非受光面側については、透明な熱硬化型の架橋系封止材を太陽電池素子の直下に配置した上で、これを介して、熱可塑系の白色封止材シート及び裏面保護シートを順次配置した構成とすることにより、上記課題を解決することができることに想到し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 受光面側ガラス保護基板、受光面側封止材、太陽電池素子、非受光面側透明封止材、白色封止材、裏面保護シートが、順次積層されてなる太陽電池モジュールであって、前記受光面側封止材及び前記非受光面側透明封止材は、密度0.900g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂としてなり、ゲル分率が20%以上80%以下であって、前記白色封止材は、白色の着色材料が含まれていて、0.870g/cm以上0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂としてなり、ゲル分率が0%である、太陽電池モジュール。
(2) 前記白色封止材に、ポリプロピレンが5質量%以上40質量%以下含まれている、(1)に記載の太陽電池モジュール。
(3) 前記非受光面側透明封止材の厚さが150μm以上450μm以下である(1)又は(2)に記載の太陽電池モジュール。
(4) 前記裏面保護シートは、ポリエステル系樹脂又はフッ素系樹脂をベース樹脂とする樹脂層を含んで構成される単層又は多層の樹脂シートである、(1)から(3)のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
(5) 前記裏面保護シートの厚さが25μm以上350μm以下の樹脂シートであって、前記白色封止材と前記裏面保護シートが接着剤層を介して積層一体化されており、前記白色封止材と前記裏面保護シートとが積層一体化されてなる積層体の総厚さが、175μm以上600μm以下である、(40)に記載の太陽電池モジュール。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、前記裏面保護シートと前記白色封止材とを予め接着剤層を介して封止材一体型裏面保護シートした後に、これと、前記非受光面側透明封止材、前記太陽電池素子、前記受光面側封止材、及び、前記受光面側ガラス保護基板とを熱ラミネート処理により積層一体化する太陽電池モジュールの製造方法。
本発明によれば、非受光面側に配置されている封止材に反射機能を持たせた太陽電池モジュールにおいて、高度な耐熱性を保持しながら、製造時における白色封止材の受光面側への回り込みを抑制して、耐熱性と発電効率の向上を高水準で両立させた太陽電池モジュールを提供することができる。
本発明の太陽電池モジュールの層構成を模式的に示す図面である。
<太陽電池モジュール>
図1は、本発明の両面ガラス保護基板型の太陽電池モジュール10について、その層構成の一例を示す断面図である。太陽電池モジュール10は、入射光の受光面側から、受光面側ガラス保護基板1、受光面側封止材2、非受光面側透明封止材3、白色封止材4、裏面保護シート5が、この順で積層され、受光面側封止材2と非受光面側透明封止材3の間に封止される態様で太陽電池素子7が配置されている。尚、白色封止材4と裏面保護シート5とは、太陽電池モジュール10として一体化のための熱ラミネート処理の前に、接着剤層(図示せず)を介して、予め一体化されている封止材一体型裏面保護シート6であることが好ましい。
受光面側ガラス保護基板1について接着剤は、従来、太陽電池モジュールを構成する透光性を有する基板材料として用いられてきた各種のガラス板材を特に制限なく用いることができる。又、太陽電池モジュール10の耐候性、耐衝撃性、耐久性を維持しつつ、且つ、太陽光線を高い透過率で透過させるものであればその他の部材であってもよい。
受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3としては、モジュール化時における流動性に優れる低密度ポリエチレンをベース樹脂とし、これをモジュール化時において、十分に架橋処理することにより耐熱性も十分に向上させた熱硬化型(架橋系)のポリエチレン系封止材を用いる。又、白色封止材4としては、上記の熱硬化型の封止材よりもモジュール化時の加熱に対する流動性を抑制した熱可塑系のポリエチレン封止材を用いる。上述の通り、白色封止材4としては、予め裏面保護シート5と一体化されているが封止材一体型裏面保護シート6を用いることがより好ましい。各封止材及び封止材一体型裏面保護シートの詳細については後述する。
太陽電池モジュール10において、白色封止材4が、非受光面側透明封止材3を間に介して太陽電池素子7の非受光面側に配置されている場合には、太陽電池素子7の受光面側からの入射光のうち、太陽電池素子7に入射せずに非受光面側に達した太陽光も非受光面側透明封止材3と白色封止材4との界面において反射して、再度、太陽電池素子7の受光面側へと導かれることとなり、太陽電池モジュール10の発電効率が向上する。
裏面保護シート5としては、従来、太陽電池モジュール用の裏面保護シートとして用いられてきた各種の樹脂シートを用いることができる。裏面保護シート5を形成する樹脂シートとしては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂を用いることができる。これらの中でも、絶縁性能、機械強度、コスト、透明性等の物性及び経済性の観点からポリエチレンテレフタレート(PET)を好ましく用いることができる。尚、上記ポリエチレンテレフタレート(PET)の融点は260℃程度であり、その他のポリエステル系樹脂についても融点は220℃以上280℃程度以下の範囲にある。いずれも白色封止材4を形成するオレフィン系樹脂よりは十分に高い融点であり、一般的な太陽電池モジュールの製造時の加熱温度(150℃以下)によっては溶融しない高融点の樹脂である。
太陽電池素子7についても特に制限はない。単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製する結晶シリコン太陽電池に限らず、アモルファスシリコンや微結晶シリコン、或いはカルコパイライト系の化合物等を用いてなる薄膜系太陽電池(CIGS)も好ましく用いることができる。尚、本発明の太陽電池モジュール10は、必要に応じて上記部材以にも、各種の光学シートや或いは太陽電池素子を保護するための保護部材等を含んでもよい。
[太陽電池モジュールの製造方法]
太陽電池モジュール10は、例えば、上記の受光面側ガラス保護基板1、受光面側封止材2、太陽電池素子7、非受光面側透明封止材3、白色封止材4、裏面保護シート5(好ましくは白色封止材4と裏面保護シート5とが予め一体化されている封止材一体型裏面保護シート6)からなる部材を順次積層してから真空吸引等により一体化し、その後、ラミネーション法等の成形法により、上記の部材を一体成形体として加熱圧着成形して製造することができる。例えば真空熱ラミネート加工による場合、ラミネート温度は、受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3用の封止材組成物に添加する架橋剤の1分間半減期温度に応じて、110℃以上170℃以下の範囲内で調製すればよい。このようにして上記各部材を一体成形体として加熱圧着成形して、太陽電池モジュール10を製造することができる。
太陽電池モジュール10を構成する各封止材のうち、受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3については、受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物を未架橋のまま成膜して、これを、ゲル分率が20%以上80%以下となるように架橋処理する工程を太陽電池モジュールの製造工程内で行う。この架橋処理は、このモジュール化時に行うラミネーション中の加熱圧着時に架橋反応を進行させることにより行うことができる。或いは、ラミネーション条件に応じて必要であれば、別途の熱架橋処理を更にモジュール化後に行ってもよい。
[受光面側封止材、非受光面側透明封止材]
受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3は、いずれも密度0.900g/cm以下のポリエチレン系樹脂がベース樹脂であり、ゲル分率が20%以上80%以下好ましくは40%以上80%以下である、架橋済の樹脂フィルムによって形成されている。太陽電池モジュール10は、受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3を熱硬化型の架橋系封止材とし、白色封止材4のみを、熱可塑系でありゲル分率が0%の非架橋の封止材とした点を層構成上の特徴の一つとする。
本明細書における「ゲル分率(%)」とは、封止材1.0gを樹脂メッシュに入れ、110℃キシレンにて12時間抽出したのち、樹脂メッシュごと取出し乾燥処理後秤量し、抽出前後の質量比較を行い残留不溶分の質量%を測定しこれをゲル分率としたものである。尚、ゲル分率0%とは、上記残留不溶分が実質的に0であり、封止材組成物の架橋反応が実質的に開始していない状態であることを言う。より具体的には、「ゲル分率0%」とは、上記残留不溶分が全く存在しない場合、及び、精密天秤によって測定した上記残留不溶分の質量%が0.05質量%未満である場合を言うものとする。尚、上記残留不溶分には、樹脂成分以外の顔料成分等は含まないものとする。これらの樹脂成分以外の混在物が、上記試験により残留不溶分に混在している場合には、例えば、これらの混在物の樹脂成分中における含有量を別途測定することで、これらの混在物を除く樹脂成分由来の残留不溶分について本来得られるべきゲル分率を算出することができる。
受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3は、いずれも、以下に詳細を説明する受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の従来公知の方法で成型加工してフィルム状又はシート状としたものである。この封止材組成物は流動性に優れ適量の架橋剤を含有するものであり、その詳細は後述する。受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3は、このような封止材組成物を、従来公知の方法で成型加工してフィルム状又はシート状としたものである。
受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3は、単層フィルムであってもよいが、コア層と、コア層の両面に配置されるスキン層によって構成される多層フィルムであることが好ましい。尚、本明細書における多層フィルムとは、少なくともいずれかの最外層、好ましくは両最外層に成形されるスキン層と、スキン層以外の層であるコア層とを有する構造からなるフィルム又はシートのことを言う。
受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3を多層フィルムとする場合には、各層ごとのMFRが異なる封止材とすることがより好ましい。受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3において、よりMFRの高い層を太陽電池素子と密着させて使用する側の最外層に配置することにより、封止材として上記の好ましい透明性及び耐熱性を保持しつつ、更に太陽電池素子との密着面におけるモールディング特性を高めることができる。
受光面側封止材2の厚さは、全層において100μm以上1000μm以下であればよく、好ましくは、300μm以上700μm以下である。例えば、受光面側封止材2が3層以上の層からなる多層シートである場合には、最外層の厚さは、30μm以上200μm以下であることが好ましい。このようにすることにより、封止材としての好ましい耐熱性を保持しつつ、最外層における好ましいモールディング特性を備えることができ、更に製造コストも低く抑えることができる。
一方で、非受光面側透明封止材3の厚さは、全層において150μm以上450μm以下であればよく、好ましくは、180μm以上300μm以下である。非受光面側透明封止材3が3層以上の層からなる多層シートである場合には、最外層の厚さは、20μm以上100μm以下であることが好ましい。太陽電池モジュール10では、太陽電池素子7の非受光面側には、この非受光面側透明封止材3に加えて白色封止材4も重ねて配置されているので、非受光面側透明封止材3は、回り込み抑制のために流動性を抑えた白色封止材4のモールディング性の不足を補助して太陽電池素子7の非受光面側における必要最小限のモールディングを担保できる程度の厚さがあれば足りる。よって、必ずしも受光面側封止材2と同等の厚さは必要なくより薄い封止材を配置することもできる。非受光面側透明封止材3の厚さを上記範囲とすることにより、受光面側封止材2と同様に好ましい耐熱性を保持しつつ、特に、モジュール化時の流動性を抑えた白色封止材4を非受光面側に配置した本発明の太陽電池モジュール10において、太陽電池素子7の非受光面側における封止材のモールディング特性を担保する役割を十分に果たすことができる。
(受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物)
受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材の製造に用いる封止材組成物は、低密度のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、架橋剤を必須とする架橋系の樹脂組成物である。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物は、密度0.900g/cm以下、より好ましくは密度0.870g/cm以上0.890g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とする。上記のような低密度のポリエチレン樹脂をベース樹脂とすることにより、受光面側封止材2と受光面側ガラス保護基板1との密着性が高まり、又、ラミネート処理時の流動性が高いことにより、各部材の圧着時におけるセル割れのリスクを十分に低減させることができる。受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物中の全樹脂成分に対する上記のベース樹脂の含有量は50質量%以上99質量%以下であり、好ましくは90質量%以上99質量%以下である。上記範囲内でこのベース樹脂を含むものである限りにおいて、組成物中に本発明の効果を阻害しない範囲で他の樹脂を含んでいてもよい。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物のベース樹脂として用いるポリエチレン系樹脂は、低密度ポリエチレン(LDPE)であり、好ましくは直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)である。又、この直鎖低密度ポリエチレンは、エチレンとα−オレフィンとの共重合体であることがより好ましい。又、このベース樹脂は、メタロセン系直鎖低密度ポリエチレンを用いることが更に好ましい。メタロセン系直鎖低密度ポリエチレンは、シングルサイト触媒であるメタロセン触媒を用いて合成されるものである。このようなポリエチレンは、側鎖の分岐が少なく、コモノマーの分布が均一である。このため、分子量分布が狭く、上記のような超低密度にすることが可能であり封止材に対して柔軟性を付与できる。封止材に柔軟性が付与される結果、封止材とガラス、金属等との密着性が高まる。
又、直鎖低密度ポリエチレンは、結晶性分布が狭く、結晶サイズが揃っているので、結晶サイズの大きいものが存在しないばかりでなく、低密度であるために結晶性自体が低い。このため、封止材としてシート状に加工した際の透明性に優れる。したがって、これをベース樹脂とする受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物からなる封止材が、受光面側ガラス保護基板1と太陽電池素子7との間に配置された場合における入射光の減衰による発電効率の低下を防ぐことができる。
上記のポリエチレン系樹脂のメルトマスフローレート(MFR)は、JIS−K6922−2により測定した190℃、荷重2.16kgにおけるMFR(本明細書においては、以下、この測定条件による測定値をMFRと言う。)は、0.5g/10分以上40g/10分以下であることが好ましく、2.5g/10分以上40g/10分以下であることがより好ましい。MFRが上記の範囲であることにより、ガラス、金属等からなる太陽電池モジュールの他の部材との密着性に優れた封止材とすることができる。尚、封止材が多層フィルムである場合のMFRについては、全ての層が一体積層された多層状態のまま、上記処理による測定を行い、得た測定値を当該多層の封止材のMFR値とするものとする。
ここで、本発明における「ポリエチレン系樹脂」には、エチレンを重合して得られる通常のポリエチレンのみならず、α−オレフィン等のようなエチレン性の不飽和結合を有する化合物を重合して得られた樹脂、エチレン性不飽和結合を有する複数の異なる化合物を共重合させた樹脂、及びこれらの樹脂に別の化学種をグラフトして得られる変性樹脂等が含まれる。
なかでも、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体(以下、「シラン共重合体」とも言う)を好ましく使用することができる。このような樹脂を使用することにより、受光面側ガラス保護基板や太陽電池素子等といった他の部材と封止材とのより高い密着性を得ることができる。
直鎖低密度ポリエチレンのα−オレフィンとしては、好ましくは分枝を有しないα−オレフィンが好ましく使用され、これらの中でも、炭素数が6〜8のα−オレフィンである1−ヘキセン、1−ヘプテン又は1−オクテンが特に好ましく使用される。α−オレフィンの炭素数が6以上8以下であることにより、太陽電池モジュール用封止材に良好な柔軟性を付与することができるとともに良好な強度を付与することができる。その結果、太陽電池モジュール用封止材とガラス等の受光面側ガラス保護基板との密着性が更に高まり、水分の浸入を抑えることができる。
シラン共重合体は、例えば、特開2003−46105号公報に記載されているものである。当該共重合体を太陽電池モジュールの封止材組成物の成分として使用することにより、強度、耐久性等に優れ、且つ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、その他の諸特性に優れ、更に、太陽電池モジュールを製造する加熱圧着等の製造条件に影響を受けることなく極めて優れた熱融着性を有し、安定的に、低コストで、種々の用途に適する太陽電池モジュールを製造し得る。
シラン共重合体としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、及びグラフト共重合体のいずれであっても好ましく使用することができるが、グラフト共重合体であることがより好ましく、重合用ポリエチレンを主鎖とし、エチレン性不飽和シラン化合物が側鎖として重合したグラフト共重合体が更に好ましい。このようなグラフト共重合体は、接着力に寄与するシラノール基の自由度が高くなるため、太陽電池モジュールにおける他の部材への封止材の接着性を向上することができる。
α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体を構成する際のエチレン性不飽和シラン化合物の含量としては、全共重合体質量に対して、例えば、0.001質量%以上15質量%以下、好ましくは、0.01質量%以上5質量%以下、特に好ましくは、0.05質量%以上2質量%以下が望ましい。本発明において、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体を構成するエチレン性不飽和シラン化合物の含量が多い場合には、機械的強度及び耐熱性等に優れるが、含量が過度になると、引っ張り伸び及び熱融着性等に劣る傾向にある。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物に必須の成分として用いる架橋剤としては、公知の架橋剤、例えば以下に例示する各種のラジカル重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、n−ブチル4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、エチル3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン等のヒドロパーオキサイド類;ジ‐t‐ブチルパーオキサイド、t‐ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐パーオキシ)ヘキシン‐3等のジアルキルパーオキサイド類;ビス‐3,5,5‐トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、o‐メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4‐ジクロロベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t‐ブチルパーオキシアセテート、t‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート、t‐ブチルパーオキシピバレート、t‐ブチルパーオキシオクトエート、t‐ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t‐ブチルパーオキシベンゾエート、ジ‐t‐ブチルパーオキシフタレート、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン‐3、t‐ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート等のパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等の有機過酸化物、又は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4‐ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジクミルパーオキサイド、といったシラノール縮合触媒等を挙げることができる。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物における架橋剤の含有量は、封止材組成物中の全樹脂成分に対して0.2質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上1.5質量%以下の範囲である。この範囲の架橋剤を添加することにより、受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3に用いる低密度のポリエチレン系樹脂にも十分な耐久性を付与することができる。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物は、炭素−炭素二重結合及び/又はエポキシ基を有する多官能モノマー、より好ましくは多官能モノマーの官能基がアリル基、(メタ)アクリレート基、ビニル基である架橋助剤を含有させることが好ましい。これによって適度な架橋反応を促進させて受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3の好ましい柔軟性を維持しながら耐熱性を向上させることができる。又、この架橋助剤は、受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3を形成する直鎖低密度ポリエチレンの結晶性を低下させ透明性を維持する。これにより、受光面側封止材2及び非受光面側透明封止材3の透明性と低温柔軟性をより優れたものとするという効果を享受することができる。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物に用いることができる架橋助剤としては、具体的には、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエート等のポリアリル化合物、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPT)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート等のポリ(メタ)アクリロキシ化合物、二重結合とエポキシ基を含むグリシジルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル及びエポキシ基を2つ以上含有する1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物を挙げることができる。これらは単独でもよく、2種以上を組合せてもよい。又、上記架橋助剤の中でも、封止材のガラス密着性向上にも顕著に寄与し、直鎖低密度ポリエチレンに対する相溶性が良好で、架橋によって結晶性を低下させ透明性を維持し、低温での柔軟性を付与する観点からTAICを好ましく使用することができる。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物における架橋助剤の含有量は、封止材組成物中の全樹脂成分に対して、0.01質量%以上3質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上2.0質量%以下である。この範囲内であれば適度な架橋反応を促進させて受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の好ましい柔軟性を維持しながら耐熱性を向上させることができる。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物には、ポリマーに対して有害なラジカル種を補足し、新たなラジカルを発生しないようにするため耐光安定剤が添加されることが好ましい。この封止材組成物に添加する耐光安定剤としては、高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤を特に好ましく用いることができる。一般的に、ヒンダードアミン系光安定化剤には、低分子量のものから高分子量のものまで多くの種類の化合物が知られている。太陽電池モジュール用の封止材組成物への使用に際しては、低分子量のもの、即ち、分子量が1200未満のものを用いるとブリードアウトが発生する場合が多く、この場合には、光線透過率が小さくなり透明性が低下してしまう。封止材の透明性の低下は太陽電池モジュールの発電効率の低下につながるため、封止材組成物に用いる耐光安定化剤としては、分子量が1200以上の高分子量のものを用いることが好ましい。好ましく用いることができる高分子量タイプのヒンダードアミン系耐光安定剤の一例として、ブタン二酸1−[2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ)エチル]を挙げることができる。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物へのヒンダードアミン系耐光安定剤添加量については、封止材組成物中の全樹脂成分に対して、0.005質量%以上0.2質量%未満であればよく、0.03質量%以上0.20質量%以下であることが好ましい。上記含有量を、0.005質量%以上とすることにより、耐光安定化の効果が十分に得られる。又、上記含有量を、0.2質量%未満とすることによって、ブリードアウトを抑制することができ、又、ヒンダードアミン系耐光安定剤の過剰な添加による樹脂の変色を抑えることもできる。
受光面側封止材及び非受光面側透明封止材用の封止材組成物には、更にその他の成分を含有させることができる。例えば、紫外線吸収剤、熱安定剤、密着性向上剤、核剤、分散剤、レベリング剤、可塑剤、消泡剤、難燃剤、及びその他の各種フィラーを適宜添加することができる。これらの添加剤の含有量比は、その粒子形状、密度等により異なるものではあるが、それぞれ封止材組成物中に0.001質量%以上60質量%以下の範囲内であることが好ましい。これらの添加剤を含むことにより、封止材組成物に対して、長期に亘って安定した機械強度や、黄変やひび割れ等の防止効果等を付与することができる。
[白色封止材]
白色封止材4は、0.870g/cm以上0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とし、ゲル分率が0%の熱可塑系の樹脂フィルムによって形成する。又、必要量のポリプロピレンを添加したものであることが好ましい。特に以下に詳細を説明する適量のポリプロピレンを封止材組成物中に含有させる場合には、密度0.920g/cm以下の低密度のポリエチレン樹脂を白色封止材4のベース樹脂として好ましく用いることができる。白色封止材4の厚さは、全層において150μm以上600μm以下であればよく、生産性の観点から好ましくは、200μm以上400μm以下である。
太陽電池モジュール10は、非受光面側に配置する白色封止材を、モジュール化時の流動性を抑えた非架橋系封止材とした点を、その層構成の基本的特徴の一つとする。
[白色封止材用の封止材組成物]
白色封止材4を形成するために用いる白色封止材用の封止材組成物は、所定の密度範囲にある低密度ポリエチレン樹脂をベース樹脂とし、これに酸化チタン等の無機系の白色顔料を添加したものを用いることができる。又、上述の通り、適量のポリプロピレンを更に添加したものであることがより好ましい。
白色封止材用の封止材組成物は、好ましい光反射性能を発現させるために、無機化合物からなる白色顔料を用いる。これにより、白色封止材4は、太陽電池モジュール10において太陽電池素子7の非受光面側に配置された場合に、太陽電池モジュール10内への入射光を反射し、太陽電池モジュール10の発電効率を向上させることができる。又、白色封止材4に無機系の白色顔料が含まれる場合、可視光域における光反射性能に優れるのみならず、これらの顔料が紫外線を吸収することにより、裏面側からの紫外線を遮断して、非受光面側透明封止材3及び受光面側封止材2の紫外線劣化を防ぐことができる。
上記の無機系の白色顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛及び酸化チタン等を好ましく用いることができる。それらの中でも汎用性の観点から酸化チタンを特に好ましく用いることができる。
上記白色顔料は、粒径が0.2μm以上1.5μm以下であることが好ましい。白色顔料の粒径が上記範囲にあれば、それからなる白色層は可視光線の領域に加えて近赤外線をも効率よく反射するため、太陽電池モジュールの発電効率向上に更に大きく寄与することができる粒径が0.3μm以上1.5μm以下の白色顔料の代表例は酸化チタンであり、太陽光線の反射性能を高めるためにも、白色顔料として、酸化チタンを白色層中の含有量が5質量%以上30質量%以下となるように添加することが好ましい。
白色封止材用の封止材組成物は、全樹脂成分中の含有量比において、ポリプロピレンを、5質量%以上40質量%以下、好ましくは、8質量%以上20質量%以下含有することが好ましい。低密度ポリエチレンをベース樹脂とする白色封止材4に上記含有量範囲でポリプロピレンを添加することにより、耐熱性及び寸法安定性を向上させ、モジュール化時の白色封止材4の太陽電池素子7の受光面側への回り込みを更に確実に抑制することができる。例えば、密度0.920g/cmの低密度ポリエチレンをベース樹脂とする封止材組成物に全樹脂成分中10質量%のポリプロピレンを含有させてなる封止材組成物を特に好ましい白色封止材用の封止材組成物の一例として挙げることができる。
尚、上記において説明した、ポリエチレン系樹脂をベース樹脂とする封止材組成物の全樹脂成分中におけるポリプロピレンの含有量比は、当該封止材組成物からなる封止材の測定によってもこれを算出し特定することが可能である。測定・算出方法の一例としては、透過マクロ法により測定(使用する測定機器として、例えば、日本分光社製「FT/IR−600」等)して得たIRのピーク強度比から算出する方法を挙げることができる。
白色封止材用の封止材組成物に上記の所定量範囲で含有させるポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン(ホモPP)樹脂を用いることがより好ましい。ホモPPは、ポリプロピレン単体のみからなる重合体であり結晶性が高いため、ブロックPPやランダムPPと比較して、更に高い剛性を有する。これをコア層用の封止材組成物への添加樹脂として用いることにより、封止材層1の寸法安定性を更に高めることができる。又、ホモPPの230℃におけるMFRは、5g/10分以上125g/10分以下であることが好ましい。上記MFRが5g/10分未満であると、分子量が大きくなり剛性が高くなりすぎて、白色封止材4の必要な柔軟性が担保できなくなる。又、上記MFRが125g/10分を超えると、加熱時の流動性を抑制して回り込みを抑制する効果を十分に発揮することができない。尚、本明細書におけるポリプロピレン樹脂のMFRについては、同、230℃、荷重2.16kgにおけるMFRの値のことを言うものとする。
尚、白色封止材4は白色層の両表面に、白色顔料を含有しない厚さ200μm程度の透明層をスキン層として積層形成した3層構成の樹脂シートとしてもよい。このような層構成によれば、白色顔料の影響による白色封止材4の他部材との間の密着性の低下を抑止することができる。又、この場合、白色封止材4における上述の各添加樹脂及び添加顔料の含有量比とは、白色顔料を含有しない上記スキン層を除いた白色顔料を含有する層内における含有量比のことを言うものとする。
[裏面保護シート]
裏面保護シート5は、バリア性を備える樹脂からなる単層の樹脂層として、或いは、そのような単層の樹脂層とその他の層とが積層されて構成される、バリア性を有する多層構造の層として形成することができる。
裏面保護シート5の厚さは、特に限定されないが、裏面保護シート5に要求される水蒸気のバリア性等の物性を維持することできる範囲で適宜決定すればよい。裏面保護シート5の厚さは、25μm以上350μm以下であることが好ましく、25μm以上250μm以下であることがより好ましい。
又、裏面保護シート5における白色封止材4との界面側の表面には密着性を向上するための表面処理としてコロナ処理が行われていてもよい。
[封止材一体型裏面保護シート]
上述の通り、本発明の太陽電池モジュール10においては、白色封止材4と裏面保護シート5とは、予め接着剤層を介して一体化されている封止材一体型裏面保護シート6であることが好ましい。この封止材一体型裏面保護シート6は、主には反射性能によって太陽電池モジュールの発電効率の向上に寄与しつつ、他の封止材の機能を補助して、太陽電池素子7を太陽電池モジュール外部からの衝撃から保護する機能を果たす白色封止材4と、主として太陽電池モジュール外部からの水分等の侵入を阻止するバリア性を有する裏面保護シート5と、が積層一体化されてなる多層シートである。白色封止材4と裏面保護シート5とはいずれも各種の樹脂シート等により構成されるが、それぞれ求められる機能が異なるため、通常は異なる材料樹脂により構成される。そしてこれらの異なる樹脂からなる各樹脂層は、接着剤を用いたドライラミネート法によって積層一体化することができる。
太陽電池モジュールとしての一体化工程に先駆けて予め一体化された封止材一体型裏面保護シート6は、図1に示すように、太陽電池モジュール10において、太陽電池素子7の非受光面側に、太陽電池素子7との間に非受光面側透明封止材3を介して配置される。又、封止材一体型裏面保護シート6は、太陽電池モジュール10において、白色封止材4を非受光面側透明封止材3に対面させる態様で配置される。
封止材一体型裏面保護シート6の厚さは、白色封止材4と裏面保護シート5とを含む総厚さが、175μm以上650μm以下であることが好ましく、250μm以上500μm以下であることがより好ましい。
(封止材一体型裏面保護シートの製造方法)
封止材一体型裏面保護シート6は、裏面保護シート5を形成する裏面保護シートを形成する工程と、白色封止材4を形成する工程、及び、裏面保護シート5に白色封止材4を積層して一体化する工程と、を経ることによって製造することができる。
裏面保護シート5は、上記において説明したPET等の樹脂材料を、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法、その他の成膜化法等により成膜することにより形成することができる。尚、裏面保護シート5は、本発明の効果を害さない範囲で、上記樹脂材料の他に顔料等のその他の添加物を含むシートからなるものであってもよい。
白色封止材4は、上述の白色封止材用の封止材組成物を、公知の押出し法により一体成形してシート化することにより形成することができる。
白色封止材4と、裏面保護シート5とを積層して一体化することにより、本発明の封止材一体型裏面保護シート6を得ることができる。各シートの一体化は従来公知のドライラミネート法によることができる。ラミネート接着剤は従来公知のものが利用でき特に限定されず、ウレタン系、エポキシ系等の主剤と硬化剤とからなる2液硬化型のドライラミネート接着剤等が適宜使用可能である。尚、この一体化工程は、押出しコートラミネート法や、その応用形態であるサンドイッチラミネート法によることもできる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[架橋系封止材(A)の製造]
下記組成の封止材組成物を溶融し、常法Tダイ法により、受光面側封止材とする場合には、厚さ450μm、非受光面側透明封止材とする場合には厚さ200μmとなるように成膜して実施例及び比較例の太陽電池モジュールにおいて用いる架橋系封止材(A)を得た。成膜温度は90℃〜100℃とした。
ベース樹脂(LLDPE):エチレンと1−ヘキセンとの共重合体であり、密度0.880g/cm、190℃でのメルトマスフローレート(MFR)8g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン。ポリスチレン換算の数平均分子量77000。
架橋剤(TBEC):t‐ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート(アルケマ吉富株式会社製、商品名ルペロックスTBEC)。ベース樹脂100質量部に対して、0.7質量部添加。
架橋助剤(TAIC):トリアリルイソシアヌレート(Statomer社製、商品名SR533)。ベース樹脂100質量部に対して、0.5質量部添加。
UV吸収剤:ケミプロ化成株式会社製、商品名KEMISORB102。ベース樹脂100質量部に対して、0.25質量部添加。
耐候安定剤:チバ・ジャパン株式会社製、商品名Tinuvin770。ベース樹脂100質量部に対して、0.2質量部添加。
酸化防止剤:チバ・ジャパン株式会社製、商品名Irganox1076。ベース樹脂100質量部に対して、0.05質量部添加。
シランカップリング剤:信越化学工業株式会社製、商品名KBM503。ベース樹脂100質量部に対して、0.05質量部添加。
[熱可塑系封止材(B)の製造]
下記組成の封止材組成物を溶融し、常法Tダイ法により、受光面側封止材とする場合には、厚さ450μm、非受光面側透明封止材とする場合には厚さ200μmとなるように成膜して比較例の太陽電池モジュールにおいて用いる熱可塑系封止材(B)を得た。
ベース樹脂(M−LLDPE):密度0.919g/cm、190℃でのMFRが3.5g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂。77質量部添加。
耐候剤マスターバッチ:ベース樹脂(密度0.919g/cm、融点105℃、190℃でのMFRが3.5g/10分の低密度ポリエチレン系樹脂)100質量部に対して、ヒンダードアミン系光安定化剤(「KEMISTAB62」(ケミプロ社製)):0.6質量部。UV吸収剤(「KEMISORB12」(ケミプロ社製)):3.5質量部。UV吸収剤(「KEMISORB79」(ケミプロ社製):0.6質量部。耐候剤マスターバッジは、10質量部添加。
シラン変性ポリエチレン系樹脂:密度0.900g/cm、MFRが2.0g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、ビニルトリメトキシシラン2質量部と、ラジカル発生剤(反応触媒)としてのジクミルパーオキサイド0.15質量部とを混合し、200℃で溶融、混練して得たシラン変性ポリエチレン系樹脂。密度0.901g/cm、MFR1.0g/10分。融点100℃。シラン変性ポリエチレン系樹脂は、15質量部添加。
[白色封止材(Aw、Bw)の製造]
上記の架橋系封止材(A)、熱可塑系封止材(B)に、更に、下記のポリプロピレン及び、白色顔料を混合することにより、2種類の白色封止材を製造した。ポリプロピレンは、封止材の樹脂成分100質量部に対して10.0質量部、白色顔料は、同12質量部の割合で、それぞれの封止材に同割合で添加した。このようにして得た架橋系の白色封止材をAw、熱可塑系の白色封止材をBwとした。
ポリプロピレン:ホモポリプロピレン(ホモPP)樹脂
白色顔料:平均粒径0.2μmの酸化チタン。
[ゲル分率の測定]
太陽電池モジュールとして一体化された状態での各封止材の物性を評価するために、上記各封止材をETFEフィルムで挟み込んで、真空加熱ラミネーションにより架橋処理を行ったものについて、上述の測定方法により、ゲル分率を測定した。その結果、架橋系封止材Aと白色封止材Awは、いずれもゲル分率が60%であり、熱可塑封止材Bと白色封止材Bwは、いずれも、上記加熱処理後のゲル分率が0%であった。尚、真空加熱ラミネート条件は、下記の「太陽電池モジュール評価用サンプルの製造」における条件と同一条件とした。
<封止材の耐熱性評価>
各封止材の耐熱性を測定するために耐熱クリープ試験を行った。ガラス板(白板フロート半強化ガラス JPT3.2 150mm×150mm×3.2mm)に、5cm×7.5cmに切り出したA、Bの各封止材を1枚重ね置き、その上から5cm×7.5cmの評価例1と同じガラス板を重ね置き、上記の<太陽電池モジュール評価用サンプルの製造>と同条件で真空加熱ラミネータ処理を行い、耐熱性評価用サンプルを作成した。この後、大判ガラスを垂直に置き、105℃で12時間放置し、放置後の5cm×7.5cmのガラス板の移動距離(mm)を測定し、評価した。評価は以下の基準で行った。
(評価基準) ○:0.00mm
△:0.00mm超え1.0mm未満
×:1.0mm以上
評価結果を「耐熱性」として表1に記す。
Figure 0006880729
<太陽電池モジュール評価用サンプルの製造>
上記の各封止材A、B、Aw、Bwを、受光面側封止材、非受光面側透明封止材、白色封止材として、それぞれ使い分けることにより、各実施例、比較例の太陽電池モジュール評価用サンプルを下記表2に示す構成により製造した。
(封止材一体型裏面保護シートの製造)
各実施例、比較例の白色封止材と、表面にコロナ処理を施したPETフィルム(東レ社製、「MX11」、厚さ75μm)と、を、従来公知のドライラミネート法で積層して各実施例、比較例の封止材一体型裏面保護シートを得た。
太陽電池モジュール評価用サンプルは、受光面側ガラス保護基板(白板フロート強化ガラス、1700mm×1000mm×3.2mm)、受光面側封止材(1700mm×1000mm×0.45mm)、太陽電池素子、非受光面側透明封止材(1700mm×1000mm×0.200mm)、封止材一体型裏面保護シート(1700mm×1000mm×0.480mm)からなる部材を順次積層してから真空加熱ラミネーションにより、上記の部材を一体成形体として加熱圧着成形して製造し、これを実施例及び比較例の太陽電池モジュール評価用サンプルとした。但し、比較例3、4については非受光面側透明封止材を用いず太陽電池素子の非受光面側に封止材一体型裏面保護シートを直接積層した。太陽電池素子については、下記の太陽電池素子を用意し、一つの太陽電池モジュール評価用サンプルについて同種類の太陽電池素子各60枚を接続部材にて電気的に直列接続した。
(真空加熱ラミネート条件) (a)真空引き:6.0分
(b)加圧(0kPa〜70kPa):1.5分
(c)圧力保持(70kPa):11.0分
(d)温度165℃
(太陽電池素子)
多結晶シリコン基板を用いて作製する結晶シリコン太陽電池素子。(Motech、IM156B3)
<ラミネート加工時の回り込み抑制効果評価>
上記の各太陽電池モジュール評価用サンプルについて、目視観察により、下記の評価基準により、回り込み抑制効果試験を評価した。評価結果を表2に「回り込み」として示す。
(評価基準) ○:白色封止材が太陽電池素子の受光面側に全く回り込んでいない。
△:白色封止材が太陽電池素子の受光面側に回り込んで、太陽電池素子表面(156mm×156mm)の面積中5%未満の範囲が白色封止材由来の樹脂で覆われている。
×:白色封止材が太陽電池素子の受光面側に回り込んで、同太陽電池素子表面の面積中5%以上の範囲が白色封止材由来の樹脂で覆われている。
<ラミネート加工時の太陽電池素子保護性能評価>
上記の各太陽電池モジュール評価用サンプルについて、EL発光試験機で測定し、ラミネート加工時の太陽電池素子の保護性能を評価した。評価結果を表2に「セル割れ」として示す。
(評価基準) ○:全ての太陽電池素子の全面に割れが無い
△:太陽電池素子の表面の一部に割れがあるが発光は確認できる
×:割れがあり発光が確認できない場所がある
<太陽電池モジュールとしての耐熱性評価>
太陽電池モジュールとしての耐熱性評価は、上記の各太陽電池モジュール評価用サンプルについて、サーマルサイクル試験前後のPmax値をそれぞれ測定し、発電効率の維持率を算出し、発電効率長期維持率を評価することによって行った。尚、Pmax値とは、太陽電池の出力が最高となる動作点での最高出力値であり、JIS−C8935−1995に基づき、下記サーマルサイクル試験前後のモジュールの発電出力を測定した。サーマルサイクルは、上記の評価用サンプルを、温度が下記所定サイクルで変化するオーブンに投入して、前記サンプルのオーブンへの投入し、500サイクル経過前後での発電効率を測定しその比率を算出した。オーブンのサイクル条件は、−20℃と90℃の温度を往復し、前期温度の変更にかかる時間を5時間、前記温度を維持する時間を1時間とし、−20℃からスタートして90℃を経由し−20℃に戻るプロセスを1サイクルとした。評価結果を表2に「耐熱性」として示す。
(評価基準) ○:発電効率維持率98%以上である。
△:発電効率維持率96%以上98%未満である。
×:発電効率維持率96%未満である。
Figure 0006880729
表1及び2より、本発明の太陽電池モジュールは、非受光面側に配置されている封止材に反射機能を持たせた太陽電池モジュールにおいて、高度な耐熱性を保持しながら、製造時における白色封止材の受光面側への回り込みを抑制して、耐熱性と発電効率の向上を高水準で両立させた太陽電池モジュールであることが分かる。
1 受光面側ガラス保護基板
2 受光面側封止材
3 非受光面側透明封止材
4 白色封止材
5 裏面保護シート
6 封止材一体型裏面保護シート
7 太陽電池素子
10 太陽電池モジュール

Claims (6)

  1. 受光面側ガラス保護基板、受光面側封止材、太陽電池素子、非受光面側透明封止材、白色封止材、裏面保護シートが、順次積層されてなる太陽電池モジュールであって、
    前記受光面側封止材及び前記非受光面側透明封止材は、密度0.900g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂としてなり、ゲル分率が20%以上80%以下であって、
    前記白色封止材は、白色の着色材料が含まれていて、0.870g/cm以上0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂としてなり、ゲル分率が0%である、太陽電池モジュール。
  2. 前記白色封止材に、ポリプロピレンが5質量%以上40質量%以下含まれている、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記非受光面側透明封止材の厚さが150μm以上450μm以下である請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記裏面保護シートは、ポリエステル系樹脂又はフッ素系樹脂をベース樹脂とする樹脂層を含んで構成される単層又は多層の樹脂シートである、請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記裏面保護シートの厚さが25μm以上350μm以下の樹脂シートであって、
    前記白色封止材と前記裏面保護シートが接着剤層を介して積層一体化されており、
    前記白色封止材と前記裏面保護シートとが積層一体化されてなる積層体の総厚さが、175μm以上600μm以下である、請求項4に記載の太陽電池モジュール。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記裏面保護シートと前記白色封止材とを予め接着剤層を介して封止材一体型裏面保護シートした後に、これと、前記非受光面側透明封止材、前記太陽電池素子、前記受光面側封止材、及び、前記受光面側ガラス保護基板とを熱ラミネート処理により積層一体化する太陽電池モジュールの製造方法。
JP2016255200A 2016-12-28 2016-12-28 太陽電池モジュール Active JP6880729B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016255200A JP6880729B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 太陽電池モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016255200A JP6880729B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 太陽電池モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018107385A JP2018107385A (ja) 2018-07-05
JP6880729B2 true JP6880729B2 (ja) 2021-06-02

Family

ID=62787509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016255200A Active JP6880729B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 太陽電池モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6880729B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018107385A (ja) 2018-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10566480B2 (en) Sealing material for solar cell modules, and manufacturing method thereof
JP6255669B2 (ja) 封止材シート
JP6155590B2 (ja) 封止材シート
JP5360187B2 (ja) 太陽電池モジュール
KR20180061221A (ko) 태양 전지 밀봉재용 다층 시트, 태양 전지 밀봉재용 다층 시트의 제조 방법 및 태양 전지 모듈
JP7347568B2 (ja) 太陽電池モジュール用の封止材シート
JP7452567B2 (ja) 太陽電池モジュール用の封止材シート
WO2019059048A1 (ja) 封止材組成物及びそれを用いた太陽電池モジュール用の封止材シート
JP6255694B2 (ja) 太陽電池モジュール用の封止材
JP6127594B2 (ja) 太陽電池モジュール用の封止材組成物及び封止材
JP2012234965A (ja) 太陽電池モジュール用封止材組成物及びその製造方法
WO2016121733A1 (ja) 太陽電池モジュール
JP2018050027A (ja) 太陽電池モジュール
JP6028472B2 (ja) 太陽電池モジュール用封止材シートの製造方法
JP6880729B2 (ja) 太陽電池モジュール
JP2014063815A (ja) 太陽電池モジュール用封止材組成物、及び封止材シートの製造方法
JP2018050026A (ja) 太陽電池モジュール
JP5699382B2 (ja) 太陽電池モジュールの製造方法
JP5699383B2 (ja) 太陽電池モジュール
JP2018110160A (ja) 太陽電池モジュール
JP2014093477A (ja) 太陽電池モジュール用の封止材組成物
JP6205783B2 (ja) 太陽電池モジュールの製造方法
JP6965504B2 (ja) 太陽電池モジュール用の封止材シート
JP6665956B2 (ja) 太陽電池モジュール
JP6972849B2 (ja) 太陽電池モジュール用の封止材組成物及び太陽電池モジュール用の封止材シートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191030

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210419

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6880729

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150