JP6872857B2 - 発泡樹脂成形品の製造方法および発泡樹脂成形品 - Google Patents
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物理発泡剤および熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物を溶融および混練し、固定型と可動型からなる金型内に射出した後、可動型を固定型の方向とは反対の方向にコアバックさせることにより、熱可塑性樹脂組成物を発泡および繊維化させつつ成形する発泡樹脂成形品の製造方法であって、
熱可塑性樹脂組成物の冷却速度19℃/秒での結晶化温度をTccf(℃)としたとき、コアバックを、熱可塑性樹脂組成物の温度がTccf−10℃〜Tccf+20℃であるときに開始し、終了した後、可動型を固定型の方向に移動させて金型内の繊維化樹脂を圧縮する、発泡樹脂成形品の製造方法、および該方法により製造される発泡樹脂成形品に関する。
本発明に係る発泡樹脂成形品の製造方法を図面を用いて説明する。図面に示す各種の要素は、本発明の理解のために模式的に示したにすぎず、寸法比や外観などは実物と異なり得ることに留意されたい。尚、本明細書で直接的または間接的に用いる「上下方向」および「左右方向」は、図中における上下方向および左右方向に対応した方向に相当する。また特記しない限り、これらの図において、共通する符号は同じ部材、部位、寸法または領域を示すものとする。
本工程は、物理発泡剤および熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物を溶融および混練する工程である。詳しくは、物理発泡剤以外の原料、例えば、後述する熱可塑性樹脂および添加剤等を図1の発泡射出成型装置1のホッパ13からシリンダ11内に投入し、溶融および混練を行いながら、高圧ガス供給装置17により物理発泡剤を注入する。
熱可塑性樹脂組成物を、融点以上の温度に加熱して10℃/分にて冷却したときの熱流−温度曲線を、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製)により求める。この熱流−温度曲線が吸熱ピークを示す温度を結晶化温度Tccs(℃)とする。
熱可塑性樹脂組成物を融点以上の温度に加熱して2℃/分にて冷却するとき、Tccsでの貯蔵弾性率を回転式粘度計(レオメトリック社製)により測定する。
好ましいR1およびR2はそれぞれ独立して、水素原子、または直鎖状または分岐鎖状の炭素原子数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)であり、より好ましくは直鎖状または分岐鎖状の炭素原子数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)である。
好ましいR3はそれぞれ独立して、水素原子、または直鎖状または分岐鎖状の炭素原子数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)であり、より好ましくは水素原子である。
本工程は、溶融混練工程で得られた熱可塑性樹脂組成物の溶融物を金型内に射出する工程である。詳しくは、溶融物を、図1の発泡射出成型装置1のノズル16から固定型21と可動型22からなる金型内のキャビティ23に射出する。図1中、キャビティ23は直方体形状を有しているが、これに限定されるものではなく、目的とする成形品形状に基づく所望の形状を有していればよい。
本工程は、可動型22をコアバックさせることにより、射出工程で射出された溶融物を発泡および繊維化させる工程である。詳しくは、図2(A)に示すように、熱可塑性樹脂組成物の溶融物を射出した後、金型内で保圧し、図2(B)に示すように、コアバックを特定のタイミングで行い、発泡および繊維化を行う。コアバックとは、キャビティ23の体積を増大させるために、可動型22を固定型21の方向とは反対方向に移動させることをいう。これにより、キャビティ23内の圧力が低減され、溶融物の発泡が促進され、結果として繊維化が達成される。繊維化とは、セル壁がコアバック方向に延伸されつつ、コアバック方向に対する垂直方向で破断され、繊維が形成されるという意味である。繊維化は、形成される繊維がコアバック方向に対して平行に配向するように達成される。このため、繊維の配向方向から、コアバック方向を検知することができる。繊維の配向方向はまた発泡樹脂成形品の厚み方向とも平行である。本明細書中、平行とは、2つの方向のなす角度が厳密に0°でなければならないというわけではなく、±5°程度の範囲は許容される。図2は、本発明の発泡樹脂成形品の製造方法におけるコアバック工程および圧縮工程を説明するための模式図である。詳しくは、図2(A)はコアバック直前における、固定型、可動型および溶融物(射出物)を示し、図2(B)はコアバック後、圧縮直前における、固定型、可動型および成形物を示し、図2(C)は圧縮後の固定型、可動型および成形物を示し、当該成形物における繊維密度の勾配を示す。
熱可塑性樹脂組成物を、融点以上の温度に加熱して19℃/秒にて冷却したときの熱流−温度曲線を、高速示差走査熱量計(METTLER TOLEDO社製)により求める。この熱流−温度曲線が吸熱ピークを示す温度を結晶化温度Tccf(℃)とする。
保圧の圧力および保圧の時間は、コアバックを上記タイミングで開始できれば特に限定されない。保圧の圧力は通常、10〜80MPaであり、好ましくは20〜60MPaである。保圧の時間は通常、1〜10秒であり、好ましくは2〜7秒である。
本工程は、可動型22を固定型21の方向に移動させることにより、金型内の繊維化樹脂を圧縮する工程である。通常は、上記コアバックを終了し、可動型22の移動を停止する保持時間を確保した後、図2(B)〜図2(C)に示すように、移動型22を固定型21の方向に移動させる。これにより、繊維同士の接触が促進され、図2(C)に示すように、コアバック方向に対する平行断面(以下、単に「平行断面」ということがある)において、繊維密領域23が形成される。繊維密領域とは、平行断面において、その周囲の繊維疎領域(隣接する繊維疎領域)24よりも繊維密度が相対的に高く、かつ繊維配向方向が異なる領域である。このような繊維密領域23において、繊維は、平行断面で、非直線状に配向する形態を有し、具体的には、湾曲して配向する形態、ランダムに配向する形態、またはそれらの複合形態を有する。他方、当該密領域の周囲の疎領域24においては、繊維密度が相対的に低く、繊維は、平行断面において、略一方向に配向しており、詳しくは略直線状に配向し、より具体的にはコアバック方向に平行に配向している。直線状とは、厳密に直線の形状を意味するものではなく、全体として直線状であればよい。平行とは、2つの方向のなす角度が厳密に0°でなければならないというわけではなく、±5°程度の範囲は許容される、という意味である。繊維が略一方向に配向するとは、厳密に全ての繊維が一方向に配向していなければならないというわけではなく、全体として一方向に配向していればよいという意味である。このように、発泡樹脂成形品の内部で、上記のような繊維密領域がその周囲の疎領域とともに一体的に形成され、それらの境界で共鳴器効果が発現するため、十分な吸音性が得られるものと考えられる。圧縮工程を行わなかった場合には、繊維密度がコアバック方向の全長にわたって略一様で、かつ繊維配向方向がコアバック方向の全長にわたって略一様な成形品が得られ、十分な吸音性は得られない。
k2=前記コアバックのコアバック量k1−前記可動型の最終的なコアバック量K
圧縮完了後は、繊維化樹脂をそのまま金型内で保持することにより、冷却し、その後、金型を開いて発泡樹脂成形品を得ることができる。
本発明の上記方法により製造された発泡樹脂成形品は、内部において、上記したように繊維化が達成されており、かつ、図2(C)に示すように、平行断面において、繊維密領域23が形成されている。内部とは、成形品表面のスキン層から100μm以上、好ましくは200μm以上離れた領域である。
P2はコアバック方向の端面からT/2の距離にあって、成形品の中央(例えば図2(C)および図3上、上下方向および表裏方向ともに中央)に相当する測定点である。
発泡樹脂成形品(I)は、当該成形品のコアバック方向の長さをT(mm)、コアバック方向の端面からT/4の位置(P1)およびT/2の位置(P2)における空隙長をそれぞれLT/4(μm)およびLT/2(μm)としたとき、LT/4/LT/2が1.5以上、特に1.5〜5、であり、好ましくは1.5〜3、より好ましくは1.8〜3である。発泡樹脂成形品(I)は、T/4の位置(P1)では疎領域24で構成され、T/2の位置(P2)では密領域23で構成されている。
LT/2は通常、20μm以下、特に1〜20μmであり、吸音性のさらなる向上の観点から好ましくは5〜20μm、より好ましくは10〜20μmである。
DT/4は通常、8μm以下、特に0.05〜8μmであり、吸音性のさらなる向上の観点から好ましくは0.1〜6μm、より好ましくは0.5〜5μmである。
DT/2は通常、10μm以下、特に0.1〜10μmであり、吸音性のさらなる向上の観点から好ましくは0.5〜8μm、より好ましくは1〜5μmである。
NT/4は通常、20個/100μm2以上、特に20〜400個/100μm2であり、吸音性のさらなる向上の観点から好ましくは40〜300個/100μm2、より好ましくは40〜200個/100μm2である。
NT/2は通常、40個/100μm2以上、特に40〜500個/100μm2であり、吸音性のさらなる向上の観点から好ましくは50〜400個/100μm2、より好ましくは50〜200個/100μm2である。
発泡樹脂成形品(II)は、当該成形品のコアバック方向の長さをT(mm)、コアバック方向の端面からT/4の位置(P1)およびT/2の位置(P2)における空隙長をそれぞれLT/4(μm)およびLT/2(μm)としたとき、LT/4/LT/2が0.7以下、特に0.01〜0.7、であり、好ましくは0.1〜0.7、より好ましくは0.3〜0.7である。発泡樹脂成形品(II)は、T/4の位置(P1)では密領域23で構成され、T/2の位置(P2)では疎領域24で構成されている。
LT/2は発泡樹脂成形品(I)のLT/4と同様の範囲内である。
DT/4は発泡樹脂成形品(I)のDT/2と同様の範囲内である。
DT/2は発泡樹脂成形品(I)のDT/4と同様の範囲内である。
NT/4は発泡樹脂成形品(I)のNT/2と同様の範囲内である。
NT/2は発泡樹脂成形品(I)のNT/4と同様の範囲内である。
本発明の発泡樹脂成形品は、上記した製造方法により製造されることにより、少なくとも高周波音(周波数1000Hz以上5000Hz以下)の吸音性に優れている。このような発泡樹脂成形品の、例えば4000Hzでの吸音率は通常は0.60以上であり、好ましくは0.65以上、より好ましくは0.73以上、さらに好ましくは0.80以上である。
高周波音−エンジン放射音;
中周波音−ロードノイズ;
低周波音−エンジン振動、吸排気音。
(結晶核剤マスターバッチ)
熱可塑性樹脂としてのポリプロピレンペレット(NBX04G;日本ポリプロ社製;MFR36g/10分(230℃)、Tcps124℃)100重量部および結晶核剤としてのゲルオールMD(新日本化学社製)5.0重量部を溶融混練、冷却および粉砕して結晶核剤マスターバッチを得た。ポリプロピレンペレットの結晶化温度Tcpsでの貯蔵弾性率は1×105Paであった。
結晶核剤マスターバッチおよびポリプロピレンペレット(NBX04G;日本ポリプロ社製;MFR36g/10分(230℃)、Tcps124℃)を、ポリプロピレン:結晶核剤の重量比率が100:0.5となる割合でドライブレンドし、図1の発泡射出成型装置1のホッパ13からシリンダ11内に投入した。これらの混合物をシリンダ11内で185℃(=Tccf+92℃)にて溶融および混練しながら、高圧ガス供給装置17により物理発泡剤としての窒素ガスを熱可塑性樹脂100重量部に対して0.132重量部注入した。得られた熱可塑性樹脂組成物の結晶化温度TccfおよびTccsを測定したところ、それぞれ93℃および124℃であり、Tccsでの貯蔵弾性率は1×105Paであった。
シリンダ11内の溶融物を、固定型21および可動型22からなる金型間のキャビティ23内に射出した。金型温度は40℃(=Tccf−53℃)であり、射出速度は40mm/秒であり、キャビティの厚みは2mmであった。
射出後、金型キャビティ内で溶融物を40MPaで5.8秒保圧した後、可動型22を10mm(k1)だけ0.5秒かけて固定型21の方向とは反対方向にコアバックさせることにより、発泡および繊維化させ、次いで、繊維化物を0.5秒間保持した。コアバック開始時において、溶融物の温度は94℃(=Tccf+1℃)であり、溶融物中のセル径は20μm以下であった。本工程において金型は40℃に維持した。
その後、可動型22を2mm(k2)だけ0.1秒かけて固定型21の方向に移動させることにより、繊維化物を圧縮した。最終的なコアバック量(K)は8mmであり、発泡倍率は5倍であった。本工程において金型は40℃に維持した。
コアバック終了後、繊維化物をそのまま40℃の金型内で保持することにより、冷却した。その後、金型を開いて繊維質発泡樹脂成形品を得た。
表1に示す成形条件を採用したこと以外、実施例1Aと同様の方法により、発泡樹脂成形品を製造した。
比較例1では、表1に示す条件でコアバック工程を行い、圧縮は行わなかった。
コアバック開始時の溶融物の温度をTccf−11℃またはTccf+22℃としたこと以外、実施例1Aと同様の方法により、発泡樹脂成形品を製造した。
比較例2(Tccf−11℃)では発泡できなかった。比較例3(Tccf+22℃)ではコア層が中空化(空洞化)し、発泡樹脂成形品は得られなかった。
発泡樹脂成形品の垂直入射吸音率を測定した。詳しくは、成形品を、そのコアバック方向が吸音率測定のための垂直方向に平行になるように用いた。測定条件を以下に示し、結果を図6〜図7および表1に示す。
測定装置:φ(直径)40mmの音響インピーダンス管装置(日東紡音響エンジニアリング(株))
測定条件:試料サイズ;φ(直径)40mm、音波入射側のスキン層を除去
(4000Hzでの吸音率)
◎◎;0.80以上;
◎;0.73以上;
○;0.65以上;
△;0.60以上(実用上問題なし);
×;0.60未満(実用上問題あり)。
(800Hzでの吸音率)
◎;0.22以上;
○;0.20以上;
△;0.18以上(実用上問題なし);
×;0.18未満(実用上問題あり)。
(200Hzでの吸音率)
◎;0.12以上;
○;0.09以上;
△;0.07以上(実用上問題なし);
×;0.07未満(実用上問題あり);
実施例1Aおよび4Aならびに比較例1で得られた発泡樹脂成形品をコアバック方向に対して平行および垂直に切断し、それらの断面の顕微鏡写真を撮影した。それらの撮影は、成形品のコアバック方向長さT(mm)について、可動型からT/4の位置と、T/2の位置とにおいて行った。
実施例1Aの発泡樹脂成形品について、T/4位置およびT/2位置でのコアバック方向に対する平行断面の顕微鏡写真(SEM)をそれぞれ図8Aおよび図8Bに示し、コアバック方向での空隙長を上記した方法により測定した。T/4位置およびT/2位置でのコアバック方向に対する垂直断面の顕微鏡写真(SEM)をそれぞれ図8Cおよび図8Dに示し、繊維の平均径および繊維の数を上記した方法により測定した。
実施例4Aの発泡樹脂成形品について、T/4位置およびT/2位置でのコアバック方向に対する平行断面の顕微鏡写真(SEM)をそれぞれ図9Aおよび図9Bに示し、コアバック方向での空隙長を上記した方法により測定した。
比較例1の発泡樹脂成形品について、T/4位置およびT/2位置でのコアバック方向に対する平行断面の顕微鏡写真(SEM)をそれぞれ図10Aおよび図10Bに示し、コアバック方向での空隙長を上記した方法により測定した。T/4位置およびT/2位置でのコアバック方向に対する垂直断面の顕微鏡写真(SEM)をそれぞれ図10Cおよび図10Dに示し、繊維の平均径および繊維の数を上記した方法により測定した。
溶融物の結晶化温度TccsおよびTccf、溶融物のTccs(℃)での貯蔵弾性率、熱可塑性樹脂の結晶化温度Tcps、熱可塑性樹脂のTcpsでの貯蔵弾性率、コアバック開始時における溶融物の温度、コアバック開始時における溶融物の貯蔵弾性率、コアバック開始時における溶融物中のセル径、繊維の平均径、繊維の数は、前記した方法により測定した。
全ての実施例で得られた発泡樹脂成形品について、コアバック方向に対して垂直に切断した任意の断面の顕微鏡写真(倍率500倍)100枚において、環状のセル壁33の内部の奥行に孔がなく、独立気泡であるセルの合計数は0個であった。
10:スクリューフィーダ
11:シリンダ
12:スクリュー軸
13:ホッパ
14:チェックリング
15:円錐形状のヘッド
16:ノズル
17:高圧ガス供給装置
20:金型装置
21:固定型
22:可動型
23:キャビティ
24:温度圧力センサー
25:冷却機構
30:繊維状物
31:32:非環状セル壁痕
33:環状セル壁
Claims (14)
- 物理発泡剤および熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物を溶融および混練し、固定型と可動型からなる金型内に射出した後、可動型を固定型の方向とは反対の方向にコアバックさせることにより、熱可塑性樹脂組成物を発泡および繊維化させつつ成形する発泡樹脂成形品の製造方法であって、
熱可塑性樹脂組成物の冷却速度19℃/秒での結晶化温度をTccf(℃)としたとき、コアバックを、熱可塑性樹脂組成物の温度がTccf−10℃〜Tccf+20℃であるときに開始し、終了した後、可動型を固定型の方向に移動させて金型内の繊維化樹脂を圧縮し、
前記コアバックにおけるコアバック量k1が、可動型の最終的なコアバック量K(mm)に対して、1.1×K〜2×Kであり、
前記コアバック終了後、前記繊維化樹脂の圧縮前に、可動型の移動を停止する保持時間を確保し、
前記発泡樹脂成形品において、前記可動型の固定型方向への移動により、繊維同士の接触が促進され、
前記発泡樹脂成形品が、コアバック方向に対する平行断面において、1以上の繊維密領域およびその周囲の繊維疎領域を有し、
該1以上の繊維密領域が、前記平行断面において、前記繊維疎領域よりも繊維密度が相対的に高く、かつ繊維配向方向が異なる領域である、発泡樹脂成形品の製造方法。 - 前記保持時間が0.1〜4.0秒間である、請求項1に記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
- 前記可動型の固定型方向への移動量k2が以下の関係式を満たす、請求項1または2に記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
k2=前記コアバックのコアバック量k1−前記可動型の最終的なコアバック量K - 前記密領域の繊維が、前記平行断面において、非直線状に配向する形態を有し、
前記疎領域の繊維が、前記平行断面において、直線状に配向する形態を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。 - 前記発泡樹脂成形品のコアバック方向の長さをT(mm)としたとき、
前記発泡樹脂成形品が、前記平行断面において、コアバック方向の端面からT/4の位置またはT/2の位置の一方に前記密領域を有し、他方に前記疎領域を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。 - 前記T/4の位置および前記T/2の位置における空隙長をそれぞれLT/4(μm)およびLT/2(μm)としたとき、
LT/4/LT/2が1.5以上または0.7以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。 - 前記密領域が、前記平行断面において、20μm以下の空隙長を有し、
前記疎領域が、前記平行断面において、20μm超の空隙長を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。 - 前記密領域が、繊維配向方向に対する垂直断面において、10μm以下の平均径および40個/100μm2以上の繊維数を有し、
前記疎領域が、繊維配向方向に対する垂直断面において、8μm以下の平均径および20個/100μm2以上の繊維数を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。 - 前記熱可塑性樹脂組成物が、該熱可塑性樹脂組成物の冷却速度10℃/分での結晶化温度Tccsにおいて1×103〜5×106Paの貯蔵弾性率を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂組成物が結晶核剤をさらに含有する、請求項1〜9のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
- 熱可塑性樹脂が、冷却速度10℃/分での結晶化温度Tcpsを90〜210℃に有し、かつTcpsにおいて1×103〜1×106Paの貯蔵弾性率を有するポリマーである、請求項1〜10のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
- 熱可塑性樹脂組成物を金型内に射出した後、金型内で熱可塑性樹脂組成物を保圧し、可動型のコアバックを開始する、請求項1〜11のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
- コアバック開始時において金型内の熱可塑性樹脂組成物中のセル径が30μm以下である、請求項1〜12のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
- 発泡を3〜8倍の発泡倍率で行う、請求項1〜13のいずれかに記載の発泡樹脂成形品の製造方法。
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