以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.ゲームシステム
まず、図1(A)〜図1(E)を用いて本実施形態のゲームシステムの構成例について説明する。
図1(A)では、サーバシステム500(ゲームシステム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1〜TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1〜TMnはクライアントである。なお、以下では、本実施形態のゲームシステム及びその処理を、主にサーバシステム500により実現する場合を例にとり説明するが、ゲームシステム及びその処理の全部又は一部を、端末装置TM1〜TMnにより実現してもよい。また、以下では、TM1〜TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲームサーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、コンテンツ配信サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより、例えば、プレーヤ端末である端末装置TMによりSNS(Social Networking Service)などを利用するためにサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供されるオンラインゲームであるソーシャルゲームなどのプレイが可能になる。
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
端末装置TM(プレーヤ端末、ユーザ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば図1(B)に示す携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、或いは図1(E)に示す業務用ゲーム装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型コンピュータなどの情報処理装置を用いてもよい。或いは、端末装置TMとして、プレーヤの頭部や腕などの部位に装着されるウェアラブル機器(HMD、ウォッチ型機器等)を用いてもよい。
図2に本実施形態のサーバシステム500(ゲームシステム)の構成例を示す。サーバシステム500は、処理部600、操作部660、記憶部670、通信部696を含む。なお、サーバシステム500の構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。またサーバシステム500の処理部600の各処理は、後述する図3の端末装置TMの処理部100により実現してもよいし、サーバシステム500の処理部600と端末装置TMの処理部100の分散処理により実現してもよい。
処理部600(プロセッサ)は、記憶部670(データベース)に記憶される各種の情報や、プログラムや、操作情報等に基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、音処理、サーバに必要な各種の制御処理、或いは管理処理などを行う。
処理部600(処理部100)の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部670、170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部600(処理部100)の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
処理部600は、入力処理部602、演算処理部610、出力処理部640を含む。演算処理部610は、位置情報取得部611、設定部612、ゲーム処理部613、認証処理部617、課金処理部618、管理処理部619、表示処理部620、音処理部630を含む。ゲーム処理部613はイベント制御部614を含む。上述したように、これらの各部により実行される本実施形態の各処理は、プロセッサ(或いはプロセッサ及びメモリー)により実現できる。
入力処理部602は、操作部660により入力された操作情報を受け付ける処理や、記憶部670から情報を読み出す処理や、通信部696を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部602は、操作部660で検出された操作情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を、記憶部670から読み出す処理や、サーバシステム500の外部装置(端末装置、他のサーバシステム等)からネットワーク510を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。ここで受信処理は、通信部696に情報の受信を指示したり、通信部696が受信した情報を取得して記憶部670に書き込む処理などである。
演算処理部610は、各種の演算処理を行う。例えば位置情報取得処理、設定処理、ゲーム処理、管理処理、表示処理、或いは音処理などの演算処理を行う。
位置情報取得部611、設定部612(位置情報取得処理、設定処理のプログラムモジュール)は、各々、位置情報取得処理、ポイント又は経路等の設定処理を行う。これらの処理の詳細については後述する。
ゲーム処理部613(ゲーム処理のプログラムモジュール)はゲーム処理を行う。ゲーム処理は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などである。或いはゲーム処理として、オブジェクト空間に複数のオブジェクトを配置設定するオブジェクト空間設定処理、オブジェクト空間において移動体を移動(又は動作)させる移動体処理、オブジェクト空間において所与の視点から見える画像を生成するための仮想カメラを制御する仮想カメラ制御処理、プレーヤのゲーム成績を演算するゲーム成績演算処理などを行うようにしてもよい。
認証処理部617はプレーヤの認証処理を行う。例えば端末装置TMを用いてログインしたプレーヤの認証処理を行う。この認証処理は、例えばプレーヤが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。課金処理部618は、種々の課金処理(課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等)を行う。記憶部670の課金情報記憶部676は、課金処理部618の課金処理の対象となる課金情報を記憶する。管理処理部619は、サーバの各種の管理処理を行う。例えば、サーバが提供する各種サービスの管理処理や、サーバ管理情報などの各種情報の管理処理を行う。
例えばプレーヤは、サーバシステム500が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、プレーヤは、ネットワークゲームのプレイや、ゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、プレーヤ間でのメッセージ交換や、フレンドプレーヤの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理処理部619は、このようなプレーヤのアカウント情報の管理処理等も行う。
表示処理部620(表示処理のプログラムモジュール)は、端末装置TMなどの表示部に画像を表示するための処理を行う。例えば当該画像を生成するための画像生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの表示部に画像を表示する制御を行ってもよい。音処理部630(音処理のプログラムモジュール)は、端末装置TMなどの音出力部から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの音出力部から音を出力する制御を行ってもよい。ここで、画像を生成するための画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を端末装置TM等において表示するためのデータであり、画像データそのものであってもよいし、端末装置TMが画像を生成するために使用する各種データ(表示画面の設定データ、オブジェクトデータ等)であってもよい。音処理部630が生成する音生成用データについても同様である。
出力処理部640は各種の情報の出力処理を行う。例えば出力処理部640は、記憶部670に情報を書き込む処理や、通信部696を介して情報を送信する処理を、出力処理として行う。例えば出力処理部640は、書き込み命令で指定された情報を、記憶部670に書き込む処理や、サーバシステム500の外部装置(端末装置、他のサーバシステム等)に対してネットワーク510を介して情報を送信する処理を行う。送信処理は、通信部696に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部696に指示する処理などである。
操作部660は、システムの管理者(運営者)が種々の情報を入力するためのものである。
記憶部670は各種の情報を記憶する。例えばデータベース形式で各種情報を記憶する。また記憶部670は、処理部600や通信部696などのワーク領域として機能する。記憶部670の機能は、半導体メモリー、HDD、SDD、光ディスク装置などにより実現できる。
記憶部670は、ポイント情報記憶部672、経路情報記憶部673、ゲーム情報記憶部674、マップ情報記憶部675、課金情報記憶部676、ユーザ情報記憶部678を含む。ポイント情報記憶部672は、地域に設定される複数のポイントの情報を記憶する。例えばポイント情報記憶部672は、ポイントIDに対して、ポイントの位置や検出範囲情報や各種のフラグが関連づけられた情報を、ポイント情報として記憶する。経路情報記憶部673は、複数のポイントを巡るための経路の情報を記憶する。例えば経路情報記憶部673は、経路を構成する複数のポイントのリスト情報などを記憶する。ゲーム情報記憶部674は、ゲーム処理に使用するゲームパラメータ、キャラクタ又はアイテムの情報などを含むゲーム情報を記憶する。ゲーム情報記憶部674は、ゲームにおいて発生するイベントの情報についても記憶する。マップ情報記憶部675は、地図情報であるマップ情報を記憶する。即ち、ポイントや経路が設定される地域のマップ情報を記憶する。課金情報記憶部676は、課金処理部618により行われる課金処理の情報を記憶する。ユーザ情報記憶部678は、プレーヤの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報(プレーヤ情報)として記憶する。例えば、前述したプレーヤのアカウント情報もユーザ情報として記憶される。課金情報記憶部676に記憶される課金情報は、各プレーヤの各アカウント情報(ユーザID)に対応づけられる。
情報記憶媒体680(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD、BD)、HDD、半導体メモリー(ROM)などにより実現できる。
通信部696は、有線や無線のネットワーク510を介して端末装置TM等との通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
図3に本実施形態の端末装置TM(プレーヤ端末、クライアント装置、ゲーム装置)の構成例を示す。なお、端末装置TMの構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
端末装置TMは、処理部100、操作部160、撮像部162、記憶部170、表示部190、音出力部192、I/F部194、通信部196を含む。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、或いは音処理などを行う。処理部100は、前述した図2の処理部600と同様に、プロセッサ、或いはプロセッサ及びメモリーにより実現できる。
処理部100は、入力処理部102、演算処理部110、出力処理部140を含む。演算処理部110は、位置情報検出部111、設定部112、ゲーム処理部113、表示処理部120、音処理部130を含む。
入力処理部102は、操作部160により入力された操作情報を受け付ける処理や、記憶部170から情報を読み出す処理や、通信部196を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部102は、操作部160で検出された操作情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を記憶部170から読み出す処理や、端末装置TMの外部装置(サーバシステム、他の端末装置等)からネットワーク510を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。位置情報検出部111、設定部112、ゲーム処理部113は、各々、位置情報検出処理、ポイント又は経路等の設定処理、ゲーム処理を行う。表示処理部120は、表示部190に画像を表示するための処理を行う。例えば端末装置側で画像を生成する場合には、処理部100で行われる種々の処理(アプリケーション処理、ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。サーバ側で画像を生成する場合には、サーバシステムからの画像情報に基づく画像を表示部190に表示する処理を行う。音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音制御を行う。これにより、BGM、効果音、又は音声などが音出力部192から出力されるようになる。なお、本実施形態の位置情報取得処理、設定処理、ゲーム処理、管理処理、表示処理、音処理等は、サーバシステム500と端末装置TMのいずれか一方の処理により実現してもよいし、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。例えばネットワークを利用しないスタンドアローンのゲームシステムの場合には、ゲームシステムである端末装置TMにより本実施形態の各処理が行われる。
操作部160は、プレーヤが、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
撮像部162(カメラ)は、被写体の撮像を行うものであり、CCDやCMOSセンサなどの画像センサと、フォーカスレンズ等により構成される光学系などにより実現される。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、半導体メモリー、HDD、SDD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、ポイント情報記憶部172、経路情報記憶部173、ゲーム情報記憶部174を含む。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体180に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、ネットワーク510を介してサーバシステム500や他の端末装置等の外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
そして本実施形態では図2に示すように、ゲームシステムであるサーバシステム500(或いは端末装置TM)が、位置情報取得部611(位置情報検出部111)、設定部612(設定部112)、ゲーム処理部613(ゲーム処理部113)を含む。なお以下では、本実施形態のゲームシステムがサーバシステム500により実現される場合を主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されず、ゲームシステムを端末装置TMにより実現したり、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。
位置情報取得部611は、プレーヤ(ユーザ)の位置情報を取得する。例えば本実施形態では、端末装置(TM)が位置情報の検出が可能な装置になっている。例えば図3の位置情報検出部111が位置情報を検出する。そしてサーバシステム500は、各端末装置で検出された位置情報を受信する。これにより位置情報取得部611は、各端末装置のプレーヤの位置情報を取得できる。ここで端末装置は、例えばプレーヤが所持可能な携帯型の情報端末装置である。携帯型の情報端末装置は、例えば携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、携帯型ゲーム装置又はタブレット型PC等である。或いは端末装置はウェアラブル機器であってもよい。
ここで位置情報の検出手法としては、GPS測位、アクセスポイント測位、セルベース測位、或いはビーコン測位などの種々の測位手法を想定できる。GPS測位は、GPSを用いる測位手法であり、複数のGPS衛星から送信されている電波を受信することで位置を特定する。アクセスポイント測位は、ワイファイ(Wi−Fi(登録商標))などの無線LANのアクセスポイントを用いる測位手法であり、アクセスポイントのMACアドレスと位置情報のデータベースを使用して、現在の位置を特定する。セルベース測位(基地局測位)では、スマートフォン、携帯電話機等の携帯型通信端末の周囲にある基地局等を利用して位置を特定する。ビーコン測位は、ブルートゥース(BLE(登録商標))のビーコン(iBeacon(登録商標))などを用いる測位手法であり、店舗、施設等に設置された発信側のビーコン端末から送信されたアドバタイズメントのパケットを、端末装置が受信し、当該パケットに含まれるID情報を利用して位置を特定する。端末装置の位置情報検出部111は、これらの手法により端末装置の位置情報を検出する。そしてサーバシステム500の位置情報取得部611はこのように検出された端末装置の位置情報を、プレーヤの位置情報として取得する。なおサーバシステム500の位置情報取得部611が直接にプレーヤの位置情報を取得するようにしてもよい。
設定部612(設定部112。以下、同様)は、各種の設定処理を行う。例えば設定部612は、複数のポイントの設定処理及び複数のポイントを巡るための経路の設定処理の少なくとも一方の設定処理を行う。具体的には設定部612は、所与の地域への複数のポイントの設定処理や、所与の地域の複数のポイントを巡るための経路の設定処理を行う。ここで、地域は現実世界のエリアである。ポイントは、例えば位置情報により特定される地域のスポット(場所)である。経路は、例えばプレーヤが移動することを想定されるルートである。例えば地域に設定された複数のポイントを巡るルートが経路であり、経路は複数のポイントにより構成される。ポイント又は経路の設定は、ゲームシステムの運営側が行ってもよい。或いはポイント又は経路の設定をプレーヤの入力情報に基づき行ってもよい。ポイントの位置情報などのポイント情報は、例えばポイント情報記憶部672に記憶される。プレーヤが巡る複数のポイントにより構成される経路の情報は、例えば経路情報記憶部673に記憶される。なおポイントの情報と経路の情報が一体となったデータ構造の形式で記憶部670に記憶するようにしてもよい。また経路の情報を必ずしも作成する必要はなく、複数のポイントの情報だけを用いて経路の設定を行ってもよい。例えば経路は、経路そのもののデータとしては実在しないような仮想的な経路であってもよい。
ゲーム処理部613(ゲーム処理部113。以下、同様)は、各種のイベントを発生するイベント制御を行う。具体的には、ゲーム処理部613は、所与の地域に設定された複数のポイントを移動するプレーヤに対して、取得されたプレーヤの位置情報に応じて、ポイントに対応するイベントを発生するイベント制御を行う。
例えばプレーヤが、ポイント巡りのゲームをプレイするために、複数のポイント(経路)を移動すると、ゲーム処理部613は、プレーヤの位置に対応するポイント(経路のポイント)において、当該ポイントに関連づけられたイベントの制御を行う。例えばゲーム処理部613は、プレーヤが、ポイントに対応する場所に位置することが検出された場合に、当該ポイントに関連づけられたイベントを発生させるなどのイベント制御を行う。プレーヤがポイントに対応する場所に位置するか否かは、ポイントに対して設定された検出範囲内に、プレーヤが位置するか否かを、プレーヤの位置情報に基づき検出すればよい。この検出範囲は、ポイントを内包するように設定された所与の大きさの範囲である。例えばポイントを中心点(基準点)とするような範囲である。この検出範囲の大きさ(広さ)は、固定であってもよいし、可変であってもよい。例えばプレーヤが屋外で移動する場合には、検出範囲を広い範囲に設定し、プレーヤが屋内で移動する場合には、屋外の場合に比べて検出範囲を狭い範囲に設定すればよい。またプレーヤのゲームレベル(初級、上級)やゲームの進行度合い(ゲームの進捗状況。ゲームが序盤か終盤か)などのゲーム状況に応じて、検出範囲を可変に設定してもよい。例えばプレーヤのゲームレベルが低い場合には、例えば検出範囲を広くし、プレーヤのゲームレベルが高い場合には、例えば検出範囲を狭くする。またプレーヤのゲーム状況を有利な状況に設定する場合には、例えば検出範囲を広くし、不利な設定にする場合には、例えば検出範囲を狭くする。またゲーム処理において発生するイベントは、イベントが発生する各ポイント(ポイントID)に対応づけて、記憶部670(ゲーム情報記憶部674)に記憶すればよい。なお、イベント発生等のイベント制御は、ゲーム処理部613のイベント制御部614が行う。イベント制御は、例えばイベントの発生の制御であってもよいし、イベントの削除、イベント内容の変更、或いは挿入イベントの発生の制御などであってもよい。
そして本実施形態では、プレーヤの過去のプレーヤ情報に基づいて、ゲーム処理部613のイベント制御及び設定部612の設定処理の少なくとも一方が行われる。例えばゲーム処理部613は、過去のプレーヤ情報とプレーヤの位置情報(端末装置の位置情報)に基づいて、イベント制御を行う。例えばプレーヤ情報とプレーヤの位置情報に基づいて、ポイントに対応するイベントを発生させたり、イベントを削除したり、イベント内容を変更したり、或いはポイント間等にイベントを挿入するなどのイベント制御を行う。或いは設定部612は、過去のプレーヤ情報に基づいて、ポイントの設定処理及び経路の設定処理の少なくとも一方を行う。例えばプレーヤ情報を反映させた地域へのポイントの設定処理や経路の設定処理などを行う。
プレーヤ情報は、例えばプレーヤのゲーム状況の情報や、プレーヤの行動履歴の情報などである。ゲーム状況は、例えばプレーヤのゲームプレイの状況、ゲームの進行状況、或いはゲームの成績の状況などであり、例えばゲームのパラメータ等で表される種々の状況である。プレーヤの行動履歴としては、例えばプレーヤのゲームプレイ以外の行動に関する履歴がある。例えばプレーヤの行動履歴は、ポイントの店舗又は施設等でのプレーヤの購入の行動や、店舗、施設又はその関連商品等の広告閲覧の行動など、ポイント又はその周辺でプレーヤが行った種々の行動についての履歴である。この行動履歴の情報は、行動の日時に対応づけられて記憶部670(例えばユーザ情報記憶部678)に記憶される。また過去のプレーヤ情報は、例えば前回以前のゲームでのゲームプレイ情報である。例えば今回のゲームにおいて、過去のプレーヤ情報である前回以前のゲームでのゲームプレイ情報(ゲーム状況又は行動履歴等)に基づいて、イベント制御や、ポイント又は経路の設定処理が行われる。
なおプレーヤの行動履歴は、ポイントに対応する仮想ショップ(ポイントのイベントで出現する仮想ショップ)でのプレーヤの購入の行動や関連商品等の広告閲覧の行動についての履歴であってもよい。例えばプレーヤの行動履歴は、仮想ショップでの購入情報や消費情報についての履歴であってもよい。
例えば設定部612は、プレーヤ情報に基づいて、ポイントの数及び経路の数の少なくとも一方を変化させる。例えばプレーヤのゲーム状況や行動履歴に応じて、地域に設定されるポイントの数又は経路の数を変化させる。なおポイントの種類や経路の種類を変化させてもよい。例えばプレーヤのゲームレベルやゲーム成績(ゲームの達成度)などのゲーム状況に応じて、ポイントの数又は経路の数を増減させる。或いはプレーヤの過去の行動履歴に応じて、地域に設定されるポイントの数又は経路の数を増減させる。
またゲーム処理部613は、プレーヤ情報に基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行う。例えばプレーヤ情報に応じて、ポイントに配置設定されるイベントを異ならせる配置設定処理を行う。例えばプレーヤの過去のゲーム状況や行動履歴の情報に基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を実行する。ポイントに対するイベントの配置設定処理は、例えば各ポイントにおいてどのイベントを発生するかを決定するための処理であり、例えばポイントとイベントを対応づけて記憶部670に記憶する処理などにより実現できる。
またゲーム処理部613は、プレーヤ情報と、イベントに対応づけられた重要度とに基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行う。例えば各イベントに対して、そのイベントの重要度が対応づけられた情報が、イベントの情報として記憶部670に記憶される。そしてゲーム処理部613は、プレーヤの位置情報に基づく各ポイントでのイベント制御の際に、プレーヤの過去のゲーム状況(ゲームプレイ状況、ゲーム進行状況)や行動履歴に基づいて、どの重要度のレベルのイベントを発生するかを決定する。例えば第1のゲーム状況や第1の行動状況のプレーヤに対しては、第1の重要度(例えば高い重要度)のイベントを発生し、第2のゲーム状況や第2の行動状況のプレーヤに対しては、第2の重要度(例えば低い重要度)のイベントを発生する。
例えばゲーム処理部613は、プレーヤ情報に基づいて、イベントに用いられるゲーム要素の配置設定処理を行う。例えば各ポイントの各イベントで出現するゲーム要素を、プレーヤ情報に基づき設定する。例えば各ポイントの各イベントにおいて、プレーヤの過去のゲーム状況や行動履歴に応じたゲーム要素を出現させる。
ここでゲーム要素は、ゲームを構成する要素であり、例えばゲームにおいて表示されるゲーム表示物である。或いはゲーム要素は、音声等を出力する音源(例えば会話音源、セリフ音源、ゲーム効果音の音源等)であってもよい。例えばゲーム要素の1つはキャラクタである。キャラクタは、人、モンスター、動物、ロボット、車、電車、飛行機又は船等を表象するものである。キャラクタは、ゲーム表示物であってもよいし、音声だけを出力する音源(音出力物)であってもよい。またキャラクタは、キャラクタ性を有するようなアイテムであってもよい。またゲーム要素は、ゲームのアイテム、仮想抽選器(ガチャ等)、ゲームに用いられる楽器、又はゲームカードなどであってもよい。
例えばゲーム処理部613は、プレーヤのゲーム状況の情報及び行動履歴の情報の少なくとも1つであるプレーヤ情報に基づいて、キャラクタ、アイテム、仮想抽選器及び仮想ショップの少なくとも1つであるゲーム要素の配置設定処理を行う。例えばプレーヤのゲーム状況又は行動履歴に対応するキャラクタ、アイテム、仮想抽選器又は仮想ショップを、プレーヤの位置情報に対応するポイントのイベントにおいて出現させる処理を行う。例えば各ポイントのイベントにおいて出現するキャラクタ、アイテム、仮想抽選器又は仮想ショップの種類、属性又はゲームパラメータ等を、プレーヤのゲーム状況又は行動履歴に基づき設定する。
ここで仮想ショップは、プレーヤが対価を支払うことでキャラクタ、アイテム又は商品などの購入対象物の購入が可能な仮想的なショップである。この仮想ショップは、ゲーム空間やネットサイト空間に存在するショップである。ゲーム空間の仮想ショップは、ゲーム内ショップとも呼ばれ、キャラクタ、アイテムなどのゲームに関連する購入対象物の購入が可能である。このゲーム空間の仮想ショップは、例えばゲームメーカなどにより運営される。ネットサイト空間の仮想ショップは、通販の商品などの購入が可能であり、通販メーカなどにより運営される通販サイトショップなどである。仮想ショップでプレーヤが支払う対価は、例えば仮想通貨である。或いは、仮想ショップでプレーヤが支払う対価は、ゲームプレイを行って獲得したゲームポイント、アイテム交換を行う場合の交換対象となるアイテム、或いは現金(金銭)等であってもよい。
本実施形態では、ポイントでのイベントとして、仮想ショップのサイトが立ち上がる。即ちゲーム内ショップや通販サイトショップなどの仮想ショップが出現する。仮想ショップを出現させる処理は、例えば少なくとも仮想ショップで購入可能な購入対象物をプレーヤに認識可能な状態にする処理である。例えば仮想ショップで購入可能な購入対象物のラインアップをプレーヤに表示(提示)する処理である。具体的には、仮想ショップの画面を表示する処理である。
そして本実施形態では、プレーヤのゲーム状況の情報及び行動履歴の情報の少なくとも1つであるプレーヤ情報に基づいて、仮想ショップの配置設定処理が行われる。例えば、プレーヤ情報とイベントの重要度に基づいて、各ポイントのイベントで出現する仮想ショップを配置設定する処理を行う。例えばプレーヤ情報等に基づいて、出現する仮想ショップの種類等が変化したり、仮想ショップでのラインアップが変化するようにする。
また設定部612は、プレーヤ情報と、プレーヤのゲーム開始時の位置情報とに基づいて、ポイントの設定処理及び経路の設定処理の少なくとも一方の設定処理を行う。例えばプレーヤが巡るポイントや経路の設定処理を行う。例えば設定部612は、プレーヤのゲーム開始時の位置又はその周辺が、スタートのポイントとなるように、地域への複数のポイント又は経路の設定処理を行う。なお、ゲーム処理部613が、プレーヤ情報と、プレーヤのゲーム開始時の位置情報とに基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行ってもよい。例えばプレーヤ情報とゲーム開始時の位置情報とに基づいて、イベントに用いられるゲーム要素の配置設定処理などを行う。
またゲーム処理部613は、ポイントに対するイベントの配置設定条件に基づいて、ポイントへのイベントの配置設定処理を行う。ポイントへのイベントの配置設定処理は、例えばポイントにイベントを関連づける処理などで実現できる。例えばゲーム処理部613は、記憶部670に記憶される配置設定条件の情報に基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行う。例えばプレーヤの位置に対応する各ポイントにおいて、どのイベントを発生するかを、この配置設定条件に基づいて判断する。
ここで配置設定条件は、例えば、ポイントに関連する広告に関する条件、プレーヤの過去の行動履歴に関する条件、及びイベントの重要度に関する条件の少なくとも1つである。ポイントに関連する広告に関する条件は、例えばポイントに位置する店舗又は施設等の広告料の支払いや広告契約の有無などに関する条件である。プレーヤの過去の行動履歴に関する条件は、ポイントを巡るゲームにおけるプレーヤの過去の行動履歴についての条件である。イベントの重要度に関する条件は、各イベントに対応づけられている重要度(重要度レベル)についての条件である。例えばゲーム処理部613は、ポイントに位置する店舗又は施設等が、広告料を支払っているか否かや、広告契約を締結しているか否かなどの広告に関する条件を判断して、各ポイントへのイベントの配置設定処理を行う。またゲーム処理部613は、プレーヤの過去の行動履歴に関する条件やイベントの重要度の条件を判断して、各ポイントへのイベントの配置設定処理を行う。
なおプレーヤ情報は、例えばプレーヤのユーザIDに対応づけられた情報である。例えばユーザ情報記憶部678には、プレーヤのユーザIDに対応づけでプレーヤのユーザ情報(個人情報)が記憶されているが、本実施形態で用いられるプレーヤ情報も、ユーザIDに対応づけられて記憶部670(例えばユーザ情報記憶部678)に記憶される。例えばプレーヤのゲーム状況の情報、プレーヤの過去の行動履歴の情報、プレーヤの購入情報、プレーヤに対する課金情報、又はプレーヤについてのSNS情報などのプレーヤ情報が、ユーザIDに対応づけて記憶される。例えば各ポイントでのイベント制御や、地域に対するポイント又は経路の設定処理を行う際には、ゲームをプレイしているプレーヤのプレーヤ情報を、そのプレーヤのユーザIDに基づいて記憶部670から読み出す。そして、読み出されたプレーヤ情報とプレーヤの位置情報とに基づいて、ポイントでのイベント制御を行ったり、読み出されたプレーヤ情報に基づいて、地域へのポイント又は経路の設定処理を行う。
またゲーム処理部613は、複数のポイントを巡るゲームの達成状況に応じて、ポイント間において挿入イベントを発生する又はポイント間にポイントを挿入する処理を行う。ゲームの達成状況は、ゲーム(ゲームのミッション)の達成目標に対するプレーヤの達成度合いを表すものであり、ポイント巡りのゲーム(経路巡りのゲーム)の達成状況を示すパラメータにより表すことができる。即ちゲーム処理部613は、ゲームの達成状況を表すパラメータ(通過状況、距離又は時間経過などのパラメータ)に基づいて、ポイント間において挿入イベントを発生する又はポイント間にポイントを挿入する処理を行う。
例えばゲーム処理部613は、ゲームの達成状況に応じて、ポイント間において挿入イベントを発生する。例えばプレーヤが通過したポイント(直近通過ポイント)と次のポイントとの間で挿入イベントが発生するようにイベント制御を行う。挿入イベントの発生処理としては種々の制御手法が考えられる。例えばプレーヤの位置(現在位置)と次のポイントとの位置関係に応じて挿入イベントを発生したり、プレーヤの位置と直近の通過ポイントとの位置関係に応じて挿入イベントを発生してもよい。或いは、ゲーム処理部613は、ゲームの達成状況に基づいて挿入イベントの挿入条件が満たされたと判断した場合に、所与の時間の経過後に、挿入イベントを発生してもよい。即ち、挿入イベントの発生処理は、場所的な位置関係に基づくものであってもよいし、時間経過に基づくものであってもよい。
またゲーム処理部613は、ゲームの達成状況に応じて、ポイント間にポイントを挿入する。例えばプレーヤが通過したポイントと次のポイントとの間に、新たなポイントを挿入ポイントとして発生する処理を行う。そしてゲーム処理部613は、この挿入ポイントにおいて例えばイベントを発生するなどのイベント制御を行う。挿入ポイントの発生処理としては種々の制御手法が考えられる。例えばプレーヤの位置と次のポイントとの位置関係に応じて挿入ポイントを発生したり、プレーヤの位置と直近の通過ポイントとの位置関係に応じて挿入ポイントを発生してもよい。或いは、ゲーム処理部613は、ゲームの達成状況に基づいて挿入ポイントの挿入条件が満たされたと判断した場合に、所与の時間の経過後に、挿入ポイントを発生してもよい。即ち、挿入ポイントの発生処理は、場所的な位置関係に基づくものであってもよいし、時間経過に基づくものであってもよい。
またゲーム処理部613は、ポイント通過状況、ゴールポイントまでの距離情報、スタートポイントからの距離情報、及び制限時間に対する時間経過状況の少なくとも1つに基づいて、ゲームの達成状況を判断する。ポイント通過状況は、例えば所与の時間が経過した際のポイントの通過数(通過度合い)である。ポイント巡りのゲームに制限時間が設定されている場合には、ポイント通過状況は、制限時間内において所与の時間が経過した際のポイントの通過数(通過度合い)である。ゴールポイントまでの距離情報は、例えばプレーヤの位置(現在位置)からゴールポイントまでの距離を表す情報である。この距離は、経路に沿った距離であってもよいし、直線距離などであってもよい。スタートポイントからの距離情報は、スタートポイントからプレーヤの位置(現在位置)までの距離を表す情報である。この距離も、経路に沿った距離であってもよいし、直線距離などであってもよい。制限時間に対する時間経過状況は、ゲームの制限時間内においてどのぐらいの時間が経過したのかを表すものであり、例えば制限時間内での経過時間である。
またゲーム処理部613は、ポイント間で発生する挿入イベント(挿入ポイント)として、ポイントに関連するイベント(挿入ポイント)を発生するイベント制御を行う。例えばプレーヤの直近の通過ポイント及び次のポイントの少なくとも一方のポイントに関連するイベントを、挿入イベントとして発生する。ポイントに関連するイベントは、ポイント(経路)に関連づけられた情報(パラメータ等)を用いたイベントである。例えばポイントに関連するイベントは、ポイント(経路)に設定されたゲーム要素(キャラクタ、アイテム又は仮想抽選器等)を用いたイベントであり、このようなイベントを挿入イベントとして発生する。即ち、通過したポイントや次のポイントで使用されたゲーム要素を用いたイベントを、挿入イベントとして発生する。或いは、通過したポイントや次のポイントでのイベントで用いられたゲームパラメータ等を用いて、挿入イベントの発生処理を行う。
またゲーム処理部613は、プレーヤが第j(jは1以上の整数)のポイントを通過している場合に、プレーヤの位置と第j+1のポイントとの間において、挿入イベントを発生する又はポイントを挿入する。例えば第jのポイントは、プレーヤの直近の通過ポイントであり、第j+1のポイントは、例えば第jのポイントの次のポイントである。これらの第jのポイント、第j+1のポイントは、例えば後述するメインのポイントである。ここでプレーヤの位置と第j+1のポイントの間とは、場所的な関係におけるものであってもよいし、時間的な関係におけるものであってもよい。例えばプレーヤの位置と第j+1のポイントの間のサブのポイントにおいて、挿入イベントを発生したり、当該サブのポイントを挿入ポイントとしてポイント間(メインのポイント間)に挿入してもよい。或いは、挿入イベント又は挿入ポイントの発生条件が満たされたタイミングから、経過時間をカウントし、次の第j+1のポイントに到達する前に、所与の時間が経過した場合に、挿入イベント又は挿入ポイントを発生するようにしてもよい。
またゲーム処理部613は、プレーヤが第jのポイントを通過している場合に、第jのポイントとプレーヤの位置との位置関係により特定される場所において、挿入イベントを発生する又はポイントを挿入してもよい。例えば直近の通過ポイントである第jのポイントとプレーヤの位置を結んだ線(直線)により特定される場所で、挿入イベントを発生したり、当該場所にポイントを挿入(設定)してもよい。例えば当該線の方向で特定される場所で、挿入イベントを発生したり、ポイントを挿入する。具体的には、当該線に基づき選択されるサブのポイントにおいて、挿入イベントを発生したり、当該サブのポイントを挿入ポイントとしてポイント間(メインのポイント間)に挿入してもよい。
またゲーム処理部613は、プレーヤのゲーム進捗状況に応じて、ポイント間において挿入イベントを発生する又はポイント間にポイントを挿入する。例えばプレーヤのゲーム進捗状況が速いと判断された場合(第1の進捗状況と判断された場合)には、挿入イベント又は挿入ポイントを発生する。一方、ゲーム進捗状況が遅いと判断された場合(第1の進捗状況よりも進捗度合いが遅い第2の進捗状況と判断された場合)には、挿入イベント又は挿入ポイントを非発生にする。ゲーム進捗状況は、ポイント巡りのゲームについてのプレーヤのゲームプレイが、どの程度、進捗したかの状況を示すものである。ゲーム進捗状況の情報は、例えばプレーヤのユーザIDに関連づけて記憶部670に記憶される。
また設定部612は、地図情報(地図画面)に基づき選択された地域に対して、複数のポイントを設定する。例えば、過去のプレーヤ情報に基づき複数のポイントを設定する。なお、ゲームシステムの運営側の入力情報やプレーヤの入力情報に基づき、複数のポイントを設定したり、コンピュータによる自動設定により複数のポイントを設定してもよい。設定されたポイントの情報はポイント情報記憶部672に記憶される。また設定部612は、設定された複数のポイントに基づいて、複数のポイントを巡るための経路を設定する。例えば設定部612は、ポイント情報記憶部672にその情報が記憶される複数のポイントの中から、経路を構成するポイントを選択する。そして、選択された複数のポイントに基づいて、当該複数のポイントを巡るための経路を設定する。
またゲーム処理部613は、経路に対して少なくとも1つのゲーム要素を設定する。例えば経路やポイントの情報にゲーム要素の情報を関連づける。そして経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたゲーム要素のイベントを発生する。経路へのゲーム要素の設定手法としては、種々の手法を想定できる。例えば1つの経路に複数のゲーム要素を設定してもよい。この場合は、経路の各ポイントで出現するゲーム要素を異ならせてもよい。即ち、複数のゲーム要素の中から選択されたゲーム要素を、各ポイントにおいて出現させてもよい。或いは、第1の経路と第2の経路に設定されるゲーム要素を互いに異ならせてもよい。例えば第1の経路には第1のゲーム要素又は第1のゲーム要素群を設定し、第2の経路には、第1のゲーム要素とは異なる第2のゲーム要素、或いは第1のゲーム要素群とは異なる第2のゲーム要素群を設定してもよい。経路の数が3以上である場合も同様である。
例えばゲーム要素がキャラクタである場合に、ゲーム処理部613は、経路に対して、少なくとも1つのキャラクタを設定する。そして経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたキャラクタのイベントを発生する。このイベントは、キャラクタの表示物によるイベントであってもよいし、キャラクタの音声の音源によるイベントであってもよい。
そしてゲーム処理部613は、挿入イベントとして、経路に設定されたゲーム要素とは異なるゲーム要素のイベントを発生する。例えば経路に対して第1のゲーム要素が設定されている場合に、挿入イベントでは、第1のゲーム要素とは異なる第2のゲーム要素を出現させる。
また本実施形態では、プレーヤの移動に対して制限時間が設定されている。この制限時間は、経路の全体に対する制限時間であってもよいし、経路の前半経路、後半経路などに対する制限時間であってもよいし、経路のポイント間での制限時間であってもよい。そしてゲーム処理部613は、制限時間内での時間経過に応じたイベント制御を行う。例えば制限時間内での時間経過に応じた、イベント発生、イベント削除、イベント内容の変更又はイベント挿入を行う。例えば制限時間に間に合ったか否かに応じた、イベント発生、イベント削除、イベント内容の変更、又はイベント挿入を行う。
またゲーム処理部613は、ポイントに対応するイベントとして、ゲーム要素(キャラクタ、アイテム、ゲームカード、楽器又は仮想抽選器等。以下、同様)の出現イベント、ゲーム要素の獲得イベント、ゲーム要素のパラメータ情報の変更イベント、仮想抽選器の抽選イベント、又は仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベントを発生する。ゲーム要素の出現イベントは、例えばプレーヤがポイントに対応する場所(例えばポイントの検出範囲内の場所)に位置する場合に、ゲーム要素を出現させるイベントである。出現するゲーム要素は、ゲーム要素に対応する表示物であってもよいし、ゲーム要素に対応する声源であってもよい。また、ゲーム要素の獲得イベントは、例えばプレーヤがポイントに対応する場所に位置する場合に、プレーヤにゲーム要素を獲得させるためのゲームイベントである。この獲得イベントは、例えばプレーヤのキャラクタ等のゲーム要素と、出現した敵キャラクタ等のゲーム要素の対戦イベントであってもよい。或いは所与の獲得条件が満たされた場合に、ゲーム要素をプレーヤの所持物として獲得させるようなイベントであってもよい。またゲーム要素のパラメータ情報の変更イベントは、キャラクタ又はアイテム等のゲーム要素の各種のパラメータの値や態様等を変更するイベントである。またゲーム要素のパラメータは、キャラクタ又はアイテム等のゲーム要素の能力(攻撃力、守備力、魔法力等)、ステータス(体力、ヒットポイント、耐久値等)、属性又は状態等を表すパラメータである。またアイテムとしては、武器、防具等の装備品や、体力回復や装飾用等の道具などの種々のゲームアイテムを想定できる。また仮想抽選器の抽選イベントは、例えばプレーヤがポイントに対応する場所に位置する場合に、ポイントに対応する仮想抽選器の抽選処理を行って、プレーヤにレアアイテム等のアイテムを獲得させるイベントである。また仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベントは、仮想抽選器の各種パラメータの値や態様等を変更するイベントである。より具体的には、仮想抽選器の当たり確率等を変更するイベントである。
また設定部612は、経路に沿ったメインのポイントと、サブのポイントを設定する。サブのポイントとしては、例えばメインのポイント以外のポイント(例えばメインのポイント以外のポイントのうちの一部又は全部のポイント)を用いることができる。サブのポイントは、経路に沿わないポイント(経路から所与の距離以上離れたポイント)であってもよいし、経路に沿ったポイント(経路上のポイント)であってもよい。例えば設定部612は、ポイント情報記憶部672に記憶される複数のポイントのうち、経路に沿ったメインのイベントを発生させるポイントを、メインのポイントとして設定する。そしてメインのポイントに設定されていないポイントを、サブのポイントに設定することができる。例えば設定部612は、複数のポイントの中から選択したポイントをメインのポイントに設定して、経路を設定し、メインのポイント以外のポイントをサブのポイントに設定する。
そしてゲーム処理部613は、サブのポイントにおいて挿入イベントを発生(挿入ポイントを挿入)する。例えば直近の通過ポイントである第jのポイントと、次の第j+1のポイントの間のサブのポイントにおいて、挿入イベントを発生する。或いは、第jのポイントとプレーヤの位置との位置関係により特定されるサブのポイントにおいて、挿入イベントを発生してもよい。
なお、ゲーム処理部613は、プレーヤの位置情報に応じて、サブのポイントに対応するサブポイントイベントを発生するイベント制御を行う。例えばイベント発生、イベント削除、イベント内容の変更、又は挿入イベントの発生のイベント制御を行う。例えばゲーム処理部613は、プレーヤが、サブのポイントに対応する場所に位置することが検出された場合に、サブのポイントに関連づけられたサブポイントイベントを発生させるなどのイベント制御を行う。プレーヤがサブのポイントに対応する場所に位置するか否かは、サブのポイントに対して設定された検出範囲内に、プレーヤが位置するか否かを、プレーヤの位置情報に基づいて検出すればよい。この検出範囲は、サブのポイントを内包するように設定された所与の大きさの範囲である。
またゲーム処理部613は、サブポイントイベントとして、プレーヤを経路側又は所与のポイント(所与のポイント側)に誘導するためのイベントを発生する。ここで、所与のポイントは、例えばメインのポイント又はサブのポイントである。但し、所与のポイントは、これには限定されず、メインのポイントやサブのポイント以外であってもよい。また所与のポイントは、経路以外の地点であってもよい。例えば、所与のポイントとしては、プレーヤを誘導するためのポイントとしてシステム側で用意されるポイント(誘導ポイント)を採用できる。プレーヤを経路側又は所与のポイントに誘導するためのサブポイントイベントは、例えば経路側又は所与のポイント側に移動することをプレーヤに指示(促す)する指示情報(警告情報)を出力(発生)するイベントである。この指示情報は、画像情報又は音声情報である。例えば指示情報は、キャラクタ等のゲーム要素の画像情報又は音声情報である。例えば経路側又は所与のポイント側に移動するように、キャラクタの画像や音声を用いて指示(促す、警告)する。またプレーヤを経路側又は所与のポイントに誘導するためのサブポイントイベントは、例えば端末装置を振動させたり、端末装置の画面を光らせるイベントであってもよい。例えば端末装置を振動させる情報や画面を光らせる情報を指示情報(警告情報)として当該イベントにおいて出力する。
なお以上では、本実施形態の位置情報取得処理、設定処理、ゲーム処理、表示処理、音処理等を、図2のサーバシステム500が行う場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、上記に説明した本実施形態の位置情報取得処理、設定処理、ゲーム処理、表示処理、音処理等の一部又は全部を図3の端末装置TMが行うようにしてもよい。この場合には、端末装置TM(或いは端末装置とサーバシステムが連携したシステム)が本実施形態のゲームシステムとして機能することになる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について説明する。なお、以下では、ポイントで発生するイベントが、キャラクタの出現イベント(キャラクタの音声出力イベント、画像出力イベント)である場合を主に例にとり説明するが、本実施形態のイベントはこれに限定されない。ポイントに対応するイベントは、キャラクタ以外のゲーム要素(アイテム、ゲームカード、仮想抽選器又は楽器等)が出現するイベント、ゲーム要素の獲得イベント、ゲーム要素のパラメータ情報の変更イベント、仮想抽選器の抽選イベント、又は仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベントなどであってもよい。
2.1 ポイント、経路の設定、イベント制御
図4(A)、図4(B)はポイント、経路の設定手法の一例の説明図である。例えば本実施形態では、地図情報(地図画面)に基づき地域が選択される。例えば図4(A)の地図情報(例えば首都圏の地図情報)には複数の地域AR1〜AR20が設定されている。図4(A)では、例えば電車(例えば山手線)の駅に対応するエリア(現実世界のエリア)が地域AR1〜AR20として設定されている。本実施形態では、図4(A)のような地図情報に基づき、プレーヤがゲームプレイ(例えばポイント巡りのゲームプレイ)を行う地域が選択される。この地域の選択は、プレーヤの入力情報に基づく選択であってもよいし、コンピュータによる自動選択であってもよい。或いはプレーヤがゲームプレイを行う地域は予め選択されているものであってもよい。
そして本実施形態では、地図情報に基づき選択された地域に対して、複数のポイントが設定される。例えばプレーヤの入力情報や過去のプレーヤ情報に基づき、複数のポイントが設定される。また複数のポイントを巡るための経路が設定される。例えば図4(B)では、地域の駅の近くに複数のポイントが設定され、これらの複数のポイントを巡るための経路RT1、RT2、RT3が設定されている。図4(B)の地域は、図4(A)の地図情報(地図画面)に設定された複数の地域AR1〜AR20の中から選択された地域である。なお複数のポイントは、例えばゲームシステムの運営者等により予め地域に対して設定されていてもよい。またプレーヤ情報はプレーヤのゲーム状況又は行動履歴の情報であり、プレーヤのユーザIDに対応づけられた情報である。
図4(A)の経路RT1は、ポイントPSTをスタートポイントとして、ポイントPA1、PA2、PA3、PA4、PA5、PA6の順で巡って、ポイントPGLをゴールポイントとする経路である。経路RT2は、ポイントPSTをスタートポイントとして、ポイントPB1、PB2、PB3、PB4、PB5、PB6の順で巡って、ポイントPGLをゴールポインとする経路である。経路RT3も同様である。
なお図4(B)では、経路RT1、RT2、RT3のスタートポイントやゴールポイントが同じポイントに設定されているが、スタートポイントやゴールポイントが互いに異なるポイントに設定されていてもよい。
本実施形態では、RT1、RT2、RT3の各経路のポイントにおいてイベントが発生する。経路に沿って移動するプレーヤは、このように各ポイントで発生するイベントを楽しむゲーム(ポイント巡りゲーム)をプレイする。
具体的には本実施形態では、複数のポイントを移動するプレーヤに対して、プレーヤの位置情報に応じて、ポイント(PST、PA1〜PA6、PGL等)に対応するイベントを発生する。例えば、プレーヤは、携帯型情報端末装置(スマートフォン、携帯型ゲーム装置等)などの端末装置を所持して、複数のポイント(経路)を移動する。そして移動するプレーヤが、ポイントに対応する場所に位置することが検出されると、そのポイントに関連づけられたイベントが発生する。例えばイベントに対応する音声が端末装置から出力されたり、イベントに対応する画像が端末装置の表示部に表示される。例えばポイントに対して、ポイント(ポイント位置)を内包する検出範囲が設定されており、プレーヤの位置情報に基づいて、プレーヤが検出範囲に入ったことが検出されると、そのポイントに対応するイベントが発生する。検出範囲は、ポイントを中心とした例えば円形状等の範囲である。なお検出範囲の形状は円形状には限定されず、矩形等の他の形状であってもよい。
プレーヤの位置情報は、例えば、プレーヤが所持する、位置情報の検出が可能な端末装置により取得される。プレーヤの位置情報は、例えばGPS測位、アクセスポイント測位、セルベース測位(基地局測位)、或いはビーコン測位などにより検出できる。例えば屋外の経路である場合には、GPS測位等が望ましい。一方、屋内の経路の場合には、ビーコン測位等を採用できる。例えば屋内の店舗や施設にビーコン端末を設置し、そのビーコン端末からのパケットに含まれる、店舗や施設を特定するためのID情報を用いて、プレーヤの位置情報を特定する。
なお、経路が屋外である場合のポイントの検出範囲である屋外用検出範囲と、経路が屋内である場合のポイントの検出範囲である屋内用検出範囲は、その大きさ等を異ならせることが望ましい。例えば屋外用検出範囲は、屋内用検出範囲よりも広くすることが望ましい。屋外用検出範囲は直径が例えば10m以上となるような範囲に設定する。一方、屋内用検出範囲は直径が例えば5m以下となるような範囲に設定する。
また本実施形態では、経路に対して少なくとも1つのゲーム要素が設定される。そして経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたゲーム要素のイベントを発生させる。ここでゲーム要素は例えばキャラクタである。
図5(A)、図5(B)は経路へのキャラクタ(広義にはゲーム要素)の設定手法の説明図である。例えば図5(A)では1つの経路に対して複数のキャラクタCH1、CH2、CH3が設定されている。これらのキャラクタCH1、CH2、CH3は例えば現実世界やアニメでのアイドルを表象したキャラクタである。例えば前述の図4(B)でプレーヤが経路RT1を移動した場合には、経路RT1の各ポイントにおいて、キャラクタCH1、CH2、CH3の中から選択された1又は複数のキャラクタが出現するイベントが発生する。例えば選択されたキャラクタの音声が、プレーヤが所持する端末装置のスピーカやヘッドフォン端子から出力されるイベントが発生する。或いは、選択されたキャラクタの画像が、端末装置の表示部に表示されるイベントが発生する。
第1のプレーヤはキャラクタCH1を好み、第2のプレーヤはキャラクタCH2を好むというように、プレーヤごとに好み、嗜好が異なる。このため、1人のキャラクタだけしか登場しないと、そのキャラクタがプレーヤの好みではなかった場合(そのキャラクタのファンではなかった場合)に、プレーヤのゲームプレイ意欲が減退してしまう。
この点、図5(A)の手法によれば、経路の各ポイントにおいて、ポイントに応じて異なるキャラクタが出現するようになる。従って、様々な好み、嗜好のプレーヤに対応することができ、プレーヤのゲームプレイ意欲が減退してしまうような事態を防止できる。
なお図5(A)では、ゲームの達成度、イベント発生数、ゲームの制限時間などが表示されている。達成度は、経路のポイントを巡るゲームの達成度である。例えば経路の各ポイントで適正にイベントを発生させることで、達成度が上昇する。イベント発生数は、経路で発生したイベントの数である。イベント発生数が多いほど、達成度も上昇する。またこのゲームでは、例えばスタートポイントからゴールポイントに到着するまでの時間に、制限時間が設定されている。プレーヤは制限時間内にゴールポイントに到着することが要求される。
一方、図5(B)では、経路RT1、RT2、RT3に対して異なるキャラクタが設定されている。例えば経路RT1にはキャラクタCH1が設定され、経路RT2にはキャラクタCH2が設定され、経路RT3にはキャラクタCH3が設定されている。
そしてプレーヤが図5(B)の経路選択画面において経路RT1を選択すると、プレーヤのエスコートキャラクタとしてキャラクタCH1が選択される。これにより、プレーヤが図4(B)の経路RT1を移動した場合に、経路RT1の各ポイントにおいて、キャラクタCH1が出現するイベントが発生する。例えば各ポイントにおいてキャラクタCH1の音声が出力されたり、キャラクタCH1の画像が表示されるイベントが発生する。
一方、プレーヤが図5(B)の経路選択画面において経路RT2を選択すると、プレーヤのエスコートキャラクタとしてキャラクタCH2が選択される。これにより、プレーヤが図4(B)の経路RT2を移動した場合に、経路RT2の各ポイントにおいて、キャラクタCH2が出現するイベントが発生する。例えば各ポイントにおいてキャラクタCH2の音声が出力されたり、キャラクタCH2の画像が表示されるイベントが発生する。同様にプレーヤが経路RT3を選択した場合には経路RT3の各ポイントにおいてキャラクタCH3の音声が出力されたり画像が表示される。
このようにすれば、各プレーヤは、自身が好むキャラクタが設定された経路を選択することで、経路の各ポイントで、自身の好みのキャラクタが出現するようになり、当該プレーヤの好み、嗜好に応えることが可能になる。
図6(A)、図6(B)は、複数のポイントや経路の設定手法の一例についての説明図である。例えば図6(A)のポイントP11〜P55の情報は、図2のポイント情報記憶部672に記憶されている。これらのポイントP11〜P55は、図4(B)で説明したように地域の各地点に設定される。一例としては、店舗、施設、名所、観光地、公園、駅、バス停、交差点、トイレ、駐車場、交番、電柱又は木などの種々の地点にこれらのポイントが設定される。そして、本実施形態ではこれらのポイントP11〜P55の中から選択されたポイントが、プレーヤが移動する経路になる。例えばポイントP11、P21、P31、P41、P51、P52、P53、P54、P55を選択することで、プレーヤが移動する経路RT1が設定される。この場合にポイントP11がスタートポイントになり、ポイントP55がゴールポイントになる。またポイントP11、P12、P13、P14、P15、P25、P35、P45、P55を選択することで、プレーヤが移動する経路RT2が設定される。この場合にもポイントP11がスタートポイントになり、ポイントP55がゴールポイントになる。経路RT3についても同様である。なおスタートポイントやゴールポイントは経路毎に異ならせてもよい。
ここで図6(A)では、経路上のポイントの全てを、経路のポイントに設定して、イベントを発生させているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば図6(B)において、ポイントP21、P41、P52、P54は経路RT4上のポイントであるが、経路RT4のポイントには設定されていない。即ち、図6(B)では、ポイントP11、P31、P51、P53、P55が経路のポイントとして設定され、これらの各ポイントにおいてイベントが発生する。
なお、図6(B)において、ポイントP11、P31、P51、P53、P55をメインのポイントに設定し、ポイントP21、P41、P52、P54をサブのポイントに設定してもよい。メインのポイントでは、メインのイベントであるメインポイントイベントが発生する。一方、サブのポイントでは、サブのイベントであるサブポイントイベントが発生する。サブのポイントは、例えばメインのポイント以外のポイントの中から選択されるポイントである。例えば図6(A)では、ポイントP24、P32、P42、P43などをサブのポイントとして設定できる。
図7(A)はポイント情報の一例である。このポイント情報は例えば図2のポイント情報記憶部672に記憶される。図7(A)のポイント情報では、例えばポイントID(ポイント識別情報)に対して、ポイントの名称、位置、検出範囲情報、メイン/サブフラグ、種別、又は各種属性情報などが対応づけられている。ポイントの名称は、例えばポイントが設定されている地点の名称等を表す情報(例えば店舗名、施設名等)である。ポイントの位置は、GPS測位、アクセスポイント測位、セルベース測位等の種々の測位手法により検出される情報である。検出範囲情報は、ポイントに設定される検出範囲を規定するための情報(例えば大きさ)である。メイン/サブフラグは、ポイントをメインのポイントとして使用するか、サブのポイントとして使用するかを切り替えるためのフラグである。ポイントの種別はポイントの種類(例えば屋外のポイント、屋内のポイント等)を指定する情報である。属性情報は、これら以外の各種の情報である。
図7(B)は経路情報の一例である。この経路情報は例えば図2の経路情報記憶部673に記憶される。この経路情報では、例えば経路ID(経路識別情報)に対して、その経路のポイントのリスト情報などが対応づけられている。この経路情報を用いることで、当該経路を構成するポイントやポイントの順番を特定できる。
図8(A)は、イベント情報の一例である。このイベント情報では、イベントID(イベント識別情報)に対して、イベント内容(音声、画像情報等)、そのイベントが発生するポイントのポイントIDなどが対応づけられている。
なお、ポイント情報、経路情報、イベント情報のデータ構造は図7(A)、図7(B)、図8(A)に例示されたものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
図8(B)は経路の選択画面の一例である。例えば図8(B)のA1に示すように、システム側(運営者側)により、予め複数の経路が用意されている。例えばラーメン店めぐりの経路、アニメ聖地めぐりの経路、スイーツ店めぐりの経路などである。例えばラーメン店めぐりの経路では、地域にある各ラーメン店にポイントが設定される。アニメ聖地めぐりの経路では、地域の各アニメ聖地にポイントが設定される。スイーツ店めぐりの経路では、地域の各スイーツ店にポイントが設定される。例えば図8(B)のA1でユーザがアニメ聖地めぐりの経路を選択して、A2のゲーム開始のアイコンを選択すると、アニメ聖地めぐりのゲームが開始する。プレーヤは、経路のポイントである各アニメ聖地を探しながら経路を移動する。各アニメ聖地のポイントでは、そのアニメ聖地に対応するようなイベントが発生する。例えばそのアニメ聖地に対応するキャラクタなどが出現するイベントが発生する。
この場合に、経路に設定された店舗、施設とゲームシステムの運営側とで広告契約等を結んでおく。そして、プレーヤが経路のポイントの店舗、施設を訪れて、食事をしたり、商品を購入するなどすると、プレーヤが店舗、施設で支払った額の一部を、広告料等として、ゲームシステムの運営側にペイバックしてもよい。
図9は、経路のポイントでのイベント制御手法についての説明図である。図9では、ポイントP1、P2、P3による経路RTが設定されている。プレーヤは、ポイントP1の次にポイントP2、ポイントP2の次にポイントP3というように、ポイント順に移動する。そしてポイントP1ではキャラクタCH1が出現するイベントが発生し、ポイントP2ではキャラクタCH2が出現するイベントが発生し、ポイントP3ではキャラクタCH3が出現するイベントが発生する。即ち図9では、図5(A)で説明したように1つの経路RTに対して複数のキャラクタCH1、CH2、CH3が設定されており、これらのキャラクタから選択されたキャラクタが、各ポイントにおいて出現する。
具体的にはポイントP1では、「大通りの方へ行こう」というキャラクタCH1のセリフが出力されるイベントが発生する。このセリフの出力は、セリフの音声の出力であってもよいし、セリフのテキスト等の画像の出力であってもよい。例えば音声の出力の場合には、プレーヤが所持する端末装置のスピーカやヘッドフォン端子から、キャラクタCH1の「大通りの方へ行こう」という音声が出力される。画像の出力の場合には、端末装置の表示部に、「大通りの方へ行こう」というテキストやキャラクタCH1の画像などが表示される。なお、この際に、セリフの内容に応じてキャラクタCH1のモーションが変化するような画像を表示してもよい。
プレーヤが経路RTを移動して、ポイントP2に到着すると、「大通りに到着。右の方に行ったはず」というキャラクタCH2のセリフが出力されるイベントが発生する。このゲームでは、例えば特定のペットや人を、プレーヤとゲーム空間のキャラクタとで追いかけるというシナリオ要素が盛り込まれている。ここでは、特定のペットや人が右の方に行ったことが、セリフによりプレーヤに知らされている。そしてプレーヤが経路RTを更に移動して、ポイントP3に到着すると、「あっちに行ったみたい。大きな木がめじるしだよ」というキャラクタCH3のセルフが出力されるイベントが発生する。このようにプレーヤは、キャラクタのセリフの指示等にしたがって、経路を移動する。
ここで各ポイントP1、P2、P3にはイベントのクリアの条件がCD1、CD2、CD3が設定されている。キャラクタの指示に従って、ポイントに無事に到着することなどにより、各条件がクリアされる。そして条件がクリアされることで、図5(A)で説明した達成度が上昇して行く。この場合にCD1、CD2、CD3の各条件がクリアされる毎に、達成度を上昇させてもよいし、例えばCD1とCD2、CD2とCD3というように2つの条件がクリアされる毎に、達成度を上昇させてもよい。
またキャラクタのセリフ出力などの少ない情報だけで、プレーヤが正確に経路RTを辿ることは難しいと考えられる。このため図9に示すように、例えばポイントP3に加えてP3’というような補助のポイントを、ポイントP3の周辺に設定してもよい。この補助のポイントP3’には、ポイントP3の条件CD3と同一又は類似の条件CD3’が設定されている。このようにすれば、プレーヤが経路RTを少しだけ外れてしまい、ポイントP3ではなくポイントP3’を通った場合にも、ゲームのシナリオを適切に進めることが可能になる。
なお本実施形態において各ポイントで発生するイベントとしては種々のイベントを想定できる。例えば、各ポイントでのイベントとしては、ゲーム要素の出現イベント、ゲーム要素の獲得イベント、ゲーム要素のパラメータ情報の変更イベント、仮想抽選器の抽選イベント、又は仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベント等がある。
例えば図10(A)では、ポイントP1、P2、P3、P4にキャラクタCM1、CM2、CM3、CM4が配置されている。プレーヤが経路RTを移動して、P1、P2、P3、P4の各ポイントに到着すると、各ポイントに配置されたキャラクタCM1、CM2、CM3、CM4が出現する。即ち、ゲーム要素であるキャラクタの出現イベントが発生する。また、これらのキャラクタCM1、CM2、CM3、CM4と、例えばプレーヤの所持キャラクタとの対戦のイベントも発生する。そしてプレーヤが勝利することで、キャラクタCM1、CM2、CM3、CM4やその所持アイテムなどを、プレーヤが獲得できるようになる。即ち、ゲーム要素であるキャラクタやアイテムの獲得イベントが発生する。また対戦に勝利すると、プレーヤの所持キャラクタのパラメータ情報が変更される。例えばプレーヤの所持キャラクタの経験値などのパラメータ値が上昇する。このように、ゲーム要素である所持キャラクタのパラメータ情報の変更イベントも発生する。
また図10(B)では、ポイントP1、P2、P3、P4にアイテムIT1、IT2、IT3、IT4が配置されている。プレーヤが、経路を間違わずに各ポイントP1、P2、P3、P4に無事に到着すると、これらのアイテムIT1、IT2、IT3、IT4が出現し、プレーヤはこれらのアイテムを獲得できるようになる。即ち、ゲーム要素であるアイテムの出現イベントや獲得イベントが発生する。この場合に、各ポイントでのミッションをクリアしたことなどを条件に、アイテムIT1、IT2、IT3、IT4を獲得できるようにしてもよい。或いは、当該ミッションをクリアしたか否かや、そのクリア度合いに応じて、アイテムIT1、IT2、IT3、IT4のパラメータ情報を変更してもよい。即ち、ゲーム要素であるアイテムのパラメータ情報の変更イベントが発生する。
また図10(C)では、ポイントP1、P2、P3、P4にゲーム要素であるガチャ等の仮想抽選器GA1、GA2、GA3、GA4が配置されている。プレーヤが各ポイントP1、P2、P3、P4に到着すると、これらの仮想抽選器GA1、GA2、GA3、GA4の抽選プレイが可能になる。即ち、仮想抽選器の抽選イベントが発生する。この場合に、各ポイントでのミッションをクリアしたことなどを条件に、仮想抽選器のパラメータ情報を変更してもよい。具体的には仮想抽選器でのレアアイテムの当たり確率を変更する。或いは、仮想抽選器で当たるレアアイテムの種類などを変更してもよい。即ち、仮想抽選器のパラメータ情報の変更イベントが発生する。
また本実施形態では、図11に示すように、経路として前半経路RTF(例えば往路)と後半経路RTL(例えば復路)を設定してもよい。例えばスタートのポイントPSTとゴールのポイントPGLを設定したり、PSTとPGLの間の中間ポイントPFMを設定する。中間ポイントPFMは中間ゴールでもある。そして、スタートのポイントPSTと中間ポイントPFMの間が、前半経路RTFであり、中間ポイントPFMとゴールのポイントPGLの間が、後半経路RTLである。
例えばスタートのポイントPSTでは、「行くわよ」というキャラクタCH1のセリフが出力(音声出力及び画像出力の少なくとも一方。以下、同様)されるイベントESが発生する。これによりプレーヤは経路での移動を開始する。
そして本実施形態ではプレーヤの移動に対して制限時間が設定されており、制限時間内での時間経過に応じたイベント制御が行われる。
例えば図11では、前半経路RTFに対して制限時間TLFが設定され、後半経路RTLに対して制限時間TLLが設定されている。例えば前半経路RTFでのプレーヤの移動が遅く、制限時間TLFを越えそうな状況になると、例えばポイントPF2で「遅れてるわよ。がんばって」というキャラクタCH2のセリフが出力されるイベントEF2が発生する。またプレーヤが、制限時間TLF内に中間ポイントPFMに到着できないと、「残念。前半戦タイムアップ」というキャラクタCH3のセリフが出力されるイベントETFが発生する。
このように本実施形態では、制限時間TLF内での時間経過に応じたイベント制御が行われている。即ち、制限時間TLFに間に合わなくなりそうな時間の経過になると、イベントEF2が発生する。また制限時間TLFに実際に間に合わないと、イベントETFが発生する。また後半経路RTLにおいても、制限時間TLLに間に合わないような状況になると、例えば「ライブがはじまるから急いで」というような仮想的な電話がプレーヤの端末装置にかかってくるイベントETLが発生する。この仮想的な電話のイベントは、現実に電話がかかってくるのではなく、擬似的な電話音が端末装置から出力されるイベントである。このように後半経路RTLにおいても、制限時間TLL内での時間経過に応じたイベント制御が行われている。このようにすれば、制限時間内での時間経過に応じた適切なイベント制御を実現できるようになる。
また本実施形態では、前半経路RTFでのプレーヤのポイント巡りのゲームの状況に応じて、後半経路RTLでのイベント制御を行う。例えば図11において、プレーヤが前半経路RTFの制限時間TLFに間に合わなかったようなゲーム状況(達成状況)の場合には、前述したイベントETFが発生する。そして、このような前半経路RTFのゲーム状況(達成状況)の場合には、後半経路RTLのポイントPL1において、「後半戦ファイト」というキャラクタCH3のセリフが出力されるイベントEL1が発生する。このイベントEL1は、前半経路RTFの制限時間TLFに間に合わなかったプレーヤを励まして元気づけるイベントである。このようにすることで、前半経路RTFのゲーム状況を反映させた後半経路RTLでのイベント制御を実現できるようになる。
図12は本実施形態の全体的な処理例を示すフローチャートである。まず地域選択画面を表示する(ステップS1)。例えば図4(A)に示すような地域選択画面(地図情報)をプレーヤの端末装置に表示する。そしてプレーヤが地域を選択したか否かを判断し(ステップS2)、選択した場合には選択された地域に対応するポイント情報を読み出す(ステップS3)。例えば図4(A)において、プレーヤが地域AR1〜AR20の中から所望の地域を選択すると、その地域に設定されたポイントの情報を、図2のポイント情報記憶部672から読み出す。そしてプレーヤの入力情報やプレーヤ情報(プレーヤのゲーム状況、行動履歴)に基づき、複数のポイントと複数のポイントを巡る経路を設定する(ステップS4)。例えば図4(B)に示すような経路RT1、RT2、RT3を設定する。
次に、プレーヤがゲームを開始したか否かを判断する(ステップS5)。例えば図5(B)において、プレーヤが自身が好むキャラクタ(例えばCH1)に対応する経路(例えばRT1)を選択して、ゲームの開始を指示すると、ゲームが開始する。
ゲームが開始すると、プレーヤの位置情報が取得される(ステップS6)。例えば位置情報の検出が可能なプレーヤの端末装置により、GPS測位、アクセスポイント測位、セルベース測位又はビーコン測位などを利用することで、プレーヤの位置情報が取得される。そしてプレーヤの位置が、ポイントの検出範囲内か否かを判断する(ステップS7)。即ち、取得された位置情報に基づいて、ポイントの検出範囲内にプレーヤが位置するか否かを判断する。そして、ポイントの検出範囲内にプレーヤが位置する場合には、当該ポイントに対応するイベントを発生する(ステップS8)。例えば図9で説明したようなイベントを発生する。そして、ゲーム終了か否かを判断し(ステップS9)、例えばプレーヤがゴールポイントに到着したり、制限時間を過ぎてしまった場合には、ゲーム終了と判断して、処理を終了する。
2.2 プレーヤ情報に基づくイベント制御、ポイント、経路の設定処理
前述した従来技術であるスタンプラリーのシステムでは、参加者は、運営者により予め決められたスタンプラリーのポイントを巡るだけであり、ポイント巡りとゲームのイベントを融合させるような手法については提案されていなかった。また参加者が巡るポイントは、場所的に固定されており、画一的であった。即ち、スタンプラリーのシステムでは、スタンプラリーのコースを正確に回って、各スポットで適切にスタンプを押して収集することを目的としているため、ポイントや経路の配置設定については固定する必要があった。
これに対して本実施形態では、プレーヤが複数のポイントを移動すると、図9で説明したように各ポイントでゲームのイベントが発生する。これにより、ポイント巡りとゲームのイベント発生とを融合させたゲームシステムを実現できる。そして更に本実施形態では、このようなゲームシステムにおいて、過去のプレーヤ情報を反映させたイベント制御或いはポイント又は経路の設定処理を実現している。
例えば図13(A)では、プレーヤPLAが経路RTのポイントP1〜P5を巡るゲームをプレイしている。このプレーヤPLAのユーザID(ゲームID)はIDAであり、このユーザID=IDAに対して、例えば図13(B)、図13(C)に示すようなプレーヤ情報が対応づけられている。このプレーヤ情報は、前回以前のポイント巡りゲームでのプレーヤのゲーム状況や行動履歴を示すプレーヤ情報である。
図13(B)は、プレーヤ情報であるプレーヤのゲーム状況の情報の例である。このゲーム状況の情報としては、例えばプレーヤのゲームレベル、ゲームのプレイ時間、ゲームのプレイ回数、ゲームでの使用キャラクタ、ゲーム成績、又は種々のゲームパラメータの情報などがある。プレーヤのゲームレベルは、ポイント巡りのゲームについてのプレーヤの経験値や熟練度を表すものであり、初級者、中級者、上級者などを表すレベルである。プレイ時間、プレイ回数は、ポイント巡りゲームの総プレイ時間や総プレイ回数などを表すものである。使用キャラクタ(使用ゲーム要素)は、図5(A)、図5(B)で説明したように、ポイント巡りゲームにおいてプレーヤが過去に使用したキャラクタである。ゲーム成績は、ポイント巡りゲームでプレーヤが獲得した得点、ゲーム結果などの過去のゲーム成績を表すものである。ゲームパラメータは、ゲーム処理に使用される種々のパラメータである。ゲームパラメータとしては、例えばプレーヤの所持キャラクタの攻撃力、守備力などのステータスを表すパラメータ、プレーヤの所持アイテムについてのパラメータ、或いはゲーム処理の結果により変化する種々のパラメータを想定できる。
図13(C)は、プレーヤ情報であるプレーヤの行動履歴の情報の例である。この行動履歴の情報では、プレーヤの各行動の日時に対して、行動を行った店名、施設名、店舗、施設等での購入額、或いは店舗、施設又は商品に関する広告閲覧フラグの情報などが関連づけられている。
そして本実施形態では、図13(B)、図13(C)に示すような過去のプレーヤ情報に基づいて、ポイントP1〜P5でのイベント制御や、ポイントP1〜P5や経路RTの設定処理が行われる。例えばイベント制御として、プレーヤ情報(過去のプレーヤ情報。以下、同様)に基づいて、例えばイベントの発生処理、イベントの削除処理、イベント内容の変更処理、或いはイベントの挿入処理などが行われる。またポイント又は経路の設定処理として、プレーヤ情報に基づいて、ポイント又は経路の発生処理、削除処理、変更処理又は挿入処理などが行われる。例えば新たなポイント又は経路を発生したり、既存のポイント又は経路を削除したり、ポイント又は経路の情報(位置情報、形状情報等)を変更したり、或いはポイント間に新たなポイントを挿入する処理などが行われる。
例えば本実施形態では、プレーヤが例えば所定の位置に居る際に、プレーヤの過去のプレーヤ情報(ゲーム状況、行動履歴)に基づいて、その位置から所与のポイント又は経路を設定し、各ポイント(又はポイント間)で発生するイベントとの内容等を制御する。
例えば図14(A)のプレーヤ情報(行動履歴情報)では、対応する過去の日時において店SPX、SPYに来店したことが記録されている。またこれらの店SPX、SPYで商品等を購入したか否かを示す購入フラグも記録されている。
図14(A)のプレーヤ情報に示すように、プレーヤが過去に店SPX、SPYに来店していた場合には、例えば図14(B)において、店SPX、SPYがポイントPA2、PA3に設定される経路RT1が、プレーヤの移動経路として選択される。これにより、プレーヤは、これらの店SPX、SPYを再度、訪れることが可能になる。特に、店SPX、SPYの購入フラグFLPX、FLPYにより当該店舗での商品等の購入が記録されていた場合には、経路RT1〜RT3のうち経路RT1を優先的に選択するようにする。例えばシステムの運営側が、店SPX、SPYと広告契約を締結していたり、店SPX、SPYから広告料の支払いを受けている場合には、これらの店SPX、SPYを優遇するために、経路RT1を優先的に選択する。
なお、プレーヤが過去に店SPX、SPYに来店していた場合に、これらの店SPX、SPYが配置されていない経路RT2、RT3の方を、プレーヤの移動経路として選択してもよい。このようにすれば、プレーヤは、経路RT2、RT3を移動することで、自身が未だ行ったことがない店舗等を訪れることが可能になる。
また図14(A)のプレーヤ情報に示すようにプレーヤが過去に店SPX、SPYに来店していた場合に、図14(C)に示すように、プレーヤが移動するポイントとして、店SPX、SPYのポイントP23、P34を選択するようにしてよい。例えば図14(C)では、プレーヤが移動するポイントとして、ポイントP11、P12、P13、P23、P33、P34、P44が選択されており、これらのポイントにより経路RTが構成される。そしてプレーヤが、ポイントP23、P34を通ることで、店SPX、SPYを訪れることが可能になる。なお図14(C)において、店SPX、SPYのポイントP23、P34を含まない複数のポイントを、プレーヤが移動するポイントとして選択するようにしてもよい。
このように図14(B)、図14(C)では、図14(A)に示す過去のポイント巡りゲームでのプレーヤ情報に基づいて、今回のポイント巡りゲームにおいてプレーヤが移動するポイントや経路の設定処理が行われている。こうすることで、過去のプレーヤ情報を反映したポイントや経路の設定処理が可能になり、プレーヤにとって好適なポイントや経路を設定できるようになる。
また本実施形態では、過去のプレーヤ情報に基づいて、ポイントの数や経路の数を変化させる処理を行う。
例えば図15(A)、図15(B)では、プレーヤ情報として図13(B)で説明したプレーヤのゲーム状況の情報を用いている。そしてこのゲーム状況の情報に基づいて、プレーヤPLAは、ゲームレベルが低く、プレイ時間が短いと判断されており、プレーヤPLBは、ゲームレベルが高く、プレイ時間が長いと判断されている。例えばプレーヤPLAは初級者であり、プレーヤPLBは上級者であると判断されている。
この場合には図15(A)に示すように、例えばプレーヤPLAが移動するポイントとして、4つのポイントP1〜P4が設定される。一方、プレーヤPLBが移動するポイントとして、7つのポイントP1〜P7が設定される。このように図15(A)では、過去のプレーヤ情報(ゲームレベル、プレイ時間等)に基づいて、プレーヤが移動するポイントの数が変化している。ポイントの数が変化することで、ポイント巡りゲームで発生するイベントの数も変化するようになる。なお図15(A)では、後述するプレーヤ情報と重要度に基づくイベントの配置設定処理が行われており、ポイントP4、P7には重要度が高いイベントEV4、EV7が配置設定されている。
また図15(B)では、プレーヤPLAが移動可能な経路として、1つの経路RT1が設定される。一方、プレーヤPLBが移動可能な経路として、5つの経路RT1〜RT5が設定される。このように図15(B)では、過去のプレーヤ情報(ゲームレベル、プレイ時間等)に基づいて、プレーヤが移動する経路の数が変化している。
例えば初級者であるプレーヤPLAは、ポイントのイベントをクリアするのに慣れておらず、クリアに時間を要すると考えられる。このため、図15(A)に示すようにポイントの数を少なくする。また図15(B)に示すように、選択可能な経路の数も少なくする。このようにすることで、初級者であっても、ポイント巡りゲームの全てのポイントを巡って、ゲームを容易にクリアできるようになる。
一方、上級者であるプレーヤPLBは、ポイント巡りゲームの経験値が高く、ポイントのイベントをクリアするのに慣れており、短時間でクリアできると考えられる。このため、図15(A)に示すようにポイントの数を多くし、図15(B)に示すように、選択可能な経路の数も多くする。また図15(A)に示すように、例えばポイントP4、P7において高い重要度のイベントEV4、EV7も発生するようにする。高い重要度のイベントは、そのクリアの条件が厳しいが、クリアした場合に獲得できる特典の価値も高くなるため、上級者にとって好適なゲーム設定になる。
以上のように、過去のプレーヤ情報に基づいて、ポイント巡りゲームのポイントの数や経路の数やイベントの数を変化させることで、ポイント巡りゲームに成長の要素を持たせることが可能になる。即ち、プレーヤがゲームプレイを継続的に行うことで、ポイントの数や経路の数やイベントの数が増えて行くようになり、成長ゲームの楽しみをプレーヤに与えることが可能になる。
また本実施形態では、プレーヤ情報に基づいて、経路に対して少なくとも1つのキャラクタ(広義にはゲーム要素)を設定し、経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたキャラクタのイベントを発生するようにしている。
例えば図16(A)のプレーヤ情報(ゲーム状況情報)では、図5(B)のようにプレーヤPLAが、過去のゲームプレイ(前回以前のゲームプレイ)においてキャラクタCH1をエスコートキャラクタとして使用したことが記録されている。またその時のゲーム成績も記録されている。
そして図16(A)のように過去のプレーヤ情報においてキャラクタCH1を使用していることが記録されている場合には、図16(B)に示すように、当該キャラクタCH1をエスコートキャラクタとして経路RTに設定する。そして、経路RTのポイントP1、P2、P3、P4において、キャラクタCH1が出現するイベントを発生する。例えば前回以前(前回及びそれより前)の複数回のゲームプレイでの使用キャラクタについての統計処理を行い、プレーヤの使用頻度が多いキャラクタを、エスコートキャラクタとして経路に設定する。このようにすれば、プレーヤは、自身が好むキャラクタが経路に設定されたゲームを楽しむことができるようになり、プレーヤの好みや嗜好に合わせたゲームを実現できる。
このように本実施形態では、図16(A)のプレーヤ情報に基づいて、図16(B)に示すように、経路RTに対してキャラクタCH1が設定され、経路RTのポイントP1、P2、P3、P4に対応するイベントとして、経路RTに設定されたキャラクタCH1のイベントが発生する。
なお、図16(A)のように過去のプレーヤ情報においてキャラクタCH1を使用していることが記録されている場合に、図16(B)の今回のゲームプレイにおいて、例えばプレーヤが未だ使用してないキャラクタCH2を、エスコートキャラクタとして採用してもよい。具体的には、上記の統計処理を行い、プレーヤの使用頻度が低いキャラクタを、エスコートキャラクタとして経路に設定するようにしてもよい。このようにすれば、エスコートキャラクタが一種類のキャラクタに固定されてしまうのを防止でき、多様な種類のキャラクタをプレーヤに使用させることが可能になる。
2.3 イベントの配置設定処理
本実施形態では、プレーヤ情報に基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行う。例えばプレーヤ情報から決定される、プレーヤのゲーム進行上、関心のあるイベント(重要イベント)を、各ポイントに設定する。例えばプレーヤの過去のゲーム状況や行動履歴に応じたイベントを、各ポイントに配置設定し、プレーヤがそのポイントに来た時に、当該ポイントに配置設定されたイベントを発生する。例えば図16(A)、図16(B)のようにプレーヤの過去の使用キャラクタの情報に基づき決定されたキャラクタが出現するイベントを、各ポイントにおいて発生する。なお、ポイントに対するイベントの配置設定処理は、ポイントとイベントを対応づける処理を行うことで実現できる。例えば図8(A)においてイベントとポイントIDを対応づける処理を行うことで実現できる。
そして本実施形態では、プレーヤ情報と、イベントに対応づけられた重要度(評価度)とに基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行う。例えば図17(A)では、プレーヤPLA(ユーザID=IDA)が経路RTのポイントP1〜P5を移動する。この場合に、プレーヤ情報と重要度に基づいて、ポイントP1〜P5へのイベントEV1〜EV5の配置設定処理を行う。
例えば図17(B)では、各イベントに対して重要度が対応づけられている。例えばゲーム進行上、重要なイベントについては、高い重要度に設定される。
具体的には図18(A)において、初めの2個のポイントP1、P2に対しては、通常(低い又は中ぐらい)の重要度のイベントEV1、EV2を設定(配置設定)し、次のポイントP3に対して、高い重要度のイベントEV3を設定する。そして次のポイントP4、P5に対しては、通常の重要度のイベントEV4、EV5を設定する。即ち、M個(Mは整数)のイベントに対して通常の重要度のイベントを設定し、次の例えば1個のイベントに対して高い重要度のイベントを設定することで、高い重要度のイベントを間欠的に発生させる。或いは、ゴールポイントや、中間ゴールポイントに対して、高い重要度のイベントを設定してもよい。
例えば図18(A)において、ポイントP3には店SPXがあり、この店SPXは、ゲームシステムの運営側に対して広告料を支払ったり、広告契約を締結している。従って、この店SPXのポイントP3には、高い重要度のイベントEV3が設定される。このようにすれば、高い重要度のイベントEV3の発生を求めるプレーヤが、このポイントP3に好んで移動するようになり、当該プレーヤを店SPXに誘導することが可能になる。従って、店の売上げ等に寄与できるようになり、本実施形態の手法を利用した効果的な広告システムを実現できる。
またレアアイテム、レアキャラクタ又はボスキャラクタが出現するイベントは、通常のアイテム又はキャラクタが出現するイベントに比べて、高い重要度に設定される。例えば図18(B)では、ポイントP3に対して高い重要度のイベントEV3が設定されており、プレーヤがこのポイントP3に来ると、レアアイテム、レアキャラクタ又はボスキャラクタが出現する。
また当たり確率が高かったりレア度の高いアイテムが当たる仮想抽選器が出現するイベントは、当たり確率が低かったりレア度が低いアイテムが当たる仮想抽選器が出現するイベントに比べて、高い重要度に設定される。例えば図18(C)では、ポイントP3に対して高い重要度のイベントEV3が設定されており、プレーヤがこのポイントP3に来ると、当たり確率が高かったりレア度が高いアイテムが当たる仮想抽選器が出現する。
そして、本実施形態では、過去のプレーヤ情報と、図17(B)のようにイベントに対応づけられた重要度とに基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行う。
例えば図19(A)では、図13(B)で説明したプレーヤ情報(ゲーム状況情報)に基づいて、プレーヤPLAは、ゲームレベルが低く、プレイ時間が短いと判断されている。この場合にはポイントP1〜P5のうちの1つのポイントP5に対してだけ、高い重要度のイベントEV5を設定する。例えばポイントP1〜P4のイベントEV1〜EV4では通常のキャラクタが出現するが、ポイントP5のイベントEV5では、ボスキャラクタCM2が出現する。プレーヤは、このボスキャラクタCM2と対戦して倒すことで、高い経験値を獲得したり、レア度の高い所持アイテムを獲得できる。
一方、図19(B)では、プレーヤ情報(ゲーム状況情報)に基づいて、プレーヤPLBは、ゲームレベルが高く、プレイ時間が長いと判断されている。この場合にはポイントP1〜P5のうちの2つのポイントP3、P5に対して、高い重要度のイベントEV3、EV5を設定する。例えばポイントP1、P2、P4のイベントEV1、EV2、EV4では通常のキャラクタが出現するが、ポイントP3、P5のイベントEV3、EV5では、ボスキャラクタCM1、CM2が出現する。プレーヤは、これらのボスキャラクタCM1、CM2と対戦して倒すことで、高い経験値を獲得したり、レア度の高い所持アイテムを獲得できる。
このように図19(A)、図19(B)では、プレーヤのゲームレベルやプレイ時間に応じて、高い重要度が配置設定されるポイントの数、即ちイベントの数が異なっている。例えばゲームレベルが低く、プレイ時間が短い初級者のプレーヤに対しては、高い重要度のイベントの発生数を少なくする。このようにすれば、ボスキャラクタの出現数も少なくなり、ゲームレベルが低い初級者のプレーヤであっても、ポイント巡りのゲームを容易にクリアできるようになる。
一方、ゲームレベルが高く、プレイ時間が長い上級者のプレーヤに対しては、高い重要度のイベントの発生数を多くする。このようにすれば、ボスキャラクタの出現数も多くなり、上級者のプレーヤは、多くのボスキャラクタを倒して、高い経験値を獲得したり、多くのレアアイテムを獲得できるようになる。
また図20(A)では、プレーヤPLAは、そのプレーヤ情報に基づきゲームレベルが低く、プレイ時間が短いと判断されているため、1つのポイントP5に対してだけ、高い重要度のイベントEV5が設定される。この高い重要度のイベントEV5では、当たり確率が高かったりレア度が高いアイテムが当たる仮想抽選器GA2が出現する。
一方、図20(B)では、プレーヤPLBは、そのプレーヤ情報に基づきゲームレベル等が高いと判断されているため、2つのポイントP3、P5に対して、高い重要度のイベントEV3、EV5が設定される。そして、これらの高い重要度のイベントEV3、EV5では、当たり確率が高かったりレア度が高いアイテムが当たる仮想抽選器GA1、GA2が出現する。
このように本実施形態では、プレーヤ情報に基づいて、イベントに用いられるゲーム要素の配置設定処理が行われる。具体的には、プレーヤのゲーム状況の情報又は行動履歴の情報であるプレーヤ情報に基づいて、キャラクタ、アイテム、仮想抽選器又は仮想ショップであるゲーム要素の配置設定処理が行われる。
例えば図19(A)、図19(B)では、プレーヤ情報であるゲーム状況の情報(ゲームレベル、プレイ時間等)に基づいて、ゲーム要素であるキャラクタの配置設定処理が行われている。即ち、プレーヤ情報とイベントの重要度に基づいて、イベントに用いられるキャラクタを配置設定する処理が行われている。なお、キャラクタの代わりに例えば、ゲーム要素であるアイテムの配置設定処理を行ってもよい。例えば図18(B)に示すように、高い重要度のイベントにおいてレアアイテムなどのアイテムを出現させる。
また図20(A)、図20(B)では、プレーヤ情報であるゲーム状況の情報(ゲームレベル、プレイ時間等)に基づいて、ゲーム要素である仮想抽選器の配置設定処理が行われている。即ち、プレーヤ情報とイベントの重要度に基づいて、イベントに用いられる仮想抽選器を配置設定する処理が行われている。
なお図19(A)〜図20(B)は、プレーヤ情報が、図13(B)で説明したゲーム状況の情報である場合の例であるが、プレーヤ情報は、図13(C)で説明したプレーヤの行動履歴の情報であってもよい。
例えば図18(A)の店SPXが広告料を支払うなどして、後述する広告に関する条件が満たされていたとする。また図14(A)のプレーヤの行動履歴の情報において、プレーヤが過去に店SPXに来店していることが記録されていたとする。この場合には、図18(A)に示すように、店SPXが位置するポイントP3に対して、高い重要度のイベントEV3を設定する。そしてプレーヤがポイントP3に来た時に、図18(B)、図18(C)に示すように、高い重要度のイベントEV3として、レアアイテム、レアキャラクタ、ボスキャラクタ、或いは当たり確率が高かったりレア度が高いアイテムが当たる仮想抽選器が出現するイベントを発生する。このようにすることで、プレーヤ情報である行動履歴の情報とイベントの重要度とに基づいて、ゲーム要素であるキャラクタ、アイテム又は仮想抽選器を配置設定する処理が実現される。
また本実施形態では、プレーヤ情報であるゲーム状況の情報や行動履の情報に基づいて、仮想ショップの配置設定処理を行ってもよい。例えば、プレーヤ情報とイベントの重要度に基づいて、各ポイントのイベントで出現する仮想ショップを配置設定する処理を行う。即ち、各ポイントのイベントとして、仮想ショップのサイトが立ち上がるようにする。そして、プレーヤ情報等に基づいて、出現する仮想ショップの種類等が変化したり、仮想ショップでの購買対象物のラインアップ(商品ラインアップ)が変化する。
また本実施形態では、プレーヤ情報と、プレーヤのゲーム開始時の位置情報(現在の位置情報)とに基づいて、ポイント、経路の設定処理を行う。或いは、プレーヤ情報と、プレーヤのゲーム開始時の位置情報とに基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行ってもよい。
また本実施形態では、プレーヤ情報と、プレーヤのゲーム開始時の位置情報(現在の位置情報)とに基づいて、ポイント、経路の設定処理を行う。或いは、プレーヤ情報と、プレーヤのゲーム開始時の位置情報とに基づいて、ポイントに対するイベントの配置設定処理を行ってもよい。
例えば図21(A)、図21(B)において、地域ARは、図4(B)に示す地域(図4(A)のAR1〜AR20)に対応する。そして図21(A)では、ゲーム開始時において、プレーヤPLAはC1に示す場所に位置し、プレーヤPLBはC2に示す場所に位置している。
この場合にプレーヤPLAに対しては、C1に示すゲーム開始時の位置(現在の位置)をスタートのポイントPSTとして、ポイントPA1、PA2、PA3・・・PGLが設定される。即ち、経路RT1が設定される。つまり、C1に示すゲーム開始時の位置を起点として、プレーヤPLAが移動するポイント、経路が設定される。この場合に、ポイント、経路の設定処理は、前述したように、プレーヤPLAのゲーム状況の情報や行動履歴の情報などのプレーヤ情報に基づいて行われる。即ち、プレーヤ情報と、ゲーム開始時の位置情報(C1)に基づいて、ポイント、経路の設定処理が行われる。
一方、プレーヤPLBに対しては、C2に示すゲーム開始時の位置をスタートのポイントPSTとして、ポイントPB1、PB2、BP3・・・PGLが設定される。即ち、経路RT2が設定される。つまり、C2に示すゲーム開始時の位置を起点として、プレーヤPLBが移動するポイント、経路が設定される。この場合に、ポイント、経路の設定処理は、前述したように、プレーヤPLBのゲーム状況の情報や行動履歴の情報などのプレーヤ情報に基づいて行われる。即ち、プレーヤ情報と、ゲーム開始時の位置情報(C2)に基づいて、ポイント、経路の設定処理が行われる。
また図21(B)では、ゲーム開始時において、プレーヤPLAはC3に示す場所に位置し、プレーヤPLBはC4に示す場所に位置している。
この場合にプレーヤPLAに対しては、C3に示すゲーム開始時の位置をスタートのポイントPSTとして、1つの経路RT1が設定される。この経路RT1はポイントPST、PA1、PA2、PGLを移動する経路である。一方、プレーヤPLBに対しては、C4に示すゲーム開始時の位置をスタートのポイントPSTとして、3つの経路RT2、RT3、RT4が設定される。経路RT2は、ポイントPST、PB1、PB2・・・PGLを移動する経路であり、経路RT3は、ポイントPST、PC1、PC2・・・PGLを移動する経路であり、経路RT4は、ポイントPST、PD1、PD2・・・PGLを移動する経路である。
そしてプレーヤPLAのプレーヤ情報であるゲームレベルは低く、プレイ時間は短い。従って、図15(A)〜図15(C)と同様に、経路の数は1つというように少ない数に設定され、経路のポイントの数も4つというように少ない数に設定される。
一方、プレーヤPLBのプレーヤ情報であるゲームレベルは高く、プレイ時間は長い。従って、図15(A)〜図15(C)と同様に、経路の数は3つというように多い数に設定され、経路のポイントの数も7つというように多い数に設定される。
このように図21(B)では、プレーヤ情報(ゲームレベル、プレイ時間)と、プレーヤのゲーム開始時の位置情報(C3、C4)とに基づいて、ポイント、経路の設定処理が行われている。
このようにすれば、プレーヤのゲーム開始時の位置を起点として、プレーヤのゲーム状況や行動履歴などのプレーヤ情報を反映した最適なポイント、経路を設定できるようになる。例えばプレーヤは、地域ARのどの場所に位置していた場合にも、その位置をスタートのポイントとして、ポイント巡りのゲームを開始できるため、プレーヤの利便性等の向上を図れる。
2.4 配置設定条件
本実施形態では、ポイントに対するイベントの配置設定条件に基づいて、ポイントへのイベントの配置設定処理を行う。ここで配置設定条件は、ポイントに関連する広告に関する条件、プレーヤの過去の行動履歴に関する条件、又はイベントの重要度に関する条件などである。
図22は、このような配置設定条件を用いた本実施形態の詳細な処理例を示すフローチャートである。
まず地域選択画面を表示する(ステップS11)。そしてプレーヤが地域を選択した場合には、プレーヤのユーザIDに基づいて、過去のプレーヤ情報を読み出す(ステップS12、S13)。例えば図2の記憶部670には、プレーヤのユーザIDに対応づけて過去のプレーヤ情報が記憶されており、このプレーヤ情報を、ユーザIDを用いて読み出す。ユーザIDは、プレーヤが端末装置において、操作部やタッチパネル画面を用いて入力することで取得してもよいし、プレーヤが所持するゲームカードなどの携帯型情報記憶媒体の情報を読み取ることなどで取得してもよい。
このように本実施形態では、プレーヤ情報は、プレーヤのユーザIDに対応づけられた情報となっている。このようにすれば、プレーヤのユーザIDに対応づけられた種々のプレーヤ情報を利用して、イベント制御やポイント、経路の設定処理を実現できるようになる。
次に、読み出されたプレーヤ情報と、ゲーム開始時(現在)のプレーヤの位置情報に基づいて、プレーヤが移動するポイント、経路の設定処理を行う(ステップS14)。即ち、図21(A)、図21(B)で説明したように、プレーヤのゲーム状況の情報や行動履歴の情報などのプレーヤ情報と、ゲーム開始時のプレーヤの位置情報(C1〜C4)を用いて、ポイント、経路を設定する。例えば図21(B)に示すように、ゲーム開始時の位置を起点として、プレーヤのゲームレベルやプレイ時間などのゲーム状況を反映させたポイント、経路を設定する。
次に、ポイントに対するイベントの配置設定条件の情報を読み出す(ステップS15)。例えば、ポイントに関連する広告に関する条件、プレーヤの過去の行動履歴に関する条件、又はイベントの重要度に関する条件などの配置設定条件の情報を、図2の記憶部670から読み出す。そして、この配置設定条件に基づいて、ポイントへのイベントの配置設定処理を実行する(ステップS16)。例えば図17(A)〜図20(B)で説明したようなイベントの配置設定処理を行う。
次に、プレーヤがゲームを開始したか否かを判断し(ステップS17)、ゲームが開始すると、プレーヤの位置情報を取得する(ステップS18)。そしてプレーヤの位置が、ポイントの検出範囲内か否かを判断する(ステップS19)。そして、ポイントの検出範囲内にプレーヤが位置する場合には、当該ポイントに対応するイベントを発生する(ステップS20)。即ち、ステップS16において配置設定条件に基づきポイントに配置設定されたイベントを発生する。そして、ゲーム終了か否かを判断し(ステップS21)、プレーヤがゴールポイントに到着したり、制限時間を過ぎてしまった場合には、ゲーム終了と判断して、処理を終了する。
図23は、配置設定条件に基づくイベントの配置設定処理の詳細例を示すフローチャートである。まず、ポイントが設定される店舗又は施設等の広告に関する条件を判断する(ステップS31)。例えば、その店舗又は施設等が広告料を支払ったか否かやその支払い額、或いは、その店舗又は施設等と広告契約を締結しているか否かやその広告契約の内容などを、判断する。
次に、プレーヤ情報であるプレーヤの過去の行動履歴に関する条件を判断する(ステップS32)。例えば図13(C)や図14(A)〜図14(C)で説明したように、プレーヤがポイントの店舗又は施設等に行ったことがあるか否か、或いは、その店舗又は施設等で商品等を購入したか否かやその購入額、或いは、その店舗又は施設等に関連する広告の閲覧を行った否かやその閲覧の頻度などを、判断する。
次に、ポイントに配置設定するイベントの重要度に関する条件を判断する(ステップS33)。例えば図17(B)のようにイベントに対応づけられた重要度について判断する。例えば、各イベントの重要度のレベルなどを判断する。そして、広告に関する条件と過去の行動履歴に関する条件を満たす店舗又は施設等のポイントに対して、対応する重要度のイベントを配置設定する(ステップS34)。
このようにすれば、例えば広告料を支払っていたり、広告契約を締結していることで、広告に関する条件を満たしている店舗又は施設等のポイントに対して、例えば高い重要度のイベントを配置設定することが可能になる。また、この際に、例えばプレーヤが、その店舗又は施設等を来訪しているか否かやその頻度、或いは、その店舗又は施設等で商品等を購入しているか否かやその購入額、或いは、その店舗又は施設等に関連する広告を閲覧してるか否かやその閲覧の頻度等の行動履歴の条件を判断して、ポイントにイベントを配置設定できるようになる。例えば過去に来訪していたり、来訪の頻度が高い店舗又は施設等のポイントに対して、例えば高い重要度のイベントを配置設定することが可能になる。或いは、商品等を購入していたり、その購入額を多い店舗又は施設等のポイントに対して、例えば高い重要度のイベントを配置設定することが可能になる。或いは、プレーヤが関連する広告を閲覧していたり、その閲覧の頻度が高い店舗又は施設等のポイントに対して、例えば高い重要度のイベントを配置設定することが可能になる。
2.5 達成状況に応じたイベント挿入、ポイント挿入
本実施形態では、プレーヤのポイント巡りのゲーム(経路巡りのゲーム)の達成状況を反映させた処理を行っている。即ち、過去のプレーヤ情報とゲームの達成状況に応じたイベント制御等の処理を行う。
例えば図24ではスタートのポイントPSTから、ポイントP1、P2・・・Pn−1、Pn、Pn+1、Pn+2、Pn+3というようにポイントを移動し、ゴールのポイントPGLを目指すポイント巡りのゲームを、プレーヤはプレイしている。そして、これらの各ポイントにおいて図9で説明したような各種のイベントが発生する。
そして図24ではプレーヤ(PL)はポイントPnを通過している。この場合に本実施形態では、プレーヤのポイント巡りのゲームの達成状況に応じて、例えばPn+1以降のポイントでのイベント制御等の処理を行う。具体的にはゲームの達成状況に応じたイベント挿入やポイント挿入を行う。例えばゲームの達成状況に応じて、ポイントPn+1〜PGLで発生するイベントとは別の挿入イベントを、ポイント間に発生する処理を行う。或いは、ゲームの達成状況に応じて、ポイントPn+1〜PGLとは別のポイントを、ポイント間に挿入する処理を行う。このようにすれば、ポイントPn+1以降において、それまでのゲームの達成状況に応じて、挿入イベントや挿入ポイントが発生するようになる。従って、経路巡りとゲームのイベント発生とを融合させたシステムにおいて、ゲームの達成状況を反映させた処理を実現できる。
具体的には本実施形態では図24に示すように、例えばポイント通過状況、ゴールのポイントPGLまでの距離LGL、スタートのポイントPSTからの距離LST、或いは制限時間に対する時間経過状況に基づいて、達成状況を判断する。そして当該達成状況に基づいて、ポイント間での挿入イベントの発生や、ポイント間へのポイントの挿入を行う。
ここでポイント通過状況は、例えば所与の時間内でのポイントの通過数などである。例えばゲーム開始時から所与の経過時間内でのポイントの通過数に基づいて、プレーヤのゲームの達成状況を判断して、イベント挿入やポイント挿入を行う。例えば所与の時間内でのポイントの通過数が所与の数を越えた場合には、達成状況が高いと判断して、プレーヤにとって有利なイベント(特典イベント)を発生する。例えばゲーム開始時から所与の時間(例えば10分)だけ経過したタイミングにおいて、ポイント通過数が所与の数(例えば5個)を越えていれば、達成状況が高いと判断し、所与の数を超えていなければ、達成状況が低いと判断する。
また図24に示すように、ゴールのポイントPGLまでの距離LGLは、例えばプレーヤ(PL)の位置からゴールのポイントPGLまでの距離であり、この距離LGLは、経路RTに沿った距離であってもよいし、直線距離であってもよい。例えばゲームの開始時から所与の時間(例えば10分)が経過したタイミングにおいて、ゴールのポイントPGLまでの距離LGLが短いほど、プレーヤがゴールのポイントPGLに近づいていると判断できるため、ゲームの達成状況が高いと判断される。
スタートのポイントPSTから距離LSTは、例えばスタートのポイントPSTからプレーヤ(PL)の位置までの距離であり、この距離LSTは、経路RTに沿った距離であってもよいし、直線距離であってもよい。例えばゲームの開始時から所与の時間(例えば10分)が経過したタイミングにおいて、スタートのポイントPSTからの距離LSTが長いほど、プレーヤがスタートのポイントPSTから移動して離れていると判断できるため、ゲームの達成状況が高いと判断される。
制限時間に対する時間経過状況は、例えばポイントを巡るゲームに制限時間が設定されている場合に、その制限時間に対して、どの程度、時間が経過したかについての状況である。例えば30分の制限時間に対して、15分の時間(所与の時間)が経過した時に、例えば全ポイント数のうちの1/3のポイント数(第1の割合のポイント数)をクリアしていなかった場合には、達成状況が低いと判断し、例えば全ポイント数のうちの2/3のポイント数(第2の割合のポイント数)をクリアしていた場合には、達成状況が高いと判断できる。
このようにポイント通過状況、ゴールポイントまでの距離、スタートポイントからの距離、或いは制限時間に対する時間経過状に応じて、達成状況を判断すれば、より適切な指標を用いて、ポイント巡りのゲームの達成状況を判断して、適切なイベント挿入やポイント挿入の処理を実現できるようになる。
2.6 挿入イベントの発生
本実施形態では、プレーヤのゲームの達成状況に応じて、挿入イベントを発生するイベント制御を行っている。例えばポイント間において挿入イベントを発生するイベント制御を行う。具体的には、例えばポイント間にポイントを挿入し、挿入されたポイントにおいてイベントを発生することで、ポイント間での挿入イベントの発生処理を実現する。
例えば図25(A)において、ポイントPnを通過したプレーヤ(PL)のゲームの達成状況を判断する。そして達成状況に応じて、ポイントPIにおいて挿入イベントEVIを発生する。例えば達成状況が高いと判断された場合に、挿入イベントEVIを発生する。具体的にはポイントPnと次のポイントPn+1の間において、挿入イベントEVIを発生する。例えばポイントPnとPn+1の間にポイントPIを挿入し、このポイントPIにおいてイベントを発生することで、挿入イベントEVIの発生処理を実現する。このポイントPIが、後述するサブのポイントである場合に、このサブのポイントPIにおいて挿入イベントEVIを発生する。或いは、プレーヤがポイントPnを通過した後、所与の時間が経過したことを条件に、挿入イベントEVIを発生してもよい。例えばプレーヤがポイントPn+1に到達する前において、所与の時間が経過した場合に、挿入イベントEVIを発生する。
このような挿入イベントを発生すれば、例えばプレーヤのゲームの達成状況が高いと判断された場合に、通常よりも多い数のイベントを発生したり、プレーヤに有利なイベントを発生したり、或いは通常ではプレーヤが体験できないイベントを発生することなどが可能になる。或いは、プレーヤの達成状況が低いと判断される場合に、挿入イベントの発生処理を行う変形実施も可能である。例えばゲームの達成状況が低いプレーヤに対して、ゲームの達成を促すような挿入イベントを発生してもよい。例えばプレーヤのゲームのクリアを援助するような挿入イベントを発生してもよい。
なお、本実施形態では、ゲームの達成状況に応じたイベント挿入やポイント挿入を行っているが、以下では、ゲームの達成状況に応じたイベント挿入を行う場合を主に例にとり説明する。例えば図25(A)では、ポイント間にポイントPIを挿入することで、ポイント間に挿入イベントEVIを発生しているが、ポイント間の挿入ポイントにおいてイベントを発生しないような変形実施も可能である。例えば挿入ポイントではゲームのイベントを発生しないが、プレーヤが巡る経路に当該挿入ポイントを追加することで、プレーヤが経路において巡るべきポイントを変更する。こうすることで、ゲームの達成状況に応じて、経路のポイント構成が変化するようになり、多様な経路をプレーヤに提供できるようになる。
さて、本実施形態では、ポイント間で発生する挿入イベントとして、ポイントに関連するイベントを発生する。例えば直近の通過ポイントや次のポイントに関連する挿入イベントを発生する。具体的には、直近の通過ポイントや次のポイントで出現するキャラクタ等のゲーム要素が出現する挿入イベントを発生する。
例えば図25(B)において、プレーヤ(PL)の直近の通過ポイントであるPnに対しては、キャラクタCH1が出現するイベントEVnが設定されている。一方、次のポイントであるPn+1に対しては、キャラクタCH2が出現するイベントEVn+1が設定されている。即ち、ポイントPn、Pn+1には、各々、キャラクタCH1、CH2が出現するイベントEVn、EVn+1が対応づけられている。この対応づけは、例えば図8(A)に示すようなイベント情報を用いて実現できる。
この場合に図25(B)では、達成状況に基づき発生する挿入イベントEVI(挿入ポイントPI)では、キャラクタCH1、CH2が出現する。即ち、ポイントPnで出現するキャラクタCH1と、ポイントPn+1で出現するキャラクタCH2の両方が出現しており、ポイントPn、Pn+1に関連するイベントが、ポイント間の挿入イベントEVIとして発生している。なお、挿入イベントEVIにおいて、ポイントPnのキャラクタCH1だけを出現させたり、ポイントPn+1のキャラクタCH2だけを出現させてもよい。
例えば図25(B)に示すように、挿入イベントEVIでは、前のポイントPnのキャラクタCH1の「このまままっすぐに行って」というセリフが出力される。また次のポイントPn+1のキャラクタCH2の「このまま行けば、また私に会えるよ」というセリフが出力される。このように図25(B)では、前後のポイントに関連するキャラクタCH1、CH2が、挿入イベントEVIにおいて出現し、そのセリフやキャラクタの画像等が出力される。
このようにすれば、挿入イベントEVIが発生した場合に、前後のポイントPn、Pn+1でのイベントEVn、EVn+1との関連性や連続性が保たれるようになる。従って、よりスムーズで、プレーヤが不自然さを感じないゲーム進行等が可能になる。
また本実施形態では、プレーヤのゲーム進捗状況に応じて挿入イベント(挿入ポイント)を発生するイベント制御を行う。例えばゲーム進捗状況に応じて、挿入イベント(挿入ポイント)を発生したり、挿入イベント(挿入ポイント)を非発生とする処理を行う。
例えば図26(A)では、プレーヤ(PL)のゲーム進捗状況が遅いと判断されている。例えばポイントPnを通過したプレーヤが、所与の時間内(例えばゲーム開始から所与の時間が経過したタイミング)において、想定されるポイント数のポイントを通過していなかったり、ゴールポイントまでの距離が、想定される距離よりも遠かったり、スタートポイントからの移動距離が、想定される距離よりも短かった場合には、ゲーム進捗状況が遅いと判断される。この場合には図26(A)に示すように、挿入イベント(挿入ポイント)が非発生となる。
一方、図26(B)では、プレーヤのゲーム進捗状況が速いと判断されている。例えばポイントPnを通過したプレーヤが、所与の時間内(ゲーム開始から所与の時間が経過したタイミング)において、想定されるポイント数のポイントを通過していたり、ゴールポイントまでの距離が、想定される距離よりも短かったり、スタートポイントからの移動距離が、想定される距離よりも長かった場合には、ゲーム進捗状況が速いと判断される。この場合には図26(B)に示すように、ポイントPn、Pn+1間において挿入イベント(挿入ポイント)が発生する。
このようにすれば、ゲーム進捗状況が遅いプレーヤに対しては、図26(A)に示すように挿入イベント(挿入ポイント)を非発生とすることで、ゲーム進捗状況が更に遅れてしまう事態を防止できる。一方、ゲーム進捗状況が速いプレーヤに対しては、図26(B)に示すように挿入イベント(挿入ポイント)を発生することで、ゲーム進捗状況が速くなりすぎないように遅らせて、ゲーム進捗状況を調整することができる。即ち、プレーヤのゲーム進捗状況の好適な調整処理を実現できる。
また本実施形態では、経路に対して少なくとも1つのキャラクタ(広義にはゲーム要素)を設定し、経路のポイントに対応するイベントとして、経路に設定されたキャラクタのイベントを発生する。そして挿入イベントとして、経路に設定されたキャラクタとは異なるキャラクタのイベントを発生するようにする。
例えば図27(A)では、経路RT1に対してキャラクタCH1が設定されており、プレーヤが経路RT1を選択すると、このキャラクタCH1がプレーヤのエスコトートキャラクタとして同行するようになる。即ち、経路RT1のポイントでは、経路RT1に設定されたキャラクタCH1のイベントが発生するようになる。こうすることで、例えばプレーヤの好みのキャラクタのイベントを、経路RT1の各ポイントにおいて発生できるようになる。
即ち、図27(A)のように経路RT1でのエスコートキャラクタとしてキャラクタCH1が設定されると、図27(B)に示すように、経路RT1のポイントPn−1、Pn、Pn+1、Pn+2では、キャラクタCH1が出現して、そのセリフやキャラクタの画像等が出力される。
そして、このような状況において、プレーヤのゲームの達成状況に基づいて挿入イベントEVI(挿入ポイントPI)が発生すると判断された場合には、図27(B)に示すように、経路RT1に設定されたキャラクタCH1とは異なるキャラクタCH2が、挿入イベントEVI(挿入ポイントPI)において出現する。即ち図27(A)でエスコートキャラクタとして選択されなかったキャラクタCH2が、挿入イベントEVIにおいて出現し、そのセリフやキャラクタの画像等が出力されるようになる。
このようにすれば、例えば経路RT1に設定されなかったキャラクタCH2を有効活用して、挿入イベントEVIでのセリフや画像等を出力することが可能になる。そして、経路RT1に設定されたキャラクタCH1と、経路RT2に設定されなかったキャラクタCH2が交互に出現することで、多様なゲーム演出が可能になる。
次に挿入イベント(挿入ポイント)の具体的な発生手法の一例について説明する。例えば本実施形態では、プレーヤが第jのポイントを通過している場合に、プレーヤの位置と第j+1のポイントとの間において、挿入イベントを発生(ポイントを挿入)する。
例えば図28(A)において、プレーヤ(PL)は経路RTのポイントPn(広義には第jのポイント)を通過している。ポイントPnではイベントEVnが発生している。そして図28(B)では、ポイントPnを通過したプレーヤの位置はPPSである。この場合に、プレーヤの位置PPSとポイントPn+1(広義には第j+1のポイント)との間で、挿入イベントEVIを発生(ポイントPIを挿入)する。こうすることで、ポイントPn、Pn+1間において挿入イベントEVI(挿入ポイントPI)を発生させることができる。
なお挿入イベントEVIを発生するポイントPIは、例えば、ポイントPn、Pn+1の経路上のポイントである。例えば、プレーヤの位置PPSとポイントPn+1との位置関係により特定されるポイントを、挿入イベントEVIが発生するポイントPI(挿入ポイントPI)とする。或いは、位置PPSにおいて挿入イベント(挿入ポイント)の発生条件が満たされたと判断された場合に、そのタイミングで時間経過のカウント処理を開始し、所与の時間が経過したタイミングにおいて、挿入イベントEVI(挿入ポイントPI)を発生してもよい。例えば、ポイントPn+1に到達する前において、所与の時間が経過したタイミングで、挿入イベントEVIを発生する。
また本実施形態では、プレーヤが第jのポイントを通過している場合に、第jのポイントとプレーヤの位置との位置関係により特定される場所において、挿入イベントEVIを発生(ポイントを挿入)してもよい。
例えば図29において、プレーヤはポイントPnを通過しており、ポイントPnを通過したプレーヤの位置はPPSである。この場合に、ポイントPn(第jのポイント)とプレーヤの位置PPSとの位置関係により特定される場所において、挿入イベントEVIを発生(ポイントPIを挿入)する。例えば、ポイントPnとプレーヤの位置PPSを結ぶ方向をDRIとした場合に、例えば方向DRIに沿った線上で、位置PPSから距離LIだけ離れた場所において、挿入イベントEVIを発生(ポイントPIを挿入)する。このようにすれば、直近に通過したポイントPnとプレーヤの現在の位置PPSの位置関係を反映した場所において、挿入イベントEVIを発生(ポイントPIを挿入)できるようになる。なおDRIの方向にプレーヤが移動すると想定して、位置PPSで時間経過のカウント処理を開始し、所与の時間が経過したタイミングにおいて、方向DRIに沿った線上の場所において、挿入イベントEVIを発生(ポイントPIを挿入)してもよい。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(ゲーム要素等)と共に記載された用語(キャラクタ・アイテム・ゲームカード・仮想抽選器等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、位置情報取得処理、イベント制御処理、ゲーム処理、ポイントや経路の設定処理、イベントの配置設定処理、配置設定条件の判断処理、達成状況に応じたイベント挿入、ポイント挿入の処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。