JP6863813B2 - アタッチメントおよび締付工具 - Google Patents

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Description

本発明は、締付工具に着脱可能なアタッチメント、およびアタッチメントを備えた締付工具に関する。
呼び径の大きなボルトやナットの締め付けのために、高トルクを出力可能で反力受けを備えた専用の締付工具が知られている。しかしながら、一般的に、専用の締付工具は重量が大きく、高価であることから、専用の締付工具ほど出力トルクが高くない締付工具に着脱可能な増力装置付きのアタッチメントが提案されている。例えば、特許文献1には、電動ドライバに着脱可能に構成され、遊星歯車増力装置と反力受けを備えた締付補助パワーユニットが開示されている。
登録実用新案第3129070号公報
特許文献1に開示された締付補助パワーユニットは、電動ドライバの出力軸に対して同軸状に取り付けられることから、電動ドライバと締付補助パワーユニット全体でみると、出力軸の延在方向に大型化してしまう。このため、狭い場所での作業時など、使用される環境によっては作業性が低下する場合がある。
本発明は、かかる状況に鑑み、締付工具に着脱可能なアタッチメントに関し、アタッチメントが装着されたときの締付工具の作業性の向上に資する技術を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様によれば、モータの動力によって回転駆動される最終出力シャフトを備えた締付工具に着脱可能なアタッチメントが提供される。このアタッチメントは、遊星減速機と、反力受け部材と、ユニバーサルジョイントとを備えている。
遊星減速機は、互いに逆方向に回転可能に同軸状に配置された第1出力シャフトと第2出力シャフトとを有する。反力受け部材は、外部の当接対象物に当接可能なアーム部を有する。また、反力受け部材は、第1出力シャフトと一体的に回転するように第1出力シャフトに連結されている。ユニバーサルジョイントは、トルク伝達可能に構成されている。また、ユニバーサルジョイントは、トルクが入力される入力側端部が締付工具の最終出力シャフトに連結可能に構成されるとともに、トルクが出力される出力側端部が遊星減速機に連結されている。第2出力シャフトは、ボルトまたはナットに係合可能なソケットを、第2出力シャフトと一体的に回転するように連結可能に構成されている。反力受け部材は、ソケットの回転時の反力によって、第1出力シャフトと一体的に第2出力シャフトとは逆方向に回転するように構成されている。ユニバーサルジョイントは、入力側端部を介して伝達された最終出力シャフトのトルクを、出力側端部を介して遊星減速機に伝達するように構成されている。
本態様のアタッチメントが締付工具に装着されると、ユニバーサルジョイントを介して締付工具の最終出力シャフトのトルクが遊星減速機に伝達され、更に、遊星減速機によって増幅される。よって、反力受け付の専用の締付工具に比べて軽量で安価な締付工具を利用して、呼び径の大きなボルトやナットの締め付けを行うことが可能となる。更に、締付工具と遊星減速機は、ユニバーサルジョイントを介して連結される。ユニバーサルジョイントは、2つの回転体の間でトルクを伝達可能であって、2つの回転体の回転軸の相対的な位置や角度が変化しても、トルク伝達に影響を生じない軸継手である。よって、使用者は、ボルトやナットの締め付け作業を行う環境に応じて、締付工具の最終出力シャフトの回転軸と、遊星減速機の回転軸の相対的な位置や角度を、自由に変更することができる。これにより、アタッチメントが装着されたときの締付工具の作業性を向上することができる。
なお、締付工具の典型例は、回転駆動される最終出力シャフトに取り付けられた先端工具やソケットを介して、ネジ、ボルト、ナット等を締め付けるための電動工具である。このような締付工具の典型例として、スクリュードライバ、ドライバドリル等が挙げられる。また、締付工具は、所定の駆動軸周りの回転操作による締め付けで先端工具を装着可能なチャックを備え、最終出力シャフトを駆動軸周りに回転駆動することで、先端工具を回転駆動するように構成された回転工具(例えば、電動ドリル)を含みうるものである。
遊星減速機は、典型的には、太陽ギア、遊星ギアおよびインターナルギアを含む遊星ギア機構を主体として構成される。遊星減速機は、遊星ギア機構を1つのみ備えていてもよいし、2つ以上備えていてもよい。本態様の遊星減速機は、2つの出力シャフト(第1出力シャフトと第2出力シャフト)を有するように構成される。典型的には、遊星ギアのインターナルギアおよびキャリアを、夫々、第1出力シャフトおよび第2出力シャフトとすることができる。なお、第1出力シャフトと第2出力シャフトが「互いに逆方向に回転可能」とは、第1出力シャフトと第2出力シャフトのうち、何れか一方の出力シャフトに作用するトルクの反力(反動)として、このトルクと大きさが等しいトルク(反作用トルク(reaction torque))が他方の出力シャフトに逆方向に作用して、他方の出力シャフトが逆方向に回転することを意味する。
反力受け部材は、第1出力シャフトに対して直接連結されてもよいし、間接的に(言い換えると、第2出力シャフト一体的に回転する別の介在部材を介して)連結されていてもよい。同様に、第2出力シャフトには、ソケットが直接連結可能であってもよいし、間接的に(言い換えると、第2出力シャフトと一体的に回転する別の介在部材を介して)連結可能であってもよい。また、反力受け部材のアーム部が当接する外部の当接対象物として、一般的には、近傍に配置されたボルトまたはナットや、その他の部材が使用される。このため、締付対象のボルトまたはナットと当接対象物との配置関係に応じて、アーム部の形状やサイズが異なる複数種類の反力受け部材を交換できるように、反力受け部材は、第1出力シャフトに対して着脱可能に構成されていることが好ましい。なお、反力受け部材は、典型的には、第1出力シャフトに直接または間接的に連結されるベース部(典型的には、筒状部分)と、アーム部とを備え、アーム部は、第1出力シャフトの回転軸に交差する方向(典型的には径方向)に延在する部分を含む。アーム部は、全体としては、例えば、直線状に形成されていてもよいし、L字状等、屈曲部を含む構成とされてもよい。
ユニバーサルジョイントは、2つの回転体の間でトルクを伝達可能であれば、その種類は特に限定されないが、例えば、ボール式や十字軸式のユニバーサルジョイントを採用することができる。ユニバーサルジョイントの入力側端部は、締付工具の最終出力シャフトと一体的に回転可能な状態で締付工具の最終出力シャフトに連結可能であればよく、その形状や取付け態様は特に限定されない。また、入力側端部は、締付工具の最終出力シャフトに直接連結可能であってもよいし、間接的に(言い換えると、最終出力シャフトと一体的に回転する別の介在部材を介して)連結可能であってもよい。
本発明の一態様によれば、遊星減速機は、太陽ギア、遊星ギアおよびインターナルギアを含む遊星ギア機構を少なくとも1つ備えてもよい。そして、第1出力シャフトは、少なくとも1つの遊星ギア機構のうち最終段の遊星ギア機構のインターナルギアであって、第2出力シャフトは、最終段の遊星ギア機構のキャリアであってもよい。本態様によれば、コンパクトで合理的なアタッチメントの構成を実現することができる。なお、ここでいう「最終段の遊星ギア機構」とは、遊星減速機が遊星ギア機構を1つだけ備える場合には、その遊星ギア機構を指し、遊星減速機が遊星ギア機構を複数備える場合には、トルク伝達方向において最下流側に位置する遊星ギア機構を指すものである。
本発明の一態様によれば、遊星減速機の減速比は、10以上であってもよい。言い換えると、遊星減速機は、回転速度を1/10以下に減速して動力を伝達するように構成されていてもよい。本態様によれば、締付工具の最終出力シャフトからユニバーサルジョイントを介して伝達されたトルクを10倍以上に増大させることができる。これにより、出力トルクが比較的低い締付工具を利用して、高トルクが必要なボルトやナットの締め付けを行うことが可能となる。
本発明の一態様によれば、反力受け部材は、第1出力シャフトの回転軸周りの周方向に形成された複数の凸部を有し、第1出力シャフトは、周方向に形成された複数の凹部を有してもよい。反力受け部材と第1出力シャフトは、複数の凸部と複数の凹部との係合によって互いに連結されていてもよい。そして、複数の凸部のうちアーム部の基端部領域に対応して形成された凸部と、対応する凹部は、夫々、他の凸部および他の凹部よりも周方向の幅が広く形成されていてもよい。本態様によれば、当接対象物でソケットの回転時の反力を受けるときに強い力が加わるアーム部の基端部領域の強度を確保することができる。
本発明の一態様によれば、モータと、モータの動力によって回転駆動される最終出力シャフトと、最終出力シャフトと一体的に回転するように、最終出力シャフトに取り外し可能に連結されたアタッチメントとを備えた締付工具が提供される。アタッチメントとして、上述の態様の何れか1つに記載のアタッチメントで採用されうる。本態様の締付工具によれば、アタッチメントが取り付けられることで、上述の各態様と同様の効果を得ることができる。
ドライバドリルに取り付けられたアタッチメントの斜視図である。 ドライバドリルに取り付けられたアタッチメントの側面図である。 ドライバドリルに取り付けられたアタッチメントの縦断面図である。 アタッチメントの断面図である。 図4のV−V線における断面図である。 図4に対応するユニバーサルジョイントの断面図である。 図5に対応するユニバーサルジョイントの断面図である。 本体ユニットを示す図4の部分拡大図である。 本体ユニットを示す図5の部分拡大図である。 図4のX−X線における断面図である。 図4のXI−XI線における断面図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、以下の実施形態では、締付工具に取り付けられてボルトまたはナットを締め付けるように構成された、反力受け部材4付のアタッチメント1を例示する。また、アタッチメント1を着脱可能な締付工具として、ネジ締め作業や穴あけ作業が可能な電動式のドライバドリル5を例示する。なお、ドライバドリル5の構成は周知であるため、ドライバドリル5については簡単に説明する。
まず、ドライバドリル5の外観構成について説明する。図1および図2に示すように、ドライバドリル5の外郭は、主に、本体ハウジング51と、ハンドル57によって形成されている。本体ハウジング51は、所定の駆動軸A1に沿って延在する。駆動軸A1の延在方向における本体ハウジング51の一端部からは、先端工具(典型的にはネジ締め作業や穴あけ作業用の先端工具)を着脱可能に構成されたチャック58が、駆動軸A1に沿って突出している。ハンドル57は、使用者による把持が可能に構成されており、本体ハウジング51から駆動軸A1に交差する方向(概ね直交する方向)に突出している。ハンドル57の基端部には、使用者による押圧操作が可能なトリガ571が設けられている。また、ハンドル57の突出側の端部には、バッテリ装着部575を介して、充電式のバッテリ9が取り外し可能に装着されている。
なお、以下ではドライバドリル5の方向に関して、説明の便宜上、駆動軸A1の延在方向をドライバドリル5の前後方向と規定し、チャック58が配置されている側を前側、反対側を後側と規定する。また、駆動軸A1に直交し、ハンドル57の延在方向に対応する方向を上下方向と規定し、本体ハウジング51が配置される側を上側、バッテリ9が装着される側を下側と規定する。また、前後方向および左右方向に直交する方向を左右方向と規定する。
本体ハウジング51の上面には、変速レバー511が設けられている。変速レバー511は、前後方向に移動可能に配置されており、使用者は、変速レバー511の位置を切り替えることで、後述する遊星減速機53(図3参照)の減速比(つまり、スピンドル55の回転数および出力トルク)を切り替えることができる。また、本体ハウジング51の下端部には、正逆切替レバー513が設けられている。正逆切替レバー513は、左右方向に移動可能に配置されており、使用者は、正逆切替レバー513の位置を切り替えることで、モータ52の出力シャフト521(図3参照)の回転方向を正転方向(ネジを締め付ける方向)と逆転方向(ネジを緩める方向)との間で切り替えることができる。
更に、本体ハウジング51の前端部には、トルク調整リング515と、モード切替リング517とが設けられている。トルク調整リング515は、駆動軸A1周りに回転可能に配置されている。使用者は、トルク調整リング515を回転させることで、後述するクラッチ機構54によってトルク伝達を遮断するトルクの閾値を調整することができる。モード切替リング517は、駆動軸A1周りに回転可能に配置されている。使用者は、モード切替リング517を回転させることで、ドライバドリル5の動作モードを切り替えることができる。なお、ドライバドリル5の動作モードとして、クラッチ機構54が作動するネジ締めモードと、クラッチ機構54が作動しないドリルモードの2種類が用意されている。
以下、ドライバドリル5の内部構造について説明する。
図3に示すように、本体ハウジング51には、モータ52と、遊星減速機53と、クラッチ機構54と、スピンドル55とが収容されている。
本実施形態では、モータ52として、小型で高出力なブラシレスDCモータが採用されている。モータ52は、ロータ(図示略)と共に回転する出力シャフト521の回転軸が駆動軸A1上を延在するように、本体ハウジング51の後端部内に配置されている。遊星減速機53は、3段の遊星ギア機構を含む減速機構として構成され、モータ52の前側に配置されている。遊星減速機53は、モータ52の出力シャフト521から入力されたトルクを増大させ、ドライバドリル5の最終出力シャフトとしてのスピンドル55に出力する。これにより、スピンドル55は、駆動軸A1周りに回転駆動される。チャック58は、スピンドル55と一体的に回転するように、ボルト581によってスピンドル55に同軸状に連結されている。クラッチ機構54は、遊星減速機53の前側に配置されており、動作モードとしてネジ締めモードが選択されている場合、遊星減速機53から出力されるトルクが設定された閾値に達すると、スピンドル55へのトルク伝達を遮断するように構成されている。
ハンドル57の内部において、トリガ571の後側には、スイッチ573が収容されている。スイッチ573は、トリガ571の押圧操作に応じてオンとされてオン信号を出力し、トリガ571の押圧が解除されるとオフとされてオフ信号を出力する。上述のようにハンドル57の下端部には、バッテリ装着部575が設けられている。また、ハンドル57の下端部内(バッテリ装着部575の上側)には、モータ52の駆動制御等、ドライバドリル5の制御を司るコントローラ577が収容されている。
使用者は、ネジ締め作業や穴あけ作業を行う場合、所望の作業に応じた先端工具をチャック58に装着する。なお、チャック58は、複数の爪(図示略)を備えており、駆動軸A1周りに所定方向に回転されると(チャック58を緩めると)爪が開き、反対方向に回転されると(チャック58を締め付けると)爪が閉まるように構成されている。使用者は、チャック58を緩め、チャック58の工具挿入孔583に先端工具の基端部を差し込んで、チャック58を締め付けることで、先端工具を装着することができる。使用者によってトリガ571が押圧操作されると、モータ52が駆動され、チャック58に装着された先端工具がスピンドル55と一体的に駆動軸A1周りに回転駆動されることで、作業が遂行される。
なお、ネジ締めモードが選択されている場合には、遊星減速機53から出力されるトルクが閾値に達するとクラッチ機構54が作動してスピンドル55へのトルク伝達が遮断され、ネジ締め作業が完了する。使用者がトリガ571の押圧操作を解除すると、モータ52の駆動が停止される。また、ドリルモードが選択されている場合には、クラッチ機構54は作動せず、使用者がトリガ571の押圧操作を解除することで、モータ52が停止し、スピンドル55の回転も停止して、穴あけ作業が完了する。
以下、ドライバドリル5に装着されて、ボルトまたはナットを締め付け可能なアタッチメント1について説明する。上述のように、ドライバドリル5はネジ締め作業や穴あけ作業を遂行可能な締付工具であって、概ね100N・m以上の高トルクが必要とされる、呼び径の大きなボルトやナット(典型的には、呼び径が10mm以上のボルトやナット)の締め付けには、基本的には対応していない。アタッチメント1は、ドライバドリル5を用いて、呼び径の大きなボルトやナットの締め付けを可能とするものである。
図1、図4、図5に示すように、アタッチメント1は、ユニバーサルジョイント2と、本体ユニット3とを備えている。これらの詳細構成について、順に説明する。
まず、ユニバーサルジョイント2について説明する。ユニバーサルジョイント2は、2つの回転体の間でトルクを伝達可能であって、2つの回転体の回転軸間の相対的な位置や角度が変化してもトルク伝達に影響を生じない軸継手である。図6および図7に示すように、本実施形態のユニバーサルジョイント2は、第1部材21と、第2部材22と、ピン25とを備えている。
第1部材21は、ドライバドリル5のスピンドル55のトルクが伝達される(入力される)入力側部材として構成されている。第1部材21は、全体としては長尺のシャフト状に形成されており、直線状に延在するシャフト部211と、シャフト部211の一端に接続する連結部213と、シャフト部211の他端に接続する球状部215とを含む。
連結部213は、ドライバドリル5のチャック58に着脱可能に構成された部分である。本実施形態では、シャフト部211が丸棒状に形成されているのに対し、連結部213は、工具挿入孔583に挿入可能な六角柱状に形成されている(図1参照)。連結部213は、ユニバーサルジョイント2において、チャック58を介してスピンドル55のトルクが入力される入力側端部である。連結部213は、ユニバーサルジョイント2のトルク伝達方向において最上流側に位置する端部であるということもできる。球状部215は、シャフト部211の径よりも大径の球状に形成されている。また、球状部215は、シャフト部211の軸線A2に直交する方向に延在する貫通孔216を有する。貫通孔216は、中央部の径がピン25の径と概ね等しく、且つ、中央部から両側の開口端に向けて拡径するように形成されている。つまり、貫通孔216を規定する球状部215の内壁面は、中央部から両側の開口端に向けて、概ね円錐状のテーパ面として形成されている。
第2部材22は、後述の遊星減速機30にトルクを出力する出力側部材として構成されている。第2部材22は、全体としては、第1部材21の球状部215よりも大径の円柱状部材として形成されている。第2部材22には、その軸線A3方向における一端面から中心に向けて凹んだ凹部221が形成されている。球状部215は、凹部221に収容され、貫通孔216に挿通された円柱状のピン25を介して第2部材22に支持されている。上述のように、球状部215の貫通孔216は、中央部から両側の開口端に向けて拡径するように形成されている。このため、図4に点線で示すように、球状部215は、貫通孔216を規定するテーパ面がピン25の外周面に当接する位置まで、ピン25の軸線A4に対して角度変更が可能とされている。なお、本実施形態では、軸線A4に対して片側20度程度(両側40度程度)の角度変更が可能である。また、図5に点線で示すように、球状部215は、所定の角度範囲内で、凹部221内においてピン25の軸線A4周りに回動可能である。なお、本実施形態では、軸線A4周りに60度程度の角度変更が可能である。
上述の構成により、使用者は、第2部材22の軸線A3に対するシャフト部211の軸線A2の相対的な位置と角度、つまり、第2部材22に対する第1部材21の相対的な位置と角度を自由に変更することができる。
更に、図6および図7に示すように、第2部材22には、軸線A3に沿って凹部221から他端部に貫通する貫通孔223が形成されている。貫通孔223には、後述する遊星減速機30の入力シャフトとなるシャフト部225が圧入されている。つまり、シャフト部225は、ユニバーサルジョイント2において、遊星減速機30に対してトルクを出力する出力側端部である。シャフト部225は、ユニバーサルジョイント2のトルク伝達方向において最下流側に位置する端部であるということもできる。
以下、本体ユニット3について説明する。図4および図5に示すように、本実施形態では、本体ユニット3は、遊星減速機30と、スピンドル37と、ソケット40と、反力受け部材4とを含む。遊星減速機30、スピンドル37、ソケット40、および反力受け部材4は、本体ユニット3の軸線A5に関し、同軸状に配置されている。
まず、遊星減速機30について説明する。遊星減速機30は、複数の遊星ギア機構を含み、ユニバーサルジョイント2を介して伝達されたトルクを増大させて出力する減速機構(増力機構)である。なお、本実施形態では、遊星減速機30の減速比は、20に設定されている。つまり、遊星減速機30は、入力されたトルクを20倍に増大させることが可能である。図8および図9に示すように、本実施形態では、遊星減速機30は、2組の遊星ギア機構を備えている。2組の遊星ギア機構は、トルク伝達方向において上流側に配置される第1遊星ギア機構31と、第1遊星ギア機構31に対して下流側に配置される第2遊星ギア機構32とからなる。第1遊星ギア機構31は、太陽ギア311と、キャリア313と、4つの遊星ギア317と、インターナルギア35とを含む。第2遊星ギア機構32は、太陽ギア321と、キャリア323と、4つの遊星ギア327と、インターナルギア35とを含む。
なお、本実施形態では、インターナルギア35は、第1遊星ギア機構31と第2遊星ギア機構32に共通の部材である。また、本実施形態では、インターナルギア35は、本体ユニット3の外郭を形成するハウジングを兼用しており、両端部の内周部にはギア歯は形成されていない。上述のユニバーサルジョイント2の第2部材22は、その軸線A3と本体ユニット3の軸線A5とが一致するように、インターナルギア35の一端部(ギア歯が形成されていない部分)内に配置されている。より詳細には、第2部材22は、シャフト部225側の端部がインターナルギア35の一端部内に配置され、ボールベアリング27によって、軸線A5周りに回転可能に支持されている。
なお、以下では、本体ユニット3の方向に関しては、便宜上、軸線A5方向において、第2部材22が配置されているインターナルギア35の一端部側を入力側、他端部側を出力側というものとする。
第1遊星ギア機構31の太陽ギア311は、第2部材22から出力側に突出するシャフト部225の先端部に固定されている。キャリア313は、軸線A5周りに回転可能に配置され、太陽ギア311およびインターナルギア35に噛合する4つの遊星ギア317が太陽ギア311の周りを公転することで回転される。キャリア313は、軸線A5に沿って出力側に突出するシャフト部314を有する。第2遊星ギア機構32の太陽ギア321は、第1遊星ギア機構31のシャフト部314に固定されている。キャリア323は、軸線A5周りに回転可能に配置され、太陽ギア321およびインターナルギア35に噛合する4つの遊星ギア327が太陽ギア321の周りを公転することで回転される。
また、図8および図10に示すように、第2遊星ギア機構32のキャリア323は、2つの係合突起324を有する。2つの係合突起324は、4つの遊星ギア327のうち、対向配置された2つに対応する位置に設けられている。2つの係合突起324は、軸線A5を挟んで互いに離間して対向し、夫々、キャリア323の出力側の端面から出力側に向けて突出している。2つの係合突起324は、軸線A5に関して対称状に形成されている。各係合突起324は、出力側からみて、扇形に形成されている。つまり、扇形の半径に対応する係合突起324の2つの側面325は、キャリア323の径方向外側に向けて互いに離間する方向に傾斜するテーパ面として形成されている。側面325がなす角(扇形の中心角)は、概ね120度である。なお、側面325は、後述のスピンドル37の係合部374の側面375に当接してトルクを伝達するトルク伝達面として構成されている。
図8および図9に示すように、インターナルギア35の出力側の端部(ギア歯が形成されていない部分)内には、保持スリーブ38が固定されている。保持スリーブ38は、大径部381と小径部383とを含む段付きの円筒部材である。大径部381の外径はインターナルギア35の内径と概ね等しく、小径部383の外径は、大径部381よりも小さい。保持スリーブ38は、大径部381が入力側、小径部383が出力側に配置され、大径部381がインターナルギア35の出力側の端部内に嵌合され、固定されている。更に、保持スリーブ38のうち、大径部381側(入力側)の端部内には、メタルベアリング39が配置されている。また、小径部383の外周部には、全周に亘る環状の溝384が形成されている。
また、図1および図11に示すように、インターナルギア35の出力側の端部には、軸線A5周りの周方向に関し、複数の嵌合凹部351が設けられている。各嵌合凹部351は、インターナルギア35の出力側の端部から入力側に向けて矩形状に凹む凹部である。本実施形態では、嵌合凹部351は3つ設けられており、そのうち1つは、他の2つに比べて周方向の幅が大きく形成されている。嵌合凹部351は、後述する反力受け部材4の嵌合凸部411が嵌合される部分である。
スピンドル37は、後述のソケット40を着脱可能に構成され、軸線A5周りにキャリア323と一体的に回転可能に、ハウジングとしてのインターナルギア35に保持されている。図8および図9に示すように、本実施形態では、スピンドル37は、円柱部371と、フランジ部373と、係合部374と、ソケット装着部377とを含む。
円柱部371は、軸線A5方向においてスピンドル37の入力側の概ね半分を占める部分である。スピンドル37は、円柱部371が保持スリーブ38に挿通され、一部がメタルベアリング39に保持されることで、軸線A5周りに回転可能とされている。なお、円柱部371のうち、メタルベアリング39に保持されている部分よりも出力側の部分には、円柱部371の全周に亘る環状の溝が形成されており、この溝にOリング372が装着されている。Oリング372は、スピンドル37と保持スリーブ38の間からグリスが漏出するのを防止するシール部材として設けられている。フランジ部373は、円柱部371の入力側の端部から径方向外側に突出する部分であって、保持スリーブ38(メタルベアリング39)の入力側の端面とキャリア323の係合突起324の出力側の端面との間に配置されている。
係合部374は、軸線A5方向においてフランジ部373から入力側に突出する角柱状の部分である。係合部374は、上述のキャリア323の係合突起324と係合し、係合突起324との間でトルク伝達可能に構成されている。詳細には、係合部374は、図10に示すように、軸線A5に直交する断面が、キャリア323の直径と概ね等しい長さの長辺と、キャリア323の2つの係合突起324の離間距離よりも短い短辺とを有する矩形状に構成されている。なお、係合部374の矩形状断面の長辺に対応する2つの側面375は、係合突起324の側面325に当接してトルクを伝達するトルク伝達面として構成されている。
係合部374は、キャリア323の2つの係合突起324の間に配置され、係合部374の突出端面(軸線A5方向において入力側の端面)がキャリア323の出力側の端面に接触した状態で、保持スリーブ38とキャリア323の間に配置されている。スピンドル37は、図10に点線で示すように、係合部374の側面375が係合突起324の側面325に当接する位置まで、キャリア323に対して軸線A5周りに回動可能である。本実施形態では、上述のように、係合突起324の2つの側面325のなす角は概ね120度であることから、スピンドル37は概ね60度の角度範囲内でキャリア323に対する回動が可能である。
ソケット装着部377は、軸線A5方向において円柱部371から出力側に突出する部分である。図8および図9に示すように、ソケット装着部377は、軸線A5に沿ってインターナルギア35の出力側の端部から外部へ突出している。ソケット装着部377は、ソケット40を着脱可能に構成されている。
ソケット装着部377およびソケット40の構成自体は周知であるため、これらについては簡単に説明する。角柱状に形成されたソケット装着部377には、軸線A5に直交する方向に延在し、抜け止め用のピン(図示略)が挿通される貫通孔376が設けられている。一方、ソケット40は、全体としては筒状に形成されており、その基端部の内周部は、ソケット装着部377に嵌合可能に構成されている。ソケット40の基端部がソケット装着部377の外側に嵌合され、ソケット40に設けられた貫通孔(図示略)と貫通孔376にピン(図示略)が挿通され、ピンがソケット40の外周側からOリング(図示略)によって抜け止めされることで、ソケット40がスピンドル37に装着される。また、ソケット40の先端部の内周部は、ナット(図示略)に係合可能に(典型的には断面六角形状に)構成されている。
アタッチメント1に着脱可能なソケット40は、サイズ(径)の異なるボルトやナットに対応できるように、複数種類が用意されている。使用者は、実際に使用するナットのサイズに応じて適切なソケット40をスピンドル37に装着することができる。
上述のように構成された遊星減速機30において、ユニバーサルジョイント2を介して伝達されたトルクは、第1遊星ギア機構31、第2遊星ギア機構32の順に伝達される。具体的には、ユニバーサルジョイント2のシャフト部225と一体的に第1遊星ギア機構31の太陽ギア311が回転する。遊星ギア317は、自転しつつ太陽ギア311の周りを公転することで、キャリア313(シャフト部314)を、軸線A5周りにシャフト部225と同じ方向に回転させる。第2遊星ギア機構32でも同様の伝達が行われ、キャリア323がシャフト部225と同じ方向に回転する。また、キャリア323が回転すると、図10に点線で示すように、キャリア323の出力側の端部に設けられた2つの係合突起324の側面375が、スピンドル37の係合部374の両側面375に当接し、キャリア323のトルクをスピンドル37に伝達する。これにより、スピンドル37およびソケット40は、キャリア323と一体的に回転する。
一方で、第1遊星ギア機構31および第2遊星ギア機構32において、キャリア313、323の回転時の反力は、遊星ギア317、327を介して、インターナルギア35をキャリア313、323とは逆方向に回転させるように作用する。
以上に説明したように、遊星減速機30では、インターナルギア35と、キャリア323とは、互いに逆方向に回転可能な2つの最終出力シャフトとして構成されている。このことから、以下では、インターナルギア35およびキャリア323を、夫々、第1出力シャフト35および第2出力シャフト323ともいう。
以下、反力受け部材4について説明する。図8および図9に示すように、反力受け部材4は、第1出力シャフト(インターナルギア)30に連結されており、スピンドル37を介して第2出力シャフト(キャリア)323に一体的に回転可能に連結されたソケット40の回転時の反力によって、第2出力シャフト323と逆方向に回転するように構成されている。反力受け部材4は、締付対象のボルトまたはナットの近傍にある当接対象物(例えば、隣接して配置されたボルトまたはナット)に当接することで、この反力を当接対象物で受けることを可能とするための部材である。本実施形態では、反力受け部材4は、インターナルギア35の出力側の端部に着脱可能に構成されたベース部41と、ベース部41から突出するアーム部45とを備えている。
ベース部41は、短尺の円筒状に形成されており、上述の保持スリーブ38の小径部383の外径と概ね等しい内径を有する。図1および図11に示すように、ベース部41は、軸線A5周りの周方向に設けられた複数の嵌合凸部411を含む。各嵌合凸部411は、インターナルギア35に形成された嵌合凹部351に嵌合可能な矩形状に形成され、径方向外側に突出するように設けられている。本実施形態では、嵌合凸部411は3つ設けられており、そのうち1つは、他の2つに比べて周方向の幅が大きく形成されている。幅狭の2つの嵌合凸部411には、径方向に延在するネジ穴412が形成されている。
ベース部41は、嵌合凸部411がインターナルギア35の嵌合凹部351に夫々嵌合された状態で、インターナルギア35の内周部と小径部383の外周部との間に挿入されている。更に、ベース部41は、ネジ穴412にネジ413が螺合され、小径部383の外周部の溝384にネジ413の先端が配置されることで、インターナルギア35および保持スリーブ38に対して固定されている。これにより、反力受け部材4は、インターナルギア35と一体的に回転可能とされている。
図1および図8に示すように、本実施形態では、アーム部45は、全体としては概ねL字状に形成されており、延在部451と当接部452とを含む。延在部451は、ベース部41に接続し、軸線A5方向においてインターナルギア35から離れる方向に延在する部分である。なお、延在部451のうち、アーム部45の根元部分、つまり基端部領域450が、ベース部41の3つの嵌合凸部411のうち、幅広の1つの嵌合凸部411の径方向外側に接合されている。当接部452は、延在部451の先端から屈曲して径方向外側に突出している。軸線A5方向における当接部452の位置は、スピンドル37にソケット40が装着された場合にソケット40の先端と概ね同じ位置に設定されている。
なお、締結対象のボルトまたはナットと当接対象物との様々な配置関係に対応できるように、反力受け部材4は、アーム部45の長さや形状が異なる複数種類が用意されている。使用者は、締結対象のボルトまたはナットと当接対象物との配置関係に応じて適切な反力受け部材4を、インターナルギア35に連結することができる。
以下、アタッチメント1が取り付けられたドライバドリル5による作業例として、ナットの締付作業と緩め作業について、簡単に説明する。
ナットの締付作業を行う場合、使用者は、正逆切替レバー513を正転方向に対応する位置に切り替える。なお、ドライバドリル5の動作モードは、ネジ締めモードとドリルモードのどちらであってもよいが、ネジ締めモードの場合、使用者は、トルク調整リング515を回転させて、適宜、閾値を設定する。なお、閾値は、遊星減速機30の減速比が20であることを考慮して設定されればよい。同様に、使用者は、変速レバー511の切替位置に応じてスピンドル55の出力トルクが変わることも考慮して、変速レバー511を切り替えればよい。使用者は、チャック58を緩め、工具挿入孔583にアタッチメント1の連結部213を差し込み、チャック58を締め付けることで、連結部213を介してアタッチメント1をドライバドリル5に取り付ける。
続いて、使用者は、アタッチメント1に連結されたソケット40をナットに係合させる。このとき、作業環境によっては、図3に示すように、ドライバドリル5の駆動軸A1、アタッチメント1のシャフト部211の軸線A2、および本体ユニット3の軸線A5が一直線上に配置可能なスペースを確保できない場合がある。上述のように、ユニバーサルジョイント2のシャフト部211は、第2部材22に対する相対的な位置と角度(つまり、本体ユニット3に対する相対的な位置と角度)を自由に変更可能に構成されている(図4および図5参照)。つまり、使用者は、シャフト部211が連結されたドライバドリル5と、本体ユニット3との相対的な配置関係を自由に変更可能である。よって、使用者は、作業環境に応じて、両者の配置関係を適切に調整することができる。
また、断面が多角形状(典型的には六角形状)のソケット40とナットとを係合させるには、軸線A5周りの周方向に関し、ナットに対するソケット40の位置を調整する必要が生じる。上述のように、本実施形態では、ソケット40が連結されたスピンドル37は、遊星減速機30のキャリア323に対し、軸線A5周りに概ね60度の角度範囲内で回動可能に配置されている(図10参照)。よって、使用者は、ソケット40をこの角度範囲内で回動させ、容易にナットに係合させることができる。
使用者がトリガ571を押圧操作すると、コントローラ577は、出力シャフト521が正転方向に回転するようにモータ52を駆動する。これにより、遊星減速機53を介してスピンドル55が駆動軸A1周りに回転駆動される。スピンドル55(チャック58)のトルクは、連結部213を介してユニバーサルジョイント2に伝達され、更に、シャフト部225を介して遊星減速機30に伝達される。スピンドル37を介して遊星減速機30の第2出力シャフト323に一体的に回転可能に連結されたソケット40は、ナットを締め付ける方向に回転される。上述のように、遊星減速機30の減速比は20である。よって、ドライバドリル5のスピンドル55のトルクが5N・mだった場合、第2出力シャフト323のトルクは、呼び径がM12のナットを締め付けるのに十分な100N・mまで増幅される。
ソケット40が第2出力シャフト323と一体的に回転するときには、第1出力シャフト35には、反力として逆方向のトルクが作用する。このため、第1出力シャフト35に連結された反力受け部材4は、ある時点で、軸線A5を中心として、ソケット40とは逆方向に回転し始める。反力受け部材4が回転し、締結対象のナットに隣接して配置された当接対象物(例えば、他のナットやボルト)にアーム部45(詳細には、当接部452)が当接すると、ソケット40の回転による反力を、反力受け部材4を介して当接対象物が受けることになる。なお、アーム部45を介して当接対象物で反力を受けるときには、アーム部45の基端部領域450には、軸線A5周りの周方向に強い力が加わる。これに対し、上述のように、基端部領域450に対応して形成された嵌合凸部411と、これに対応する嵌合凹部351は、その周方向の幅が、夫々、他の嵌合凸部411および他の嵌合凹部351よりも広く形成されることで、その強度が確保されている。これにより、アーム部45が破損する可能性を低減することができる。
使用者がナットの着座を確認してトリガ571の押圧操作を解除するか、または、ネジ締めモードでクラッチ機構54が作動すると、締付作業が完了する。
ナットの緩め作業を行う場合、使用者は、正逆切替レバー513を逆転方向に対応する位置に切り替え、締付作業と同様、アタッチメント1に連結されたソケット40をナットに係合させる。そして、トリガ571を押圧操作することで、出力シャフト521が逆転方向に回転するようにモータ52を駆動させ、適宜、トリガ571の押圧操作を解除することで緩め作業を完了させる。
以上に説明したように、本実施形態のアタッチメント1がドライバドリル5に装着されると、ユニバーサルジョイント2を介してドライバドリル5の最終出力シャフトであるスピンドル55のトルクが遊星減速機30に伝達され、更に、遊星減速機30によって増幅される。特に、本実施形態では、遊星減速機30の減速比は20であることから、遊星減速機30は、ユニバーサルジョイント2を介して伝達されたトルクを20倍に増大させることができる。よって、反力受け付の専用の締付工具に比べて軽量で安価なドライバドリル5を利用して、呼び径の大きなボルトやナットの締め付けを行うことが可能となる。
更に、ドライバドリル5と遊星減速機30を連結するユニバーサルジョイント2は、シャフト部211の軸線A2と遊星減速機30の軸線A5の相対的な位置や角度が変化しても、トルク伝達に影響を生じない軸継手である。よって、使用者は、ボルトやナットの締め付け作業を行う環境に応じて、本体ユニット3に対するドライバドリル5の相対的な位置や角度を、自由に変更することができる。これにより、アタッチメント1が装着されたときのドライバドリル5の作業性を向上することができる。
また、本実施形態では、反力受け部材4が第2遊星ギア機構32のインターナルギア35に連結されている。そして、ソケット40は、スピンドル37を介して、第2遊星ギア機構32のキャリア323に、キャリア323と一体的に回転可能に着脱される。これにより、コンパクトで合理的なアタッチメント1の構成が実現されている。
本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素との対応関係を以下に示す。ドライバドリル5、モータ52、スピンドル55は、夫々、本発明の「締結工具」、「モータ」、「最終出力シャフト」に対応する構成例である。アタッチメント1は、本発明の「アタッチメント」に対応する構成例である。遊星減速機30、インターナルギア35、キャリア323は、夫々、本発明の「遊星減速機」、「第1出力シャフト」、「第2出力シャフト」に対応する構成例である。反力受け部材4、アーム部45は、夫々、本発明の「反力受け部材」、「アーム部」に対応する構成例である。ユニバーサルジョイント2、連結部213、シャフト部225は、夫々、本発明の「ユニバーサルジョイント」、「入力側端部」、「出力側端部」に対応する構成例である。ソケット40は、本発明の「ソケット」に対応する構成例である。
第1遊星ギア機構31および第2遊星ギア機構32は、各々、本発明の「遊星ギア機構」に対応する構成例である。太陽ギア311、321は、各々、本発明の「太陽ギア」に対応する構成例である。遊星ギア317、327は、各々、本発明の「遊星ギア」に対応する構成例である。インターナルギア35は、本発明の「インターナルギア」に対応する構成例である。3つの嵌合凸部411は、本発明の「複数の凸部」に対応する構成例である。3つの嵌合凹部351は、本発明の「複数の凹部」に対応する構成例である。
上記実施形態は単なる例示であり、本発明に係るアタッチメントおよび締付工具は、例示されたアタッチメント1およびドライバドリル5の構成に限定されるものではない。例えば、下記に例示される変更を加えることができる。なお、これらの変更は、これらのうちいずれか1つのみ、あるいは複数が、実施形態に示すアタッチメント1またはドライバドリル5、あるいは各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
上記実施形態では、締付工具の一例としてドライバドリル5が挙げられているが、アタッチメント1が着脱可能な締付工具は、ドライバドリル5に限られない。例えば、スクリュードライバであってもよい。また、締付工具は、ネジ類の締め付けを行う締付工具に限られず、駆動軸A1周りの回転操作による締め付けで先端工具を装着可能なチャックを備え、最終出力シャフトを駆動軸A1周りに回転駆動させることで先端工具を回転駆動するように構成された回転工具(例えば、電動ドリル)であってもよい。
ユニバーサルジョイント2は、入力側端部を介して伝達されたトルクを、出力側端部を介して遊星減速機30に伝達可能であればよく、その構成は上記実施形態の例に限られない。例えば、ボール式のユニバーサルジョイントに代えて、十字軸式のユニバーサルジョイントが採用されてもよい。また、遊星減速機30に含まれる遊星ギア機構の数は、2つに限られず、1つであっても3つ以上であってもよい。また、各遊星ギア機構の構成も、適宜、変更可能である。遊星減速機30の減速比は20に限られないが、出力トルクが比較的低い締付工具を利用して、高トルクが必要なボルトやナットの締め付けを行うことを可能とするためには、減速比は10以上であると好ましい。
反力受け部材4は、インターナルギア35に直接連結されるのではなく、インターナルギア35と一体的に回転可能な別部材に連結されてもよい。また、インターナルギア35と反力受け部材4とは、必ずしも嵌合凹部351と嵌合凸部411の係合によって連結される必要はなく、その他の連結構造が採用されてもよい。一方、ソケット40は、キャリア323とは別部材のスピンドル37ではなく、キャリア313のシャフト部314のように、キャリア323の一部として設けられたシャフト部に連結されてもよい。
1:アタッチメント
2:ユニバーサルジョイント
21:第1部材
211:シャフト部
213:連結部
215:球状部
216:貫通孔
22:第2部材
221:凹部
223:貫通孔
225:シャフト部
25:ピン
27:ボールベアリング
3:本体ユニット
30:遊星減速機
31:第1遊星ギア機構
311:太陽ギア
313:キャリア
314:シャフト部
317:遊星ギア
32:第2遊星ギア機構
321:太陽ギア
323:キャリア
324:係合突起
325:側面
327:遊星ギア
35:インターナルギア(第1出力シャフト)
351:嵌合凹部
37:スピンドル(第2出力シャフト)
371:円柱部
372:Oリング
374:係合部
375:側面
376:貫通孔
377:ソケット装着部
38:保持スリーブ
381:大径部
383:小径部
384:溝
39:メタルベアリング
4:反力受け部材
41:ベース部
411:嵌合凸部
412:ネジ穴
413:ネジ
45:アーム部
450:基端部領域
451:延在部
452:当接部
40:ソケット
5:ドライバドリル
51:本体ハウジング
511:変速レバー
513:正逆切替レバー
515:トルク調整リング
517:モード切替リング
52:モータ
521:出力シャフト
53:遊星減速機
54:クラッチ機構
55:スピンドル
57:ハンドル
571:トリガ
573:スイッチ
575:バッテリ装着部
577:コントローラ
58:チャック
581:ボルト
583:工具挿入孔
9:バッテリ
A1:駆動軸
A2:軸線
A3:軸線
A4:軸線
A5:軸線

Claims (5)

  1. モータの動力によって回転駆動される最終出力シャフトを備えた締付工具に着脱可能なアタッチメントであって、
    互いに逆方向に回転可能に同軸状に配置された第1出力シャフトと第2出力シャフトとを有する遊星減速機と、
    外部の当接対象物に当接可能なアーム部を有し、前記第1出力シャフトと一体的に回転するように前記第1出力シャフトに連結された反力受け部材と、
    トルク伝達が可能なユニバーサルジョイントであって、前記トルクが入力される入力側端部が前記締付工具の前記最終出力シャフトに連結可能に構成されるとともに、前記トルクが出力される出力側端部が前記遊星減速機に連結されたユニバーサルジョイントと
    ボルトまたはナットに係合可能なソケットを連結可能に構成され、前記第2出力シャフトと同軸状に配置されたスピンドルとを備え
    前記反力受け部材は、前記ソケットの回転時の反力によって、前記第1出力シャフトと一体的に前記第2出力シャフトとは逆方向に回転するように構成されており、
    前記ユニバーサルジョイントは、前記入力側端部を介して伝達された前記最終出力シャフトのトルクを、前記出力側端部を介して前記遊星減速機に伝達するように構成されており、
    前記第2出力シャフトは、係合突起を備え、
    前記スピンドルは、前記第2出力シャフトの前記係合突起に係合可能な係合部を備え、前記係合部と前記係合突起との係合によって伝達されるトルクによって、前記第2出力シャフトと一体的に回転するように構成され、
    前記第2出力シャフトと前記スピンドルとは、前記係合突起と前記係合部とが係合する位置と、前記係合突起と前記係合部とが離間する位置との間で、前記第2出力シャフトの軸周りに相対回動可能であることを特徴とするアタッチメント。
  2. 請求項1に記載のアタッチメントであって、
    前記遊星減速機は、太陽ギア、遊星ギアおよびインターナルギアを含む遊星ギア機構を少なくとも1つ備え、
    前記第1出力シャフトは、前記少なくとも1つの遊星ギア機構のうち最終段の遊星ギア機構の前記インターナルギアであって、
    前記第2出力シャフトは、前記最終段の遊星ギア機構のキャリアであることを特徴とするアタッチメント。
  3. 請求項1または2に記載のアタッチメントであって、
    前記遊星減速機の減速比は、10以上であることを特徴とするアタッチメント
  4. 請求項1〜3の何れか1つに記載のアタッチメントであって、
    前記反力受け部材は、前記第1出力シャフトの回転軸周りの周方向に形成された複数の凸部を有し、
    前記第1出力シャフトは、前記周方向に形成された複数の凹部を有し、
    前記反力受け部材と前記第1出力シャフトは、前記複数の凸部と前記複数の凹部との係合によって互いに連結されており、
    前記複数の凸部のうち前記アーム部の基端部領域に対応して形成された凸部と、対応する凹部は、夫々、他の凸部および他の凹部よりも前記周方向の幅が広く形成されていることを特徴とするアタッチメント
  5. モータと、
    前記モータの動力によって回転駆動される最終出力シャフトと、
    前記最終出力シャフトと一体的に回転するように、前記最終出力シャフトに取り外し可能に連結された請求項1〜の何れか1つに記載のアタッチメントとを備えた締付工具。
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