JP6862267B2 - 色変換ルックアップテーブルの作成装置、色変換ルックアップテーブルの作成方法およびプログラム - Google Patents

色変換ルックアップテーブルの作成装置、色変換ルックアップテーブルの作成方法およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6862267B2
JP6862267B2 JP2017091872A JP2017091872A JP6862267B2 JP 6862267 B2 JP6862267 B2 JP 6862267B2 JP 2017091872 A JP2017091872 A JP 2017091872A JP 2017091872 A JP2017091872 A JP 2017091872A JP 6862267 B2 JP6862267 B2 JP 6862267B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color material
value
color
virtual
actual
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017091872A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018191132A (ja
JP2018191132A5 (ja
Inventor
将英 森部
将英 森部
落合 孝
孝 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2017091872A priority Critical patent/JP6862267B2/ja
Priority to KR1020180048210A priority patent/KR102268271B1/ko
Priority to EP18170031.1A priority patent/EP3399736B1/en
Priority to US15/968,183 priority patent/US10506135B2/en
Publication of JP2018191132A publication Critical patent/JP2018191132A/ja
Publication of JP2018191132A5 publication Critical patent/JP2018191132A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6862267B2 publication Critical patent/JP6862267B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/6016Conversion to subtractive colour signals
    • H04N1/6019Conversion to subtractive colour signals using look-up tables
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G5/00Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators
    • G09G5/02Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators characterised by the way in which colour is displayed
    • G09G5/06Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators characterised by the way in which colour is displayed using colour palettes, e.g. look-up tables
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/6011Colour correction or control with simulation on a subsidiary picture reproducer
    • H04N1/6013Colour correction or control with simulation on a subsidiary picture reproducer by simulating several colour corrected versions of the same image simultaneously on the same picture reproducer
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/6027Correction or control of colour gradation or colour contrast
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/603Colour correction or control controlled by characteristics of the picture signal generator or the picture reproducer
    • H04N1/6033Colour correction or control controlled by characteristics of the picture signal generator or the picture reproducer using test pattern analysis
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/407Control or modification of tonal gradation or of extreme levels, e.g. background level
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/58Edge or detail enhancement; Noise or error suppression, e.g. colour misregistration correction

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)

Description

本発明は、入力画像信号値を複数種類の実色材値に変換する色変換処理で用いられる色変換パラメータの作成装置、色変換パラメータの修正方法などに関する。
インクジェット方式に代表されるプリンタは、入力画像信号(通常、RGB3チャンネルの色信号)を、プリンタが具備する色材(例えば、CMYKのインク)の出力量を示す色材量信号に変換することにより印刷データを生成する。この変換は色変換処理または色分解処理と呼ばれ、現在では、入力画像信号と色材量信号との対応を3次元の色分解ルックアップテーブル(以下「ルックアップテーブル」は「LUT」と記す)を用いる方式が主流となっている。一般的な色分解LUTの作成方法によれば、主要な入力画像信号値に対応する色材量値のみがLUT設計者によって設定され、それ以外の入力画像信号値に対応する色材量値は、補間演算によって算出される。
特許文献1は、補間演算の精度を向上させるために、色分解LUTにおける格子点の配置を修正する方法を開示している。特許文献1における色分解LUTの修正方法によれば、色分解LUTにおける格子点位置がL*a*b*色空間における座標(Lab値)に変換され、L*a*b色空間においてこれらLab値が平滑化される。そして、平滑化されたLab値に基づいて、色分解LUTにおける格子点の配置が修正される。
特開2006−197080号公報
しかしながら、特許文献1の色分解LUTの修正方法では、Lab値と該Lab値に対応付けられる色材量値とは線形の関係になるとは限らないため、Lab値が平滑化されたとしても、色分解LUTによって実現される階調性が良好とならない場合があった。印刷物にグラデーション領域が含まれている場合、入力画像信号値に対する色材量値の変化が滑らかでないと、このグラデーション領域において擬似輪郭などの不具合が発生してしまうおそれがある。
本発明は上記課題に鑑み、色変換パラメータによって実現される階調性をより良好にすることを目的とする。
本発明の色変換ルックアップテーブルの作成装置は、入力画像における信号値を複数種類の実色材値に変換する色変換処理で用いられる色変換ルックアップテーブルの作成装置であって、前記色変換ルックアップテーブルにおける着目格子点の実色材値と、前記着目格子点の近傍格子点の実色材値とを取得する取得手段と、前記着目格子点の実色材値と、前記近傍格子点の実色材値とを仮想色材値に変換する変換手段と、前記着目格子点の仮想色材値と、前記近傍格子点の仮想色材値とに基づいて、前記着目格子点の実色材値を修正する修正手段と、を有し、前記仮想色材値は、色材の分光反射率をn個(nは3以上の整数)のブロックに分割した場合に、分割された前記各ブロックにおける分光反射率の光のみを吸収する仮想的な色材の出力値であることを特徴とする。
本発明によれば、色変換パラメータによって実現される階調性をより良好にすることができる、という効果を奏する。
実施形態1における印刷システムの全体構成例を示すブロック図である。 実施形態1における情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。 実施形態1における画像形成手順を示すフローチャートである。 実施形態1における分光反射率の一例を示すグラフである。 実施形態1におけるブロック濃度の一例を示すグラフである。 実施形態1において仮想色材量への換算処理を説明する図である。 実施形態1における3次元色分解LUTの一例を示す図である。 実施形態1において色変換特性の一例を示す図である。 実施形態1における色分解LUTの修正手順を示すフローチャートである。 実施形態1における評価値の算出方法を説明する図である。 実施形態1における実色材量が修正される様子を説明する図である。 実施形態2における印刷システムの全体構成例を示すブロック図である。 実施形態2における非線形変換LUTの例を示す模式図である。 実施形態2における非線形変換LUTの修正手順を示すフローチャートである。 実施形態3における印刷システムの全体構成例を示すブロック図である。 実施形態3におけるOPGLUTの例を示す模式図である。 実施形態3におけるOPGLUTが修正される様子を説明する図である。 実施形態4における色分解LUTの修正手順を示すフローチャートである。 実施形態5における印刷システムの全体構成例を示すブロック図である。 実施形態5における擬似輪郭画像の生成手順を示すフローチャートである。 実施形態5における擬似輪郭画像の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。
[実施形態1]
(印刷システムの全体構成)
図1は、本実施形態における印刷システム1の全体構成例を示すブロック図である。本実施形態の印刷システム1は、画像処理装置100と、画像形成装置200と、LUT修正装置300とから構成される。画像処理装置100と、画像形成装置200と、LUT修正装置300とは、プリンタインタフェース(以下インタフェースは「I/F」とも記す)、回路またはネットワークI/Fを介して通信可能に接続されている。
本実施形態における画像処理装置100は、一般的な情報処理装置(パーソナルコンピュータ)にインストールされたプリンタドライバによって実現することができる。あるいは、画像処理装置100の別構成例では、画像形成装置200が画像処理装置100を内包してもよい。画像処理装置100は、印刷対象の画像を表す画像データの入力を受け付け、カラーマッチング処理部101に画像データを送る。この画像データは、例えば8ビットのRGB画像信号に基づくカラー画像データである。
カラーマッチング処理部101は、入力された画像データにカラーマッチング処理を行い、RGB画像の色を補正する。カラーマッチング処理により、異なる色再現特性を有するプリンタや記録媒体を用いた場合にも、統一的な色味を再現することができる。カラーマッチング処理が行われる際、カラーマッチングLUT格納部102に格納された3次元のカラーマッチングLUTが参照される。カラーマッチングLUTには、各8ビット(0〜255)のRGB信号値が17×17×17に間引かれた格子点に保持されている。格子点間のRGB信号値は線形補間により算出される。
色分解処理部103は、カラーマッチング処理部101で補正された画像データの入力を受け付け、画像形成装置200が具備する複数種類のインク量(インク値)に対応するインク値画像データを生成する。本実施形態では、画像形成装置200は6色のインクを具備し、色分解処理部103によって、6プレーン8ビットのインク値画像データが生成される。本実施形態において、画像形成装置200が具備する6色のインクはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、淡シアン(Lc)、淡マゼンタ(Lm)であるが、上記以外のインクの組み合わせであってもよい。色分解処理部103は、色分解LUT格納部104に格納されている色分解LUTを参照し、カラーマッチング処理後の画像データに対して色分解処理を行う。色分解LUTは、9×9×9の格子点を有する3次元LUTであり、色分解LUTの格子点には6色のインクの出力量を示すインク値(実色材値)が保持されている。色分解処理部103は、この色分解LUTを参照して、格子点間のインク値を線形補間により算出する。なお、本実施形態における色分解LUTの設計方法については後述する。
ハーフトーン処理部105は、色分解処理部103から出力された各色のインク値画像データを2値(または2値以上で入力階調数より少ない階調数の多値)に変換する量子化処理を行う。本実施形態において、ハーフトーン処理を行う手法として、公知のディザマトリクス法が選択される。本実施形態のハーフトーン処理部105は、ディザマトリクス格納部106に格納されたディザマトリクスを参照して、上記量子化処理を行う。ただし、ハーフトーン処理の方法はこれに限定されず、例えば、公知の誤差拡散法を用いてもよい。ハーフトーン処理部105によって生成された2値画像データは、出力I/Fまたは出力端子を介して画像形成装置200に出力される。
画像形成装置200は、カット用紙などの記録媒体207に対して、記録ヘッド205を相対的に縦横に移動することにより、画像処理装置100で形成された2値画像データが表す画像を記録媒体207上に形成する。本実施形態では、画像形成装置200が、記録ヘッド205を備えるインクジェット方式のプリンタである場合を例に説明する。記録ヘッド205は、複数の記録素子(ノズル)を有する。本実施形態の記録ヘッド205は、C、M、Y、K、Lc、Lmの6色のインクタンクを搭載する。ヘッド制御部204は、駆動部208の動作を制御する。駆動部208は、ヘッド制御部204の制御下で、記録ヘッド205を移動する。ヘッド制御部204は、搬送部206の動作も制御する。搬送部206は、ヘッド制御部204の制御下で、記録媒体を搬送する。なお、本実施形態では、記録ヘッド205が記録媒体207に対して複数回の走査を行うことにより画像を形成する。このような画像形成方法は、いわゆるマルチパス記録方式と呼ばれる。パス分解処理部201は、画像処理装置100で生成された各色の2値画像データと、パスマスク格納部202とから取得したパスマスクとに基づき、各色の走査データを生成する。なお、走査データとは、複数に分割されたノズル群が各記録走査において記録するパターンを示すデータである。これらパターンは互いに補完関係にあり、全ノズル群のパターンを重ね合わせると全領域における画像形成が完成する。各記録走査が終了するたびに、記録媒体207はノズル群の幅分ずつ搬送される。インク色選択部203は、生成された走査データに基づき、記録ヘッド205に搭載されるインク色の中から、該当インク色を選択し、選択されたインクは記録素子(ノズル)を介して記録媒体207に吐出される。
次に、LUT修正装置300について説明する。本実施形態のLUT修正装置300は、一般的な情報処理装置(パーソナルコンピュータ)によって実現される。LUT作成部301は、修正対象となる初期色分解LUTを作成する。本実施形態の初期色分解LUTは、例えば、256×256×256の格子点を有し、これら格子点の間隔が等しい3次元色分解LUTである。初期LUT格納部302は、修正対象となる初期色分解LUTが格納される。LUT修正部303は、初期LUT格納部に格納された初期色分解LUTの修正を行う。また、色分解LUT格納部104に格納されている既存の色分解LUTを読み出して、この読み出した色分解LUTに対して修正を行ってもよい。LUT修正方法の詳細は後述する。
(LUT修正装置のハードウェア構成)
図2は、本実施形態におけるLUT修正装置300のハードウェア構成例を示すブロック図である。LUT修正装置300は、CPU311、RAM312、ROM313、グラフィックコントローラ314、表示部315、HDD(Hard Disk Drive)316、を含んで構成される。さらに、LUT修正装置300は、外部接続I/F317、ネットワークI/F318とを含み、各構成部はバス319を介して通信可能に接続されている。CPU311は演算回路からなり、LUT修正装置300を統括制御する。CPU311はROM313またはHDD316に記憶されたプログラムをRAM312に読み出し、種々の処理を実行する。ROM313は、LUT修正装置300の制御に用いられるシステムプログラムなどを記憶する。グラフィックコントローラ314は、表示部315に表示させるための画面を生成する。HDD316は記憶領域としての機能を有し、種々の処理を実行するアプリケーションプログラムなどを記憶する。HDD316は記憶装置の一例であり、HDD以外にもSSD(Solid State Drive)などにより構成することができる。外部接続I/F317は、LUT修正装置300に種々の機器を接続するためのインタフェースである。例えば、外部接続I/F317を介して、画像処理装置100、ディスプレイ、キーボード、マウスなどを接続することができる。ネットワークI/F318は、CPU311の制御に基づいて画像処理装置100などとネットワークを介して通信を行う。図2に示されるLUT修正装置300のハードウェア構成は、情報処理装置として一般的な構成となっている。そのため、画像処理装置100についても、図2に示されるハードウェア構成を有する情報処理装置によって実現することができる。
(画像形成手順)
図3は、本実施形態において、画像処理装置100が画像データの入力を受け付けてから画像形成装置200が画像を出力するまでの一連の処理を示したフローチャートである。図3に示されるフローチャートの処理は、画像処理装置100および画像形成装置200に搭載されるASICなどの回路によって実行される。以下の各記号Sは、フローチャートにおけるステップであることを意味する。図3以降のフローチャートにおいても同様である。
S301において、画像処理装置100の外部接続I/Fを介して、RGB画像データが入力される。
S302において、カラーマッチング処理部101は、3次元カラーマッチングLUTを参照して、S301で入力されたRGB画像データのカラーマッチング処理を行う。
S303において、色分解処理部103は、カラーマッチング処理において変換された画像データから、インク値画像データを生成する。色分解処理部103は、色分解LUT格納部104に格納されている3次元の色分解LUTを参照して上記色分解処理を行う。
S304において、ハーフトーン処理部105は、色分解処理後のインク値画像データを2値画像データに変換する。2値画像データは、画像全体または単位記録領域ごとのバンド幅などの任意のサイズで画像形成装置200に出力される。
S305において、パス分解処理部201は、画像処理装置100から受信した2値画像データを走査データに変換する。
S306において、インク色選択部203は、走査データに適合するインク色を選択する。記録ヘッド205は、記録媒体207に対して移動しつつ、選択されたインク色に応じた各ノズルを一定の間隔で駆動する。記録媒体207は、記録ヘッド205の移動(走査)ごとに所定量だけ搬送される。上述の記録ヘッド205の駆動、および、記録媒体207の搬送が繰り返されることにより、記録媒体207上に画像が形成される。画像形成(S306)が終了すると、本フローチャートの処理は終了する。
(仮想色材量)
ここで、色分解LUTを修正する手法の説明に先立ち、仮想色材量について説明する。本実施形態では、仮想色材を、減法混色の3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色の色材とする。ここで、分光反射率Ref(λ)をn個(nは3以上の整数)の波長ブロックに区切り、各波長ブロック内の分光反射率を平均化した値をブロック反射率Ref1、Ref2・・・Refnと定義する。さらに、ブロック反射率Ref1、Ref2・・・Refnの対数をブロック濃度と定義する。具体的には、ブロック反射率Ref1、Ref2・・・Refnを、以下の式(1)により変換した値D1、D2・・・Dnがブロック濃度と定義される。
D=−log10(Ref) ・・・ 式(1)
本実施形態では、分光反射率Ref(λ)を、上記3色の色材が主に吸収する光の波長帯に対応する3つの波長ブロックに分割する。このとき、イエローインクが主に吸収する波長帯(380nm〜480nm)に対応するブロック濃度をDyとする。同様に、マゼンタインクが主に吸収する波長帯(480nm〜580nm)に対応するブロック濃度をDmとし、シアンインクが主に吸収する波長帯(580nm〜730nm)に対応するブロック濃度をDcとする。そして、ブロック濃度Dy、Dm、Dcそれぞれに対応する理想的な分光反射率Refyi(λ)、Refmi(λ)、Refci(λ)を有するn種類(3種類)の仮想色材をyi、mi、ciと定義する。
図4は、仮想色材の分光反射率を示すグラフである。図4(a)は、仮想色材yiが、主にイエローインクによって吸収される波長帯(380nm〜480nm)の光のみを吸収し、当該波長帯以外の波長の光を100%反射することを示している。図4(b)は、仮想色材miが、主にマゼンタインクによって吸収される波長帯(480nm〜580nm)の光のみを吸収し、当該波長帯以外の波長の光を100%反射することを示している。図4(c)は、仮想色材ciが、主にシアンインクによって吸収される波長帯(580nm〜730nm)の光のみを吸収し、当該波長帯以外の波長の光を100%反射することを示している。
上述のとおり、仮想色材yi、mi、ciのブロック濃度Dyi、Dmi、Dciは上記式(1)により求められる。例えば、仮想色材yi、mi、ciが主に吸収する波長帯の反射率が10%であったとする。このとき、仮想色材yiのブロック濃度はDyi=1.0、Dmi=0.0、Dci=0.0となる(図5(a)を参照)。同様に、仮想色材miのブロック濃度はDyi=0.0、Dmi=1.0、Dci=0.0、仮想色材ciのブロック濃度DciはDyi=0.0、Dmi=0.0、Dci=1.0となる(図5(b)および図5(c)を参照)。
ところで、光散乱を無視できる範囲において、色材量(色材の厚さ)と光学濃度とが比例することがLambert法則として既に知られている。この法則が、記録媒体上の仮想色材yi、mi、ciに対して常に成り立つとすると、yi、mi、ciそれぞれのブロック濃度は記録媒体上の単位面積当たりの色材量に比例する。すなわち、任意のブロック濃度Dy、Dm、Dcと仮想色材量Vyi、Vmi、Vci[%]とは、以下の式(2−1)〜式(2−3)に従い、相互に線形変換が可能である。
Vyi=(Dy/Dyi)×α ・・・ 式(2−1)
Vmi=(Dm/Dmi)×α ・・・ 式(2−2)
Vci=(Dc/Dci)×α ・・・ 式(2−3)
式(2−1)〜式(2−3)において、Dyi、Dmi、Dciはそれぞれ仮想色材のブロック濃度(図5(a)〜(c)を参照)であり、αは仮想色材yi、mi、ciの濃度に関する比例定数である。また、仮想色材量V[%]は、平均してV%の確率で、仮想色材yi、mi、ciが対応画素に打ち込まれてインクドットが形成されることを意味している。ここまでの説明に従えば、任意の分光反射率Ref(λ)は、ブロック反射率を求めた後、式(1)よりブロック濃度Dy、Dm、Dcに変換できる。さらに式(2−1)〜式(2−3)により、ブロック濃度Dy、Dm、Dcとαとから仮想色材量Vyi、Vmi、Vci[%]に一意に変換することができる。
ここで、図6(a)〜図6(c)を参照して、実色材量を仮想色材量に変換する具体例を説明する。実色材量から仮想色材量に変換するために、まず、画像形成装置200が具備するC、M、Y、K、Lc、Lmの各インクの単色パッチが出力される。次いで、分光測色器などを用いて、出力された単色パッチの分光反射率Ref(λ)が測定される。図6(a)は、実シアンインクの単色パッチを測定した結果得られるブロック反射率Refy_c、Refm_c、Refc_cを模式的に示したグラフである。本実施形態において、実シアンインクの単色パッチは、画像形成装置200によって白紙の記録媒体に印刷され、そのインク打ち込み量R[%]は例えば25%である。
図6(b)は、図6(a)のブロック反射率Refy_c、Refm_c、Refc_cに上記の式(1)の演算をそれぞれ施した結果得られるブロック濃度Dy、Dm、Dcを模式的に示したグラフである。上述の通り、ブロック濃度Dy、Dm、Dcと仮想色材量Vyi、Vmi、Vciとは相互に線形変換が可能であるから、式(2−1)〜式(2−3)に従って、ブロック濃度Dy、Dm、Dcから仮想色材量Vyi、Vmi、Vciを算出することができる。図6(c)は、実シアンインクについて算出される仮想色材量Vyi、Vmi、Vciの一例を示している。本実施形態において、実シアンインクについて算出される仮想色材量は、Vyi=7、Vmi=9.5、Vci=20[%]である。なお、図6(c)の例では、説明の便宜上α=100[%]として算出された仮想色材量が示されている。
さらに、上述の式(2−1)〜式(2−3)に従って求めた仮想色材量Vyi、Vmi、Vciが、単位打ち込み量あたりの仮想色材量Vyi´、Vmi´、Vci´に換算される。この換算は、仮想色材量Vyi、Vmi、Vciを、単色パッチのインク打ち込み量R[%]で除算することにより求められる。具体的には、以下の式(3−1)〜式(3−3)に従って単位打ち込み量あたりの仮想色材量Vyi´、Vmi´、Vci´を算出することができる。
Vyi´=Vyi/R ・・・ 式(3−1)
Vmi´=Vmi/R ・・・ 式(3−2)
Vci´=Vci/R ・・・ 式(3−3)
以上説明した通り、実色材の単色パッチを測定した結果得られるブロック反射率に基づいて、その実色材量を仮想色材量に変換することができる。本実施形態では、画像形成装置200が具備する実色材C、M、Y、K、Lc、Lmそれぞれについて、実色材量を仮想色材量に換算する処理が予め行われているものとする。このとき、分光反射率Ref(λ)の測定用の単色パッチは、インク打ち込み量R=25%で白紙に印刷されるものとし、単位打ち込み量あたりの仮想色材量Vyi´、Vmi´、Vci´は、実色材の種別ごとにHDD316などの記憶領域に保存される。
(初期色分解LUTの作成)
次に、本実施形態において、初期色分解LUTの作成手順について、図7および図8を参照して説明する。本実施形態における初期色分解LUTは、ユーザ指示に基づいてLUT修正装置300のLUT作成部301によって作成される。
まず、作成対象となる初期色分解LUTの詳細について、図7を参照して説明する。図7(a)は、本実施形態における初期色分解LUTの構成を示す図である。図7(a)に示されるように、初期色分解LUTは、入力RGB信号値について、RGB3次元色空間上の立方体(以下「色立方体」とも記す)を格子状に分割した格子点を有する。本実施形態の初期色分解LUTは、256×256×256の格子点を有する、いわゆる全点LUTである。色立方体における各格子点について、画像形成装置200が具備するC、M、Y、K、Lc、Lmの色材量(色材値)が格納されている。なお、図7(a)のLUT例では、R軸G軸B軸それぞれについて、p0:0、p1:32、p2:64、p3:96、p4:128、p5:160、p6:192,p7:224、p8:255の主要格子点が均等に配列されている例が示されている。通常、色分解処理で参照される3次元LUTは、その記憶容量を節約するために、主要格子点のみに色材値を格納し、これら格子点間の色材値は補間演算により算出される。初期色分解LUTの格子点を主要格子点のみに間引く処理については後述する。
図7(b)は、RGB色空間の概略図であり、図7(a)における色立方体の8頂点(W、C、M、Y、R、G、B、K)と、各頂点同士を結んだラインとを示した図である。ここで、RGB値それぞれについて8ビットの入力画像データが入力される場合、図7(b)の色立方体において、W、C、M、Y、R、G、B、Kの各頂点における座標は以下の通りに表される。
W=(255,255,255)
C=(0,255,255)
M=(255,0,255)
Y=(255,255,0)
R=(255,0,0)
G=(0,255,0)
B=(0,0,255)
K=(0,0,0)
まず、図7(a)(b)に示されるRGB色空間において、再現色域が最大となるように、各頂点W,C,M,Y,R,G,B,Kに対応する色材量が決定される。例えば、Wは紙白であるので、Wに対応する色材量は全て0に設定される。1次色の頂点C,M,Y,Kについては、混色による色の濁りを防ぐため、それぞれ対応する1種類の色材のみの色材量が設定され、当該1種類の色材以外の色材量には全て0に設定される。このとき、C,M,Y,Kに対応する色材量は、記録媒体の種類や印刷モードなどに応じて印刷可能な最大載り量に対応する。2種類の色材の混合により実現される2次色の頂点R,G,Bについては、例えばRの場合、MおよびYの2種の色材を用い、その合計が最大色材量となる複数の組合せのカラーパッチデータを生成する。これらカラーパッチデータは画像形成装置200で印刷され、その印刷結果をユーザが目視で確認し、Rに対応する色として好ましい色となる色材量の組合せが選択される。あるいはまた、測色器を用いてカラーパッチデータの印刷結果を測色して、MおよびYの色相の中間の色相となる色材量の組合せが決定されるようにしてもよい。G,BについてもRの場合と同様に、GはYとCとの組み合わせ、BはCとMとの組み合わせに基づいて、最適な色材量の組み合わせを決定することができる。以下、本明細書において、頂点C,M,Y,R,G,Bをカラープライマリと記す。
次に、頂点Wとカラープライマリとを結ぶW−C,W−M,W−Y,W−R,W−G,W−Bのラインにおける色材量が決定される。図8(a)は、W−Cラインにおける色変換特性の例を示す図であり、横軸は入力RGB信号値を示し、縦軸は実色材量と最大色材量とを示している。また、図8(a)のグラフにおける符号(◇および△)は、色立方体(図7(a))における主要格子点(p0〜p8)に対応する色材量であることを意味する。図8(a)において、頂点W(p0)に対応する全色材の色材量は0である。一方、頂点C(p8)では、色材Cの色材量は最大となり、その他の色材の色材量は0である。
ここで、印刷出力における低濃度領域の粒状性を向上させるために、本実施形態の画像形成装置200が具備するインクの種類には、淡シアン(Lc)が含まれる。図8(a)に示されるグラフでは、頂点W(p0)を起点として、色材Lcの色材量が最大色材量となるまでが徐々に増加する様子が示されている。そして、色材Lcの色材量が最大色材量に到達すると、色材Lcの色材量は、頂点C(p8)にかけて徐々に減少する。色材LCの色材量が減少することに応じて、今度はより発色のよい色材である色材Cの色材量が頂点C(p8)にかけて徐々に増加する。このとき、色材Lcの増減が切り替わる点(色材Cの増加が開始する点)を、「変曲点」と記す。本実施形態では、LUT修正装置300の表示部315に、例えば図8(a)に示されるグラフをUIとして表示することができる。ユーザは、このUIを介して、格子点に対応する色材の実色材量を調整することにより、例えば、例えばW−Cラインにおける入力RGB値と色材量との対応関係(色変換特性)を決定することができる。また、ユーザが決定した色変換特性に基づき画像形成装置200にカラーパッチを印刷させ、このカラーパッチの印刷結果における粒状性や色味をユーザが目視評価できるようにしてもよい。本実施形態では、W−Cラインにおける色材量を決定する処理について説明したが、W−M,W−Y,W−R,W−G,W−Bのラインにおける色材量も同様に決定することができる。
次に、カラープライマリと頂点Kとを結ぶ各ラインにおける色材量、および、カラープライマリとカラープライマリとを結ぶ各ラインにおける色材量が決定される。カラープライマリと頂点Kとを結ぶライン、カラープライマリとカラープライマリとを結ぶラインにおいては、印刷物による再現色域をより広くするため、0〜255の各格子点について、対応する全ての色材の総色材量が最大色材量となるように設計される。カラープライマリと頂点Kとを結ぶラインにおける色変換特性の例と、カラープライマリとカラープライマリとを結ぶラインにおける色変換特性の例とを、図8(b)と、図8(c)とにそれぞれ示す。
以上説明した通り、初期色分解LUTの作成においては、256×256×256の格子点を有する初期色分解LUT(色立方体)において、先ず各頂点同士を結ぶ各ラインにおける色材量が決定される。次いで、初期色分解LUT(図7(a))の内部における色材量が、補間処理により順次決定される。補間処理の具体的手法としては、例えば公知の有限要素法を用いた非線形補間法等を適用することができる。
(色分解LUTの修正手順)
次に、本実施形態における色分解LUTの修正手順について、図9のフローチャートを参照して説明する。図9に示されるフローチャートの処理は、LUT修正装置300のLUT修正部303によって実行される。
S901において、初期色分解LUTが取得される。本実施形態では、LUT作成部301によって作成され、初期LUT格納部302に格納されている初期色分解LUTが読み出される。なお、初期色分解LUTは、図7〜図8で説明した手法によって作成された初期色分解LUTが読み出されるが、色分解LUT格納部104に格納されている既存の色分解LUTが取得されてもよい。
S902において、初期色分解LUTの主要格子点以外の格子点が間引かれる。S902における格子点の間引き処理は、色分解処理で参照される3次元LUTの記憶容量の節約のために行われる。本実施形態では、256×256×256の格子点を有する初期色分解LUTから、R軸G軸B軸それぞれ9つの主要格子点(すなわち9×9×9の主要格子点)以外の格子点が間引かれる。すなわち、上記主要格子点以外の格子点には、入力RGB信号値に対応する色材量が格納されない状態となる。そして、S902で間引き処理された色分解LUTは、その後色分解LUT格納部104に格納される。
S903において、修正対象となる着目格子点が初期化される。本実施形態では、初期色分解LUTにおける頂点W(RGB=(0,0,0))が最初の着目格子点として設定される。
S904において、評価対象位置となる着目格子点および着目格子点の近傍位置に配置される格子点(以下、「近傍格子点」と記す)に保持されている実色材量(実色材値)が取得される。本実施形態では、着目格子点を中心として、R軸G軸B軸方向の3次元における格子点群(3×3×3=27点)にそれぞれ保持されている実色材量が取得される。なお、近傍格子点が初期の色分解LUTの定義域外に位置する場合は、該当近傍格子点に対応する実色材量は取得されない。
S905において、着目格子点における実色材量および近傍格子点における実色材量が、それぞれ仮想色材量を示す仮想色材値に変換される。図6(a)〜図6(c)を参照して説明した通り、本実施形態では、画像形成装置200が具備する実色材C、M、Y、K、Lc、Lmそれぞれについて、単位打ち込み量あたりの仮想色材量Vyi´、Vmi´、Vci´が予め算出されている。着目格子点における実色材量および近傍格子点における実色材量は、予め算出されている単位打ち込み量あたりの仮想色材量Vyi´、Vmi´、Vci´に基づいて、それぞれ仮想色材値(仮想色材量)に変換される。例えば、格子点pにおける色材iの仮想色材量をVyi、Vmi、Vci、格子点pにおける色材iの実色材量をQ(p,i)[%]とすると、Vyi、Vmi、Vciは以下の式(4−1)〜式(4−3)に従って算出することができる。
Vyi(p,i)=Vyi´(i)*Q(p,i) ・・・ 式(4−1)
Vmi(p,i)=Vmi´(i)*Q(p,i) ・・・ 式(4−2)
Vci(p,i)=Vci´(i)*Q(p,i) ・・・ 式(4−3)
実色材量から仮想色材量への変換処理について、図8(a)を参照して説明する。上述の通り、W−Cラインにおける頂点C(格子点p8)では、Cインクの色材量が255(100%)、Cインク以外の色材量はすべて0(0%)であり、(C、M、Y、K、Lc、Lm)=(100,0,0,0,0,0,)[%]で表される。このとき、格子点p8(頂点C)における仮想色材量は、上記式(4−1)〜式(4−3)に従って以下の通りに算出される。
Vyi(p8)=0.28*100=28
Vmi(p8)=0.38*100=38
Vci(p8)=0.80*100=80
W−Cラインにおける格子点p6では、Cインクの色材量が102(40%)、Lcインクの色材量が153(60%)、これら以外の色材量はすべて0(0%)であり、(C、M、Y、K、Lc、Lm)=(40,0,0,0,60,0,)[%]で表される。このとき、格子点p6における仮想色材量は、Cインクインクについて算出される仮想色材量と、Lcインクについて算出される仮想色材量とが合算された値となる。
Vyi(p6)=0.28*40+0.16*60=20.8
Vmi(p6)=0.38*40+0.22*60=28.4
Vci(p6)=0.80*40+0.48*60=60.8
なお、上記計算例において、実Lcインクについて予め算出されている単位打ち込み量あたりの仮想色材量Vyi´、Vmi´、Vci´は、Vyi´=0.16、Vmi´=0.22、Vci´=0.48である。単位打ち込み量あたりの仮想色材量Vyi´、Vmi´、Vci´は、図6(a)〜図6(c)および式(3−1)〜式(3−3)で説明した手法により予め算出されているものとする。
次に、S906において、着目格子点における評価値が算出される。本実施形態では、RGB色空間における仮想色材量の均等性が評価値として用いられる。具体的には、着目格子点における仮想色材量と、隣接格子点における仮想色材量との間の変化を変位ベクトルで表し、当該ベクトルの和の大きさが評価値として算出される。この評価値は、RGB色空間における着目格子点の場所ごとに算出方法が異なる。
図10は、本実施形態において評価値を算出する方法を説明する図である。図10(a)は、W−Cラインにおける着目格子点と隣接格子点とを示した模式図である。このとき、2つの隣接格子点の間に着目格子点が位置する位置関係は1通りしか存在しないため、評価値Eは以下の式(7)に従って算出される。
E=|(Vr1−Vp)+(Vr0−Vp)|/|Vr1−Vr0| ・・・ 式(5)
式(5)においてVpは着目格子点における仮想色材量であり、Vr0、Vr1はそれぞれ隣接格子点における仮想色材量である。
図10(b)は、G軸とR軸とによって区画される初期色分解LUT(色立方体)の表面における着目格子点と隣接格子点とを示した模式図である。このとき、2つの隣接格子点の間に着目格子点が位置する位置関係は2通り存在するので、(Vr0,Vp,Vr1)、(Vg0,Vp,Vg1)それぞれの組み合わせについて式(5)を用いた演算が行われる。そして、図10(b)に示されるように、上記演算結果の和が評価値Eとして得られる。
図10(c)は、初期色分解LUT(色立方体)の内部における着目格子点と隣接格子点とを示した図である。このとき、着目格子点が2つの隣接格子点の間に位置する位置関係は3通り存在するので、(Vr0,Vp,Vr1)、(Vg0,Vp,Vg1)、(Vb0,Vp,Vb1)それぞれの組み合わせについて式(5)を用いた演算が行われる。そして、図10(c)に示されるように、上記演算結果の和が評価値Eとして得られる。
S907において、図10(a)〜(c)の手法により算出された評価値Eを用いて、着目格子点における実色材量を最適化する。具体的には、まず、評価値Eが小さくなるように、着目格子点における仮想色材量が増減される。次いで、増減後の仮想色材量から実色材量に再び変換される。
ここで、S907における実色材量の最適化処理を、図11(a)および図11(b)を参照して説明する。図11(a)は、S902において主要格子点以外の格子点が間引かれた後の、初期色分解LUTにおける色変換特性を示す図である。なお、図11(a)の色変換特性において、格子点間の色材量は線形補間より算出されているものとする。一方、図11(b)は、図11(a)のグラフにおける実Cインクの色材量と、実Lcインクの色材量とから変換された(S905)仮想色材量の一例を示す。なお、説明の便宜のため、図11(b)のグラフでは、仮想色材量Vyi、Vmi、Vciのうち、仮想色材量Vciの推移のみが示されている。図11(b)に示されるグラフにおいて、増減される前の仮想色材量の一例(S907)が破線によって、増減された後の仮想色材量の一例(S907)が実線によってそれぞれ示されている。
図11(b)のグラフにおいて、破線部は、図11(a)の色変換特性において、実Cインクの色材量および実Lcインクの色材量の線形性が崩れてしまっていることを示している。すなわち、図11(a)のグラフにおいて、変曲点近傍の実Lcインクの色材量は、図8(a)のグラフと比較して、補間演算により減少してしまっている。同様に、図11(a)のグラフにおいて、変曲点近傍の実Cインクの色材量は、図8(a)のグラフと比較して、補間演算により増加してしまっている。このように、仮に全点LUTを参照していれば取得することができた色材量と、補間演算により算出された色材量との間に発生する誤差を、本実施形態では「補間誤差」と記す。本実施形態では、実色材量と仮想色材量とは相互に線形の関係が成立するため、補間誤差などによって実インクの色材量の線形性が崩れてしまった場合であっても、色材量の急峻な変化を仮想色材量の推移によって表すことができる。そして、本実施形態では仮想色材量の特性に着目し、評価値Eに基づいて着目格子点における仮想色材量を調整し、当該調整後の仮想色材量から実色材量に再度変換処理を行うことにより、実色材量を最適化する処理を実行するのである。上述の通り、図11(b)のグラフにおいて、評価値Eに基づいて増減された仮想色材量の推移が実線で示されている。S907において、増減された仮想色材量から、実色材量への変換処理が実行される。最適化後の実Lcインクの色材量のグラフ線と、最適化後の実Cインクの色材量のグラフ線とが、図11(a)に示されている。
S908において、着目格子点における実色材量を、S907で最適化された実色材量に更新する。このように、本実施形態では、評価値Eが小さくなるように着目格子点における実色材量が修正されることにより、初期色分解LUTが、入力RGB信号値に対する実色材量がより良好な階調性となるように修正される。
S909において、全格子点について修正が完了したか否かが判定される。修正が完了している場合(S909:YES)、本フローチャートの処理を終了する。修正が完了していない場合(S909:NO)、着目格子点を次の格子点に移動させ、再びS904以降の処理を繰り返す。
以上説明した通り、本実施形態のLUT修正装置300によれば、実色材量との関係が線形となる仮想色材量を用いて色分解LUTの変換特性を評価することができる。さらに、この評価結果に基づいて、入力画像信号値に対する実色材量の変化が滑らかとなるように、色分解LUTを修正することができる。つまり、本実施形態のLUT修正装置は、色変換パラメータによって実現される階調性をより良好にすることができる、という効果を奏する。
(変形例)
なお、上述の実施形態は例示であり、本実施形態を以下の変形例に適用することができる。本実施形態では、記録ヘッド205に搭載されるインクの種類をC、M、Y、K、Lc、Lmの6色としたが、記録ヘッド205に搭載されるインクの種類はこれらに限定されない。具体的には、記録ヘッド205は、レッド(R)、グリーン(G)などの特色インクや、白色インクを搭載してもよい。あるいはまた、記録ヘッド205は、無色透明のクリアインクや、金属調のメタリックインクなどを搭載してもよい。
また、本実施形態では、8ビットのRGBカラー画像データが画像処理装置100に入力される例を説明したが、モノクロ画像データやCMYK画像データが画像処理装置100に入力されてもよい。また、入力される画像データは、その画素ごとに色情報以外の情報を含んでもよく、例えば画素ごとに光沢情報を含んでもよい。この場合、インク付与量に基づく色味の階調性と同様に、発色の階調性についても変換特性の修正処理を実行することができる。
また、本実施形態では、色分解LUTにおけるグリッド数(R軸G軸B軸それぞれの格子点数)は、間引き前の色分解LUTについては256個、間引き後の色分解LUTについては9個であった。これら色分解LUTにおけるグリッド数は上記に限定されない。
また、入力画像信号値から実色材量への色変換特性を示す色変換パラメータは、上記色分解LUT以外の形態であってもよく、例えば、行列演算や数式によって表現されてもよい。この場合、色変換特性(色変換パラメータ)の修正処理において、上記行列における係数や、数式における係数が修正される。
また、本実施形態では、ハーフトーン処理の一例として、ディザマトリクス法が適用される例が説明されたが、ディザマトリクス法以外にも、公知の誤差拡散法などの手法を適用してもよい。また、パス分解の手法についても、マルチパス方式だけではなく、シングルパス方式によってパス分解処理が行われてもよい。
また、本実施形態では、LUT作成部301によって生成された初期色分解LUTに対して、LUT修正部303が修正を行う実施例を説明したが、既存の色分解LUT(例えば、色分解LUT格納部104に格納されているLUTなど)を用いてもよい。この場合、S901において、色分解LUT格納部104に格納されている色分解LUTが読み出され、読み出された色分解LUTの格子点が例えば9×9×9の格子点を有する間引き後の色分解LUTであった場合、S902が省略される。
また、本実施形態では、仮想色材量の評価値を算出する手法として(S906)、RGB色空間における変位ベクトルに基づいて評価値を算出する手法を説明したが、評価方法は上記に限定されない。例えば、仮想色材量空間における実色材量の変位ベクトルに基づいて評価値を算出してもよい。また、例えば、変位ベクトルを用いずに曲率に基づいて評価値を算出してもよい。また、変位ベクトルに基づく評価だけではなく、他の評価手法と組み合わせてもよい。例えば、初期色分解LUTにおける実色材量と、間引きLUTにおける実色材量との差分を導出し、変位ベクトルに基づく評価値と、実色材量との差分値の線形和に基づいて評価処理を実行してもよい。本実施形態では、実色材量を最適化処理の対象としたため(S907)、最適化により色再現域が小さくなることがあるが、実色材量差を用いて評価を行うことにより、色再現域が小さくなることを低減することができる。また、本実施形態では、実色材量の最適化(S907)において、準ニュートン法を適用する実施例を説明したが、例えば公知のレーベンバーグ・マーカート法や遺伝的アルゴリズムなど任意の最適化手法を適用することができる。また、最適化の対象は実色材量に限定されず、例えば、色分解LUTにおける格子点のRGB値を最適化対象にした場合にも効果が得られる。この場合、RGB空間における色立方体の6表面においては、最適化後のRGB値を色立方体の表面内部に拘束することにより、色再現域の縮小を抑制することができる。
[実施形態2]
実施形態1では、9×9×9の格子点に間引かれた色分解LUTの色変換特性を修正する例について説明した。しかしながら、色分解LUTにおける格子点の間隔は、実施形態1の色分解LUTのように常に均等な間隔であるとは限らない。例えば、色分解処理の前に、1次元の非線形変換LUTを参照して入力RGB信号値を非線形変換することにより、3次元色分解LUTの格子点位置を不均等化することができる。本実施形態では、仮想色材量を用いて、このような1次元の非線形変換LUTを修正する例について説明する。以下、実施形態1と共通する部分については説明を簡略化ないし省略し、以下では本実施形態に特有な点を中心に説明する。
(印刷システムの全体構成)
図12は、本実施形態における印刷システム1の全体構成例を示すブロック図である。実施形態1の印刷システム1と異なる部分は、画像処理装置100に、非線形変換部1201および非線形変換LUT格納部1202が追加されている点である。非線形変換部1201は、カラーマッチング処理後のRGB画像データにおけるRGB信号値のそれぞれに非線形変換を行い、非線形変換されたRGB画像データを色分解処理部103に送信する。非線形変換処理は、画像形成装置200が具備するインク色ごとに行われる。非線形変換処理において、非線形変換LUT格納部1202に格納された非線形特性を備える1次元の非線形変換LUTが用いられる。本実施形態において、非線形変換LUTにおける格子点には、入力RGB信号値に対応する固定値(出力値)が保持されており、これら固定値は色分解LUTにおける入力値として用いられる。
(非線形変換LUT)
図13は、本実施形態における非線形変換LUTの例を示す模式図である。図13に示される各グラフは、横軸を入力RGB信号値とし、縦軸を非線形変換後の出力RGB信号値とした場合のR軸G軸B軸の非線形特性を示しており、それぞれC、M、Y、K、Lc、Lmのインク種類に対応している。図13に示される各非線形変換LUTは、各軸それぞれ17個の格子点を有し、それぞれの格子点は、8ビット(256階調)の入力RGB画像データに対応する変換後の出力値が格納されている。格子点間の出力値は線形補間により算出される。
(非線形変換LUTの修正手順)
次に、本実施形態における非線形変換LUTの修正手順について、図14のフローチャートを参照して説明する。図14に示されるフローチャートの処理は、LUT修正装置300のLUT修正部303によって実行される。
S1401において、修正対象となる非線形変換LUTが選択される。本実施形態では、LUT作成部301によって作成され、初期LUT格納部302に格納されている非線形変換LUTのうち、まずCインクのR軸非線形変換LUTが選択される。本実施形態では、初期LUT格納部302から読み出される初期非線形変換LUTは、入力RGB信号値と出力RGB信号値とが等しい、線形の変換特性を有している。
S1402において、S1401で選択した非線形変換LUTにおける格子点の中から着目格子点pが選択される。非線形変換LUTにおける始点(入力RGB信号値=0の格子点)および終点(入力RGB信号値=255の格子点)の位置は固定されており、本実施形態では始点に隣接する格子点が着目格子点pとして最初に選択される。
S1403において、パラメータsが初期化される。本実施形態において、パラメータsは変動幅を表し、初期化後のパラメータsの値は「8」となる。
S1404において、初期化されたパラメータsに基づいて、着目格子点pにおける出力RGB信号値が可変される。具体的には、着目格子点pにおける出力RGB信号値に対して、初期化されたパラメータsを加算する処理と、減算する処理とを実行する。そして、着目格子点pについて、出力RGB信号値が変更されていないL0と、出力RGB信号値にパラメータsが加算されたL1と、出力RGB信号値からパラメータsが減算されたL2と、の3種類の中間LUTが作成される。
S1405において、S1404で作成された3種類の中間LUTと、色分解LUTとを用いて、評価対象ラインにおける実色材量がそれぞれ算出される。ここで、本実施形態における評価対象ラインとは、図7(b)に示される各頂点W,C,M,Y,R,G,B,K同士を結ぶラインをいい、評価対象ラインは28通り存在する。S1405において、まず、評価対象ラインにおけるRGB入力信号値が3種類の中間LUTによってそれぞれ変換された後、さらに色分解LUTによって実色材量に変換される。この結果、1つの評価対象ラインについて、3種類の中間LUT(L0〜L2)に対応する3種類の実色材量が取得される。なお、S1405において参照される色分解LUTは、色分解LUT格納部104に格納されている色分解LUTが好適に用いられるが、実施形態1で説明した修正後の色分解LUTが参照されてもよい。色分解LUT格納部104に格納されている色分解LUT、および、修正後の色分解LUTは、それぞれ主要格子点以外の格子点が間引かれた9×9×9の3次元色分解LUTである。
S1406において、評価対象ラインにおける実色材量が仮想色材量に変換される。実色材量から仮想色材量への変換処理は、図6(a)〜図6(c)の手法および式(4−1)〜式(4−3)に従って実行することができる。S1406における変換処理の結果、3種類の中間LUT(L0〜L2)に対応する3種類の仮想色材量が取得される。
S1407において、S1406で算出された3種類の仮想色材量それぞれについて評価値E0、E1、E2が算出される。仮想色材量に基づいて評価値E0〜E2を算出する手法では、例えば、評価対象ラインにおける仮想色材量の曲率を2乗した値の最大値が用いられる。
S1408において、評価値E0〜E2がそれぞれ比較され、3種類の中間LUT(L0〜L2)のうち、評価値が最良となる中間LUTが選択される。そして、初期非線形変換LUTが、この評価値が最良となる中間LUTに更新される。
S1409において、評価値が収束したか否かが判定される。本実施形態では、パラメータsによって出力RGB信号値が可変されていないL0に対応する評価値E0が算出された場合(S1407)、評価値が収束したと判定される。評価値が収束した場合(S1409:YES)、S1410に移行する。評価値が収束していない場合(S1409:NO)、再びS1404に戻る。
S1410において、パラメータsの値が更新される。本実施形態では、現在のsの値(例えば「8」)を2で割った値(例えば「4」)に更新される。
S1411において、sの値が1.0未満であるか否かが判定される。sの値が1.0以上の場合(S1411:NO)、再び1404に戻り、sの値が1.0未満の場合(S1411:YES)、S1412に移行する。
S1412において、全ての格子点について最適化処理が完了したか否かが判定される。全ての格子点について最適化処理が完了していない場合(S1412:NO)、再びS1402に戻り、全ての格子点について最適化処理が完了した場合(S1412:YES)、S1413に移行する。
S1413において、全ての種類の非線形変換LUTについて修正処理が完了したか否かが判定される。全ての種類の非線形変換LUTについて修正処理が完了していない場合(S1413:NO)、再びS1401に戻り、全ての種類の非線形変換LUTについて修正処理が完了している場合(S1413:YES)、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明した通り、本実施形態のLUT修正装置300によれば、仮想色材量を用いて、色分解処理の前に参照される1次元非線形変換LUTの変換特性を評価することができる。さらに、この評価結果に基づいて、色分解LUTにおける格子点の位置が適切となるように、1次元非線形変換LUTを修正することができる。
(変形例)
なお、上述の実施形態は例示であり、本実施形態を以下の変形例に適用することができる。本実施形態では、入力RGB信号値の非線形変換処理をインク色ごとに行う例を説明したが、インク色に共通の処理としてもよい。また、一部のインク色のみについて、共通の非線形変換LUTを参照してもよい。また、本実施形態では、非線形変換LUTにおけるグリッド数は17であったが、非線形変換LUTにおけるグリッド数は上記に限定されない。特に、非線形LUTのグリッド数が色分解LUTのグリッド数よりも多い場合、色分解LUTの格子点間でインク曲線を曲げることが可能になり、より好適な補間を実現することができる。また、非線形変換LUTにおいて、格子点間における出力RGB信号値は線形補間で算出される例を説明したが、補間手法は上記に限られず、スプライン補間等の補間手法を適用することができる。
また、入力RGB信号値から出力RGB信号値への変換特性を示す非線形変換パラメータは、上記1次元非線形変換LUT以外の形態であってもよく、例えば、行列演算や数式によって表現されてもよい。この場合、非線形変換パラメータの修正処理において、上記行列における係数や、数式における係数が修正される。
また、色分解処理部103が、非線形変換部1201を含む構成としてもよい。また、本実施形態では、評価ラインにおける仮想色材量の曲率を評価値として算出する例を説明したが、曲率の最大値ではなく、曲率の平均値を評価値として算出してもよいし、これら複数の評価値の線形和を適用することもできる。
[実施形態3]
実施形態1では、仮想色材量を用いて色分解LUTの色変換特性を評価し、この評価結果に基づいて、入力画像信号値に対する実色材量の変化が滑らかとなるように、色分解LUTを修正した。しかしながら、画像処理装置100において最終的な実色材量が決定されるまでに、色分解処理以外の画像処理が行われる場合がある。このような処理の一例として、OPG(Output Gamma)処理が知られている。OPG処理は、色材量と明度との線形性を改善するために行われる処理であり、OPG処理において、1次元のOPGLUTが参照されて実色材量が補正される。つまり、良好な階調特性を得るためには、OPGLUTにおける変換特性についても適切に設定される必要がある。本実施形態では、仮想色材量を用いてOPGLUTの変換特性を評価し、この評価結果に基づいて、入力画像信号値に対する実色材量の変化が滑らかとなるように、OPGLUTを修正する例について説明する。以下、実施形態1〜2と共通する部分については説明を簡略化ないし省略し、以下では本実施形態に特有な点を中心に説明する。
(印刷システムの全体構成)
図15は、本実施形態における印刷システム1の全体構成例を示すブロック図である。実施形態2の印刷システム1と異なる部分は、画像処理装置100に、OPG処理部1501およびOPGLUT格納部1502が追加されている点である。OPG処理部1501は、色分解処理部103で生成されたインク値画像データに対し、OPG処理を行う。OPG処理に際して、OPG処理部1501は、OPGLUT格納部1502に格納された1次元のOPGLUTを参照する。
(OPGLUT)
図16は、本実施形態におけるOPGLUTの例を示す模式図である。図16に示される各グラフは、横軸を色分解処理後の入力色材量とし、縦軸をOPG処理後の出力色材量としたグラフであり、各グラフはC、M、Y、K、Lc、Lmのインク種類に対応している。本実施形態では、入力色材量は8ビット(256階調)で表され、図16の各グラフにおけるグラフ線は、これら256階調の入力色材量に対応する出力色材量の推移を示している。
(OPGLUTの修正手順)
OPGLUTの修正手順は、実施形態2で説明した非線形変換LUTの修正手順と共通する部分が多い。そのため、本実施形態におけるOPGLUTの修正手順についても、図14のフローチャートを参照して説明する。本実施形態において、図14に示されるフローチャートの処理は、LUT修正装置300のLUT修正部303によって実行される。
S1401において、修正対象となるOPGLUTが選択される。本実施形態では、LUT作成部301によって作成され、初期LUT格納部302に格納されているOPGLUTのうち、まずCインクのOPGLUTが選択される。本実施形態では、初期LUT格納部302から読み出される初期OPGLUTは、入力色材量と出力色材量とが等しい、線形の変換特性を有している。なお、OPGLUT格納部1502に既存のOPGLUTが格納されている場合、OPGLUT格納部1502から読み出したOPGLUTが選択されてもよい。
S1402において、S1401で選択されたOPGLUTにおける格子点の中から着目格子点pが選択される。OPGLUTにおける始点(入力色材量=0の格子点)および終点(入力色材量=255の格子点)の位置は固定されており、本実施形態では始点に隣接する格子点が着目格子点pとして最初に選択される。S1402において、OPGLUTにおける全ての格子点が順番に選択されてもよいし、一部の格子点のみを最適化処理の対象としてもよい。一部の格子点のみを最適化処理の対象とする場合、格子点間の実色材量は公知のスプライン補間法などによって算出することができる。
S1403において、パラメータsが初期化される。本実施形態において、パラメータsは変動幅を表し、初期化後のパラメータsの値は「8」となる。
S1404において、初期化されたパラメータsに基づいて、着目格子点pにおける出力色材量が可変される。具体的には、着目格子点pにおける出力色材量に対して、初期化されたパラメータsを加算する処理と、減算する処理とを実行する。そして、着目格子点pについて、出力色材量が変更されていないL0と、出力色材量にパラメータsが加算されたL1と、出力色材量からパラメータsが減算されたL2と、の3種類の中間LUTが作成される。
S1405において、色分解LUTと、S1404で作成された3種類の中間LUTとを用いて、評価対象ラインにおける実色材量がそれぞれ算出される。S1405において、まず、入力RGB信号値が色分解LUTによって実色材量に変換された後、評価対象ラインにおける実色材量が3種類の中間LUTによってそれぞれ変換される。この結果、1つの評価対象ラインについて、3種類の中間LUT(L0〜L2)に対応する3種類の実色材量が取得される。なお、S1405において参照される色分解LUTは、色分解LUT格納部104に格納されている色分解LUTが好適に用いられるが、実施形態1で説明した修正後の色分解LUTが参照されてもよい。なお、本実施形態では実施形態1とは異なり、色分解LUT格納部104に格納されている色分解LUT、および、修正後の色分解LUTは、17×17×17の格子点を有する3次元色分解LUTである。
S1406において、評価対象ラインにおける実色材量が仮想色材量に変換される。実色材量から仮想色材量への変換処理は、図6(a)〜図6(c)の手法および式(4−1)〜式(4−3)に従って実行することができる。S1406における変換処理の結果、3種類の中間LUT(L0〜L2)に対応する3種類の仮想色材量が取得される。
S1407において、S1406で算出された3種類の仮想色材量それぞれについて評価値E0、E1、E2が算出される。仮想色材量に基づいて評価値E0〜E2を算出する手法では、例えば、評価対象ラインにおける仮想色材量の曲率を2乗した値の最大値が用いられる。
S1408において、評価値E0〜E2がそれぞれ比較され、3種類の中間LUT(L0〜L2)のうち、評価値が最良となる中間LUTが選択される。そして、初期OPGLUTが、この評価値が最良となる中間LUTに更新される。
S1409において、評価値が収束したか否かが判定される。本実施形態では、パラメータsによって実色材量が可変されていないL0に対応する評価値E0が算出された場合(S1407)、評価値が収束したと判定される。評価値が収束した場合(S1409:YES)、S1410に移行する。評価値が収束していない場合(S1409:NO)、再びS1404に戻る。
S1410において、パラメータsの値が更新される。本実施形態では、現在のsの値(例えば「8」)を2で割った値(例えば「4」)に更新される。
S1411において、sの値が1.0未満であるか否かが判定される。sの値が1.0以上の場合(S1411:NO)、再び1404に戻り、sの値が1.0未満の場合(S1411:YES)、S1412に移行する。
S1412において、全ての格子点について最適化処理が完了したか否かが判定される。全ての格子点について最適化処理が完了していない場合(S1412:NO)、再びS1402に戻り、全ての格子点について最適化処理が完了した場合(S1412:YES)、S1413に移行する。
S1413において、全ての種類のOPGLUTについて修正処理が完了したか否かが判定される。全ての種類のOPGLUTについて修正処理が完了していない場合(S1413:NO)、再びS1401に戻り、全ての種類のOPGLUTについて修正処理が完了している場合(S1413:YES)、本フローチャートの処理を終了する。
本実施形態において、仮想色材量に基づいてOPGLUTが修正される具体例を図17(a)〜図17(d)に示す。図17(a)は、図8(a)と同様に、色分解LUTにおけるW−Cラインの色変換特性を示す図である。図8(a)の色分解LUTとの相違点は、色分解LUTにおける格子点の数が17×17×17に間引かれている点である。これにより、図17(a)におけるW−Cラインでは、変曲点の位置と格子点の位置とが一致している。図17(b)は、図16に示されるOPGLUTのうち、CインクおよびLcインクのそれぞれのOPGLUTを重畳して示した図である。そして、図17(c)は、OPGLUT(図17(b))によって変換された、色変換後のCインクの実色材量およびLcインクの実色材量(図17(a))の推移を示した図である。
図17(d)は、図17(c)における実色材量から変換された仮想色材量の一例を示す図である。図17(d)のグラフにおいて、破線部は、図17(b)に示される変換特性によって、実Cインクの色材量および実Lcインクの色材量の線形性が崩れてしまっていることを示している。実施形態1と同様に、実色材量と仮想色材量とは相互に線形の関係が成立するため、OPG処理によって実インクの色材量の線形性が崩れてしまった場合であっても、色材量の急峻な変化を仮想色材量の推移によって表すことができる。そして、本実施形態では仮想色材量の特性に着目し、評価値に基づいてOPGLUTにおける出力色材量を調整することにより、OPGLUTを最適化する処理を実行するのである。図17(b)のグラフにおいて、評価値に基づいて最適化された実CインクのOPGLUTおよび実LcインクのOPGLUTの一例が示されている。
以上説明した通り、本実施形態のLUT修正装置300によれば、仮想色材量を用いて、色分解処理以外の画像処理において参照される1次元非線形変換LUTの変換特性を評価することができる。さらに、この評価結果に基づいて、1次元非線形変換LUTの変換特性を修正することができる。
(変形例)
なお、上述の実施形態は例示であり、本実施形態を以下の変形例に適用することができる。本実施形態では、入力RGB信号値の非線形変換処理をインク色ごとに行う例を説明したが、インク色に共通の処理としてもよい。また、入力色材量から出力色材量への変換特性を示す非線形変換パラメータは、上記1次元非線形変換LUT以外の形態であってもよく、例えば、行列演算や数式によって表現されてもよい。この場合、非線形変換パラメータの修正処理において、上記行列における係数や、数式における係数が修正される。
[実施形態4]
通常、色分解処理で参照される3次元色分解LUTは、その記憶容量を節約するために、主要格子点のみに色材量を格納し、これら格子点間の色材量は補間演算により算出される。そのため、色分解LUTの記憶容量を節約するためには、色変換特性が許容される範囲内において格子点の数が削減されることが望ましい。本実施形態では、仮想色材量を用いて色分解LUTの変換特性を評価し、この評価結果に基づいて、初期色分解LUTを、適切な格子点数(グリッド数)を有する色分解LUTに修正する例について説明する。以下、実施形態1〜3と共通する部分については説明を簡略化ないし省略し、以下では本実施形態に特有な点を中心に説明する。
(色分解LUTの修正手順)
本実施形態における色分解LUTの修正手順について、図18のフローチャートを参照して説明する。図18に示されるフローチャートの処理は、LUT修正装置300のLUT修正部303によって実行される。
S1801において、初期色分解LUTが取得される。本実施形態では、LUT作成部301によって作成され、初期LUT格納部302に格納されている初期色分解LUTが読み出される。なお、初期色分解LUTは、図7〜図8で説明した手法によって作成された初期色分解LUTが読み出されるが、色分解LUT格納部104に格納されている既存の色分解LUTが取得されてもよい。本実施形態では、256×256×256の格子点を有する、256グリッドの3次元色分解LUTが取得される。
S1802において、グリッド数を減らした場合の色分解LUTにおける格子点位置が取得される。本実施形態において、S1802〜S1807のループが実行されるごとにグリッド数「1」が段階的に削減される。
S1803において、S1802で取得された格子点位置における実色材量が取得される。このとき、LUT修正部303は、初期色分解LUTを参照することにより、入力RGB信号値に対応する実色材量を取得することができる。また、S1803において、実施形態2と同様に、評価対象ラインにおける複数の実色材量が取得される。
S1804において、S1803で取得された実色材量が仮想色材量に変換される。実色材量から仮想色材量への変換処理は、図6(a)〜図6(c)の手法および式(4−1)〜式(4−3)に従って実行することができる。
S1805において、S1804で変換された仮想色材量について評価値が算出される。仮想色材量を用いて評価値を算出する手法は、実施形態2におけるS1407と同様に、評価対象ラインにおける仮想色材量の曲率を2乗した値の最大値を用いることができる。
S1806において、S1805で算出された評価値を用いて、各格子点における実色材量が最適化される。具体的には、まず、評価値が小さくなるように、各格子点における仮想色材量が増減される。次いで、増減後の仮想色材量から実色材量に再び変換される。
S1807において、S1805で算出された評価値が閾値以上であるか否かが判定される。評価値が閾値以上であった場合(S1807:YES)、S1808に移行する。評価値が閾値未満であった場合(S1807:NO)、再びS1802に戻る。この場合、続くS1802において、さらにグリッド数「1」を減らした場合の色分解LUTにおける格子点位置が取得される。
本実施形態において、色分解LUTにおけるグリッド数(格子点数)が多いほど、色変換特性がより線形になり(例えば、図8(a)を参照)、S1805で算出される評価値が小さくなる。S1802において色分解LUTにおけるグリッド数(格子点数)が削減されると、実色材量の線形性が崩れ(例えば、図11(a)における「格子点間引き後の実色材量」を参照)、S1805で算出される評価値が大きくなる。本実施形態では、許容される最大の評価値が閾値に設定され、評価値が閾値に到達した時点でS1802〜S1807のループを抜ける。
S1808において、最適化された色分解LUTが出力される。最適化された色分解LUTは、初期色分解LUTから、S1802〜S1807のループが実行されるたびに削減されたグリッド数分の格子点が間引かれている。さらに、最適化された色分解LUTには、間引き後の格子点それぞれにS1806で最適化(増加または削減)された実色材量が格納されている。このように最適化された色分解LUTは、色分解LUT格納部104に出力され、色分解処理部103によって参照される。
以上説明した通り、本実施形態のLUT修正装置300によれば、仮想色材量を用いて、グリッド数(格子点数)を減らした場合における色分解LUTの変換特性を評価することができる。さらに、この評価結果に基づいて、初期色分解LUTを、適切なグリッド数(格子点数)を有する色分解LUTに修正することができる。
(変形例)
なお、上述の実施形態は例示であり、本実施形態を以下の変形例に適用することができる。本実施形態では、実施形態1と同様に色分解LUTにおける実色材量を最適化する例について説明したが、実施形態2および実施形態3と同様に、非線形変換LUTにおける格子点位置や、OPGLUTを最適化処理の対象としてもよい。さらに、これらの最適化処理は組み合わされてもよい。また、色分解LUTにおけるグリッド数(格子点数)は、インク種別ごとに異ならせてもよい。
[実施形態5]
実施形態1〜4では、仮想色材量を用いて色分解LUTの色変換特性を評価し、当該評価結果に基づいて色分解LUTなどを修正する例について説明した。本実施形態では、仮想色材量を用いて、入力RGB値に対して実色材量が滑らかではない画素を検出し、この検出結果をユーザに提示する例について説明する。以下、実施形態1〜4と共通する部分については説明を簡略化ないし省略し、以下では本実施形態に特有な点を中心に説明する。
(印刷システムの全体構成)
図19は、本実施形態における印刷システム1の全体構成例を示すブロック図である。実施形態3の印刷システム1と異なる部分は、画像処理装置100に、仮想色材画像生成部1901と、擬似輪郭画像生成部1902と、表示部1903と、が追加されている点である。仮想色材画像生成部1901は、OPG処理部1501から出力される、実色材量を示す信号である実色材量信号を取得し、取得した実色材量信号を、仮想的な色材の量を示す仮想色材量信号に変換する。上記「仮想色材量」は、実施形態1〜4と同様のため詳細な説明を省略する。OPG処理後の実色材量の一例は図17(c)に示される通りであり、実色材量信号から仮想色材量信号への変換処理は、図6(a)〜図6(c)の手法および式(4−1)〜式(4−3)に従って実行することができる。擬似輪郭画像生成部1902は、カラーマッチング処理後のRGB画像信号と、仮想色材量信号とに基づいて、擬似輪郭画像信号を生成する。表示部1903は、LUT修正装置300における表示部315と同様に、液晶ディスプレイ(LCD)などによって実現され、グラフィックコントローラで生成された画面を表示する。
(擬似輪郭画像の生成手順)
次に、本実施形態における擬似輪郭画像の生成手順について、図20のフローチャートを参照して説明する。図20に示されるフローチャートの処理は、画像処理装置100の擬似輪郭画像生成部1902などによって実行される。
S2001において、カラーマッチング処理部101からカラーマッチング処理後のRGB画像データが取得される。
S2002において、仮想色材画像生成部1901から仮想色材画像データが取得される。この仮想色材画像は仮想色材量信号によって表される。
S2003において、S2001で取得されたRGB画像データと、S2002で取得された仮想色材画像データそれぞれについて、画素毎のエッジ度が算出される。画像データにおけるエッジ度を算出する処理は、公知のラプラシアンフィルタを用いたフィルタ処理を行うことにより行われる。
S2004において、S2003で算出されたエッジ度の差に基づいて、擬似輪郭画像データが生成される。本実施形態では、画素毎のエッジ度の平均と分散とが正規化された後、RGB画像データと仮想色材画像データとにおける対応する画素におけるエッジ度の差分が算出されることにより、擬似輪郭画像データが生成される。そして、擬似輪郭画像データが表す擬似輪郭画像が表示部1903に表示される。
図21は、表示部1903に表示された擬似輪郭画像を模式的に示す図である。図21に示される擬似輪郭画像において、斜線が付与されている領域は、RGB画像と仮想色材画像との間でエッジ度の差分が大きい領域を示している。RGB画像と仮想色材画像との間でエッジ度の差分が大きい領域では、色材量の急峻な変化が発生する可能性が高くなり、印刷画像において擬似輪郭などの不具合が発生しやすい。本実施形態では、擬似輪郭画像を生成し、生成された擬似輪郭画像において擬似輪郭などの不具合が発生するおそれのある領域を、ユーザが識別可能な態様で(例えば、不具合が発生するおそれのある領域の画素を着色して)表示部1903に表示する。ユーザは、図21に示される擬似輪郭画像を確認することにより、例えば色変換処理において、階調性に問題が発生する可能性の高い色を認識することができる。
以上説明した通り、本実施形態では、仮想色材量を用いて、入力RGB値に対して実色材量が滑らかではない画素を検出し、この検出結果をユーザに提示する。かかる構成により、ユーザは、色変換処理において、階調性に問題が発生する可能性の高い色を認識することができる。
(変形例)
なお、上述の実施形態は例示であり、本実施形態を以下の変形例に適用することができる。本実施形態では、擬似輪郭画像が表示部に表示される例を説明したが、表示される画像は擬似輪郭画像以外であってもよい。例えば、カラーマッチング後のRGB画像データが表す画像と、仮想色材画像データが表す画像とを、表示部に並置表示してもよい。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1・・・・印刷システム
100・・画像処理装置
101・・カラーマッチング処理部
102・・カラーマッチングLUT格納部
103・・色分解処理部
104・・色分解LUT格納部
105・・ハーフトーン処理部
300・・LUT修正装置
303・・LUT修正部

Claims (20)

  1. 入力画像における信号値を複数種類の実色材値に変換する色変換処理で用いられる色変換ルックアップテーブルの作成装置であって、
    前記色変換ルックアップテーブルにおける着目格子点の実色材値と、前記着目格子点の近傍格子点の実色材値とを取得する取得手段と、
    前記着目格子点の実色材値と、前記近傍格子点の実色材値とを仮想色材値に変換する変換手段と、
    前記着目格子点の仮想色材値と、前記近傍格子点の仮想色材値とに基づいて、前記着目格子点の実色材値を修正する修正手段と、を有し、
    前記仮想色材値は、色材の分光反射率をn個(nは3以上の整数)のブロックに分割した場合に、分割された前記各ブロックにおける分光反射率の光のみを吸収する仮想的な色材の出力値であることを特徴とする色変換ルックアップテーブルの作成装置。
  2. 前記修正手段は、前記着目格子点の仮想色材値と、前記近傍格子点の仮想色材値とが滑らかに変化するように、前記着目格子点の実色材値を修正することを特徴とする請求項1に記載の作成装置。
  3. さらに、前記着目格子点の仮想色材値と、前記近傍格子点の仮想色材値とに基づいて、前記着目格子点の実色材値に対する評価値を算出する算出手段を有し、
    前記修正手段は、前記評価値に基づいて前記着目格子点の実色材値を修正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の作成装置。
  4. 前記修正手段は、前記着目格子点の仮想色材値と、前記近傍格子点の仮想色材値とに基づいて、前記着目格子点の位置を修正することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作成装置。
  5. 前記評価値は、前記着目格子点の仮想色材値と、前記近傍格子点の仮想色材値との間の変化の滑らかさを示す値であることを特徴とする請求項に記載作成装置。
  6. 前記変化の滑らかさは、前記着目格子点における前記仮想色材値または前記実色材値の変化の線形性、あるいは、前記着目格子点の配置の線形性であることを特徴とする請求項に記載作成装置。
  7. 前記変化の滑らかさは、前記着目格子点における前記仮想色材値または前記実色材値の曲率であることを特徴とする請求項に記載作成装置。
  8. 前記変化の滑らかさは、前記着目格子点前記近傍格子点とを結ぶ変位ベクトルの和であることを特徴とする請求項に記載作成装置。
  9. 前記入力画像における信号値を前記色変換ルックアップテーブルの入力値として用いられる第2の号値に非線形変換する非線形変換手段と、
    前記非線形変換で用いられる非線形変換パラメータを修正する第2の修正手段と、をさらに有し、
    前記算出手段は、前記第2の号値を可変させた場合の複数の前記実色材値を変換して得られる複数の前記仮想色材値を用いて複数の前記評価値を算出し、
    前記第2の修正手段は、前記入力画像における信号値を、前記複数の評価値のうち最良の評価値に対応する前記第2の号値に変換するように、前記非線形変換パラメータを修正することを特徴とする請求項に記載作成装置。
  10. 前記非線形変換パラメータは、前記非線形変換で用いられる1次元非線形変換LUTであることを特徴とする請求項9に記載作成装置。
  11. 前記非線形変換パラメータは、前記複数種類の実色材ごとに存在することを特徴とする請求項9または請求項10に記載作成装置。
  12. 前記色変換ルックアップテーブルを用いて変換された前記実色材値を第2の実色材値に非線形変換する非線形変換手段と、
    前記非線形変換で用いられる第2の非線形変換パラメータを修正する第3の修正手段と、をさらに有し、
    前記算出手段は、前記実色材値を可変させた場合の複数の前記第2の実色材値を変換して得られる複数の前記仮想色材値を用いて複数の前記評価値を算出し、
    前記第3の修正手段は、前記実色材値を、前記複数の評価値のうち最良の評価値に対応する前記第2の実色材値に変換するように、前記第2の非線形変換パラメータを修正することを特徴とする請求項に記載作成装置。
  13. 前記第2の非線形変換パラメータは、OPG処理で用いられる1次元非線形変換LUTであることを特徴とする請求項12に記載作成装置。
  14. 前記第2の非線形変換パラメータは、前記複数種類の実色材ごとに存在することを特徴とする請求項12または請求項13に記載作成装置。
  15. 前記評価値に基づいて前記色変換ルックアップテーブルにおける子点の数を決定する決定手段をさらに有することを特徴とする請求項に記載作成装置。
  16. 前記算出手段は、前記色変換ルックアップテーブルにおける子点を減らした場合の前記実色材値を変換して得られる前記仮想色材値を用いて前記評価値を算出し、
    前記決定手段は、前記評価値が所定の閾値以上となった場合に、前記色変換ルックアップテーブルにおける前記格子点の数を、前記評価値に対応する前記格子点の数に決定することを特徴とする請求項15に記載作成装置。
  17. 前記決定手段は、前記複数種類の実色材ごとに前記色変換ルックアップテーブルにおける前記格子点の数を決定することを特徴とする請求項15または請求項16に記載作成装置。
  18. 前記仮想的な色材は、前記ブロックを分割したn個それぞれに対応したn種類の数存在し、前記nは前記実色材値の種類の数よりも少ないことを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の作成装置。
  19. 入力画像における信号値を複数種類の実色材値に変換する色変換処理で用いられる色変換ルックアップテーブル作成方法であって、
    前記色変換ルックアップテーブルにおける着目格子点の実色材値と、前記着目格子点の近傍格子点の実色材値とを取得するステップと、
    前記着目格子点の実色材値と、前記近傍格子点の実色材値とを仮想色材値に変換するステップと、
    前記着目格子点の仮想色材値と、前記近傍格子点の仮想色材値とに基づいて、前記着目格子点の実色材値を修正するステップと、を有し、
    前記仮想色材値は、色材の分光反射率をn個(nは3以上の整数)のブロックに分割した場合に、分割された前記各ブロックにおける分光反射率の光のみを吸収する仮想的な色材の出力値であることを特徴とする色変換ルックアップテーブル作成方法。
  20. コンピュータを、請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の色変換ルックアップテーブルの作成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
JP2017091872A 2017-05-02 2017-05-02 色変換ルックアップテーブルの作成装置、色変換ルックアップテーブルの作成方法およびプログラム Active JP6862267B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017091872A JP6862267B2 (ja) 2017-05-02 2017-05-02 色変換ルックアップテーブルの作成装置、色変換ルックアップテーブルの作成方法およびプログラム
KR1020180048210A KR102268271B1 (ko) 2017-05-02 2018-04-26 색 변환 룩업 테이블의 작성 장치, 색 변환 룩업 테이블의 수정 방법 및 기억매체
EP18170031.1A EP3399736B1 (en) 2017-05-02 2018-04-30 Color conversion look-up table generating device, method, and program
US15/968,183 US10506135B2 (en) 2017-05-02 2018-05-01 Color conversion look-up table generating device, color conversion look-up table correction method, and storage medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017091872A JP6862267B2 (ja) 2017-05-02 2017-05-02 色変換ルックアップテーブルの作成装置、色変換ルックアップテーブルの作成方法およびプログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018191132A JP2018191132A (ja) 2018-11-29
JP2018191132A5 JP2018191132A5 (ja) 2020-07-16
JP6862267B2 true JP6862267B2 (ja) 2021-04-21

Family

ID=62116227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017091872A Active JP6862267B2 (ja) 2017-05-02 2017-05-02 色変換ルックアップテーブルの作成装置、色変換ルックアップテーブルの作成方法およびプログラム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10506135B2 (ja)
EP (1) EP3399736B1 (ja)
JP (1) JP6862267B2 (ja)
KR (1) KR102268271B1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6648819B2 (ja) * 2016-03-17 2020-02-14 セイコーエプソン株式会社 色補正テーブル作成方法、色補正テーブル作成装置、プログラム
JP6895821B2 (ja) 2017-06-28 2021-06-30 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法
JP6921676B2 (ja) * 2017-08-04 2021-08-18 キヤノン株式会社 色変換lut作成装置、色変換lutを用いて色変換処理を行う画像処理装置、色変換lutの作成方法、及びプログラム
WO2019187455A1 (ja) 2018-03-27 2019-10-03 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像表示システム、画像処理方法、及び、プログラム
JP2020040334A (ja) 2018-09-12 2020-03-19 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP7204420B2 (ja) 2018-10-25 2023-01-16 キヤノン株式会社 画像処理装置、及び、画像処理方法
EP3671485B1 (en) * 2018-12-21 2023-05-24 Dassault Systèmes Method for retrieving similar virtual material appearances
JP2020102748A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 セイコーエプソン株式会社 色変換テーブル作成方法、色変換テーブル作成装置およびコンピュータープログラム
JP2020100064A (ja) 2018-12-21 2020-07-02 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP7277231B2 (ja) 2019-04-15 2023-05-18 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP7481935B2 (ja) 2020-07-21 2024-05-13 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法
JP2022129159A (ja) * 2021-02-24 2022-09-05 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像形成システム、画像処理方法及びプログラム

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001157073A (ja) * 1999-09-16 2001-06-08 Fuji Photo Film Co Ltd 画像信号変換方法、カラー画像の原色決定方法および画像信号変換装置
JP3956125B2 (ja) * 2002-10-17 2007-08-08 セイコーエプソン株式会社 対応関係定義データ作成用格子点決定方法、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP4259245B2 (ja) * 2003-09-12 2009-04-30 ブラザー工業株式会社 測色データ補正方法、変換テーブル作成方法及びプログラム
JP4492358B2 (ja) * 2005-01-12 2010-06-30 セイコーエプソン株式会社 格子点配置の平滑化
JP4590424B2 (ja) * 2006-05-12 2010-12-01 キヤノン株式会社 色処理装置及びその方法
JP4247639B2 (ja) * 2006-06-14 2009-04-02 セイコーエプソン株式会社 印刷用色変換プロファイルの生成
JP4771538B2 (ja) * 2006-07-20 2011-09-14 キヤノン株式会社 色変換テーブル生成方法、色変換テーブル及び色変換テーブル生成装置
JP4495745B2 (ja) * 2007-04-18 2010-07-07 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラム、および記憶媒体
JP2011223434A (ja) * 2010-04-13 2011-11-04 Seiko Epson Corp 色変換テーブル作成方法、色変換テーブル作成プログラムおよび印刷装置
JP6193589B2 (ja) * 2013-03-05 2017-09-06 キヤノン株式会社 画像処理装置及び画像処理方法ならびに画像処理方法を実行するプログラム
JP6639138B2 (ja) * 2015-07-30 2020-02-05 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法、プログラム
JP6768343B2 (ja) 2016-05-06 2020-10-14 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP6840604B2 (ja) * 2017-04-11 2021-03-10 キヤノン株式会社 色変換テーブルの作成装置、色変換テーブルの作成方法、色変換処理装置、色変換処理方法およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
KR102268271B1 (ko) 2021-06-23
JP2018191132A (ja) 2018-11-29
US20180324327A1 (en) 2018-11-08
EP3399736A1 (en) 2018-11-07
US10506135B2 (en) 2019-12-10
EP3399736B1 (en) 2022-04-13
KR20180122280A (ko) 2018-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6862267B2 (ja) 色変換ルックアップテーブルの作成装置、色変換ルックアップテーブルの作成方法およびプログラム
JP6840604B2 (ja) 色変換テーブルの作成装置、色変換テーブルの作成方法、色変換処理装置、色変換処理方法およびプログラム
JP6768343B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP4595734B2 (ja) プロファイル作成方法、プロファイル作成装置、プロファイル作成プログラム、印刷制御方法、印刷制御装置、及び印刷制御プログラム
JP4645662B2 (ja) 色変換テーブル作成プログラム、補間演算プログラム、色変換テーブル作成方法、補間演算方法、色変換装置および印刷装置
US9965708B2 (en) Color conversion apparatus, look-up table generating method, and look-up table generating apparatus
JP2018032941A (ja) 色分解処理装置、色分解処理方法、色分解lutの作成方法及びプログラム
JP6581698B2 (ja) 画像処理装置およびその方法
JP6758947B2 (ja) 色分解処理装置、色分解処理方法、色分解lutの作成方法及びプログラム
US20140293356A1 (en) Image processing apparatus
JP5341734B2 (ja) 色処理装置およびその方法、並びに、画像形成装置
JP5777497B2 (ja) 色処理装置およびその方法
JP5589520B2 (ja) 色変換プロファイル作成装置、色変換プロファイル作成方法、色変換プロファイル作成プログラムおよび印刷装置
JP6349708B2 (ja) ルックアップテーブル生成方法、及び、ルックアップテーブル生成装置
US8630021B2 (en) Color processing for generation of a profile for color separation
US10432822B2 (en) Color conversion LUT creation apparatus, image processing apparatus that performs color conversion processing by using color conversion LUT, creation method of color conversion LUT, and storage medium
JP5777322B2 (ja) 色処理装置および色処理方法
JP2022098881A (ja) 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
JP2017135683A (ja) 生成装置、および、コンピュータプログラム
JP2012129905A (ja) 色変換プロファイル作成装置、色変換プロファイル作成方法、色変換プロファイル作成プログラム及び印刷装置
JP2016178401A (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP2015032974A (ja) 色分版ルックアップテーブル生成装置、色分版ルックアップテーブル生成方法、及び、画像形成装置
JP2007300193A (ja) 色調調整方法および画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200415

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200604

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210331

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6862267

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151