以下、発明の実施の形態を通じて本開示を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須とは限らない。
特許請求の範囲、明細書、図面、及び要約書には、著作権による保護の対象となる事項が含まれる。著作権者は、これらの書類の何人による複製に対しても、特許庁のファイル又はレコードに表示される通りであれば異議を唱えない。ただし、それ以外の場合、一切の著作権を留保する。
以下の実施形態では、飛行体として、無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)を例示する。飛行体は、様々な空中を移動する航空機を含む。本明細書に添付する図面では、無人航空機を「UAV」と表記する。また、動作制御システムとして、飛行システムを例示する。また、動作制御方法は、無人航空機における動作が規定されたものである。また、記録媒体は、プログラム(例えば無人航空機に各種の処理を実行させるプログラム)が記録されたものである。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における飛行システム10の構成例を示す模式図である。飛行システム10は、無人航空機100及び送信機50を備える。無人航空機100及び送信機50は、有線通信又は無線通信(例えば無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標))により通信可能である。
次に、無人航空機100の構成例について説明する。図2は、無人航空機100の外観の一例を示す図である。図3は、無人航空機100の具体的な外観の一例を示す図である。無人航空機100が移動方向STV0に飛行する時の側面図が図2に示され、無人航空機100が移動方向STV0に飛行する時の斜視図が図3に示されている。
図2及び図3に示すように、地面と平行であって移動方向STV0に沿う方向にロール軸(x軸参照)が定義されたとする。この場合、地面と平行であってロール軸に垂直な方向にピッチ軸(y軸参照)が定められ、更に、地面に垂直であってロール軸及びピッチ軸に垂直な方向にヨー軸(z軸参照)が定められる。
無人航空機100は、UAV本体102と、ジンバル200と、撮像装置220と、複数の撮像装置230とを含む構成である。撮像装置220,230は、撮像部の一例である。
UAV本体102は、複数の回転翼(プロペラ)を備える。UAV本体102は、複数の回転翼の回転を制御することにより無人航空機100を飛行させる。UAV本体102は、例えば4つの回転翼を用いて無人航空機100を飛行させる。回転翼の数は、4つに限定されない。また、無人航空機100は、回転翼を有さない固定翼機でもよい。
撮像装置220は、所望の撮像範囲に含まれる被写体(例えば、空撮対象となる上空の様子、山や川等の景色、地上の建物)を撮像する撮像用のカメラである。
複数の撮像装置230は、無人航空機100の飛行を制御するために無人航空機100の周囲を撮像するセンシング用のカメラである。2つの撮像装置230が、無人航空機100の機首である正面に設けられてよい。さらに、他の2つの撮像装置230が、無人航空機100の底面に設けられてよい。正面側の2つの撮像装置230はペアとなり、いわゆるステレオカメラとして機能してよい。底面側の2つの撮像装置230もペアとなり、ステレオカメラとして機能してよい。複数の撮像装置230により撮像された画像に基づいて、無人航空機100の周囲の3次元空間データが生成されてよい。なお、無人航空機100が備える撮像装置230の数は4つに限定されない。無人航空機100は、少なくとも1つの撮像装置230を備えていればよい。無人航空機100は、無人航空機100の機首、機尾、側面、底面、及び天井面のそれぞれに少なくとも1つの撮像装置230を備えてよい。撮像装置230で設定できる画角は、撮像装置220で設定できる画角より広くてよい。撮像装置230は、単焦点レンズ又は魚眼レンズを有してよい。
図4は、無人航空機100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。無人航空機100は、UAV制御部110と、通信インタフェース150と、メモリ160と、ジンバル200と、回転翼機構210と、撮像装置220と、撮像装置230と、GPS受信機240と、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)250と、磁気コンパス260と、気圧高度計270と、超音波高度計280と、LED(Light Emitting Diode)290と、を含む構成である。通信インタフェース150は、通信部の一例である。
UAV制御部110は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)を用いて構成される。UAV制御部110は、無人航空機100の各部の動作を統括して制御するための信号処理、他の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理及びデータの記憶処理を行う。
UAV制御部110は、メモリ160に格納されたプログラムに従って無人航空機100の飛行を制御する。UAV制御部110は、通信インタフェース150を介して遠隔の送信機50から受信した命令に従って、無人航空機100の飛行を制御する。メモリ160は無人航空機100から取り外し可能であってもよい。
UAV制御部110は、複数の撮像装置230により撮像された複数の画像を解析することで、無人航空機100の周囲の環境を特定してよい。UAV制御部110は、無人航空機100の周囲の環境に基づいて、例えば障害物を回避して飛行を制御する。
UAV制御部110は、現在の日時を示す日時情報を取得する。UAV制御部110は、GPS受信機240から現在の日時を示す日時情報を取得してよい。UAV制御部110は、無人航空機100に搭載されたタイマ(不図示)から現在の日時を示す日時情報を取得してよい。
UAV制御部110は、無人航空機100の位置を示す位置情報を取得する。UAV制御部110は、GPS受信機240から、無人航空機100が存在する緯度、経度及び高度を示す位置情報を取得してよい。UAV制御部110は、GPS受信機240から無人航空機100が存在する緯度及び経度を示す緯度経度情報、並びに気圧高度計270から無人航空機100が存在する高度を示す高度情報をそれぞれ位置情報として取得してよい。UAV制御部110は、超音波高度計280による超音波の放射点と超音波の反射点との距離を高度情報として取得してよい。
UAV制御部110は、磁気コンパス260から無人航空機100の向きを示す向き情報を取得する。向き情報には、例えば無人航空機100の機首の向きに対応する方位が示される。
UAV制御部110は、撮像装置220が撮像すべき撮像範囲を撮像する時に無人航空機100が存在すべき位置を示す位置情報を取得してよい。UAV制御部110は、無人航空機100が存在すべき位置を示す位置情報をメモリ160から取得してよい。UAV制御部110は、無人航空機100が存在すべき位置を示す位置情報を、通信インタフェース150を介して送信機50等の他の装置から取得してよい。UAV制御部110は、3次元地図データベースを参照して、撮像すべき撮像範囲を撮像するために、無人航空機100が存在可能な位置を特定して、その位置を無人航空機100が存在すべき位置を示す位置情報として取得してよい。
UAV制御部110は、撮像装置220及び撮像装置230のそれぞれの撮像範囲を示す撮像情報を取得する。UAV制御部110は、撮像範囲を特定するためのパラメータとして、撮像装置220及び撮像装置230の画角を示す画角情報を撮像装置220及び撮像装置230から取得する。UAV制御部110は、撮像範囲を特定するためのパラメータとして、撮像装置220及び撮像装置230の撮像方向を示す情報を取得する。UAV制御部110は、例えば撮像装置220の撮像方向を示す情報として、ジンバル200から撮像装置220の姿勢の状態を示す姿勢情報を取得する。UAV制御部110は、無人航空機100の向きを示す情報を取得する。撮像装置220の姿勢の状態を示す情報は、ジンバル200のピッチ軸及びヨー軸の基準回転角度からの回転角度を示す。UAV制御部110は、撮像範囲を特定するためのパラメータとして、無人航空機100が存在する位置を示す位置情報を取得する。UAV制御部110は、撮像装置220及び撮像装置230の画角及び撮像方向、並びに無人航空機100が存在する位置に基づいて、撮像装置220が撮像する地理的な範囲を示す撮像範囲を画定し、撮像範囲を示す撮像情報を生成することで、撮像情報を取得してよい。
UAV制御部110は、撮像装置220が撮像すべき撮像範囲を示す撮像情報を取得してよい。UAV制御部110は、メモリ160から撮像装置220が撮像すべき撮像情報を取得してよい。UAV制御部110は、通信インタフェース150を介して送信機50等の他の装置から撮像装置220が撮像すべき撮像情報を取得してよい。
UAV制御部110は、無人航空機100の周囲に存在するオブジェクトの立体形状(3次元形状)を示す立体情報(3次元情報)を取得してよい。オブジェクトは、例えば、建物、道路、車、木等の風景の一部である。立体情報は、例えば、3次元空間データである。UAV制御部110は、複数の撮像装置230から得られたそれぞれの画像から、無人航空機100の周囲に存在するオブジェクトの立体形状を示す立体情報を生成することで、立体情報を取得してよい。UAV制御部110は、メモリ160に格納された3次元地図データベースを参照することにより、無人航空機100の周囲に存在するオブジェクトの立体形状を示す立体情報を取得してよい。UAV制御部110は、ネットワーク上に存在するサーバが管理する3次元地図データベースを参照することで、無人航空機100の周囲に存在するオブジェクトの立体形状に関する立体情報を取得してよい。
UAV制御部110は、撮像装置220及び撮像装置230により撮像された画像データを取得する。
UAV制御部110は、ジンバル200、回転翼機構210、撮像装置220、及び撮像装置230を制御する。UAV制御部110は、撮像装置220の撮像方向又は画角を変更することによって、撮像装置220の撮像範囲を制御する。UAV制御部110は、ジンバル200の回転機構を制御することで、ジンバル200に支持されている撮像装置220の撮像範囲を制御する。
本明細書では、撮像範囲は、撮像装置220又は撮像装置230により撮像される地理的な範囲をいう。撮像範囲は、緯度、経度、及び高度で定義される。撮像範囲は、緯度、経度、及び高度で定義される3次元空間データにおける範囲でよい。撮像範囲は、撮像装置220又は撮像装置230の画角及び撮像方向、並びに無人航空機100が存在する位置に基づいて特定される。撮像装置220及び撮像装置230の撮像方向は、撮像装置220及び撮像装置230の撮像レンズが設けられた正面が向く方位と俯角とから定義される。撮像装置220の撮像方向は、無人航空機100の機首の方位と、ジンバル200に対する撮像装置220の姿勢の状態とから特定される方向である。撮像装置230の撮像方向は、無人航空機100の機首の方位と、撮像装置230が設けられた位置とから特定される方向である。
UAV制御部110は、回転翼機構210を制御することで、無人航空機100の飛行を制御する。つまり、UAV制御部110は、回転翼機構210を制御することにより、無人航空機100の緯度、経度、及び高度を含む位置を制御する。UAV制御部110は、無人航空機100の飛行を制御することにより、撮像装置220及び撮像装置230の撮像範囲を制御してよい。UAV制御部110は、撮像装置220が備えるズームレンズを制御することで、撮像装置220の画角を制御してよい。UAV制御部110は、撮像装置220のデジタルズーム機能を利用して、デジタルズームにより、撮像装置220の画角を制御してよい。
撮像装置220が無人航空機100に固定され、撮像装置220を動かせない場合、UAV制御部110は、特定の日時に特定の位置に無人航空機100を移動させることにより、所望の環境下で所望の撮像範囲を撮像装置220に撮像させることができる。あるいは撮像装置220がズーム機能を有さず、撮像装置220の画角を変更できない場合でも、UAV制御部110は、特定された日時に、特定の位置に無人航空機100を移動させることで、所望の環境下で所望の撮像範囲を撮像装置220に撮像させることができる。
通信インタフェース150は、送信機50と通信する。通信インタフェース150は、遠隔の送信機50からUAV制御部110に対する各種の命令や情報を受信する。通信インタフェース150は、撮像装置220又は撮像装置230により撮像された撮像画像のデータ又はその他のデータを、送信機50へ送信してよい。
メモリ160は、UAV制御部110がジンバル200、回転翼機構210、撮像装置220、撮像装置230、GPS受信機240、慣性計測装置250、磁気コンパス260、気圧高度計270及び超音波高度計280を制御するのに必要なプログラム等を格納する。メモリ160は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体でよく、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、及びUSBメモリ等のフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでよい。メモリ160は、UAV本体102の内部に設けられてよい。UAV本体102から取り外し可能に設けられてよい。
ジンバル200は、少なくとも1つの軸を中心に撮像装置220を回転可能に支持する。ジンバル200は、ヨー軸、ピッチ軸、及びロール軸を中心に撮像装置220を回転可能に支持してよい。ジンバル200は、ヨー軸、ピッチ軸、及びロール軸の少なくとも1つを中心に撮像装置220を回転させることで、撮像装置220の撮像方向を変更してよい。
回転翼機構210は、複数の回転翼211と、複数の回転翼211を回転させる複数の駆動モータ212と、を有する。回転翼機構210は、駆動モータ212を駆動するための駆動電流の電流値(実測値)を計測する電流センサ213を有してよい。駆動電流は、駆動モータ212に供給される。
撮像装置220は、所望の撮像範囲の被写体を撮像して撮像画像のデータを生成する。撮像装置220の撮像により得られた画像データは、撮像装置220が有するメモリ、又はメモリ160に格納される。
撮像装置230は、無人航空機100の周囲を撮像して撮像画像のデータを生成する。撮像装置230の画像データは、メモリ160に格納される。
GPS受信機240は、複数の航法衛星(つまり、GPS衛星)から発信された時刻及び各GPS衛星の位置(座標)を示す複数の信号を受信する。GPS受信機240は、受信された複数の信号に基づいて、GPS受信機240の位置(つまり、無人航空機100の位置)を算出する。GPS受信機240は、無人航空機100の位置情報をUAV制御部110に出力する。なお、GPS受信機240の位置情報の算出は、GPS受信機240の代わりにUAV制御部110により行われてよい。この場合、UAV制御部110には、GPS受信機240が受信した複数の信号に含まれる時刻及び各GPS衛星の位置を示す情報が入力される。
慣性計測装置250は、無人航空機100の姿勢を検出し、検出結果をUAV制御部110に出力する。慣性計測装置IMU250は、無人航空機100の姿勢として、無人航空機100の前後、左右、及び上下の3軸方向の加速度と、ピッチ軸、ロール軸、及びヨー軸の3軸方向の角速度とを検出する。
磁気コンパス260は、無人航空機100の機首の方位を検出し、検出結果をUAV制御部110に出力する。
気圧高度計270は、無人航空機100が飛行する高度を検出し、検出結果をUAV制御部110に出力する。
超音波高度計280は、超音波を放射し、地面や物体により反射された超音波を検出し、検出結果をUAV制御部110に出力する。検出結果は、無人航空機100から地面までの距離つまり高度を示してよい。検出結果は、無人航空機100から物体までの距離を示してよい。
LED290は、無人航空機100の各種の状態を各種の点灯形態により表示する。各種の状態は、無人航空機100の飛行の状態、無人航空機100に設定された設定の状態、無人航空機100に発生した異常の状態、無人航空機100と他の通信装置の通信状態、又は無人航空機100の起動状態を含んでよい。各種の点灯形態は、LED290の点灯、消灯、点滅、を含んでよい。点灯形態は、複数の点滅パターンにより異なる点灯形態とされてもよい。点灯形態は、LED290の表示色(緑色、赤色、白色、その他の色)を含んでよい。LED290による表示は、無人航空機100の飛行中及び非飛行中において操作者により確認され得る。LED290は、回転翼211の位置に対応して、例えば図4では回転翼211の下側に、設けられてもよい。LED290は、回転翼211の位置とは対応しない位置に、任意に設けられてもよい。図4では、LED290が4個設けられているが(1個は不図示)、4個以外の個数で設けられてもよい。
図5は、UAV制御部110の機能構成の一例を示すブロック図である。UAV制御部110は、操作検出部111、信号取得部112、撮像モード設定部113、飛行コース設定部114、及び動作制御部115を備える。動作制御部115は、回転翼制御、ジンバル制御、及び発光制御のうち少なくとも1つの機能を実現する。
操作検出部111は、検出部の一例である。信号取得部112は、取得部の一例である。撮像モード設定部113は、第1の設定部の一例である。飛行コース設定部114は、第2の設定部の一例である。動作制御部115は、制御部の一例である。
操作検出部111は、無人航空機100が備える各種の操作部(不図示)への操作(例えば入力操作)を検出する。操作部は、ボタン、キー、タッチパネル、等を含んでよい。操作部は、電源ボタンを含んでよい。操作検出部111は、操作部への操作として、操作部の押下、タッチ、近接、その他の状態を検出してよい。操作検出部111は、検出結果を含む検出信号を信号取得部112に送る。
信号取得部112は、トリガ信号(第1の信号の一例)を取得する。信号取得部112は、通信インタフェース150を介して、他の通信装置との間で通信された通信信号(第1の通信信号の一例)を取得してよい。この場合、通信信号がトリガ信号となる。他の通信装置は、無人航空機100の制御を指示する操作端末又はその他の通信装置を含んでよい。この操作端末は、送信機50、スマートフォン、又はタブレット端末を含んでよい。本実施形態では、操作端末として主に送信機50を例示する。通信信号は、送信機50との通信において受信される通信信号でもよい。通信信号は、送信機50の操作部への任意の操作(第1の操作の一例)を含む操作信号でもよい。通信信号は、送信機50との間での無線通信の接続処理において受信される通信信号(第2の通信信号の一例)でもよい。無線通信の接続処理は、Bluetooth(登録商標)通信においてペアリングされた送信機50との接続処理を含んでよい。
信号取得部112は、操作検出部111から検出信号を取得してよい。この場合、検出信号がトリガ信号となる。信号取得部112は、電源入力操作が検出された旨を示す検出信号を、トリガ信号として取得してよい。
撮像モード設定部113は、複数の撮像モードの中から、複数の撮像モードに含まれる任意の撮像モードを設定する。複数の撮像モードの情報は、メモリ160に保持されていてよい。複数の撮像モードは、異なる撮像方式(例えば、動画、静止画)の撮像モードを含んでよい。複数の撮像モードは、異なるリフレッシュレート(例えば30P、60P)の撮像モードを含んでよい。複数の撮像モードは、異なる解像度(例えば4K、FHD(フルハイビジョン))の撮像モードを含んでよい。撮像モード設定部113は、撮像モードとして、例えば、4K30Pの動画、4K60Pの静止画、の撮像モードを設定してよい。撮像モード設定部113は、設定された撮像モードの情報を、メモリ160に保持させてもよいし、動作制御部115に送ってもよい。
飛行コース設定部114は、複数の飛行コースの中から、複数の飛行コースに含まれる任意の飛行コースを設定する。複数の飛行コースの情報は、メモリ160に保持されていてよい。複数の飛行コースは、無人航空機100が通過する3次元位置(緯度、経度、高度)が異なる飛行コースを含んでよい。複数の飛行コースは、無人航空機100が3次元位置を通過する順序が異なる飛行コースを含んでよい。複数の飛行コースは、無人航空機100が飛行する速度が異なる飛行コースを含んでよい。複数の飛行コースのそれぞれは、ID等の識別情報が付されて管理されてよい。飛行コース設定部114は、設定された飛行コースの情報を、メモリ160に保持させてもよいし、動作制御部115に送ってもよい。
動作制御部115は、無人航空機100の内部情報に基づいて、無人航空機100において動かすことのできる(動作可能な)可動部の動き(動作)を制御する。無人航空機100の可動部は、回転翼機構210の回転翼211及びジンバル200のうち少なくとも1つを含んでよい。無人航空機100の内部情報は、無人航空機100の内部の固有の情報でよい。ジンバル200は、第2の支持部材の一例である。
動作制御部115は、回転翼221の動作を制御する場合、回転翼221を駆動するための駆動電流の指令値を決定し、指令値に対応する駆動電流をバッテリ291(図8参照)から駆動モータ212に供給させる。回転翼211は、駆動モータ212の駆動により、回転翼211を駆動する。無人航空機100は、回転翼221の動作により、無人航空機100の内部情報を視覚的に表現(通知)できる。
動作制御部115は、ジンバル200の動作を制御する場合、ジンバル200の動作を制御するためのジンバル制御信号を生成し、ジンバル200に送る。ジンバル200は、ジンバル制御信号を基に、UAV本体102に対するジンバル200の向きや位置や角度を調整する。無人航空機100は、ジンバル200の動作により、無人航空機100の内部情報を視覚的に表現できる。
動作制御部115は、LED290の点灯状態を制御してよい。動作制御部115は、点灯状態の制御において、複数のLED290のうちの点灯させるLED290、点灯させるLED290の点灯形態、などを指定してよい。動作制御部115は、例えばこの指定に従ってLED290の動作を制御するためのLED制御信号を生成し、LED290に送る。LED290は、LED制御信号を基に、LED290の点灯形態等の点灯状態を調整する。無人航空機100は、LED290の動作により、無人航空機100の内部情報を視覚的に表現できる。
動作制御部115は、回転翼211、ジンバル200、LED290のうちのいずれによって内部情報を表現するかを設定してよい。また、動作制御部115は、可動部の状況を判別して、いずれによって内部情報を表現するかを設定してよい。これらの設定情報は、メモリ160に保持され、必要時に動作制御部115によって読み出されてよい。
次に、送信機50の構成例について説明する。図6は、送信機50の外観の一例を示す斜視図である。送信機50に対する上下前後左右の方向は、図6に示す矢印の方向にそれぞれ従うとする。送信機50は、例えば送信機50を使用する人物(以下、「操作者」という)の両手で把持された状態で使用される。
送信機50は、例えば略正方形状の底面を有し、かつ高さが底面の一辺より短い略直方体(言い換えると、略箱形)の形状をした樹脂製の筐体50Bを有する。送信機50の筐体表面の略中央には、左制御棒53Lと右制御棒53Rとが突設して配置される。
左制御棒53L、右制御棒53Rは、それぞれ操作者による無人航空機100の移動を遠隔で制御(例えば、無人航空機100の前後移動、左右移動、上下移動、向き変更)するための操作において使用される。図6では、左制御棒53L及び右制御棒53Rは、操作者の両手からそれぞれ外力が印加されていない初期状態の位置が示されている。左制御棒53L及び右制御棒53Rは、操作者により印加された外力が解放された後、自動的に所定位置(例えば図6に示す初期位置)に復帰する。
左制御棒53Lの手前側(言い換えると、操作者側)には、送信機50の電源ボタンB1が配置される。電源ボタンB1が操作者により一度押下されると、例えば送信機50に内蔵されるバッテリ(不図示)の容量の残量がバッテリ残量表示部L2において表示される。電源ボタンB1が操作者によりもう一度押下されると、例えば送信機50の電源がオンとなり、送信機50の各部(図7参照)に電源が供給されて使用可能となる。
右制御棒53Rの手前側(言い換えると、操作者側)には、RTH(Return To Home)ボタンB2が配置される。RTHボタンB2が操作者により押下されると、送信機50は、無人航空機100に所定の位置に自動復帰させるための信号を送信する。これにより、送信機50は、無人航空機100を所定の位置(例えば無人航空機100が記憶している離陸位置)に自動的に帰還させることができる。RTHボタンB2は、例えば屋外での無人航空機100による空撮中に操作者が無人航空機100の機体を見失った場合、又は電波干渉や予期せぬトラブルに遭遇して操作不能になった場合等に利用可能である。
電源ボタンB1及びRTHボタンB2の手前側(言い換えると、操作者側)には、リモートステータス表示部L1及びバッテリ残量表示部L2が配置される。リモートステータス表示部L1は、例えばLED(Light Emission Diode)を用いて構成され、送信機50と無人航空機100との無線の接続状態を表示する。バッテリ残量表示部L2は、例えばLEDを用いて構成され、送信機50に内蔵されたバッテリ(不図示)の容量の残量を表示する。
左制御棒53L及び右制御棒53Rより後側であって、かつ送信機50の筐体50Bの後方側面から、2つのアンテナAN1,AN2が突設して配置される。アンテナAN1,AN2は、操作者の左制御棒53L及び右制御棒53Rの操作に基づき、送信機制御部61により生成された信号(つまり、無人航空機100の移動を制御するための信号)を無人航空機100に送信する。アンテナAN1,AN2は、例えば2kmの送受信範囲をカバーできる。また、アンテナAN1,AN2は、送信機50と無線接続中の無人航空機100が有する撮像装置220,230により撮像された画像、又は無人航空機100が取得した各種データが無人航空機100から送信された場合に、これらの画像又は各種データを受信できる。
表示部DPは、例えばLCD(Crystal Liquid Display)を含んで構成される。表示部DPの形状、サイズ、及び配置位置は、任意であり、図6の例に限られない。
図7は、送信機50のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。送信機50は、左制御棒53Lと、右制御棒53Rと、送信機制御部61と、無線通信部63と、メモリ65と、電源ボタンB1と、RTHボタンB2と、操作部セットOPSと、リモートステータス表示部L1と、バッテリ残量表示部L2と、表示部DPとを含む構成である。送信機50は、無人航空機100の制御を指示する操作端末の一例である。
左制御棒53Lは、例えば操作者の左手により、無人航空機100の移動を遠隔で制御するための操作に使用される。右制御棒53Rは、例えば操作者の右手により、無人航空機100の移動を遠隔で制御するための操作に使用される。無人航空機100の移動は、例えば前進する方向の移動、後進する方向の移動、左方向の移動、右方向の移動、上昇する方向の移動、下降する方向の移動、左方向に無人航空機100を回転する移動、右方向に無人航空機100を回転する移動のうちいずれか又はこれらの組み合わせであり、以下同様である。
電源ボタンB1は一度押下されると、一度押下された旨の信号が送信機制御部61に入力される。送信機制御部61は、この信号に従い、送信機50に内蔵されるバッテリ(不図示)の容量の残量をバッテリ残量表示部L2に表示する。これにより、操作者は、送信機50に内蔵されるバッテリの容量の残量を簡単に確認できる。また、電源ボタンB1は二度押下されると、二度押下された旨の信号が送信機制御部61に渡される。送信機制御部61は、この信号に従い、送信機50に内蔵されるバッテリ(不図示)に対し、送信機50内の各部への電源供給を指示する。これにより、操作者は、送信機50の電源がオンとなり、送信機50の使用を簡単に開始できる。
RTHボタンB2は押下されると、押下された旨の信号が送信機制御部61に入力される。送信機制御部61は、この信号に従い、無人航空機100に所定の位置(例えば無人航空機100の離陸位置)に自動復帰させるための信号を生成し、無線通信部63及びアンテナAN1,AN2を介して無人航空機100に送信する。これにより、操作者は、送信機50に対する簡単な操作により、無人航空機100を所定の位置に自動で復帰(帰還)させることができる。
操作部セットOPSは、複数の操作部OP(例えば操作部OP1,…,操作部OPn)(n:2以上の整数)を用いて構成される。操作部セットOPSは、図4に示す左制御棒53L、右制御棒53R、電源ボタンB1及びRTHボタンB2を除く他の操作部(例えば、送信機50による無人航空機100の遠隔制御を支援するための各種の操作部)により構成される。ここでいう各種の操作部とは、例えば、無人航空機100の撮像装置220を用いた静止画の撮像を指示するボタン、無人航空機100の撮像装置220を用いた動画の録画の開始及び終了を指示するボタン、無人航空機100のジンバル200(図4参照)のチルト方向の傾きを調整するダイヤル、無人航空機100のフライトモードを切り替えるボタン、無人航空機100の撮像装置220の設定を行うダイヤルが該当する。
リモートステータス表示部L1及びバッテリ残量表示部L2は、図6を参照して説明したので、ここでは説明を省略する。
送信機制御部61は、プロセッサ(例えばCPU、MPU又はDSP)を用いて構成される。送信機制御部61は、送信機50の各部の動作を統括して制御するための信号処理、他の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理及びデータの記憶処理を行う。
送信機制御部61は、操作者の左制御棒53L及び右制御棒53Rの操作により、その操作により指定された無人航空機100の移動を制御するための信号を生成してよい。送信機制御部61は、この生成した信号を、無線通信部63及びアンテナAN1,AN2を介して、無人航空機100に送信して無人航空機100を遠隔制御してよい。これにより、送信機50は、無人航空機100の移動を遠隔で制御できる。
送信機制御部61は、送信機50が有する任意のボタンや任意の操作部への操作に基づく操作入力信号を生成し、無線通信部63を介して、操作入力信号を無人航空機100に送信してよい。この場合、無人航空機100は、操作入力信号を送信機50から受信することで、送信機50の操作者の制御下にあることを認識可能である。
送信機制御部61は、無線通信部63を介して、無人航空機100から、無人航空機100の内部情報を受信してよい。送信機制御部61は、無人航空機100の内部情報を提示してよい。この場合、送信機制御部61は、表示部DPを介して、無人航空機100の内部情報を表示してよい。送信機制御部61は、音声出力部(スピーカ、不図示)を介して、無人航空機100の内部情報を音声出力してよい。送信機制御部61は、振動部(バイブレータ、不図示)を介して、無人航空機100の内部情報を振動により提示してよい。
無線通信部63は、2つのアンテナAN1,AN2と接続される。無線通信部63は、2つのアンテナAN1,AN2を介して、無人航空機100との間で所定の無線通信方式(例えばWifi(登録商標))を用いた情報やデータの送受信を行う。
表示部DPは、各種データを表示する。表示部DPは、無人航空機100の内部情報を表示してよい。
次に、無人航空機100の内部情報の具体例について説明する。
無人航空機100の内部情報は、無人航空機100を識別するための個体識別情報を含んでよい。個体識別情報は、製造時に付与される製品シリアル番号、又は、ユーザ(例えば操作者)により任意に設定されるユーザ設定番号、その他の個体を識別可能な情報を含んでよい。ユーザ設定番号は、送信機50又はその他の通信装置により入力され、通信インタフェース150を介して受信され、メモリ160に保持されてよい。
動作制御部115は、無人航空機100の個体識別情報に基づいて可動部の動作を制御してよい。これにより、操作者は、可動部の動作を視認することで個体識別情報を把握できる。よって、複数の無人航空機100の中から特定の無人航空機100を識別できる。
無人航空機100の内部情報は、無人航空機100が有する機能の情報を含んでよい。動作制御部115は、メモリ160を参照し、無人航空機100が有する機能の情報に基づいて、可動部の動作を制御してよい。これにより、操作者は、可動部の動作を視認することで無人航空機100が有する機能を把握できる。よって、操作者は、複数の無人航空機100の中から特定の機能を有する無人航空機100を識別できる。また、操作者は、無人航空機100の外観から認識し難い機能を把握することで、機能設定の確認やご設定の修正操作を容易にできる。
無人航空機100の内部情報は、各種設定や確認を行うための暗証番号(Bluetooth(登録商標)設定時の暗証番号)の情報を含んでよい。
無人航空機100の内部情報は、撮像装置220又は230により画像を撮像するための設定済みの撮像モードの情報を含んでよい。撮像モードの情報は、動画撮像か静止画撮像かを示す情報(例えば動画=0、静止画=1)、解像度を示す情報(例えば4K、FHD(フルハイビジョン))を含んでよい。
動作制御部115は、設定された撮像モードの情報に基づいて、可動部の動作を制御してよい。これにより、操作者は、例えば撮像モードを外部装置(例えば送信機50、スマートフォン、タブレット端末)に送信して表示させなくても、可動部の動作により簡単に撮像モードを把握できる。
無人航空機100の内部情報は、記録メディア(記憶部の一例)の残容量の情報を含んでよい。残容量の情報は、具体的な残容量(例えば残り1GB)で示されてもよいし、全記録容量に対する残容量の割合(例えば残り10%)で示されてもよい。残容量の情報は、記録容量が10段階で表現され、空きが80%から8%となった旨が示されてもよい。更に、残容量の情報は、残容量を認識可能な他の値で示されてもよい。記録メディアは、光学ディスク、フラッシュメモリ、磁気ディスク、などのデータを記録する装置や部品でよい。記録メディアは、DVD、Blu−Rayディスク、USBメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、などを含んでよい。記録メディアは、メモリ160でもメモリ160以外でもよい。
動作制御部115は、記録メディアの残容量の情報に基づいて、可動部の動作を制御してよい。これにより、操作者は、無人航空機100の外観から認識し難い記録メディアの容量不足を把握できる。操作者は、例えば無人航空機100の飛行前に記録メディアの容量不足を把握することで、充電や電池交換等の適切な処置ができる。
無人航空機100の内部情報は、設定済みの飛行コースを識別するための識別情報を含んでよい。飛行コースの識別情報は、飛行コース毎に付された飛行コース番号でもよいし、その他の識別情報でもよい。
動作制御部115は、設定された飛行コースの情報に基づいて、可動部の動作を制御してよい。これにより、操作者は、例えば無人航空機100の飛行前に、無人航空機100の外観から認識し難い飛行予定の飛行コースを確認できる。
次に、可動部による内部情報の表現方法について説明する。
図8は、無人航空機100を上(回転翼211の上方)から見た平面図である。無人航空機100では、図8に示す平面視において、バッテリ291がUAV本体102の下側に位置する。図8では、無人航空機100は4個の回転翼211を備えることを例示する。
回転翼211は、内部情報を表現する場合、1回の回転で所定の時間T1(例えば0.5秒間)回転してよい。この0.5秒間は一例であり、時間T1は他の時間でもよい。複数の回転翼211の回転により内部情報を表現する場合、任意の回転翼211が回転してから次の回転翼211が回転するまでの時間間隔(回転翼移行時間を示す時間T2)は、所定の時間(例えば0.5秒間)でよい。この0.5秒間は一例であり、時間T2は他の時間でもよい。
複数の回転翼211の各々には、内部情報を通知するための異なる値が割り当てられてよい。この割り当ては、動作制御部115により実施されてよい。割り当ての結果は、メモリ160に保持されてよく、必要時に動作制御部115により読み出されてよい。
例えば、図8に示すように、無人航空機100の平面視において左上の回転翼211aの回転が、値0を示してよい。無人航空機100の平面視において右上の回転翼211bの回転が、値1を示してよい。無人航空機100の平面視において左下の回転翼211cの回転が、値2を示してよい。無人航空機100の平面視において右下の回転翼211dの回転が、値3を示してよい。例えば、値3という内部情報を表現する場合、動作制御部115は、右下の回転翼211dを回転させる。なお、上記の割り当ては一例であり、回転翼211a〜211dの位置と値との組み合わせは任意である。
よって、動作制御部115は、内部情報に基づいて、複数の回転翼211のうちのどの回転翼211a〜211dを回転させるかを決定し、異なる内部情報を表現してよい。つまり、動作制御部115は、内部情報に基づいて、複数の回転翼211のうちの特定の位置の回転翼211を制御してよい。これにより、操作者は、どの回転翼211が回転しているかを視認することで、内部情報を把握できる。
また、複数の回転翼211a〜211dの回転順序が、複数桁で示される内部情報を通知するための異なる桁(位)に対応してもよい。図9は、回転順序による内部情報の表現を説明するための図である。図9では、最初に値0を示す回転翼211aが回転し、2番目に値1を示す回転翼211bが回転し、3番目に値2を示す回転翼211cが回転し、最後に値3を示す回転翼211dが回転する。この場合、内部情報としての値0123が表現される。
よって、動作制御部115は、内部情報に基づいて、回転翼211の回転順序を制御して、異なる内部情報を表現してよい。これにより、操作者は、どのような回転順序で各回転翼211が回転しているかを視認することで、内部情報を把握できる。また、無人航空機100は、可動部の数が少ない場合でも、回転翼211を順番に回転させることで、複数(例えば多数)の内部情報を表現することも可能である。
複数の回転翼211の各々には、複数桁で示される内部情報を通知するための異なる桁(位)が割り当てられてよい。この割り当ては、動作制御部115により実施されてよい。割り当ての結果は、メモリ160に保持されてよく、必要時に動作制御部115により読み出されてよい。
例えば、無人航空機100の平面視において左上の回転翼211aの回転が、複数桁の情報のうち千の位(最上位の一例)を示してよい。無人航空機100の平面視において右上の回転翼211bの回転が、複数桁の情報のうち百の位(2番目に上位の一例)を示してよい。無人航空機100の平面視において左下の回転翼211cの回転が、複数桁の情報のうち十の位(3番目に上位の一例)を示してよい。無人航空機100の平面視において右下の回転翼211dの回転が、複数桁の情報のうち一の位(最下位の一例)を示してよい。この場合、各回転翼211a〜211dが回転する回数が、各桁の値を示してよい。
図10は、回転翼211毎に内部情報の異なる桁を表現することを説明するための図である。図10では、回転翼211aが1回回転し、回転翼211bが2回回転し、回転翼211cが3回回転し、回転翼211dが4回回転する。この場合、内部情報として値1234を示す。各回転翼211a〜211dは、同時に回転してもよいし、順番に回転してもよい。動作制御部115は、10進数の複数桁で示された内部情報を、4個の回転翼211の各々の回転回数(例えば非連続に短期間(例えば時間T1)回転する回数)により表現できる。
また、無人航空機100の平面視において左上の回転翼211aの回転が、複数ビットの情報のうちbit3(最上位のビットの一例)を示してよい。無人航空機100の平面視において右上の回転翼211bの回転が、複数ビットの情報のうちbit2(2番目に上位のビットの一例)を示してよい。無人航空機100の平面視において左下の回転翼211cの回転が、複数ビットの情報のうちbit1(3番目に上位のビットの一例)を示してよい。無人航空機100の平面視において右下の回転翼211dの回転が、複数ビットの情報のうちbit0(最下位のビットの一例)を示してよい。例えば、回転翼211aが1回回転し、回転翼211bが1回回転し、回転翼211cが1回回転し、回転翼211dが回転しない場合、内部情報として16進数で表現された値E(2進数の値1110、10進数の値14に相当)を示す。各回転翼211a〜211dは、同時に回転してもよいし、順番に回転してもよい。動作制御部115は、1桁の16進数で示された内部情報を、4個の回転翼211の各々の1回の回転により表現できる。
このように、動作制御部115は、内部情報を示す複数桁の各々の情報(例えば値「1234」のうちの「1」)に基づいて、複数の回転翼211a〜211d(複数の可動部分の一例)の各々(例えば回転翼211a)を制御してよい。これにより、操作者は、どの回転翼211が回転しているかを視認することで、内部情報のどの桁(位)の情報を表現しているかを判別できる。また、無人航空機100は、複数桁の内部情報でも、複数の可動部分に内部情報の一部の情報をのせ、各可動部分を動作させることで、多数の内部情報を短時間に表現することも可能である。
また、動作制御部115は、内部情報に基づいて、飛行体の回転翼211の非連続な回転回数を制御してよい。これにより、無人航空機100は、回転翼211が、短時間(例えば時間T1)の連続回転を1回として、その連続回転の非連続な回数を利用して、内部情報を表現できる。よって、操作者は、短時間で容易に内部情報を把握できる。
また、複数の回転翼211のうち同時に回転する回転翼211a〜211dの数に応じて、内部情報が表現されてよい。例えば、回転翼211a,211b,211cが同時に回転した場合、同時に回転する回転翼211の数が3個であるので、内部情報として値3を示してよい。
このように、動作制御部115は、内部情報に基づいて、複数の回転翼211a〜211dを同時に回転させる回数を制御してよい。これにより、操作者は、回転翼211が同時に回転する回数を確認することで、内部情報を把握できる。また、回転翼211が同時に回転することで、各々の回転翼211が異なる回転を行う場合よりも見易くなるので、操作者は、内部情報の把握が容易となる。
また、回転翼211の回転時間によって内部情報が表現されてよい。例えば、回転時間1秒により値1を示し、回転時間2秒により値2を示し、回転時間3秒により値3を示し、回転時間4秒により値4を示してよい。
このように、動作制御部115は、内部情報に基づいて、回転翼211の回転時間を制御してよい。これにより、操作者は、回転翼211の連続的な回転が高速となり回転数を把握することが難しい場合でも、回転時間により容易に内部情報を把握できる。
また、複数の回転翼211を用いる場合の回転翼移行時間によって内部情報が表現されてよい。例えば、回転翼移行時間1秒により値1を示し、回転翼移行時間2秒により値2を示し、回転翼移行時間3秒により値3を示し、回転翼移行時間4秒により値4を示してよい。これにより、無人航空機100は、回転翼211の動作を間接的に利用して、各回転翼211が回転していない回転翼211の移行期間の長さを用いて、内部情報を表現できる。
次に、ジンバル200による内部情報の表現方法について説明する。
ジンバル200は、動作制御部115の制御により、内部情報に基づいて、UAV本体102に対するジンバル200の向きや位置や角度を調整する。図示はしていないが、第1の向きや位置や角度が、値1を示してよい。第1の向きや位置や角度と異なる第2の向きや位置や角度が、値2を示してよい。第1の向きや位置や角度及び第2の向きや位置や角度と異なる第3の向きや位置や角度が、値3を示してよい。なお、ここでは、3つの値を示すことを例示したが、2つ以下を示しても、4つ以上を示してもよい。
ジンバル200は、飛行前の起動直後等には、初期状態の向きや位置や角度とされている。動作制御部115は、飛行前に内部情報の通知を行う場合には、初期状態に対する第1〜第3の向きや位置や角度によって、内部情報を表現してよい。これにより、無人航空機100の飛行前でジンバル200が3次元空間内で静止する場合でも、ジンバル200の動きによって適切に内部情報を表現できる。
ジンバル200は、飛行中には、無人航空機100の飛行姿勢に応じて、向きや位置や角度に調整される。よって、動作制御部115は、飛行姿勢に応じたジンバルの状態に対する第1〜第3の向きや位置や角度によって、内部情報を表現してよい。これにより、無人航空機100の飛行中にジンバル200が3次元空間内で動く場合でも、ジンバル200の動きによって適切に内部情報を表現できる。
また、動作制御部115は、内部情報の通知処理におけるジンバルの動作時間によって、内部情報を表現してもよい。動作制御部115は、内部情報の通知処理におけるジンバルの動作回数(例えば非連続の動作回数)により、内部情報を表現してよい。動作制御部115は、3次元空間において互いに直交する任意の方向(例えばx方向、y方向、z方向とする)にジンバル200を動作させることで、各方向を複数桁における各桁(位)としてもよい。
このように、無人航空機100は、ジンバル200の動作を行うことで、無人航空機100の飛行中においても内部情報を表現できる。よって、無人航空機100は、内部情報を通知可能なタイミングを拡大でき、操作者は、様々なタイミングで内部情報を確認できる。
次に、LED290による内部情報の表現方法について説明する。
動作制御部115は、LED290の点灯形態や点灯時間によって、内部情報を表現してよい。動作制御部115は、複数のLED290のうち点灯させる1つ以上のLED290の位置によって、内部情報を表現してよい。
また、動作制御部115は、回転翼211を回転させた際に、又はジンバル200を動作させた際に、LED発光を同期させてもよい。例えば、動作制御部115は、回転翼211aの位置と点灯させるLED290の位置とを上下方向(図3のヨー軸方向)で一致させてもよい。これにより、操作者は、他の可動部(例えば回転翼211、ジンバル200)の動作と合わせて視認することで、内部情報を確実に把握できる。
このように、無人航空機100は、LED290の点灯により、無人航空機100の飛行中でも非飛行中でも内部情報を表現できる。また、無人航空機100は、LED290を用いることで、無人航空機100から遠方に所在する操作者による内部情報の視認性を向上できる。
次に、内部情報の通知タイミングについて説明する。
動作制御部115は、内部情報の通知タイミングにおいて、内部情報の通知処理を行う。動作制御部115は、内部情報の通知処理では、無人航空機100の内部情報に基づいて可動部を制御し、内部情報を表現する。
内部情報の通知処理は、無人航空機100の電源ボタンが操作(ONとする操作)(電下入力操作の一例)された際に、実施されてよい。この場合、操作検出部111が電源ボタンの操作を検出する。信号取得部112は、操作検出部111から電源ボタンの操作を示す検出信号を取得する。信号取得部112により検出信号が取得されると、動作制御部115は、動作制御部115は、起動時の処理(起動処理)を実施する。動作制御部115は、起動処理では、無人航空機100の動作等に異常がないかを判別するため、各回転翼211を回転させたり、各LED290を点灯させたりしてよい。動作制御部115は、起動処理において、これ以外の処理を実施してもよい。動作制御部115は、起動処理の終了後、内部情報の通知処理を行う。
これにより、無人航空機100は、無人航空機100の起動後すぐに、内部情報を通知できる。よって、操作者は、例えば、複数の無人航空機100の中から操作者の所有する無人航空機100を迅速に識別できる。
内部情報の通知処理は、無人航空機100の電源ボタンが長押し又は特定回数押下された際に、実施されてよい。この場合、操作検出部111が電源ボタンの操作として所定時間(例えば3秒)以上の押下、又は所定回数(例えば3回)以上の押下を検出する。この3秒と3回とは一例であり、他の時間、他の回数でもよい。信号取得部112は、操作検出部111から所定時間以上の押下又は所定回数以上の押下を示す検出信号を取得する。信号取得部112により検出信号が取得されると、動作制御部115は、起動処理を行う。動作制御部115は、起動処理の終了後、内部情報の通知処理を行う。
これにより、無人航空機100は、電源操作の誤動作を抑制して、無人航空機100の起動後すぐに内部情報を通知できる。
動作制御部115は、起動処理の少なくとも一部の動作と内部情報の通知処理の少なくとも一部の動作とを兼用して実施してよい。例えば、回転翼211を回転させることで、起動処理における異常の有無を判別し、併せて内部情報を表現してよい。これにより、無人航空機100は、内部情報の通知までに要する時間を短縮できる。
内部情報の通知処理は、送信機50のボタン(操作部OPの一例)が押下された際に、実施されてよい。この場合、送信機50の操作部セットOPSのうちの任意の操作部OPが押下を検出し、操作信号を無線通信部63に送る。無線通信部63が操作信号を無人航空機100へ送信する。無人航空機100では、通信インタフェース150が操作信号を受信し、信号取得部112がこの操作信号を取得する。信号取得部112により検出信号が取得されると、内部情報の通知処理を行う。
これにより、無人航空機100は、無人航空機100を操縦するための送信機50の操作者の意思を反映したボタン操作により、内部情報を通知できる。よって、操作者は、ユーザの所望するタイミングで、内部情報を確認できる。
内部情報の通知処理は、送信機50のボタンと無人航空機100の電源ボタンとが押下された際に、実施されてよい。この場合、送信機50のボタンの押下は、送信機50の操作部OPにより検出され、無人航空機100の電源ボタンの押下は、操作検出部111により検出される。信号取得部112は、送信機50からの操作信号と操作検出部111からの検出信号を取得する。信号取得部112は、この操作信号と検出信号とを同時に取得してもよいし、順番に取得してもよい。信号取得部112により操作信号及び検出信号が取得されると、動作制御部115は、内部情報の通知処理を行う。
これにより、無人航空機100は、送信機50側でも無人航空機100側でも明確なユーザ操作を受け付けた後に、内部情報を通知できる。よって、無人航空機100は、操作者が内部情報の通知を見逃すことを低減でき、操作者に対して内部情報を通知できる。
内部情報の通知処理は、無人航空機100と送信機50とが通信を開始する際に実施されてよい。この場合、信号取得部112は、通信インタフェース150を介して、送信機50からの通信信号を取得する。信号取得部112により通信信号が取得されると、動作制御部115は、内部情報の通知処理を行う。
これにより、無人航空機100は、送信機50が通信可能な状態で内部情報を通知できる。そのため、内部情報を確認した操作者は、所望の無人航空機100を特定し、すぐに無人航空機100の飛行操作に移行できる。また、無人航空機100は、内部情報の通知により、送信機50と無人航空機100との通信も順調であることを併せて確認できる。
内部情報の通知処理は、無人航空機100と送信機50とのBluetooth(登録商標)の無線接続の際(無線接続の完了の際)に、実施されてよい。Bluetooth(登録商標)のペアリングは、無人航空機100の所定の操作部(例えばボタン)と送信機50の所定の操作部OP(例えばボタン)との操作(例えば押下)により、予め実施されてよい。ペアリング結果の情報として、ペアリングされた無人航空機100のIDと送信機50のIDとが関連付けられて、無人航空機100のメモリ160と送信機50のメモリ65の各々に保持されてよい。無人航空機100及び送信機50の各々の電源が入れられると、起動処理において、ペアリング結果の情報を基にBluetooth(登録商標)の無線接続を行う。信号取得部112は、無線接続の際に、送信機50から通信信号を取得する。信号取得部112は、この通信信号が取得されると、動作制御部115は、内部情報の通知処理を行う。
なお、ペアリング対象の送信機50が複数存在する場合、無人航空機100がどの送信機50とペアリングされたかは、可動部の動作により識別可能である。また、送信機50は、起動処理におけるBluetooth(登録商標)の無線接続がされた際に、無線通信部63が内部情報を無人航空機100から受信してよい。送信機50は、この内部情報を表示部DPにより表示してよい。これにより、送信機50の操作者は、可動部の動作(例えば回転翼211の回転)と合わせて表示を確認することで、内部情報を確実に把握できる。
これにより、無人航空機100は、送信機50がBluetooth(登録商標)の通信が可能な状態で内部情報を通知できる。そのため、内部情報を確認した操作者は、所望の無人航空機100を特定し、すぐに無人航空機100の飛行操作に移行できる。また、無人航空機100は、内部情報の通知により、送信機50と無人航空機100とのBluetooth(登録商標)通信も順調であることを併せて確認できる。
次に、無人航空機100の動作例について説明する。
図11は、無人航空機100の動作例を示すフローチャートである。図11では、電源ONをトリガとして内部情報の通知処理が実施されることを例示している。
操作検出部111が、電源入力操作を検出し、電源ONを検出する(S11)。電源ONをトリガとして、UAV制御部110が起動処理を行い(S12)。動作制御部115が内部情報の通知処理を行う(S13)。内部情報の通知処理後、無人航空機100は、通常の動作(例えば送信機50からの操縦に従った飛行)を行う(S14)。
このように、本実施形態の無人航空機100では、信号取得部112によりトリガ信号が取得されると、動作制御部115が、無人航空機100の内部情報に基づいて、可動部の動作を制御する。これにより、無人航空機100は、無人航空機100が有する内部情報を、無人航空機100の機体に対するマーキングをせずに、無人航空機100を視認可能な人物に(例えば操作者)対して通知できる。
無人航空機100は、イベント会場のような商用の会場で用いられてよい。この会場では、送信機50の操作者は、複数の無人航空機100が同時に使用される際に、4Kの動画を撮像するための無人航空機100、静止画を撮像するための無人航空機100、等を内部情報の通知により識別できる。また、それぞれ用途(機能)が同じ複数の無人航空機100でも、複数の操作者によりそれぞれの無人航空機100が操作される場合、各操作者の無人航空機100がどれであるかを、内部情報の通知により識別できる。このように、無人航空機100は、内部情報の通知により、無人航空機100の外観の審美性を向上して、内部情報を操作者に提示できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、UAV本体102に対する回転翼211の位置が不変であることを例示した。第2の実施形態では、アームの変形により、UAV本体102に対する回転翼211の位置が可変であることを例示する。
図12は、第2の実施形態における飛行システム10Aの構成例を示す模式図である。飛行システム10Aは、無人航空機100A及び送信機50を備える。無人航空機100A及び送信機50は、有線通信又は無線通信(例えば無線LAN、Bluetooth(登録商標))により通信可能である。
第2の実施形態において、第1又は第2の実施形態と同様の構成や動作については、説明を省略又は簡略化する。
無人航空機100Aは、UAV本体102側と回転翼211側とを接続するアーム295を備える。アーム295は、UAV本体102と回転翼211との位置関係を調整する。具体的には、アーム295は、UAV本体102に対する回転翼211の位置を変更可能である。アーム295は、第1の支持部材の一例である。
図13は、UAV制御部110Aの機能構成の一例を示すブロック図である。UAV制御部110Aは、UAV制御部110と比較すると、動作制御部115の代わりに動作制御部115Aを備える。動作制御部115Aは、回転翼制御、アーム制御、ジンバル制御、及び発光制御のうち少なくとも1つの機能を実現する。
動作制御部115Aは、可動部の動作を制御する。この可動部は、回転翼機構210の回転翼211、ジンバル200、及びアーム295のうち少なくとも1つを含んでよい。動作制御部115Aは、アーム295の動作を制御し、UAV本体102に対する回転翼211の位置を変更させてよい。
動作制御部115Aは、アーム295の動作を制御する場合、アーム295の動作を制御するためのアーム制御信号を生成し、アーム295に送る。アーム295は、アーム制御信号を基に、UAV本体102に対するアーム295の向きや位置や角度を調整する。動作制御部115Aは、アーム295を可動(動作)することで、UAV本体102に対する回転翼211の位置を変更でき、無人航空機100Aの内部情報を視覚的に表現できる。
動作制御部115Aは、回転翼211、ジンバル200、アーム295、LED290のうちのいずれによって内部情報を表現するかを設定してよい。また、動作制御部115Aは、可動部の状況を判別して、いずれによって内部情報を表現するかを設定してよい。これらの設定情報は、メモリ160に保持され、必要時に動作制御部115Aによって読み出されてよい。
図14は、アーム295が第1の形態である無人航空機100Aの正面図である。第1の形態は、UAV本体102に対する回転翼211の位置が比較的低く、非飛行時に適した形態である。第1の形態では、無人航空機100Aが、支持部材296を介して設置面(不図示)に安定して設置可能である。支持部材296は、回転翼211を無人航空機100Aの設置面に対して支持してよい。
図15は、アーム295が第2の形態である無人航空機100Aの正面図である。第2の形態は、UAV本体102に対する回転翼211の位置が比較的高く、飛行時に適した形態である。第2の形態では、無人航空機100Aが、支持部材296に撮像装置220の撮像範囲を阻害されずに、好適に画像を撮像できる。
なお、アーム295を用いた無人航空機100Aは、図14,図15とは異なる形状に変形してよい。例えば、無人航空機100Aは、アーム295の動作により、回転翼211を含む部分を折畳や展開により変形させてもよい。これにより、非使用時に無人航空機100Aを小型化でき、無人航空機100Aの収納スペースが削減され得る。
次に、アーム295による内部情報の表現方法について説明する。
アーム295の各々の異なる形態(例えば図14に示した第1の形態、図15に示した第2の形態)が、内部情報を表現するための異なる値を示してよい。例えば、アーム295の第1の形態が、値0を表現してよい。アーム295の第2の形態が、値1を表現してよい。なお、アームの形態は、この2種類に限られなくてよい。例えば、第1の形態と第2の形態との間のアーム295の位置を段階的に区分けし、アーム295の第3の形態、第4の形態、・・・を設けてもよい。これにより、アーム295の形態により様々な値を表現できる。つまり、動作制御部115Aは、内部情報に基づいて、アーム295の形態で規定されるUAV本体102に対する回転翼211の位置を制御してよい。
また、アーム295の各々の異なる形態が、複数桁の内部情報を表現するための異なる桁(位)を表現してよい。例えば、アーム295の第1の形態が十進数の一の位を示してよい。アーム295の第2の形態が十進数の十の位を示してよい。つまり、動作制御部115Aは、アーム295の形態で規定されるUAV本体102に対する回転翼211の位置により、異なる桁の情報を表現してよい。
また、アーム295の各形態の変更順序が、内部情報の値を示してよい。例えば、アーム295の第1の形態から第2の形態への変更が、値0を示してよい。アーム295の第2の形態から第1の形態への変更が、値1を示してよい。
さらに、アーム295の各形態への変更に要する時間が、内部情報の値を示してよい。また、アーム295の同じ形態となった回数が、内部情報の値を示してよい。また、その他の方法により、アーム295を用いて内部情報の値が示されてよい。
このように、無人航空機100Aは、信号取得部112によりトリガ信号が取得されると、動作制御部115Aが、無人航空機100Aの内部情報に基づいて、可動部の動作を制御する。これにより、無人航空機100Aは、無人航空機100Aが有する内部情報を、無人航空機100Aの機体に対するマーキングをせずに、無人航空機100Aを視認可能な人物に(例えば操作者)対して通知できる。
また、無人航空機100Aは、アーム295を用いて内部情報を表現することで、回転翼211を用いずに内部情報を表現できるので、非飛行中(例えば飛行前、飛行後)でも飛行中でも内部情報を通知できる。よって、無人航空機100Aは、内部情報の通知処理のタイミングについて自由度を向上できる。
(第3の実施形態)
第1,第2の実施形態では、送信機により無人航空機の制御を指示することを例示した。第3の実施形態では、少なくとも携帯端末(スマートフォン又はタブレット端末)により無人航空機の制御を指示することを例示する。
図16は、第3の実施形態における飛行システム10Bの構成例を示す模式図である。飛行システム10Bは、無人航空機100B及び携帯端末80(例えばスマートフォン又はタブレット端末)を備える。無人航空機100B及び携帯端末80は、有線通信又は無線通信(例えば無線LAN、Bluetooth(登録商標))により通信可能である。
第3の実施形態において、第1又は第2の実施形態と同様の構成や動作については、説明を省略又は簡略化する。
図17は、UAV制御部110Bの機能構成の一例を示すブロック図である。UAV制御部110Bは、UAV制御部110,110Aと比較すると、信号取得部112の代わりに、信号取得部112Bを備える。
信号取得部112Bは、信号取得部112の機能を有する。また、信号取得部112Bは、トリガ信号として、送信機50が実行するアプリケーションによる指示信号を取得してよい。指示信号は、アプリケーションにおいて通信される、無人航空機100Bの内部情報を通知するための指示信号を含んでよい。
図18は、携帯端末80の構成例を示すブロック図である。携帯端末80は、プロセッサ81、無線通信部85、メモリ87、及びディスプレイ88を備えてよい。携帯端末80は、無人航空機100Bの内部情報の通知処理に関して、送信機50と同様の機能を有してよい。携帯端末80は、操作端末の一例である。
プロセッサ81は、例えばCPU、MPU又はDSPを用いて構成される。プロセッサ81は、携帯端末80の各部の動作を統括して制御するための信号処理、他の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理及びデータの記憶処理を行う。プロセッサ81は、無人航空機100Bの制御を指示するためのアプリケーションを実行する。このアプリケーションは、1つ以上のアプリケーションメニューを含んでよい。アプリケーションメニューは、無人航空機100Bの個体識別番号を通知するための「シリアル番号実行」のメニューを有してよい。プロセッサ81は、アプリケーションで用いられる各種のデータを生成する。
無線通信部85は、各種の無線通信方式により、無人航空機100Bとの間で通信する。
メモリ87は、例えば携帯端末80の動作を規定するプログラムや設定値のデータが格納されたROMと、プロセッサ81の処理時に使用される各種の情報やデータを一時的に保存するRAMを有する。
ディスプレイ88は、例えばLCDを用いて構成され、プロセッサ81から出力された各種の情報やデータを表示する。ディスプレイ88は、無人航空機100Bの撮像装置220により撮像された空撮画像のデータを表示してよい。ディスプレイ88は、操作者のタッチ操作又はタップ操作の入力操作を受付可能なタッチパネルを用いて構成されてよい。ここでは主に、ディスプレイ88としてタッチパネルを例示する。
図19は、アプリケーションメニューから個体識別番号の通知を指示することを説明するための図である。ディスプレイ88には、アプリケーションメニューAMが表示され、アプリケーションメニューAM内にシリアル番号実行ボタンB8が表示されている。プロセッサ81は、シリアル番号実行ボタンB8へのタッチ操作を検出すると、無人航空機100Bの個体識別情報を通知するための指示信号(コマンド)を生成する。この指示信号は、無線通信部85を介して、無人航空機100Bへ送信される。
次に、内部情報の通知タイミングについて説明する。
内部情報の通知処理は、送信機50が実行するアプリケーションを介して内部情報の通知を指示された際に、実施されてよい。この場合、プロセッサ81は、アプリケーションを実行し、ディスプレイ88に表示されたシリアル番号実行ボタンB8へのタッチ操作を検出すると、無人航空機100Bの個体識別情報を通知するための指示信号を生成する。無線通信部85は、生成された指示信号を無人航空機100Bへ送信する。無人航空機100Bでは、通信インタフェース150が指示信号を受信し、信号取得部112がこの指示信号を取得する。信号取得部112により指示信号が取得されると、動作制御部115は、内部情報の通知処理を行う。
これにより、無人航空機100Bは、アプリケーションを介して内部情報を通知できる。よって、操作者は、例えば無人航空機100Bの制御を支援するアプリケーションを実行中に、操作者の簡単な操作により、無人航空機100Bの内部情報を簡単に把握できる。よって、操作者は、携帯端末80に対する操作により、他の装置への操作を必要とせずに、内部情報の確認指示から無人航空機100Bの飛行等の制御の指示まで一括して実施できる。
内部情報の通知処理は、無人航空機100Bと携帯端末80とが通信を開始する際に実施されてよい。この場合、信号取得部112Bは、通信インタフェースを介して、携帯端末80からの通信信号を取得する。信号取得部112Bにより通信信号が取得されると、動作制御部115は、内部情報の通知処理を行う。
なお、携帯端末80は、無人航空機100Bとの通信を、送信機50を介して行ってもよい。携帯端末80と送信機50とは、USBケーブル(不図示)を介して接続されてよく、USBケーブルを介して通信信号を送受してよい。よって、携帯端末80が実行するアプリケーションによる指示信号は、携帯端末80のUSBインタフェース部(不図示)、USBケーブル(不図示)、送信機50のUSBインタフェース部(不図示)、無線通信部63、アンテナAN1,AN2を介して、無人航空機100Bへ送信されてよい。携帯端末80と送信機50とは、USBケーブルを介した通信以外の有線又は無線の通信を行ってよい。
なお、第3の実施形態では、携帯端末80がアプリケーションを実行することを例示したが、第1又は第2の実施形態において、送信機50が、アプリケーションを実行し、アプリケーションの指示信号を無人航空機100,100Aに送信してもよい。この場合、無人航空機100,100Aは、アプリケーションの指示信号を受信し、この指示信号の取得に応じて、内部情報の通知処理を行ってよい。
以上、本開示を実施形態を用いて説明したが、本開示の技術的範囲は上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上述した実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本開示の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載からも明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現可能である。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「先ず、」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。