JP6856392B2 - 劣化診断方法、劣化診断システム及びセンサ - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、劣化診断方法、劣化診断システム及びセンサに関する。
プレストレストコンクリート製電柱に対する非破壊劣化診断方法として、緊張筋の端部位置に電極を接続し、更に被検査位置の側面に対電極を当接し、インピーダンス特性よりコンクリート中の水分量を推定して、緊張筋の脆性破壊の目安となる鋼材中の水素濃度を推定する方法がある。この方法の場合、被検査位置の近くに電極を当接する必要があるため電柱全体を検査するには、電柱全体の表面を電極で走査する必要があり検査の手間が非常に大きい。
他にも、コンクリートの所定の部位を叩いて弾性波を発生させ、コンクリート内部を伝搬してきた弾性波を弾性波センサ(AEセンサ)で捉え、センサへの弾性波の走時からコンクリート内部の劣化や損傷の位置等の目安となる弾性波速度分布を推定する速度トモグラフィ法が知られている。速度トモグラフィ法では、センサの取り付けについて接着を主に用いるが、接着では短時間に複数のセンサを取り付け、取り外すことが困難という問題がある。また、測定対象にバンドで縛り付けるなどの固定では圧着力にばらつきが生じ適切に弾性波を捉え難い。更に、弾性波速度分布の解析のために、加振位置やAEセンサの取り付け位置を正確に定める必要があるが、予め目標位置が決められていないため位置を正確に定めることは困難である。
特開2002−345132号公報 特開平5−126804号公報
本発明が解決しようとする課題は、センサ設置位置及び衝撃印加位置のばらつきにより生じる解析精度の低下を防止する劣化診断方法、劣化診断システム及びセンサを提供することである。
実施形態の劣化診断方法は、少なくとも1つのボルトと、前記ボルトを取り付けるために予め設けられた複数の穴と、を有する電柱の劣化を診断する劣化診断方法であって、前記ボルトに衝撃を印加するステップと、前記衝撃により生じた弾性波を前記複数の穴の少なくとも1つに取り付けられたボルト状のセンサで検出するステップと、検出された前記弾性波と前記ボルト及び前記センサの位置に基づいて前記電柱内の前記弾性波の伝搬状況を導出するステップと、を備える。
また、実施形態の劣化診断システムは、少なくとも1つのボルトと、前記ボルトを取り付けるために予め設置された複数の穴と、を有する電柱の劣化を診断する劣化診断システムであって、前記複数の穴の少なくとも1つに取り付けられ、前記ボルトに衝撃が印加された場合に生じる弾性波を検出するセンサと、前記弾性波と前記ボルト及び前記センサの位置に基づいて前記電柱内の前記弾性波の伝搬状況を導出する導出部と、を備える。
また、実施形態のセンサは、ボルトを取り付けるための複数の穴を有する電柱の診断に用いられるセンサであって、前記ボルトの一部と略同一の外形を有し、前記穴に取り付け可能な筐体と、前記筐体に設けられ、前記電柱内を伝搬する弾性波を検出する検出部と、を備える。
第1の実施形態にかかる劣化診断システムの一例を示す図である。 センサの一例を示す断面図である。 弾性波伝搬速度の領域の区分け結果の一例を表す電柱の展開図である。 評価部での評価結果の一例を示す図である。 第1の実施形態にかかる劣化診断方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。 第2の実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムの一例を示す図である。 カップリング剤を用いる場合の劣化診断方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。 第3の実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムの一例を示す図である。 検出部をボルトに貼付する場合の劣化診断方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。
以下、図面を参照して実施形態にかかる劣化診断方法、劣化診断システム及びセンサについて説明する。同じ符号が付されているものは同様のものを示す。なお、図面は模式的又は概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係や部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図1を参照して説明する。図1は、第1の実施形態にかかる劣化診断システムの一例を示す図である。
図1(a)は、診断対象である電柱を示す図である。図1(a)に示すように、劣化診断システムの診断対象である電柱10は、道路や歩道の地面に略垂直に設置された円柱状のコンクリート構造物である。一般的に電柱10は、内部が中空構造であり、鉄筋の骨組みをコンクリートで覆って成形されている。電柱10には、検査する際に作業者(ユーザ)が足場とするボルト11を取り付けるための穴12が複数設けられている。それぞれの穴12には雌ネジが切られており、ボルト11に切られた雄ネジと係合することによりボルト11が電柱に固定される。穴12の代わりに雌ネジが切られたナットが電柱10に埋め込まれている場合もある。電柱10に予め設けられた穴12の位置は、設計上決められており、例えば所定の間隔で電柱の軸方向に千鳥状に設置されている。電柱10のボルト11は、通常、地面近くに位置する穴12には取り付けられておらず、人の届かない高さの穴12に取り付けられている(例えば180cm以上等)。地面近くの穴12には、検査の際に必要に応じて足場となるボルト11を取り付けるのが一般的である。ボルト11が取り付けられていない電柱の穴12の範囲を電柱の下部と称することがある。また、ボルト11が取り付けられている電柱の穴12の範囲を電柱の上部と称することがある。電柱10の上部には、電線13が取り付けられている。
次に、本実施形態にかかる劣化診断システム1について説明する。
図1(b)は、電柱10に劣化診断システムを設置した状態を示す図である。図1(b)に示すように、劣化診断システム1は、電柱10の下部にある穴12を利用して取り付けられ、衝撃が印加された際に生じる弾性波を検出して電圧信号を出力するセンサ2と、電圧信号を処理し弾性波信号を出力する信号処理部3と、弾性波信号を入力として弾性波の電柱内での伝搬速度を導出し電柱内の各位置での伝搬速度分布を導出する導出部4と、閾値等を指定する指定部5と、電柱の穴の位置情報やボルト等の情報を記憶する記憶部6と、伝搬速度分布と閾値を比較することにより電柱内の劣化領域を評価する評価部7と、評価部7での評価結果を表示する表示部8と、を備える。
劣化診断システム1は、電柱10の上部にある穴12に取り付けられたボルト11に衝撃を印加することにより生じる弾性波をセンサ2が検出し、弾性波の伝搬速度分布を導出することにより電柱内の劣化を診断するシステムである。
予め位置が把握できている電柱10の上部にある穴12に取り付けられたボルト11に衝撃を印加することにより、衝撃の印加位置が容易に解る。また、予め位置が把握できている電柱10の下部にある穴12に取り付けられたセンサ2で弾性波を検出することにより、導出部4による解析の際、センサ位置が正確に解り解析精度が向上する。
まず、センサ2について説明する。
図2(a)は、センサ2の一例を示す断面図である。
図2(a)に示すようにセンサ2は、ボルト状に成形された筐体21と、筐体に設置された検出部22と、を備える。筐体21には、電柱の穴にしっかりと取り付けられるように雄ネジが形成されている。筐体の雄ネジと電柱の穴の雌ネジは係合して、センサ2を電柱に固定する。筐体21の形状は、ボルト11と略同一形状であることが好ましい。センサ2は、電柱10に取り付けられた後は、作業者の足場として用いることもできる。図2(b)は、電柱の穴12に取り付けられたセンサ2を足場として用いる場合の一例を示す図である。筐体21の材質には、鋼等の金属が好ましい。電柱10が主にコンクリートで成形されるため、その内部を伝搬する弾性波の主要成分を含む周波数帯域において弾性波を減衰させずによく伝えるような硬く加工しやすい材質であれば何でも良い。
検出部22は、筐体21に設けられ衝撃により生じる弾性波を検出する箇所である。例えば、検出部22は、弾性波の加速度成分を主に検出する。検出部22として、AEセンサ(アコースティックエミッション:Acoustic Emission)や加速度センサや振動センサ等が用いられる。劣化の診断方法として速度トモグラフィ解析法を用いる場合は、AEセンサを用いるのが良い。速度トモグラフィ解析法は、診断対象の弾性波の伝搬速度分布を求めることで診断対象に潜在する劣化や損傷の位置および程度を推定する。
検出部22は、検出した弾性波を電圧信号に変換する。検出部22は、電圧信号に対して増幅、周波数制限などの処理を施して信号処理部3に出力する。
検出部22の設置位置は、筐体21の表面部であっても良いし、筐体21の内部に内蔵されても良い。
図2(c)は、検出部22が筐体21の雄ネジ箇所の内部に設けられたセンサ2を電柱10に取り付けた場合の一例を示す断面図である。筐体21の雄ネジが形成された箇所の内部に検出部22が設けられると、電柱の穴12にセンサ2を取り付けた際に、検出部22が電柱10の内部に入り込むため弾性波の検出精度を向上できる。
また、検出部22には、弾性波を高感度に検出するための検出面を有する場合がある。
電柱にセンサを取り付けた状態で検出部22の検出面が弾性波の伝搬方向に対向するように設置されているのが好ましい。図2(c)に示すように、検出部22の設置方向は、様々な方向が考えられる。
センサ2は、電柱の穴12に複数取り付けられるのが良い。1つのセンサ2を用いることにより電柱内の劣化診断を行うことができるが、より高精度の診断を行うためには複数のセンサ2を用いるのが良い。例えば、電柱の複数の穴のうち4箇所程度にそれぞれセンサ2を取り付けるのが好ましい。
一般的に電柱10へのセンサ2の取り付けは、電柱の下部の穴12に取り付けられる。上述したが電柱の下部の穴12にはボルト11が取り付けられていないためである。センサ(検出部)は、信号処理部3と配線を通じて接続されるが、これに限定されない。センサ2が検出した情報は、有線に限らず無線でも通信可能である。その場合、センサ2には電源部及び情報を送信する送信部(出力部とも称される)が別途設けられる。
次に、信号処理部3について説明する。
信号処理部3は、センサ2から出力された電圧信号を入力とする。信号処理部3は、入力した電圧信号に対して、必要とされるノイズ除去、パラメータ抽出などの信号処理を行うことによって弾性波に関する情報を含む特徴量を抽出する。弾性波に関する情報とは、例えば、電圧信号の振幅、エネルギー、立ち上がり時間、持続時間、周波数、ゼロクロスカウント数などの情報である。信号処理部3は、抽出した特徴量に基づく情報を弾性波信号として導出部に出力する。信号処理部3が出力する弾性波信号には、センサID、弾性波の検知時刻、信号振幅、エネルギー、立ち上り時間および周波数などの情報が含まれる。
ここで、電圧信号の振幅は、例えば弾性波の中で最大振幅の値である。エネルギーは、例えば各時点において振幅を2乗したものを時間積分した値である。なお、エネルギーの定義は、上記例に限定されず、例えば波形の包絡線を用いて近似されたものでも良い。立ち上がり時間は、例えば弾性波がゼロ値から予め設定される所定値を超えて立ち上がるまでの時間である。持続時間は、例えば弾性波の立ち上がり開始から振幅が予め設定される値よりも小さくなるまでの時間である。周波数は、弾性波の周波数である。ゼロクロスカウント数は、例えばゼロ値を通る基準線を弾性波が横切る回数である。
信号処理部3は、例えばCPU(中央演算処理装置:Central Processing Unit)やメモリや補助記憶部などを備え、評価プログラム等を実行する。なお、信号処理部の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
信号処理部3は、センサ2と有線(配線)又は無線で接続される。無線で接続される場合は、センサから送信される情報を受信する受信部を備える。また、信号処理部3は、センサ2に内包されても良い。信号処理部及びセンサをセンサユニットと称しても良い。
次に、導出部4について説明する。
導出部4は、信号処理部3から出力された弾性波信号を入力とする。また、導出部4は、センサ位置情報をセンサIDと対応付けて予め取得する必要がある。本実施形態にかかる劣化診断システムは、上述したように電柱の穴12の位置情報が予め解っているため、電柱の穴12に取り付けられたセンサ2の位置情報及びセンサIDも容易に取得できる。また、衝撃を印加してから弾性波が各センサ2に到達するまでの走時を取得する必要がある。これも、電柱の穴に予め設置されたボルト11に作業者が例えばハンマリング等によって衝撃を印加するため、衝撃を印加したボルト11の位置情報や走時も容易に取得できる。センサIDと電柱の穴位置との対応付けや、衝撃を印加するボルト位置の指定は、後述する指定部で行う。衝撃が印加される時刻は、作業者が実際に測定しても良いし、例えば、ハンマリングする部材に加速度センサ等を設置して衝撃が印加される時刻を測定しても良い。なお、衝撃の印加には、柔らかい素材より金属等の硬い素材のものを用いるのが良い。高い加速度(G値)が得られるからである。
衝撃を印加するボルト11は、1つでも電柱内の劣化診断を行うことができるが、より高精度の診断を行うためには、多くのボルト11に衝撃を印加することが好ましい(例えば、10箇所程度)。
導出部4は、入力された弾性波信号に含まれるセンサIDと、衝撃印加時刻とセンサの弾性波検知時刻との差分である走時情報と、ボルト及びセンサの位置情報とに基づいて、弾性波の伝搬速度分布を導出する。伝搬速度分布は、電柱内の所定の箇所で弾性波の伝搬速度が表された分布を示す。導出部4は、例えば速度トモグラフィ解析法を用いて電柱の弾性波の伝搬速度分布を導出する。導出部4は、導出した伝搬速度分布を評価部7に出力する。速度トモグラフィ解析法とは、構造物に印加された衝撃により生じた弾性波を複数のAEセンサで検出し、その衝撃の印加位置から各センサまでの理論的な走時と計測された走時の誤差が許容値以内に収束するように、構造物の解析モデルの伝搬速度を補正し、構造物における弾性波の伝搬速度分布を得るものである。劣化した構造物ほど内部を進む弾性波の伝搬速度が低下するため、速度トモグラフィ解析法を用いることによって弾性波の伝搬速度分布から構造物の内部劣化の程度を評価できる。
速度トモグラフィ解析法は、衝撃の印可位置からセンサ検出位置までの弾性波の伝搬時間(走時)に基づいて解析を行うが、それに限定されず例えば、衝撃の印可位置からセンサ検出位置までの弾性波の振幅の減衰量に基づいて解析を行う減衰トモグラフィ解析法を用いても良い。減衰トモグラフィ解析法においては、劣化した構造物ほど内部を進む弾性波の振幅の減衰量が大きくなるため、弾性波の振幅の減衰量分布から構造物の内部劣化の程度を評価できる。なお、減衰トモグラフィ解析法においては衝撃印加時の弾性波を取得する必要があるが、衝撃の印加するボルトの近傍にセンサを配置して弾性波を取得するか、あるいはセンサに衝撃を印加して取得しても良い。
速度トモグラフィ解析法における弾性波の伝搬時間(走時)や、減衰トモグラフィ解析法における弾性波の振幅の減衰量等の情報は、構造物内部の劣化や損傷の程度を反映する弾性波の特性情報の一例である。このような情報を総称して弾性波の伝搬状況と称することがある。
導出部4は、例えばバスで接続されたCPUやメモリや補助記憶部などを備え、評価プログラム等を実行する。評価プログラム等の実行によって、弾性波の伝搬速度分布等を得る。なお、導出部の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。補助記憶部は、ハードディスク等の磁気ディスクや、半導体メモリ系等を用いることができる。
次に、指定部5について説明する。
指定部5は、導出部4と後述する評価部7に接続される。更に、指定部5には、後述する記憶部6が接続される。作業者は、指定部5で弾性波の伝搬速度の閾値、センサが取り付けられた電柱の穴位置や衝撃が印加されるボルトが取り付けられた電柱の穴位置、予定する衝撃印加回数等(パラメータ情報とも称する)を指定する。伝搬速度の閾値は、作業者が診断したい電柱10の状況に応じて任意に指定することができる。例えば、目視で劣化の進行があまり見られない電柱や、築年数が浅い電柱に対しては、閾値を高めに指定すれば良い。また、目視で劣化の進行が顕著な電柱や、築年数が経った電柱に対しては、閾値を低めに指定すれば良い。また、過去の診断データや経験則に基づいて、あるいは同種のコンクリート素材のサンプルに対する基礎実験データ等に基づいて閾値を指定しても良い。作業者により指定された閾値は、評価部7に出力される。指定された電柱10の穴位置に基づいて、後述する記憶部6から正確な穴の位置情報とボルト及びセンサの形状情報を取得し導出部4へ出力する。複数のセンサ2を指定する場合は、指定部5で対象となる電柱の穴位置を複数指定すれば良い。また、複数のボルト11に衝撃を印加する場合は、衝撃を印加する毎に電柱の穴位置(衝撃を印加するボルトが取り付いた穴位置)を指定すれば良い。
指定部5でのパラメータ情報の指定は、PCや携帯等の外部端末を用いて行っても良いし、モニタやタッチパネル等を取り付けて直接入力しても良い。外部端末により指定する場合は、インターネット、Wi−FiやBluetooth等を用いてデータの転送を行う。指定部5がタッチパネルで構成され、諸々のパラメータ情報を指定する場合は、例えば、パネル上に表示された電柱の穴位置のうち関与する穴位置をそれぞれタッチすることにより指定しても良い。また、パネル上の電柱の穴位置にそれぞれIDが付されておりそのID番号を入力することによって指定しても良い。
次に、記憶部6について説明する。
記憶部6は、指定部5に接続される。記憶部6には、電柱10に関する情報が記憶されている。例えば、電柱10の所定の基準からの穴12の位置情報、ボルト11及びセンサ2の材質や重量や密度の物性値に関する情報、センサ2内の所定の基準から検出部22の位置情報等が記憶される。穴12の位置情報と穴のIDを紐付けて記憶されていても良い。また、記憶部6は、上述した指定部5に含まれても良い。
記憶部6は、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系等を用いることができる。
次に、評価部7について説明する。
評価部7は、導出部4から出力された弾性波の伝搬速度分布と指定部5から出力された閾値を入力とする。評価部7は、弾性波の伝搬速度分布と閾値に基づいて電柱の劣化状態を評価する。評価部7は、評価結果を表示部8に表示させる。
評価部7は、入力された伝搬速度分布を、弾性波の伝搬速度に関する閾値に基づいて、伝搬速度が高い領域と、伝搬速度が低い領域の二つの領域に区分けする。具体的には、評価部7は、伝搬速度分布を閾値に基づいて、二値化することによって領域を区分けする。
図3は、伝搬速度の領域の区分け結果の一例を表す電柱の展開図である。図3に示すように、伝搬速度の高い領域と伝搬速度の低い領域が表される。
一般的に電柱内で劣化の進行している領域を通る弾性波は、劣化の進行していない領域に比べて、伝搬速度が低くなる。従って、弾性波の伝搬速度が低い領域は、電柱の中で劣化が進行している領域として評価され、伝搬速度が高い領域は、電柱の中で劣化が進行していない領域として評価される。
図4は、評価部7での評価結果の一例を示す図である。図4に示すように、劣化が進行している領域が一目で認識できる。
評価部7での評価結果は、伝搬速度が低い領域と高い領域に二値化することに限定されない。例えば、指定された閾値を基準として、伝搬速度が「非常に低い領域」、「低い領域」、「やや低い領域」等、所定の範囲で段階を設けても良い。それに応じて、劣化の度合いも「限界劣化」、「劣化」、「軽度劣化」等としても良い。
評価部7は、例えばCPU(中央演算処理装置:Central Processing Unit)やメモリや補助記憶部などを備え、評価プログラム等を実行する。なお、信号処理部の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、信号処理部3、導出部4と評価部7の処理は、同一チップで実現されても良い。
次に、表示部8について説明する。
表示部8は、評価部7での評価結果を表示する。表示部8は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部8は、評価部7の制御に従って評価結果を表示する。表示部は、画像表示装置を評価部等に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部は、評価結果を表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。また、表示部8の代わりに、評価結果を指定部5に表示させても良い。
本実施形態にかかる劣化診断方法の処理の流れについて詳しく説明する。
図5は、劣化診断方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。ここでは、N回衝撃を印加する場合について説明する。
まず、劣化の診断対象となる電柱10の複数の穴12のいずれかにボルト状のセンサ2を少なくとも1つ取り付ける(ステップS501)。
センサ2を取り付けた電柱10の穴位置と、予定する衝撃印加回数(N回)を指定部5で指定する。更に、弾性波の伝搬速度についての閾値を指定する。(ステップS502)。
作業者が衝撃を印加するボルト11の取り付けられた電柱の穴位置を指定部5で指定する(ステップS503)。
指定部5で指定した穴位置に設置されたボルトに作業者が衝撃を印加する(ステップS504)。
衝撃により発生した電柱内を伝搬する弾性波をセンサ2で検出し、電圧信号を出力する(ステップS505)。
電圧信号を信号処理部3で処理して弾性波信号を出力する(ステップS506)。
導出部4は、弾性波信号とセンサ2及び衝撃を印加されたボルト11の穴12の位置情報に基づいて、弾性波の伝搬速度分布を導出する(ステップS507)。
次に、実施した衝撃印加回数をXとするとX≦NがYesの場合、ステップS503に戻りS503〜S507の処理を繰り返す。その際、S503でのボルト11を取り付けた電柱10の穴位置の指定は、再び同じ穴位置を指定してもよいし、異なる穴位置に取り付けられた別のボルト11の穴位置を指定してもよい。また、S507での弾性波の伝搬速度分布の導出では、新たに得られた弾性波信号と衝撃を印加されたボルト11の穴12の位置情報が追加され、ステップS503〜S507の繰り返しで蓄積された情報に基づいて導出部4は、弾性波の伝搬速度分布を導出し直す。X≦NがNoの場合、ステップS509に進む(ステップS508)。
評価部7は、伝搬速度分布と閾値を比較して劣化の進行が進んだ領域と劣化の進行が進んでいない領域に二値化して評価結果を出力する。上述したように評価結果は、二値化に限定されない(ステップS509)。
表示部8は、評価部7での評価結果を表示する(ステップS510)。S510の後に処理が終了する。
ステップS504では、作業者がボルト11に直接衝撃を印加することを説明したが、それに限定されず衝撃印加装置を用いて衝撃を印加しても良い。その場合、衝撃印加装置は、ボルト11に衝撃を印加するだけの簡易な構成で良い。
ステップS508では、作業者の判断により処理を繰り返しても良いが、衝撃印加装置等を用いる場合は、指定部5で指定された衝撃印加回数を満たすまで衝撃印加装置が衝撃を印加する。
本実施形態にかかる劣化診断方法、劣化診断システム及びセンサは、電柱の穴12にボルト状のセンサ2を取り付けるのみなので、センサ2の取り付け及び取り外しを容易にすることができる。
また、電柱10の設計上予め定められたボルト取り付け穴12を用いることにより、衝撃の印加位置及びセンサ2の設置位置を測定することなく正確に定めることができる。
また、弾性波の伝搬速度分布を導出する際も、正確な衝撃の印加位置及びセンサの設置位置に基づいて導出されるため解析精度を向上できる。
また、電柱の穴12に切られた雌ネジにセンサ2に切られた雄ネジを係合して固定するため、センサ2をしっかり固定でき、弾性波の信号等を適切に捉えることができる。
また、ボルト状のセンサ2を用いることにより、センサ2を作業者の足場として用いることもできる。
また、電柱に取り付けられたボルト11は、予め形状が解っているため、ボルト11の固有振動数に応じた周波数成分を多く含んだ弾性波を検出できる。
本実施形態では、電柱の下部の穴12にセンサを取り付け、電柱の上部の穴12に取り付けられたボルト11に衝撃を印加することを説明したが、上部に取り付けられたボルト11を取り外して代わりにセンサ2を取り付けても良い。その場合、電柱の下部の穴12にボルト11を取り付けてそのボルトに衝撃を印加しても良い。
閾値は、予め使用者により指定することを説明したが、システム内で自動に設定しても良い。その場合は、過去に検査した電柱の伝搬速度分布を閾値と紐付けして複数格納したデータベースを用いて設定するのが良い。例えば、導出部4で導出された伝搬速度分布に対して、データベース中に格納された伝搬速度分布を比較する。最も分布が近い伝搬速度分布で用いられた閾値を適用する。波形の類似性の判定については、相関係数を計算しても良いし、一般的な機械学習を用いても良い。機械学習には、分類問題を解くアルゴリズムを用いて構築したロジックである。これらアルゴリズムとして、決定木、ランダムフォレスト、SVM(Support Vector Machine)、ニューラルネット等が挙げられる。これらアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムでもよい。これにより、作業者が閾値を指定しなくてもシステム内で自動に閾値の指定ができる。
本実施形態にかかる劣化診断システムの導出部4及び評価部7は、検査対象の電柱から離れたサーバ等に含まれていても良い。その場合、例えば、電柱の穴にセンサユニットを取り付け、作業者が指定部にパラメータ情報を指定するが、センサユニット及び指定部の情報は無線等でサーバに送信される。また、サーバ内で評価された評価結果は、無線等で指定部等に送信される。これにより作業者は、センサユニットと指定部のみを持って作業対象の電柱へ向かうことができるため、作業負荷を低減できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図6を参照して説明する。図6は、第2の実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムの一例を示す図である。本実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムは、センサ2を電柱の穴12に取り付ける際、センサ2と穴12の間にカップリング剤9を有する点が第1の実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムと異なる。それ以外は、第1の実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムと同様である。
カップリング剤9は、センサ2と穴12との密着性を向上させるものであり、カップリング剤9を用いることにより、センサ2が弾性波を検出する感度を向上できる。カップリング剤9として、ゴム、フィラー、ケイ素系、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂等で良い。また、センサ2と電柱の穴12の間のみでなく、ボルト11と電柱の穴12にもカップリング剤9を用いることができる。カップリング剤は、シール剤とも称される。
図7は、カップリング剤9を用いる場合の劣化診断方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。
まず、劣化の診断対象となる電柱の複数の穴12の少なくとも1つにカップリング剤9を塗布する(ステップS701)。
カップリング剤9を塗布した電柱の穴12にボルト状のセンサ2を取り付ける(ステップS702)。
センサ2を取り付けた電柱の穴位置と、予定する衝撃印加回数(N回)を指定部5で指定する。更に、弾性波の伝搬速度についての閾値を指定する。(ステップS703)。
作業者が衝撃を印加するボルト11の取り付けられた電柱の穴位置を指定部5で指定する(ステップS704)。
指定部5に指定した穴位置に設置されたボルト11に作業者が衝撃を印加する(ステップS705)。
後の処理は、第1の実施形態にかかる劣化診断方法と同様であるため説明を省略する。
ステップS701〜S702においては、電柱の穴12にカップリング剤9を塗布する代わりに、ボルト状のセンサ2の雄ネジ部にカップリング剤9を塗布してから電柱の穴12へセンサ2を取り付けても良い。また、その代わりに、まずセンサ2を電柱の穴12へ取り付けた後、取り付けたセンサ2と穴12との間にカップリング剤9を後から注入しても良い。
ボルト11と電柱の穴12との間にカップリング剤9を注入する場合は、センサ2と穴12との間にカップリング剤9を塗布する際(S701〜S702)に注入しても良いし、作業者がボルト11に衝撃を印加する際(S705)にその直前に注入しても良い。また、ボルト11をいったん電柱から取り外して、電柱の穴12又はボルト11の雄ネジ部にカップリング剤9を塗布した後に再度ボルト11を穴12に取り付けても良い。
本実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムは、カップリング剤9を用いることにより、センサ2での弾性波の検出感度を向上できる。
また、ボルト11に衝撃を印加した際、弾性波に乗るノイズ成分を低減することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について図8を参照して説明する。図8は、第3の実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムの一例を示す図である。本実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムは、弾性波を検出するための検出部220をボルトに直接貼付する点が第1の実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムと異なる。それ以外は、第1の実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムと同様である。
図8(a)に示すように、通常、ボルトは鉄製であるため、マグネット式の取り付け機構を検出部の筐体に設ければ、取り付けが容易である。また、ボルトから検出部220を容易に取り外すため、マグネット式の取り付け機構は、スイッチ式の電磁石で構成されているのが好ましい。電磁石を用いて検出部をボルトにしっかり固定することにより、弾性波を精度よく検出できる。
また、図8(b)は、ボルトに挟んで検出部220を取り付ける場合の正面図とA−A断面図を示す。図8(b)に示すように、電柱本体に近い位置に取り付けて測定感度を向上させるために、ボルトを挟んで固定しても良い。検出部220は、ボルトを挟む筐体に設置されていれば良い。
図9は、検出部をボルトに貼付する場合の劣化診断方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。
まず、劣化の診断対象となる電柱のボルトに検出部220を少なくとも1つ貼付する。ボルトへの検出部220の貼付は、磁力を用いた貼付でも良いし、ボルトを挟み込むように貼付しても良い(ステップS901)。
検出部220を貼付したボルトが取り付けられた電柱の穴位置と、予定する衝撃印加回数を指定部5で指定する。更に、弾性波の伝搬速度についての閾値を指定する。(ステップS902)。
作業者が衝撃を印加する検出部220が貼付されていないボルトが取り付けられた電柱の穴位置を指定部5で指定する。(ステップS903)。
指定部5で指定した検出部220が貼付されていないボルト11に作業者が衝撃を印加する(ステップS904)。
後の処理は、第1の実施形態にかかる劣化診断方法と同様であるため説明を省略する。
本実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムは、電磁石又はボルトを挟み込むことにより検出部220を貼付することを説明したが、それに限定されず接着剤によりボルト11に検出部220を接着する場合も含む。
また本実施形態にかかる劣化診断方法及び劣化診断システムは、検出部220をボルト11に直接貼付することにより、ボルト状のセンサ2を電柱の穴に取り付ける必要が無くなる。また、ボルト11をわざわざ取り外す手間も無く、電柱上部に取り付けられたボルト11に検出部220を貼付することにより上部位置にも検出部220を設置することができる。
また、電柱の下部に検出部220を貼付したい場合は、電柱の下部に位置する穴にボルト11を取り付け、そのボルト11に検出部220を貼付すれば良い。
上述した説明では、実施形態の構成として指定部5、記憶部6及び表示部9を説明したが、これらの構成は、必須の構成では無くいずれかが欠けていても本発明の実施形態の範囲に含まれる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 劣化診断システム
2 センサ
3 信号処理部
4 導出部
5 指定部
6 記憶部
7 評価部
8 表示部
9 カップリング剤
10 電柱
11 ボルト
12 穴
13 電線
21 筐体
22 検出部
220 検出部

Claims (22)

  1. 少なくとも1つのボルトと、前記ボルトを取り付けるために予め設けられた複数の穴と、を有する電柱の劣化を診断する劣化診断方法であって、
    前記ボルトに衝撃を印加するステップと、
    前記衝撃により生じた弾性波を前記複数の穴の少なくとも1つに取り付けられたボルト状のセンサで検出するステップと、
    検出された前記弾性波と前記ボルト及び前記センサの位置に基づいて前記電柱内の前記弾性波の伝搬状況を導出するステップと、
    を備える劣化診断方法。
  2. 前記導出するステップでは、前記弾性波の伝搬速度分布を導出する請求項1に記載の劣化診断方法。
  3. 前記導出するステップでは、前記弾性波の振幅の減衰量分布を導出する請求項1に記載の劣化診断方法。
  4. 前記複数の穴にはそれぞれ雌ねじが設けられ、前記センサ及び前記ボルトには雄ねじが設けられ、前記雌ねじと前記雄ねじが係合することにより前記穴に前記センサ又は前記ボルトが取り付けられる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の劣化診断方法。
  5. 前記センサと前記センサが取り付けられた前記穴との隙間を埋めるシール剤を塗布するステップを更に備える請求項1乃至4のいずれか1項に記載の劣化診断方法。
  6. 閾値を指定するステップと、
    前記伝搬速度分布と前記閾値を比較して前記電柱の劣化領域の評価を行うステップと、
    を更に備える請求項2に記載の劣化診断方法。
  7. 閾値を指定するステップと、
    前記減衰量分布と前記閾値を比較して前記電柱の劣化領域の評価を行うステップと、
    を更に備える請求項3に記載の劣化診断方法。
  8. 前記評価は、前記伝搬速度分布が前記閾値より小さい領域を劣化の進行している領域とし、前記伝搬速度分布が前記閾値以上の領域を劣化の進行していない領域とする請求項6に記載の劣化診断方法。
  9. 前記評価の結果を表示部に表示するステップを更に備える請求項8に記載の劣化診断方法。
  10. 前記センサは、ボルト状の筐体と、前記筐体に設けられ前記弾性波を検出する検出部と、を含む請求項1乃至9のいずれか1項に記載の劣化診断方法。
  11. 前記センサは、AEセンサである請求項1乃至10のいずれか1項に記載の劣化診断方法。
  12. 少なくとも1つのボルトと、前記ボルトを取り付けるために予め設置された複数の穴と、を有する電柱の劣化を診断する劣化診断システムであって、
    前記複数の穴の少なくとも1つに取り付けられ、前記ボルトに衝撃が印加された場合に生じる弾性波を検出するセンサと、
    前記弾性波と前記ボルト及び前記センサの位置に基づいて前記電柱内の前記弾性波の伝搬状況を導出する導出部と、を備える劣化診断システム。
  13. 前記導出部は、前記弾性波の伝搬速度分布を導出する請求項12に記載の劣化診断システム。
  14. 前記導出部は、前記弾性波の減衰量分布を導出する請求項12に記載の劣化診断システム。
  15. 閾値を指定する指定部と、
    前記伝搬速度分布と前記閾値を比較して前記電柱の劣化領域の評価を行う評価部と、を更に備える請求項13に記載の劣化診断システム。
  16. 閾値を指定する指定部と、
    前記減衰量分布と前記閾値を比較して前記電柱の劣化領域の評価を行う評価部と、を更に備える請求項14に記載の劣化診断システム。
  17. 前記評価部は、前記伝搬速度分布が前記閾値より小さい領域を劣化の進行している領域と評価し、前記伝搬速度分布が前記閾値以上の領域を劣化の進行していない領域と評価する請求項15に記載の劣化診断システム。
  18. 前記評価部の評価結果を表示する表示部を更に備える請求項17に記載の劣化診断システム。
  19. ボルトを取り付けるための複数の穴を有する電柱の診断に用いられ、前記ボルトに衝撃が印加された場合に生じる弾性波の伝搬状況を導出するために用いられるセンサであって、
    前記ボルトの一部と略同一の外形を有し、前記穴に取り付け可能な筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記電柱内を伝搬する弾性波を検出する検出部と、
    を備えるセンサ。
  20. 前記検出部で得られる検出信号を有線又は無線で外部に出力する出力部を更に備える請求項19に記載のセンサ。
  21. 前記検出部で得られる検出信号を処理する信号処理部を更に備える請求項2に記載のセンサ。
  22. 前記筐体は、金属で成形される請求項19乃至2のいずれか1項に記載のセンサ。
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