JP6854456B2 - ガス吸着ユニットの製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、ガス吸着ユニットの製造方に関する。
特許文献1には、一対のガラスパネルの間に真空空間が形成されたガラスパネルユニットを製造する方法が開示されている。この製造方法では、第1ガラス基板と第2ガラス基板とが枠体を介して対向するように配置され、この後、枠体が加熱されて溶融することで、第1ガラス基板と第2ガラス基板とが気密に接合される。次に、第1ガラス基板と第2ガラス基板との間に形成された内部空間が排気されて真空空間とされ、この後、真空空間が密閉されて組立て品が得られる。そして、この組立て品の一部が切り出されることで、ガラスパネルユニットが得られる。
前記ガラスパネルユニットの真空空間には、枠体等から放出されたガスを吸着するためのガス吸着体が配置されている。このガス吸着体はゼオライトであるゲッターを含んでいる。ゲッターは、前記製造方法において前記内部空間が排気される時に加熱されることで、活性化され、これにより、枠体等から放出されたガスがゲッターに吸着される。
ところで、前記ガス吸着体は、ガスを吸着するために、ゲッターを活性化温度以上となる温度まで加熱して活性化する必要がある。このため、例えばガス吸着体を高温に加熱することができない場合には利用できない等、利用が制限されやすい。
日本国公開特許公報2016−108799号
本開示は前記事情に鑑みてなされたものであって、ゲッターの活性化処理を行うことなく利用可能なガス吸着ユニットを容易に製造することができるガス吸着ユニットの製造方法を提供することを目的とする
前記目的を達成するために本開示に係る一態様のガス吸着ユニットの製造方法は、準備工程、活性化工程及び封止工程を備える。前記準備工程では、パッケージ材でゲッターを包む。前記活性化工程では、前記パッケージ材で包まれた前記ゲッターを加熱して前記ゲッターを活性化する。前記封止工程では、前記パッケージ材を加熱して溶融することで、前記活性化工程により活性化された前記ゲッターを前記パッケージ材により封止する。
また、本開示に係る一態様のガラスパネルユニットの製造方法は、配置工程、接合工程、減圧密閉工程及び開封工程を備える。前記配置工程では、ガラスパネルを含む第一基板と、ガラスパネルを含む第二基板とを枠状の封止材を介して対向させ、前記第一基板と前記第二基板と前記封止材とで囲まれた内部空間を形成する。前記接合工程では、前記第一基板、前記第二基板及び前記封止材を含むガラス複合物を加熱して前記封止材を溶融し、この封止材により前記第一基板と前記第二基板とを気密に接合する。前記減圧密閉工程では、前記内部空間を減圧して封止する。前記配置工程では、前記ガス吸着ユニットを、枠状の前記封止材の内側に位置するように配置する。前記ガス吸着ユニットは、パッケージと、前記ゲッターとを含む。前記パッケージは、前記パッケージ材で構成されている。前記開封工程では、前記減圧密閉工程以後において、前記パッケージに熱応力を生じさせ、この熱応力により前記パッケージを破断して前記パッケージによる前記ゲッターの封止を解く。
また、本開示に係る一態様の建具の製造方法は、嵌込工程を備える。嵌込工程は、前記ガラスパネルユニットの製造方法で製造されたガラスパネルユニットに、建具枠を嵌め込む工程である。
図1は、本開示に係る実施形態のガラスパネルユニットの斜視図である。 図2は、同上のガラスパネルユニットの製造に用いられるガス吸着ユニットの断面図である。 図3は、同上のガス吸着ユニットの製造工程において、基体にゲッターを積層した状態を示した断面図である。 図4A〜図4Cは、同上のガス吸着ユニットの製造工程を順に示した拡大断面図である。 図5は、同上のガラスパネルユニットの平面図である。 図6は、同上のガラスパネルユニットの分解斜視図である。 図7は、図5のA−A線断面図である。 図8は、同上のガラスパネルユニットのガス吸着ユニットを示した断面図である。 図9A及び図9Bは、同上のガラスパネルユニットの製造方法を順に示した断面図である。 図10は、同上のガラスパネルユニットの製造工程において得られたガラス複合物における要部の断面図である。 図11は、同上のガラスパネルユニットの製造工程におけるガラス複合物の加熱温度の変化を示したグラフである。 図12は、図9BのB部拡大図である。 図13は、変形例1のガラスパネルユニットの製造工程において得られたガラス複合物における要部の断面図である。 図14は、変形例2のガラスパネルユニットの製造工程において得られたガラス複合物における要部の断面図である。 図15は、変形例6のガラスパネルユニットの平面図である。 図16は、図15のC−C線断面図である。 図17は、同上のガラスパネルユニットを備えた建具の平面図である。
以下に示す実施形態は、ゲッターを備えたガス吸着ユニットの製造方法、ガス吸着ユニットを備えたガラスパネルユニットの製造方法及びガラスパネルユニットを備えた建具の製造方法に関する。
(ガス吸着ユニット)
本実施形態のガス吸着ユニット3は、例えば、図1に示すガラスパネルユニット1に形成された内部空間14に存在するガスを吸着するために用いられる。
本実施形態のガス吸着ユニット3は、図2に示すように、ゲッター30とパッケージ31とを含んでいる。
ゲッター30は、例えば、非金属ゲッター(蒸発型ゲッター)又は金属ゲッター(非蒸発型ゲッター)であり、あるいは非金属ゲッター及び金属ゲッターの両者を備えたゲッターである。
非金属ゲッターは、多孔質であって、気体分子がファンデルワールス力によって物理的に吸着するゲッターである。非金属ゲッターは、例えば、ゼオライト、活性炭又は酸化マグネシウムを含むゲッターである。
ゼオライトは、イオン交換されたゼオライトであってもよいし、イオン交換されていないゼオライトであってもよい。イオン交換されたゼオライトは、イオン交換物質として、例えば、銅イオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、バリウムイオン、ストロンチウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、鉄イオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、リチウムイオン、又は水素イオン等を含む。
金属ゲッターは、気体分子が化学的に吸着するように設けられた金属表面を有するゲッターである。金属ゲッターは、例えば、Zr−Alゲッター又はZr−V−Feゲッター等のジルコニウム系合金ゲッター、あるいはチタン系合金ゲッターである。
ゲッター30は、活性化処理により活性化された状態で、パッケージ31に収納されている。非金属ゲッターは、所定温度(活性化温度)以上に加熱されることで、吸着された分子(ガス)を放出する。このため、非金属ゲッターは、例えば前記所定温度以上に加熱されることで、吸着能力が回復し、吸着能力が高まった活性化状態となる。また、金属ゲッターは、例えば所定温度(活性化温度)以上に加熱されることで、表面で吸着されたガスが内部に拡散し、表面が高い吸着能力を有する活性化状態となる。
本実施形態のゲッター30は、イオン交換されたゼオライトであり、詳しくは、胴イオンでイオン交換されたゼオライトである。このため、ゲッター30は、窒素、酸素、水、水素、メタン、エタン、及びアンモニア等を吸着可能である。
ゲッター30は、外気に触れないように全体がパッケージ31によって包み込まれている。これにより、ゲッター30は活性化された状態で、パッケージ31により封止されている。このため、パッケージ31内のゲッター30は、活性化状態が維持される。
本実施形態のパッケージ31は、基体311と保護層312とを含んでいる。基体311は、例えば、金属、ガラス又はセラミックス等の材料から形成された部材である。
本実施形態では、ゲッター30が基体311の厚み方向の一方の面313に積層されており、ゲッター30は基体311の面313に沿った層状に形成されている。ゲッター30は基体311の面313の周縁部を除く部分の全体に亘っている。
保護層312は、例えば、ガラス又はセラミックス等から形成されている。本実施形態の保護層312は、ゲッター30の外面において基体311で覆われていない部分の全体に亘るように、ゲッター30に積層されている。保護層312の周縁部は、基体311の面313の周縁部に積層されている。保護層312は、概ね基体311の面313に沿った層状に形成されている。ゲッター30は、基体311と保護層312とで封止されている。
(ガス吸着ユニットの製造方法)
本実施形態のガス吸着ユニットの製造方法は、準備工程、活性化工程、封止工程及びパッケージ材冷却工程を備えている。
(準備工程)
準備工程は、パッケージ材314でゲッター30を包む工程である。パッケージ材314は、パッケージ31の材料であり、準備工程、活性化工程、封止工程及びパッケージ材冷却工程を経て、パッケージ31となる。
本実施形態のパッケージ材314は、基体311と、保護層材料315とを含んでいる。本実施形態の基体311は、金属箔である。
保護層材料315は、保護層312の材料であり、保護層材料315の硬化物が保護層312である。
本実施形態の保護層材料315は、ガラス又はセラミックスである粉末316(図4A参照)と、粉末316の分散性を高めるバインダーとを含んだペースト状の材料である。粉末316の軟化点は、ゲッター30が活性化する温度(活性化温度)よりも高い。本実施形態のゲッター30の活性化温度は、約350℃であり、粉末316の軟化点は、約600℃である。
本実施形態の保護層材料315としては、保護層312の熱膨張係数が、基体311の熱膨張係数と略同じになるような材料が用いられる。
具体的に本実施形態の保護層材料315は、粉末316としてガラス粉末(熱溶融性ガラス)を含むガラスペーストである。このガラスペーストとしては、例えば、主成分として、酸化バリウム、酸化ホウ素及び酸化亜鉛を含んだガラスペーストが用いられる。
本実施形態の保護層材料315は、基体311の一面の範囲内に塗布され、基体311の周縁部は、基体311の厚み方向に見て、保護層材料315の外側に位置する。このため、後述する活性化工程において保護層312が破断したときに、保護層312の破片が、基体311に当たりやすくなり、保護層312の破片が飛び散り難くなる。
本実施形態の準備工程は、第一積層工程と、第二積層工程とを備えている。第一積層工程は、図3に示すように、基体311にゲッター30を積層する工程である。第二積層工程は、基体311に積層されたゲッター30に保護層材料315を積層して、基体311と保護層材料315とでゲッター30を包む工程である(図4A参照)。
本実施形態のゲッター30は、粉体のゲッター30を含む液体からなるゲッター材301の硬化物である。ゲッター材301は、例えば、ゲッター30となる粉体を液体に分散して得られた分散液、又はゲッター30となる粉体を液体に溶解させて得られた溶液である。
本実施形態の第一積層工程では、図3に示すように、基体311の面313に、ゲッター材301を塗布し、この後、ゲッター材301を乾燥させて硬化させる。これにより、基体311には、ゲッター材301からなるゲッター30が積層される。
第二積層工程は、第一積層工程の後に行われる。本実施形態の第二積層工程では、第一積層工程において基体311に積層されたゲッター30の表面に、保護層材料315を塗布し、この後、保護層材料315を乾燥させる(図4A参照)。これにより、保護層材料315がゲッター30に積層され、ゲッター30と、このゲッター30を包むパッケージ材314(基体311と保護層材料315)とを含む複合体33が得られる。
(活性化工程)
準備工程の後に、活性化工程が行われる。活性化工程は、図4Aに示すように、パッケージ材314(基体311と保護層材料315)で包まれたゲッター30を加熱してゲッター30を活性化する工程である。
本実施形態の活性化工程では、準備工程で得られた複合体33の全体を、図示しない減圧チャンバー(真空チャンバー)内に形成した減圧雰囲気(減圧された空間)中において、加熱することにより、ゲッター30を活性化する。
上記のように複合体33が加熱されると、ゲッター30は、図4Aに示すように、当該ゲッター30に吸着されたガスを放出する。また、この複合体33の加熱により、保護層材料315に含まれるバインダーが除去される。
上記のようにゲッター30から放出されたガスは、乾燥した保護層材料315の隣り合う粉末316同士の間を通ってパッケージ材314の外部に排出される。これにより、ゲッター30は適切に活性化されて、ガスの吸着能力が高まった活性化状態となる。
図4Bは上記の複合体33の加熱により、ゲッター30が活性化された状態を示している。
(封止工程)
活性化工程の後に、封止工程が行われる。封止工程は、パッケージ材314を加熱して溶融させることで、活性化工程により活性化されたゲッター30をパッケージ材314により封止する工程である。
本実施形態の封止工程では、前記活性化工程において前記減圧チャンバー内に形成された減圧雰囲気中で活性化された状態にあるゲッター30を含む複合体33の全体を、活性化工程における加熱温度よりも高い温度で加熱する。つまり、この場合、複合体33は、活性化工程における加熱温度よりも高い温度になるように加熱される。これにより、保護層材料315に含まれる粉末316は加熱されて溶融され、これにより、図4Cに示すように溶融した粉末316を含む保護層材料315と、基体311とで、ゲッター30が活性化された状態で、封止される。
(パッケージ材冷却工程)
パッケージ材冷却工程は、封止工程の後に行われる。パッケージ材冷却工程では、封止工程で溶融された保護層材料315を冷却する。これにより、保護層材料315は硬化されて保護層312となり(すなわち、パッケージ材314がパッケージ31となり)、ゲッター30がパッケージ31で封止されたガス吸着ユニット3が得られる。
(ガラスパネルユニット)
次に本実施形態のガス吸着ユニット3を用いて製造されたガラスパネルユニット1について説明する。
本実施形態のガラスパネルユニット1は、図1、図5及び図6に示すように、第一基板11、第二基板12、封止体2、ガス吸着ユニット3、複数(多数)のピラー4及び密閉体5を備えている。
本実施形態の第一基板11と第二基板12との各々は、矩形板状に形成されている。第一基板11と第二基板12とは、第一基板11の厚み方向に距離をあけて対向している。第一基板11と第二基板12とは平行である。第一基板11と第二基板12との間には、封止体2と複数のピラー4とが配置されている。
図7に示すように、第一基板11は、ガラスパネル111を含んでいる。第二基板12は、ガラスパネル121と、低放射膜(熱反射膜)123とを含んでいる。低放射膜12は、ガラスパネル121に積層されている。以下、ガラスパネル111を第一ガラスパネル111といい、ガラスパネル121を第二ガラスパネル121という。
第一ガラスパネル111と第二ガラスパネル121との各々は、例えば、ソーダライムガラス、高歪点ガラス、化学強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ネオセラム、又は物理強化ガラス等の材料から形成されたパネルである。
第一基板11の厚み方向の両側の面のうちの一方の面112は、第二基板12に対向している。第一基板11の面112は、第一ガラスパネル111の表面で構成されている。
第二基板12の厚み方向の両側の面のうちの一方の面122は、第一基板11に対向している。すなわち、面112と面122とは対向している。第二基板12の面122の大部分は、低放射膜123の表面で構成されている。
低放射膜123は、銀等の低放射性を有する金属を含有する膜であり、放射による伝熱を抑制する。なお、低放射膜123は、厚みが薄く、光を透過させるため、ガラスパネルユニット1の透明性にほとんど影響を及ぼさない。低放射膜123は、第二ガラスパネル121における第一ガラスパネル111側の面の周縁部には積層されていない。
図1及び図5に示すように、第一基板11と第二基板12との間に配置された封止体2は、枠状に形成されている。封止体2の材料となる封止材20(図9A参照)は、例えばガラスフリットを含むガラスペーストである。本実施形態の封止材20の融点は、ガス吸着ユニット3の保護層312の融点よりも低い。
本実施形態の封止体2は、矩形枠状に形成されている。封止体2は、図7に示すように、第一基板11の周縁部と、第二基板12の周縁部とに気密に接合されている。これにより、第一基板11と第二基板12との互いの周縁部は、封止体2を介して気密に接合されている。ガラスパネルユニット1には、内部空間14が形成されている。内部空間14は、第一基板11、第二基板12及び封止体2で囲まれている。
第二基板12には、第二基板12の厚み方向に貫通した排気孔124が形成されている。排気孔124は、ガラスパネルユニット1を製造する過程(後述の減圧密閉工程)において、内部空間14の空気を排出するために用いられる。
排気孔124は、密閉体5によって封止されている。これにより、ガラスパネルユニット1の内部空間14は、密閉されている。密閉体5は、例えばガラスフリットを含むガラス接着剤から形成される。
内部空間14は、例えば0.1Pa以下の真空度に至るまで減圧された減圧空間である。このため、ガラスパネルユニット1は、高い断熱性を有している。
内部空間14には、複数のピラー4が、互いに距離をあけて分散して配置されている。ピラー4は、ガラスフリットを含むガラス接着剤、樹脂又は金属などから形成される。ピラー4は、透明又は半透明である。
ピラー4は、第一基板11の面112と第二基板12の面122とに接している。複数のピラー4は、第一基板11と第二基板12との間の距離を、所定距離に維持する。
ガラスパネルユニット1の内部空間14には、図8に示すガス吸着ユニット3が配置されている。ガス吸着ユニット3のパッケージ31は、後述するガラスパネルユニット1の製造過程において、破断されており、これにより、ゲッター30はパッケージ31の外部に露出している。
(ガラスパネルユニットの製造方法)
次に本実施系形態のガラスパネルユニット1の製造方向について説明する。本実施形態のガラスパネルユニット1の製造方法は、配置工程、接合工程、減圧密閉工程及び冷却工程を備えている。
(配置工程)
配置工程は、図9Aに示すように、第一基板11と第二基板12とを枠状の封止材20を介して対向させて配置し、第一基板11と第二基板12と封止材20とで囲まれた内部空間14を形成する工程である。
封止材20はガラスパネルユニット1における封止体2を構成する。第二基板12には、第二基板12の厚み方向に貫通した排気孔124が形成されている。
本実施形態の配置工程では、第一基板11が面112を上向きにして配置される。また、この第一基板11の面112に、封止材20と複数のピラー4とガス吸着ユニット3(図10参照)とが配置される。また、この第一基板11に、封止材20及び複数のピラー4を介して第二基板12が載せられる。これにより、第一基板11、第二基板12、封止材20及びガス吸着ユニット3を備えたガラス複合物10が組み立てられる。
配置工程において、封止材20は、例えばディスペンサー等の塗布装置を用いて、第一基板11の面112の外周縁に沿って枠状に塗布される。また、複数のピラー4は、第一基板11の面112のうちの封止材20に囲まれる領域に、規則的に配置される。
配置工程では、ガス吸着ユニット3(図10参照)が、第一基板11の面112のうちの封止材20に囲まれる領域に配置される。本実施形態のガス吸着ユニット3は、図10に示すように、第一基板11の面112に形成された凹部113に配置される。このため、第一基板11と第二基板12との間隔が小さい場合にも、ガス吸着ユニット3を内部空間14に配置することができ、ガラスパネルユニット1の厚みを小さくすることができる。
本実施形態のガス吸着ユニット3は、パッケージ31(詳しくは基体311)が、第一基板11の面122に形成された凹部113の底面に配置され、凹部113内に収納される。
配置工程では、パッケージ31の外面に、パッケージ31の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する接続体32が配置される。本実施形態の接続体32は、低融点部材320と、接続部材321とを含んでいる。
配置工程では、パッケージ31の外面に低融点部材320が固体の状態で配置される。本実施形態の低融点部材320は、パッケージ31(詳しくは保護層312)の上面に配置される。低融点部材320の融点は、パッケージ31(詳しくは保護層312及び基体311)の融点よりも低く、また、封止材20の融点よりも低い。本実施形態の低融点部材320は、バナジウム系低融点ガラスである。
配置工程では、接続部材321が低融点部材320におけるパッケージ31とは反対側の面に沿って配置され、これにより、接続部材321が低融点部材320を介してパッケージ31の外面に沿って配置される。本実施形態の接続部材321は、低融点部材320の上面に配置され、低融点部材320を介してパッケージ31(詳しくは保護層312)の上面に沿って配置される。
接続部材321の熱膨張係数と、パッケージ31の熱膨張係数とは、異なる。本実施形態の接続部材321は、ホウ珪酸ガラスであり、接続部材321の熱膨張係数は、パッケージ31の熱膨張係数よりも小さい。ホウ珪酸ガラスの熱膨張係数は、3.3ppm/Kである。
配置工程において、低融点部材320はパッケージ31及び接続部材321に対して固定されない。このため、配置工程では、パッケージ31は、接続体32によって熱変形が妨げられず、かつパッケージ31に熱応力が生じ難い状態で配置される。
(接合工程)
配置工程の後に、接合工程が行われる。接合工程は、図9Aに示すガラス複合物10を加熱して封止材20を溶融し、この封止材20により第一基板11と第二基板12とを気密に接合する工程である。
本実施形態の接合工程では、配置工程で組み立てられたガラス複合物10の全体が、熱風循環炉等の炉内で加熱される。図11はガラス複合物10の加熱温度(炉内温度)の変化を示したグラフである。図11中S1で示す範囲は、接合工程の期間である。
上述の接合工程におけるガラス複合物10の加熱温度は、封止材20の融点よりも高い温度t1である。このため、接合工程では、図9Aに示すガラス複合物10の内部空間14を囲む封止材20は溶融され、封止材20は第一基板11と第二基板12とに接合される。
この封止材20により、内部空間14の周囲が封止され、内部空間14は排気孔124のみを通じてガラス複合物10の外部に連通した状態となる。接合工程におけるガラス複合物10の加熱は、後述する減圧密閉工程の終了時点まで継続して行われる。ただし、本実施形態の減圧密閉工程では、ガラス複合物10の加熱温度は、温度t1から温度t2に下げられる(図11参照)。
低融点部材320(図10参照)の融点は、封止材20の融点よりも低い。このため、上述したように、接合工程においてガラス複合物10が温度t1で加熱されると、低融点部材320は溶融して、隣接するパッケージ31(詳しくは保護層312)と接続部材321とに接合される。すなわち、本実施形態の接合工程は、低融点部材320を溶融して、低融点部材320をパッケージ31に接合する溶融工程を兼ねる。
図11に示す温度t1は、パッケージ31の融点よりも低い。このため、接合工程では、ゲッター30がパッケージ31で封止された状態が維持される。また、温度t1は、接続部材321の融点よりも低く、接続部材321も溶融しない。
(減圧密閉工程)
減圧密閉工程は接合工程の後に行われる。減圧密閉工程は、ガラス複合物10の内部空間14を減圧して封止する工程である(図9B参照)。
減圧密閉工程は、減圧工程と、密閉工程とを備えている。減圧工程は、ガラス複合物10の内部空間14を減圧する工程である。密閉工程は、減圧工程で減圧された内部空間14を封止する工程である。
(減圧工程)
減圧工程では、図9Bに示すように、内部空間14の空気が、排気孔124を通じてガラス複合物10の外部に排出され、これにより、内部空間14が減圧される。この内部空間14の空気の排出(真空引き)は、例えば排気孔124に排気ヘッド6を介して接続された真空ポンプにより行われる。
図11中S2で示す範囲は、減圧工程の期間である。減圧工程において、ガラス複合物10は、温度t1よりも低い温度t2で加熱された状態で、内部空間14が減圧される。つまり、この場合、ガラス複合物10は、温度t2になるように加熱される。温度t2は、封止材20の軟化点温度以下の温度である。このため、減圧工程では、封止材20が変形し難く、内部空間14の減圧に伴って封止材20が変形するといった事態が生じ難い。
また、温度t2は、低融点部材320の融点よりも高い。このため、減圧工程では、低融点部材320が溶融した状態が維持される。
(密閉工程)
減圧工程において内部空間14の圧力が所定の値以下になった後に、密閉工程が行われる。密閉工程では、減圧工程において内部空間14を減圧している状態において、図12に示す排気孔124を封止する。これにより、内部空間14は密閉された減圧空間となる。
本実施形態の密閉工程では、密閉材50を用いて排気孔124を封止する。密閉材50は、図1に示すガラスパネルユニット1の密閉体5を構成する。
密閉材50は、図12に示すように排気孔124に配置される。この密閉材50は、密閉工程において、ガラス複合物10の一部のみを集中的に加熱する局所加熱を行うことにより軟化し、これにより、排気孔124が密閉材50によって封止される。この局所加熱は、例えば赤外線照射又はレーザー照射等を照射する照射器7により行われる。なお、このガラス複合物10の局所的な加熱は、ガラス複合物10のうち、密閉材50のみを加熱することで行うことが好ましいが、密閉材50をその周辺部分を含めて加熱してもよい。
(冷却工程)
減圧密閉工程の後、冷却工程が行われる。図11中S3で示す範囲は、冷却工程の期間である。冷却工程では、接合工程から継続して行われてきた、熱風循環炉等によるガラス複合物10の加熱が停止され、これによりガラス複合物10の全体が冷却される。このようにガラス複合物10が冷却されることで、封止材20は硬化して封止体2となり、密閉材50は硬化して密閉体5となる。これにより、図1に示すガラスパネルユニット1が得られる。
冷却工程においては、上述したガラス複合物10の冷却により、溶融工程(接合工程)で溶融した低融点部材320(図10参照)が冷却されて硬化する。これにより、図10に示すパッケージ31(詳しくは保護層312)は、低融点部材320を介して接続部材321に接続される。すなわち、本実施形態の冷却工程は、低融点部材320を冷却して硬化させることで、パッケージ31を低融点部材320を含む接続体32に接続する硬化工程を兼ねる。
上述したように低融点部材320が硬化することで、パッケージ31の保護層312は、その熱変形が接続体32(接続部材321)によって制限されて、熱応力が生じやすい状態となる。
冷却工程におけるガラス複合物10は、上述した低融点部材320の硬化後にも、継続して冷却される。このため、ガス吸着ユニット3の保護層312と接続体32の各々は、冷却されて収縮する。このとき、保護層312の変形は、接続体32(接続部材321)によって制限されている。このため、保護層312には、保護層312と、保護層312に接続された接続体32(接続部材321)との熱膨張係数の差に起因する熱応力が生じる。そして、この熱応力により保護層312が図8に示すように破断して、パッケージ31によるゲッター30の封止が解かれる。すなわち、本実施形態の冷却工程は、パッケージ31に対して熱応力を生じさせてパッケージ31を破断する開封工程を兼ねる。
上述した開封工程(冷却工程)によりパッケージ31が破断されることで、パッケージ31内に活性化状態で収納されていたゲッター30は、パッケージ31の外部に露出する。このため、ガラス複合物10の内部空間14のガスは、ゲッター30に吸着される。
本実施形態のガス吸着ユニット3は、減圧密閉工程よりも後に行われる開封工程(冷却工程)まで、ゲッター30がパッケージ31により封止されるため、ゲッター30の吸着性能が低下し難い。このため、減圧密閉工程よりも後のガラス複合物10の内部空間14で発生したガスを、ゲッター30により効率良く吸着することができ、真空度の優れたガラスパネルユニット1を得ることができる。
以上の各工程を経て製造された本実施形態のガラスパネルユニット1は、減圧された内部空間14を備えることで高い断熱性を有する。
(変形例)
次に前記実施形態のガラスパネルユニット1の製造方法の変形例について説明する。なお、以下の変形例1〜4の説明では、前記実施形態と共通する構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
(変形例1)
まず、変形例1について説明する。図13に示すように、本変形例のガラスパネルの製造方法において用いられる接続部材321は、第一基板11(第一ガラスパネル111)であり、第一基板11の熱膨張係数は、保護層312の熱膨張係数よりも大きい。本実施形態の接続体32は、第一基板11(接続部材321)と低融点部材320とで構成されている。
配置工程では、図13に示すように、低融点部材320が第一基板11の凹部113の底面に配置され、この低融点部材320の上面に、ガス吸着ユニット3が配置される。このとき、ガス吸着ユニット3は、保護層312が低融点部材320の上面に沿って配置される。
本変形例では、溶融工程(接合工程)において低融点部材320が加熱されて溶融すると、低融点部材320は隣接する保護層312と第一基板11(接続部材321)とに接合される。また、この後、硬化工程(冷却工程)において低融点部材320が冷却されて硬化すると、保護層312は低融点部材320を介して第一基板11に接続されて、パッケージ31の熱変形が第一基板11によって制限される。また、この後、開封工程(冷却工程)において、パッケージ31及び第一基板11の各々が冷却されて収縮すると、保護層312は、保護層312と第一基板11との熱膨張係数の差に起因して、破断する。
本変形例では、第一基板11が接続部材321を兼ねるため、ガラスパネルユニット1の製造に用いられる部材の点数を削減できる。また、配置工程において接続部材321として第一基板11とは別の部材を配置する必要がないため、ガラスパネルユニット1を容易に製造できる。
(変形例2)
次に変形例2について説明する。図14に示す本変形例のガラスパネルユニット1の製造方法において用いられる接続体32は、低融点部材320のみからなり、低融点部材320の熱膨張係数は、保護層312の熱膨張係数よりも小さい。
本変形例では、溶融工程(接合工程)において低融点部材320が加熱されて溶融すると、低融点部材320(接続体32)は隣接する保護層312に接合される。また、この後、硬化工程(冷却工程)において低融点部材320が冷却されて硬化すると、保護層312は低融点部材320に接続されて、パッケージ31の熱変形が、硬化した低融点部材320によって制限される。また、この後、開封工程(冷却工程)において、パッケージ31と低融点部材320との各々が冷却されて収縮すると、保護層312は、保護層312と低融点部材320との熱膨張係数の差に起因して、破断する。
本変形例では、接続部材321を用いずにパッケージ31を破断することができ、ガラスパネルユニット1の製造に用いられる部材の点数を削減できる。また、配置工程において接続部材321を配置する必要がないため、ガラスパネルユニット1を容易に製造できる。
(変形例3)
次に図9A、図9B及び図10に基づいて変形例3について説明する。本変形例の低融点部材320の融点は、封止材20の融点よりも高い。本変形例の低融点部材320は、接合工程において封止材20を溶融するために行うガラス複合物10の加熱では溶融されない。
本変形例において、低融点部材320を溶融してパッケージ31及び接続部材321に接合する溶融工程は、減圧密閉工程よりも後(冷却工程時又は冷却工程後)において、ガラス複合物10の一部のみを集中的に加熱する局所加熱を行うことにより、低融点部材320を加熱することで行われる。この局所加熱は、例えば赤外線照射又はレーザー照射等により行われる。この局所加熱は、低融点部材320を直接加熱することで行ってもよいし、パッケージ31及び接続部材321のうちの少なくとも一方を加熱してこの熱を低融点部材320に伝達することで行ってもよい。すなわち、この場合、局所加熱は、ガラス複合物10のうち、低融点部材320のみを加熱することで行ってもよいし、低融点部材320の周囲部分のみを加熱することで行ってもよい。また、局所加熱は、ガラス複合物10のうち、低融点部材320及び低融点部材320の周囲部分のみを加熱することで行ってもよい。
上述した局所加熱は、例えば、所定時間後に停止される。これにより、低融点部材320を冷却して硬化させる硬化工程と、低融点部材320が硬化したガス吸着ユニット3を更に冷却して、パッケージ31を破断する開封工程とが行われる。
本変形例では、上述した溶融工程を行うことで、低融点部材320として、融点が、封止材20の融点よりも高い部材を用いることができる。
(変形例4)
次に図10に基づいて変形例4について説明する。本変形例において、パッケージ31に対して熱応力を生じさせてパッケージ31を破断する開封工程は、減圧密閉工程よりも後(冷却工程時又は冷却工程後)に行われる。また、この開封工程は、ガラス複合物10の一部のみを集中的に加熱する局所加熱を行うことにより、パッケージ31(詳しくは保護層312)及び接続部材321のうちの一方又は両方を加熱することで行われる。この局所加熱は、例えば、赤外線照射又はレーザー照射等により行われる。
本変形例では上述のように開封工程において局所加熱することで、パッケージ31に熱応力を生じさせ、これにより、パッケージ31を破断させることができる。
なお、前述した変形例3において行われる開封工程は、本変形例の開封工程であってもよい。
(変形例5)
次に図9A、図9B及び図10に基づいて変形例5について説明する。ところで、前記実施形態における接合工程では、封止材20を溶融できる温度までガラス複合物10を加熱する必要があるが、省エネルギー化を図るためには、このガラス複合物10の加熱温度は、低温であることが好ましい。しかし、埃の主成分であるコットンの発火点は、407℃であるため、ガラス複合物10を407℃以下で加熱した場合、ガラス複合物10の内部に、埃が残留する可能性がある。このようにガラス複合物10の内部に埃が残留すると、埃から炭化水素系のガスが出て、真空度が悪化する可能性がある。
本変形例はこの点を改善するため、接合工程ではガラス複合物10が407℃以下で加熱されて封止材20が溶融する。つまり、ガラス複合物10は、407℃以下になるように加熱される。また、ゲッター30として、非金属ゲッターが用いられる。
このように接合工程において、ガラス複合物10を407℃以下で加熱して封止材20を溶融することで、省エネルギー化を図ることができる。また、接合工程後におけるガラス複合物10において埃が残留したとしても、この埃から発生する炭化水素系のガスを非金属ゲッターで構成されたゲッター30により吸着することができる。また、ピラー4又は封止材20にイミド基、イミダゾール又はオキサゾール等の樹脂材料が含まれている場合、この樹脂材料からも炭化水素系又はアンモニウム等のガスが出る可能性がある。しかし、本変形例では、これら樹脂材料から出たガスも、非金属ゲッターで構成されたゲッター30により吸着することができる。このため、真空度の優れたガラスパネルユニット1を製造することができる。
(変形例6)
次に変形例6について説明する。図15及び図16には、本変形例のガラスパネルユニット1を示している。本変形例のガラスパネルユニット1は、第一基板11と第二基板12とに加えて、第三基板13を備えている。
本変形例のガラスパネルユニット1は、第三基板13が、第二基板12における第一基板11とは反対側の面125に対向しており、第二基板12と第三基板13との間に第二の内部空間15が形成されている。
第三基板13は、ガラスパネル131を含む。以下、ガラスパネル131を第三ガラスパネル131という。
本変形例のガラスパネルユニット1は、ピラー130、第二封止材134及び乾燥剤133を更に備えている。第二基板12と第三基板13との互いの周縁部の間には、ピラー130と第二封止材134とが介在している。ピラー130は、枠状に形成されている。ピラー130は、中空部分を有している。第二封止材134は、枠状に形成されている。第二封止材134は、ピラー130の外側を覆っている。ピラー130の中空部分には、乾燥剤133が充填されている。第二の内部空間15は、第二封止材134に全周を囲まれた空間であり、第二の内部空間15にピラー130が位置している。
ピラー130はアルミニウム等の金属で形成されている。ピラー130の内周側端部には、ピラー130の中空部分と第二の内部空間15とを連通させる通気孔132が形成されている。
乾燥剤133は例えばシリカゲルである。第二封止材134は、例えばシリコン樹脂又はブチルゴム等の高気密性の樹脂で形成される。
第二基板12と第三基板13と第二封止材134とに囲まれた第二の内部空間15は、外部に通じない密閉された空間である。第二の内部空間15には、乾燥ガス(アルゴン等の乾燥した希ガス、乾燥空気等)が充填されている。
本変形例のガラスパネルユニット1の製造方法は、上述した配置工程、接合工程、減圧密閉工程および冷却工程に加えて、第二接合工程を含む。第二接合工程は、第二基板12と第三基板13(または第一基板11と第三基板13)を、ピラー130を挟み込んだ状態で、第二封止材134を介して気密に接合させる工程である。
(建具)
次に、前記実施形態のガラスパネルユニット1を備えた建具9について説明する。図17に示す建具9は、前記実施形態のガラスパネルユニット1と、建具枠90とを備えている。建具枠90は、ガラスパネルユニット1に嵌め込まれており、建具9は、高い断熱性を有している。
本実施形態の建具枠90は窓枠であり、建具9はガラス窓である。建具9(ガラス窓)は、例えば陳列窓として用いられる。建具9の製造方法は、前記実施形態のガラスパネルユニット1の製造方法の各工程に加えて、以下に示す嵌込工程を備えている。
嵌込工程は、上記した配置工程、接合工程、減圧密閉工程および冷却工程を経て製造されたガラスパネルユニット1の周縁部に、矩形状の建具枠90を嵌め込む工程である。これらの工程を経て製造される建具9は、減圧状態の内部空間14が形成されたガラスパネルユニット1を備えるので、高い断熱性を有する。
(補足)
前記実施形態及び変形例1〜6のガス吸着ユニット3は、適宜設計変更可能である。
例えば、基体311は保護層312と同じ材料から形成されてもよい。また、前記実施形態の基体311は、保護層312と同じ低融点ガラスフリットであってもよい。
また、パッケージ31は全体が一体に形成されてもよい。この場合、準備工程では、例えばパッケージ材314が、ゲッター30の表面の全体に亘って塗布されることで、ゲッター30がパッケージ材314に包まれる。
また、パッケージ31の外面(保護層312の外面及び基体311の外面)には、開封工程においてパッケージ31を破断しやすくするための切欠が形成されてもよい。
また、ゲッター30の色の変化等によってゲッター30の活性化状態を確認できるようにするため、保護層312(保護層材料315)は、透明又は半透明であってもよい。この場合、保護層材料315としては、例えば、主成分として、二酸化ケイ素、酸化ホウ素及び酸化亜鉛を含んだガラスペースト、又は主成分として、酸化ビスマス、酸化ホウ素及び酸化亜鉛を含んだガラスペーストが用いられる。
また、前記実施形態及び変形例1〜6のガラスパネルユニット1およびこれを備える建具9は、適宜設計変更可能であり、また、各変形例の構成を適宜組み合わせてもよい。
例えば、低放射膜123は、第二基板12に含まれずに第一基板11に含まれてもよい。この場合、低放射膜123は、第二ガラスパネル121の厚み方向の一面(詳しくは第一基板11に対向する面)に積層され、内部空間14に面して位置する。また、内部空間14の圧力は、大気圧よりも低ければよく、0.1Paを超えてもよい。
また、ピラー4は不透明であってもよい。また、ピラー4の材料及び寸法形状、配置パターン等は、適宜変更可能である。また、封止体2の材料及び寸法形状、配置パターン等は、適宜変更可能である。また、密閉体5の材料及び寸法形状等の適宜変更可能である。また、排気孔124は第一基板11に形成されてもよい。また、排気孔124は、第一ガラスパネル111又は第二ガラスパネル121の一部を溶融させることで、封止されてもよい。
また、ガラスパネルユニット1は、複数のガス吸着ユニット3を含んでもよい。この場合、ガラスパネルユニット1は、ゲッター30として非金属ゲッターを備えたガス吸着ユニット3と、金属ゲッターを備えたガス吸着ユニット3とを含んでもよい。
また、パッケージ31は、ソーダライムガラス以外のガラスから形成されてもよく、また、セラミックス製であってもよい。また、パッケージ31は、ガラス又はセラミックスを部分的に含んでいてもよく、この場合、パッケージ31は、ガラス又はセラミックスを固定する基体として、金属箔等を含んでいてもよい。
また、前記実施形態、変形例1、2、4〜6の低融点部材320の融点は、封止材20の融点よりも高くてもよい。この場合、接合工程において低融点部材320を溶融させる際に、ガラス複合物10の加熱温度が高くなり過ぎないようにするため、低融点部材320の融点と封止材20の融点との差は、30℃以内であることが好ましい。また、変形例2における低融点部材320の熱膨張係数は、パッケージ31の熱膨張係数よりも大きくてもよい。また、接続部材321の材質はホウ珪酸ガラスに限られず、その他のガラスやセラミックスであってもよい。
また、変形例1における接続部材321は、第二基板12であってもよい。また、変形例3、4においても、変形例2と同様に、接続部材321は省略可能である。
また、建具9はガラス窓に限定されず、玄関ドア、室内ドア等の、他の建具でもよい。
また、前記実施形態及び変形例1〜6のガス吸着ユニット3の製造方法は、適宜設計変更可能であり、また、各変形例の構成を適宜組み合わせてもよい。
例えば、基体311の材料である基材が、ガラス粉末とバインダーとを含んだペースト状の材料である場合、準備工程は、基材を他の部材に塗布して乾燥させることで、基体311を形成する工程を含んでいてもよい。
また、配置工程において、ガス吸着ユニット3は第二基板12の面122に形成された凹部113に配置されてもよい。また、配置工程において、ガス吸着ユニット3が配置される面112又は面122は、全体が平坦な面でもよい。
また、活性化工程では、例えば、複合体33を不活性ガス雰囲気中に配置した状態で加熱することで、ゲッター30を活性化してもよい。
また、前記実施形態又は変形例1〜6のガラスパネルユニット1の製造方法及び建具9の製造方法は、適宜設計変更可能であり、また、各変形例の構成を適宜組み合わせてもよい。
例えば、前記実施形態及び変形例1〜6における開封工程は、減圧密閉工程よりも後に行われているが、減圧密閉工程において行われてもよい。すなわち、開封工程は減圧密閉工程以後に行われればよい。
また、ガス吸着ユニット3のパッケージ31を高温に加熱して、パッケージ31に熱割れ等を生じさせることで、パッケージ31によるゲッター30の封止を解いてもよい。
また、減圧工程におけるガラス複合物10の加熱温度は、接合工程におけるガラス複合物10の加熱温度t1と同じであってもよい。
また、前記実施形態の製造方法と同様の製造方法で、製造されたガラスパネルユニット1を分割することで、一つまたは複数のガラスパネルユニット1を形成することも可能である。この場合は、例えば、内部空間14が別の封止体で仕切られたガラスパネルユニット1が形成され、次にこのガラスパネルユニット1が前記別の封止体が位置する箇所で切断される。これにより、一つまたは複数のガラスパネルユニット1が得られる。
また、変形例5のゲッター30として用いられる非金属ゲッターは、前記実施形態で例示したその他のゼオライトであってもよいし、前記実施形態で例示した活性炭又は酸化マグネシウムであってもよい。
また、変形例6の第三ガラスパネル131には、適宜コーティングが施されてもよい。また、変形例6のガラスパネルユニット1の第三基板13は、第一基板11における第二基板12とは反対側の面115(図16参照)に対向してもよい。この場合、第一基板11と第三基板13との間に、第二の内部空間15が形成される。
また、変形例6の製造方法と同様の製造方法で製造されたガラスパネルユニット1を分割することで、一つまたは複数のガラスパネルユニット1を形成することも可能である。この場合は、例えば、内部空間14が別の封止体で仕切られ、かつ第二の内部空間15がさらに別の封止体で仕切られたガラスパネルユニット1が形成される。次にこのガラスパネルユニット1が前記別の封止体及びさらに別の封止体が位置する箇所で切断される。これにより、一つまたは複数のガラスパネルユニット1が得られる。また、変形例1〜5のいずれか一つのガラスパネルユニット1またはこれを分割したものに対して、変形例6と同様に第三基板13が設けられてもよい。
また、前記実施形態の建具9の製造方法では、配置工程、接合工程、減圧密閉工程および冷却工程を経て形成されたガラスパネルユニット1に対して、建具枠90が嵌め込まれる。しかし、これらの工程を経て形成されたガラスパネルユニット1を分割したものに対して、建具枠90が嵌め込まれてもよい。また、変形例1〜6のいずれか一つのガラスパネルユニット1またはこれを分割したものに対して、建具枠90が嵌め込まれてもよい。
(効果)
以上説明した実施形態及び変形例1〜6から明らかなように、第一の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法は、以下に示す特徴を有する。ガス吸着ユニット(3)の製造方法は、準備工程、活性化工程及び封止工程を備えている。前記準備工程では、パッケージ材(314)でゲッター(30)を包む。前記活性化工程では、パッケージ材(314)で包まれたゲッター(30)を加熱してゲッター(30)を活性化する。前記封止工程では、パッケージ材(314)を加熱して溶融することで、前記活性化工程により活性化されたゲッター(30)をパッケージ材(314)により封止する。
第一の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法では、ゲッター(30)と、パッケージ(31)とを含むガス吸着ユニット(3)を製造することができる。ここで、パッケージ(31)は、パッケージ材(314)で構成される。ガス吸着ユニット(3)は、活性化されたゲッター(30)がパッケージ(31)により封止されており、パッケージ(31)によるゲッター(30)の封止を解くことで、ゲッター(30)によりガスを吸着することができる。このため、ガス吸着ユニット(3)は、ゲッター(30)の活性化処理をすることなく、利用することができる。また、第一の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法では、パッケージ材(314)で包まれたゲッター(30)を加熱してゲッター(30)を活性化し、このようにゲッター(30)を活性化した状態でパッケージ材(314)を加熱して溶融することで、容易にガス吸着ユニット(3)を製造できる。つまり、ゲッター(30)の活性化処理を行うことなく利用可能なガス吸着ユニット(3)を容易に製造することができる。
また、前記実施形態及び変形例1〜6から明らかなように、第二の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法は、第一の態様との組み合わせにより実現され得る。第二の態様のゲッター(30)は、非金属ゲッターである。パッケージ材(314)は、粉末(316)を含む。前記活性化工程では、ゲッター(30)とゲッター(30)を包むパッケージ材(314)とを、減圧雰囲気又は不活性ガス雰囲気において加熱して、ゲッター(30)を活性化する。前記封止工程では、ゲッター(30)が活性化された状態において、粉末(316)を加熱して溶融することで、パッケージ材(314)によりゲッター(30)を封止する。
第二の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法では、ゲッター(30)として非金属ゲッターを備えたガス吸着ユニット(3)を製造することができる。また、前記活性化工程では、ゲッター(30)から発生したガスを、パッケージ材(314)の隣り合う粉末(316)同士の間から、パッケージ材(314)の外部に排出することができる。このため、ゲッター(30)の活性化を適切に行うことができる。
また、前記実施形態及び変形例1〜6から明らかなように、第三の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法は、第二の態様との組み合わせにより実現され得る。第三の態様のパッケージ材(314)は、基体(311)と、保護層材料(315)とを備える。保護層材料(315)は、粉末(316)を含んでいる。前記準備工程は、第一積層工程と、第二積層工程とを備える。第一積層工程は、基体(311)にゲッター(30)を積層する工程である。第二積層工程は、基体(311)に積層されたゲッター(30)に保護層材料(315)を積層して、基体(311)と保護層材料(315)とでゲッター(30)を包む工程である。
第三の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法では、パッケージ(31)が、保護層材料(315)で構成された保護層(312)と、基体(311)とで構成されたガス吸着ユニット(3)を容易に製造することができる。
また、前記実施形態及び変形例1〜6から明らかなように、第四の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法は、第三の態様との組み合わせにより実現され得る。第四の態様の第二積層工程では、保護層材料(315)を、基体(311)における周縁部を除く部分に積層する。
第四の態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法では、活性化工程において保護層(312)が破断したときに、保護層(312)の破片が、基体(311)に当たりやすくなり、保護層(312)の破片が飛び散り難い。
また、前記実施形態及び変形例1〜6から明らかなように、第五の態様のガラスパネルユニット(1)の製造方法は、以下に示す構成を有する。ガラスパネルユニット(1)の製造方法は、配置工程、接合工程及び減圧密閉工程を備える。前記配置工程では、ガラスパネル(111)を含む第一基板(11)と、ガラスパネル(121)を含む第二基板(12)とを枠状の封止材(20)を介して対向させ、第一基板(11)と第二基板(12)と封止材(20)とで囲まれた内部空間(14)を形成する。前記接合工程では、第一基板(11)、第二基板(12)及び封止材(20)を含むガラス複合物(10)を加熱して封止材(20)を溶融し、封止材(20)により第一基板(11)と第二基板(12)とを気密に接合する。前記減圧密閉工程では、内部空間(14)を減圧して封止する。ガラスパネルユニット(1)の製造方法は、開封工程を備える。前記配置工程では、ガス吸着ユニット(3)を、枠状の封止材(20)の内側に配置する。ガス吸着ユニット(3)は、第一〜第三のいずれかの態様のガス吸着ユニット(3)の製造方法により製造されたガス吸着ユニットである。ガス吸着ユニット(3)は、パッケージ材(314)で構成されたパッケージ(31)と、ゲッター(30)とを含む。前記開封工程では、前記減圧密閉工程以後において、パッケージ(31)に熱応力を生じさせ、この熱応力によりパッケージ(31)を破断してパッケージ(31)によるゲッター(30)の封止を解く。
第五の態様のガラスパネルユニット(1)の製造方法では、前記配置工程、前記接合工程及び前記減圧密閉工程を行うことで、内部空間(14)が封止された断熱性の優れたガラスパネルユニット(1)を製造することができる。また、前記開封工程において、パッケージ(31)によるゲッター(30)の封止を解くことで、内部空間(14)で発生したガスを、前記減圧密閉工程以後においてゲッター(30)により吸着することができる。この場合、活性化されたゲッター(30)は、前記減圧密閉工程以後に行われる前記開封工程までパッケージ(31)により封止されるため、内部空間(14)で発生したガスを、ゲッター(30)により効率良く吸着することができる。また、この場合、前記減圧密閉工程以後において、ゲッター(30)の活性化処理をする必要がない。このため、前記減圧密閉工程以後ではガラス複合物(10)をゲッター(30)の活性化温度以上の温度まで加熱する必要がなく、エネルギーの消費量を抑えることができる。つまり、ガス吸着ユニット(3)を用いて容易にガラスパネルユニット(1)を製造することができる。
また、変形例6から明らかなように、第六の態様のガラスパネルユニット(1)の製造方法は、第五の態様との組み合わせにより実現され得る。第六の態様ガラスパネルユニット(1)の製造方法は、第二接合工程を備える。第二接合工程は、第一基板(11)又は第二基板(12)に、第二封止材(134)を介して第三基板(13)を接合する工程である。
第六の態様のガラスパネルユニット(1)の製造方法にあっては、第三基板(13)を有し、より断熱性の高いガラスパネルユニット(1)を製造できる。
また、前記実施形態及び変形例1〜6から明らかなように、第七の態様の建具(9)の製造方法は、以下の構成を有する。建具(9)の製造方法は、嵌込工程を備える。嵌込工程は、第五又は第六の態様のガラスパネルユニット(1)の製造方法で製造されたガラスパネルユニット(1)に、建具枠(90)を嵌め込む工程である。
第七の態様の建具9の製造方法では、ガラスパネルユニット(1)及び建具枠(90)を備えた建具(9)を製造することができる。
1 ガラスパネルユニット
10 ガラス複合物
11 第一基板
111 第一ガラスパネル(ガラスパネル)
112 面
12 第二基板
121 第二ガラスパネル(ガラスパネル)
13 第三基板
134 第二封止材
14 内部空間
20 封止材
3 ガス吸着ユニット
30 ゲッター
31 パッケージ
311 基体
314 パッケージ材
315 保護層材料
316 粉末
9 建具
90 建具枠

Claims (4)

  1. 粉末を含むパッケージ材で、活性化する温度が前記粉末の軟化点よりも低いゲッターを包む準備工程と、
    前記パッケージ材で包まれた前記ゲッターを加熱して前記ゲッターを活性化する活性化工程と、
    前記パッケージ材を前記活性化工程における加熱温度よりも高い温度で加熱して溶融することで、前記活性化工程により活性化された前記ゲッターを活性化された状態で前記パッケージ材により封止する封止工程とを備え
    前記活性化工程では、前記ゲッターに吸着されたガスが放出し、このガスが前記粉末の隣り合う粒子の間を通って前記パッケージ材の外部に排出される、
    ガス吸着ユニットの製造方法。
  2. 前記ゲッターは、非金属ゲッターであり、
    記活性化工程では、前記ゲッターとこのゲッターを包む前記パッケージ材とを、減圧雰囲気又は不活性ガス雰囲気において加熱して、前記ゲッターを活性化し、
    前記封止工程では、前記ゲッターが活性化された状態において、前記粉末を加熱して溶融することで、前記パッケージ材により前記ゲッターを封止する、
    請求項1に記載のガス吸着ユニットの製造方法。
  3. 前記パッケージ材は、
    基体と、
    前記粉末を含む保護層材料とを備え、
    前記準備工程は、
    前記基体に前記ゲッターを積層する第一積層工程と、
    前記基体に積層された前記ゲッターに前記保護層材料を積層して、前記基体と前記保護層材料とで前記ゲッターを包む第二積層工程とを備えた、
    請求項2に記載のガス吸着ユニットの製造方法。
  4. 前記第二積層工程において、前記保護層材料を、前記基体における周縁部を除く部分に積層する、
    請求項3に記載のガス吸着ユニットの製造方法
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