JP6842834B2 - 遠心分離機 - Google Patents

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Description

本発明は、遠心分離機に関する。
従来、バスケットと、その内面側に設けられたスクリーンと、を備える遠心分離機が知られている。たとえば、特許文献1には、バスケットおよび多孔のスクリーンと、スクリーンの内側に設けられたスクレーパ部材とを備える遠心分離機が記載されている。スクレーパ部材の先端からスクリーン内面までの間隔は、スクリーン内面に形成される脱水ケーキ層の厚みに対応して設定されている。特許文献2には、ワイヤスクリーンを備えた遠心分離装置が記載されている。この遠心分離機では、バスケットのフレームの内部にスクリーンが組み付けられて、固定されている。フレームを構成するリブには凹部が設けられ、この凹部にスクリーンのリング部材等が嵌め込まれている。これらの遠心分離機では、バスケットとスクリーンとが、一体になって回転する。
特開平7−241493号公報 特開2009−148726号公報
遠心分離機において、スクリーンがバスケットに密着する構造になっている場合がある。バスケットは、スクリーンに密着することにより、たとえばスクリーンを支持または保持する。この場合、バスケットの一部は、スクリーンの開口部の一部を塞ぐことになる。スクリーンのうち、開口部が塞がれた部分では分離脱水の機能が低下するため、従来この部分は、処理能力には寄与しないことが前提になっている。
本発明は、スクリーンがバスケットに密着する構造を有する場合でも、処理能力の向上を図ることができる遠心分離機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る遠心分離機は、回転軸線を中心に回転するバスケットと、バスケットの内面側に取り付けられて、回転軸線を中心に回転する多孔のスクリーンと、を備え、バスケットは、スクリーンの外周面に接触する複数の接触部と、複数の接触部の間に設けられた開口部と、を含み、複数の接触部の少なくとも一部には窪みが設けられており、複数の接触部は、回転軸線の周方向に延びると共に、回転軸線方向に厚みを有する複数のリブであり、窪みは、リブの厚み方向に貫通している。
本発明の別の態様に係る遠心分離機は、回転軸線を中心に回転する円錐状をなすバスケットと、バスケットの内面側に取り付けられて、回転軸線を中心に回転する円錐状をなす多孔のスクリーンと、を備え、バスケットは、スクリーンの外周面に接触する複数の接触部と、複数の接触部の間に設けられた開口部と、を含み、複数の接触部の少なくとも一部には開口部に連通する窪みが設けられており、バスケットの小径部における窪みの面積の割合と、バスケットの大径部における窪みの面積の割合とは、異なっている。
本発明の一態様に係る遠心分離機によれば、窪みが設けられた範囲では、スクリーンの外周面はバスケットの接触部に接触しておらず、開放されている。この開放された部分にスクリーンの孔が位置すると、その孔は、開口部を介してバスケットの外部に連通することになる。よって、スクリーンにおいて固液分離機能を発揮し得る有効面積(有効分離面積)が大きくなり、処理能力の向上が図られる。また、リブの厚み方向に貫通する窪みにより、上記した分離に関わる有効面積を大きくすることができる。液体分は、孔を通過した後に、窪みを通って回転軸線方向に沿って流出可能となる。
本発明の別の態様に係る遠心分離機によれば、窪みが設けられた範囲では、スクリーンの外周面はバスケットの接触部に接触しておらず、開放されている。この開放された部分にスクリーンの孔が位置すると、その孔は、開口部を介してバスケットの外部に連通することになる。よって、スクリーンにおいて固液分離機能を発揮し得る有効面積(有効分離面積)が大きくなり、処理能力の向上が図られる。また、円錐状のバスケットおよびスクリーンを含む遠心分離機において、処理能力の向上を図ることができる。さらに、小径部と大径部のそれぞれにおける固液分離の負荷に応じて窪みを設けることができ、その結果として適切な有効分離面積を実現することができる。
いくつかの態様において、窪みは、複数であり、開口部を挟んで回転軸線方向に隣接する複数のリブに設けられており、回転軸線方向に隣接する窪みの周方向の位置が重なっている。この場合、隣接する複数の窪みが連続して溝状部をなす。全体として溝状をなしていると、複数の窪みは、加工によって容易に形成され得る。
いくつかの態様において、バスケットおよびスクリーンは円錐状をなしている。円錐状のバスケットおよびスクリーンを含む遠心分離機において、処理能力の向上を図ることができる。
いくつかの態様において、バスケットの小径部における窪みの面積の割合と、バスケットの大径部における窪みの面積の割合とは、異なっている。この場合、小径部と大径部のそれぞれにおける固液分離の負荷に応じて窪みを設けることができ、その結果として適切な有効分離面積を実現することができる。
いくつかの態様において、スクリーンは、回転軸線の周方向に分割された複数の周面部と、複数の周面部の外面側において複数の周面部に跨って接合された継ぎ板と、を含み、窪みは、継ぎ板の幅および厚みよりも大きい幅および深さを有し、継ぎ板を収容する。スクリーンに継ぎ板が設けられる場合、バスケットの内面側には、当該内面とスクリーンとが密着するように、窪みが設けられる。すなわち、この窪みは、継ぎ板との干渉を回避するための窪みである。干渉回避のための窪みと、有効分離面積を増大させるための窪みとが同様の大きさ及び形状であれば、これらの窪みを同じ手法または工程で形成することが可能である。
本発明のいくつかの態様によれば、処理能力の向上が図られる。
本発明の一実施形態に係る遠心分離機の斜視図であり、その一部を破断して示す図である。 図1の遠心分離機の回転軸線に沿った断面図である。 バスケット、スクリーン、およびスクレーパを示す分解斜視図である。 バスケットに設けられた溝状部を示す斜視図である。 (a)および(b)は、図4の溝状部の位置における断面図であり、(c)は、スクリーンの継ぎ板の位置における断面図である。 (a)および(b)は、変形例に係るバスケットの溝状部を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、本実施形態の遠心分離機1は、縦型の連続遠心分離機である。遠心分離機1は、固液分離の対象である原液を受け入れ、スクリーン30を備えた内部の回転機構を用いて、原液を分離固体と分離液とに分離する。遠心分離機1は、あらゆる原液に対して適用可能である。遠心分離機1によって固液分離が行われ得る原液としては、たとえば、比較的粗粒の結晶または樹脂を含んだスラリが挙げられる。より具体的には、原液に含まれる結晶は、たとえば、無機化学材料としての塩化物イオンナトリウムの結晶、有機化学材料としてのポリスチレン若しくはナイロンペレットの結晶、または、食品材料としてのクエン酸の結晶などである。なお、遠心分離機1は、分離固体を得るために用いられる場合に限られず、分離液を得るために用いられてもよい。
図1に示されるように、遠心分離機1は、円筒状のフレーム2上に、円板状の下部ケーシング4および円錐状の上部ケーシング3が取り付けられた構造を有している。下部ケーシング4は、フレーム2の上部に固定されており、中央に開口を有する。上部ケーシング3は、下部ケーシング4上に固定されている。上部ケーシング3内および下部ケーシング4の開口には、第1回転部7および第2回転部8が配置されている。なお、遠心分離機1を構成する主な部材は、たとえばステンレス製である。遠心分離機1の用途に応じて、ステンレスの種類を使い分けてもよい。遠心分離機1を構成する主な部材は、鉄製またはチタン製等であってもよい。
第1回転部7は、固液分離に関わる部分であり、第2回転部8は、分離固体の掻き取りに関わる部分である。これらの第1回転部7および第2回転部8は、モータ5を駆動源として回転方向D(図3参照)に回転駆動される。モータ5は、フレーム2の側部に設けられた矩形のモータ台6に縦置きで取り付けられている。モータ5の出力軸線と第1回転部7および第2回転部8の回転軸線A(図2参照)とは平行である。たとえば、遠心分離機1が水平に設置された場合、これらの軸線は鉛直方向に沿って延びる。モータ5の出力軸と第1回転部7および第2回転部8とは、ベルト10および駆動部9を介して連結されている。
駆動部9内には、第1回転部7の回転速度と第2回転部8の回転速度とに速度差(相対速度)をもたせるための変速部9aが設けられている。第2回転部8は、第1回転部7よりも僅かに高速で回転する。具体的には、第1回転部7の時間当たりの回転数が数千rpmである場合に、第2回転部8の時間当たりの回転数は、(数千+数十)rpmとなるように設定されている。
第1回転部7および第2回転部8の大部分は下部ケーシング4の上方に配置されており、下部ケーシング4の下方であってフレーム2の内部には、上記の駆動部9が配置されている。フレーム2の内部には、フレーム2と略同軸となるように内筒部13が設けられており、この内筒部13内に、駆動部9が配置されている。
円錐状の上部ケーシング3の頂部には、原液入口11が設けられている。原液入口11は、図示しない供給配管等に接続される。第1回転部7の頂部には上部開口31(図2および図3参照)が設けられている。この上部開口31から、第2回転部8の頂部に設けられた円筒部44が突出している。原液入口11は、円筒部44の開口44aに上下方向で対向している。この構成により、原液入口11から供給される原液は、円筒部44の開口44aを通って、円筒部44内の中央に配置された後述のディストリビュータ栓43に当たる。その後、原液は、径方向外方に分散しながら第1回転部7の上部開口31付近に接触する。第1回転部7の内面側には分離固体が形成され、第1回転部7の外面側には分離液が排出される。
上部ケーシング3と第1回転部7との間には、円錐状の空間が形成されている。上部ケーシング3の下部には、その空間に連通し、径方向に突出する分離液出口12が設けられている。一方、フレーム2と内筒部13との間には、第1回転部7の内面側と連通する空間が設けられている。この空間は、第1回転部7と第2回転部との間から落下する分離固体が排出される分離固体出口14である。
図2を参照して、第1回転部7および第2回転部8について説明する。第1回転部7は、第1回転部7の最も外側を構成するバスケット20と、バスケット20の内面側に取り付けられた多孔のスクリーン30とを備える。バスケット20とスクリーン30とは、いずれも円錐状をなしており、回転軸線Aに沿って配置されている。バスケット20およびスクリーン30は、一体になって回転軸線Aを中心に回転する。
スクリーン30は、薄手の鋼板からなり、バスケット20の内面側に密着している。バスケット20は、複数の鋼材からなり、所定の強度を有している。バスケット20は、第1回転部7の骨格をなし、スクリーン30を支持(保持)および保護する。バスケット20およびスクリーン30は、駆動部9によって回転させられる第1回転部7の第1回転軸21に連結されている。
第2回転部8は、スクレーパ40を備える。スクレーパ40は、円錐状をなしており、回転軸線Aに沿って、スクリーン30の内面側に配置されている。スクレーパ40は、回転軸線A方向の原液入口11側(上側)に位置するディストリビュータ40aと、回転軸線A方向の駆動部9側に位置するスクレーパ本体40bとを含む。ディストリビュータ40aとスクレーパ本体40bとは、一体化されて、全体として円錐状をなしている。上側のディストリビュータ40aは、主として原液の分散および固液分離に寄与する。下側のスクレーパ本体40bは、主として分離固体(たとえば脱水ケーキ)の掻き取りに寄与する。スクレーパ40は、駆動部9によって回転させられる第2回転部8の第2回転軸41に連結されている。
ディストリビュータ40aは、上側円錐部46と、上側円錐部46に固定されて、上側円錐部46から径方向外方にらせん状に張り出す複数のディストリビュータ羽根47とを含む。ディストリビュータ羽根47の外周縁は、スクリーン30の内周面30bに沿って延びており、内周面30bとの間に僅かな隙間(言い換えればクリアランス)を形成している。
スクレーパ本体40bは、上側円錐部46に連結された下側円錐部48と、下側円錐部48に固定されて、下側円錐部48から径方向外方にらせん状に張り出す複数の掻取刃49とを含む。掻取刃49の外周縁は、スクリーン30の内周面30bに沿って延びており、内周面30bとの間に僅かな隙間(言い換えればクリアランス)を形成している。掻取刃49とスクリーン30との間の隙間は、たとえば分離固体の層の厚みが所定の厚みとなるように設定されている。
以上の位置関係で配置されたスクリーン30と、スクレーパ40とによって、原液の固液分離、脱水、および掻き取りが行われる。上側の領域では、主として固液分離が行われ、下側の領域では、分離固体の脱水が行われる。
スクレーパ40は、回転軸線A上に配置された取付けボルト42により、第2回転軸41に対して締結固定されている。ディストリビュータ40aの内部には空間Sが設けられており、この空間Sを介して、取付けボルト42による固定作業が行われる。ディストリビュータ40aの頂部には、空間Sを封止するディストリビュータ栓43が取り付けられている。ディストリビュータ栓43は、たとえば螺合によって、ディストリビュータ40aの上側円錐部46に取り付けられる。ディストリビュータ栓43は、回転軸線A上に配置され、かつ、原液入口11の直下に配置されている。
なお、上部ケーシング3の頂部には、スクリーン30の内面側に洗浄液を供給可能とする洗浄液入口15が取り付けられている。この洗浄液は、分離固体から母液を取り除くために供給される。なお、洗浄液が不要の場合には、洗浄液入口15は設けられなくてもよい。
図3〜図5を参照して、スクリーン30およびスクレーパ40についてより詳細に説明する。本実施形態の遠心分離機1では、スクリーン30による固液分離性能、すなわち処理性能を向上させる特殊な構造が採用されている。
図3に示されるように、バスケット20は、回転軸線Aの一端(上端)に配置された円環状の頂部26と、回転軸線Aの他端(下端)に配置された円環状のベース部23とを含む。頂部26は、バスケット20のうち最も小径の部分である。ベース部23は、バスケット20のうち最も大径の部分である。ベース部23と頂部26との間には、円錐の母線に沿うようにして複数本の縦リブ24が設けられている。縦リブ24は、周方向に等間隔に設けられており、ベース部23と頂部26とを連結している。これらの縦リブ24の内方側(回転軸線A寄りの側面)には、複数の横リブ(接触部)22が設けられている。
より詳細には、横リブ22は、回転軸線Aの周方向に延びる円環状をなしている。横リブ22は、径方向に幅を有し、回転軸線A方向に厚みを有している。すなわち、各横リブ22は、扁平な断面形状であって、その平らな面に沿って延びる円環状のバーである。横リブ22の径方向の幅は、厚みよりも大きい。回転軸線A方向に隣接する横リブ22,22の間には、開口部29(図5(b)参照)が設けられている。バスケット20のすべての横リブ22は、等間隔に設けられており、よって、すべての開口部29の高さ(回転軸線A方向の厚み)は等しくなっている。なお、これらの間隔は一定であってもよいが、一定でなくてもよい。バスケット20において、全体としての開口率は、たとえば約75%である。なお、バスケット20における開口率は、バスケット20の型式によって異なる。
各開口部29は、径方向に高さ(厚み)が異なっている。これは、横リブ22の厚みが径方向に異なることに起因する。横リブ22の内周縁22bは薄く、外周縁22aは内周縁22bよりも厚くなっている。すなわち、開口部29の径方向の内側(ろ過方向上流側)はテーパ状とされて広くなっており、開口部29の径方向の外側(ろ過方向下流側)は比較的狭くなっている。
図5(a)に示されるように、横リブ22の内周縁22bは、スクリーン30の外周面30aに接触している。横リブ22の内周縁22bは、開口部29に相当する間隔(テーパ状に広くなっている)をもって連続することにより、バスケット20の内周面20b(図4参照)を形成している。この内周面20bに、スクリーン30の外周面30aが円錐をなす面状に接触している。なお、バスケット20の内周面20b側には、上記の縦リブ24は露出しておらず、内周面20bは、横リブ22のみによって構成されている。
一方、横リブ22の外周縁22aは、開口部29に相当する間隔(比較的狭くなっている)をもって連続することにより、バスケット20の外周面20a(図4参照)を形成している。この外周面20aから、分離液が排出される。縦リブ24は、外周面20aよりも径方向に突出する。
図3に示されるように、スクリーン30は、その全域にわたって多数の孔30cを含んでいる。微細な孔30cは、各部位において均等に設けられてもよいし、ランダムに設けられてもよい。スクリーン30において、全体としての開口率は、たとえば約5〜25%である。なお、スクリーン30における開口率は、スクリーン30の種類によって異なる。
このように、バスケット20の内周面20bに全面にわたって密着しているスクリーン30では、一部の孔30cは、バスケット20の横リブ22(より詳しくは内周縁22b)によって塞がれている。この孔30cが塞がれた部分は、分離脱水面積を減少させている。
図5(a)および図5(b)に示されるように、横リブ22の内周縁22bの少なくとも一部には、窪み27が設けられている。窪み27は、円柱の一部を切り取った形状をなしており、横リブ22の厚み方向に貫通している。この窪み27が設けられることにより、窪み27に対面する孔30cは、内周縁22bに密着することなく、開放されている。
さらに、図4に示されるように、複数の窪み27が、複数の横リブ22に対して設けられている。複数の窪み27は、開口部29を挟んで回転軸線Aに隣接する複数の横リブ22に設けられており、回転軸線A方向に隣接する窪み27の周方向の位置は、重なっている。本実施形態では、回転軸線A方向に隣接する窪み27の周方向の位置は、一致している。これらの複数の窪み27により、1本の溝状部28が形成されている。溝状部28は、バスケット20の母線(回転軸線Aを含む仮想平面とバスケット20の内周面20bとの交線)に沿うように形成されている。溝状部28は、たとえば切削加工により形成され得る。
複数本の溝状部28が、周方向に等間隔に設けられている。溝状部28の本数は、特に限定されないが、バスケット20全体の強度を考慮して決定され得る。溝状部28の本数は、たとえば12本とされてもよいし、10本以下とされてもよい。なお、溝状部28は、縦リブ24が設けられる位置とは異なる周方向の位置に形成され得る。溝状部28は、縦リブ24が設けられる位置に形成されてもよい。各溝状部28は、ベース部23および頂部26に至るまで形成されている。
以上説明した遠心分離機1は、モータ5および駆動部9により、第1回転部7と第2回転部8とが速度差をもって回転方向Dに回転させられる(図1参照)。原液入口11から供給された原液は、ディストリビュータ40aによって分散させられ、遠心力を与えられつつ落下する。スクリーン30で固液分離された分離液はスクリーン30の孔30cを通過し、バスケット20の外側へ排出される。分離液は、分離液出口12に集められて遠心分離機1の外部に排出される。一方、スクリーン30の内周面30bには脱水ケーキ層が形成される。この脱水ケーキ層は、相対速度をもったスクレーパ本体40bの掻取刃49によって掻き落とされる。掻き落とされた脱水ケーキは、分離固体出口14に排出される。
本実施形態の遠心分離機1によれば、窪み27が設けられた範囲では、スクリーン30の外周面30aはバスケット20の横リブ22に接触しておらず、開放されている。この開放された部分にスクリーン30の孔30cが位置すると、その孔30cは、開口部29を介してバスケット20の外部に連通する。よって、スクリーン30において分離脱水機能を発揮し得る有効分離面積が大きくなり、処理能力の向上が実現される。
横リブ22の厚み方向に貫通する窪み27が設けられるため、上記した有効分離面積を大きくすることができる。分離液は、孔30cを通過した後に、窪み27を通って回転軸線A方向に沿って流出可能となっている。
隣接する複数の窪み27が連続して溝状部28をなしているため、複数の窪み27は、加工によって容易に形成され得る。
バスケット20およびスクリーン30が円錐状をなしているので、スクリーン30の孔30cを通過した分離液は、横リブ22の窪み27に流入すると、遠心力の作用により窪み27の周面に押し付けられ、下向きの力を受ける。よって、たとえばバスケットおよびスクリーンが円筒状である場合に比して、分離液は開口部29に案内されやすくなり、処理能力の向上が図られている。
(実施例)
上記構成を備えた遠心分離機1を製作し、処理能力の検証を行った。実施例に係る遠心分離機では、多数の半円柱状の窪み27が設けられ、周方向に12本の溝状部28が設けられている。比較例としては、同じ構成のバスケット20、スクリーン30およびスクレーパ40を備えるが、バスケット20には窪み27および溝状部28が設けられていない遠心分離機を用いた。検証の結果、実施例に係る遠心分離機の処理能力は、比較例に係る遠心分離機の処理能力に比べて1.5倍(5割増)であった。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。
たとえば、図5(c)に示されるように、スクリーン30は、回転軸線Aの周方向に分割された複数の周面部35と、複数の周面部35の外面側において複数の周面部35に跨って接合された継ぎ板36と、を含み、この継ぎ板36を収容する窪み27Aと、上記の窪み27とが同じ形状および大きさを有してもよい。この場合、窪み27は、継ぎ板36の幅および厚みよりも大きい幅および深さを有する。継ぎ板36は、周面部35,35の接合ライン35aに沿って設けられている。スクリーン30に継ぎ板36が設けられる場合、バスケット20の内周面20b側には、当該内周面20bとスクリーン30とが密着するように、上記のような窪み27Aが設けられる。すなわち、この窪み27Aは、継ぎ板36との干渉を回避するための窪みである。干渉回避のための窪み27Aと、有効分離面積を増大させるための窪み27とが同様の大きさ及び形状であれば、これらの窪み27,27Aを同じ手法または工程で形成することが可能である。
また、溝状部28が延びる方向は、上記の例に限られない。図6(a)に示されるように、母線に対して角度をもつ方向に延びる溝状部28Aを含むバスケット20Aであってもよい。
図6(b)に示されるように、上側の小径部における窪み(溝状部28B)の面積の割合と、下側の大径部における窪み(溝状部28C)の面積の割合とが異なっているバスケット20Bであってもよい。バスケット20Bでは、下側の溝状部28Cの割合は、上側の溝状部28Bの割合よりも高くなっている。これにより、小径部と大径部のそれぞれにおける固液分離の負荷に応じて窪みを設けることができ、その結果として、適切な有効分離脱水面積を実現することができる。
複数の窪み27が連続して溝状をなす場合に限られず、各窪み27が連続せずに異なる位置に設けられてもよい。窪み27は、横リブ22を厚み方向に貫通していなくてもよい。窪み27は、ドーム状または半球形の凹部等であってもよい。横リブ22の形状はあらゆる形状に変更可能である。
さらには、バスケット20およびスクリーン30が円錐状をなす場合に限られず、円筒状のスクリーンよびバスケットを備える遠心分離機であってもよい。縦型の遠心分離機1に限られず、回転軸線が水平または斜めに延びる横型の遠心分離機であってもよい。
1 遠心分離機
20、20A、20B バスケット
22 横リブ(接触部)
22b 内周縁
27 窪み
28、28A、28B、28C 溝状部
29 開口部
30 スクリーン
30a 外周面
30c 孔
A 回転軸線

Claims (6)

  1. 回転軸線を中心に回転するバスケットと、
    前記バスケットの内面側に取り付けられて、前記回転軸線を中心に回転する多孔のスクリーンと、を備え、
    前記バスケットは、
    前記スクリーンの外周面に接触する複数の接触部と、
    前記複数の接触部の間に設けられた開口部と、を含み、
    前記複数の接触部の少なくとも一部には窪みが設けられており、
    前記複数の接触部は、前記回転軸線の周方向に延びると共に、前記回転軸線方向に厚みを有する複数のリブであり、
    前記窪みは、前記リブの厚み方向に貫通している、遠心分離機。
  2. 回転軸線を中心に回転する円錐状をなすバスケットと、
    前記バスケットの内面側に取り付けられて、前記回転軸線を中心に回転する円錐状をなす多孔のスクリーンと、を備え、
    前記バスケットは、
    前記スクリーンの外周面に接触する複数の接触部と、
    前記複数の接触部の間に設けられた開口部と、を含み、
    前記複数の接触部の少なくとも一部には前記開口部に連通する窪みが設けられており、
    前記バスケットの小径部における窪みの面積の割合と、前記バスケットの大径部における窪みの面積の割合とは、異なっている、遠心分離機。
  3. 前記窪みは、複数であり、前記開口部を挟んで前記回転軸線方向に隣接する前記複数のリブに設けられており、
    前記回転軸線方向に隣接する前記窪みの周方向の位置が重なっている、請求項1に記載の遠心分離機。
  4. 前記バスケットおよび前記スクリーンは円錐状をなしている、請求項1に記載の遠心分離機。
  5. 前記バスケットの小径部における窪みの面積の割合と、前記バスケットの大径部における窪みの面積の割合とは、異なっている、請求項4に記載の遠心分離機。
  6. 前記スクリーンは、
    前記回転軸線の周方向に分割された複数の周面部と、
    前記複数の周面部の外面側において前記複数の周面部に跨って接合された継ぎ板と、を含み、
    前記窪みは、前記継ぎ板の幅および厚みよりも大きい幅および深さを有し、前記継ぎ板を収容する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の遠心分離機。
JP2016029595A 2016-02-19 2016-02-19 遠心分離機 Active JP6842834B2 (ja)

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