JP6836695B2 - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物および二重成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物および二重成形品に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、結晶性熱可塑性樹脂として、機械的強度、電気的性質、その他、各種特性に優れている為、エンジニアリングプラスチックとして、自動車、電気・電子機器等をはじめとして広範な用途に使用されている。しかしながら、ポリブチレンテレフタレート樹脂はアルカリ溶液に対する長期耐久性が低い傾向にあり、その使用環境や用途が限られていた。例えば、部品によっては、トイレ用洗浄剤、浴槽用洗浄剤、漂白剤、融雪剤等に接触する場所で使用される場合がある。これらの薬剤は、その成分として、水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、塩化カルシウム等を含むため、樹脂成形品がアルカリ雰囲気下に曝されることになる。樹脂成形品に、ネジ締め、金属圧入、かしめ等により過大な歪みがかかった状態で、上記のようなアルカリ雰囲気下に長時間曝されると、歪みとアルカリ成分の双方の影響で、いわゆる環境応力割れを起こし、成形品にクラックが発生するため問題となっていた。
また、ポリブチレンテレフタレート樹脂は、金属または無機固体(以下、金属等ともいう)をインサートするインサート成形品として使用される場合も多い。そのようなインサート成形品では、射出成形時に樹脂が金属等を回り込んで合流する界面である、いわゆるウエルド部が存在する。前記のような環境応力割れは、一般に成形品のウエルド部に発生することが多い。さらに、樹脂と金属等では収縮率、線膨張係数が異なるため、昇温や降温が繰り返されるような環境で用いられるインサート成形品では、金属等の周囲の樹脂に生じる歪みによるクラック(ヒートショック破壊)が発生しやすい。そのため、インサート成形品が上記のようなアルカリ溶液と接触し、かつ昇温や降温が繰り返されるような環境に長期間おかれると、ウエルド部や金属等の周囲にクラックが発生するため、問題となっていた。
上記のようなアルカリ溶液に接触するインサート成形品におけるクラックの発生を抑えるために、シリコーン系化合物及び/又はフッ素系化合物やポリカーボネート樹脂を添加する対策が知られている。また、温度変化による歪みの影響を最小化するために、エラストマ等の耐衝撃性付与剤を添加するという対策も知られている。
例えば、特許文献1には、(A)熱可塑性ポリエステル樹脂に(B)耐衝撃性付与剤、(C)シリコーン系化合物及び/又はフッ素系化合物、(D)無機充填剤、および(E)多官能性化合物をそれぞれ所定量配合してなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物が記載され、この熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を用いることにより、耐アルカリ性に優れる成形品が得られることが開示されている。
また、特許文献2には、ポリブチレンテレフタレート樹脂と、25℃の動粘度が1000〜10000cStであるシリコーン系化合物と、オレフィン系エラストマとをそれぞれ所定量配合してなる、耐アルカリ性と耐ヒートショック性に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が開示されている。
さらに、特許文献3には、(A)全ジカルボン酸成分に対してイソフタル酸成分の含有率が3〜30mol%であるポリブチレンテレフタレート系樹脂、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)エラストマ、(D)繊維状強化材、さらに(E)シリコーン化合物をそれぞれ所定量配合してなる、耐アルカリ性と機械的強度に優れるポリエステル樹脂組成物が開示されている。
国際公開第2000/078867号 国際公開第2018/047662号 特開2002−356611号公報
しかしながら、これらポリブチレンテレフタレート樹脂組成物からなる成形品は、金属等とのインサート成形品としてのみならず、他の樹脂組成物からなる成形品、例えばポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品のような別部材(光学部品など)と組み合わせて用いられる場合がある。このような場合、成形品同士の接合には、接着や溶着のような二次加工が用いられる場合が多いが、工程簡略化の観点では二重成形により一体化できることが好ましい。そのため、ポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品(以下、「ポリカーボネート樹脂成形品」又は「ポリカーボネート樹脂組成物成形品」ともいう。)との二重成形時の接合性にも優れる、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が求められている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、耐アルカリ性に加え、ポリカーボネート樹脂成形品との二重成形品における接合強度にも優れる成形品を成形することが可能なポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及び該樹脂組成物を用いてポリカーボネート樹脂成形品と強固に接合された二重成形品を提供することを課題とする。
本発明は以下の事項に関する。
〔1〕本発明の一態様は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部、(B)ポリカーボネート樹脂35〜65質量部、(C)オレフィン系エラストマ10〜30質量部、(D)シリコーン系化合物1〜3質量部、(E)充填剤30〜80質量部、及び(F)エポキシ系化合物1〜5質量部を含み、前記(B)ポリカーボネート樹脂の300℃、1000sec−1における溶融粘度が0.40kPa・s以下であり、前記(D)シリコーン系化合物の25℃における動粘度が1000〜10000cStである、ポリカーボネート樹脂組成物の成形品との二重成形用のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関する。
〔2〕本発明の更なる一態様は、前記(D)シリコーン系化合物がジメチルポリシロキサンを含む、〔1〕に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関する。
〔3〕本発明の更なる一態様は、前記(C)オレフィン系エラストマがエチレンエチルアクリレート共重合体を含む、〔1〕又は〔2〕に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関する。
〔4〕本発明の更なる一態様は、前記(E)充填剤が繊維状充填剤を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関する。
〔5〕本発明の更なる一態様は、前記(B)ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が18000以下である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関する。
〔6〕本発明の別の一態様は、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いて、ポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品と二重成形された、二重成形品に関する。すなわち、本発明の別の一態様は、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を含む部分と、ポリカーボネート樹脂組成物を含む部分と、を有し、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を含む部分とポリカーボネート樹脂組成物を含む部分とが少なくとも一部で接している、二重成形品に関する。
〔7〕本発明の別の一態様は、さらに金属及び/又は無機固体からなるインサート部材を含む、インサート成形品である、〔6〕に記載の二重成形品に関する。
〔8〕本発明の別の一態様は、アルカリ溶液に接する部品として用いられるものである、〔6〕又は〔7〕に記載の二重成形品に関する。
本発明の実施形態によれば、耐アルカリ性に加え、ポリカーボネート樹脂成形品との二重成形品における接合強度にも優れる成形品を成形することが可能なポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、及び当該樹脂組成物を用いてポリカーボネート樹脂成形品と強固に接合された二重成形品を提供することができる。
<ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物>
本実施形態において、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と記載することもある。)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂と、特定量のポリカーボネート樹脂と、特定量のオレフィン系エラストマと、特定量の充填剤と、25℃の動粘度が1000〜10000cStである特定量のシリコーン系化合物と、特定量のエポキシ系化合物と、を含有することを特徴としている。このような樹脂組成物を用いることにより、耐アルカリ性に加え、ポリカーボネート樹脂成形品との二重成形品における接合強度にも優れる成形品を成形することができる。
本明細書において、「二重成形品」とは、予め成形された樹脂層の少なくとも一部に接するように、別の樹脂層が射出成形された成形品のことを意味するものであり、予め成形された樹脂層同士を接合又は溶着した成形品とは異なる。
以下に、本実施形態の樹脂組成物において用いる各成分について説明する。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)は、少なくともテレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステルや酸ハロゲン化物等)を含むジカルボン酸成分と、少なくとも、炭素原子数4のアルキレングリコール(1,4−ブタンジオール)又はそのエステル形成性誘導体(アセチル化物等)を含むグリコール成分とを重縮合して得られるポリブチレンテレフタレート系樹脂である。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂はホモポリブチレンテレフタレート樹脂に限らず、ブチレンテレフタレート単位を60モル%以上(特に75モル%以上95モル%以下)含有する共重合体であってもよい。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されない。本実施形態において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量は、5meq/kg以上30meq/kg以下が好ましく、10meq/kg以上25meq/kg以下がより好ましい。かかる範囲の末端カルボキルシル基量のポリブチレンテレフタレート樹脂を用いることで、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が湿熱環境下での加水分解による強度低下を受けにくくなる。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度(IV)は0.60dL/g以上1.20dL/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.65dL/g以上1.00dL/g以下であり、さらに好ましくは0.70dL/g以上0.95dL/g以下であり、特に好ましくは0.75dL/g以上0.90dL/g以下である。0.60dL/g以上1.20dL/g以下の範囲の固有粘度のポリブチレンテレフタレート樹脂を用いる場合には、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が特に成形性と機械的特性に優れたものとなる。また、異なる固有粘度を有するポリブチレンテレフタレート樹脂をブレンドして、固有粘度を調整することもできる。例えば、固有粘度1.0dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂と固有粘度0.7dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂とをブレンドすることにより、固有粘度0.85dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂を調製することができる。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度(IV)は、例えば、o−クロロフェノール中で温度35℃の条件で測定することができる。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂において、テレフタル酸及びそのエステル形成性誘導体以外のジカルボン酸成分(コモノマー成分)としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル等のC8−14の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC4−16のアルカンジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等のC5−10のシクロアルカンジカルボン酸;これらのジカルボン酸成分のエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステル誘導体や酸ハロゲン化物等)が挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのジカルボン酸成分の中では、イソフタル酸等のC8−12の芳香族ジカルボン酸、及び、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC6−12のアルカンジカルボン酸がより好ましい。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂において、1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分(コモノマー成分)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−オクタンジオール等のC2−10のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール;シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール;ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等の、ビスフェノールAのC2−4のアルキレンオキサイド付加体;又はこれらのグリコールのエステル形成性誘導体(アセチル化物等)が挙げられる。これらのグリコール成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのグリコール成分の中では、エチレングリコール、トリメチレングリコール等のC2−6のアルキレングリコール、ジエチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール、又は、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール等がより好ましい。
ジカルボン酸成分及びグリコール成分の他に使用できるコモノマー成分としては、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4−カルボキシ−4’−ヒドロキシビフェニル等の芳香族ヒドロキシカルボン酸;グリコール酸、ヒドロキシカプロン酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸;プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン(ε−カプロラクトン等)等のC3−12ラクトン;これらのコモノマー成分のエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステル誘導体、酸ハロゲン化物、アセチル化物等)が挙げられる。
以上説明したコモノマー成分を共重合したポリブチレンテレフタレート共重合体は、いずれも(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂として好適に使用できる。また、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂として、ホモポリブチレンテレフタレート重合体とポリブチレンテレフタレート共重合体とを組み合わせて使用してもよい。ただし、耐アルカリ性の観点では、共重合成分を含まないホモポリブチレンテレフタレート重合体を用いることが好ましい。
(B)ポリカーボネート樹脂
本実施形態のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、特定の溶融粘度を有する(B)ポリカーボネート樹脂を含むことにより耐アルカリ性を損なわずに、ポリカーボネート成形品との二重成形品における優れた密着性を有する。
(B)ポリカーボネート樹脂としては、ジヒドロキシ化合物と、ホスゲン又はジフェニルカーボネート等の炭酸エステルと、の反応により得られる重合体が挙げられる。
ジヒドロキシ化合物としては、例えば、脂環族化合物(例えば、脂環式ジオール)及びビスフェノール化合物が挙げられるが、ビスフェノール化合物であることが好ましい。
ビスフェノール化合物としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジベンジルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、2,2,2’,2’−テトラヒドロ3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビ−[1H−インデン]−6,6’−ジオールなどのビス(ヒドロキシアリール)C1−10アルカン、好ましくはビス(ヒドロキシアリール)C1−6アルカン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシアリール)C4−10シクロアルカン;4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル等のジヒドロキシアリールエーテル、;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシアリールスルホン;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシアリールスルフィド;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフォキシド等のジヒドロキシアリールスルフォキシド;4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルケトン等のジヒドロキシアリールケトンなどが挙げられる。
好ましい(B)ポリカーボネート樹脂としては、ビスフェノールA型ポリカーボネートが挙げられる。
(B)ポリカーボネート樹脂は、ホモポリカーボネートであってもよいし、コポリカーボネートであってもよい。また、ポリカーボネート樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
耐アルカリ性向上の観点から、(B)ポリカーボネート樹脂は、ISO11443に準拠した、300℃、1000sec−1での溶融粘度が、0.40kPa・s以下のものである。(B)ポリカーボネート樹脂の溶融粘度は0.35kPa・s以下であることが好ましく、0.30kPa・s以下であることがより好ましい。(B)ポリカーボネート樹脂の溶融粘度の下限は特に限定されないが、ポリカーボネート成形品との二重成形において、ポリカーボネート成形品表面にアンカー構造が設けられていない場合は、(B)ポリカーボネート樹脂の溶融粘度が0.10kPa・s以上であることが好ましく、0.15kPa・s以上であることがより好ましく、0.20kPa・s以上であることがさらに好ましい。一方、ポリカーボネート成形品表面にアンカー構造が設けられている場合は、(B)ポリカーボネート樹脂の溶融粘度が0.01kPa・s以上0.25kPa・s以下であることが好ましく、0.05kPa・s以上0.20kPa・s以下であることがより好ましい。なお、溶融粘度は、東洋精機製作所製キャピログラフを用い、キャピラリーとして1mmφ×20mmL/フラットダイを使用し、バレル温度300℃、せん断速度1000sec−1で測定することができる。
また、(B)ポリカーボネート樹脂は、粘度平均分子量が18000以下のものであることが好ましく、17000以下のものであることがより好ましい。粘度平均分子量(Mv)は、20℃における塩化メチレン溶液の極限粘度〔η〕を測定し、Schnellの式(〔η〕=1.23×10−5×Mv0.83)により測定した値とする。
(B)ポリカーボネート樹脂の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物100質量部に対し35質量部以上65質量部以下であり、40質量部以上60質量部以下であることが好ましく、40質量部以上50質量部以下であることがより好ましく、40質量部以上45質量部以下であることが更に好ましい。(B)ポリカーボネート樹脂の含有量が35質量部以上であると、ポリカーボネート成形品との二重成形時の密着性向上の効果が得られ、また、65質量部以下であると、優れた耐アルカリ性を得ることができる。
(C)オレフィン系エラストマ
本実施形態に係るポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物100質量部に対し10質量部以上30質量部以下のオレフィン系エラストマを含有する。
(C)オレフィン系エラストマの含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物100質量部に対し12質量部以上であることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましく、15.5質量部以上であることが更に好ましい。上限値は、25質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であることがより好ましく、18質量部以下であることが更に好ましい。(C)オレフィン系エラストマの含有量がポリブチレンテレフタレート樹脂組成物100質量部に対し10質量部以上30質量部以下であると、耐アルカリ性とポリカーボネート樹脂成形品との二重成形時の密着性をバランス良く改善することができる。
(C)オレフィン系エラストマとしては従来公知のオレフィン系エラストマを用いることができる。従来公知のオレフィン系エラストマとしては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体(EP共重合体)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD共重合体)、EP共重合体およびEPD共重合体から選択された少なくとも一種の単位を含む共重合体、オレフィンと(メタ)アクリル系単量体との共重合体等が含まれる。好ましいオレフィン系エラストマには、EP共重合体、EPD共重合体、オレフィンと(メタ)アクリル系単量体との共重合体が含まれる。これらのうちオレフィンと(メタ)アクリル系単量体との共重合体が好ましい。オレフィンと(メタ)アクリル系単量体との共重合体の中でも、EEA共重合体(エチレンエチルアクリレート共重合体)が特に好ましい。
EEA共重合体は、エチレンとエチルアクリレートを共重合成分とする共重合体である。共重合形式は特に限定されず、ランダム、ブロック、又はグラフトのいずれの共重合体でもよく、例えば部分的に、ランダム構造、ブロック構造及びグラフト構造のうちの2以上の構造を有していてもよい。
共重合体中のエチレンとエチルアクリレートの比率は、特に限定はされないが、PBT樹脂と相溶性を確保し、かつ、製造時のブロッキング抑制の観点から、EEA共重合体の融点が85℃以上であることが好ましく、88℃以上であることがより好ましく、90℃以上であることが特に好ましい。
本実施形態においては、エチレンとエチルアクリレート以外のコモノマー成分を実質的に含まないEEA共重合体を用いることが好ましいが、本実施形態の効果を阻害しない範囲で、その他のコモノマー成分を一部に含んでいてもよい。具体的には、エチレンとエチルアクリレート以外のコモノマーは、共重合モノマー中に10質量%以下となる量であることが好ましい。なお、その他のコモノマーとしては、無水マレイン酸、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができ、グリシジル基などの反応性の高い官能基を含まないコモノマーであることが好ましい。
EEA共重合体は、任意の方法で製造することができる。例えば、エチレンとエチルアクリレート(及びその他のコモノマー成分)を所定量混合し、ラジカル開始剤を用いて常法によりラジカル重合を行うことにより、EEA共重合体が得られる。
オレフィン系エラストマは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)シリコーン系化合物
本実施形態のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、(D)シリコーン系化合物を含むことにより高い耐アルカリ性を有する。
シリコーン系化合物として好ましいのは、一般にシリコーンオイルとして知られている、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサンなどの純シリコーン樹脂、純シリコーン樹脂をアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの変性用樹脂と反応させた変性シリコーンなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、シリコーンオイルを吸収させた硬化シリコーンパウダーも用いることができる。ここで用いられるシリコーンオイル吸収硬化シリコーンパウダーとは微粉末状の硬化シリコーンに予めシリコーンオイルを0.5〜80重量%配合し吸収させて任意の方法にてパウダー化することにより得られたものである。
シリコーンオイルを吸収して硬化シリコーンパウダーを形成するシリコーンとしては、例えば、従来公知のシリコーンゴムあるいはシリコーンゲルが使用できる。
なお、シリコーンオイルとしては例えば、下記一般式(1)
SiO[RSiO]nSiR (1)
(式中、Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基または水酸基であり、nは整数である。)で表されるものが挙げられる。
上式中、Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基または水酸基であるが、置換もしくは非置換の一価炭化水素基の例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;シクロアルキル基、β−フェニルエチル基などのアラルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−アミノプロピル基、3−グリシドキシプロピル基等が挙げられる。Rは全て同じであっても良く、それぞれ異なっていても良い。
本実施形態に係る(D)シリコーン系化合物は、25℃の動粘度が1000〜10000cSt(10〜100cm/s)であり、耐アルカリ性をより高める観点から、好ましくは2000〜8000cSt、特に3000〜6000cStの範囲にあるのが好ましい。動粘度は、オストワルド型粘度計(毛管粘度計)に25℃に保たれたシリコーン系化合物を10mlセットし、測定液の上面が一定の距離を通過する時間tを測定する。基準液体の粘度をη0、密度をρ0、流下時間をt0とすると、動粘度は、
動粘度(cSt)=(η0/ρ0)×(t/t0)
により算出することができる。また、動粘度は、シリコーン系化合物メーカーのカタログ値を用いることもできる。
(D)シリコーン系化合物は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)シリコーン系化合物の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物100質量部に対し1質量部以上3質量部以下であり、好ましくは1.5質量部以上3質量部以下であり、1.5質量部以上2.5質量部以下とすることもできる。(D)シリコーン系化合物の含有量が1質量部以上であると、耐アルカリ性向上の効果が得られ、また、3質量部以下であると、ポリカーボネート樹脂成形品との二重成形時の密着性を損なわないため好ましい。
(E)充填剤
本実施形態のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、(E)充填剤を含有する。(E)充填剤を含有することで、機械的特性を向上させることができる。また、全組成物中の樹脂成分の比率が下がるので、耐アルカリ性の面で有利となる。さらに、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の成形収縮率や線膨張係数を低減することができ、耐ヒートショック性の向上も期待できる。
(E)充填剤としては、例えば、繊維状充填剤[例えば、ガラス繊維、アスベスト繊維、カーボン繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、炭化珪素繊維、ウィスカー(炭化珪素、アルミナ、窒化珪素などのウィスカー)などの無機質繊維や、ポリアミドやフッ素樹脂などで形成された有機質繊維など]、板状充填剤[例えば、タルク、マイカ、ガラスフレーク、グラファイトなど]、粉状充填剤[例えば、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ミルドファイバー(ガラスなどのミルドファイバー)、ウォラストナイトなど]が挙げられる。これらの充填剤のうち、ガラス系充填剤(ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズなど)、タルク、マイカ、ウォラストナイトなどが好ましく、中でもガラス繊維は、入手性や強度及び剛性の面から、好適に使用できる。また、板状や粉状の充填剤は、ポリアルキレンテレフタレート樹脂組成物の成形収縮率や線膨張係数の異方性抑制の面から、好適に使用できる。これらの充填剤の使用に当たっては、必要に応じ公知の表面処理剤を使用することができる。
(E)充填剤として繊維状充填剤を用いる場合、その形状は特に限定されないが、例えば平均長さは100μm〜5mm、より好ましくは500μm〜3mm程度であり、平均直径は例えば1〜50μm、より好ましくは3〜30μm程度である。また、板状充填剤又は粉状充填剤を用いる場合、その平均粒子径も特に限定されないが、例えば0.1〜100μm、より好ましくは0.1〜50μm程度である。これらの(E)充填剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。「平均長さ」及び「平均直径」は、走査型電子顕微鏡及び画像処理ソフトを用いて、数十本程度(例えば、50本)の繊維片の長さ、及び断面の最長直線距離を測定し、その平均値とする。「平均粒子径」とは、レーザー回折・散乱法により測定した粒度分布における積算値50%のメジアン径を意味する。
(E)充填剤の添加量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物100質量部に対し、30質量部以上80質量部以下であり、好ましくは30質量部以上70質量部以下であり、より好ましくは40質量部以上70質量部以下であり、更に好ましくは50質量部以上60質量部以下である。充填剤の添加量をポリブチレンテレフタレート樹脂組成物100質量部に対し30質量部以上80質量部以下にすることで、ポリカーボネート樹脂成形品との二重成形時の密着性を損なわずに、耐アルカリ性と耐ヒートショック性を向上することができる。
(F)エポキシ系化合物
本実施形態のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、(F)エポキシ系化合物を含むことにより優れた耐アルカリ性と、ポリカーボネート成形品との二重成形品における優れた密着性を有する。
(F)エポキシ系化合物としては、1分子中にエポキシ基を1つ以上有し、エポキシ当量が500g/eq以上2000g/eq以下であるものを用いる。エポキシ当量がこの範囲であれば、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の増粘や異物といった不具合を発生させることなく、耐アルカリ性を向上させる効果を得ることができるいる。エポキシ当量(g/eq)は、650以上、700以上であることがこの順にさらに好ましく、一方、1200以下、1100以下、1000以下であることがこの順にさらに好ましい。
(F)エポキシ系化合物は、上記エポキシ当量のものであれば、特に限定はされないが、熱安定性と耐加水分解性を高める観点から、芳香族エポキシ系化合物を用いることが好ましい。芳香族エポキシ系化合物の例としては、ビフェニル型エポキシ系化合物、ビスフェノールA型エポキシ系化合物、フェノールノボラック型エポキシ系化合物、クレゾールノボラック型エポキシ系化合物などが挙げられ、これらを2種以上組み合わせて使用してもよい。
本実施形態に係るポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、目的に応じて、上述の(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)オレフィン系エラストマ、及び(D)シリコーン系化合物、(E)充填剤、(F)エポキシ系化合物以外の成分を任意に含んでもよい。その他の成分としては、酸化防止剤、安定剤、分子量調整剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、潤滑剤、離型剤、結晶化促進剤、結晶核剤、赤外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、耐加水分解性向上剤、流動性改良剤等が挙げられるがこれらに限定されない。なお、本実施形態に係るポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に添加する安定剤としては、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂の間のエステル交換を抑制するために、リン系の安定剤(第一リン酸カルシウム等のリン酸金属塩など)を添加することが好ましい。
なお、本実施形態に係るポリブチレンテレフタレート樹脂組成物において、上記(A)〜(F)成分の含有量の合計が、全組成物中の70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。上限は特に限定されず100質量%であってもよい。上記(A)〜(F)成分の含有量の合計を上記範囲内とすることにより、耐アルカリ性とポリカーボネート成形品との二重成形における密着性のより優れた樹脂組成物を得ることができる。
<二重成形品>
本実施形態に係るポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を、ポリカーボネート成形品と二重成形してなる二重成形品について説明する。
本発明の一態様は、上述のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いて成形された成形品であって、ポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品を二重成形してなる、二重成形品に関する。すなわち、本発明の一態様は、予め成形されたポリカーボネート樹脂組成物成形品の少なくとも一部に接するように上述のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形して得られる二重成形品に関する。二重成形品は、上述のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を含む部分と、ポリカーボネート樹脂組成物を含む部分と、を有し、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を含む部分とポリカーボネート樹脂組成物を含む部分とが少なくとも一部で接している。二重成形品は、例えば、板状のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物成形品の少なくとも一辺が、板状のポリカーボネート樹脂組成物成形品の少なくとも一辺と接するように形成されていてもよいし、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を含む部分がポリカーボネート樹脂組成物を含む部分の全体を覆うように形成されていてもよい。ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物については、上記のとおりであるからここでは記載を省略する。
ポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂を主成分として含む。ポリカーボネート樹脂としては、ジヒドロキシ化合物と、ホスゲン又はジフェニルカーボネート等の炭酸エステルと、の反応により得られる重合体が挙げられる。ジヒドロキシ化合物としては、特に限定されず、例えば、上記した(B)ポリカーボネート樹脂で説明したものから選択して用いることができる。
ポリカーボネート樹脂は、(B)ポリカーボネート樹脂と同じ組成であってもよく、異なる組成であってもよい。ポリカーボネート成形品を構成するポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量、及び溶融粘度(ISO11443に準拠した、300℃、1000sec−1での溶融粘度)は、特に限定されない。
ポリカーボネート樹脂組成物は、必要に応じて、無機充填剤、エラストマを含有してもよく、さらに酸化防止剤、安定剤、分子量調整剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、潤滑剤、離型剤、結晶化促進剤、結晶核剤、赤外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、耐加水分解性向上剤、流動性改良剤等の添加剤を含有してもよい。無機充填剤、エラストマ及びその他の添加剤の例としては、上記したポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が含有することができる無機充填剤、エラストマ及びその他の添加剤と同じものを挙げることができる。
本実施形態に係る二重成形品を得る方法としては、特に限定はなく、公知の方法を採用することができる。例えば、あらかじめポリカーボネート樹脂組成物を射出成形して得た成形品(ポリカーボネート成形品)を、金型キャビティ内に配置した状態で、当該ポリカーボネート成形品上にポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形して成形品を得ることができる。ここで、ポリカーボネート成形品に用いるポリカーボネート樹脂組成物としては、全組成物中の樹脂成分のうち50質量%以上がポリカーボネート樹脂であるものである。ポリカーボネート樹脂組成物の樹脂成分中のポリカーボネート樹脂の割合は、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることが特に好ましく、95質量%以上であることが最も好ましい。
本実施形態に係る二重成形品は、さらに金属(合金)及び/又は無機固体からなるインサート部材とともに射出成形して得られるインサート成形品とすることもできる。金属(合金)及び/又は無機固体の材質は限定されない。
インサート成形品の製法は特に限定されない。例えば、あらかじめポリカーボネート樹脂組成物を射出成形して得た成形品(ポリカーボネート成形品)を、金属及び/又は無機固体からなるインサート部材とともに金型キャビティ内に配置した状態で、当該ポリカーボネート成形品及びインサート部材上にポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形して二重成形品を得ることができる。
また、ポリカーボネート成形品を射出成形する際に金型内に金属及び/又は無機固体からなるインサート部材を配置してインサート部材上にポリカーボネート樹脂を射出成形することにより、インサート部材を有するポリカーボネート成形品を得た後、当該インサート部材を有するポリカーボネート成形品を金型キャビティ内に配置した状態で、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形することにより二重成形品を得ることもできる。
本実施形態に係る成形品は耐アルカリ性とポリカーボネート成形品との密着性に加え、耐ヒートショック性に優れているため、特にアルカリ溶液に接する部品として用いられる二重成形品(又はインサート成形品)として好適に適用することができる。「アルカリ溶液に接する」とは、アルカリ溶液と常に接触している状態だけでなく、アルカリ溶液と一時的に接する状態をも含む。アルカリ溶液としては、例えば、洗剤、漂白剤、融雪剤等が挙げられる。二重成形品の用途としては、例えば、自動車部品、電器部品、水廻り部品等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1〜6、比較例1〜16]
表1に示す成分を同表に示す割合(質量部)で混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製TEX44αII)を用いて、シリンダー温度270℃で溶融混練して押出し、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを得た。
実施例及び比較例で使用した各成分の詳細を以下に示す。
・PBT樹脂:ウィンテックポリマー(株)製 固有粘度(IV)=0.85dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂
・PC樹脂1:溶融粘度0.42kPa・sのポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量22500)・PC樹脂2:溶融粘度0.29kPa・sのポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量19500)
・PC樹脂3:溶融粘度0.09kPa・sのポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量16000)
・エラストマ1:エチレンエチルアクリレート共重合体(エチレン含有量75質量%、融点91℃)
・エラストマ2:アクリル系コアシェルポリマー(ローム・アンド・ハース・ジャパン社製、パラロイドEXL2311)
・エラストマ3:アクリル系コアシェルポリマー(ローム・アンド・ハース・ジャパン社製、パラロイドEXL2314)
・シリコーン系化合物1:25℃の動粘度60000cStのジメチルポリシロキサン
・シリコーン系化合物2:25℃の動粘度5000cStのジメチルポリシロキサン
・シリコーン系化合物3:25℃の動粘度300cStのジメチルポリシロキサン
・充填剤:ガラス繊維(日本電気硝子(株)製 ECS03T−127、平均繊維径13μm、平均繊維長3mm)
・エポキシ系化合物:エポキシ樹脂:三菱化学(株)製 エピコートJER1004K
・安定剤:太平化学産業(株)製 第一リン酸カルシウム
・酸化防止剤:BASFジャパン(株)製 Irganox1010
・着色剤(カーボンブラック):コロンビヤンカーボン日本(株)製 Raven UVUltra
<評価>
(1)耐アルカリ性
得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを、140℃で3時間乾燥させた後、シリンダー温度250℃、金型温度70℃にて射出成形し、厚さ1mmt、一辺120mmの平板状で、ウエルド部を有する成形片を作製した。次にこの成形片を長手方向の略中央部がウエルド部となるよう、幅10mm、長さ100mmの短冊状に切削して試験片を準備した。この試験片をたわませた状態で治具に固定し、常時1.0%の曲げ歪みがウエルド部に加わるようにした。この状態のまま、治具ごと10質量%の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、周辺温度23℃にて静置し、60時間浸漬後の試験片にクラックが発生するか否かを観察した。評価は各実施例・比較例のペレットについて3個ずつの試験片を用いて行い、3個の試験片のいずれにもクラックの発生がない場合を優、3個のうち1つの試験片にのみクラックが発生した場合を良、3個の試験片全てにクラックが発生した場合を不良として評価した。結果を表1に示す。
(2)二重成形品の接合強度1(二重成形性1)
一次成形品として、上述のPC樹脂2を120℃で5時間乾燥させた後、シリンダー温度280℃、金型温度100℃、保圧98MPaで、ASTM D256に準拠したアイゾット試験片(63.5mm×12.7mm×6.4mm)を射出成形し、23℃、50%RHで24時間静置したものを準備し、これを、ASTM D790に準拠した曲げ試験片成形用金型のキャビティ(127mm×12.7mm×6.4mm)内に、金型の一端面に接するように設置した。次いで、140℃で3時間乾燥させた各実施例のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を、シリンダー温度270℃、金型温度70℃、保圧78MPaで、上記曲げ試験片成形用金型のキャビティの残りの空間(63.5mm×12.7mm×6.4mm)に射出成形し、PC樹脂2の成形品の一端面と、各実施例のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物からなる成形品の一端面とが接合された状態の、127mm×12.7mm×6.4mmの二重成形品を得た。得られた二重成形品を用いて、ISO527−1,2に準じて引張試験を行い、接合強度を測定し、二重成形性1として評価した。評価基準は、接合強度が20MPa以上の場合を優、10MPa以上20MPa未満の場合を良、10MPa未満の場合を不良とした。結果を表1に示す。
(3)二重成形品の接合強度2(二重成形性2)
上記の二重成形性1の評価では、PC樹脂2からなる一次成形品について、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物と接合される端面(12.7mm×6.4mm)を、平滑な金型転写面の状態で二重成形したが、当該接合される端面に対し、12.7mmの辺に平行な縞状となるよう、長さ12.7mm、幅0.8mm、深さ0.8mmの溝を4本、溝と溝の間隔がいずれも0.8mmとなるように切削加工で形成し、これを一次成形品として金型キャビティ内に設置した状態で二重成形を行った。この端面に形成された溝内に、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が入り込んだ状態で接合される場合、物理的なアンカー効果によりさらに接合強度の向上が期待される。二重成形品の接合強度の評価は二重成形性1と同様に行い、接合強度が30MPa以上の場合を優、20MPa以上30MPa未満の場合を良として評価した。結果を表1に示す。
[表1]
Figure 0006836695
表1に示すように、実施例1〜6のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、耐アルカリ性に優れるとともに、ポリカーボネート成形品との二重成形品にした際の接合強度が高いことが分かる。
本発明によれば、耐アルカリ性に加え、ポリカーボネート樹脂成形品との二重成形品における接合強度にも優れる成形品を成形することが可能なポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得ることができるため、電気・電子・自動車・一般雑貨等の広汎な分野、特にアルカリ溶液に接する用途に好適に利用することができる。

Claims (8)

  1. (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部、
    (B)ポリカーボネート樹脂35〜65質量部、
    (C)オレフィン系エラストマ10〜30質量部、
    (D)シリコーン系化合物1〜3質量部、
    (E)充填剤30〜80質量部、及び
    (F)エポキシ系化合物1〜5質量部を含み、
    前記(B)ポリカーボネート樹脂の300℃、1000sec−1における溶融粘度が0.30kPa・s以下であり、
    前記(D)シリコーン系化合物の25℃における動粘度が1000〜10000cStである、
    ポリカーボネート樹脂組成物の成形品との二重成形用のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  2. 前記(D)シリコーン系化合物が、ジメチルポリシロキサンを含む、請求項1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 前記(C)オレフィン系エラストマが、エチレンエチルアクリレート共重合体を含む、請求項1または2に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. 前記(E)充填剤が、繊維状充填剤を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. 前記(B)ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が、18000以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を含む部分と、ポリカーボネート樹脂組成物を含む部分と、を有し、
    ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を含む部分とポリカーボネート樹脂組成物を含む部分とが少なくとも一部で接している、二重成形品。
  7. さらに金属及び/又は無機固体からなるインサート部材を含むインサート成形品である、請求項6に記載の二重成形品。
  8. アルカリ溶液に接する部品として用いられるものである、請求項6または7に記載の二重成形品。
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