JP6831182B2 - 住宅 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅に関する。
近年、住宅においては、省エネルギ化の観点から、住宅内に取り込まれる日射量を制御して冷暖房で消費する消費エネルギ量の低減を図る取り組みが行われている。例えば特許文献1には、ブラインドやロールスクリーン等の日除け装置をモータにより開度調整可能とし、夏場には日射の取り込みを抑制し、冬場には日射を積極的に取り込むよう、日除け装置の開度を自動で調整する技術が提案されている。これによれば、夏場には日射熱の流入を抑制することで冷房負荷の低減を図ることができ、冬場には日射熱の流入を促すことで暖房負荷の低減を図ることができる。そのため、冷暖房で消費する消費エネルギの低減を図ることができる。
特開2004−62269号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、日除け装置の開度をモータにより制御することで日射量を調整するようにしているため、日射量の調整に際してエネルギを消費することになってしまう。
また、隣接する住宅間の間隔(隣棟間隔)が狭くなっている住宅密集地等では、冬場に日射を取り込むのがそもそも難しく、上記特許文献1の技術を採用したとしても、冬場に日射熱を取り込んで暖房負荷の低減を図るのが難しいと考えられる。よって、住宅の省エネルギ化を図る上では未だ改善の余地があると考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、省エネルギ化を好適に図ることができる住宅を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の住宅は、下階部と上階部とを有してなる多層階建ての住宅であって、前記上階部には、南面と東面との二面が屋外に開放されたバルコニーと、そのバルコニーの北側に隣接する居間空間とが設けられ、前記バルコニーと前記居間空間とを仕切る仕切壁には前記居間空間への採光を可能とする採光窓部が設けられ、前記バルコニーにおいて前記採光窓部の上方には庇部が設けられ、前記上階部において前記バルコニーの西面側には、前記仕切壁よりも南側に張り出した張出部が設けられ、前記張出部は、前記バルコニーの床部と前記庇部とに跨がって上下に延びていることを特徴とする。
本発明によれば、上階部において、南面と東面との二面が屋外に開放されたバルコニーの北側に居間空間が設けられ、その居間空間とバルコニーとの間に採光窓部が設けられている。この場合、冬場においては、南側からの日射と、東側からの日射とを採光窓部を通じて居間空間に取り込むことができる。また、居間空間の南側にバルコニーが設けられていることから、住宅南側の隣棟から居間空間までの距離をバルコニーによりかせぐ(大きくする)ことができる。そのため、住宅南側で隣棟が近接している場合にも、居間空間に日射ひいては日射熱を好適に取り込むことができ、冬場において暖房負荷の低減を好適に図ることができる。
また、バルコニーの上方には庇部が設けられているため、夏場においては居間空間に南側からの日射が射し込むのを抑制することができる。また、バルコニーの西面側には、仕切壁よりも南側に張り出した張出部が設けられているため、居間空間に西側から日射(いわゆる西日)が射し込むのを抑制することができる。これにより、夏場においては居間空間に日射熱が取り込まれるのを抑制することができるため、冷房負荷の低減を図ることができる。
このように、本発明では、住宅の間取りや構造を工夫することで、冷暖房負荷の低減を図るようにしているため、上述した従来技術(特許文献1の技術)とは異なり、エネルギ消費を伴うことなく冷暖房負荷の低減を図ることができる。よって、この場合、省エネルギ化を好適に図ることができる。
また、居間空間は、寝室等他の部屋と比べて昼間の利用頻度が高いため、冷暖房を昼間に利用する頻度も高いと考えられる。この点本発明では、かかる居間空間を対象として、上述した冷暖房負荷の低減を図るようにしているため、この点からも、省エネルギ化を好適に図ることができる。
第2の発明の住宅は、第1の発明において、前記採光窓部には、ガラス窓が設けられ、前記ガラス窓は、前記住宅に設けられた他のガラス窓よりも日射熱取得率が大きくなっていることを特徴とする。
本発明によれば、居間空間の採光窓部に設けられたガラス窓の日射熱取得率が住宅における他のガラス窓の日射熱取得率よりも大きくなっているため、冬場において居間空間に日射熱を取り込み易くすることができる。これにより、冬場において暖房負荷の低減をより好適に図ることができる。また、一般に、暖房によるエネルギ消費は冷房によるエネルギ消費よりも大きいことから、暖房負荷の低減を図ることの意義は大きいといえる。
第3の発明の住宅は、第1又は第2の発明において、前記居間空間は、前記バルコニーよりも西側に延出した延出空間部を有し、その延出空間部の南側に隣接する隣接空間を備え、前記張出部は、その内部に前記隣接空間を有して形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、居間空間がバルコニーよりも西側に延出しているため、冬場において居間空間に東側から日射が射し込む際に、その日射を居間空間の広範囲に取り込むことができる。これにより、冬場において居間空間に日射熱を好適に取り込むことができ、その日射熱による暖房負荷の低減を好適に図ることができる。
また、居間空間の延出空間部の南側には隣接空間が隣接しており、その隣接空間を内部に有して張出部が形成されているため、延出空間部はその南側において張出部により屋外と隔てられている。この場合、延出空間部がその南側において屋外と隣接している場合と比べて、延出空間部に屋外から南側の外壁を介して日射熱が流入するのを抑制することができる。これにより、居間空間に延出空間部が設けられた構成にあって、夏場における冷房負荷の低減を好適に図ることができる。
第4の発明の住宅は、第3の発明において、前記隣接空間は、居間空間ではない非居間空間からなることを特徴とする。
隣接空間は住宅の南側に位置するため、夏場においては南側の外壁等を介して日射熱が流入し易い。この点本発明では、隣接空間が、昼間の利用頻度が比較的低い非居間空間とされているため、夏場の昼間に隣接空間で冷房が利用される頻度を少なくすることができる。これにより、隣接空間への日射熱の流入に伴う冷房負荷の増大を抑制することができる。
第5の発明の住宅は、第3又は第4の発明において、前記居間空間は、リビングとダイニングとキッチンとが連続するLDK空間であることを特徴とする。
LDK空間はリビングとダイニングとキッチンとが連続する連続空間(大空間)となっているため、LDK空間を冷暖房するにあたってはその負荷が特に大きくなると考えられる。この点本発明では、そのLDK空間を対象として、上述した冷暖房負荷の低減を図るようにしているため、住宅の省エネルギ化をより好適に図ることができる。
第6の発明の住宅は、第5の発明において、前記LDK空間は、前記バルコニーに隣接する隣接空間部と、前記バルコニーよりも西側に延出した前記延出空間部とを有しており、前記隣接空間部が前記延出空間部よりも北側に延出していることで、前記LDK空間が平面視L字状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、LDK空間がバルコニーよりも西側に延出していることに加え、LDK空間(隣接空間部)が延出空間部よりも北側に延出して南北に延びている。この場合、LDK空間に東側から日射が射し込む際だけでなく、LDK空間に南側から日射が射し込む際にも、日射をLDK空間の広範囲に取り込むことができる。これにより、冬場において、大空間であるLDK空間に日射熱を好適に取り込むことができ、その日射熱による暖房負荷の低減を好適に図ることができる。
第7の発明の住宅は、第1乃至第6のいずれかの発明において、居室空間として、前記居間空間に加えて、複数の寝室を備え、前記複数の寝室はいずれも前記下階部に設けられていることを特徴とする。
寝室では、夜間に冷暖房が利用されるため、昼間の日射熱が冷暖房の負荷低減に与える影響が少ない。そこで、本発明では、この点に鑑みて、住宅に設けられた複数の寝室をいずれも下階部に集約させている。すなわち、日当たりが比較的悪い下階部に寝室を集約させている。この場合、日当たりが良い上階部において、居間空間を広く形成することが可能となるため、居間空間を開放感あふれる空間とすることができる。
住宅の概略を示す縦断面図。 一階部分の間取りを示す平面図。 二階部分の間取りを示す平面図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図1は住宅の概略を示す縦断面図である。
図1に示すように、住宅10は、下階部としての一階部分11と、上階部としての二階部分12とを有する二階建てとなっている。二階部分12の上方には屋根部13が設けられている。屋根部13は、例えば切妻屋根となっている。住宅10の南側には隣家Kが近接して設けられ、その隣家Kも住宅10と同様、二階建てとなっている。図1ではその隣家Kが二点鎖線(仮想線)にて示されている。
続いて、住宅10の一階部分11及び二階部分12の間取りについて説明する。まず、一階部分11の間取りについて図2に基づき説明する。図2は、一階部分11の間取りを示す平面図である。
図2に示すように、住宅10の一階部分11には、屋内空間として、玄関14と、廊下15と、寝室16と、子供部屋17と、洗面室18と、浴室19と、トイレ21とが設けられている。玄関14は、一階部分11において北側に設けられ、廊下15と隣接している。廊下15は、寝室16、子供部屋17、洗面室18及びトイレ21にそれぞれ通じているとともに、二階部分12へ延びる階段27に通じている。
寝室16は、親用の主寝室となっている。寝室16には、ベッド16aが設けられている他、ソファ16b等が設けられている。寝室16は、一階部分11において北側に設けられ、詳しくは北東の角部に設けられている。寝室16の南側にはウォークインクローゼット22が設けられている。ウォークインクローゼット22には寝室16から出入りが可能となっている。また、寝室16には空調装置28(エアコン)が設けられ、その空調装置28により寝室16の冷暖房を行うことが可能となっている。
子供部屋17は、一階部分11において南側に設けられている。子供部屋17は東西に並んで複数(具体的には2つ)設けられ、各子供部屋17は仕切壁23により互いに仕切られている。各子供部屋17には、学習机17aが設けられている他、ベッド17bが設けられている。したがって、子供部屋17は子供の寝室としても利用され、特許請求の範囲に記載の「寝室」に相当する。また、各子供部屋17には空調装置29(エアコン)が設けられ、その空調装置29により子供部屋17の冷暖房を行うことが可能となっている。
各子供部屋17はその南側に設けられた外壁24により屋外と仕切られている。外壁24には、子供部屋17と屋外とを連通する窓部25が設けられている。窓部25にはガラス窓26が配設されている。
続いて、住宅10の二階部分12の間取りについて図3に基づき説明する。図3は、二階部分12の間取りを示す平面図である。
図3に示すように、二階部分12には、屋内空間として、リビングダイニングキッチン31(以下、略してLDK31という)と、書斎32,33と、トイレ34と、廊下35とが設けられている。また、二階部分12には、これら屋内空間に加えて、バルコニー36が設けられている。
LDK31は、リビング31aとダイニング31bとキッチン31cとが互いに連続した一体空間とされており、平面視においてL字状をなすように形成されている。詳しくは、LDK31は、二階部分12の東側で南北方向に延びる第1空間部38と、第1空間部38の南側から西側に向けて延びる第2空間部39とを有する。この場合、第1空間部38の東西方向の長さは第2空間部39の南北方向の長さと略同じとされている。また、第1空間部38において第2空間部39よりも北側に延出した延出部分の南北方向の長さは第2空間部39の東西方向の長さと略同じとされている。
LDK31は、本住宅10において最も広い部屋となっており、換言すると最も気積(体積)の大きい部屋となっている。LDK31には、空調装置41(エアコン)が設けられ、その空調装置41によりLDK31の冷暖房を行うことが可能となっている。なお、LDK31が「居間空間」に相当する。
廊下35は、L字状をなすLDK31の隅部内側に設けられている。廊下35とLDK31との間には出入口43,44が設けられ、これらの出入口43,44を介して廊下35とLDK31との間の出入りが可能となっている。また、各出入口43,44にはそれぞれ引き戸からなるドア45,46が設けられている。なお、各出入口43,44のうち、出入口43が廊下35とLDK31の第2空間部39との間に設けられ、出入口44が廊下35と第1空間部38との間に設けられている。
LDK31の隅部内側には、廊下35に加えて階段27とトイレ34とが設けられている。廊下35は、これら階段27及びトイレ34にも通じている。また、廊下35及び階段27の北側には書斎32が設けられ、その書斎32には廊下35から出入りが可能となっている。また、書斎32は、二階部分12において北西の角部に位置する角部屋となっている。
LDK31の南側にはバルコニー36と書斎33とが隣接して設けられている。バルコニー36と書斎33とは東西方向に並んでおり、バルコニー36が東側に位置し、書斎33が西側に位置している。詳しくは、バルコニー36は二階部分12において南東の角部に位置し、LDK31の第1空間部38の南側に隣接している。また、書斎33は二階部分12において南西の角部に位置し、LDK31の第2空間部39の南側に隣接している。なお、この場合、LDK31の第1空間部38がバルコニー36に隣接する「隣接空間部」に相当し、第2空間部39がバルコニー36よりも西側に延出する「延出空間部」に相当する。また、書斎33がその延出空間部(第2空間部39)に隣接する「隣接空間」及び「非居間空間」に相当する。
バルコニー36と書斎33とは平面視の大きさがいずれも略同じとされている。詳しくは、バルコニー36と書斎33とは、東西方向の長さがいずれも略同じとされ、また南北方向の長さがいずれも略同じとされている。また、バルコニー36の東西方向の長さは第1空間部38の東西方向の長さと略同じとされ、書斎33の東西方向の長さは第2空間部39の東西方向の長さと略同じとされている。
バルコニー36と書斎33とはいずれも一階部分11の子供部屋17の上方(真上)に配置されている。この場合、バルコニー36はいわゆるルーフバルコニーとして形成されている。以下、バルコニー36に関する構成について説明する。
図1及び図3に示すように、バルコニー36はLDK31(詳しくは第1空間部38)と外壁48により仕切られている。外壁48には、バルコニー36とLDK31とを連通する窓部51が形成されている。窓部51はいわゆる掃き出し窓とされ、この窓部51を通じてLDK31とバルコニー36との間の出入りが可能となっている。なお、外壁48が「仕切壁」に相当し、窓部51が「採光窓部」に相当する。
窓部51には、ガラス戸52(ガラス窓)が配設されている。このガラス戸52により窓部51が開閉される。ガラス戸52は、日射熱取得率ηの比較的大きいガラス板52aを有して構成されている。ガラス板52aの日射熱取得率ηは0.5以上とされ、より詳しくは0.6〜0.7とされている。ガラス板52a(ひいてはガラス戸52)の日射熱取得率ηは、住宅10に設けられた他のガラス戸(ガラス窓)の日射熱取得率よりも大きくなっている。そのため、ガラス戸52の日射熱取得率ηは、住宅10に設けられたすべてのガラス戸のうちで最も高くなっている。
バルコニー36は、いわゆる南向きのバルコニーとされ、その南面と東面との二面が屋外に開放されている。バルコニー36には、その床面を形成するバルコニー床部54が設けられている。バルコニー床部54には、屋外開放側となる南面側及び東面側にそれぞれ腰壁部55が設けられている。なお、これら腰壁部55に代えて手摺部を設けてもよい。
バルコニー36の上方には、屋根部13において外壁48よりも屋外側(南側)に張り出した軒部57が設けられている。この軒部57によりバルコニー36が上方から覆われている。なお、軒部57が「庇部」に相当する。
続いて、書斎33に関する構成について説明する。
二階部分12においてバルコニー36の西面側には、外壁48よりも屋外側(南側)に張り出した張出部59が設けられている。この張出部59の内部には書斎33が形成されている。書斎33は、父親が読書等で利用する部屋となっており、主に父親の帰宅後、夜間に利用される。書斎33には空調装置61(エアコン)が設けられ、その空調装置61により書斎33の冷暖房を行うことが可能となっている。
書斎33は、LDK31(詳しくは第2空間部39)と仕切壁62により仕切られている。仕切壁62には、書斎33とLDK31とを連通する出入口63が形成され、この出入口63を通じてLDK31と書斎33との間の出入りが可能となっている。また、出入口63には、開き戸からなるドア64が設けられている。
張出部59は、上記仕切壁62とともに書斎33を囲む壁部66〜68を有している。それらの壁部66〜68のうち、書斎33の西面及び南面に設けられた各壁部は書斎33と屋外とを仕切る外壁66,67となっており、東面に設けられた壁部は書斎33とバルコニー36とを仕切る仕切壁68となっている。南面の外壁67には窓部71が設けられ、その窓部71にはガラス戸72(ガラス窓)が配設されている。また、東面の仕切壁68は、バルコニー床部54と屋根部13の軒部57とに跨がって上下に延びており、この仕切壁68によりバルコニー36が西側から覆われている。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
二階部分12において、南面と東面との二面が屋外に開放されたバルコニー36の北側にLDK31が設けられ、そのLDK31とバルコニー36との間に窓部51が設けられている。この場合、冬場においては、南側からの日射と、東側からの日射とを窓部51を通じてLDK31に取り込むことができる。また、LDK31の南側にバルコニー36が設けられていることから、住宅10南側の隣家KからLDK31までの距離をバルコニー36によりかせぐ(大きくする)ことができる。そのため、住宅10南側で隣家Kが近接している場合にも、LDK31に日射ひいては日射熱を好適に取り込むことができ、冬場において空調装置41の暖房負荷の低減を好適に図ることができる。
また、バルコニー36の上方に軒部57が設けられているため、夏場においてはLDK31に南側からの日射が射し込むのを抑制することができる。また、バルコニー36の西面側には、外壁48よりも南側に張り出した張出部59が設けられているため、LDK31に西側から日射(いわゆる西日)が射し込むのを抑制することができる。これにより、夏場においてはLDK31に日射熱が取り込まれるのを抑制することができるため、空調装置41の冷房負荷の低減を図ることができる。
このように、上記実施形態の住宅10では、その間取りや構造を工夫することで、冷暖房負荷の低減が図られており、そのため、上述した従来技術(上記特許文献1の技術)とは異なり、エネルギ消費を伴うことなく冷暖房負荷の低減を図ることができる。よって、この場合、省エネルギ化を好適に図ることができる。
また、LDK31は、寝室等他の部屋と比べて昼間の利用頻度が高いため、冷暖房(空調装置41)を昼間に利用する頻度も高いと考えられる。この点、上記実施形態の住宅10では、かかるLDK31を対象として、上述した冷暖房負荷の低減を図っているため、この点からも、省エネルギ化を好適に図ることができる。
LDK31の窓部51に設けられたガラス戸52(ガラス窓)の日射熱取得率が住宅10における他のガラス窓の日射熱取得率よりも大きくなっているため、冬場においてLDK31に日射熱を取り込み易くすることができる。これにより、冬場において暖房負荷の低減をより好適に図ることができる。また、一般に、暖房によるエネルギ消費は冷房によるエネルギ消費よりも大きいことから、暖房負荷の低減を図ることの意義は大きいといえる。
LDK31がバルコニー36よりも西側に延出しているため、冬場においてLDK31に東側から日射が射し込む際に、その日射をLDK31の広範囲に取り込むことができる。これにより、冬場においてLDK31に日射熱を好適に取り込むことができ、その日射熱による暖房負荷の低減を好適に図ることができる。
また、LDK31においてバルコニー36よりも西側に延出する第2空間部39(延出空間部に相当)の南側には書斎33が隣接しており、その書斎33を内部に有して張出部59が形成されているため、第2空間部39はその南側において張出部59により屋外と隔てられている。この場合、第2空間部39がその南側において屋外と隣接している場合と比べて、第2空間部39に屋外から南側の外壁を介して日射熱が流入するのを抑制することができる。これにより、LDK31に第2空間部39(延出空間部)が設けられた構成にあって、夏場における冷房負荷の低減を好適に図ることができる。
書斎33(隣接空間に相当)は住宅の南側に位置するため、夏場においては南側の外壁67等を介して日射熱が流入し易い。この点、隣接空間が昼間の利用頻度が比較的低い書斎33とされているため、夏場の昼間に隣接空間(書斎33)で冷房が利用される頻度を少なくすることができる。これにより、隣接空間(書斎33)への日射熱の流入に伴う冷房負荷の増大を抑制することができる。
LDK31はリビング31aとダイニング31bとキッチン31cとが連続する連続空間(大空間)となっているため、LDK31を冷暖房するにあたってはその負荷が特に大きくなると考えられる。この点、上記の実施形態では、そのLDK31を対象として、上述した冷暖房負荷の低減を図っているため、住宅10の省エネルギ化をより好適に図ることができる。
寝室16,17(詳しくは寝室16及び子供部屋17)では、夜間に冷暖房が利用されるため、昼間の日射熱が冷暖房の負荷低減に与える影響が少ない。そこで、上記の実施形態では、この点に鑑みて、住宅10に設けられた複数の寝室16,17をいずれも一階部分11に集約させている。すなわち、日当たりが比較的悪い一階部分11に寝室16,17を集約させている。この場合、日当たりが良い二階部分12において、LDK31を広く形成することが可能となるため、LDK31を開放感あふれる空間とすることができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、LDK31を平面視L字状に形成したが、LDK31を南北又は東西に延びる平面視長方形状にする等、他の形状で形成してもよい。
・上記実施形態では、バルコニー36の北側にLDK31(居間空間)を隣接させたが、LDK31に代えて、リビングやダイニング等、他の居間空間を隣接させてもよい。また、上記実施形態では、LDK31の南側に書斎33(非居間空間)を隣接させたが、書斎33に代えて、納戸や洗面室等、他の非居間空間を隣接させてもよい。また、和室等の居間空間を隣接させてもよい。
・上記実施形態では、LDK31の窓部51に設けられたガラス窓52の日射熱取得率を住宅10に設けられた他のガラス窓の日射熱取得率よりも大きくしたが、ガラス窓52の日射熱取得率は必ずしも他のガラス窓の日射熱取得率より大きくする必要はない。その場合にも、住宅南側の隣家KからLDK31までの距離がバルコニー36により大きくされているため、住宅南側で隣家Kが近接している場合でも、冬場においてLDK31に日射ひいては日射熱を好適に取り込むことができる。
・上記実施形態では、バルコニー36の西面側で外壁48よりも南側に張り出す張出部59を、その内部に書斎33(ひいては屋内空間)を有して形成したが、これを変更してもよい。例えば、張出部を、バルコニー36の西面側で外壁48から南側に向けて延びる袖壁により構成してもよい。その場合にも、その袖壁によりLDK31に西日が射し込むのを抑制することができる。
・上記実施形態では、屋根部13の軒部57をバルコニー36上方の庇部としたが、かかる庇部をオーニング等、他の部材により構成してもよい。
・冷房負荷低減の観点からすれば、夏場においては、窓部51を外部ブラインドやカーテン等で遮蔽することで、LDK31への日射熱の流入をより一層抑制するのが望ましい。
・上記実施形態では、バルコニー36を一階部分11の上方(真上)に形成されたルーフバルコニーとしたが、バルコニー36をキャンチバルコニーや、ロジア等、ルーフバルコニー以外の態様で形成してもよい。
・上記実施形態では、二階建ての住宅10に本発明を適用したが、三階建て以上の住宅に本発明を適用してもよい。例えば、三階建ての住宅においては、三階部分(最上階部)にバルコニーと居間空間とを設けることが考えられる。
10…住宅、11…下階部としての一階部分、12…上階部としての二階部分、16…寝室、17…寝室としての子供部屋、31…居間空間としてのLDK、33…隣接空間及び非居間空間としての書斎、36…バルコニー、38…隣接空間部としての第1空間部、39…延出空間部としての第2空間部、48…仕切壁としての外壁、51…採光窓部としての窓部、52…ガラス窓としてのガラス戸、54…床部としてのバルコニー床部、57…庇部としての軒部、59…張出部。

Claims (4)

  1. 下階部と上階部とを有してなる多層階建ての住宅であって、
    前記上階部には、当該上階部において南東の角部に位置するとともに南面と東面との二面が屋外に開放されたバルコニーと、そのバルコニーの北側に隣接するとともにリビングとダイニングとキッチンとが連続するLDK空間とが設けられ、
    前記バルコニーと前記LDK空間とを仕切る第1仕切壁には前記LDK空間への採光を可能とする採光窓部が設けられ、
    前記バルコニーにおいて前記採光窓部の上方には庇部が設けられ、
    前記上階部において前記バルコニーの西面側には、前記第1仕切壁よりも南側に張り出した張出部が設けられ、
    前記張出部は、前記バルコニーの床部と前記庇部とに跨がって上下に延びており、
    前記LDK空間は、前記バルコニーに隣接する隣接空間部と、前記バルコニーよりも西側に延出した延出空間部を有しており、
    前記隣接空間部が前記延出空間部よりも北側に延出していることで、前記LDK空間が平面視L字状に形成されており、
    前記延出空間部の南側に隣接するとともに前記延出空間部と第2仕切壁により仕切られた隣接空間を備え、
    前記隣接空間は、前記上階部において南西の角部に位置するとともに、前記バルコニーの西側に隣接しており、
    前記張出部は、その内部に前記隣接空間を有して形成されていることを特徴とする住宅。
  2. 前記採光窓部には、ガラス窓が設けられ、
    前記ガラス窓は、前記住宅に設けられた他のガラス窓よりも日射熱取得率が大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の住宅。
  3. 前記隣接空間は、居間空間ではない非居間空間からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の住宅。
  4. 居室空間として、前記LDK空間に加えて、複数の寝室を備え、
    前記複数の寝室はいずれも前記下階部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の住宅。
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