JP6828206B2 - 難燃性粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、難燃性粘着テープに関し、詳しくは、酸素指数26以上を常に確保でき、難燃性の客観的な指標を提供できる難燃性粘着テープに関する。
特許文献1には、人工絹糸織布の片面に、PE層/アクリル樹脂バインダーの難燃層/粘着剤層の順で、層が構成され、柔軟性、手切れ性、異音発生防止効果を発揮する電線結束用非ハロゲン難燃性テープが開示されている。
特開2004−224822号公報
特許文献1では、難燃層/粘着剤層を順に設けたことにより、難燃層が最外層に来ないので、被着体に貼着した難燃性粘着テープを剥離する際に被着体汚れが発生するのを防止できる。
しかし、酸素指数が十分でなく、難燃剤に基づく難燃効果が発揮できていない欠点があり、このため酸素指数26以上を確保できる難燃性粘着テープが求められる。
そこで本発明の課題は、酸素指数26以上を常に確保でき、難燃性の客観的な指標を提供できる難燃性粘着テープを提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
難燃性粘着テープの第1の発明は、線条体からなる布状体の片面又は両面にフィルムを積層してなる基材シートを備え、
該基材シートの少なくとも片面に、難燃層と粘着剤層とが順に設けられ、
前記難燃層の23℃における貯蔵弾性率が、1.0×10Pa以上であり、
前記粘着剤層の23℃における貯蔵弾性率が、5.0×10Pa以上であり、
酸素指数が26以上であることを特徴とする。
第2の発明は、線条体からなる布状体の片面又は両面にフィルムを積層してなる基材シートを備え、
該基材シートの少なくとも片面に、難燃層と粘着剤層とが順に設けられ、
前記粘着剤層の23℃における貯蔵弾性率が、5.0×10Pa以上であり、
酸素指数が26以上であることを特徴とする。
上記第1、第2の発明において、前記難燃層及び/又は前記粘着剤層に硬化剤が添加されていることが好ましい。また、前記難燃層には、難燃剤が配合され、該難燃剤は、ハロゲン系難燃剤及び非ハロゲン系難燃剤から選択される1種以上であることが好ましい。
本発明によれば、酸素指数26以上を常に確保でき、難燃性の客観的な指標を提供できる難燃性粘着テープを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る難燃性粘着テープを説明する縦断面図 フラットヤーンの例を説明する縦断面図
以下に、本発明を実施するための形態について詳しく説明する。
1.難燃性粘着テープ
図1は本発明の一実施形態に係る難燃性粘着テープを説明する縦断面図である。
図1に示す難燃性粘着テープは、線条体11からなる布状体1の両面にフィルム2を積層してなる基材シート3の片面に難燃層4が設けられ、該難燃層4の下面(図面上)に粘着剤層5が設けられている。
難燃層4は、バインダー樹脂に難燃剤を配合してなる層であり、粘着剤層5は、粘着剤を含む層である。この粘着剤層5は難燃剤を実質的に含まない。
ここで、粘着剤層5は難燃剤を実質的に含まないというのは、粘着剤層5に難燃剤が配合されていないか、又は本発明の目的を阻害しない範囲で、難燃剤が少量配合されていることである。粘着剤層5に難燃剤を実質的に配合しないことによって、難燃剤による被着体の汚染の防止を確実に達成できる。
粘着剤層5に難燃剤が少量配合されていたとしても、その配合量(固形分ベース)は、難燃層の総重量に対して、0.1重量%未満である。この程度であれば粘着剤層5に起因する被着体の汚染防止を好適に達成できる。
粘着剤層5に用いられる粘着剤は、格別限定されるわけではないが、アクリル系粘着剤から選択される少なくとも1種が用いられることが好ましい。
アクリル系粘着剤としては、カルボキシル基含有単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を重合させて得られるアクリル系ポリマーを用いることができる。
アルキル基は炭素数が1〜12程度が望ましく、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート等が挙げられるが、特に、n−ブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートが好適である。
カルボキシル基含有単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等のモノカルボン酸;フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸やこれらのモノエステル等が挙げられる。
これらのカルボキシル基含有ラジカル重合性単量体のうち、アクリル酸、メタクリル酸が好適に用いられる。カルボキシル基含有重合性単量体は、単量体全体の1〜20重量%程度が望ましい。
アクリル系粘着剤には、ガラス転移温度や極性等を調整する目的で少量の改質成分単量体が共重合されていてもよい。このような単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、ビニルピロリドン等が挙げられる。
アクリル系ポリマーには、分子内にカルボキシル基と反応する官能基を2個以上有する多官能性化合物、または多官能性化合物及び分子内に前記官能基を1個有する単官能性化合物を配合することができる。この種の官能基含有化合物としては、例えば、イソシアネート基含有化合物、エポキシ基(或いはグリシジル基)含有化合物、アジリジニル基含有化合物、金属錯体、メラミン系化合物等が挙げられる。
本発明におけるアクリル系粘着剤の溶液粘度及び固形分は格別限定されないが、溶液粘度は5000〜15000mPa・sであることが好ましく、8000〜10000mPa・sであることがさらに好ましい。また、固形分は30〜70%であることが好ましく、40〜60%であることがさらに好ましい。
溶液粘度の測定方法としては、B型粘度計Hタイプを用いて、温度25℃、ローターNo.4 にて回転数10rpmで60秒回転後の指針示度を読み、下記計算式にて算出する。
粘度[mPa・s]=指針示度×200
粘着剤層5の厚みは格別限定されないが、1〜50μmであることが好ましい。
次に、難燃層4に用いられるバインダー樹脂は、格別限定されないが、アクリル系樹脂やポリエステル系樹脂が好ましく用いられる。
また、難燃層4に用いられるバインダー樹脂は、粘着剤層5に用いられる粘着剤と同種又は類似のものを用いることにより、難燃層4と粘着剤層5との層間剥離も好適に防止できる。
本明細書において、バインダー樹脂であるアクリル系樹脂やポリエステル系樹脂は、必要によりアクリル系粘着剤やポリエステル系粘着剤と称する。
アクリル系樹脂は、粘着剤層5で挙げた化合物を用いることができる。
ポリエステル系樹脂としては、2官能以上のカルボン酸成分、及び、ジオール成分を重縮合して得られるポリエステルにより構成されたものが挙げられる。
カルボン酸成分としては、セバシン酸や、オレイン酸、エルカ酸などから誘導されるダイマー酸、アジピン酸、アゼライン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ドデセニル無水琥珀酸、フマル酸、琥珀酸、ドデカン二酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等の脂肪族あるいは脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等が挙げられる。
ジオール成分としては、脂肪族ジオール、ポリエーテルグリコール等が挙げられる。
本発明におけるポリエステル系粘着剤の溶液粘度及び固形分は格別限定されないが、溶液粘度は4000〜13000mPa・s であることが好ましく、8000〜10000mPa・sであることがさらに好ましい。また、固形分は30〜70%であることが好ましく、40〜60%であることがさらに好ましい。
溶液粘度の測定方法としては、B型粘度計H タイプを用いて、温度25℃、ローターNo.4 にて回転数10rpmで60秒回転後の指針示度を読み、下記計算式にて算出する。
粘度[mPa・s]=指針示度×200
難燃層4において、バインダー樹脂と共に配合される難燃剤は格別限定されず、例えば、ハロゲン系難燃剤及び非ハロゲン系難燃剤から選択される化合物を好適に用いることができる。
ハロゲン系難燃剤は、分子内にハロゲン元素を含有する難燃剤であれば格別限定されず、例えば、臭素系難燃剤等が挙げられる。
非ハロゲン系難燃剤は、分子内にハロゲン元素を含有しない難燃剤であれば格別限定されず、例えば、リン系難燃剤、メラミン系難燃剤等が挙げられる。メラミン系難燃剤として、例えばメラミンシアヌレート等が挙げられる。
難燃層4における難燃剤の配合量(固形分ベース)は、該難燃層の総重量に対して、15〜70重量%であることが好ましく、20〜60重量%であることが更に好ましい。
難燃層4の厚みは2〜150μmであることが好ましく、10〜100μmであることが更に好ましい。
粘着剤層5と難燃層4を合わせた層の厚みは、3〜200μmであることが好ましく、15〜150μmであることが更に好ましい。
難燃層4及び粘着剤層5の具体的な形成方法としては、まず、基材シート3上に難燃層4を形成し、次いで、該難燃層4上に粘着剤層5を形成することができる。
この場合、各層の形成方法には、直接塗工や転写から選択された方法を用いることができ、難燃層4と粘着剤層5とで形成方法が同じでも、異なってもよい。あるいは、転写用の工程紙上に粘着剤層5及び難燃層4をこの順で形成し、これらを一括して基材シート3上に転写してもよい。
第1の発明において、難燃性粘着テープの酸素指数は26以上であり、難燃層4は、23℃における貯蔵弾性率が、1.0×10Pa以上であり、粘着剤層5の23℃における貯蔵弾性率が、5.0×10Pa以上である。
また、第2の発明において、難燃性粘着テープの酸素指数は26以上であり、粘着剤層5の23℃における貯蔵弾性率が、5.0×10Pa以上である。
貯蔵弾性率は、以下のようにして測定した。
試験片としては、難燃層の試験片、粘着剤層の試験片を用いた。
試験片:難燃層は、4mm×25mmの短冊状に形成したものを試験片とした。一方、粘着剤層は、直径20mmの円形状に形成したものを試験片とした。
測定装置1:粘着剤層の試験片の測定
装置・・・・・「HAAKE MARS」:Thermo Fisher SCIENTIFIC社製
温度・・・・・-50℃〜200℃
加熱速度・・・3℃/min
周波数・・・・1Hz
歪み・・・・・0.1%
治具・・・・・φ20 mmパラレルプレート
上記測定条件にて、23℃での貯蔵弾性率を得た。
測定装置2:難燃層の試験片の測定
装置・・・・・「DVA-200」:アイティー計測制御社製(引張法)
温度・・・・・-50℃〜200℃
加熱温度・・・3℃/min
周波数・・・・1Hz
上記測定条件にて、23℃での貯蔵弾性率を得た。
層4及び/又は層5には、硬化剤としての架橋剤を配合することが好ましい。
架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤を用いることが好ましい。また、架橋剤としては、上記に限定されず、例えば、金属キレート系化合物、エポキシ系化合物、金属塩化合物、金属アルコキシド化合物、アルデヒド系化合物等が挙げられる。
層4、5に配合する架橋剤は、層4、5の樹脂成分100重量部に対して、0.01〜15重量部を含むことが好ましい。
層4、5には、架橋剤を配合する例を説明したが、これに格別限定されるわけではなく、例えば、光硬化手段により層4、5を光硬化させる手法、紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して層4、5を硬化させる手法、熱硬化性樹脂を熱硬化させて層4、5を硬化させる手法などが挙げられる。これらの手法の場合においても、層4、5の少なくともいずれかの層を硬化させればよい。
本実施の形態としては、(1)難燃層4に架橋剤を配合して難燃層4を硬化させる態様、(2)粘着剤層5に架橋剤を配合して粘着剤層5を硬化させる態様、(3)難燃層4と粘着剤層5の両方に、架橋剤を配合して難燃層4と粘着剤層5の両方を硬化させる態様がある。
次に、基材シート3を構成する布状体1について詳しく説明する。
布状体1を構成する線条体11の材質は格別限定されず、例えば高分子材料等を好ましく用いることができ、特に熱可塑性樹脂が好適である。かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、プロピレン系重合体、エチレン・プロピレンブロック共重合体等のオレフィン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリアクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂等を用いることができる。
線条体11の形状は、モノフィラメント、テープ、ヤーン、スプリットヤーン、マルチフィラメント、ステープルファイバー等から選ばれるものであればいずれでもよいが、中でも、テープ状のフラットヤーンが好ましい。かかるフラットヤーンは、長手方向(縦方向)に多数の小さな切れ目を入れてスプリットヤーンとすることもできる。
線条体11は、無延伸でもよいが、延伸されたものであることが好ましい。延伸は、一軸延伸及び二軸延伸の何れでもよい。
布状体1は、線条体11からなる織布又は編布とすることができる。また、布状体1は、線条体11を2軸以上整列させて重ね合せ、線条体同士の交点を熱融着させることによって形成される交差結合布であってもよい。線条体11の整列は、例えば、2軸(縦・横)、3軸(縦・両斜め)、4軸(縦・横・両斜め)が挙げられる。
布状体1がフラットヤーンからなる線条体11によって構成される場合、フラットヤーンからなる線条体11は平坦な状態で織成されていることが好ましい。フラットヤーンからなる織布であることにより手切れ性に優れる。
フラットヤーンからなる線条体11の断面形状の好ましい態様は、図2(a)〜図2(g)に例示的に示されている。
図2(a)は、フラットヤーンが、単層に構成された例であり、図2(b)は、基層12の片面に接合層13が積層された例であり、図2(c)は、接合層13が基層12の両面に積層された例である。
図2(d)、図2(e)は、基層12が芯材、接合層13が鞘である芯鞘構造の例である。
図2(f)は、基層12の幅方向の両側に接合層13が設けられたサイドバイサイド構造の例である。
図2(g)は、基層12が島、接合層13が海である海島構造の例である。
接合層13は、基層12を構成する熱可塑性樹脂より融点が低く熱融着性の優れた熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。接合層13は、基層12となる熱可塑性樹脂より融点が10℃以上、好ましくは、15℃以上低い熱可塑性樹脂を用いることができる。
上記の融点の差を利用して、線条体同士の接合や布状体とフィルムの接合を行う際には、接合層13の融点と基層12の融点の間の温度で加熱して、熱融着を行うと、接合層13が溶融し、基層12が溶融しないで残るために、線条体11が布状とされた後、線条体11間を好適に接合し、あるいは、布状体1とフィルム2間を好適に接合することができる。
織成された布状体1の糸密度は格別限定されず、経糸が10〜80本/25.4mmであることが好ましく、20〜60本/25.4mmであることが更に好ましい。また、緯糸が5〜40本/25.4mmであることが好ましく、10〜30本/25.4mmであることが更に好ましい。更に、経糸の繊度が緯糸の繊度より低く、経糸の打ち込み本数が緯糸の打ち込み本数より多くなるように形成されることが好ましい。
次に、フィルム2について説明する。
フィルム2は、熱可塑性樹脂からなることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルメタクリレート共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合体等のエチレン−(メタ)アクリル系モノマー共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等を用いることができる。中でも、オレフィン系重合体が好ましい。
オレフィン系重合体の密度は0.870〜0.942g/cmであることが好ましく、0.875〜0.936g/cmであることがより好ましい。オレフィン系重合体の曲げ剛性は10〜200MPaであることが好ましい。
フィルム2の厚みは格別限定されないが、10〜80μmであることが好ましい。
本発明の基材シート3は、布状体1の片面又は両面に、フィルム2を積層しているが、布状体1とフィルム2とを積層する方法は格別限定されず、例えばラミネート法を用いることができる。ラミネート法としては、予めフィルム2を形成して接着剤を用いて積層する方法、ドライラミネート法または熱ラミネート法を用いて積層する方法や、布状体1の表面にフィルム2となる合成樹脂をコーティングする方法、予め形成した布状体1にフィルム2を押出ラミネートする方法が挙げられる。
基材シート3においては、フィルム2を構成する樹脂の一部が布状体1を構成する線条体11間の間隙に含浸されていることも好ましいことである。
本発明の難燃性粘着テープは、酸素指数26以上という優れた難燃性を有している。酸素指数の測定方法は、以下の通りである。
JIS K7201−2に準拠し、酸素と窒素の混合ガスが供給される燃焼コラム内に難燃性粘着テープからなる試験片を垂直に支持し、混合ガス中の酸素濃度を変化させ、試験片が燃焼を継続できる最小の酸素濃度(容量%)を測定し、該酸素濃度を酸素指数とした(酸素指数において単位(容量%)は省略される。)。燃焼の継続の判定基準は、「3分以上の燃焼」又は「50mm以上の燃焼距離」とする。
本発明の難燃性粘着テープは、例えば養生シート同士の幅つなぎ、壁面や床面へのシートの固定、シートにおける穴空き部分の簡易補修(穴を塞ぐ補修等)等のような種々の用途に広く使用することができる。ここで、シートは、梱包の封止、物品の固定、機器の保護、建造物の仕切り等のような各種シートが挙げられる。
また本発明の難燃性粘着テープは、汚染物質を遮断するための養生シートや、工事用の防炎シートを床面や壁面に仮固定する用途、航空機等に積載される物品に貼着する用途、あるいは航空機等の機体を保管する際のマスキングテープとしての用途等に用いることもできる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
高密度ポリエチレンからなるフラットヤーン(線条体)を織成して布状体を得た。
次いで、得られた布状体の両面に、厚さ35μmのポリエチレン(PE)(低密度ポリエチレン)からなるフィルムをラミネートにより積層して基材シート(K)を得た。
次いで、基材シート(K)の片面に、ポリエステル系粘着剤A(溶液粘度8000mPa・s、固形分51%)に難燃剤Mとして非ハロゲン系粘着剤(メラミンシアヌレート)と、架橋剤X(イソシアネート系架橋剤、東ソー株式会社製「コロネートL−55E」)を配合し、塗布液を調製し、塗工により、厚み50μmの難燃層を形成した。
難燃剤Mの配合量は、難燃層の総重量に対して40重量%とした。
架橋剤Xの配合量は、ポリエステル系粘着剤A100重量部に対して、0.7重量部とした。
更に上記難燃層上にアクリル系粘着剤B(溶液粘度8600mPa・s、固形分40%)と架橋剤Y(イソシアネート系架橋剤、東ソー株式会社製「コロネートL−45E」)からなる粘着剤層を塗工により形成し、難燃性粘着テープを得た。粘着剤層の厚みは30μmとした。
架橋剤Yの配合量は、アクリル系粘着剤B100重量部に対して1.0重量部とした。
(貯蔵弾性率の測定)
実施例1の難燃層、及び粘着剤層について、以下の方法で貯蔵弾性率を測定した。
粘着剤層は、直径20mmの円形状の試験片を形成した。
難燃層は、4mm×25mmの短冊状の試験片を形成した。
粘着剤層の試験片の測定装置1: Thermo Fisher SCIENTIFIC社製のレオメーターHAAKEMARS(温度:-50℃〜200℃、加熱速度:3℃/min、周波数:1Hz、歪み:0.1%、治具:φ20 mmパラレルプレート)により測定することで、23℃での貯蔵弾性率を得た。
難燃層の試験片の測定装置2:アイティー計測制御社製の引張法による装置DVA-200(温度:−50℃〜200℃、 加熱温度:3℃/min、周波数:1Hz)により測定することで、23℃での貯蔵弾性率を得た。
(実施例2)
実施例1において、粘着剤層における架橋剤Yの配合量を3.0重量部に代える以外は同様にして、難燃性粘着テープを得た。各層の貯蔵弾性率は実施例1と同様の方法で測定をした。
(実施例3)
実施例1において、難燃層における架橋剤Xの配合量を2.0重量部とし、粘着剤層における架橋剤Yの配合量を3.0重量部に代える以外は同様にして、難燃性粘着テープを得た。各層の貯蔵弾性率は実施例1と同様の方法で測定をした。
(実施例4)
実施例1と同様の基材シート(K)を得た。
次いで、基材シート(K)の片面に、アクリル系粘着剤D(溶液粘度10000mPa・s、固形分50%)に難燃剤Mとして非ハロゲン系粘着剤(メラミンシアヌレート)と、架橋剤Z(キレート系架橋剤、三菱ケミカル株式会社製「コーポニール5792」)を配合し、塗布液を調製し、塗工により、厚み50μmの難燃層を形成した。
難燃剤Mの配合量は、難燃層の総重量に対して40重量%とした。
架橋剤Zの配合量は、アクリル系粘着剤D100重量部に対して、3.1重量部とした。
更に上記難燃層上にアクリル系粘着剤Dと架橋剤Zからなる粘着剤層を塗工により形成し、難燃性粘着テープを得た。粘着剤層の厚みは30μmとした。
架橋剤Zの配合量は、アクリル系粘着剤D100重量部に対して3.1重量部とした。
各層の貯蔵弾性率は、以下の方法で貯蔵弾性率を測定した。
粘着剤層は、直径20mmの円形状の試験片を形成した。
難燃層は、直径20mmの円形状の試験片を形成した。
難燃層及び粘着剤層の試験片の測定装置1: Thermo Fisher SCIENTIFIC社製のレオメーターHAAKEMARS(温度:-50℃〜200℃、加熱速度:3℃/min、周波数:1Hz、歪み:0.1%、治具:φ20 mmパラレルプレート)により測定することで、23℃での貯蔵弾性率を得た。
(比較例1)
実施例1において、難燃層について架橋剤を配合せず、また、粘着剤層について粘着剤をアクリル系粘着剤C(溶液粘度10000mPa・s、固形分53%)に代え、架橋剤を配合しない以外は同様にして、難燃性粘着テープを得た。各層の貯蔵弾性率は実施例1と同様の方法で測定をした。
<評価方法>
各実施例で得られた難燃性粘着テープについて、難燃性を下記の評価方法で評価し、その結果を表1に示す。
1.酸素指数
JIS K7201−2に準拠し、酸素と窒素の混合ガスが供給される燃焼コラム内に難燃性粘着テープからなる試験片を垂直に支持し、混合ガス中の酸素濃度を変化させ、試験片が燃焼を継続できる最小の酸素濃度(容量%)を測定し、該酸素濃度を酸素指数とした(酸素指数において単位(容量%)は省略される。)。燃焼の継続の判定基準は、「3分以上の燃焼」又は「50mm以上の燃焼距離」とする。
Figure 0006828206
(評価結果)
表1より、比較例1は、難燃層の貯蔵弾性率が、2.04×10Paであり、粘着剤層の貯蔵弾性率が、2.3×10Paであり、酸素指数は22.6であった。
これに対して、実施例1〜4の難燃性粘着テープは、難燃層の貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上であり、粘着剤層の貯蔵弾性率が5.0×10Pa以上であり、26以上の酸素指数が確保されていることがわかる。つまり、前記貯蔵弾性率を満たすことにより難燃性に優れる難燃性粘着テープが提供できることがわかる(本発明1)。
また、実施例1〜4は、比較例1と比べ、粘着剤層の貯蔵弾性率が5.0×10Pa以上であることにより、26以上の酸素指数が確保されていることがわかる。つまり、粘着剤層の貯蔵弾性率が5.0×10Pa以上であることにより難燃性に優れる難燃性粘着テープが提供できることがわかる(本発明2)。
1 布状体
11 線条体
12 基層
13 接合層
2 フィルム
3 基材シート
4 難燃層
5 粘着剤層

Claims (3)

  1. 線条体からなる布状体の片面又は両面にフィルムを積層してなる基材シートを備え、
    該基材シートの少なくとも片面に、難燃層と粘着剤層とが順に設けられ、
    前記難燃層の23℃における貯蔵弾性率が、3.1×10 Pa以上であり
    素指数が26以上であることを特徴とする難燃性粘着テープ。
  2. 前記難燃層及び/又は前記粘着剤層に硬化剤が添加されていることを特徴とする請求項記載の難燃性粘着テープ。
  3. 前記難燃層には、難燃剤が配合され、該難燃剤は、ハロゲン系難燃剤及び非ハロゲン系難燃剤から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の難燃性粘着テープ。
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