JP6826487B2 - フロントフォーク - Google Patents

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Description

本発明は、フロントフォークの改良に関する。
従来、鞍乗型車両に利用されるフロントフォークの中には、アウターチューブと、アウターチューブ内に移動自在に挿入されるインナーチューブと、アウターチューブとインナーチューブとの間に介装されるダンパ及び懸架ばねと、油中に浸漬した状態に設けたオイルロックケースと、フロントフォークの収縮側へのストローク量が大きくなるとオイルロックケース内へ侵入するオイルロックピースとを備えるものがある(例えば、特許文献1)。
このようなフロントフォークでは、懸架ばねで車体を弾性支持するようになっている。そして、車両走行時に路面から前輪に振動が入力されると懸架ばねが伸縮し、振動が車体に伝達されるのを抑制する。また、懸架ばねが伸縮すると弾性力を発揮して車体を振動させようとするが、ダンパが減衰力を発揮して振動を速やかに収束させる。
さらに、上記フロントフォークでは、フロントフォークの収縮側へのストローク量が大きくなると、オイルロックピースがオイルロックケース内へ侵入する。すると、オイルロックケース内の油がオイルロックピースにより加圧されてオイルロックケース内の圧力が上昇し、フロントフォークの収縮作動を妨げる大きな減衰力(以下、「オイルロック機構による減衰力」という)が発生する。よって、フロントフォークの収縮側へのストローク速度を減速し、最収縮時の衝撃を緩和できる。
特開平8−303518号公報、図2
オイルロック機構による減衰力は、ストローク速度に依存する特性をもち、ストローク速度が上昇すると大きくなり、反対に、ストローク速度が低下すると小さくなる。
このため、フロントフォークが収縮してオイルロックケースにオイルロックピースがある程度の速度で侵入すると、オイルロック機構による減衰力が一旦は大きくなる。しかし、フロントフォークがさらに収縮を続けるとストローク速度が低下するので、オイルロック機構による減衰力が低下してしまう。この様子を図5に示している。図5は、当該オイルロック機構による減衰力の特性を示した図であり、フロントフォークが収縮を続ける経過時間を横軸にとり、オイルロック機構による減衰力を荷重として縦軸にとっている。
このような減衰力特性を有するオイルロック機構を備えた従来のフロントフォークでは、フロントフォークの最収縮時近傍でオイルロック機構による減衰力が小さくなり、フロントフォークが最収縮する際に荷重が抜けるような違和感を搭乗者に与える虞がある。そうかといって、速度依存の減衰力特性を有するオイルロック機構では、低速域での減衰力を大きくするのは難しい。
さらに、特開平8−303518号に記載のフロントフォークでは、ピストンロッドを軸支するロッドガイドにオイルロックケースを設けており、ロッドガイドの構造が複雑になって高価になる。また、オイルロックピースは、アルミ等で形成されるのが一般的であり、高価である。よって、従来のフロントフォークでは、コストがかかる。
そこで、本発明は、このような不具合を解消し、フロントフォークが最収縮する際に荷重が抜けるような違和感を搭乗者に与えるのを防止できるとともに、コストを低減できるフロントフォークの提供を目的とする。
前記課題を解決するフロントフォークは、線材を巻き回して形成されるコイルばねであって、フロントフォークの収縮側へのストローク量が最大となるより前に軸方向の一端部の前記線材が密着して筒状の隔壁が形成される懸架ばねと、前記隔壁内へ侵入可能なクッションゴムとを備える。そして、前記クッションゴムが前記隔壁内へ侵入すると、前記隔壁と前記クッションゴムとの間に前記隔壁内から外側へ移動する流体の流れに抵抗を与える制限通路が形成され、前記制限通路が形成されてから前記クッションゴムが前記隔壁内へさらに侵入すると前記クッションゴムが圧縮される。
当該構成によれば、クッションゴムが隔壁内へ侵入すると、ダンパの発揮する減衰力に制限通路による減衰力を上乗せできるので、フロントフォーク全体としての圧縮に抗する力が大きくなり、フロントフォークの収縮速度を減速させて最収縮時の衝撃を緩和できる。さらに、フロントフォークの収縮速度が低下して制限通路による減衰力が小さくなっても、クッションゴムの隔壁内への侵入後にさらにフロントフォークが収縮するとクッションゴムが機能して、フロントフォークの収縮に抗する弾性力を発揮する。
よって、フロントフォークが最収縮する際に、荷重が抜けるような違和感を搭乗者に与えるのを防止できる。加えて、従来のオイルロックケースと比較して、隔壁を形成したとしても部品の複雑化及び増加が生じず、クッションゴムは従来のオイルロックピースと比較して安価に形成できるので、フロントフォークのコストを低減できる。
なお、前記フロントフォークでは、前記クッションゴムが硬度又は形状の異なる二つ以上のゴムピースを有して構成されているとよい。当該構成によれば、チューニング要素が増えるので、より細かなチューニングが可能になる。
また、前記フロントフォークでは、前記シリンダが前記車軸側チューブ内に設けられていて、前記懸架ばねが前記一端部を前記シリンダ側へ向けて前記シリンダと前記車体側チューブとの間に介装され、前記クッションゴムが前記ピストンロッドの外周に装着されているとよい。当該構成によれば、クッションゴムを装着し易く、フロントフォークの構成を簡易にできる。
本発明のフロントフォークによれば、フロントフォークが最収縮する際に荷重が抜けるような違和感を搭乗者に与えるのを防止できるとともに、コストを低減できる。
本発明の一実施の形態に係るフロントフォークを簡略的に示した縦断面図である。 図1のフロントフォークの一部を具体的に示し、クッションゴムが隔壁内への侵入を開始したときの状態を示した拡大縦断面図である。 図1のフロントフォークの一部を具体的に示し、クッションゴムが圧縮されたときの状態を示した拡大縦断面図である。 (a)は、フロントフォークの収縮時間に対する制限通路による減衰力の特性を示した図であり、(b)は、フロントフォークのストローク量に対するゴムクッションの弾性力の特性を示した図である。 従来のフロントフォークの収縮時間に対するオイルロック機構による減衰力の特性を示した図である。
以下に本発明の実施の形態のフロントフォークについて、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品を示す。また、フロントフォークが車両に取り付けられた状態でのフロントフォークの「上」「下」を、特別な説明がない限り、フロントフォークの「上」「下」とする。
図1に示す本発明の一実施の形態に係るフロントフォークFは、二輪車又は三輪車等の鞍乗型車両において前輪を懸架する懸架装置である。フロントフォークFは、アウターチューブ1とインナーチューブ2とを有して構成されるテレスコピック型のチューブ部材Tと、チューブ部材T内に収容されるダンパD及び懸架ばねSとを備える。
チューブ部材Tは、本実施の形態において、倒立型となっている。つまり、アウターチューブ1が車体側チューブであってインナーチューブ2の上側に配置され、インナーチューブ2が車軸側チューブであってアウターチューブ1の下側に配置されている。
アウターチューブ1は、車体側ブラケット(図示せず)を介して車体に連結され、インナーチューブ2は、車軸側ブラケット3を介して前輪の車軸に連結されている。アウターチューブ1とインナーチューブ2の重複部の間には、軸受10,20が設けられており、インナーチューブ2がアウターチューブ1内を円滑に摺動できる。そして、車両が凹凸のある路面を走行する等して前輪が上下に振動すると、インナーチューブ2がアウターチューブ1に出入りしてフロントフォークFが伸縮する。
また、車体側ブラケットには、ステアリングシャフト(図示せず)が固定されている。ステアリングシャフトは、車体の骨格となる車体フレームのヘッドパイプ内に回転自在に挿入されており、ハンドルの操作により回転する。そして、ステアリングシャフトを回転すると、フロントフォークFが前輪を支持しつつステアリングシャフトを中心に回転するので、ハンドルの操作により前輪の向きを変えられる。
アウターチューブ1の上端開口は、キャップ4で塞がれる。また、インナーチューブ2の下端開口は、車軸側ブラケット3で塞がれる。さらに、アウターチューブ1とインナーチューブ2の重複部の間は、オイルシール、ダストシール等のシール部材11により塞がれる。このように、本実施の形態に係るフロントフォークFでは、チューブ部材Tの内側と外側を区画してチューブ部材T内に液体と気体を封入し、これらがチューブ部材T外へ漏れるのを防止する。
つづいて、チューブ部材T内に設けたダンパDは、液圧ダンパであり、シリンダ5と、シリンダ5内に軸方向へ移動可能に挿入されて一端がシリンダ5外へ突出するピストンロッド6と、シリンダ5の一端部に設けられてピストンロッド6を軸方向に移動自在に軸支するロッドガイド50と、シリンダ5内に設けられ、シリンダ5とピストンロッド6が軸方向へ相対移動する際に生じる液体の流れに抵抗を与える減衰力発生要素(図示せず)とを有する。
本実施の形態において、ダンパDは、正立型となっており、ピストンロッド6を車体側(上側)へ、シリンダ5を車軸側(下側)へ向けて配置されている。そして、シリンダ5から上方へ突出するピストンロッド6の上端部がキャップ4を介してアウターチューブ1に連結される。その一方、シリンダ5は、インナーチューブ2の内側に設けられ、車軸側ブラケット3を介してインナーチューブ2に連結される。
このように、ダンパDは、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間に介装されており、フロントフォークFが伸縮すると、ピストンロッド6がシリンダ5に出入りしてダンパDが伸縮する。そして、ダンパDが伸縮すると、減衰力発生要素の抵抗によりフロントフォークFの伸縮作動を妨げる減衰力を発揮する。
ダンパDの外側であってチューブ部材Tの内側には、液溜室Rが形成されている。液溜室Rには、作動油等の液体が貯留されるとともに、その液面上方に気体が封入されて気室Gが形成されている。本実施の形態では、液溜室Rがシリンダ5内に連通されていて、ダンパDの伸縮時にシリンダ5に出入りするピストンロッド6体積分の液体がシリンダ5内と液溜室Rとの間を移動する。これにより、ピストンロッド出没分のシリンダ内容積変化と、温度変化による液体の体積変化を液溜室Rで補償できる。
しかし、ダンパDの構成は、適宜変更できる。例えば、シリンダ内に膨縮可能な気室を設け、ピストンロッド出没分のシリンダ内容積変化と、温度変化による液体の体積変化を上記気室で補償してもよい。また、本実施の形態では、ダンパDが片ロッド型であり、ピストンロッド6がピストン(図示せず)の片側へ延びるが、ダンパが両ロッド型であってピストンロッドがピストンの両側へ延びていてもよい。
つづいて、チューブ部材T内にダンパDとともに設けられる懸架ばねSは、線材を巻き回して形成された圧縮コイルばねであり、圧縮量に見合った弾性力を発揮する。また、懸架ばねSは、シリンダ5から上方へ突出したピストンロッド6の外周に設けられ、懸架ばねSの上端がキャップ4を介して車体側のアウターチューブ1で支持され、懸架ばねSの下端がロッドガイド50を介してシリンダ5で支持される。このように、懸架ばねSは、チューブ部材Tとシリンダ5との間に介装されている。
そして、フロントフォークFが収縮してシリンダ5がアウターチューブ1内へ進入すると、懸架ばねSの圧縮量が大きくなって懸架ばねSの弾性力が大きくなる。当該懸架ばねSの弾性力は、アウターチューブ1とインナーチューブ2を離間させ、フロントフォークFを伸長させる方向へ作用する。フロントフォークFでは、懸架ばねSで車体を弾性支持するようになっている。
本実施の形態において、懸架ばねSにはピッチの大きい部分と小さい部分があり、ピッチの小さい部分が少なくとも懸架ばねSの軸方向の一端に設けられている。以下、懸架ばねSの軸方向の一端に設けたピッチの小さい部分を小ピッチ部s1、これ以外の部分を懸架ばね本体s2とする。
フロントフォークFが収縮する場合、当該収縮側へのストローク量が最大となってフロントフォークFが最収縮状態となるより前に、小ピッチ部s1の線材が密着するように設定されている(図2)。フロントフォークFの収縮側へのストローク量とは、基準位置(位置A)から任意の位置(位置B)までフロントフォークFが収縮する方向へストロークした時の位置A,B間の距離であり、最収縮状態で最大となる。例えば、フロントフォークFが最伸長状態にあるときのシリンダ5に対するピストンロッド6の位置を基準位置とした場合、フロントフォークFの収縮側へのストローク量は、基準位置からのピストンロッド6の移動量(距離)に等しい。
図2に示すように、小ピッチ部s1の線材が密着した状態では、小ピッチ部s1が筒状の隔壁7となり、液体が小ピッチ部s1の線材間を移動するのを防ぐ。その一方、懸架ばね本体s2の少なくとも一部のピッチは、小ピッチ部s1のピッチよりも大きく設定されていて、フロントフォークFが最収縮状態となっても線材が密着しない設定となっている。
また、本実施の形態において、小ピッチ部s1は、懸架ばねSのシリンダ5側端に設けられ、チューブ部材T内の液中に浸漬した状態で配置される。そして、フロントフォークFの収縮側へのストローク量が所定よりも大きくなると、図2に示すように、ピストンロッド6の外周に装着したクッションゴム8が隔壁7内への侵入を開始する。
クッションゴム8は、ゴム(エラストマー)で形成された筒状の部材であり、ピストンロッド6の外周に圧入により固定されている。ピストンロッド6の外周であってクッションゴム8の直上部には、突当部80が固定されており、クッションゴム8の上端が突当部80に当接する。当該突当部80は、クッションゴム8がピストンロッド6に対して上方へずれるのを防止する。
クッションゴム8の外径は、小ピッチ部s1により形成された隔壁7の内径よりも小さい。また、前述のように、フロントフォークFの収縮側へのストローク量が所定よりも大きくなると、クッションゴム8が隔壁7内へ侵入する。すると、クッションゴム8の外周と隔壁7との間に制限通路70が形成されて、隔壁7の内側から外側へ向かう液体の流れに制限通路70により抵抗が付与される。
よって、フロントフォークFの収縮時であって、クッションゴム8が隔壁7内を奥側(下方)へ進むストローク領域では、隔壁7内の圧力が上昇してフロントフォークFの収縮作動を妨げる減衰力が発生する。つまり、当該ストローク領域では、ダンパDの発揮するメインの減衰力に、制限通路70による減衰力が上乗せされるので、フロントフォークF全体としての圧縮に抗する力が大きくなる。よって、フロントフォークFの収縮側へのストローク速度(収縮速度)を減速して、最収縮時の衝撃を緩和できる。
制限通路70による減衰力は、ストローク速度に依存する特性をもち、ストローク速度が上昇すると大きくなり、反対に、ストローク速度が低下すると小さくなる。このため、フロントフォークFが収縮して形成された隔壁7にクッションゴム8がある程度の速度で侵入すると、制限通路70による減衰力が大きくなる。しかし、フロントフォークFがさらに収縮を続けてストローク速度が低下すると、制限通路70による減衰力が低下する。この様子を図4(a)に示している。図4(a)は、制限通路70による減衰力の特性を示した図であり、フロントフォークFが収縮を続ける経過時間を横軸にとり、制限通路70による減衰力を荷重として縦軸にとっている。
また、クッションゴム8が隔壁7内へ侵入してからフロントフォークFがさらに収縮すると、図3に示すように、クッションゴム8の下端がロッドガイド50に当接し、当該ロッドガイド50と突当部80によりクッションゴム8が圧縮される。すると、クッションゴム8が圧縮量に見合った弾性力を発揮する。クッションゴム8の弾性力は、ピストンロッド6をシリンダ5から退出させて、フロントフォークFを伸長させる方向へ作用する。
クッションゴム8の弾性力は、ストローク位置(シリンダ5に対するピストンロッド6の軸方向の位置)に依存する特性をもち、フロントフォークFの圧縮側へのストローク量が大きくなるほど大きくなり、フロントフォークFが最圧縮状態になると最大となる。この様子を図4(b)に示している。図4(b)は、クッションゴム8のストローク量に対する弾性力の特性を示した図であり、フロントフォークFのストローク量を横軸にとり、クッションゴム8の弾性力を荷重として縦軸にとっている。
このように、クッションゴム8はストローク速度に依存せずに弾性力を発揮できる。このため、フロントフォークFの最収縮時近傍でストローク速度が低下して制限通路70による減衰力が小さくなっても、クッションゴム8の弾性力によりフロントフォークFの収縮作動を妨げられる。つまり、フロントフォークFが最収縮状態に近づいて収縮速度が減速しても、クッションゴム8により収縮に抗する荷重を立ち上げて剛性感を得られる。よって、フロントフォークFが最収縮する際に、荷重が抜けるような違和感を搭乗者に与えるのを防ぎ、車両の乗り心地を良好にできる。
さらに、クッションゴム8の硬度、又は形状等を変えると、フロントフォークFが最収縮する際のフィーリングが変わる。そこで、クッションゴム8を異なる硬度又は形状のクッションゴムに変更することでチューニングが可能になる。また、クッションゴム8の変更は容易であるので、チューニングも容易であり、車両の乗り心地をさらに良好にできる。
以下、本発明の一実施の形態に係るフロントフォークFの作用効果について説明する。
本実施の形態に係るフロントフォークFは、アウターチューブ(車体側チューブ)1とインナーチューブ(車軸側チューブ)2とを有するテレスコピック型のチューブ部材Tと、シリンダ5とシリンダ5内に軸方向に移動可能に挿入されるピストンロッド6とを有してアウターチューブ1とインナーチューブ2との間に介装されるダンパDと、線材を巻き回して形成されるコイルばねであってチューブ部材Tとシリンダ5との間に介装されるとともに、フロントフォークFの収縮側へのストローク量が最大となるより前に軸方向の一端部の線材が密着して筒状の隔壁7が形成される懸架ばねSと、ピストンロッド6に装着されて隔壁7内へ侵入可能なクッションゴム8とを備える。そして、クッションゴム8が隔壁7内へ侵入すると、隔壁7とクッションゴム8との間に隔壁7内から外側へ移動する流体の流れに抵抗を与える制限通路70が形成される。また、制限通路70が形成されてからクッションゴム8が隔壁7内へさらに侵入するとクッションゴム8が圧縮される。
当該構成によれば、クッションゴム8が隔壁7内への侵入を開始すると、ダンパDの発揮する減衰力に制限通路70による減衰力が上乗せされるので、フロントフォークF全体としての圧縮に抗する力が大きくなり、フロントフォークFの収縮速度を減速させて最収縮時の衝撃を緩和できる。
さらに、上記構成によれば、フロントフォークFのストローク速度が低下して制限通路70による減衰力が小さくなっても、クッションゴム8の隔壁7内への侵入後にさらにフロントフォークFが収縮するとクッションゴム8が機能して、フロントフォークFを伸長方向へ附勢する。よって、フロントフォークが最収縮する際に剛性感を得られ、荷重が抜けるような違和感を搭乗者に与えるのを防止できるので、車両の乗り心地を良好にできる。
加えて、上記構成によれば、従来のオイルロックケースに替えて隔壁7を形成したとしても部品の複雑化及び増加が生じず、クッションゴム8は従来のオイルロックピースと比較して安価に形成できるので、フロントフォークFのコストを低減できる。
また、本実施の形態では、クッションゴム8が一つのゴムピースで構成されている。このため、フロントフォークFの部品数を削減してコストをより安価にできる。しかし、クッションゴムが硬度又は形状等の異なる二以上のゴムピースを有して構成されていてもよい。このように、硬度又は形状等の異なる二以上のゴムピースを組み合わせて使用すると、より細かなチューニングが可能になるので、車両の乗り心地を一層良好にできる。
また、本実施の形態において、ダンパDが正立型であり、ピストンロッド6がアウターチューブ(車体側チューブ)1に連結されるとともに、シリンダ5がインナーチューブ(車軸側チューブ)2に連結されている。さらに、シリンダ5は、インナーチューブ(車軸側チューブ)2内に設けられ、シリンダ5外へ突出したピストンロッド6の外周にクッションゴム8が装着されている。そして、懸架ばねSは、小ピッチ部(一端部)s1をシリンダ5側へ向け、シリンダ5とアウターチューブ(車体側チューブ)1との間に介装されている。
上記構成によれば、シリンダ5にクッションゴム8を取り付ける場合と比較して、クッションゴム8を取り付け易く、フロントフォークFの構成を簡易にできる。しかし、ダンパを倒立型にしてピストンロッドを車軸側チューブに連結し、シリンダを車体側チューブに連結してもよい。このような場合において、チューブ部材T内の液中に隔壁7を配置する上では、懸架ばねSの小ピッチ部s1を反シリンダ側へ向け、ロッドガイド等を介してシリンダにクッションゴムを取り付けるのが好ましく、このようにできるのは勿論である。そして、このような変更は、クッションゴム8の構成によらず可能である。
また、本実施の形態では、チューブ部材Tが倒立型となっており、アウターチューブ1が車体側チューブ、インナーチューブ2が車軸側チューブとなっている。しかし、チューブ部材が正立型となっており、アウターチューブが車軸側チューブ、インナーチューブが車体側チューブとなっていてもよい。このようなチューブ部材の変更は、クッションゴム8の構成、ダンパDの様式、及び懸架ばねSの向きによらず可能である。
また、本実施の形態では、懸架ばねSの一端に小ピッチ部s1を設け、当該小ピッチ部s1により隔壁7を形成する。しかし、隔壁7を形成可能な懸架ばねSの一端部は、クッションゴム8の侵入時に当該部分の線材が密着して隔壁7を形成するように設定されていればよく、必ずしもピッチの小さい部分でなくてもよい。
また、隔壁7は、クッションゴム8が圧縮されるよりも前に形成されていればよく、隔壁7を形成するタイミングも適宜変更できる。例えば、車重分の荷重がフロントフォークFに加わる1G状態で隔壁7を形成するようにしても、1G状態に乗員一名の荷重が加わった乗車1G状態で隔壁7を形成するようにしてもよい。また、懸架ばねの一端部を予め密着巻にして、当該密着巻部により隔壁7を形成してもよい。これらの場合には、隔壁7が形成された後にクッションゴム8が侵入するので、制限通路70による減衰力を得られるストローク長を長くできる。さらに、懸架ばね本体s2のばね特性を所望の懸架ばねSのばね特性になるようにすればよく、懸架ばねSの設計を容易にできる。
しかし、クッションゴム8が懸架ばねSの一端部に挿入されてから隔壁7が形成され、その後にクッションゴム8が圧縮されるとしてもよい。さらに、クッションゴム8が隔壁7内へ侵入するのに要するフロントフォークFのストローク量は、隔壁7の軸方向長さ、クッションゴム8の位置等により任意に設定できる。また、懸架ばね本体s2の構成は、所望の懸架ばねSのばね特性に応じて適宜変更でき、当該懸架ばね本体s2にピッチの小さい部分と大きい部分を設けてもよいのは勿論である。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形及び変更が可能である。
F・・・フロントフォーク、D・・・ダンパ、S・・・懸架ばね、T・・・チューブ部材、1・・・アウターチューブ(車体側チューブ)、2・・・インナーチューブ(車軸側チューブ)、5・・・シリンダ、6・・・ピストンロッド、7・・・隔壁、8・・・クッションゴム、70・・・制限通路

Claims (3)

  1. 車体側チューブと車軸側チューブとを有するテレスコピック型のチューブ部材と、
    シリンダと、前記シリンダ内に軸方向に移動可能に挿入されるピストンロッドとを有して前記車体側チューブと前記車軸側チューブとの間に介装されるダンパと、
    線材を巻き回して形成されるコイルばねであって前記チューブ部材と前記シリンダとの間に介装されており、収縮側へのストローク量が最大となるより前に軸方向の一端部の前記線材が密着して筒状の隔壁が形成される懸架ばねと、
    前記シリンダ又は前記ピストンロッドに装着されて前記隔壁内へ侵入可能なクッションゴムとを備え、
    前記クッションゴムが前記隔壁内へ侵入すると、前記隔壁と前記クッションゴムとの間に前記隔壁内から外側へ移動する流体の流れに抵抗を与える制限通路が形成され、
    前記制限通路が形成されてから前記クッションゴムが前記隔壁内へさらに侵入すると、前記クッションゴムが圧縮される
    ことを特徴とするフロントフォーク。
  2. 前記クッションゴムは、硬度又は形状の異なる二つ以上のゴムピースを有して構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
  3. 前記シリンダは、前記車軸側チューブ内に設けられており、
    前記懸架ばねは、前記一端部を前記シリンダ側へ向けて前記シリンダと前記車体側チューブとの間に介装されており、
    前記クッションゴムは、前記ピストンロッドの外周に装着されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフロントフォーク。
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