<第1実施例>
図1を参照して、この発明の一実施例である画像データ処理システム10は、一例として、写真撮影所に設置され、制御装置12を含む。制御装置12は、一例として、スタッフ側モニタとして機能する第1モニタ14、キーボード16およびマウス18を含む汎用コンピュータである。ただし、実施例では、操作の容易性からいわゆるタブレットコンピュータを利用する。タブレットコンピュータの場合、第1モニタ14をタッチ画面表示器として構成される。第1モニタ14は、液晶ディスプレイ、ELディスプレイなどである。
第1モニタ14はスタッフ用モニタであるため顧客側に表示画面が向けられることはない。後述するこの実施例のグルーピング処理は、第1モニタ14上で実行される。
制御装置12には、顧客側モニタとして機能する第2モニタ20が、たとえばRS232C(商品名)のような通信ケーブル22によって接続される。第2モニタ20は顧客側に表示画面が向けられる。第2モニタ20は、液晶ディスプレイ、ELディスプレイなど
である。
制御装置12と第2モニタ20の接続手段は、上述の通信ケーブル22のような有線接続手段であってよいし、Wi−Fiを利用した無線LANあるいは近距離無線通信のような無線接続手段であってよい。
図2は制御装置12の電気的構成の一例を示すブロック図である。制御装置12は、全体的な制御を行うCPU24を含む。このCPU26は、コンピュータを構成し、バス26を通じて、キーボード16やマウス18を含む入力装置28、記憶装置30および画像データベース32などに接続される。
画像データベース32は、一例として、ハードディスクドライブ(HDD)であり、当該写真撮影所のすべての画像データを蓄えておくための記憶装置である。CPU24は、バス26および図示しないLANなどを通して、この画像データベース32にアクセスできる。
記憶装置30はこの制御装置12に内蔵されているもので、いずれも図示しないが、たとえばCPU24のワーク領域およびバッファ領域として用いられるRAM、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラムをインストールするためのHDDなどを含む。
グルーピング処理のような、実際の画像データ処理を実行するときには、上述の画像データベース32から該当する顧客の画像データなど、処理に必要な画像データを記憶装置30のRAMなどに記憶させておくとともに、画像データ管理テーブル(後述)を作成して第1モニタ14に表示する画像を管理する。。
表示制御回路34は、CPU24の制御に従って、たとえば記憶装置30から読み出された画像データ(画像データ管理テーブル)に従って、第1モニタ14に画像を表示する。たとえば、CPU24が記憶装置30から画像データを読み出し、その画像データが表示制御回路34に与えられる。表示制御回路34では、画像データに従ってVRAM(図示せず)上で表示データを生成し、それを第1モニタ14に与える。このようにして、制御装置12では、第1モニタ14において、画像が表示される。
表示制御回路36は、上述の通信ケーブル22を通して制御装置12から画像データを受け取り、その画像データに従って、第2モニタ20に画像を表示する。たとえば、CPU24が記憶装置30から画像データを読み出し、その画像データが表示制御回路36に与えられる。表示制御回路36では、画像データ(画像データ管理テーブル)に従ってVRAM(図示せず)上で表示データを生成し、それを第2モニタ20に与え、第2モニタ20において、画像が表示される。
ただし、画像データは、実施例では写真画像(静止画像)の画像データであるが、動画像の画像データであってもよい。
第1モニタ14は、ディスプレイスクリーンにタッチパネルの機能を備えた表示器である。タッチパネル制御回路36は、そのタッチパネルに必要な電圧などを付与するとともに、タッチパネルのタッチ有効範囲内でのタッチ操作(タッチ入力)を検出して、そのタッチ入力の位置を示すタッチ座標データをCPU24に出力する。
ただし、タッチパネルとしては、実施例では静電容量方式を用いるが、その他電磁誘導方式、抵抗膜方式、赤外線方式など、任意の方式のものを用いることができる。
図3は図2に示す制御装置12の記憶装置30に含まれるRAM(図示せず)のメモリマップの一例を示す図解図である。図3に示すように、制御装置12のRAMは、プログラム記憶領域40およびデータ記憶領域42を含む。プログラム記憶領域40には、OSなどのCPU24に必要なプログラムの他、この実施例では、第1グルーピング処理プログラム40aおよび第2グルーピング処理プログラム40bが記憶される。
第1グルーピン処理グプログラム40aは、一例として、第1モニタ14上で、画像データベース32から読み出して当該RAMに画像データ一覧42cや画像データ管理テーブル42dとして記憶されている該当の顧客の写真画像データを、コスチューム、シーンなどの種類毎にグループ化(グルーピング)するためのプログラムである。
第2グルーピング処理プログラム40bは、この実施例の特徴の1つであり、第1グルーピング処理プログラム40aに従って一度グループ化したグループどうしをさらにグルーピングするためのプログラムである。
一度グループ化したものをさらにグループ化することで、似たシチュエーションの写真画像をグループ化できる。たとえば、和装写真、洋装写真、キャラクタ写真、兄弟写真、家族写真のように種類毎にグルーピングしている場合、和装写真から1枚、兄弟写真から1枚、家族写真から1枚と選ぶ場合、この3つのグループを再度グループ化(第2グルーピング)することで、顧客に対して、効率的に写真画像を紹介することができる。
データ記憶領域42には、第1モニタ14上のタッチスクリーンからタッチパネル制御回路38(図示2)が取得したタッチ座標がタッチ座標データ42aとして一時的に記憶される。GUI表示データ42bは、たとえば図5に示すようなGUI44(後述)を表示するための表示データである。
データ記憶領域42には、さらに画像データ一覧42cが記憶される。後に顧客に選択してもらう必要のある当該顧客の写真の画像データが、上述のように制御装置12に画像データベース32から読み出されて、画像データ一覧42cとして記憶されている。
たとえば、図4を参照して、画像データ一覧42cは、複数のフォルダ42F1、42F2、…を有する。各フォルダ42F1、42F2、…は、実施例では、各カメラに対応していて、つまり、画像データ一覧42cには、カメラ別の撮影画像データがフォルダ別にリストされている。
各フォルダに共通するが、画像データ一覧42cは、ファイル名、日付、サイズ、ファイル種別および画像の各欄を含む。画像の欄には、実際の写真の画像データが記憶される。たとえばフォルダ42F1を例に挙げると、画像A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7が記憶される。このような画像A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7を特定するファイル名が、ファイル名の欄に設定される。サイズの欄には、画像A1‐A7のデータサイズが記憶され、この実施例では各画像はすべて1Mバイトであることが分かる。ファイル種別の欄には、画像A1‐A7のデータ形式が設定される。この実施例では、画像A1‐A7はすべてJPEGフォーマットで圧縮された画像データであることがわかる。
この画像データ一覧42cでは、すべての画像データを時系列順に並べていて、たとえばフォルダ42F1と42F2では、フォルダ42F1の方が時系列上は古い(先の)画像を含む。また、同じフォルダ内であれば、先頭から順に時系列上は新しい(後の)画像になっている。
図3に戻って、RAMのデータ記憶領域42には、画像データ管理テーブル42dが記憶される。画像データ管理テーブル42では、画像データ一覧42cから取得した全てのファイル名のそれぞれに対して、第1グルーピング処理および第2グルーピング処理によって付与されたグループIDが設定される。初期状態においては、たとえば図7に示すように、グループIDはすべて「0」として設定される。CPU24はこの画像データ管理テーブル42dに基づいて、第1モニタ14の一覧表示領域50(後述)に、グルーピング処理すべき複数の画像を表示する。つまり、画像データは、画像データ一覧42cに記憶されているが、画像データ管理テーブル42dには記憶されていない。しかしながら、画像データ一覧42cと画像データ管理テーブル42dはファイル名で紐付けされている(リンクしている)ので、CPU24は画像データ管理テーブル42dから画像データ一覧42cの画像データを読み出して、画像を第1モニタ14や第2モニタ20に表示することができるのである。
なお、図示しないが、データ記憶領域42には、その他必要なフラグ、タイマなどが適宜設定される。
データ記憶領域42のGUI表示データ42bに従って第1モニタ14に表示されるGUI44の一例が図5に示される。図5のGUI44には、第1グルーピング処理を実行することを指示または選択するための第1グルーピングボタン46a、第2グルーピング処理を実行することを指示または選択するための第2グルーピングボタン46bおよび顧客に対して画像を提示することを指示または選択する画像提示ボタン48を含む。
第1グルーピングボタン46aがタッチされると、制御装置12のCPU24は第1グルーピング処理プログラム40a(図3)に従って第1グルーピング処理(後述)を実行し、第2グルーピングボタン46bがタッチされると、制御装置12のCPU24は第2グルーピング処理プログラム40b(図3)に従って第2グルーピング処理(後述)を実行する。
画像提示ボタン48にタッチすると、第2モニタ20(図1、図2)を用いて、第1および/または第2グルーピング処理を実行した後の画像データに従って、写真画像を顧客
に提示する。この場合、1つのグループの画像データは連続して再生することができるため、顧客に対して効率的に写真(画像)閲覧してもらうことができる。そして、顧客は提示された写真画像の中から適宜必要なものを選択し、写真撮影所等では選択した写真画像を印刷したり、記憶媒体に写真画像のデータを記憶させたりして、顧客に提供する。
ここで、図6以降の画面表示例を参照して、第1グルーピング処理および第2グルーピング処理を概略的に説明する。
図6に示す画面表示例1は、図6の第1グルーピングボタン46aを操作した後、第1グルーピング処理を実行する前の初期状態を示し、この初期状態では、第1モニタ14の一覧表示領域50には、たとえば図4に具体的に示した画像データ一覧42cに含まれるすべての画像データが示す画像が表示される。図6に示す画面表示例1では、上述の画像データ一覧42cに従って各画像が表示されるため、各画像は時系列に従って配置されている。たとえば、図6では、ファイル名A1の画像が最も古く、ファイル名B2の画像が最も新しい。
なお、グルーピング処理においてこの一覧表示領域50に表示される画像は、画像データ一覧42cの画像欄に記憶されている画像データに基づくサムネイル画像である。
また、グルーピング処理する画像は、実施例では写真画像のような静止画であるが、動画であってもよく、動画の場合にもサムネイル画像を表示するものとする。
一覧表示領域50にすべての画像を表示するために、一覧表示領域の右端にはスクロールバー52を設定し、画面を上下にスクロールさせることによってすべての画像を見ることができるようにしている。一覧表示領域50の右方には、第1グルーピング設定ボタン54、第1グルーピング解除ボタン56および第1グループへの追加ボタン58が操作可能に表示される。そして、右辺下に終了ボタン60が表示される。
図6においては、たとえば図4の画像データ一覧42cに含まれるすべての画像データA1‐A7およびB1、B2が示す画像が一覧表示領域50に表示されていて、各画像の下にファイル名A1‐A7およびB1、B2が表示されている。
図6の初期状態においては、データ記憶領域42の画像データ管理テーブル42dには、図7で示すように、すべての画像すなわちファイル名A1‐A7およびB1、B2に対して、第1グループIDおよび第2グループIDがそれぞれ「0」として設定される。つまり、どの画像も未だグループ化されていないことが示されている。
この図6に示す状態で第1グルーピング設定ボタン54をタッチすると、第1モニタ14には、図8で示す画面表示例2が表示される。第1グルーピング設定では、たとえば最初の画像と最後の画像を指定することによって、グループ化したい画像を指定または選択する。図8に示す画面表示例2では、一覧表示領域50に表示されている画像のうち、ファイル名A1、A2およびA3で示される3つの画像が選択されことを、表示部62によって表示している。つまり、表示部62は、第1グルーピングのために選択された画像のファイル名「A1」、「A2」、「A3」を矩形枠で囲み、これらの画像が同一グループであると定義付けられたことを示す。
図8に示すような第1グルーピング設定が行われた後には、データ記憶領域42の画像データ管理テーブル42dには、図9で示すように、ファイル名A1、A2、A3に対して、「1」の第1グループIDが付与される。ただ、第2グルーピング処理は未だ行われていないので、第2グループIDはすべての画像(ファイル名)について「0」が設定される。つまり、画像データ管理テーブル42dにおいて、ファイル名A1、A2、A3の3つの画像がグループ化されたことが、「1」の第1グループIDによって示される。
図10は、追加ボタン58がタッチされて、一例として、ファイル名B1の画像を、第1グループIDで「1」で示すグループに追加するときの画面表示例3である。この図10の画面表示例3においては、一覧表示領域50において、追加すべき画像、この例ではファイル名B1の画像を指定し、それを追加したいグループに属するどれか1つの画像、この例ではファイルA2の画像を選択したことを模式的に示している。ただし、この図10の画面表示例3は、画像B1を第1グルーピング設定でグルーピングした第1グループへ追加することを矢印を用いて模式的に示したものであるが、実際の画面表示ではこのような矢印は表示されないので、この画面表示例3は画面表示例2(図8)と同じものである。つまり、画面表示例3は実際には表示されない。
そのような追加すべき画像の指定と追加したいグループの選択の後、図11の画面表示例4で示すように、ファイル名B1の画像がファイル名A1‐A3で形成していたグループに追加される。つまり、ファイル名A1‐A3とファイル名B1がグループ表示部62によって囲まれる。このとき、先にグループ化されていたファイル名A1‐A3の画像の最後尾にファイルB1の画像が配置される。ファイル名A1‐A3の画像に対してファイル名B1の画像が時系列上後の画像であるからである。
このように、この実施例の追加処理では、第1グルーピング設定でグルーピングされたグループへ、時系列的に後のどの画像データを選択しても、追加の画像は必ず当該グループの最後尾に自動的に配置される。そのため、後から追加(撮影)した写真(画像)であることが容易に区別できる。
このような、第1グルーピング設定でグルーピングされたグループへの追加処理は、次のようなとき、有用である。たとえば、ファイル名A1‐A3の画像が、たとえばカメラAで撮影した「着物を着た」写真の画像であり、ファイル名B1の画像がたとえばカメラBで撮影した「着物を着た」写真の画像であるとき、ファイル名A1‐A3の画像を第1グループの中にファイル名B1の画像を追加することによって、「着物を着た」写真の画像を1つのグループに纏めることができる。したがって、再グルーピングされたグループの画像データを顧客に見てもらえば、「着物を着た」写真の画像をまとめて見てもらえるので便利である。
図11のように、ファイルB1の画像がファイル名A1‐A3のグループに追加された後の画像データテーブル42dにおいて、図12に示すように、ファイル名A1‐A3およびB1に、「1」の第1グループIDが付与される。
次に図13以降を参照して、第2グルーピング処理を概略的に説明する。第2グルーピング処理は、たとえば図5のGUI44において、第2グルーピングボタン56bをタッチしたとき開始される。第2グルーピング処理も基本的には、先に説明した第1グルーピング処理と同様である。
図13の画面表示例5は、一覧表示領域50に、第1グルーピング処理によってグループ化されたグループ、この例では7つのグループ1‐7が一覧表示されている。そして、この第2グルーピング処理画面では、スクロールバー52の右方最上位に、第2グループ名A、B、…が自動的にインクメメントされて表示される第2グループ名表示領域66が設けられる。その下に、第2グルーピング設定ボタン66および第2グルーピング解除ボタン68がそれぞれ操作可能に設けられる。最下位位置に終了ボタン60が表示される。
なお、図13、図15、図16において、第1グルーピング処理によってグループ化した状態を画像を重ねることによって表示し、その「重ねた枚数」すなわち1つのグループに含まれる画像の数を便宜上、どのグループでも同じ数として描いているが、実際には個々のグループによって画像の数が違うということを予め指摘しておく。
図13のような第2グルーピング処理の初期状態においては、画像データ管理テーブル42dには、図14に示すように、各ファイル名に対応して第1グループIDが付与されている。ただし、この図14の第1グループIDは、図13の状態に合わせているため、先に説明した第1グルーピング処理が終了したときの図9に示すグループIDとも、追加処理をした後の図12に示すグループIDとも違っていることに注意されたい。
図14の画像データ管理テーブル42dでは、ファイル名A1‐A3、B1に第1グループID「1」が付与され、ファイル名A4、A5に第1グループID「2」が付与され、ファイル名A6、A7に第1グループID「3」が付与され、ファイル名B2に第1グ
ループID「7」が付与されている。
図13に示す第2グルーピング設定ボタン66をタッチすると、図15の画面表示例6が第1モニタ14に表示される。図15の画面表示例6では、第2グループ名表示領域64に第2グループID「A」が設定される。そして、再グループ化(第2グルーピング)
をするべき画像グループ、図15に示す画面表示例6では、第1グループ1、2および7を指定する。図15では、第1グルーピング処理に従ってグループ化されたグループが第2グルーピングのために選択されたことを明確にするために、ファイル名と画像とを囲む枠70を表示する。
第2グループ名Aについての第2グルーピング処理が終了したとき、画像データ管理テーブル42dには図17で示すように、第1グループ名1、2、7に属するファイル名A1‐A3、A4、A5、B2に対して、第2グループID「A」が付与されている。
このように、第2グルーピング設定処理によって再グループ化することによって、顧客による画像選択に要する時間を可及的短縮できる。
写真撮影所等におけるアルバム写真の作成システムにおいて、顧客に画像を選択してもらうために、事前に多くの画像データを各グループに分類しておき、顧客は、画像のグループ毎に、必要な写真(画像)確認しながら選択する。しかし、この方法ではグループとグループの切り替え時に画像読込み時間がかかり、顧客による画像選定に長時間を要するこことなっていた。
これに対して、この実施例に従って、グルーピングを重ねることによって、1回目にグルーピングした画像グループの中で必要なグループを再度グループ化して1つのグループ
とすることにより、2回目にグルーピングしたグループの中で画像を確認することができ、従来グループの切り替え時に発生していた待ち時間をなくし、スムーズな画像選択が期待できる。
つまり、膨大な画像(写真)データを扱う画像データ処理システムにおいて、一覧表示を見ながら2段階で画像のグループ化を行うことによって、画像の確認および選択(整理)を容易に行える。
以上で第1グルーピング処理および第2グルーピング処理を概説したが、次に、図18‐図21のフロー図を用いて、第1グルーピング処理の動作を説明する。
図5に示すGUI44の第1グルーピングボタン46aを操作すると、図18に示す第1グルーピング処理が開始される。この第1グルーピング処理は、図3に示した第1グルーピング処理プログラム40aに従って実行される。
最初のステップS1では、CPU24(図2)は図3に示すRAMにアクセスし、それのデータ記憶領域42に形成されている画像データ一覧42c(図4)から、必要な画像データのファイル名を取得する。つまり、画像データ一覧42cにおいて画像データが存在するフォルダから、ファイル名を取得する。
ステップS3では、取得したファイル名に従って、たとえば図7に示す画像データ管理テーブル42dを作成する。ただし、このステップS3では、初期状態であるため、図7に示すようにすべてのファイル名に対して、第1グループIDも第2グループIDもすべて「0」を設定しておく。
次のステップS5において、CPU24は、ステップS3で作成した画像データ管理テーブル42d(図7)に従って、第1グルーピング処理のための初期画面表示、たとえば図6に示す画面表示例1を第1モニタ14上に表示する。
そして、次のステップS7で、終了ボタン60(図6)がタッチされたかどうか判断する。“YES”なら、そのまま、終了する。
ステップS7で“NO”なら、続くステップS9において、第1グルーピング設定ボタン54がタッチされたかどうか、判断する。“YES”なら、ステップS11で、後述する第1グルーピング設定処理を実行する。
ステップS9で“NO”が判断されると、続くステップS13において、第1グルーピング解除ボタン56がタッチされたかどうか、判断する。“YES”なら、ステップS15で、後述する第1グルーピング解除処理を実行する。
ステップS13で“NO”なら、続くステップS17において、追加ボタン58がタッチされたかどうか、判断する。“YES”なら、ステップS19で、後述する第1グループへの追加処理を実行する。
ステップS11の第1グルーピング設定処理の詳細が図19に示される。図19の最初のステップS21において、操作者は、第1グルーピング処理において同じグループとしてグルーピングしたい最初の画像の画像データ(開始画像データ)を選択し、CPU24は操作者によるその選択を受け付ける。すなわち、操作者がそのときタッチしたタッチ座標をタッチパネル制御回路38(図2)から受け取り、そのタッチ座標位置を画面表示例1(図6)のどの画像を指示しているかを判断することによって、そのとき操作者が選択した開始画像データを特定する。ステップS23で、第1グループとしてグルーピングしたい最後の画像データ(終了画像データ)を選択し、CPU24は、操作者によるその選択を受け付ける。つまり、そのときのタッチ座標に基づいて、当該終了画像データを特定する。図8の画面表示例2の場合、開始画像データとしてファイル名A1で示す画像が選択され、終了画像データとしてファイル名A3で示す画像が選択される。
そして、次のステップS25において、CPU24は、ステップS3(図18)で作成した画像データ管理テーブル42dへ第1グループを示す第1グループIDを追加する。たとえば、図8で示すように開始画像としてA1を指定し、終了画像としてA3を指定したとき、ステップS25では、図9に示すように、ファイル名A1、A2、A3に対して、第1グループID「1」が設定される。
そして、最後のステップS27において、書き換えた画像データ管理テーブル42d(図9)に従った画面表示例2(図8)を第1モニタ14に表示して、図18にリターンする。
ステップS15の第1グルーピング解除処理の詳細が図20に示される。第1グルーピング解除処理の最初のステップS31では、操作者は、第1グルーピング設定処理でグループ化された画像データのうち、グルーピングを解除したい画像データを選択し、CPU24はその選択を受け付ける。すなわち、操作者がそのときタッチしたタッチ座標をタッチパネル制御回路38(図2)から受け取り、そのタッチ座標位置を画面表示例2(図8)のどの画像を指示しているかを判断することによって、そのとき操作者が選択した、グルーピング解除を希望する画像データを特定する。
応じて、CPU24は、ステップS33で、ステップS25で更新した画像データ管理テーブル42dから、ステップS31で選択した画像のファイル名に対応する第1グループIDを解除する(「0」にする)。
そして、ステップS35で、第1グルーピング解除後の内容を第1モニタ14に表示する。たとえば、図8の画面表示例2において、グルーピング解除すべき画像としてA3が選択または指定されたと仮定すると、ステップS35で表示される第1グルーピング解除後においては、表示部62がファイル名A1、A2にのみ設定され、ファイル名A3が表示部62から外される。その状態が、図示しないが、第1グルーピング解除後の画面表示の一例である。その後、図18へリターンする。
ステップS19の第1グルーピング設定によってグループ化されたグループへ画像を追加する追加処理の詳細が図21に示される。たとえば図8で示す第1グルーピング設定処理後の画面表示例2において、追加ボタン58にタッチすると、最初のステップS41が実行される。
このステップS41では、まず、先に図8に示した画面表示例2を表示する。ただし、ここでは、追加処理がよく分かるように、図10データ示す画面表示例3を参照する。
そして、このステップS41では、その画面表示例2において、第1グルーピング設定処理でグルーピングされたどれかのグループに追加すべき画像データを選択ないし指定し、CPU24はその選択ないし指定を受け付ける。すなわち、操作者がそのときタッチしたタッチ座標をタッチパネル制御回路38(図2)から受け取り、そのタッチ座標位置が画面表示例2(図8)のどの画像を指示しているかを判断することによって、そのとき操作者が選択した追加画像データを特定する。図10でいえば、ファイル名B1の画像を選択したことを受け付ける。
次のステップS43では、当該選択した画像データを追加する追加先のグループを指定し、CPU24はそのグループ指定を受け付ける。具体的には、追加先のグループに属する画像データのどれか1つを選択し、CPU24は、操作者がそのときタッチしたタッチ座標が画面表示例2のどの画像を指示しているかを判断することによって、そのとき操作者が選択した追加先となるグループ内の画像データを特定する。図10の画面表示例3でいえば、第1グループに属するファイル名A2の画像データが選択ないし指定される。
ステップS45では、ステップS41での追加すべき画像データの指定と、ステップS43での追加先のグループの指定とを受けて、画像データ管理テーブル42dを書き換える。図9に示す画像データ管理テーブル42dにおいて第1グループに属するファイル名はA1‐A3であり、最後の行はファイル名A3の行である。その後に、追加すべき画像B1の行(図9の下から2行目)を追加する。それによって画像データ管理テーブル42dが図12に示すように更新される。つまり、第1グループの最後の画像A3の後に、追加した画像B1が配置され、そのファイル名B1の行の第1グループIDが「1」に設定される。
そして、最後に、ステップS47において、このようにしてステップS45で書き換えた画像データ管理テーブル42d(図12)に従って、たとえば図11に示す画面表示例4を第1モニタ14に表示する。図11では、先に第1グループにグルーピングされていたファイル名A1‐A3に加えて、追加したファイル名B1を含むように、表示部62が形成されている。したがって、操作者は、ファイル名B1の画像が第1グループに追加されたことを確認できる。その後、図18へリターンする。
図22は、第2グルーピング処理を示すフロー図である。この第2グルーピング処理は、図3に示した第2グルーピング処理プログラム40bに従って実行される。
最初のステップS51では、CPU24(図2)は図3に示すRAMにアクセスし、それのデータ記憶領域42に形成されている画像データ管理テーブル42d(図14)に従って、第1グルーピング処理が終わった画面表示、たとえば図13に示す画面表示例5を
第1モニタ14に表示する。ただし、このときの画像データ管理テーブル42dでは、第1グルーピング処理は終わっているので、その第1グルーピング処理の結果に従った第1グループIDが各ファイル名に付されているが、第2グルーピング処理は未だ実行されていないので、すべてのファイル名に対して第2グループIDはすべて「0」を設定しておく。
次のステップS53で、終了ボタン60(図13)がタッチされたかどうか判断する。“YES”なら、そのまま、終了する。
ステップS53で“NO”なら、続くステップS55において、第2グルーピング設定ボタン66(図13)がタッチされたかどうか、判断する。“YES”なら、ステップS57で、後述する第2グルーピング設定処理を実行する。
ステップS55で“NO”が判断されると、続くステップS59において、第2グルーピング解除ボタン68(図13)がタッチされたかどうか、判断する。“YES”なら、ステップS61で、後述する第2グルーピング解除処理を実行する。
ステップS57の第2グルーピング設定処理の詳細が図23に示される。図23の最初のステップS71では、操作者は、第1グルーピング設定処理(解除処理および追加処理を含む)を経てグループ化されたグループのうち、再グループ化(第2グルーピング)したい複数のグループを、画面表示例5(図13)で指定または選択し、CPU24(図2)は、その指定または選択を受け付ける。すなわち、操作者がそのときタッチしたタッチ座標をタッチパネル制御回路38(図2)から受け取り、そのタッチ座標位置を画面表示例5のどの画像(グループ)を指示しているかを判断することによって、そのとき操作者が選択した、再グループ化したい複数のグループを特定する。
図15の画面表示例6において、操作者が第2グルーピングのために複数のグループを選択したことが模式的に描かれている。図15では矩形枠70が第2グルーピングのために選択されたグループを囲むことによって、当該選択を表示している。この例では、第1グルーピング処理によってグルーピングされた、第1グループ、第2グループおよび第7グループが選択されたことがわかる。
ただし、矩形枠70に代えて、選択されたグループをハイライト表示するなど、他の方法で第2グルーピングのために選択されたグループを明示するようにしてもよい。
そして、操作者は、この図15のような画面表示例6を見て、自分が指定したグループを確認できる。もし間違った選択をしていた場合、間違って選択したグループの画像にダブルタッチするなどすることによって間違った選択を取り消せばよい。つまり、CPU24は、第2グルーピング設定のために画面表示例6が第1モニタ14に表示された状態で、タッチパネル制御回路38からダブルタッチ信号を受けたとき、そのときのタッチ座標で示されるグループ画像の選択の取消があったことを知ることができる。そして、上述の方法で選択をやり直せばよい。
そして、ステップS73で、ステップS71で選択されたグループの各画像について、第2グループIDを付与するように、図14に示す画像データ管理テーブル42dを図17に示す画像データ管理テーブル42dに更新する。図17の画像データ管理テーブル42dでは、ステップS71で第2グルーピングのために選択した各グループの画像のファイル名に対応して、第2グループIDたとえば「A」が設定されている。
ステップS73で、確認のために、図17の画像データ管理テーブル42dに基づいて、図16の画面表示例7を第1モニタ14に表示する。一覧表示領域50において、1、2、7で示す第1グループIDが矩形枠72によって囲まれ、第2グルーピング設定が終了した状態が表示される。
その後、CPU24は、次の第2グルーピング設定処理のために、第2グループ名をインクリメントして、「B」の第2グループ名を第2グループ名表示領域64(図16)に表示させる。この後、図22にリターンする。
ステップS61の第2グルーピング解除処理の詳細が図23に示される。図23の最初のステップS81では、操作者は、第2グルーピング設定処理を経て再グループ化されたグループのうち、再グループ化(第2グルーピング)を解除したいグループを、画面表示例7(図16)で指定または選択し、CPU24(図2)は、その指定または選択を受け付ける。すなわち、操作者がそのときタッチしたタッチ座標をタッチパネル制御回路38(図2)から受け取り、そのタッチ座標位置をたとえば画面表示例7のどの画像を指示しているかを判断することによって、そのとき操作者が選択した、第2グルーピングを解除したいグループを特定する。
そして、ステップS83で、たとえば図14に示す画像データ管理テーブル42dにおいて、ステップS81で選択されたグループの各画像について、第2グループIDが設定されている第2グルーピング名と同じとき、その第2グループIDを削除する。実際には、第2グループIDとして「0」を書き込む。この後、図22にリターンする。
<第2実施例>
第1実施例の第1グルーピング設定処理を示す図19では、第1グルーピング設定する画像データを選択するために、開始画像データおよび終了画像データをそれぞれ指定するようにした。この方法では、連続した画像データを選択する場合には効率よく操作できるが、第1グルーピング設定したい画像データをランダムに選択する場合には操作が煩雑になる恐れがある。
そこで、第2実施例として、たとえば図6のような画面表示例1において、第1グルーピング設定したい画像データをたとえばタッチ操作で選択または指定し、他方、第1モニタ14上に「選択確定ボタン」(図示せず)を設定しておき、この選択確定ボタンをタッチするまでは任意に、選択または取消ができるようにすることが考えられる。この場合、CPU24は、選択が確定した画像データに対して図19のステップS25を実行すればよい。
ただし、選択を取り消す方法は、第2グループ設定のステップS71で説明したように、一旦選択した画像をダブルタッチするなど、任意の方法が考えられる。なお、この取消方法は、図19で開始画像や終了画像を間違えて指定した場合に、その指定を取り消す方法としても有効であろう。
<第3実施例>
たとえば、図8(図11)で示す第1グルーピング設定(追加)後の画面表示例1(画面表示例4)において、他のグループとの区別を明確にするために、グループ表示部62の矩形枠をグループ(第1グループID)毎に異なる色の矩形枠としたり、グループ毎に矩形枠内の背景色を異ならせたりするようにしてもよい。
同じ考えに基づいて、第2グルーピング設定を示す、たとえば図16の画面表示例7においても、矩形枠72の色または矩形枠72の背景色を第2グループID毎に変えるようにしてもよい。
<第4実施例>
上述の実施例において、第1グルーピング設定後に画像データを追加するとき、図21では、追加する画像データを選択または指定した後、追加先のグループに属するどれかの画像データを選択または指定することによって、追加する画像データを追加先グループへ追加するように処理した。
このような方法に代えて、いわゆる「ドラックアンドドロップ」の手法を用いてもよい。この場合、たとえば図10の画面表示例3に矢印で示しているように、追加する画像データB1にタッチしたまま、移動して表示部62によって第1グループとして示されている領域にドロップする。そして、CPU24はそのようなドラッグアンドドロップを検出して、図21のステップS45を実行する。
<その他>
上述の実施例では、第1モニタ14がタッチ画面表示器であり、操作者のタッチ操作に従って動作するように説明した。しかしながら、第1モニタ14はタッチ画面表示器でなくてもよい。その場合には、操作者は図1に示すようなキーボード16やマウス18などの入力装置28(図2)を用いて操作すればよい。
なお、図2において、画像データベース32はHDDとして説明したが、これは、たとえば、DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリ、およびフラッシュROM、EEPROM(登録商標)、など
の不揮発性メモリで構成されてもよい。
さらに、上述の説明では、第1グルーピング処理プログラム40aおよび第2グルーピング処理プログラム40bは、記憶装置30内のRAMに設定されるように説明したが、このようなグルーピング処理プログラムは、従来公知の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録できる。グルーピング処理プログラムを記録媒体に記録することで、グルーピング処理プログラムに基づく処理を実行するためのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラムなど)を記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、記録媒体は、制御装置(コンピュータ)12が処理を実行するためのメモリ、たとえばROMのようなプログラムメディアであってもよいし、またはコンピュータ12が外部記憶装置として備えるプログラム読取装置に挿入することで読み取られるプログラムメディアであってもよい。
また、グルーピング処理プログラムは記憶装置30内のRAMに記憶される方式として説明したが、CPU24が記録媒体に直接アクセスして実行する方式であってもよい。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープ、カセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスク、ハードディスクなどの磁気ディスク、CD−ROM、MD(Mini Disc)、DVDなどの光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM(登録商標)、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。
また、制御装置12が、インターネットを含む通信ネットワークに接続可能なシステム構成であれば、記録媒体は、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように、流動的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、または他の記録媒体からインストールしておく。また、上記表示プログラムは、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
さらに、上述の実施例で示したフロー図の各ステップは、同じ結果が得られるのであれば、処理される順番は適宜変更することが可能である。