JP6821355B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置に関する。
従来から、複写機やレーザービームプリンタなどの画像形成装置において、中間転写体として無端状のベルトを用いた構成の画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、1次転写工程として、像担持体としての感光ドラム表面に形成されたトナー像を、感光ドラム対向部に配置された1次転写部材に電圧電源より電圧を印加することで、ベルト上に転写する。その後、この1次転写工程を、複数色のトナー像に関して繰り返し実行することにより、ベルト表面に複数色のトナー像を形成する。続けて、2次転写工程として、ベルト表面に形成された複数色のトナー像を、2次転写部材へ電圧を印加することで、紙などの記録材表面に一括して転写する。一括転写されたトナー像は、その後、定着手段により、記録材に永久定着されることにより、カラー画像が形成される。
特許文献1には、画像形成装置の小型化、低コスト化を可能とした、ベルト表面の電位を変更できる構成が開示されている。特許文献1に記載の画像形成装置は、ベルトとアースの間に、設定電圧の異なる複数のツェナーダイオードを備える回路で構成されている。かかる構成において、2次転写ローラ等のベルト外表面に接触する電流供給部材からベルトの支持部材である張架ローラへ電流を供給することにより、ベルト表面に電位を持たせることで1次転写を行っている。また、使用環境や耐久に応じて複数のツェナーダイオードの接続を切り替えることによりベルト表面の電位を変更し1次転写効率を安定化している。
特開2013−213990号公報
一般的に1次転写部の構成は、感光ドラム、中間転写体、1次転写部材と複数の部材が介在し、周囲の環境、また、画像形成装置本体の使用状況によって1次転写部の抵抗が変化する場合や、最適な1次転写電流が変化する場合がある。特許文献1の構成では、周囲の環境を検知し、電圧維持手段を切り替えるとともに感光ドラムの表面電位を調整して最適な転写性を確保している。しかしながら、電圧維持手段を切り替えたとき、張架ローラの電位が変わるため、張架ローラの対向に配置した部材である2次転写ローラ等の電流供給部材と、ベルトの支持部材である張架ローラとの間の電位差が変化する。例えば、2次転写の場合、2次転写ローラとベルト表面との電位差が、電圧維持の設定を変更することで変動し、2次転写に最適な電位差とならない場合があり、2次転写性の低下を招く場合がある。
本発明の目的は、2次転写における電流供給部材とベルトの支持部材との間の電位差が変動することで生じる画像不良を防止することが可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
現像剤像を担持する像担持体と、
前記像担持体と接触しつつ回転する無端状のベルトであって、前記像担持体が担持する現像剤像が1次転写され、1次転写された現像剤像を記録材に2次転写するベルトと、
前記ベルトを支持する支持部材と、
前記ベルトを介して前記支持部材と対向する位置において前記ベルトに接触し、電圧が
印加されることで前記ベルトとの接触部に電流を流す電流供給部材
前記電流供給部材に電圧を印加する電圧印加部と
備え、前記電圧印加部から前記電流供給部材に電圧を印加している状態において、前記ベルトの表面電位を前記1次転写のための1次転写電位とすることで前記像担持体から前記ベルトに現像剤像を1次転写するとともに、前記接触部に記録材を挟持した状態において前記支持部材との間に前記2次転写のための電位差を形成する画像形成装置において、
前記支持部材の電位を所定の維持電位に可変に維持することができる電位調整部であって、前記維持電位を変化させることで前記1次転写電位を変化させることが可能な電位調整部を備え、
前記電圧印加部は、前記2次転写において前記電流供給部材から前記支持部材へ流れる電流の大きさが所定の大きさとなるように前記電流供給部材に電圧を印加する定電流制御を行い、前記定電流制御を開始する直前に所定の大きさの固定電圧を印加し、前記電位調整部が前記維持電位を小さくするほど、前記2次転写のための前記電流供給部材と前記支持部材との間の電位差が小さくなるように、前記2次転写電圧の大きさを変化させることを特徴とする。
本発明によれば、2次転写における電流供給部材とベルトの支持部材との間の電位差が変動することで生じる画像不良を防止することができる。
実施例1の画像形成装置を説明する図 画像形成装置の動作を制御するための制御ブロック図 ツェナーダイオードの電圧電流特性を示す図 1次転写特性を説明するグラフ 絶対水分量に応じた1次転写電圧の設定を示す対応テーブル 2次転写ローラの電圧−電流特性検知を行う場合のフローチャート 絶対水分量に応じたα、βの設定を示す対応テーブル 実施例1における2次転写電圧のタイムチャート 2次転写ローラ20と2次転写対向ローラ13の電位関係を示す図 実施例1における先端電圧と比較の先端電圧の値を示す表 実施例1の効果を満たす別の画像形成装置を示す図 実施例1で下限電圧を決定する際に使用する固定値を示す表 実施例2における2次転写電圧のタイムチャート 実施例2における下限電圧と比較の下限電圧の値を示す表 実施例3の画像形成装置を説明する図 除電針22の断面概略を示す図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
[画像形成装置の概略説明]
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置の概略図であり、図1を用いての本実施
例の画像形成装置の構成及び動作を説明する。本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式を利用した複写機、プリンタなどが挙げられ、ここではカラーレーザプリンタに適用した場合について説明する。尚、本実施例の画像形成装置は、a〜dの複数の画像形成ステーションを有するいわゆるタンデムタイプのプリンタである。第1の画像形成ステーションaはイエロー(Y)、第2の画像形成ステーションbはマゼンタ(M)、第3の画像形成ステーションcはシアン(C)、第4の画像形成ステーションdはブラック(Bk)の各色の画像を形成する。各画像形成ステーションの構成は、収容するトナーの色以外では同じであり、以下、第1の画像形成ステーションaを用いて説明する。
第1の画像形成ステーションaは、像担持体としてドラム状の電子写真感光体(以下、感光ドラムという)1aと、帯電部材である帯電ローラ2aと、現像器4aと、クリーニング装置5aと、を備える。感光ドラム1aは、矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動しトナー像(現像剤像)を担持する像担持体である。さらに、現像器4aは、現像剤としてイエローのトナーを収容し感光ドラム1aに形成された静電潜像をイエロートナーを用いて現像するための装置である。クリーニング装置5aは、感光ドラム1aに付着したトナーを回収するための部材である。クリーニング装置5aは、本実施例では、感光ドラム1aに当接するクリーニング部材であるクリーニングブレードと、クリーニングブレードが回収したトナーを収容する廃トナーボックスをクリーニング装置5aは備える。
画像信号によって、画像形成動作を開始すると感光ドラム1aは回転駆動される。感光ドラム1aは回転過程で、帯電ローラ2aにより所定の極性(本実施例では負極性)で所定の電位に一様に帯電処理され、露光手段3aにより画像信号に応じた露光を受ける。これにより、目的のカラー画像のイエロー色成分像に対応した静電潜像が形成される。次いで、その静電潜像は現像位置において現像器(イエロー現像器)4aにより現像され、イエロートナー像として可視化される。ここで、現像器に収容されたトナーの正規の帯電極性は、負極性である。
中間転写ベルト10は、無端状のベルト体である。中間転写ベルト10は、駆動ローラ11、テンションローラ12、2次転写対向ローラ13とで張架され、感光ドラム1aと当接した対向部において感光ドラム1aと同方向に移動する向きに、感光ドラム1aと接触しつつ略同一の周速度で回転駆動される。1次転写ローラ6aは、中間転写ベルト10を挟んで感光ドラム1aに対向して配置されている。感光ドラム1a上に形成されたイエロートナー像は、感光ドラム1aと中間転写ベルト10との当接部(以下、1次転写ニップと称す)を通過する過程で、1次転写ローラ6aに正極性の電圧を印加することで中間転写ベルト10の上に転写される(1次転写)。1次転写の方法については後述する。感光ドラム1a表面に残留した1次転写残トナーは、クリーニング装置5aにより清掃、除去された後、帯電以下の画像形成プロセスに供せられる。以下、同様にして、第2、3、4の画像形成ステーションb、c、dによって第2色のマゼンタトナー像、第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー像が形成され、中間転写ベルト10上に順次重ねて転写される。これにより、目的のカラー画像に対応した合成カラー画像が得られる。
中間転写ベルト10上の4色のトナー像は、中間転写ベルト10と2次転写ローラ20が形成する2次転写ニップを通過する過程で、給紙手段50により給紙され、2次転写ニップに挟持された記録材Pの表面に一括転写される(2次転写)。2次転写の詳細は後述する。その後、4色のトナー像を担持した記録材Pは定着器30に導入され、そこで加熱および加圧されることにより4色のトナーが溶融混色して記録材Pに固定される。2次転写後に中間転写ベルト10上に残ったトナーは、クリーニング装置16により清掃、除去される。以上の動作により、フルカラーのプリント画像が形成される。
[制御ブロック図の説明]
図2は、本実施例の画像形成装置の動作を制御するための制御ブロック図である。ホストコンピュータであるPC271は、画像形成装置272の内部にあるフォーマッタ273に対して印刷指令を出し、印刷画像の画像データをフォーマッタ273に送信する。フォーマッタ273は、PC271からの画像データを露光データに変換し、DCコントローラ274内にある露光制御部277に転送する。露光制御部277は、制御部としてのCPU276からの指示により、露光データのオンオフを制御することにより露光装置278の制御を行なう。CPU276は、フォーマッタ273から印刷指令を受け取ると画像形成シーケンスをスタートさせる。DCコントローラ274にはCPU276、メモリ275等が搭載されており、予めプログラムされた動作を行う。CPU276は、帯電高圧279、現像高圧280、2次転写高圧281の各電源を制御して静電潜像の形成や、現像されたトナー像の転写等を制御することで画像形成を行う。後述するように、2次転写部材によって供給された電流によって、張架ローラ13や中間転写ベルト10の電位を決定する維持電圧も決定している(維持電圧設定282)。
また、CPU276は、2次転写制御に関する処理も行う。CPU276は、2次転写部材20に流れる電流を検知する電流検知部284(図1)を備え、2次転写制御では、2次転写部材20に印加する電圧に対する電流値を検知することで、それぞれの電圧における電流値がメモリ275に蓄えられる。2次転写制御終了後にCPU276を介して演算が実施される。演算された結果は、2次転写部材20に流れる電流を所定電流に保つための定電流制御や、記録材Pが2次転写部材20に到達したときに2次転写部材に印加する固定電圧の決定等に使用される。また、CPU276は、検知手段としての温湿度センサ283の制御も行っており、温湿度センサ238によって検知された雰囲気中の温度と湿度から絶対水分量が算出(取得)され、メモリ275に格納される。
[中間転写ベルトの説明]
中間転写ベルト10は、厚さが70μm、幅250mmで、導電剤としてイオン導電剤を混合した無端状のポリイミド樹脂を用いている。イオン導電剤による電気的特性として、雰囲気中の温湿度に対して抵抗値変動するが、室内温度23℃、室内湿度50%の環境下では体積抵抗率が10Ωcmに調整された、ポリイミド樹脂からなる。体積抵抗率の測定は、三菱化学株式会社のHiresta−UP(MCP−HT450)にリングプローブのタイプUR(型式MCP−HTP12)を使用して測定した。中間転写ベルト10は、周長が中心値で650mmであり、駆動ローラ11、テンションローラ12、2次転写対向ローラ13の3軸で張架され、感光ドラム1を回転駆動するモータと同一のモータで駆動ローラ11を回転させることによって回転駆動される。駆動ローラ11の直径が中心値である場合に表面速度が100mm/secとなるように設定されている。尚、本実施例の中間転写ベルトでは導電剤としてイオン系の導電剤を混合しているが、本実施例と同様の効果を示す構成としてはこれに限らない。例えばカーボン分散によって導電性を付与する電子導電系の中間転写ベルトでも良い。
[1次転写の説明]
図1の画像形成装置は、装置の小型化やコストダウンのために、1次転写専用の電源を省いた構成となっている。すなわち、電流供給部材としての2次転写部材20に電圧を印加して、2次転写部材20と中間転写ベルト10との接触部に電流を流すことにより、中間転写ベルト10の表面電位を所定の一次転写電位とする構成である。この構成において、中間転写ベルト10の表面電位は、中間転写ベルト10を支持する、張架ローラ13や、電位維持部材としての1次転写ローラ6a〜6dの電位と略同じとみなすことができる。このため、感光ドラム1からトナー像を中間転写ベルト10上に1次転写するために、1次転写ローラ6a〜6dと張架ローラ13を電気的に同電位となるように接続し、張架ローラ13に電位を持たせることで1次転写ローラ6a〜6dに電圧を供給している。所
定の維持電位として張架ローラ13に電位を持たせるために、張架ローラ13とアースとの間に電位調整部を構成する電圧維持素子としてのツェナーダイオード15を配置することで中間転写ベルト10とアースとの間の電圧降下を設定電圧に維持している。ツェナーダイオード15への電流供給は、2次転写部材20に電圧を印加する電圧印加部である2次転写電源21によって行う。2次転写電源21によって2次転写部材20に電圧を印加し、2次転写部材20から張架ローラ13を通してツェナーダイオード15へと電流が供給されることで張架ローラ13に電位を持たせている。
図3を参照して、ツェナーダイオードの特性について説明する。図3は、ツェナーダイオードの電流電圧特性を示す。ツェナーダイオードは、ツェナー降伏電圧Vz以下の電圧ではほとんど電流が流れず、Vz以上の電圧では急激に電流が流れるという特性を持ち、降伏電圧Vz以上の範囲では電圧降下がVzを維持するように電流を流す。
図1に示すように、15aは、降伏電圧Vzが50Vのツェナーダイオードを5個直列に接続している。また、15bは50Vのツェナーダイオードが3個直列に接続されており、15cは50Vのツェナーダイオードが9個直列に接続されている。15a、15b、15cはそれぞれ並列に接続されており、状況に応じて2次転写対向ローラ13との接続を15a、15b、15cのいずれかに切り替えることが可能となっている。15aに接続された場合、降伏電圧は50V×5=250Vであり、15bに接続された場合、降伏電圧は50V×3=150Vであり、15cに接続された場合、降伏電圧は50V×9=450Vとなる。状況に応じて1次転写に最適な中間転写ベルト10の電位を維持できるように15a、15b、15cを切り替える。
1次転写電圧の設定値について説明する。1次転写ローラ6a〜6dと2次転写対向ローラ13は同電位に接続されているため、2次転写対向ローラ13の電位が1次転写電圧となる。
図4は、雰囲気中の温室度に対する1次転写性能を示すグラフであり、横軸は1次転写電圧である。図4の縦軸は1次転写後の感光ドラム1上におけるトナー濃度を示しており、中間転写ベルト10に転写されなかったトナー量に対応している。縦軸のトナー濃度は、光学濃度計であるX−rite504A(メーカー:X−rite社)で測定した結果を示しており、値が低いほど1次転写性能が良いことを示している。図4のグラフは、温度30℃湿度80%(高温高湿環境)、温度20℃湿度50%(常温常湿環境)、温度15℃湿度10%(低温低湿環境)におけるグラフとなっており、グラフ中のカッコ内はそれぞれの温湿度における絶対水分量である。
1次転写電圧が低すぎる場合は、電流不足によって感光ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト10上に転写出来ない弱抜け現象が発生するため、電位が低い程1次転写後における感光ドラム1上のトナー量は多くなる。一方、1次転写電圧が高すぎる場合は、感光ドラム1と中間転写ベルト10との間で発生する放電電流によって1次転写前に感光ドラム1上のトナー極性が負極性から正極性に反転する結果、中間転写ベルト10に転写されない強抜け現象が発生する。このため、1次転写電圧が高すぎても1次転写後の感光ドラム1上のトナー量は多くなる。
このように、良好な1次転写性能を得るためには、雰囲気中の温湿度によって1次転写電圧を好適な値とする必要がある。1次転写性能が温湿度によって変わるのは、トナーが担持する電荷量の変化や、中間転写ベルト10の抵抗値変化が生じるためである。本実施例では、雰囲気中の温湿度によって好適な1次転写電圧を設定する。
[1次転写電圧設定値の説明]
図5を参照して、1次転写電圧の設定方法について説明する。本実施例では、1次転写電圧の設定値を環境センサ283で検知した温湿度を基に決定される絶対水分量によって決定する。図5は、絶対水分量に対する1次転写設定値を示した表である。図5に示す通り、絶対水分量の値に応じて、ツェナーダイオードの接続を15a〜15cに切り替え最適な1次転写電圧を設定する。このような切り替えによって、本実施例の画像形成装置ではいずれの環境によっても実用上問題ないレベルである1次転写性能を満足できる。
[2次転写部材の説明]
2次転写部材としての2次転写ローラ20は、外径8mmのニッケルメッキ鋼棒に、体積抵抗10Ω・cm、厚み5mmに調整したNBRとエピクロルヒドリンゴムを主成分とする発泡スポンジ体で覆った外径18mmのものを用いている。また、2次転写ローラ20は、中間転写ベルト10に対して、50Nの加圧力で当接し、2次転写部(以下、2次転写ニップ)を形成している。2次転写ローラ20は中間転写ベルト10に対して従動回転し、また、中間転写ベルト10上のトナーを紙等の記録材Pに2次転写するために正極性の電圧が印加されている。
[2次転写制御の説明]
2次転写では、中間転写ベルト10上に担持される複数色からなるトナー像を一括で記録材P上に転写する。中間転写ベルト10上のトナー像を記録材上に転写するために、2次転写ローラ20と2次転写対向ローラ13との間に所定の電位差を設ける必要がある。2次転写ローラ20と2次転写対向ローラ13との間の電位差は、2次転写電源21によって2次転写ローラ20に印加する電圧と、ツェナーダイオード15によって決定される2次転写対向ローラ13の電位によって決定される。
2次転写では、中間転写ベルト10上のトナー像を記録材上に転写するために2次転写ローラ20から2次転写対向ローラ13に対して所望の電流を流す必要がある。このため、通常は所定電流を流すために定電流制御が行われている。しかし、定電流制御は所定電流に到達するまでの制御時間を要するため、中間転写ベルト10上のトナー像の先端が2次転写部材20に到達したタイミングでは所望電流に到達していない可能性がある。その結果、記録材上のトナー像先端が2次転写ローラ20に到達したタイミングで電流不足による転写抜けや、電流過多によってトナー像の極性が正極性に反転することで生じる反転抜け等の画像不良が生じる場合がある。
そこで、記録材上のトナー像先端の2次転写不良を防止するために、記録材の到達前(定電流制御の開始直前)に2次転写ローラ20に固定電圧を印加する。記録材の到達前に印加する固定電圧を以降では先端電圧と呼ぶ。先端電圧は、予め2次転写ローラ20の電圧−電流特性を把握しておくことで、定電流制御を行った場合の2次転写電圧20への印加電圧に近い電圧を予測して印加する。
[2次転写ローラの電圧−電流特性検知]
2次転写ローラ20の電圧−電流特性検知について説明する。電圧−電流特性検知では、所定電流に要する2次転写ローラ20の平均電圧を決定することが目的である。例として、本実施例では2次転写ローラ20に15μAの電流が流れる平均電圧を決定するとして説明する。電圧−電流特性検知は、例えば、温湿度センサの検知温湿度が常温常湿環境の場合には、ツェナーダイオード15bを通電状態とし、中間転写ベルト10を回転させて2次転写ローラ20を従動回転させながら行う。
図6は、2次転写ローラの電圧−電流特性検知を行う場合のフローチャートである。検知開始後、図6のS1では2次転写ローラ20に初期電圧を印加する。本実施例では、初期電圧として500Vを印加する。次に粗調制御と微調制御を行う。2次転写ローラ20
への印加電圧を初期電圧に立ち上げた後、S2では粗調制御を実施する。粗調制御では、15μA±2μAの範囲の電流となるように2次転写ローラ20への印加電圧を初期電圧から変化させる。このときの電圧変化量は、20msec間隔で約50Vである。粗調制御に次いで、S3の微調制御を実施する。微調制御では、15μA±0.8μAの範囲の電流となるように2次転写ローラ20への印加電圧を初期電圧から変化させる。このときの電圧変化量は、20msec間隔で約15Vである。15μA±0.8μAの範囲内に電流が収束した後(S4、YES)、電流値が15μA±0.8μA以内に収まるように、定電流制御を行い、20msec間隔で30回サンプリングを行う(S5)。このときの平均電圧をV0とする。30回サンプリングを行うときのサンプリングごとの電圧変化量は約15Vである。
30回という回数は2次転写ローラ20の1周分以上の距離をサンプリングすることから決定した。以降では、電圧−電流特性検知によって求めた電圧をV0と表記する。本実施例ではツェナーダイオード15によって2次転写対向ローラ13が電位Vdを有するため、V0はVdの分だけかさ上げされた電圧となっている。尚、初期電圧は固定値でも良いが、制御の収束性を早くするために前回プリント時に検知した結果を基に決定しても良い。
以上の検知によって求められたV0を基に、先端電圧Vtは式1によって決定する。
Vt=αV0+β ・・・(式1)
式1におけるαとβは、予め実験によって決定された固定値であり、絶対水分量によって異なる値である。
図7は、絶対水分量に対するα、βを示した表である。図7に示す通り、絶対水分量の値に応じて、α、βを設定する。絶対水分量ごとにα、βの値を設定することで、好適なVtを決定できる。
図8に示すタイムチャートを用いて、Vtを印加するタイミングについて説明する。図8(a)は、2次転写電圧と、2次転写対向ローラ13の電位のタイムチャートである。
区間Aでは、上述した2次転写部材の電圧−電流特性検知を行っており、区間Aで決定されたV0を先端電圧Vtが印加されるまで印加する。
区間Bは、先端電圧Vt印加区間である。区間BにおけるタイミングP1は、記録材Pの先端が2次転写ローラ20に到達するタイミングであり、到達タイミングより前に先端電圧Vtを印加する。これは、記録材Pの搬送が遅れた場合でも、トナー像先端で確実にVtを印加し、トナー像先端の画像不良を生じさせないためである。本実施例では、先端電圧Vtは設計中心において記録材P1先端がP1より2mm手前の位置で印加を開始して、7mm分だけVtを印加する。
区間Cは、定電流制御であり、トナー像の2次転写が行われる。本実施例では15μAの定電流制御を実施する。
区間Dは、記録材Pの後端付近における印加電圧であり、このときも後端付近のトナー像の転写性を安定させるため、定電流制御が終了した直後にも、後端電圧としてVtを印加する。区間D内のP2で記録材P後端が2次転写ローラ20を通過する。後端電圧Vtは、P2から7mm手前のタイミングで印加を開始し、記録材P後端が2次転写ローラ20を2mm通過してから終了する。区間Dの後は、動作終了までV0を印加する。
尚、図8(b)に示すように、2次転写対向ローラ13の電位は、2次転写ローラ20への電圧印加中は2次転写ローラ20から供給された電流によって、Vdとなっている。
[2次転写対向ローラ13の電位が変動したときの影響]
図9を参照して、2次転写対向ローラ13の電位が変動したときの影響について説明す
る。図9は、2次転写ローラ20と2次転写対向ローラ13の電位関係を示している。
図9(a)は、本実施例における電位関係を示している。電圧−電流特性検知によるターゲット電流I0に対して2次転写ローラ20への印加電圧はV0である。一方、2次転写対向ローラ13の電位はVdであるため、I0を流すために必要な電位差をV0´とすると、
V0´=V0−Vd ・・・(式2)
となるため、
V0=V0´+Vd ・・・(式3)
で表すことができる。
V0に対して先端電圧Vtは式1で計算できるため、式3より、
Vt=αV0+β
=α(V0´+Vd)+β ・・・(式4)
と表すことができる。
先端電圧Vtを印加したときに2次転写ローラ20に流れる電流をIt、2次転写ローラ20と記録材Pと中間転写ベルト10の合成抵抗をRとした場合、Itは式5のようになる。
It=(Vt−Vd)/R
=(αV0´+β)/R+{(α−1)Vd}/R ・・・(式5)
式5は、Itの値はVdによって変化することを示しており、2次転写対向ローラ13の電位によって変化することを示している。
図9(b)は、2次転写対向ローラ13の電位がゼロである場合の電位関係を示している。電圧−電流特性検知によるターゲット電流I0を流すための電位差は、図9(a)と同様V0´であるため、このときの2次転写ローラ20への印加電圧もV0´となる。
式1を図9(b)に対して適応した場合の先端電圧をVt´とすると、Vt´は式6で表すことができる。
Vt´=αV0´+β ・・・(式6)
先端電圧Vt´を印加したときに2次転写ローラ20に流れる電流をIt´とするとIt´は式7で表すことができる。
It´=(αV0´+β)/R ・・・(式7)
式7の通り、It´はV0´によって一意に決まる。
ここで、It´とItの差分ΔItを求めると式8のようになる。
ΔIt=It´−It
={(α−1)Vd}/R ・・・(式8)
式8は、2次転写対向ローラ13の電位VdによってVtが変わり、電流が変化することを示している。
上述の通り、先端電圧は記録材先端の2次転写性を安定させるために印加しているため、2次転写対向ローラ13の電位によって先端電流が変化するのは好ましくない。式8により、2次転写ローラ13の電位Vdによる影響はαによって異なり、αが1より大きい場合は、ΔItが正であるため、2次転写電流過多による画像弊害が懸念される。一方、αが1より小さい場合は、ΔItが負であるため、2次転写電流不足による画像弊害が懸念される。
[実施例1の特徴]
本実施例では1次転写電圧の設定値の変更に応じて2次転写の固定電圧を変更する。2転写対向ローラ13が電位Vdを有していても、先端電圧を印加したときの所望電流は、
式7で導出したIt´である必要がある。式8より、It´=It−ΔItであるため、本実施例では、It−ΔItとなるような電圧Vt´´を先端電圧と定義する。
Vt´´=R(It−ΔIt)
=α(V0−Vd)+β+Vd
=αV0+β+(1−α)Vd ・・・(式9)
2次転写対向ローラ13が電位Vdを有する状態でV0を決定しているため、式9では、Vdによって先端電圧がずれる分を第3項によって補正することで、Vt´´と2次転写対向ローラ13の電位Vdとの電位差がVt´となっている。
[実施例1の作用効果]
図10は、本実施例において算出した先端電圧を示している。
No.1〜3は、比較として先端電圧がVtの値を記しており、このときは2次転写対向ローラ13の電位がVdであるため、Vdの作用で2次転写ローラ20と2次転写対向ローラ13との電位差は大きくなる。その結果、2次転写電流過多による画像弊害が発生する。中間転写ベルト10上のトナー像が正極性に反転することで記録材Pに転写されない強抜けや、2次転写ローラ20から記録材Pに対して発生する放電電流による放電ムラ画像等が発生する。
No.4〜6は、本実施例における先端電圧Vt´´であり、式9の通り2次転写対向ローラ電位Vdによるずれを補正しているため、Vt´´と2次転写対向ローラ13との間の電位差は良好な2次転写性能が得られるものとなる。すなわち、本実施例では、先端電圧の大きさが、絶対水分量が小さいほど、2次転写ローラ20と2次転写対向ローラ13との間の電位差が、補正前よりも小さくなるように、補正される。
以上より、本実施例では2次転写ローラ20から供給された電流によって1次転写電位を形成する画像形成装置において、2次転写対向ローラ13の電位Vdに応じて、記録材Pの先端電圧を補正する。こうすることで、記録材Pの先端に形成されたトナー像が2次転写不良を生じることなく、良好な画像形成装置を提供できる。
本実施例では、先端電圧について説明を行ったが、図8の区間Dのように記録材Pの後端付近においても固定電圧を印加する場合は、本実施例のように式9に従って後端電圧を印加することで良好な2次転写性能が得られる。
本実施例では、2次転写対向ローラ13の電位が変化する画像形成装置として、図1のように、2次転写対向ローラ13とアースとの間にツェナーダイオードを接続することで2次転写対向ローラ13の電圧を維持する構成について説明した。しかしながら、本実施例の効果はこのような構成に限るものではない。
例えば、図11の構成のように、2次転写対向ローラ13とアースとの間にトランジスタ152による電圧調整回路15dを有した画像形成装置についても同様に成り立つ。図11の画像形成装置では、1次転写電圧は、2次転写電源21により2次転写電圧が出力されることにより、2次転写ローラ20、中間転写ベルト10、2次転写対向ローラ13を介して電流が流れる。このとき、コントローラから出力されたPWM信号が、抵抗、コンデンサにより平滑化されてオペアンプ151の反転入力端子(−端子)に入力され、オペアンプ151の出力電圧が、抵抗により分圧されてトランジスタ152のベース端子に入力される。これにより、コレクタ電流が制御されトランジスタのコレクタエミッタ間電圧が生成され、これが1次転写電圧となる。すなわち、電圧調整回路15dは、コントローラから入力されるPWM信号の大きさ、つまり、オンデューティ比の大きさに応じて、電流供給部材としての2次転写ローラ20から中間転写ベルト10へ流れる電流の大きさを可変に構成されている。コントローラが制御信号としてのPWM信号のオンデューティ
比を制御することで、2次転写ローラ20から中間転写ベルト10へ流れる電流の大きさが制御され、その電流によって形成される1次転写電圧が制御されることになる。
このように、図11の画像形成装置ではトランジスタの設定可能電圧範囲内で任意の電圧を設定できる。トランジスタ設定可能電圧範囲は例えば0V〜600V等のものがあり、この場合は0V〜600Vの範囲で任意の電圧に調整できる。このため、式9に従って設定された1次転写電圧に対して最適な先端電圧を印加すれば良好な2次転写性能を確保することができる。
[実施例2]
本発明の実施例2に係る画像形成装置について説明する。実施例2は、高温高湿環境において固定電圧によって2次転写を行う場合の制御に特徴を有している。本実施例に係る画像形成装置の構成において、実施例1と同様のものには、同一符号を付し、説明を省略する。
温度30℃、湿度80%のような高温高湿環境下では環境中の絶対水分量が多いため、環境中の水分がイオン化することで2次転写ローラ20や中間転写ベルト10の抵抗値が低下する。また、記録材も吸湿により抵抗値が低下する。このような状況で定電流制御によって2次転写を行うと、2次転写電流が記録材を通して直接中間転写ベルト10に電流が流れることになり、電流の大半がトナー像を通過せず、電流不足によって2次転写不良が発生する。このため、高温高湿環境では2次転写のために通常より多くの電流が必要となるが、記録材が含む水分量が多いほどより多くの電流が必要となる。最適な電流設定が困難であるため、高温高湿環境では定電圧制御を行う。最低限の2次転写電流を確保するための最低電圧を決定するための制御であるため、以後、下限電圧制御と呼ぶ。
[下限電圧制御の実施条件]
下限電圧制御は、高温高湿環境で実施するため、本実施例では絶対水分量を基に制御の実施を判断する。例として、本実施例では絶対水分量が14.6g/m以上の場合に下限電圧制御を実施する。下限電圧制御によって決定される電圧をVlowとすると、固定係数をγとしてVlowは式10によって算出される。
Vlow=Vt´´−γ
=αV0+β+(1−α)Vd−γ ・・・式(10)
固定係数γは、絶対水分量によって決定される値であり、図12のように予めテーブル化されている。式10に示すように、Vlowは、実施例1で定義したVt´´とγとの差分である。実施例1で説明した通り、Vt´´は、2次転写対向ローラ13の電位Vdによるずれを補正した電圧であるため、Vlowも2次転写対向ローラ13の電位Vdに影響されず、2次転写にとって最適な電圧となる。下限電圧制御の場合、図13のタイムチャートに示すように、記録材が2次転写ローラ20に到達する前から通過するまで、式3で決定したVlowを印加する。
[実施例2の作用効果]
図14は、本実施例において算出した下限電圧を示している。
No.1〜3は、比較として実施例1のVtによって求めた下限電圧であり、このときは2次転写対向ローラ13の電位がVdであるため、Vdの作用で2次転写ローラ20と2次転写対向ローラ13との電位差は比べて大きくなる。その結果、先端電圧を印加したときの電流は実施例より大きくなるため、2次転写電流過多によって強抜け等が発生する。
No.4〜6は、本実施例の式10に従って求めた値であり、式10の通り2次転写対向ローラ電位Vdによるずれを補正しているため、Vlowと2次転写対向ローラ13との間の電位差は良好な2次転写性能が得られるものとなる。
以上より、実施例2では下限電圧制御を実施する場合においても、2次転写対向ローラ13の電位Vdによる変動分を補正した下限電圧を設定することで、2次転写にとって最適なコントラストが得られ、良好な2次転写性能が得られる。
[実施例3]
本発明の実施例3に係る画像形成装置について説明する。実施例3は、記録材の除電手段に固定電圧を印加する構成となっている。本実施例に係る画像形成装置の構成において、実施例1と同様のものには、同一符号を付し、説明を省略する。
2次転写工程では、記録材の裏面に接触して記録材を搬送する2次転写ローラ20に正極性の電圧を印加することで中間転写ベルト10上のトナー像を記録材上に転写する。このとき、2次転写ローラ20によって正極性の電荷が記録材に付与されるため、記録材に対して相対的に負の電位を持つ中間転写ベルト10に記録材が張り付く分離不良が発生する場合がある。本実施例では、分離不良を防止するために、帯電した記録材を除電するための除電部材を備える。
図15は、本実施例の画像形成装置の概略図である。記録材の搬送方向に対して、2次転写ローラ20の下流位置に除電針22が配置されており、除電部材22に負極性の電圧を印加するための除電針電源24が接続されている。
図16は、除電針22の長手方向断面の概略図である。図16に示す通り、除電針22は高さ3mm、ピッチ3mmの針状の形状であり、ステンレス鋼であるSUS304から成る。
本実施例では、除電針22への電圧印加は、記録材の種類によって決定される。本実施例では、坪量が60g以下の記録材に対して、上述した分離不良を防止するために除電針22に電圧を印加する。分離不良は記録材先端が中間転写ベルト10に対して分離すればよいため、先端電圧に合わせて除電針22に電圧を印加する。除電針22から生じた負極性の放電電流によって記録材22は除電される。除電針22からの放電電流は、除電針22へ印加した電圧と、記録材の帯電量と、2次転写ローラ20の電位によって決定される。記録材の帯電量は2次転写ローラ20から供給される電荷量で決まるため、2次転写ローラ20に印加する電位に応じて記録材の帯電量が変化する。本実施例では、除電針22の2次転写対向ローラ20との電位差が1000Vとなるように、除電針22に負極性の電圧を印加する。
除電針22への印加電圧Vdisを式11に従って印加する。
Vdis=−1000V+Vt´´ ・・・(式11)
式11のVt´´は実施例1で説明した先端電圧であり、2次転写対向ローラ13の電位Vdによる変動分を補正した先端電圧である。したがって、Vdisは2次転写対向ローラ13の電位変動にされず、常に2次転写ローラ20の電位との関係に応じて適切な電圧となる。
以上より、分離不良を防止するために、除電針22に印加した電圧によって記録材の帯電を除電する構成において、本実施例では式11に従って除電針22への印加電圧を決定する。こうすることで2次転写対向ローラ13の電位Vdの影響をキャンセルし、良好な分離特性を得ることができる。
1…感光ドラム、6…1次転写ローラ、10…中間転写ベルト、13…2次転写対向ローラ、15…ツェナーダイオード、20…2次転写ローラ、21…2次転写電源

Claims (12)

  1. 現像剤像を担持する像担持体と、
    前記像担持体と接触しつつ回転する無端状のベルトであって、前記像担持体が担持する現像剤像が1次転写され、1次転写された現像剤像を記録材に2次転写するベルトと、
    前記ベルトを支持する支持部材と、
    前記ベルトを介して前記支持部材と対向する位置において前記ベルトに接触し、電圧が印加されることで前記ベルトとの接触部に電流を流す電流供給部材
    前記電流供給部材に電圧を印加する電圧印加部と
    備え、前記電圧印加部から前記電流供給部材に電圧を印加している状態において、前記ベルトの表面電位を前記1次転写のための1次転写電位とすることで前記像担持体から前記ベルトに現像剤像を1次転写するとともに、前記接触部に記録材を挟持した状態において前記支持部材との間に前記2次転写のための電位差を形成する画像形成装置において、
    前記支持部材の電位を所定の維持電位に可変に維持することができる電位調整部であって、前記維持電位を変化させることで前記1次転写電位を変化させることが可能な電位調整部を備え、
    前記電圧印加部は、前記2次転写において前記電流供給部材から前記支持部材へ流れる電流の大きさが所定の大きさとなるように前記電流供給部材に電圧を印加する定電流制御を行い、前記定電流制御を開始する直前に所定の大きさの固定電圧を印加し、前記電位調整部が前記維持電位を小さくするほど、前記2次転写のための前記電流供給部材と前記支持部材との間の電位差が小さくなるように、前記2次転写電圧の大きさを変化させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記定電流制御は、前記電流供給部材の電圧−電流特性に基づいて行われることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記固定電圧の大きさは、前記定電流制御において所定の大きさの電流を流すために前記電圧印加部が印加する電圧の平均の大きさを、前記電位調整部が維持する前記維持電位に応じて補正した大きさであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記固定電圧は、記録材の先端が前記電流供給部材と前記ベルトとの接触部に到達する前から印加が開始され、前記先端が前記接触部に到達してから所定の時間まで印加されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記電圧印加部は、前記定電流制御が終了した直後にも前記固定電圧を印加することを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記固定電圧は、記録材の後端が前記電流供給部材と前記ベルトとの接触部を通過する前から印加が開始され、前記後端が前記接触部に通過してから所定の時間まで印加されることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  7. 温度及び湿度を検知する検知手段をさらに備え、
    前記電位調整部は、前記検知手段が検知した温度及び湿度から取得される絶対水分量が大きいほど前記1次転写電位が小さくなるように、前記維持電位を小さくすることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記固定電圧の大きさは、前記検知手段が検知した温度及び湿度から取得される絶対水分量が小さいほど、前記電流供給部材と前記支持部材との間の電位差が補正前よりも小さくなるように、補正されることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  9. 前記電位調整部は、前記支持部材とアースとの間に接続された複数の電圧維持素子を有するとともに、前記複数の電圧維持素子のうち通電される電圧維持素子の数を変更できるように構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記電圧維持素子は、ツェナーダイオードであることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  11. 前記ベルトを介して前記像担持体と対向する位置において前記ベルトに接触するとともに、前記支持部材と同電位となるように前記電圧維持素子に接続される電位維持部材をさらに備えることを特徴とする請求項または1に記載の画像形成装置。
  12. 前記電位調整部に対して大きさが可変の制御信号を出力する制御部をさらに備え、
    前記電位調整部は、前記支持部材とアースとの間に接続されたトランジスタを有する調整回路であって、前記制御部から入力される前記制御信号の大きさに応じて、前記支持部材の電位を変化させることができる調整回路を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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