JP6820767B2 - 周縁塗布装置及び周縁塗布方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板に塗布液を吐出し、少なくとも基板の表面の周縁部に環状の塗布膜を形成する周縁塗布装置及び周縁塗布方法に関する。
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では、例えば基板としての半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)表面上に塗布液を供給して反射防止膜やレジスト膜を形成する塗布処理、レジスト膜を所定のパターンに露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理、ウェハを加熱する熱処理、などが順次行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。そして、レジストパターンをマスクとしてエッチング処理が行われ、その後レジスト膜の除去処理などが行われて、ウェハ上に所定のパターンが形成される。
ところで、上記塗布処理等の他に、ウェハの周縁部のみにレジスト膜を形成す周縁塗布処理が行われることがある(特許文献1参照)。
特許文献1には、ウェハの周縁部のみに膜厚が均一なレジスト膜を形成する装置として、ウェハを回転させると共に、レジスト液ノズルからレジスト液を吐出させながら、レジスト液ノズルをウェハの周縁の外側からウェハの周縁部上に移動させるスキャンイン制御と、ウェハを回転させると共に、レジスト液ノズルからレジスト液を吐出させながら、レジスト液ノズルをウェハの周縁部上からウェハの周縁部の外側に移動させるスキャンアウト制御を行い、スキャンアウト制御を行うときに、レジスト液がウェハの周縁側に移動する速度に比べて低い速度でレジスト液ノズルを移動させる装置が開示されている。
特開2014−110386号公報
しかしながら、特許文献1に開示の周縁塗布装置は、ウェハ上に不要な有機物が存在する場合等において、周縁部のレジスト膜のウェハに対する密着性が十分でない場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、基板の周縁部を含む所望の箇所に密着性が高い塗布膜を形成する周縁塗布装置及び周縁塗布方法を提供すること目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の周縁塗布装置は、基板を保持して回転させる基板保持部と、基板に紫外線を照射する照射部と、基板に塗布液を供給する塗布液供給部と、を同一の筐体内に備え、さらに、前記基板保持部、前記照射部及び前記塗布液供給部を制御し、少なくとも基板の表面の周縁部に紫外線を照射した後に塗布液を吐出し、環状の塗布膜を基板に形成する制御部を備え、前記照射部は、基板の中央側から基板の外側に向けて紫外線を照射する部材を有し、前記部材は、基板の表面周縁部に紫外線を照射するとき、水平面に対する角度が、基板のベベルの表側の傾斜面よりも小さいことを特徴としている。
前記照射部は、基板のベベルに紫外線を照射する別の部材を有することが好ましい。
周縁塗布装置は、基板に形成された前記環状の塗布膜を加熱する加熱部を前記筐体内に備え、前記加熱部は、基板の周縁部のみに当接する熱板を有し、上面視において基板の前記周縁部のみに当接する位置と前記当接する位置から外側に離れた位置との間で前記熱板を移動可能とする加熱ユニット駆動部をさらに備えることが好ましい。
別な観点による本発明は、基板に塗布液を吐出し基板の周縁に沿って環状の塗布膜を形成する周縁塗布方法であって、少なくとも基板の表面の周縁部に紫外線を照射する照射ステップと、紫外線照射後、少なくとも基板の表面の周縁部に塗布液を吐出し、前記環状の塗布膜を形成する塗布ステップと、を含み、前記照射ステップは、水平面に対する角度が基板のベベルの表側の傾斜面の角度よりも小さく、且つ、基板の中央側から基板の外側に向けて紫外線を照射する部材から、基板の表面周縁部に紫外線を照射することを特徴している。
前記照射ステップは、前記部材とは別の部材から、基板のベベルに紫外線を照射するステップを含むことが好ましい。
周縁塗布方法は、さらに、基板の周縁部を加熱する加熱部により、基板に形成された前記環状の塗布膜を加熱する加熱ステップを含み、前記加熱ステップは、前記環状の塗布膜が形成された基板を上昇させた後に、前記加熱部を、基板に対して、当該基板の外側から当該基板の周縁部を加熱する位置まで移動させ、前記環状の塗布膜を加熱することが好ましい。
別な観点による本発明は、上述の周縁塗布方法を周縁塗布装置によって実行させるように、当該周縁塗布装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体である。
本発明によれば、基板の周縁部を含む所望の箇所に、基板に対する密着性が高い塗布膜を形成することができる。
本発明の第1の実施形態にかかる周縁塗布装置を備えた基板処理システムの構成の概略を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る周縁塗布装置を備えた基板処理システムの構成の概略を示す正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る周縁塗布装置を備えた基板処理システムの構成の概略を示す背面図である。 第1の実施形態に係る周縁塗布装置の構成の概略を示す縦断面図である。 第1の実施形態に係る周縁塗布装置の構成の概略を示す横断面図である。 照射ノズルを説明するための図である。 第1の加熱ユニットを説明するための図である。 第1の実施形態に係る周縁塗布装置における処理を説明するフローチャートを示す図である。 照射部の別の例を説明するための図である。 照射部の他の例を説明するための図である。 照射部の他の例を説明するための図である。 第1の加熱ユニットの別の例を説明するための図である。 第1の加熱ユニットの他の例を説明するための図である。 第2の実施形態に係る周縁塗布装置の構成の概略を示す縦断面図である。 第2の実施形態に係る周縁塗布装置の構成の概略を示す横断面図である。 加熱時のウェハの周囲を上側から視た様子を示す図である。 加熱時のウェハの周囲を水平方向から見た様子を示す図である。 加熱時のウェハWの周囲を水平方向であって図17とは異なる角度から見た様子を示す図である。 加熱ユニットの別の例を説明するための図である。 第3の実施形態に係る周縁塗布装置の構成の概略を示す横断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる周縁塗布装置を備えた基板処理システム1の構成の概略を示す説明図である。図2及び図3は、各々基板処理システム1の内部構成の概略を模式的に示す、正面図と背面図である。なお、以下の説明では、塗布液がレジスト液であり、周縁塗布装置が基板にレジスト液を塗布する装置である場合を例にとって説明する。
基板処理システム1は、図1に示すように複数枚のウェハWを収容したカセットCが搬入出されるカセットステーション10と、ウェハWに所定の処理を施す複数の各種処理装置を備えた処理ステーション11と、処理ステーション11に隣接する露光装置12との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション13とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション10には、カセット載置台20が設けられている。カセット載置台20には、基板処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置するカセット載置板21が複数設けられている。
カセットステーション10には、図1に示すようにX方向に延びる搬送路22上を移動自在なウェハ搬送装置23が設けられている。ウェハ搬送装置23は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板21上のカセットCと、後述する処理ステーション11の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
処理ステーション11には、各種装置を備えた複数、例えば第1〜第4の4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。例えば処理ステーション11の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション11の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション11のカセットステーション10側(図1のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション11のインターフェイスステーション13側(図1のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
例えば第1のブロックG1には、図2に示すように複数の液処理装置、例えばウェハWを現像処理する現像処理装置30、ウェハWのレジスト膜の下層に反射防止膜(以下「下部反射防止膜」という)を形成する下部反射防止膜形成装置31、ウェハWにレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布装置32、ウェハWのレジスト膜の上層に反射防止膜(以下「上部反射防止膜」という)を形成する上部反射防止膜形成装置33、周縁塗布装置34が下からこの順に配置されている。
例えば現像処理装置30、下部反射防止膜形成装置31、レジスト塗布装置32、上部反射防止膜形成装置33、周縁塗布装置34は、それぞれ水平方向に3つ並べて配置されている。なお、これら現像処理装置30、下部反射防止膜形成装置31、レジスト塗布装置32、上部反射防止膜形成装置33、周縁塗布装置34の数や配置は、任意に選択できる。
現像処理装置30、下部反射防止膜形成装置31、レジスト塗布装置32、上部反射防止膜形成装置33では、例えばウェハW上に所定の塗布液を塗布するスピンコーティングが行われる。スピンコーティングでは、例えば塗布ノズルからウェハW上に塗布液を吐出すると共に、ウェハWを回転させて、塗布液をウェハWの表面に拡散させる。なお、周縁塗布装置34の構成については後述する。
例えば第2のブロックG2には、図3に示すようにウェハWの加熱や冷却といった熱処理を行う熱処理装置40や、レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置41、ウェハWの外周部を露光する周辺露光装置42が上下方向と水平方向に並べて設けられている。これら熱処理装置40、アドヒージョン装置41、周辺露光装置42の数や配置についても、任意に選択できる。
例えば第3のブロックG3には、複数の受け渡し装置50、51、52、53、54、55、56が下から順に設けられている。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡し装置60、61、62が下から順に設けられている。
図1に示すように第1のブロックG1〜第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばY方向、X方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム70aを有する、ウェハ搬送装置70が複数配置されている。ウェハ搬送装置70は、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定の装置にウェハWを搬送できる。
また、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置80が設けられている。
シャトル搬送装置80は、例えば図3のY方向に直線的に移動自在になっている。シャトル搬送装置80は、ウェハWを支持した状態でY方向に移動し、第3のブロックG3の受け渡し装置52と第4のブロックG4の受け渡し装置62との間でウェハWを搬送できる。
図1に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側の隣には、ウェハ搬送装置100が設けられている。ウェハ搬送装置100は、例えばX方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム100aを有している。ウェハ搬送装置100は、搬送アーム100aによってウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡し装置にウェハWを搬送できる。
インターフェイスステーション13には、ウェハ搬送装置110と受け渡し装置111が設けられている。ウェハ搬送装置110は、例えばY方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム110aを有している。ウェハ搬送装置110は、例えば搬送アーム110aにウェハWを支持して、第4のブロックG4内の各受け渡し装置、受け渡し装置111及び露光装置12との間でウェハWを搬送できる。
この基板処理システム1には、制御部300が設けられている。制御部300は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、基板処理システム1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、基板処理システム1における後述の塗布処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部300にインストールされたものであってもよい。
次に、上述した周縁塗布装置34の構成について図4及び図5を用いて説明する。周縁塗布装置34は、図4及び図5に示すように内部を密閉可能な処理容器120を有している。処理容器120の側面には、ウェハWの搬入出口(図示せず)が形成されている。
処理容器120内には、ウェハWを保持して回転させる基板保持部としてのスピンチャック121が設けられている。スピンチャック121は、例えばモータなどのチャック駆動部122により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部122には、例えばシリンダなどの昇降駆動機構が設けられており、スピンチャック121は昇降自在になっている。
また、スピンチャック121の下方を取り囲むように、ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン123が設けられている。昇降ピン123は、昇降駆動部124により昇降自在である。昇降ピン123は、昇降駆動部124により、スピンチャック121の上面より高い位置まで突出することができ、スピンチャック121に対するウェハWの受け渡しを行うことができる。
スピンチャック121の周囲には、ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するアウターカップ130と、アウターカップ130の内周側に位置するインナーカップ140とが設けられている。
図5に示すようにアウターカップ130のX方向負方向(図5の下方向)側には、Y方向(図5の左右方向)に沿って延伸するレール150A、150Bが形成されている。レール150A、150Bは、例えばアウターカップ130のY方向負方向(図5の左方向)側の外方からY方向正方向(図5の右方向)側の外方まで形成されている。レール150Aには、2本のアーム151、152が設けられ、レール150Bには、同様に2本のアーム153、154が設けられている。
第1のアーム151には、塗布液としてレジスト液を供給する塗布液供給部を構成するレジスト液供給ノズル160が支持されている。第1のアーム151は、移動機構としてのノズル駆動部161により、レール150A上を移動自在である。これにより、レジスト液供給ノズル160は、アウターカップ130のY方向正方向側の外方に設置された待機部162からアウターカップ130内のウェハWの中心部上方を通って、アウターカップ130のY方向負方向側の外側に設けられた待機部163まで移動できる。また、ノズル駆動部161によって、第1のアーム151は昇降自在であり、レジスト液供給ノズル160の高さを調節できる。
レジスト液供給ノズル160は、不図示の配管、ポンプ等を介して不図示のレジスト液供給源に接続されており、レジスト液供給ノズル160の先端からレジスト液を吐出できるように構成されている。
第2のアーム152には、ウェハWに紫外線を照射する照射部を構成する照射ノズル170が支持されている。第2のアーム152は、移動機構としてのノズル駆動部171によってレール150A上を移動自在となっている。これにより、照射ノズル170は、アウターカップ130のY方向正方向側の外側から、アウターカップ130内のウェハWの上方、具体的には、ウェハWの周縁部の一部の上方付近まで移動できる。また、ノズル駆動部171によって、第2のアーム152は昇降自在であり、照射ノズル170の高さを調節できる。
第3及び第4のアーム153、154にはそれぞれ、少なくともウェハWの周縁部を加熱する加熱部を構成する第1及び第2の加熱ユニット180、190が支持されている。第3及び第4のアーム153、154は、移動機構としての加熱ユニット駆動部181、191によってレール150B上を移動自在となっている。これにより、第1及び第2の加熱ユニット180、190は、アウターカップ130の外側からアウターカップ130の上方まで移動できる。また、加熱ユニット駆動部181、191によって、第3及び第4のアーム153、154は昇降自在であり、第1及び第2の加熱ユニット180、190の高さを調節できる。
この周縁塗布装置34は、制御部300が接続されており、該制御部300による周縁塗布装置34の各部の制御により、スピンチャック121、レジスト液供給ノズル160、照射ノズル170、第1及び第2の加熱ユニット180、190を制御する。この制御を行うことにより、ウェハWの表面の周縁部に紫外線を照射し、上記周縁部にレジスト液を吐出し、周縁部に沿って環状のレジスト膜を形成し、該環状のレジスト膜を加熱する。なお、環状のレジスト膜は、例えば環状のレジスト膜の形成前に形成されているレジストパターンがウェハWの中央部のエッチング処理時に異常形状となることを防ぐ保護膜として用いられる。
続いて、照射ノズル170について図6を用いて説明する。
照射ノズル170は、例えば波長172nmの紫外線を照射する部材である。また、照射ノズル170は、図6(A)に示すように、チャック121に保持されたウェハWの表面の周縁部の上方を、ウェハWの径方向に沿って移動自在に設けられている。したがって、周縁塗布装置34では、チャック121に保持されたウェハWを回転させながら、照射ノズル170を動かすことで、ウェハWの表面W1の周縁部のみに紫外線を照射することができる。なお、本明細書ではウェハWのベベルW2の除いた部分の表側の面のことをいう。
また、照射ノズル170は、図6(B)に示すように、ウェハWの中央側からウェハWの外側に向けて紫外線を照射するようウェハWの表面に対して傾けられている。これにより、照射ノズル170からの紫外線がウェハWのベベルW2に照射されずウェハWの表面W1の周縁部にのみ照射されるようにしている。照射ノズル170のウェハWの表面W1に対する角度θ1すなわち水平面に対する角度θ1は、例えば、ベベルW2の表側の傾斜面W21の水平面に対する角度θ2より小さくされている。
次いで、第1及び第2の加熱ユニット180、190について、図5を参照し、図7を用いて説明する。
第1及び第2の加熱ユニット180、190は図5に示すようにそれぞれ半円環状の熱板182、192を有する。熱板182、192の内部には不図示のヒータが内蔵されている。第1及び第2の加熱ユニット180、190は、ウェハWの周縁部を加熱する際、例えばアウターカップ130の上方で互いに当接され、熱板182、192が円環状を成し、該熱板182、192上にウェハWが載置される。すなわち、熱板182、192はウェハWが載置される環状の熱板を構成する。
また、第1及び第2の加熱ユニット180、190は、熱板182、192の外周を覆う周壁183、193と、周壁183、193の外側底部に接続された排気管184、194を有する。
周壁183の底面は、図7に示すように、熱板182の底面と略一致しており、周壁183の高さは熱板182の厚さとウェハWの厚さとの和より大きく形成されている。また、周壁183の内部には、水平面内において半円環状の第1の排気路185が上側に、水平面内において半円環状の第2の排気路186が下側に設けられている。また、周壁183の内側には、例えば、該周壁183に沿って等間隔で孔187が設けられている。孔187は、水平方向に開口しており、また、第1の排気路185に連通している。さらに、周壁183の内部には、鉛直方向に延び第1の排気路185と第2の排気路186とを連通する垂直路188が周壁183に沿って複数設けられ、第2の排気路186と排気管184とを連通する連通路189が設けられている。
ウェハWの加熱の際、スピンチャック121からウェハWが受け渡された昇降ピン123が下降したときに、ウェハWが第1の加熱ユニット180に載置される。具体的には、熱板182にウェハWの周縁部が当接した状態で、ウェハWが熱板182に載置される。熱板182は予め加熱されており、したがって、ウェハWを熱板182に載置することで、ウェハWの周縁部の加熱が開始される。また、ウェハWの熱板182による加熱中、ウェハWの周縁部の上部の熱せられた気体は、孔187、第1の排気路185、垂直路188、第2の排気路186、連通路189、排気管184を介して排気される。そのため、ウェハWの周縁部の上部の熱せられた気体によりウェハWの中央部が熱せられることがない。
なお、第2の加熱ユニット190の周壁193は第1の加熱ユニット180の周壁183と同様の構成であるため、その説明を省略する。
次に、基板処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。まず、複数のウェハWを収納したカセットCが、基板処理システム1のカセットステーション10に搬入され、ウェハ搬送装置23によりカセットC内の各ウェハWが順次処理ステーション11の受け渡し装置53に搬送される。
次にウェハWは、第2のブロックG2の熱処理装置40に搬送され温度調節処理される。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって例えば第1のブロックG1の下部反射防止膜形成装置31に搬送され、ウェハW上に下部反射防止膜が形成される。その後ウェハWは、第2のブロックG2の熱処理装置40に搬送され、加熱処理され、温度調節される。
次にウェハWはアドヒージョン装置41に搬送され、アドヒージョン処理される。その後ウェハWは、第1のブロックG1のレジスト塗布装置32に搬送され、ウェハW上にレジスト膜が形成される。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、プリベーク処理される。なお、プリベーク処理においても下部反射防止膜形成後の熱処理と同様な処理が行われ、また、後述の反射防止膜形成後の熱処理、露光後ベーク処理、ポストベーク処理においても同様な処理が行われる。ただし、各熱処理に供される熱処理装置40は互いに異なる。
次にウェハWは、上部反射防止膜形成装置33に搬送され、ウェハW上に上部反射防止膜が形成される。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送されて、加熱され、温度調節される。その後、ウェハWは、周辺露光装置42に搬送され、周辺露光処理される。
次にウェハWは、露光装置12に搬送され、所定のパターンで露光処理される。
次にウェハWは、熱処理装置40に搬送され、露光後ベーク処理される。その後ウェハWは、たとえば現像処理装置30に搬送されて現像処理される。現像処理終了後、ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、ポストベーク処理される。
次にウェハWは、周縁塗布装置34に搬送され、ウェハWの表面の周縁部にレジスト液が塗布され、環状のレジスト膜が形成される。ウェハWは、カセット載置板21のカセットCに搬送され、一連のフォトリソグラフィー工程が完了する。
次いで、周縁塗布装置34における処理について図8を用いて説明する。
まず、ウェハWが、ウェハ搬送装置70によって周縁塗布装置34に搬入される(ステップS1)。周縁塗布装置34に搬入されたウェハWは、ウェハ搬送装置70から、予め上昇して待機していた昇降ピン123に受け渡され、続いて昇降ピン123が下降して、アウターカップ130内のスピンチャック121に受け渡され吸着保持される。
続いて、照射ノズル170からウェハWの表面の周縁部に紫外線を照射する(ステップS2)。具体的には、まず、アーム152によって照射ノズル170をアウターカップ130の外側からウェハWの上方であってウェハWの表面の周縁部のやや内側まで移動させる。その後、スピンチャック121によってウェハWを例えば回転速度20〜60rpmで数回回転させながら、照射ノズル170から波長172nmの紫外線を照射させる。この状態で、照射ノズル170を外方に移動させ、例えば、ウェハWの表面W1の周縁部の外側端上方まで移動させる。
照射ノズル170から照射された紫外線によって、ウェハWの表面W1の周縁部付近に活性酸素とオゾンが発生する。これら活性酸素とオゾンによって、上記周縁部を洗浄処理し、すなわち、上記周縁部に存在していた不要な有機物を除去する。また、上述の活性酸素とオゾンによって、上記周縁部を改質処理し、すなわち、該周縁部を親水化させる。特に、本実施の形態では、上述のように、照射ノズル170のウェハWの表面W1に対する角度θ1すなわち水平面に対する角度θ1は、ベベルW2の表側の傾斜面W21の水平面に対する角度θ2より小さいので、照射ノズル170からの紫外線がウェハWの表面W1において拡散光であっても、ウェハWのベベルW2を改質させずにウェハWの表面W1の周縁部のみを改質させることができる。
紫外線による洗浄処理及び改質処理後、レジスト液供給ノズル160からウェハWの表面W1の周縁部にレジスト液を塗布し、環状のレジスト膜を形成する(ステップS3)。具体的には、まず、アーム151によって照射ノズル170をアウターカップ130の内側から外側に移動させ、アーム151によって、アウターカップ130の外側の待機部163のレジスト液供給ノズル160を、ウェハWの表面の周縁部の内側端上方まで移動させる。その後、スピンチャック121によってウェハWを回転させながら、レジスト液供給ノズル160からウェハW上にレジスト液を供給する。この際、ウェハWの回転速度及び回転時間はそれぞれ例えば100〜1000rpm、1〜5秒であり、レジスト液の吐出流量は例えば1枚のウェハWあたり1mlとなるよう調整される。これにより、ウェハWの表面W1上に環状のレジスト膜を形成することができる。また、環状のレジスト膜が形成されるウェハWの表面W1の周縁部は、本実施の形態では、上述のように洗浄処理されているので、環状のレジスト膜のウェハWに対する密着性が高い。さらに、本実施の形態では、ウェハWのベベルW2は改質処理されておらずウェハWの表面W1の周縁部のみ改質処理されているので、ウェハWの表面W1の周縁部上のレジスト液がベベルW2を介して上記周縁部外に流れ出していくことを防ぎ、所望の厚さで且つ均一な膜厚の環状のレジスト膜を得ることができる。
環状のレジスト膜形成後、第1及び第2の加熱ユニット180、190によりウェハWの周縁部が加熱され、環状のレジスト膜が加熱される(ステップS4)。具体的には、まず、アーム151によってレジスト液供給ノズル160をアウターカップ130の内側から外側の待機部に移動させる。そして、昇降ピン123を上昇させ、スピンチャック121から昇降ピン123にウェハWが受け渡される。その後、アーム153、154によって第1及び第2の加熱ユニット180、190をアウターカップ130の上方に移動させ、第1及び第2の加熱ユニット180、190の熱板182、192により円環状の熱板を形成させる。続いて昇降ピン123が下降して、ウェハWの周縁部が熱板182、192に当接する形態で、ウェハWが熱板182、192に載置され、ウェハWの周縁部すなわちウェハ上の環状のレジスト膜を加熱する。例えば、加熱時の熱板182、192の温度は約100℃前後、加熱時間は60秒である。
ウェハWの周縁部の加熱後、ウェハWが、ウェハ搬送装置70によって周縁塗布装置34から搬出される(ステップS5)。具体的には、昇降ピン123を上昇させ、ウェハWを熱板182、192から昇降ピン123に受け渡させ、その後、ウェハ搬送装置70に受け渡させ、ウェハ搬送装置70により周縁塗布装置34から搬出させる。
本実施形態では、周縁塗布装置34にスピンチャック121と照射ノズル170とレジスト液供給ノズル160とが設けられており、紫外線による洗浄処理及び改質処理と環状の塗布膜形成処理とを同一の処理容器120内すなわち同一の筐体内で行うことができる。そのため、紫外線による処理と環状の塗布膜形成処理を別々の装置で行う場合に必要な両処理の間のウェハ搬送が、本実施形態の周縁塗布装置34では必要ないため、ウェハW上へのパーティクルの混入の可能性を小さくすることができる。また、周縁塗布装置34は、上記両処理を別々の装置で行う場合に比べ、環状のレジスト膜を形成する装置を有する基板処理システムの大型化を防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、周縁塗布装置34に第1及び第2の加熱ユニット180、190が設けられており、紫外線による処理と環状の塗布膜形成処理の他に、ウェハW上の環状の塗布膜の加熱処理も同一の装置内で行うことができる。そのため、ウェハW上のパーティクルが混入する可能性を更に低くすることができ、また、基板処理システムの大型化を防ぐことができる。
ただし、ウェハWの環状の塗布膜の加熱処理は周縁塗布装置では行わずに、基板処理システム内の別の装置で行うようにしてもよい。
図9は、紫外線を照射する照射部の別の例を説明する図である。
本例の照射部は、図9(A)に示すように、照射ノズル170内に、紫外線を集光するレンズ172が設けられている。このようにレンズ172が設けられているため、図9(B)に示すように、照射ノズル170からの紫外線で照射される領域を限定することができる。したがって、ウェハWのベベルW2に紫外線を照射させずにウェハWの表面W1の周縁部のみに紫外線を照射することをより確実に行うことができ、該周縁部のみを改質させることができる。
なお、図では、照射ノズル170にレンズ172が内蔵されているが、レンズ172は照射ノズル170とは別体に設けてもよい。別体の場合、照射ノズル170が固定されているアーム152(図5参照)にレンズ172も固定され、照射ノズル170とレンズ172との間の距離が一定とされていることが好ましい。
また、図では、照射ノズル170がウェハWの中央側からウェハWの外側に向けて紫外線を照射するようウェハWの表面W1に対して傾けられている。しかし、本例のようにレンズ172を設ける場合は、照射ノズル170を傾けずにウェハWの表面W1に対して垂直としても、ウェハWの表面W1の周縁部のみに紫外線を照射させ、該周縁部のみを改質させることができる。
図10は、紫外線を照射する照射部の他の例を説明する図である。
図6等の照射部は、ウェハWの表面W1の周縁部のみを洗浄及び改質させ、これによりウェハWに対する密着性が高く所望の厚さで且つ均一な膜厚のレジスト膜を周縁部に形成させるためのものである。しかし、ウェハWのベベルW2も洗浄及び改質させ、該ベベルW2にもレジスト膜等の塗布膜を形成させる必要がある場合がある。例えば、メタルハードマスク形成時に、ウェハWの表面W1の周縁部やベベルW2が汚染されることを防ぐ保護膜として塗布膜を形成する場合である。
図10の例の照射部はベベルW2も洗浄及び改質させるためのものであり、図10(A)に示すように、照射ノズル170からの紫外線を反射しウェハWのベベルW2に紫外線を照射するミラー173が、照射ノズル170とは別の部材として、スピンチャック121に保持されたウェハWの外側に設けられている。
したがって、照射ノズル170からの紫外線を、ウェハWの表面W1の周縁部及びベベルW2の表側の傾斜面W21に向けて照射させ、また、図10(B)に示すように、照射ノズル170から出射されミラー173により反射された紫外線を、ウェハWのベベルW2の側端面W22及び裏側の傾斜面W23に向けて照射させることができる。これにより、上記表面W1の周縁部及びベベルW2の表側の傾斜面W21並びにベベルW2の側端面W22及び裏側の傾斜面W23を洗浄及び改質させることができる。よって、ウェハWに対する密着性が高いレジスト膜を、ウェハWの表面W1の周縁部及びベベルW2に形成することができる。
なお、ミラー173は、照射ノズル170等と同様に、水平方向及び鉛直方向に移動自在なアームに固定され、紫外線照射処理時のみアウターカップ130(図5参照)内に位置することが好ましい。
図11は、紫外線を照射する照射部の他の例を説明する図である。
図11の例の照射部は、図10の例のものと同様に、ウェハWの表面W1の周縁部だけでなくベベルW2にも塗布膜を形成するためのものであり、図11(A)に示すように、照射ノズル170とは別の部材として照射ノズル174が設けられている。この照射ノズル174により、ベベルW2に紫外線を照射させることができ、具体的には、ウェハWのベベルW2の表側の傾斜面W21及びベベルW2の側端面W22に紫外線を照射させることができる。したがって、ウェハWの表面W1の周縁部を照射ノズル170で洗浄及び改質させ、ベベルW2の表側の傾斜面W21及びベベルW2の側端面W22を照射ノズル174で洗浄及び改質させることができる。よって、ウェハWに対する密着性が高いレジスト膜を、ウェハWの表面W1の周縁部及びベベルW2に形成することができる。
図12は、第1の加熱ユニット180の他の例を説明する図である。
図7の例の第1の加熱ユニット180は、周壁183が熱板182の外周のみを覆うものである。それに対し、図12の例の第1の加熱ユニット180は、周壁183が熱板182の外周及び上部を覆うものである。また、周壁183の内部には、水平面内において半円環状の第1の排気路185が上側に、水平面内において半円環状の第2の排気路186が下側に設けられている。なお、第1の排気路185は、その一部が熱板182の上部に位置するように設けられている。また、周壁183の熱板182との対向面には、例えば、該周壁183に沿って等間隔で孔187が設けられている。孔187は、鉛直方向に開口しており、また、第1の排気路185に連通している。さらに、周壁183の内部には、鉛直方向に延び第1の排気路185と第2の排気路186とを連通する垂直路188が周壁183に沿って複数設けられ、第2の排気路186と排気管184とを連通する連通路189が設けられている。
ウェハWの熱板182による加熱中、ウェハWの周縁部の上部の熱せられた気体は、孔187、第1の排気路185、垂直路188、第2の排気路186、連通路189、排気管184を介して排気される。そのため、ウェハWの周縁部の上部の熱せられた気体によりウェハWの中央部が熱せられることを、より確実に防ぐことができる。
なお、第1の加熱ユニット180が図12のように構成される場合、第2の加熱ユニット190も同様に構成される。
図13は、第1の加熱ユニット180の他の例を説明する図である。
図13の例の第1の加熱ユニット180は、図12のものと同様、周壁183が熱板182の外周及び上部を覆うものである。ただし、本例の第1の加熱ユニット180は、図12の例と異なり、排気管184が周壁183の外側上部に設けられている。また、本例の第1の加熱ユニット180は、その内部形状が図12の例と異なる。具体的には、本例の第1の加熱ユニット180の周壁183の上側には、水平面内において半円環状であってその一部が熱板182の上部に位置する排気路185が設けられている。周壁183の熱板182との対向面には、例えば、該周壁183に沿って等間隔で孔187が設けられている。孔187は、鉛直方向に開口しており、また、排気路185に連通している。さらに、周壁183の内部には、排気路185と排気管184とを連通する連通路189´が設けられている。
ウェハWの熱板182による加熱中、ウェハWの周縁部の上部の熱せられた気体は、孔187、排気路185、連通路189´、排気管184を介して排気される。そのため、ウェハWの周縁部の上部の熱せられた気体によりウェハWの中央部が熱せられることを、より確実に防ぐことができる。
なお、第1の加熱ユニット180が図13のように構成される場合、第2の加熱ユニット190も同様に構成される。
以上の例では、ウェハWの周縁部を加熱する加熱部が、熱板を有する2つの加熱ユニットより構成され、言い換えると、ウェハの周縁部を加熱する円環状の熱板が2つに分割されていた。しかし、円環状の熱板の分割数は3以上であってもよい。また、図12及び図13のように熱板182に載置されたウェハWの上部を周壁183が覆う形態では、円環状の熱板は分割する必要があるが、図7のように熱板182に載置されたウェハWの上部を周壁183が覆わない形態であれば、円環状の熱板は分割する必要はない。
(第2の実施形態)
第2の実施形態にかかる周縁塗布装置の構成について図14及び図15を用いて説明する。
本実施形態の周縁塗布装置は、ウェハWの周縁部を加熱する加熱部の構成が、図4及び図5の第1の実施形態に係る周縁塗布装置34と異なる。具体的には、本実施形態の周縁塗布装置は、加熱部として、ウェハWの周縁部を、当該ウェハWに非接触で加熱するものが設けられている。より具体的には、本実施形態の周縁塗布装置は、図14に示すように、ウェハWに熱風すなわち加熱された気体(以下、加熱気体)を噴出する熱風ノズル201を有する加熱ユニット200が加熱部として設けられている。また、加熱ユニット200には、後述の排気ノズル202が設けられている。
周縁塗布装置34は、図15に示すようにアウターカップ130のX方向負方向(図15の下方向)側には、Y方向(図15の左右方向)に沿って延伸するレール150Bが形成されている。レール150Bは、例えばアウターカップ130の略中心からY方向正方向(図15の右方向)側の外方まで形成されている。
レール150Bに設けられた第3のアーム153には、加熱ユニット200が支持されている。第3のアーム153は、加熱ユニット駆動部181によってレール150B上を移動自在となっている。これにより、加熱ユニット200は、アウターカップ130の外側からアウターカップ130内のウェハWの周縁部の上方まで移動できる。また、移動機構としての加熱ユニット駆動部181によって、第3のアーム153は昇降自在であり、加熱ユニット200の高さを調節できる。
次いで、加熱ユニット200について、図16〜図18を用いて説明する。なお、図16は、加熱時のウェハWの周囲を上側から視た様子を示す図、図17は、加熱時のウェハWの周囲を図15のY方向正側から見た様子を示す図、図18は、加熱時のウェハWの周囲を図15のX方向負側から見た様子を示す図である。
加熱ユニット200は、図16に示すように、熱風を噴出する熱風ノズル201が設けられ、排気を行う排気ノズル202が熱風ノズル201の周囲を囲うように複数設けられている。排気ノズル202は、具体的には、熱風ノズル201よりX方向正側の位置に1つ、X方向負側の位置に1つ、Y方向負側の位置に1つ設けられている。熱風ノズル201及び排気ノズル202はそれぞれ円形の噴出口201a及び排気口202aが設けられている。
熱風ノズル201は、不図示の配管を介して不図示の熱風供給源に接続されている。熱風供給源は、例えば、気体を熱する加熱手段と、加熱気体を送り込むファンなどを備えており、熱風ノズル201の先端から加熱気体を噴出できるように構成されている。
排気ノズル202は、不図示の配管を介して不図示の排気装置に接続されている。
また、排気ノズル202は、図17及び図18に示すように、その先端が熱風ノズル201の先端よりウェハW側に位置するように形成されている。
このような加熱ユニット200を有する周縁塗布装置34では、レジスト膜形成後、アーム151によってレジスト液供給ノズル160をアウターカップ130の内側から外側の待機部に移動させる。それと共に、第3のアーム153によって加熱ユニット200をアウターカップ130内のウェハWの周縁部の上方に移動させる。その後、スピンチャック121によってウェハWを例えば回転速度10rpmで回転させながら、熱風ノズル201からウェハWの周縁部に加熱気体を噴出させる。これにより、ウェハWの周縁部に形成されたレジスト膜を加熱することができる。また、加熱の際、ゆっくり満遍なく加熱することで、レジスト膜の形状を保つことができる。なお、熱風ノズル201からの加熱気体の温度や供給時間は任意に設定可能であり薬液ごとに設定される。
また、ウェハWに噴出された加熱気体は熱風ノズル201の周囲に設けられた排気ノズル202により排気される。したがって、ウェハWの周縁部のみが加熱気体に曝されるため、加熱ユニット200により所望の領域Rのみを加熱することができる。
なお、排気ノズル202は、必ずしも複数設ける必要はなく、少なくとも、ウェハWの回転方向に関して熱風ノズル201の下流側に1つあればよい。
また、熱風ノズル201を複数設けてもよい。
図19は、加熱ユニット200の別の例を示す図である。
図15等の加熱ユニット200は、排気ノズル202の数が3であり、排気ノズル202の排気口202aの形状が円形である。
それに対し、図19の例の加熱ユニット200は、排気ノズル202の数が1であり、排気ノズル202の排気口202aの形状が三日月型である。排気ノズル202と熱風ノズル201との位置関係は、排気ノズル202の排気口202aの「三日月」の両端に熱風ノズル201の中心が挟まれ、熱風ノズル201のウェハWの径方向内側となる位置関係である。
本例の加熱ユニット200であっても、ウェハWの周縁部のみを加熱することができる。
また、上述の例では、熱風ノズル201は、ウェハWの表面側に設けられているが、ウェハWの裏面側に設けられてもよく、また、表面側と裏面側の両方に設けられていてもよい。排気ノズル202は、少なくとも、ウェハWの表面側と裏面側のうち、熱風ノズル201が設けられている側に設けられていればよいが、表面側と裏面側の両方に設けられていてもよい。
なお、以上では、ウェハWの周縁部を当該ウェハWに非接触で加熱する加熱部は、熱風ノズル201からの加熱気体でウェハWを加熱していたが、非接触で加熱する方法はこれに限られず、例えば、ランプヒータや赤外線などを用いた光加熱による方法であってもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態にかかる周縁塗布装置の構成について図20を用いて説明する。
本実施形態の周縁塗布装置は、図20に示すようにプリウェット液を供給するプリウェット液供給ノズル210が第4のアーム154に設けられている。
本実施形態の周縁塗布装置34では、照射ノズル170からの紫外線の照射後、レジスト液をウェハWの周縁部に塗布する前に、ウェハWの周縁部にプリウェット液を供給する。これにより、より均質なレジスト膜を形成することができる。
このようなプリウェット液供給ノズル210は第1の実施形態のように熱板を用いて加熱する周縁塗布装置に設けてもよい。
なお、上述のいずれの実施形態であっても、周縁塗布装置によりウェハWの不要な部分に形成されたレジスト膜を除去するリンス手段を当該周縁塗布装置に設けることが好ましい。
本発明は、基板上に塗布液を塗布し、該基板の周縁に沿う環状の塗布膜を形成する際に有用である。
1…基板処理システム
21…カセット載置板
34…周縁塗布装置
120…処理容器
121…スピンチャック
122…チャック駆動部
123…昇降ピン
124…昇降駆動部
130…アウターカップ
140…インナーカップ
151〜154…第1〜第4のアーム
160…レジスト液供給ノズル
161…ノズル駆動部
170…照射ノズル
171…ノズル駆動部
172…レンズ
173…ミラー
174…別の照射ノズル
180…第1の加熱ユニット
181…加熱ユニット駆動部
182…熱板
185…第1の排気路
186…第2の排気路
187…孔
190…第2の加熱ユニット
191…加熱ユニット駆動部
182…熱板
200…加熱ユニット
201…熱風ノズル
201a…噴出口
202…排気ノズル
202a…排気口
210…プリウェット液供給ノズル
300…制御部

Claims (7)

  1. 基板を保持して回転させる基板保持部と、
    基板に紫外線を照射する照射部と、
    基板に塗布液を供給する塗布液供給部と、を同一の筐体内に備え、
    さらに、前記基板保持部、前記照射部及び前記塗布液供給部を制御し、少なくとも基板の表面の周縁部に紫外線を照射した後に塗布液を吐出し、環状の塗布膜を基板に形成する制御部を備え
    前記照射部は、基板の中央側から基板の外側に向けて紫外線を照射する部材を有し、
    前記部材は、基板の表面周縁部に紫外線を照射するとき、水平面に対する角度が、基板のベベルの表側の傾斜面よりも小さいことを特徴とする周縁塗布装置。
  2. 前記照射部は、基板のベベルに紫外線を照射する別の部材を有することを特徴とする請求項に記載の周縁塗布装置。
  3. 基板に形成された前記環状の塗布膜を加熱する加熱部を前記筐体内に備え
    前記加熱部は、基板の周縁部のみに当接する熱板を有し、
    上面視において基板の前記周縁部のみに当接する位置と前記当接する位置から外側に離れた位置との間で前記熱板を移動可能とする加熱ユニット駆動部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の周縁塗布装置。
  4. 基板に塗布液を吐出し基板の周縁に沿って環状の塗布膜を形成する周縁塗布方法であって、
    少なくとも基板の表面の周縁部に紫外線を照射する照射ステップと、
    紫外線照射後、少なくとも基板の表面の周縁部に塗布液を吐出し、前記環状の塗布膜を形成する塗布ステップと、を含み、
    前記照射ステップは、水平面に対する角度が基板のベベルの表側の傾斜面の角度よりも小さく、且つ、基板の中央側から基板の外側に向けて紫外線を照射する部材から、基板の表面周縁部に紫外線を照射することを特徴とする周縁塗布方法。
  5. 前記照射ステップは、前記部材とは別の部材から、基板のベベルに紫外線を照射するステップを含むことを特徴とする請求項に記載の周縁塗布方法。
  6. 基板の周縁部を加熱する加熱部により、基板に形成された前記環状の塗布膜を加熱する加熱ステップを含み、
    前記加熱ステップは、前記環状の塗布膜が形成された基板を上昇させた後に、前記加熱部を、基板に対して、当該基板の外側から当該基板の周縁部を加熱する位置まで移動させ、前記環状の塗布膜を加熱することを特徴とする請求項4または5に記載の周縁塗布方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の周縁塗布方法を周縁塗布装置によって実行させるように、当該周縁塗布装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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