JP6820767B2 - 周縁塗布装置及び周縁塗布方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、ウェハの周縁部のみに膜厚が均一なレジスト膜を形成する装置として、ウェハを回転させると共に、レジスト液ノズルからレジスト液を吐出させながら、レジスト液ノズルをウェハの周縁の外側からウェハの周縁部上に移動させるスキャンイン制御と、ウェハを回転させると共に、レジスト液ノズルからレジスト液を吐出させながら、レジスト液ノズルをウェハの周縁部上からウェハの周縁部の外側に移動させるスキャンアウト制御を行い、スキャンアウト制御を行うときに、レジスト液がウェハの周縁側に移動する速度に比べて低い速度でレジスト液ノズルを移動させる装置が開示されている。
図1は、第1の実施形態にかかる周縁塗布装置を備えた基板処理システム1の構成の概略を示す説明図である。図2及び図3は、各々基板処理システム1の内部構成の概略を模式的に示す、正面図と背面図である。なお、以下の説明では、塗布液がレジスト液であり、周縁塗布装置が基板にレジスト液を塗布する装置である場合を例にとって説明する。
レジスト液供給ノズル160は、不図示の配管、ポンプ等を介して不図示のレジスト液供給源に接続されており、レジスト液供給ノズル160の先端からレジスト液を吐出できるように構成されている。
照射ノズル170は、例えば波長172nmの紫外線を照射する部材である。また、照射ノズル170は、図6(A)に示すように、チャック121に保持されたウェハWの表面の周縁部の上方を、ウェハWの径方向に沿って移動自在に設けられている。したがって、周縁塗布装置34では、チャック121に保持されたウェハWを回転させながら、照射ノズル170を動かすことで、ウェハWの表面W1の周縁部のみに紫外線を照射することができる。なお、本明細書ではウェハWのベベルW2の除いた部分の表側の面のことをいう。
第1及び第2の加熱ユニット180、190は図5に示すようにそれぞれ半円環状の熱板182、192を有する。熱板182、192の内部には不図示のヒータが内蔵されている。第1及び第2の加熱ユニット180、190は、ウェハWの周縁部を加熱する際、例えばアウターカップ130の上方で互いに当接され、熱板182、192が円環状を成し、該熱板182、192上にウェハWが載置される。すなわち、熱板182、192はウェハWが載置される環状の熱板を構成する。
まず、ウェハWが、ウェハ搬送装置70によって周縁塗布装置34に搬入される(ステップS1)。周縁塗布装置34に搬入されたウェハWは、ウェハ搬送装置70から、予め上昇して待機していた昇降ピン123に受け渡され、続いて昇降ピン123が下降して、アウターカップ130内のスピンチャック121に受け渡され吸着保持される。
照射ノズル170から照射された紫外線によって、ウェハWの表面W1の周縁部付近に活性酸素とオゾンが発生する。これら活性酸素とオゾンによって、上記周縁部を洗浄処理し、すなわち、上記周縁部に存在していた不要な有機物を除去する。また、上述の活性酸素とオゾンによって、上記周縁部を改質処理し、すなわち、該周縁部を親水化させる。特に、本実施の形態では、上述のように、照射ノズル170のウェハWの表面W1に対する角度θ1すなわち水平面に対する角度θ1は、ベベルW2の表側の傾斜面W21の水平面に対する角度θ2より小さいので、照射ノズル170からの紫外線がウェハWの表面W1において拡散光であっても、ウェハWのベベルW2を改質させずにウェハWの表面W1の周縁部のみを改質させることができる。
ただし、ウェハWの環状の塗布膜の加熱処理は周縁塗布装置では行わずに、基板処理システム内の別の装置で行うようにしてもよい。
本例の照射部は、図9(A)に示すように、照射ノズル170内に、紫外線を集光するレンズ172が設けられている。このようにレンズ172が設けられているため、図9(B)に示すように、照射ノズル170からの紫外線で照射される領域を限定することができる。したがって、ウェハWのベベルW2に紫外線を照射させずにウェハWの表面W1の周縁部のみに紫外線を照射することをより確実に行うことができ、該周縁部のみを改質させることができる。
また、図では、照射ノズル170がウェハWの中央側からウェハWの外側に向けて紫外線を照射するようウェハWの表面W1に対して傾けられている。しかし、本例のようにレンズ172を設ける場合は、照射ノズル170を傾けずにウェハWの表面W1に対して垂直としても、ウェハWの表面W1の周縁部のみに紫外線を照射させ、該周縁部のみを改質させることができる。
図6等の照射部は、ウェハWの表面W1の周縁部のみを洗浄及び改質させ、これによりウェハWに対する密着性が高く所望の厚さで且つ均一な膜厚のレジスト膜を周縁部に形成させるためのものである。しかし、ウェハWのベベルW2も洗浄及び改質させ、該ベベルW2にもレジスト膜等の塗布膜を形成させる必要がある場合がある。例えば、メタルハードマスク形成時に、ウェハWの表面W1の周縁部やベベルW2が汚染されることを防ぐ保護膜として塗布膜を形成する場合である。
したがって、照射ノズル170からの紫外線を、ウェハWの表面W1の周縁部及びベベルW2の表側の傾斜面W21に向けて照射させ、また、図10(B)に示すように、照射ノズル170から出射されミラー173により反射された紫外線を、ウェハWのベベルW2の側端面W22及び裏側の傾斜面W23に向けて照射させることができる。これにより、上記表面W1の周縁部及びベベルW2の表側の傾斜面W21並びにベベルW2の側端面W22及び裏側の傾斜面W23を洗浄及び改質させることができる。よって、ウェハWに対する密着性が高いレジスト膜を、ウェハWの表面W1の周縁部及びベベルW2に形成することができる。
図11の例の照射部は、図10の例のものと同様に、ウェハWの表面W1の周縁部だけでなくベベルW2にも塗布膜を形成するためのものであり、図11(A)に示すように、照射ノズル170とは別の部材として照射ノズル174が設けられている。この照射ノズル174により、ベベルW2に紫外線を照射させることができ、具体的には、ウェハWのベベルW2の表側の傾斜面W21及びベベルW2の側端面W22に紫外線を照射させることができる。したがって、ウェハWの表面W1の周縁部を照射ノズル170で洗浄及び改質させ、ベベルW2の表側の傾斜面W21及びベベルW2の側端面W22を照射ノズル174で洗浄及び改質させることができる。よって、ウェハWに対する密着性が高いレジスト膜を、ウェハWの表面W1の周縁部及びベベルW2に形成することができる。
図7の例の第1の加熱ユニット180は、周壁183が熱板182の外周のみを覆うものである。それに対し、図12の例の第1の加熱ユニット180は、周壁183が熱板182の外周及び上部を覆うものである。また、周壁183の内部には、水平面内において半円環状の第1の排気路185が上側に、水平面内において半円環状の第2の排気路186が下側に設けられている。なお、第1の排気路185は、その一部が熱板182の上部に位置するように設けられている。また、周壁183の熱板182との対向面には、例えば、該周壁183に沿って等間隔で孔187が設けられている。孔187は、鉛直方向に開口しており、また、第1の排気路185に連通している。さらに、周壁183の内部には、鉛直方向に延び第1の排気路185と第2の排気路186とを連通する垂直路188が周壁183に沿って複数設けられ、第2の排気路186と排気管184とを連通する連通路189が設けられている。
図13の例の第1の加熱ユニット180は、図12のものと同様、周壁183が熱板182の外周及び上部を覆うものである。ただし、本例の第1の加熱ユニット180は、図12の例と異なり、排気管184が周壁183の外側上部に設けられている。また、本例の第1の加熱ユニット180は、その内部形状が図12の例と異なる。具体的には、本例の第1の加熱ユニット180の周壁183の上側には、水平面内において半円環状であってその一部が熱板182の上部に位置する排気路185が設けられている。周壁183の熱板182との対向面には、例えば、該周壁183に沿って等間隔で孔187が設けられている。孔187は、鉛直方向に開口しており、また、排気路185に連通している。さらに、周壁183の内部には、排気路185と排気管184とを連通する連通路189´が設けられている。
第2の実施形態にかかる周縁塗布装置の構成について図14及び図15を用いて説明する。
本実施形態の周縁塗布装置は、ウェハWの周縁部を加熱する加熱部の構成が、図4及び図5の第1の実施形態に係る周縁塗布装置34と異なる。具体的には、本実施形態の周縁塗布装置は、加熱部として、ウェハWの周縁部を、当該ウェハWに非接触で加熱するものが設けられている。より具体的には、本実施形態の周縁塗布装置は、図14に示すように、ウェハWに熱風すなわち加熱された気体(以下、加熱気体)を噴出する熱風ノズル201を有する加熱ユニット200が加熱部として設けられている。また、加熱ユニット200には、後述の排気ノズル202が設けられている。
排気ノズル202は、不図示の配管を介して不図示の排気装置に接続されている。
また、熱風ノズル201を複数設けてもよい。
図15等の加熱ユニット200は、排気ノズル202の数が3であり、排気ノズル202の排気口202aの形状が円形である。
それに対し、図19の例の加熱ユニット200は、排気ノズル202の数が1であり、排気ノズル202の排気口202aの形状が三日月型である。排気ノズル202と熱風ノズル201との位置関係は、排気ノズル202の排気口202aの「三日月」の両端に熱風ノズル201の中心が挟まれ、熱風ノズル201のウェハWの径方向内側となる位置関係である。
また、上述の例では、熱風ノズル201は、ウェハWの表面側に設けられているが、ウェハWの裏面側に設けられてもよく、また、表面側と裏面側の両方に設けられていてもよい。排気ノズル202は、少なくとも、ウェハWの表面側と裏面側のうち、熱風ノズル201が設けられている側に設けられていればよいが、表面側と裏面側の両方に設けられていてもよい。
第3の実施形態にかかる周縁塗布装置の構成について図20を用いて説明する。
本実施形態の周縁塗布装置は、図20に示すようにプリウェット液を供給するプリウェット液供給ノズル210が第4のアーム154に設けられている。
本実施形態の周縁塗布装置34では、照射ノズル170からの紫外線の照射後、レジスト液をウェハWの周縁部に塗布する前に、ウェハWの周縁部にプリウェット液を供給する。これにより、より均質なレジスト膜を形成することができる。
このようなプリウェット液供給ノズル210は第1の実施形態のように熱板を用いて加熱する周縁塗布装置に設けてもよい。
21…カセット載置板
34…周縁塗布装置
120…処理容器
121…スピンチャック
122…チャック駆動部
123…昇降ピン
124…昇降駆動部
130…アウターカップ
140…インナーカップ
151〜154…第1〜第4のアーム
160…レジスト液供給ノズル
161…ノズル駆動部
170…照射ノズル
171…ノズル駆動部
172…レンズ
173…ミラー
174…別の照射ノズル
180…第1の加熱ユニット
181…加熱ユニット駆動部
182…熱板
185…第1の排気路
186…第2の排気路
187…孔
190…第2の加熱ユニット
191…加熱ユニット駆動部
182…熱板
200…加熱ユニット
201…熱風ノズル
201a…噴出口
202…排気ノズル
202a…排気口
210…プリウェット液供給ノズル
300…制御部
Claims (7)
- 基板を保持して回転させる基板保持部と、
基板に紫外線を照射する照射部と、
基板に塗布液を供給する塗布液供給部と、を同一の筐体内に備え、
さらに、前記基板保持部、前記照射部及び前記塗布液供給部を制御し、少なくとも基板の表面の周縁部に紫外線を照射した後に塗布液を吐出し、環状の塗布膜を基板に形成する制御部を備え、
前記照射部は、基板の中央側から基板の外側に向けて紫外線を照射する部材を有し、
前記部材は、基板の表面周縁部に紫外線を照射するとき、水平面に対する角度が、基板のベベルの表側の傾斜面よりも小さいことを特徴とする周縁塗布装置。 - 前記照射部は、基板のベベルに紫外線を照射する別の部材を有することを特徴とする請求項1に記載の周縁塗布装置。
- 基板に形成された前記環状の塗布膜を加熱する加熱部を前記筐体内に備え、
前記加熱部は、基板の周縁部のみに当接する熱板を有し、
上面視において基板の前記周縁部のみに当接する位置と前記当接する位置から外側に離れた位置との間で前記熱板を移動可能とする加熱ユニット駆動部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の周縁塗布装置。 - 基板に塗布液を吐出し基板の周縁に沿って環状の塗布膜を形成する周縁塗布方法であって、
少なくとも基板の表面の周縁部に紫外線を照射する照射ステップと、
紫外線照射後、少なくとも基板の表面の周縁部に塗布液を吐出し、前記環状の塗布膜を形成する塗布ステップと、を含み、
前記照射ステップは、水平面に対する角度が基板のベベルの表側の傾斜面の角度よりも小さく、且つ、基板の中央側から基板の外側に向けて紫外線を照射する部材から、基板の表面周縁部に紫外線を照射することを特徴とする周縁塗布方法。 - 前記照射ステップは、前記部材とは別の部材から、基板のベベルに紫外線を照射するステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の周縁塗布方法。
- 基板の周縁部を加熱する加熱部により、基板に形成された前記環状の塗布膜を加熱する加熱ステップを含み、
前記加熱ステップは、前記環状の塗布膜が形成された基板を上昇させた後に、前記加熱部を、基板に対して、当該基板の外側から当該基板の周縁部を加熱する位置まで移動させ、前記環状の塗布膜を加熱することを特徴とする請求項4または5に記載の周縁塗布方法。 - 請求項4〜6のいずれか1項に記載の周縁塗布方法を周縁塗布装置によって実行させるように、当該周縁塗布装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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