JP6819468B2 - インクジェット記録装置用水性洗浄液、インクジェット記録装置、及び洗浄方法 - Google Patents
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Description
本実施形態に係る水性洗浄液は、インクジェット記録装置において水性インクが吐出される面(吐出面)を洗浄する。「吐出面の洗浄」には、固着インクを吐出面から除去することが含まれる。なお、水性洗浄液は、吐出面の洗浄だけでなく、ワイプ動作において使用されるブレードの洗浄、又は搬送ローラーの洗浄にも使用できる。このような水性洗浄液は、非イオン性界面活性剤と、グリコール類と、グリコールエーテル類とを含有する。非イオン性界面活性剤は、アミン型界面活性剤を含む。乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)が、9mPa・s以上13mPa・s以下である。アンドレード式におけるE/R値が、3.15×103mPa・s×K以上3.45×103mPa・s×K以下である。まず、水性インクの一般的な構成と、固着インクの形成プロセスとを、順に説明する。
水性インクは、一般的に、水性溶媒と顔料分散体とを有する。顔料分散体は、複数の顔料粒子が水性溶媒中において互いに分散されて構成されたものを意味する。顔料粒子の各々は、一般的に、顔料を含有する顔料コアと、顔料コアの表面に設けられた被覆樹脂とを含む。
固着インクは以下に示すプロセスで形成される、と考えられる。
水性インクを記録ヘッドの吐出面から記録媒体へ吐出すると、水性インクが吐出面に付着することがある。水性インクが吐出面に付着すると、水性インクと空気との接触に起因して水性インクが乾燥する。水性インクが乾燥すると、被覆樹脂が膜を形成し易い。
続いて、本実施形態に係る水性洗浄液を用いて吐出面を洗浄した場合に所定の効果が得られる理由として考えられる事項を説明する。ここで、所定の効果には、効果1〜3が含まれる。効果1は、インクの吐出の再開を試みた場合であっても、インクの吐出性能の低下を防止できることである。効果2は、固着インクを吐出面から除去できることである。効果3は、インクジェット記録装置の動作温度が変化した場合であっても、インクの吐出性能の低下を防止できることである。
本実施形態では、乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)が9mPa・s以上13mPa・s以下である。乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)は、水性洗浄液が吐出面で乾燥して吐出面に固着した場合における水性洗浄液の粘度に相当する、と考えられる。そのため、乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)が9mPa・s以上13mPa・s以下であれば、ワイプ動作において水性洗浄液の拭き残りが発生したために水性洗浄液が吐出面に固着した場合であっても、吐出面に固着した水性洗浄液の粘度が高くなり過ぎることを防止できる。これにより、吐出口が固着膜で塞がれた場合であっても、インクの吐出の再開時にパージ動作を行えば、固着膜を吐出口から剥がすことができる。よって、インクの吐出の再開時には、水性インクを所望の吐出方向に吐出させることができる。したがって、インクの吐出の再開時にインクの吐出性能が低下することを防止できる。
前述の<固着インクの形成プロセス>で説明したように、顔料粒子が互いに凝集して、固着インクが形成される。しかし、多くの場合、水性洗浄液は、固着インクの形成中に吐出面へ供給されるため、顔料粒子が互いに凝集する前に吐出面へ供給される。
本実施形態では、アンドレード式におけるE/R値が3.15×103mPa・s×K以上3.45×103mPa・s×K以下である。ここで、アンドレード式におけるE/R値が大きいことは、温度が変化したときに水性洗浄液の粘度が大幅に変化することを意味する。一方、アンドレード式におけるE/R値が小さいことは、温度が変化しても水性洗浄液の粘度が大幅に変化し難いことを意味する。そして、アンドレード式におけるE/R値が3.15×103mPa・s×K以上3.45×103mPa・s×K以下であれば、インクジェット記録装置の動作温度が変化した場合であっても、水性洗浄液の粘度を吐出面の洗浄に適した値に維持できる。
一般的に、水性洗浄液は、水性溶媒と界面活性剤とを含有し、溶解安定剤と保湿剤とpH調整剤とのうちの少なくとも1つをさらに含有することがある。本発明者は、水性洗浄液に含まれる材料の種類及び含有量を変更して複数種の水性洗浄液を調製し、乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)を測定し、アンドレード式におけるE/R値を求めた。その結果、グリコール類の材料、グリコール類の含有量、グリコールエーテル類の材料、及びグリコールエーテル類の含有量のうちの少なくとも1つを変更すると、乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)が変化し易く、アンドレード式におけるE/R値が変化し易いことが、分かった。以下、得られた知見を説明する。
グリコール類とは、脂肪族炭化水素において2つの炭素原子の各々に結合されている1つの水素原子が水酸基で置換された構造を有する化合物の総称である。脂肪族炭化水素には、鎖式脂肪族炭化水素と、環式脂肪族炭化水素とが含まれる。
グリコールエーテル類は、グリコール類の片末端又は両末端の水酸基が炭化水素基で置換された構造を有する化合物の総称である。グリコール類については、前述したとおりである。
水性洗浄液は、グリコール類とグリコールエーテル類との両方を含むことが好ましく、より具体的にはEGと1,3−PGとBTGとを含むことが好ましい。より好ましくは、EGの含有量が10質量%超20質量%以下であり、1,3−PGの含有量が10質量%超20質量%以下であり、且つBTGの含有量が10質量%以下である。さらに好ましくは、EGの含有量が11質量%以上18質量%以下であり、1,3−PGの含有量が11質量%以上18質量%以下であり、且つBTGの含有量が3質量%以上10質量%以下である。
前述したように、水性洗浄液は、アミン型界面活性剤と、グリコール類と、グリコールエーテル類とを含有する。
アミン型界面活性剤は、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルアミンであることが好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルアミンは、下記式(1−1)で表される構造を有することが好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルアミンとしては、例えば、花王株式会社製「アミート(登録商標)105A」、花王株式会社製「アミート320」、又は、三洋化成工業株式会社製「ピュアミール(登録商標)EP−300S」を使用できる。
水性洗浄液は、水性溶媒をさらに含有することが好ましい。水性溶媒は、水を含有することが好ましく、より好ましくはイオン交換水を含有する。水性洗浄液における水の含有量は、20質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
より好ましくは、水性洗浄液は、溶解安定剤と保湿剤とのうちの少なくとも1つをさらに含有する。水性インクは、多くの場合、溶解安定剤と保湿剤とを含有する。そのため、水性洗浄液が溶解安定剤と保湿剤とのうちの少なくとも1つをさらに含有すれば、水性インクに対する水性洗浄液の親和性を高めることができる。よって、隣り合う顔料粒子の間への水性洗浄液の浸入がさらに容易となる。
より好ましくは、水性洗浄液は、pH調整剤をさらに含有する。これにより、水性洗浄液が弱塩基性を示し易い。水性インクは、多くの場合、弱塩基性を示す。そのため、水性洗浄液がpH調整剤をさらに含有すれば、水性インクに対する水性洗浄液の親和性を高めることができる。よって、隣り合う顔料粒子の間への水性洗浄液の浸入がさらに容易となる。
水性洗浄液の好ましい製造方法は、材料(例えば、アミン型界面活性剤とグリコール類とグリコールエーテル類)を所定の配合量で均一に混合する工程を含む。攪拌機(例えば、新東科学株式会社製「スリーワンモーター BL−600」)を用いて材料を混合することが好ましい。材料を混合した後、必要に応じてろ過を行う。
本実施形態に係る水性洗浄液を用いた吐出面の洗浄方法は、特に限定されない。例えば、水性洗浄液を鉛直方向上側から鉛直方向下側へ供給する供給機構を備えたインクジェット記録装置において、本実施形態に係る水性洗浄液を用いて吐出面を洗浄しても、前述の効果1〜3を得ることができる。以下、図1〜図4を用いて、前述の供給機構を備えるインクジェット記録装置の構成と、そのインクジェット記録装置を用いた画像形成方法とを、説明する。図1は、前述の供給機構を備えるインクジェット記録装置の構成を示す図である。図2は、図1に示すインクジェット記録装置に含まれるノズルヘッドの構成を示す図である。図3及び図4は、各々、図1に示すインクジェット記録装置を用いた画像形成方法の一工程を説明する図である。ここで、図1〜図4に示すX軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。また、図2〜図4において、Z1は、鉛直方向上側を表し、Z2は、鉛直方向下側を表す。まず、インクジェット記録装置の構成を説明する。
インクジェット記録装置1は、給紙部2と、液体収容部3と、ノズルヘッド4と、用紙搬送部6と、排出部7と、クリーニング部材8と、制御部9とを備える。
図2を用いて、ノズルヘッド4の構成を説明する。ノズルヘッド4は、水性インクを吐出するとともに、水性洗浄液を供給する。そのため、ノズルヘッド4の下面には、水性インクが吐出される領域(第1領域R1)と、水性洗浄液が供給される領域(第2領域R2)とが、存在する。ノズルヘッド4は、図2に示すように、記録ヘッド41と、洗浄液供給部141とを有する。記録ヘッド41は、水性インクを吐出する。よって、第1領域R1は、記録ヘッド41の下面42に位置する。つまり、記録ヘッド41の下面42が吐出面に相当する。また、洗浄液供給部141は、水性洗浄液を供給する。よって、第2領域R2は、洗浄液供給部141の下面142に位置する。
記録ヘッド41は、インク流路により、第1タンク32に接続されている。水性インクは、ポンプにより第1タンク32から汲み上げられてインク流路の上流端へ供給され、インク流路の上流端からインク流路の下流端まで移動して記録ヘッド41に供給される。
洗浄液供給部141は、洗浄液流路により、第2タンク33に接続されている。水性洗浄液は、ポンプにより第2タンク33から汲み上げられて洗浄液流路の上流端へ供給され、洗浄液流路の上流端から洗浄液流路の下流端まで移動して洗浄液供給部141に供給される。
次に、インクジェット記録装置1を用いた画像形成方法を説明する。インクジェット記録装置1を用いた画像形成方法は、制御部9がROMに記憶させた所定の制御プログラムをCPUで実行することによって、行われる。
図3及び図4を用いて、記録ヘッド41のメンテナンス動作(洗浄方法)を説明する。
まず、制御部9が、水性インクを、第1タンク32から記録ヘッド41へ供給する。その後、制御部9が、水性インクを、インク用ノズル47の開口48から鉛直方向下側Z2へ排出させる(パージ工程)。これにより、図3に示すように、記録ヘッド41の下面42には、パージインク51が供給される。
表1に、水性洗浄液A−1〜A−5の各構成を示す。表2に、水性洗浄液A−6〜A−10の各構成を示す。表1及び表2において、「EG」はエチレングリコールを意味し、「1,3−PG」は1,3−プロパンジオールを意味し、「BTG」はトリエチレングリコールモノブチルエーテルを意味する。界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキルアミン(アミン型界面活性剤)(三洋化成工業株式会社製「ピュアミールEP−300S」)を意味する。「NaOH水溶液」は、濃度が0.1NであるNaOH水溶液を意味する。「乾燥時の粘度」には、乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)を記す。「E/R」には、アンドレード式におけるE/R値を1×103で除した値を記す。
<乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)の測定方法>
容器(容積:100mL、開口径:2.5cm、高さ:7.5cm)に、100gの水性洗浄液(より具体的には水性洗浄液A−1〜A−10の各々)を入れた。蓋を開けた状態で容器を恒温槽(設定温度:60℃)に入れ、1週間静置した。容器を恒温槽から取り出し、容器の温度が室温(25℃)に戻るまで容器を静置した。その後、「JIS Z 8803:2011(液体の粘度測定方法)」に記載の方法に準拠して、25℃における水性洗浄液の粘度を測定した。結果を表1及び表2に示す。
「JIS Z 8803:2011(液体の粘度測定方法)」に記載の方法に準拠して、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、35℃及び40℃における水性洗浄液(より具体的には水性洗浄液A−1〜A−10の各々)の粘度を測定した。横軸に絶対温度の逆数値をとり、縦軸に水性洗浄液の粘度の自然対数値をとったグラフにおいて、得られたデータをプロットした。プロットされたデータを最小二乗法で直線に近似して、その直線の傾きを求めた。結果を表1及び表2に示す。
<水性インクの製造方法>
評価に使用する水性インクを製造した。製造した水性インクは、シアン顔料を含有する水性インク(シアンインク)と、イエロー顔料を含有する水性インク(イエローインク)と、マゼンタ顔料を含有する水性インク(マゼンタインク)と、ブラック顔料を含有する水性インク(ブラックインク)とを、含んでいた。以下では、シアンインクの製造方法を主に説明する。なお、水性インクの色を表記する必要がない場合には、「水性インク」と記載する。
まず、樹脂Aを合成した。詳しくは、四つ口フラスコ(容量1000mL)に、スターラーと、窒素導入管と、コンデンサー(攪拌機)と、滴下ロートとをセットした。次に、フラスコに、100gのイソプロピルアルコールと300gのメチルエチルケトンとを入れた。フラスコ内容物に窒素をバブリングしながら、70℃で加熱還流を行った。
カラム:東ソー株式会社製「TSKgel SuperMultiporeHZ−H」(4.6mmI.D.×15cmのセミミクロカラム)
カラム本数:3本
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.35mL/分
サンプル注入量:10μL
測定温度:40℃
検出器:IR検出器
なお、検量線は、東ソー株式会社製のTSKgel標準ポリスチレンから、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、及びA−1000の7種とn−プロピルベンゼンとを選択して作成された。
次に、合成された樹脂Aを用いて、表3に示す構成を有する顔料分散液L1を調製した。詳しくは、メディア型分散機(ウィリー・エ・バッコーフェン社(WAB社)製「ダイノミル」)のベッセル(容量0.6L)に、6.0質量%の樹脂Aと、15.0質量%のフタロシアニンブルー15:3(シアン顔料、東洋インキ株式会社製「リオノール(登録商標)ブルーFG−7330」)と、0.5質量%の1,2−オクタンジオールと、イオン交換水(残量)とを入れた。
表4に記載の材料を、表4に記載の配合量でビーカーに入れた。攪拌機(新東科学株式会社製「スリーワンモーター BL−600」)を用いてビーカーの内容物を回転速度400rpmで攪拌して、ビーカーの内容物を均一に混合した。フィルター(孔径5μm)を用いて得られた混合液をろ過し、混合液に含有される異物及び粗大粒子を除去した。このようにして、シアンインクを得た。
評価に使用する評価機を準備した。詳しくは、図1に示す構成を有するインクジェット記録装置(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の試作機)を用いた。そのため、評価機は、水性インクを収容する第1タンクを4つ備え、水性洗浄液(より具体的には水性洗浄液A−1〜A−10の各々)を収容する第2タンクを1つ備えていた。また、評価機は、図2に示すノズルヘッドを4つ備えていた。ノズルヘッドは、各々、記録ヘッドと、洗浄液供給部とを有していた。
評価機の動作温度を10℃、25℃及び40℃に変更して、ノズル面における固着インクの拭き取り性能を評価した。以下では、評価機の動作温度が25℃である場合の拭き取り性能の評価方法を主に説明する。
まず、準備した評価機を用いて、耐刷試験を行った。耐刷試験は、温度25℃且つ湿度60%RHの環境下で、搬送速度350mm/秒の条件で、行われた。耐刷試験では、色が互いに異なるソリッド画像(サイズ10cm×10cm、印字率100%)を、記録シート(富士ゼロックス株式会社製「C2」、A4サイズの普通紙)上に重なるように形成し、記録シート5000枚に連続して印刷した。
優良(◎):ノズル面においてインク汚れが全く確認されなかった。
不良(×):ノズル面においてインク汚れが明確に確認された。
耐刷試験を温度10℃且つ湿度15%RHの環境下で行ったことを除いては前述の方法に従い、動作温度が10℃である場合の拭き取り性能を評価した。評価結果を表5に示す。
耐刷試験を温度40℃且つ湿度15%RHの環境下で行ったことを除いては前述の方法に従い、動作温度が40℃である場合の拭き取り性能を評価した。評価結果を表5に示す。
まず、初期の着弾精度(3σ値)を求めた。
次に、前述の(評価機の動作温度が25℃である場合の拭き取り性能の評価)に記載の方法に従い、耐刷試験と記録ヘッドのメンテナンスとを行った。その後、1週間、評価機を放置した。その後、着弾精度(3σ値)を求めた。このようにして求められた着弾精度(3σ値)を放置後の着弾精度(3σ値)と記載する。
表5に、水性洗浄液A−1〜A−10の評価結果を示す。表5において、「乾燥時の粘度」には、乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)を記す。「E/R」には、アンドレード式におけるE/R値を1×103で除した値を記す。「評価A」は、ノズル面における固着インクの拭き取り性能の評価を意味する。「評価A」の「10℃」、「25℃」及び「40℃」には、各々、評価機の動作温度が10℃、25℃及び40℃である場合の拭き取り性能の評価結果を記す。「評価B」には、1週間放置後における水性インクの着弾精度の評価結果を記す。
実施例1〜3に係る水性洗浄液(水性洗浄液A−1〜A−3)は、各々、非イオン性界面活性剤と、グリコール類と、グリコールエーテル類とを含有していた。非イオン性界面活性剤は、アミン型界面活性剤を含んでいた。乾燥時の水性洗浄液の粘度(25℃)が9mPa・s以上13mPa・s以下であった。アンドレード式におけるE/R値が3.15×103mPa・s×K以上3.45×103mPa・s×K以下であった。
4 ノズルヘッド
8 クリーニング部材
32 第1タンク
33 第2タンク
41 記録ヘッド
42 下面
47 インク用ノズル
48 開口
52 液滴
141 洗浄液供給部
142 下面
147 洗浄液用ノズル
148 開口
R1 第1領域
R2 第2領域
Z2 鉛直方向下側
Claims (7)
- インクジェット記録装置においてインクジェット記録用水性インクが吐出される面を洗浄するインクジェット記録装置用水性洗浄液であって、
非イオン性界面活性剤と、グリコール類と、グリコールエーテル類とを含有し、
前記非イオン性界面活性剤は、アミン型界面活性剤を含み、
60℃で1週間乾燥後の前記インクジェット記録装置用水性洗浄液の25℃における粘度が、9mPa・s以上13mPa・s以下であり、
横軸に絶対温度の逆数値をとり、縦軸に前記インクジェット記録装置用水性洗浄液の粘度の自然対数値をとったグラフにおいて、10℃以上40℃以下の温度範囲における前記インクジェット記録装置用水性洗浄液の粘度の温度特性が、最小二乗法で、3.15×103以上3.45×103以下の傾きを有する直線に近似され、
前記グリコール類は、エチレングリコールを含み、
前記エチレングリコールの含有量が、10質量%超20質量%以下である、インクジェット記録装置用水性洗浄液。 - 前記グリコールエーテル類は、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを含み、
前記トリエチレングリコールモノブチルエーテルの含有量が、10質量%以下である、請求項1に記載のインクジェット記録装置用水性洗浄液。 - 前記グリコール類の含有量と前記グリコールエーテル類の含有量との合計が、45質量%以下である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置用水性洗浄液。
- インクジェット記録装置においてインクジェット記録用水性インクが吐出される面を洗浄するインクジェット記録装置用水性洗浄液であって、
非イオン性界面活性剤と、グリコール類と、グリコールエーテル類とを含有し、
前記非イオン性界面活性剤は、アミン型界面活性剤を含み、
60℃で1週間乾燥後の前記インクジェット記録装置用水性洗浄液の25℃における粘度が、9mPa・s以上13mPa・s以下であり、
横軸に絶対温度の逆数値をとり、縦軸に前記インクジェット記録装置用水性洗浄液の粘度の自然対数値をとったグラフにおいて、10℃以上40℃以下の温度範囲における前記インクジェット記録装置用水性洗浄液の粘度の温度特性が、最小二乗法で、3.15×10 3 以上3.45×10 3 以下の傾きを有する直線に近似され、
前記グリコール類は、1,3−プロパンジオールを含み、
前記1,3−プロパンジオールの含有量が、10質量%超20質量%以下である、インクジェット記録装置用水性洗浄液。 - インクジェット記録用水性インクを用いて画像を形成するインクジェット記録装置であって、
前記インクジェット記録用水性インクを収容する第1タンクと、
請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置用水性洗浄液を収容する第2タンクと、
下面の第1領域において開口するインク用ノズルを有するノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドの前記下面に当接しながら前記下面に沿って移動するクリーニング部材と、
を備え、
前記インク用ノズルは、前記インクジェット記録用水性インクを、前記インク用ノズルの開口から鉛直方向下側へ吐出し、
前記ノズルヘッドは、さらに、前記下面のうち前記第1領域を除く第2領域において開口する洗浄液用ノズルを有し、
前記洗浄液用ノズルは、前記インクジェット記録装置用水性洗浄液を、前記洗浄液用ノズルの開口から鉛直方向下側へ突出する液滴の状態で、前記第2領域に供給し、
前記クリーニング部材は、前記第2領域に当接する位置から、前記第1領域に当接する位置へ、移動し、
前記ノズルヘッドは、記録ヘッドと、洗浄液供給部とを有し、
前記記録ヘッドには、前記インク用ノズルが設けられ、
前記洗浄液供給部には、前記洗浄液用ノズルが設けられ、
前記インク用ノズルは、前記記録ヘッドの下面において開口し、
前記洗浄液用ノズルは、前記洗浄液供給部の下面において開口し、
前記洗浄液供給部の前記下面は、前記記録ヘッドの前記下面よりも、鉛直方向下側に位置する、インクジェット記録装置。 - 請求項6に記載のインクジェット記録装置において前記インクジェット記録用水性インクが吐出される面を洗浄する方法であって、
前記インクジェット記録用水性インクを、前記インク用ノズルから排出させるパージ工程と、
請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェット記録装置用水性洗浄液を、前記洗浄液用ノズルの開口から鉛直方向下側へ突出する液滴の状態で、前記第2領域に供給する供給工程と、
前記クリーニング部材を、前記ノズルヘッドの前記下面に当接させながら、前記第2領域に当接する位置から前記第1領域に当接する位置へ前記下面に沿って移動させるワイプ工程と、
を含み、
前記パージ工程と、前記供給工程とは、各々、前記ワイプ工程よりも前に行われる、洗浄方法。
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