JP6818299B2 - 微細素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MEMS技術によって製造される微細素子およびその製造方法に関するものである。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて作製された各種デバイスが研究開発され、携帯機器や各種電気機器に搭載されている。このようなMEMSデバイスは、中空に配置された可動構造を持つ。例えば、特許文献1には、図5に示すように、基板301上に、絶縁層302を介して複数の金属パターン層を設け、固定電極303、可動電極304をそれぞれ異なる金属パターン層で形成した加速度センサ素子が記載されている。固定電極303は、同一の金属パターン層で形成した梁構造のばね部305により支持されている。
この素子では、固定電極303を構成する金属パターン層と、可動電極304を構成する金属パターン層を離間させ、両者の離間距離を制御している。
この加速度センサ素子に加速度が印加されると、可動電極304が変位し、可動電極304と固定電極303との間の静電容量値が変化する。この静電容量値の変化から、印加された加速度値を測定することを可能としている。なお、可動電極304は、ストッパ307の形成位置の範囲内で変位可能とされている。
特許文献1に示す技術では、可動電極304は、ばね部305によって支持されて中空構造を成している。ばね部305の一端は、基板301上に形成された支持部306と接続されることで基板301の上に固定されている。このような微細構造は、加速度センサ素子に限らず、一般的なMEMSデバイスに多くみられる。
また、特許文献2には、図6に示す静電容量式加速度センサが開示されている。この静電容量式加速度センサは、シリコン板A401,シリコン板B402およびシリコン板C403を電気絶縁用の熱酸化膜404,405を介して貼り合わせて接合している。シリコン板B402には、梁構造のシリコンビーム406と可動電極407とが形成されている。重錘の機能を有する可動電極407は、シリコンビーム406によって支持されている。
シリコンビーム406に作用する図の上下方向の加速度の大きさに応じ、可動電極407とシリコン板A401およびシリコン板C403間の空隙408の寸法が変化する。シリコン板A401とシリコン板C403は導電材料であるため、可動電極407に対向したシリコン板A401とシリコン板C403の部分は加速度に対して全く移動しない固定電極となる。センサに作用する加速度に応じ、空隙408における静電容量C1,C2が変化する。静電容量C1と静電容量C2との差を取ることで、加わった加速度の変化を、静電容量の変化として検出することができる。特許文献2では、シリコンビーム406を用いて可動電極407を中空で支持しており、シリコンビーム406がばねとして作用する。
特許第5831905号公報 特公平06−023782号公報 特開平05−052507号公報
ところで、上述したばね構造を有する微小構造体では、例えば、製造過程において、ばねの変形や反りを抑制する必要があるが、従来技術では容易ではないという課題があった。例えば、特許文献1および特許文献2では、ばね構造の反りを抑制する方法について明記されておらず、実際に製造したばね構造の反りや変形を調べることによって、ばねの変形や反りを抑制するための形状や製造条件を変更する必要があるなどの手間がかかる。
上述したばねの変形や反りを抑制するために、電気抵抗の異なる圧電体を積層する技術がある(特許文献3参照)。この技術では、図7に示すように、電気抵抗率の異なる2つの圧電体503および圧電体504を積層してカンチレバー型アクチュエータとしている。このカンチレバー型アクチュエータは、圧電体503と圧電体504との積層部を、下部電極502および上部電極505で挾んで梁構造としている。また、カンチレバーの一端が、基板501に固定されている。この技術では、上述したように2層として圧電体の膜厚方向に抵抗率の分布を持たせることによって、温度変化によるカンチレバーの反りの発生を極力抑えるようにしている。
しかしながら、上述した特許文献3に示す技術では、圧電体を用いることが前提となっており、薄膜圧電体を用いないような用途の微小構造体の作製には適用できず、使用できる材料や用途に制限がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、材料の制限など無く、微細な梁構造の変形や反りが抑制できるようにすることを目的とする。
本発明に係る微細素子は、基板と、基板の上に形成された第1支持部と、第1支持部の上に固定される固定部と基板から離間して延在する延在部とを備える梁部と、基板の上に形成された第2支持部と、第2支持部の上に固定されて第1支持部の上部の梁部の上面を押さえる押さえ部とを備える。
上記梁部の延在部は、梁部の延在部は、固定部より基板の平面に平行な第1方向に延在し、押さえ部は、基板の平面に平行で第1方向に垂直な第2方向において固定部を挟んだ2箇所に配置された第2支持部に固定されているようにするとよい。
本発明に係る微細素子の製造方法は、基板の上に第1支持部を形成する第1工程と、基板の上に第2支持部を形成する第2工程と、第1支持部の上に固定される固定部と基板から離間して延在する延在部とを備える梁部を形成する第3工程と、第2支持部の上に固定されて第1支持部の上部の梁部の上面を押さえる押さえ部を形成する第4工程とを備える。
上記微細素子の製造方法において、第1工程では、基板の上に第1領域および第2領域を備える第1パターン層を形成し、第1パターン層の第1領域を第1支持部とし、第2工程では、第1パターン層の上に、第3領域および梁部となる第4領域を備える第2パターン層を形成し、第1パターン層の第2領域に、第2パターン層の第3領域が重なる状態として第2支持部とし、第3工程では、第1パターン層の第1領域の上に、第2パターン層の第4領域の一部が重なる状態として、第1支持部の上に固定部が固定された梁部を形成すればよい。
以上説明したように、本発明によれば、第1支持部の上部の梁部の上面を押さえる押さえ部を備えるようにしたので、材料の制限など無く、微細な梁構造の変形や反りが抑制できるという優れた効果が得られる。
図1Aは、本発明の実施の形態における微細素子の構成を示す平面図である。 図1Bは、本発明の実施の形態における微細素子の構成を示す断面図である。 図1Cは、本発明の実施の形態における微細素子の構成を示す断面図である。 図2Aは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Bは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Cは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Dは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Eは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Fは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Gは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Hは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Iは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Jは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図3Aは、比較のための微細素子の構成を示す平面図である。 図3Bは、比較のための微細素子の構成を示す断面図である。 図3Cは、微細素子の特性を示す特性図である。 図4Aは、本発明の実施の形態における微細素子の応用例を説明するための平面図である。 図4Bは、本発明の実施の形態における微細素子の応用例を説明するための断面図である。 図5は、特許文献1に示されたMEMS素子の構成を示す断面図である。 図6は、特許文献2に示された静電容量式加速度センサの構成を示す断面図である。 図7は、特許文献3に示されたカンチレバー型アクチュエータの構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態における微細素子ついて図1A、図1B、図1Cを参照して説明する。なお、図1Bは、図1Aのaa’線の断面を示している。また、図1Cは、図1Aのbb’線の断面を示している。
この微細素子は、まず、基板101と、基板101の上に形成された第1支持部102と、第1支持部102に固定された梁部103とを備える。なお、基板101の上には、絶縁層111が形成され、絶縁層111の上に第1支持部102が形成されている。梁部103は、固定部103aおよび延在部103bから構成されている。梁部103の固定部103aは、第1支持部102に接続して固定されている。梁部103の延在部103bは、基板101の上に離間して配置されている。梁部103の延在部103bは、例えば、基板101に近づく方向および基板101から離れる方向に変位可能とされている。
また、上記構成に加え、この微細素子は、基板101の上に形成された第2支持部104と、第2支持部104の上に固定されて第1支持部102の上部の梁部103の上面を押さえる押さえ部105とを備える。
また、実施の形態では、基板101の平面に平行な方向(第1方向)に対して垂直で基板の平面に平行な方向(第2方向)において、固定部103aを挟んだ2箇所に第2支持部104が形成されている。2箇所の第2支持部104は、連結部104aにより連結されている。押さえ部105は、2箇所の第2支持部104に架設して固定されている。なお、この例では、絶縁層111の上に連結部104aおよび第2支持部104が形成されている。
実施の形態では、基板101(絶縁層111)の上の、第1パターン層131に形成されたパターンにより、第1支持部102、連結部104a、および第2支持部104の下側部分が形成されている。また、第1パターン層131の上の第2パターン層132に形成されたパターンにより、梁部103、および第2支持部104の上側部分が形成されている。また、第2パターン層132の上の第3パターン層133に形成されたパターンにより、押さえ部105が形成されている。
上述したように、第1パターン層131、第2パターン層132、第3パターン層133の各々のパターンにより各部分を形成することで、第2支持部104の上面と、固定部103aにおける梁部103の上面とは、実質的に同じ高さとなる。この状態で、板状の押さえ部105の両端部を、2箇所の第2支持部104の上面に固定すれば、梁部103の固定部103aは、押さえ部105によって基板101の方向に押さえつけられる状態となる。
このように、実施の形態によれば、梁部103の固定部103aは、第1支持部102と押さえ部105とに挾まれて固定されるものとなる。このため、固定部103aの下面を第1支持部102に固定するのみの場合に比較し、梁部103の延在部103bにおける反りが極小に制限(抑制)できるようになる。また、実施の形態によれば、機械的な構造により反りを抑制しているので、材料の制限はない。
次に、実施の形態における微細素子の製造方法について、図2A〜図2Jを用いて説明する。図2A〜図2Jは、図1Aのaa’線の断面に相当する断面を示している。このため、図2A〜図2Jには、第2支持部104となる部分は示されない。
まず図2Aに示すように、基板101を用意する。また、基板101の上に絶縁層111を形成する。基板101は、例えばよく知られたSi基板である。この場合、基板101の表面を熱酸化することで、例えば厚さ0.5μmのSiO2からなる絶縁層111が形成できる。なお、絶縁層111は、スパッタ法やCVD(Chemical Vapor Deposition)などの堆積法により形成してもよい。
次に、基板101の上に第1支持部102を形成する(第1工程)。まず、図2Bに示すように、絶縁層111の上に、シード層151を形成し、この上に、公知のフォトリソグラフィーにより形成したマスクパターンとめっき法とを用い、金属パターン152を形成する。金属パターン152は、第1支持部102(第1領域)、第2支持部104の下部(第2領域)、連結部104aとなる部分を備える。
実施の形態では、シード層151は、絶縁層111に対する密着層としてのTi層(厚さ0.1μm)と、Ti層の上のAu層(厚さ0.07μm)との積層構造とする。Ti層およびAu層は、例えば、蒸着法により形成すればよい。蒸着法によるTi層の成膜レートは、毎分40nmである。また、蒸着法によるAu層の成膜レートは、毎分30nmである。
以上のようにしてシード層151を形成した後、金属パターン152を形成する領域に開口を備えるマスクパターンを、フォトリソグラフィーにより形成する。次に、形成したマスクパターンの開口部に、電解めっきにより厚さ7μmに金属(例えばAu)を成長させる。この後、マスクパターンを除去することで、金属パターン152が形成できる。なお、金属パターン152は、Auに限らず、NiやCuなど、他の金属でも可能である。また、上述では、密着層としてTiを用い、めっき成長のためのシードとしてAuを用いたが、これに限るものではない。密着層としては、Crなど、絶縁層に対して密着性を向上させることができる金属であればよい。また、シードの材料は、NiやCuなど他の金属を用いることが可能であることは言うまでもない。
次に、金属パターン152をマスクとしてシード層151を選択的にエッチング除去し、図2Cに示すように、第1支持部102、連結部104aを形成する(第1工程)。なお、図2Cには示されていないが、同時に第2支持部104の下部も形成する。このように、まず、第1支持部102(第1領域)、第2支持部104の下部(第2領域)を備える第1パターン層131を形成する。
上述したエッチングでは、例えば、シード層151の上層のAu層は、塩酸と硝酸を混合した水溶液をエッチャントとするウエットエッチングによりエッチングする。この場合、エッチングレートは毎分85nmである。また、シード層151の下層のTi層は、フッ化水素酸水溶液をエッチャントとするウエットエッチングによりエッチングする。この場合、エッチングレートは毎分400nmである。
なお、Au層のエッチングにおいては、エッチングできる溶液であれば他の溶液でも可能であり、例えばヨウ素水溶液などを用いることができる。また、Ti層のエッチングも同様にエッチングできる溶液であれば他の溶液でも可能であり混酸などを用いることができる。さらに、Au層およびTi層のエッチングは、Arのプラズマを用いたドライエッチングを使用することも可能である。
次に、基板101の上に、第2支持部104を形成し(第2工程)、また、第1支持部102の上に固定部103aで固定された梁部103を形成する(第3工程)。
まず、図2Dに示すように、第1支持部102や連結部104aの周囲の絶縁層111に樹脂を充填することで、犠牲層153を形成する。犠牲層153は、第1支持部102や連結部104aなどの段差を平坦化する状態に形成する。第1支持部102や連結部104aなど(第1パターン層131)の上面と犠牲層153の上面とが、同一の平面を形成する状態とする。
例えば、感光性有機樹脂をスピンコーティング法によって塗布膜を形成し、フォトリソグラフィーによるパターニングと熱硬化によって、犠牲層153を形成すればよい。感光性有機樹脂としては、例えば、PBO(Poly Benzo Oxazole)を用いることができる。この場合、熱硬化の温度条件は、310℃とすればよい。なお、犠牲層153は、PBO以外の感光性有機樹脂を用いて形成してもよい。例えば、JSR(株)製のELPACWPR−5100などがある。
次に、図2Eに示すように、平坦化した犠牲層153(第1支持部102や連結部104a)の上に、シード層154を形成する。シード層154は、シード層151と同様に形成すればよい。
次に、図2Fに示すように、シード層154の上に、前述した金属パターン152の形成と同様に、金属パターン155を形成する。金属パターン155は、厚さ15μmに形成する。金属パターン155は、梁部103(第4領域)、および第2支持部104の上部(第3領域)となる部分を備える。図2Fには、梁部103となる部分の金属パターン155が示されている。
次に、前述同様に、金属パターン155をマスクとしてシード層154を選択的にエッチング除去し、図2Gに示すように、梁部103を形成する(第3工程)。なお、図2Gには示されていないが、同時に第2支持部104の上部も形成され、第2支持部104が形成される(第2工程)。
上述したように、第2工程,第3工程では、第1パターン層131の上に、第2支持部104の上部となる第3領域および梁部103となる第4領域を備える第2パターン層132を形成し、第1パターン層131の第1領域の上に、第2パターン層132の第4領域の一部が重なる状態として、第1支持部102の上に固定部103aが固定された梁部103を形成し、第1パターン層131の第2領域に、第2パターン層132の第3領域が重なる状態として第2支持部104とする。
次に、第2支持部104の上に固定されて第1支持部102の上部の梁部103の上面を押さえる押さえ部105を形成する(第4工程)。
まず、図2Hに示すように、犠牲層156を形成し、シード層157を形成する。まず、前述した犠牲層153と同様に、梁部103や、図2Hには示されない第2支持部104の上部などの段差を平坦化する状態に犠牲層156を形成する。また、平坦化した犠牲層156(梁部103など)の上に、シード層157を形成する。シード層157は、シード層151、シード層154と同様に形成すればよい。
次に、図2Iに示すように、シード層157の上に、前述した金属パターン152,金属パターン155の形成と同様に、金属パターン158を形成する。金属パターン158は、厚さ10μmに形成する。金属パターン158は、押さえ部105となる部分を備える。
次に、前述同様に、金属パターン158をマスクとしてシード層157を選択的にエッチング除去し、図2Jに示すように、押さえ部105を形成する(第4工程)。押さえ部105は、第2パターン層132の上の第3パターン層133に形成されるものとなる。
以上のように各部分を形成した後、犠牲層153および犠牲層156を選択的に除去すれば、図1A,図1B,図1Cを用いて説明した実施の形態における微細素子が得られる。例えば、犠牲層153および犠牲層156は、O2プラズマによるドライエッチングを用いることで、選択的に除去できる。また、犠牲層153および犠牲層156は、CF4とO2など、他のガスや混合ガスを使用したプラズマによるドライエッチングで選択的に除去してもよい。
上述した製造方法によれば、第1パターン層131の形成工程により、第1支持部102および第2支持部104の下部が同時に形成され、第2パターン層132の形成工程により、梁部103および第2支持部104の上部が同時に形成され、第3パターン層133の形成工程により、押さえ部105が形成される。
上記製造方法により、まず、第1支持部102の下面、第2支持部104の下面は絶縁層111に固着されるので、第1支持部102および第2支持部104は、基板101に対して機械的に固定された状態となる。
また、押さえ部105の両端部下面は、第2支持部104の上面に固着される。従って、押さえ部105は、第2支持部104を介して基板101に対して機械的に固定された状態となる。
一方、梁部103の固定部103aの下面は、第1支持部102の上面に固着し、梁部103の固定部103aの上面は、押さえ部105の中央部下面に固着される。このように、梁部103の固定部103aは、基板101に対して固定されている支持部102と押さえ部105とに挟まれて密着固定された状態となる。この結果、梁部103は、反りが極小に制御された状態となる。
次に、実施の形態における反りの抑制効果について、解析した結果および実験の結果を用いて説明する。まず、梁部103は、厚さ15μmとし、幅15μmとした。また、延在部103bの延在する方向(第1方向)の長さを100μmとした。また、固定部103aは、第1方向の長さを34μmとし、第1方向に直交する第2方向の長さ(幅)を34μmとした。
一方、上述同様の梁部の構成とし、図3A,図3Bに示す押さえ部のない微細素子を参照素子とした。なお、図3Bは、図3Aのaa’線の断面を示している。参照素子は、基板201と、基板201の上に形成された支持部202と、支持部202に固定された梁部203とを備える。なお、基板201の上には、絶縁層211が形成され、絶縁層211の上に支持部202が形成されている。
また、実施の形態の微細素子と同様に、梁部203は、固定部203aおよび延在部203bから構成されている。梁部203の固定部203aは、支持部202に接続して固定されている。梁部203の延在部203bは、基板201の上に離間して配置されている。
この参照素子においても、梁部203は、厚さ15μmとし、幅15μmとした。また、延在部203bの延在する方向(第1方向)の長さを100μmとした。また、固定部203aは、第1方向の長さを34μmとし、幅を34μmとした。
上述した実施の形態における微細素子および参照素子において、有限要素法を用いて梁部の反りを解析した結果について、図3Cに示す。図3Cの横軸は、梁部の延在部における第1方向の固定部からの距離、図3Cの縦軸は、梁部の延在部におけ変形量(反り)である。また、図3Cにおいて、実施の形態における微細素子の結果を実線で示し、参照素子の結果を点線で示している。図3Cに示すように、実施の形態における微細素子の方が、参照素子に対して変形量が明らかに小さいことが分かる。
次に、実施の形態における微細素子の応用例について図4A,図4Bを用いて説明する。なお、図4Bは、図4Aのaa’線における断面を示している。応用例においては、延在部103bの先端側をより幅広とした錘部103cを設ける。錘部103cも、基板101の上に離間して配置されている。また、基板101を接地(GND)に電気的に接続し、梁部103に電圧を印加する。このように、基板101と梁部103との間に電圧を印加すると、錘部103cと基板101との間に静電引力が生じ、錘部103cが基板101の側に引き寄せられる。このように構成することで、錘部103cが延在部103bによるばねによって支持された静電アクチュエータとすることができる。
このような静電アクチュエータの構成は、特許文献1および特許文献2に示されているような加速度センサに適用可能である。このように、実施の形態による微細構造は、MEMS技術を用いて作製される様々なデバイスに適用することにより、ばねの変形や反りを抑制された高精度なデバイスの実現を可能とする。
以上に説明したように、本発明によれば、第1支持部の上部の梁部の上面を押さえる押さえ部を備えるようにしたので、材料の制限など無く、微細な梁構造の変形や反りが抑制できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、梁部、第1支持部、第2支持部、押さえ部を、金属から構成したが、これに限るものではなく、半導体、金属化合物、半導体化合物、金属酸化物、半導体酸化物などの他の材料から構成してもよいことは、言うまでもない。
101…基板、102…第1支持部、103…梁部、103a…固定部、103b…延在部、104…第2支持部、104a…連結部、105…押さえ部、111…絶縁層、131…第1パターン層、132…第2パターン層、133…第3パターン層。

Claims (3)

  1. 基板と、
    前記基板の上に形成された第1支持部と、
    前記第1支持部の上に固定される固定部と前記基板から離間して延在する延在部とを備える梁部と、
    前記基板の上に形成された第2支持部と、
    前記第2支持部の上に固定されて前記第1支持部の上部の前記梁部の上面を押さえる押さえ部と
    を備え
    前記梁部の前記延在部は、前記固定部より前記基板の平面に平行な第1方向に延在し、
    前記押さえ部は、前記基板の平面に平行で前記第1方向に垂直な第2方向において前記固定部を挟んだ2箇所に配置された前記第2支持部に固定されていることを特徴とする微細素子。
  2. 基板の上に第1支持部を形成する第1工程と、
    前記基板の上に第2支持部を形成する第2工程と、
    前記第1支持部の上に固定される固定部と前記基板から離間して延在する延在部とを備える梁部を形成する第3工程と、
    前記第2支持部の上に固定されて前記第1支持部の上部の前記梁部の上面を押さえる押さえ部を形成する第4工程と
    を備え
    前記梁部の前記延在部は、前記固定部より前記基板の平面に平行な第1方向に延在し、
    前記押さえ部は、前記基板の平面に平行で前記第1方向に垂直な第2方向において前記固定部を挟んだ2箇所に配置された前記第2支持部に固定されていることを特徴とする微細素子の製造方法。
  3. 請求項記載の微細素子の製造方法において、
    前記第1工程では、前記基板の上に第1領域および第2領域を備える第1パターン層を形成し、前記第1パターン層の前記第1領域を前記第1支持部とし、
    前記第2工程では、前記第1パターン層の上に、第3領域および前記梁部となる第4領域を備える第2パターン層を形成し、前記第1パターン層の前記第2領域に、前記第2パターン層の前記第3領域が重なる状態として前記第2支持部とし、
    前記第3工程では、前記第1パターン層の前記第1領域の上に、前記第2パターン層の前記第4領域の一部が重なる状態として、前記第1支持部の上に前記固定部が固定された前記梁部を形成する
    ことを特徴とする微細素子の製造方法。
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