JP6840339B2 - 微細素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MEMS技術によって製造される微細素子の製造方法に関するものである。
近年、微細加工技術を用いて作製されたMEMS(Micro electro mechanical Systems)デバイスが様々な領域で使用されている。このうち、静電容量型のMEMS加速度センサは、錘、錘を支えるばね、錘と対向して配置された固定電極からなり、錘と固定電極間の静電容量変化によりデバイスに加わった加速度を検出するセンサとして、携帯機器や自動車のエアバッグなどに広く使用されている。
このようなMEMS加速度センサの感度は、錘の周囲の流体の分子の衝突によって生じる熱ノイズ(ブラウニアンノイズ)によって制限される。ブラウニアンノイズBNは、以下の式(1)で示される。
Figure 0006840339
式(1)において、KBはボルツマン定数(1.38064852×10-23J/K)、Tは絶対温度、bは錘の周囲の流体の粘性係数、mは錘の質量である。ブラウニアンノイズを小さくするためには、錘の質量を増やす、あるいは、粘性係数bを小さくすればよいことがわかる。
粘性係数bを小さくするためには、例えば、MEMS加速度センサを真空封止するなどの方法があるが、実装技術においてコストと手間がかかるといった課題がある。
一方、錘の質量mを増やすために、様々な取組がなされている。例えば、図6に示すように、第1錘303に、第2錘305を固着して重さを増やす技術がある(特許文献1参照)。この加速度センサは、基板301に空洞部301aを設けて第1錘303を形成している。また、基板301には、ダイアフラム状の梁302が形成され、第1錘303は、梁302の下面に固着されている。また、Si基板304に開口304aを設けて第2錘305を形成し、この第2錘305を第1錘303の下面に固着している。また、梁302の表面には、ピエゾ抵抗素子306が形成されている。
上述した技術では、加速度センサの感度を向上させるために錘質量を増加させる目的で、第1錘303に第2錘305を固着させている。ここで、上述した技術では、第1錘303はシリコンであり、第2錘305はシリコン、ガラス、または金属とされ、これにより、錘の重さを容易に増やすことが可能とされている。
一方、特許文献2には、基板の上に複数の金属パターン層を設け、各金属パターン層において、固定電極、可動電極を形成した加速度センサ素子が記載されている。この技術によれば、錘を構成する可動電極をより厚くすれば、この部分をより重くすることが可能となる。
特開平08−122361号公報 特許第5831905号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、以下に示すような問題がある。特許文献1の技術では、第1錘を構成するシリコンと、第2錘を構成するシリコンまたはガラスとを固着するために陽極接合方法を用いている。陽極接合方法は、高電圧を印加して固着するため、被固着素材がシリコンやガラスに限られ、加えて、数十ミクロンの微細な構造体を形成することが容易ではない。更に、素子の近傍にトランジスタなどのデバイスが存在すると、陽極接合によりデバイスを劣化させる可能性がある。
また、特許文献1では、第1錘に直接めっきにより第2錘を形成する技術についても記載されている。しかしながら、この場合、めっきの厚さに限界があるため、錘の部分を更に重く形成することに限界がある。
一方、特許文献2の技術には、以下に示すような問題がある。この技術では、錘を構成する金属パターン層を厚くして錘を重くする必要があるが、厚い金属パターン層を形成するために、例えば電界金めっきを用いた場合、膨大な時間とコストがかかる。また、電界めっきを用いた場合、金属パターン層の厚さを制御できる範囲は一般的に50μm以下であり、これ以上の膜厚を実現することは実用上不可能である。仮に、50μm程度が形成されたとしても大きな反りが発生し、デバイスとしての性能を保証することができないなどの問題がある。従って、実現できる錘の厚さとして20μm程度という限界が生じる、という課題があった。また、錘を厚くせずに錘を重くするためには、錘の縦幅や横幅を広げる必要がある。この場合、チップサイズが大きくなるため、センサ全体の大型化が避けられず、携帯機器などへの適用が困難になる、といった問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、微細素子の可動部の重量を、面積を広げることなくより容易に増大させることができるようにすることを目的とする。
本発明に係る微細素子の製造方法は、基板の上に支持部を形成する第1工程と、支持部の上に一端が固定された梁状のばね部を形成する第2工程と、ばね部の他端に固定されて基板の上に離間して変位可能に配置される可動部を形成する第3工程と、可動部の上面に接続部を形成する第4工程と、可動部の上に接続部で接続する錘部を形成する第5工程とを備える。
上記微細素子の製造方法において、第5工程では、他基板の上に錘部を形成し、貼り合わせによって可動部の上に接続部に錘部を接続し、錘部を接続部に接続した後でばね部より他基板を除去する。
上記微細素子の製造方法において、錘部の上に新規接続部を形成する第6工程と、錘部の上に新規接続部に接続する新規錘部を形成する第7工程とを更に備える。
上記微細素子の製造方法において、基板の上の可動部の下面に向かい合う箇所に固定電極を形成する第8工程を備え、可動部を可動電極とする加速度センサを形成する。
以上説明したように、本発明によれば、可動部の上面に接続部を形成し、可動部の上に接続部で接続する錘部を形成するようにしたので、微細素子の可動部の重量を、面積を広げることなくより容易に増大させることができるという優れた効果が得られる。
図1Aは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法で製造される微細素子の構成を示す断面図である。 図1Bは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法で製造される微細素子の構成を示す平面図である。 図2Aは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Bは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Cは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Dは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Eは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Fは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Gは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Hは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Iは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Jは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Kは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Lは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Mは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Nは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Oは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Pは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図2Qは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法を説明するための途中工程の状態を示す断面図である。 図3は、本は対の実施の形態による効果を説明するための特性図である。 図4Aは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法で製造される他の微細素子の構成を示す平面図である。 図4Bは、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法で製造される他の微細素子の構成を示す断面図である。 図5は、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法で製造される他の微細素子の構成を示す断面図である。 図6は、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法で製造される他の微細素子の構成を示す断面図である。 図7は、特許文献1に示された加速度センサの構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態における微細素子の製造方法ついて図1A、図1Bを参照して説明する。なお、図1Aは、図1Bのaa’線の断面を示している。
この製造方法では、まず、基板101の上に支持部102を形成する(第1工程)。実施の形態では、基板101の表面に絶縁層111を形成し、絶縁層111の上に支持部102を形成する。また、実施の形態では、矩形の4つの角に配置されるように4つの支持部102を形成する。
次に、支持部102の上に一端が固定された梁状のばね部103を形成する(第2工程)。実施の形態では、4つの支持部102の各々に、ばね部103の一端を固定する。実施の形態1では、4つのばね部103を用いる。
次に、ばね部103の他端に固定されて基板101の上に離間して変位可能に配置される可動部104を形成する(第3工程)。実施の形態では、平面視正方形の可動部104を形成する。
次に、可動部104の上面104aに接続部105を形成する(第4工程)。実施の形態では、可動部104の正方形とされている上面104aの4辺の中央部の周縁近傍に、接続部105を形成している。実施の形態では、4つの接続部105を形成している。1つの接続部105は、平面視で可動部104より小さい面積とする。また、実施の形態では、全ての接続部105の合計の面積も、平面視で可動部104より小さい面積としている。従って、実施の形態では、可動部104の上面104aと錘部106の下面106aとの間に、空間が存在する部分を備える。なお、上面104aの、4つの角に接続部105を配置してもよい。
次に、可動部104の上に、接続部105で接続する錘部106を形成する(第5工程)。本発明では、接続部105により、可動部104に錘部106を接着固定する。実施の形態では、平面視で可動部104と同形状の正方形に錘部106を形成している。また、実施の形態では、平面視で、可動部104と錘部106とが重なる状態に配置している。
なお、実施の形態では、基板101の上に固定電極107を形成している(第8工程)。固定電極107は、基板101(絶縁層111)の上の、可動部104の下面104bに向かい合う箇所に形成する。可動部104を例えば金属から構成すれば、可動部104を可動電極とし、これと固定電極107との間の静電容量変化により、この微細素子に加わった加速度を検出する加速度センサとすることができる。
以下、実施の形態における微細素子の製造方法の製造方法について、図2A〜図2Qを用いてより詳細に説明する。
まず図2Aに示すように、基板101を用意する。また、基板101の上に絶縁層111を形成する。基板101は、例えばよく知られたSi基板である。例えば、よく知られたプラズマTEOS−CVD(Chemical Vapor Deposition)法によりSiO2を堆積することで、絶縁層111が形成できる。絶縁層111は、例えば、厚さ0.5μmとすればよい。なお、絶縁層111は、熱酸化法や、スパッタ法やCVDなどの堆積法により形成してもよい。
次に、基板101の上に支持部102を形成する(第1工程)。まず、図2Bに示すように、絶縁層111の上に、シード層151を形成する。例えば、シード層151は、絶縁層111に対する密着層としてのTi層(厚さ0.1μm)と、Ti層の上のAu層(厚さ0.1μm)との積層構造とする。Ti層およびAu層は、例えば、蒸着法により形成すればよい。
次に、図2Cに示すように、シード層151の上に、公知のフォトリソグラフィーにより形成したマスクパターンとめっき法とを用い、金属パターン152a,金属パターン152bを形成する。金属パターン152aは、支持部102となる部分である。また、金属パターン152bは、固定電極107となる部分である。この例では、支持部102の形成(第1工程)とともに、固定電極107の形成(第8工程)を実施する。
例えば、シード層151の上に、金属パターン152a,152bを形成する領域に開口を備えるマスクパターンを、フォトリソグラフィーにより形成する。次に、形成したマスクパターンの開口部に、電解めっきにより厚さ2μmに金属(例えばAu)を成長させる。この後、マスクパターンを除去することで、金属パターン152a,152bが形成できる。なお、金属パターン152a,152bは、Auに限らず、NiやCuなど、他の金属でも可能である。また、上述では、密着層としてTiを用い、めっき成長のためのシードとしてAuを用いたが、これに限るものではない。密着層としては、Crなど、絶縁層に対して密着性を向上させることができる金属であればよい。また、シードの材料は、NiやCuなど他の金属を用いることが可能であることは言うまでもない。
次に、金属パターン152a,152bをマスクとしてシード層151を選択的にエッチング除去し、図2Dに示すように、支持部102および固定電極107を形成する(第1工程,第8工程)。上述したエッチングでは、例えば、シード層151の上層のAu層は、塩酸と硝酸を混合した水溶液をエッチャントとするウエットエッチングによりエッチングする。この場合、エッチングレートは毎分85nmである。また、シード層151の下層のTi層は、フッ化水素酸水溶液をエッチャントとするウエットエッチングによりエッチングする。この場合、エッチングレートは毎分400nmである。
なお、Au層のエッチングにおいては、エッチングできる溶液であれば他の溶液でも可能であり、例えばヨウ素水溶液などを用いることができる。また、Ti層のエッチングも同様にエッチングできる溶液であれば他の溶液でも可能であり混酸などを用いることができる。更に、Au層およびTi層のエッチングは、Arのプラズマを用いたドライエッチングを使用することも可能である。
次に、支持部102の上に一端が固定された梁状のばね部103を形成する(第2工程)。まず、図2Eに示すように、支持部102および固定電極107の周囲の絶縁層111に樹脂を充填することで、犠牲層153を形成する。犠牲層153は、支持部102および固定電極107による段差を平坦化する状態に形成する。支持部102および固定電極107(第1パターン層131)の上面と犠牲層153の上面とが、同一の平面を形成する状態とする。
例えば、感光性有機樹脂をスピンコーティング法によって塗布膜を形成し、フォトリソグラフィーによるパターニングと熱硬化によって、犠牲層153を形成すればよい。感光性有機樹脂としては、例えば、PBO(Poly Benzo Oxazole)を用いることができる。この場合、熱硬化の温度条件は、310℃とすればよい。なお、犠牲層153は、PBO以外の感光性有機樹脂を用いて形成してもよい。例えば、JSR(株)製のELPACWPR−5100などがある。
次に、図2Fに示すように、平坦化した犠牲層153(支持部102,固定電極107)の上に、シード層154を形成する。シード層154は、シード層151と同様に形成すればよい。
次に、図2Gに示すように、シード層154の上に、前述した金属パターン152a,152bの形成と同様に、金属パターン155を形成する。金属パターン155は、厚さ3μmに形成する。金属パターン155は、ばね部103となる部分である。図2Gには、4つのばね部103のうち2つのばね部103となる部分の金属パターン155が示されている。
次に、前述同様に、金属パターン155をマスクとしてシード層154を選択的にエッチング除去し、図2Hに示すように、ばね部103を形成する(第2工程)。上述したように、第2工程では、第1パターン層131の上に、ばね部103となる部分を備える第2パターン層132を形成し、第1パターン層131における支持部102の上に、第2パターン層132ばね部103一部が重なる状態とする。
次に、可動部104を形成する(第3工程)。まず、図2Iに示すように、犠牲層156を形成する。前述した犠牲層153と同様に、ばね部103の段差を平坦化する状態に犠牲層156を形成する。次に、図2Jに示すように、犠牲層156の上にシード層157を形成する。平坦化した犠牲層156(ばね部103)の上に、シード層157を形成する。シード層157は、シード層151、シード層154と同様に形成すればよい。
次に、図2Kに示すように、シード層157の上に、前述した金属パターン152a,152b,金属パターン155の形成と同様に、金属パターン158を形成する。金属パターン158は、厚さ10μmに形成する。金属パターン158は、可動部104となる部分である。
次に、前述同様に、金属パターン158をマスクとしてシード層157を選択的にエッチング除去し、図2Lに示すように、可動部104を形成する(第3工程)。可動部104は、第2パターン層132の上の第3パターン層133に形成されるものとなる。
次に、図2Mに示すように、可動部104の上面に接続部105を形成する(第4工程)。前述した各金属パターンの形成と同様に、めっき法により金属からなる接続部105を形成する。接続部105は、例えば、厚さ5μmに形成する。
次に、図2Nに示すように、他基板201の上に、ポリイミドからなる厚さ1μmの絶縁層202を形成し、絶縁層202の上に、錘部106を形成する。前述した可動部104の形成と同様に、シード層の形成、めっき法による金属パターンの形成、金属パターンをマスクとしたシード層の選択的なエッチング除去により、金属からなる錘部106を形成すればよい。
次に、図2Oに示すように、ガラス基板211の上にUV硬化型の剥離フィルムからなる離型層212を形成し、この上に上述した錘部106を転写した。まず、ガラス基板211の上に形成した離型層212に、他基板201の上に形成した錘部106の上面を貼り付ける。次に、絶縁層202を溶解することなどにより、錘部106より他基板201を取り除く。
次に、図2Pに示すように、ガラス基板211の上の離型層211に貼り付けた錘部106の上面を、基板101の上に形成してある可動部104の上面の接続部105に接続する。よく知られたフリップチップ実装法により、接続部105をバンプとして貼り付ければよい。
次に、ガラス基板211の裏面側から離型層211に紫外線を照射する。よく知られているように、UV硬化型の剥離フィルムは、紫外線の照射により粘着力が低下する。紫外線の照射により粘着力が低下した離型層211を錘部106より剥がすことで、錘部106よりガラス基板211を取り除く。この結果、図2Qに示すように、可動部104の上に、接続部105で接続された錘部106が形成された状態となる。
この後、犠牲層153および犠牲層156を選択的に除去すれば、図1A,図1Bを用いて説明した実施の形態における微細素子が得られる。例えば、犠牲層153および犠牲層156は、O2プラズマによるドライエッチングを用いることで、選択的に除去できる。また、犠牲層153および犠牲層156は、CF4とO2など、他のガスや混合ガスを使用したプラズマによるドライエッチングで選択的に除去してもよい。
この後、可動部104と錘部106との間の隙間に、樹脂を充填し、これらを固着形成する。例えば、実装技術においてよく用いられている封止材を用いればよい。この場合、180℃程度の加熱処理により、隙間に充填した封止材を硬化させることができる。
上述した実施の形態によれば、例えば、基板101の他の領域に、集積回路が形成されている状態であっても、低温プロセスであり、集積回路にダメージなく加速度センサなどの微細素子が得られることがわかる。
なお、上述では、錘部106を貼り合わせた後で、犠牲層を除去したが、犠牲層を除去した後で貼り合わせてもよい。ただし、犠牲層が形成されている状態で貼り合わせる方が、貼り合わせ時の基板間の平行など位置決めが容易である。
また、上述では、可動部104の側に接続部105を形成しおいた状態で、錘部106を貼り合わせたが、これに限らず、梁部106の方に接続部105を形成しておき、これを可動部104に貼り合わせるようにしてもよい。この場合においても、貼り合わせた後で犠牲層を除去してもよく、貼り合わせる前に犠牲層を除去してもよい。
次に、上述した実施の形態における製造法で作製した微細素子の特性について説明する。なお、比較のために、錘部106(接続部105)を形成していない、上述同様の微細素子を形成し、比較サンプルとして用いた。
効果を説明するためにブラウニアンノイズBNを用いて比較説明する。可動部104および錘部106は、平面視正方形とした。また、可動部104および錘部106は、厚さ10μmとした。比較サンプルについては、錘部106がない。可動部104および錘部106の平面視正方形の一辺の長さ(寸法)を変化させたときのブラウニアンノイズBNを、前述した式(1)により計算した。計算結果を図3に示す。図3において、実線が実施の形態における微細素子の結果であり、点線が、比較サンプルの結果である。
図3に実線で示すように、実施の形態における微細素子では、寸法が1.25mmの時のブラウニアンノイズは、9.37×10-8G/(Hz)1/2である。一方、図3に点線で示すように、比較サンプルでは、寸法が1.25mmの時のブラウニアンノイズは、1.87×10-7G/(Hz)1/2である。なお、1G=9.8m/s2である。このように、実施の形態によれば、ブラウニアンノイズを約50%低減できることを示している。
また、図3の点線に示すように、錘部106を用いずにブラウニアンノイズを9.37×10-8G/(Hz)1/2とするためには、寸法を1.75mm2に大きくする必要があることがわかる。このように、実施の形態によれば、30%の寸法縮小効果があることがわかる。このように、実施の形態によれば、性能が向上に加え、寸法の縮小化に効果があることがわかる。
ところで、図4A,図4Bに示すように、可動部104の側面(側部)に補助構造114を設け、同様に、錘部106の側面にも補助構造116を設け、これらの間に接続部105を配置してもよい。なお、図4Bは、図4Aのaa’線の断面を示している。
基板101の平面に平行な2面を正方形とした直方体としている可動部104の、4つの側面の各々に、補助構造114を設ける。補助構造114は、基板101の面の放線方向の厚さを可動部104と同一としている。補助構造114も、直方体とする。可動部104および4つの補助構造114は、前述した可動部104の形成において一体に形成すればよい。
また、基板101の平面に平行な2面を正方形とした直方体としている錘部106の、4つの側面の各々に、補助構造116を設ける。補助構造116は、基板101の面の放線方向の厚さを錘部106と同一としている。補助構造116も、直方体とする。錘部106および4つの補助構造116は、前述した錘部106の形成において一体に形成すればよい。
上述したように、平面視で可動部104および錘部106の外周部に接続するための領域を設けることで、チップサイズにおける許容される面積を、より効率よく使うことを可能とし、これにより錘を重くしブラウニアンノイズを低減する。
また、図5に示すように、錘部106の上に新規接続部108を形成し(第6工程)、錘部106の上に新規接続部108に接続する新規錘部109を形成する(第7工程)ようにしてもよい。同様に、図6に示すように、錘部106の補助構造116上に新規接続部108を形成し(第6工程)、錘部106の上に、新規接続部108に新規補助構造119で接続する新規錘部109を形成する(第7工程)ようにしてもよい。このように、複数の錘部を、可動部の上に積層してもよい。
以上に説明したように、本発明によれば、可動部の上面に接続部を形成し、可動部の上に接続部で接続する錘部を形成するようにしたので、微細素子の可動部の重量を、面積を広げることなくより容易に増大させることができるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、可動部および錘部の平面視の形状を矩形としたが、これに限るものではなく、円形,楕円形であってもよく、三角形、五角形、六角形などの他の形状であってもよい。また、可動部と錘部とは、平面視で異なる形状としてもよい。また、可動部と錘部とは、平面視で異なる面積とされていてもよい。また、接続部は、4箇所に限らず、1箇所、2箇所、3箇所でもよく、5箇所以上配置してもよい。
101…基板、102…支持部、103…ばね部、104…可動部、104a…上面、104b…下面、105…接続部、106…錘部、106a…下面、107…固定電極、111…絶縁層。

Claims (4)

  1. 基板の上に支持部を形成する第1工程と、
    前記支持部の上に一端が固定された梁状のばね部を形成する第2工程と、
    前記ばね部の他端の上に固定されて前記基板の上に離間して変位可能に配置される可動部を形成する第3工程と、
    前記可動部の上面に接続部を形成する第4工程と、
    前記可動部の上に前記接続部で接続する錘部を形成する第5工程と
    を備えることを特徴とする微細素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の微細素子の製造方法において、
    前記第5工程では、他基板の上に前記錘部を形成し、貼り合わせによって前記可動部の上に前記接続部に前記錘部を接続し、前記錘部を前記接続部に接続した後で前記ばね部より前記他基板を除去する
    ことを特徴とする微細素子の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の微細素子の製造方法において、
    前記錘部の上に新規接続部を形成する第6工程と、
    前記錘部の上に前記新規接続部に接続する新規錘部を形成する第7工程と
    を更に備えることを特徴とする微細素子の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の微細素子の製造方法において、
    前記基板の上の前記可動部の下面に向かい合う箇所に固定電極を形成する第8工程を備え、
    前記可動部を可動電極とする加速度センサを形成することを特徴とする微細素子の製造方法。
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