JP6814644B2 - 減衰力調整式緩衝器 - Google Patents

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Description

本発明は、ピストンロッドのストロークに対する減衰力を発生させる緩衝器に係り、特に、減衰力を制御可能にした減衰力調整式緩衝器に関するものである。
自動車等の車両に用いられる緩衝器では、路面の凹凸や車体の動き等の走行状態をセンサで検出し、緩衝器のピストンに設けた油路を開閉する弁の作動圧をリニアソレノイドによって変化させることで、走行状態に応じて減衰力を調整するセミアクティブサスペンションシステム(減衰力調整式緩衝器)が広く採用されている。
セミアクティブサスペンションシステムは、動力源によってアクチュエータを動作させるアクティブサスペンションシステムに比べて低消費電力であり、構造が簡単かつコンパクトなため、比較的安価で搭載性に優れるという利点がある。
本技術分野の背景技術として、例えば、特許文献1のような技術がある。特許文献1には、減衰力調整式緩衝器に関して「伸側室と圧側室とを連通する伸側通路と圧側通路と、伸側通路を開閉する伸側弁体と、圧側通路を開閉する圧側弁体と、伸側弁体を附勢する伸側背圧室と、圧側弁体を附勢する圧側背圧室と、伸側抵抗要素を介して伸側背圧室に連通されるともに圧側抵抗要素を介して圧側背圧室に連通される連通路と、伸側室と圧側背圧室を連通する伸側圧力導入通路と、圧側室と伸側背圧室を連通する圧側圧力導入通路と、連通路に接続される調整通路と、調整通路に設けられて調整通路の上流圧力を制御する電磁圧力制御弁とを備え、伸側背圧室の圧力によって伸側弁体を附勢する伸側荷重を圧側背圧室の圧力によって圧側弁体を附勢する圧側荷重より大きく」することが記載されている。
また、特許文献2には、「シリンダと、当該シリンダ内に摺動自在に挿入され当該シリンダ内を伸側室と圧側室に区画するピストンと、上記伸側室と上記圧側室とを連通する減衰通路と、上記伸側室と上記圧側室に連通される圧力室と、上記圧力室内に移動自在に挿入されて当該圧力室内を上記伸側室に連通される伸側圧力室と上記圧側室に連通される圧側圧力室とに区画するフリーピストンと、上記減衰通路に設けられて通過する液体の流れに与える抵抗を変更可能な減衰力調整部とを備えた緩衝装置」が開示されている。
特開2015−72047号公報 特開2015−94366号公報
ところで、セミアクティブサスペンションシステム(減衰力調整式緩衝器)では、緩衝器に内蔵される制御バルブの配置や油路の構造によっては、動作時の作動流体(油)の流れの変化による騒音振動が問題となる可能性がある。
上記特許文献1記載の構造では、伸び工程時の作動流体は、まず上方にある伸側室から、ピストンの下方にある導入路を通り、上方向へ流れの向きを変えてピストン上方にある電磁圧力制御弁の方へ向かい、電磁制御弁を通過したあと、再度流れの向きを変えて下方に向かい圧側室へと流れる。このため、上記のように流れの向きを変える際には、損失の発生による騒音振動の発生要因となりやすい。
また、上記特許文献2の構造では、内蔵される制御バルブの数が多く作動油の経路も複雑であり、動作時に作動油が緩衝装置の外側から内側へ流れた後に再び外側へ向かって流れるため、騒音振動が発生しやすい。
そこで、本発明の目的は、動作時の緩衝器内部の作動流体の流れの変化に伴う騒音振動をできるだけ抑制することができる新規な減衰力調整式緩衝器を提供することにある。
上記事情に鑑みてなされた本発明は、作動流体が封入されたシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され、前記シリンダ内を一側室と他側室に区画するピストンと、一端が前記ピストンに連結され、他端が前記シリンダの外部に延出するピストンロッドと、前記ピストンに設けられ、当該ピストンの移動により前記一側室から前記他側室への作動流体の流れを制御して減衰力を発生させる減衰弁機構と、を備える減衰力調整式緩衝器であって、前記減衰弁機構は、前記一側室から前記他側室への作動流体の流れを規制するメインバルブと、前記メインバルブを閉弁方向に付勢するパイロット室と、前記一側室の作動流体の流れを制限して前記パイロット室に導く導入路抵抗要素と、前記導入路抵抗要素を介して前記パイロット室に流入した作動流体の前記他側室への流れを制御して前記パイロット室内の圧力を調整可能な制御弁と、を有し、前記制御弁は、リニアソレノイドと、前記リニアソレノイドにより前記ピストンの軸方向に駆動される可動子と、前記可動子の一端に設けられた弁体と、前記弁体が着座し、前記パイロット室と前記他側室とを連通する連通路を開閉する弁座と、を有し、前記一側室から前記他側室に向けて、前記導入路抵抗要素、前記弁体、前記弁座の順に配置され、作動流体が前記他側室側から前記一側室側へ戻ることなく一方向の流れとなり、前記ピストンと前記メインバルブとの間に、前記一側室と前記他側室を繋ぐ流路が形成され、前記流路は、前記導入路抵抗要素から前記弁体のうち前記弁座との接触部までの間において、前記一側室と前記他側室の配列方向に平行な第1ベクトルを含んで形成される第1流路を有し、前記配列方向に対して直角方向から見た場合、前記流路は、前記第1流路が他の流路と重ならないように形成されることを特徴とする。
本発明によれば、動作時の緩衝器内部の作動流体の流れの変化に伴う騒音振動をできるだけ抑制することができる新規な減衰力調整式緩衝器を実現できる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
本発明が適用されるセミアクティブサスペンション用の減衰力調整式緩衝器の概略構成を示す図である。 実施例1の減衰力調整式緩衝器の減衰力発生機構を示す断面図である。 図2に示す減衰力発生機構の通常動作状態のパイロットバルブ部およびメインバルブ部付近を拡大した拡大断面図である。 図3に示すメインバルブを図3の上方から見た図である。 図3に示すパイロットバルブを図3の上方から見た図である。 図3に示すパイロットバルブ第2弁部シート部材を図3の上方から見た図である。 図3に示すフェイルバルブシート部材を図3の上方から見た図である。 図3に示すフェイルバルブを図3の上方から見た図である。 図2に示す減衰力発生機構のフェイル動作状態のパイロットバルブ部およびメインバルブ部付近を拡大した拡大断面図である。 実施例1のうちパイロットバルブ弁座部の形状を変更した減衰力発生機構の通常動作状態のパイロットバルブ部およびメインバルブ部付近を拡大した拡大断面図である。 実施例2の減衰力発生機構の通常動作状態のパイロットバルブ部およびメインバルブ部付近を拡大した拡大断面図である。 実施例2の減衰力発生機構のフェイル動作状態のパイロットバルブ部およびメインバルブ部付近を拡大した拡大断面図である。 実施例2のパイロットバルブ第2弁部シート部材を図12の上方から見た図である。 実施例3の減衰力発生機構のフェイル動作状態のパイロットバルブ部およびメインバルブ部付近を拡大した拡大断面図である。 実施例3のメインバルブを図14の上方から見た図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。なお、各図面において、同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
図1乃至図9を参照して、本発明の第1の実施形態の減衰力調整式緩衝器について説明する。図1はセミアクティブサスペンション用の減衰力調整式緩衝器1の全体構成を示している。図1に示すように、本実施形態に係る減衰力調整式緩衝器1は、シリンダ2、シリンダ2内を摺動するピストン5、ピストン5に接続されるピストンロッド6、リザーバ4、減衰力発生機構7などから構成され、図示しない車両のサスペンション装置のバネ上(車体)側、バネ下(車輪側)等の相対移動可能な二部材間に装着されるものである。
減衰力調整式緩衝器1は、シリンダ2とその外側に外筒3を設けた複筒構造となっており、シリンダ2と外筒3との間に、リザーバ4が形成される。
シリンダ2内には摺動可能にピストン5が介装され、このピストン5によりシリンダ2内がシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bに区分されている。
ピストン5は、ピストンケース20を介してピストンロッド6が連結されており、ピストンロッド6のピストン5とは反対側端部は、シリンダ上室2Aを通り、オイルシール9を通して、シリンダ2の外側に突出している。シリンダ2の下端側には、シリンダ下室2Bとリザーバ4を区分するベースバルブ10が設けられている。
ベースバルブ10には、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを連通させる通路15、16が設けられている。そして、通路15にはリザーバ4からシリンダ下室2Bへの流体の流通のみを許容する逆止弁17が設けられ、通路16には、シリンダ下室2B側の流体の圧力が所定圧力に達したときに開弁して、これをリザーバ4側へリリーフするリリーフ弁18が設けられている。
尚、作動流体として、シリンダ2内には作動油が封入され、リザーバ4内には作動油及びガスが封入される。また、図1において、参照番号3Aは外筒3の下端に接合されたボトムキャップであり、参照番号19はボトムキャップ3Aに接合された取付アイである。
図2は図1のピストン5および減衰力発生機構7付近の拡大断面図であり、本実施例の減衰力発生機構の詳細構造を示している。また、図3は図2に示す減衰力発生機構7の通常動作状態のパイロットバルブ部およびメインバルブ部付近を拡大した拡大断面図である。
ピストン5は、略円筒形状で、下端部には内側方向へ伸びる内フランジ部5Aを持ち、シリンダ2内に配置される略円筒形のピストンケース20の下部側(シリンダ下室2B側)に固定される。ピストンケース20の内部には、シリンダ上室2A側から段状に径が小さくなる第1軸孔21、第2軸孔23が順に設けられ、同様にシリンダ下室2B側からも段状に径が小さくなる第3軸孔26、第4軸孔22が順に設けられる。
ピストンケース20の下端部には、後述するメインバルブ41が離脱、着座する弁座部材31が設けられる。弁座部材31は、円筒形の軸部35と、軸部35の下端に形成されたフランジ部32と、軸部35の外周面に形成されたねじ部33とを有する。
また、弁座部材31は、ねじ部33をピストンケース20の第3軸孔26に形成されたねじ部24に螺合することにより、ピストンケース20に固定される。また、ピストン5の内フランジ部5Aが、ピストンケース20の下端部端面と弁座部材31のフランジ部32とにより挟持され、ピストン5がピストンケース20の下端部に固定される。
ピストンケース20の上端は、略円柱形のコイルキャップ30により閉塞されている。コイルキャップ30は、上端部外周面にねじ部36が形成され、このねじ部36を、ピストンケース20の第1軸孔21の上端に形成されたねじ部27に螺合することにより、ピストンケース20に固定される。また、コイルキャップ30は、下端部外周面に沿って環状のシール溝が形成され、このシール溝に装着されたOリング81により、ピストンケース20の第1軸孔21との間がシールされる。
尚、コイルキャップ30の上端部中央には、ピストンロッド6の一端が連結され、ピストンロッド6の他端側は、シリンダ上室2Aを通過し、更にシリンダ2及び外筒3の上端部に装着されたロッドガイド8及びオイルシール9(図1参照)に挿通され、シリンダ2の外部へ延出する。
そして、ピストンケース20内、延いてはシリンダ2内には、ピストンロッド6の移動(伸縮)により生じる、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの2室間の作動油の流れを制御して、減衰力を発生させる減衰力発生機構7が設けられる。減衰力発生機構7は、後述するパイロット室42の圧力により閉弁を制御するメインバルブ部40と、リニアソレノイド70によりパイロット室42の圧力を制御するパイロットバルブ部50とを有する。
メインバルブ部40はメインバルブ41とメインバルブ41が着座する弁座部材31、メインバルブ41に閉弁方向に付勢する圧縮コイルばね65からなる。
図4にメインバルブ41の形状を示しているので、これも参照して説明する。メインバルブ41は、凹部を有する略有底円筒形に形成されており、内部は階段状に解放側(上側)で径が大きい大径部41Dと底側に径が小さい小径部41Cが設けられる。これにより形成される段部41Fの最外径側には溝41Aが設けられ、また、その溝と中心との間を連通する連通路41Bが設けられる。
図3に示すように、メインバルブ41の下端には、フランジ部41H(外フランジ)が形成されている。メインバルブ41のフランジ部41Hの下端面には、弁座部材31の弁座38に離脱、着座する環状のシート部39が形成されている。
シート部39が弁座部材31の弁座38に着座したとき、ピストンケース20の下端部と弁座部材31とメインバルブ41との間には、環状室84が形成されている。そして、ピストンケース20の下端部には、環状室84とシリンダ上室2Aとを連通する複数個の通路34が設けられている。
また、メインバルブ41は、円筒外周面88が、ピストンケース20の第4軸孔22に摺動可能に挿入され、フランジ部41Hの外周面が、ピストンケース20の第3軸孔26に摺動可能に挿入されている。これにより、メインバルブ41と第3軸孔26との間には、環状の背圧室46が形成される。
メインバルブ41の凹部底部には、後述のパイロットバルブ51に形成した環状のシート部62が離脱、着座する弁座48が設けられている。また弁座48よりも内側にシリンダ下室2Bと連通する連通路41Gが設けられる。
メインバルブ41の上端側には、セット荷重を付与する圧縮コイルばね65を、ピストンケース20との間に設置する。これによりピストンケース20に対して下方向、すなわち、閉弁方向へ付勢される。
次に、パイロットバルブ部50について説明する。パイロットバルブ部50は、メインバルブ41の段部41F上面に下から順に配置されるパイロットバルブ第2弁部シート部材53、フェイルバルブ支持部材54、フェイルバルブ55、フェイルバルブシート部材56、フェイルバルブ固定部58と、メインバルブ41の小径部41C内側に配置されるパイロットバルブ51と、パイロットバルブ51が下端に固定される作動ピン71、開弁方向に作用するフェイルばね59、パイロットばね61、リニアソレノイド70から構成される。
図5にパイロットバルブ51の形状を示しているので、これも参照して説明する。パイロットバルブ51は、略円筒有底形状で円筒には円板部51Aと、有底の中心孔51C、さらに底部から下部に連通する連通孔51Gを有し、円筒の下部にはシート部62が形成され、円板部51Aの外周部にシート部62とは反対側に環状凸部51Bを有する。シート部62はメインバルブ41に形成された弁座部48との間で流路を開閉できる「第1弁部」を持つように形成されている。シート部62の径は、後述の作動ピン71の外径よりも小さくなるように設定する。
環状凸部51Bの外径部は、メインバルブ41の小径部41Cを摺動する、或いは微小の隙間を介してパイロットバルブ51が動作可能なように設定されている。
また、円板部51Aにより、パイロットバルブ51が配置される弁室は、上流側の上流室51Dと下流側の下流室51Eに分離されている。そして、パイロットバルブ51の円板部51Aには、上流室51Dと下流室51Eを連通する連通路52が複数形成されている。環状凸部51Bは後述する「第2弁部」として機能するものである。また、円板部51Aの下端と、メインバルブ41の凹部底部との間には、圧縮コイルばねのフェイルばね59が配置される。
図6にパイロットバルブ第2弁部シート部材53の形状を示しているので、これも参照して説明する。パイロットバルブ第2弁部シート部材53は、図6に示すように中心部に孔53Aを設けた円板形状で形成され、その円板部にパイロットバルブ51の環状凸部51Bの先端部が当接、離間するように配置される。これにより、メインバルブ41に設けた連通路41Bの流路を開閉する第2弁部を形成する。また外径側はメインバルブ41の大径部41Dとの間に空間53Bが設けられている。
図7にフェイルバルブシート部材56の形状を示しているので、これも参照して説明する。フェイルバルブシート部材56は、図7に示すように中心部には後述の作動ピン71と同程度の径の孔56Cを設けた円板形状で形成され、複数の連通孔56Aを設けた形状であり、外径側にはメインバルブ41の大径部41Dとの間に空間56Bが設けられる円板形状である。
図8にフェイルバルブ55の形状を示しているので、これも参照して説明する。フェイルバルブ55は、図8に示すように円板形状であり、弾性変形可能に形成される。外側がフェイルバルブ支持部材54と後述のフェイルバルブシート部材56に挟持され、フェイルバルブシート部材56に設けた連通孔56Aによって、その上流圧力がフェイルバルブ55の上面に作用し、所定の圧力以上で、連通孔56Aによる流路を開くリリーフ弁として機能する。また、外径側にはメインバルブ41の大径部41Dとの間に空間56Bが設けられる。
フェイルバルブ支持部材54はフェイルバルブ55とパイロットバルブ第2弁部シート部材53との間に設けられ、中心に孔を持った円板形状で、フェイルバルブ52の外側がフェイルバルブ55の開閉部の動作の支点となるように保持されている。外径側にはメインバルブ41の大径部41Dとの間に空間54Bが設けられる。
フェイルバルブ固定部58は、フェイルバルブシート部材56のシリンダ上室2A側に設置され、円板形状で、中心部に連通路58A、外縁部に連通路58Bが設けられている。このフェイルバルブ固定部58がメインバルブ41に固定されることで、パイロットバルブ第2弁部シート部材53、フェイルバルブ支持部材54、フェイルバルブ55、フェイルバルブシート部材56がメインバルブ41に対して固定される。フェイルバルブ固定部58の外径側にはメインバルブ41の大径部41Dとの間に空間(連通路)58Bが設けられる。
ピストンケース20の第4軸孔22および環状凸部29の内側で、フェイルバルブ固定部58よりも上側には弁室63が形成される。この弁室63はピストンケース20に設けた導入連通路25によりピストン上室2Aと連通されている。導入連通路25は、オリフィス絞りなどにより流路抵抗が発生する抵抗要素で構成とする。
また、この弁室63は、フェイルバルブ固定部58、フェイルバルブシート部材56、フェイルバルブ55、フェイルバルブ支持部材54、フェイルバルブ55、パイロットバルブ第2弁部シート部材53のそれぞれの外縁側に設けた空間58B、56B、55B、54B、53Bにより、メインバルブ41に設けた溝部41Aに連通し、さらに連通路41Bにより、メインバルブ41の小径部41Cまで連通している。さらに、パイロットバルブ51の第二弁部が開弁している状態では、パイロットバルブ51の上流室51D、連通路52、下流室51Eまで連通している。これら弁室63から下流室51Eまでの部屋でメインバルブ41のパイロット室42を形成し、パイロット室42の圧力によりメインバルブ41には閉弁方向の力が作用する。
リニアソレノイド70は、プランジャボアが形成されたケース部材74と、プランジャ73の下端部が摺動可能に嵌合される凹部76Bが形成されたコア76とを有している。ケース部材74は、略円筒形に形成され、上端部外周にフランジ部74Aが形成される。また、ケース部材74は、上端部が、コイルキャップ30の下端面に形成された凹部に嵌合される。更に、ケース部材74は、外周面にスリーブ78が装着され、スリーブ78の下端部は、ピストンケース20の第2軸孔23に嵌合される。これにより、ケース部材74は、ピストンケース20の中心線に対して同軸上に位置決めされる。
他方、コア76は、略円筒形に形成され、下端部外周にフランジ部76Aが形成される。また、コア76は、フランジ部76Aがピストンケース20の第2軸孔23に嵌合され、フランジ部76Aは、ピストンケース20の第2軸孔23と第4軸孔22との間に形成された環状凸部29に突き当てられることにより、ピストンケース20に対して上下方向に位置決めされる。
尚、コア76の外周面には、スリーブ78の下端部内周面が嵌合される。また、スリーブ78は、下端部をコア76のフランジ部76Aに突き当てることにより、ピストンケース20に対して上下方向に位置決めされる。更に、ケース部材74とスリーブ78との間にはOリング83が配置され、スリーブ78とピストンケース20の第4軸孔22との間にはOリング83が配置され、それぞれシールする。
他方、作動ピン71は、ケース部材74及びコア76に組み付けられた一対のブッシュ85、86により上下方向へ移動可能に支持される。また、作動ピン71の下端は、パイロットバルブ51に設けた中心孔51Cの底部に付き当て、嵌合される。また、作動ピン71の内部には、パイロットバルブ51の連通孔51Gとともに作動ピン71の上側と、パイロットバルブ51の下側を連通する軸孔71Bを有する。
また、作動ピン71の外周面に形成された環状溝には、止め輪60が装着される。この止め輪60には、下端部がメインバルブ41と圧縮コイルばね65とにより挟持されたパイロットばね61の上端部が係合される。これにより、作動ピン71は、パイロットばね61のばね力にて上方向へ付勢される。
以上のような構成を備えた本実施形態になる減衰力調整式緩衝器の具体的な動作について説明するが、先ず通常状態の動作を図3を参照して説明する。
減衰力調整式緩衝器1は、車両のサスペンション装置のばね上、ばね下間に装着されるものである。そして、車両の走行時には、路面の凹凸等により上下方向の振動が発生すると、減衰力調整式緩衝器1は、ピストンロッド6が外筒3から伸長、縮小するように変位し、減衰力発生機構7にて減衰力を発生させて車両の振動を緩衝させる。(図1参照)
このとき、減衰力発生機構7は、リニアソレノイド70の推力(制御電流)を調整して、メインバルブ41に作用する力を制御できることから、減衰力を可変に調整することができる。
まず、ピストンロッド6の伸び行程時について説明する。伸び工程時には、シリンダ2内のピストン5の移動により、シリンダ上室2A側の作動油が加圧される。
リニアソレノイド70に電流が印加されている場合について説明する。シリンダ上室2Aからの作動油は図3に示すF1の流れのように、導入連通路25、弁室63、各空間58B、56B、55B、54B、53B、メインバルブ41の溝部41A、連通路41B、パイロットバルブ51の上流室51D、パイロットバルブの連通路52、下流室51E、第1弁部、連通路41Gを通ってシリンダ下室2Bへ流れる。
このとき、パイロットバルブ51には、パイロット室42の圧力をPとした場合に、作動ピン71の外径による面積S1、シート部62の面積S2から、概ね(S1−S2)×Pの力が第一弁部の開弁方向に働く。また、フェイルばね59、パイロットばね61による開弁方向の力Fspが働く。一方、リニアソレノイド70では閉弁方向にFsolを発生させる。したがって、力のつり合い式(S1−S2)×P+Fsp=Fsolからリニアソレノイド70で発生する力Fsolを制御することで、圧力Pを調整することができる。すなわち、ソレノイド推力(制御電流)が大きければ、第1弁部の開口が小さくなり、パイロット室42の圧力は上昇し、ソレノイド推力(制御電流)が小さければ、第1弁部の開口が大きくなり、パイロット室42の圧力は低下する。
メインバルブ41には、パイロット室42の圧力が、パイロットバルブ51のシート部62の径とピストンケース20の第4軸孔22の径差によって生じる面積にかかり、それによる閉弁方向の力が働き、一方、ピストン上室2Aの圧力が、メインバルブ41のフランジ部41Hの径とメインバルブ41の弁座部の径差によって生じる面積により開弁方向の力が働く。メインバルブ41の閉弁方向の圧縮コイルばね65の力も働いており、これらのつり合いによって動作する。すなわちパイロット室42の圧力を制御することで、メインバルブ41の開弁を制御し、さらにシリンダ上室2Aの圧力が制御され、適切な減衰力が発生する。
メインバルブ41が開弁するとF2の流れで示すように、シリンダ上室2Aから弁座部を通してシリンダ下室2Bへ流入する。このとき、ピストンロッド6がシリンダ2内から退出させた分の作動油は、リザーバ4から、ベースバルブ10の逆止弁17を開弁させてシリンダ下室2Bへ流入する。
次に、ピストンロッド6の縮み行程について説明する。リニアソレノイド70の制御電流が低電流の場合、パイロットばね61により、作動ピン71を押し上げる力が、リニアソレノイド70の推力を上回るようになる。これにより、パイロットバルブ51の第1弁部のシート部62がメインバルブ41に設けた弁座48から離脱して、パイロットバルブ51の第1弁部が開弁する。
その結果、シリンダ下室2Bの作動油は、メインバルブ41の連通路41G、パイロットバルブ51の連通路52、メインバルブ41の連通路41B、溝部41A、パイロットバルブ第2弁部シート部材53、フェイルバルブ55、フェイルバルブ支持部材54、フェイルバルブ55、フェイルバルブシート部材56、フェイルバルブ固定部58のそれぞれの外縁部に設けた空間53B、54B、55B、56B、58B、弁室63を通り、導入連通路25を通り、シリンダ上室2Aへと流入する。
リニアソレノイド70の制御電流が高電流の場合は、リニアソレノイド70の推力がパイロットばね61の押し上げる力を上回るようになる。これにより、パイロットバルブ51のシート部62がメインバルブ41に設けた弁座48に着座することにより、パイロットバルブ51の第1弁部は閉弁する。
この状態で、メインバルブ41とパイロットバルブ51は一体的と見做されるので、メインバルブ41の開弁圧力は、リニアソレノイド70が発生するプランジャ73の推力に依存する。このときのメインバルブ41には、シリンダ下室2B側の圧力により、ピストンケース20の第3軸孔26の径とシート部39の径の径差による面積の閉弁方向の力と、第4軸孔22の径と作動ピン71の外径の径差による面積の開弁方向の力が作用するが、ソレノイド推力に打ち勝つことで開弁し、シリンダ下室2Bからシート部39を介してシリンダ上室2Aに作動油が流入する。
そして、ピストンロッド6がシリンダ2内に進入した分の作動油は、シリンダ下室2B内の圧力がベースバルブ10のリリーフ弁18の開弁圧力に達し、リリーフ弁18が開弁することで、リザーバ4へ流通するようになる。
次に、リニアソレノイド70のコイルの断線や制御装置の故障、又は信号待ち等で制御電流を遮断した時のフェイル動作状態について、図9を参照して説明する。
リニアソレノイド70への制御電流が遮断されると、プランジャ73、作動ピン71の推力が消失されるので、フェイルばね59のばね力によりパイロットバルブ51がメインバルブ41に設けた弁座48から離れる方向に移動する。これにより、パイロットバルブ51の第1弁部のシート部62が弁座48から離脱して、パイロットバルブ51の第1弁部が開弁する。
パイロットバルブ51が上方へ移動すると、パイロットバルブ51の環状凸部51Bに形成した第2弁部が、パイロットバルブ第2弁部シート部材53に当接され、この第2弁部によって連通路41Bが閉じられる。
この状態において、伸び工程においては、シリンダ上室2Aの作動油が加圧され、フェイルバルブシート部材56の連通孔56Aを通して、フェイルバルブ55に圧力がかかる。この圧力が所定圧力となると、フェイルバルブ55がフェイルバルブシート部材56との間の流路を開くように変形する。フェイルバルブ55は、フェイルバルブシート部材56の連通孔56Aを開閉できるように弾性変形可能に形成されており、所定圧力以上で開弁動作するリリーフ弁として機能する。
このときのシリンダ上室2Aからの流れは、図9のF1に示すように、導入連通路25、フェイルバルブ固定部58の中心孔58A、フェイルバルブシート部材56の連通孔56A、フェイルバルブ55の開口部、パイロットバルブ第2弁部シート部材53の中心孔53A、パイロットバルブ51の上流室51D、パイロットバルブの連通路52、下流室51E、第1弁部、連通路41Gを通ってシリンダ下室2Bへ流れる。
この場合、パイロット室42のうち、連通孔56Aよりも上流が弁室63と連通しており、フェイルバルブ55よりも下流側は比較的低圧となる。このうちの主に上流の高圧部分による力によって、メインバルブ41には閉弁方向の力が作用する。
これによりメインバルブ41にはパイロット室42の圧力がメインバルブ41の外径(ピストンケース20の第4軸孔22の径)と作動ピン71の外径との径差にかかり、閉弁方向に力が働く。パイロット室42の圧力は、フェイルバルブ55がリリーフ弁として作用し、上昇することから、メインバルブ41には閉弁方向の力が作用し、十分な減衰力を得ることが可能となる。
本実施形態によれば、シリンダ上室2A(一側室)からシリンダ下室2B(他側室)に向けて、オリフィス絞り(抵抗要素)を有する導入連通路25、パイロットバルブ部50(弁体)、弁座48を、導入連通路25からパイロット室42を経てメインバルブ41の連通路41Gに至るパイロット流路の向きに沿って順に配置し、作動流体が戻ることなくシリンダ上室2Aからシリンダ下室2Bに向かって一方向の流れとなるようにしているため、作動流体の流れの変化に伴う騒音振動をできるだけ抑制することができる。
また、フェイル時にも所定の減衰力を発生できる構成で、かつピストンの上室と下室間の流れが必要以上に屈曲することがないため、損失が小さく、また音振動の発生要因になりにくい減衰力調整式緩衝器とすることができる。
尚、本実施形態ではフェイルバルブ55を、図8のようにディスク状のばねで構成した例を示したが、作動油の流れが変わらなければボール弁及びこれを閉方向に付勢するばねで形成されるボール弁タイプの弁であっても良い。
また、図10に示す変形例のようにパイロットバルブ51のシート部62がテーパ形状で形成されてもよい。この場合、第一弁部の流れがテーパに沿った形となり、より流れの衝突が起きにくく、振動騒音発生を抑えることができる。同様に、図示しないが弁座48側をテーパ形状としても同様の効果が得られる。
また、上記の導入連通路25からパイロット室42を経てメインバルブ41の連通路41Gに至るパイロット流路は、導入連通路25からパイロットバルブ部50のうち弁座48との接触部までの間において、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bの配列方向に平行な第1ベクトルを含んで形成される第1流路を有し、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bの配列方向に対して直角方向から見た場合、第1流路が他の流路と重ならないように形成するのが望ましい。つまり、シリンダ下室2Bとシリンダ上室2Aの配列方向に平行なベクトル(第1ベクトルとは反対方向のベクトル)の流路(作動流体の戻りの流路)が形成されないようにするのが望ましい。
また、このパイロット流路は、導入連通路25からパイロットバルブ部50のうち弁座48との接触部までの間における曲がり部の角度が90度または鈍角とするのがより望ましい。
さらに、導入連通路25からパイロットバルブ部50のうち弁座48との接触部までの間において、上記の第1流路のシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bの配列方向とは直角方向の成分はシリンダ2内において外側から内側へ向かう一方向の流れとなるようにするのが望ましい。いずれも、作動流体の流れの戻り部を設けないようにするためである。
次に、図11乃至図13を参照して、本発明の第2の実施形態の減衰力調整式緩衝器について説明する。本実施形態では、パイロットバルブ部50の構成が実施例1と異なっており、これ以外の構成は実施例1と同様である。したがって、以下の説明では実施例1と重複する説明は省略する。図11は通常動作状態を示しており、図12はフェイル動作状態を示している。
本実施形態のパイロットバルブ部50の構成について説明する。パイロットバルブ部50は、メインバルブ41の段部41F上面に配置されるパイロットバルブ第2弁部シート部材153、メインバルブ41の小径部41C内側に配置されるパイロットバルブ51、パイロットバルブ51が下端に固定される作動ピン71、開弁方向に作用するフェイルばね59、パイロットばね61、リニアソレノイド70から構成される。
図13にパイロットバルブ第2弁部シート部材153の形状を示しているので、これも参照して説明する。パイロットバルブ第2弁部シート部材153は、図13に示すように中心部に中心孔153Aを設けた円板形状で形成され、その円板部にパイロットバルブ51の環状凸部51Bの先端部が当接、離間することでメインバルブ41に設けた連通路41B(図4参照)の流路を開閉する第2弁部を形成する。また外径側はメインバルブ41の大径部41Dとの間に空間153Bが設けられている。中心孔153Aの径は作動ピン71の外径よりも大きく、その間に絞り通路155が形成され、流路抵抗として作用する。またこのパイロットバルブ第2弁部シート部材153はメインバルブ41に固定配置される。
ピストンケース20の第4軸孔22および環状凸部29(図2参照)の内側で、パイロットバルブ第2弁部シート部材153よりも上側には弁室63が形成される。この弁室63はピストンケース20に設けた導入連通路25(図2参照)によりピストン上室2Aと連通されている。導入連通路25は、オリフィス絞りなどにより流路抵抗が発生する抵抗要素で構成とする。また、この弁室63は、パイロットバルブ第2弁部シート部材153の外縁側に設けた連通路(空間)153Bにより、メインバルブ41に設けた溝部41Aに連通し、さらに連通路41Bにより、メインバルブ41の小径部41Cまで連通している。さらに、パイロットバルブ51の第二弁部が開弁している状態では、パイロットバルブ51の上流室51D、連通路52、下流室51Eまで連通している。これら弁室63から下流室51Eまでの部屋でメインバルブ41のパイロット室42を形成する。
それ以外の構成については実施例1と同様である。以上のような構成を備えた本実施形態における減衰力調整式緩衝器の具体的な動作について説明する。先ず図11を参照して通常状態の動作を説明する。
通常状態の動作時、減衰力発生機構7は、リニアソレノイド70の推力(制御電流)を調整して、メインバルブ41に作用する力を制御できることから、減衰力を可変に調整することができる。
ピストンロッド6の伸び行程時には、シリンダ2内のピストン5の移動により、シリンダ上室2A側の作動油が加圧される。
リニアソレノイド70に電流が印加されている場合の作動油の流れについて説明する。シリンダ上室2Aからの作動油は図11に示すF1の流れのように、導入連通路25、弁室63、連通路53B、メインバルブ41の溝部41A、連通路41B、パイロットバルブ51の上流室51D、パイロットバルブの連通路52、下流室51E、第1弁部、連通路41Gを通ってシリンダ下室2Bへ流れる。同時に、点線で示すように、弁室63からは、絞り通路155を通ってパイロットバルブの上流室51Dに至る流路でも流れる。
実施例1と同様にリニアソレノイド70の推力を制御することでパイロット室42の圧力が制御され、減衰力が制御できる。
次に、リニアソレノイド70のコイルの断線や制御装置の故障、又は信号待ち等で制御電流を遮断した時のフェイル動作状態について、図12を参照して説明する。
リニアソレノイド70への制御電流が遮断されると、プランジャ73、作動ピン71の推力が消失されるので、フェイルばね59のばね力によりパイロットバルブ51がメインバルブ41に設けた弁座48から離れる方向に移動する。これにより、パイロットバルブ51の第1弁部のシート部62がメインバルブ41に設けた弁座48から離脱して、パイロットバルブ51の第1弁部が開弁する。
パイロットバルブ51が上方へ移動すると、パイロットバルブ51の環状凸部51Bに形成した第2弁部が、パイロットバルブ第2弁部シート部材153に当接され、この第2弁部によって連通路41B(図4参照)が閉じられる。
この状態で、伸び工程においては、シリンダ上室2Aの作動油が加圧される。そして、シリンダ上室2Aからは、導入連通路25、絞り通路155、パイロットバルブ51の上流室51D、パイロットバルブの連通路52、下流室51E、第1弁部、連通路41Gを通ってシリンダ下室2Bへ流れる。中心孔153Aで流れが絞られることから、それよりも上流が導入連通路25の下流側の圧力で、下流がメインバルブ41の下流側と概ね同じ圧力となる。この上流側の弁室63と、中心孔153Aより上流でメインバルブ41のパイロット室42が形成される。
これによりメインバルブ41にはパイロット室42の圧力がメインバルブ41の外径(ピストンケース20の第4軸孔22の径)と作動ピン71の外径との径差にかかり、閉弁方向に力が働く。パイロット室42の圧力は、中心孔153Aが絞りとして作用し、上昇することから、メインバルブ41には閉弁方向に力が作用し、十分な減衰力を得ることが可能となる。
本発明によれば、第1実施例と同様の効果が得られると共に、より部品点数が少なくなるため、低コストにすることが可能である。
次に、図14および図15を参照して、本発明の第3の実施形態の減衰力調整式緩衝器について説明する。本実施形態では、パイロットバルブ部50をノーマルクローズタイプに構成したものであり、これ以外の構成は実施例1と同様である。したがって、以下の説明では実施例1と重複する説明は省略する。図14はフェイル動作状態を示している。
本実施形態のメインバルブ41の構造について説明する。本実施形態のメインバルブ41は内部に溝、連通路などの構造を持たない点で実施例1、2と異なる。
メインバルブ41は、凹部を有する略有底円筒形に形成されている。メインバルブ41の下端には、フランジ部41H(外フランジ)が形成されている。メインバルブ41のフランジ部41Hの下端面には、弁座部材31の弁座38に離脱、着座する環状のシート部39が形成されている。
シート部39が弁座部材31の弁座38に着座したとき、ピストンケース20の下端部と弁座部材31とメインバルブ41との間には、環状室84が形成される。そして、ピストンケース20の下端部には、環状室84とシリンダ上室2Aとを連通する複数個の通路34が設けられている。
また、メインバルブ41は、円筒外周面88が、ピストンケース20の第4軸孔22に摺動可能に挿入され、フランジ部41Hの外周面が、ピストンケース20の第3軸孔26に摺動可能に挿入されている。これにより、メインバルブ41と第3軸孔26との間には、環状の背圧室46が形成される。
メインバルブ41の凹部底部には、後述のパイロットバルブ51に形成した環状のシート部62が離脱、着座する弁座48が設けられている。また弁座48よりも内側にシリンダ下室2Bと連通する連通路41Gが設けられる。
メインバルブ41の上端側には、セット荷重を付与する圧縮コイルばね65を、ピストンケース20との間に設置する。これによりピストンケース20に対して下方向へ付勢、すなわち、閉弁方向へ付勢される。
次に、パイロットバルブ部50の構成について説明する。パイロットバルブ部50は、メインバルブ41の凹部内側に配置されるパイロットバルブ51、パイロットバルブ51が下端に固定される作動ピン71、閉弁方向に作用するパイロットばね61、リニアソレノイド70から構成される。
パイロットバルブ51は、略円筒有底形状で円筒の中心に有底の中心孔51C、さらに底部から下部に連通する連通孔51Gを有し、円筒の下部にはシート部62が形成される。円筒の外径はメインバルブ41の凹部内径よりも小さく設定される。シート部62はメインバルブ41に形成された弁座部48との間で流路を開閉できる「パイロット弁部」を持つように形成されている。シート部62の径は作動ピン71の外径よりも小さく設定され、弁室63の圧力によりパイロット弁部を開弁する方向に力が作用する。
以上のような構成で、弁座部48よりも上方側に形成される弁室63はメインバルブ41のパイロット室として作用する。また弁室63とピストン上室2Aとの間には導入連通路25が設けられ、必要に応じて流路抵抗となるオリフィスが設けられる。
また、パイロットバルブ51の上端と、メインバルブ41の環状凸部との間には、圧縮コイルばねのパイロットばね61が配置され、パイロット弁部が閉じる方向に作用する。
また、作動ピン71にはリニアソレノイド70のプランジャが固定され、電流を印加すると図示上方へ、すなわち、パイロット弁部を開く方向に力が発生するように配置される。すなわちパイロットバルブ部50はノーマルクローズ弁として構成されている。
以上のような構成を備えた本実施形態になる減衰力調整式緩衝器の具体的な動作について説明する。
先ず、通常状態の動作を説明する。通常動作のとき、減衰力発生機構7は、ピストンロッド6の伸び行程時には、メインバルブ41のパイロット室の圧力を変化させることで減衰力を可変に調整し、他方、ピストンロッド6の縮み行程時には、リニアソレノイド70の推力(制御電流)を調整することで減衰力を可変に調整することができる。
ピストンロッド6の伸び行程時には、シリンダ2内のピストン5の移動により、シリンダ上室2A側の作動油が加圧される。
リニアソレノイド70に電流が印加されている場合の作動油の流れについて説明する。シリンダ上室2Aからの作動油は図11に示すF1の流れのように、導入連通路25、弁室63、パイロット弁部、メインバルブ41の中心孔41Gを通してシリンダ下室2Bへ流れる。
実施例1、2と同様に、リニアソレノイド72の推力を制御することでパイロット室となる弁室63の圧力が制御され、減衰力が制御できる。
次に、リニアソレノイド70のコイルの断線や制御装置の故障、又は信号待ち等で制御電流を遮断した時のフェイル動作状態について、図14を参照して説明する。
リニアソレノイド70への制御電流が遮断されると、プランジャ73、作動ピン71の推力が消失されるので、パイロットばね61のばね力によりパイロットバルブ51がメインバルブ41に設けた弁座48を閉じる方向に移動する。これにより、パイロットバルブ51の第1弁部のシート部62がメインバルブ41に設けた弁座48に着座しパイロット弁部が閉弁する。
この状態で、伸び工程においては、シリンダ上室2Aの作動油が加圧される。そして、シリンダ上室2Aからは、導入連通路25、弁室63に油が流れる。これにより、弁室63の圧力によるパイロット弁部の開弁方向の力がパイロットばね61による閉弁方向に打ち勝つと開弁し、油は連通路41Gを通ってシリンダ下室2Bへ流れる。
この上流側の弁室63がメインバルブ41のパイロット室42として作用するが、流れが生じると弁室63は圧力が上昇することから、メインバルブ41には弁室63の圧力が作動ピン71の外径との径差にかかり、閉弁方向に力が働く。メインバルブ41には閉弁方向に力が作用し、十分な減衰力を得ることが可能となる。
本実施形態の構成によれば、パイロットバルブ51をノーマルクローズ弁にすることが可能であり、実施例1、2と同様の効果を得られるとともに、フェイルバルブや絞り部をなくすことが可能となり、より部品点数が少なくなるため、低コストの構造とすることができる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…緩衝器(減衰力調整式緩衝器)、2…シリンダ、4…リザーバ、5…ピストン、6…ピストンロッド、7…減衰力発生機構、10…ベースバルブ、20…ピストンケース、25…導入連通路、31…弁座部材、40…メインバルブ部、41…メインバルブ、50…パイロットバルブ部、51…パイロットバルブ、53…パイロットバルブ第2弁部シート部材、55…フェイルバルブ、56…フェイルバルブシート部材、63…弁室、70…リニアソレノイド、73…プランジャ。

Claims (11)

  1. 作動流体が封入されたシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され、前記シリンダ内を一側室と他側室に区画するピストンと、
    一端が前記ピストンに連結され、他端が前記シリンダの外部に延出するピストンロッドと、
    前記ピストンに設けられ、当該ピストンの移動により前記一側室から前記他側室への作動流体の流れを制御して減衰力を発生させる減衰弁機構と、を備える減衰力調整式緩衝器であって、
    前記減衰弁機構は、前記一側室から前記他側室への作動流体の流れを規制するメインバルブと、
    前記メインバルブを閉弁方向に付勢するパイロット室と、
    前記一側室の作動流体の流れを制限して前記パイロット室に導く導入路抵抗要素と、
    前記導入路抵抗要素を介して前記パイロット室に流入した作動流体の前記他側室への流れを制御して前記パイロット室内の圧力を調整可能な制御弁と、を有し、
    前記制御弁は、リニアソレノイドと、
    前記リニアソレノイドにより前記ピストンの軸方向に駆動される可動子と、
    前記可動子の一端に設けられた弁体と、
    前記弁体が着座し、前記パイロット室と前記他側室とを連通する連通路を開閉する弁座と、を有し、
    前記一側室から前記他側室に向けて、前記導入路抵抗要素、前記弁体、前記弁座の順に配置され、作動流体が前記他側室側から前記一側室側へ戻ることなく一方向の流れとなり、
    前記ピストンと前記メインバルブとの間に、前記一側室と前記他側室を繋ぐ流路が形成され、
    前記流路は、前記導入路抵抗要素から前記弁体のうち前記弁座との接触部までの間において、前記一側室と前記他側室の配列方向に平行な第1ベクトルを含んで形成される第1流路を有し、
    前記配列方向に対して直角方向から見た場合、前記流路は、前記第1流路が他の流路と重ならないように形成されることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  2. 請求項に記載の減衰力調整式緩衝器であって
    前記流路は、前記導入路抵抗要素から前記弁体のうち前記弁座との接触部までの間における曲がり部の角度が90度または鈍角であることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  3. 請求項に記載の減衰力調整式緩衝器であって
    前記流路は、前記導入路抵抗要素から前記弁体のうち前記弁座との接触部までの間において、前記第1流路の前記配列方向とは直角方向の成分は前記シリンダ内において外側から内側へ向かう一方向の流れとなることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の減衰力調整式緩衝器であって、
    前記制御弁は、前記リニアソレノイドの非通電時に開となるノーマルオープン弁であることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  5. 請求項に記載の減衰力調整式緩衝器であって、
    前記制御弁は、前記弁体を開弁方向に付勢する付勢手段と、
    前記パイロット室内において前記弁体を収容する弁室を有し、
    前記弁体は、前記弁室内を上流室と下流室に区画し、
    前記パイロット室の前記一側室側から前記上流室への流入通路を開閉する流入通路開閉部と、を有し、
    前記流入通路開閉部をバイパスして前記パイロット室の上流側と前記上流室とを連通するフェイル通路と、
    当該フェイル通路を開閉するフェイル弁体と、を備えることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  6. 請求項に記載の減衰力調整式緩衝器であって、
    前記弁体は、前記上流室と前記下流室とを連通する連通路を有することを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  7. 請求項5または6に記載の減衰力調整式緩衝器であって、
    前記フェイル弁体はディスクバルブであることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  8. 請求項5または6に記載の減衰力調整式緩衝器であって、
    前記フェイル弁体はボールバルブであることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  9. 請求項に記載の減衰力調整式緩衝器であって、
    前記制御弁は、前記弁体を開弁方向に付勢する付勢手段と、
    前記パイロット室内において前記弁体を収容する弁室を有し、
    前記弁体は、前記弁室内を上流室と下流室に区画し、
    前記パイロット室の前記一側室側から前記上流室への流入通路を開閉する流入通路開閉部と、を有し、
    前記流入通路開閉部をバイパスして前記パイロット室の上流側と前記上流室とを連通するフェイル通路と、
    当該フェイル通路の流れを制限する抵抗要素と、を備えることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の減衰力調整式緩衝器であって、
    前記弁体の前記弁座との着座面、または、前記弁座の前記弁体との着座面がテーパ形状であることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の減衰力調整式緩衝器であって、
    前記メインバルブは、前記パイロット室の一部を構成する凹部を有する略有底円筒形状であることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
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